説明

変更可能な巡回プレフィックス長(CYCLICPREFIXLENGTH)を有する無線通信システム

【課題】変更可能な巡回プレフィックス長を有する無線通信システム。
【解決手段】遅延分散の有害な影響を軽減するための手法でデータを送信するために、複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアが初めに決定される。これらの伝送のための巡回プレフィックス長は予測カバレッジエリアに基づいて選択される。各伝送のための巡回プレフィックス長はこの伝送のための予測カバレッジエリア、この伝送のために使用されたパイロットスタッガリング、等に基づいて1セットの認められた巡回プレフィックス長の中から選択されることができる。例えば、より短い巡回プレフィックス長は各ローカル伝送のために選択されることができ、そしてより長い巡回プレフィックス長は各広域伝送のために選択されることができる。選択された巡回プレフィックス長は端末にシグナリングされることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本特許出願は仮出願番号第60/577,083号、タイトル“FLO−TDD物理層(FLO−TDD Physical layer)”、2004年6月4日提出への優先権を主張し、これについて譲受人に譲渡され、そして引用されて明確にこの中に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本発明は一般に通信に、そしてより詳しくは無線通信システムにおいてデータを伝送するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、ボイス、パケットデータ、マルメディア放送、テキストメッセージング、等のようないろいろな通信サービスを提供するために展開された。これらのシステムは、多くの無線環境において良好な性能を提供することができるマルチキャリア変調技術である、直交周波数分割多重化(OFDM)を使用できる。OFDMは全体のシステム帯域幅を複数の(S)直交周波数サブバンドに区切る。これらのサブバンドは、トーン、サブキャリア、ビン、および周波数チャネルとも呼ばれる。OFDMでは、各サブバンドはデータで変調され得るそれぞれの搬送波に関連する。S変調記号までは各OFDM記号周期内のSサブバンド上に送られてもよい。送信に先立って、変調記号はS時間域サンプルを含む被変調記号を発生するためにS点逆高速フーリエ変換(S-point inverse fast Fourier transform)(IFFT)を有する時間域に変換される。
【0004】
OFDMのキー属性は、地球通信システムにおいて一般に行われている現象である、遅延分散(delay spread)と争う能力である。無線チャネルの遅延分散は無線チャネルに関するタイムスパンまたはインパルス応答の持続期間である。この遅延分散はまた送信器によって無線チャネルを介して送信された信号についての受信器での最も早い(earliest)および最終到着の信号インスタンス(またはマルチパス)間の差でもある。これらの信号インスタンスは直接/視界の線(line-of-sight)パスおよび環境内の障害物によって形成された間接/反射パスにより伝わっていたかもしれない。受信器で受信された信号は到着信号インスタンスのすべての重ね合わせである。
【0005】
遅延分散は記号間干渉(intersymbol interference)(ISI)を引き起こし、それはそれによって受信された信号内の各記号が受信された信号内の1つまたはそれ以上の次の記号への歪みとして働く現象である。ISI歪みは受信された記号を正しく検出するための受信器の能力に影響を与えることによって性能を下げる。遅延分散はOFDM記号を形成するために各変換された記号の一部を繰り返すことによってOFDMと都合よく争うことができる。繰り返された部分は巡回プレフィックスまたはガードインターバルと呼ばれる。巡回プレフィックス長は各変換された記号について繰り返されるサンプルの数に等しい。
【0006】
巡回プレフィックス長はOFDMと争い得る遅延分散の両を決定する。より長い巡回プレフィックス長はより多くの遅延分散と争うことができる。巡回プレフィックス長は典型的にシステム内の受信器の与えられたパーセンテージ(例えば、95%)についての最大予測遅延分散に基づいて設定される。巡回プレフィックスは各OFDM記号についてのオーバヘッドを表すので、オーバヘッドを減らすためにできるだけ短い巡回プレフィックス長を持つことが望ましい。
【0007】
従ってオーバヘッドを減少させる一方で遅延分散の有害な影響を軽減するための技術についてこの分野において必要性がある。
【発明の開示】
【0008】
[概要]
遅延分散の有害な影響を軽減するための手法におけるデータを伝送するための技術がこの中に記述される。これらの技術はいろいろなタイプの伝送(例えば、ユーザ特有の、マルチキャスト、および放送伝送)のために、およびいろいろなサービス(例えば、強化マルチメディア放送/マルチキャストサービス(E−MBMS)のために使用されることができる。
【0009】
この発明の1実施形態に従って、コントローラおよび変調器を含む装置が記述される。コントローラは複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアを決定し、そして予測カバレッジエリアに基づいてこれらの伝送のための巡回プレフィックス長を選択する。変調器は選択された巡回プレフィックス長に基づいて伝送を処理する(例えば、OFDM変調する)。
【0010】
もう1つの実施形態に従って、その中では複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアが決定される方法が提供される。これらの伝送のための巡回プレフィックス長は予測カバレッジエリアに基づいて選択される。伝送は選択された巡回プレフィックス長に基づいて処理される。
【0011】
さらにもう1つの実施形態に従って、複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアを決定するための手段、予測カバレッジエリアに基づいてこれらの伝送のための巡回プレフィックス長を選択するための手段、および選択された巡回プレフィックス長に基づいて伝送を処理するための手段を含む装置が記述される。
【0012】
さらにもう1つの実施形態に従って、その中では巡回プレフィックス長はデータ伝送のための最大予測遅延分散に基づいて1データ伝送のための複数の巡回プレフィックス長の中から選択される方法が提供される。データ伝送は選択された巡回プレフィックス長に基づいて処理される。
【0013】
さらにもう1つの実施形態に従って、コントローラおよび復調器を含む装置が記述される。コントローラは少なくとも1つのタイムスロット内に送られた少なくとも1つの伝送について選択された少なくとも1つの巡回プレフィックス長のためのシグナリングを受信する。少なくとも1つの巡回プレフィックス長は少なくとも1つの伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて選択される。復調器は少なくとも1つの巡回プレフィックス長に基づいて少なくとも1つの伝送を受信して処理(例えば、OFDM復調)する。
【0014】
さらにもう1つの実施形態に従って、その中ではシグナリングは少なくとも1つのタイムスロット内に送られた少なくとも1つの伝送のために選択された少なくとも1つの巡回プレフィックス長のために受信される方法が提供される。少なくとも1つの伝送は少なくとも1つの巡回プレフィックス長に基づいて処理される。
【0015】
さらにもう1つの実施形態に従って、少なくとも1つのタイムスロット内に送られた少なくとも1つの伝送のために選択された少なくとも1つの巡回プレフィックス長のためのシグナリングを受信するための手段、および少なくとも1つの巡回プレフィックス長に基づいて少なくとも1つの伝送を処理するための手段を含む装置が記述される。
【0016】
この発明のいろいろな局面および実施形態はさらに詳細に下記される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
単語“例示的な”は“一例、事例、または実例として機能すること”を意味すべくこの中で使用されている。ここで“例示的な”として記述された任意の実施形態は必ずしも他の実施形態以上に好ましいとか有利であると解釈されるべきではない。
【0018】
この中に記述された伝送技術は、OFDM、インターリーブドFDMA(IFDMA)(これは分布FDMAとも呼ばれる)、ローカライズドFDMA(LFDMA)(これは狭帯域FDMAまたは古典的FDMAとも呼ばれる)、W−CDMA、cdma2000、および他の変調技術のようないろいろな無線技術を使用する無線通信システムのために使用されることができる。OFDM、IFDMA、およびLFDMAは全体のシステム帯域幅を複数の(S)直交周波数サブバンドに効果的に区切るマルチキャリア無線技術である。OFDMはSサブバンドの全部のまたはサブセット上の周波数域内の変調記号を伝送する。IFDMAはサブバンドの全域に亘って均一に間隔を空けておく(spaced)サブバンド上の時間域内の変調記号を伝送する。LFDMAは時間域内のそして典型的に隣接サブバンド上の変調記号を伝送する。ユニキャスト、マルチキャスト、および放送伝送のためのOFDMの使用は異なる無線技術として考慮されてもよい。上に与えられた無線技術のリストは完全ではなく、そして伝送技術は上述されなかった他の無線技術のためにも使用されることができる。明快なこととして、伝送技術はOFDMについて下記される。
【0019】
図1は複数の基地局110および複数の端末120を有する無線通信システム100を示す。簡単のため、4局の基地局110a乃至110dのみが図1に示される。基地局は一般に端末と通信する固定局であり、そしてアクセスポイント、ノードB、基地トランシーバサブシステム(BTS)、または何か他の術語で呼ばれてもよい。各基地局110は特定の地理的エリア102のための通信カバレッジを提供する。術語“セル”はこの術語が使用される文脈によって基地局および/またはそれのカバレッジエリアを指すことができる。簡単のため、各基地局のカバレッジエリアは図1では理想的な円で示される。実際のシステム展開では、各基地局のカバレッジエリアは典型的に理想的な円形とは異なり、そして地形、障害物、等のようないろいろなファクタに依存する形状を有する。基地局カバレッジエリアは同サイズまたは異なるサイズであってもよい。図1に示された例として、基地局110aは最大のカバレッジエリア102aを有し、基地局110bはその次に大きいカバレッジエリア102bを有し、基地局110cはその次に大きいカバレッジエリア102cを有し、そして基地局110dは図1に示された4基地局の中で最小のカバレッジエリア102dを有する。
【0020】
端末は固定型または移動型であってもよく、そして移動局、無線装置、ユーザ装置、ユーザ端末、加入者ユニット、あるいは何か他の術語でも呼ばれてもよい。端末は任意の与えられた瞬間にダウンリンクおよび/またはアップリンク上の0、1、または複数の基地局と通信できる。ダウンリンク(または順方向リンク)は基地局から端末への通信リンクを指し、そしてアップリンク(または逆方向リンク)は端末から基地局への通信リンクを指す。端末は基地局カバレッジエリアの至る所に分散されることができる。各端末はシステム内の基地局に関してその端末の位置に依存する種々の無線チャネルを監視する。
【0021】
基地局は種々のタイプの伝送内のいろいろな内容(例えば、オーディオ、ビデオ、テレテキスト、データ、ビデオ/オーディオクリップ、等)を放送できる。広域伝送はシステム内の全部のまたは多くの基地局によって放送される伝送である。種々の広域伝送はシステム内の種々のグループの基地局によって放送され得る。ローカル伝送は与えられた広域伝送のためのサブセットの基地局によって放送される伝送である。種々のローカル伝送は広域伝送のための種々のサブセットの基地局によって放送され得る。ローカルおよび広域伝送は異なる段のカバレッジを有している伝送として見られることができる。各伝送についてのカバレッジエリアはその伝送を放送している基地局のすべてによって決定される。
【0022】
図2はローカルおよび広域伝送を有する無線通信システム200を示す。システム200はローカルエリア220を含む広域210を含む。広域およびローカルエリアはこのシステム内の全く異なるカバレッジエリアである。一般に、このシステムは任意数の広域と任意数のローカルエリアとを含むことができる。与えられた広域についての広域伝送はこの広域内の全基地局によって放送される。与えられたローカルエリアについてのローカル伝送はこのローカルエリア内の全基地局によって放送される。
【0023】
図2内に示された実例としては、ローカルエリア220は3基地局を有する。ローカルエリア220内の端末120xは、図2に示されたように、このローカルエリア内の3基地局のすべてから同じローカル伝送を受信できる。端末120xで受信された信号は(図2に示されたような)直通パスおよび(図2に示されない)間接パスを介してこれら3基地局から受信された全信号インスタンスの重ね合わせである。ローカル伝送についての端末120xのための無線チャネルはローカルエリア220内の3基地局のための直通および間接パスから構成される。
【0024】
広域エリア210はローカルエリア220よりも多くの基地局を有する。図2内に示された実例としては、広域210内の端末120yは、点線内に灰色くま取り(grey shading)によって示される、2段グリッドエリア212内の19基地局から同じ広域伝送を受信する。これら19基地局は中央基地局、第1段の即ち中央基地局周囲のリング内の6基地局、および中央基地局周囲の第2段内の12基地局を含む。端末120yで受信された信号はこれら19基地局のすべてからの直通および間接パスを介して受信された全信号インスタンスの重ね合わせである。広域伝送についての端末120yのための無線チャネルはエリア212内の19基地局のための全直通および間接パスから構成される。
【0025】
図1および2はその中では異なる端末がそのシステム内の異なる位置、異なる基地局カバレッジエリアサイズ、および異なるタイプの伝送による異なる無線チャネルを監視することができる2つの例示的なシステムを示す。これらの異なるタイプの伝送は特定の端末に送られるユニキャスト伝送、端末のグループに送られるマルチキャスト伝送、および放送カバレッジエリア内の全端末に送られる放送伝送を含むことができる。端末は異なる遅延分散を監視するであろう。
【0026】
与えられた伝送についての最大予測遅延分散は一般にこの伝送に関するカバレッジエリアのサイズに比例する。放送伝送についての最大予測遅延分散はこの伝送を受信している端末の与えられたパーセンテージについての上限の遅延分散である。例えば、放送伝送を受信している全端末の95%が最大予測遅延分散以下である遅延分散を有してもよい。最大予測遅延分散は一般に、図2に示されたように、ローカル伝送についてはより小さく、そして広域伝送についてはより大きい。
【0027】
ユーザ特定の伝送についての最大予測遅延分散は与えられたパーセンテージの実現のためにこの伝送を受信している端末によって監視された上限の遅延分散である。例えば、この伝送を受信している端末は95%の時間について最大予測遅延分散以下である遅延分散を監視することができる。ユーザ特定の伝送について、最大予測遅延分散は典型的に(しかし必ずしもそれとは限らず)小カバレッジエリアを有する基地局についてはより小さく、そして大カバレッジエリアを有する基地局についてはより大きい。
【0028】
変更可能な巡回プレフィックス長は種々のタイプの伝送(例えば、ローカルおよび広域伝送)のための種々の最大予測遅延分散を争うために使用されることができる。より短い巡回プレフィックス長はその巡回プレフィックスについてのオーバヘッドを減少させるためにより小さい最大予測遅延分散を有する伝送のために使用されることができる。この伝送はローカル伝送またはより小さいカバレッジエリアを有するユーザ特定の伝送であってもよい。反対に、より長い巡回プレフィックス長は端末に記号間干渉を効果的に争わせるために、より大きい最大予測遅延分散を有する伝送のために使用されることができる。この伝送は広域伝送またはより大きいカバレッジエリアを有するユーザ特定の伝送であってもよい。
【0029】
図3はOFDMベースのシステム内の送信器のためのOFDM変調器300のブロック図を示す。伝送されるべきデータは符号ビットを発生するために典型的にスキームに基づいて先ず符号化される。符号ビットはその後変調スキーム(例えば、M−PSKまたはM−QAM)に基づいて変調記号にマップされる。各変調記号は変調スキーム用の信号配列内の複素値である。
【0030】
各OFDM記号周期では、1つの変調記号が伝送のために使用された各サブバンド上に送られてもよく、そして(ゼロの信号値である)ゼロ記号が各未使用サブバンド上に送られる。変調記号およびゼロ記号は送信記号と呼ばれる。IFFTユニット310は各OFDM記号周期内のS全サブバンド(S total subbands)用のS送信記号を受信し、このS送信記号をS点IFFT付きの時間域に変換し、そしてS時間域サンプルを含む変換された記号を供給する。各サンプルは1つのサンプル周期内に送られるべき複素値である。並直列(P/S)変換器312は各変換された記号用のSサンプルを直列化する。巡回プレフィックス発生器314はその後S+Cサンプルを含むOFDM記号を形成するために各変換された記号の1部分(またはCサンプル)を繰り返す。巡回プレフィックスは遅延分散によって引き起こされた記号間干渉を争うために使用される。(単に記号周期とも呼ばれる)OFDM記号周期は1つのOFDM記号の持続期間であり、そしてS+Cサンプル周期に等しい。
【0031】
基地局は周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、符号分割多重化(CDM)、および/または何か他の多重化スキームを使用しているパイロットを送信できる。例えば、基地局は時間同期化、周波数エラー推定、等のために使用され得るTDMパイロットを周期的に送信できる。基地局はまたチャネル推定のために使用され得るFDMパイロットをも送信できる。FDMパイロットはS全サブバンド、ここでS>P>1、の全域に分配されるPサブバンド上に送られるパイロットである。
【0032】
図4Aは1×スタッガリング付きの例示的なFDMパイロット伝送スキーム410を示す。1×スタッガリングスキーム410について、FDMパイロットは1セットのPサブバンド上に送信される。このセット内のPサブバンドはこのセット内の連続的なサブバンドがD=S/Pサブバンドの距離によって分離されるようにS全サブバンドの全域に均一に分配される。このセットは従ってサブバンドs、D+s、2D+s、等を含み、ここで初めのサブバンドインデックスsは1とDとの間の任意の整数値であってもよい。FDMパイロットはその中でFDMパイロットが伝送される各OFDM記号周期内の同じセットのPサブバンド上に送信される。
【0033】
図4Bは2×スタッガリング付きの例示的なFDMパイロット伝送スキーム420を示す。2×スタッガリングスキーム420について、FDMパイロットは2セットのPサブバンド上に送信される。各セット内のPサブバンドはS全サブバンドの全域に均一に分配される。第1のセット内のPサブバンドはまたD/2サブバンドによって第2のセット内のPサブバンドからもオフセットされる。第1のセットはサブバンドs2、D+s2、2D+s2、等を含み、そして第2のセットはサブバンドs2′、D+s2′、2D+s2′、等を含む。初めのサブバンドインデックスs2は1とD/2との間の任意の整数値であってもよく、そしてインデックスs2′はs2′=s2+D/2であってもよい。FDMパイロットは交番(alternating)記号周期内の2つのサブバンドセット上に、例えば、奇数記号周期内の第1のサブバンドセット上および偶数記号周期内の第2のサブバンドセット上に送信されることができる。
【0034】
図4Cは3×スタッガリング付きの例示的なFDMパイロット伝送スキーム430を示す。3×スタッガリングスキーム430について、FDMパイロットは3セットのPサブバンド上に送信される。各セット内のPサブバンドはS全サブバンドの全域に均一に分配される。各セット内のPサブバンドはまたおおよそD/3サブバンドによって他の2つのセットの各々の中のPサブバンドからもオフセットされる。第1のセットはサブバンドs3、D+s3、2D+s3、等を含み、第2のセットはサブバンドs3′、D+s3′、2D+s3′、等を含み、そして第3のセットはサブバンドs3″、D+s3″、2D+s3″、等を含む。初めのサブバンドインデックスs3は1と
【数1】

【0035】
との間の任意の整数値であってもよく、インデックスs3′は
【数2】

【0036】
であってもよく、そしてインデックスs3″は
【数3】

【0037】
であってもよく、ここで
【数4】

【0038】
はx以上である整数値を提供するシーリングオペレータ(ceiling operator)を表す。FDMパイロットは、例えば、記号周期nで第1のサブバンドセット上に、その後記号周期n+1で第2のサブバンドセット上に、その後記号周期n+2で第3のサブバンドセット上に送信され、その後記号周期n+3で第1のサブバンドセット上に返送される等、3つのサブバンドセットにより巡回されることができる。
【0039】
図4A乃至4Cは3つの例示的なスタッガードパイロットを示す。(例えば、図4Bまたは4Cに示されたような)複数のサブバンドセット上に送られたスタッガードパイロットは端末に(1)周波数域内のより多くのサブバンド上のシステム帯域幅をサンプリングさせ、そして(2)より高い品質のチャネル推定値を得させる。一般に、FDMパイロットは任意数のサブバンドセット上に送信されることができ、そして各セットは任意数のサブバンドを含むことができる。FDMパイロットはまた各記号周期内のFDMパイロットとしてどのサブバンドが使用されるかを示すいろいろなスタッガリングパターンと共に送信されることもできる。例えば、FDMパイロットは、4×スタッガリングのための4サブバンドセット上、完全なスタッガリングのためのDサブバンド上、等に、送信されてもよい。
【0040】
図5は巡回プレフィックス長よりも長い遅延分散である、過剰遅延分散を有する無線チャネルのためのチャネルインパルス応答500を示す。チャネルインパルス応答は1乃至Qのインデックスを有するQチャネルタップから構成され、ここで過剰遅延分散が存在する時はQ>Cである。第1のCチャネルタップは主チャネルと呼ばれ、そして残りのQ−Cチャネルタップは過剰チャネルと呼ばれる。端末で受信されたOFDM記号はQチャネルタップの各々によって掛け合わされた送信OFDM記号の重ね合わせから構成される。長さCの巡回プレフィックスはチャネルタップ1乃至Cのエネルギーのすべてを獲得できる。この巡回プレフィックスはチャネルタップC+1乃至Qのエネルギーを獲得しない。
【0041】
過剰遅延分散は記号間干渉を引き起こす。各OFDM記号は過剰チャネルタップC+1乃至Qによる次のOFDM記号への干渉を引き起こす。各OFDM記号はまた過剰チャネルタップによる前のOFDM記号からの干渉をも受ける。記号間干渉は巡回プレフィックス長を、例えば、C=Qに増加させることによって軽減されることができる。
【0042】
過剰遅延分散はまたチャネル推定性能をも下げる。もしもFDMパイロットがPサブバンド上に送られるならば、その時Pチャネルタップでのチャネルインパルス応答推定値はこのFDMパイロットに基づいて得られることができる。典型的に、PはCに等しくなるように選択される。この場合に、過剰チャネルタップC+1乃至Qは、不十分な数の自由度があるので、推定されることができない。さらに、無線チャネルのインパルス応答はPパイロットサブバンドによって周波数域内でアンダーサンプリングされる。このアンダーサンプリングは過剰チャネルタップC+1が主チャネルタップ1上に現われ、過剰チャネルタップC+2が主チャネルタップ2上に現われる、等のように時間域において過剰チャネルのエイリアシング(aliasing)を引き起こす。各エイリアスド(aliased)過剰チャネルタップは対応する主チャネルタップを推定することにおいてエラーを引き起こす。過剰遅延分散によるチャネル推定における劣化はスタッガリングを使用しているより多くのサブバンド上にFDMパイロットを送信することによって軽減されることができる。チャネルインパルス応答推定値(R)の長さはFDMパイロットのために使用されたサブバンドの総数、例えば、1×スタッガリングについてR=P、2×スタッガリングについてR=2P、および3×スタッガリングについてR=3Pに依存する。スタッガードパイロットは過剰遅延分散の存在においてさえ無線チャネルのナイキストサンプリング(Nyquist sampling)を考慮に入れ、そしてこれによってエイリアスドチャネル推定を避ける。一般に、より多くのスタッガリングは受信器により長いチャネルインパルス応答推定値を得させ、それはチャネル推定における劣化の量を減らすことができる。
【0043】
巡回プレフィックス長およびパイロットスタッガリングは、例えば、システム設計パラメータ(例えば、システム帯域幅、サブバンドの総数、等)、伝送タイプ、伝送のための予測カバレッジエリア、等のようないろいろはファクタに基づいて選択されることができる。巡回プレフィックス長およびパイロットスタッガリングはまたいろいろな性能メトリクスに基づいても選択されることができる。1つのそのようなメトリックは“有用な”受信エネルギー対サーマルノイズプラス干渉の比の累積分配関数(CDF)であり、それはまた信号対雑音および干渉比(SNR)とも呼ばれる。有用な受信エネルギーは(1)巡回プレフィックス(CP)内に落ちるチャネルエネルギーおよび(2)スタッガードパイロットを使用して収集されることができるチャネルエネルギーの合計である。干渉は巡回プレフィックス外に落ちるおよびスタッガードパイロットを使用して収集されることができないチャネルエネルギーである。
【0044】
種々のスタッガードパイロットのためのSNRは下記として説明されることができる:
【数5】

【0045】
ここでSNR1x、SNR2xおよびSNR3xは、それぞれ、1×、2×および3×スタッガリングのためのSNRである;
SNRidealは得られた受信エネルギーのすべてを有する最良の場合のSNRである;および
0はノイズパワーであり、それはN0=2.16×10-13ワットであると仮定される。
【0046】
式セット(1)では、“Rxパワー”は端末での総受信パワーである。“CP内部Rxパワー”は中央基地局からの受信パワープラスそれの端末への伝播遅延が巡回プレフィックスより小さい他の基地局からの受信パワーの合計である。“CP外部Rxパワー”はそれの端末への伝播遅延が巡回プレフィックスより大きい全基地局からの受信パワーの合計である。“2×(または3×)スタッガリングで収集されたRxパワー”は2×(または3×)スタッガードパイロットで収集された全基地局からの受信パワーの合計である。この収集されたパワーは、もしも与えられた基地局から端末への伝播遅延がスタッガリング長(それはスタッガリングファクタと巡回プレフィックス長との積である)よりも小さいならば、その時はこの基地局のための受信エネルギーのすべてが収集されることができるという仮定に基づいている。例えば、2×スタッガリングで収集された受信パワーは次のように表現されることができる:
【数6】

【0047】
ここで遅延(i)は基地局iについての伝播遅延であり、そしてCPLは巡回プレフィックス長である。式(2)内の合計は2×スタッガリング長未満、または巡回プレフィックス長の2倍である伝播遅延を有する全基地局を越える。
【0048】
式セット(1)では、SNR1x、SNR2x、SNR3xおよびSNRidealはシステム内の端末の位置の関数であるランダム変数である。これらのランダム変数は、例えば、図2における広域210内のくま取りエリア212によって示されたような、19セル2段グリッドレイアウトを有する例示的なシステムについてコンピュータシミュレーションによって評価されることができる。表1はコンピュータシミュレーションのために使用されたパラメータのいくつかを記録する。
【表1】

【0049】
コンピュータシミュレーションは2キロワット(KW)および10キロワットの有効同位体放射電力(effective isotropic radiated power)(EIRP)値について行われ、それは、送信アンテナ利得の10dBとともに、それぞれ送信電力53dBmおよび60dBmに相当する。コンピュータシミュレーションはまた種々のセル半径についても行われた。コンピュータシミュレーションは108、154、194および237サンプルの巡回プレフィックス長について行われ、それはそれぞれ表1に示された例示的なシステムについての20マイクロ秒(μs)、29μs、36μsおよび44μsに相当する。
【0050】
EIRP、セル半径、および巡回プレフィックス長の各々異なる組合わせに関しては、コンピュータシミュレーションは2段レイアウト内の中央基地局のカバレッジエリアとともに多数の異なる位置での実現について行われた。シャドーイング(shadowing)は各実現について異なり、そしてシャドーイングランダム変数に基づいて決定される。SNR1x、SNR2x、SNR3xおよびSNRidealは各実現について決定される。簡単のため、マルチパスはコンピュータシミュレーションでは考慮されない。各基地局からの端末での受信パワーは直通パスを介して受信されたパワーであり、そしてデシベル(dB)単位で、この基地局からの送信パワーマイナス伝播パスロスに等しい。端末での総受信パワーは2段レイアウト内の全基地局についての受信パワーの合計に等しい。CDFはこのランダム変数に関するすべての実現のために得られたSNR値に基づいて4つのランダム変数SNR1x、SNR2x、SNR3xおよびSNRidealの各々について得られる。
【0051】
“95%カバレッジSNR”の性能メトリックは各ランダム変数の性能を示すために使用される。与えられたランダム変数に関するγの95%カバレッジSNRは、このランダム変数に関する実現の95%がγまたはよりよいSNRを実現することを意味する。例えば、ランダム変数SNRidealについての95%カバレッジSNRは下記の式のように表現される:
Pr(SNRideal≧SNRideal95%)=0.95、 式(3)
ここでSNRideal95%はランダム変数SNRidealについての95%カバレッジSNRであり、そしてPr(x)はx発生の確率を表す。
【0052】
以下の監視は4つのランダム変数についてなされることができる:
SNR1x95%≦SNR2x95%≦SNR3x95%≦SNRideal95% 式(4)
4つのランダム変数についての95%カバレッジSNRにおける差は(1)与えられた巡回プレフィックスが十分に長いかどうか、および(2)どんな改善がパイロットスタッガリングにより達成されるかどうかを表示する。
【0053】
図6A乃至6Eはコンピュータシミュレーションの結果を示す。1つの図はEIRPとシミュレートされたセル半径との各々異なる組合わせについて提供される。各図は4つの異なる巡回プレフィックスについての4つのスタックされたバーチャートを含む。各スタックされたバーチャートはEIRP、セル半径、および巡回プレフィックス長の特定の組合わせについての3つのランダム変数SNR1x、SNR2xおよびSNR3xについての95%カバレッジSNRを示す。各スタックされたバーチャートについて、ランダム変数SNR1xについての95%カバレッジSNR(それはSNR1x95%である)はクロスハッシング(cross hashing)付きのボックスのトップに対応するSNR値であり、ランダム変数SNR2xについての95%カバレッジSNR(それはSNR2x95%である)は黒塗り(black fill)付きボックスのトップに対応するSNR値であり、そしてランダム変数SNR3xについての95%カバレッジSNR(それはSNR3x95%である)はバーチカルハッシング(vertical hashing)付きボックスのトップに対応するSNR値である。各図に関して、縦軸についての最大値はSNRideal95%に対応し、それはもしも巡回プレフィックスが受信エネルギーの全部を得るのに十分に長ければ95%カバレッジSNRである。
【0054】
各スタックされたバーチャートについて、黒塗りボックスはもしもSNR2x95%=SNR1x95%ならば表示せず、そしてバーチカルハッシュされたボックスはもしもSNR3x95%SNR2x95%ならば表示しない。黒塗りボックスの高さは1×スタッガリング以上の2×スタッガリングで達成された改善の量を示す。バーチカルハッシュされたボックスの高さは2×スタッガリング以上の3×スタッガリングで達成された改善の量を示す。黒塗りボックスとバーチカルハッシュされたボックスとの合成された高さは1×スタッガリング以上の3×スタッガリングで達成された改善の量を示す。黒塗りの失われたボックスは2×スタッガリングで改善無しを示す。バーチカルハッシュの失われたボックスは3×スタッガリングで改善無しを示す。与えられたパイロットスタッガリングに関して、より長い巡回プレフィックス長を有するSNRにおける改善は与えられた図内の4つのスタックされたバーチャートの全域でこのパイロットスタッガリングについてのボックスの高さにおける変化によって示される。例えば、1×スタッガリングについてのより長い巡回プレフィックス長を有するSNRにおける改善は4つのスタックされたバーチャートの全域でクロスハッシュされたボックスの高さにおける変化によって示される。
【0055】
図6A、6B、および6Cは2キロワットのEIRPについての95%カバレッジSNRおよびそれぞれ、2キロメートル(Km)、3Kmおよび5Kmのセル半径を示す。これらの図の中のスタックされたバーチャートは(1)より長いプレフィックス長が4Kmおよび5Kmのセル半径についての性能を改善する、および(2)SNRideal95%に近付くために2×または3×スタッガリングが使用されねばならないことを示す。
【0056】
図6Dおよび6Eは10キロワットのEIRPについての95%カバレッジSNRおよびそれぞれ、3Kmおよび6Kmのセル半径を示す。これらの図の中のスタックされたバーチャートは(1)巡回プレフィックスが約3Kmセル半径で約108サンプル(20μs)から151サンプル(29μs)に増加されることができる、および(2)108サンプルの巡回プレフィックス長が3×スタッガリングでさえSNRideal95%に比例していくらかのロスを有することを示す。
【0057】
図6A乃至6Eに示されたシミュレーション結果は特定のシステム設計、特定の伝播モデル、および特定の受信器設計に関している。種々の結果が種々の設計および種々のモデルについて得られることができる。一般に、遅延分散はセル半径が増加するほど増加し、そしてより長い巡回プレフィックス長はSNRを改善するためにより長い遅延分散のために使用されることができる。パイロットスタッガリングは多くの事例において性能を改善する。
【0058】
図7はデータ、パイロット、およびオーバヘッドを送るために使用されることができる例示的な4段スーパー・フレーム構造700を示す。伝送時間線は、各スーパー・フレームが所定の時間の持続期間、例えば、約1秒を有する、スーパー・フレームに区切られる。図7に示された実施形態に関して、各スーパー・フレームは(1)TDMパイロットおよびオーバヘッド/制御情報のためのヘッダフィールドおよび(2)トラフィックデータおよびFDMパイロットのためのデータフィールドを含む。TDMパイロットは同期化(スーパー・フレーム検出、周波数エラー推定、およびタイミング獲得)のために使用されることができる。TDMおよびFDMパイロットはチャネル推定のために使用されることができる。各スーパー・フレームについてのオーバヘッド情報はそのスーパー・フレーム内に送られた伝送のためのいろいろなパラメータ(例えば、ローカルおよび広域伝送のような種々の伝送のために使用された巡回プレフィックス長)を伝達できる。各スーパー・フレームのデータフィールドはデータ伝送を容易にするためにK、ここでK>1、等サイズ(equal-size)の外部フレームに区切られる。各外部フレームはNフレームに区切られ、そして各フレームはさらにTタイムスロット、ここでN>1およびT>1、に区切られる。スーパー・フレーム、外部フレーム、フレーム、およびタイムスロットはまた何か他の術語によって指されてもよい。
【0059】
この中に記述された伝送技術はまた複数の無線技術を使用するシステムのためにも使用されることができる。例えば、これらの技術は(1)W−CDMA、cdma2000、またはボイスおよびパケットデータ用の直接動作(Direct Sequence)符号分割多重アクセス(DS−CDMA)の何か他の変種のようなスペクトル拡散無線技術および(2)放送データ用のOFDMのようなマルチキャリア無線技術を使用するシステムのために使用されることができる。
【0060】
図8はW−CDMAおよびOFDMをサポートする時分割二重化(TDD)システムのための例示的なフレーム構造800を示す。伝送時間線はフレームに区切られる。各フレームは10ミリ秒(ms)の持続期間を有し、そして1乃至15の割り当てられたインデックスである15タイムスロットにさらに区切られる。各タイムスロットは0.667msの持続期間を有し、そして2560チップを含む。各チップは3.84MHzのシステム帯域幅のための0.26μsの持続期間を有する。
【0061】
図8に示された例に関して、タイムスロット1はダウンリンクW−CDMAスロットのために使用され、タイムスロット2乃至6はダウンリンクOFDMスロットのために使用され、タイムスロット7はアップリンクW−CDMAスロットのために使用され、そしてタイムスロット8乃至15はダウンリンクOFDMスロットのために使用される。各W−CDMAスロットについて、1つまたはそれ以上の物理チャネルのためのデータは種々の直交(例えば、OVSF)シーケンスでチャネル化され、スクランブリング符号でスペクトル拡散され、その時間域内で結合され、そして全体のタイムスロットの全域で伝送されることができる。各ダウンリンクOFDMスロットについて、L OFDM記号、ここでL≧1、はこのタイムスロット内に送られるべきデータとして発生されることができる。例えば、L=3 OFDM記号は各ダウンリンクOFDMスロット内に送られることができ、そして各OFDM記号は表1に示された設計パラメータおよび選択された巡回プレフィックス長に基づいて発生されることができる。
【0062】
W−CDMAおよびOFDMをサポートする周波数分割二重化(FDD)システムについて、ダウンリンクおよびアップリンクは別々の周波数帯域上で同時に伝送される。ダウンリンク上の各タイムスロットはW−CDMAまたはOFDMのために使用されることができる。
【0063】
図8内のフレーム構造800は図7内のスーパー・フレーム構造700内に組み込まれることができる。例えば、各スーパー・フレームは4つの外部フレーム(K=4)を含むことができ、各外部フレームは32フレーム(N=32)を含むことができ、そして各フレームは15タイムスロット(T=15)を含むことができる。もしも各フレームが10msの持続期間を有するならば、その時各外部フレームは320msの持続期間を有し、そして各スーパー・フレームは約1.28秒の持続期間を有する。
【0064】
図7および8は例示的なスーパー・フレームおよびフレーム構造を示す。この中に記述された技術は他のシステムおよびスーパー・フレームおよびフレーム構造のために使用されることができる。
【0065】
放送のために使用された各タイムスロットについて、そのタイムスロットに送られた伝送のためのカバレッジエリアは同じ伝送を送っている近隣の基地局の数に依存する。もしも多くの近隣の基地局が同じ伝送を送るならば、その時その伝送は単一周波数ネットワーク(SFN)用であると考えられることができ、端末は多くの基地局からその伝送を受信することができ、そしてこの伝送のためのカバレッジエリアは大きくなるであろう。反対に、もしも1つまたは少ない基地局が与えられた伝送を送るならば、その時その伝送のためのカバレッジエリアは小さくなるであろう。
【0066】
変更可能な巡回プレフィックス長はいろいろな手法で選択されることができる。1実施形態では、種々の伝送のための巡回プレフィックス長はこれらの伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて選択される。1伝送のための予測カバレッジエリアは、その中では1端末がある最小の信号品質でまたはそれ以上でこの伝送を受信できる1区域である。より大きい予測カバレッジエリアがより大きい最大予測遅延分散に相当するように、予測カバレッジエリアと最大予測遅延分散とは関係がある。より長い巡回プレフィックス長は(1)多くの近隣の基地局によって送られた放送伝送または(2)大カバレッジエリアを有する基地局によって送られたユーザ特定の伝送のために選択されてもよい。巡回プレフィックス長はシステム内の基地局のための使用可能な展開情報および送られている伝送のためのスケジューリング情報に基づいて選択されることができる。もう1つの実施形態では、巡回プレフィックス長はその伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて各個別の伝送のために選択されることができる。すべての実施形態について、選択された巡回プレフィックス長はオーバヘッドシグナリングまたは何か他の手段により端末に伝達されることができる。
【0067】
変更可能な巡回プレフィックス長は静的、半静的、または動的であることができる。ローカルおよび広域伝送のための巡回プレフィックス長は、もしもこれらの伝送が固定されたかまたは相対的に静的なタイムスロット上に送られるならば、静的または半静的であることができる。巡回プレフィックス長はまたローカルおよび広域伝送における変化に基づいて動的にも選択されることができる。例えば、各スーパー・フレームでは、巡回プレフィックス長はそのタイムスロット内に送られた伝送のためのカバレッジエリアに基づいてスーパー・フレーム内の各タイムスロットについて選択されることができる。より長い巡回プレフィックス長は大きいカバレッジエリアを有している伝送で各タイムスロットのために選択されることができる。より短い巡回プレフィックス長はより小さいカバレッジエリアを有している伝送で各タイムスロットのために選択されることができる。
【0068】
固定のまたは変更可能なスタッガードパイロットはこのシステムのために使用されることができる。固定のスタッガードパイロットはシステム設計および予測動作条件に基づいて選択されることができる。変更可能なスタッガードパイロットは予測カバレッジエリアまたは送られている伝送のための最大予測遅延分散に基づいて複数のスタッガードパイロット(例えば、1×、2×、3×、等)の中から選択されることができる。例えば、より少ないパイロットスタッガリングはより小さいカバレッジエリアを有するローカル伝送のために使用されることができ、そしてより多いパイロットスタッガリングはより大きいカバレッジエリアを有する広域伝送のために使用されることができる。
【0069】
図9は遅延分散の有害な影響を軽減するための1手法においてデータを伝送するための手順900を示す。初めに、データ伝送のための最大予測遅延分散はデータ伝送のタイプ、データ伝送のためのカバレッジエリアのサイズ、および/または他のファクタに基づいて推定される(ブロック912)。データ伝送は放送伝送、ユーザ特定の伝送、または何か他の伝送であることができる。伝送タイプはローカル、広域、等であることができる。
【0070】
巡回プレフィックス長はデータ伝送のための最大予測遅延分散に基づいて複数の可能性のある巡回プレフィックス長の中から選択される(ブロック914)。例えば、もしもデータ伝送がローカル伝送であるならばより短い巡回プレフィックス長が選択されることができ、そしてもしもデータ伝送が広域伝送であるならばより長い巡回プレフィックス長が選択されることができる。より短い巡回プレフィックス長はまたもしもデータ伝送がより小さいカバレッジエリアを有するならば選択されることもでき、そしてより長い巡回プレフィックス長はもしもデータ伝送がより大きいカバレッジエリアを有するならば選択されることができる。選択された巡回プレフィックス長はこのデータ伝送を受信している端末にシグナリングされる(be signaied)ことができる(ブロック916)。データ伝送は選択された巡回プレフィックス長に基づいて処理される(ブロック918)。データ伝送のために発生された各OFDM信号は選択された長さの巡回プレフィックスを含む。
【0071】
図10は遅延分散の有害な影響を軽減するための1手法においてデータを伝送するための手順1000を示す。手順1000は、例えば、図7および8に示されたスーパー・フレームおよびフレーム構造と一緒に使用されることができる。
【0072】
初めに、スーパー・フレームの複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアが決定される(ブロック1012)。これらの伝送のための巡回プレフィックス長は予測カバレッジエリアに基づいて選択される(ブロック1014)。各伝送のための巡回プレフィックス長はこの伝送のための予測カバレッジエリア、伝送のために使用されたパイロットスタッガリング、等に基づいて1セットの認められた巡回プレフィックス長の中から選択されることができる。例えば、より短い巡回プレフィックス長は各ローカル伝送のために選択されることができ、そしてより長い巡回プレフィックス長は各広域伝送のために選択されることができる。選択された巡回プレフィックス長は端末に、例えば、スーパー・フレームのオーバヘッド部の中にシグナリングされることができる(ブロック1016)。伝送は選択された巡回プレフィックス長に基づいて処理される(ブロック1018)。OFDM記号はこの伝送のために選択された巡回プレフィックス長に基づいて発生される。
【0073】
手順1000は、例えば、各スーパー・フレームにおいて、周期的に実行されることができる。この場合に、決定は新スーパー・フレームが始まったかどうかでなされる(ブロック1020)。もしも答えが‘イエス’ならば、その時手順は、新スーパー・フレーム内に送られるべき伝送のための巡回プレフィックス長を選択するためにブロック1012に戻る。巡回プレフィックス長はまた各スーパー・フレームよりほかのタイムインターバル内で選択されてもよい。
【0074】
図11は1つの基地局110および1つの端末120のブロック図を示す。基地局110で、送信(TX)パイロットプロセッサ1110は選択されたパイロットスタッガリングに基づいてTDMパイロットとFDMパイロットとを発生する。TXデータプロセッサ1120はトラフィックデータを処理(例えば、符号化、インターリーブ、および記号マッピング)し、そしてトラフィックデータのための変調記号である、データ記号を発生する。OFDM変調器1122はデータおよび(例えば、図3に示されたような)パイロット記号上でOFDM変調を行い、そして選択された巡回プレフィックス長を有しているOFDM記号を発生する。送信器ユニット(TMTR)1126はOFDM記号を調節(例えば、アナログに変換、フィルタリング、増幅、および周波数アップコンバート)し、そしてアンテナ1128から送信される被変調信号を発生する。
【0075】
端末120で、アンテナ1152は基地局110およびこのシステム内の他の基地局によって送信された変調された信号を受信する。受信器ユニット(RCVR)1154は調節し、ディジタル化し、そしてアンテナ1152から受信された信号を処理し、そして入力サンプルのストリームを供給する。OFDM復調器(Demod)1160は入力サンプル上に(例えば、図3に示されたOFDM変調と相補的な)OFDM変調を行い、受信されたパイロット記号をチャネル推定器1162に供給し、そして検出器1164に受信されたデータ記号を供給する。チャネル推定器1162は受信されたパイロット記号に基づいてチャネルインパルス応答推定値および/またはチャネル周波数応答推定値を得る。検出器1164はチャネル推定器1162からのチャネル推定値を有する受信されたデータ記号上で検出(例えば、等化)を行い、そして伝送されたデータ記号の推定値である、データ記号推定値を供給する。受信(RX)データプロセッサ1170はデータ記号推定値を処理(例えば、記号デマッピング、デインターリーブ、および復号)し、そして復号されたデータを供給する。一般に、端末120での処理は基地局110での処理と相補的である。
【0076】
コントローラ1130および1180は、それぞれ、基地局110および端末120での動作を指示する。メモリユニット1132および1182は、それぞれ、コントローラ1130および1180によって使用されるプログラム符号およびデータを蓄積する。コントローラ1130および/またはスケジューラ1134はダウンリンク上の伝送を予定し、そしてこの予定された伝送にシステム資源(例えば、タイムスロット)を割り当てる。
【0077】
この中に記述された伝送技術は、上述されたように、ダウンリンク上の伝送のために使用されることができる。これらの技術はまたアップリンク上の伝送のためにも使用されることができる。
【0078】
この中に記述された伝送技術はいろいろな手段によって実施されることができる。例えば、これらの技術はハードウェア、ソフトウェア、またはそれの組合わせで実施されることができる。ハードウェア実施については、変更可能なパラメータ(例えば、巡回プレフィックス長および/またはパイロットスタッガリング)を選択するために使用される処理ユニットおよび伝送用のデータを処理するために使用される処理ユニットは1つまたはそれ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ディジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル論理装置(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子装置、この中に記述された機能を実行するように設計された他の電子ユニット、あるいはそれの組合わせの内部で実施されることができる。伝送を受信するために使用される処理ユニットはまた1つまたはそれ以上のASIC、DSP、プロセッサ、電子装置、等の内部でも実施されることができる。
【0079】
ソフトウェア実施については、技術はこの中に記述された機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能、等)で実施されることができる。ソフトウェア符号はメモリユニット(例えば、図11におけるメモリユニット1132または1182)内に蓄積され、そしてプロセッサ(例えば、コントローラ1130または1180)によって実行されることができる。メモリユニットはプロセッサ内部でまたはプロセッサへの外部で実施されてもよく、この場合にはそれはこの分野で既知であるいろいろな手段によりプロセッサに通信的に連結されることができる。
【0080】
開示された実施形態の前の説明はこの分野の任意の技術者が本発明を製作または使用することを可能とするように提供される。これらの実施形態へのいろいろな変更は、この分野の技術者にはたやすく明白であるだろうし、そしてこの中に定義された包括的な原理はこの発明の精神および範囲から逸脱すること無しに他の実施形態に適用されてもよい。従って、本発明はこの中に示された実施形態に制限されるつもりはないが、しかしこの中に開示された原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲が許容されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】種々のカバレッジエリアサイズを有する基地局を有するシステムを示す図。
【図2】ローカルおよび広域伝送を有するシステムを示す図。
【図3】OFDM変調器を示す図。
【図4A】1×スタッガリング付きのパイロットを示す図。
【図4B】2×スタッガリング付きのパイロットを示す図。
【図4C】3×スタッガリング付きのパイロットを示す図。
【図5】過剰遅延分散付きのチャネルインパルス応答を示す図。
【図6A】種々のEIRP値、セル半径、巡回プレフィックス長、およびスタッガードパイロットのための95%カバレッジSNRを示す図。
【図6B】種々のEIRP値、セル半径、巡回プレフィックス長、およびスタッガードパイロットのための95%カバレッジSNRを示す図。
【図6C】種々のEIRP値、セル半径、巡回プレフィックス長、およびスタッガードパイロットのための95%カバレッジSNRを示す図。
【図6D】種々のEIRP値、セル半径、巡回プレフィックス長、およびスタッガードパイロットのための95%カバレッジSNRを示す図。
【図6E】種々のEIRP値、セル半径、巡回プレフィックス長、およびスタッガードパイロットのための95%カバレッジSNRを示す図。
【図7】データ、パイロットおよびオーバヘッドを送るための3段スーパー・フレーム構造を示す図。
【図8】W−CDMAおよびOFDM付きのTDDシステムのためのフレーム構造を示す図。
【図9】遅延分散の有害な影響を軽減するための手法においてデータを伝送するための1つの手順を示す図。
【図10】遅延分散の有害な影響を軽減するための手法においてデータを伝送するためのもう1つの手順を示す図。
【図11】基地局および端末を示すブロック図。
【符号の説明】
【0082】
1110…送信パイロットプロセッサ、1120…送信データプロセッサ、1122…OFDM変調器、1126…送信器、1130,1180…コントローラ、1132,1182…メモリ、1134…スケジューラ、1154…受信器、1160…OFDM復調器、1162…チャネル推定器、1164…検出器、1170…受信データプロセッサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアを決定するための、および、該予測カバレッジエリアに基づいて該複数の伝送のための巡回プレフィックス長を選択するためのコントローラと、そして
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該複数の伝送を処理するための変調器と、
を含む装置。
【請求項2】
該コントローラは該予測カバレッジエリアを決定し、および所定の持続期間の各タイムインターバル内の該巡回プレフィックス長を選択する、請求項1記載の装置。
【請求項3】
該コントローラは該複数の伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて該複数の伝送の各々のための複数の巡回プレフィックス長の中から1巡回プレフィックス長を選択する請求項1記載の装置。
【請求項4】
該コントローラは該複数の伝送の各々がローカル伝送または広域伝送のいずれであるかを決定する請求項1記載の装置。
【請求項5】
該コントローラは該複数の伝送の中の各ローカル伝送のための第1の巡回プレフィックス長を選択し、および該複数の伝送の中の各広域伝送のための第2の巡回プレフィックス長を選択し、ここで該第2の巡回プレフィックス長は該第1の巡回プレフィックス長より長い、
請求項4記載の装置。
【請求項6】
該コントローラは該複数の伝送とともに送られた周波数分割多重化(FDM)パイロットにさらに基づいて該複数の伝送のための該巡回プレフィックス長を選択する請求項1記載の装置。
【請求項7】
該コントローラは該予測カバレッジエリアに基づいて複数のスタッガードパイロットの中から1スタッガードパイロットを選択し、そして該変調器は該選択されたスタッガードパイロットをさらに処理する、
請求項1記載の装置。
【請求項8】
該変調器は該伝送のために選択された巡回プレフィックス長に基づいて複数の伝送の各々のための直交周波数分割多重化(OFDM)記号を発生する請求項1記載の装置。
【請求項9】
無線通信システムにおけるデータを伝送する方法であって、
複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアを決定し、
該予測カバレッジエリアに基づいて該複数の伝送のための巡回プレフィックス長を選択し、そして
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該複数の伝送を処理する
ことを含む方法。
【請求項10】
該予測カバレッジエリアを決定すること、および所定の持続期間の各タイムインターバル内の該巡回プレフィックス長を選択することを実行すること
を含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
該複数の伝送のための該巡回プレフィックス長を選択することは、
該複数の伝送の各々がローカル伝送または広域伝送のいずれであるかを決定し、
該複数の伝送の中の各ローカル伝送のための第1の巡回プレフィックス長を選択し、そして
該複数の伝送の中の各広域伝送のための第2の巡回プレフィックス長を選択することを含み、該第2の巡回プレフィックス長は該第1の巡回プレフィックス長より長い、
請求項9記載の方法
【請求項12】
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該複数の伝送を該処理することは、
該伝送のために選択された巡回プレフィックス長に基づいて該複数の伝送の各々のための直交周波数分割多重化(OFDM)記号を発生することを含む、
請求項9記載の方法
【請求項13】
複数のタイムスロット内に送られるべき複数の伝送のための予測カバレッジエリアを決定するための手段と、
該予測カバレッジエリアに基づいて該複数の伝送のための巡回プレフィックス長を選択するための手段と、そして
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該複数の伝送を処理するための手段と
を含む装置。
【請求項14】
さらに該予測カバレッジエリアを決定するおよび所定の持続期間の各タイムインターバル内の該巡回プレフィックス長を選択するための手段を含む請求項13記載の装置。
【請求項15】
該複数の伝送のための該巡回プレフィックス長を選択するための手段は、
該複数の伝送の各々がローカル伝送または広域伝送のいずれであるかを決定するための手段と、
該複数の伝送の中の各ローカル伝送のための第1の巡回プレフィックス長を選択するための手段と、そして
該複数の伝送の中の各広域伝送のための第2の巡回プレフィックス長を選択するための手段とを含み、該第2の巡回プレフィックス長は該第1の巡回プレフィックス長より長い、
請求項13記載の装置。
【請求項16】
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該複数の伝送を処理するための手段は、
該伝送のために選択された巡回プレフィックス長に基づいて該複数の伝送の各々のための直交周波数分割多重化(OFDM)記号を発生するための手段を含む
請求項13記載の装置。
【請求項17】
無線通信システムにおいてデータを伝送する方法であって、
データ伝送のための最大予測遅延分散に基づいて複数の巡回プレフィックス長の中から1データ伝送のための巡回プレフィックス長を選択し、そして
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該データ伝送を処理する、
ことを含む方法。
【請求項18】
さらに該データ伝送の1タイプに基づいて該データ伝送のための該最大予測遅延分散を推定する
ことを含む請求項17記載の方法。
【請求項19】
さらに該データ伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて該データ伝送のための該最大予測遅延分散を推定する
ことを含む請求項17記載の方法。
【請求項20】
該巡回プレフィックス長を該選択することは、
もし該データ伝送がローカル伝送である場合は該複数の巡回プレフィックス長の中から第1の巡回プレフィックス長を選択し、そして
もし該データ伝送が広域伝送である場合は該複数の巡回プレフィックス長の中から第2の巡回プレフィックス長を選択することを含み、該第2の巡回プレフィックス長は該第1の巡回プレフィックス長より長い、
請求項17記載の方法。
【請求項21】
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該データ伝送を該処理することは、
該選択された巡回プレフィックス長に基づいて該データ伝送のための直交周波数分割多重化(OFDM)記号を発生する
ことを含む請求項17記載の方法。
【請求項22】
さらに該データ伝送を複数の受信器に放送することを含む請求項17記載の方法。
【請求項23】
さらに該データ伝送を特定の受信器に送ることを含む請求項17記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1つのタイムスロット内に送られた少なくとも1つの伝送のために選択された少なくとも1つの巡回プレフィックス長のためのシグナリングを受信するためのコントローラと、ここで、該少なくとも1つの巡回プレフィックス長は該少なくとも1つの伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて選択され、そして
該少なくとも1つの巡回プレフィックス長に基づいて該少なくとも1つの伝送を受信しおよび処理する復調器と、
を含む装置。
【請求項25】
ここで該少なくとも1つの伝送の各々はローカル伝送または広域伝送であり、
ここで第1の巡回プレフィックス長は各ローカル伝送のために選択され、
ここで第2の巡回プレフィックス長は各広域伝送のために選択され、そして
ここで該第2の巡回プレフィックス長は該第1の巡回プレフィックス長より長い、
請求項24記載の装置。
【請求項26】
該コントローラは複数のタイムインターバルの各々の中の該少なくとも1つの巡回プレフィックス長のための該シグナリングを受信し、各タイムインターバルは所定の持続期間を有する、
請求項24記載の装置。
【請求項27】
該復調器は該少なくとも1つの伝送の各々のための直交周波数分割多重化(OFDM)記号を受信し、そして該伝送のために選択された巡回プレフィックス長に基づいて各伝送のための該受信されたOFDM記号内の巡回プレフィックスを取り除く、
請求項24記載の装置。
【請求項28】
さらに、該少なくとも1つの伝送とともに送信されたスタッガードパイロットを受信するためのおよび該受信されたスタッガードパイロットに基づいてチャネル推定を得るためのチャネル推定器と、そして
該チャネル推定を有する少なくとも1つの伝送上で検出を実行する検出器と、
を含む請求項24記載の装置。
【請求項29】
無線通信システムにおいてデータを受信する方法であって、
少なくとも1つのタイムスロット内に送られた少なくとも1つの伝送のために選択された少なくとも1つの巡回プレフィックス長のためのシグナリングを受信し、なお該少なくとも1つの巡回プレフィックス長は該少なくとも1つの伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて選択され、そして
該少なくとも1つの巡回プレフィックス長に基づいて該少なくとも1つの伝送を処理する
ことを含む方法。
【請求項30】
さらに該少なくとも1つの巡回プレフィックス長のための該シグナリングを該受信すること、そして複数のタイムインターバルの各々の中の該少なくとも1つの伝送を該処理することを実行することを含み、各タイムインターバルは所定の持続期間を有する、
請求項29記載の方法。
【請求項31】
該少なくとも1つの伝送を該処理することは、
該少なくとも1つの伝送の各々のための直交周波数分割多重化(OFDM)記号を受信し、そして
該伝送のために選択された巡回プレフィックス長に基づいて各伝送のための該受信されたOEDM記号内の巡回プレフィックスを取り除くことを含む、
請求項29記載の方法。
【請求項32】
少なくとも1つのタイムスロット内に送られた少なくとも1つの伝送のために選択された少なくとも1つの巡回プレフィックス長のためのシグナリングを受信するための手段と、ここで該少なくとも1つの巡回プレフィックス長は該少なくとも1つの伝送のための予測カバレッジエリアに基づいて選択され、そして
該少なくとも1つの巡回プレフィックス長に基づいて該少なくとも1つの伝送を処理するための手段と
を含む装置。
【請求項33】
さらに該少なくとも1つの巡回プレフィックス長のための該シグナリングを受信するための、および複数のタイムインターバルの各々の中の該少なくとも1つの伝送を処理するための手段を含み、各タイムインターバルは所定の持続期間を有する、
請求項32記載の装置。
【請求項34】
該少なくとも1つの伝送を処理するための該手段は、
該少なくとも1つの伝送の各々のための直交周波数分割多重化(OFDM)記号を受信するための手段と、そして
該伝送のために選択された巡回プレフィックス長に基づいて各伝送のための該受信されたOFDM記号内の巡回プレフィックスを取り除くための手段と
を含む請求項32記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2008−502224(P2008−502224A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515608(P2007−515608)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/019543
【国際公開番号】WO2005/122517
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】