説明

外壁に半透膜が形成された生分解性二重多孔性スキャフォルドおよびこれを用いた組織細胞培養方法

本発明は、外壁に半透膜が形成されているスキャフォルドを開示する。また、本発明は、半透膜を含むスキャフォルドと少なくとも一つ以上のスキャフォルドを所望の形状と大きさのモールドに整列する段階と、前記モールドに架橋剤および半透膜剤を添加して半透膜剤を架橋結合させることにより、スキャフォルドの外壁に半透膜を形成させる段階とを含む、半透膜が形成されているスキャフォルドの製造方法を開示する。前記半透過性膜が形成されたスキャフォルドは、外部の栄養分のみをスキャフォルドの内部に移送させ、組織細胞の代謝過程で発生した老廃物のみを外部に排出させることにより、選択的に栄養分を供給することができる。その上、前記スキャフォルドは、小さいサイズのスキャフォルドを互いに結合させて所望の生体組織の模様を形成することにより、全体スキャフォルドにわたって均一に組織細胞を増殖させることができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、スキャフォルド(scaffold)およびこれを用いた生体組織の製造方法に係り、さらに詳しくは、生分解性高分子を用いて塩発泡法で多孔性スキャフォルドを製造した後、前記製造されたスキャフォルドを小片に切断し、切断されたそれぞれのスキャフォルドに組織細胞を移植した後、組織細胞の移植されたスキャフォルドの外部に半透膜を形成させ、前記半透膜の形成されたスキャフォルドを所望の模様に架橋結合させて生体組織を再生することに関するものである。
【0002】
ここで、前記スキャフォルドは、細胞によって転移増殖する、多孔性構造を持つ生分解性高分子構造体を意味する。
【0003】
〔背景技術〕
一般に、軟骨は、一度損傷を受けると自然に再生することはない組織である。このような組織が損傷を受けると、これを治療するために、非吸収性生体材料などの軟骨代替物を用いる方法が使用されてきた。ところが、これまで使用してきた非吸収性軟骨代替物質は、生体内で皮膚怪死、炎症反応といった各種副作用および合併症などの問題を発生させる。その結果、自家軟骨移植が最も良いものと認められている実情である。
【0004】
しかし、近年、生命工学分野の中でも、損傷した生体組織の一部を実験室で製造して生体組織の再建に使用しようとする努力により組織工学(tissue engineering)分野が発達している。このような組織工学として定義される新しい接近方法は、最近、多くの関心を引き起こしている。
【0005】
前記組織工学は、機能的な組織対等体を作るために、生物組織と特定の相互作用を行うことが可能な生体適合物質の新規生産を開発することを含むが、基礎を成す概念は、患者の身体から必要な組織を採取し、その組織片から細胞を分離した後、分離された細胞を培養して必要な量だけ増殖させ、増殖した細胞を多孔性構造の生分解性高分子からなるスキャフォルドに移植して一定の期間体外培養した後、この細胞/高分子構造物をさらに人体内に移植することである。
【0006】
前述した過程を経た後、細胞は、大部分の組織または臓器の場合、新生血管が形成されるまでは、体液の拡散によって酸素と栄養分の供給を受け、人体内の血管が成長して内部に入ってきながら血液の供給がなされると、細胞が増殖分化して新しい組織および臓器を形成し、スキャフォルドはその間分解されて消えてしまう。
【0007】
このように人体組織の再生のために使用されるスキャフォルド材料の主な要件は、組織細胞が材料の表面に癒着して3次元的構造の組織を形成することができるように、基質またはテンプレートの役割を十分に果たさなければならず、移植された細胞と宿主細胞との間に位置する壁としての役割も担当しなければならないことである。ところが、これは、移植の後に血液凝固または炎症反応が起こらない無毒性の生体適合性がなければならないことを意味する。
【0008】
また、移植された細胞が十分に組織として本然の機能と役割を行うと、所望の時間に応じて生体内で完全に分解されて消えられる生分解性を持たなければならない。
【0009】
このような物理的要件を充足しながら広く使用される生分解性高分子としては、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)、ポリアミノ酸、ポリアンハイドライド、ポリオルトエステルおよびこれらの共重合体が挙げられる。
【0010】
一方、前述した高分子物質を多孔性構造にするために、多くの研究者によって研究されてきたが、代表的なものとしては、単結晶塩を混合して乾燥させた後、塩を水に溶出させる塩浸出法(solvent-casting and particulate-leaching technique: A. G. Mikos et al., Polymer, 35, 1068, 1994)、COガスを用いて高分子を膨張させるガス発泡法(gas foaming technique: L. D. Harris et al., Journal of Biomedical Materials Research, 42, 396, 1998)、高分子繊維を不織布で作って高分子メッシュ(mesh)に製造する方法(fiber extrusion and fabric forming process: K. T. Paige et al., Tissue Engineering, 1, 97, 1995)、高分子溶液に含有されている溶媒を非溶媒中に浸して多孔性にする相分離法(thermally induced phase separation technique: C. Schugens et al., Journal of Biomedical Materials Research, 30, 449, 1996)、高分子溶液と水を混合して乳化溶液に製造し、液体窒素で冷凍させた後凍結乾燥させる乳化凍結乾燥法(emulsion freeze-drying method: K. Whang et al., Polymer, 36, 837, 1995)などがある。
【0011】
ところが、前述した従来の製造方法は、全般的に気孔サイズの調節が容易でなく、多孔度が比較的低く、気孔間のオープン(open)構造がよく形成されない場合がある。また、移植された組織細胞を増殖させる場合、スキャフォルドの表面の多孔性空隙が詰まる詰り現象が引き起こされ、比較的複雑な製造過程、製造の際に発生しうるガスなどの有害物質の分泌、スキャフォルド内の塩の残存、細胞への浸透困難、および細胞への栄養分提供の困難といった問題点がある。
【0012】
一方、前述した多孔性構造の生分解性高分子からなるスキャフォルドに移植される組織細胞は、継続的な成長によって一連の組織を形成するが、一般的な生体組織の再生は、再生しようとする生体組織の形にスキャフォルドの模様を製造した後、前記スキャフォルドの内部に組織細胞を移植し、移植された組織細胞を成長させる方法を用いている。
【0013】
ところが、前述した方法は、栄養分および酸素がスキャフォルドの内部奥側に容易に伝達されず、細胞組織の成長が均一でなく、たとえスキャフォルドの厚さが極めて薄いとしてもその中心部まで組織細胞が成長することは難しいという問題点などがある。
【0014】
〔発明の概要〕
本発明は、前述した問題点を改善するためのもので、その目的は、外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドを提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、スキャフォルドの外壁にアルギネートを架橋結合させて半透膜を形成させる方法を提供することにある。
【0016】
また、本発明の別の目的は、スキャフォルドを小片に切断し、切断されたそれぞれのスキャフォルドに組織細胞を移植した後、再生しようとする組織の形状を備えたモールド(mold)に充填し、スキャフォルドが充填されている前記モールドに半透膜剤および架橋剤の混合溶液を滴加させ、それぞれのスキャフォルドを取り囲んだ半透膜剤を架橋結合させることにより半透膜を形成させ、前記半透膜を介して栄養分を供給して組織細胞を増殖させる方法を提供することにある。
【0017】
一つの観点において、本発明は、スキャフォルドの外壁に半透膜が形成されたことを特徴とする。
【0018】
他の観点において、本発明は、少なくとも一つ以上のスキャフォルドを所望の形状と大きさのモールドに整列する段階と、前記モールドに架橋剤および半透膜剤を添加して半透膜剤を架橋結合させることにより、スキャフォルドの外壁に半透膜を形成させる段階とを含む、半透膜が形成されたスキャフォルドの製造方法を提供する。
【0019】
別の観点において、本発明は、少なくとも一つ以上のスキャフォルドに、再生しようとする組織細胞を移植する段階と、組織細胞の移植されたスキャフォルドを、所望の形状と大きさのモールドで製造された容器に整列する段階と、モールドで製造された容器に半透膜剤および架橋剤を添加し、前記モールドで製造された容器に充填されているそれぞれのスキャフォルドの外壁に半透膜を形成させて結合させる段階と、前記架橋剤によって結合したスキャフォルドの内部に栄養分を供給して組織細胞を増殖させる段階とを含む、生体組織の製造方法を提供する。
【0020】
本発明に係るスキャフォルドは、組織工学または関連応用分野用細胞運搬体としてデザインされたもので、大部分スポンジの形からなっており、好ましくは細胞によって転移増殖される多孔性構造の生分解性高分子構造体を意味し、通常、生分解性を有する「高分子支持体」とも呼ばれる。
【0021】
特に、前述した多孔性は、板状細孔壁内から発見される空間、重合体の各支柱の間の空間を指称する細孔を多数含んでいることを意味し、前記細孔は、200〜350μm、好ましくは230〜270μmの大きさを持つ。
【0022】
また、前記細孔は微細細孔を含むが、前述した微細細孔は、スキャフォルドの壁面に分布されるもので、2μm以下の大きさを持つものを意味する。
【0023】
一方、本発明に係るスキャフォルドは、組織細胞を移植して成長させることが可能な場所を提供するものであればいずれを使用しても構わず、当業者の間に広く使用されるものであれば、通常、いずれのスキャフォルドでも使用することができる。
【0024】
このようなスキャフォルドを製造する方法の一例として、本発明では、単結晶塩を混合して乾燥させた後、塩を水に溶出させる塩浸出法、二酸化炭素ガスを用いて高分子を膨張させるガス発泡法、高分子繊維を不織布で作って高分子メッシュに製造する方法、高分子溶液に含有されている溶媒を非溶媒中に浸して多孔性にする相分離法、または高分子溶液と水を混合して乳化溶液に製造し、液体窒素で冷凍させた後凍結乾燥させる乳化凍結乾燥法などを使用することができ、好ましくは発泡性塩を高分子に溶解させてスキャフォルドを製造する塩発泡法がよい。
【0025】
次に、塩発泡法を用いて製造されたスキャフォルドを主として説明する。
【0026】
本発明に係るスキャフォルドを製造するための材料は、人体に毒性がなく、人体に結合した場合に副作用を誘発しないうえ、代謝過程で生分解される生分解性高分子物質、たとえばポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)、ポリアミノ酸、ポリアンハイドライド、ポリオルトエステルおよびこれらの共重合体などであればいずれを使用しても構わず、好ましくはポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)がよく、さらに好ましくは分子量90,000〜126,000Daのポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)が良い。
【0027】
本発明に係るスキャフォルドを製造するための発泡性塩は、製造されるスキャフォルドの空隙の大きさを調節するもので、使用可能な物質としては、炭酸水素アンモニウム(NHHCO)、炭酸アンモニウム((NHCO)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)または炭酸ナトリウム(NaCO)などがある。
【0028】
本発明に係る有機溶媒は、前記生分解性高分子物質が溶解されて高粘性の高分子溶液を作ることが可能なものであればいずれを使用しても構わず、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル(CHCN)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドンなどと塩化メチレン(CHCl)、クロロホルム(CHCl)、アセトン、酢酸(CHCOOH)、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)、ジオクサン、またはジオクサン/水などの混合溶液を使用することができるが、好ましくはジメチルスルホキシドと塩化メチレンの混合溶液を使用することが良い。
【0029】
ここで、前記ジメチルスルホキシドと塩化メチレンの混合溶液を用いてスキャフォルドを製造する場合、前記混合溶液中のジメチルスルホキシドの比率が低いほど、小さい微細細孔の形成が可能である。しかし、前記塩化メチレンを単独で溶媒として使用した場合には、微細細孔は形成されない。
【0030】
一方、本発明に係るスキャフォルドは、生体組織の再生のために、半透膜に包まれた状態で組織細胞の成長先を提供するが、ここで、半透膜とは、半透膜剤の架橋結合によって生成される半透過性膜を意味する。
【0031】
このような半透膜は、組織細胞が移植されたスキャフォルドの外壁に形成され、選別的に外部からスキャフォルドの内部へ栄養分を供給し且つ組織細胞の代謝過程で発生した老廃物をスキャフォルドの外部に排出する機能を行う。前記半透膜は、半透膜剤と架橋剤との反応による架橋結合によって形成される。前記半透膜剤として使用可能な物質は、前述した半透膜の機能を行うことが可能なものであればいずれでも、例えばアルギネート(alginates)、多糖類(polysaccharide)、キトサン(chitosan)、寒天パウダー(agar powder)、ゼラチン(gelatin)などを使用しても構わないが、好ましくはアルギネートを使用することが良い。
【0032】
ここで、前記アルギネートは、アルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸の塩であって、高分子鎖に様々な配列で存在するβ−D−マンヌロン酸(β-D-mannuronic acid)およびα−L−グルロン酸(α-L-gluronic acid)の共重合体系列である。また、前記アルギネートは、生体適合性を持っており、このような生体適合性によって濃縮剤や乳化剤などとして食品産業に広く使用されており、ひいては高分子フィルム、軟膏、外科用ガーゼなどの生物工学関連分野に使用されているうえ、免疫保護(immunoprotection)のために生細胞をカプセル化するゲルビードとして使用されている[P. Aebischer et al., Transplantation in humans of encapsulated xenogenein cells without immunosuppresson, a preliminary report, Transplantation, 58, 1275-1277(1994); P. De Vos et al., Improved biocompatibility but limited graft survival after purification of alginate for microencapsulation of pancreatic islets, Diabetologia 40, 262-270(1997); G. Klock et al., Production of purified alginates suitable for use in immunoisolated transplantation, Appl. Microbiol. Biotechno. 40, 638-643(1994)]。
【0033】
また、前記アルギネートは水溶性であり、2価の陽イオン溶液、例えば塩化カルシウムなどの架橋剤によって架橋結合を行う。この際、前記カルシウムイオンは、安定したアルギネートゲルを形成するためにアルギネート鎖のグルロン酸(gluronic acid)の位置に結合する。
【0034】
特に、前記2価の陽イオン溶液によって行われる迅速なゲル化速度は、架橋結合の密度およびゲルビードによる高分子濃度の度合いに影響されるが、一般に、半透膜剤および架橋剤の濃度が濃いほど、そして反応時間が長くかかるほど、半透膜の硬化程度が高く現われる。したがって、本発明に係る半透膜剤の濃度は0.5〜5%の範囲、好ましくは1〜2%、さらに好ましくは1.5%に調節し、架橋剤の濃度は1〜5%の範囲、好ましくは1〜2%、さらに好ましくは1.1%にすることがよく、反応時間は1〜20分、好ましくは5〜10分にすることがよい。
【0035】
一方、前記β−D−マンヌロン酸(β-D-mannuronic acid)およびα−L−グルロン酸(α-L-gluronic acid)の濃度(β−D−マンヌロン酸/α−L−グルロン酸の比)は、生体適合性の特性およびアルギネートビードの構造変化に影響し、前記アルギネートビードは、細胞に毒性が少なく、血液に接触すると赤血球の破壊を減少させる[P. De Vos, B. De Haan, R. Van Schilfgaarde., Effect of the alginate composition on the biocompatibility of alginate-polylysine microcapsules, Biomater. 18, 273-278(1997); D. Joseph et al., The biomedical engineering handbook, CRC Press, IEEE Press, 1788-1806(1995)]。
【0036】
本発明に係る半透膜を形成させるための架橋剤は、一次的に半透膜を形成させると同時に、1〜3mm、好ましくは1.5〜2.5mmのサイズに製造したスキャフォルドを互いに結合させ、前記スキャフォルドが、再生しようとする生体組織の形を成すようにするために使用されるもので、前述したスキャフォルドの表面に付着している半透膜剤を架橋結合させてゲル化することにより、それぞれのスキャフォルドを結合させる。このような機能を行う架橋剤として使用可能な物質は、塩化カルシウム、トリポリリン酸塩、グルタアルデヒドなどがあり、好ましくは塩化カルシウムを使用することがよい。
【0037】
次に、前述した構成を持つ本発明に係るスキャフォルドおよびスキャフォルドを用いた生体組織再生方法を説明する。
【0038】
まず、一例として塩発泡法を用いたスキャフォルドの製造方法を説明した後、前記塩発泡法で製造されたスキャフォルドを用いた、半透膜が形成されたスキャフォルドの製造方法について説明する。
【0039】
図1は発泡性塩を用いた塩発泡法によって製造されるスキャフォルドの製造方法を示す流れ図、図2は本発明に係る外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドの製造方法を示す流れ図である。
【0040】
(塩発泡法を用いたスキャフォルドの製造)
図1に示すように、本発明に係るスキャフォルドは、
(i)生分解性高分子を有機溶媒に溶解させて高粘性の高分子溶液を製造する段階と、
(ii)発泡性塩を高分子溶液に混合し、高分子/有機溶媒/塩が混合された高分子ゲルを製造する段階と、
(iii)高分子ゲルを所望の形状と大きさのモールドで成形する段階と、
(iv)高分子/塩/有機溶媒が混合された高分子ゲルから有機溶媒を除去する段階と、
(v)高分子/塩の混合物を溶媒に浸漬させて塩を浸出し発泡させる段階と、
(vi)洗浄する段階とを含む。
【0041】
ここで、最終的に製造されるスキャフォルドは、生体組織の再生のために1〜3mm、好ましくは1.5〜2.5mmの大きさに切断されて使用される。これは、製造されるスキャフォルドを初期から、再生しようとする生体組織の形に似合う大きさに製造する既存のアップダウン(up-down)方式ではなく、小さいサイズのスキャフォルドを所望の生体組織の模様に整列した後、組織細胞を増殖させるボトムアップ(bottom-up)方式で生体組織を再生するためである。
【0042】
一方、前述した方法で製造されたスキャフォルドは、二重多孔性構造を有し、機械的物性が向上してスキャフォルド内の組織細胞の分布が均一に維持できるようにする。
特に、前記二重多孔性構造を構成する細孔および微細細孔の場合、使用される有機溶媒の比率を調節し、一定の大きさを有する細孔型固体粒子を用いて細孔および微細細孔を構成する。
【0043】
次に、本発明に係るスキャフォルドの二重多孔性構造の製造方法をより詳細に説明する。
【0044】
まず、スキャフォルドに微細細孔を形成するために、段階(i)の有機溶媒として、ジメチルスルホキシドと塩化メチレンを比率別に混合した後、生分解性高分子を溶解させ、細孔を形成するために、一定の大きさを有する細孔形成固体粒子、例えば炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸ナトリウムを混合する。
【0045】
その後、前記混合物から塩化メチレンを揮発させた後、前記混合物を水、エタノール、メタノールまたはこれらの混合物に仕込んでジメチルスルホキシドを溶出させる。
この際、前記ジメチルスルホキシドが溶出し、スキャフォルド上に微細細孔が形成される。
【0046】
一方、ジメチルスルホキシドの比率が低いほど、小さい微細細孔の形成が可能であり、前記塩化メチレンのみを溶媒として使用した場合には、微細細孔は形成されない。特に、前記ジメチルスルホキシド5%と塩化メチレン95%の溶媒を使用した場合には約10μmの微細細孔が形成され、ジメチルスルホキシド1%と塩化メチレン99%の溶媒を使用した場合には約2μmの微細細孔が形成される。
【0047】
また、前記ジメチルスルホキシドと取り替えられて使用できる溶媒としては、アセトニトリル(CHCN)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)などがある。
【0048】
(外部の表面に半透膜が形成されたスキャフォルドの製造方法)
前述したスキャフォルドの製造方法によって製造されたスキャフォルドを用いて、半透膜を含むスキャフォルドを製造する方法は、図2に示すように、
(i)少なくとも一つ以上のスキャフォルドそれぞれに、再生しようとする組織細胞を移植する段階と、
(ii)組織細胞の移植されたスキャフォルドを、所望の形状と大きさのモールドで製造された容器に整列する段階と、
(iii)組織細胞を含んだそれぞれのスキャフォルドが整列された目的生体組織の形に製造された容器に半透膜剤を添加した後、架橋剤を用いて前記半透膜剤を架橋結合させることにより、前記モールドで製造された容器に充填されているそれぞれのスキャフォルドを結合させる段階とを含む。
【0049】
ここで、前記段階(iii)で行われる架橋剤およびアルギネートの混合液は、必要に応じて、緩衝溶液をさらに添加して使用することができる。
【0050】
一方、前記段階(iii)の半透膜剤は0.5〜5%、好ましくは1〜2%、より好ましくは1.5%の濃度で使用し、架橋剤は1〜5%、好ましくは1〜2%、より好ましくは1.1%の濃度で使用することがよい。また、環境結合のための反応時間は1〜20分、好ましくは5〜10分にすることがよい。
【0051】
次に、前述したスキャフォルドを用いて製造された、半透膜が形成されたスキャフォルドを用いた生体組織の製造方法を説明する。
【0052】
本発明に係る半透膜が形成されたスキャフォルドを用いて生体組織を再生するためには、まず製造されたスキャフォルドを1〜3mm、好ましくは1.5〜2.5mmの大きさに切断して多数のスキャフォルドを準備した後、前記準備されたそれぞれのスキャフォルドに、再生しようとする組織細胞をそれぞれ移植させる。
【0053】
その後、それぞれの組織細胞が移植されたスキャフォルドを半透膜剤と混合した後、これを再生しようとする生体組織の模様に作っておいたモールドに整列し、スキャフォルドの小片で、再生しようとする生体組織の模様を形成させる。
【0054】
次いで、前記スキャフォルドを含んだモールドに架橋剤を徐々に添加して前記スキャフォルドの外部に半透膜剤を架橋結合させることにより、その表面に半透膜を形成させる。その後、前記外部に半透膜が形成されたスキャフォルドに培養液を仕込み、前記半透膜が形成されたスキャフォルドの内部に存在する組織細胞を成長させる。
【0055】
この際、前記半透膜は、前記スキャフォルド内の組織細胞の代謝過程で発生する老廃物を外部に排出し、外部に存在する栄養分および酸素をスキャフォルドの内部に選択的に通過させる。
【0056】
一方、前記半透膜を通過した栄養分および酸素は、スキャフォルドの表面に形成されている細孔を介して組織細胞へ移送される。このような過程により、組織細胞は、前記スキャフォルド全体にわたって均一に成長して生体組織を再生する。
【0057】
本発明に係る外部に半透膜が形成されたスキャフォルドは、組織工学用3次元細胞培養の分野、例えば組織再生、臓器再生などの工程に適用でき、例えば軟骨再生用細胞培養構造物、骨組織再生用細胞培養構造物、血管再生用チューブラ(tubular)構造の細胞培養構造物、神経再生用チューブラ構造の細胞培養構造物、損傷組織再生のための細胞培養構造物、多孔性高分子膜および幹細胞を用いた臓器(心臓、肺、肝など)再生用細胞培養構造物などとして活用できる。
【0058】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。ところが、下記実施例は本発明を具体的に説明するためのもので、本発明の範囲を限定するものではない。
【0059】
実施例1:スキャフォルドの製造
塩化メチル(ドクサン化学、韓国)90%とジメチルスルホキシド(Sigma、米国)10%の混合溶液に、乳酸(Sigma、米国)とグリコール酸(Sigma、米国)を75:25の重量比とした分子量90,000〜126,000のPLGAを溶媒基準重量比10%で溶解させた。
【0060】
その後、製造された前記混合溶液の重量比を9:1にして粒子サイズ150〜250μmの炭酸水素アンモニウム(Junsei Chemical Co. Ltd.、日本)を混合した後攪拌し、前記攪拌された混合物を直径100mmのシリンダ型シャーレ(schale)(ドンソン科学、韓国)に注いだ。
【0061】
次に、前記シャーレ(ドンソン科学、韓国)に充填されている混合溶液に含まれている塩化メチル(ドクサン化学、韓国)を部分的に蒸発させ、半固化した試料(semi-solidified sample)に製造した。
【0062】
次いで、前記半固化した試料を、泡が発生しないまで30%の酢酸(acetic acid)およびエタノールが充填されている容器に浸して試料を製造した。
その後、前記試料を蒸留水で3時間洗浄した後、乾燥機で数日間乾燥させてスキャフォルドを製造した。
【0063】
製造されたスキャフォルドは、直径が100mmであり、厚さが1mmであった。前記スキャフォルドを走査顕微鏡(SEM)(JSM-5410LV、Jeol、日本)で測定して図3〜図4に示し、その実物を図5に示した。
【0064】
ここで、図3は本発明に係るスキャフォルドの表面を示す走査顕微鏡(SEM)写真、図4は本発明に係るスキャフォルドの内部交差面を示す走査顕微鏡(SEM)写真、図5は本発明に係るスキャフォルドの実物を示す図である。
【0065】
一方、図3より、スキャフォルドの表面に細孔が形成されることを確認することができ、図4よりは、スキャフォルドの内部交差面に細胞を接種(seeding)するための微細細孔が形成され、前記微細細孔が互いに連結されていることを確認することができた。
【0066】
実施例2:生体組織の再生
(i)スキャフォルドへの組織細胞の接種
実施例1によって製造されたスキャフォルドを直径2mm、厚さ1mmに切断した後、前記切断されたスキャフォルドに、ウサギから分離した軟骨細胞1.0×10cells/mlを接種した。
【0067】
その後、温度37℃で5%の二酸化炭素濃度を有する湿潤雰囲気で約3時間互いにくっ付くように放置し、4mlの抗菌/抗真性溶液とFBS(Sigma、米国)を含むDMEM(JBI、韓国)を添加した後、3日間培養した。
【0068】
(ii)スキャフォルド外壁への半透膜の形成および組織細胞の増殖
濃度3%のアルギン酸ナトリウム(Sigma、米国)が含まれた溶液に、アルギン酸ナトリウム混合溶液と同量のDMEM(JBI、韓国)(4mlの抗菌/抗真性溶液とFBS(Sigma、米国)を含む)を添加して混合した。
【0069】
その後、前記混合物を、前記(i)によって軟骨細胞が接種されたスキャフォルドを含む50mlのチューブ(Nunc、米国)に注いだ後、数回にわたってピペッテイング(pippetting)して混合し、その後前記スキャフォルドを、目的生体組織の形状を有するテフロン(登録商標)モールドに移送させた。
【0070】
次いで、前記テフロン(登録商標)モールドに架橋剤として塩化カルシウム溶液とpH7.4のHEPES(n-[2-Hydroxyethyl]piperazine-N'-[2-ethanesufonic acid])(Sigma、米国)緩衝溶液を混合し、21G注射器によって前記混合溶液を徐々に添加してゲル化させた。
【0071】
その後、前記ゲル化されてビード(bead)の形で製造されたスキャフォルドを、完全にゲル化させるために、塩化カルシウム溶液に5分間浸した後、PBS(Sigma、米国)で洗浄し、4mlの抗菌/抗真性溶液とFBS(Sigma、米国)を含むDMEM(JBI、韓国)が充填されている6ウェルプレートに移送させた。
【0072】
実験例
(細胞増殖の評価)
実施例3によって製造されたビードを、温度37℃と二酸化炭素濃度5%の湿潤雰囲気で90rpmの攪拌器(shaker)速度で培養し、3〜4日間隔で培地を交替した。その後、7日、14日、21日、31日間前記軟骨細胞の増殖を走査顕微鏡(SEM)(S-800、Hitachi、日本)で測定し、DNAの量を発光(fluorescence)(Luminescence Spectrometer LS50B、PERKIN ELMER、英国)を用いて測定した。
【0073】
その結果を図6〜図8に示した。
【0074】
ここで、図6は本発明に係る半透膜が形成されたスキャフォルドで増殖する組織細胞としての軟骨細胞を示す走査顕微鏡写真、図7は本発明に係る外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドで培養される軟骨細胞のDNA合成結果を示す図、図8は本発明に係る外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドで培養される軟骨細胞のグリコサミノグリカン合成結果を示す図である。
【0075】
一方、図6において、(a)7日間培養したスキャフォルドの表面写真、(b)7日間培養したスキャフォルド内の交差面の写真、(c)14日間培養したスキャフォルドの表面写真、(d)21日間培養したスキャフォルドの表面写真、(e)31日間培養したスキャフォルドの表面写真である。
【0076】
図8において、グリコサミノグリカンの分泌は、軟骨細胞が軟骨の機能を持ちながら正常的に増殖していることを示すものと思慮される。
【0077】
したがって、スキャフォルドの表面だけでなくスキャフォルドの内部においても、軟骨細胞が円滑に活性を持ちながら増殖していることが分かった。
【0078】
(動物移植用スキャフォルドの評価)
前記(ii)による、軟骨細胞が接種されている、外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドをヌードマウスの背部位表皮の下に利殖して体内における細胞増殖の様相を観察した。その結果を図9に示した。
【0079】
図9はヌードマウスに移植した、外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドを4週後に抽出してそれぞれヘマトキシリン−エオシン染色試薬、マッソン−トリクロム染色試薬およびアルシアンブルー染色試薬で処理した後、その結果を示す写真である。ここで、H&Eはヘマトキシリン−エオシン染色試薬で処理した結果を、M&Eはマッソン−トリクロム染色試薬で処理した結果を、Alcian Blueはアルシアンブルー染色試薬で処理した結果をそれぞれ意味する。
【0080】
図9に示すように、外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドに接種された軟骨細胞が体内でも正常的に増殖していることが分かる。
【0081】
以上述べたように、本発明に係る半透過性膜が形成されたスキャフォルドは、外部の栄養分のみをスキャフォルドの内部に移送させ、組織細胞の代謝過程で発生した老廃物のみを外部に排出させることにより、選択的に栄養分を供給することができる。その上、前記スキャフォルドは、小さいサイズのスキャフォルドを互いに結合させて所望の生体組織の模様を形成することにより、全体スキャフォルドにわたって均一に組織細胞を増殖させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】発泡性塩を用いた塩発泡法によって製造されるスキャフォルドの製造方法を示す流れ図である。
【図2】本発明に係る外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドの製造方法を示す流れ図である。
【図3】本発明に係るスキャフォルドの表面を示す走査顕微鏡写真である。
【図4】本発明に係るスキャフォルドの内部交差面を示す走査顕微鏡写真である。
【図5】本発明に係るスキャフォルドの実物を示す図である。
【図6】本発明に係る外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドで増殖する組織細胞としての軟骨細胞(chondrocyte)を示す走査顕微鏡写真である。
【図7】本発明に係る外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドで培養される軟骨細胞のDNA合成結果を示すグラフである。
【図8】本発明に係る外壁に半透膜が形成されたスキャフォルドで培養される軟骨細胞のグリコサミノグリカン(glycosaminoglycan)合成結果を示すグラフである。
【図9】ヌードマウスに移植した本発明に係るスキャフォルドを4週後に抽出してヘマトキシリン−エオシン(hematoxylin-eosin)染色試薬、マッソン−トリクロム(masson-trichrome)染色試薬、およびアルシアンブルー(Alcian Blue)染色試薬で処理した後の結果を示す写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織細胞を移植した後、成長させて生体組織を再生させるスキャフォルドにおいて、
前記スキャフォルドの外壁に半透膜が形成されていることを特徴とする半透膜を含むスキャフォルド。
【請求項2】
前記半透膜がアルギネート、多糖類、キトサン、寒天パウダーおよびゼラチンの中から選択されることを特徴とする請求項1に記載の半透膜を含むスキャフォルド。
【請求項3】
前記スキャフォルドが1〜3mmの大きさを有することを特徴とする請求項1に記載の半透膜を含むスキャフォルド。
【請求項4】
少なくとも一つ以上のスキャフォルドを所望の形状と大きさのモールドに整列する段階と、
前記モールドに架橋剤および半透膜剤の混合溶液を添加して半透膜剤を架橋結合させることにより、スキャフォルドの外壁に半透膜を形成させる段階とを含むことを特徴とする半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項5】
前記半透膜剤がアルギネート、多糖類、キトサン、寒天パウダーおよびゼラチンの中から選択されることを特徴とする請求項4に記載の半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項6】
前記架橋剤が塩化カルシウム、トリポリリン酸塩およびグルタアルデヒドの中から選択されることを特徴とする請求項4に記載の半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項7】
前記モールドがテフロン(登録商標)からなることを特徴とする請求項4に記載の半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項8】
少なくとも一つ以上のスキャフォルドに、再生しようとする組織細胞を移植する段階と、
組織細胞の移植されたスキャフォルドを、所望の形状と大きさのモールドで製造された容器に整列する段階と、
モールドで製造された容器に架橋剤および半透膜剤を添加し、前記モールドで製造された容器に充填されているそれぞれのスキャフォルドの外壁に半透膜を形成させて結合させる段階と、
前記架橋剤によって結合したスキャフォルドの内部に栄養分を供給して組織細胞を増殖させる段階とを含むことを特徴とする生体組織の製造方法。
【請求項9】
前記半透膜剤がアルギネート、多糖類、キトサン、寒天パウダーおよびゼラチンの中から選択されることを特徴とする請求項8に記載の生体組織の製造方法。
【請求項10】
前記架橋剤が塩化カルシウム、トリポリリン酸塩およびグルタアルデヒドの中から選択されることを特徴とする請求項8に記載の生体組織の製造方法。
【請求項11】
前記モールドがテフロン(登録商標)からなることを特徴とする請求項8に記載の生体組織の製造方法。
【請求項12】
請求項1〜3の何れか1項に記載の半透膜を含むスキャフォルドによって製造された生体組織。
【請求項13】
請求項8〜11の何れか1項に記載の生体組織の製造方法によって製造された生体組織。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織細胞を移植した後、成長させて生体組織を再生させるスキャフォルドにおいて、
前記スキャフォルドの外壁に半透膜が形成され、前記スキャフォルドが1〜3mmの大きさを有することを特徴とする半透膜を含むスキャフォルド。
【請求項2】
前記半透膜がアルギネート、多糖類、キトサン、寒天パウダーおよびゼラチンの中から選択されることを特徴とする請求項1に記載の半透膜を含むスキャフォルド。
【請求項3】
少なくとも一つ以上のスキャフォルドを所望の形状と大きさのモールドに整列する段階と、
前記モールドに架橋剤および半透膜剤の混合溶液を添加して半透膜剤を架橋結合させることにより、スキャフォルドの外壁に半透膜を形成させる段階とを含むことを特徴とする半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項4】
前記半透膜剤がアルギネート、多糖類、キトサン、寒天パウダーおよびゼラチンの中から選択されることを特徴とする請求項3に記載の半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項5】
前記架橋剤が塩化カルシウム、トリポリリン酸塩およびグルタアルデヒドの中から選択されることを特徴とする請求項3に記載の半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項6】
前記モールドがテフロン(登録商標)からなることを特徴とする請求項3に記載の半透膜を含むスキャフォルドの製造方法。
【請求項7】
少なくとも一つ以上のスキャフォルドに、再生しようとする組織細胞を移植する段階と、
組織細胞の移植されたスキャフォルドを、所望の形状と大きさのモールドで製造された容器に整列する段階と、
モールドで製造された容器に架橋剤および半透膜剤を添加し、前記モールドで製造された容器に充填されているそれぞれのスキャフォルドの外壁に半透膜を形成させて結合させる段階と、
前記架橋剤によって結合したスキャフォルドの内部に栄養分を供給して組織細胞を増殖させる段階とを含むことを特徴とする生体組織の製造方法。
【請求項8】
前記半透膜剤がアルギネート、多糖類、キトサン、寒天パウダーおよびゼラチンの中から選択されることを特徴とする請求項7に記載の生体組織の製造方法。
【請求項9】
前記架橋剤が塩化カルシウム、トリポリリン酸塩およびグルタアルデヒドの中から選択されることを特徴とする請求項7に記載の生体組織の製造方法。
【請求項10】
前記モールドがテフロン(登録商標)からなることを特徴とする請求項7に記載の生体組織の製造方法。
【請求項11】
請求項1又は2に記載の半透膜を含むスキャフォルドによって製造された生体組織。
【請求項12】
請求項7〜10の何れか1項に記載の生体組織の製造方法によって製造された生体組織。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−513013(P2006−513013A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518324(P2005−518324)
【出願日】平成16年1月14日(2004.1.14)
【国際出願番号】PCT/KR2004/000054
【国際公開番号】WO2004/078954
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(500329076)ヨンセイ ユニバーシティ (4)
【氏名又は名称原語表記】YONSEI UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】134 Shinchon−dong Seodaemun−ku Seol Korea
【Fターム(参考)】