説明

大型建造物用照明のためのLEDベースの照明器具

予め定められた範囲内に配置されたターゲット対象物を照明するための照明システムは、第1の照明ユニット301と第2の照明ユニット302とを有し、これら照明ユニット間で第1のギャップ332を規定する。第1及び第2の照明ユニット各々は、複数のLEDを有し、第1の照明ユニットは、第2の照明ユニットにより生成されるスペクトルとは異なるスペクトルの放射線を生成する。熱放散構造体は、第1及び第2の照明ユニットの背面に熱的に接続される。コントローラは、コントローラハウジング330内に配置されて、LED光源と結合され、システムにより作られた放射線の強度並びに全体的に知覚できる色及び/又は色温度を制御するように設定される。コントローラハウジング330は、照明システムを通る外気の流れを可能にするため、第1のギャップ332と接続する、第1及び第2の照明ユニットの熱放散構造体との第2のギャップ385を規定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
デジタル照明技術、すなわち発光ダイオード(LED)のような半導体光源に基づく照明は、従来の蛍光、HID及び白熱灯に対する現実的代替案を提供する。LEDの機能的な利点及び利便は、高いエネルギー変換、光学的効率、耐久性、低い稼働コスト及び多くの他の利点を含む。LED技術の最近の進歩は、多くのアプリケーションで様々な照明効果を可能にする効率的で強くて十分なスペクトル光源を供給した。例えば米国特許第6,016,038号及び同第6,211,626号に詳細に説明されているように、これらの光源を具現化する幾つかの器具は、様々な色及び色変更照明効果を生成するためにLEDの出力を独立して制御するプロセッサだけでなく、異なる色、例えば赤、緑及び青を作る一つ以上のLEDを含む照明モジュールを特徴とする。
【0002】
特に、高い光束LEDを使用する照明器具は、さまざまな照明パターン及び効果を生成するため、それらのより高い全体の発光効率及び能力のため、従来の照明器具より優れた代替物として、急速に出現している。LEDは、より涼しい温度で動作するとき、より高い効力で動作し、より長く持続するので、これらの照明器具の設計及び動作の1つの重要な懸念は熱管理である。これらのLEDにより生成される熱を放散させる効率がLED光源の動作寿命、パフォーマンス及び信頼性に著しく相関するので、高い光束LEDは、動作温度に特に影響される傾向がある。よって、最適接合温度を維持することは、高性能照明システムを開発する際の重要な問題である。しかしながら、器具のサイズ並びにLED光源の密度及び光束が増大するとき、効率的な熱放散は、チャレンジを呈する。また、丈夫さだけでなく取扱い及び取付けの安全性は、エクステリアアプリケーションのために使用されるようなより大きな器具に対して懸念される。
【0003】
特に高い光束LEDを使用しているLEDベースの照明器具用の1つの望ましいアプリケーションは、特定の方向に照明を集中する、大きい建築物面及び対象物の照明である。従来の投影器具は、劇場、テレビ、建造物用及び通常のさまざまな照明アプリケーション(例えば、オーバーヘッドプロジェクション、スポットライト照明、空港滑走路の照明及び高層ビルディング等)において、長年の間、この目的のために使用された。通常は、これらの器具は、ターゲット対象物の方へ相当な距離にわたって光の狭いビームを投射するためレンズアセンブリを通って光を反射する凹面反射器に隣接して取り付けられるガス放電ランプ又は白熱ランプを含む。
【背景技術】
【0004】
近年、LEDベースの照明器具もまた、建造物面に対してスポットライト照明又は壁面照明効果を提供するだけでなく、立体的対象物の明確さを改善するためにインテリア又はエクステリアアプリケーション用の照明器具として構成される、投影照明器具の幾つかのタイプにおいて使用されてきた。特に、単一又は複数のLEDの表面実装又はチップオンボードアセンブリは、(照明のタイトな焦点/幾何学的に低い拡がりを提供するために)狭いビーム光生成と組み合わされた高い輝度を必要とするアプリケーション用に、産業的に注意をひいた。「チップオンボード」(COB)LEDアセンブリは、一般に、チップが印刷回路基板(PCB)に直接、取り付けられて(例えば、付着されて)一つ以上のLED接合が製造される、一つ以上の半導体チップ(又は、「ダイ」)を指す。チップは、その時、PCBにワイヤ結合され、その後エポキシ又はプラスチックの小滴がチップ及びワイヤ接続をカバーするように使用される。次に、一つ以上の斯様なLEDアセンブリ、又は「LEDパッケージ」は、照明器具の共通の取り付けボード又は基板に取り付けられる。
【0005】
LEDチップ又はダイを含む幾らか狭いビームアプリケーションに対して、光学素子が、コリメートされた又は準コリメートされた光の狭いビームをつくるため、生成された光の焦点合わせを容易にするために、LEDチップオンボードアセンブリと共に用いられる。しばしば「コリメータレンズ」又は「コリメータ」と呼ばれる、可視光をコリメートするための光学構造体は、従来技術で知られている。これらの構造体は、その指向性を改良するために光源により放射される光を捕獲し再方向づける。一つの斯様なコリメータは、全内反射(「TIR」)コリメータである。TIRコリメータは、当該コリメータにより範囲が定められる光源により放射される多くの光を捕獲するために配置される反射内面を含む。従来のTIRコリメータの反射面は、通常、円錐であり、すなわち、パラボラ、楕円、又は双曲線の曲線から得られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
よって、改良された光抽出及び熱放散特性を持つ高性能LEDベースの照明器具のための技術のニーズが存在する。特に好ましいものは、大きな対象物及び建造物のスポットライト照明又はエクステリア建築面に対する壁洗い照明効果のような大規模な照明アプリケーションに適するLEDベースの狭いビーム照明器具である。
【0007】
その各種実施例及び実施態様において、本明細書に開示される本発明は、一般に、長い距離にわたって光を投射し、多種多様な照明効果に高いルーメン出力を供給できるLEDベースの光源を使用するエクステリア建築用器具に関係する。特に、本発明は、大規模な壁面洗い、並びに高層建築、カジノ及び小売店のような大きい建築用建造物を照明するために適する建築用照明器具に向いている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
さまざまな実施態様において、建造物用照明装置又は照明器具は、各照明ユニットが複数のLEDベースの光源を含む少なくとも2つのLEDベースの照明ユニットを含む。1つの例示的な実施態様において、各照明ユニットは、様々な放射線スペクトルを生成するために設定される「LEDパッケージ」又はチップオンボードアセンブリの形式で多数のLED源を含む。照明器具の照明ユニットは、熱放散を容易にするため照明ユニット間にエアギャップを持つ「分割ハウジング」構造体を形成するように構成され、各照明ユニットは更に熱放散を容易にするため放熱フィンを備える。他の態様において、器具は、別々の制御ハウジング内に配置される電源及び制御回路を含み、当該別々の制御ハウジングは、制御ハウジングと分割器具ハウジングとの間にエアギャップを許容するように、分割器具ハウジングに結合される。
【0009】
更に他の態様において、本発明の各種実施例による建築用照明器具は、更に、例えば、各照明ユニットのLEDパッケージにより生成される光を5度のビーム角度を持つ狭いビームにコリメートするための複数の分割反射器光学系を含む。さまざまな実施態様において、各反射器光学系は、一体的反射面を定める上部及び下部部分を持つ。上部部分の最大直径は、反射器光学系の高密度にパッキングされた構成を可能にするため、その取り付けている足を含む下部部分の最大直径以上である。
【0010】
本開示のためにここで用いられているように、「LED」という用語は、何れの電子発光ダイオードも、又は電気信号に応答して放射線を生成できる他のタイプのキャリア注入/接合に基づくシステムも含むことを理解されたい。よって、用語LEDは、電流に応答して光を放射するさまざまな半導体ベースの構造体、光放射ポリマー、有機発光ダイオード(OLED)、電子発光ストリップ等を含むが、これに限定されるものではない。
【0011】
特に、用語LEDは、赤外スペクトル、紫外スペクトル及び可視スペクトルのさまざまな部分(一般に、ほぼ400ナノメートルからほぼ700ナノメートルまでの放射線波長を含む)の一つ以上の放射線を生成するために設定されるすべてのタイプ(半導体及び有機発光ダイオードを含む)の発光ダイオードを指す。LEDの幾つかの例としては、限定はされないが、様々なタイプの赤外線LED、紫外線LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、琥珀LED、オレンジLED及び白色LED(更に以下に述べられる)を含む。また、LEDは、所与のスペクトル(例えば、狭い帯域幅、幅広い帯域幅)のためのさまざまな帯域幅(例えば、半値全幅、すなわちFWHM)及び所与の通常のカラーカテゴリ内の様々な主波長を持つ放射線を生成するように設定され及び/又は制御されると理解されるべきである。
【0012】
例えば、基本的に白色光(例えば、白色LED)を生成するように設定されるLEDの1つの実施態様は、基本的に白色光を形成するため組み合わせて混合する異なるスペクトルのエレクトロルミネセンスをそれぞれ放射する多くのダイを含む。他の実施態様において、白色光LEDは、第1のスペクトルを持つエレクトロルミネセンスのスペクトルを、異なる第2のスペクトルに変換する蛍光体物質と関連してもよい。この実施態様の1つの例において、比較的短い波長及び狭い帯域幅スペクトルを持つエレクトロルミネセンスは、蛍光体物質を「ポンプ」して、いくらかより幅広いスペクトルを持つ、より長い波長放射線を放射する。
【0013】
用語LEDが、LEDの物理的及び/又は電気的パッケージタイプを制限するものではないことも理解されたい。例えば、上述のように、LEDは、異なるスペクトルの放射線をそれぞれ放射するように構成される(例えば、個別に制御可能であるか、又は制御可能でない)複数のダイを持つ単一発光装置を指す。また、LEDは、LED(例えば、幾つかのタイプの白色LED)の一体部分とみなされる蛍光体と関連してもよい。一般に、用語LEDは、パッケージされたLED、パッケージされていないLED、表面実装LED、チップオンボードLED、T―パッケージマウントLED、ラジアルパッケージLED、電力パッケージLED、あるタイプの容器及び/又は光学素子(例えば、拡散レンズ)を含むLED等を指してもよい。
【0014】
用語「光源」は、これに限定されないが、LEDベースの源(上述のように規定されるような一つ以上のLEDを含む)、白熱源、蛍光源、燐光源、高輝度放電源(例えば、ナトリウム蒸気、水銀蒸気及び金属ハロゲンランプ)及び他の源を含む、一つ以上の様々な放射線源を指すことを理解されたい。所与の光源は、可視スペクトル内で、可視スペクトル外で又は両方の組合せの電磁放射線を生成するように設定される。よって、用語「光」及び「放射線」が、取り換え可能に本明細書で用いられる。加えて、光源は、一体要素として一つ以上のフィルタ(例えば、カラーフィルタ)、レンズ又は他の光学部品を含む。また、光源は、これに限定されないが、指示、表示及び/又は照明を含む様々なアプリケーション用に構成されることを理解すべきである。「照明源」は、インテリア又はエクステリア空間を効果的に照明するために充分な強度を持つ放射線を生成するために特に設定される光源である。この段落において、「充分な強度」は、周囲照明を供給するために、空間又は環境内に生成される可視スペクトルの充分な放射電力を指す(単位「ルーメン」は、しばしば、放射電力又は「光束」に関して、全方向の光源からの全光出力を表すために使用される)。
【0015】
用語「スペクトル」は、一つ以上の光源により生じる放射線の一つ以上の周波数(又は波長)を指すと理解されるべきである。よって、用語「スペクトル」は、可視範囲の周波数(又は波長)だけでなく、赤外線、紫外線及び全体の電磁スペクトルの他のエリアの周波数(又は波長)を指す。また、所与のスペクトルは、比較的狭い帯域幅を持ってもよいし(例えば基本的に少ない周波数又は波長成分を持つFWHM)、又は比較的広い帯域幅(さまざまな相対強度を持つ幾つかの周波数又は波長成分)を持ってもよい。所与のスペクトルが2つ以上の他のスペクトルの混合の結果でもよいことも理解されるべきである(例えば、複数の光源からそれぞれ放射される放射線の混合)。
【0016】
この開示のため、用語「カラー(色)」が、用語「スペクトル」と交換可能に使われる。しかしながら、用語「カラー(色)」は、主に観察者により知覚できる放射線の特性を指すために概して用いられる(この使用がこの用語の範囲を制限することを目的としないが)。よって、用語「異なる色」は、異なる波長成分及び/又は帯域幅を持つ複数のスペクトルを暗に指す。また、用語「カラー(色)」は、白色光及び白色でない光に関連して使われてよいことも理解されるべきである。
【0017】
用語「色温度」は、白色光に関連して本願明細書に通常使われるが、この使用はこの用語の範囲を制限することを目的としない。色温度は、特定の色コンテンツ又は白色光の色合い(例えば、赤みがかった、青っぽい)を基本的に指す。所与の放射線サンプルの色温度は、問題の放射線サンプルと基本的に同じスペクトルを放射する黒体放射のケルヴィン(K)温度に従って従来特徴づけられている。黒体放射色温度は、ほぼ700度K(通常は、人間の目に最初に見えるとみなした)から10,000度Kを超えるまでの範囲内に概して入り、白色光は、1500―2000度Kより上の色温度で概して認められる。
【0018】
より低い色温度は、より重大な赤い成分又は「より暖かい感触」を持つ白色光を概して示す一方で、より高い色温度は、より重大な青い成分又は「よりクールな感触」を持つ白色光を概して示す。例えば、火はほぼ1,800度Kの色温度を持ち、従来の白熱電球はほぼ2848度Kの色温度を持ち、早朝昼光はほぼ3,000度Kの色温度を持ち、曇りの昼の空はほぼ10,000度Kの色温度を持つ。ほぼ3,000度Kの色温度を持つ白色光の下で見られる色画像は、比較的赤みがかったトーンを持つ一方、ほぼ10,000度Kの色温度を持つ白色光の下で見られる同じ色画像は比較的青っぽいトーンを持つ。
【0019】
用語「照明器具」は、ここでは、特定のフォームファクタ、アセンブリ又はパッケージ内の一つ以上の照明ユニットの実装又は装置を指すために用いられる。用語「照明ユニット」は、ここでは、同じ又は異なるタイプの一つ以上の光源を含む装置を指すために用いられる。所与の照明ユニットは、光源、匡体/ハウジング装置及び形状、並びに/又は電気的及び機械的接続構成に対する様々な取付装置の何れかを持ってもよい。加えて、所与の照明ユニットは、オプショナル的には、光源の動作に関係する様々な他の部品(例えば、制御回路)と関連してもよい(例えば、含んだり、結合されたり、及び/又は一緒にパッケージされる)。「LEDベースの照明ユニット」は、上述のような一つ以上のLEDベースの光源を含む、単独の又は他のLEDベースでない光源と組み合わせた照明ユニットを指す。「マルチチャネル」照明ユニットは、異なるスペクトルの放射線をそれぞれ生成するように構成された少なくとも2つの光源を含むLEDベースの又はLEDベースではない照明ユニットを指し、各異なる光源のスペクトルは、マルチチャネル照明ユニットの「チャネル」と呼ばれる。
【0020】
用語「コントローラ」が、一つ以上の光源の動作に関するさまざまな装置を記述するために、本願明細書において概して用いられる。コントローラは、本願明細書に述べられるさまざまな機能を実行するために、非常に多くの態様で実行できる(例えば専用ハードウエアで)。「プロセッサ」は、本願明細書において述べられるさまざまな機能を実行するために、ソフトウェア(例えば、マイクロコード)を使用してプログラムされる一つ以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの1つの例である。コントローラは、プロセッサを使用して又は使用なしに実行されてもよく、いくつかの機能を実行する専用ハードウエアと、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば一つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組合せとして実行されてもよい。本開示の各種実施形態において使用されるコントローラ部品の例は、制限されるわけではないが、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラム可能なゲート・アレイ(FPGA)を含む。
【0021】
さまざまな実施態様において、プロセッサ又はコントローラは、一つ以上のストレージ媒体(「メモリ」とここで概して呼ばれる、例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROM、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ等のような例えば、揮発性及び不揮発性コンピュータ・メモリ)と関係している。いくつかの実施態様において、ストレージ媒体は、一つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラで実行されるとき、本願明細書において述べられる機能の少なくとも幾つかを実行する一つ以上のプログラムでエンコードされてもよい。さまざまなストレージ媒体は、プロセッサ又はコントローラ内で固定されるか、又は移動可能であり、媒体に格納された一つ以上のプログラムは、本願明細書に述べられる本開示のさまざまな態様を実行するためにプロセッサ又はコントローラにロードできる。用語「プログラム」又は「コンピュータプログラム」は、一つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用できる何れかのタイプのコンピュータコード(例えばソフトウェア又はマイクロコード)を指すために本願明細書において一般的な意味で用いられる。
【0022】
用語「アドレス可能」は、ここでは、当該装置自身を含む複数の装置に対して意図された情報(例えば、データ)を受信し、当該装置に対して意図された特定の情報に選択的に応答するように構成された装置(例えば、一般的な光源、照明ユニット又は器具、一つ以上の光源若しくは照明ユニットと関連するコントローラ又はプロセッサ、他の照明に関係しない装置等)を指すために用いられる。用語「アドレス可能」は、複数の装置がある通信媒体又はメディアを介して一緒に結合されるネットワーク化された環境(又は、以下に詳述される「ネットワーク」)と関連して、しばしば用いられる。
【0023】
一つのネットワーク実施態様において、ネットワークに結合された一つ以上の装置は、前記ネットワークに結合された一つ以上の他の装置に対するコントローラとして役立つ(例えば、マスター/スレーブ関係)。他の実施態様では、ネットワーク化された環境は、ネットワークに結合された一つ以上の装置を制御するように構成された一つ以上の専用コントローラを含む。一般に、ネットワークに結合された複数の装置各々が、通信媒体上にあるデータへのアクセスを持ってもよいが、所与の装置が「アドレス可能」でもよく、例えば当該装置に割り当てられた一つ以上の特定の識別子(例えば、「アドレス」)に基づいて、ネットワークとデータを選択的に交換するように(すなわち、データをネットワークから受信し及び/又はデータをネットワークへ送信するように)構成される。
【0024】
ここで用いられる用語「ネットワーク」は、ネットワークに結合された2つ以上の装置間の及び/又は複数の装置間での(例えば、装置制御、データ蓄積、データ交換等のため)情報の転送を促進する(コントローラ又はプロセッサを含む)2つ以上の装置の何れの相互接続も指す。容易に理解されるべきであるように、複数の装置を相互接続させるために適切なネットワークの様々な実施態様は、様々なネットワークトポロジーの何れも含み、様々な通信プロトコルの何れを利用してもよい。加えて、本開示による様々なネットワークにおいて、2つの装置間の何れの一つの接続も、2つのシステム間の専用の接続を表わすか、あるいは、専用ではない接続を表わす。2つの装置に対して意図された情報を坦持することに加えて、斯様な専用ではない接続は、2つの装置の何れかに対して意図される必要が必ずしもない情報を坦持してもよい(例えば、オープンネットワーク接続)。更にまた、ここで説明される装置の様々なネットワークは、ネットワークにわたって情報転送を促進するための一つ以上の無線、ワイヤ/ケーブル、及び/又はファイバ光学リンクを利用してもよいことは、容易に理解されるべきである。
【0025】
ここで用いられる用語「インタフェース」は、ユーザと装置との間の通信を可能にする一つ以上の装置とユーザ又はオペレータとの間のインタフェースを指す。本開示の様々な実施態様で利用されるユーザインタフェースの例は、限定されるわけではないが、スイッチ、ポテンショメータ、ボタン、ダイアル、スライダ、マウス、キーボード、キーパッド、様々なタイプのゲームコントローラ(例えば、ジョイスティック)、トラックボール、表示スクリーン、様々なタイプのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、タッチスクリーン、マイクロフォン、何らかの形式で人が生成した刺激を受信し、それに応じて信号を生成する他のタイプのセンサを含む。
【0026】
参照により組み込まれる何れかの開示において現れる用語であって、本願明細書において明確に使用される用語は、本願にて開示される特定の概念と最も一貫する意味が付与されることも理解されるべきである。
【0027】
図において、類似の参照符号は、これらの異なる図全体にわたって、概して同じ部分を指す。また、図面は必ずしもスケール通りではなく、代わりに本発明の原理を例示する際、概して強調されている。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本願に開示された建築用照明器具との使用に適する制御可能なLEDベースの照明ユニットを例示する線図である。
【図2】図2は、図1のLEDベースの照明ユニットのネットワーク化されたシステムを例示する線図である。
【図3】図3A−図3Gは、幾つかは部分図であって、本発明の幾つかの実施例による建築用照明器具のさまざまな図を例示する。
【図4】図4A、図4Bは、本技術のさまざまな実施態様による図3A−図3Gの建築用照明器具の電源及び制御ハウジングを例示する。
【図5】図5A−図5Eは、図3A−図3Gの建築用照明器具との使用に適する反射器光学系を例示する。
【図6】図6A−図6Cは、図3A−図3Gの建築用照明器具に図5A−図5Eの反射器光学系を取り付ける方法を例示する。
【図7】図7は、本技術の代替の実施態様による建築用照明器具を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
投影照明、特に大型対象物及び建造物並びに建造物面の壁面洗いのスポットライト照明に関係する特定の実施態様を含む本発明の様々な実施例及び実施態様が、以下に説明される。しかしながら、本開示が実施態様の何れかの特定の方法に限られず、主に例示の目的で様々な実施例が明確に本願明細書において説明されていることは理解されるべきである。例えば、本願明細書に説明されるさまざまな概念は、インテリア及び/又はエクステリア照明に適する、種々異なる形態因子及び光出力を持つ様々な器具で適切に実行される。
【0030】
概して、幾つかの態様において、本発明は、ターゲット対象物の方へ相当な距離を越えて光の狭いビームを投射でき、ビルディング及び橋のような大きな建築用建造物の照明に適する高い出力照明システムに関する。これらの「遠くへの投射」照明システムは、大規模で照明効果の巨大な多様性を達成するため、高輝度LEDを駆動するための効率的でコンパクトな電源及び制御部品を集積化する。図1は、本開示の多くの実施態様による照明システムでの使用に適した照明ユニット100の1つの例を例示する。図1に関連して後述するものと同様のLEDベースの照明ユニットの幾つかの一般的例は、例えば、2000年1月18日に発行された「多色LED照明方法及び装置」という米国特許第6,016,038号及び2001年4月3日に発行された「照明部品」という米国特許第6,211,626号に見つけられるだろう。様々な実施例において、図1に示される照明ユニット100は、単独で、又は(例えば、図2に関連して以下に詳述される)照明ユニットのシステム内の他の同様の照明ユニットと共に用いられる。
【0031】
図1を参照すると、多くの実施例で、照明ユニット100は、一つ以上の光源が一つ以上のLEDを含むLEDベース光源である一つ以上の光源104A、104B、104C及び104D(集合的に104として示される)を含む。2つ以上の光源は、異なる色(例えば赤、緑、青)の放射線を生成するのに適していて、この点で、上記のように、異なるカラー光源の各々は、「マルチチャネル」照明ユニットの異なる「チャネル」を構成する異なるソーススペクトルを生成する。図1は4つの光源104A、104B、104C及び104Dを例示しているが、照明ユニットはこの点で限定されず、基本的に白色光を含んで、様々な異なる色の放射線を生成するのに適する種々異なる数及び様々なタイプの光源(すべてがLEDベースの光源、LEDベース及び非LEDベースの光源の組合せ等)が、これ以降詳述される照明ユニット100で使用されることが理解されるべきである。
【0032】
図1に更に図示されるように、照明ユニット100は、また、光源からの光のさまざまな強度を生成するように、光源を駆動するために一つ以上の制御信号を出力するように設定されるコントローラ105を含む。例えば、1つの実施態様で、コントローラは、各光源により生成される光の強度(例えば、ルーメンの放射電力)を独立して制御するために、各光源に対して少なくとも一つの制御信号を出力するように設定されるか、あるいは、コントローラは、同様に2つ以上の光源のグループを集合的に制御する一つ以上の制御信号を出力する。光源を制御するためのコントローラにより生成される制御信号の幾つかの例は、限定はされないが、パルス変調信号、パルス幅変調信号(PWM)、パルス振幅変調信号(PAM)、パルスコード変調信号(PCM)、アナログ制御信号(例えば、電流制御信号、電圧制御信号)、前述の信号又は他の制御信号の組合せ及び/又は変調を含む。一つの態様では、特にLEDベースの源に関連して、一つ以上の変調技術は、可変LED駆動電流が利用された場合に生じるLED出力の潜在的な望ましくない又は予測不可能な変化を緩和するため、一つ以上のLEDに付与される固定の電流レベルを使用して可変制御を提供する。他の態様において、コントローラ105は、それぞれの強度を変化させるために光源を順に制御する他の専用回路(図1に示されていない)を制御してもよい。
【0033】
一般に、一つ以上の光源により生成される放射線の強度(放射出力電力)は、所与の時間にわたって光源に供給される平均パワーと比例する。従って、一つ以上の光源により生成される放射線の強度を変化させるための1つの技術は、光源に供給される電力(すなわち、光源の動作電力)を変調することを含む。LEDベースの源を含む幾つかのタイプの光源に対して、これは、パルス幅変調(PWM)技術を使用して、効果的に達成される。
【0034】
PWM制御技術の1つの例示的な実施態様において、照明ユニットの各チャネルに対して、固定の予め定められた電圧Vsourceは、チャネルを構成する所与の光源間に、周期的に印加される。電圧Vsourceの印加は、コントローラ105により制御される一つ以上のスイッチ(図示せず)を介して達成される。電圧Vsourceが光源間に印加される間、予め定められた固定電流Isource(図1にまた示されていないが、例えば、電流レギュレータにより決定される)が光源を通って流れる。また、LEDベースの光源は、電圧Vsourceが源を構成するLEDのグループに印加され、電流IsourceがLEDのグループにより流されるように、一つ以上のLEDを含むことを想起されたい。付勢されるとき光源間の一定の電圧Vsourceと、付勢されるとき光源により流される調整された電流Isourceとは、光源の瞬間的な動作電力Psourceの量を決定する(Psource=Vsource*Isource)。上述したように、LEDベースの光源に対して、調整された電流を使用することは、可変LED駆動電流が使用された場合に生じるLED出力の望ましくない又は予測不可能な潜在的変動を緩和する。
【0035】
PWM技術によると、電圧Vsourceを光源に周期的に印加し、電圧が所与のオン/オフ動作のサイクルの間に印加される時間を変化させることにより、時間に対して光源に供給される平均電力(平均動作電力)は、変調される。特に、コントローラ105は、パルス化された形式で(例えば、電圧を光源に印加するために一つ以上のスイッチを動作する制御信号を出力することにより)、好ましくは人間の目により検出できる周波数より大きい周波数(例えば、ほぼ100Hzより大きい)で、電圧Vsourceを所与の光源に印加するように設定される。この態様では、光源により生成される光の観察者は、別々のオン/オフ動作サイクル(一般に「フリッカ効果」と呼ばれる)を認識しないが、その代わりに、目の積分機能のため基本的に連続照明生成として認識する。制御信号のオン/オフ動作サイクルのパルス幅(すなわちオン時間、又は「デューティサイクル」)を調整することにより、コントローラは、所与の時間に光源が付勢される時間の平均量を変化させ、よって、光源の平均動作電力を変化させる。この態様では、各チャネルから生成される光の認識される輝度が、順に変化する。
【0036】
以下に詳述されるように、コントローラ105は、各チャネルにより生成される光に対して対応する放射出力電力を供給するために、予め定められた平均動作電力で、マルチチャネル照明ユニットの各々異なる光源チャネルを制御するように設定される。あるいは、コントローラは、ユーザインタフェース118、信号源124又は一つ以上の通信ポート120のような様々なオリジンから、一つ以上のチャネルに対して規定された動作電力を特定し、よって、それぞれのチャネルにより生成される光に対して対応する放射出力電力を特定する命令(例えば、「照明命令」)を受け取る。一つ以上のチャネル(例えば、異なる命令又は照明命令に従って)に対して規定された動作電力を変化させることにより、光の種々異なる知覚される色及び輝度レベルが、照明ユニットにより生成される。
【0037】
照明ユニット100の一つの実施例において、上述されたように、図1に示される一つ以上の光源104A、104B、104C及び104Dは、コントローラ105により一緒に制御される複数のLED又は他のタイプの光源のグループ(例えば、LED若しくは他のタイプの光源のさまざまな並列及び/又は直列接続)を含む。加えて、一つ以上の光源は、限定されるわけではないが、さまざまな可視色(基本的に白色光を含む)を含む様々なスペクトル(すなわち、波長又は波長バンド)や、白色光、紫外線又は赤外線のさまざまな色温度を持つ放射線を生成するのに適している一つ以上のLEDを含むことを理解されたい。様々なスペクトルバンド幅(例えば、狭いバンド、幅広いバンド)を持つLEDは、照明ユニットのさまざまな実施態様で使用される。
【0038】
照明ユニット100は、広範囲にわたる多様なカラー放射線を生じるように構成され、調整される。例えば、さまざまな実施態様において、照明ユニットは、2つ以上の光源により生成される制御可能な可変の強度(すなわち、可変の放射電力)光が、混合されて色づいた光(様々な色温度を持つ基本的に白色光を含む)を作るために組み合わせるように、特に配される。特に、混合されて色づいた光の色(又は、色温度)は、(例えば、コントローラ105による一つ以上の制御信号出力に応答して)光源のそれぞれの強度(出力放射電力)の一つ以上を変化させることにより変化する。さらにまた、コントローラは、様々な静的又は時間変動の(動的な)多色の(又は、複数の色温度)照明効果を生成するために、制御信号を一つ以上の光源に供給するように特に設定されてもよい。この目的で、一つの実施例において、コントローラは、斯様な制御信号を一つ以上の光源に供給するためにプログラムされるプロセッサ102(例えば、マイクロプロセッサ)を含む。プロセッサは、照明命令に応答して、又は、さまざまなユーザ若しくは信号入力に応答して、独立して制御信号を出力するようにプログラムされる。
【0039】
よって、照明ユニット100は、白色光の様々な色及び色温度を作成するため一つ以上の他のLEDだけでなく、カラー混合を作るため2つ以上の赤・緑・青のLEDを含んで、LEDの多種多様な色をさまざまな組合せで含む。例えば、赤、緑及び青は、琥珀、白色、UV、オレンジ、IR又は他の色のLEDと混合できる。加えて、異なる色温度を持つ複数の白色LED(例えば、第1の色温度に対応する第1のスペクトルを生成する一つ以上の第1の白色のLED及び第1の色温度とは異なる第2の色温度に対応する第2のスペクトルを生成する一つ以上の第2の白色のLED)は、全て白色のLED照明ユニット、又はLEDの他の色との組み合わせで使用されてもよい。照明ユニット100の異なる着色LED及び/又は異なる色温度の白色のLEDの斯様な組合せは、多数の望ましいスペクトルの照明条件、例として一日の異なる時間での様々な外の昼光相当物、さまざまなインテリア照明条件、複雑な多色背景をシミュレーションする照明条件等を含むがこれらに限定されない照明条件の正確な再生を容易にする。他の望ましい照明条件は、特定の環境において特に吸収され、減衰され、又は反射されるスペクトルの特定の部分を取り除くことにより作り得る。例えば水は、ほとんどの青でない色及び緑でない色の光を吸収して減衰させる傾向があるので、水中アプリケーションは、他のスペクトル要素に対して幾らかのスペクトル要素を強調又は減衰させるように修正される照明条件から得である。
【0040】
図1に示されるように、照明ユニット100はまた、さまざまなデータを格納するためのメモリ114を含む。例えば、メモリは、様々なカラー放射線を生成するために有効な様々なタイプのデータ(例えば、これ以降詳述される較正情報)を格納するだけでなく、(例えば、光源に対する一つ以上の制御を生成するため)プロセッサ102による実行のための一つ以上の照明命令又はプログラムを格納するために使用される。メモリはまた、照明ユニットをローカルに又はシステムレベルで識別するために使用される一つ以上の特定の識別子(例えば、シリアル番号、アドレス等)を格納する。様々な実施例において、斯様な識別子は、例えば、製造業者により予めプログラムされてもよく、その後、(例えば、照明ユニットに位置されるあるタイプのユーザインタフェースを介して、照明ユニットにより受け取られる一つ以上のデータ又は制御信号を介して等により)変更可能又は変更不可能であってもよい。あるいは、斯様な識別子は、フィールド内の照明ユニットの最初の使用時に決定されてもよく、その後、再び変更可能又は変更不可能であってもよい。
【0041】
他の態様において、図1にまた示されるように、照明ユニット100は、多くのユーザ選択可能な設定又は機能を促進する(例えば、照明ユニット100の光出力を概して制御し、照明ユニットにより生成されるべきさまざまな予めプログラムされた照明効果を変更及び/又は選択し、選択された照明効果のさまざまなパラメータを変更及び/又は選択し、照明ユニットに対するアドレス又はシリアル番号の特定の識別子を設定する等の)ために供給される一つ以上のユーザインタフェース118をオプションで含んでもよい。ユーザインタフェースと照明ユニットとの間の通信は、ワイヤ、ケーブル又は無線通信を通じて達成される。
【0042】
様々な実施例において、照明ユニットのコントローラ105は、ユーザインタフェース118を監視して、インタフェースのユーザの操作に少なくとも部分的に基づいて、光源104A、104B、104C及び104Dの一つ以上を制御する。例えば、コントローラは、一つ以上の光源を制御するための一つ以上の制御信号を発することによりユーザインタフェースの動作に反応するように設定される。あるいは、プロセッサ102は、メモリに格納された一つ以上の予めプログラムされた制御信号を選択し、照明プログラムを実行することにより生成される制御信号を修正し、メモリから新規な照明プログラムを選択して実行するか、さもなければ一つ以上の光源により生成される放射線に影響を及ぼすことにより反応するように設定される。
【0043】
特に、1つの実施態様で、ユーザインタフェース118は、コントローラ105への電力を中断する一つ以上のスイッチ(例えば、標準壁スイッチ)を構成する。この実施態様の一態様において、コントローラは、ユーザインタフェースにより制御される電力を監視し、ユーザインタフェースの動作により生じる電力中断の期間に少なくとも部分的に基づいて、光源の一つ以上を順に制御するように設定される。上述のように、コントローラは、例えば、メモリに格納された一つ以上の予めプログラムされた制御信号を選択し、照明プログラムを実行することにより生成される制御信号を修正し、メモリから新規な照明プログラムを選択して実行するか、さもなければ一つ以上の光源により生成される放射線に影響を及ぼすことにより、電力中断の所定の期間に反応するように特に設定される。
【0044】
照明ユニット100は、一つ以上の他の信号源124から一つ以上の信号122を受け取るように設定される。一つの実施例では、照明ユニットのコントローラ105は、ユーザインタフェースに関連して上述されたものと同様に、光源104A、104B、104C及び104Dの一つ以上を制御するために、信号122単独で、又は他の制御信号(例えば、照明プログラムを実行することにより生成される信号、ユーザインタフェースからの一つ以上の出力等)と組み合わせて使用する。コントローラ105により受け取られて、処理される信号の例は、限定するわけではないが、一つ以上の音声信号、ビデオ信号、電力信号、様々なタイプのデータ信号、ネットワーク(例えば、インターネット)から得られる情報を表わす信号、一つ以上の検出可能な/検知された条件を表わす信号、照明ユニットからの信号、変調光からなる信号等を含む。さまざまな実施態様において、信号源124は、照明ユニット100から離れて位置されるか、又は照明ユニットの部品として含まれる。1つの実施例において、1つの照明ユニットからの信号は、ネットワークを通して他の照明ユニットに送信される。
【0045】
また図1を参照すると、照明ユニットは、光源104A、104B、104C及び104Dにより生成される放射線を光学的に処理するための一つ以上の光学素子130を含む。例えば、一つ以上の光学素子は、生成された放射線の伝播方向及び空間分布の一方又は両方を変えるように設定される。特に、一つ以上の光学素子は、生成された放射線の拡散角度を変えるように設定される。この実施例の一態様において、一つ以上の光学素子130は、(例えば、幾つかの電気的及び/又は機械的刺激に応答して)生成された放射線の伝播方向及び空間分布の一方又は両方を可変に変更するように特に設定される。照明ユニット100に含まれる光学素子の例は、限定するわけではないが、反射物質、屈折物質、半透明物質、フィルタ、レンズ、鏡及びファイバオプティックスを含む。光学素子130はまた、生成された放射線に反応できるか又は相互作用できる蛍光物質、発光物質又は他の物質を含む。
【0046】
照明ユニット100は、照明ユニットと様々な他の装置との結合を促進するために、一つ以上の通信ポート120を含む。例えば、一つ以上の通信ポートは、少なくとも幾つかの照明ユニットがアドレス指定可能であり(例えば、特定の識別子又はアドレスを持ち)、ネットワーク間で伝送される特定のデータに応答するネットワーク化された照明システムとして複数の照明ユニットを一緒に結合させるのを容易にする。
【0047】
特に、以下に(例えば、図2に関連して)より詳細に説明されるように、ネットワーク化された照明システム環境で、データがネットワークを介して通信されるので、ネットワークに結合される各照明ユニットのコントローラ105は、(例えば、幾つかの場合、ネットワーク化された照明ユニットのそれぞれの識別子により指示されるように)それに関係する特定のデータ(例えば、照明制御命令)に応答するように設定される。所与のコントローラがそのために意図される特定のデータを識別したならば、当該コントローラは、データを読み、(例えば、光源への適当な制御信号を生成することにより)受信データに従ってその光源により作られた照明条件を例えば変更する。一つの態様では、ネットワークに結合される各照明ユニットのメモリ114は、例えば、コントローラのプロセッサ102が受信するデータと一致する照明制御信号のテーブルをロードする。プロセッサがネットワークからデータを受信したならば、プロセッサは受信データに対応する制御信号を選択するためにテーブルを調べ、よって照明ユニットの光源を制御する。
【0048】
この実施例の一態様において、ネットワークに結合されているにせよ結合されていないにせよ、所与の照明ユニットのプロセッサ102は、幾つかのプログラム可能な照明アプリケーションのため照明業界で従来使用される照明命令プロトコルであるDMXプロトコル(例えば、米国特許第6,016,038号及び米国特許第6,211,626号に述べられるように)に受信される照明命令/データを解釈するように設定される。例えば、ある態様では、当面は赤、緑及び青色LEDに基づく照明ユニット(すなわち、「RGB」照明ユニット)を考えると、DMXプロトコルの照明命令は、赤のチャネル命令、緑のチャネル命令及び青のチャネル命令各々を0から255までの値を表わす8ビットデータ(すなわち、データ・バイト)として特定する。カラーチャネルの何れの1つに対しても255の最大値は、チャネルに対して最大利用可能電力(すなわち、100%)を動作させ、これによりその色に対して最大利用可能放射電力を生成するため、対応する光源を制御するようにプロセッサに指示する(RGB照明ユニットに対する斯様な命令構造は、24ビットカラー制御と一般に呼ばれる)。よって、フォーマットの命令[R、G、B]=[255、255、255]は、照明ユニットに、赤、緑及び青の光の各々のため最大放射電力を生成させる(これにより、白色光を作成する)。
【0049】
しかしながら、様々な実施例による照明ユニットがそれぞれの光源を制御するために他のタイプの通信プロトコル/照明命令フォーマットに応答するように設定されるので、本開示のために適切な照明ユニットが、DMX命令フォーマットに限定されないことは理解されるべきである。一般に、プロセッサ102は、ゼロから各チャネルに対する最大利用可能動作電力までを表わすあるスケールに従って、マルチチャネル照明ユニットの各異なるチャネルに対して定められた動作電力を表す様々なフォーマットの照明命令に反応するように設定される。
【0050】
照明ユニット100は、一つ以上の電源108を含む及び/又は結合される。さまざまな態様において、電源の例は、交流電源、DC電源、バッテリ、ソーラーベースの電源、熱電又は機械ベースの電源等を含むが、これらに限定されない。加えて、ある態様では、電源は、外部電源により受け取られる電力を照明ユニットの動作に適する形式へ変換する一つ以上の電力変換装置を含むか、関連する。
【0051】
所与の照明ユニットは、また、光源に対する様々な取り付け装置、光源を部分的に若しくは完全に囲むための筐体/ハウジング装置及び形状、並びに/又は電気的及び機械的接続構成の一つを持ってもよい。特に、幾つかの実施態様では、照明ユニットは、従来のソケット又は器具装置(例えば、エジソンタイプのネジソケット、ハロゲン器具装置、蛍光器具装置等)に、電気的及び機械的に係合するための置換物又は「改装部品」として設定されてもよい。
【0052】
加えて、上述のような一つ以上の光学素子は、照明ユニット用の筐体/ハウジング装置と部分的に又は完全に一体化されてもよい。さらにまた、異なる実施態様の照明ユニットと関連する他の部品(例えば、センサ/トランスデューサ、ユニットへ又はユニットからの通信を容易にする他の部品等)だけでなく、上述の照明ユニットの各種部品(例えば、プロセッサ、メモリ、電源、ユーザインタフェース等)は、様々な態様でパッキングされてもよく、例えば、ある態様では、照明ユニットと関連する他の部品だけでなく、様々な照明ユニット部品のサブセット又は全てが一緒にパッキングされてもよい。他の態様において、部品のパッキングされたサブセットは、様々な態様で、電気的及び/又は機械的に、一緒に結合されてもよい。
【0053】
図2は、図1に関連して上述されたものと同様の多くの照明ユニット100がネットワーク化された照明システムを形成するために一緒に結合された、本開示の一つの実施例によるネットワーク化された照明システム200の例を例示する。しかしながら、図2に示される照明ユニットの特定の構成及び装置は例示目的のためだけであり、本開示が図2に示される特定のシステムトポロジに限定されないことは理解されるべきである。
【0054】
加えて、図2に明確に示されていないが、ネットワーク化された照明システム200は、センサ/トランスデューサのような一つ以上の信号源だけでなく、一つ以上のユーザインタフェースを含むようにフレキシブルに設定されてもよいことが理解されるべきである。例えば、一つ以上のユーザインタフェース及び/又は(図1に関連して上述されたように)センサ/トランスデューサのような一つ以上の信号源は、ネットワーク化された照明システム200の一つ以上の照明ユニットと関連してもよい。あるいは(又は、前述に加えて)、一つ以上のユーザインタフェース及び/又は一つ以上の信号源は、ネットワーク化された照明システムの「スタンドアローン」部品として実行される。スタンドアローン部品であるか、又は一つ以上の照明ユニット100と特に関連するにせよ、これらの装置は、ネットワーク化された照明システムの照明ユニットにより「共有される」。換言すると、一つ以上のユーザインタフェース及び/又はセンサ/トランスデューサのような一つ以上の信号源は、システムの照明ユニットの一つ以上を制御することに関連して使用されるネットワーク化された照明システムの「共用資源」を構成する。
【0055】
図2の実施例に示されるように、照明システム200は一つ以上の照明ユニットコントローラ(以下「LUC」)208A、208B、208C及び208Dを含み、各LUCはそれに結合される一つ以上の照明ユニット100と通信し、概して当該照明ユニットを制御する役割を果たす。図2は各LUCに結合される1つの照明ユニット100を例示するが、本開示はこの態様に限定されず、異なる数の照明ユニットが、様々な異なる通信メディア及びプロトコルを使用して、様々な異なる構成(直列接続、並列接続、直列及び並列接続の組合せ等)で所与のLUCに結合されてもよいことが理解されるべきである。各LUCは、一つ以上のLUCと通信するように設定される中央コントローラ202に順に結合される。図2は包括的な接続204(幾つかの様々な従来のカップリング、スイッチング及び/又はネットワーク装置を含む)を介して中央コントローラに結合される4つのLUCを示すが、様々な実施例によると、異なる数のLUCが中央コントローラ202に結合されてもよいことが理解されるべきである。加えて、本開示の様々な実施例によれば、LUC及び中央コントローラは、ネットワーク化された照明システム200を形成するために、様々な異なる通信メディア及びプロトコルを使用して、様々な構成で一緒に結合されてもよい。その上、LUCと中央コントローラとの相互接続及びそれぞれのLUCに対する照明ユニットの相互接続は、異なる態様(例えば、異なる構成、通信メディア及びプロトコルを使用する)で達成されてもよいことが理解されるべきである。
【0056】
例えば、本発明の一つの実施例によると、図2に示される中央コントローラ202は、LUCとイーサネット(登録商標)ベースの通信を実行するように設定され、順に、LUCは、照明ユニット100とDMXベースの通信を実行するように設定される。特に、この実施例の一態様では、各LUCは、アドレス指定可能なイーサネット(登録商標)ベースのコントローラとして設定され、従ってイーサネット(登録商標)ベースのプロトコルを使用して特定の固有のアドレス(又は、アドレスの固有のグループ)を介して、中央コントローラに対して識別可能である。このように、中央コントローラ202は、結合されたLUCのネットワークの全体にわたってイーサネット(登録商標)通信をサポートするように設定され、各LUCはそれに対して意図された通信に応答する。順に、各LUCは、例えば、中央コントローラとのイーサネット(登録商標)通信に基づいて、DMXプロトコルを介してLUCに結合された一つ以上の照明ユニットに、照明制御情報を通信する。
【0057】
更に特に、一つの実施例によると、図2に示されるLUC208A、208B及び208Cは、照明制御情報が照明ユニット100に転送される前に、LUCにより解釈される必要があるより高いレベル命令を、中央コントローラ202がLUCと通信するように設定されるという点で、「知的である」ように設定される。例えば、照明システムオペレータは、互いに関して照明ユニットの特定の設置を与えて、伝播する虹の色(「虹追跡」)の外観を生成するような態様で、照明ユニットから照明ユニットへ色を変化させるカラー変化効果を生成することを所望する。この例では、オペレータは、これを達成するために単純な命令を中央コントローラに供給し、次に、中央コントローラは「虹追跡」を生成するためにイーサネット(登録商標)ベースのプロトコル高レベル命令を用いて、一つ以上のLUCと通信する。前記命令は、例えば、タイミング、強度、色、彩度又は他の関連情報を含む。所与のLUCが斯様な命令を受信するとき、LUCは、前記命令を解釈し、DMXプロトコルを使用して一つ以上の照明ユニットに他の命令を通信し、その命令に応答して、照明ユニットのそれぞれの光源は様々な信号技術(例えば、PWM)のいずれかを介して制御される。
【0058】
本開示の一つの実施例による照明システムの複数の異なる通信実施態様(例えば、イーサネット(登録商標)/DMX)を使用する前述の例は、例示目的のためだけであって、本開示がこの特定の例に限定されないことは再び理解されるべきである。上述のことから、前述の一つ以上の照明ユニットが、広範囲にわたる色温度にわたって可変色温度の白色光だけでなく、広範囲にわたる色にわたって非常に制御可能な可変カラー光を生成できることは理解されたい。
【0059】
ここで図3A−図3Dを参照すると、本発明の幾つかの実施態様による、高い出力の建造物用照明器具(又は、ルミナリエ(照明器具))300の正面図、背面図、側面図及び平面図の斜視図が描かれている。器具300は、互いに対してある角度に配置されて器具内に固定して留められ、ターゲット対象物の方へ相当な距離にわたって光の狭いビームを投射できる幾つかの照明ユニット(例えば、図3Aに示される2つのユニット301、302)を使用する。以下に詳述されるように、器具は著しく有利な照明抽出及び熱放散特性を達成するように設定される。図1及び図2を参照して上述されたように、器具300は、更に、照明器具のネットワーク化されたシステムの一部でありえる。
【0060】
図3A−図3Dに示されるように、幾つかの実施例において、照明器具300は、ヨークベース315に取付けられた一対のヨークアーム310に含まれる測位システムを含む。ヨークアームは、例えば、鋳造によりアルミニウムから作られる。ヨークベースは、例えば、打ち抜きにより鉄から作られる。ヨークアームは、分割器具ハウジング316を形成するために、一対の支持体320を介してそれぞれのLEDベースの照明ユニット301、302に更に取付けられる。
【0061】
多くの実施例において、支持体は、アルミニウムから作られ、照明ユニットを固定して互いに対して向きを定め、ヨークの回転軸を備える。支持体は、ハウジング回転アセンブリ323に取付けられ、ヨークアームが固定したままでありながら、分割器具ハウジングが回転できる。前記回転アセンブリは、支持体に永久につなぎ留められる器具保持ブラケット325を含み、更に微細回転インジケーター328を含む。
【0062】
本発明の他の実施例において、照明ユニット301、302は、フレーム329内に固定して配置され、ヨークアームは、例えば、ハウジング回転アセンブリ323を介して、又は側面ロッキングボルト(図示せず)を介して、図3Eに示されるように支持体320なしにフレームに直接取付けられる。後者の実施例は、エンドユーザが標準スパナでヨークアームに関係して照明ユニット301、302を確実に固定するようにさせる。
【0063】
オペレーションの前に、器具300は、ヨークベース315の取付足335を介して、所望の場所に設置される。特に図3Bを参照すると、取付足335は、器具の狙いを粗く定めるだけでなく、全360度回転を可能にして取り付けるために、複数の円弧状スロット338を含む。いくつかの実施例では、分割器具ハウジング316は、長さ300―500フィートのオーダーにある建造物用面に照明を導くため、回転アセンブリ323を使用して回転できる。
【0064】
再び図3A−図3Dを参照すると、照明器具300は、更に、光源を給電して、照明ユニットの光出力を制御するための電源及び制御回路を含むコントローラハウジング330を含む。図3Aに示されるように、ハウジングは器具の背後に取り付けられるが、照明ユニット間に存在するギャップ332のため、フロント側から見れる。図3Gに関してより詳述されるように、ギャップは器具の熱管理において有効である。
【0065】
電力及びデータ源(図示せず)は、防水の電力―データコネクタ340を介して、器具300に好ましくは接続される。図3Cに関連して図3Bを見ると、分割器具ハウジング316の照明ユニットの各々は、キャスティング、鋳造、又は打ち抜きによりアルミニウム又は他の熱伝導物質から作られる単一構造を定める、複数の放熱フィン345を含む。フィン345は、器具300の動作の間、LEDベースの照明ユニットにより生成される熱を放散させるように機能する。一つの実施例では、フィン345は、図3A−図3Gに示されるように、コントローラハウジング330の表面と、なめらかなデザインでマッチする合成曲面まで延在するように構成される。この態様において、フィン345は、コントローラハウジングの大部分を保護するためにも機能し、これにより、例えば、取付けの間、偶然の衝撃又は乱暴な取扱いからハウジングを保護する。
【0066】
いくつかの実施例では、器具300の各照明ユニットは、鋳造することにより、アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン(「ABS」)のような、プラスチックから作られる保護フレーム350を含む。フレーム350は、複数のラッチ355を介して各照明ユニットのフィン345に固着される。
【0067】
以下に更に詳述されるように、本発明のさまざまな態様において、照明器具300は、その構成要素が有意な気流を促進するため、一緒に結合されるように構成され、配置される。幾つかの例示的な実施態様において、熱放散を容易にするため、照明ユニット301、302及びコントローラハウジング330(電源と制御回路との間に配置された)は、照明ユニット各々とコントローラハウジング330との間の有意なエアギャップを可能にするような態様で、2つの支持体320により一緒に(又は、直接ヨークアームに)機械的に結合される。さらにまた、特に図3Dを参照すると、技術のさまざまな実施態様で、各照明ユニットにおいて、ギャップ360が、冷却のため器具全体にわたって気流を促進するため隣接し合う放熱フィン345間に存在する。
【0068】
器具300は、高い最適パフォーマンスのために必要な大きさにされ、多くの実施態様において、同様のタイプの従来のLED照明器具と比較して、相対的にサイズが大きい。例えば、1つの実施態様で、器具300は、約40ポンド(約18.2kg)の重さで、長さ約24インチ(約61cm)、幅24インチ(約61cm)及び高さ24インチ(約61cm)の寸法を持つ。
【0069】
図3Eに図示されるように、器具300の各照明ユニットは、更に、鋳造により薄板アクリルから作られる第1のレンズ365を含む。レンズ365は、例えば、器具により放射される光の均一性を改良するように構成される。光拡散フィルム、例えば、ホログラムフィルムは、更なるビーム形成光学機能を提供するため、第1のレンズの内部面の上に配置できる。各照明ユニットにおいて、第1のレンズは、例えば鋳造によりアルミニウムから作られる第2のフレーム370により、放熱フィン345の単一構造体に留められる。フレーム370は、ねじを使用して前面部からフレームをボルト締めするための複数の穴375を含む。前記フレームは、更に、フレーム350のフック及びラッチ355を部分的に受けて/位置決めするため、その外側周辺部の周りに複数の切欠き380を含む。第2のフレームと第1のレンズとの間のガスケット(図示せず)は、所与の照明ユニットの内側部品を周囲環境から保護する。レンズフレーム370は、ネジ392を使用して、放熱フィン345に留められる。レンズフレームは、更に、レンズ365の部分上に突出するレンズ保持エッジ395を含み、それによってレンズ365を保持する。
【0070】
本発明の特定の実施態様において、レンズ365は、8度、13度、23度、40度、63度、及び非対称の5度×17度の角度の容易に交換可能な拡がりレンズであり、スポットライト照明、壁かすり照明、非対称の壁洗い照明を含む多数のアプリケーションのための様々な光度分布を可能にする。
【0071】
図3Dに図示されるような、切断面のライン3F−3Fに沿った器具300の部分的断面図が、図3Fに描かれている。技術の多くの実施態様において、外気が器具に入ることができるために、各照明ユニット301、302とハウジング330との間にギャップ385がある。電源及び制御回路390は、コントローラハウジング330内に位置される。本願に開示される器具を制御するための方法及び装置は、例えば、米国特許第7,233,831号及び第7,253,566号で見つけられる。さらにまた、多くの例示的な実施態様では、電源及び制御回路は、LEDと関連する他の回路だけでなく、電力を一つ以上のLEDへ供給するために、ACライン電圧を受けて、DC出力電圧を供給する電源構成に基づく。さまざまな態様において、適切な電源は、スイッチング電源構成に基づき、特に比較的高い力率補正電源を供給するように設定される。1つの例示的な実施態様において、単一の切換ステージが、高い力率を持つ負荷への電力の供給を達成するために使用される。少なくとも部分的に本開示に関連するか適する電源アーキテクチャ及び概念のさまざまな例は、例えば、米国特許第7,256,554号に提示されている。
【0072】
図3Gを参照すると、図3Dに図示されるような切断面ライン3F−3Fに沿った器具300の部分的な断面斜視図が描かれている。図3Gの図は、器具300が外気により冷やされるメカニズムの理解を容易にするために提示されている。図3Gの断面は、異なる照明ユニット100に位置される一対の対向する放熱フィン345のボディを通っている。矢印401により表されるように、電源ハウジング330と照明ユニット100との間のギャップ385は、照明ユニット100間のギャップ332と接続し、これにより、器具を通る外気の流れのための妨害されていない経路を供給する。外気は、また、矢印402により示されるように各サブユニットの隣接するフィン間のギャップ360(図示せず)内に流れ込み、ギャップ385及び332を介して排出される。一般に、本願明細書に開示される技術は、器具内に「煙突効果」を作り維持することを意図され、熱放散素子の表面領域を増大し、器具のLEDと一つ以上の熱放散素子との間の熱的結合を改善するような、減少した熱抵抗に関係する他のファクタと組み合わせて、又は単独で使用されてもよい。結果として生じる高い流れ率、自然な対流冷却システムは、ファンの使用によるような活性冷却を必要とすることなく、エクステリア建造物用照明器具から廃熱を効率的に放散できる。照明器具の動作の間、エアギャップは、ヒートシンク/フィンに沿った気流を増強する器具内の煙突効果を作るために、実質的に垂直方向に向けられる。さまざまな態様において、増大された器具表面領域と、LED及び関連する電子回路から出る増大された熱流量との組み合わせ及び「煙突効果」は、それぞれ、LEDと周囲との間の熱抵抗を低減するために貢献する。熱放散構造体は、熱フロー及び「煙突効果」を効果的に促進するための重要な表面領域を持つように構成される。当業者は容易に理解するように、「煙突効果」(「スタック効果」として知られている)は、温度及び湿気の違いから生じる内外の空気密度の違いのため発生する浮力により駆動される、構造体、例えばビルディング又はコンテナーへ流入及び流出する空気の動きである。本願明細書に開示される技術は、器具300が動作中に、熱放散を容易にするため、この効果を利用する。
【0073】
図3Gの矢印401及び402により示されるように、器具300は、大きな建築物面(重力(g)の方向は、矢印420により示される)に沿って上方へ照明を「投射する」ように配置されるとき、涼しい外気が、ギャップ360及び385を通って器具に吸い込まれる。冷却空気は、その時ギャップ332を通って排出される。このように、LEDベースの照明ユニットにより生成される熱は、フィン345を通って流れ、冷却外気により放散される。改良された熱放散効率は、次に、LEDベースの照明ユニットの改良されたエネルギー変換、より良好なパフォーマンス及び長寿命を導く。よって、放熱フィンの大きな表面領域のような特徴の組合せを介してLED照明ユニットと外気との間の熱抵抗を低減させ、特定の器具デザインを介して「煙突効果」を作ることにより、器具の信頼性及びパフォーマンスが増強される。
【0074】
図3Gに更に図示されるように、各照明ユニットは、複数のLEDベースの光源104が配置される区画397を含み、各光源は、光源により放射される光を反射して、方向づけるように設計された対応する反射器光学系400を備えて位置合わせされている。照明ユニット当たりのLED光源/反射器光学系の対の数は、大きな建築用建造物を照明するために必要とされる出力/ルーメンを提供するように選択される。幾つかの例示的な実施態様において、所与の照明ユニットの一部又は全ての光源が「チップオンボード」(COB)LEDアセンブリ、すなわち、一つ以上のLED接合が製造される一つ以上の半導体チップ(又は、「ダイ」)であり、当該チップは、印刷回路基板(PCB)に、直接取り付けられる(例えば、接着される)。その後、チップは、PCBにワイヤ結合され、ワイヤ結合後、エポキシ又はプラスチックの小滴がチップ及びワイヤ接続をカバーするために用いられる。この実施態様の一つの態様において、それぞれの光源104として役立つ複数の斯様なアセンブリは、照明ユニットの共通の取り付けボード又は基板に取り付けられる。他の態様では、以下に詳述されるように、光源として役立つLEDCOBアセンブリは、さまざまなスペクトルの放射線を生成するように構成される。高輝度で白色又は着色した光を放射するための適切なLEDは、カリフォルニア州サンノゼ(CA)のフィリップスルミレッズ又はノースカロライナ州ダラムのクリー社から得ることができる。一つの実施例では、器具300は、密にパッキングした構成の約108個のLED源を含み、器具300から約300〜500フィートの範囲内に離れた約5000ルーメン及び約1フットキャンドル(約10ルクス)の総出力を供給できる。非常に多数のLED光源を動作する電力の量は、LED源単独により消費される250ワットであって、全体の器具により消費される350ワットのオーダーである。LED源は放射的に熱を放散しないので、熱は伝導及び対流により放散されなければならず、器具はうまくそうするように上述のように構成される。よって、器具300は、優れた光出力を供給し、器具300は、上述のように、器具の改良された熱管理特性により、少なくとも部分的にLED光源104を交換なしで約30,000〜80,000時間動作できる。
【0075】
図3Gに更に例示されるように、電源ハウジング330の外半分403及び内半分404は、複数のねじ405を使用して互いに取り付けられる。
【0076】
電源及び制御回路390の構成を含む、ハウジング330の外半分403の斜視図が図4Aに例示される。外半分403は、ねじ405を受けるための穴422を持つ。図4Aに例示されるように、切断面線4B−4Bに沿った外半分403の断面図が図4Bに示される。電源ハウジング330の外半分は、更に、ハウジングの電源及び制御回路390を持ちあげる複数の絶縁体425を含んで、回路390とハウジング330との間のギャップ427を規定して、器具300の安全性を改善し回路390とハウジング330との間の電気的短絡の危険性を低減する。外半分403は、更に、回路からの熱をハウジングに向かって、大気へ放散するため、電源及び制御回路と電気的接触ではなく熱的に接触する壁430を含む。
【0077】
当該技術の様々な実施態様において、分離器具ハウジング316内の照明ユニットは、LED光源104のレイアウト及びこれらのスペクトル出力を含んで同じ構成を持つ。他の実施態様では、一つの照明ユニットのスペクトル特性は、他の照明ユニットのスペクトル特性と異なる。また、照明ユニット301、302は、図1を参照して詳細に説明されたように、同時且つ個別に又は互いに独立してアドレスされ制御でき、これにより特に両方の照明ユニットからのスペクトル出力がターゲット対象物を照射するために組み合わせるとき、色域及びカラーレンダリングの改善された融通性を提供する。例えば、照明ユニット301は、赤、緑及び青の光(RGB)を供給できる一方、照明ユニット302は、白色光、エメラルドグリーン又はシアンだけを供給する。斯様な構成は、例えば、よりクリーミーなパステルカラーを実現するために有益である。代わりに、一つの照明ユニットがRGBを供給する一方、他の照明ユニットが、琥珀、紫外線光等を含む色/波長の他のトリプレットを供給する。斯様な構成は、より大きな色域を提供するために有効である。
【0078】
加えて、器具の分離デザインは、照明構成の様々な構成の組み合わせをサポートする。器具の各照明ユニットが、個別にアドレス可能であって制御可能であり、照明ユニットに異なるレンズを利用することが可能である。例えば、幾つかの実施例において、あるタイプの拡がりレンズが、街の色で大きな壁面を照明するため器具の低めのユニット上で使用でき、異なる拡がりレンズが、対照的又は補足的な色で数百フィート持ち上げてビルディングの壁を投射するために使用できる。他の実施例では、照明ユニットは、これらにより生成されるビームが器具300から所望の範囲内に概して重なるように、予め決められた角度で器具内に位置づけられる。上述のように、この構成は、前記範囲内に置かれた対象物を照射するとき、より大きな色域及び光束を供給するために適している。
【0079】
上述のように、数百フィートのオーダーの距離で光のビームを投射することが望ましい。しかしながら、TIR光学系のサイクル時間のため、狭いビーム角度、例えばその部分のサイズのため5度を得ることが非常に難しい。よって、ここで図5A―図5Eを参照すると、反射器光学系400は、LED照明ユニットの密にパッキングされた構成を供給し、非常に狭いビーム角度、例えば5度のビーム角度を作るように設計される。しかしながら、より狭いビーム角度は比較的大きなサイズの光学系となる。本開示の反射器光学系は、LED照明ユニットの密度を最適にし、反射器光学系に位置される2次光学系への損傷を最小にする一方で、必須のサイズを供給するため、複数の部分へ固有に構成される。
【0080】
図5Aを参照すると、本発明の様々な実施例において、反射器光学系400は、内面445を持つ上部部分440と下部部分450とを含む。例えばモールドによりクリアなポリカーボネートで作られる2次レンズ455が上部部分と下部部分との中間にある。モールドの間、レンズはモールドフローでの不所望な問題を最小にするため好ましくは中心がゲートされる。他の物質、例えばアクリル、他のタイプのプラスチック又はスタンプされた/形成された/カットされた金属もまた使用できる。
【0081】
上部部分及び下部部分は、例えばモールドによりポリカーボネートから作られ、LED照明ユニットにより放射される光を反射するため、アルミニウム、銀、金又は他の適当な反射物質でコーティングされる。反射器光学系を2つの部分に分離し、後で組み立てることは、LED光源上へのレンズ取り付けを簡単にするだけでなく、コーティング品質も改善する。
【0082】
2次レンズは、3つの留めアーム460を介して上部部分と下部部分との間に固定される。反射器光学系は更に、LEDを持つプリント回路基板(PCB)に、ねじで反射器光学系を取り付けるため、3つのアークギャップ465を規定する、取り付け足463を含む。上部部分及び下部部分は、図6A―図6Cを参照して詳細に説明される多くの利点を達成する、別々の時間で取り付けられる別個のピースである。
【0083】
図5B−図5Dを参照すると、下部部分450の面470は、反射物質でコーティングされ、平坦な面を提供するために面445と揃えられる。
【0084】
上部部分440は、下部部分450の3つの保持壁480にパチンとしまるように構成された突出エッジ475を含む。下部部分は、各保持壁480と隣接支持壁486との間に深いノッチ485を規定する。3つの支持壁の各々は、2次レンズ455の留めアーム460の一つが置かれる浅いノッチ490を規定する上部面487を持つ。
【0085】
特に図5を参照すると、保持壁480は、上部部分の突出端と係合するために矢印495に示されるように、半径方向に移動できる。下部部分450は、反射面470を規定する壁496を含む。壁496は、支持壁486と隣接し、壁496の上部面498が支持壁486の面487と同一の外延を持つ。下部部分450は更に、器具の組み立ての間、個別のLED光源が置かれるホール505を規定する下部面500を含む。下部面は更に、LED光源とぴったりと係合するための4つのフレキシブルな部材515及びスロット510を規定する。前記フレキシブル部材は、個別のLED光源の中で、サイズの違いを調整するため、矢印520により示されるような態様で曲げられる。
【0086】
ここで特に図5Eを参照すると、図5A及び図5Dに例示されるように、切断面ライン5E−5Eに沿って採られる反射器光学系400の断面図が描かれている。様々な実施例において、上部部分440の直径Dは、下部部分450の直径dにほぼ等しく、約1.4インチ(3.5cm)に等しく、反射器光学系の高さHは約1,3インチ(3.25cm)であり、下部部分の高さhは、約0.5インチ(1.25cm)である。
【0087】
図6A―図6Cを参照すると、反射器光学系400は、LED光源/COBアセンブリの高密度にパッキングされた構成を達成するようにマウントされ、これにより建造物用照明器具の「投射」及び光出力を改善する。少なくとも部分的に上部部分440及び下部部分450を含む分離構成のため、接着の必要性を取り除いて反射器光学系が複数のねじ522のような締め具によりマウント可能である。ねじを利用することにより、反射器光学系は、容易に除去及び置き換えられ、無駄が生じることを最小限にしながら交換/補修のためにLEDPCBにアクセス可能にする。
【0088】
特に図6Aを参照すると、器具300の構成において、反射器光学系の下部部分450が、ねじ522によりLEDPCBに最初にマウントされる。各下部部分の下部面500は、ホール505内にエポキシ/プラスチック1次レンズのようなLED光源104(例えば、COBアセンブリ)の少なくとも一部を受けるように揃えられる。LED光源上に置かれた後、各下部部分はPCBに取り付けられる。
【0089】
図6Bに例示されるように、隣接する反射器光学系がマウント足463で互いに隣り合うように、多くの反射器光学系の下部部分450がマウントされた後、留めアーム460が上部面487のノッチ(図6Aに示される)にあるように、2次レンズ455が下部部分にマウントされる。このとき、図6Cに例示されるように、上部部分440は、各低い部分の上部面498(図6Bに示される)がその対応する上部部分と隣り合うインタフェース525を規定するように、下部部分450にはめ込まれる。反射器光学系が分離デザインを持たないならば、ギャップが隣接する光学系のベース間に設けられていない場合、マウント足に沿ってマウント特徴部にアクセスすることは不可能ではないとしても非常に難しいだろう。この態様に置いて、本開示の照明器具は、接着の使用を要求せず、器具の単位領域当たり光出力を改善する近接パッキング構成を可能にする。様々な他の実施態様において、接着が反射器光学系をLEDPCBに取り付けるために使用できる。本開示の反射器光学系の分離構成は、2次のレンズ455の改善された処理の更なる利点を供給する。すなわち、2次のレンズ455は、当該2次のレンズの引っ掻き及び破損を最小にし、表面445上のコーティングの引っ掻きを防ぐ態様で、反射器光学系400に置くことができる。
【0090】
様々な実施例において、LEDPCBに下部部分450を取り付けるため、ねじを利用する代わりに、マウント足463のアークギャップ465の各々は、LEDPCBに取り付けられるピンへのはめ込み接続を供給するように設定される。アークギャップは、その中心軸の周りに下部部分を回転させながら、ピンにはめ込むように設定できる。代わりに、アークギャップは、LEDPCBに向かって、下部部分を下方向に押しつけることにより、ピンにはめ込むように設定できる。
【0091】
本発明の様々な実施例において、反射器光学系の最終プロフィールは、光学的抽出を改善するためにパラボラであるよりはむしろ、最適化されたスプライン面である。
【0092】
図7を参照すると、本開示の代わりの実施態様に従う建造物用照明器具600は、2つのサブユニット618を有する、分離LEDハウジング616及びマウントベース615を含む。サブユニット618は、互いに幾らか異なる構成を持つ。特に、マウントベースから最も遠いサブユニットは、器具600を手動で持ちあげるため、複数の熱放散フィン645の中に埋め込まれたハンドル/リフトフック619を持つ。一対のサポート620は、周囲の空冷のため他の入力路(サブユニットと電力制御回路ハウジング630との間のギャップ685に加えて)を供給し、照明器具を持ちあげるためにも利用できるホール621を規定する。分離LEDハウジングは、マウントベースと低いサブユニット618の熱放散フィンとの間に置かれる回転アセンブリ623の周りを回転可能である。
【0093】
本開示によるエクステリア建造物用照明器具は、優れた光出力と、エクステリア建造物用アプリケーションにおける大規模壁面洗いに対して有効な品質とを持つ。ユニークなデザインは、最大で最も主要なエクステリア建造物を効率的且つ制御可能に照明するため結果的に優れた器具となる熱的、光学的及び審美的特徴を達成する。
【0094】
さまざまな発明の実施例が本願明細書で説明され例示される一方、当業者は、本願明細書に記載されている効果の一つ以上及び/又は結果を得るため及び/又は機能を実行するために、様々な他の手段及び/又は構造を容易に構想し、斯様なバリエーション及び/又は変更態様の各々は、本願明細書に説明された発明の実施例の範囲内であるとみなされる。さらに一般的にいえば、当業者は、本願明細書で説明されたすべてのパラメータ、寸法、物質、及び構成は、例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、物質及び/又は構成が、本発明の教示が使用される特定のアプリケーション又は複数のアプリケーションに依存することを容易に理解するだろう。当業者は、本願明細書で説明された特定の発明の実施例に対する多くの等価物を認識し、又は通常の試験だけを使用して確認できるだろう。したがって、前述の実施例が例により示され、添付の請求の範囲及びその等価物の範囲内で、発明の実施例が、特に説明され請求された以外にも実施されてもよいことが理解されるべきである。本開示の発明の実施例は、本願明細書で説明された個々の特徴、システム、物品、物質、キット及び/又は方法に向いている。加えて、斯様な特徴、システム、物品、物質、キット及び/又は方法が相互に矛盾していない場合、斯様な特徴、システム、物品、物質、キット及び/又は方法の2つ以上の組合せは、本開示の発明の範囲内に含まれる。
【0095】
本願明細書において定められ、使われるすべての定義は、辞書定義、参照により組み込まれる文献内の定義及び/又は定義済み用語の通常の意味をコントロールすると理解されるべきである。
【0096】
明細書及び請求項において用いられる「a」及び「an」という不定冠詞は、変更が明示されない限り、「少なくとも一つ」を意味すると理解されるべきである。
【0097】
明細書及び請求項において用いられる用語「及び/又は」は、結合される要素の「両方又は何れか」、すなわち、ある場合には結合して存在する要素であって、他の場合には分離して存在する要素を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」でリストされる複数の要素は、同じ形式と解釈されるべきであり、すなわち、「一つ以上の」要素が結合される。これらの要素に関係するかしないかが特に識別されず、他の要素は、用語「及び/又は」により特に識別された要素以外に任意に存在してもよい。よって、非制限の例として、「有する」のような制約のない言語と連結して用いられるとき、「A及び/又はB」は、ある例ではAのみを指し(B以外の要素をオプションで含んで)、別の例ではBのみを指し(A以外の要素をオプションで含んで)、更に別の例ではA及びB両方を指す(他の要素をオプションで含んで)等である。
【0098】
明細書及び請求項において用いられるように、「又は」は、上記定められた「及び/又は」と同じ意味を持つと理解されるべきである。例えば、リストにおいて項目を分けるとき、「又は」又は「及び/又は」は、含む、すなわち少なくとも一つを含むが、また複数の要素又はリストの要素を一つより多く含み、オプションでリストされていない追加の要素を含むものとして解釈される。これに反して「の一つだけ」、「の正確に一つ」又は請求項で用いられるとき「から成る」のように明示される用語は、複数の要素又はリストの要素のうちの正確に一つを含むことを指すだろう。概して、ここで用いられる用語「又は」は、「何れか」、「の一つ」、「の一つだけ」、又は「の正確に一つ」のような排他的用語に続くとき、排他的代替(すなわち、「一方又は他方であって、両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈される。請求項に用いられるとき、「から基本的に成る」は、特許法の分野で用いられるように通常の意味を持つ。
【0099】
請求項及び明細書において用いられるように、一つ以上の要素を参照して、用語「少なくとも一つ」は、要素のリスト内に特にリストされた各要素の少なくとも一つを必ずしも含む必要はなく、要素のリストのうちの要素の如何なる組み合わせを排除しないし、要素のリストのうちの一つ以上の要素から選択された少なくとも一つの要素を意味すると理解されるべきである。この規定は、これらの要素に関係するかしないかが特に識別されず、用語「少なくとも一つ」が指す要素のリスト内で特に識別された要素以外の要素がオプションで存在してもよいことを許可する。よって、非制限的例として、「A及びBの少なくとも一つ」(等価的には「A又はBの少なくとも一つ」、又は等価的には「A及び/又はBの少なくとも一つ」)は、一つの実施例ではBがなく(オプションでB以外の要素を含む)一つ以上をオプションで含む少なくとも一つのA、他の実施例ではAがなく(オプションでA以外の要素を含む)一つ以上をオプションで含む少なくとも一つのB、更に他の実施例では(オプションで他の要素を含む)一つ以上をオプションで含む少なくとも一つのA、及び一つ以上をオプションで含む少なくとも一つのB等を指す。
【0100】
逆が明示されない限り、一つより多くのステップ又は行為を含むここで請求されるいかなる方法においても、方法のステップ又は行為が引用される順番は、方法のステップ又は行為が引用される順番に必ずしも制限されないことも理解されるべきである。上記説明だけでなく、請求項において、「有する」、「含む(including)」、「坦持する」、「持つ」、「含む(containing)」、「含む(involving)」、「保持する」、「構成する」等のようなすべての移行句は、制約がない、すなわち含むということであるが、制限されているのではないことを意味すると理解されるべきである。「から成る」及び「から基本的に成る」という移行句だけが、それぞれ閉じた又は準閉じた移行句である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の放射線及び第2の放射線の少なくとも一つを含む可視の放射線で、照明システムから予め定められた範囲内に配置されたターゲット対象物を照明するための前記照明システムにおいて、第1の照明ユニットと第2の照明ユニットとの間で第1のギャップを規定する、前記照明システム内に固定して配置された第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットであって、第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットのうちの少なくとも一つは、第1のスペクトルを持つ第1の放射線を生成する複数の第1のLED光源と、第1のスペクトルとは異なる第2のスペクトルを持つ第2の放射線を生成する複数の第2のLED光源とを有する第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットと、第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットによりそれぞれ生成される熱を放散するため、第1の照明ユニットの背面に熱的に接続された第1の熱放散構造体及び第2の照明ユニットの背面に熱的に接続された第2の熱放散構造体と、コントローラハウジング内に配置されて、複数の第1のLED光源及び複数の第2のLED光源LED光源に少なくとも結合され、前記照明システムにより生成される前記可視の放射線の少なくとも全体的に知覚できる色および/または色温度を制御可能に変化させるため、少なくとも第1の放射線の第1の強度及び第2の放射線の第2の強度を独立して制御する少なくとも一つのコントローラとを有し、前記コントローラハウジングは、第1の熱放散構造体及び第2の熱放散構造体で第2のギャップを規定し、第2のギャップは前記照明システムを通る外気の流れを可能にするため遮るもののない通路を形成するため第1のギャップと接続され、これにより第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットにより生成される熱の放散を促進する、照明システム。
【請求項2】
第1の熱放散構造体及び第2の熱放散構造体の少なくとも一つは、複数の熱放散フィンを有する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
取付場所に前記照明システムを留めて、前記可視の放射線が前記ターゲット対象物に向けられるように前記照明システムを方向付けるための位置決めシステムを更に有する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項4】
第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットは、これら照明ユニットの各々により生成される放射線のビームが前記予め定められた範囲内にほぼ集光するように、前記照明システム内に配置される、請求項1に記載の照明システム。
【請求項5】
前記予め定められた範囲は約300フィートと約500フィートとの間である、請求項1に記載の照明システム。
【請求項6】
第1の照明ユニット及び第2の照明ユニット各々は、少なくとも5000ルーメンの光出力を生成する合計で少なくとも100個のLED光源を有する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項7】
第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットのうちの少なくとも一つは、少なくとも一つの第1のLED光源又は第2のLED光源上に留められた反射器光学系であって、前記少なくとも一つのLED光源により放射される放射線を約5度のビーム角を持つビームにコリメートする前記反射器光学系を更に有する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項8】
前記反射器光学系は、前記LED光源を留めるための下部部分と、前記下部部分に着脱可能に接続される上部部分と、前記下部部分と前記上部部分との間に除去可能に留められるレンズとを有する、請求項7に記載の照明システム。
【請求項9】
前記下部部分は、前記LED光源が留められるとき前記LED光源を受けるための開口部を規定する下部面を有する、請求項8に記載の照明システム。
【請求項10】
前記少なくとも一つのコントローラは、第1の照明ユニット及び第2の照明ユニットにより生成される前記可視の放射線の全体的に感知できる色及び/又は色温度に関係する少なくとも第1の照明情報を含む少なくとも一つのネットワーク信号を受信するためのアドレス指定可能なコントローラとして構成される、請求項1に記載の照明システム。
【請求項11】
第2の照明ユニットは、第1のスペクトル及び第2のスペクトルとは異なる第3のスペクトルを持つ第3の放射線を生成する少なくとも複数の第3のLED光源を有する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項12】
前記少なくとも一つのコントローラは、第2の照明ユニットの前記LED光源とは独立して、第1の照明ユニットの前記LED光源を制御する、請求項11に記載の照明システム。
【請求項13】
第1の照明ユニット及び第2の照明ユニット両方は、複数の第1のLED光源及び複数の第2のLED光源を有し、前記少なくとも一つのコントローラは、第1の照明ユニットの前記LED光源を第2の照明ユニットの前記LED光源と同時且つ同じように制御する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項14】
第1の照明ユニットは、第1の照明ユニット内の前記LED光源上に配置された第1の拡がりレンズを有し、第2の照明ユニットは、第2の照明ユニット内の前記LED光源上に配置された第2の拡がりレンズを有する、請求項1に記載の照明システム。
【請求項15】
第1の拡がりレンズ及び第2の拡がりレンズのうちの少なくとも一つは容易に置換可能である、請求項14に記載の照明システム。
【請求項16】
第1の拡がりレンズ及び第2の拡がりレンズは、ほぼ同一の光学特性を持つ、請求項14に記載の照明システム。
【請求項17】
第1の拡がりレンズ及び第2の拡がりレンズのうちの少なくとも一つは、その上に置かれた拡散フィルムを有する、請求項14に記載の照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−508372(P2011−508372A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539035(P2010−539035)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【国際出願番号】PCT/IB2008/055497
【国際公開番号】WO2009/081382
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(500074578)フィリップス ソリッド−ステート ライティング ソリューションズ インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】