説明

多点出力レーザ発生装置およびレーザ多点着火装置

【課題】 複数の均質な平行レーザビームを発生する多点出力レーザ発生装置、特に分布する着火点を使い効率よく着火・燃焼させるレーザ多点着火式ガス燃焼エンジンに利用するレーザの種となる複数レーザを生成する多点出力レーザ発生装置を提供する。
【解決手段】 リアミラー11と取り出しミラー12の間にレーザ媒質13を介装して形成され取り出しミラーの周囲から均質な強度を持つ単一モードのリング状レーザビーム14を放出する不安定共振器1と、リング状レーザビーム14から複数の均質なレーザビーム22を切り出す複数の開口21を備えた分配手段2とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の平行レーザを射出する多点出力レーザ発生装置に関し、特に分布形着火点を形成して効率よく作動させる新しいレーザ多点着火式ガス燃焼エンジンに利用する高強度レーザの種となる複数レーザを生成する多点出力レーザ発生装置およびこれを用いたレーザ多点着火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスエンジンをレーザ着火方式にして、複数の着火点を適宜分布させて同時にあるいは適宜のシーケンスにしたがってレーザ点火するようにすると、機関内のガスの燃焼速度を向上させたり未燃焼ガス成分を減少させたりして、燃焼効率を大幅に向上させることができる。
【0003】
特に、ガス燃焼エンジンにおいて燃費の向上とNOxの抑制のため、燃料ガスを希薄にして豊富な空気の中で燃焼させる方式が検討されている。希薄混合ガスは着火性が悪く従来のスパークプラグでは壁に熱が逃げて十分温度が上がらず十分着火できないため、レーザを使って壁から離れた位置で多点着火を行う方法が採用される。レーザ着火装置を利用することにより、スパークプラグより容易に、燃焼室内の壁から離れた位置を多数選択して、その点に焦点を結ばせて着火させることができるようになる。
【0004】
ただし、レーザ着火装置では、目的位置に到達する前に燃料ガスに着火するのを避けるため、レーザビームのエネルギ密度を適当な値に抑えておいて、レーザを着火位置に集光すると始めて着火エネルギに達するようにする必要がある。このため、集光前のレーザビームは適当な太さと適当なエネルギ密度を有することが求められる。
【0005】
また、複数の着火点で同時に着火させるには、入射するレーザビームの強度やエネルギ分布が同質であって、着火点までほぼ同等の光路になることが望ましい。
【0006】
特許文献1には、レーザ式多点着火装置が開示されている。開示された装置では、レーザ発生源から照射されたレーザ光をエキスパンダーレンズで拡大して、集光レンズ及びコリメートレンズで所定の径を持つ平行光線に整えた後、マイクロレンズアレイを介して燃焼室内に導入する。マイクロレンズの個数に応じて複数の光束に分割されたレーザ光は、それぞれマイクロレンズの焦点距離に従い所定の深さにエネルギを集中し混合気に着火する。
【0007】
しかし、開示発明のレーザ着火装置では、大径の平行レーザビームをマイクロレンズアレイに照射することにより複数のビームを得る構造になっているので、各レーザビームの走行経路に自由度がなく、焦点位置が光学窓の直下に制限されるため、燃焼室内で着火点を広範囲の最適な位置に分布させて真に効率の良い燃焼を行わせることができない。
【0008】
実用に耐えるレーザ式多点着火装置を得るためには、燃焼室内の最適位置に自由に収束させることができる独立した複数のレーザ光を発生する多点出力レーザ装置を提供する必要がある。
また、レーザ光は、収束させることにより着火エネルギに達する程度のエネルギ密度を有する適度の断面積を持ったビームであって、複数のビームが同等の形状や強度を持っていて同様の光学機構を用いて燃焼室内に導入し燃焼ガスに着火させることができるものであることが好ましい。
【0009】
特許文献2には、複数の半導体レーザ素子を1列に配した半導体レーザ素子アレイに対して固体レーザ媒体を用いた1個の光共振器を備え、レーザ素子から射出されたレーザ光線が個々に光共振器に入射してそれぞれ独立に共振増幅して射出されるように構成された半導体レーザ装置が開示されている。
文献開示の装置では、複数のレーザビームはおのおの独立した半導体レーザ素子から射出され光共振器の異なる位置で増幅されて放出される。したがって、複数のビーム間の同質性は保証されない。
【特許文献1】特開2005−147109号公報
【特許文献2】特開2004−111542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、複数の均質な平行レーザビームを発生する多点出力レーザ発生装置、特に複数の着火点を適当な位置に分布配置して効率よく着火・燃焼をさせるレーザ多点着火式ガス燃焼エンジンに利用する多点高強度レーザの種となる複数レーザを生成する多点出力レーザ発生装置およびこれを用いたレーザ多点着火装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の多点出力レーザ発生装置は、リアミラーと取り出しミラーの間にレーザ媒質を介装して形成された不安定共振器と、不安定共振器で生成される単一モードのレーザ光から複数のレーザビームを切り出す分配手段とからなる。
不安定共振器では、レーザ媒質により増幅され、取り出しミラーとリアミラーにより拡径され、取り出しミラーの周囲から品質の高い単一モードのリング状レーザビームが放出される。
【0012】
本発明では、分配手段により単一モードレーザビームから複数のレーザビームが切り出される。
分配手段は、不安定共振器の取り出しミラーの周囲から放出されるリング状のレーザ光が照射する位置にレーザ光が透過する複数の開口を設けたものであってもよい。
リング状レーザビームは、周方向に均等なエネルギ分布を持つので、同心円上に分布する複数の開口から得られる複数のレーザビームは、互いに同等のエネルギを有する同質のビームとなる。
【0013】
なお、分配手段は、周縁部に反射面を備え中心部に開口を設けたリング状のスクレイパーミラーであって、不安定共振器の中に設置されて共振器周縁部に生成されるレーザ光を外部に取り出すものであっても良い。リング状スクレイパーミラーを用いる場合は、取り出す複数のレーザビームに対応して形成した複数の反射面を備えたスクレイパーミラーを用いて複数のレーザビームを直接に切り出してもよく、また一旦リング状に取り出したレーザ光をさらに複数の開口を持った分配板を用いて複数のレーザビームを切り出すようにしても良い。
【0014】
また、不安定共振器と分配手段の間にビームエキスパンダを備えてもよい。
共振器から出力するレーザビームを拡幅することにより、分配手段への分配を容易にかつ正確に行うことができる。
さらに、分配手段の下流に複数ビームを中心軸方向に屈折させる集束手段を配置して、生成した複数のレーザビームが互いに平行に走行するようにして、下流の増幅装置に平行なビームとして供給できるようにしてもよい。
また、分配手段の下流にイメージリレーを配置して、分配手段の開口におけるビームの強度プロファイルを維持して下流に伝達するようにしてもよい。
【0015】
切り出した複数のレーザビームは、さらに励起されたレーザ媒質を通すことにより光強度を増強して、多点着火式ガス燃焼エンジンの燃焼室に注入し、希薄混合気を効率よく着火させるために使用することができる。
本発明のレーザ多点着火装置は、本発明の多点出力レーザ発生装置と、多点出力レーザ発生装置から取り出された複数のレーザビームを内側に屈折させる集束手段と複数のレーザビームが集束する位置に配置され各レーザビームを増幅する光増幅器を備えたレーザ増幅装置と、増幅されたレーザビームを多点着火式ガス燃焼エンジンの燃焼室に偏向させる反射鏡とレーザビームを集光する集光レンズとを備えて、燃焼室において希薄混合気を効率よく着火させることを特徴とする。
多点着火式ガス燃焼エンジンのレーザ供給装置は、レーザビームを複数出射する多点出力レーザ発生装置から射出された種となる複数のレーザビームを集束手段で集束してビーム軸が固体レーザ媒体内の1点を重畳して通過するように導き、各レーザビームをレーザ媒体中で光増幅し独立したレーザビームとして射出する。
固体レーザ媒体は媒体の外に置いた半導体レーザ装置を用いて励起することができる。
【0016】
上記レーザ多点着火装置によれば、レーザ発生装置から出射された種となる複数のレーザビームをそれぞれ、外部から適度な強さに励起した固体レーザ媒体中で光増幅して、より大きい適当な光強度を持つほぼ均質の独立した複数のレーザビームとして、集光レンズを通してガス燃焼エンジンの燃焼室内に焦点を結ばせて、複数の位置で着火させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の多点出力レーザ発生装置およびレーザ多点着火装置を実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る多点出力レーザ発生装置の説明図、図2は第1実施例のレーザ発生装置を使ったレーザ多点着火装置の概念図、図3は本発明の第2実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面、図4は本発明の第3実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面、図5は本発明の第4実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面、図6は本発明の第5実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面である。
【実施例1】
【0018】
本実施例の多点出力レーザ発生装置は、凹面反射面を有するリアミラー11と凸面反射面を有する取り出しミラー12の間に固体レーザ媒質13を配置して形成される不安定共振器1と、不安定共振器の出力レーザが当たるところに分配手段2を設けたものである。
【0019】
不安定共振器1は、リアミラー11と取り出しミラー12の曲率半径をそれぞれR1,R2とし、共振器長をLとすると、一般に、R1−R2=2Lの関係が成立する正枝共焦点型として構成されている。リアミラー11を通して固体レーザ媒質13に導入されたレーザ光は、リアミラー11と取り出しミラー12の間で反射を繰り返しながら増幅され、ビーム径が拡大されてリング状の平行なレーザビーム14として出力される。
【0020】
不安定共振器1では、レーザが単一モードで発振し、取り出されるレーザビーム14の内径は取り出しミラー12の外径2Aとなり、外径はM×2Aになる。ここで、Mは拡大率であり、M=R1/R2である。
また、リング状レーザビーム14のエネルギは、周方向に均質で、径方向には外側に向かってガウシアン分布の輪郭に沿って減少する分布を有する。
【0021】
なお、曲率半径R2の凹面反射面を持つ取り出しミラー12を使って、R1+R2=2Lの関係が成立するように配置した負枝共焦点型不安定共振器を用いる場合も、同様なリング状レーザビームを取り出すことができる。
【0022】
分配手段2は、リング状出力レーザ14が当たる円周位置に複数の開口21を設けた金属製円板である。
リング状レーザビーム14は分配手段2を通過することにより分割され、柱状の複数のレーザビーム22として射出される。複数のレーザビーム22はそれぞれ出力が等しく、エネルギ分布が同質な単一モードのレーザである。
【0023】
本実施例の多点出力レーザ発生装置ではエネルギ分布が周方向に均質なリング状レーザビームを円周上で分岐して複数のレーザビーム35を得るため、複数のレーザビーム35は燃焼室51の周囲にほぼ等間隔に配置され、ほぼ同じ断面積と光エネルギ強度を有する。このため、レーザビーム35を燃焼室51内に入射させる機構を簡単に構成することができる。
【0024】
本実施例の多点出力レーザ発生装置は、たとえば、レーザ多点着火式ガス燃焼エンジンの着火装置に利用される。
図2は、本実施例の多点出力レーザ発生装置を使ったレーザ多点着火装置の概念を説明する図面である。なお、図中の参照番号は、図1と同じ機能を表す要素については図1と同じ番号を用いた。
【0025】
多点出力レーザ発生装置110から出力される多点レーザビーム22が、レーザ増幅装置130に供給されて光強度を増大した複数のレーザビーム35として、ガス燃焼エンジン150の燃焼室に供給される。
多点出力レーザ発生装置110は、上記の通り、凹面反射面を有するリアミラー11と凸面反射面を有する取り出しミラー12の間に固体レーザ媒質13を配置した不安定共振器1と分配手段2で形成され、リング状レーザビーム14から同等のエネルギ分布を有する複数のレーザビーム22に分割して射出する。
【0026】
レーザ増幅装置130は、集束手段31と光増幅器32により構成される。集束手段31は、たとえば多角錐台形の光学部品で、周縁部のウェッジ部分に入射する多点出力レーザ発生装置110で放射されたレーザビーム22を内側に屈折させて1点に集束するレーザビーム34とする。
光増幅器32は固体レーザ媒質で、複数のレーザビーム34が集束する位置に配置され、各レーザビームを同等に増幅して同等の光強度を持つ大強度レーザビーム35として、ガス燃焼エンジンの領域150に供給する。
【0027】
ガス燃焼エンジン5の周囲に各大強度レーザビーム35をエンジンヘッドに向けて偏向させる反射鏡41が設けられ、集光レンズ42を介して大強度レーザビーム35を燃焼室51に導入する。
大強度レーザビーム35は、燃焼室51内で径を収縮させてエネルギ密度を上昇させ、焦点位置で燃料ガスの着火エネルギに到達してガスを点火させる。
【0028】
レーザビームの焦点を適当に分布させて燃焼室51内を小火球で覆うようにすることにより、燃焼速度を向上させることができる。また、焦点を壁から離れた空中に設定することにより、着火エネルギが壁を伝って逃げることを防止して着火効率を向上させることができる。
【実施例2】
【0029】
図3は、本発明の第2実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面である。
本実施例のレーザ発生装置は、取り出しミラー12の周囲から出力ビームを取り出す代わりに、リアミラー11と取り出しミラー12の間にドーナツ型のスクレイパーミラー15を光軸に対して45°傾けて設け、不安定共振器の軸に垂直な方向にリング状レーザビーム16を取り出すようにしたものである。
取り出されたリング状レーザビーム16は、図1に示したものと同じ性質を持ち、分配手段2の開口21を通過することにより、平坦なエネルギ分布をもつ複数のレーザビーム22となって、下流の工程に供給される。
【実施例3】
【0030】
図4は、本発明の第3の実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面である。本実施例のレーザ発生装置は、取り出しミラー12と分配手段2の間にビームエキスパンダ17を設けて、リング状ビーム14を拡大したビーム18を供給し、分配手段2における分配を容易にすると共に、下流工程で必要とされるビーム径に調整できるようにしたものである。
リング状ビーム14は円周上に存在するので、ビームエキスパンダ17は、ビームの存在する円周部分に、たとえば断面が三角形の円環プリズムの組合せなどを配置することで構成することができる。
【実施例4】
【0031】
図5は、本発明の第4の実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面である。本実施例のレーザ発生装置は、取り出しミラー12と分配手段2の間や分配手段2の後ろに凹レンズ19などの拡散手段を設けることにより拡幅するリング状レーザビーム20となって、これが分配手段2を通ることにより形成される複数のレーザビーム23が互いに放射角を持って放散する場合などに適用するもので、分配手段2の後ろに凸レンズなどの集束手段24を配置して、後工程に供給されるレーザビーム25を互いに平行化することを特徴とする。
後工程がレーザ増幅装置である場合など、平行ビームとして供給することが求められるときには、図5に示すような集束手段24を付属させることで対応するとこができる。
【実施例5】
【0032】
図6は、本発明の第5の実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面である。本実施例のレーザ発生装置は、分配手段2の各開口21の後ろにイメージリレー26を配置することを特徴とする。
イメージリレー26は、開口21に生成されるレーザビームのエネルギ像を後工程のレーザビーム入力位置にそのまま伝達するものである。本実施例のレーザ発生装置は、たとえば、レーザ多点着火式ガス燃焼エンジンに使うレーザ増幅装置の集束手段31に平行レーザビーム22を供給する場合に適用することができる。
【0033】
イメージリレー26の物像側焦点位置を開口21に合わせ、像側焦点位置を集束手段31のビーム入力位置に合わせると、開口21におけるレーザビーム22の強度分布が集束手段31に入射するレーザビーム22の強度分布に再現されるので、不安定共振器で生成される品質の高い単一モードのレーザビームがそのまま集束手段31に伝達されることになる。
したがって、本実施例の多点出力レーザ発生装置を用いると、極めて効率の高いエンジン点火が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の多点出力レーザ発生装置は、複数のレーザビームを必要とするものに品質の高いビームを供給することができる。特に、レーザ増幅機構と組み合わせて構成したレーザ着火装置は、レーザ着火式ガス燃焼エンジンを効率よく着火させるために有用である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施例に係る多点出力レーザ発生装置の説明をする概念図である。
【図2】第1実施例のレーザ発生装置を利用したレーザ多点着火装置の概念図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る多点出力レーザ発生装置の概念図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る多点出力レーザ発生装置の概念図である。
【図5】本発明の第4実施例に係る多点出力レーザ発生装置の概念図である。
【図6】本発明の第5実施例に係る多点出力レーザ発生装置の概念図である。
【符号の説明】
【0036】
1 不安定共振器
2 分配手段
5 ガス燃焼エンジン
11 リアミラー
12 取り出しミラー
13 固体レーザ媒質
14 レーザビーム
15 スクレイパーミラー
16 リング状レーザビーム
17 ビームエキスパンダ
18 レーザビーム
19 凹レンズ
20 レーザビーム
21 開口
22 レーザビーム
23 レーザビーム
24 集束手段
25 レーザビーム
26 イメージリレー
31 集束手段
32 光増幅器
34 レーザビーム
35 大強度レーザビーム
41 反射鏡
42 集光レンズ
51 燃焼室
110 多点出力レーザ発生装置
130 レーザ増幅装置
150 ガス燃焼エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアミラーと取り出しミラーの間にレーザ媒質を介装して形成された不安定共振器と、周縁部に反射面を備え中心部に開口を設けたリング状のスクレーパーミラーで構成された分配手段であって、前記不安定共振器の中に設置されて共振器周縁部に生成されるレーザビームを外部に取り出す分配手段とを備えた多点出力レーザ発生装置。
【請求項2】
前記分配手段は、前記スクレーパーミラーから放出されるリング状のレーザ光が照射する位置にレーザ光が透過する複数の開口を設けたことを特徴とする請求項1記載の多点出力レーザ発生装置。
【請求項3】
前記不安定共振器と前記分配手段の間にビームエキスパンダを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の多点出力レーザ発生装置。
【請求項4】
前記分配手段の下流に集束手段を配置して該分配手段透過後のレーザビームが互いに平行に走行するようにすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の多点出力レーザ発生装置。
【請求項5】
前記分配手段の複数の開口を透過したレーザビームの光軸を軸とするイメージリレーを配置して、該開口におけるレーザビームの強度プロファイルを下流に伝達することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の多点出力レーザ発生装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の多点出力レーザ発生装置と、該多点出力レーザ発生装置から取り出された複数のレーザビームを内側に屈折させる集束手段と該複数のレーザビームが集束する位置に配置され各レーザビームを増幅する光増幅器を備えたレーザ増幅装置と、増幅された前記レーザビームを多点着火式ガス燃焼エンジンの燃焼室に偏向させる反射鏡と該レーザビームを集光する集光レンズとを備えて、前記燃焼室において希薄混合気を効率よく着火させることを特徴とするレーザ多点着火装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−93603(P2013−93603A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−284037(P2012−284037)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2007−99870(P2007−99870)の分割
【原出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【Fターム(参考)】