外装材取付金具
【課題】外装材の重量によって外装材受け部が下方へ曲がらない構造とした外装材取付金具を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明に係る外装材取付金具1は、外壁固定用のビス穴3が貫設された外壁当接面2と、外壁当接面2の両端が折り曲げ形成された通気路保持部8と、通気路保持部8の先端に形成された外装材受圧面部11と、外装材受圧面部11と、その内側端が近接するように外壁当接面2の下端より水平状に折り曲げ形成された外装材受け部5と、外装材受け部5の先端に立設された外装材下端係留部6とを備える。
【解決手段】本発明に係る外装材取付金具1は、外壁固定用のビス穴3が貫設された外壁当接面2と、外壁当接面2の両端が折り曲げ形成された通気路保持部8と、通気路保持部8の先端に形成された外装材受圧面部11と、外装材受圧面部11と、その内側端が近接するように外壁当接面2の下端より水平状に折り曲げ形成された外装材受け部5と、外装材受け部5の先端に立設された外装材下端係留部6とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外装材取付金具に関する。詳しくは建築物等の外壁面に外装材を取り付けるための外装材取付金具に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来より建築物等の外壁面に外装材を取り付けるための取付金具が提案されており、例えば特許文献1に記載されている。具体的には図7(図7(イ)は、外装材接続金具の斜視図を示す、図7(ロ)は、外装接続金具の取り付け状態の側断面図を示す。)に示すように、外装材接続金具110は、外壁固定用のビス穴101を有する外壁当接面102と、この外壁当接面102の両端を湾曲状に折り曲げて形成したリブ103を有し、外壁当接面102の下端より、上下の外装材端部に当接する立設片104と垂直片105と有する水平板106を延設した構造とされている。
【0003】
しかし、図7(ロ)に示すように、外壁面107に外装材接続金具110をビス108によって取付け固定した場合に、外装材109と外壁面107とはリブ103の高さによって通気層111が形成されることになり、充分な通気層111を確保することができない問題がある。
また、外装材109を受ける水平板106の面積が小さいために保持力が弱いという問題がある。
【0004】
そこで、本件出願人は前記の問題点を解消するために外装材取付金具を出願した。具体的には、図8に示すように、取付金具120の両側に一定幅の通気層が確保され、かつ外装材裏側が接し、固定するための外装材受圧面部121と、その内側に、先端部分が下側に折り曲げられた外装材固定部122と、先端部分が上側に折り曲げられた外装材受け部123とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−830号公報
【特許文献2】実用新案登録第3069030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献2における外装材取付金具では、金属板に切込みを入れて折り曲げて作成されるものであり、外装材受け部123は外装材受圧面部121より前方に突出された状態で外装材を保持することになり、補強用のリブ124を施しても外装材受け部123部分のみが外装材の重量により下方へ折曲がる恐れがある。
【0007】
本発明は、以上に点に鑑みて創案されたものであって、外装材の重量によって外装材受け部が下方へ曲がらない構造とした外装材取付金具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る外装材取付金具は、外壁固定用のビス穴が貫設された外壁当接面と、前記外壁当接面の両端が折り曲げ形成された通気路保持部と、前記通気路保持部の先端に形成された外装材受圧面部と、前記外壁当接面の下端より略水平状に折り曲げ形成された外装材受け部と、前記外装材受け部の先端に立設された外装材下端係留部と、前記外装材受け部の両側端が前記通気路保持部および外装材受圧面部に沿って形成された切欠開口部とから構成され、前記外装材受圧面部に臨む前記切欠開口部の内側端は、該外装材受圧面部に近接状態とされる。
【0009】
ここで、外装材受圧面部に外装材受け部の内側端が近接するような構成とされることにより、外装材の重量によって外装材受け部にかかる下方へのモーメントは外装材受圧面部に分散される。
【0010】
また、外装材受け部の先端に外装材上端係留部が垂設されることにより、外装材の下端は外装材受け部の外装材下端係留部によって係止されると共に、この外装材の下方に配置される外装材の上端は外装材上端係留部によって係止される。
【0011】
また、外装材受圧面部に、外装材受け部の内側端が係留される突起部を設けることによって、外装材の重量によって外装材受け部にかかる下方へのモーメントは外装材受圧面部に分散されると共に、外装材受け部の内側端が外装材受圧面部に設けられる突起部によって係留されることにより外装材受け部の変形を防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の外装材の取付金具によれば、外装材受け部の内側端を外装材受圧面部に接することにより、外装材の重量により下方向へのモーメントが外装材受け部と外装材受圧面部分散されることにより外装材受け部の下方向への変形を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す展開説明図である。
【図3】本発明を適用した外装材取付金具の一例の要部拡大図である。
【図4】本発明を適用した外装材取付金具の一例の装着状態を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した外装材取付金具の他の例を示す斜視図である。
【図6】本発明を適用した外装材取付金具の他の例の装着状態を示す説明図である。
【図7】従来の外装材取付金具の一例を示す説明図である。
【図8】従来の外装材取付金具の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す斜視図、図2は、本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す展開説明図、図3は、本発明を適用した外装材取付金具の一例の要部拡大図、図4は、本発明を適用した外装材取付金具の一例の装着状態を示す説明図である。
【0015】
ここで示す外装材取付金具1は、プレス機等の金型加工によって鋼板が四辺形状に打ち抜かれると共に、外壁当接面2にビス穴3が貫設され、更に切込み4が入れられ折り曲げて目的の外装材取付金具に形成されている。
【0016】
まず、図2において切込み4が開設される外装材受け部5部分が略直角状に立ち上げられ、更にその先端の中央部分が上方に略直角状に折り曲げられて外装材下端係留部6とされ、この外装材下端係留部6の両側に位置する外装材受け部5の先端部分が下方に略直角状に折り曲げられて外装材上端係留部7とされている。
【0017】
次に、外壁当接面2の両側を内側へ略直角状に折り曲げて通気路保持部8とされると共に、その先端を外側へ略直角状に折り曲げて外装材の裏面に接するための外装材受圧面部9が形成されている。
【0018】
また、通気路保持部8、8との間の外壁当接面2には、建築物等の外壁に固定するためのビス穴3が貫設され、更に外装材受け部5の折り曲げ部分には強度向上を目的とする補強用リブ9が形成されている。
【0019】
ここで、外装材受け部5の両側端が通気路保持部8と外装材受圧面部9に沿って切り欠いた切欠開口部10が設けられている。この切欠開口部10によって外装材受け部5の内側端が外装材受圧面部11に対峙するまで延設され、かつ外装材受け部5に臨む切欠開口部10の内側端14が外装材受圧面部9に接するように形成されている。
【0020】
そして外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が接する外装材受圧面部11の直近下部に、外装材受け部5の内側端14が係留するための係留突起部12が形成されている。
【0021】
本発明の外装材取付金具では図4に示すように、建築物等の外壁Aに対して外装材取付金具1の外壁当接面2裏面を当接し、ビスBをビス穴3にねじ込ませることによって外装材取付金具1が取り付けられる。
【0022】
そこで、外装材Cの下端面に設けられる差込み溝Dを、外装材受け部5の外装材下端係留部6に挿入することにより外装材Cの下端は外装材受圧面部9と外装材受け部5の外装材下端係留部6との間によって保持される。また、外装材Dの上端面に設けられる挿込み溝Eを、外装材受け部5の外装材上端係留部7に挿入することにより外装材Cの上端は保持される。
【0023】
また、通気路保持部8によって外装材Cと外壁Aとの間に一定間隔の通気路Eが確保される。更に、外装材受け部5の両側内側端は外装材受圧面部11と接した状態とされると共に、外装材受圧面部11の直近下部に係留突起部12が形成されているために外装材Cの重量によって外装材受け部5に下方へのモーメントは外装材受圧面部11に分散され、かつ係留突起部12によって外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が係止されることにより外装材受け部5の下方へ変形が防止される。
【0024】
なお、本実施例では外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が外装材受圧面部11に接した状態を詳述するものであるが、必ずしも外装材受圧面部11に接する必要性は無く、例えば近接した状態であっても構わない。
【0025】
次に、図5は、本発明を適用した外装材取付金具の他の例を示す斜視図であり、外壁当接面2の下部に外装材受け部5部分が略直角状に立ち上げられ、更にその先端が上方に略直角状に折り曲げられて外装材下端係留部6とされている。
【0026】
また、外壁当接面2の両側を内側へ略直角状に折り曲げて通気路保持部8とされると共に、その先端を外側へ略直角状に折り曲げて外装材の裏面に接するための外装材受圧面部11が形成されている。
【0027】
また、通気路保持部8、8との間の外壁当接面2には、建築物等の外壁に固定するためのビス穴3が貫設され、更に外装材受け部5の折り曲げ部分には強度向上を目的とする補強用リブ9が形成されている。
【0028】
ここで、外装材受け部5の両側端が通気路保持部8と外装材受圧面部11に沿って切り欠いた切欠開口部10が設けられている。この切欠開口部10によって切欠開口部の内側端が外装材受圧面部11に対峙するように延設され、かつ外装材受圧面部11に臨む切欠開口部の内側端14が接するような状態に形成されている。
【0029】
そして外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が接する外装材受圧面部11の直近下部に、切欠開口部10の内側端14が係留するための係留突起部12が形成されている。
【0030】
ここで、図6に示すように、外装材取付金具1は、外壁Bの最下部に取り付けられる外装材Cの下端を保持する場合に使用する。この場合には、外装材Cの下端面に設けられる差込み溝Eを、外装材受け部5の外装材下端係留部6に挿入することにより外装材Cの下端は外装材受圧面部11と外装材受け部5の外装材下端係留部6との間によって保持されている。また、外装材Cの上端面に設けられる挿込み溝Dを、外装材受け部5の外装材上端係留部7に挿入することにより外装材Cの上端は保持されている。
【0031】
また、通気路保持部8によって外装材Cと外壁Aとの間に一定間隔の通気路Eが確保されている。更に、外装材受け部5の内側端14は外装材受圧面部11と接した状態とされると共に、外装材受圧面部11の直近下部に係留突起部12が形成されているために外装材Cの重量によって外装材受け部5に下方へのモーメントは外装材受圧面部11に分散され、かつ係留突起部12によって外装材受け部5の両側端の切欠開口部10の内側端14が係止されることにより外装材受け部5の下方への変形を防止することが可能となる。
【0032】
以上の構成より成る本発明の外装材取付金具では、外装材受け部の内側端を外装材受圧面部に接し、その直近下部に係留突起部を設けることにより、外装材の重量により下方向へのモーメントが外装材受け部に分散されると共に、外装材受け部の内側端が係留突起部によって係止されることにより外装材受け部が下方向へ変形するのを防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1 外装材取付金具
2 外壁当接面
3 ビス穴
4 切込み
5 外装材受け部
6 外装材下端係留部
7 外装材上端係留部
8 通気路保持部
9 補強用リブ
10 切欠開口部
11 外装材受圧面部
12 係留突起部
13 溝部
14 内側端
【技術分野】
【0001】
本発明は、外装材取付金具に関する。詳しくは建築物等の外壁面に外装材を取り付けるための外装材取付金具に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来より建築物等の外壁面に外装材を取り付けるための取付金具が提案されており、例えば特許文献1に記載されている。具体的には図7(図7(イ)は、外装材接続金具の斜視図を示す、図7(ロ)は、外装接続金具の取り付け状態の側断面図を示す。)に示すように、外装材接続金具110は、外壁固定用のビス穴101を有する外壁当接面102と、この外壁当接面102の両端を湾曲状に折り曲げて形成したリブ103を有し、外壁当接面102の下端より、上下の外装材端部に当接する立設片104と垂直片105と有する水平板106を延設した構造とされている。
【0003】
しかし、図7(ロ)に示すように、外壁面107に外装材接続金具110をビス108によって取付け固定した場合に、外装材109と外壁面107とはリブ103の高さによって通気層111が形成されることになり、充分な通気層111を確保することができない問題がある。
また、外装材109を受ける水平板106の面積が小さいために保持力が弱いという問題がある。
【0004】
そこで、本件出願人は前記の問題点を解消するために外装材取付金具を出願した。具体的には、図8に示すように、取付金具120の両側に一定幅の通気層が確保され、かつ外装材裏側が接し、固定するための外装材受圧面部121と、その内側に、先端部分が下側に折り曲げられた外装材固定部122と、先端部分が上側に折り曲げられた外装材受け部123とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−830号公報
【特許文献2】実用新案登録第3069030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献2における外装材取付金具では、金属板に切込みを入れて折り曲げて作成されるものであり、外装材受け部123は外装材受圧面部121より前方に突出された状態で外装材を保持することになり、補強用のリブ124を施しても外装材受け部123部分のみが外装材の重量により下方へ折曲がる恐れがある。
【0007】
本発明は、以上に点に鑑みて創案されたものであって、外装材の重量によって外装材受け部が下方へ曲がらない構造とした外装材取付金具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る外装材取付金具は、外壁固定用のビス穴が貫設された外壁当接面と、前記外壁当接面の両端が折り曲げ形成された通気路保持部と、前記通気路保持部の先端に形成された外装材受圧面部と、前記外壁当接面の下端より略水平状に折り曲げ形成された外装材受け部と、前記外装材受け部の先端に立設された外装材下端係留部と、前記外装材受け部の両側端が前記通気路保持部および外装材受圧面部に沿って形成された切欠開口部とから構成され、前記外装材受圧面部に臨む前記切欠開口部の内側端は、該外装材受圧面部に近接状態とされる。
【0009】
ここで、外装材受圧面部に外装材受け部の内側端が近接するような構成とされることにより、外装材の重量によって外装材受け部にかかる下方へのモーメントは外装材受圧面部に分散される。
【0010】
また、外装材受け部の先端に外装材上端係留部が垂設されることにより、外装材の下端は外装材受け部の外装材下端係留部によって係止されると共に、この外装材の下方に配置される外装材の上端は外装材上端係留部によって係止される。
【0011】
また、外装材受圧面部に、外装材受け部の内側端が係留される突起部を設けることによって、外装材の重量によって外装材受け部にかかる下方へのモーメントは外装材受圧面部に分散されると共に、外装材受け部の内側端が外装材受圧面部に設けられる突起部によって係留されることにより外装材受け部の変形を防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の外装材の取付金具によれば、外装材受け部の内側端を外装材受圧面部に接することにより、外装材の重量により下方向へのモーメントが外装材受け部と外装材受圧面部分散されることにより外装材受け部の下方向への変形を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す展開説明図である。
【図3】本発明を適用した外装材取付金具の一例の要部拡大図である。
【図4】本発明を適用した外装材取付金具の一例の装着状態を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した外装材取付金具の他の例を示す斜視図である。
【図6】本発明を適用した外装材取付金具の他の例の装着状態を示す説明図である。
【図7】従来の外装材取付金具の一例を示す説明図である。
【図8】従来の外装材取付金具の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す斜視図、図2は、本発明を適用した外装材取付金具の一例を示す展開説明図、図3は、本発明を適用した外装材取付金具の一例の要部拡大図、図4は、本発明を適用した外装材取付金具の一例の装着状態を示す説明図である。
【0015】
ここで示す外装材取付金具1は、プレス機等の金型加工によって鋼板が四辺形状に打ち抜かれると共に、外壁当接面2にビス穴3が貫設され、更に切込み4が入れられ折り曲げて目的の外装材取付金具に形成されている。
【0016】
まず、図2において切込み4が開設される外装材受け部5部分が略直角状に立ち上げられ、更にその先端の中央部分が上方に略直角状に折り曲げられて外装材下端係留部6とされ、この外装材下端係留部6の両側に位置する外装材受け部5の先端部分が下方に略直角状に折り曲げられて外装材上端係留部7とされている。
【0017】
次に、外壁当接面2の両側を内側へ略直角状に折り曲げて通気路保持部8とされると共に、その先端を外側へ略直角状に折り曲げて外装材の裏面に接するための外装材受圧面部9が形成されている。
【0018】
また、通気路保持部8、8との間の外壁当接面2には、建築物等の外壁に固定するためのビス穴3が貫設され、更に外装材受け部5の折り曲げ部分には強度向上を目的とする補強用リブ9が形成されている。
【0019】
ここで、外装材受け部5の両側端が通気路保持部8と外装材受圧面部9に沿って切り欠いた切欠開口部10が設けられている。この切欠開口部10によって外装材受け部5の内側端が外装材受圧面部11に対峙するまで延設され、かつ外装材受け部5に臨む切欠開口部10の内側端14が外装材受圧面部9に接するように形成されている。
【0020】
そして外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が接する外装材受圧面部11の直近下部に、外装材受け部5の内側端14が係留するための係留突起部12が形成されている。
【0021】
本発明の外装材取付金具では図4に示すように、建築物等の外壁Aに対して外装材取付金具1の外壁当接面2裏面を当接し、ビスBをビス穴3にねじ込ませることによって外装材取付金具1が取り付けられる。
【0022】
そこで、外装材Cの下端面に設けられる差込み溝Dを、外装材受け部5の外装材下端係留部6に挿入することにより外装材Cの下端は外装材受圧面部9と外装材受け部5の外装材下端係留部6との間によって保持される。また、外装材Dの上端面に設けられる挿込み溝Eを、外装材受け部5の外装材上端係留部7に挿入することにより外装材Cの上端は保持される。
【0023】
また、通気路保持部8によって外装材Cと外壁Aとの間に一定間隔の通気路Eが確保される。更に、外装材受け部5の両側内側端は外装材受圧面部11と接した状態とされると共に、外装材受圧面部11の直近下部に係留突起部12が形成されているために外装材Cの重量によって外装材受け部5に下方へのモーメントは外装材受圧面部11に分散され、かつ係留突起部12によって外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が係止されることにより外装材受け部5の下方へ変形が防止される。
【0024】
なお、本実施例では外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が外装材受圧面部11に接した状態を詳述するものであるが、必ずしも外装材受圧面部11に接する必要性は無く、例えば近接した状態であっても構わない。
【0025】
次に、図5は、本発明を適用した外装材取付金具の他の例を示す斜視図であり、外壁当接面2の下部に外装材受け部5部分が略直角状に立ち上げられ、更にその先端が上方に略直角状に折り曲げられて外装材下端係留部6とされている。
【0026】
また、外壁当接面2の両側を内側へ略直角状に折り曲げて通気路保持部8とされると共に、その先端を外側へ略直角状に折り曲げて外装材の裏面に接するための外装材受圧面部11が形成されている。
【0027】
また、通気路保持部8、8との間の外壁当接面2には、建築物等の外壁に固定するためのビス穴3が貫設され、更に外装材受け部5の折り曲げ部分には強度向上を目的とする補強用リブ9が形成されている。
【0028】
ここで、外装材受け部5の両側端が通気路保持部8と外装材受圧面部11に沿って切り欠いた切欠開口部10が設けられている。この切欠開口部10によって切欠開口部の内側端が外装材受圧面部11に対峙するように延設され、かつ外装材受圧面部11に臨む切欠開口部の内側端14が接するような状態に形成されている。
【0029】
そして外装材受け部5の両側端に形成される切欠開口部10の内側端14が接する外装材受圧面部11の直近下部に、切欠開口部10の内側端14が係留するための係留突起部12が形成されている。
【0030】
ここで、図6に示すように、外装材取付金具1は、外壁Bの最下部に取り付けられる外装材Cの下端を保持する場合に使用する。この場合には、外装材Cの下端面に設けられる差込み溝Eを、外装材受け部5の外装材下端係留部6に挿入することにより外装材Cの下端は外装材受圧面部11と外装材受け部5の外装材下端係留部6との間によって保持されている。また、外装材Cの上端面に設けられる挿込み溝Dを、外装材受け部5の外装材上端係留部7に挿入することにより外装材Cの上端は保持されている。
【0031】
また、通気路保持部8によって外装材Cと外壁Aとの間に一定間隔の通気路Eが確保されている。更に、外装材受け部5の内側端14は外装材受圧面部11と接した状態とされると共に、外装材受圧面部11の直近下部に係留突起部12が形成されているために外装材Cの重量によって外装材受け部5に下方へのモーメントは外装材受圧面部11に分散され、かつ係留突起部12によって外装材受け部5の両側端の切欠開口部10の内側端14が係止されることにより外装材受け部5の下方への変形を防止することが可能となる。
【0032】
以上の構成より成る本発明の外装材取付金具では、外装材受け部の内側端を外装材受圧面部に接し、その直近下部に係留突起部を設けることにより、外装材の重量により下方向へのモーメントが外装材受け部に分散されると共に、外装材受け部の内側端が係留突起部によって係止されることにより外装材受け部が下方向へ変形するのを防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1 外装材取付金具
2 外壁当接面
3 ビス穴
4 切込み
5 外装材受け部
6 外装材下端係留部
7 外装材上端係留部
8 通気路保持部
9 補強用リブ
10 切欠開口部
11 外装材受圧面部
12 係留突起部
13 溝部
14 内側端
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁固定用のビス穴が貫設された外壁当接面と、
前記外壁当接面の両端が折り曲げ形成された通気路保持部と、
前記通気路保持部の先端に形成された外装材受圧面部と、
前記外壁当接面の下端より略水平状に折り曲げ形成された外装材受け部と、
前記外装材受け部の先端に立設された外装材下端係留部と、
前記外装材受け部の両側端が前記通気路保持部および外装材受圧面部に沿って形成された切欠開口部とから構成され、
前記外装材受圧面部に臨む前記切欠開口部の内側端は、該外装材受圧面部に近接状態とされた
外装材取付金具。
【請求項2】
前記外装材受け部の先端に外装材上端係留部が垂設された
請求項1記載の外装材取付金具。
【請求項3】
前記外装材受圧面部に、前記外装材受け部の内側端が係留される突起部を設ける
請求項1または2に記載の外装材取付金具。
【請求項1】
外壁固定用のビス穴が貫設された外壁当接面と、
前記外壁当接面の両端が折り曲げ形成された通気路保持部と、
前記通気路保持部の先端に形成された外装材受圧面部と、
前記外壁当接面の下端より略水平状に折り曲げ形成された外装材受け部と、
前記外装材受け部の先端に立設された外装材下端係留部と、
前記外装材受け部の両側端が前記通気路保持部および外装材受圧面部に沿って形成された切欠開口部とから構成され、
前記外装材受圧面部に臨む前記切欠開口部の内側端は、該外装材受圧面部に近接状態とされた
外装材取付金具。
【請求項2】
前記外装材受け部の先端に外装材上端係留部が垂設された
請求項1記載の外装材取付金具。
【請求項3】
前記外装材受圧面部に、前記外装材受け部の内側端が係留される突起部を設ける
請求項1または2に記載の外装材取付金具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2010−229636(P2010−229636A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75446(P2009−75446)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000210975)中央発条工業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000210975)中央発条工業株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
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