説明

多軸織物ウェブの連続生産のための方法

本発明は、平面(104、306、406)のまわりに巻付けることによって多軸織物(5、101、301、401)を形成するように単軸の織物(4、102、103、302、303、402、403)が成形される、多軸織物ウェブの連続生産のための方法に関し、および本発明に従ってこの方法を実施するための対応する装置に関する。本発明によれば、この製造方法を促進するために、かつ、製造工程中の織物(4、5、101、102、103、301、302、303、401、402、403)の処理の改善のために、平面(104、306、406)の境界決定として使用されるべき締着要素(6、7)が具備され、そのまわりに単軸の織物(4、102、103、302、303、402、403)が巻付けられる。さらに、多軸織物(5、101、301、401)の生産中の摩擦を減少させるために、互いに反対側に存在する2つの横縁(106、107)に沿って走る、使用されるべき少なくとも一つのベルトまたは帯駆動(105)が具備され、。さらに、本発明によると,巻枠を形成する板(201)のまわりに、ある角度に巻付けられるべき一方向性織物(4、102、103、302、303、402、403)が具備され、この板(201)は、摩擦を補償するための装置を備えており、および、巻枠(245)は板(201)から引き離される。加えて、振動の結果としての低摩擦抵抗によって、多軸織物(5、101、301、401)を巻上げ平面(104、306、406)から取り外ずすために、巻上げ動作中に巻上げ平面(104、306、406)を機械的振動に設定することが、提案される。さらに、重力(408)の方向に対して巻上げ平面(104、306、406)の長手方向の軸(407)の斜めの配置を選択することが、提案される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面のまわりに巻付けることによって多軸織物を形成するように織物が成形される、多軸織物ウェブの連続生産のための方法に関し、かつ、それはこの方法を実施するための対応する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
長繊維強化複合部材は、技術織物に対する重要な用途を構成する。強化織物の形状および構造は、使用される製造技術およびマトリクス材料と組み合わせて最終の複合部材の特性を実質的に決定する。多軸織物ウェブは、またMD織物ウェブまたは多方向織物ウェブと称され、したがって、他の織物と比較して、それらが使用される繊維の特定の性質のより良い利用を提供し、それと共に同時に、生産費用およびしたがって部材費用を減少させる、領域配置を容易にするので、重要な役割を果たす。
【0003】
多軸織物ウェブを製造するために、さまざまな技術が使用される。織物糸がある角度で織物ウェブの伸びの方向に配置される織り方に類似した技術を用いることは明白である。この方法は、しかしながら低速であり、繊維が細い場合低速の生産速度を可能にするだけである。ある方法が非常に高速な生産を可能にすることが判明し、そこにおいて、単軸の織物ウェブが、また、UD織物ウェブまたは一方向性織物ウェブと称され、平面のまわりの巻付けを通して多軸織物ウェブに形成される。
【0004】
公開された
【特許文献1】において、多方向織物ウェブを製造するための方法が開示されており、そこにおいて、その繊維が織物ウェブの進行方向に向けられる織物が、多軸織物を作り出す進行方向に対してある角度で2つの追加のウェブによって周りに巻き付けられる。前記多軸織物は、したがって少なくとも3つの層を備える。これらはある角度で巻き付けられる織物の2つの対向する層および織物ウェブの進行方向の繊維を備える、いわゆるゼロ度ウェブである。この種のウェブは、抗張力に関するプラスの特徴を有する。
【0005】
【特許文献2】が、多軸織物ウェブを製造するための方法に関し、織物内に残る2つのおおよそ手の広さの帯のまわりに、ある角度で巻き付けられる織物ウェブだけが巻き付けられる。この方法は強化縁部を備える多軸織物を作り出す。この強化縁部は、一方では、特に縁部で、織物が高靭性または高い安定性を備える利点を有するが、他方、前記織物は、縁部の材料の増大された厚さのために、それが安定な方法でロールに巻き付けられることができない欠点を有し、かつ、他方、横方向の帯が織物の厚さを不必要に増加させるので、繊維強化プラスチックの一定厚さの層を定めることは、これによって可能でないことがない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、従来技術の欠点を克服する、多軸織物を製造するための方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、一方向性織物が巻付けられる、平面の境界決定としての引張り要素を用いて達成され、この引張り要素は、このように製造される織物ウェブを巻付けた後に取り外ずされるか、または分離されることができる。本発明の他の有利な実施態様は、従属請求項から導き出されることができる。
【0008】
【特許文献3】に開示される方法と比較して、一対の引張り耐力引張り要素が本発明に従って使用され、それが、織物の進行方向に対して傾斜角で配設される、織物ウェブに対する巻上げ平面として使われる。これは多軸織物ウェブを作り出し、初めに内部的にそれ自体に緩くだけ接着し、および、巻き付けの後、2つのカレンダがけローラを通して引っ張られる。引張り要素が走るカレンダがけローラ内に、対応する窪みが設けられ、その結果、カレンダがけローラの距離は引張り要素とは独立に選択されることができる。カレンダは織物ウェブを十分に堅く接合し、その結果、それらは、おそらく、結合手段または接着手段を使用して堅固な多軸織物を形成する。加えて、引張り要素と共に、または引張り要素を伴わずに織物に含浸法または固着法を使用する可能性があり、その結果、織物は、更なる処理のために巻かれることができ、および、取り扱うのが非常に容易になる。カレンダがけまたは含浸のすぐに後、多軸織物ウェブは縁側切断によって引張り要素から分離されることができる。この切断で、取り除かれた引張り要素が、追加のドラム上に巻付けられ、引張り要素に付着する繊維が、それらが巻付けられる前に、引張り要素から任意選択で取り除かれることができるが、それらを巻付ける代わりに、引張り要素が連続ループで動作するように、引張り要素を工程内に送り戻すこともまた可能である。さらに、引張り要素を巻付けることが可能であり、および、多軸織物が製造される織物ウェブが繰り出されたあと、巻付けられた引張り要素が、それらを繰り出しロール上で製造工程に送り戻すことによって工程に送り戻されることができる。さらに、更なる処理中に、それらを分離する代わりに、織物が引張り要素に付着しないことが確実にされる限り、織物から引張り要素を引き抜く可能性がある。
【0009】
例えば45°の角度が進行方向と送り方向との間で囲まれることができるその進行方向に対して横方向の巻上げ平面に、一方向性織物が与えられる。しかしながら必要条件に従い、さらに0°と90°度との間の他の角度が囲まれることができる。さらに、例えば横方向に供給された単軸の織物の間に位置する、単軸織物の第3のウェブを供給することが有効である可能性がある。このように製造されるこの3層多軸織物は、例えば巻上げ平面から多軸織物を引き離すことによって生じる可能性がある、多軸織物の長手方向の引張応力を吸収するのに特に適している。この追加の第3の層は、傾斜角で供給される単軸の織物と同じ材料から成ることができるか、または、それは別の適切な材料から成ることができる。このように、例えば第3の層は接着格子としてまたは付着格子として供給されることができ、それによって単軸の織物の突合せ層が、互いに接着されることができる。
【0010】
さらに有利なことは、多軸織物内の長手方向に生じる引張り力が窪みの部分内にだけ生じるように、カレンダローラの包絡面内の窪みが構成される場合、これが、多軸織物内に配設される引張り要素の部分、および、引張り要素の間で中心に位置する多軸織物の残りの部分、において、引張りから実質的に自由なままであることを意味することである。この構成は、単純な方法での高品質の多軸織物の製造を容易にする。
【0011】
スパイク付きローラによってまたは針棒によってカレンダにかけた後に多軸織物を処理することが、さらに示唆され、これは、それが、一貫した高品質の材料を供給するために、多軸織物の可能な以降の浸漬のために使用される樹脂が多軸織物内によく浸透するように構成される穴を備えていることを意味する。このように多軸織物内に与えられる穴は、さまざまなパターンで多軸織物内に与えられることができる。
【0012】
この方法を実行するために、2つの異なる変形が原則としてある。第1の変形では、一方向性繊維材料織物を保存する2つのローラが工程内で使われる。前記ローラは、固定された軸上に配設される。一方向性織物がそこから取り去られるローラが、このように互いの反対側に配設され、および組立体がローラの間に設置され、そこにおいて一方向性織物に対する巻上げ平面の輪郭描写として使われる2つの引張り要素が繰り出されて、2つのカレンダがけローラを貫く。したがって、引張り要素はカレンダがけの前に除去されることができ、カレンダがけローラは、織物に必要な機械的張力を与える。代わりとして、引張り要素はカレンダがけの後で除去されることができる。2つの引張り要素は、次いで2つの引張り要素に対して平行に中央に配設される軸のまわりに回転させられ、したがって、単軸の織物を供給するローラから単軸の織物をほどいて、2つの引張り要素によって画成される平面のまわりにそれを巻付ける。1対のカレンダがけローラが、2つの引張り要素と共に回転する平面と共に回転し、および、また、同時回転する装置が、カレンダがけローラに近位に配設され、それが、例えば切断によって、カレンダがけの前か後に多軸織物の縁部から引張り要素を除去する。したがって、引張り要素は多軸織物と平行して巻付けられるか、または、それらは工程内に送り戻される。残留繊維または接着剤残部から切断引張り要素を一掃することは、任意選択のステップである。横に開いた繊維が多軸織物の切断によって作り出されるので、それは、多軸織物の横縁部がまた、それぞれの装置によって縁飾りをつけられる時有利であるということを証明し、そのため、織物がその側面で、それによって、多軸織物が機能するのがより困難になるであろう、すり減りがちではない。
【0013】
本発明に記載の方法の第2の実施態様において、また、引張り要素がほどかれ、かつ再び巻き付けられる装置全体、カレンダがけローラ対ならびに切断装置および縁飾りをつける装置が静止のまま保持され、一方、一方向性織物を備えた2つのローラが引張り要素の平面のまわりに巻付けられることも可能である。
【0014】
両方の実施態様において、ローラ上に保存されて、平面上に巻付けられる、単軸の織物を備えた材料に対して引張り要素によって規定される平面の相対運動がある。
【0015】
巻上げ工程を安定させるために、引張り要素が本発明に記載の方法の好ましい実施態様で溝を付けられるか、または、その引張り要素が、結合手段または接着手段を備える、ことが提供される。引張り要素または引張り要素の結合または接着コーティングに溝を付けることは、引張り要素をより安全に織物をつかませ、そこから、多軸織物が製造され、それは、このように作り出される織物により均一に形成させ、および繰り出された一方向性織物にカレンダがけ工程中に、および、以降の分離工程中に滑動しがちでなくさせる。したがって、織物がまた、本発明に記載の方法の別の実施態様において使われることができ、その織物が、互いに巻付けられる単軸の織物が互いに付着するように、少量の結合剤を備え、それがより安定な織物ウェブを提供する。したがって、いわゆるプリプレグが母材として使われることもまた可能であり、繊維がまだ硬化していない結合剤をまたは重合されてない接着剤をすでに備えており、それは、任意選択の以降の工程で、任意選択で硬化されることができる。その上、織物ウェブを安定させるための接着糸格子を使用することもまた可能であり、前記織物ウェブがほどかれて、引張り要素の間に案内されて、互いにウェブを接続する。
【0016】
このように製造される多軸織物ウェブは、種々の繊維材料でできていることができる。多軸織物ウェブに対する母材として結束織物を使用することが可能である。布、編材料、また、一方向性または多方向パターンのフリースまたは単一繊維、粗紡糸、縫糸または繊維層、が使われることができる。
【0017】
そこから繊維が作られる材料は、ガラス繊維、炭素繊維またはアラミド繊維であることができ、代わりとして、亜麻、ジュートまたはサイザルのような天然繊維が使われることができるが、ポリプロピレン、PBO、ポリエステルまたはポリエチレンのようなプラスチック繊維を使用することもまた可能である。
【0018】
使われる引張り要素は、金属でできていることができるワイヤまたは帯でできていることができる。代わりとして、プラスチック材料を使用する可能性があり、好ましくは、さらに、以降の製造工程に引張り要素と共に仕上げられた織物を送る可能性があるように、織物材料が使われる。この場合、引張り要素は確かに織物から分離される必要はない。
【0019】
この方法を実行するために、繊維材料用の少なくとも一つの巻上げロール、カレンダがけユニットおよびおそらく分離ユニット、ならびに引張り要素を巻き上げて繰り出すためのロール、を設ける装置が提供され、引張り要素がローラから平行に引き離され、およびしたがって、織物を周りに巻き付けるための平面を規定する平面内に保持される。その上、この装置は分離ユニットと組み合わせられることができ、その結果、引張り要素は巻上げ工程の直後にすでに除去されることができる。代わりとして、織物が引張り要素と共に含浸ユニットを貫かれる可能性があり、その結果、柔軟であるが、内部的に安定な織物が硬化の後、形成される。含浸ユニット、遅くとも、引張り要素が除去されることができる後で、または、それらが織物材料でできている場合には、それらは織物内に残ることができる。
【0020】
本発明は、さらに、好ましくは炭素繊維でできている多軸織物の製造のための一方法に関し、そこにおいて少なくとも一つの保存装置から一軸織物が巻上げ平面のまわりに巻付けられ、巻上げ平面のまわりに一軸織物を巻付けるために、巻上げ平面および少なくとも一つの保存装置が互いのまわりに回転し、および本発明は本発明に記載の方法を実行するための対応する装置に関する。繊維強化プラスチックを製造するために、プラスチック材料がしみ込んだ繊維でできている織物が使われる。プラスチックおよび繊維でできている複合物は、繊維強化プラスチックに対する引張りに関して高い安定性を提供し、この引張り安定性は、織物内に形成される繊維の向きに依存する。繊維強化プラスチックは、例えば飛行機または船の構造におけるように、高負荷支持能力が低重量とあわせて要求されるところで主として使われる。
【0021】
最低重量を備えた繊維強化プラスチックを形成するために、繊維に適用するプラスチック材料の量をできる限り少なく保つ必要があり、プラスチック材料は、繊維を完全に封入しなければならない。織繊維を使用するときに、繊維層が繊維の厚さと比較して相対的に厚くなり、したがってより多くのプラスチック材料を必要とし、それは、増大された層厚さおよびしたがって高重量を備えた繊維強化プラスチック部材に至る。実用的用途において、繊維材料の織物がますます使われ、そこにおいて、繊維材料の層厚さの増大を保ち、しかるに繊維材料のプラスチック材料必要量をできる限り少なく保つために、特定の繊維が均一に配設されて、互いに交差しない。プラスチック材料が繊維の方向にだけ高い抗張力を有することは公知であるので、繊維が複数の平面内に敷設される、多軸織物が使われ、繊維が、各平面内の好適な方向を備えて、好ましくは互いに交差しない。このように製造される最も単純な多軸織物は繊維配置の2つのウェブが互いの上に配置される織物であるので、それらは互いに交差する。この種の織物は、ウェブに対してある角度で互いに隣接した織物ウェブの単一部分を配置することによって製造され、初めに、下層およびその後上層が特定の部分から組立てられる。ここで、特定のダイヤモンド形状の部分が長いウェブに組立てられる。この方法は、しかしながらそれらが産業製造工程のために必要なような、より大きい量を経済的に製造するのに適切でない。
【0022】
別の方法は、したがってある角度で板のまわりに少しのウェブを巻付け、かつ板からこのように作り出されたコイルを取り外ずすことを用いる。この工程は連続的に実行されることができ、コイルが板から取り外ずされて、その後圧縮されて織物を形成する。この種の方法は、特に、それが炭素繊維の場合のように、繊維がほとんど流体特性を有する時、実用的用途において実現するのが困難であるということを証明した。これは繊維が、それらの低重量および低表面摩擦のために、容易に互いに倒れかかり、および、したがって、一様な織物ウェブの成形を妨げることを意味する。織物の挙動がより流体的になればなるほど、均一に形成された多軸織物の製造はより困難になる。板のまわりに巻き付ける場合、底部でおよび板上に存在する織物が、板からの連続的引き離し中に、特定の繊維が板から転がり落ち、したがって織物が取り外ずされた後で、繊維に互いの上に丸くなるかまたは交差することを導くねじれを有する、傾向が無いことが必要である。交差は、織物を、いかなる交差も備えない連続的に形成された多軸織物と比較して、定性的に劣って、使用に耐えないようにする。繊維の転覆は特に、織物が比較的大きな引張りの下で巻上げ板上に巻付けられる場合に生じる。しかしながら、織物が板のまわりにゆるく配置される場合、特定の繊維は、それらが板を滑動する時、互いの上に交差するかまたはループを形成しうる。これも、劣った品質または使用に耐えない品質を伴う結果に至る。
【0023】
一軸織物が板のまわりに巻きつくことを通して多軸織物に形成され、コイルを板から引き離す時の摩擦が、均一に形成された多軸織物を得るために、可能なかぎり回避されるはずである、装置および方法を提供することが、本発明の目的である。
【0024】
本発明の目的は、巻上げ平面の両側で少なくとも一つのベルト駆動または帯駆動を用いて達成される。本発明の他の有利な実施態様は、従属請求項から導き出されることができる。
【0025】
一軸織物がそのまわりに巻付けられる巻上げ平面は、ベルト駆動または帯駆動が、巻上げ平面として使われる板の中に収容されることができるような、厚さを備える。それが巻上げ平面から引き離されるときに、コイルがホースに形成されるように、巻上げ平面の厚さが実質的に増大するが、そのホースは、以降のステップで織物に形成されなければならないが、巻上げ平面の両側のベルト駆動または帯駆動の寸法は、巻上げ平面からのコイルの完全に摩擦のない引っ張りを容易にする、機構を収容するのを容易にする。繊維は、表面上で滑動もせず、前記表面から転がり落ちもしないが、ベルト駆動または帯駆動はコイルを連続的に前方へ搬送して、したがって巻上げ平面の端部でコイルを開放する。巻上げ平面の低摩擦構成に反して例えば低摩擦抵抗を備える表面によってそれをコーティングすることによって、巻上げ平面が少なくとも一つの帯駆動によって好ましくは形成されることが、ここで提供される。
【0026】
ベルトまたは帯の交差ガイドがこの方法で、および、対応する装置で設けられることが、本発明の有利な実施態様において提供され、ベルトまたは帯が、巻上げ平面の両側で自由に案内される。巻上げ平面の両側の駆動が完全に一様であることが、ベルトのまたは帯の交差ガイドによって達成される。これは、2つの駆動の同時進行組立をやめることを可能にし、それは、本発明に従う機構の簡略構成に導く。したがって、特定の繊維のねじれが両側の同期運動を通して回避されるように、巻上げ平面がいかなる所与の時点でも同じ速度を備えることが、巻上げ平面の両側の駆動にとってきわめて重要である。ベルトのまたは広帯の交差ガイドを通して、ベルトまたは帯が2つの外縁部または巻上げ表面間の中心で平らに配置することが達成され、ベルトのまたは帯の両方の外端縁の距離が、交差ガイドにおいて同じ長さを有する。ベルトまたは帯の交差ガイドを通して確実にされるのは、ベルトまたは帯が拡張も収縮もさせる必要がなく、それが、駆動方向にも柔軟性がないベルトまたは帯の使用を容易にすることである。この種のベルトまたは帯は、非常にぴんと張られることができて、本発明に従う装置の堅固な構成を容易にする。敏感な繊維が可動部に接触しないために、それらが多軸織物に折り重ねられるときに、駆動ローラおよびガイドローラを越えてベルトのまたは帯の最小限の突起が巻上げ板の角に設けられることが、提供される。本発明に従う方法において、および、本発明に従う装置において、4つの垂直に配設された駆動ローラおよび/またはガイドローラが、巻上げ平面として設けられる板の角に設けられる。これらは、軸受内の駆動軸を用いておおよそ中心にブラケットをつけられる。駆動および/またはガイドローラの幅を越えたベルトのまたは帯の突起は、そのベルトの上にまたは帯の上にぴんと張られている繊維が、繊維が前記可動部分と接触するようにならずに、ブラケットおよび軸受を介して搬送される、効果を有する。突起の量はしたがって、駆動ローラおよび/またはガイドローラにブラケットをつけるために存在することができる機構が突起の高さの範囲内に配設されるように選択されなければならない。ベルトのまたは帯の交差ガイドを通して、ベルトまたは帯が、回転に起因して、側面の寸法に対して巻上げ板の中心でより低い高さであるが、より多くの幅を必要とすることが、達成される。これによって高さを減少させることは、きわめて敏感な繊維を、それらが移動可能な構成要素とまたはその速度が駆動速度とは異なる構成要素と接触しないように、案内するための基本的必須要件である。
【0027】
本発明の有利な一実施態様において形状ベルトまたは形状帯が使われることが提供され、それは形状ベルトのまたは形状帯の駆動側に向かって少なくとも一つの形状尾根を備える。形状ベルトのまたは形状帯の駆動側上の少なくとも一つの形状尾根を通してベルトまたは帯が駆動ローラまたはガイドローラのまわりに案内されることができることが達成され、ベルトまたは帯に駆動ローラまたはガイドローラをすべり落ちさせる回転を通して、力がおそらくローラで作り出されることができる。形状ローラが互いに完全に平行でないときに、および、それが平面内に存在するように1つのそれぞれの対が整列配置されないときに、これらの力が生じることができる。形状ベルトまたは形状帯は、それによって駆動ローラおよび/またはガイドローラの軽微な位置ずれを補償する。
【0028】
本発明の特に有利な一実施態様において形状ベルトまたは形状帯は、ベルトまたは帯が、それによって形状尾根で横方向の剪断力を高張力のために十分に高くならせ、その結果、ベルトのまたは帯の尚早の摩耗が生じることなく、非常にぴんと張られることができるように、駆動位置に向かって面する複数の形状尾根を備える。形状ベルトまたは形状帯が使われるときに、駆動ローラおよび/またはガイドローラは形状ベルトにまたは形状帯に対応する逆形状を有し、そのため、駆動および/またはガイドローラがベルトのまたは帯の長手方向の形状を安全に収容し、それによってベルトまたは帯を案内する。
【0029】
本発明に対する別の有利な実施態様において形状ベルトまたは形状帯が追加の歯部を備え、そのため、ベルトまたは帯が歯部によって安全にかつすべりなしで駆動されることができる。
【0030】
一軸織物のための巻上げ平面および保存装置が互いのまわりに回転することが可能になるために、ベルトまたは帯がベルトのまたは帯の進行方向に対して横方向に延伸する形状溝を有する輪郭づけを備えることが、本発明の有利な一実施態様においてさらに提供される。これらの形状溝は、繊維の幅の寸法と一致する幅を備える。この結果保証されることは、微細形状溝が繊維を所定の場所に保つので、巻上げ板および保存装置のわずかに非同期の運動のために、巻上げ板上に巻付けられる繊維が、ベルトのまたは帯の外側上の微細形状溝内に静止し、かつ互いの上に交差するかまたはねじれる傾向がない、ことである。
【0031】
駆動ローラおよび/またはガイドローラに対して垂直に整列配置され、ベルトのまたは帯の向きに対して横方向に配設される、引張りローラが使われることが、本発明に従う方法において提供される。これらの引張りローラは、好ましくは巻上げ平面の中心に、または中心に近位に配設され、そこでベルト部分が互いの上に平らに交差する。引張りローラを通して防止されるのは、ベルト部分が振動のために互いに接触し、したがって、尚早の摩耗および摩滅に至る可能性がある、ことである。したがって、提供されるのは、引張りローラが、巻上げ平面の体積部分の内部のローラのまたは帯の経路に影響することだけではなく、さらにまた提供されるのは、引張りローラが、ベルトまたは帯をしっかりと締め、そのため、ベルトまたは帯が、巻上げ中に中間で収縮する傾向がなく、繊維が、巻上げ平面に巻付けられる時、2つの駆動ローラまたはガイドローラの上に滑動するのに必要なものと比べて、より短い直径を有し、および巻上げ平面から取り外ずされるときに、それらがしたがって、裂ける可能性がある、ことである。
【0032】
ベルトのまたは帯の改善された引き締め能力のために、提供されるのは、ベルトまたは帯が、ベルトまたは帯を駆動方向に特に柔軟性がなくする、はがねベルトを備えることである。この結果、ベルトまたは帯は、繊維の引張りが大きくて、はがねベルトの弾性によってベルトまたは帯が、2つの駆動ローラおよび/またはガイドローラ間の中間で収縮させられない限り、炭素繊維がそれらのまわりに巻付けられるときに、ベルトまたは帯が中間で収縮する傾向がないように、きわめて固く締められることができる。したがって、ベルトまたは帯がはがねベルトを備えることは、絶対に義務的ではなく、しかし、織物補強されたベルトまたは帯が使われることもまた可能であり、その上、天然繊維、さらに炭素繊維、ケブラー(登録商標)繊維が、使われることもできる。
【0033】
本発明に従う方法の別の実施態様において、巻上げ平面の上側におよび下側に凸面が設けられ、それが巻上げ平面の内部のベルト駆動または帯駆動を覆う。したがって、ベルトのまたは帯の交差ガイドなしで済ますこともまた、可能である。側面に凸面を配設して、移動帯を備えた巻上げ平面の上部および下部表面を設けることもまた可能であり、それで、より大きい表面が摩擦なしで多軸織物を搬送し、および側面が低摩擦でそれを搬送する。
【0034】
本発明は、繊維、特に炭素繊維でできている多軸織物の製造のための一方法に関し、そこにおいて一方向性織物ウェブがある角度で板のまわりに巻付けられてコイルを形成し、板が摩擦を補償するための装置を備え、および、コイルが板から引き離される。
【0035】
板から繊維コイルを取り外ずすのを容易にし、その結果、2つの平面を備えた均一に形成された多軸織物が形成される一方法を提供することが本発明の目的である。
【0036】
本発明に従う目的は、板の端に配設され、かつ横方向突出くさびを備える、カスケード型ガイドを使用して達成される。本発明の追加の有利な実施態様は、従属請求項から導き出されることができる。
【0037】
本発明に従うカスケード型ガイドは、その主構成要素として板の端部にくさびを備え、それが板の端部のホース形状のコイルを変形させ、そのまわりに、2つの平面を備えた平らに折り重ねられたウェブの中に、一軸織物が巻付けられる。くさびは、したがって特定の幾何学形状を備え、それは、コイルに円滑にかつ織物ウェブの縁部で歪を形成せずに多軸織物に変形させる。くさびの底面領域はしたがって板の横断面に対して同一の幾何学形状を備え、および、それは板に直接に配設される。板上の摩擦を減少させる組立体の具備に従い、しかしながら、すき間がくさびの下で、くさびによっておそらく可動部を動かすように設けられる。板の2つの主要な側面が互いに向きがそれて、したがって、板の上側および下側がトラピーズ形に、くさびによって延伸される。他方、有限の厚さを備えた板の側面が三角形を形成するためにくさびでつながれ、三角形の底辺が、板の厚さと同じ幅を有し、および三角形は、板の幅を越えて織物を横方向に案内する。板の上側または下側に配設されるトラピーズは、織物の幅と一致する底辺を備え、織物の幅は、機械的張力の下で、くさび上で織物を動かさないためにはっきりとは到達されない。
【0038】
本発明に従うカスケード型ガイドの特に好適な一実施態様において、くさびがその端部に耳を備え、したがってそこで、2つのトラピーズがそれらの底辺と接合する。この耳は、平らなウェブにほとんど折り重ねられるコイルが、くさびから円滑に取り外ずされる利点を有する。
【0039】
本発明の別の有利な一実施態様において、くさびが横方向の点に小型ビードを備え、それが、耳の横縁部で摩擦抵抗を減少させるために、耳の縁部でビードに途切れなく遷移する。
【0040】
くさびの2つのトラピーズの底辺の幅はこのように選択され、その結果、それは巻上げ板の幅より、正確に巻上げ板の厚さだけ、より広い。また、ここで、コイルを荷重の下でくさびから滑動させないために、わずかなアンダサイズが設けられる。
【0041】
本発明の特定の一実施態様において、カスケード型ガイドのくさびが、板の横断面積と同一である底辺領域備え、板の平面内に板の縁部を越えて横に突き出る四面体形状の延長部分を備え、それによって、互いにテーパを付けるくさびのトラピーズによって、板の2つの平面が延伸され、そして、2つのトラピーズの底辺の幅が板の厚さだけ板の幅に対して増大される。くさびの長さは、コイルの流量特性に適合されなければならない。平らな織物へのコイルの変形中に巻上げ板のリムの特定の繊維の軽微な移動を防ぎ、およびしたがって、可能な限りの最も少ない複雑性でこのように製造される多軸織物ウェブの均一性を保証するために、コイルが可能な流量が多ければ多いほど、より長いくさびが選択されなければならない。
【0042】
本発明の別の一実施態様において、くさび上にコイルを案内するために、カスケード型ガイドがくさびの隣にローラを備える。本発明に従う方法の構成は、したがって、ローラが、織物を減速もせず、駆動もしないように、かつ、それらがくさび上へそれを押圧するように、織物の速度で駆動されるカスケード型ガイドの特定のローラを用いて特徴づけられる。このローラは、ローラが織物を減速し、したがって板からコイルを取り外ずすときに、織物をひっくり返したり、また、それを前方に駆動することによって、コイルを分裂させたり、しないように、センサによって都合よく制御される。特定の織物が織物材料のように複数の方向に特定のウェブの歪に対して安定でないので、特に、コイルが板から取り外ずされて、織物に成形される時、歪が形成するのを防ぐために、織物を前方へ駆動するかまたは織物を減速することに対して力を伴わずに、理想的なシナリオで、圧縮ローラがくさび上へ織物を押圧することが重要である。
【0043】
本発明の有利な一実施態様において、少なくとも2つのローラ組立体が使用され、各々が共通軸線上に配設されるローラを備え、異なるローラ組立体が、繰り出しコイルの速度に適合される、異なる速度を備える。コイルが一様な織物に形成されるときに、動きのわずかに異なる方向がウェブの中で生じ、それは方向成分を備え、ウェブの駆動方向に対してウェブから横方向に指す。これらの方向成分は、異なる箇所で異なる厚さで構成されることができる。したがって、カスケード型ガイドの連続的ローラを使用せず、それぞれウェブの局所速度に適合される特定のローラを使用し、前記ローラが、1つの駆動軸組立体上に配設されることが、有利であると判明した。これは、多軸織物ウェブ内の歪に至る可能性がある、コイルの平均駆動速度に対するローラ速度の順応を通して不整合が生じるのを防止する。少なくとも2つのローラ組立体が、都合よく使われ、それは互いに後ろに配設され、および、コイルがくさびの表面全体にわたってくさびに対して均一に押しつけられるように、くさびの長さに従い加えられる。
【0044】
本発明の別の有利な一実施態様において、少なくとも2つのローラ組立体がカスケード型ガイドに使われ、各々が共通軸線上に配設されるローラを備え、異なるローラ組立体が、引き離されたコイルの流れの向きに適合される異なる軸方向を備える。コイルを多軸織物ウェブに形成するときに、くさび上へコイルを押圧するローラはコイルの異なる速度に曝されるだけではなく、それらはさらにまた、異なる流れの向きをも経験する。板の中心において、流れの向きはウェブ方向と等しい。巻上げ板の垂直側面が三角形にテーパを付け、かつ、それが横に伸びたくさびの縁部のまわりを動く、くさびの側面で、コイルの構成要素は、わずかに異なる流れの向きを有する。本発明のこの構成は、ローラが形状変化によって形成される流れの向きに従って構成されることを容易にする。これは、コイルが織物ウェブに形成されるときに、歪が多軸織物ウェブ内に生ずることを防止する。
【0045】
それはくさびの端部で耳の上に織物を引くことが有利であるということを証明し、その耳はくさびの端部に配設され、かつ、きわめて小さな肉厚を備えたおおよそ矩形の形状を備える。これは、織物に、支持フレームの不足のために歪を形成することなく、耳上に整列配置する能力を与える。
【0046】
耳の縁部で摩擦を減少させるために、わずかに顕著なビードによって縁部を構成することが提供され、このビードは、繊維がこわれることなく前記ビードに巻きつくことができるように構成される。したがって、ビードの特性は織物内に使用される繊維の曲げ能力に非常に依存している。形成中にコイルの流量を支持するために、コイルが耳へのくさびからの円滑な遷移を形成するために、小さなビード内の縁部およびそのくさび端部の点でわずかに丸みをつけられることが提供され、前記ビードは、途切れなく耳に遷移する。
【0047】
したがって、ビードが耳の端部の方へわずかにテーパを付けられるとき、それは有利であると判明した。テーパ付きビードを通して、耳のまわりの機械的巻上げ張力は、引き離し中にわずかに減少させられる。代わりとしてまたはそれに積み重なって、さらに、耳の幾何学形状がわずかに台形であることができ、その結果、形成されたコイルが耳を取り去られるくさびの幅に対して、耳がテーパを付けられる。また、コイルを取り外ずすときに、このテーパが機械的張力の低減を容易にする。
【0048】
本発明の特に有利な一実施態様において、カスケード型ガイドの構成要素が摩擦低減表面を備えている。ポリフッ化処理重合体でできている表面が、特にこの用途のために有利であると判明し、およびダイヤモンドタイプ炭素の表面が特に非常に有利であると判明し、前記炭素材は、炭素繊維に対して特に低摩擦を備える。これは、一様でない成形を生じさせ、したがって形成されたコイル内に不整合を作り出す摩擦推力の発生を妨げる。
【0049】
本発明はさらに、一軸織物が巻上げ平面のまわりに少なくとも一つの保存装置からほどかれ、巻上げ平面およびこの少なくとも一つの保存装置が、巻上げ平面のまわりに一軸織物を巻付けるために互いのまわりに回転する、好ましくは炭素繊維材料から製造される、多軸織物を製造するための一方法に関する。本発明は、この方法を実行するための対応する装置にも関する。
【0050】
さらに、従来技術の欠点を克服する、多軸織物を製造するための一方法およびこの方法を実行するための一装置を提供することが、本発明の目的である。
【0051】
この目的は、巻上げ平面に機械的に振動させる振動駆動を用いて本発明によって達成される。本発明の他の有利な実施態様は、従属請求項から導き出される。
【0052】
多軸織物を製造するためのこの方法において、一軸織物が、好ましくはローラとして設けられて、ある角度で巻上げ平面のまわりに巻付けられる、保存装置から繰り出される。この目的のために、一軸織物が巻上げ平面のまわりに保存装置によって巻付けられるように、巻上げ平面および少なくとも一つの保存装置が互いのまわりに回転する。巻上げ平面から巻付けられた織物を取り外ずすことが可能であるために、巻上げ平面に機械的に振動させる、振動駆動を使用することが本発明に従って提供される。振動は、したがって、低振幅および比較的に高い振動数を有する。したがって、振動によって生じる横縁と平行の振動が、特定の繊維が好適な方向に搬送されるように、時間距離線図内の特定の形状に従うことが好ましい一実施態様で提供される。巻上げ平面の横縁に関して他の方向に振動を実行することもまた、可能である。機械的振動が好適な方向なしで実行されるときに、その時、巻上げ平面のまわりに敷設される繊維は、それが機械的振動によって巻上げ平面から押しのけられるので、長い期間の間巻上げ平面と直接接触しない。この短い期間の範囲内で、小さい摩擦抵抗で織物を板から引き離すことが可能であり、したがって、平均摩擦が振動によってかなり減少させられるので、全ての繊維が同時に巻上げ平面から持ち上げられるわけでないことは、重要でない。しかしながら、振動が巻上げ平面の横側面と平行して実行されるときに、好適な方向に織物ウェブの特定の繊維を搬送することが特定の種類の振動制御によって可能である。巻上げテーブルが短い振幅によってかつ特定の好適な方向なしで振動させられるときに、織物は小さい抵抗で板から取り外ずされることができる。しかしながら、振動数が巻上げ平面上の織物の摩擦に適合されるとき、それで、繊維が引き離し平面内の遅い動きを通して摩擦抵抗によって搬送され、および摩擦抵抗が迅速な逆転運動を通して静摩擦から動摩擦に遷移し、繊維の慣性が、巻上げ平面上の繊維の高速後退を妨げ、次いで、織物が引き離し方向に搬送される。引き離し方向に、および、逆転方向に機械的振動の2つの異なる速度を通して、繊維の運搬が達成される。引き離し方向に振動すると、巻上げ平面はゆっくり前方へ動く。この低速の動きの間に、繊維は巻上げ平面の表面上の静摩擦の下にあって、そのために板によって前方へ動かされる。巻上げ平面の速い逆転運動中に、繊維は静摩擦状態から動摩擦状態に遷移し、繊維がこの逆転運動に従うことなく、巻上げ平面が繊維の下に後退する。このように、織物全体が前方へ連続的に動かされる。特定の繊維が交差する傾向があることなく、巻上げ平面上の織物の避けられない摩擦の代わりに巻上げ平面に沿って織物が搬送され、それが一様な織物の製造を容易にすることが、振動駆動の利点である。
【0053】
したがって、非指向振動を通して巻上げ平面上の織物の低摩擦状態を作り出すことが可能であり、および、異なる振動方向に異なる速度の指向振動を通して指向振動を作り出すことが可能であり、それは、繊維に好適な方向に搬送されるようにする。指向振動は、巻上げ平面から多軸織物を取り外ずすことによって多軸織物を製造するためのこの種の方法および装置に適している。他方、指向振動は多軸織物が追加の装置によって巻上げ平面から取り外ずされず、または、それが重力のために巻上げ平面を滑動するが、織物が振動によって前方へ駆動されるこの種の方法および装置に適している。
【0054】
振動駆動が本発明に従う方法によって都合よく使われ、それは時間−距離−線図に関して実質的にのこぎり歯形状を備えた機械的振動を発生させる。したがって、時間−距離−線図内の振動運動のより急勾配の側面が引き離し方向と反対方向に向けられ、および、時間−距離−線図内の振動運動のより急勾配でない側面が織物の引き離し方向に向けられる。時間−距離−線図に関するこののこぎり歯種類特性を通して、巻上げ平面上の繊維の運搬が都合よく達成され、その結果、織物を取り外ずすための追加の装置が省略されることができる。
【0055】
巻上げ平面上の繊維の摩擦を調整するために、巻上げ平面上へ微細構造を与えることが可能である。微細構築を通して、巻上げ平面上の繊維の規定された摩擦抵抗が達成されることができ、その結果、振動振幅および振動数がしたがって調整されることができる。例えば、振動を、特定の繊維の一様な前方運動のために必要な、低振動数および小振幅に合わせることがここに可能である。低振幅および低振動数を通して、本発明に従う方法を実行するための装置の実質的に摩耗減少構成が可能になり、および、この装置は巻上げ平面を振動させるために必要なエネルギがより少ない。巻上げ平面の共振振動数が巻上げ平面上の繊維を搬送するために必要な振動数と正確に一致するように、巻上げ平面の重さおよび弾性を選択することがさらに可能である。実験を通して正しいパラメータを微細構造、重さ、弾性、振動数および振動の振幅に対して設定することは当業者の裁量次第である。
【0056】
本発明の有利な一実施態様において、巻上げ平面上の織物の繊維の前方駆動速度が、巻上げ平面のまわりの保存装置の相対的回転速度と振動駆動を通して同期される。したがって、巻上げ平面のまわりの保存装置の半相対的回転の時間間隔中に、前方駆動が、巻上げ平面の横縁の向きと一軸織物の繊維の整列との間で測定される、巻き角αのタンジェントだけ実行され、巻上げ平面の幅だけ逓倍される。巻上げ平面のまわりの保存装置の相対的回転と前方駆動速度を同期させることによって、連続的巻上げ工程が実現され、そこにおいて織物ウェブが巻上げ継目を形成することなく多軸織物を形成する。
【0057】
巻上げ平面が有限の厚さを有するので、巻上げ工程中に振動駆動を通して駆動速度を変化させる必要がある場合がある。巻上げ工程中に、一軸繊維が回転に対して2つの異なる縁部種類でしっかり締められる。一方では、一軸織物の繊維が巻上げ平面の上または下の表面上に敷設されるように、一軸繊維が縁部で四半分の相対的旋回中にしっかり締められ、および他方、一軸織物の繊維が巻上げ平面のせまい横縁上に敷設されるように、繊維が縁部で一軸織物の四半分かつ相対的回転中にしっかり締められる。駆動が常に同期されて何の巻上げ継目も形成しないために、したがって一軸織物の繊維の異なる引張り状態と駆動を振動駆動によって同期する必要がある。したがって、振動駆動は、上または下の表面上への巻上げ中に、繊維が巻上げ平面の側面上に巻付けられる時より、より高速に設定されなければならない。したがって、駆動速度は、巻上げ平面のまわりの少なくとも一つの保存装置の相対的回転中に振動駆動によって変化される。一軸織物の繊維が巻上げ平面の横縁でしっかり締められて、巻上げ平面の表面上に巻付けられる時、駆動速度は、巻上げ平面の横縁の向きと一軸織物の繊維の向きとの間で測定される、巻き角αのタンジェントと、巻上げ平面の四半分回転あたり巻上げ平面の幅と、の積に適合される。他方、一軸織物の繊維が巻上げ平面の横縁でしっかり締められて、巻上げ平面の横縁上に巻付けられる時、駆動速度は、巻上げ平面の横縁向きの整列と一軸織物の繊維の向きとの間で測定される、巻き角のタンジェントと巻上げ平面の四半分回転あたり巻上げ平面の厚さと、の積に適合される。
【0058】
有利には、1ないし500Hz、好ましくは2ないし100Hz、特に好ましくは3ないし50Hz、および全体的に好ましくは5ないし50Hzの振動数が、本発明に従う方法のために選択される。
【0059】
したがって、有利には、0.001cmないし10cm、好ましくは0.01cmないし5cm、特に好ましくは0.1cmないし1cmおよび全体的に好ましくは0.2ないし0.5cmの振動の振幅が、選択される。
【0060】
本発明はさらに、好ましくは炭素繊維材料でできており、少なくとも一つの保存装置から一軸織物が巻上げ平面のまわりに巻付けられ、巻上げ平面および少なくとも一つの保存装置が、巻上げ平面のまわりに一軸織物を巻付けるために、互いのまわりに回転する、多軸織物を製造するための方法に関し、および本発明は本発明に従う方法を実行するための対応する装置に関する。
【0061】
さらに、均一に形成された多軸織物が2つの平面でできているように、板から繊維コイルを取り外ずすのを容易にし、引離しが一軸織物の特定の繊維の歪またはねじれに至るはずがない、方法および装置を提供することが本発明の目的である。
【0062】
本発明によれば、この目的は重力に関して傾斜角で巻上げ平面の長手方向の軸を配置することによって達成される。本発明に従う方法を実行するための対応する装置は、巻上げ平面が重力に関して傾斜角で整列配置されるという点を特徴とする。本発明に従う方法のおよび装置の他の有利な実施態様は、従属請求項から導き出されることができる。
【0063】
巻上げ平面の長手方向の軸を重力に関して傾斜角で置くことによって、繊維が流体挙動で巻上げ平面から、および、重力による巻上げ平面の表面上の減少した摩擦で滑動することが、達成される。従来技術において公知であったことは、水平に配設される巻上げ平面からコイルを取り外ずし、水平に延伸する長手方向の軸のまわりに巻上げ平面を回転させて、製造されるべき多軸織物の長手方向の繊維方向を備える、第3の一軸織物を通して巻上げ平面を形成し、この織物が垂直長手方向の軸方向で、したがって、多軸織物を製造するための装置内の重力の方向に使われる、ことである。
【0064】
上に記載されている方法と比較して、本発明に従う方法はその傾斜が重量に、かつ、巻上げ平面上の繊維の実際の摩擦推力に適合されることができる効果がある。摩擦推力のレベルに従い、巻上げ平面は重力に対してある角度に傾くことができ、その結果、理想的な場合において、一定の動摩擦が繊維と巻上げ平面との間に作り出され、それは巻上げ平面から一軸織物の一定の滑動に導く。
【0065】
本発明に従う方法の一実施態様において、および、この方法を実行するための対応する装置において、巻上げ平面が静止で保持されることが、提供される。したがって、巻上げ平面の長手方向の軸が重力に対してある角度に向けられるように、静止保持された巻上げ平面が配設されることができ、巻上げ平面の最上部および底面が、垂直にまたは水平に向けられることができる。巻上げ平面の上部および下部表面が垂直に向けられるときに、一軸織物が重力に対して傾斜角で向けられる上縁部で主として支えられるように重力が働く。したがって、巻上げ平面の角度が都合よく設定され、その結果、巻付けられた繊維が重力の方向に垂直に向く。したがって、繊維が単独で正しく整列配置して、製造されるべき一軸織物内に常に正しくて所望の角度を備えることが、保証される。
【0066】
横縁の向きに至る、巻上げ平面の向きは、その平面が、全ての方向に水平に向けられる平面に垂直なまま立っており、その上下の表面が重力に対して傾斜角で向けられる、巻上げ平面に至る。したがって、一軸織物は傾斜する平面上に巻付けられて、一様な方法で前記傾斜する平面から滑り降りる。また、ここで表面の微細構築を通して、および、一軸織物が巻上げ平面から均一に滑動するように、重力に関して長手方向の軸で測定される、巻上げ平面の角度を調整することを通して摩擦推力および巻上げ平面の迎え角互いに調整することが可能である。
【0067】
本発明に従う方法の、および、それに対応する方法を実行するための装置の一代替実施態様において、板が静止で保持されず、それがその特定の長手方向軸のまわりに回転することが提供される。巻上げ平面が、重力に対して傾斜角で整列配置され、および傾斜する向きが、重力に対してある角度を形成する長手方向の軸で測定される、巻上げ平面の長手方向の軸のまわりの回転を通して、織物を静止被支持保存装置からほどくことが可能であり、その結果、一軸織物が回転巻上げ平面のまわりに巻付けられる。したがって、またここで、巻上げ平面上の一軸織物の摩擦推力および迎え角が互いに一致するように、一軸織物が、一様な方法で巻上げ平面から滑動するように、巻上げ平面の角度が選択されることが提供される。巻上げ平面の端部に、巻上げ平面から多軸織物を取り除いて、それを巻付ける装置が設けられる。
【0068】
本発明の有利な一実施態様において、回転し、かつ、重力に対して巻上げ平面の長手方向軸の傾斜する向きを備える、巻上げ平面が提供され、この傾斜する向きが、最小角から最大角まで回転期間内で変化する。ここに、一軸織物が一度巻上げ平面上に平らに位置して、および一度巻上げ平面の横縁上に平らに位置し、および、中間に、巻上げ平面の上側上におよび底面上に位置して、同時に横縁上に静止する時、作り出される、変化する摩擦推力が補償される。巻上げ平面上の一軸織物の異なる向きによって、巻上げ平面の異なる向きを通して迎え角をそれぞれの異なる摩擦推力に適合させることが、したがって可能である。回転巻上げ平面を通して、繰り出し工程が容易にされること、および、一軸織物が巻上げ平面の縁部によってしっかり締められて、再びゆるめられることがさらに達成される。このように、巻上げ平面上の一軸織物の特に一様な配置が実現されることができる。
【0069】
有利な方法において、重力に関して5°ないし85°の傾斜する向き、好ましくは20°ないし70°の傾斜する向き、および、特に好適な方法において30°ないし50°の角度、が選択される。驚くべきことに、織物がもっぱら重力を通してこの角度間隔で巻上げ平面を滑動し、したがって、非常に均質で一様な多軸織物を形成することが明らかになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0070】
【特許文献4】特許出願DE 10 2005 000 115 A1
【特許文献5】日本特許出願JP 2003 221771A
【0071】
本発明は、続いて添付された図面を参照して更に詳細に記載される:
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に従う方法を実行するための基本的要素の略図を示す。
【図2】本発明に従う巻上げ平面の平面図を示す。
【図3】本発明に従う巻上げ平面の正面図を示す。
【図4】図2のベルト駆動の平面図を示す。
【図5】関連駆動ローラおよびガイドローラと共に形状ベルトの詳細を示す。
【図6】一対のガイドローラを示す。
【図7】ベルト形状を示す。
【図8】本発明に従う巻上げ平面の別の一実施態様の正面図を示す。
【図9】本発明に従う巻上げ平面の別の一実施態様の斜視図を示す。
【図10】従来技術巻上げ板の端部を示す。
【図11】重畳されて描画される本発明に従うくさびと共に図10に従う巻上げ板の端部を示す。
【図12】本発明に従うカスケード型ガイドのくさびを示す。
【図13】窪みを備えた本発明に従うカスケード型ガイドのくさびを示す。
【図14】それによって接合されるくさびを伴う巻上げ板の端部およびこの組立体によって形成される透過的に描画されたコイルを示す。
【図15】その中に描画されるローラを伴う図14の組立体を示す。
【図16】その中に描画されるコイルを伴う図15の組立体を示す。
【図17】本発明に従う方法を実行するための一装置のスケッチされた説明図を示す。
【図18】振動の時間−距離−線図および速度線図を示す。
【図19】描写される振動の速度ベクトルと共に部分的に周りに巻き付けられた巻上げ平面を示す。および
【図20】本発明に従う方法および本発明に従う方法を実行するための装置を例示する略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0073】
図1は、多軸織物ウェブの連続生産のための方法のために使われることができる巻取り機1を示す。巻取り機1において、繊維材料4が繰り出されて、多軸織物5に形成される、2つの繰り出しローラ2、3が配設されtei
る。このように、繰り出しローラ2および3は、静止で配設され、これは、繊維材料4が繰り出されることができるように、それらがそれらの特定の軸のまわりに回転する他に空間で動かないことを意味する。多軸織物5の延長部分と平行して、ローラ8および9から繰り出される2本の引張り要素6および7がぴんと張られて、および、2本の引張り要素6および7で画成される平面の輪郭描写として使用される。カレンダがけおよび分離ユニット10の、および、巻上げユニット11の、ローラ8、9の同期回転を通して、引張り要素6および7は、引張り要素6および7の両方の中央に延伸する軸に平行に、かつそのまわりに回転する。
【0074】
現在の描写において、引張り要素6は繰り出しローラ2から繰り出される織物を後ろから係合し、および、引張り要素7は繰り出しローラ3から繰り出される織物を前方から係合する。したがって、織物は、引張り要素6および7によって画成される平面のまわりに巻付けられる。このように、繊維材料4は多軸織物5に形成される。多軸織物5がカレンダがけおよび分離ユニット10の中に入るすぐ前に、多軸織物はまだ凝固されない。カレンダがけおよび分離ユニット10を通過したあと、カレンダがけおよび分離ユニット10は、2つのローラ12および13を備え、それを通して多軸織物5が引かれ、多軸織物5が凝固される。ローラ12および13内に、半径方向の溝14、15、16および17があり、それが引張り要素6および7を収容する。本実施態様の場合のように、2つのローラ12および13の出力の背後でカレンダがけの後に、切断用ブレードが配設されることができ、そのブレードは、横縁部で1回の切断によってカレンダがけおよび分離ユニット10からの出口の後で多軸織物から引張り要素6および7を切り離す。しかし、カレンダがけの前に引張り要素を除去して、引張り要素なしでカレンダに織物を流し込むこともまた、可能である。
【0075】
巻取り機1の本実施態様において、引張り要素6および7が次いでローラ18および19上に巻付けられ、およびこの描写において、引張り要素6および7は工程内に送り戻されない。しかしながら、引張り要素6および7を循環で工程内に送り戻すこともまた、可能である。多軸織物5は、カレンダがけの後で多軸織物20になり、それは次いで、ローラ21上に巻付けられる。ローラ8および9、カレンダがけおよび分離ユニット10ならびにローラ18、19および21が同期して回転するが、ローラ8、9、カレンダがけおよび分離ユニット10ならびにローラ18、19および21が、静止で保持され、および、巻上げローラ2および3が巻取り機1の軸のまわりに回転し、巻上げローラ2および3からの繊維材料4が、多軸織物5に形成され、多軸織物5が、ローラ21からの力によって、かつ、ローラ12および13からの力によって下向きに連続的に引かれ、および繊維材料4を巻上げローラ2および3から引っ張る、こともまた可能である。
【0076】
一軸織物102および103の2つのウェブが、多軸織物101を製造するために巻上げ平面104のまわりにどのように巻付けられるかが、図2内に例示され、巻上げ平面104は、実質的にベルト駆動105から成る。本発明に従う方法において、一軸織物102および103はぴんと張られたベルト108の横縁106および107のまわりに巻付けられる。図5内に更に詳細に例示されるベルト108が、このように巻上げ平面104内に交差組立で4つの駆動ローラおよび/またはガイドローラ117−120のまわりにぴんと張られる。したがって、ベルト108は駆動ローラおよび/またはガイドローラ117−120において突起111−116を形成する。ガイドローラ117−120を越えたこれらの突起111−116は、一軸織物102および103に巻上げ平面104の横縁106および107のまわりに巻上げ中に可動部と接触しなくさせる。ベルト108は、左上角、すなわち、突起115がローラ20で設けられるところ、で始まって、垂直に下向きに、紙面に対して垂直に整列配置されるガイドで、すなわち、突起111がローラ118で設けられる箇所まで、延伸する。ローラ118は垂直方向にベルト108を支持するが、しかし、ベルト108は右上角のローラ119のまわりに180°だけ回転して走る。ローラ118からのローラ119への遷移中に、ベルト108は半逆時計回りを実行する。これが意味するのは、紙面の上に配設されるベルト縁部109が、紙面の下の領域に向かって、ローラ118からローラ119までの経路で案内され、そこで前記最初は上部のベルト縁部109が、紙面の下に配設される、下側のベルト縁部109までローラ119で案内される、ことである。同時に、ローラ118からローラ119まで遷移させるときに、紙面の下のローラ118で配設される縁部110が、ローラ119で紙面の上の領域に向かって案内される。ローラ119からローラ117への経路において、前記ベルト縁部110が紙面に対して垂直に整列配置されるベルトによって紙面の上に延伸する。
【0077】
回転が、ローラ120への経路で、逆方向に、したがって時計回りに、ローラ117で繰り返され、そのため、紙面の上のローラ119と117との間に配設されるベルト縁部110がローラ117からローラ120までの経路で紙面の下の領域に案内され、および、紙面の下のローラ117で配設されるベルト縁部109が、ローラ117からローラ120までの経路で紙面の上の領域に案内される。
【0078】
それがそれ自体の上に交差するように案内されるそのベルト108を備えたベルト駆動105が、正面図で図3内に例示される。突起111−114が、ぴんと張られた炭素繊維に可動部と接触させないように、ベルト108が、図3内に視認できるローラ117と118の間の巻上げ平面104内に、どのように配設されるかが、図3内に明らかに視認できる。さらに、紙面の上の図の左側上の図2内に配設されるベルト縁部109が、描写の右側部分の紙面の下の交差ガイドによってどのように案内され、および逆に、ベルト縁部110が、紙面の上の領域に向かって紙面の後ろに配設されるローラ117とローラ120との間の経路で、図2および3の右側部分内の紙面の下からどのように案内されるか、が図3から導き出されることができる。ベルト108は、円筒状のベルトとして構成されて、それ自体いかなるねじれも備えない。
【0079】
図4において、図2の描写が更に詳細に示され、引張りローラ125および127がベルト108の交差点の間に配設されて、この箇所で互いを通り越して通過構成要素108を案内するので、互いの前で交差するベルト108の部分互いの上へこすりつけることから保護する、引張りローラ125および127を示すために、繊維の描写が省略された。
【0080】
図5.1および5.2において形状ベルト121の一実施態様が例示され、それが駆動側123上に複数の形状尾根122を備え、それが駆動および/またはガイドローラ117−120の対応するリング溝を係合する。本発明の有利な一実施態様において形状ベルト121の外側124上に、図5で描画されず、かつ、形状ベルト121の駆動方向に対して横方向に配設される溝が設けられる、ことが提供され、前記溝の幅が、繊維の幅の寸法に適合される。これは極めて微細な横方向の溝パターンを作り出し、それは一軸織物102の特定の繊維に至り、それは形状ベルト121のまわりに巻付けられ、前記溝によって保持される。
【0081】
図6内に、一対の引張りローラが例示され、それは、駆動側に、更に、外側に、図5内に例示される形状ベルト121にブラケットをつけ、したがって、前記形状ベルトをぴんと張る。図2および3内に、引張りローラ125−127だけが駆動側に描画されているが、しかし、前記引張りローラの形状がベルト121の外側124と一致する形状を備える、駆動側だけに使われる2つの引張りローラ125および127の代わりに、外側に配設される追加の引張りローラ130を使用することもまた可能である。
【0082】
図7内に、さまざまなベルト形状131−135が描写され、それが本発明に従う方法のために使われることができる。このように、これは、異なる寸法の2つの半円形要素でできた形状131、楕円形の断面を備えた形状132、長方形断面を備えた形状133、台形断面を備えた形状134および駆動側に向けた三角尾根136を備える台形断面を有する形状135である。
【0083】
図8内に、多軸織物138が巻上げ平面137のまわりにどのように巻付けられるかが正面図で例示され、それは巻上げ平面137の上側および下側に凸面24を備える。ここに、多軸織物138がベルト駆動または帯駆動と直接接触しないように、多軸織物138は、ベルト駆動または帯駆動139および140のローラのまわりに動く。多軸織物が凸面と摩擦接触することを受け入れることを、これが意味するとはいえ、しかし、これによって、2つの単純なベルト駆動または帯駆動が使われることができ、それは巻上げ平面の内部にベルトのいかなる交差ガイドも必要としない。この結果、巻上げ平面137の形状は単純化され、それは本発明に従う方法を実行しやすくして、本発明に従う装置を製造しやすくする。したがって、巻上げ平面の両側または表面の駆動が同方向に向けられるように、2つのベルト駆動または帯駆動を使用することが図8に従う巻上げ平面内に必要である。
【0084】
ベルト駆動または帯駆動によって備えられなければならない、巻上げ平面の横縁または巻上げ平面の上側および下側に従い、寸法、特にベルトのまたは帯の幅が、選択される。巻上げ平面の側面が選択されるときに、ベルト駆動は巻上げ平面の横縁を覆うのに十分である。上側および下側がベルト駆動によって装備されるときに、巻上げ平面の幅広い表面を覆うために、広い帯を用いる必要がある。
【0085】
図9は、図8に従う巻上げ平面137を例示し、巻上げ平面の上側および下側が帯駆動を備えるように、寸法が選択されている。横縁で凸面24を備える前記巻上げ平面137を通して、多軸織物138が製造されることができ、織物の繊維が、巻上げ平面137の上側および下側上の大きい表面上に案内される。図8内の様に、多軸織物の特定の繊維が帯駆動139および140によって動かされる。本実施態様において3層多軸織物を製造するために帯駆動139と140の間に第3の一軸織物を走らせることが可能である。
【0086】
図10は、多軸織物を形成するために、一軸織物がそのまわりに巻付けられる板201の端部を例示する。板201はしたがって、板201の上側206および底面208と共に立方形の本体を形成する、側面202および204を備え、その立方形の本体のまわりに一軸織物が巻付けられる。理想的な状況では、板201は無限に小さい板厚さを備えるはずであるが、しかし、実際は、これは可能でない。したがって、板201は断面表面224を備え、それは、水平および垂直延長部分を備える。板201は、横縁部203および205を備え、そこで板201のまわりに巻付けられるコイルが巻上げ縁部を形成し、それは、コイルに、断面表面224とおおよそ一致する、断面表面を備えたホースのように構成されるようにする。
【0087】
板201は、図11内に点線で直平行六面体として描画され、それは、横側面202および204ならびに上側206および下側208によって構成される。この本体内にくさび210が描画され、それは、板201に対応する点線で描画される本体により、内部の切断線214および215を形成する。板201の幅に対して、くさび210は横方向のテトラヘドロイド点211および212を備え、それは各々1つの三角表面220から成り、それはアーム216および217によっておよび底辺218によって形成される。図11内のくさび210は、幾何学的関係を強調するためにくさび210と板201の端片との間に例示される。
【0088】
図12において、トラピーズ207および209、底面領域225によって画成されるくさび210が単独で例示され、それは板201の断面領域224と、および、三角表面220によって同一である。トラピーズ207および209は、底辺218ならびに底辺219の反対側に配設される辺221および222を備える。辺221および222は、このように板201の幅のような延長部分を有する。
【0089】
図13内に、内部の表面223が図12内の辺221および222に対して短縮されている凹部226を備えたくさび213が例示されtei
る。凹部226は、したがって、巻上げテーブルの端部で機械的に動く構成要素を収容することができ、および側面のくさび227および228が巻上げテーブルの端部で機械的に動く構成要素のまわりに到達する。
【0090】
図14内に、くさび210が密着した本体として板201とともに例示され、透過的に例示されたコイル245が、その上に配置される。コイル245は図4内の板201から左から右に取り外ずされ、および、それはくさび210によって織物243に形成される。したがって、くさびの上のコイルの運動方向229は流れの向き230に対して変化し、織物243の流れの向き231に遷移する。織物243の全体の幅は、したがって板201の厚さ233だけ広がる。コイル245を織物243に形成するときに、板201の厚さ233の半分と一致する幅232を備えた2つのそれぞれ折り重ねられたつまみが織物243の側面に作り出される。
【0091】
図15内に、図14の組立体が再び例示されるが、しかしながら、くさび210およびローラ組立体235および236から成るカスケード型ガイド234が描画される。追加的に描画されたローラ組立体235および236の他に、その上を織物243が走るビード246を備えた耳245が描画されている。ローラ組立体235および236は、異なる軸237、238および239を備え、特定のローラ本体240、241および242が、軸237および238上に配設される。図15において、ローラ組立体235の軸237上のローラ本体240は全て共通軸線方向を備える。特定のローラ本体240はしたがって任意選択で、各々単独で駆動され、その結果、それらは、織物243を制動も駆動もせず、しかし、駆動方向に関する力を伴わずに耳246上へ織物243を押しつける。ローラ組立体236において、2つの追加の軸線238および239が描画され、ローラ本体242が、軸239に関してわずかに異なる向き、同じく駆動軸239上の特定のローラ本体241とはわずかに異なる速度、を備えることができる。
【0092】
図16は、図15と同等の組立体を示し、コイル245および織物243を形成する、特定の繊維244が、さらに例示される。図16内のカスケード型ガイドの機能は、したがって、図15内のカスケード型ガイドの機能、と同一であり、織物はここで、コイル245がくさび210によって織物243にどのように形成されるかについて示すはっきりした方法で、例示される。
【0093】
図17は、2つの一軸織物302および303でできている多軸織物301が作り出される装置の略図を示す。ローラの形状にここで示される2つの保存装置304または305から、一軸織物302および303が、角度αで巻上げ平面306のまわりに巻付けられ、ここで角度αは、巻上げ平面306の横縁307および308によってならびに一軸織物302および303の繊維の向きによって規定される。本発明に従う方法において、2つの保存装置304および305が巻上げ平面306のまわりに回転するか、または、2つの保存装置304および305がそれらの位置を変えることなく、巻上げ平面306が回転する。巻上げ工程中に、多軸織物301は引き離し方向310に巻上げ平面306から取り外ずされ、その結果、多軸織物301が連続過程で2つの一軸織物302および303から形成される。巻上げ平面306が機械的に振動するように誘導される場合、巻上げ平面306上の織物はきわめて小さな抵抗を備え、および、振動が好適な方向を備えるときに、織物は好適な方向の振動を通して引き離し方向310に搬送され、その結果、別の装置によって多軸織物を取り外ずす必要がない。
【0094】
図18は、好適な方向を備えた振動の時間−距離−線図312およびそれに対応する速度線図313を例示する。時間−距離−線図312は、振動中の位置を時間の関数として描く。このように、時間距離線図は短い側面309および長い側面311を備える。短い側面309は、高速逆転運動を示し、他方、より急勾配でない側面311はより低速の前方運動を示す。速度線図313内のこの2つの運動が、時間−距離−線図312に対応して例示される。負の速度が、速度線図内に表され、そこで、より急勾配の側面309が配設され、および低い、しかし、正の速度が速線図内に表され、そこでより急勾配でない側面311が配設される。時間−距離−線図は、このようにのこぎり歯特性を備え、側面309および311がそれらの異なる傾斜を通してのこぎり歯の形状を示す。
【0095】
図19において、巻上げ平面306が部分的に周りに巻き付けられた一軸繊維302と共に例示され、図19内に例示される巻上げ平面306が、横縁307および308に平行の振動を実行する。振動は、引き離し方向と反対方向に左により長い矢印によって、および、引き離し方向に右により短い矢印によって図19内に例示される。より長い矢印はしたがってより高い速度を表し、および、より短い矢印はしたがって低い速度を表す。左へのより高い速度および右への低い速度のシーケンスを通して、一軸織物302の繊維は静止摩擦と動摩擦との間を行き来して、繊維が、低い速度の静止摩擦を通して巻上げ平面306上に残り、およびしたがって右に搬送され、および引き離し方向310と反対方向に左により高い速度で動摩擦に変化し、およびしたがって、巻上げ平面の逆転運動に従わない。このように、一軸織物302の特定の繊維が引き離し方向310に右にゆっくり搬送される。
【0096】
図20は、少なくとも一つの保存装置404および405から多軸織物402および403が巻上げ平面406のまわりに巻付けられる、多軸織物401を製造するための方法を例示する略図を示す。巻上げ平面406ならびに2つの保存装置404および405が、互いのまわりに回転する。本発明によれば、保存装置404および405が巻上げ平面406のまわりに回転することが、提供される。しかしながら、保存装置404および405が静止で保持され、および、巻上げ平面406がその特定の長手方向の軸407のまわりに回転する、こともまた可能である。それの他に、巻上げ平面406ならびに2つの保存装置404および405の複合運動が提供されることもまた可能である。保存装置404および405ならびに巻上げ平面406の相対的回転中に、一軸織物402および403が、巻上げ平面406の1つのそれぞれの側面に配置され、一軸織物402および403が、重力の方向408に対して長手方向の軸407の傾斜する向きを通して巻上げ平面406を一様に滑動し、およびしたがって、一軸織物402および403の繊維が静止摩擦を通して巻上げ平面406で、くさびで締めて、およびしたがって一様な多軸織物401を形成するために取り外ずされることができないことなく、多軸織物401が巻上げ平面406から取り外ずされることができる。
【0097】
上記した実施態様は記述的であり、かつ、添付された特許請求の範囲によって定義される本発明の有効範囲を限定しない。
【符号の説明】
【0098】
1 巻取り機
2、3 巻上げローラ
4 繊維材料
5 多軸織物
6、7 引張り要素
8、9、12、13、18、19、21 ローラ
10 カレンダがけおよび分離ユニット
11 巻上げユニット
14、15、16、17 溝
20 織物
101 多軸織物
102、103 一軸織物
104 巻上げ平面
105 ベルト駆動
106、107 横縁
108 ベルト
109、110 ベルト縁部
111、112、113、114、115、116 突起
117、118、119、120 駆動ローラ/ガイドローラ
121 形状ベルト
122 形状尾根
123 駆動側
124 外側
125、126、127、128 引張りローラ
129 リング溝
130 引張りローラ
131、132、133、134、135 ベルト形状
136 尾根
137 巻上げ平面
138 多軸織物
139、140 ベルト駆動
141 凸面
201 板
202、204 側面
203、205 縁部
206 上側
207、209 トラピーズ
208 下側
210 くさび
211、212 点
213 くさび
214、215 切断線
216、217 アーム
218 底辺(三角形)
219 底辺(トラピーズ)
220 三角形領域
221、222 辺
223 領域
224 横断面
225 底面領域
226 窪み
227、228 くさび
229 駆動方向
230、231 流れの向き
232 幅
233 厚さ
234 カスケード型ガイド
235、236 ローラ組立体
237、238、239 軸
240、241、242 ローラ本体
243、244 織物
245 コイル
246 耳
247 ビード
301 多軸織物
302、303、402、403 一軸織物
304、305、404、405 保存装置
306 巻上げ平面
307、308 横縁
309 短い側面
310 引き離し方向
311 長い側面
312 時間−距離−線図
313 速度線図
401 織物
406 巻上げ平面
407 長手方向の軸
408 重力の方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多軸織物ウェブ(20)を連続的に製造するための方法であって、この方法において、繊維材料(4)が平面のまわりに巻きつくことを通して多軸織物(5)に形成され、前記繊維材料(4)がそのまわりに巻付けられる前記平面の輪郭を描くのに引張り要素(6、7)が用いられ、前記引張り要素(6、7)が、このように製造された前記織物ウェブを巻付けた後に前記織物ウェブから取り外ずされるかまたは切り離されることができる、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記織物(5)が、前記引張り要素(6、7)と共に含浸法または固定法にかけられる、ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか1項に記載の方法であって、前記引張り要素(6、7)が、縁切断によって切り離されることができる、ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載の方法であって、前記切り離された引張り要素が、前記巻上げ工程中に送り戻される、ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法であって、一方向性織物(5)を備えた織物ローラ(2、3)が、前記多方向織物ウェブの伸びの方向に動く、前記引張り要素(6、7)のまわりに回転する、ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法であって、前記引張り要素(6、7)を用いて一方向性織物(4)と共に空間的に固定された織物ローラ(2、3)から前記一方向性織物(4)を繰り出す回転巻き上げユニットの使用、を特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法であって、そのローラ(12、13)内に溝(14、15、16、17)が設けられ、前記引張り要素(6、7)がその中に案内される、カレンダを使用すること、を特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法であって、分離した後、前記引張り要素(6、7)上に残る織物材料を取り除くこと、を特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法であって、前記引張り要素(6、7)を分離した後に前記多方向織物(20)の前記縁部に縁飾りをつけること、を特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法であって、溝を付けられた引張り要素(6、7)、特に、金属またはプラスチック、好ましくは織物材料でできているワイヤおよび帯を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法であって、前記引張り要素(6、7)上に接着剤コーティングを使用すること、を特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか1項に記載の方法であって、前記引張り要素(6、7)の間に繰り出されて、かつ案内され、かつ前記繊維材料を互いに接続する、接着糸格子を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法であって、前記引張り要素(6、7)を前記方法に送り戻すこと、を特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法であって、結束織物、布、編材料、フリース、一方向にまたは複数方向に配設された単一繊維、糸または繊維層、からなる群から選択される、前記織物ウェブ(20)のための繊維材料(4)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1ないし14のいずれか1項に記載の方法であって、ガラス繊維、炭素繊維およびアラミド繊維、亜麻、ジュート、サイザルの類の天然繊維ならびにポリプロピレン、PBO、ポリエステルおよびポリエチレンの類のプラスチック繊維、からなる群から選択される、前記織物ウェブ(20)のための繊維材料(4)の使用、を特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1ないし15のいずれか1項に記載の方法であって、
繊維材料(4)のための少なくとも一つの巻上げローラ(2、3)、カレンダがけユニット(10)および引張り要素(6、7)を繰り出して、かつ巻付けるためのローラ(8、9)、を備え、前記引張り要素が、ローラ(8、9)に平行に引張られて、かつそれから繰り出され、これにより平面を画成し、および、前記平面が前記繊維材料(4)の前記巻上げローラ(2、3)に対して回転し、それによって、前記繊維材料(4)が前記平面のまわりに巻付けられ、そして、前記平面のまわりに巻付けられる前記材料が、前記カレンダがけユニット(10)を通して動く、ことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法を実行するための装置であって、前記巻付けられた繊維材料(4)が、前記巻上げローラに直接配設される含浸ユニットを貫通することができる、ことを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項16または17に記載の方法を実行するための装置であって、前記カレンダがけユニット(10)が、前記引張り要素(6、7)の分離ユニットをさらに備える、ことを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項16、17または18のいずれか1項に記載の方法を実行するための装置であって、前記分離ユニットが、前記平面のまわりに巻付けられる前記材料から横方向の切断を通して前記引張り要素(6、7)を切り離す、ことを特徴とする装置。
【請求項20】
好ましくは炭素繊維材料でできている、多軸織物(101)を製造するための方法であって、そこにおいて一軸織物(102、103)が巻上げ平面(104、137)のまわりに少なくとも一つの保存装置からほどかれ、前記巻上げ平面(104、137)および前記少なくとも一つの保存装置が、前記巻上げ平面(104、137)のまわりに前記一軸織物(102、103)を巻付けるために互いのまわりを回転し、前記巻上げ平面(104、137)の2つの対向側面(106、107)に沿って少なくとも一つのベルト駆動または帯駆動(105、139、140)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、前記帯のまたは前記ベルト(108、121)の前記横縁(106、107)が自由に案内される、少なくとも一つの帯またはベルト(108、121)の交差ガイドを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項20ないし21のいずれか1項に記載の方法であって、前記巻上げ平面(104、137)の外側角で前記駆動ローラおよび/またはガイドローラ(117、118、119、120)に対して自由な突起(111、112、113、114)を備えた少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項23】
請求項20ないし22のいずれか1項に記載の方法であって、形状ベルト(121)の駆動側(123)に向かって少なくとも一つの形状尾根(122)を備えた少なくとも一つの形状ベルトまたは形状帯(121)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項24】
請求項20ないし23のいずれか1項に記載の方法であって、少なくとも一つの歯形ベルトまたは歯帯(25)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項25】
請求項20ないし24のいずれか1項に記載の方法であって、前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)の進行方向に対して横に延伸する形状溝を備えた、前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)の外側上のある形状を使用し、前記形状溝の幅が、繊維の幅の寸法と一致する、ことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項20ないし25のいずれか1項に記載の方法であって、前記巻上げ平面(104、137)の前記角で前記駆動ローラおよび/またはガイドローラ(117、118、119)に対して垂直に配設されて、かつ前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)の向きに対して垂直に配設される引張りローラ(125、127)を使用し、この引張りローラが、互いに離れて前記巻上げ平面(104、137)の体積部分内に互いに交差する、前記ベルト部分の間に間隔を置き、前記巻上げ平面(104、137)の前記平面内に延伸する前記ベルトまたは帯構成要素が前記巻上げ平面(104、137)の前記体積部分の範囲内に残るように、前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)の距離が選択される、ことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項20ないし26のいずれか1項に記載の方法であって、はがねベルトによって構成される少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項28】
請求項20ないし27のいずれか1項に記載の方法であって、織物によって補強される少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項29】
請求項20に記載の方法であって、前記ベルト駆動または帯駆動(139、140)を覆うための前記巻上げ平面(137)の上側および下側でそれぞれの凸面(141)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項30】
好ましくは炭素繊維でできている、多軸織物(101)を製造するための請求項20ないし29のいずれか1項に記載の方法を実行するための装置であって、一軸織物(102、103)のための少なくとも一つの保存装置および巻上げ平面(104、137)を備え、前記少なくとも一つの保存装置および前記巻上げ平面(104、137)が、互いのまわりを回転し、これにより前記一軸織物(102、103)を前記巻上げ平面(104、137)のまわりに前記少なくとも一つの保存装置からほどき、少なくとも一つのベルト駆動または帯駆動(105、139、140)が、前記巻上げ平面(104、137)の2つの対向側面(106、107)に沿って案内される、ことを特徴とする装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置であって、前記少なくとも一つのベルトまたは前記少なくとも一つの帯(108、121)が前記巻上げ平面(104、137)内に交差するように案内され、かつ、前記巻上げ平面(104、137)の前記2つの横縁(106、107)で自由に案内される、ことを特徴とする装置。
【請求項32】
請求項30ないし31のいずれか1項に記載の装置であって、前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)が、前記巻上げ平面(104、137)の前記角で前記駆動ローラおよび/またはガイドローラ(117、118、119、120)に対して自由な突起(111、112、113、114)を備える、ことを特徴とする装置。
【請求項33】
請求項30ないし32のいずれか1項に記載の装置であって、前記少なくとも一つのベルトまたは前記少なくとも一つの帯(108、121)が、前記駆動側(123)に向かって少なくとも一つの形状尾根(122)を備える、形状ベルトまたは形状帯(121)である、ことを特徴とする装置。
【請求項34】
請求項30ないし33のいずれか1項に記載の装置であって、前記少なくとも一つのベルトまたは前記少なくとも一つの帯(108、121)が、前記駆動側(123)に向けた歯を備える、ことを特徴とする装置。
【請求項35】
請求項30ないし34のいずれか1項に記載の装置であって、前記少なくとも一つのベルトまたは前記少なくとも一つの帯(108、121)が、その幅が繊維の幅の寸法と一致する、進行方向に対して横方向に延伸する形状溝を備えた外側(124)上の形状を備える、ことを特徴とする装置。
【請求項36】
請求項30ないし35のいずれか1項に記載の装置であって、引張りローラ(125、127)が、前記巻上げ平面(104、137)の前記角で前記駆動ローラおよび/またはガイドローラ(117、118、119)に対して垂直に配設され、かつ前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)の向きに対して垂直に配設される、ように設けられ、この引張りローラが、互いに離れて前記巻上げ平面(104、137)の体積部分内に互いに交差する、前記ベルト部分の間に間隔を置き、前記巻上げ平面(104、137)の前記平面内に延伸する前記ベルト部分または帯部分が前記巻上げ平面(104、137)の前記体積部分の範囲内に残るように、前記ベルト部分または帯部分の距離が選択される、ことを特徴とする装置。
【請求項37】
請求項30ないし36のいずれか1項に記載の装置であって、前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)が、はがねベルトによって構成される、ことを特徴とする装置。
【請求項38】
請求項30ないし37のいずれか1項に記載の装置であって、前記少なくとも一つのベルトまたは帯(108、121)が、織物補強される、ことを特徴とする装置。
【請求項39】
請求項30ないし38のいずれか1項に記載の装置であって、凸面(141)が、前記ベルト駆動(139、140)の前記上側および下側(104、137)をそれぞれ覆う、ことを特徴とする装置。
【請求項40】
繊維(244)、特に炭素繊維でできている多方向織物(243)を製造するための方法であって、そこにおいて、一方向性織物ウェブがコイル(254)を形成するために板(201)のまわりにある角度で巻付けられ、前記板(201)が、摩擦を補償するための装置を備えており、および、前記コイル(245)が前記板(201)から取り外ずされ、前記板(201)の端部に配設され、かつ横方向に長いくさび(210)を備える、カスケード型ガイド(234)を使用する、ことを特徴とする方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法であって、前記カスケード型ガイド(234)のくさび(201)を使用し、そのくさびが、底面領域(225)を備え、それが、前記板(201)の断面領域(224)と同一であり、かつ、それが、前記板(201)の前記平面(206、208)内の前記板(201)の前記縁部(203、205)を越えて横に突き出る、テトラヘドロイド延長部分(211、212)に達し、それによって、前記板(201)の前記2つの平面(206、208)が互いにテーパを付ける前記くさび(210)のトラピーズ(207、209)によって延伸され、そして、前記2つのトラピーズ(207、209)の前記底辺(219)の幅が前記板(201)の厚さ(218)だけ前記板(201)の幅に対して増大される、ことを特徴とする方法。
【請求項42】
請求項40ないし41のいずれか1項に記載の方法であって、ローラ(240、241、242)が、前記織物(243)を制動も駆動もせず、かつ前記くさび(210)上へ前記織物(243)を押しつけるように、前記織物(243)の速度で駆動される前記カスケード型ガイド(234)の中で特定のローラ(240、241、242)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項43】
請求項40ないし42のいずれか1項に記載の方法であって、共通軸線(237、238、239)上にそれぞれ配設されるローラ(240、241、242)を備える、少なくとも2つのローラ組立体(235、236)を使用し、異なるローラ組立体(235、236)が、前記引き離されたコイル(245)の速度に適合される、異なる速度を備える、ことを特徴とする方法。
【請求項44】
請求項40ないし43のいずれか1項に記載の方法であって、共通軸線(237、238、239)上にそれぞれ配設されるローラ(240、241、242)を備える、少なくとも2つのローラ組立体(235、236)を使用し、異なるローラ組立体(235、236)が、前記引き離されたコイル(245)の流れの向き(230)に適合される異なる軸方向を備える、ことを特徴とする方法。
【請求項45】
請求項40ないし44のいずれか1項に記載の方法であって、前記くさび(210)の狭端部に配設される耳(246)を使用し、この耳の上を前記引き離されたコイル(245)が動き、かつ織物(243)に形成される、ことを特徴とする方法。
【請求項46】
請求項40ないし45のいずれか1項に記載の方法であって、その縁部が丸くされているくさび(210)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項47】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法であって、その横方向の点(211、212)がビード(247)で終端するくさび(210)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項48】
請求項45ないし47のいずれか1項に記載の方法であって、その横縁部にそれぞれのビード(247)を備える耳(246)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項49】
請求項45ないし48のいずれか1項に記載の方法であって、そのビード(247)が前記端部に向かってテーパを付けられている、耳(246)を使用する、ことを特徴とする方法。
【請求項50】
請求項45ないし49のいずれか1項に記載の方法であって、前記端部に向かってテーパを付けられている幅を備える耳(246)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項51】
請求項40ないし50のいずれか1項に記載の方法であって、前記コイル(245)に接触して、前記カスケード型ガイド(234)の前記構成要素上に、特に、ポリフッ化処理重合体でできているかまたはダイヤモンドに類似した炭素材でできている表面を備えている、摩擦低減表面を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項52】
請求項40ないし51のいずれか1項に記載の方法であって、前記巻上げテーブルの端部で機械的に動かされた構成要素を収容するための前記くさび(210)の前記底面(224)内の窪み(226)を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項53】
請求項40ないし52のいずれか1項に記載の方法を実行するためのカスケード型ガイド。
【請求項54】
好ましくは炭素繊維材料から、多軸織物(301)を製造するための方法であって、そこにおいて一軸織物(302、303)が巻上げ平面(306)のまわりに少なくとも一つの保存装置(304、305)からほどかれ、前記巻上げ平面(306)および前記少なくとも一つの保存装置(304、305)が、前記巻上げ平面(306)のまわりに前記一軸織物(302、303)を巻付けるために互いのまわりに回転し、前記巻上げ平面(306)上へ機械的振動を与える振動駆動を使用すること、を特徴とする方法。
【請求項55】
請求項54に記載の方法であって、時間−距離−線図において実質的にのこぎり歯特性を備えた機械的振動を発生させる振動駆動を使用し、前記振動運動のより急勾配の側面(309)が、前記織物(301)の引き離し方向(310)と反対方向に向けられ、および前記振動運動のより急勾配でない側面(311)が前記織物(301)の前記引き離し方向(310)に向けられる、ことを特徴とする方法。
【請求項56】
請求項54ないし55のいずれか1項に記載の方法であって、巻付けられるべき前記一軸織物(302、303)の前記繊維と連動して微細な構築を通して前記巻上げ平面(306)上に前記織物(301、302、303)の前記繊維の規定された摩擦抵抗を発生させる前記巻上げ平面上の表面、を特徴とする方法。
【請求項57】
請求項54ないし56のいずれか1項に記載の方法であって、前記巻上げ平面(306)のまわりに前記保存装置(304、305)の相対的回転速度と同期する前記振動駆動を通して前記巻上げ平面(306)上の前記織物(301)の前記繊維の前方駆動速度において、前記巻上げ平面(306)の前記横縁(307、308)の向きと前記一軸織物(302、303)の前記繊維の向きとの間で測定される巻き角(α)のタンジェントだけ、前記織物(301)が前記巻上げ平面(306)に関して前方へ駆動され、前記巻上げ平面(306)の幅だけ逓倍され、前記前方駆動が、前記保存装置(304、305)の半回転の時間中に実行される、ことを特徴とする方法。
【請求項58】
請求項57に記載の方法であって、前記巻上げ平面(306)のまわりの前記少なくとも一つの保存装置(304、305)の相対的回転中の前記振動駆動を通した前記前方駆動速度の変動において、前記一軸織物(302、303)の前記繊維が前記巻上げ平面(306)の横縁(307、308)によってしっかり締められて、かつ前記巻上げ平面(306)の表面上に巻付けられるときに、前記駆動速度が、前記巻上げ平面(306)の前記横縁(307、308)の向きの間で測定される前記巻き角(α)のタンジェントに適合され、前記巻上げ平面(306)の四半分回転につき前記巻上げ平面(306)の幅だけ逓倍され、および、前記一軸織物(302、303)の前記繊維が前記巻上げ平面(306)の横縁(307、308)によってしっかり締められて、かつ前記巻上げ平面(306)の横縁(307、308)上に巻付けられるときに、前記駆動速度が、前記巻上げ平面(306)の前記横縁(307、308)の向きの間で測定される前記巻き角(α)のタンジェントに適合され、前記巻上げ平面(306)の四半分回転につき前記巻上げ平面(306)の厚さだけ逓倍される、ことを特徴とする方法。
【請求項59】
請求項54ないし58のいずれか1項に記載の方法であって、1Hzないし500Hz、好ましくは2Hzないし100Hz、特に好ましくは3Hzないし50Hz、全体的に好ましくは5ないし50Hzの振動周波数、を特徴とする方法。
【請求項60】
請求項54ないし59のいずれか1項に記載の方法であって、0.001cmないし10cmの、好ましくは0.01cmないし5cmの、特に好ましくは0.1cmないし1cmの、全体的に好ましくは0.2cmないし0.5cmの、振動の振幅、を特徴とする方法。
【請求項61】
好ましくは炭素繊維でできている多軸織物(301)を製造するための請求項54ないし60のいずれか1項に記載の方法を実行するための装置であって、一軸織物(302、303)のための少なくとも一つの保存装置(304、305)および巻上げ平面(306)を備え、前記少なくとも一つの保存装置(304、305)および前記巻上げ平面(306)が、互いのまわりに回転し、したがって、前記一軸織物(302、303)を前記巻上げ平面(306)のまわりに前記少なくとも一つの保存装置(304、305)からほどき、前記横縁(307、308)の向きと平行して前記巻上げ平面(306)に機械的振動を与える振動駆動、を特徴とする装置。
【請求項62】
請求項61に記載の装置であって、前記振動駆動が、時間−距離−線図に関して実質的にのこぎり歯特性を備えた機械的振動を発生させ、振動運動のより急勾配の側面(309)が、前記織物(301)の引き離し方向(310)と反対方向に向けられ、および振動運動のより急勾配でない側面(311)が前記織物(301)の前記引き離し方向(310)に向けられる、ことを特徴とする装置。
【請求項63】
請求項61ないし62のいずれか1項に記載の装置であって、巻付けられるべき前記一軸織物(302、303)の前記繊維と共に前記巻上げ平面(306)上の前記表面が、微細な構築を通して前記巻上げ平面(306)上に前記繊維の規定された摩擦抵抗を発生させる、ことを特徴とする装置。
【請求項64】
請求項61ないし63のいずれか1項に記載の装置であって、前記繊維の前記駆動速度が、前記振動駆動によって前記巻上げ平面(306)のまわりの前記保存装置(304、305)の前記相対的回転速度と同期し、前記織物(301)が前記巻上げ平面(306)の前記横縁(307、308)の向きの間で測定される前記巻き角(α)のタンジェントだけ前方へ駆動され、前記巻上げ平面(306)の幅だけ逓倍されるように、前記駆動速度が選択され、前記前方駆動が、前記巻上げ平面(306)に対して前記保存装置(304、305)の半回転の時間中に実行される、ことを特徴とする装置。
【請求項65】
請求項64に記載の方法であって、前記前方駆動速度の変化が、前記巻上げ平面(306)のまわりの前記少なくとも一つの保存装置(304、305)の相対的回転中に与えられ、前記一軸織物(302、303)の前記繊維が前記巻上げ平面(306)の横縁(307、308)によってしっかり締められて、かつ前記巻上げ平面(306)の表面上に巻付けられるときに、前記駆動速度が、前記巻上げ平面(306)の前記横縁(307、308)の向きの間で測定される前記巻き角(α)のタンジェントに適合され、前記巻上げ平面(306)の四半分回転につき前記巻上げ平面(306)の幅だけ逓倍され、および、前記一軸織物(302、303)の前記繊維が前記巻上げ平面(306)の横縁(307、308)によってしっかり締められて、かつ前記巻上げ平面(306)の横縁(307、308)上に巻付けられるときに、前記駆動速度が、前記巻上げ平面(306)の前記横縁(307、308)の向きの間で測定される前記巻き角(α)のタンジェントに適合され、前記巻上げ平面(306)の四半分回転につき前記巻上げ平面(306)の厚さだけ逓倍される、ことを特徴とする方法。
【請求項66】
請求項61ないし65のいずれか1項に記載の装置であって、1Hzないし500Hz、好ましくは2Hzないし100Hz、特に好ましくは3Hzないし50Hz、全体的に好ましくは5ないし50Hzの振動数、を特徴とする装置。
【請求項67】
請求項61ないし66のいずれか1項に記載の装置であって、0.001cmないし10cmの、好ましくは0.01cmないし5cmの、特に好ましくは0.1cmないし1cmの、全体的に好ましくは0.2cmないし0.5cmの、振動の振幅、を特徴とする装置。
【請求項68】
好ましくは炭素繊維材料から、多軸織物(401)を製造するための方法であって、そこにおいて一軸織物(402、403)が巻上げ平面(406)のまわりに少なくとも一つの保存装置(404,405)からほどかれ、前記巻上げ平面(406)および前記少なくとも一つの保存装置(404,405)が、前記巻上げ平面(406)のまわりに前記一軸織物(402,403)を巻付けるために互いのまわりに回転し、重力の方向(408)に関して前記巻上げ平面(406)の前記長手方向の軸(407)の傾斜する向き、を特徴とする方法。
【請求項69】
請求項68に記載の方法であって、静止巻上げ平面(406)、を特徴とする方法。
【請求項70】
請求項68または69のいずれか1項に記載の方法であって、前記巻上げ平面(406)が前記長手方向の軸(407)のまわりに回転する回転巻上げ平面(406)、を特徴とする方法。
【請求項71】
請求項68ないし70のいずれか1項に記載の方法であって、重力(408)の方向に関して5°ないし85°の、好ましくは20°ないし70°、特に好ましくは重力の方向(408)に関して30°ないし50°の、傾斜方向、を特徴とする方法。
【請求項72】
請求項68ないし71のいずれか1項に記載の方法であって、巻上げ平面(406)および保存装置(404、405)の相対的回転中の前記傾斜方向の変化において、前記傾斜方向の角度が、5°と85°との間で変化する、ことを特徴とする方法。
【請求項73】
好ましくは炭素繊維でできている、多軸織物(401)を製造するための請求項68ないし72のいずれか1項に記載の方法を実行するための装置であって、一軸織物(402、403)のための少なくとも一つの保存装置(404,405)および巻上げ平面(406)を備え、前記少なくとも一つの保存装置(404,405)および前記巻上げ平面(406)が、互いのまわりに回転し、およびしたがって前記一軸織物(402、403)を前記巻上げ平面(406)のまわりに前記少なくとも一つの保存装置(404,405)からほどき、前記巻上げ平面(406)が、重力の方向(408)に対して傾斜角で向けられる、ことを特徴とする装置。
【請求項74】
請求項73に記載の装置であって、前記巻上げ平面(406)が、静止で保持される、ことを特徴とする装置。
【請求項75】
請求項73ないし74のいずれか1項に記載の装置であって、前記巻上げ平面(406)が、その特定の長手方向の軸(407)のまわりに回転する、ことを特徴とする装置。
【請求項76】
請求項73ないし75のいずれか1項に記載の装置であって、重力の方向(408)に関して5°ないし85°の、好ましくは20°ないし70°、特に好ましくは重力の方向(408)に関して30°ないし50°の、傾斜方向が実行されること、を特徴とする装置。
【請求項77】
請求項73ないし76のいずれか1項に記載の装置であって、前記傾斜方向の変化が、前記巻上げ平面(406)および前記保存装置(404、405)の相対的回転中に実行され、前記傾斜角度が、5°から85°の間で変化する、ことを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5.1】
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【図5.2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2009−545678(P2009−545678A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522087(P2009−522087)
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【国際出願番号】PCT/DE2007/001379
【国際公開番号】WO2008/014784
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(509032324)エムディー ファイバーテック コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】