説明

変位測定器

【課題】 スケール部材と受光素子との間のギャップを容易に調整することができる変位測定器を提供する。
【解決手段】 変位測定器は、本体ケース10と、本体ケース10に組み込まれ、軸方向に移動自在なスピンドル20と、ガラススケール32にスケールが描かれた構成を有し、スピンドル20に装着されるスケール部材30と、本体ケース10内でスケール部材30を挟んで対向位置に配設される投光素子40および受光素子41と、を含む構成である。
また変位測定器は、スケール部材30に対し受光素子41を近接又は離間する方向に移動させてこれらスケール部材30と受光素子41との間隔を微調整するギャップ調整機構50を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被測定物に当接するスピンドルの変位を光学的に検出する構成を備えた変位測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
変位測定器は、測長器あるいはダイヤルゲージとも称され、被測定物にスピンドルを当接し、基準に対する変位量を測定する場合などに用いられる。近年では光素子を利用した光学的な測定方法により、スピンドルの変位量をデジタル変換して検出する変位測定器も製造されている。変位測定器の従来技術としては、例えば本出願人により先に開示された特許文献1の変位測定器がある。
【0003】
特許文献1の変位測定器は、投光素子(40)と受光素子(41)との間にスケール部材(30)が配置されており、このスケール部材(30)が固定されたスピンドル(20)の変位を光学的に測定することで、測定対象の変位量を検出する構成となっている。スケール部材(30)を透過してきた投光素子(40)からの光線は、受光素子(41)に入射して電気信号に変換される。この受光素子(40)で発生する電気信号の強度は、変位測定器が接続される検出回路の仕様に合わせて調整する必要があり、当該検出回路の仕様に合致した強度の電気信号が受光素子(40)から出力されるとき、検出精度がもっとも高くなる。
【0004】
ここで、スケール部材(30)と受光素子(41)との間のギャップは、受光素子(40)で発生する電気信号の強度に大きな影響を与えることが知られている。このため、特許文献1の変位測定器にあっては、構成部品の加工精度と組立精度に細心の注意を払って誤差を最小限に抑えるとともに、組立時に作業員が手作業により当該ギャップを微調整していた。
【0005】
しかし、各構成部品の加工・組立を高精度に行う結果、従来の変位測定器は製作コストが高く生産性が悪いという問題があった。また、作業員の手作業によるギャップ調整には熟練が必要となり、作業能率が悪いという問題もあった。
特許文献2には、上記スケール部材に相当するスケール(1)と、上記受光素子(41)に相当する検出ヘッド(2)との間のギャップ調整を簡易化するための間隔調整機構(5)が開示されている。しかし、この間隔調整機構(5)はスケール(1)に突き当てて使用する構成のため、スケール(1)を傷付けてしまうおそれがあり、しかも間隔調整機構(5)には、スケール(1)と検出ヘッド(2)とを相対的に移動調整する機能はなく、特許文献2にはそのような移動調整機構については何ら開示されていない。
【特許文献1】特開2006−349473号公報
【特許文献2】特開平2−112724号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、スケール部材と受光素子との間のギャップを容易に調整することができ、組立作業を効率的に行うことのできる変位測定器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、本体ケースと、本体ケースに組み込まれ、軸方向に移動自在なスピンドルと、透明板にスケールが描かれた構成を有し、スピンドルに装着されるスケール部材と、本体ケース内でスケール部材を挟んで対向位置に配設される投光素子および受光素子と、を含む変位測定器において、
スケール部材に対し受光素子を近接又は離間する方向に移動させてこれらスケール部材と受光素子との間隔を微調整するギャップ調整機構を備えたことを特徴とする。
【0008】
かかる構成によれば、ギャップ調整機構によってスケール部材と受光素子との間隔をきわめて容易に微調整することができ、組立時の作業効率が飛躍的に向上する。
【0009】
ここで、スケール部材は、透明板にスケール(目盛り)が刻まれた構成とし、
さらに、受光素子は、本体ケースの内部でスケール部材の奥側に配置され、当該スケール部材の透明板を透して視認可能な構成とすることが好ましい。
【0010】
一般に、受光素子の検出精度を向上させるために、受光素子の受光面に対してスケールを平行に配置することはもとより、xy平面上における受光面の向きとスケールの向きとを合わせることも必要となる。上述したように、スケール部材の奥側に受光素子を配置する構成とすれば、スケール部材をスピンドルに取り付ける際に、透明板越しに受光素子の格子面を視認することができ、xy平面上における受光面の向きとスケールの向きとを容易に合わせることが可能となる。
【0011】
また、ギャップ調整機構は、受光素子を移動調整するための操作部を本体ケースの外部に露出して備える構成とすれば、組立後においても必要に応じてスケール部材と受光素子との間のギャップ調整が可能となり、高い測定精度を長期間にわたり維持することが可能となる。
【0012】
さらに、投光素子及び受光素子をホルダに保持させるとともに、上記操作部を、本体ケースの外部から挿通してホルダに螺合する調整ねじで構成し、この調節ねじの回転操作をもってホルダを移動させる構成とすれば、簡単な構成で組立が容易となり、しかも調整ねじの回転操作だけで、スケール部材と受光素子との間隔を微調整することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上、本発明の変位測定器によれば、スケール部材と受光素子との間のギャップを容易に調整することができるので、組立作業に必要なギャップ管理が不必要になり、組立の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図7は、本発明の実施形態に係る変位測定器の構成を示す図である。図1は、本実施形態に係る変位測定器の全体構成を示す斜視図であり、図2は、同じく変位測定器の全体構成を示す分解斜視図である。なお、以下の説明では、図2に示す配置をもって上下の方向を特定している。
【0015】
図1及び図2に示すように、本実施形態の変位測定器は、本体ケース10と、棒状のスピンドル20と、スケール部材30と、投光素子40及び受光素子41と、センサ位置調整部材47と付勢ばね54と調整ねじ53とを有して構成されるギャップ調整機構50とを備えている。本発明の特徴部分である、このギャップ調整機構50の詳細については後述する。
【0016】
本体ケース10は、断面U字状をしたベース部材11と、このベース部材11の両端開口部に装着される隔壁部材12、13と、ベース部材11の正面開口部に装着される蓋体14とを含んでいる。各隔壁部材12、13には、ストッパゴム15を介して軸受部材16がそれぞれ装着される。このベース部材11の一方の側面には、案内ピン挿入孔17及び固定ねじ挿入孔18が穿設されており、またベース部材11の下面には調整ねじ挿入孔(図示せず)が穿設されている。これら各挿入孔には、後述する案内ピン51、固定ねじ52、調整ねじ53がそれぞれ挿通される。
【0017】
図3は、本実施形態に係る変位測定器のスピンドル及びスケール部材の組立状態を示した斜視図である。
スピンドル20は、上記の各軸受部材16によって軸方向に移動自在に支持されて、本体ケース10へ組み込まれる。図1、図2に示すように、スピンドル20の先端部には、被測定物と接触する測定子21が装着される。また図3に示すように、スピンドル20には、中間部を切り欠いて中心軸と平行な平坦部22(図2参照)が形成してある。この平坦部22には、スピンドル20を貫通する位置決め孔が形成してあり、この位置決め孔に位置決めピン23が嵌合固定される。この平坦部22には、この位置決めピン23に係合するように、スケール部材30が、ねじ部材36によってねじ止めされる。
【0018】
スケール部材30は、金属板で形成したスケールホルダ31に、ガラススケール(透明板)32を組み込んだ構成となっている。ガラススケール32には、スケール(目盛り)となる遮光膜33が一定間隔毎に形成してあり、この遮光膜33の間にスリット状の光透過部34が一定間隔で並べて形成してある。また、スケールホルダ31の一端縁には、切欠き部35(図2参照)が形成してあり、この切欠き部35が前述した位置決めピン23に係合する構成である。
【0019】
図4は、投光素子と受光素子のセンサホルダへの組付け状態を示す斜視図である。
投光素子40と受光素子41は、断面略コ字状のセンサホルダ44に装着される。このとき、投光素子40と受光素子41は、一定のギャップをあけて互いに対向配置される。スピンドル20に装着されたスケール部材30は、この対向配置された投光素子40と受光素子41の間で、スピンドル20の移動方向に自在に可動できるようになっている。なお、投光素子40と受光素子41は、フレキシブル基板(FPC)42に搭載され、外部導線43(図2参照)を介し図示しない検出回路と接続される。
【0020】
図4に示すように、センサホルダ44は、受光素子41が取り付けられる受光側板部材45と、投光素子40が取り付けられる投光側板部材46と、受光側板部材45と投光側板部材46とを連結するセンサ位置調整部材47と、を備えた構成である。センサホルダ44は、これら各部材を組み立てることにより略コ字状に形成される。
【0021】
本実施形態の変位測定器は、図5、図6に示すような構成のギャップ調整機構50を備えている。このギャップ調整機構50は、受光素子41とスケール部材30との間のギャップ(隙間)を微調整するための機構である。ギャップ調整機構50は、センサ位置調整部材47の下面にある下面ねじ孔(図示せず)に調整ねじ53が螺合し、さらに調整ねじ53が螺合した位置の両側にU字状に形成された付勢ばね54を備えた構成となっている。調整ねじ53は、変位測定器の組立状態において、本体ケース10から挿入されて、センサ位置調整部材47の下面ねじ孔にねじ込まれる。一方、付勢ばね54は、変位測定器の組立状態において、センサ位置調整部材47の切欠部47aに配置される。
【0022】
またセンサ位置調整部材47の背面には、上下に二つの長孔47bと、左右に二つの側面ねじ孔47cが穿設されている。センサ位置調整部材47は、変位測定器の組立時において、長孔47bに案内ピン51が挿入され、側面ねじ孔47cには固定ねじ52が螺合してある。
【0023】
ギャップ調整機構50による微調整は、本体ケース10の下面に挿入した調整ねじ53を回転操作してセンサホルダ44を上下に摺動する。これにより受光素子41を近接又は離間する方向に移動させて、スケール部材30とのギャップを微調整する。このとき、位置調整部材47の下部にある付勢ばね54が、センサホルダ44を上方向に付勢しているため、がたつきなく微調整が可能である。なお、この微調整は、外部導線43を介して接続された測定装置の表示を確認しながら行われる。
【0024】
固定ねじ52は、ギャップ調整に際して緩められ、調整作業が完了した後、強く締結する。これによって、センサホルダ44が本体ケース10へ固定される。なお、固定ねじ52を緩めた状態では、ワッシャ55のばね力によってセンサ位置調整部材47は、本体ケース10におけるベース部材11の外側に向けて引っ張られる。これにより、ギャップ調整を行っている段階であっても、センサホルダ44は、ワッシャ55によって本体ケース10の内周面に密着して位置決めすることができ、スケール部材30と受光素子41との位置関係を変えずに、ギャップのみの調整が可能となる。
【0025】
このように、変位測定器に上述したギャップ調整機構50を設ければ、図2に示した各部材を組み立てて変位測定器とした後に、必要に応じてスケール部材30と受光素子41との間のギャップを容易に調整することができ、センサの受光精度を微調整することができるようになる。また、本発明によれば、測定器を組み立てた後に上記ギャップを調整できるので、従来の構成のように測定精度を向上させるために、予め各部品が接触する当接面の加工精度を極端に高くする必要はなくなる。これにより、変位測定器の製造コストを低く抑えることができるようになる。したがって、組立作業に必要なギャップ管理が不必要になり、組立の効率化を図ることができる。
【0026】
また、長時間にわたって変位測定器を測定していて、測定結果に狂いが生じていると判明したら、変位測定器をわざわざ分解せずとも、ギャップ調整機構50により容易にスケール部材30と受光素子41との間のギャップを調整することができる。これにより、常に安定して高い測定精度を維持することが可能となる。
【0027】
次に、本実施形態に係る変位測定器の細部構造と各構成部材の組立手順について、図2を主に参照して説明する。
変位測定器の組立は、まず受光素子41を取り付けてある受光側板部材45をセンサ位置調整部材47にねじ止めし、この状態においてセンサホルダ44を本体ケース10に装着する。このとき、センサ位置調整部材47の切欠部47aには付勢ばね54を組み込み、さらに調整ねじ53を、本体ケース10の下から調整ねじ挿入孔に挿通して、センサ位置調整部材47の下面ねじ孔に螺合することでギャップ調整機構50を形成する。
【0028】
次に、本体ケース10のベース部材11の側面から、2本の案内ピン51を案内ピン挿入孔17に挿通し、センサ位置調整部材47の長孔47bに差し込む。同じくベース部材11の側面から、2つの固定ねじ52を弾性力を有したワッシャ55を介して固定ねじ挿入孔18に挿通し、センサ位置調整部材47の側面ねじ孔47cに緩く螺合して、センサホルダ44を本体ケース10に仮止めする。
【0029】
ここで、本実施形態において、案内ピン挿入孔17の孔径は案内ピン51ががたつきなく嵌合する寸法に設定してあり、また長孔47bは上下に孔径が長く形成されている。このため、案内ピン挿入孔17及び長孔47bに案内ピン51を挿入した状態において、案内ピン51は、案内ピン挿通孔17に固く嵌合し、且つ長孔47bの挿入部分では上下に隙間を有した状態となる。
一方、固定ねじ挿入孔18の孔径は、固定ねじ52のねじ部の外径より充分に大きく形成されており、また側面ねじ孔47cは固定ねじ52と螺合可能な孔径に形成されている。このため、固定ねじ挿入孔18及び側面ねじ孔47cに固定ねじ52を挿入した状態では、固定ねじ52が、固定ねじ挿入孔18部分において周囲に隙間を残し、側面ねじ孔47cにおいて螺合した状態となる。
したがって、センサホルダ44は、センサ位置調整部材47に案内ピン51を挿入し、且つ固定ねじ52を緩く螺合して仮止めした段階において、上下に摺動可能な状態となっている。
【0030】
次に、スピンドル20に対し位置決めピン23を装着し、このスピンドル20を本体ケース10に組み込む。ここで、本体ケース10のベース部材11には、センサホルダ44の装着箇所と隣接して、ばね配置部19が形成してある。このばね配置部19の両側部には、隔壁19aが形成してあり、この隔壁19aに挟まれた部分に付勢ばね60を配置し、その一端部を係止する。またこの付勢ばね60の他端部には、位置決めピン23の先端を挿入する。これによりスピンドル20は、軸方向に摺動可能となる。
【0031】
さらに、本体ケース10の隔壁部材12、13に設けられた各軸受部材16によって、スピンドル20を軸方向に移動自在に支持する。この状態で、隔壁部材12、13をベース部材11に装着して、スピンドル20の本体ケース10への組み込みを行う。
【0032】
次に、スケール部材30を、本体ケース10に組み込まれたスピンドル20に対して装着する。スケール部材30は、切欠き部35を位置決めピン23に係合させた状態で、スピンドル20の平坦部22に配置され、ねじ部材36(図3参照)によりスピンドル20に装着される。
スケール部材30は、1本のねじ部材36によって締結されているだけなので、本体ケース10に組み込んだ後であっても、ねじ部材36を緩めるだけで容易にスケール部材30の平面位置を微調整することが可能である。
【0033】
図7は、本実施形態に係る変位測定器のスケール部材と受光素子の関係を示す模式図である。
ここで、変位測定器の受光素子41は、図7(a)に示すように、受光面が複数の四角形状をした格子面41aの配列によって形成されている。そして、変位測定器を組み立てる際には、xy平面上における格子面41aの向きと、スケール部材30の遮光膜33によって形成したスケール(目盛り)の向きとを合わせる調整作業が必要となる。
図7(b)に示すように、格子面41aと遮光膜33によって形成したスケール(目盛り)とが所定の位置からずれて回転して配置されてしまうと、受光素子41の受光精度が低下するばかりでなく、測定精度の低下の原因となる。
【0034】
本実施形態の変位測定器は、センサホルダ44を本体ケース10に設置した状態にあって、受光素子41がスケール部材30の下側に配置される。したがって、スケール部材30のガラススケール32を透して受光素子41の格子面41aを視認することが可能である。このように視認可能とすることで、作業員は、スケール部材30をスピンドル20へ組み込む際に、スケール部材30のスケール(目盛り)と格子面41aとの間の調整を容易かつ正確に行うことができる。
【0035】
スピンドル20にスケール部材30を装着し、受光素子41とスケール部材30との配置関係を調整した後、センサ位置調整部材47の上部に投光素子40が取り付けられた投光側板部材46を装着する。これによりセンサホルダが完成され、このときセンサホルダ44は、投光素子40及び受光素子41に一定のギャップが形成されており、このギャップの間にスケール部材30が介在した状態となる。
【0036】
上記のように組み立てた後、ギャップ調整機構50により受光素子41とスケール部材30との間のギャップを微調整する。この調整作業は既述したとおりである。
【0037】
最後に、ベース部材11の正面開口部に蓋体14を装着して、変位測定器の組立が完了する。このように変位測定器を組み立てることにより、組立作業の作業効率を向上させるとともに、製造コストを低下させることができる。
【0038】
また組立完了後において、受光素子41の受光量を微調整したい場合は、前述したように、固定ねじ52を緩めてセンサホルダ44を仮止め状態とした後、調整ねじ53を回すことでセンサホルダ44を摺動させる。これにより、変位測定器を分解することなく、スケール部材30と受光素子41との間のギャップを容易に調整することができ、センサの受光精度を微調整することができる。
【0039】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変形実施または応用実施が可能である。例えば、変位測定器における投光素子40と受光素子41の位置関係は、従来のように受光素子41を上側に、投光素子40を下側に配置することもできる。
【0040】
また、上記説明では、スケール部材39のスケール(目盛り)と格子面41aとによりスケールの位置を調整する例を示したが、これに代えて、スケール(目盛り)と受光素子41の表面に別途設けたマークとによって調整しても構わないし、受光素子41の表面に設けたマークとスケールの表面に設けたマークとによって調整しても構わない。
【0041】
さらに、本実施例では、ギャップ調整機構50における、調整ねじ53が螺合した位置の両側に配した付勢ばね54をU字状とした例を示したが、本発明で用いる付勢ばねは、一方に付勢力を与えるものであれば、コイル形状、V字状であっても本発明と同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本実施形態に係る変位測定器の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本実施形態に係る変位測定器の全体構成を示す分解斜視図である。
【図3】本実施形態に係る変位測定器のスピンドル及びスケール部材の組立状態を示した斜視図である。
【図4】本実施形態に係る変位測定器のセンサホルダ及び投光素子、受光素子の組立状態を示す斜視図である。
【図5】本実施形態に係る変位測定器のセンサホルダ及び投光素子、受光素子の組立状態を別方向から見た斜視図である。
【図6】本実施形態に係る変位測定器の構成を示す正面断面図である。
【図7】本実施形態に係る変位測定器のスケール部材と受光素子の関係を示す模式図である。
【符号の説明】
【0043】
10:本体ケース、11:ベース部材、12、13:隔壁部材、14:蓋体、15:ストッパゴム、16:軸受部材、17:案内ピン挿入孔、18:固定ねじ挿入孔、19:ばね配置部、19a:隔壁、
20:スピンドル、21:測定子、22:平坦部、23:位置決めピン、
30:スケール部材、31:スケールホルダ、32:ガラススケール、33:遮光膜、34:光透過部、35:切り欠き部、36:ねじ部材、
40:投光素子、41:受光素子、42:フレキシブル基板、43:外部導線、44:センサホルダ、45:受光側板部材、46:投光側板部材、47:センサ位置調整部材、47a:切欠部、47b:長孔、47c:側面ねじ孔、
50:ギャップ調整機構、51:案内ピン、52:固定ねじ、53:調整ねじ、54:付勢ばね、55:ワッシャ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースと、
前記本体ケースに組み込まれ、軸方向に移動自在なスピンドルと、
透明板にスケールが描かれた構成を有し、前記スピンドルに装着されるスケール部材と、
前記本体ケース内で前記スケール部材を挟んで対向位置に配設される投光素子および受光素子と、を含む変位測定器において、
前記スケール部材に対し前記受光素子を近接又は離間する方向に移動させてこれらスケール部材と受光素子との間隔を微調整するギャップ調整機構を備えたことを特徴とする変位測定器。
【請求項2】
前記スケール部材は、前記透明板にスケールが刻まれた構成を有し、
前記受光素子は、前記本体ケースの内部で前記スケール部材の奥側に配置され、当該スケール部材の透明板を透して視認可能であることを特徴とする請求項1の変位測定器。
【請求項3】
前記ギャップ調整機構は、前記受光素子を移動調整するための操作部を前記本体ケースの外部に露出して備えることを特徴とする請求項1又は2の変位測定器。
【請求項4】
前記投光素子及び受光素子は、ホルダに保持されており、
前記操作部は、前記本体ケースの外部から挿通して前記ホルダに螺合する調整ねじであり、当該調節ねじの回転操作をもって前記ホルダを移動させる構成であることを特徴とする請求項3の変位測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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