説明

塗布システム

【課題】塗布システムの配線量を低減する。
【解決手段】ロールトゥロール方式の塗布システム10は、メイン制御ユニット12とコータ14とを備える。コータ14は、連続的に搬送される基材Fに塗布剤を塗布するための塗布ライン18と、塗布ライン18に沿って基材Fの搬送状態を計測するために設けられているセンサ46、50と、センサ46、50からの計測信号を集約してメイン制御ユニット12へ中継するためのリモートI/O56と、を備える。メイン制御ユニット12は、コータ14とは別体に設けられ離れて設置されており、リモートI/O56は通信線34によりメイン制御ユニット12に接続されており、計測された基材Fの搬送状態を表す情報がリモートI/O56から通信線34を通じてメイン制御ユニット12に伝送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール状に巻き取られた基材から連続的に基材を送り出し、塗布剤を塗布して再度ロール状に基材を巻き取るための塗布システム、いわゆるロールトゥロール方式の塗布システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、紙、フィルム、金属などの帯状製品の張力制御装置が記載されている。張力制御装置がコータ張力制御に応用されている。コータ張力制御装置は、帯状の製品表面に塗工液を噴射するファンテンと、その噴射された塗工液を所定の厚みに掻き落とすコータブレードと、前記製品を搬送し前記コータブレードがタッチするバッキングロールからなる製品ラインと、このバッキングロールを回転させる電動機と、その電動機を駆動する駆動装置と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−45567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
塗布システムは例えば基材を搬送するための多数のモータや、塗布剤を塗布するための塗布部やそれを乾燥するための乾燥部など多くの構成要素を含む。塗布システムの制御装置には、必要な制御を実現するために、これら多くの構成要素が接続される。よって、塗布システムにおける接続配線は膨大かつ複雑となりがちである。装置全体の製造コストのうち配線が占める割合も比較的大きくなる。
【0005】
そこで、本発明は、配線量を低減することのできる塗布システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様の塗布システムは、ロール状に巻き取られた基材から連続的に送り出された基材に塗布剤を塗布して再度ロール状に巻き取る。この塗布システムは、該塗布システムを制御するための制御装置を備える。また、塗布システムは、連続的に搬送される基材に塗布剤を塗布するための塗布ラインと、該塗布ラインに沿って基材の搬送状態を計測するために設けられている複数のセンサと、該複数のセンサからの計測信号を集約して前記制御装置へ中継するための少なくとも1つの通信ユニットと、を備える塗布装置を備える。前記制御装置は、前記塗布装置とは別体に設けられ該塗布装置から離れて設置されており、前記通信ユニットは通信線により前記制御装置に接続されており、計測された基材の搬送状態を表す情報が前記通信ユニットから前記通信線を通じて前記制御装置に伝送される。
【0007】
この態様によれば、ロールトゥロール方式の塗布装置が複数のセンサからの計測信号を集約して制御装置へ中継するための通信ユニットを備えており、通信ユニットは通信線により制御装置に接続されている。よって、各センサを制御装置に直接接続する場合に比べて塗布システムの計測ラインの省配線化を実現することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、塗布システムの配線量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る塗布システムの全体構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る塗布システムのシステム構成を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る塗布システム10の全体構成を模式的に示す図である。図2は、本発明の一実施形態に係る塗布システム10のシステム構成を説明するためのブロック図である。塗布システム10は、銅箔やアルミ箔等の金属箔、またはフィルムや紙等の可撓性基材に塗布剤を塗布する。塗布前の基材はロール状に巻き取られており、塗布後の基材は再度ロール状に巻き取られる。塗布システム10はいわゆるロールトゥロール方式に構成されている。塗布システム10は、連続的に搬送される基材に連続的または間欠的に塗布剤を塗布する。
【0011】
一実施例においては、塗布システム10は、リチウムイオン二次電池や燃料電池、太陽電池等の製造ラインに設置される。この製造ラインにおいて、塗布システム10は、銅箔やアルミ箔等の金属箔、またはフィルム等に塗布を行う。また、塗布システム10は、紙面に例えば所望のコーティングを施すための印刷システムを含んでもよい。
【0012】
塗布システム10は、制御装置12と塗布装置14とを含んで構成される。制御装置12は、塗布装置14とは別体に設けられ塗布装置14から離れた場所に設置されている。制御装置12は、塗布装置14を統括的に制御するためのメイン制御ユニットである。塗布装置14は、制御装置12による制御のもとで、帯状の基材を連続的に搬送しながら表面に塗布液を所望のパターンで塗布し乾燥するコータユニットである。以下では制御装置12をメイン制御ユニット12とも称し、塗布装置14をコータ14と称する場合がある。
【0013】
コータ14は、電装品配置部16と塗布ライン18とを含む。電装品配置部16は塗布ライン18に隣接しており、例えば筐体により塗布ライン18から区画され塗布ライン18の背後に設けられている。その筐体には、塗布ライン18と操作パネル20を含む操作盤22や、後述する通信ユニット、及び、塗布ライン18の制御に必要とされる各種の電装品及び内部配線等が収容されている。筐体は図示されるように内部空間を外部空間から閉鎖し、収容物を外部から見えないように保持する構造であってもよいし、収容物が外部に開放され外部から視認可能である構造であってもよい。なお電装品配置部16はコータ14に設けられるすべての電装品を収容しなくてもよく、必要に応じて各種電装品が塗布ライン18に分散して配置されていてもよい。
【0014】
塗布ライン18は、連続的に搬送される基材に塗布液を塗布するために、巻出部24、塗布部26、乾燥部28、及び巻取部30を含んで構成される。巻出部24は、塗布前のロール状の基材を内蔵し、塗布部26へと基材を送り出す。塗布部26は、塗布液の供給源及びそこから供給された塗布液を基材に吐出するための吐出部を含み、所望の表面分布及び厚さ分布で基材の表面に塗布液を塗布する。塗布部26は、塗布済みの基材を乾燥部28へと送り出す。乾燥部28は、塗布部26から送り出されてきた基材に塗布されている塗布液の溶媒を、基材を搬送しながら乾燥させて巻取部30へと送り出す。巻取部30は、乾燥された塗布済みの基材を再びロール状に巻き取る。巻出部24は塗布前の原料ロールを搬入可能に構成され、巻取部30は塗布後の基材ロールを搬出可能に構成されている。
【0015】
塗布ライン18には基材を連続的に搬送するために多数の送りロールが設けられており、それぞれの送りロールには回転させるためのモータが取り付けられている。一実施例においては各送りロールは対応するモータにより伝達機構を介さず直接駆動するいわゆるダイレクトドライブ方式で駆動される。巻出部24、塗布部26、乾燥部28、及び巻取部30のそれぞれには少なくとも1つの送りロール及びこれに対応するモータが設けられている。また、巻出部24、塗布部26、乾燥部28、及び巻取部30のそれぞれ、または少なくともいずれかには、搬送される基材に作用する張力を一定にまたは所望の大きさに制御するための張力制御部を含んでもよい。なお、一実施例においてはダイレクトドライブ方式に代えて、各送りロールと対応するモータとを接続する伝達機構を介して駆動される構成であってもよい。伝達機構は例えば減速機やベルト等を含む。
【0016】
メイン制御ユニット12とコータ14とは接続ケーブルで接続される。接続ケーブルには少なくとも1本の電力線32と少なくとも1本の通信線34とが含まれる。後述するように本実施形態によればメイン制御ユニット12とコータ14との接続配線量を小さくすることができる。よって、メイン制御ユニット12とコータ14とを別々の任意の位置に設置することが容易となり、塗布システム10の設置レイアウトの自由度を配線コストの上昇を抑えつつ高めることができる。例えば、コータ14は製造ラインに設置し、メイン制御ユニット12はコータ14とは別室の制御室に設置するというように両者を離して設置することができる。なお、メイン制御ユニット12はコータ14とは必ずしも遠隔に設置されなくてもよく、メイン制御ユニット12とコータ14とが例えばわずかな間隙だけ離れて隣接または近接して設置されていてもよい。
【0017】
メイン制御ユニット12は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、バックアップメモリ等を備えるものである。メイン制御ユニット12は、コータ14のいわゆる多軸同期制御を提供する。一実施例においては、メイン制御ユニット12は、コータ14の各モータを駆動するための複数のモータドライバと、モータドライバを制御するための制御プロセッサと、を含む。メイン制御ユニット12は、巻出部24から塗布部26及び乾燥部28を経由して巻取部30へと基材を連続的に搬送するように、計測された基材の搬送状態に基づいて多数のモータを同期して制御する。また、メイン制御ユニット12は、搬送される基材に所望の塗布パターンで塗布剤が塗布されるよう塗布部26を制御する。
【0018】
メイン制御ユニット12には、メイン制御ユニット12及びコータ14のための電源装置(図示せず)が一体にまたは別体に設けられていてもよい。この電源装置とコータ14とが電力線32で接続され電力が供給される。メイン制御ユニット12には、データ処理装置(図示せず)が接続されていてもよい。データ処理装置は例えば、メイン制御ユニット12に収集されたデータを処理し、付随するディスプレイやプリンタ等の出力手段により出力する。データ処理装置は例えば公知のパソコンである。コントローラ15とデータ処理装置とは、例えばLAN等の公知の方法で接続される。
【0019】
図2に示されるように、塗布ライン18は巻出部24の巻出ロール36から開始される。巻出ロール36には基材としての例えばフィルムFが巻き取られている。巻出ロール36の近傍には、巻出ロール36の基材がすべて送り出されたときに交換して塗布を続行するための予備の巻出ロール38が設けられている。塗布ライン18には、フィルムFを搬送するための多数の送りロール40がラインに沿って設けられている。塗布ライン18の末端には巻取部30の巻取ロール42及び予備巻取ロール44が設けられている。
【0020】
これらのロールにはそれぞれ、そのロールを搬送方向(または逆方向)に回転させるためのモータMが接続されている。図2においてはロールごとに対応するモータを一点鎖線の矢印で示している。一実施例においては、モータMは電動サーボモータである。モータMは共通の電力線32によりメイン制御ユニット12に接続されている。各モータMへの制御指令は後述のリモートI/O56を介さずにメイン制御ユニット12から各モータMに直接送信される。
【0021】
基材の搬送状態を計測するために、塗布ライン18には多数のセンサが設けられている。例えば、各モータMにはその回転を検出するための検出器46が付随して設けられている。検出器46は例えばロータリエンコーダである。検出器46により各モータMの回転位置が計測される。回転位置を表すパルス信号から回転速度が計測される。計測結果に基づいて、基材の搬送位置または搬送速度、あるいはその両方を求めることができる。
【0022】
また、塗布ライン18において巻出ロール36と送りロール40との間には張力制御機構48が設けられている。張力制御機構48は例えばダンサロールを含む公知の張力制御機構である。張力制御機構48は2つの送りロール40の間、及び送りロール40と巻取ロール42との間にも設けられている。張力制御機構48にはフィルムFに作用する張力を測定するための張力センサ50が設けられている。塗布部26には塗布液をフィルムFに塗布するための吐出部52が設けられている。吐出部52もまた、対応するモータMにより駆動されるバルブ等の吐出量調整手段によって吐出量が調整される。あるいは、吐出量調整手段は電磁弁を含んでもよく、吐出部52は電磁弁により駆動されてもよい。
【0023】
なお、基材は可撓性を有するので、塗布ライン18内部の基材搬送経路は直線的でなくてもよく、例えば、鉛直方向から見て折り重なるよう基板搬送経路は少なくとも1つの折り返しを有してもよい。これにより、巻出部24、塗布部26、乾燥部28、及び巻取部30のいずれかと他のいずれかとのフットプリント(占有床面積)の少なくとも一部を共有させて塗布ライン18のフットプリントを小さくすることができる。例えば、図1に示されるように、塗布部26及び巻取部30の上方に乾燥部28を設置して、フットプリントの比較的小さいコータ14を実現することができる。
【0024】
塗布システム10は、コータ14の塗布ライン18における基材の搬送状態を表す情報を共通の通信ラインを通じてメイン制御ユニット12に出力する。一実施例においては基材の搬送状態を表す情報は、基材を搬送するための多数のモータそれぞれの回転位置または回転速度を表す情報を含む。また、基材の搬送状態を表す情報は、搬送中の基材に作用する張力を表す情報を含んでもよい。
【0025】
コータ14は、塗布ライン18に設けられているセンサの計測信号を集約してメイン制御ユニット12へと中継するための少なくとも1つの通信ユニットを備える。塗布ライン18のセンサはそれぞれ接続されるべき通信ユニットが設計上決められている。各センサは対応する通信ユニットに接続され、その通信ユニットに計測信号を与える。通常は塗布ライン18は多数のセンサを含むので複数の通信ユニットが設けられるが、単一の通信ユニットがコータ14に搭載されていてもよい。一実施例においては通信ユニットはリモートI/O56である。
【0026】
ところで、塗布システム10は多数のモータMを有する多軸系のシステムである。一実施例においては、モータを駆動するためのモータドライバが1つまたは複数設けられる。例えばモータごとにモータドライバが設けられる。また、モータを制御するために、モータを駆動するための電圧や電流を計測するセンサがコータ14に設けられる。
【0027】
ドライバは例えば、コータ14に配置される場合と、制御ユニット12に配置される場合とがある。後者の場合、典型的には、モータの電圧または電流(強電)を微弱電圧または電流(弱電)に変換して、銅線等の通信経路を通じてコータ14から制御ユニット12に送信する。この場合、電圧または電流を送信するための経路は複数のモータの数に合わせて用意され、制御ユニット12まで引き回される。
【0028】
配線コストの上昇を抑えるためには、制御ユニット12とコータ14とが最短距離で配線されることが好ましい。電力線と検出用の弱電配線とをそれぞれ最短距離で配線しようとすると、配線経路が接近またはほぼ同一となる。そうすると、電力線からの磁束により弱電配線にノイズが発生してしまうという問題も考えられる。
【0029】
また、モータをサーボ制御するためには、高精度に電圧・電流をドライバ(又は制御ユニット)にフィードバックする必要がある。その場合、弱電配線でフィードバックさせようとすると、制御ユニット12とコータ14との間の配線の電圧降下現象や電力線からのノイズの影響がサーボ制御の高精度化の障壁となり得る。
【0030】
一実施例に係る通信ユニットは、モータにおける計測値を変換された弱電のまま送信するのではなく、データ化して通信で制御ユニット12に送信するよう構成されている。この場合、コータ14と制御ユニット12との間の電圧または電流検出用の個別配線に置き換えて通信用の共通配線が用いられる。共通の配線を通じてデータとして一括して送信することができるので、省配線が可能になる。また、弱電信号を直接送信する場合に比べて、電力線からの磁束によるノイズの影響も相当軽減される。制御ユニット12とコータ14との間の配線の電圧降下現象や電力線からのノイズのフィードバック信号への影響が軽減され、サーボ制御の高精度化にも寄与する。
【0031】
図2に示されるように、ロータリエンコーダ46及び張力センサ50はそれぞれ専用の信号線54によりリモートI/O56に接続されている。図2においてはこの信号線54を破線の矢印で示す。リモートI/O56はコータ14の電装品配置部16に収容されている。図示の実施例では3つのリモートI/O56が設けられており、各リモートI/O56は複数の入力端子を備える。センサごとに1つの入力端子に専用の信号線54で接続されている。リモートI/O自体は公知のデバイスであるので、その構成の詳細は説明を省略する。
【0032】
こうして、各ロータリエンコーダ46の出力する計測パルス信号は対応する信号線54を通じてリモートI/O56に入力される。張力センサ50の計測信号も同様に、対応する信号線54を通じてリモートI/O56に入力される。なお同様にしてロータリエンコーダ46及び張力センサ50以外の各種センサが塗布ライン18に付設され、各センサがリモートI/O56に接続されていてもよい。
【0033】
リモートI/O56に入力された計測信号は、メイン制御ユニット12へと出力するためにリモートI/O56により所定の形式の計測データに変換される。この計測データは計測された基材の搬送状態を表す情報を含み、例えば各モータMの回転位置または回転速度を表す情報及び基材に作用する張力を表す情報を含む。
【0034】
リモートI/O56は、接続されている複数のセンサから得られた計測データを通信線34を通じてメイン制御ユニット12へと出力する。通信線34は複数のリモートI/O56に共通に設けられていてもよいし、個々のリモートI/O56ごとに独立した通信線34が設けられ各通信線34がメイン制御ユニット12に接続されていてもよい。一実施例においては通信線34は多チャンネルの同期通信を可能とするデジタル通信線である。
【0035】
このようにしてリモートI/O56はセンサの計測信号を集約して上位の制御装置12へと中継し、制御装置12は基材の搬送状態を表す計測データを受信する。各モータを制御するためのフィードバック信号が制御装置12のモータドライバへと通信で伝送される。よって、センサごとにメイン制御ユニット12への信号線を設けなくてもよいので、塗布システム10の計測ラインの配線量を低減することができる。
【0036】
塗布ライン18に付設される各種のセンサは通常アナログの計測信号を出力する。このため、各センサとリモートI/O56とを接続する信号線54はアナログ信号線である。センサ、リモートI/O56、及びこれらを接続する信号線54はコータ14の内部に収容されている。よって、信号線54の伝送距離は、遠隔のメイン制御ユニット12にセンサをそれぞれ直接接続する場合に比べて短くなり、伝送中のノイズの混入も抑制され得る。また、センサごとの信号線54がコータ14に収容され、コータ14のリモートI/O56とメイン制御ユニット12とが通信線34で接続されるので、すっきりとした洗練された外観を提供することもできる。
【符号の説明】
【0037】
10 塗布システム、 12 メイン制御ユニット、 14 コータ、 18 塗布ライン、 34 通信線、 40 送りロール、 46 ロータリエンコーダ、 50 張力センサ、 54 信号線、 56 リモートI/O、 M モータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻き取られた基材から連続的に送り出された基材に塗布剤を塗布して再度ロール状に巻き取るための塗布システムであって、
該塗布システムを制御するための制御装置と、
連続的に搬送される基材に塗布剤を塗布するための塗布ラインと、該塗布ラインに沿って基材の搬送状態を計測するために設けられている複数のセンサと、該複数のセンサからの計測信号を集約して前記制御装置へ中継するための少なくとも1つの通信ユニットと、を備える塗布装置と、を備え、
前記制御装置は、前記塗布装置とは別体に設けられ該塗布装置から離れて設置されており、前記通信ユニットは通信線により前記制御装置に接続されており、計測された基材の搬送状態を表す情報が前記通信ユニットから前記通信線を通じて前記制御装置に伝送されることを特徴とする塗布システム。
【請求項2】
前記複数のセンサは、基材を搬送するために前記塗布ラインに設けられている複数の送りロールを回転させるための複数のモータそれぞれの回転を検出する複数の検出器を含み、
前記制御装置は、前記複数のモータそれぞれの回転位置または回転速度を表す情報を前記通信ユニットから前記通信線を通じて受信することを特徴とする請求項1に記載の塗布システム。
【請求項3】
前記複数のセンサはそれぞれ専用の信号線により前記通信ユニットに接続されており、前記複数のセンサ、専用の信号線、及び通信ユニットは前記塗布装置に収容されていることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−24671(P2012−24671A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164151(P2010−164151)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】