説明

変圧器健全性を監視する方法およびシステム

【課題】変圧器の健全性を決定する方法、システム、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【解決手段】健全性の決定方法(200)は、変圧器の一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび変圧器の二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて有効巻数比を計算すること(202)を含む。有効巻数比と、変圧器の一次電流および二次電流または変圧器の一次電圧および二次電圧とに基づいて動作励磁電流を計算すること(204)をさらに含む。最後に、動作励磁電流に少なくとも部分的に基づいて巻線間巻線健全性インジケータを決定すること(206)を含む。システムは、変圧器の有効巻数比を計算する巻数比モデラを含む。さらに、動作励磁電流を計算する動作状態モデラをも含む。また、巻線間巻線健全性インジケータを決定する診断モジュールをも含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で提示する実施形態は、全般的に、電子機器監視に関し、より具体的には変圧器監視に関する。
【背景技術】
【0002】
電源変圧器は、電力の生成および分配を効率的に制御するために電力生成システムおよび電力分配システムで広範囲に使用されている。日に日に増える電力の必要に伴って、電源変圧器のサイズは、電力定格と電圧定格との両方に関して非常に増加した。数百MVAもの高い定格の変圧器が、入手可能である。
【0003】
変圧器は、通常、強磁性材料から作られた磁心ならびに磁心の上に巻かれた一次巻線および二次巻線を含む。変圧器の巻線は、連続する巻きの間の短絡を避けるために絶縁される。変圧器の長期の使用は、巻線絶縁を劣化させ、短絡につながる可能性がある。短絡は、循環電流を生じる傾向があり、この循環電流は、変圧器内の局所的な加熱点をもたらす。時宜を得た形で検出され、訂正されない場合に、そのような加熱点は、最終的に変圧器故障および停電状態につながる可能性がある。
【0004】
変圧器健全性を判定する1つの方法は、変圧器に高電圧パルスをかけ、その変圧器の応答を健全な変圧器の応答と比較することである。変圧器健全性を判定するもう1つの方法は、さまざまな入力電圧で開回路状態の下で変圧機内の消費電力を評価することである。しかし、そのような制御された励起に基づく方法は、試験のために変圧器をパワー系統から取り外すことを必要とするか、ある変圧器が試験されつつある間に別の変圧器を使用できるようにするために冗長な変圧器を使用することを必要とするかのいずれかである。そのような試験中にパワー系統をオフに切り替えなければならないことは、望ましくない。冗長な変圧器の使用に関連するコスト増加も、望ましくない。
【0005】
冗長変圧器を必要としない変圧器健全性を監視するオンライン方法の1つは、一次電流と二次電流との間の差を感知するのに差動リレーを使用する。故障条件の下で、差は、基準線から逸脱する。差の実質的な逸脱は、変圧器内の故障の存在を示す。しかし、差動リレーは、一次巻線にエネルギが与えられる時の電流の瞬間的な差を見逃すように調整されるので、低水準故障に敏感ではない。したがって、差動リレー保護システムは、かなり激しい故障だけを検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/0169030号公報
【発明の概要】
【0007】
一実施形態によれば、変圧器健全性監視のための方法が説明される。この方法は、変圧器の一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび変圧器の二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて有効巻数比を計算することを含む。この方法は、有効巻数比と、変圧器の一次電流および二次電流または変圧器の一次電圧および二次電圧とに基づいて動作励磁電流を計算することをさらに含む。最後に、この方法は、動作励磁電流に少なくとも部分的に基づいて巻線間(inter−turn)巻線健全性インジケータを決定することを含む。
【0008】
もう1つの実施形態によれば、変圧器健全性監視システムが説明される。このシステムは、一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて変圧器の有効巻数比を計算する巻数比モデラを含む。さらに、このシステムは、有効巻数比と、変圧器の一次電流および二次電流または変圧器の一次電圧および二次電圧とに基づいて動作励磁電流を計算する動作状態モデラをも含む。このシステムは、動作励磁電流に少なくとも部分的に基づいて巻線間巻線健全性インジケータを決定する診断モジュールをも含む。
【0009】
さらに他の実施形態によれば、コンピュータ実行可能命令を用いて符号化された非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品が説明される。このコンピュータ実行可能命令は、実行される時に、1つまたは複数のプロセッサに、一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて変圧器の有効巻数比を計算させる。さらに、このコンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のプロセッサに、有効巻数比と、変圧器の一次電流および二次電流または変圧器の一次電圧および二次電圧とに基づいて動作励磁電流を計算させもする。最後に、このコンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のプロセッサに、動作励磁電流に少なくとも部分的に基づいて巻線間巻線健全性インジケータを決定させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】一実施形態による、異なる負荷および高まるレベルのターン間(turn−to−turn)故障条件の下での変圧器の式を示すグラフである。
【図2】一実施形態による、変圧器健全性状態を監視する例示的なプロセスを示す流れ図である。
【図3】一実施形態による、故障の高まる度合の下での変圧器の励磁電流と二次電流との間の関係を示すグラフである。
【図4】一実施形態による、例示的な変圧器健全性監視システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で提示される実施形態は、変圧器の巻線間故障を検出する方法およびシステムを含む。変圧器は、通常、フェライトまたは鉄などの強磁性材料から作られた磁心の回りに配置された一次巻線および二次巻線を含む。一次巻線は、交流(AC)電源によってエネルギを与えられる。一次巻線を通って流れる電流は、磁心を磁化する。そして、磁心を通る正弦波磁束は、二次巻線に結び付けられる。二次巻線に結び付いた磁束の変化は、二次巻線にまたがる電圧の正弦波変動を引き起こす。変圧器は、磁心を磁化するために一次電流の一部を消費し、この部分は、励磁電流として知られている。二次電流は、二次巻線を通って流れる。本明細書で説明する方法は、一次電気パラメータおよび二次電気パラメータを測定する。一次電気パラメータと二次電気パラメータとの両方の値に基づいて、変圧器の有効巻数比を計算することができる。物理巻線比は、二次巻線の巻数に対する一次巻線の巻数の比である。巻数比は、一般に、変圧器の定格で指定されるが、有効巻数比は、指定された物理巻数比からわずかに変化する可能性がある。有効巻数比の正確な評価が、変圧器の健全性を診断するのに使用される。変圧器の有効巻数比の計算を、図1を参照して示す。
【0012】
図1は、一実施形態による、異なる負荷および高まるターン間故障条件の下での変圧器の式を示すグラフ100である。図1は、二次電流に対する一次電流の比率対二次電流の逆数のプロットである。一次電流と二次電流との間の関係は、
【0013】
【数1】

によって与えられる。
【0014】
ここで、I1は、一次電流であり、I2は、二次電流であり、N1は、一次巻線の巻数であり、N2は、二次巻線の巻数であり、Imは、励磁電流である。変圧器健全性監視システムは、動作条件の下で変圧器の電気パラメータを監視し、現在のインターバルの励磁電流を計算することができる。変圧器健全性監視システムによって現在のインターバルに計算される励磁電流を、本明細書では動作励磁電流と呼ぶ。次に、変圧器健全性監視システムは、動作励磁電流に基づいて、巻線間巻線健全性インジケータを決定することができる。動作励磁電流を使用して変圧器健全性を監視する例のプロセスを、図2に関連して説明する。
【0015】
図1のプロットは、変圧器の異なる既知の負荷条件について一次電流および二次電流を測定することによって生成される。式1によって示されるように、図1のプロットは、傾きとして励磁電流を、y軸との切片として有効巻数比を有する直線である。図1に示されたプロットは、実験データによってまたは変圧器のモデルに対してシミュレーションを実行することによってのいずれかによって入手することができる。図1に示されたプロットを外挿して、y軸との切片を入手することができる。同様に、図1のプロットは、異なる傾きを示し、これらの傾きのそれぞれは、励磁電流の固定された値に対応し、したがって、ターン間故障のレベルに対応する。有効巻数比がわかった後に、巻線間巻線健全性インジケータを、図2に関連して説明するように入手することができる。
【0016】
図2は、一実施形態による、変圧器健全性状態を監視する例示的なプロセス200を示す流れ図である。プロセス200のステップ202では、変圧器の有効巻数比を計算する。有効巻数比は、一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて計算される。一実施形態では、一次巻線は、既知の一次電気パラメータに従属し、二次巻線は、既知の負荷に従属し、その後、二次電気パラメータが測定される。二次電気パラメータに対する一次電気パラメータの比対二次電気パラメータのグラフをプロットして、変圧器の有効巻数比を計算する際に使用されるy切片を入手することができる。
【0017】
一実施形態では、一次電気パラメータおよび二次電気パラメータは、それぞれ一次電流および二次電流を含む。一次電流および二次電流に基づく有効巻数比の計算を、図1に関連して説明したように実行することができる。代替実施形態では、一次電気パラメータおよび二次電気パラメータは、それぞれ一次巻線にまたがる一次電圧および二次巻線にまたがる二次電圧を含む。式1に似た式を、一次電圧および二次電圧に関して記述することができる。図1に示されたものに似たプロットを使用することができ、y軸との切片を入手して、変圧器の有効巻数比を決定することができる。
【0018】
一次電流および二次電流は、直接または間接の測定によって入手される。一実施形態では、一次電流と二次電流との両方が、一次巻線および二次巻線の電流定格に依存する適当な範囲の電流測定デバイスを使用して測定される。
【0019】
ステップ204では、有効巻数比、一次電流、および二次電流に基づいて動作励磁電流を計算する。動作励磁電流の計算プロセスは、図1に関連して説明したプロセスに類似する。測定された一次電流および二次電流を、ステップ202で計算された有効巻数比と一緒に式1内で置換して、動作励磁電流の値を入手する。動作励磁電流の値を、その代わりにまたはそれに加えて、図1に示されたタイプのプロットの傾きを入手することによって入手することができる。変圧器の健全な動作に対応するプロットを作ることもでき、健全な変圧器のプロットの傾きを測定して、健全な状態の励磁電流を決定することができる。
【0020】
動作励磁電流を、変圧器の巻線間巻線健全性インジケータを決定するためのパラメータとして使用することができる。巻線間巻線健全性インジケータは、ステップ206で決定される。巻線間巻線健全性インジケータの決定を、図3に関連してより詳細に説明する。
【0021】
図3に、パラメータとして巻線間故障電流を用いる、動作励磁電流対二次電流(負荷電流として図示)のプロットを示す。動作励磁電流が、二次電流の変動に伴って変化しないままになることを観察することができる。言い換えると、二次電流の変化は、動作励磁電流の大きさに影響しない。しかし、動作励磁電流の変化を、巻線間故障電流の変化に伴って観察することができる。この観察は、変圧器の巻線間故障の存在を検出するのに有用である可能性がある。たとえば、図3のプロットは、巻線間故障電流を有しない変圧器の動作励磁電流が、約0.03アンペアであることを示す。動作励磁電流は、変圧器の巻線に巻線間故障が存在する場合に増加する。したがって、巻線間故障電流が1アンペアに達する場合には、結果として、動作励磁電流は、約0.04アンペアまで増加する。動作励磁電流の変動は、巻線間故障電流によってのみ引き起こされるので、健全な状態の励磁電流からの動作励磁電流の変化は、変圧器の巻線に故障が存在することを反映する可能性がある。一実施形態によれば、巻線間巻線健全性インジケータは、動作励磁電流と健全な状態の励磁電流との差を計算することによって推定することができる。巻線間巻線健全性インジケータの値が大きくなるにつれて、故障の尤度および深刻さがより高くなる。図3から、動作電流の大きさが、巻線間故障電流を推定する際にも役立つ可能性があることを観察することができる。たとえば、動作励磁電流が約0.06アンペアである場合には、巻線間故障電流の大きさは、約4アンペアになると推定することができる。
【0022】
図3のプロットに対応するデータを、実験的に入手することができる。代替実施形態では、変圧器モデルを使用して、巻線間故障電流に伴う動作励磁電流の変動に対応するデータを入手することができる。巻線間故障電流の変動のデータを、変圧器の巻線間巻線健全性インジケータの後続のリアルタイム決定のために、編成し、記憶媒体に格納することができる。
【0023】
図4に、一実施形態による、例示的な変圧器健全性監視システム400を示す。システム400は、巻数比モデラ402、動作状態モデラ404、および診断モジュール406を含む。当業者は、システム400が、1つまたは複数のプロセッサ、ストレージユニット、入力デバイス、および出力デバイス、たとえば、テレメトリトランシーバ、視覚アラームインジケータ、可聴アラームインジケータなどを含むこともできることを了解するであろう。
【0024】
変圧器健全性監視システム400は、さらに、変圧器412を監視する監視モジュール410を含むことができる。変圧器412の動作データは、監視モジュール410によって入手される。実行すべき計算のタイプは、監視モジュール410によって変圧器412から直接または間接的に入手される動作データのタイプを規定する。一実施形態では、一次電流および二次電流が入手される。別の実施形態では、一次電圧および二次電圧が入手される。別の実施形態では、一次電流および二次電流と一次電圧および二次電圧との両方を入手することができる。さらに別の実施形態では、入力電力および出力電力が入手される。三相変圧器の場合に、相のそれぞれの一次巻線および二次巻線の電流および/または電圧を監視することができる。監視モジュール410は、たとえば入力電力、出力電力、動作力率、動作温度などであるがこれらに限定はされない、変圧器412の追加パラメータを監視することもできる。変圧器健全性監視システム400は、プロセス200で説明した技法に加えて、他の既知の技法を使用して変圧器健全性を決定するために追加パラメータを使用することができる。
【0025】
巻数比モデラ402は、一次電気パラメータおよび二次電気パラメータに基づいて変圧器412の有効巻数比を計算する。これらのパラメータは、計算技法に応じて、たとえば、個別に知るかまたは監視モジュール410などのソースから入手することができる。有効巻数比は、図2に関連して説明したように計算することができる。
【0026】
変圧器412の動作データを、動作励磁電流を計算するために動作状態モデラ404によって利用することができる。動作励磁電流を、一実施形態では一次電流および二次電流に基づいて計算することができる。動作励磁電流を計算するステップは、図2に関連して強調したものに類似する。
【0027】
診断モジュール406は、動作励磁電流と健全な状態の励磁電流との間の差に基づいて巻線間巻線健全性インジケータを決定することができる。変圧器の健全な状態の励磁電流は、固定された値を有する。動作励磁電流が、健全な状態の励磁電流と異なる場合には、巻線間巻線故障が推論される可能性がある。動作励磁電流と健全な状態の励磁電流との間の差が大きければ大きいほど、巻線間巻線故障がより深刻である可能性が高い。
【0028】
システム400は、さらに、変圧器412の現在の健全性状態と、巻線電流、巻線電圧、配送される電力、および類似物などの他の動作パラメータとを表示するディスプレイ408を含むことができる。ディスプレイ408を、巻線間巻線故障が検出される場合に警告を表示するのに使用することもできる。
【0029】
さまざまな実施形態で、変圧器健全性監視システム400を、コンピュータ実行可能命令として実施することができる。コンピュータ可読命令を、磁気ストレージディスク、光ストレージディスク、その他などの非一時的コンピュータ可読媒体に実施することができる。その代わりに、コンピュータ可読媒体を、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、および類似物のうちの1つとすることができる。コンピュータプログラム製品のコーディングされた命令は、有効巻数比を計算する命令、監視モジュール410から変圧器412の動作データを受け取る命令、健全な状態の励磁電流を計算する命令、動作励磁電流を計算する命令、変圧器412の巻線間巻線健全性インジケータを決定する命令、および類似物を含むことができる。コンピュータプログラム製品のコーディングされた命令を、1つまたは複数のプロセッサによって実行することができる。プロセッサは、さらに、変圧器412の巻線間巻線健全性を示すためにディスプレイ408を操作することができる。
【0030】
本明細書で提示されるさまざまな実施形態は、単相変圧器を参照して説明されるが、本明細書で提示される教示は、単巻変圧器、三相変圧器、および類似物などの他のタイプの変圧器にも同等に適用可能である。本明細書で提示される教示が、三相変圧器の構成から独立であり、スターデルタ構成、デルタスター構成、スタースター構成、デルタデルタ構成、ジグザグ構成、および類似物などのすべての構成に適用可能であることをも了解されたい。
【0031】
一次側または二次側またはその両方でデルタ構成を有する三相変圧器の場合には、相電流を、ライン電流の測定値から推定しなければならない。当業者は、相電流を入手するために、ライン電流に適切な係数を乗算できることを了解するであろう。また、変圧器の電圧が、スター側で測定される場合には、ライン電圧を、適切な係数を乗算することによって相電圧に変換することができる。
【符号の説明】
【0032】
100 グラフ
200 プロセス
400 変圧器健全性監視システム
402 巻数比モデラ
404 動作状態モデラ
406 診断モジュール
408 ディスプレイ
410 監視モジュール
412 変圧器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器(412)の一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび前記変圧器(412)の二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて有効巻数比を計算すること(202)と、
前記有効巻数比と、前記変圧器(412)の一次電流および二次電流または前記変圧器(412)の一次電圧および二次電圧とに基づいて動作励磁電流を計算すること(204)と、
前記動作励磁電流に少なくとも部分的に基づいて巻線間巻線健全性インジケータを決定すること(206)と
を含む、変圧器健全性監視のための方法(200)。
【請求項2】
前記有効巻数比を計算すること(202)は、
前記一次巻線を既知の一次電気パラメータに従属させることと、
前記二次巻線を既知の負荷に従属させることと、
前記二次電気パラメータを測定することと、
前記二次電気パラメータに対する前記既知の一次電気パラメータの比対前記二次電気パラメータの逆数のグラフ(100)を決定することと、
前記グラフ(100)のy切片に基づいて前記有効巻数比を計算することと
を含む、請求項1記載の方法(200)。
【請求項3】
前記一次電気パラメータは、前記一次巻線を通って流れる前記一次電流を含み、前記二次電気パラメータは、前記二次巻線を通って流れる前記二次電流を含む、請求項1記載の方法(200)。
【請求項4】
前記一次電気パラメータは、前記一次巻線にまたがる一次電圧を含み、前記二次電気パラメータは、前記二次巻線にまたがる二次電圧を含む、請求項1記載の方法(200)。
【請求項5】
一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて変圧器(412)の有効巻数比を計算する巻数比モデラ(402)と、
前記有効巻数比と、前記変圧器(412)の一次電流および二次電流または前記変圧器(412)の一次電圧および二次電圧とに基づいて動作励磁電流を計算する動作状態モデラ(404)と、
前記動作励磁電流に少なくとも部分的に基づいて巻線間巻線健全性インジケータを決定する診断モジュール(406)と
を含む、変圧器健全性監視システム(400)。
【請求項6】
前記一次電気パラメータは、前記一次巻線を通って流れる前記一次電流を含み、前記二次電気パラメータは、前記二次巻線を通って流れる前記二次電流を含む、請求項5記載の変圧器健全性監視システム(400)。
【請求項7】
前記一次電気パラメータは、前記一次巻線にまたがる前記一次電圧を含み、前記二次電気パラメータは、前記二次巻線にまたがる前記二次電圧を含む、請求項5記載の変圧器健全性監視システム(400)。
【請求項8】
コンピュータ実行可能命令を用いて符号化された非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ実行可能命令は、実行される時に、1つまたは複数のプロセッサに、
一次巻線に関連する一次電気パラメータおよび二次巻線に関連する二次電気パラメータに基づいて変圧器(412)の有効巻数比を計算させ、
前記有効巻数比と、前記変圧器(412)の一次電流および二次電流または前記変圧器(412)の一次電圧および二次電圧とに基づいて動作励磁電流を計算させ、
前記動作励磁電流に少なくとも部分的に基づいて巻線間巻線健全性インジケータを決定させる
コンピュータプログラム製品。
【請求項9】
前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記変圧器(412)の前記一次巻線を励起する既知の一次電気パラメータを受け取らせ、
前記二次巻線に結合された既知の負荷の下で測定される前記二次電気パラメータを受け取らせ、
前記二次電気パラメータに対する前記既知の一次電気パラメータの比対前記二次電気パラメータの逆数のグラフ(100)を決定させ、
前記グラフ(100)のy切片に基づいて前記有効巻数比を計算させる
コンピュータ実行可能命令をさらに含む、請求項8記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項10】
前記1つまたは複数のプロセッサに健全な状態の励起電流を決定させるコンピュータ実行可能命令をさらに含む、請求項8記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−129527(P2012−129527A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−272892(P2011−272892)
【出願日】平成23年12月14日(2011.12.14)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】