説明

塵芥収集車

【課題】塵芥収集車において、簡単な構成で塵芥投入箱内の塵芥が漏れ出すのを防いで、摺動シリンダからの油漏れを防止する。
【解決手段】摺動シリンダ13を塵芥投入箱6の左右側壁の外方にそれぞれ配置する。摺動板10の上端を左右の摺動シリンダ13のシリンダロッド13a先端と摺動板支持軸12によって結合する。塵芥投入箱6の左右側壁に摺動板支持軸12が移動するための摺動用開口31を形成する。摺動板10の左右側面に摺動用開口31を塞ぐためのカバー部材26を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体上に搭載された塵芥収容箱と、この塵芥収容箱の後方開口部に連接され、内部に塵芥積込装置を装備した塵芥投入箱とを備えた塵芥収集車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、車体上に搭載された塵芥収容箱と、この塵芥収容箱の後方開口部に連接され、内部に塵芥積込装置を装備した塵芥投入箱とを備え、塵芥積込装置は、上記塵芥投入箱内において摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板と、該摺動板の下端部に揺動シリンダの伸縮動作により前後方向に揺動自在な押込板とを備え、上記摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と押込板とが反転、下降、圧縮、上昇を1サイクルとして作動することで、投入口を通じて塵芥投入箱に投入された塵芥を塵芥収容箱に積込むように構成され塵芥収集車は知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−244190号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の塵芥収集車では、摺動シリンダは、塵芥投入箱の左右側壁の外方にそれぞれ配置され、摺動板の上端は、左右の摺動シリンダのロッド先端と摺動板支持軸によって結合されているので、摺動板支持軸が上下に移動するために、塵芥投入箱の左右側壁には、摺動板の摺動方向に沿って伸びる摺動用開口が形成されている。
【0004】
このため、塵芥投入箱内の塵芥、例えば、発泡スチロール、ビニール袋等の樹脂製塵芥が摺動用開口から漏れだし、摺動シリンダに付着する場合がある。摺動シリンダには、通常ダストシールが設けられ、シリンダロッドに付着した塵芥がシリンダ内に入らないように構成されている。しかし、樹脂製塵芥が、シリンダロッドに付着したときに、繰り返し伸縮された摺動シリンダの持つ熱により溶ける場合があり、これら溶着した塵芥により、シリンダのシールが破損し、摺動シリンダから油が漏れるという問題があった。
【0005】
また、溶着した塵芥が摺動シリンダのシールを通り過ぎ、シリンダの作業油に混入する場合もあり、そのときには、油圧回路に設けたフィルタにこれら塵芥が付着し、油圧ポンプのキャビテーションなど油圧機器に各種の問題を引き起こしていた。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成により塵芥投入箱内の塵芥が漏れ出すのを阻止して、摺動シリンダからの油漏れを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明では、摺動板支持軸が移動するための摺動用開口をカバー部材で塞ぐようにした。
【0008】
具体的には、第1の発明では、車体上に搭載された塵芥収容箱と、該塵芥収容箱の後方開口部に連接され、内部に塵芥積込装置を装備した塵芥投入箱とを備えた塵芥収集車を対象とする。
【0009】
上記塵芥積込装置は、上記塵芥投入箱内において摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板と、該摺動板の下端部に揺動シリンダの伸縮動作により前後方向に揺動自在な押込板とを備え、
上記摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と押込板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動することで、投入口を通じて塵芥投入箱に投入された塵芥を塵芥収容箱に積込むように構成され、
上記摺動シリンダは、上記塵芥投入箱の左右側壁の外方にそれぞれ配置され、
上記摺動板の上端は、上記左右の摺動シリンダのロッド先端と摺動板支持軸によって結合され、
上記塵芥投入箱の左右側壁には、上記摺動板支持軸が移動するための摺動用開口が形成され、
上記摺動板の左右側面には、上記摺動用開口を塞ぐためのカバー部材が設けられている。
【0010】
すなわち、塵芥投入箱の左右側壁に設けた摺動用開口は、摺動板支持軸が移動するために必須なものであるが、この摺動用開口から塵芥投入箱内の塵芥が漏れ出す場合がある。しかし、上記の構成によると、摺動板の左右側面に設けたカバー部材が摺動用開口を内側から覆っているため、摺動板に塵芥が付着していても、塵芥投入箱外に漏れ出すことはない。また、摺動板の左右側面にカバー部材を設けてカバー部材を摺動板と一緒に移動させるようにしているので、容易に摺動板の摺動を阻害しないように構成することができる。したがって、簡単な構造により、シリンダロッドに塵芥が付着するのを阻止して、摺動シリンダからの油漏れを防ぐことができる。また、溶着した塵芥が摺動シリンダのシールを通り過ぎてシリンダの作業油に混入して油圧回路に設けたフィルタにこれら塵芥が付着することはない。
【0011】
第2の発明では、上記摺動用開口は、摺動板の摺動方向に伸び、
上記摺動シリンダが伸びて摺動板が最上位置にあるときに、上記カバー部材が上記摺動用開口を内側から塞ぐように構成されている。
【0012】
すなわち、摺動シリンダが伸びて最上位置にある状態で、塵芥収集車が走行したり、塵芥の投入作業をしたり、待機したりするので、塵芥投入箱内の塵芥が摺動用開口から漏れ出しやすいが、上記の構成によると、摺動板が最上位置の状態で、カバー部材が摺動用開口を内側から塞ぐように構成しているので、効果的に塵芥が漏れ出すのが阻止され、摺動シリンダからの油漏れが防止される。また、溶着した塵芥が摺動シリンダのシールを通り過ぎてシリンダの作業油に混入して油圧回路に設けたフィルタにこれら塵芥が付着することはない。
【0013】
第3の発明では、上記カバー部材は、上記摺動板支持軸が挿通されるボス部を補強する補強リブに設けたカバー用ブラケットに取り付けられている。
【0014】
上記の構成によると、従来よりある補強リブにカバー用ブラケットを取り付けているので、摺動板周辺のスペースを有効に利用することができ、カバー部材が摺動板の摺動を阻害しない最適な位置に配置される。
【0015】
第4の発明では、上記カバー部材は、ゴム製とする。
【0016】
上記の構成によると、カバー部材をゴム製とすることにより、カバー部材を柔軟性に富むものとすることができ、多少、塵芥が付着しても、カバー部材は、摺動板の摺動を阻害しない。また、耐久性の高いゴム材料を選択することで、痛みにくくすることができる。
【0017】
第5の発明では、上記摺動シリンダのロッド先端には、一端が上記塵芥投入箱の摺動用開口の上端近傍に取り付けた伸縮自在な蛇腹部材の他端が取り付けられている。
【0018】
上記の構成によると、蛇腹部材により、摺動シリンダのシリンダロッドが縮退しているときにも、摺動用開口が覆われるので、塵芥投入箱から塵芥が漏れ出すのをさらに効果的に防ぐことができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、摺動板支持軸が移動するための摺動用開口を摺動板の左右側面に設けたカバー部材により、塞ぐようにしている。このため、摺動板の上端等に塵芥が付着していても、塵芥投入箱外に漏れ出すことはなく、簡単な構造により、シリンダロッドに塵芥が付着するのを阻止して、摺動シリンダからの油漏れを防ぐことができる。また、溶着した塵芥が摺動シリンダのシールを通り過ぎてシリンダの作業油に混入することはないので、油圧回路に設けたフィルタにこれら塵芥が付着して油圧ポンプのキャビテーションなど油圧機器に各種の問題を引き起こすのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態にかかる塵芥収集車の概略構成を示している。図1において、塵芥収集車1の車体2上に塵芥収容箱3が搭載されている。この塵芥収容箱3の後方開口部4には、その上方で投入箱支持ピン5により軸支された塵芥投入箱6が設けられている。この塵芥投入箱6は、塵芥収容箱3と塵芥投入箱6との間に設けられた図示しない回動シリンダにより、投入箱支持ピン5を中心に回動自在に構成されている。
【0022】
塵芥投入箱6の後部には投入口7が開口され、その内部には塵芥積込装置30が装備されている。塵芥積込装置30は、塵芥投入箱6内に投入口7を通じて投入された塵芥を圧縮して塵芥収容箱3内に積込むためのものである。
【0023】
図2にも示すように、塵芥投入箱6の両側壁には溝型鋼で形成された案内溝部材8が補強枠を兼ねて前方上部より後方下部に向かって敷設されている。塵芥投入箱6内にはその横幅一杯に広がる摺動板10が収容されている。この摺動板10の両側縁の上下には、案内ローラ11が回転可能に設けられている。これらの案内ローラ11は、上記案内溝部材8の内壁に沿って摺動自在に嵌入されている。
【0024】
上記摺動板10の背面上部の左右端部に設けたボス部20には、摺動板支持軸12が挿通されている。この摺動板支持軸12が摺動板10の摺動距離に合致して塵芥投入箱6の側壁に形成された摺動用開口31を越えて塵芥投入箱6の内側より外側に突出するように配置されている。
【0025】
塵芥投入箱6の側壁から外側に突出した摺動板支持軸12と塵芥投入箱6の下部間には、塵芥投入箱6の外側で案内溝部材8の傾斜方向に沿って設けられた摺動シリンダ13(図2に二点差線で示す)が連結されている。この摺動シリンダ13の伸縮作動によって摺動板10を案内溝部材8に沿って上下に往復移動させるようにしている。
【0026】
図1に示すように、上記摺動板10の下端には、塵芥投入箱6の横幅一杯に広がる押込板15が前後に揺動自在に支持されている。この押込板15の先端は前方に向かって若干屈折形成されている。上記押込板15の背面に突設した接続部15aと上記摺動板10の背面上部に設けられた摺動板支持軸12との間には、揺動シリンダ14が連結され、この揺動シリンダ14の伸縮作動によって上記押込板15を前後に揺動させるようにしている。
【0027】
上記塵芥収容箱3内には排出板17が前後方向に摺動自在に配設されている。排出板17は、塵芥収容箱3の横幅及び上下高さと略同じ大きさに形成された板状体であり、図示しない排出シリンダの伸縮動作により塵芥収容箱3内を前後に摺動するようになされている。
【0028】
図2及び図3に示すように、上記摺動板10のボス部20周辺には、ボス部20から摺動板10の摺動方向に伸び、側面視でなだらかな円弧状の外縁を有する補強リブ21が形成されている。この補強リブ21には、補強リブ21の外縁に沿う円弧部分22aと直線部分22bとを備えたカバー取付用部材22が溶接されている。なお、このカバー取付用部材22を設けることなく、補強リブ21の外縁に直接後述するアングル24を取り付けてもよい。
【0029】
上記カバー取付用部材22の上端には、取付プレート23がカバー取付用部材22に対して垂直に溶接され、その取付プレート23にアングル(等辺山形鋼)24が溶接されている。アングル24は、複数(本実施形態では、5つ)のボルト挿通孔24aを備え、ゴム製のカバー部材26が取り付けられている。カバー取付用部材22、取付プレート23及びアングル24がカバー用ブラケット25を構成している。カバー用ブラケット25の構成は、本実施形態のものに限定されず、要は、摺動板10の摺動を阻害しないコンパクトな形状であればよい。
【0030】
カバー部材26は、例えば、剛性の高い布入りコンベアベルトを切断して形成され、上記摺動用開口31に沿い、該摺動用開口31と側面視で重複する部分を有する外縁部26aと、上記カバー取付用部材22の直線部分22bに沿う直線状の取付部26bとを備え、先端に向けて尖った形状を有するものとなっている。取付部26bには、複数(本実施形態では、5つ)のボルト挿通孔26cが形成されている。
【0031】
上記アングル24及びカバー部材26のボルト挿通孔24a,26cと、カバー部材26を外側から押し付ける薄板棒状の押付部材27のボルト挿通孔27aにボルト50を挿通し、アングル24側からナット51を締結することにより、カバー部材26がアングル24(カバー用ブラケット25)に取り付けられている。
【0032】
このように構成することで、摺動板10が最上端にあるときにカバー部材26が摺動用開口31を塞ぐようになっている。
【0033】
−塵芥積込装置の運転動作−
このように構成された塵芥積込装置30は、図4に示すように、摺動シリンダ13、揺動シリンダ14がいずれも伸長して摺動板10が上昇終了位置(最上位置)にある状態で、投入口7を通して塵芥55を塵芥投入箱6内に投入し、図示しない始動スイッチをON操作することで、積込動作を開始する。なお、図4乃至図7において、簡略化のために摺動シリンダ13は、省略している。
【0034】
まず、図4に示す状態で揺動シリンダ14が縮退作動して押込板15が反転作動し、反転終了位置(図5参照)に達する(反転工程)。この後、摺動シリンダ13が縮退作動して摺動板10が下降し、これに伴って押込板15が下降工程に移行する。
【0035】
次に、押込板15が下降終了位置(図6参照)に達すると、揺動シリンダ14を伸長させて押込板15を前方に揺動させ圧縮工程に移行する。
【0036】
そして、押込板15が最前方位置(図7参照)まで揺動すると、摺動シリンダ13を伸長させて押込板15を上昇させることによって上昇工程に移行し、この押込板15が上昇終了位置に達すると(図4参照)、一連の積込動作を終了する。
【0037】
これにより反転、下降、圧縮、上昇の各工程を1サイクルとした塵芥積込動作を繰り返して行うことができる。
【0038】
また、塵芥収容箱3に塵芥55を積込む際において、塵芥収容箱3内の排出板17は、最後方位置に配置されており、上記塵芥積込装置30により積込まれる塵芥55が排出板17を押圧する力が所定以上に達した際に、排出シリンダが縮退することで徐々に前方に移動する。このような排出板17の移動動作によって塵芥55を圧縮しながら積込むことができる。
【0039】
そして、このように塵芥55を積込んで塵芥収容箱3が満杯状態になると、塵芥55の排出作業に移る。すなわち、塵芥収集車1を塵芥処理場等へ移動させた後、回動シリンダを伸長させ、塵芥投入箱6を投入箱支持ピン5を中心にして上方に回動させて塵芥収容箱3の後部を開放状態にした後、排出シリンダを伸長させ、塵芥収容箱3の前部に位置する排出板17を後方に移動させることで、この塵芥収容箱3内に収容された塵芥55を排出する。
【0040】
−カバー部材の作用−
次に、本実施形態にかかるカバー部材26の作用について説明する。
【0041】
上述した塵芥積込動作終了後は、摺動板10は上昇終了位置で待機状態となる。塵芥積込動作を行っていると、摺動板10には、発泡スチロール、ビニール袋等の塵芥55が付着する。このため、上昇終了位置において、従来の塵芥収集車1が走行等を行うと、摺動板10の上端等に付着した塵芥55が、摺動用開口31から塵芥投入箱6外に漏れだし、摺動シリンダ13のシリンダロッド13aに付着することがある。特にこの塵芥55が、樹脂製発泡スチロール、ビニール袋等である場合、繰り返し伸縮されることによりシリンダロッド13aが熱を帯びている場合、シリンダロッド13aの表面に溶着してしまうことがある。このため、シリンダロッド13aに付着した塵芥55により、摺動シリンダ13のダストシールなどのシール(図示せず)が破損し、摺動シリンダ13から油が漏れるという問題があった。
【0042】
また、溶着した塵芥55が摺動シリンダ13のシールを通り過ぎ、摺動シリンダ13の作業油に混入する場合もあり、そのときには、油圧回路に設けたフィルタ(図示せず)にこれら塵芥55が付着し、油圧ポンプ(図示せず)のキャビテーションなど油圧機器に各種の問題を引き起こしていた。
【0043】
しかし、本実施形態では、摺動板10の上昇終了位置でカバー部材26が摺動用開口31を内側から覆っているため、摺動板10の上端等に塵芥55が付着していても、塵芥投入箱6外に漏れ出すことはないし、油圧ポンプなどの油圧機器が損傷することもない。
【0044】
したがって、簡単な構造により、シリンダロッド13aに塵芥55が付着するのが防止され、摺動シリンダ13の油漏れを防ぐことができる。また、溶着した塵芥55が摺動シリンダ13のシールを通り過ぎて摺動シリンダ13の作業油に混入することはないので、油圧回路に設けたフィルタにこれら塵芥55が付着して油圧ポンプのキャビテーションなど油圧機器に各種の問題を引き起こすのを防ぐことができる。
【0045】
また、従来よりある補強リブ21にカバー用ブラケット25を取り付けているので、摺動板10周辺のスペースを有効に利用することができ、カバー部材26を摺動板10の摺動を阻害しない最適な位置に配置することができる。
【0046】
さらに、カバー部材26をゴム製としたことにより、カバー部材26は、柔軟性に富むため、多少、塵芥55が付着しても、摺動板10の摺動を阻害せず、耐久性の高いゴム材料を選択することで、痛みにくくすることができる。
【0047】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0048】
すなわち、上記シリンダロッド13aの先端に、一端が上記塵芥投入箱6の摺動用開口31の上端近傍に取り付けられた伸縮自在な蛇腹部材の他端を取り付けてもよい。この蛇腹部材により、摺動シリンダ13のシリンダロッド13aが縮退しているときにも、摺動用開口31が覆われるので、塵芥投入箱6から塵芥55が漏れ出すのをさらに効果的に防ぐことができる。また、蛇腹部材は、シリンダロッド13aの先端側に伸縮自在に設けているので、シリンダロッド13aの伸縮動作を阻害しない。
【0049】
上記実施形態では、カバー部材26は、ゴム製としているが、金属製や、樹脂製であってもよい。
【0050】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上説明したように、本発明は、塵芥投入箱内において摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板を備えた塵芥収集車について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】塵芥収集車の後部を示す側面から見た断面図である。
【図2】塵芥投入箱におけるカバー部材及びその周辺を拡大して示す側面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】塵芥積込装置の上昇終了位置を説明する概略図である。
【図5】塵芥積込装置の反転終了位置を説明する概略図である。
【図6】塵芥積込装置の下降終了位置を説明する概略図である。
【図7】塵芥積込装置の最前方位置の状態を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0053】
1 塵芥収集車
3 塵芥収容箱
4 後方開口部
7 投入口
10 摺動板
12 摺動板支持軸
13 摺動シリンダ
14 揺動シリンダ
15 押込板
20 ボス部
21 補強リブ
25 カバー用ブラケット
26 カバー部材
30 塵芥積込装置
31 摺動用開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体上に搭載された塵芥収容箱と、該塵芥収容箱の後方開口部に連接され、内部に塵芥積込装置を装備した塵芥投入箱とを備えた塵芥収集車であって、
上記塵芥積込装置は、上記塵芥投入箱内において摺動シリンダの伸縮動作により上下方向に摺動自在な摺動板と、該摺動板の下端部に揺動シリンダの伸縮動作により前後方向に揺動自在な押込板とを備え、
上記摺動シリンダ及び揺動シリンダの伸縮動作により摺動板と押込板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動することで、投入口を通じて塵芥投入箱に投入された塵芥を塵芥収容箱に積込むように構成され、
上記摺動シリンダは、上記塵芥投入箱の左右側壁の外方にそれぞれ配置され、
上記摺動板の上端は、上記左右の摺動シリンダのロッド先端と摺動板支持軸によって結合され、
上記塵芥投入箱の左右側壁には、上記摺動板支持軸が移動するための摺動用開口が形成され、
上記摺動板の左右側面には、上記摺動用開口を塞ぐためのカバー部材が設けられている
ことを特徴とする塵芥収集車。
【請求項2】
請求項1に記載の塵芥収集車において、
上記摺動用開口は、摺動板の摺動方向に伸び、
上記摺動シリンダが伸びて摺動板が最上位置にあるときに、上記カバー部材が上記摺動用開口を内側から塞ぐように構成されている
ことを特徴とする塵芥収集車。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の塵芥収集車において、
上記カバー部材は、上記摺動板支持軸が挿通されるボス部を補強する補強リブに設けたカバー用ブラケットに取り付けられている
ことを特徴とする塵芥収集車。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1つに記載の塵芥収集車において、
上記カバー部材は、ゴム製である
ことを特徴とする塵芥収集車。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1つに記載の塵芥収集車において、
上記摺動シリンダのロッド先端には、一端が上記塵芥投入箱の摺動用開口の上端近傍に取り付けた伸縮自在な蛇腹部材の他端が取り付けられている
ことを特徴とする塵芥収集車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−254060(P2007−254060A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−78117(P2006−78117)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】