説明

大根おろしを用いた澱粉質原料の酒類及びその製造方法

【課題】 発酵過程で雑菌汚染を防止できる澱粉質原料の酒類及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 大根おろしに存在する糖化酵素を用いて澱粉質原料を糖化させることによって糖化液を得る糖化段階と、前記糖化液を発酵させることによって発酵液を得る発酵段階と、前記発酵液を蒸留させることによって蒸留液を得る蒸留段階と、を含む澱粉質原料の酒類の製造方法が提供される。また、本発明によれば、醸造用水として大根おろしが使われた澱粉質原料の酒類が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、澱粉質原料の酒類及びその製造方法に関し、特に、大根おろしを用いた澱粉質原料の発酵酒と蒸留酒を含む酒類及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、濁酒、薬酒、清酒などの澱粉質発酵酒を製造する際、澱粉質原料の糖化のために、白麹菌、黒麹菌、黄麹菌を特定の温度及び湿度を維持しつつ2日以上生育した粒麹、及び麹かびを特定の温度及び湿度を維持しつつ30日以上生育した麹を使用して、常温で糖化と酵母によるアルコール発酵とを併行させる併行復発酵形態で発酵を行う。また、従来、麦酒、発芽玄米酒などの澱粉質発酵酒は、発芽過程で特定の温度及び湿度を維持しつつ7日以上発芽させて、乾燥/粉砕し、この発芽過程で生成された糖化酵素を用いて約60℃の糖化工程を別途に進行した後、冷却させて、酵母を用いてアルコール発酵を行う単行復発酵形態で発酵を行う。
【0003】
製造工程上の雑菌汚染の側面において、従来の濁酒、薬酒、清酒などは、粒麹及び麹の製造過程で、細菌増殖が容易な40℃以下で粒麹及び麹かびを生育するため、粒麹や麹には多くの雑菌が存在する。また、酒醪の醸造過程で、蒸煮米、粒麹、麹などを2〜3回に分けて醸造するので、工程が複雑であり、アルコール発酵期間を約10日以上要するので、酒醪には多くの雑菌が存在する。アルコール発酵前、殺菌工程がないため、雑菌の汚染を防止するために、酸の生成が多い粒麹かびや麹かびを使用したり、粒麹及び麹の使用比率を高める方法が不回避であった。
【0004】
原料効率の側面において、従来の濁酒、薬酒、清酒などは、かびが生成する糖化酵素は、酸性が強いほど活性が低下するにもかかわらず、雑菌汚染防止のために、澱粉質発酵酒の製造過程で、糖化酵素を多く生成するかびよりも、酸の生成が多いかびを使用することによって、アルコール13%発酵液の酸0.5%追加生産を基準にして原料穀物の所要量が約10%増加し、増加された酸は、発酵廃液処理費用を大きく増加させるという問題点がある。さらに具体的に説明すれば、従来の薬酒や清酒の場合、雑菌汚染を防止し、アルコール発酵を促進するために、粒麹量を20〜50%使用している。米粒麹の場合、製麹過程中に、酵素及び分解物生成と水分蒸発により蒸煮米は約29%の重量減少が発生し、麦芽製造過程で、麦の澱粉質は、発芽及び酵素の生産により約10%の重量減少が発生する。
【0005】
香味の側面において、従来の濁酒、薬酒、清酒などのように黄麹かびを使用した粒麹は、香味の生成に優れているが、クエン酸などの酸をほとんど生成せず、酸性が強いと、糖化酵素が失活するので、使用が制限されている。また、従来の発芽玄米を用いた澱粉質発酵酒は、糖化酵素の力価が低下し、生成アルコールの含量が低く、発芽過程で生成された青臭いが強くて、酒質を悪くするという問題があり、商品化の邪魔となる。従来の濁酒、薬酒、清酒などにおいて特有のかび異臭は、この酒類を飲用した際、不快な臭いを与え、二日酔いの問題点を引き起こし、香味改善を難しくする。
【0006】
製造工程の側面において、従来の製麹、麹製造及び麦芽製造工程は、酒質に及ぼす影響が絶対的なので、細心な温度及び湿度管理が必要であり、多くの費用を必要とする。製麹の際、糖化酵素の生成を最大化するために40℃、蛋白質分解酵素の生成を最大化するために35〜40℃、酸生成を最大化するために30〜35℃を段階的に維持し、湿度及び時間を維持することに細心な注意をしなければならない。麦芽製造過程で、酵素の生成、麦酒香味の生成、麦酒の色を形成するために、麦の精選、浸麦、発芽、焙燥工程を進行する。浸麦は、8〜16℃、発芽は、水分30〜40%、温度13〜16℃、焙燥は、発芽麦芽の水分含量によって段階的に35〜85℃で乾燥させて、水分4%以下の麦芽を作る。
【0007】
食品安全性の側面において、従来の濁酒、薬酒、清酒、発芽玄米酒などの醸造用水は、発酵酒の80%以上を占めていて、酒質に及ぼす影響が非常に大きい。従来の醸造用水は、地下水や上水道を使用するので、醸造用水による酒質の多様化に限界があった。実際醸造用水は、製品の成分となるだけでなく、醸造過程中に全ての材料と酵素の溶剤となり、水の微量成分は、発酵を営む酵母の栄養源と刺激剤として重要な役割をしている。酵母によるアルコール発酵が行われなければならないので、醸造用水は、酵母の主要な栄養供給源にならなければならない。しかし、従来の澱粉質発酵酒の醸造用水は、細菌、浮遊物、硬度、アルカリ度、マンガンなどを除去するために、殺菌薬品処理法、凝集法、静置法、イオン交換樹脂法、活性炭処理法、酸化法などの多様な処理法を使用しており、醸造用水に不足した無機物質を補充するために、黄土、炭、麦飯石、珊瑚などを用いて無機物質を抽出したり、深海水を混合したり、製成過程で添加物として無機塩類を添加しているので、食品の安全性を阻害している。
【0008】
また、従来の澱粉質発酵酒は、かび生成糖化酵素または発芽過程で生成される糖化酵素を使用し、且つ地下水や上水道を使用する単純な澱粉質発酵酒として酒質が画一化され、生産される澱粉質発酵酒の酒質は差異がほとんどないという短所がある。
【0009】
従来の澱粉質発酵酒の製造においては、糖化酵素を生成させるために、かび臭いや発芽穀類臭いの生成が不回避であり、粒麹、麹、麦芽、発芽穀類の品質による酒質依存度が高くて、類似工程による酒質の多様性確保が困難であり、発酵酒の80%以上を占める水の差別性が少なく、食品の安全性を阻害させるという問題点を知見し、大根おろしに存在する糖化酵素と水を使用してこの問題点を克服できる事実を知見し、本発明を完成するに至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、発酵過程で雑菌汚染を防止できる澱粉質原料の酒類の製造方法を提供することを目的とする。
また、製造過程で澱粉質原料の使用を節減できる酒類の製造方法を提供することを他の目的とする。
また、異臭が少ないきれいな酒質の澱粉質原料の酒類及びその製造方法を提供することをまた他の目的とする。
また、製造工程を単純にする澱粉質原料の酒類の製造方法を提供することをさらに他の目的とする。
さらに、食品安全性に優れた澱粉質原料の酒類及びその製造方法を提供することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、大根おろしに存在する糖化酵素を用いて澱粉質原料を糖化させることによって糖化液を得る糖化段階を含む酒類の製造方法が提供される。
前記酒類の製造方法は、前記糖化液を発酵させることによって発酵液を得る発酵段階をさらに含むことができる。
前記酒類の製造方法は、前記発酵液を蒸留させることによって蒸留液を得る蒸留段階をさらに含むことができる。
本発明の他の様態によれば、醸造用水として大根おろしが使われた澱粉質原料の酒類が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の構成によれば、前述したような本発明の目的を全て達成することができる。具体的には、澱粉質を原料とする発酵酒の糖化酵素として、大根おろしに存在する糖化酵素を使用することによって、学術的な酒類分類の体系上、新しいタイプの単行復発酵酒であるという点である。従来のかびまたは発芽穀類が生成する糖化酵素を使用するものに比べて、かび臭いや発芽穀類臭いがなく、大根おろし固有の香りを発し、醸造用水で得られない多様な営養素による酒質の多様性を付与するので、全く新しい酒質の澱粉発酵酒を製造することができる。また、大根おろしを約60℃で糖化することによって、発酵過程においての雑菌汚染を防止することができ、糖化酵素の生成のための細心な温度及び湿度管理が必要でない。また、粒麹、麹、麦芽及び発芽穀類の製造による原料の浪費がなく、大根おろしに存在する糖と酸を使用するので、澱粉質原料の使用量を減少させることができ、経済的である。さらに、発酵や製成過程中に酸、無機質、アミノ酸などを添加する必要がなく、且つ、別途の処理された醸造用水を使用する必要がないので、食品の安全性を高める効果を付与する。
【0013】
本発明の効果をさらに詳細に説明すれば、次の通りである。
本発明は、米、麦、小麦粉などの穀類、またはさつまいも、馬鈴薯などの薯類の澱粉質を原料とする発酵酒の製造過程において、大根を破砕した後に窄汁した大根おろしに存在する糖化酵素を用いて約60℃で糖化させ、澱粉質原料の糖化のための粒麹かび、麹かび及び麦芽などを代替し、上水道、地下水の醸造用水の代わりに、大根おろしを使用することによって、酸、ビタミン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、アミノ酸などの営養分が豊富な澱粉質発酵酒を製造することができ、従来の澱粉質発酵酒と異なる味、色と香りを有する新しい形態の酒質を有する発酵酒を製造することができる。
【0014】
また、大根おろし糖化による麦酒形態の酒質と大根おろしの水分を醸造用水として使用して果実酒形態の酒質の長所を最大限活用することができる。また、澱粉質の糖化に際して、大根おろしに存在する糖化酵素を使用し、約60℃で澱粉質原料を6〜48時間糖化させながら、殺菌処理を併行することによって、発酵過程で雑菌汚染を防止することができる。
【0015】
また、本発明の大根澱粉質発酵酒は、大根おろしの約60℃糖化過程が殺菌効果を付与し、大根おろしには、約0.53%の酸と辛い味成分があるので、雑菌汚染の問題がほとんどない。また、大根おろしに存在する果糖、葡萄糖、砂糖などの約4.7%糖分は、アルコール含量約2.8%の生成効果があるので、アルコール13%薬酒の製造過程で澱粉質原料の節減効果が約22%に達する。
また、本発明の大根澱粉質発酵酒は、原料の澱粉質の大部分がアルコール発酵に使用され、大根おろしに存在する約4.7%糖分と約0.53%酸は、澱粉質原料使用の節減をもたらし、原料の浪費が大幅に減少する。
【0016】
また、本発明の澱粉質発酵酒は、約60℃糖化過程で大根おろしの辛い味及び原料の異臭が除去され、従来の粒麹または麹などで生成されるクエン酸、乳酸などの強い酸臭やかび臭いを排除することができ、従来の濁酒、薬酒、清酒、麦酒、発芽玄米酒などとは全く酒質が異なる、きれいな酒質の澱粉質発酵酒である。
また、異臭が少ない大根おろしの糖化、発酵液を蒸留して製成した本発明の大根澱粉質蒸留酒は、かびや発芽穀類で糖化した蒸留酒とは香り系統が異なる独特の大根・米蒸留酒を得た。
【0017】
また、本発明は、大根おろし自体に存在する糖化酵素を使用するので、別途の糖化酵素を製造する必要がなく、製造工程がさらに簡単である。
また、本発明では、大根に存在する糖、酸、ビタミン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、アミノ酸などの営養分が豊富な無菌の生体水自体を別途の手処理操作無しに使用するので、酵母の立派な栄養源となるだけでなく、添加物の使用を節減することができ、食品の安全性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、図1及び図2に示す工程のように、大根を破砕した後に窄汁した大根おろしに存在する糖化酵素を用いて米、麦、小麦粉などの穀類、またはさつまいも、ジャガイモなど薯類の澱粉質原料を糖化させ、糖化させた糖化液を酵母でアルコール発酵させた発酵液を製成させた澱粉質発酵酒またはその発酵液を蒸留して製成させた澱粉質蒸留酒であって、粒麹などのかびや麦芽などの発芽穀物が生成する糖化酵素及び地下水や上水道を醸造用水として使用せずに、醸造用水の代わりに大根おろしを使用した澱粉質発酵酒またはその発酵液を蒸留して製成させた澱粉質蒸留酒及びその製造方法を提供する。
【0019】
また、本発明の澱粉質発酵酒は、緑色の一般大根及び多様な色の西洋大根、カブを使用すれば、多様な色の大根発酵酒を製造することができる。
【0020】
本発明は、澱粉質発酵酒の製造に多くの費用がかかり、特有の異臭のある粒麹、麹などのかびや、麦芽、発芽玄米などの発芽穀物の糖化酵素と地下水や上水道の醸造用水を使用せずに、大根おろしを使用するので、糖、酸、ビタミン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、アミノ酸などが豊富で、且つ無菌である生体水及び大根おろし糖化酵素を使用することを特徴とする。
【0021】
本発明の大根おろしを用いた澱粉質発酵酒は、大根おろしに存在する糖化酵素を約60℃で糖化工程を進行した後、アルコール発酵を行う、製造期間の短縮効果がある新しいタイプの単行復発酵酒である。
【0022】
図1は、本発明の大根おろしを用いた澱粉質発酵酒の製造工程を概略的に示し、図2は、本発明の大根おろしを用いた澱粉質蒸留酒の製造工程を概略的に示す。
【0023】
以下、本発明の好ましい一実施例を記述して図1及び図2に示す製造工程をさらに詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、例示的なものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0024】
済州産大根を水洗した後、小根を除去した。皮と中部分を細切りした後、ミキサーで破砕し、木綿濾過布を用いて窄汁して、大根おろし2300mlを得た。米を水洗し、2時間浸漬、2時間脱水を行った後、120℃で30分間蒸煮して、蒸煮米を製造した。蒸煮米690gを大根おろし2300mlに入れ、60℃で24時間糖化した後、冷却させて、サッカロマイセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)酵母を48時間増殖させた酒母を糖化液対比1%(v/v)で添加した後、21℃で7日間発酵し、アルコール含量8.2%の酒醪を得た。この酒醪を綿濾過布を用いて圧着し、上澄み液を硅藻土を用いて濾過した後、活性炭1000ppmを添加し、1時間後、5μ膜濾過紙で濾過し、瓶詰めにした。これを60℃で30分間熱殺菌し、大根・米発酵酒を製造した。官能検査を行った結果、香が豊富な大根・米発酵酒を得た。
【0025】
実施例1の窄汁した大根おろしをリキッドクロマトグラフィ(LC)で分析した結果、糖は、葡萄糖2.0%、果糖2.5%、砂糖0.2%であり、酸は、コハク酸0.29%、りんご酸0.21%、クエン酸0.026%などであり、アミノ酸は、アルギニン(Arg)710ppm、グリシン(Gly)540ppm、アラニン(Ala)340ppm、イソロイシン(Ile)40ppm、フェニルアラニン(Phe)25ppmであった。
【0026】
また、実施例1の大根おろしを用いた大根・米発酵酒と、米を原料とした市販の薬酒であるK社B製品、D社K製品、G社K製品、B社J製品、B社S製品と、清酒であるD社C製品をイオン分析した結果を表1に示した。
【表1】

【実施例2】
【0027】
済州産大根を水洗した後、小根を除去した。皮と中部分を細切りした後、ミキサーで破砕し、木綿濾過布を用いて窄汁し、大根おろし2300mlを得た。米を水洗し、2時間浸漬、2時間脱水を行った後、120℃で30分間蒸煮して、蒸煮米を製造した。蒸煮米690gを大根おろし2300mlに入れ、57℃で32時間糖化した後、冷却させて、サッカロマイセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)酵母を48時間増殖させた酒母を糖化液対比1%(v/v)で添加した後、21℃で7日間発酵し、アルコール含量8.1%の酒醪を得た。この酒醪を綿濾過布を用いて圧着し、上澄み液を硅藻土を用いて濾過した後、活性炭1000ppmを添加し、1時間後、5μ膜濾過紙で濾過した。この濾過発酵液1Lに砂糖3.5%を添加し、別途にアルコール20%水溶液の容量対比20%重量割合で植物薬剤6種を各々50℃で20日間抽出・濾過し、枸杞子1.6g、ナツメ8g、五味子1.6g、桂皮0.08g、当帰0.32g、乾薑0.16gの比率でブレンディング(Blending)し、瓶詰めにした後、60℃で30分間熱殺菌し、大根・薬剤・米発酵酒を製造した。この大根・薬剤・米発酵酒を官能検査した結果、香味が優秀な大根・薬剤・米発酵酒を得た。
【実施例3】
【0028】
済州産大根を水洗した後、小根を除去した。皮と中部分を細切りした後、ミキサーで破砕し、木綿濾過布を用いて窄汁し、大根おろし4600mlを得た。米を水洗し、2時間浸漬、2時間脱水を行った後、120℃で30分間蒸煮して、蒸煮米を製造した。蒸煮米1380gを大根おろし4600mlに入れ、60℃で24時間糖化した後、冷却させて、サッカロマイセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)酵母を48時間増殖させた酒母を糖化液対比1%(v/v)で添加した後、21℃で8日間発酵し、アルコール含量8.3%の酒醪を得た。この酒醪を綿濾過布を用いて圧着し、上澄み液4000mlを得た。この上澄み液4000mlを、ガラスで製作した5L減圧蒸留器に2Lずつ入れ、減圧6700mmHgで約2時間ずつ2回蒸留し、蒸留液をアルコール25%で割水し、活性炭700ppmを添加し、1時間後、5μ膜濾過紙で濾過し、官能検査を行った結果、かびや発芽穀類で糖化した蒸留酒とは香り系統が異なる独特の大根・米蒸留酒を得た。
【0029】
以上において説明した本発明は、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形及び変更が可能であるので、上述した実施例及び添付された図面に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施例に係る大根おろしを用いた澱粉質原料の酒類を製造する工程を概略的に示す図であって、発酵酒を製造する工程を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る大根おろしを用いた澱粉質原料の酒類を製造する工程を概略的に示す図であって、蒸留酒を製造する工程を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大根おろしに存在する糖化酵素を用いて澱粉質原料を糖化させることによって糖化液を得る糖化段階を含むことを特徴とする澱粉質原料の酒類の製造方法。
【請求項2】
前記糖化液を発酵させることによって発酵液を得る発酵段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の澱粉質原料の酒類の製造方法。
【請求項3】
前記発酵液を蒸留させることによって蒸留液を得る蒸留段階をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の澱粉質原料の酒類の製造方法。
【請求項4】
醸造用水として大根おろしが使われることを特徴とする澱粉質原料の酒類。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−14334(P2007−14334A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−181435(P2006−181435)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(506227150)
【Fターム(参考)】