説明

外壁パネル取付具、外壁パネルの取付け構造及びその取付け方法

【課題】 外壁パネルを建物の下地材に簡単に取り付けることができて、例えば地震によって第1及び第2ボルトが緩んだとしても、パネル取付け部材の挟持部が下地材から外れないようにすることができる外壁パネル取付具を提供すること。
【解決手段】 外壁パネル6を建物の上側及び下側下地材13、14に取り付ける外壁パネル取付具12であって、外壁パネル6との間に上側下地材13を挟み込む挟持部18と、挟持部18と結合し第1及び第2ボルト3、4で外壁パネル6に固定される基端部19とを有するパネル取付け部材15を備え、基端部19は、第1ボルト3が挿通されるボルト孔10と、第2ボルト4が出入り可能な横幅で形成された切込み部23とを有し、この切込み部23の奥側部24がその入口部よりも横幅が広く形成され、この奥側部24に第2ボルト4に設けられている外れ止め部25が嵌合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁パネルを建物の下地材に取り付けるための外壁パネル取付具、外壁パネルの取付け構造及び外壁パネルの取付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の外壁パネル取付具として、例えば図14に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。この外壁パネル取付具1は、同図に示すように、パネル取付け部材2と第1及び第2ボルト3、4とを備えている(同図には、第1ボルト3が表れていない。)。パネル取付け部材2は、その基端部2bが第1及び第2ボルト3、4と、ナット5、5とによって外壁パネル6に締付け固定されており、この状態で、パネル取付け部材2の挟持部2aが、外壁パネル6との間に上側下地材(アングル)7を挟み込んでいる。このようにして、外壁パネル6の上部を上側下地材7に取り付けることができる。この上側下地材7は、建物の梁8に溶接されている。
【0003】
この図14は、外壁パネル6の上部を、外壁パネル取付具1によって上側下地材7に取り付けている例を示すが、この図14に示す取付け構造と上下対称の取り付け構造で、外壁パネル6の下部も、外壁パネル取付具1によって下側下地材(図示せず)に取り付けられている。
【0004】
次に、図15〜図18を参照して、この外壁パネル取付具1を使用して外壁パネル6の上部を上側下地材7に取り付ける手順を説明する。まず、図15に示すように、第1ボルト3をパネル取付け部材2及び外壁パネル6に設けたそれぞれのボルト孔9、10に挿通すると共に、第2ボルト4を、外壁パネル6に設けたボルト孔(図示せず)に挿通して、第1及び第2ボルト3、4を、外壁パネル6の中空部6aに配置したそれぞれのナット5、5に螺合させる。
【0005】
そして、図16に示すように、パネル取付け部材2が仮止めされた外壁パネル6を上側及び下側下地材7の所定の取付け位置に配置する。ただし、図16では、外壁パネル6の上部を上側下地材7の取付け位置に配置した状態を示す。次に、図16〜図18に示すように、パネル取付け部材2を、第1ボルト3を中心にして反時計方向に回転させて、パネル取付け部材2に形成した切込み部11に第2ボルト4を係合させる。そして、第1及び第2ボルト3、4を締め付けることによって、外壁パネル6の上部を上側下地材7に取り付けることができる。同様にして、外壁パネル6の下部を下側下地材に取り付けることができる。
【特許文献1】特開平8−277593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、図18に示す従来の外壁パネル取付具1では、例えば地震によって建物が揺れて、第1及び第2ボルト3、4の締め付けが緩むと、二点鎖線で示すように、パネル取付け部材2が第1ボルト3を中心にして時計方向に回転することが考えられる。このように、パネル取付け部材2が回転して、このパネル取付け部材2の挟持部2aが上側下地材7から外れると、外壁パネル6の上部が上側下地材7から外れる恐れがある。
【0007】
なお、パネル取付け部材2が第1ボルト3を中心にして時計方向に回転しないように、切込み部11に代えて、ボルト孔をこのパネル取付け部材2に形成し、このボルト孔に第2ボルト4を挿通させることが考えられる。
【0008】
しかし、切込み部11に代えてボルト孔にすると、図17に示すように、パネル取付け部材2を反時計方向に回転させることによって、第2ボルト4をそのボルト孔に挿通させることができないという問題がある。
【0009】
ここで、図17に示すように、パネル取付け部材2を、第1ボルト3を中心にして反時計方向に回転させて、切込み部11に第2ボルト4を係合させるようにしているのは、切込み部11に代えてボルト孔を形成して、このパネル取付け部材2を図18に示す取付位置に第1及び第2ボルト3、4で仮止めしてしまうと、このパネル取付け部材2が邪魔となって、外壁パネル6を上側及び下側下地材7の取付け位置に配置できないからである。
【0010】
また、外壁パネル6を上側及び下側下地材7の取付け位置に配置した状態で、パネル取付け部材2を外壁パネル6の上部に第1及び第2ボルト3、4で締め付け固定することも考えられるが、外壁パネル6を上側及び下側下地材7の取付け位置に配置した状態において、外壁パネル6の中空部6aにナット5を配置して、そのナット5、5に第1及び第2ボルト3、4を螺合させるようにするには、中空部6aの所定位置にナットを挿入してその位置に装着できるような、特殊な道具や特殊なナットを使用する必要があり、コストが嵩む。
【0011】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、外壁パネルを建物の下地材に簡単に取り付けることができて、例えば地震によって第1及び第2ボルトが緩んだとしても、パネル取付け部材の挟持部が下地材から外れないようにすることができる外壁パネル取付具、この外壁パネル取付具を使用する外壁パネルの取付け構造、及び外壁パネルの取付け方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る外壁パネル取付具は、外壁パネルを建物の下地材に取り付ける外壁パネル取付具であって、前記外壁パネルとの間に前記下地材を挟み込む挟持部と、前記挟持部と結合し少なくとも2本の第1及び第2ボルトで前記外壁パネルに固定される基端部とを有するパネル取付け部材を備え、前記基端部は、前記第1ボルトが挿通されるボルト孔と、前記第2ボルトが出入り可能な横幅で形成された切込み部とを有し、この切込み部の奥側部がその入口部よりも横幅が広く形成され、この奥側部に前記第2ボルトに設けられている外れ止め部が嵌合されることを特徴とするものである。
【0013】
この発明に係る外壁パネル取付具を使用して、外壁パネルを建物の下地材に取り付けるときは、例えばまず、第1ボルトを、パネル取付け部材及び外壁パネルに設けたそれぞれのボルト孔に挿通すると共に、第2ボルトを、外壁パネルに設けたボルト孔に挿通して、第1及び第2ボルトを、外壁パネルの例えば中空部に配置したそれぞれのナットに螺合させる。そして、このパネル取付け部材が仮止めされた外壁パネルを下地材に対する取付け位置に配置して、パネル取付け部材を、第1ボルトを中心にして回転させて、パネル取付け部材に形成した切込み部に第2ボルトを係合させる。次に、切込み部の奥側部に第2ボルトに設けられた外れ止め部を嵌合させて、第1及び第2ボルトを締め付ける。このようにして、外壁パネルを下地材に取り付けることができる。
【0014】
このようにして取り付けられた外壁パネル取付具によると、例えば地震によって建物が揺れて、第1及び第2ボルトの締付けが緩んだとしても、第2ボルトに設けられている外れ止め部が切込み部の奥側部に嵌合しているので、この外れ止め部によって、切込み部が第2ボルトから外れる方向に回転することを防止することができる。これによって、パネル取付け部材は、第2ボルトから外れることがないので、下地材からも外れることがなく、従って、外壁パネルが下地材から外れないように係止することができる。
【0015】
そして、この発明に係る外壁パネル取付具において、前記外れ止め部は、前記第2ボルトが挿通する円板状体とするとよい。このように、外れ止め部の形状を円板状体とすることによって、この外れ止め部をその向きと無関係に、切込み部の奥側部に簡単に嵌合させることができる。
【0016】
また、この発明に係る外壁パネル取付具において、前記第1及び第2ボルトは、前記外壁パネルの中空部に配置されるそれぞれのナットに螺合されるようにしてもよい。このように、ナットを外壁パネルの中空部に配置する場合でも、それぞれのナットに対して第1及び第2ボルトを簡単に螺合させることができる。なぜなら、第1及び第2ボルトをナットに螺合させる作業を、外壁パネルを下地材に対する取付け位置に配置する前の段階、例えば地上で行うことができるからであり、このように地上で作業する状態では、外壁パネルの中空部にナットを装着し易いからである。
【0017】
更に、この発明に係る外壁パネル取付具において、前記下地材と前記挟持部との間に配置されて、前記下地材に固着されるスライドストッパを備え、前記スライドストッパには、前記パネル取付け部材の縁部と係合することによって、前記パネル取付け部材が前記下地材に対してその長さ方向の一方又は両方の向きに移動することを防止する突起が設けられているようにするとよい。このようにすると、例えば地震によって、パネル取付け部材が下地材に対してその長さ方向の一方又は両方の向きに移動する力が働いた場合でも、下地材に固着されたスライドストッパの突起がパネル取付け部材の縁部と係合しているので、パネル取付け部材が下地材に対してその長さ方向に移動することを防止することができる。これによって、下地材と外壁パネルとの位置関係がずれることを防止することができる。
【0018】
そして、この発明に係る外壁パネル取付具において、前記パネル取付け部材の挟持部外表面に、パネル取付け部材の下地材に対する取付け位置を示す施行管理基準線を表示するとよい。この施行管理基準線が下地材の例えば縁部と略一致するように、パネル取付け部材を第1及び第2ボルトで外壁パネルに取り付けると、例えば地震によって、パネル取付け部材と下地材との位置関係が、予め定めた範囲内でずれることがあっても、パネル取付け部材が下地材から外れないようにすることができる。よって、パネル取付け部材を外壁パネルの適切な位置に簡単に取り付けることができる。
【0019】
そして、この発明に係る外壁パネル取付け構造は、外壁パネルをパネル取付け部材によって建物の下地材に取り付ける外壁パネルの取付け構造であって、前記パネル取付け部材に設けられている挟持部と前記外壁パネルとの間に前記下地材を挟み込み、前記挟持部と結合する基端部が少なくとも2本の第1及び第2ボルトで前記外壁パネルに固定され、前記基端部は、前記第1ボルトが挿通されるボルト孔と、前記第2ボルトが出入り可能な横幅で形成された切込み部を有し、この切込み部の奥側部がその入口部よりも横幅が広く形成され、この奥側部に前記第2ボルトに設けられている外れ止め部が嵌合することを特徴とするものである。
【0020】
この外壁パネル取付け構造によると、上記のように、本発明の外壁パネル取付具を使用して外壁パネルを下地材に取り付けた構造と同様の作用を有するので、その説明を省略する。
【0021】
また、この発明に係る外壁パネルの取付け方法は、パネル取付け部材と少なくとも2本の第1及び第2ボルトとによって外壁パネルを建物の下地材に取り付ける外壁パネルの取付け方法において、前記第1ボルトを、前記パネル取付け部材及び前記外壁パネルに設けたそれぞれのボルト孔に挿通すると共に、前記第2ボルトを、前記外壁パネルに設けたボルト孔に挿通して、前記第1及び第2ボルトを、前記外壁パネルの中空部に配置したそれぞれのナットに螺合させ、前記パネル取付け部材が仮止めされた前記外壁パネルを前記下地材に対する取付け位置に配置して、前記パネル取付け部材を、前記第1ボルトを中心にして回転させて前記パネル取付け部材に形成した切込み部に前記第2ボルトを係合させ、前記切込み部の入口部よりも横幅が広く形成されたその奥側部に、前記第2ボルトに設けられた外れ止め部を嵌合させて、前記第1及び第2ボルトを締め付けて前記外壁パネルを前記下地材に取り付けることを特徴とするものである。
【0022】
この外壁パネルの取付け方法によると、上記のように、本発明の外壁パネル取付具を使用して外壁パネルを下地材に取り付けることができるので、その説明を省略する。
【発明の効果】
【0023】
この発明に係る外壁パネル取付具、外壁パネルの取付け構造、及び外壁パネルの取付け方法によると、外壁パネルを下地材に対する取付け位置に配置する前の段階で、外壁パネル取付具を外壁パネルに仮止めしておくことができるので、下地材に対する取付け位置に配置した外壁パネルを、この仮止めされた外壁パネル取付具を使用して下地材に簡単に取り付けることができる。
【0024】
そして、パネル取付け部材を外壁パネルに締結している第1及び第2ボルトが例えば地震によって緩んだとしても、外れ止め部によってパネル取付け部材が下地材から外れないようにすることができるので、外壁パネルが下地材から外れることを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る外壁パネル取付具の一実施形態を図1〜図10を参照して説明する。そして、この実施形態で、この外壁パネル取付具12を使用した外壁パネルの取付け構造、及びこの外壁パネル取付具12を使用して、外壁パネル6を上側及び下側下地材13、14に取り付ける方法を説明する。この外壁パネル取付具12は、図1に示すように、外壁パネル6を建物の上側下地材(例えばアングル)13及び下側下地材(アングルであり、図10参照)14に取り付けることができるものであり、パネル取付け部材15と第1及び第2ボルト3、4とを備えている(同図には、第1ボルト3が表れていない。)。なお、上側下地材13及び下側下地材14は、ブラケット(図10参照)16を介して建物の梁8に溶接されている。外壁パネル6は、例えば中空の押出成形セメント板である。
【0026】
パネル取付け部材15は、図2(a)、(b)に示すように、略台形板状体の挟持部18の下縁と、略矩形板状体の基端部19の上縁とを結合部20を介して互いに結合したものであり、この挟持部18と基端部19とは、互いに平行し、所定の間隔Kを隔てて配置されている。
【0027】
挟持部18は、例えば上側下地材13を挟み込む部分であり、図2(a)に示すように、下縁部の左側の角部が略直角に形成され、右側の角部が約45°に形成されている。そして、挟持部18の表面には、下縁部と平行して2本の施行管理基準線21、21が表示されている。この基準線21は、例えば溝で形成してもよい。
【0028】
基端部19は、外壁パネル6に固定される部分であり、図2(a)に示すように、左側部に第1ボルト3が挿通されるボルト孔22が形成され、右側部にこの基端部19の下縁で開口する切込み部23が形成されている。この切込み部23は、第2ボルト4の出入りが可能な横幅W1で形成され、この切込み部23の奥側に略円形の奥側部24が形成されている。この奥側部24は、その入口部よりも広い横幅W2で形成され、図3(b)、(c)に示す外れ止め部25が嵌合することができる大きさに形成されている。この外れ止め部25は、直径W3(<W2)の円板状体であり、中央に第2ボルト4が挿通する挿通孔25aを有している。また、この第2ボルト4には、図3(b)に示すように、ボルト頭部側からバネワッシャ26、座金27及び外れ止め部25が挿通している。
【0029】
図1は、外壁パネル6の上部を、外壁パネル取付具12によって上側下地材13に取り付けている例を示すが、この図1に示す外壁パネル6の取付け構造と上下対称の取り付け構造で、外壁パネル6の下部も、外壁パネル取付具12によって下側下地材14に取り付けられている。
【0030】
次に、図5〜図9を参照して、この外壁パネル取付具12を使用して外壁パネル6の上部を上側下地材13に取り付ける手順を説明する。まず、図5に示すように、例えばこの外壁パネル6を上側及び下側下地材13、14に対する取付け位置に配置する前の段階で、第1ボルト3を、パネル取付け部材15及び外壁パネル6に設けたそれぞれのボルト孔22、10に挿通すると共に、第2ボルト4を、外壁パネル6に設けたボルト孔(図6参照)28に挿通する。そして、第1及び第2ボルト3、4を、外壁パネル6の中空部6aに配置したそれぞれのナット5、5に螺合させる。なお、第1ボルト3には、バネワッシャ(図示せず)26、座金27及び外れ止め部25が挿通しており、第2ボルト4には、バネワッシャ(図示せず)26及び座金27が挿通している。そして、外壁パネル6は、内側に中空部6aが形成されており、この中空部6aに略矩形板状体のナット5、5を配置する。
【0031】
そして、図5に示すようにして外壁パネル取付具12が仮止めされた外壁パネル6を、図6に示すように(第1及び第2ボルト3、4の頭部を省略している。)、上側及び下側下地材13、14に対する所定の取付け位置に配置する。ただし、図6では、外壁パネル6の上部を上側下地材13の取付け位置に配置した状態を示す。次に、図6〜図8に示すように、パネル取付け部材15を、第1ボルト3を中心にして時計方向に回転させて、パネル取付け部材15に形成した切込み部(奥側部24)23に第2ボルト4を係合させる。次に、図9に示すように、切込み部23の奥側部24に第2ボルト4に装着された外れ止め部25を嵌合させて、第1及び第2ボルト3、4を対応する各ナット5、5に締め付ける。これによって、外壁パネル6の上部を上側下地材13に取り付けることができる。同様にして、別の外壁パネル取付具12を使用して、外壁パネル6の下部を下側下地材14に取り付けることができる。
【0032】
図1は、外壁パネル6を上側下地材13に取り付けた状態を示し、パネル取付け部材15の基端部19は、第1及び第2ボルト(同図には、第1ボルト3が表れていない。)3、4と、これら第1及び第2ボルト3、4に螺合するナット5、5とによって外壁パネル6の上部に締付け固定されている。この状態で、パネル取付け部材15の挟持部18が、外壁パネル6との間に上側下地材13を挟み込んでいる。
【0033】
このようにして取り付けられた外壁パネル取付具12によると、例えば地震によって建物が揺れて、第1及び第2ボルト3、4の締付けが緩んだとしても、図9に示すように、第2ボルト4に設けられている外れ止め部25が切込み部23の奥側部24に嵌合しているので、この外れ止め部25によって、切込み部23が第2ボルト4から外れる反時計方向 に回転することを防止することができる。これによって、パネル取付け部材15は、第2ボルト4から外れることがないので、上側下地材13からも外れることがなく、従って、外壁パネル6が上側下地材13から外れることを確実に防止することができる。
【0034】
また、この実施形態に係る外壁パネル取付具12、外壁パネルの取付け構造、及び外壁パネルの取付け方法によると、外壁パネル6を上側及び下側下地材13、14に対する取付け位置に配置する前の段階で、図5に示すように、外壁パネル取付具12を外壁パネル6に仮止めしておくことができるので、図6〜図9に示すように、上側及び下側下地材13、14に対する取付け位置に配置した外壁パネル6を、この仮止めされた外壁パネル取付具12を使用して各下地材13、14に簡単に取り付けることができる。
【0035】
更に、図9に示すように、外れ止め部25は、円板状体として形成したので、この外れ止め部25をその向きと無関係に、切込み部23の略円形の奥側部24に簡単に嵌合させることができる。
【0036】
そして、図5に示すように、第1及び第2ボルト3、4に螺合させるそれぞれのナット5、5は、外壁パネル6の中空部6aに配置することができる。これによって、ナット5、5が外壁パネル6の外表面に現れることがなく、美観を良くすることができる。そして、このようにナット5、5を外壁パネル6の中空部6aに配置する場合でも、それぞれのナット5、5に対して第1及び第2ボルト3、4を簡単に螺合させることができるので、外壁パネル6を上側及び下側下地材13、14に簡単に取り付けることができる。つまり、第1及び第2ボルト3、4をそれぞれのナット5、5に螺合させる作業を、外壁パネル6を下地材13、14に対する取付け位置に配置する前の段階、例えば地上で行うことができるからである。
【0037】
図10は、図1に示す外壁パネル取付具12を使用して、矩形の縦長の外壁パネル6を上側及び下側下地材13、14に取り付けている状態(縦張り工法)を示している。これら上側及び下側下地材13、14は、互いに間隔を隔てて水平に配置され、ブラケット16を介して梁8に溶接されている。そして、外壁パネル6の上部及び下部のそれぞれに、外壁パネル取付具12が2つずつ取り付けられている。ただし、パネル取付け部材15の挟持部18に傾斜辺として設けた切欠き部29、及び基端部19に設けた切込み部23は、図10に示すように、正面から見て右側部に形成してもよいし、正面から見て左側部に形成してもよい。
【0038】
また、この実施形態では、図1に示すように、パネル取付け部材15の挟持部18を、上側下地材13に対して直接に接触させて押し付けるように取り付けたが、図10のA部拡大図に示すように、上側下地材13と挟持部18との間にスライドストッパ30を配置した外壁パネル取付具12としてもよい。
【0039】
スライドストッパ30は、図4(a)、(b)に示すように、矩形の板状部30aの一方の端縁を屈曲させて突起30bを形成したものである。このスライドストッパ30は、例えば図10のA部拡大図に示すように、上側下地材13に溶接部31で溶接され、突起30bが挟持部18の左側縁部と係合するように設けられて使用される。また、図10に示すように、A部に設けられている外壁パネル取付具12の左側位置には、A部の外壁パネル取付具12と左右対称形の別の外壁パネル取付具12が設けられている。この外壁パネル取付具12に対しては、突起30bが挟持部18の右側縁部と係合するようにこのスライドストッパ30が設けられている。
【0040】
図10に示すように、スライドストッパ30が設けられた少なくとも左右一対の外壁パネル取付具12、12によると、例えば地震によって、パネル取付け部材15が上側下地材13に対してその長さ方向(水平方向)の一方又は両方の向きに移動する力が働いた場合でも、下地材13に溶接(固着)されたそれぞれのスライドストッパ30の突起30bが、それぞれと対応する挟持部18の左側及び右側縁部と係合しているので、パネル取付け部材15が上側下地材13に対してその長さ方向(水平方向)に移動することを防止することができる。これによって、上側及び下側下地材13、14と外壁パネル6との位置関係が水平方向にずれることを確実に防止することができる。
【0041】
図11は、図1に示す外壁パネル取付具12を使用して、横方向に長い矩形の外壁パネル6を左側及び右側下地材33、34に取り付けている状態(横張り工法)を示している。これら左側及び右側下地材33、34は、互いに間隔を隔てて鉛直方向に配置され、ブラケット17を介して柱35に溶接されている。そして、外壁パネル6の左側部及び右側部のそれぞれに、外壁パネル取付具12が2つずつ取り付けられている。
【0042】
また、この実施形態では、図10に示すように、パネル取付け部材15の挟持部18を、上下の各下地材13、14に対して固着せずに、着脱自在に押し付けるように取り付けたが、図11のB部拡大図に示すように、横張り工法の外壁パネル6の下部に取り付けられる下側のパネル取付け部材15の挟持部18を、左右の各下地材33、34に対して溶接してもよい。そして、左右の各下地材33、34と外壁パネル6との間にパッキン(緩衝材)36を挟み込む構成としてもよい。
【0043】
図12及び図13は、例えば外壁パネル6の長さを5,000mm、横幅を1,200mmとし、横幅方向に取り付けられた外壁パネル取付具12と12の間隔を1,056mm、層間変位を1/100と設定して、外壁パネル6のA、B及びCの各点に取り付けられている外壁パネル取付具(パネル取付け部材15)12の変位量を算出し、外壁パネル取付具12の必要とされる寸法及び取付け位置を説明する。
【0044】
図12(a)は、図10に示す縦張り工法の場合であり、パネル取付け部材15は、図1に示すように、上下の各下地材13、14との間に外壁パネル6を挟み込んでいるものとする。層間変位時において、外壁パネル6の右下部のO点を支点にロッキングすると、A、B及びCの各点に取り付けられているパネル取付け部材15が上下の各下地材13、14に対して相対的に移動する。このように、各点に取り付けられているパネル取付け部材15が移動しても、このパネル取付け部材15が上下の各下地材13、14から外れないようにすることができる。
【0045】
今、図12(b)に示すように、パネル取付け部材15が外壁パネル6に第1及び第2ボルト(図示せず)3、4で固定され、このパネル取付け部材15の挟持部18に表示されている2本の施行管理基準線21、21の間に、上側及び下側下地材13、14の各縁部37が位置するように、パネル取付け部材15が取り付けられているとする。例えば、2本の施行管理基準線21の間隔cは、10mm、上側及び下側下地材13、14の各縁部37が挟持部18の先端縁に向かう方向に移動するときの許容移動量aは、15mm以下、上側及び下側下地材13、14の各縁部37が挟持部18から基端部19に向かう方向に移動するときの許容移動量bは、15mm以下に設定されている。dは、パネル取付け部材15の挟持部18と下地材13、14との係合に必要とされる最小長さであり、15mmである。
【0046】
ここで、図12(b)に示すように、1/100の層間変位におけるA、B及びCの各点に取り付けられたパネル取付け部材15の上下方向(Y方向)の移動量は、+10mm、−0.26mm、+10.6mmであるので、それぞれ許容移動量a、b(15mm以下)の範囲内となっている。ただし、A、B及びCの各点に取り付けられているパネル取付け部材15が左右方向(X方向)に移動しても、挟持部18が下地材13、14から外れることがないのでの、その説明を省略する。
【0047】
図13(a)は、図11に示す横張り工法の場合である。ただし、図11に示すように、外壁パネル6の上部に取り付けられている上側の一対のパネル取付け部材15は、左右の各下地材33、34に溶接されておらず、下側の一対のパネル取付け部材15は、左右の各下地材33、34に溶接部32で溶接されているものとする。層間変位時において、柱35と平行する支柱線38が右側に傾斜して、外壁パネル6が水平右方向にスライドすると、上側の一対のパネル取付け部材15が水平右方向に、左右の各下地材33、34に対してXだけ相対的に移動する。そして、下側の溶接された一対のパネル取付け部材15は、溶接部32を中心にしてθだけ回転して、パネル取付け部材15の切込み部23に形成されている奥側部24が略鉛直方向に、外壁パネル6に対してEだけ相対的に移動する。このように、4つの各点に取り付けられているパネル取付け部材15が移動したり回転(揺動)しても、パネル取付け部材15が左右の各下地材33、34から外れないようにすることができるし、パネル取付け部材15の回転を許容することができる。
【0048】
今、図13(a)、(b)に示すように、パネル取付け部材15が外壁パネル6に第1及び第2ボルト(図示せず)3、4で固定されており、このパネル取付け部材15の挟持部18に表示されている2本の施行管理基準線21、21の間に、左側及び右側下地材33、34の各縁部37が位置するように、パネル取付け部材15が取り付けられているとする。ただし、上記と同様に、例えば図13(b)に示す2本の施行管理基準線21、21の間隔cは、10mm、左側及び右側下地材33、34の各縁部37が挟持部18の先端縁に向かう方向に移動するときの許容移動量aは、15mm以下、左側及び右側下地材33、34の各縁部37が挟持部18から基端部19に向かう方向に移動するときの許容移動量bは、15mm以下に設定されている。dは、パネル取付け部材15の挟持部18と下地材33、34との係合に必要とされる最小長さであり、15mmである。そして、切込み部23の奥側部24の内径と外れ止め部25の外径との隙間fは、1.5mmである。また、図13(a)に示すように、左右の下地材33、34の各縁部37から奥側部(切込み部23)24の中心までの寸法eは、50mmである。
【0049】
ここで、図13(b)に示すように、1/100の層間変位における、一対の上側パネル取付け部材15の左右方向(X方向)の移動量は、9mmであるので、それぞれ許容移動量a、b(15mm以下)の範囲内となっている。そして、切込み部23の奥側部24が外れ止め部25に対して鉛直上方向に移動する量Eは、0.5mmであり、許容移動量f(1.5mm以下)の範囲内となっている。この場合、溶接されたパネル取付け部材15は、溶接部32を中心にしてθ(=1/100rad=0.57°)だけ回転する。
【0050】
これら図12及び図13に示すように、パネル取付け部材15の挟持部18の外表面に、パネル取付け部材15の下地材13、14、33、34に対する取付け位置を示す2本の施行管理基準線21、21を表示したことによって、作業者は、この2本の施行管理基準線21、21の間に下地材13等の縁部37が位置するように、パネル取付け部材15を第1及び第2ボルト3、4で外壁パネル6に簡単に取り付けることができる。このような位置関係でパネル取付け部材15を外壁パネル6に取り付けると、例えば地震によって、パネル取付け部材15と下地材13等との位置関係が、予め定めた範囲内でずれることがあっても、パネル取付け部材15が下地材13等から外れないようにすることができる。よって、作業者は、パネル取付け部材15を外壁パネル6の適切な位置に簡単に取り付けることができる。
【0051】
ただし、図10に示す実施形態では、上側下地材13に対して設けられているそれぞれの外壁パネル取付具12にスライドストッパ30を適用したが、上側及び下側下地材13、14に対して設けられているそれぞれの外壁パネル取付具12に対してそれぞれスライドストッパ30を適用してもよい。
【0052】
そして、図7に示すように、この実施形態のパネル取付け部材15では、挟持部18の右側縁に切欠き部29を設けたが、この切欠き部29を設けずに、挟持部18を略矩形の板状体としてもよい。このようにした場合は、パネル取付け部材15を回転させて取付け位置に設定できるように、下地材13等の形状、大きさ等を変更してもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、図10のA部拡大図に示すように、スライドストッパ30の突起30bが挟持部18の左側縁部と係合するようにしたが、これに代えて、挟持部18を矩形の板状体に形成すると共に、スライドストッパ30の板状部30aの両方の各端縁に突起30bを設け、これら両方の各突起30bが挟持部18の左側及び右側の各縁部と係合するようにしてもよい。
【0054】
更に、上記実施形態では、図11のB部拡大図に示すように、外壁パネル6の下部に取り付けられている一対のパネル取付け部材15の各挟持部18を、左右の各下地材33、34に溶接したが、各挟持部18を左右の各下地材33、34に溶接しないようにしてもよい。そして、外壁パネル6の上部及び下部に取り付けられている合計4つのパネル取付け部材15の各挟持部18を左右の各下地材33、34に溶接してもよい。
【0055】
そして、上記実施形態では、図2(a)に示すように、パネル取付け部材15の基端部19に切込み部23を1つ設けたが、これに代えて、基端部19に切込み部23を2つ設けてもよい。このように、切込み部23を2つ設けることによって、ボルト孔22の分を含めて合計3本のボルトでパネル取付け部材15を外壁パネル6に固定することができ、外壁パネル6の取付け強度を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上のように、本発明に係る外壁パネル取付具、外壁パネルの取付け構造、及び外壁パネルの取付け方法は、外壁パネルを建物の下地材に簡単に取り付けることができて、例えば地震によって第1及び第2ボルトが緩んだとしても、パネル取付け部材の挟持部が下地材から外れないようにすることができる優れた効果を有し、このような外壁パネル取付具、外壁パネルの取付け構造、及び外壁パネルの取付け方法等に適用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】この発明の実施形態に係る外壁パネルの取付け構造を示す断面図である。
【図2】(a)は、同実施形態に係るパネル取付け部材の正面図、(b)は同パネル取付け部材の側面図である。
【図3】(a)は、同実施形態に係る外れ止め部が装着された第2ボルトの左側面図、(b)は同第2ボルトの正面図、(c)は同第2ボルトの右側面図である。
【図4】(a)は、同実施形態に係るスライドストッパの平面図、(b)は同スライドストッパの正面図である。
【図5】同実施形態の外壁パネル取付具を外壁パネルに取り付ける手順を示す斜視図である。
【図6】同実施形態の外壁パネル取付具を外壁パネルに仮止めした状態を示す正面図である。
【図7】同実施形態のパネル取付け部材を回転させている途中の状態を示す正面図である。
【図8】同実施形態のパネル取付け部材を回転させて取付け位置に移動した状態を示す正面図である。
【図9】同実施形態のパネル取付け部材を取付け位置に回転移動させて外れ止め部を嵌合させた状態を示す正面図である。
【図10】同実施形態の外壁パネル取付具を使用した縦張り構造を示す斜視図である。
【図11】同実施形態の外壁パネル取付具を使用した横張り構造を示す斜視図である。
【図12】(a)は同実施形態の外壁パネル取付具を使用した縦張り構造の層間変位を示す図、(b)は同縦張り構造に層間変位が生じた時のパネル取付け部材の移動量及び許容移動量を示す図である。
【図13】(a)は同実施形態の外壁パネル取付具を使用した横張り構造の層間変位を示す図、(b)は同横張り構造に層間変位が生じた時のパネル取付け部材の移動量及び許容移動量を示す図である。
【図14】従来の外壁パネルの取付け構造を示す断面図である。
【図15】同従来の外壁パネル取付具を外壁パネルに取り付ける手順を示す斜視図である。
【図16】同従来の外壁パネル取付具を外壁パネルに仮止めした状態を示す正面図である。
【図17】同従来のパネル取付け部材を回転させている途中の状態を示す正面図である。
【図18】同従来のパネル取付け部材を回転させて取付け位置に移動した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0058】
3 第1ボルト
4 第2ボルト
5 ナット
6 外壁パネル
8 梁
10、22、28 ボルト孔
12 外壁パネル取付具
13 上側下地材
14 下側下地材
15 パネル取付け部材
16、17 ブラケット
18 挟持部
19 基端部
20 結合部
21 施行管理基準線
23 切込み部
24 奥側部
25 外れ止め部
26 バネワッシャ
27 座金
29 切欠き部
30 スライドストッパ
31、32 溶接部
33 左側下地材
34 右側下地材
35 柱
36 パッキン
37 下地材の縁部
38 支柱線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁パネルを建物の下地材に取り付ける外壁パネル取付具であって、
前記外壁パネルとの間に前記下地材を挟み込む挟持部と、前記挟持部と結合し少なくとも2本の第1及び第2ボルトで前記外壁パネルに固定される基端部とを有するパネル取付け部材を備え、前記基端部は、前記第1ボルトが挿通されるボルト孔と、前記第2ボルトが出入り可能な横幅で形成された切込み部とを有し、この切込み部の奥側部がその入口部よりも横幅が広く形成され、この奥側部に前記第2ボルトに設けられている外れ止め部が嵌合されることを特徴とする外壁パネル取付具。
【請求項2】
前記外れ止め部は、前記第2ボルトが挿通する円板状体であることを特徴とする請求項1記載の外壁パネル取付具。
【請求項3】
前記第1及び第2ボルトは、前記外壁パネルの中空部に配置されるそれぞれのナットに螺合されることを特徴とする請求項1又は2記載の外壁パネル取付具。
【請求項4】
前記下地材と前記挟持部との間に配置されて、前記下地材に固着されるスライドストッパを備え、前記スライドストッパには、前記パネル取付け部材の縁部と係合することによって、前記パネル取付け部材が前記下地材に対してその長さ方向の一方又は両方の向きに移動することを防止する突起が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の外壁パネル取付具。
【請求項5】
前記パネル取付け部材の挟持部外表面に、パネル取付け部材の下地材に対する取付け位置を示す施行管理基準線を表示したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の外壁パネル取付具。
【請求項6】
外壁パネルをパネル取付け部材によって建物の下地材に取り付ける外壁パネルの取付け構造であって、
前記パネル取付け部材に設けられている挟持部と前記外壁パネルとの間に前記下地材を挟み込み、前記挟持部と結合する基端部が少なくとも2本の第1及び第2ボルトで前記外壁パネルに固定され、前記基端部は、前記第1ボルトが挿通されるボルト孔と、前記第2ボルトが出入り可能な横幅で形成された切込み部を有し、この切込み部の奥側部がその入口部よりも横幅が広く形成され、この奥側部に前記第2ボルトに設けられている外れ止め部が嵌合することを特徴とする外壁パネルの取付け構造。
【請求項7】
パネル取付け部材と少なくとも2本の第1及び第2ボルトとによって外壁パネルを建物の下地材に取り付ける外壁パネルの取付け方法において、
前記第1ボルトを、前記パネル取付け部材及び前記外壁パネルに設けたそれぞれのボルト孔に挿通すると共に、前記第2ボルトを、前記外壁パネルに設けたボルト孔に挿通して、前記第1及び第2ボルトを、前記外壁パネルの中空部に配置したそれぞれのナットに螺合させ、
前記パネル取付け部材が仮止めされた前記外壁パネルを前記下地材に対する取付け位置に配置して、前記パネル取付け部材を、前記第1ボルトを中心にして回転させて前記パネル取付け部材に形成した切込み部に前記第2ボルトを係合させ、
前記切込み部の入口部よりも横幅が広く形成されたその奥側部に、前記第2ボルトに設けられた外れ止め部を嵌合させて、前記第1及び第2ボルトを締め付けて前記外壁パネルを前記下地材に取り付けることを特徴とする外壁パネルの取付け方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2006−348581(P2006−348581A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−176011(P2005−176011)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(000135335)株式会社ノザワ (52)
【Fターム(参考)】