説明

塩基性アミノ酸および可溶性炭酸塩を含む組成物

本発明は、遊離または塩形の塩基性アミノ酸および可溶性の炭酸塩または炭酸水素塩を含む組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本出願は、米国特許出願No.61/027,424、2008年2月8日出願、に基づく優先権を主張し、その内容を本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
[0002] アルギニンその他の塩基性アミノ酸は口腔ケアに用いるものとして提唱され、空洞形成および歯の過敏性に対抗するのに著しい有益性をもつと考えられている。市販のアルギニンベースの練り歯磨き、たとえばProClud(登録商標)またはDenClud(登録商標)は、重炭酸アルギニンを含有する;しかし、そのような塩類は高価である。
【0003】
[0003] 重炭酸アルギニンは二酸化炭素ガスを飽和アルギニン水溶液に吹き込むことにより製造される。しかし、既存の方法の効率は改善する必要がある。第1に、既存の方法は速度が遅く、反応が完了するのに24〜48時間を要する。第2に、二酸化炭素は水中での溶解度がごく限られており、その溶液が達するのは室温および通常の二酸化炭素分圧で約1.2×10−5Mの最高濃度である。第2に、水中でのアルギニンの溶解度は室温でわずか約15%w/wである。濃厚な重炭酸アルギニン溶液(たとえば、少なくとも40%)を調製するには、この溶液にアルギニンを添加する必要があり、これにより製造時間が延長し、また反応を絶えずモニターする必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004] したがって、アルギニンの有益性を利用し、一方では成分のコストを削減する組成物および配合物の開発が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005] 本発明は、歯垢の蓄積を抑制または軽減し、酸産生(齲食原性)細菌のレベルを低下させ、歯を再石灰化し、かつ歯肉炎を抑制または軽減するのに有効な口腔ケア組成物、およびそれを使用する方法を包含する。本発明は口腔を清浄にする組成物および方法をも包含し、たとえば口腔組織を介した全身感染の潜在性を低下させることにより、口内の健康状態、および/または心血管の健康状態を含めた全身の健康状態を増進する、改良された方法をも提供する。
【0006】
[0006] したがって本発明には、組成物1.0、すなわち遊離または塩形の塩基性アミノ酸、たとえばアルギニン、たとえば塩酸アルギニンを、可溶性炭酸塩、たとえば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムまたはその混合物と共に含み、その際、塩基性アミノ酸の重炭酸塩がその場で形成される口腔ケア組成物、たとえば歯磨剤が含まれる。
【0007】
[0007] ”可溶性炭酸塩”は、炭酸または溶解した二酸化炭素により形成されるいずれかの可溶性塩を意味する。水溶液中では、炭酸塩イオン、炭酸水素塩イオン、二酸化炭素および炭酸が動的な平衡状態を形成する。したがって本明細書中で用いる用語”炭酸塩”は、ビカーボネート(HCO)形およびカーボネート(CO2−)形ならびにその混合物を包含する。したがって可溶性炭酸塩には、たとえば炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、および炭酸水素ナトリウムが含まれる。
【0008】
[0008] ”その場で(in situ)”は、塩基性アミノ酸の重炭酸塩が組成物内で形成されることを意味する。
[0009] したがって組成物1.0は、たとえば下記の組成物のいずれかを含む:
1.0.1.塩基性アミノ酸が、アルギニン、リジン、シトルリン、オルニチン、クレアチン、ヒスチジン、ジアミノブタン酸、ジアミノプロピオン酸(diaminoproprionic acid)、その塩類、および/またはその組合わせである、組成物1.0;
1.0.2.塩基性アミノ酸がL−立体配置をもつ、組成物1.0または1.0.1;
1.0.3.塩基性アミノ酸がアルギニンである、前記のいずれかの組成物;
1.0.4.塩基性アミノ酸がL−アルギニンである、前記のいずれかの組成物;
1.0.5.塩基性アミノ酸が、最初に一部または全部を塩形で供給される、前記のいずれかの組成物;
1.0.6.塩基性アミノ酸が、最初に塩酸アルギニンの形で配合物に供給される、組成物1.0.5;
1.0.7.可溶性炭酸塩が炭酸水素ナトリウムである、前記のいずれかの組成物;
1.0.8.塩基性アミノ酸の重量を遊離塩基形として計算して、塩基性アミノ酸が全組成物重量の約0.1〜約20%、たとえば約1重量%〜約10重量%に相当する量で存在する、前記のいずれかの組成物;
1.0.9.塩基性アミノ酸が全組成物重量の約1.5、約3.75、約5、または約7.5重量%の量で存在する、組成物1.0.8;
1.0.10.フッ化物源、たとえばフッ化物が他の原子に共有結合したもの、たとえばフルオロホスフェート、たとえばモノフルオロリン酸ナトリウム、フルオロシリケート、たとえばフルオロケイ酸ナトリウム、フルオロケイ酸アンモニウム、およびフルオロスルフェート、たとえばヘキサフルオロスルフェート、ならびにその組合わせから選択されるものを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.11.フッ化物塩がモノフルオロリン酸ナトリウムである、組成物1.0.10;
1.0.12.フッ化物塩が全組成物重量の約0.01重量%〜約2重量%の量で存在する、前記のいずれかの組成物;
1.0.13.フッ化物塩が全組成物重量の約0.1〜約0.2重量%の量のフッ化物イオンを供給する、前記のいずれかの組成物;
1.0.14.可溶性フッ化物塩が約50〜約25,000ppmの量のフッ化物イオンを供給する、前記のいずれかの組成物;
1.0.15.約750〜約2000ppmの有効フッ化物イオンを含む歯磨剤である、前記のいずれかの組成物;
1.0.16.組成物が約1000〜約1500ppmのフッ化物イオンを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.17.組成物が約1450ppmのフッ化物イオンを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.18.pHが約6〜約9である、前記のいずれかの組成物;
1.0.19.pHが約8〜約9である、前記のいずれかの組成物;
1.0.20.さらに研磨剤または粒状物質を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.21.研磨剤または粒状物質が、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム(たとえばリン酸二カルシウム・2水和物)、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、沈降炭酸カルシウム、シリカ(たとえば水和シリカ)、酸化鉄、酸化アルミニウム、パーライト、プラスチック粒子、たとえばポリエチレン、およびその組合わせから選択される、上記の組成物;
1.0.22.研磨剤または粒状物質が、沈降炭酸カルシウム、シリカ(たとえば水和シリカ)、およびその組合わせから選択される、上記の組成物;
1.0.23.全組成物重量の約15重量%〜約70重量%の量の研磨剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.24.約5マイクロメートル未満のd50を有する少なくとも約5%の小粒子研磨剤画分を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.25.約150未満、たとえば約40〜約140のRDAを有する、前記のいずれかの組成物;
1.0.26.陰イオン界面活性剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.27.陰イオン界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、およびその混合物から選択される、前記のいずれかの組成物;
1.0.28.陰イオン界面活性剤が、約0.3重量%〜約4.5重量%の量で存在する、前記のいずれかの組成物;
1.0.29.陰イオン、陽イオン、両性イオンおよび非イオン界面活性剤、ならびにその混合物から選択される界面活性剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.30.少なくとも1種類の湿潤剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.31.少なくとも1種類の湿潤剤、たとえばポリオール、たとえばグリセリン、糖アルコール(たとえばソルビトール、キシリトール)、およびその組合わせから選択されるものを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.32.キシリトールを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.33.少なくとも1種類のポリマーを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.34.ポリエチレングリコール、ポリビニルメチルエーテル−マレイン酸コポリマー、多糖類(たとえばセルロース誘導体、たとえばカルボキシメチルセルロース、または多糖ガム、たとえばキサンタンガムもしくはカラギーナンガム)、およびその組合わせから選択される少なくとも1種類のポリマーを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.35.ガムのストリップまたはフラグメントを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.36.着香剤、芳香剤および/または着色剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.37.水を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.38.下記のものから選択される抗細菌剤を含む、前記のいずれかの組成物:ハロゲン化ジフェニルエーテル(たとえばトリクロサン(triclosan))、草本エキスおよび精油(たとえばローズマリーエキス、茶エキス、モクレン(magnolia)エキス、チモール(thymol)、メントール、ユーカリプトール(eucalyptol)、ゲラニオール、カルバクロール(carvacrol)、シトラール(citral)、ヒノキトール(hinokitol)、カテコール、サリチル酸メチル、没食子酸エピガロカテキン(epigallocatechin gallate)、エピガロカテキン、没食子酸、ミスワク(ナチュラルブラシ)(miswak)エキス、シーバックソーン(sea−buckthorn)エキス)、ビスグアニド系防腐剤(たとえばクロルヘキシジン(chlorhexidine)、アレキシジン(alexidine)またはオクテニジン(octenidine))、第四級アンモニウム化合物(たとえばセチルピリジニウムクロリド(CPC)、塩化ベンザルコニウム、テトラデシルピリジニウムクロリド(TPC)、N−テトラデシル−4−エチルピリジニウムクロリド(TDEPC))、フェノール系防腐剤、ヘキセチジン(hexetidine)、オクテニジン、サンギナリン(sanguinarine)、ポビドンヨード(povidone iodine)、デルモピノール(delmopinol)、サリフルオル(salifluor)、金属イオン(たとえば亜鉛塩、たとえばクエン酸亜鉛、スズ(II)塩、銅塩、鉄塩)、サンギナリン、プロポリス(propolis)および酸素化剤(たとえば過酸化水素、緩衝化されたペルオキシホウ酸ナトリウムまたはペルオキシ炭酸ナトリウム)、フタル酸およびその塩、モノパーサル酸(monoperthalic acid)ならびにその塩およびエステル、ステアリン酸アスコルビル、オレオイルサルコシン(oleoyl sarcosine)、硫酸アルキル、スルホコハク酸ジオクチル、サリチルアニリド、臭化ドミフェン(domiphen bromide)、デルモピノール、オクタピノール(octapinol)および他のピペリジノ誘導体、ナイシン製剤、亜塩素酸塩;ならびに以上のいずれかの混合物;
1.0.39.抗炎症性化合物、たとえば下記のものを含む、前記のいずれかの組成物:マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)、シクロオキシゲナーゼ(COX)、PGE、インターロイキン1(IL−1)、IL−1β変換酵素(ICE)、トランスフォーミング成長因子β1(TGF−β1)、誘導性一酸化窒素シンターゼ(iNOS)、ヒアルロニダーゼ、カテプシン、核因子カッパB(NF−κB)、およびIL−1受容体関連キナーゼ(IRAK)から選択される宿主炎症性因子のうち少なくとも1つの阻害薬、たとえばアスピリン、ケトロラク(ketorolac)、フルルビプロフェン(flurbiprofen)、イブプロフェン(ibuprofen)、ナプロキセン(naproxen)、インドメタシン(indomethacin)、アスピリン、ケトプロフェン(ketoprofen)、ピロキシカム(piroxicam)、メクロフェナム酸(meclofenamic acid)、ノルジヒドグアイアレチン酸(nordihydoguaiaretic acid)、およびその混合物から選択されるもの;
1.0.40.抗酸化剤、たとえば補酵素Q10、PQQ、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、アネトール−ジチオチオン(anethole−dithiothione)、およびその混合物からなる群から選択されるものを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.41.トリクロサンを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.42.トリクロサン、およびZn2+イオン源、たとえばクエン酸亜鉛を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.43.トリクロサンおよびキシリトールを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.44.トリクロサン、キシリトールおよび沈降炭酸カルシウムを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.45.ソルブロール(solbrol)およびキトサンを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.46.さらに抗歯石剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.47.さらに抗歯石剤を含み、それがポリホスフェート、たとえばピロホスフェート、トリポリホスフェート、またはヘキサメタホスフェート、たとえばナトリウム塩形のものである、前記のいずれかの組成物;
1.0.48.全組成物重量の約0.01〜約5重量%の量の抗細菌剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.49.全組成物重量の約0.01〜約1重量%の量のトリクロサンを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.50.全組成物重量の約0.3%の量のトリクロサンを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.51.増白剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.52.ペルオキシド、亜塩素酸金属塩、ペルボレート、ペルカーボネート、ペルオキシ酸、次亜塩素酸塩、およびその組合わせからなる群から選択される増白活性物質から選択される増白剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.53.さらに、過酸化水素または下記の過酸化水素源を含む、前記のいずれかの組成物:たとえば過酸化尿素、またはペルオキシド塩もしくは複合体(たとえばペルオキシホスフェート、ペルオキシカーボネート、ペルボレート、ペルオキシシリケートまたはペルスルフェート塩;たとえばペルオキシリン酸カルシウム、過ホウ酸ナトリウム、ナトリウムカーボネートペルオキシド、ペルオキシリン酸ナトリウム、および過硫酸カリウム)、または過酸化水素−ポリマー複合体、たとえば過酸化水素−ポリビニルピロリドンポリマー複合体;
1.0.54.さらに、細菌の付着を妨害または阻止する薬剤、たとえばソルブロールまたはキトサンを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.55.さらに、下記のものから選択されるカルシウムおよびホスフェートの供給源を含む、前記のいずれかの組成物:(i)カルシウム−ガラス複合体、たとえばカルシウムナトリウムホスホシリケート、および(ii)カルシウム−タンパク質複合体、たとえばカゼインホスホペプチド−非晶質リン酸カルシウム;
1.0.56.さらに、可溶性カルシウム塩、たとえば硫酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、およびその組合わせから選択されるものを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.57.さらに、生理的に許容できるカリウム塩、たとえば硝酸カリウムまたは塩化カリウムを、象牙質知覚過敏を軽減するのに有効な量で含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.58.約0.1%〜約7.5%の生理的に許容できるカリウム塩、たとえば硝酸カリウムおよび/または塩化カリウムを含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.59.トリクロサン;陰イオン界面活性剤;および/または適合性である可溶性フッ化物塩、たとえばモノフルオロリン酸ナトリウムを含む練り歯磨きである、前記のいずれかの組成物;
1.0.60.たとえばブラッシングにより口腔に適用した際に、下記のために有効な、前記のいずれかの組成物:(i)齲歯の形成を軽減または抑制する、(ii)たとえば定量光誘導蛍光(quantitative light−induced fluorescence)(QLF)または電気的齲食測定(electrical caries measurement)(ECM)により検出されるエナメル質の前齲食病変を軽減、修復または抑制する、(iii)歯の脱灰を軽減または抑制し、再石灰化を促進する、(iv)歯の過敏性を軽減する、(v)歯肉炎を軽減または抑制する、(vi)口内の潰瘍または切り傷の治癒を促進する、(vii)酸産生細菌のレベルを低下させる、(viii)アルギニン分解細菌(arginolytic bacteria)の相対レベルを高める、(ix)口腔における微生物バイオフィルムの形成を抑制する、(x)糖負荷後の歯垢pHを少なくともpH5.5のレベルに上昇および/または維持する、(xi)歯垢の蓄積を軽減する、(xii)口内乾燥を治療、寛解または軽減する、(xiii)歯および口腔を清浄にする、(xiv)侵食を軽減する、(xv)歯を増白する、(xvi)歯を齲食原性細菌に対して免疫化する、ならびに/あるいは(xvii)たとえば口腔組織を介した全身感染の潜在性を低下させることにより、心血管の健康状態を含めた全身の健康状態を増進する;
1.0.61.前記のいずれかの組成物において述べた成分を組み合わせることにより得られた、または得ることができる、組成物;
1.0.62.マウスリンス(mouthrinse)、練り歯磨き、歯磨きゲル、歯磨き粉、非研摩ゲル、ムース、フォーム、口内スプレー、トローチ、口内錠、インプラント義歯、およびペットケア製品から選択される形態の、前記のいずれかの組成物;
1.0.63.組成物が練り歯磨きである、前記のいずれかの組成物;
1.0.64.組成物が、場合によりさらに、水、研磨剤、界面活性剤、発泡剤、ビタミン、ポリマー、酵素、湿潤剤、増粘剤、抗微生物剤、保存剤、着香剤、着色剤、および/またはその組合わせのち1以上のうち1以上を含む練り歯磨きである、前記のいずれかの組成物;
1.0.65.組成物がマウスウォッシュ(mouthwash)である、前記1.0〜1.0.61のいずれかの組成物;
1.0.66.さらに、ブレスフレッシュナー(breath freshner)、芳香剤または着香剤を含む、前記のいずれかの組成物;
1.0.67.方法2.0〜2.5により製造される前記のいずれかの組成物。
【0009】
[0010] 本発明は、方法2.0、すなわち遊離または塩形の塩基性アミノ酸および炭酸塩を混合することを含む、口腔用組成物の製造方法をも包含する。場合により、組成物を約8.5〜約9.5のpHに調整することができる。さらに、二次材料をこの組成物と混合して、たとえば前記の組成物1.0〜1.0.61のいずれかによる口腔用組成物を形成することができる。
【0010】
[0011] 方法2.0は、したがってたとえば下記の態様を含む:
2.1 炭酸塩が、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムから選択される、方法2.0;
2.2 塩基性アミノ酸が、遊離または塩形のアルギニン、リジン、シトルリン、オルニチン、クレアチン、ヒスチジン、ジアミノブタン酸、ジアミノプロピオン酸(diaminoproprionic acid)、および/またはその組合わせから選択される、方法2.0または2.1;
2.3 塩基性アミノ酸がアルギニンである、方法2.2;
2.4 アルギニンが、遊離塩基、水酸化物、塩酸塩、およびその混合物から選択される形である、方法2.3;
2.5 プレミックスを約pH9に調整する、前記のいずれかの方法;
3 したがって本発明はさらに、たとえば本発明組成物をその必要がある患者の口腔に適用することにより、本発明組成物を口腔に適用することを含む、下記のための方法(方法3)を包含する:(i)齲歯の形成を軽減または抑制する、(ii)たとえば定量光誘導蛍光(QLF)または電気的齲食測定(ECM)により検出されるエナメル質の前齲食病変を軽減、修復または抑制する、(iii)歯の脱灰を軽減または抑制し、再石灰化を促進する、(iv)歯の過敏性を軽減する、(v)歯肉炎を軽減または抑制する、(vi)口内の潰瘍または切り傷の治癒を促進する、(vii)酸産生細菌のレベルを低下させる、(viii)アルギニン分解細菌の相対レベルを高める、(ix)口腔における微生物バイオフィルムの形成を抑制する、(x)糖負荷後の歯垢pHを少なくとも約pH5.5のレベルに上昇および/または維持する、(xi)歯垢の蓄積を軽減する、(xii)口内乾燥を治療、軽減または寛解する、(xiii)歯および口腔を清浄にする、(xiv)侵食を軽減する、(xv)歯を増白する、(xvi)歯を齲食原性細菌に対して免疫化する、ならびに/あるいは(xvii)たとえば口腔組織を介した全身感染の潜在性を低下させることにより、心血管の健康状態を含めた全身の健康状態を増進する。
【0011】
[0012] 本発明はさらに、たとえば方法2のいずれかの方法によるかまたは方法3に述べたいずれかの適用に用いるための本発明組成物の製造における、塩基性アミノ酸、たとえばアルギニンの使用を含む。
【0012】
[0013] したがって、重炭酸塩前駆物質と塩基性アミノ酸前駆物質を組成物自体の中で反応させることにより、塩基性アミノ酸、たとえばアルギニンの重炭酸塩を口腔ケア組成物内においてその場で形成することの意外な技術的効果および利点を達成しうること、すなわち、アルギニンがもたらす歯の歯科処置増強を低下させることなく、かなり高価な市販の塩基性アミノ酸重炭酸塩を回避できることは、口腔ケア技術分野の専門家には分かるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0014] 理論により拘束されるわけではないが、アルギニン遊離塩基と、炭酸塩、たとえば炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムの添加により、重炭酸アルギニン、たとえばアルギニンと炭酸水素塩陰イオンを含む口腔ケア組成物を形成することができると考えられる。アルギニン遊離塩基および炭酸塩は原料として重炭酸アルギニンよりかなり安価なので、それらの物質の使用は重炭酸アルギニン使用からの有益性をもつことが分かる。
【0014】
[0015] 本発明の組成物および方法に使用できる塩基性アミノ酸には、天然の塩基性アミノ酸、たとえばアルギニン、リジンおよびヒスチジンだけでなく、分子中にカルボキシル基およびアミノ基をもつ塩基性アミノ酸はいずれも含まれる。したがって、塩基性アミノ酸にはアルギニン、リジン、シトルリン、オルニチン、クレアチン、ヒスチジン、ジアミノブタン酸、ジアミノプロピオン酸(diaminoproprionic acid)、その塩類、またはその組合わせが含まれるが、これらに限定されない。具体的な態様において、塩基性アミノ酸はアルギニン、シトルリンおよびオルニチンから選択される。特定の態様において、塩基性アミノ酸はアルギニン、たとえばl−アルギニン、またはその塩である。
【0015】
[0016] 多様な態様において、塩基性アミノ酸は全組成物重量の約0.1重量%〜約20%、全組成物重量の約1重量%〜約10重量%、たとえば全組成物重量の約1.5重量%、約3.75重量%、約5重量%、または約7.5重量%の量で存在する。
【0016】
[0017] 口腔ケア組成物は、さらに1種類以上のフッ化物イオン源、たとえフッ化物塩を含有することができ、これらは可溶性であってもよい。適合性を高めるために、フッ化物が他の原子に共有結合し、および/またはカルシウムから封鎖された、フッ化物塩が好ましい。多様なフッ化物イオン供与物質を本発明組成物中に可溶性フッ化物の供給源として使用できる。適切なフッ化物イオン供与物質の例は下記にある:U.S.Pat.No.3,535,421,Brinerらに付与;U.S.Pat.No.4,885,155,Parran,Jr.らに付与;およびU.S.Pat.No.3,678,154,Widderらに付与;これらを本明細書に援用する。
【0017】
[0018] 代表的なフッ化物イオン源には、フッ化スズ(II)、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フルオロケイ酸ナトリウム、フルオロケイ酸アンモニウム、フッ化アミン、フッ化アンモニウム、およびその組合わせが含まれるが、これらに限定されない。特定の態様において、フッ化物イオン源には、フッ化スズ(II)、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、およびその混合物が含まれる。
【0018】
[0019] 特定の態様において、本発明の口腔ケア組成物は、フッ化物イオン源またはフッ素供給成分を、約25ppm〜25,000ppm、一般に少なくとも約500ppm、たとえば約500〜約2000ppm、たとえば約1000〜約1600ppm、たとえば約1450ppmのフッ化物イオンを供給するのに十分な量で含有することもできる。フッ化物の適切なレベルは、個々の用途に依存するであろう。たとえばマウスウォッシュは、一般に約100〜約250ppmのフッ化物を含むであろう。一般消費者用の練り歯磨きは一般に約1000〜約1500ppmを含み、小児用練り歯磨きはこれより若干少ない量を含むであろう。専門用の歯磨剤またはコーティングは、5,000ppmに及ぶフッ化物、または25,000ppmのフッ化物すら含むことができる。
【0019】
[0020] フッ化物イオン源は、1態様においては組成物の約0.01重量%〜約10重量%、または他の態様においては約0.03重量%〜約5重量%、他の態様においては約0.1重量%〜約1重量%のレベルで本発明組成物に添加することができる。適切なレベルのフッ化物イオンを供給するフッ化物塩の重量は、明らかにその塩中の対イオンの重量に基づいて異なるであろう。
【0020】
[0021] 本発明組成物はリン酸カルシウム研磨剤、たとえばリン酸三カルシウム(Ca(PO)、ヒドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH))、またはリン酸二カルシウム・2水和物(CaHPO4・2HO、本明細書中で時にはDiCalとも言う)、またはピロリン酸カルシウムを含むことができる。
【0021】
[0022] 本発明組成物は、1種類以上の追加の研磨剤、たとえばシリカ研磨剤、たとえば最高で約20ミクロンの平均粒度をもつ沈降シリカ、たとえばJ.M.Huberが市販するZeodent 115(登録商標)を含有することができる。他の有用な研磨剤には、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、ケイ酸アルミニウム、焼成アルミナ、ベントナイトもしくは他のケイ質材料、またはその組合わせも含まれる。
【0022】
[0023] 本発明に有用なシリカ研磨剤系の研摩材料、および他の研磨剤は、一般に約0.1〜約30ミクロン、約5〜約15ミクロンの平均粒度をもつ。シリカ研磨剤は、沈降シリカまたはシリカゲルからのもの、たとえばU.S.Pat.No.3,538,230,Paderらに付与、およびU.S.Pat.No.3,862,307,Digiulioに付与(両方を本明細書に援用する)に記載されたシリカキセロゲルであってもよい。具体的なシリカキセロゲルは、商品名Syloid(登録商標)でW.R.Grace & Co.,Davison Chemical Divisionにより市販されている。沈降シリカ材料には、J.M.Huber Corp.が商品名Zeodent(登録商標)で市販しているものが含まれ、これにはZeodent 115および119の表示をもつシリカが含まれる。これらのシリカ研磨剤はU.S.Pat.No.4,340,583,Wasonに付与(本明細書に援用する)に記載されている。
【0023】
[0024] 特定の態様において、本発明による口腔ケア組成物の実施に有用な研磨剤には、約100cc/100gシリカ未満、約45cc/100g〜約70cc/100gシリカの範囲の吸油価(oil absorption value)をもつシリカゲルおよび沈降非晶質シリカが含まれる。吸油価は、ASTA Rub−Out、方法D281を用いて測定される。特定の態様において、シリカは約3ミクロン〜約12ミクロン、約5〜約10ミクロンの平均粒度をもつコロイド粒子である。
【0024】
[0025] 特定の態様において、研磨剤は、たとえば約5ミクロン未満のd50をもつきわめて小さい粒子、たとえば約3〜約4ミクロンのd50をもつ小粒子シリカ(small particle silica)(SPS)、たとえばSorbosil AC43(登録商標)(Ineos)を大きな割合で含む。そのような小粒子は、過敏性の軽減を目標とする配合物に特に有用である。小粒子成分は、より大きい粒子の第2研磨剤との組合わせで存在してもよい。特定の態様において、たとえば配合物は約3〜約8%のSPS、および約25〜約45%の一般的な研磨剤を含む。
【0025】
[0026] 本発明の実施に特に有用な吸油性の低いシリカ研磨剤は、商品名Sylodent XWA(登録商標)でW.R.Grace & Co.,Davison Chemical Division、21203メリーランド州ボルチモア、により市販されている。Sylodent 650 XWA(登録商標)、すなわち約29重量%の含水率、平均約7〜約10ミクロンの範囲の直径、および約70cc/100gシリカ未満の吸油価をもつコロイドシリカ粒子からなるシリカヒドロゲルは、本発明の実施に有用な吸油性の低いシリカ研磨剤の一例である。研磨剤は、本発明の口腔ケア組成物中に約10〜約60重量%、他の態様においては約20〜約45重量%、他の態様においては約30〜約50重量%の濃度で存在する。
【0026】
[0027] 本発明の口腔ケア組成物は、口腔をブラッシングした際に発生する泡の量を増加させるための作用物質を含有することもできる。
[0028] 泡の量を増加させる作用物質の具体例には、ポリオキシエチレンおよび特定のポリマー(アルギネートポリマーが含まれるが、これに限定されない)が含まれるが、これらに限定されない。
【0027】
[0029] ポリオキシエチレンは、本発明の口腔ケアキャリヤー成分により発生する泡の量および泡の厚みを増大させることができる。ポリオキシエチレンは一般にポリエチレングリコール(”PEG”)またはポリエチレンオキシドとしても知られている。本発明に適切なポリオキシエチレンは約200,000〜約7,000,000の分子量をもつであろう。1態様において分子量は約600,000〜約2,000,000、他の態様においては約800,000〜約1,000,000であろう。Polyox(登録商標)は、Union Carbideにより製造される高分子量ポリオキシエチレンに対する商品名である。
【0028】
[0030] ポリオキシエチレンは、本発明の口腔ケア組成物の口腔ケアキャリヤー成分の約1%〜約90%、1態様においては約5%〜約50%、他の態様においては約10%〜約20%(重量)の量で存在することができる。口腔ケア組成物中の発泡剤の投与量(すなわち1回量)は、約0.01〜約0.9重量%、約0.05〜約0.5重量%、他の態様においては約0.1〜約0.2重量%である。
【0029】
[0031] 本発明の口腔ケア組成物に場合により含有される他の作用物質は、界面活性剤、または適合する界面活性剤の混合物である。適切な界面活性剤は、広いpH範囲を通して妥当な程度に安定なもの、たとえば陰イオン、陽イオン、非イオンまたは両性イオン界面活性剤である。
【0030】
[0032] 適切な界面活性剤は、より詳細に、たとえば下記に記載されている:U.S.Pat.No.3,959,458,Agricolaらに付与;U.S.Pat.No.3,937,807,Haefeleに付与;およびU.S.Pat.No.4,051,234,Gieskeらに付与;これらを本明細書に援用する。
【0031】
[0033] 特定の態様において、本発明に有用な陰イオン界面活性剤には、アルキル基中に約10〜約18個の炭素原子をもつアルキルスルフェートの水溶性塩、および約10〜約18個の炭素原子をもつ脂肪酸のスルホン化モノグリセリドの水溶性塩が含まれる。ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、およびヤシ(椰子)モノグリセリドスルホネートナトリウムは、このタイプの陰イオン界面活性剤の例である。陰イオン界面活性剤の混合物も使用できる。
【0032】
[0034] 他の態様において、本発明に有用な陽イオン界面活性剤は、約8〜約18個の炭素原子を含む長いアルキル鎖を1つ含む脂肪族第四級アンモニウム化合物の誘導体であると広く定義できる;たとえばラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ジ−イソブチルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ヤシアルキルトリメチルアンモニウムナイトレート、セチルピリジニウムフルオリド、およびその混合物。
【0033】
[0035] 具体的な陽イオン界面活性剤は、U.S.Pat.No.3,535,421,Brinerらに付与(本明細書に援用する)に記載された第四級アンモニウムフルオリドである。特定の陽イオン界面活性剤は、組成物中で殺菌剤としても作用することができる。
【0034】
[0036] 本発明組成物中に使用できる具体的な非イオン界面活性剤は、アルキレンオキシド基(親水性)と脂肪族またはアルキル芳香族いずれの性質であってもよい有機疎水性化合物との縮合により製造される化合物であると広く定義できる。適切な非イオン界面活性剤の例には下記のものが含まれるが、これらに限定されない;プルロニック(Pluronic)、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、エチレンオキシドとプロピレンオキシドおよびエチレンジアミンの反応生成物との縮合から誘導される生成物、脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合物、長鎖第三級アミンオキシド、長鎖第三級ホスフィンオキシド、長鎖ジアルキルスルホキシド、およびこれらの物質の混合物。
【0035】
[0037] 特定の態様において、本発明に有用な両性イオン性の合成界面活性剤は、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウム化合物の誘導体であると広く記載でき、それらにおいて脂肪族基は直鎖または分枝鎖であってよく、脂肪族置換基のうち1つは約8〜約18個の炭素原子を含み、1つは陰イオン性の水可溶化基、たとえばカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェートまたはホスホネートを含む。本発明組成物に含有させるのに適切な界面活性剤の具体例には、アルキル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ココアミドプロピルベタインおよびポリソルベート(polysorbate)20、ならびにその組合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0036】
[0038] 特定の態様において、本発明組成物は陰イオン界面活性剤、たとえばラウリル硫酸ナトリウムを含む。
[0039] 界面活性剤、または適合する界面活性剤の混合物は、本発明組成物中に全組成物の約0.1%〜約5.0%、他の態様においては約0.3%〜約3.0%、他の態様においては約0.5%〜約2.0%(重量)で存在することができる。
【0037】
[0040] 本発明の口腔ケア組成物は、着香剤をも含有することができる。本発明の実施に際して用いられる着香剤には、精油ならびに種々の芳香性アルデヒド類、エステル類、アルコール類、およびこれらに類する物質が含まれるが、これらに限定されない。精油の例には、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン(wintergreen)、サッサフラス、チョウジ、セージ(sage)、ユーカリ、マヨラマ(marjoram)、ニッケイ、レモン、ライム、グレープフルーツ、およびオレンジの油が含まれる。メントール、カルボン(carvone)、およびアネトールなどの化学物質も有用である。特定の態様には、ペパーミントおよびスペアミントの油を用いる。
【0038】
[0041] 着香剤は、口腔用組成物中に約0.1〜約5重量%、約0.5〜約1.5重量%の濃度で含有される。個々の口腔ケア組成物投与に際しての着香剤の投与量(すなわち1回量)は、約0.001〜約0.05重量%、他の態様においては約0.005〜約0.015重量%である。
【0039】
[0042] 本発明の口腔ケア組成物は、場合により、細菌の細胞壁中にあるカルシウムを錯化することができる1種類以上のキレート化剤をも含有することができる。このカルシウムの結合は、細菌の細胞壁を脆弱にし、細胞溶解を促進する。
【0040】
[0043] 本発明にキレート化剤として用いるのに適切な他のグループの作用物質は、可溶性ピロホスフェートである。本発明組成物中に用いるピロホスフェート塩は、いずれかのアルカリ金属ピロホスフェート塩であってもよい。特定の態様において、塩類には四アルカリ金属ピロホスフェート、二アルカリ金属ジ酸ピロホスフェート(dialkalimetal diacid pyrophosphate)、三アルカリ金属モノ酸ピロホスフェート(trialkalimetal monoacid pyrophosphate)、およびその混合物が含まれ、それらにおいてアルカリ金属はナトリウムまたはカリウムである。これらの塩類は、それらの水和形および非水和形の両方が有用である。本発明組成物に有用なピロホスフェート塩の有効量は、一般に少なくとも約1重量%のピロホスフェートイオン、約1.5重量%〜約6重量%、約3.5重量%〜約6重量%のピロホスフェートイオンを供給するのに十分なものである。
【0041】
[0044] 本発明の口腔ケア組成物は、場合により1種類以上のポリマー、たとえばポリエチレングリコール、ポリビニルメチルエーテル−マレイン酸コポリマー、多糖類(たとえばセルロース誘導体、たとえばカルボキシメチルセルロース、または多糖ガム、たとえばキサンタンガムもしくはカラギーナンガム)をも含有することができる。酸性ポリマー、たとえばポリアクリレートゲルは、それらの遊離酸、または部分的もしくは完全に中和された水溶性アルカリ金属(たとえばカリウムおよびナトリウム)塩、またはアンモニウム塩の形で供給することができる。特定の態様には、無水マレイン酸またはマレイン酸と他の重合性エチレン性不飽和モノマー、たとえばメチルビニルエーテル(メトキシエチレン)との約1:4〜約4:1コポリマーであって、約30,000〜約1,000,000の分子量(M.W.)をもつものが含まれる。これらのコポリマーは、たとえばGantrez AN 139(M.W.500,000)、AN 119(M.W.250,000)、およびS−97医薬グレード(M.W.700,000)として入手できる;GAF Chemicals Corporation。
【0042】
[0045] 他の作用性ポリマーには、たとえば下記のものが含まれる:無水マレイン酸とアクリル酸エチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、N−ビニル−2−ピロリドン、またはエチレンとの1:1コポリマー、後者はたとえばMonsanto EMA No.1103、M.W.10,000、およびEMAグレード61として入手できる;ならびにアクリル酸とメタクリル酸メチルもしくはヒドロキシエチル、アクリル酸メチルもしくはエチル、イソブチルビニルエーテル、またはN−ビニル−2−ピロリドンとの1:1コポリマー。
【0043】
[0046] 一般に適切なものは、活性化された炭素−炭素オレフィン性二重結合および少なくとも1つのカルボキシル基を含むオレフィン性またはエチレン性不飽和カルボン酸、すなわち、重合に際して容易に機能するオレフィン性二重結合を含む酸が、そのモノマー分子中にカルボキシル基に対してアルファ−ベータの位置にまたは末端メチレン基の一部として二重結合が存在するため、重合したものである。そのような酸の具体例は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、アルファ−クロロアクリル酸、クロトン酸、ベータ−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、アルファ−クロロソルビン酸、ケイ皮酸、ベータ−スチリルアクリル酸、ムコン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、アルファ−フェニルアクリル酸、2−ベンジルアクリル酸、2−シクロヘキシルアクリル酸、アンゲリカ酸、ウンベリカ酸、フマル酸、マレイン酸、および酸無水物である。そのようなカルボン酸モノマーと共重合しうる他の種々のオレフィン系モノマーには、酢酸ビニル、塩化ビニル、マレイン酸ジメチルなどが含まれる。コポリマーは、水溶性であるのに十分なカルボン酸塩の基を含む。
【0044】
[0047] 他のクラスのポリマー系作用物質には、置換アクリルアミドのホモポリマーおよび/または不飽和スルホン酸およびその塩のホモポリマーを含有する組成物が含まれる;特にその際、ポリマーは、アクリルアミドアリカンスルホン酸(acrylamidealykane sulfonic acid)から選択される不飽和スルホン酸、たとえば2−アクリルアミド 2−メチルプロパンスルホン酸をベースとし、分子量約1,000〜約2,000,000をもつ;U.S.Pat.No.4,842,847,1989年6月27日にZahidに付与(本明細書に援用する)に記載。
【0045】
[0048] 他の有用なクラスのポリマー系作用物質には、ポリアミノ酸、特にある割合の陰イオン界面活性アミノ酸、たとえばアスパラギン酸、グルタミン酸およびホスホセリンを含有するものが含まれる;U.S.Pat.No.4,866,161,Sikesら(本明細書に援用する)に開示。
【0046】
[0049] 口腔ケア組成物を調製する際、望ましい稠度を付与するために、または配合物の安定化もしくは性能増強のために、時にはある増粘剤を添加することが必要である。特定の態様において、増粘剤はカルボキシビニルポリマー、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロース、ならびに水溶性セルロースエーテル塩、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウムおよびカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウムである。天然ガム、たとえばカラヤガム、アラビアゴム、およびトラガントゴムを含有させることもできる。組成物のテキスチャーをさらに改善するために、コロイド状のケイ酸アルミニウムマグネシウムまたは微細に分割したシリカを増粘組成物の成分として使用できる。特定の態様において、全組成物の約0.5重量%〜約5.0重量%の量の増粘剤が用いられる。
【0047】
[0050] 本発明の口腔ケア組成物は、場合により1種類以上の酵素を含有することもできる。有用な酵素には、利用可能ないずれかのプロテアーゼ、グルカノヒドロラーゼ、エンドグリコシダーゼ、アミラーゼ、ムタナーゼ、リパーゼおよびムチナーゼ、またはその適合する混合物が含まれる。特定の態様において、酵素はプロテアーゼ、デキストラナーゼ、エンドグリコシダーゼおよびムタナーゼである。他の態様において、酵素はパパイン、エンドグリコシダーゼ、またはデキストラナーゼとムタナーゼの混合物である。本発明に使用するのに適切な他の酵素は、U.S.Pat.No.5,000,939,Dringらに付与;U.S.Pat.No.4,992,420;U.S.Pat.No.4,355,022;U.S.Pat.No.4,154,815;U.S.Pat.No.4,058,595;U.S.Pat.No.3,991,177;およびU.S.Pat.No.3,696,191に開示されており、これらのすべてを本明細書に援用する。本発明において、酵素、あるいは幾つかの適合性酵素の混合物は、1態様においては約0.002%〜約2%、または他の態様においては約0.05%〜約1.5%、またはさらに他の態様においては約0.1%〜約0.5%を構成する。
【0048】
[0051] 水も本発明の口腔用組成物中に存在することができる。商業用の口腔用組成物を調製する際に用いる水は、脱イオン処理されかつ有機不純物を含まないものとすべきである。水は一般に組成物の残部を補い、口腔用組成物の約10%〜約90%、約20%〜約60%、または約10%〜約30%(重量)含有される。この水の量は、添加する遊離水と、他の物質により、たとえばソルビトールまたは本発明のいずれかの成分により導入される量とを合わせたものを含む。
【0049】
[0052] 口腔用組成物の特定の態様においては、組成物が空気に曝された際に硬化するのを防ぐために湿潤剤を含有させることも望ましい。特定の湿潤剤は、望ましい甘味または香味を歯磨組成物に付与することもできる。湿潤剤は、純湿潤剤を基準として、一般に1態様においては歯磨組成物の約15%〜約70%、または他の態様においては約30%〜約65%(重量)含有される。
【0050】
[0053] 適切な湿潤剤には、食用多価アルコール、たとえばグリセリン、ソルビトール、キシリトール、プロピレングリコール、および他のポリオール、ならびにこれらの湿潤剤の混合物が含まれる。グリセリンとソルビトールの混合物を、特定の態様において本発明の練り歯磨き組成物の湿潤剤成分として使用できる。
【0051】
[0054] 前記成分のほかに、本発明の態様は多様な任意の歯磨剤成分を含有することができ、それらのうちの若干を以下に記載する。任意成分には、たとえば接着剤、起泡剤(sudsing agent)、着香剤、甘味剤、追加の抗歯垢剤、研磨剤、および着色剤が含まれるが、これらに限定されない。これらおよび他の任意成分は、さらに下記に記載されている:U.S.Pat.No.5,004,597,Majetiに付与;U.S.Pat.No.3,959,458,Agricolaらに付与;およびU.S.Pat.No.3,937,807,Haefeleに付与;これらのすべてを本明細書に援用する。
【0052】
[0055] 本発明組成物は、口腔用製品の領域で一般的な方法を用いて製造できる。
[0056] 方法の観点における本発明は、安全かつ有効な量の本明細書に記載する組成物を口腔に適用することを伴う。
【0053】
[0057] 本発明による組成物および方法は、修復および再石灰化を促進することにより歯を保護し、特に齲歯の形成を軽減または抑制し、歯の脱灰を軽減または抑制し、再石灰化を促進し、歯の過敏性を軽減し、ならびに、たとえば定量光誘導蛍光(QLF)または電気的齲食測定(ECM)により検出されるエナメル質の前齲食病変を軽減、修復または抑制する方法に有用である。定量光誘導蛍光は、エナメル質の前齲食病変を早期に検出することができる可視光システムである。正常な歯は可視光線中で蛍光発光する;脱灰した歯は発光しないか、またはより低い程度に発光するにすぎない。脱灰領域を定量し、その進行をモニターすることができる。電導度測定は、脱灰およびエナメル質侵食を受けて流体が充たされた歯細管は電気を伝導するという事実を利用する。したがって、患者の歯の電導度の上昇を脱灰の指標とすることができる。したがって、本発明組成物は、有効量のフッ素および/またはアルギニンを含まない組成物と対比してエナメル質の前齲食病変(QLFまたはECMにより測定)を軽減する方法に有用である。
【0054】
[0058] 本発明組成物はさらに、口腔の有害細菌を減少させる方法、たとえば歯肉炎を軽減または抑制し、酸産生細菌のレベルを低下させ、アルギニン分解細菌の相対レベルを高め、口腔における微生物バイオフィルムの形成を抑制し、歯垢pHを少なくとも約pH5.5のレベルに上昇および/または維持し、歯垢の蓄積を軽減し、ならびに/あるいは歯および口腔を清浄にする方法に有用である。
【0055】
[0059] 最後に、本発明組成物は、口内のpHを上昇させて病原性細菌を阻害することにより、口内の潰瘍または切り傷の治癒を促進するのに有用である。
[0060] 本発明による組成物および方法は、口内および歯のケアのための口腔用組成物、たとえば練り歯磨き、透明なペースト、ゲル、マウスリンス、スプレーおよびチューインガムに採用できる。
【0056】
[0061] 有効成分のレベルは、送達系および個々の有効物質の性質に基づいて異なるであろう。たとえば塩基性アミノ酸は、たとえば約0.1から約20重量%(遊離塩基の重量として表わす)、たとえばマウスリンスについては約0.1から約3重量%、消費者用練り歯磨きについては約1から約10重量%、または専門用もしくは処方箋処置製品については約7から約20重量%のレベルで存在することができる。フッ化物は、たとえば約25〜約25,000ppm、たとえばマウスリンスについては約25〜約250ppm、消費者用練り歯磨きについては約750〜約2,000ppm、または専門用もしくは処方箋処置製品については約2,000〜約25,000ppmのレベルで存在することができる。抗細菌剤のレベルも同様に異なり、練り歯磨き中に用いるレベルはマウスリンス中に用いるレベルよりたとえば約5〜約15倍大きいであろう。たとえば、トリクロサンマウスリンスはたとえば約0.03重量%のトリクロサンを含有することができ、一方、トリクロサン練り歯磨きは約0.3重量%のトリクロサンを含有することができる。
【0057】
[0062] 口腔組織は全身感染の入り口となる可能性があるので、口内の健康状態の増進は全身の健康状態にも有益となる。口内の良好な健康状態は、心血管の健康状態を含めた全身の健康状態に関連する。塩基性アミノ酸、特にアルギニンは、NO合成経路に補給する窒素源であり、したがって口腔組織における微小循環を増強するので、本発明の組成物および方法は格別な有益性を提供する。より酸性の低い口腔環境を提供することは、胃部不快感(gastric distress)の軽減にも役立ち、胃潰瘍に関連するヘリコバクター(Heliobacter)にとって、より好ましくない環境を作り出す。アルギニンは特に特定の免疫細胞受容体、たとえばT細胞受容体の高発現に必要であり、したがってアルギニンは有効な免疫応答を増強することができる。したがって本発明の組成物および方法は、心血管の健康状態を含めた全身の健康状態を増進するのに有用である。
【0058】
[0063] 全体を通して用いる範囲は、その範囲内にあるあらゆる数値を記述するための略記として用いられる。その範囲内の数値をいずれも範囲の末端として選択できる。さらに、本明細書に引用するすべての参考文献は、それらの全体が本明細書に援用される。本発明の開示における定義と引用した参考文献の定義が矛盾する場合、本発明の開示が支配する。配合物について記載する場合、それらは当技術分野で一般に行なわれるようにそれらの成分により記載することができると理解され、実際の配合物中でその製造、貯蔵および使用に伴ってそれらの成分が互いに反応する可能性があるにもかかわらず、そのような製品は本明細書に記載する配合物に包含されるものとする。
【0059】
[0064] 以下の実施例は、本発明の範囲における具体的な態様をさらに記載および立証する。これらの実施例は説明のために示したにすぎず、本発明の精神および範囲から逸脱しない多数の変更が可能なので、本発明の限定とみなすべきではない。本明細書に提示および記載したもののほか本発明の多様な改変が当業者に自明なはずであり、特許請求の範囲に含まれるものとする。
【実施例】
【0060】
実施例1
[0065] 4.26gの重水(DO)、0.40gのL−アルギニン、および0.24gの炭酸水素ナトリウムからなる、初期pH9.74をもつプレミックスを調製する。このプレミックスを34% HCl溶液でpH8.99に調整する。プロトンNMRを用いてスペクトルを記録し、重炭酸アルギニン複合体が示される。
【0061】
実施例2
[0066] 4.26gのDO、0.40gのL−アルギニン、および0.3lの炭酸ナトリウムからなる、初期pH11.94をもつプレミックスを調製する。このプレミックスを34% HCl溶液でpH9.01に調整する。プロトンNMRを用いてスペクトルを記録し、重炭酸アルギニン複合体が示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊離または塩形の塩基性アミノ酸および可溶性炭酸塩を含み、塩基性アミノ酸の重炭酸塩がその場で形成される、口腔ケア組成物。
【請求項2】
約8.5から約9.5までのpHを有する、請求項1に記載の口腔ケア組成物。
【請求項3】
塩基性アミノ酸が、アルギニン、リジン、シトルリン、オルニチン、クレアチン、ヒスチジン、ジアミノブタン酸、ジアミノプロピオン酸(diaminoproprionic acid)、その塩類、および/またはその組合わせである、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
塩基性アミノ酸がアルギニンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
塩基性アミノ酸が全組成物重量の約1重量%〜約10重量%に相当する量で存在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
可溶性炭酸塩が、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
さらに、有効量のフッ化物源を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
さらに研磨剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
研磨剤が、沈降炭酸カルシウム、シリカ、およびその混合物から選択される、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
さらに、少なくとも1種類の界面活性剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
さらに、少なくとも1種類の湿潤剤を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
さらに抗細菌剤を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
さらに、象牙質知覚過敏を軽減するのに有効な量の生理的に許容できるカリウム塩を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
組成物が練り歯磨きである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
組成物がマウスウォッシュである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
塩基性アミノ酸の重炭酸塩を含む口腔用組成物の製造方法であって、遊離または塩形の塩基性アミノ酸および可溶性炭酸塩を混合することを含む方法。
【請求項17】
重量を遊離塩基として示して、混合物が約7〜約10重量%の塩基性アミノ酸を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
炭酸塩が、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびその混合物から選択される、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
アルギニンと重炭酸塩イオンのモル比が約4:1〜約1:4である、請求項16〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
組成物を約pH9に調整する、請求項16〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
塩基性アミノ酸が、アルギニン、リジン、シトルリン、オルニチン、クレアチン、ヒスチジン、ジアミノブタン酸、ジアミノプロピオン酸(diaminoproprionic acid)、その塩類、および/またはその組合わせから選択される、請求項16〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
塩基性アミノ酸が、遊離もしくは塩形のアルギニンまたはその混合物である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
アルギニンを最初に塩酸塩形で供給する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
さらに、pH9を約8.5〜約9.5に調整することを含む、請求項16〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
二次材料が、フッ化物塩、研磨剤、界面活性剤、湿潤剤、抗細菌剤、カルシウム塩、カリウム塩、およびその組合わせからなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
請求項16〜25のいずれか1項に記載の方法により製造された口腔ケア組成物。
【請求項27】
有効量の請求項1〜15または26のいずれか1項に記載の口腔用組成物を、下記のために、その必要がある対象の口腔に適用することを含む方法:(i)齲歯の形成を軽減または抑制する、(ii)エナメル質の前齲食病変を軽減、修復または抑制する、(iii)歯の脱灰を軽減または抑制し、再石灰化を促進する、(iv)歯の過敏性を軽減する、(v)歯肉炎を軽減または抑制する、(vi)口内の潰瘍または切り傷の治癒を促進する、(vii)酸産生細菌のレベルを低下させる、(viii)アルギニン分解細菌(arginolytic bacteria)の相対レベルを高める、(ix)口腔における微生物バイオフィルムの形成を抑制する、(x)糖負荷後の歯垢pHを少なくともpH5.5のレベルに上昇および/または維持する、(xi)歯垢の蓄積を軽減する、(xii)口内乾燥を治療、寛解または軽減する、(xiii)歯および口腔を清浄にする、(xiv)侵食を軽減する、(xv)歯を増白する、(xvi)歯を齲食原性細菌に対して免疫化する、ならびに/あるいは(xvii)心血管の健康状態を含めた全身の健康状態を増進する。

【公表番号】特表2011−511798(P2011−511798A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−546024(P2010−546024)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/033308
【国際公開番号】WO2009/100279
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(590002611)コルゲート・パーモリブ・カンパニー (147)
【氏名又は名称原語表記】COLGATE−PALMOLIVE COMPANY
【Fターム(参考)】