説明

増粘化漂白組成物

少なくとも1種の水溶性アニオン性スチレン系ポリマーを含有する界面活性剤増粘化活性塩素含有漂白組成物が記載されている。このスチレン系ポリマーは、増粘化漂白組成物のレオロジー特性を改良するように機能する。この増粘化漂白組成物には、更に、アミンオキシドを含有する界面活性剤系増粘化システム及び組成物のpHを約10以上に維持するためのアルカリ剤が含まれる。このアミンオキシドには、少なくとも75%の1種以上のC14〜C18アルキルジメチルアミンオキシドが含まれる。この増粘化漂白組成物は、スチレン系ポリマーを含有することで、改良された流動及び注入特性と共に、低下した粘度、低下した弾性特性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、増粘化組成物の粘度及びレオロジー特性を制御するための水溶性アニオン性スチレン含有ポリマーを含むことにより、改良された流動及び注入特性を有する、増粘化漂白組成物を指向している。
【背景技術】
【0002】
硬質表面、例えば、排水管、調理台、シンク、浴槽外壁、洗面台及びその他の一般家庭用器具の表面を洗浄するために、高度の増粘化次亜塩素酸塩漂白剤溶液を配合することが有利である。液体次亜塩素酸塩漂白洗浄組成物の効能は、特に、使用時に水平でない表面に使用されるときや(排水管クリーナーのように)淀んだ水に使用される組成物のために、その粘度を、「水のように薄い」流体のものよりも著しく高く増加させることによって、大きく改良される。用語「高度の増粘化」は、本明細書に於いて、約20〜25℃の環境温度で、約500センチポアズ(cps)以上の粘度を有する粘稠な組成物を指すと理解されるべきである。
【0003】
これらの流体は、しばしば、ユーザーには「濃縮された」組成物を思わせる響きがあるので、消費者は、また、高度の増粘化液体製品に対して好意的に反応する。増粘化次亜塩素酸塩漂白剤溶液を作るための一般的な化学的アプローチは、組成物内に長範囲界面活性剤ミセル構造を作る、界面活性剤系増粘化システムを使用することである。しかしながら、多くのこのような界面活性剤系増粘化システムは、流体が非常に粘稠(約500cps以上)になったとき、望ましくない流動特性を有する流体を作る傾向がある。多くの界面活性剤系増粘化システムは、流体の温度が低下したとき、粘度が増加する傾向があるので、このことは、より低温(約20℃以下)で特に問題である。このような流体は、使用の際に望ましくない物理的及び視覚的流動特性、例えば、ゴム状/弾性/でこぼこ又は不均一流動を示し、流体を、それが接触しているディスペンサーから分配されるのを困難にし又は分配されたとき視覚的に不快にし得る。これは、特に、種々の共界面活性剤と組み合わせて、アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤を配合した、増粘化次亜塩素酸塩漂白剤溶液に於いて観察されてきた。種々の共界面活性剤と組み合わせてアミンオキシド界面活性剤を使用して増粘された、種々の次亜塩素酸塩漂白組成物の実施例は、米国特許第3,684,722号明細書、米国特許第4,282,109号明細書、米国特許第5,462,689号明細書、米国特許第5,624,891号明細書及び米国特許第5,703,036号明細書に開示されている。増粘化次亜塩素酸塩漂白剤溶液は、特に、溶液に、線状C14〜C18アルキル基を含むアミンオキシド界面活性剤が含有されるとき、望ましくない物理的及び視覚的流動特性を示し得る。C14〜C18アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤は、それらが、低コストであり、増粘のために有効であり、そして良好な塩素漂白剤安定性を示すので、次亜塩素酸塩漂白剤溶液を増粘するために非常に望ましい。しかしながら、環境温度以下(約1〜25℃)で良好な注入特性を有する、このようなアミンオキシド界面活性剤を含有する増粘化漂白組成物の配合物は、このような増粘化システムが、一般的な容器から注ぐとき、望ましくない視覚的/物理的特性(ゴム状/弾性/でこぼこ流動)を有する弾性増粘化流体を、しばしば生じさせるので、達成することが困難である。
【0004】
米国特許第5,135,675号明細書には、塩素漂白剤含有増粘化自動皿洗い洗剤の組成物中に、粘土と組み合わせてスルホン化ポリスチレンポリマーを使用することが開示されている。増粘する粘土とスルホン化スチレン系ポリマーとの組合せによって、増粘化次亜塩素酸塩漂白組成物中の低剪断粘度、長期間粘度保持及び流動均一性は、粘土のみで増粘された同様の組成物と比較して増強されている。米国特許第5,510,047号明細書には、塩素漂白剤含有洗剤組成物中に、洗浄増強分散剤としてアニオン性スチレン系コポリマーを使用することが開示されている。欧州特許出願公開第1 001 010B1号明細書及び欧州特許出願公開第0 824 147B1号明細書には、改良された洗浄及び貯蔵安定性のために、漂白剤含有組成物用の遊離基捕捉剤として種々のアニオン性スチレン系ポリマーを使用することが開示されている。これらの特許の何れにも、漂白剤含有溶液の弾性特性を低下させるために開示されたポリマーを使用することは示されておらず、これらの特許には、このポリマーが、それらの組成物の低温流動特性を改良することは示されていない。更に、上記に挙げた特許には、ポリマー添加物が、かなりの量、即ち、0.1%よりも多く、通常約1%以上で使用されている実施例が記載されている。
【0005】
米国特許第4,839,077号明細書では、界面活性剤増粘剤と組み合わせて、配合物の粘度を相乗的に増加させるために、界面活性剤増粘化漂白組成物中に、帯電しているコモノマーと帯電していないコモノマーとの種々の組合せから製造されたアニオン性ポリマーが使用されている。この’077号特許には、疎水性(帯電していない)コモノマーと親水性(アニオン的に帯電している)コモノマーとの組合せから形成された種々のコポリマーが開示されており、最も好ましいものは、エチレン/アクリル酸コポリマーの組合せである。
’077号特許に於いてスチレン系水溶性ポリマーが特許請求の範囲に記載されているが、それらの効能を立証するための実験的証拠は示されていない。また、’077号特許には、ポリマーに対する界面活性剤増粘剤の重量比が、約5:1〜30:1で有効であるとして、約0.1%〜1.0%のポリマーを含有することが開示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明には、室温及びそれより低い温度、即ち、約25℃以下で、改良されたレオロジーを有する、増粘化漂白組成物を提供することが含まれる。
【0007】
本発明には、更に、減少した弾性的性質並びに改良された流動性及び注入性を有する、増粘化漂白組成物を提供することが含まれる。
【0008】
本発明には、追加的に、水溶性アニオン性スチレン系ポリマーの含有に起因する、制御されたレオロジー特性及び粘度特性を有する、増粘化漂白組成物を提供することが含まれる。
【0009】
本発明には、非常に少量、即ち、0.1重量%未満の、1種以上のアニオン性スチレン含有水溶性ポリマーを、増粘化漂白組成物に含有させることが含まれる。スチレン系ポリマーの含有によって、約1℃〜25℃の温度での、増粘化漂白組成物のレオロジー(流動特性)が改良される。改良されたレオロジーは、流体の流動及び注入特性に於ける得られる改良を有する増粘化漂白組成物の弾性の低下に於いて、それ自体証明する。アニオン性スチレン含有水溶性ポリマー(群)は、また、本明細書に於いて、水溶性アニオン性スチレン系ポリマーとも称される。本明細書で使用されるとき、用語「スチレン系ポリマー」は、多数の繰り返しサブユニット又はモノマーを含む合成巨大分子を指す。アニオン性スチレン系ポリマーは、ポリ(パラスチレンスルホン酸ナトリウム)のように、単一のスチレン系モノマーから構成されていてよい(ホモポリマー)。スチレン系ポリマーは、また、マレイン酸/スチレンコポリマー又はアクリル酸/スチレン/α−メチルスチレンターポリマーのように、2種以上の繰り返しモノマーから構成されていてよい(ヘテロポリマー)。スチレン系ポリマーは、本発明の増粘化漂白組成物中に、固体基準で、0.10重量%未満、好ましくは約0.050〜0.0001重量%、最も好ましくは約0.03〜0.001重量%の範囲内で使用される。次亜塩素酸塩漂白組成物を増粘するために水溶性アニオン性スチレン系ポリマーを利用する先行技術の組成物とは違って、本発明の界面活性剤増粘化漂白組成物に、水溶性アニオン性スチレン系ポリマーを混和すると、増粘化組成物の粘度が適度に低下する。本発明の組成物に使用することが適しているスチレン系ポリマーには、スルホン化ポリスチレン、ポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム)、スチレン−アクリレートヘテロポリマー及びスルホン化ポリスチレン−マレイン酸へテロポリマーが含まれる。
【0010】
本明細書に記載された増粘化漂白組成物は、界面活性剤増粘化漂白配合物中に少なくとも1種のアニオン性スチレン系ポリマーを含有していることに基づく、制御され改良された、レオロジー及び粘度を有する。本発明の界面活性剤増粘化漂白組成物に於いて、アニオン性スチレン系ポリマーによって、組成物の粘度が適度に低下する。更に、ポリマーの濃度を上昇させると、溶液粘度の実質的な低下が見出された。従って、本発明の組成物に於いて、組成物の粘度を望ましくないレベルまで下げないように、非常に少量のみのポリマーが、増粘化漂白組成物中に使用される。これは、ポリマーに対する界面活性剤の非常に高い重量比として置き換えられる。例えば、ポリマーが約0.001〜0.05重量%の範囲内で存在するとき、ポリマーに対する界面活性剤の重量比は、約1.5重量%の界面活性剤によって増粘された組成物について、約1500/1〜約30/1である。
【0011】
本発明の技術は、増粘化組成物が、「ゲル」又は「クリーム」(不透明)漂白クリーナーとして考えることができる、排水管、硬質表面などのためのような、増粘化漂白剤系洗浄組成物に適用可能である。この技術は、ユーザーによって、注がれたり又はその容器から絞り出される組成物にとって望ましい。本発明の技術によって、最小の弾性特性を有する安価な界面活性剤増粘化漂白組成物の配合物のための、非常に望ましい流動/注入特性を有する粘稠な流体組成物を提供することが可能になる。本発明の技術は、製品が「低温条件」(即ち、約20℃以下の温度)で貯蔵され及び/又は使用されると思われる気候で販売される商業的増粘化漂白製品に、非常に望ましい。同様に、「使用中の低温条件」は、製品が、冷蔵室又は涼しい地下室内で貯蔵及び/又は使用される、より暖かい気候地域で起こり得る。
【0012】
理論にとらわれることなく、アニオン性スチレン含有ポリマーは、界面活性剤増粘化システムの広範囲三次元ミセル配列の部分に挿入する、十分な界面活性剤様特性(親水性セグメント及び疎水性セグメント)を有すると信じられている。挿入されたポリマーは、界面活性剤ミセル配列中に分裂を作り、それによって、この組成物の弾性を大きく低下させ、流体粘度の軽度から中程度の低下のみを伴って、流体注入特性を改良する。使用される界面活性剤のポリマーに対するモル比は極めて大きく、従って、所望の効果を有するために、ポリマーは、界面活性剤配列の非常に小さい部分のみに挿入されなくてはならない。実際に、連続して大量のポリマーを含有させることによって、粘度がますます低下する。従って、非常に少量(ゼロより大きく、0.1%未満)のみのポリマーを、本発明の組成物の中に使用することが非常に望ましい。反対に、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムホモポリマーのような極めて親水性のアニオン性ポリマーは、界面活性剤ミセル配列の中に挿入するために十分な疎水性特性を有しておらず、従って、増粘化漂白組成物の粘度又は流動特性への如何なる影響も有していない。実際に、望ましくない(高度に弾性のある)流動特性を有する代表的な増粘化次亜塩素酸塩漂白配合物の中へのポリアクリル酸塩ホモポリマーの含有を評価した。ポリアクリル酸ナトリウムホモポリマーの含有によって、代表的な高度に弾性のある増粘化次亜塩素酸塩漂白組成物の弾性特性又は粘度を低下させず、環境温度又はそれよりも低い温度で流動特性も改善しなかった。従って、本発明の漂白組成物には、本発明の増粘化漂白組成物に望ましい流動特性を効率よく与えるために、少なくとも1種のスチレン系モノマーを有するホモポリマー又はヘテロポリマーが含有されていなくてはならない。
【0013】
十分な疎水性特性を有する或る種の他の漂白剤安定性の水溶性ポリマーも、本発明の水溶性スチレン系ポリマーのものと同様に機能すると測定された。例えば、1−アルケンとアクリル酸とのコポリマー(例えば、1−ヘキセンとアクリル酸とのコポリマー)及び1−アルケンとマレイン酸とのコポリマー(例えば、1−オクテンとマレイン酸とのコポリマー)は、本明細書中に記載したスチレン含有水溶性ポリマーと同様の、低下した粘度及び弾性を与える。しかしながら、このようなポリマーは、コスト及び市場の安定供給が限定されるために、それほど望ましいものではない。
【0014】
水溶性アニオン性スチレン系ポリマー添加物のレオロジー増強特性は、漂白剤含有組成物、特に、活性塩素含有漂白組成物中で有用である、多数のアミンオキシド系界面活性剤増粘化システムに適用可能である。アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤を使用する増粘化システムが、特に、アミンオキシドの少なくとも75%が、任意に1種以上の共増粘化アニオン性及び/又は両性イオン性界面活性剤と組み合わせて、線状C14〜C18アルキル基を含有する場合に好ましい。線状C14〜C18アルキルジメチルアミンオキシドのどのような組合せも使用できる。この組成物には、また、少量のより短い鎖長のアルキルジメチルアミンオキシド(即ち、C12又はC10アルキル基)が含有されていてもよいが、これらのアミンオキシドは、これらが増粘化漂白組成物の粘度に顕著な負の影響を与えるので、増粘化漂白組成物の全アミンオキシド界面活性剤含有量の約25%を超えないようにすべきである。好ましくは、より短い鎖長のアルキル基を含有するアミンオキシドは、組成物配合の全アミンオキシド含有量の約10%未満を含む。
【0015】
アニオン性及び両性イオン性共増粘化界面活性剤には、C9〜C14アルキルカルボン酸塩石鹸、C6〜C12アルキル硫酸塩、C10〜C14アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、安息香酸塩、C10〜C18アルキルサルコシン塩、C8〜C18アルキルベタイン塩、C6〜C12アルコールのモノ/ジアルキルリン酸エステル塩及びC8〜C12エトキシル化アルコールのモノ/ジアルキルリン酸エステル塩が含まれてよい。1種以上のこれらのアニオン性及び/又は両性イオン性共界面活性剤を、アミンオキシド界面活性剤と組み合わせて使用することが好ましい。増粘化漂白組成物の合計界面活性剤含有量は、約6重量%を超えないようにすべきであり、好ましくは4重量%未満、最も好ましくは2重量%未満の界面活性剤である。
【0016】
本発明の増粘化漂白組成物には、活性塩素含有漂白成分、好ましくは次亜塩素酸塩が含有されている。塩素漂白成分は、好ましくは、組成物中の約0.1〜約10重量%の合計利用可能塩素の量で存在する。
【0017】
活性塩素含有漂白成分が存在するために、漂白成分に対して安定性を与えるために、アルカリ剤も含まれるべきである。組成物中に約10以上のpHを維持するために十分な量で、アルカリ剤を含有させることによって、安定性が付与される。
【0018】
増粘化漂白組成物のレオロジー又は粘度を制御するための能力は、エンドユーザー及び製品メーカーの両方にとって顕著な利益のあるものである。エンドユーザーは、室温及びそれ以下の両方で良好な流動及び注入特性を有する製品を得、所望の厚さ及び流動特性を、一般的な環境条件下で維持できるので、使用及び貯蔵の両方での融通性が得られる。製造工程に関して、より容易に製造された完成製品(即ち、容器内の増粘化流体)は、製造の過程で、アニオン性スチレン系ポリマーによって、増粘化流体の改良された製造及び充填がもたらされるので達成される。好ましい一連の製造に於いて、水溶性アニオン性スチレン系ポリマーは、重要な増粘化成分(群)を添加する前のバッチ混合物に添加される。これによって、混合物の撹拌性及び特に冷たいバッチ処理条件下で、混合物を更に混合し、そして容器の中に充填することができる容易性が増強される。アニオン性スチレン系ポリマーの存在は、増粘化の程度を制御し、流体弾性を低下させそして製造過程、特に約25℃以下の温度での製造過程で流動性及び注入性を増強させるように機能する。従って、本発明の増粘化漂白組成物の取扱い性は、製品寿命サイクルの製造段階及び最終使用段階の両方で大きく増強される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の増粘化漂白組成物には、好ましくは、(1)活性塩素含有漂白成分、(2)アミンオキシド(これは、少なくとも、部分的な、好ましくは約75%の、1種以上の線上C14〜C18アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤である)を含有する界面活性剤系増粘化システム、(3)水溶性アニオン性スチレン系ポリマー(これは、少なくとも1種のスチレン系モノマーを含有するホモポリマー又はヘテロポリマーである)、(4)組成物に約10以上のpHを与えるために十分な量の、少なくとも1種のアルカリ剤、(5)水並びに任意に(6)アニオン性及び/又は両性イオン性共界面活性剤が含まれている。
【0020】
活性塩素含有漂白成分は、好ましくは、次亜塩素酸塩化合物である。次亜塩素酸塩漂白剤の源泉は、水溶液中で次亜塩素酸塩イオンの源泉を与える種々の活性塩素化合物から選択することができる。適切な化合物の例には、(1)アルカリ金属次亜塩素酸塩、例えば、
LiOCl、NaOCl及びKOCl、(2)アルカリ土類次亜塩素酸塩、例えば、Ca(OCl)2、(3)塩素化アルカリ金属リン酸塩、例えば、塩素化リン酸三ナトリウム十二水和物、(4)塩素化シアヌル酸及びその誘導体、例えば、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、(5)塩素化ヒダントイン及びその誘導体、例えば、ジクロロジメチルヒダントイン並びに(6)塩素化アリールスルホンアミド及びその誘導体、例えば、ナトリウム N−クロロベンゼンスルホンアミドが含まれる。
【0021】
本発明の次亜塩素酸塩漂白剤の好ましい源泉は、アルカリ金属次亜塩素酸塩及びアルカリ土類次亜塩素酸塩である。次亜塩素酸塩漂白剤の最も好ましい源泉は、次亜塩素酸ナトリウム、NaOClである。
【0022】
本発明に於いて使用するための活性塩素含有漂白成分の適切な範囲は、本発明の組成物中の全利用可能塩素の約0.1〜約10重量%、更に好ましくは約1.0〜8.0重量%、最も好ましくは約2.0〜7.0重量%である。
【0023】
この組成物の増粘化システムには、1種以上のアミンオキシド界面活性剤、特に少なくとも約75%の、式:
2AN(O)
(式中、R=CH3で、RA=線状C14〜C18アルキル基である)
を有する1種以上のアルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤が含有される。
【0024】
上記式のアミンオキシドの代表的な例には、ミリスチルジメチルアミンオキシド、セチルジメチルアミンオキシド及びステアリルジメチルアミンオキシドが含まれる。好ましくは、本発明の組成物中のアミンオキシド界面活性剤の約10〜80%は、セチル又はステアリルジメチルアミンオキシドからなっている。それは、これらの物質が、特に下記のような共界面活性剤と組み合わせて、非常に効率のよい増粘化界面活性剤であるからである。
【0025】
本発明の組成物には、また、少量のより短い鎖長のアルキルジメチルアミンオキシド(例えば、線状C12又はC10アルキル基)が含有されていてよい。しかしながら、これらのアミンオキシドは、増粘化漂白組成物の全アミンオキシド界面活性剤含有量の約25%を超えないようにすべきである。それは、これらが、増粘化漂白組成物の粘度に著しい負の影響を与えるからである。好ましくは、C12以下のアルキル基を有するアルキルジメチルアミンオキシドは、本発明の組成物中の全アミンオキシド含有量の約10%未満を構成する。
【0026】
本発明の好ましい実施形態に於いて、増粘化漂白組成物には、1種以上のアニオン性及び/又は両性イオン性共界面活性剤と組み合わせて、1種以上アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤を含む混合界面活性剤システムが含有される。この組成物中に使用するために適しているアニオン性及び両性イオン性共界面活性剤には、(1)C9〜C14アルキルカルボン酸塩石鹸、(2)C6〜C12アルキル硫酸塩、(3)C8〜C16アルカンスルホン酸塩、(4)1〜4モルのエトキシル化を有するC10〜C16アルキルエーテル硫酸塩、(5)C10〜C18アシルサルコシン塩、(6)C6〜C12アルコールのモノ/ジ−リン酸エステルの中和された塩、(7)C8〜C16エトキシル化アルコールのモノ/ジ−リン酸エステルの中和された塩、(8)C8〜C14アルキルジメチルベタイン、(9)アリールスルホン酸塩、(10)アルキルジフェニルオキシドスルホン酸塩及び安息香酸塩が含まれる。
【0027】
好ましいアニオン性共界面活性剤には、線状C10及びC12アルキルカルボン酸塩石鹸、C6〜C10アルキル硫酸塩、C10〜C18アシルサルコシン塩、C10〜C14アルキル基及び2〜3モルのエトキシル化を有するアルキルエーテル硫酸塩、C6〜C10アルコールのモノ/ジ−リン酸エステルの中和された塩並びにトルエン、キシレン及びクメンのスルホン酸塩が含まれる。
【0028】
好ましい本発明の組成物では、1種以上のこれらのアニオン性及び/又は両性イオン性共界面活性剤が、アミンオキシド界面活性剤(群)と組み合わせて使用される。本発明の増粘化漂白組成物の合計界面活性剤含有量は、約6重量%を超えないようにすべきであり、好ましくは4重量%未満、最も好ましくは2重量%未満の界面活性剤である。合計界面活性剤含有量は、好ましくは、少なくとも約0.4重量%である。
【0029】
本発明の組成物には、1種以上の水溶性アニオン性スチレン系ポリマーが含有されている。
【0030】
水溶性アニオン性スチレン系ポリマーは、単一種類のモノマーから形成され、この場合、このモノマーは、スチレン官能基と水中に溶解したときアニオン性官能基の両方を提供する。代表的な例には、ポリ(スチレンスルホン酸)のナトリウム塩及びポリ(スチレンカルボン酸)のナトリウム塩が含まれる。
【0031】
水溶性アニオン性スチレン系ポリマーは、また、2種以上のモノマーから形成することができる。この例に於いて、少なくとも1種のモノマーは、水中に溶解したときアニオン性官能基を提供しなくてはならず、そして少なくとも1種のモノマーは、スチレン系官能基を含有していなくてはならない。スチレン系官能基を含有するモノマーには、スチレン、スルホン化スチレン、ビニル安息香酸及びスチレン誘導体、例えば、α−メチルスチレン及びそのスルホン酸塩/カルボン酸塩誘導体が含まれる。水中に溶解したときアニオン性官能基を提供するために適しているモノマーには、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びその半エステル、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、スルホン化スチレン(スチレンスルホン酸)、ビニル安息香酸、ビニルスルホン酸並びにビニルホスホン酸が含まれる。水溶性アニオン性スチレン系ポリマーが、2種以上のモノマーから形成されるとき、得られるポリマーは、少なくとも、スチレン系モノマーが存在しないときに比較したとき、増粘化漂白組成物の粘度及び弾性の両方で低下を与えるために有効な量のスチレン系モノマーを含有していなくてはならない。理論にとらわれることなく、存在するスチレン系モノマーの有効な量は、界面活性剤増粘化システムミセル配列の中への含有及び、増粘化漂白組成物の弾性及び粘度を低下させるミセル配列の崩壊をもたらす。従って、2種以上のモノマーから形成された水溶性アニオン性スチレン系ポリマーには、好ましくは、本発明に従って有効であるように、少なくとも約5モル%画分のスチレン系基を有するモノマー単位が含有されている。
【0032】
本明細書中に記載した組成物中に使用するために適している、少なくとも2種のモノマーから形成されたポリマーの代表的な例には、アクリル酸とスチレンとのコポリマー、無水マレイン酸とスチレンとのコポリマー、部分的にスルホン化されたポリ(スチレン)(この場合、ポリマー中のスルホン化スチレン官能基の非スルホン化スチレン官能基に対するモル比は、約1/1以上である)、アクリル酸とスルホン化スチレンとのコポリマー、無水マレイン酸とスルホン化スチレンとのコポリマー、ビニルスルホン酸とスチレンとのコポリマー並びにビニルスルホン酸、アクリル酸及びスルホン化スチレンのターポリマーが含まれる。
【0033】
本明細書中に記載した本発明の組成物中で有用である、水溶性アニオン性スチレン系ポリマーの商業的例には、
−ポリ(スチレンスルホン酸)、平均MW=70,000、ベルサ(Versa)TL−71、アルコ・ケミカル社(Alco Chemical Corp.)、テネシー州チャタヌーガ(Chattanooga,TN);
−ポリ(スチレンスルホン酸)のナトリウム塩、平均MW=130,000、ベルサTL−130、アルコ・ケミカル社、テネシー州チャタヌーガ;
−スチレン/アクリレートコポリマーのナトリウム塩、平均MW=3,000、アルコスパーズ(Alcosperse)747、アルコ・ケミカル社、テネシー州チャタヌーガ;
−スルホン化スチレン/マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、平均MW=20,000、ベルサTL−4、アルコ・ケミカル社、テネシー州チャタヌーガ;
−スチレン/マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、平均MW=5,500、SMA1000HNa、サートマー社(Sartomer Company)、ペンシルベニア州ウォーリントン(Warrington,PA)及び
−スチレン/α−メチルスチレン/アクリレートターポリマーのナトリウム塩、平均MW=8,500、ジョンクリル(Joncryl)678、ジョンソン・ポリマー社(Johnson Polymer)、ウィスコンシン州ラシーン(Racine,WI)
が含まれる。
【0034】
スチレン系ポリマーは、固体基準で、本発明の増粘化漂白組成物中に、0.10重量%未満、好ましくは約0.050〜0.0001重量%、最も好ましくは0.03〜0.001重量%の範囲内で使用される。驚くべきことに、本発明の水溶性アニオン性スチレン系ポリマーと増粘化塩素含有漂白剤溶液との組合せから得られる注入特性に於ける観察された増強は、広範囲の平均分子量を有するポリマーを使用して得ることができる。本発明の組成物中で有効である水溶性アニオン性スチレン系ポリマーの平均分子量は、約2,000〜約1,000,000の範囲内である。
【0035】
本発明の組成物は、塩素含有漂白成分の良好な安定性のために、本発明の組成中でアルカリ性pHを維持するために十分な量での、1種以上のアルカリ剤の使用を必要とする。本発明の溶液のpHは、25℃で、約10以上、好ましくは11.0よりも大きく、最も好ましくは12.0よりも大きい。この組成物中の含有させるために適しているアルカリ剤には、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類水酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属ホウ酸塩が含まれる。
【0036】
低いコスト及び高い漂白剤安定性のために、本発明の組成物のための好ましいアルカリ剤は、NaOHである。この組成物中に使用するためのNaOHの好ましい量は、約0.3重量%〜約10重量%であり、最も好ましい範囲は、約0.5重量%〜6重量%である。
【0037】
商業的グレードのNaOCl溶液には、製造の副生物として、顕著な量の塩、NaClが含有されている。本発明の組成物中の電解質としての塩の含有は、界面活性剤増粘化システムの粘度上昇効果が、溶液のイオン強度に応答性であるので、高粘度溶液を作ることを助ける。しかしながら、特に、本発明の組成物中の所望の漂白剤の量が低い(例えば、約4%以下のNaOCl)場合には、粘度を更に上昇させるために、この組成物に補足的電解質を添加することが必要であろう。上記のアルカリ剤は、この組成物のための補足的電解質の適切な源泉である。適切な電解質の他の源泉には、アルカリ金属塩化物及び硫酸塩、例えば、ナトリウム/カリウム塩化物及びナトリウム/カリウム硫酸塩が含まれる。
【0038】
本発明の組成物中に含有させることができる任意の成分は、一般的な補助剤、例えば、製品を使用するときユーザーの満足を向上させるための芳香剤/香料である。適切な次亜塩素酸塩漂白剤安定性芳香剤が、約0.4重量%の芳香剤のレベルまで含有されていてよい。更に、1種以上の着色剤を組成物に添加して、増粘化漂白組成物にユーザーに感じのよい色/色合いを与えることができる。この目的のために、非常に少量の漂白剤安定性染料及び/又は顔料を使用することができる。ウルトラマリンブルー(UMB)顔料及び銅−塩素化フタロシアニン顔料が、次亜塩素酸塩漂白剤溶液中のこれらの良好な色安定性のために、この目的のために一般的に使用される。
【0039】
本発明による好ましい組成物配合の例は、下記の通りである。
【0040】
成分 重量%
次亜塩素酸ナトリウム 0.5〜8%
(漂白剤、酸化剤)
ジメチルC14-18アルキルアミンオキシド 0.5〜2%
(界面活性剤、洗浄/増粘剤)
10-12アルキルカルボン酸塩 0.1〜1%
(界面活性剤、洗浄/増粘剤)
水酸化ナトリウム 0.5〜5%
(アルカリ剤、漂白安定剤)
ケイ酸ナトリウム 0〜0.5%
(アルカリ剤、腐食防止/漂白安定剤)
水溶性アニオン性スチレン系ポリマー 0.001〜0.03%
(レオロジー改良剤)
芳香剤 0〜0.15%
水 100%への残り
更に、増粘化漂白組成物のレオロジーを改良するための本発明の組成物の能力を示すために、本発明による組成物及び比較組成物の実施例を下記に示す。
【実施例1】
【0041】
望ましくない流動特性を有する、代表的弾性増粘化漂白クリーナー組成物
弾性増粘化漂白クリーナー配合物1及び2を、表1中の組成概略に従って製造した。
【0042】
【表1】

【0043】
(1)アンモニックス(Ammonyx)MCO、30%活性ミリスチル/セチルジメチルアミンオキシド溶液、ステパン社(Stepan Company)、イリノイ州ノースフィールド(Northfield,IL)、として供給された。
(2)オキシケム(OxyChem)ケイ酸ナトリウム液体−グレード40、オッシデンタル・ケミカル社(Occidental Chemical Corp.)、テキサス州ダラス(Dallas,TX)、として供給された。
(3)ステパネート(Stepanate)EHS、40%2−エチルヘキシル硫酸ナトリウム溶液、ステパン社、イリノイ州ノースフィールド、として供給された。
【実施例2】
【0044】
ポリマー添加物を含有する、増粘化漂白クリーナー配合物1A〜G及び2A〜G
【0045】
【表2】

【0046】
【表3】

【0047】
(A)ポリアクリル酸ナトリウム、平均MW=60,000、ノベオン社(NoveonInc.)、オハイオ州クリーブランド(Cleveland,OH)。
【0048】
(B)スルホン化スチレン/マレイン酸コポリマー、平均MW=20,000、アルコ・ケミカル社。
【0049】
(C)スチレン/マレイン酸コポリマー、平均MW=5,500、サルトマー社。
【0050】
(D)スチレン/α−メチルスチレン/アクリレートコポリマー、平均MW=8,500、ジョンソン・ポリマー社。
【0051】
(E)スルホン化ポリスチレン、平均MW=70,000、アルコ・ケミカル社。
【0052】
(F)スルホン化ポリスチレンのナトリウム塩、平均MW=130,000、アルコ・ケミカル社。
【0053】
(G)スチレン/アクリレートコポリマー、平均MW=3,000、アルコ・ケミカル社。
【実施例3】
【0054】
配合物1、1A〜G、2、2A〜Gの組成物(実施例1及び2)についての粘度及び流動特性
配合物1、1A〜G、2及び2A〜Gについて、23℃及び12℃で、溶液粘度を評価した。粘度は、ブルックフィールドLVT回転粘度計、12rpmでスピンドル2又は3を使用して測定した。粘度値は、センチポアズ(cps)の単位で記載する。配合物1、1A〜G、2及び2A〜Gについて、23℃及び12℃の温度で、流動特性を評価した。流動特性は、ガラス容器から増粘化流体のサンプルを注ぎ、サンプル及び容器を、示したように23℃又は12℃に平衡化させ、そして容器から注いだとき、増粘化液体の流動特性の目視観察を行うことによって測定した。
【0055】
【表4】

【0056】
【表5】

【0057】
HR=注いだとき、高度にゴム状の流体流れがゆっくり開始する。
HE=容器からの流れが急に停止したとき、高度に弾性、顕著な流体が跳ね返る。
L=注いだとき、流体は非常にでこぼこに又は塊状に見える。
S=注いだとき、平滑な流れ、でこぼこ/塊状外観無し。
FE=注いだとき、流体流動が迅速に/容易に開始する。
SE=容器からの流体が急に停止したとき、僅かに弾性、非常に僅かな流体が跳ね返る。
SL=注いだとき、流体は非常に僅かにでこぼこに又は塊状に見える。
【0058】
配合物1及び2の弾性増粘化漂白組成物の目視流動特性は、23℃及び12℃では非常に望ましくない。しかしながら、配合物1及び2への非常に少量の水溶性アニオン性スチレン系ポリマーの添加(B〜G)によって、増粘化漂白組成物の、23℃及び12℃の両方での流動特性が非常に改良される。配合物1及び2へのポリマーB〜Gの添加によって、また、これらの組成物の粘度が、cpsの単位で表したとき、所定の温度で約30〜60%ほど低下する。反対に、ポリアクリレートホモポリマー添加物(A)は、配合物1及び2の増粘化漂白組成物の粘度又は流動特性への顕著な効果を有しない。
【実施例4】
【0059】
種々のレベルの水溶性アニオン性スチレン系ポリマー添加物を有する、増粘化漂白組成物の粘度
【0060】
【表6】

【0061】
【表7】

【0062】
従って、表6及び7の結果から、配合物1及び2の増粘化漂白組成物の中に水溶性アニオン性スチレン系ポリマーを含有させることによって、得られる組成物について適度に低下した粘度がもたらされることがわかる。更に、粘度に於ける観察された低下は、添加された水溶性スチレン系ポリマーの増加量に直接的に関連している。
【0063】
当業者に明らかであるように、種々の修正を、上記の説明の範囲内で行うことができる。当業者の能力の範囲内であるこのような修正は、本発明の一部を形成し、そして付属する特許請求の範囲によって包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)活性塩素含有漂白成分、
(b)少なくとも1種のアミンオキシドを含む界面活性剤系増粘化システム、ここで、増粘化システムの約75%以上は、1種以上の線状C14〜C18アルキルジメチルアミンオキシドである、
(c)少なくとも1種のスチレン系モノマーを含む水溶性アニオン性ホモポリマー又はアニオン性ヘテロポリマーを含む、約0.0001〜約0.1重量%のポリマー、
(d)前記組成物に約10以上のpHを与えるために十分な量で存在する、アルカリ剤及び
(e)水
を含む増粘化漂白組成物であって、前記ポリマーが、前記組成物の粘度及び流動弾性の両方を低下させる増粘化漂白組成物。
【請求項2】
前記ポリマーが、
(a)スルホン化スチレンのホモポリマー、
(b)ビニル安息香酸のホモポリマー、及び
(c)(i)スチレン、スルホン化スチレン、ビニル安息香酸、α−メチルスチレン及びスルホン酸塩又はカルボン酸塩誘導体からなる群から選択された、1種以上のスチレン系モノマー、及び
(ii)アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びその半エステル、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、スルホン化スチレン、ビニル安息香酸、ビニルスルホン酸及びビニルホスホン酸からなる群から選択された、水中に溶解したときアニオン性官能基を提供する1種以上のコモノマー
から形成されたヘテロポリマー、
からなる群から選択される、請求項1記載の増粘化漂白組成物。
【請求項3】
前記活性塩素含有漂白剤が、約0.1重量%〜約10重量%の量で存在する、請求項1記載の増粘化漂白組成物。
【請求項4】
前記アミンオキシドが、約6重量%以下であるが、0よりも大きい量で存在する、請求項1記載の増粘化漂白組成物。
【請求項5】
前記活性塩素含有漂白成分が、アルカリ金属次亜塩素酸塩、アルカリ土類次亜塩素酸塩、塩素化アルカリ金属リン酸塩、塩素化シアヌル酸及びその誘導体、塩素化ヒダントイン及びその誘導体並びに塩素化アリールスルホンアミド及びその誘導体からなる群から選択された少なくとも1種である、請求項1記載の増粘化漂白組成物。
【請求項6】
活性塩素含有成分及び界面活性剤を含有し、それによって流動及び注入特性を改良する、界面活性剤増粘化組成物の流動弾性及び粘度の低下方法であって、増粘化流体を調製し、及び前記増粘化流体の前記調製中又はその後に、約0.0001〜約0.1重量%の、少なくとも1種のスチレン系モノマーを含む水溶性アニオン性ホモポリマー又はアニオン性ヘテロポリマーを含むポリマーを添加することを含み、前記増粘化流体への前記ポリマーの添加によって、前記増粘化流体の粘度及び弾性を低下させる方法。
【請求項7】
前記増粘化組成物が、更に、アミンオキシド界面活性剤を含み、前記アミンオキシドの少なくとも75%が、線状C14〜C18アルキルジメチルアミンオキシドからなる群から選択される、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記ポリマーが、
(a)スルホン化スチレンのホモポリマー、
(b)ビニル安息香酸のホモポリマー、及び
(c)(i)スチレン、スルホン化スチレン、ビニル安息香酸、α−メチルスチレン及びそのスルホン酸塩又はカルボン酸塩誘導体からなる群から選択された、1種以上のスチレン系モノマー、及び
(ii)アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びその半エステル、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、スルホン化スチレン、ビニル安息香酸、ビニルスルホン酸及びビニルホスホン酸からなる群から選択された、水中に溶解したときアニオン性官能基を提供する1種以上のコモノマー
から形成されたヘテロポリマー、
からなる群から選択される、請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記活性塩素含有成分が、約0.1重量%〜約10重量%の量で存在する、請求項6記載の方法。
【請求項10】
前記アミンオキシドが、約6重量%以下であるが、0よりも大きい量で存在する、請求項7記載の方法。

【公表番号】特表2008−531839(P2008−531839A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500730(P2008−500730)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/006210
【国際公開番号】WO2006/096331
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)
【Fターム(参考)】