説明

多様的胸部超音波操作

【課題】 乳房の多様性超音波スキャニングが記載され、それは手で操作可能な圧縮/スキャニング組立体(1208)を包含する装置(1202)を使用する。圧縮/スキャニング組立体(1208)は、超音波トランスデューサ(1304)及び実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレン(1218)を有する圧縮部材を有しており、メンブレン(1218)は乳房を大略胸の方向に圧縮する第一表面と該第一表面と反対側の第二表面とを具備している。圧縮/スキャニング組立体(1208)は、更に、超音波トランスデューサ(1304)へ結合されており且つ大略胸に向かう方向に圧縮されながら乳房をスキャンするためにメンブレンの第二表面にわたって超音波トランスデューサを掃引させる形態とされているトランスデューサ並進機構を有している。実質的に平面状のスキャニング表面を具備している手で操作可能なスキャナ(1208,1508)に基づく乳房のシステム化し及び/又は標準化した超音波スキャニングについても記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本仮特許明細書は医学的超音波イメージングに関するものである。より詳細には、本明細書は多様的乳房超音波スキャニング装置及び関連する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乳房のボリュメトリック(volumetric)超音波スキャニングは、例えば、2003年1月9日に公開された本出願人に譲渡されているUS2003/007598A1において記載されているような乳癌スクリーニング用の相補的モダリティとして提案されており、尚上記米国公開公報を引用により本明細書に取込む。従来の二次元X線マンモグラムは乳房全体にわたっての乳房組織の個々のスライスのX線不透明度の総和を禁止するに過ぎないものであるが、超音波は乳房組織の個々のスライスの音波特性を別々に検知することが可能であり、従ってX線マンモグラフィのみでは行うことのできない乳房病変の検知を行うことを可能とする場合がある。X線マンモグラフィの実践の別の良く知られた欠点は、乳房における線維乳腺組織の含有率が高い患者を包含する密度の高い乳房の女性の場合に見出されている。線維乳腺(fibroglandular)組織は周りの脂肪組織よりも一層高いX線吸収を有しているので、高い線維乳腺組織含有率を有する乳房の部分はX線が良く透過するものではなく、従ってその結果得られるマンモグラムは線維乳腺組織が存在する区域において減少された情報を包含している。
【0003】
引用により本明細書に取込む2004年4月15日に公開された本出願人に譲渡されているWO2004/030523A2は、頭尾(CC)面、内外側斜め(MLO)面等の観察面に沿って乳房を圧縮し、且つ乳房を超音波的にスキャンするフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニング装置を期待している。スキャニング表面は、乳房の片側を圧縮する少なくとも部分的に適合的であり実質的にぴんと張ったメンブレン又はフィルムシートを有している。乳房の反対側は膨張させることが可能な空気袋を具備する圧縮プレートにより圧縮される。トランスデューサ並進メカニズムが、乳房をスキャンするためにトランスデューサを並進させながら、フィルムシートの反対側に対してトランスデューサ表面を保持する。カンガイシステムが、該トランスデューサが並進運動されるに連れ、トランスデューサ表面とフィルムシートとの間の界面に結合剤の連続的な供給を自動的に維持する。
【0004】
上記したWO2004/030523A2において記載されているスキャニング装置の動作は、少なくとも部分的に、乳房の「垂下性(pendulous)」特性、即ち軸平面(CCスキャンのため)、サジタル平面(横方向スキャンのため)、又は軸平面とサジタル平面との間に存在しているその他のアンチ冠状面(例えば、MLOスキャンのため)に沿って圧縮するために乳房が胸壁から離れてスキャニング表面上へ延在する能力に依存している。本明細書において使用するように、アンチ冠状面という用語は、冠状面に対しほぼ垂直に存在している1つの平面のことを意味している。従来のX線マンモグラフィの場合のように、殆どの乳房はこのような垂下性特性を有しているものと仮定されている。個体群の大部分に対しては効果的なものであるが、垂下性特性のないより小さな乳房を有する患者の場合に問題が発生する。何故ならば、殆どの診断的に重要な乳房組織は充分な量だけスキャニング表面にわたって外側へ延在することが不可能なものだからである。更に、垂下性乳房を有する患者の場合であっても、スキャニング表面上に延在することのない胸壁近くの組織のイメージングにおいて困難性が存在する場合がある。
【0005】
乳房超音波スキャニング装置の1つの重要な特質は機械的制御及び操作の容易性である。一般的に言えば、乳房の寸法、形状、及び密度が広範囲のものであるという点のみならず、乳房区域近く及び周りの患者の体型(例えば、肩の輪郭、胸骨の輪郭、肋骨の輪郭等)が広範囲に異なるという点に鑑み、ボリュメトリック超音波乳房スキャンを採取することは高度に患者に特定的な処理である場合がある。従って、多様性があり且つスキャンされる特定の患者に対して容易に適応可能なスキャニング装置は、乳房ボリュームの超音波画像の最適な採取を容易化させることが可能である。更に、使用の容易性はスキャニング装置の売り込み及び商業的成功に対して前向きに影響を与える場合もある。
【0006】
実質的なスキャナの多様性を必要とする異なる寸法、形状及び密度を有する乳房の完全且つ高品質のボリュメトリックスキャン(volumetric scan)を実施することが可能であるということに加えて、乳房スキャニングシステムにおける別の重要な特質は、少なくともある程度の臨床的システム化及び/又は標準化に対する従順性である。例えば、例え超音波スキャンが異なるスキャニングユニットに関し異なる技術者により実施される場合であっても、意味のある年毎の比較を与えるために異なる年において同一の乳房が同一の態様でスキャンされることが望ましい。同様に、より普遍的に適用可能な放射線科医解釈技術を育むため、より良い訓練材料の開発を行うため、及び/又は自動化した反自動化したコンピュータ補助診断(CAB)システムをトレーニングするためのイメージデータベースの開発を行うために、同様な形状をした乳房を有する異なる患者における組織構造の容易な比較を行うことを可能とするシステムを提供することが望ましい。
【0007】
【特許文献1】米国特許公開2003−007598A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、垂下性乳房のみならず小さな非垂下性乳房にも適用可能な乳房超音波スキャニングシステムを提供することが望ましい。
【0009】
更に、患者の胸壁近くであっても高品質の超音波イメージングを達成することが可能な乳房超音波スキャニング装置を提供することが望ましい。
【0010】
更に、患者にとって快適であり、費用効率的患者処理率を有しており、且つより小さなメディカルクリニックに対しても所有するのに費用効率的であるこのような乳房超音波スキャニング装置を提供することが望ましい。
【0011】
更に、多様性があり、異なる背丈及び/又は障害の患者に対して適用することが可能であり、且つ個別化したスキャニング手順を容易化することが可能なこのような乳房超音波スキャニング装置を提供することが望ましい。
【0012】
更に、このような乳房超音波スキャニング装置を使用して異なる寸法、形状及び/又は密度の乳房をスキャンする態様において少なくともある程度の標準化を容易化させる方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
1つの好適実施例によれば、患者の乳房のフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニング用の装置及び関連する方法が提供され、該装置は、スキャニング表面を具備する超音波トランスデューサと、実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレンであって乳房と接触する第一表面及び該第一表面と反対側の第二表面を持っているメンブレンを有する第一圧縮部材と、乳房の配置及び圧縮を可能とするために該第一圧縮部材と相対的に移動可能な第二圧縮部材と、乳房をスキャンするために該超音波トランスデューサを並進させる間該メンブレンの前記第二表面に対して該超音波トランスデューサの該スキャニング表面を保持する形態とされているトランスデューサ並進メカニズムとを有している。上記WO2004/030523A2において記載したのと同様な方法を使用して、乳房がCC、MLO、又はその他のアンチ冠状面に沿って圧縮されるべき場合にスキャンを得る。然しながら、好適実施例によれば、本装置は、又、(i)乳房を真正面の態様で受け止め且つ胸の方向に乳房を圧縮した状態で第一圧縮部材を位置決めすること、及び(ii)該第二圧縮プレートの除去、又は該第二圧縮プレートの邪魔にならない位置への移動によって胸の方向に圧縮した乳房の真正面のスキャンを受付けるために適合されている。
【0014】
好適には、FFBUスキャニング装置は、剛性で且つ実質的に静止的なフレームを有しており、且つ該第一及び第二圧縮部材は、該フレームに回動自在に装着されているアームへ回動自在に接続されている。このことは、スキャンが行われている間にFFBU装置周りに患者と技術者とを配置させる態様の数において柔軟性を増加させることを可能とする。それは、又、背の高い患者、背の低い患者、車椅子に乗っているか又はその他の障害を有する患者に適用することを可能とする。1つの好適実施例においては、該アームはタレットのような形態で該フレームへ装着することが可能であり、且つ該第一及び第二圧縮部材はボールジョイント特性を有するソケットにおいて該アームへ回動自在に接続されている。
【0015】
別の好適実施例によれば、FFBUスキャニング装置は従来の超音波システムが一体化されており且つハンドヘルド超音波プローブを具備する従来のユーザインターフェースが設けられている。このことはFFBUスキャニング装置の高い多様性を与えており、多様な理由のうちのいずれかに対し医者により雑多な手作業による乳房スキャンを可能としている。小さなクリニックの場合には、FFBUスキャニング装置の小さなフットプリント即ち据え付け面積が、FFBUスキャナーのみならず一般的使用のための従来の超音波装置(例えば、妊娠、血管、胸部スキャン)として2倍の価値となることを可能とする。
【0016】
別の好適実施例によれば、ゲルパッドが第一圧縮部材の表面上に一体化されており、該ゲルパッドは真正面スキャンのために胸の方向へ圧縮された乳房とのより良い音響的結合を促進しながら改善された患者の快適性を促進する。オプションとして、第二圧縮部材は永久的に除去することが可能であり、且つFFBUスキャニング装置は単に真正面スキャナとして機能することが可能である。FFBUスキャニング装置は、うつ伏せの、前傾して立っている、直立して立っている、部分的に仰向けの、及び完全に仰向けの位置を包含する多様な位置においての真正面乳房スキャニングを可能とすべく適合されており且つ形態とされている。
【0017】
別の好適実施例によれば、患者の乳房のフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニング用の装置及び関連する方法が提供され、該装置は乳房を大略胸の方向に少なくとも部分的に圧縮し且つそのスキャンを採取する。本装置は、直立した患者に関しても使用することが可能であるが、完全に仰向けの位置又は部分的に仰向け(即ち、リクライニング)の位置にある患者に対して特に有用である。本装置は、ユーザにより容易に取扱うために適合されている少なくとも部分的に独立したポッドのようなキャラクターを具備する圧縮/スキャニング組立体を有している。該圧縮/スキャニング組立体は超音波トランスデューサと、実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレンとを有しており、該メンブレンは乳房と接触するための第一表面と該第一表面と反対側の第二表面とを有しており、該トランスデューサは乳房をスキャンするためにそれと接触して第二表面にわたって掃引される。
【0018】
1つの好適実施例においては、該圧縮/スキャニング組立体はフレームへ結合されている可動支持アームの一端に維持されている。該支持アームの該端部は該フレームと相対的に3つの並進自由度(例えば、x,y,z)の全てを有しており、且つ該圧縮/スキャニング組立体は該可動支持アームの該端部と相対的に3つの回転自由度(例えば、ピッチ、ロール、ヨウ)の全てを有している。好適には、該支持アームは、容易なユーザの取扱いを可能としながら、(i)空中において中立的に浮揚性であるか、又は(ii)乳房圧縮のための軽い正味の下方向重量(例えば、2−3ポンド)を有するかのいずれかで弾発的で部分的に摩擦的な態様で該圧縮/スキャニング組立体を支持する。取扱うことが容易であることに加えて、該スキャニング装置は、更に、患者の快適性及び信頼性のあるスキャニングを促進させる。何故ならば、患者はスキャニング結果を混乱させることなしに手順期間中快適に息をすることが可能であり、該圧縮/スキャニング組立体は患者の胸部で上下(又は内外)に移動することが可能だからである。オプションとして、該支持アームは該圧縮/スキャニング組立体に対する位置及び配向を検知することを可能とするためのポテンシオメータを有することが可能であり、又はその他のタイプの位置及び配向検知(例えば、ジャイロスコープ、磁気的、光学的)を使用することが可能である。所望である場合に、該圧縮/スキャニング組立体と該患者との間の相対的な運動を検知するために患者の胸の上に更なる位置及び配向センサーをオプションとして配置させることが可能である。
【0019】
1つの好適実施例においては、該圧縮/スキャニング組立体はハウジングを有しており、その中に、該トランスデューサが配設され、該ハウジングはアパーチャを包含しており、それを横断して該メンブレンが位置決めされている。好適には、該メンブレンと該ハウジングの両方が、該位置決め及びスキャニング処理期間中に該圧縮/スキャニング組立体を介して乳房表面をユーザが観察することを可能とする位置において透明である。1つの好適実施例においては、スキャン期間中に乳房の穏かな横方向閉じ込めのために乳房に向かいメンブレンから延在して横方向支持要素が設けられており、該横方向支持要素は例えばゴム物質等の少なくとも部分的に柔軟性のある物質を有している。
【0020】
別の好適実施例においては、該圧縮/スキャニング組立体は該支持アームから機械的に分離されており、ユーザの手によって完全に支持され且つ取扱われる。オプションとして、該圧縮/スキャニング組立体は該支持アームから延在しているケーブルを介して超音波プロセッサへ電気的に結合させることが可能であり、該ケーブルは、又、ユーザによって偶発的に解き離れた場合に床の上方へ該圧縮/スキャニング組立体を懸架することによりバックアップのサポートを与えるものである。更にその他の好適実施例においては、該圧縮/スキャニング組立体は超音波プロセッサへ信号を転送するためにワイヤレスデジタル通信又はその他の電磁放射に基づいた通信を使用する。
【0021】
又、超音波トランスデューサを包含しており且つ実質的に平坦な圧縮表面を具備するポッドのような手により取扱い可能な超音波スキャナを使用して乳房を超音波によりスキャニングする方法が提供され、該圧縮表面は第一側部上で乳房と接触し、超音波トランスデューサが該圧縮表面の第二側部にわたり掃引される。1つの好適実施例においては、各乳房に対し単一の真正面が取られ、該圧縮表面は冠状面に対し実質的に平行であり且つ乳房に対し胸の方向に押付けられる。別の好適実施例においては、各乳房の複数個の補助的圧縮スキャンが採取され、それに対し、該圧縮表面は夫々複数個の所定の冠状面からずれた面内に配向される。1実施例においては、該補助的圧縮スキャンから採取されたイメージボリュームは真正面スキャンから採取されたイメージボリュームを補充するために使用される。別の実施例においては、単一の真正面スキャンが省略され且つ該補助的圧縮スキャンから採取されたイメージボリュームのみが使用される。該補助的圧縮スキャンは、外側前頭スキャン、内側前頭スキャン、下前頭スキャン、上前頭スキャンを包含することが可能であるが、これらに制限されるものではない。
【0022】
1実施例においては、補助的圧縮スキャンの数及び選択は乳房の寸法分類に従って決定される。小さな乳房の場合には、臨床的に重要な組織を超音波により画像形成するためには外側前頭スキャン及び内側前頭スキャンで充分な場合がある。中間寸法の乳房の場合には、臨床的に重要な組織の充分なるイメージングを容易とさせるために下前頭スキャンが付加的に採取される。大きな寸法の乳房の場合には、臨床的に重要な組織を捕獲するために下前頭スキャンと上前頭スキャンの両方が付加的に採取される。好適には、年毎の比較を簡単化するため及び/又は多様なその他の有用な目的のために乳房の寸法に従って1組の通常標準且つ同等の超音波イメージボリュームが採取される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
上記は好適実施例に基づくフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニングユニット100の斜視図を示している。FFBUスキャニングユニット100は、上側圧縮部材112がエンドユーザによって現場で着脱自在であるように当該技術において公知な方法を使用して構成されていることを除いて、上記のWO2004/030523A2において記載されているものと多くの点において同様である。図1は取り外した状態における上側圧縮部材112を示している。
【0024】
FFBUスキャニングユニット100はキャスタホイールをロックすることによる本製品の使用中にある場合に実質的に不動とされる剛性ハウジング102を有している。位置106の近くに、FFBUスキャニングユニット100は、超音波トランスデューサを駆動し且つそれからボリュメトリック乳房超音波データを発生するための完全に機能的な超音波エンジンを有している。ボリュメトリックスキャンデータは、当該技術において知られている多様なデータ転送方法のうちのいずれかを使用して更なる処理のために別のコンピュータシステムへ転送させることが可能である。超音波エンジンと同一のコンピュータ上で実現することが可能な汎用コンピュータの一般的なユーザインターフェース及びシステム制御のために設けられている。該汎用コンピュータは、独立したスタンドアローンユニットとすることが可能であり、又はネットワークを介して接続されている遠隔ステーションにより遠隔的に制御され、形態特定され及び/又はモニタすることが可能である。
【0025】
FFBUスキャニングユニット100はガントリー108を移動自在に支持しており、該ガントリー108は、現場で取り外し可能な圧縮組立体112及びスキャニング組立体114を包含している乳房圧縮及びスキャニング組立体を支持している。ガントリー108は車椅子における患者を包含して異なる背丈の患者に適合させるために垂直方向に移動自在である。ガントリー108は図1におけるZ軸周りに、即ち前後方向に対して平行な軸周りに−180度から+180度にわたり回転可能である。このことは任意の角度からのスキャニングを可能とさせる。ガントリー108は、例えば、−90度及び+90度における純粋に内外側(ML)スキャンを包含する、いずれかの乳房の内外側斜め(MLO)スキャンを可能とする任意の角度に対して自動的に及び/又は手動的に回転させることが可能である。乳房をCC、MLO又はその他のアンチ冠状面に沿って圧縮させてスキャンを得るために上記WO2004/030523A2に記載されているものと同様の方法が使用される。
【0026】
FFBUスキャニングユニット100は、更に、スタンドアローンのハンドヘルド超音波スキャニングユニットに付随するような、「従来の」超音波ユーザインターフェース103を有している。ハンドヘルドプローブ132に付随しているものは、ディスプレイモニタ134、キーボード136、従来の超音波システムに付随するように、多くの既知のスイッチ、ボタン、トラックボール等(不図示)を収容するためのパネル138である。FFBUスキャニングモード期間中に、ディスプレイモニタ134はスキャニング処理期間中にユーザ入力及び実時間フィードバックを与える。然しながら、ハンドヘルドモードにおいては、超音波ユーザインターフェース130は既知の従来のハンドヘルド超音波ユニットのように動作する。
【0027】
FFBUユニット100は、更に、フォルダ102内に着脱自在に位置されている手動的バーコードスキャナ140を有している。バーコードスキャナ140は、医療ファイル、医学的イメージ、又は関連するHIS/RISシステムにおいて使用されているその他の文書からバーコードをスキャニングすることにより患者を識別するために使用される。このことはキーボード又はその他の手動的入力装置を使用して患者を手作業により識別するために必要とされる余分な努力を節約する。
【0028】
図2は患者の右側乳房の真正面スキャンに対して位置決めされた場合のFFBUスキャニングユニット100を例示している。ガントリー108は約45度の角度に回転されており、従って患者はスキャニング組立体114の表面上に寄りかかることが可能である。乳房はしっかりとしかし快適な態様で胸の方向に圧縮される。というのは、その圧縮力を発生させるのは患者自身の体重だからである。点線202はスキャニング表面との乳房の接触軌跡を示しており、且つ点204は乳房の乳首が存在する箇所を示している。説明の便宜上、超音波ユーザインターフェース130は図2においては省略してある。
【0029】
図3は好適実施例に基づいて胸の方向に圧縮させた乳房の真正面スキャンを受取る患者の斜視図を例示している。示されるように、患者の右腕はスキャニング表面の上端上に快適に配置させることが可能である。
【0030】
図4は図1−2のスキャニング装置の処理コンポーネント106の概念的概略図を例示している。FFBUプロセッサ402がFFBUスキャニング機能性及びFFBUスキャニングモードにおけるユーザインターフェース130を制御し、一方超音波エンジン404は生の超音波データを受取り且つ処理する。従来の超音波システムフロントエンドプロセッサ406は従来のハンドヘルドスキャニングモードにおいてユーザインターフェース130を制御する。図4においては別々のコンポーネントとして図示してあるが、プロセッサ402,404,406は異なるソフトウエアモジュールを稼動させる共通のプロセッサ内に統合させることが可能である。
【0031】
図5−6は別の好適実施例に基づく多機能スキャニングユニット500の正面及び背面斜視図を夫々例示している。スキャニングユニット500は多くの点において図1のスキャニングユニット100と類似しているが、真正面乳房スキャンを受付けるために該ユニットから取り外す代わりに邪魔にならない位置へフリップさせることが可能な上側圧縮組立体512を有している。
【0032】
スキャニングユニット500は剛性ハウジング502を有しており、それはキャスタホイールをロックさせることにより本製品を使用している場合に実質的に移動不可能なものとされる。スタンドアローンハンドヘルド超音波スキャニングユニットに付随するように「従来の」超音波ユーザインターフェースが設けられている。ハンドヘルドプローブ532に付随しているものはディスプレイモニタ534、キーボード536、及び従来の超音波システムに付随するように多くの既知のスイッチ、ボタン、トラックボール等(不図示)を収納するパネル538である。FFBUスキャニングモード期間中に、ディスプレイモニタ534はスキャニングプロセス期間中にユーザ入力及び実時間フィードバックを与える。然しながら、ハンドヘルドモードにおいては、超音波ユーザインターフェースは既知の従来のハンドヘルド超音波ユニットのように動作する。処理コンポーネントは図1,2,4の装置のものと同様である。
【0033】
スキャニングユニット500は、蝶番的ジョイント556によって結合されている第一剛性部材552と第二剛性部材554とを有する支持アームを回動自在に支持している。タレットのような装置604は、該支持アームを該装置周りの殆どの角度に回転させ、且つ上昇及び下降させることを可能とする。該支持アームは、圧縮組立体512とスキャニング組立体514とを包含する乳房圧縮及びスキャニング組立体を支持している。スキャニング組立体514は多様な位置のうちで与えられた患者又はクラスの患者に対して最も便利な位置へ患者に対して相対的に上昇、下降、前方又は後方へ傾斜、及び左又は右(即ち、前後軸周り)へ傾斜させることが可能である。図5−6に示したように、圧縮組立体512は、第一形態においては、CC、MLO又はその他の実質的にアンチ冠状面に沿って乳房を圧縮させるためにスキャニング組立体514と相対的に上昇及び下降させることが可能である。第二形態においては、圧縮組立体512は真正面スキャニングのための余裕を与えるために後方へ傾斜させることが可能であり(図6参照)、且つ本装置から完全に取り外すことは必要ではない。スキャニング組立体514はマイラー(Mylar)又は同様の物質、及び/又は上記WO2004/030523A2に記載されているようなその他の物質を有するぴんと張られたメンブレンを有する表面515を包含している。
【0034】
図5−6の好適実施例においては、(i)ボールジョイントのような機構558及び602、(ii)蝶番のような機構556、及び上述したような機能性を達成するために使用されるタレットのような機構604が存在している。然しながら、この好適実施例の範囲はこれら特定のタイプの機械的実現例に制限されるものではない。そうではなく、好適実施例の範囲から逸脱することなしに上述した能力を達成するために多様な異なる機構のいずれかを使用することが可能である。
【0035】
図7は図5−6のものと同様なスキャニングユニット700の背面斜視図を例示しているが、表面515の上のスキャニング組立体514内に組込まれたゲルパッド702が設けられている。このゲルパッド702は改善した患者の快適性を促進させると共に、真正面スキャンのための胸の方向に圧縮した乳房とのより良い音響的結合を促進させる。
【0036】
図8はスキャニング組立体514内に組込まれたゲルパッド702の側面図を例示している。ゲルパッド702はシリコーンゴムの層802から形成されており、好適には、0.5mmと1.0mmとの間の厚さを有しており、スキャニング組立体の表面515の周辺周りに密封状に配置されている。層802と表面515とは閉じたスラブのようなキャビティを形成しており、該キャビティは比較的に粘性があり音響的に伝導性のゲル804で充填されている。ゲル804は、乳房が表面515に向かって内側に圧縮される場合に乳房の皮膚線周りに容易に配置され、患者の快適性と音響的結合の両方を促進させる。ゲル804はダウコーニング(Dow Corning)7−9600ソフトフィリングエラストマー、ダウコーニングQ3−6575ダイエレクトリックゲル(Dielectric Gel)又は同様の物理的及び音響的特性を持っているその他の物質を有することが可能である。非制限的な例として、ゲルパッド702はほぼ1/2″(1.27cm)の厚さとすることが可能である。図8においては、又、リニア超音波プローブ806の側面図が示されており、該プローブは図8における用紙の内外に対応する方向に掃引される。図9は図8の一体的なゲルパッドの斜視図を例示している。
【0037】
図10は患者が直立して立っている場合の好適実施例に基づいて胸の方向に圧縮された乳房の真正面スキャンを受取る患者の斜視図を例示している。図11は患者が完全に仰向けになっている場合の好適実施例に基づいて胸の方向に圧縮された乳房の真正面スキャンを受取る患者の斜視図を例示している。記載したFFBUスキャニング装置は、うつ伏せ、前方へ傾斜して立っている、直立して立っている、部分的に仰向け、且つ完全に仰向けの位置を包含する多様な位置において真正面乳房スキャニングを可能とすべく適合されており且つ構成されている。
【0038】
本発明の多くの変形例及び修正例は、疑いも無く、前述した記載を読んだ後に当業者にとって明らかなものとなるものであるが、例示として示し且つ記載した特定の実施例は制限的なものと考えるべきことを意図したものでないことを理解すべきである。例として、メンブレンの圧縮/スキャニング表面を有するものとして上に記載してあるが、その他の好適実施例においては、該圧縮/スキャニング表面はポリカーボネートプラスチック、又は米国特許第6,574,499号に記載されているその他の物質のような薄い剛性の物質とすることが可能であり、尚該米国特許第6,574,499号は引用により本明細書に取込む。更なる例として、別の好適実施例においては、スキャニングプローブとメンブレンとの間の音響結合はかんがいシステム以外の手段により達成することが可能である。例えば、スキャニング組立体ハウジングとメンブレンとによって形成される閉じられたチャンバは油等の音響伝達媒質で完全に充填させることが可能である。スキャニング組立体を支持する上のコンポーネントのいずれか又は全て(ガントリー、アーム、ジョイント等)は、容易な動作とさせるために当該技術において既知の方法を使用してモータ駆動させることが可能である。各患者、又は患者のタイプに対する所定の位置設定は、本装置を適切な物理的形態に自動的に配置させるために使用することが可能である。
【0039】
更なる例として、真正面スキャニングを容易化させるために第一圧縮メンバー上に配置させるために剛性の横方向プレフォームを設けることが可能である。一般的に、該剛性の横方向プレフォームは、多分、エッグリング(egg ring)又はパンケーキリング(pancake ring)の形状に類似した浅い円筒の様相を有している。乳房を該剛性の横方向プレフォーム内に入らせ且つ該プレフォームを膨らませ、乳房方面の殆どをマイラーに対して平坦化させる。より薄いということを除いて図7のものと同様な薄いゲルパッドを、そうでない場合にはプレフォーム・マイラー界面に存在する場合のある小さな角部を充填するために、該剛性横方向プレフォームの内側のマイラーの上にオプションとして設けることが可能である。従って、該好適実施例の詳細についての参照はその範囲を制限することを意図したものではなく、その範囲は特許請求の範囲によってのみ制限されるものである。
【0040】
図12は好適実施例に基づくフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニング装置1202の斜視図を例示しており、それは、超音波プロセッサを包含することが可能なフレーム1204と、可動支持アーム1206と、ボール・ソケットコネクタ1212を介して支持アーム1206へ接続されている圧縮/スキャニング組立体1208と、ジョイント1214において支持アーム1206へ接続されているモニタ1210とを有している。好適には、支持アーム1206は、圧縮/スキャニング組立体1208が(i)空中において中立的に浮揚しているか、又は(ii)容易なユーザ取扱いを可能としながら乳房圧縮のための軽い正味の下方向重量(例えば、2−3ポンド)を有しているかのいずれかであるように構成されており且つ適合されている。好適実施例によれば、圧縮/スキャニング組立体1208は実質的にぴんと張った状態の少なくとも部分的に適合的なメンブレン1218を有しており、メンブレン1218は乳房と接触する底部表面を具備しており、一方トランスデューサはその上部表面にわたって掃引して乳房をスキャンする。オプションとして、支持アーム1206は圧縮/スキャニング組立体1208に対する位置及び配向の検知を可能とするためにポテンシオメータ(不図示)を有することが可能であり、又はその他のタイプの位置及び配向検知(例えば、ジャイロスコープ、磁気的、光学的)を使用することが可能である。制限としてではなく例として、アセッションテクノロジーズ(Ascension Technologies)からのミニバード(miniBIRD)(登録商標)3D位置センサーを使用してフレーム毎に圧縮/スキャニング組立体1208の位置及び配向を決定することが可能である。
【0041】
フレーム1204内には、超音波トランスデューサを駆動し且つ関連する位置及び配向情報に関連しスキャンからのボリュメトリック乳房超音波データを発生するための完全に機能的な超音波エンジンを設けることが可能である。該ボリュメトリックスキャンデータは、当該技術において既知の多様なデータ転送方法のうちのいずれかを使用して、更なる処理のために別のコンピュータシステムへ転送させることが可能である。該超音波エンジンと同一のコンピュータ上に実現することが可能な汎用コンピュータも一般的なユーザインターフェース及びシステム制御のために設けられている。該汎用コンピュータは、独立したスタンドアローンユニットとすることが可能であり、又はネットワークを介して接続されている遠隔ステーションにより遠隔制御され、形態特定され及び/又はモニタされることが可能である。
【0042】
圧縮/スキャニング組立体1208は、好適には、実質的に独立しておりポッドのようなモジュールであって、それはユーザの手によって把持することが可能であり且つ乳房を大略胸の方向に圧縮させるべく操作することが可能である。大略胸の方向という意味は、圧縮/スキャニング組立体1208のメンブレン1218が、冠状面から45度以下の角度でもって、患者の胸壁に向かって乳房表面を押し付けることを意味している。一般的には、女性の骨格に依存して、仰向け又はリクライニングしている女性の乳房は多くの異なる傾向を有する場合がある。例えば、第一の完全に仰向けの女性の場合には、その乳房は肩に向かって上方へ垂下する場合があり、一方第二の完全に仰向けの女性の場合には、その乳房は腹部に向かって下方向へ又は胸骨へ向かって内側へ垂下する場合がある。これらの乳房の場合には、冠状面と相対的に幾分スキャニング表面を傾斜させることが望ましい場合があり、乳房の理論的中心に向かって少なくとも部分的に横方向に乳房を押し且つ胸壁に向かって内側に押しながら乳房のスキャンを得ることが望ましい場合がある。
【0043】
注意すべきことであるが、好適な実施例の範囲は冠状面と相対的な上述した角度に制限されるものではない。その他の好適実施例においては、状況に依存して多様な異なる角度及び配向のうちのいずれかを使用することが可能である。従って、別の例においては、高度に垂下性の乳房組織を有する年取った大きな乳房をした女性の場合がある。その場合には、その女性を直立して立ったままとさせることが望ましい場合があり、且つ圧縮/スキャニング組立体1208はその乳房の下側に位置決めさせ、その乳房がその上に乗るための一種のプラットフォーム又はテーブルとして作用する場合がある。この場合には、メンブレン1218は冠状面と相対的にほぼ90度の角度である。結果に依存して、プラットフォームを胸壁をより良くイメージングするために胸の方向に向かって僅かにより多く傾斜させることが可能であり、例えば冠状面と相対的に60−75度の角度にすることが可能である。それと対照的に、より小さな乳房をした女性の場合には、冠状面と相対的にゼロ度の直接的な真正面角度が殆どの場合において一層適切である。この多様な角度でスキャンを実施することの能力は、支持アーム1206の端部に3つ全ての並進自由度(例えば、x,y,z)を与え、且つ圧縮/スキャニング組立体1208にボール・ソケットコネクタ1212を介して支持アーム1206の端部と相対的に3つ全ての回転自由度(例えば、ピッチ、ロール、ヨー)を与えることにより容易化される。モニタ1210は多様な位置のうちのいずれかにおいてユーザにより容易に観察するために支持アーム1206の端部近くに便利に且つ移動自在に位置決めされている。
【0044】
図13は圧縮/スキャニング組立体108の斜視図を例示しており、該組立体はハウジング1302とリニアアレイトランスデューサ1304を有している。1つの好適実施例においては、トランスデューサ1304は768個のピエゾ電気トランスデューサ要素を有している。1.25D、1.5D又は2Dトランスデューサ等のリニアアレイトランスデューサ以外のトランスデューサタイプもこの好適実施例の範囲内のものである。ハウジング1302はその下側に開口を形成しており、それを横断してメンブレン1218が位置決めされている。1つの実施例においては、トランスデューサ204とメンブレン1218との間の界面における音響結合は、例えば、本願出願人に譲渡されている上記WO2004/030523A2において記載されているような水又はその他の低粘度結合材で動的又は静的にウェッティング即ち湿潤させることにより容易化される。別の好適実施例においては、音響結合を容易化させるためにシリコーン油を使用することが可能である。1つの好適実施例においては、メンブレン1218はポリエステルフィルムシートを有している。例としては、2ミル(mil)厚さのマイラー(Mylar)(登録商標)又はメリメックス(Melinex)(登録商標)を包含することが可能であるが、多様なその他の適宜の物質もこの好適実施例の範囲内のものである。
【0045】
好適実施例によれば、メンブレン1218が光学的に透明な物質を有することに加えて、ハウジング1302も、そうでなければ圧縮された乳房正面のビューを阻止するような区域において光学的に透明な部分1308を有している。この光学的に透明な部分1308は実質的に透明なアクリル又はポリカーボネートプラスチックを有することが可能であるが、ハウジング1302の外側の非透明部分は多様な熱成形プラスチックのうちのいずれかを有することが可能である。これらの区域におけるハウジング1302の透明度はスキャニング処理の位置決め及びモニタリングを一層容易なものとさせることが可能であり、従って、採取したスキャンの品質を改善することが可能である。通常の使用は時間と共にメンブレン1218のスクラッチ又はその他の劣化を発生させる場合があるので、メンブレン1218は、好適にはハウジング1302と関連してポップオン及びポップオフのスタイルのフレーミングを使用することにより、又は螺子型のファスナー又は迅速解除レバーを使用することにより現場で置換可能であるように設定される。
【0046】
プレート1310に沿ってポテンシオメータノブ1312が設けられており、該ノブはユーザによって手作業により回転されてその上にあるマーカーを患者の頭からつま先への方向と整合させ、それにより、スキャンデータを正しい位置とさせるための情報を超音波システムへ供給する。その他の好適実施例においては、超音波イメージにおいて見える既知の解剖学的構造を使用してスキャンを自動的に正しい位置とさせることが可能である。例として、患者の胸郭を結果的に得られる超音波データからセグメント化させてイメージの自動的な配向付けを容易化させることが可能である。
【0047】
理解すべきことであるが、この好適実施例の範囲はメンブレン1218の正面にわたって線形掃引スキャンを実施するリニアアレイプローブに制限されるものではない。その他の好適実施例においては、多様なスキャニング運動(例えば、マルチ線形掃引、回転、乳房の所定の又は動的に決定されるサブボリュームの標的スキャン、上述したものの組み合わせ等)のいずれかを使用することが可能である。更にその他の好適実施例においては、スキャニング表面は平坦なものではなく湾曲しており、又はトランスデューサアレイの一部に沿って部分的に湾曲している。
【0048】
図14は好適実施例に基づく取付け可能な横方向支持要素1402を具備する圧縮/スキャニング組立体1208の斜視図を例示している。この横方向支持要素1402はスキャン期間中に乳房の穏かな横方向閉じ込めを与える。1つの好適実施例においては、この横方向支持要素1402はゴム化させたスポンジ物質等の少なくとも部分的に柔軟性のある物質を有している。この横方向支持要素1402は、仰向けの患者の側部又は肩に向かって上方へ移動する場合のあるより大きな垂下性の乳房に対して特に有用である。その他の好適実施例においては、この横方向支持要素1402は、その代わりに、圧縮/スキャニング組立体1208へ接続されていないスタンドアローン要素として与えることが可能である。これらの好適実施例においては、横方向支持要素1402は、圧縮/スキャニング組立体1208が乳房の上に下降される前に、その乳房の周りに横方向に位置決めされる。乳房を横方向に閉じ込めることが可能な多様なプレフォームされたか又はユーザにとって快適な物質のうちのいずれもこの好適実施例の範囲内のものである。
【0049】
図15は好適実施例に基づくスキャニング装置1502の斜視図を例示しており、それはフレーム1504と、支持アーム1506と、圧縮/スキャニング組立体1508と、ジョイント1514において支持アーム1506へ接続されているモニタ1510とを有している。圧縮/スキャニング組立体1508は支持アーム1506から機械的に分離されており、ユーザの手によって完全に支持され且つ操作される。然しながら、圧縮/スキャニング組立体1508は支持アーム1506から延在するケーブルを介して超音波プロセッサへ電気的に結合されており、該ケーブルは、又、ユーザにより偶発的に落下されるか又はその他の態様で解除される場合に、圧縮/スキャニング組立体1508を床の上方へ懸架させることによるバックアップのサポートを与えている。位置検知は、オプションとして、ジャイロスコープ手段、光学的手段、磁気的手段等(不図示)を使用して与えられる。
【0050】
その他の好適実施例においては、圧縮/スキャニング組立体1508は完全にスタンドアローンとすることが可能であり、全体的な装置の残部に対しての物理的ケーブル又は機械的な接続は存在しない。これらの実施例において、ワイヤレスデジタル通信又はその他の電磁放射に基づく通信を、採取したスキャンを超音波プロセッサへ転送するために使用することが可能である。更にその他の実施例においては、電源コードが必要とされることのないバッテリ電源を使用することが可能であり、圧縮/スキャニング組立体を真にポータブルなものとさせる。
【0051】
図16は図12のものに類似したスキャニング装置の斜視図を例示している。図17−21は患者の乳房をスキャニングしている場合のユーザの制御下にある図16のスキャニング装置を例示しており、容易化される多数の異なるスキャニング角度及び配向状態の幾つかを例示するに過ぎない。
【0052】
操作することが容易であることに加えて、本スキャニング装置は、更に、患者の快適性及び信頼性のあるスキャニングを促進させる。何故ならば、患者はスキャニング結果を複雑なものとさせること無しに本手順期間中に快適に呼吸することが可能であるからであり、該圧縮/スキャニング装置は患者の胸部を上下(又は内外)に移動するものだからである。更なる位置及び配向センサーは、オプションとして、患者の胸部上に配置させ、所望である場合には、圧縮/スキャニング組立体と患者との間の相対的な運動を検知することが可能である。それにより呼吸器官の運動の測定を行うことが可能であり、且つ呼吸器官の運動を補償することにより平面上のスキャンからの超音波ボリュームの形成期間中に使用することが可能である。
【0053】
乳房スキャニングシステムにおける別の重要な特質は、少なくともある程度の臨床的システム化及び/又は標準化に対するその従順性である。好適実施例によれば、上記圧縮/スキャニング組立体1208及び1508のようなポッドのような手で操作可能なスキャナーに関連して、その他の有用な目的の中で、(i)意味のある年毎の比較を与えるために異なる年において同一の態様で同一の乳房をスキャンする能力、及び(ii)類似した形状の乳房を有する異なる患者において組織構造をより容易に比較するための能力を容易化する方法が提供される。好適実施例によれば、乳房を超音波によりスキャンする方法が提供され、それは、大略胸に向かう方向において乳房に対して手で操作可能な超音波スキャニングユニットの実質的に平面状の圧縮表面を静止的に押し付け(即ち、押付けながら実質的に運動しない状態に保持)することを有しており、該手で操作可能な超音波スキャニングユニットは、該圧縮表面が乳房に対して静止的に押付けられている間にそれを介して乳房をスキャンするために該平面状の圧縮表面にわたって掃引される超音波トランスデューサを包含している。
【0054】
図22は好適実施例に基づく真正面乳房超音波スキャニングの模式図を例示しており、その場合に、患者2204の乳房2202は上記図12の圧縮/スキャニング組立体1208を使用してスキャンされる。一方、図15の圧縮/スキャニング組立体1508を使用することが可能であり、又は、より一般的には、乳房の一般的な柔らかさと比較して剛性又は半剛性である実質的に平面状のスキャニング表面を具備する任意の同様の組立体を使用することが可能である。幾つかの臨床的設定及び/又は患者グループに対しては、乳房の密度の高いリスク領域2212をボリュメトリックに画像形成するために単一の真正面スキャンを使用することで充分であるとしばしば考えられ、該圧縮表面は冠状面に対して実質的に平行であり且つ乳房に対して胸の方向に押圧される。
【0055】
その他の臨床的設定及び/又はその他の患者グループに対しては、1つ又はそれ以上の冠状角度からずれて補助的な圧縮スキャンを得ることによりより徹底的に乳房をスキャンすることがしばしば所望される。然しながら、好適実施例によれば、ここで記載したように外側前頭、内側前頭、下前頭及び/又は上前頭圧縮及びスキャニング配向を使用することにより少なくともある程度のシステム化及び/又は標準化が維持される。1つの好適実施例においては、該補助的圧縮スキャンから得られるイメージボリュームは、真正面スキャンから得られたイメージボリュームを補充するために使用される。別の実施例においては、該単一の真正面スキャンは省略され且つ該補助的圧縮スキャンから得られた画像ボリュームのみが使用される。
【0056】
図23は好適実施例に基づく外側前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示しており、この場合には、圧縮/スキャニング組立体1208は外側前頭領域2314をイメージ即ち画像形成するために操作される。好適には、プローブ掃引に先立つ位置決め処理において、圧縮表面の片側が乳房の外側端部に隣接してピン止めされ(図23におけるC−C′線近く)、次いで圧縮表面は乳房の内側に向かって「転動」され、それは、該転動が継続される場合には、圧縮表面がC−C′から離れて上昇する位置に到達するまで転動される。このことは、通常乳首を包含する比較的大きな外側前頭領域2314を、イメージ品質を劣化させる場合のある小さな空気ポケット、バブル等を最少とさせながら、キャプチャ即ち捕獲することを可能とすることが判明している。
【0057】
図24は好適実施例に基づく内側前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示しており、その場合には、圧縮/スキャニング組立体1208は内側前頭領域2416をイメージ即ち画像形成するべく操作される。外側前頭スキャンと類似した態様で、圧縮表面の片側は好適には、乳房の内側端部に隣接してピン止めされ(図24におけるC−C′線近く)、次いで該圧縮表面は乳房の外側に向かって「転動」され、その転動は、該転動が継続される場合に、圧縮表面がC−C′から離れて上昇する位置に到達するまで行われる。
【0058】
図25は好適実施例に基づく下前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示しており、その場合には、圧縮/スキャニング組立体1208は下前頭領域2518をイメージ即ち画像形成するために操作される。外側及び内側前頭スキャンに類似した態様で、該圧縮表面の片側は下乳房折り曲げ部(IMF、即ち図25におけるC−C′線近く)においてピン止めされ、次いで該圧縮表面は乳房の上表面へ向かって上方へ「転動」され、その転動は該転動が継続される場合にC−C′から離れて該圧縮表面が上昇する位置に到達するまで行われる。図26は好適実施例に基づく上前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示しており、その場合に、圧縮/スキャニング組立体1208は上前頭領域2620をイメージ即ち画像形成するために操作される。
【0059】
1つの実施例においては、補助的圧縮スキャンの数及び選択は乳房の寸法カテゴリに従って決定される。小さな乳房の場合には、外側前頭スキャン(図23)及び内側前頭スキャン(図24)は臨床的に関連性のある組織を超音波によりイメージ即ち画像形成するのに充分な場合がある。中間の寸法の乳房の場合には、下前頭スキャン(図25)が臨床的に関連性のある組織の充分なるイメージングを容易とさせるために、外側及び内側前頭スキャンに加えて採取される。大きな寸法の乳房の場合には、臨床的に関連性のある組織をキャプチャ即ち捕獲するために外側、内側、下スキャンに加えて、上前頭スキャン(図26)が採取される。好適には、年毎の比較、同様の寸法をした乳房の比較及び/又は多様のその他の有用な目的を容易化するために乳房の寸法にしたがって1組のほぼ標準及び同等の超音波イメージボリュームが採取される。
【0060】
本発明の多くの変形例及び修正例は、疑いもなく、前述した説明を読んだ後に当業者にとって明かなものとなるものであるが、例示として示し且つ説明した特定の実施例は制限的なものと考えられることを何等意図したことでないことを理解すべきである。例として、メンブレンの圧縮/スキャニング表面を有することについて上に説明したが、その他の好適実施例においては、該圧縮/スキャニング表面はポリカーボネートプラスチック、又はここにおいて引用により本明細書に取込む米国特許第6,574,499号において記載されているその他の物質等の薄い剛性のある物質とすることが可能である。従って、好適実施例の詳細についての参照はそれらの範囲を制限する意図を持ってなされたものではなく、その範囲は特許請求の範囲によってのみ制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】好適実施例に基づくスキャニング装置の斜視図を例示している。
【図2】好適実施例に基づくスキャニング装置の斜視図を例示している。
【図3】好適実施例に基づいて胸の方向に圧縮された乳房の真正面スキャンを受取る患者の斜視図を例示している。
【図4】図2のスキャニング装置の処理コンポーネントの概念的概略図を例示している。
【図5】好適実施例に基づくスキャニング装置の斜視図を例示している。
【図6】好適実施例に基づくスキャニング装置の斜視図を例示している。
【図7】好適実施例に基づくスキャニング装置の斜視図を例示している。
【図8】好適実施例に基づくスキャニング組立体の圧縮部材上に形成した一体的なゲルパッドの側面図を例示している。
【図9】図8の一体的なゲルパッドの斜視図を例示している。
【図10】患者が直立して立っている場合の好適実施例に基づく胸の方向に圧縮された乳房の真正面スキャンを受取る患者の斜視図を例示している。
【図11】患者が完全に仰向けにある場合の好適実施例に基づく胸の方向に圧縮された乳房の真正面スキャンを受取る患者の斜視図を例示している。
【図12】好適実施例に基づくスキャニング装置の斜視図を例示している。
【図13】図12のスキャニング装置の圧縮/スキャニング組立体の斜視図を例示している。
【図14】図13の圧縮/スキャニング組立体及び好適実施例に基づく外側支持要素の斜視図を例示している。
【図15】好適実施例に基づくスキャニング装置の斜視図を例示している。
【図16】好適実施例に基づくスキャニング装置を例示している。
【図17】好適実施例に基づいて患者の乳房をスキャニングしている間のユーザの制御下にある図16のスキャニング装置を例示している。
【図18】好適実施例に基づいて患者の乳房をスキャニングしている間のユーザの制御下にある図16のスキャニング装置を例示している。
【図19】好適実施例に基づいて患者の乳房をスキャニングしている間のユーザの制御下にある図16のスキャニング装置を例示している。
【図20】好適実施例に基づいて患者の乳房をスキャニングしている間のユーザの制御下にある図16のスキャニング装置を例示している。
【図21】好適実施例に基づいて患者の乳房をスキャニングしている間のユーザの制御下にある図16のスキャニング装置を例示している。
【図22】好適実施例に基づく表面乳房超音波スキャニングの模式図を例示している。
【図23】好適実施例に基づく外側前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示している。
【図24】好適実施例に基づく内側前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示している。
【図25】好適実施例に基づく下前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示している。
【図26】好適実施例に基づく上前頭乳房超音波スキャニングの模式図を例示している。
【符号の説明】
【0062】
100 フルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニングユニット
102 剛性ハウジング
108 ガントリー
112 圧縮組立体
114 スキャニング組立体
130 超音波ユーザインターフェース
132 ハンドヘルドプローブ
134 ディスプレイモニタ
136 キーボード
138 パネル
140 バーコードスキャナ
142 ホルダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の乳房を超音波によってスキャニングする装置において、
超音波トランスデューサ、
実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレンであって大略胸の方向へ該乳房を圧縮する第一表面と該第一表面と反対側の第二表面とを具備しているメンブレンを有している圧縮性部材、
前記超音波トランスデューサへ結合されており且つ前記大略胸の方向に圧縮したままで前記乳房をスキャンするために前記メンブレンの前記第二表面にわたって前記超音波トランスデューサを掃引する形態とされているトランスデューサ並進メカニズム、
を有している装置。
【請求項2】
請求項1において、更に、
剛性で且つ実質的に静止的なフレーム、
前記フレームへ回動自在に装着されているアーム、
を有しており、前記圧縮部材は前記大略胸の方向における前記メンブレンの配向を容易化させる態様で前記アームへ回動自在に接続されている装置。
【請求項3】
請求項2において、前記アームは互いに蝶番的に接続されている第一及び第二剛性部材を有しており、前記第一剛性部材はタレットにおいて前記フレームへ回動自在に装着されており、前記第一及び第二圧縮部材はボールジョイント特性を具備するソケットにおいて前記アームへ回動自在に接続されている装置。
【請求項4】
請求項1において、更に、前記フレームへ回転自在に装着されているハンドヘルド超音波システムユーザインターフェースを有しており、前記ハンドヘルド超音波システムユーザインターフェースはディスプレイモニタとハンドヘルド超音波プローブとを包含している装置。
【請求項5】
患者の乳房のフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニング用装置において、
スキャニング組立体であって、
超音波トランスデューサと、
実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレンであって、トランスデューサに面している第一表面及び前記第一表面と反対側の第二表面とを具備しているメンブレンと、
前記超音波トランスデューサを並進させている間前記メンブレンの前記第一表面に対して前記超音波トランスデューサのスキャニング表面を保持することが可能なトランスデューサ並進メカニズムと、
前記メンブレンの前記第一表面上に一体化させたゲルパッドと、
を有しているスキャニング組立体、
乳房をスキャンするために前記メンブレンの前記第一表面にわたって前記超音波トランスデューサが並進される間患者の胸壁に向って前記ゲルパッド及び前記メンブレンの前記第二表面が乳房を圧縮するように前記スキャニング組立体を支持する調節可能なフレーム、
を有しており、患者が以下の位置、即ちうつ伏せ、直立に立っている、又は仰向けのうちのいずれかにある間に前記乳房のスキャニングを実施することが可能であるような形態とされており且つ適合されている装置。
【請求項6】
患者の乳房のフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニング用装置において、該装置は、スキャニング表面を具備する超音波トランスデューサと、実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレンであって乳房と接触するための第一表面と該第一表面と反対側の第二表面とを具備しているメンブレンを有している第一圧縮部材と、乳房の配置及び圧縮を可能とするために前記第一圧縮部材と相対的に移動可能な第二圧縮部材と、乳房をスキャンするために前記超音波トランスデューサを並進している間に前記メンブレンの前記第二表面に対して前記超音波トランスデューサの前記スキャニング表面を保持する形態とされているトランスデューサ並進メカニズムとを持っており、
前記第一圧縮部材は前記超音波トランスデューサによる乳房の真正面からのスキャニングを適合させるために胸壁方向に乳房を圧縮するための第一位置へ移動可能であり、
前記第二圧縮部材は、前記第一圧縮部材が前記第一位置へ移動される場合に、乳房の真正面からのスキャニングに対して患者の位置決めを行うことを可能とするために、前記FFBU装置から完全に取り外されるか又は邪魔にならない位置へ移動可能である、
装置。
【請求項7】
仰向けの患者の乳房のフルフィールド乳房超音波(FFBU)スキャニング用装置において、超音波トランスデューサを具備する圧縮/スキャニング組立体と、実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレンとを有しており、前記メンブレンは乳房と接触するための第一表面と該第一表面と反対側の第二表面とを具備しており、該トランスデューサは乳房をスキャンするためにそれと接触した状態で該第二表面にわたって掃引され、該圧縮/スキャニング組立体は前記スキャン期間中に乳房の大略胸の方向への圧縮のために乳房に対しユーザが位置決めするためにハンドヘルドすべく形態及び適合されている装置。
【請求項8】
請求項7において、前記圧縮/スキャニング組立体がその中に前記トランスデューサが配設されているハウジングを有しており、該ハウジングはアパーチャを包含しており、該アパーチャを横断して該適合性メンブレンを位置決めさせ、前記メンブレンと前記ハウジングとは、前記位置決め及びスキャニング期間中に該圧縮/スキャニング組立体を介してユーザが乳房表面を観察することを可能とする位置において光学的に透明である装置。
【請求項9】
請求項7において、更に、フレームと、該フレームへ結合されている可動支持アームとを有しており、前記圧縮/スキャニング組立体は該支持アームの一端へ結合されており、前記支持アームは該フレームと相対的に3つの並進自由度を有しており、且つ該圧縮/スキャニング組立体は該可動支持アームの該端部と相対的に3つの回転自由度を有している装置。
【請求項10】
請求項9において、前記支持アームは該圧縮/スキャニング組立体が(i)空中において中立的に浮揚性であるか、又は(ii)ユーザが容易に取扱うことを可能としながら乳房圧縮のために軽い正味の下方向重量(例えば、2−3ポンド)を有するかのいずれかである装置。
【請求項11】
請求項7において、更に、前記スキャンに対応する圧縮/スキャニング組立体位置及び配向情報を与えるための位置及び配向検知システムを有している装置。
【請求項12】
請求項7において、更に、前記スキャン期間中に乳房の緩やかな横方向閉じ込めのために前記メンブレンから乳房に向かって延在する横方向支持要素を有しており、該横方向支持要素は少なくとも部分的に柔軟な物質を有している装置。
【請求項13】
乳房を超音波によりスキャニングする方法において、手で操作可能な超音波スキャニングユニットの実質的に平面上の圧縮表面を大略胸に向かう方向に乳房に対して静止的に落着け、該手で操作可能な超音波スキャニングユニットは、前記圧縮表面が乳房に対して静止的に落着けられている間に、乳房をスキャンするために該平面上圧縮表面にわたって掃引される超音波トランスデューサを包含している方法。
【請求項14】
請求項13において、前記圧縮表面は実質的にぴんと張った状態にある少なくとも部分的に適合的なメンブレンを有している方法。
【請求項15】
請求項13において、前記圧縮表面は前記スキャン期間中に冠状面に対して実質的に平行な真正面配向状態で乳房に対して静止的に押付けられる方法。
【請求項16】
請求項13において、前記スキャン期間中に、前記圧縮表面が外側前頭配向、内側前頭配向、下前頭配向、及び上前頭配向のうちの1つで乳房に対して静止的に押付けられる方法。
【請求項17】
請求項13において、更に、
寸法に従って乳房を分類し、
乳房が少なくとも小さな寸法のものである場合に前記圧縮表面の外側前頭配向及び内側前頭配向の各々に対して前記静止的な押付けを実施する、
ことを包含している方法。
【請求項18】
請求項17において、更に、乳房が少なくとも中間の寸法のものである場合に、下前頭配向に対し前記静止的な押付けを実施することを包含している方法。
【請求項19】
請求項17において、更に、乳房が大きな寸法のものである場合に上前頭配向に対し前記静止的な押付けを実施することを包含している方法。
【請求項20】
請求項13において、更に、
前記圧縮表面が真正面配向状態で冠状面に対し実質的に平行な真正面配向状態で乳房に対して静止的に押付けられている場合にボリュメトリックスキャニングエフィカシーに影響を与える少なくとも1つの基準に従って乳房を分類し、
前記ボリュメトリックスキャニングエフィカシーが所定のスレッシュホールドより低い場合に、外側前頭配向、内側前頭配向、下前頭配向、及び上前頭配向からなるグループから選択した少なくとも1つの補助的な配向状態に対し前記静止的押付けを実施する、
ことを包含している方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2007−534448(P2007−534448A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510900(P2007−510900)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2005/014321
【国際公開番号】WO2005/104729
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(506360804)ユー−システムズ, インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】U−Systems, Inc.
【Fターム(参考)】