説明

多方向入力装置

【課題】操作部材をX−Y−Z3軸の原点位置に正確に復帰させ、入力位置の制御精度を高め、操作性向上が図れる多方向入力装置を提供する。
【解決手段】磁力センサ21a〜21eが搭載された基板20上にケース8,22を設け、上側ケース8に操作部材2をX−Y−Z軸方向に移動操作自在に組み込む。下側ケース側の大円環状マグネット24と操作部材側の小円環状マグネット18は互いに同芯状に配置し、また、操作部材側の上部マグネット17とケース側の下部マグネット23は互いに平行に配置する。マグネット18,24間の反発力及びマグネット23,17間の反発力により、操作部材2はケース8に対して、直交3軸方向の原点位置に自動復帰するように付勢される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多方向入力装置に関するものであり、特に、互いに直交するX−Y−Zの3軸方向に移動操作自在な操作部材を具備する多方向入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、多方向入力装置は、電子機器などの入力装置として広く用いられている。此種多方向入力装置は、図5及び図6に示すように、基板13上に設けられたケース8と、該ケース8に対して互いに直交する3軸方向に移動(摺動及び押動)操作自在に保持して組み込まれた操作部材2と、該操作部材2の移動変位を検出するセンサ(図示省略)と、前記操作部材2を元の中立位置に復帰させる圧縮コイルばね(図示省略)とを備えている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平7−94053号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の多方向入力装置は、操作部材2を手指で移動操作した後に、操作部材2から手指を離すと、圧縮コイルばねの機械的付勢力により、操作部材2が元の位置に復帰する。しかし、この構成の多方向入力装置によると、操作部材2と保持部材との間に部品精度上のクリアランスの発生が避けがたい上に、操作部材2が圧縮コイルばねの機械的接触力による摺動磨耗によってがたつきが生じやすいことから、操作部材2が圧縮コイルばねの機械的接触力で摺動磨耗してがたつきが生じやすい。
【0004】
このようなことから、操作部材2が元の中立位置に正確に復帰せず(復帰誤差)、操作部材2による入力制御精度に支障を来し、特に、長期使用に伴い、操作部材2と保持部材間の磨耗量が増大して、操作部材2の操作性を低下させるという問題があった。
【0005】
そこで、操作部材の復帰精度及び入力位置精度を高めて操作性を良くするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、基板上に設けられたケースと、該ケースにX,Y軸の直交2軸方向へ摺動自在に組み込まれた保持部材と、該保持部材にX,Y軸と直交するZ軸方向へ摺動自在に組み込まれた操作部材と、該操作部材の移動変位を検出するセンサとを備え、前記操作部材が前記ケースに対してX,Y,Z軸の直交3軸方向へ位置移動自在に設けられて成る多方向入力装置であって、前記保持部材の下端外周部に第1のマグネットを設けると共に、該第1のマグネットに対し磁気的付勢力を発生させる第2のマグネットを前記ケースの内周部に設け、該付勢力により、前記操作部材が前記ケースに対してX,Y直交2軸の原点位置に自動復帰するように構成され、更に、前記保持部材の下端側に第3のマグネットを設けると共に、該第3のマグネットに対し磁気的付勢力を発生させる第4のマグネットを前記ケースの下底側に設け、該付勢力により、前記操作部材が前記ケースに対してZ軸の原点位置に自動復帰するように構成されている多方向入力装置を提供する。
【0007】
この構成によれば、ケースに保持部材がX,Y軸方向へ摺動自在に組み込まれ、該保持部材には、操作部材がZ軸方向へ摺動自在に組み込まれている。そして、第1のマグネットと第2のマグネットの間に生じる付勢力は、操作部材をケースに対してX,Y2軸の原点位置に常に戻すように作用する。又、第3のマグネットと第4のマグネットとの間に生
じる付勢力は、操作部材をケースに対してZ軸の原点位置に常に戻すように作用する。
【0008】
従って、操作部材の入力操作後に、該操作部材から手指を離すと、前記付勢力により操作部材がケースに対して,X,Y軸方向及びZ軸方向の原点位置に戻ることによって、操作部材が直交3軸方向の原点位置に自動復帰する。
【0009】
請求項2記載の発明は、上記第1のマグネットと第2のマグネットは共に円環状に形成され、且つ、互いに同芯上に配置されている請求項1記載の多方向入力装置を提供する。
【0010】
この構成によれば、円環状に形成された第1のマグネットと第2のマグネットは、互いに同芯上に配置されているので、操作部材が原点位置を中心とする多方向に入力移動された後に、操作部材から手指を離すと、操作部材は原点位置に円滑に復帰する。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記センサが磁力センサ、容量センサ、抵抗方式センサ等の検出型センサである請求項1又は2記載の多方向入力装置を提供する。
【0012】
この構成によれば、センサが無接点検出型センサであるので、操作部材の多方向への入力変位量が無接触にて検出される。
【0013】
請求項4記載の発明は、上記保持部材と上記操作部材の間に弾性可動板が介装されている請求項1,2又は3記載の多方向入力装置を提供する。
【0014】
この構成によれば、保持部材と上記操作部材の間に弾性可動板(板ばね)を介装したので、弾性可動板により操作部材は押圧操作方向と反対方向に付勢力される。従って、操作部材の入力操作時には、弾性可動板の力に抗して操作部材が押動変位する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明は、操作部材から手指を離すと、前記付勢力により操作部材は、ケースに対して直交3軸方向の原点位置に自動復帰するので、圧縮コイルばね復帰タイプの従来構造に比べて、構造がシンプル化するだけでなく、がたつきを起こすことなく、操作性が良くなると共に、操作部材が直交3軸方向の原点位置に正確かつ迅速に復帰し、操作部材の復帰精度及び入力位置精度が向上するという優れた効果を奏する。
【0016】
請求項2記載の発明は、操作部材が多方向に入力操作した後に、操作力を解除すると、操作部材が原点位置に確実に復帰するので、請求項1記載の効果に加えて、多方向に摺動操作するタイプの多方向入力装置に幅広く適用でき、設計の自由度及び汎用性が高くなるメリットを有する。
【0017】
請求項3記載の発明は、操作部材の移動変位が無接触にて検出されるので、請求項1又は2記載の効果に加えて、接触型センサの場合に必要であった機械的な接触部材が不要となり、構造の一層の簡素化が可能となると共に、操作力が小さくなり使い勝手が向上する。
【0018】
請求項4記載の発明は、弾性可動板の力に抗して操作部材が移動変位するので、請求項1,2又は3記載の効果に加えて、操作部材の入力操作時に、快適なクリック感が感ぜられ、加えて、入力操作後に操作部材が原点位置に復帰した時には、弾性可動板の力によって操作部材が原点位置に確実に保持される。即ち、非操作状態の操作部材は、ケースに対して原点位置に確実に固定保持され、たとえ操作部材に意図せぬ外力が作用しても、操作部材の位置ずれを抑止しうるメリットがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、操作部材がケースに対してX,Y,Z軸の直交3方向へ移動操作自在に設けられて成る多方向入力装置において、操作部材用保持部材の下端外周部に第1のマグネットを設けると共に、第1のマグネットに対し磁気的付勢力を発生させる第2のマグネットをケースの内周部に設け、該付勢力により、操作部材が前記ケースに対してX,Y直交2軸の原点位置に自動復帰するように構成され、且つ、保持部材の下端側に第3のマグネットを設けると共に、該第3のマグネットに対し磁気的付勢力を発生させる第4のマグネットをケースの下底側に設け、該付勢力により、操作部材がケースに対してZ軸の原点位置に自動復帰するように構成されていることにより、簡単な構成でありながら、がたつきを起こすことなく、入力操作性が良くなると共に、直交3軸方向の原点位置に操作部材が正確かつ迅速に復帰して、復帰精度及び入力位置精度が向上するという目的を達成した。
【実施例】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態を図1乃至図4に従って説明する。本実施例は、電子機器のX−Y−Z3軸方向のインプットディバイス等に用いられる小型の多方向入力装置1に適用したものであるが、これに限らず操作コントローラや各種情報機器のポインティング装置などにも勿論適用できる。
【0021】
本実施例の多方向入力装置1は、変位検出用のセンサ21a〜21eが搭載された基板20上にケース8,22を設け、該ケース8,22に対し操作部材2を直交3軸方向に変位入力自在に組み込んだタイプのものであって、ケース側大円環状マグネット24と操作部材側小円環状マグネット18とを互いに同芯状に配置し、且つ、操作部材側上部マグネット17とケース側平板状下部マグネット23とを平行に互いに水平配置することにより、マグネット18,24間及びマグネット23,17間に生ずる均等な反発力によりバランスがとれ、操作部材2がX−Y2軸及びZ軸の3次元座標方向のディフォルト位置に自動復帰するようにしたことを特徴とする。
【0022】
図1、図2、図3及び図4はそれぞれ、本実施例による多方向入力装置1を示す断面図、正面図、斜視図及び分解斜視図である。図において、2は上面が湾曲状に形成された操作部材であり、操作部材2の下端側部分は、ケース8の中央孔8Aに挿入されて、移動操作自在に組付けられている。より詳しくは、この操作部材2は、互いに直交するX軸方向−Y軸方向(基板20と平行な左右軸方向−前後軸方向)に摺動変位可能、且つ、Z軸方向(操作部材2の上下中心軸方向)に押動変位可能に設けられている。
【0023】
なお、操作部材2の摺動方向は、X,Y2軸の原点位置を中心とする複数の放射方向(円周方向で等角度の位相)、即ち、4方向、8方向又は多方向に設定できるが、この場合、操作部材2の放射方向移動を円滑に案内するためのガイドを設けることができる。
【0024】
操作部材2は、その中央下側に中空状の円筒部3を有し、円筒部3には断面逆T字型の連結シャフト4が一体に内嵌圧入されている。この連結シャフト4の下側には大径部5が形成され、大径部5の下面側には金属製の弾性可動板(板ばね)6が介設され、弾性可動板6は適度な可撓性を有する。前記大径部5は、弾性可動板6を介して、常に上方向の付勢力を受けるように組付けられている。従って、操作部材2は、弾性可動板6によって上方向に付勢されているために、操作者が操作部材2を手指で入力操作したときに、操作者は快いクリック感を感じる。
【0025】
9は円形の支持部材であり、支持部材9上面の中央部、外周部には夫々、円環状の突部10、突部11が起立形成されている。また、中央部の円環状突部10内側には、前述の弾性可動板6の周縁部が固定され、該弾性可動板6の周縁部を除く部分は、上方へ凸の略半球面状に形成され、上下へ往復変位して動けるように構成されている。
【0026】
12は上底円筒状に形成された保持部材であり、保持部材12の上底中央部には、孔13を有する円形の段差状上面部14が形成されている。孔13には連結シャフト4が上方向へ貫通して嵌着されている一方、段差状上面部14は、前記大径部5と円筒部3との間に挟持固定されている。
【0027】
保持部材12の周壁には2個の係止孔15が相対峙して設けられ、各係止孔15には、支持部材9の外周面に形成した突起部16が係止固定されている。また、保持部材12の下面には、これと同径の円板状のマグネット17が固定されている。
【0028】
更に、保持部材12の下端部外周には、小円環状のマグネット18が固定され、小円環状のマグネット18は後述のケース側大円環状のマグネット24に対し、その全円周において中心方向の反発力が均等に生ずるように構成されている。
【0029】
20は基板であり、基板20上には、5個の磁力センサ21a〜21eが搭載されている。そのうち、2個の磁力センサ21a、21bはX軸方向に離間して対向配置されている一方、磁力センサ21c、21dはY軸方向に離間して対向配置されている。
【0030】
ここで、操作部材2に対するX軸入力又はY軸入力により、操作部材2がX軸方向又はY軸方向に移動したとき、マグネット17もこれと一体的にX軸方向又はY軸方向へ移動変位するが、この移動変位量は、磁力センサ21a、21b又は磁力センサ21c、21dによって電磁気的に検出される。又、操作部材2に対するZ軸入力により、操作部材2がZ軸方向に移動したとき、マグネット17のZ軸方向への移動変位量は、磁力センサ21eによって電磁気的に検出される。
【0031】
更に、基板20の上には磁力センサ21a〜21eを介して、下底円筒形の下部ケース22が載置固定されている。下部ケース22の下底面には、円板状のマグネット23と、これとほぼ同一の径寸法の大円環状のマグネット24とが順次載置固定され、大円環状のマグネット24は、下部ケース22の内周面側に密嵌して装着固定されている。
【0032】
大円環状マグネット24と小円環状マグネット18とは互いに同芯上に配置され、両者間に反発力が発生するように着磁されている。この反発力により、小円環状マグネット18にはその中心位置、即ち、操作部材2のX−Y2軸中立位置に復帰させる磁気的付勢力が常に作用する。
【0033】
また、下側の円板状マグネット23と上側の円板状マグネット17とは互いに平行に配置され、両者間に反発力が発生するように着磁されている。この反発力により、操作部材2はケース8に対して上方へ付勢される。このため、操作部材2下端側に固定した保持部材12の下段部が、ケース8の中心孔8A周縁部下面に当接することで、操作部材2は、その上方移動位置が規制されてZ軸原点位置に復帰する。
【0034】
なお、大円環状のマグネット24は、下部ケース22の内側に密嵌して装着固定されている。又、下部ケース22は上部ケース8の内側に密嵌して装着固定されている。
【0035】
上記構成の多方向入力装置1を使用する際、操作者は、操作部材2の上面に手指を当てて、操作部材2をケース8,22に対して、X軸方向又はY軸方向に入力操作する。すると、保持部材12下端側に固定された円板状のマグネット17も、X軸方向又はY軸方向に一体に変位する。このマグネット17のX軸方向又はY軸方向の変位量、すなわち、操作部材2のX−Y2軸方向の入力操作量は、磁力センサ21a、21b又は磁力センサ21c、21dにより電磁気的に検出される。
【0036】
ここで、保持部材12の外周に固定した小円環状マグネット18と、下部ケース22の内周に固定した大円環状マグネット24との間には、小円環状マグネット18の中心方向に向かう反発力が、その全周において均等に作用している。このため、X軸方向及びY軸方向において、操作部材2の中立位置(原点位置)に向かう付勢力が、保持部材12に対して均等に働いている。つまり、前記反発力は、操作部材2を操作前の原点位置に復帰させる方向に、常にバランス良く作用している。
【0037】
従って、前記X−Y2軸入力操作量の検出後に、操作者が操作部材2から手指を離すと、保持部材12つまり操作部材2は、小円環状マグネット18と大円環状マグネット24間に生じる反発力によって、X軸方向及びY軸方向の原点位置に可及的速やかに自動復帰する。
【0038】
また、操作部材2には、上下のマグネット23とマグネット17間にも均等な反発力が作用しており、この反発力はZ軸方向において、保持部材12に対し操作部材2をZ軸原点位置に押し上げる方向に常に作用している。従って、操作者が操作部材2から手指を離すと、操作部材2はケース8に対して、マグネット17,23間の反発力により、Z軸方向における操作前の原点位置に可及的速やかに自動復帰する。
【0039】
このように、操作部材2の操作力を解除すれば、操作部材2は、互いに同芯上に配置されたマグネット18とマグネット24間の反発力により、X軸方向及びY軸方向の原点位置に瞬時に自動復帰する。また、操作部材2は、互いに上下平行に配置されたマグネット17とマグネット23間の反発力により、Z軸方向の原点位置に瞬時に自動復帰する。
【0040】
因みに、従来構造では、操作部材2の原点位置への復帰移動の際に、操作部材2の下部にばね力が直接機械的に作用して、機械的ながたつきを招く要因になっていた。その点、本発明は、磁気的な力が無接触状態で操作部材2に働くので、操作部材2が円滑に応答性良く復帰動作するのみならず、機械的ながたつきを起こすことなく、入力操作性が著しく向上する。
【0041】
以上の如く、本実施例によれば、手指による操作部材2の多方向への操作後に、操作部材2から手指を離すと、操作部材2は、マグネット18とマグネット24の間の反発力により、X−Y2軸の原点位置に円滑・迅速に復帰すると共に、マグネット17とマグネット23間の反発力により、Z軸方向の原点位置に円滑・迅速に自動復帰する。
【0042】
上記構成の多方向入力装置1は、従来に比べて構造が簡素化するだけでなく、X−Y2軸方向の中立位置に操作部材2を高精度に復帰させることができる。又、多方向摺動操作タイプの多方向入力装置にも幅広く適用でき、設計の自由度及び汎用性が増大する。
【0043】
更に、磁力センサ21a〜21eは無接点検出型センサであるので、操作部材2の摺動変位が無接触にて検出され、もって、接触型センサを用いる場合とは異なり、機械的な接触部材が不要となり、操作部材2の操作力が小さくなる。
【0044】
また、保持部材12と上記操作部材2の間に弾性可動板(板ばね)6を介装したので、弾性可動板6により操作部材2は押圧操作方向と反対方向に付勢力される。従って、操作部材2の入力操作時には、弾性可動板6の力に抗して操作部材2が移動変位する。
【0045】
斯くして、弾性可動板6の力に抗して操作部材2が移動変位するので、操作部材2の入力操作時に、操作者は快適なクリック感を覚えると共に、操作部材2が入力操作後に原点位置に復帰した時には、弾性可動板6の力によって操作部材2は原点位置に確実に固定保
持される。
【0046】
而して、非操作状態の操作部材2は、ケース8に対して原点位置、特に、保持部材12上段部がケース8上部下面に押し付けられたZ軸原点位置に確実に固定保持され、たとえ操作部材2に意図せぬ外力が作用しても、操作部材2が位置ずれを起こす恐れもない。
【0047】
上記実施例では、センサとしては磁力センサを用いたが、操作部材の移動位置又は変位量を検出できるセンサであれば、例えば静電容量センサ、抵抗方式センサ等の他の検出手段を用いることができる。
【0048】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る一実施の形態を示し、多方向入力装置の断面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】図1の斜視図。
【図4】図1の分解斜視図。
【図5】従来の多方向入力装置の斜視図。
【図6】図5の正面図。
【符号の説明】
【0050】
1 多方向入力装置
2 操作部材
3 円筒部
4 連結シャフト
5 大径部
6 弾性可動板(板ばね)
8 上部ケース
8A 中心孔
9 支持部材
10 突部
11 突部
12 保持部材
13 孔
14 段差状上面部
15 係止孔
16 突起部
17 円板状マグネット(第3のマグネット)
18 小円環状マグネット(第1のマグネット)
20 基板
21a〜21e 磁力センサ(変位センサ)
22 下部ケース
23 円板状マグネット(第4のマグネット)
24 大円環状マグネット(第2のマグネット)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に設けられたケースと、該ケースにX,Y軸の直交2軸方向へ摺動自在に組み込まれた保持部材と、該保持部材にX,Y軸と直交するZ軸方向へ摺動自在に組み込まれた操作部材と、該操作部材の移動変位を検出するセンサとを備え、前記操作部材が前記ケースに対してX,Y,Z軸の直交3軸方向へ位置移動自在に設けられて成る多方向入力装置であって、
前記保持部材の下端外周部に第1のマグネットを設けると共に、該第1のマグネットに対し磁気的付勢力を発生させる第2のマグネットを前記ケースの内周部に設け、該付勢力により、前記操作部材が前記ケースに対してX,Y直交2軸の原点位置に自動復帰するように構成され、
前記保持部材の下端側に第3のマグネットを設けると共に、該第3のマグネットに対し磁気的付勢力を発生させる第4のマグネットを前記ケースの下底側に設け、該付勢力により、前記操作部材が前記ケースに対してZ軸の原点位置に自動復帰するように構成されていることを特徴とする多方向入力装置。
【請求項2】
上記第1のマグネットと第2のマグネットは共に円環状に形成され、且つ、互いに同芯上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の多方向入力装置。
【請求項3】
上記センサが磁力センサ、容量センサ、抵抗方式センサ等の検出型センサであることを特徴とする請求項1又は2記載の多方向入力装置。
【請求項4】
上記保持部材と上記操作部材の間に弾性可動板が介装されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の多方向入力装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−277981(P2006−277981A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−91028(P2005−91028)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】