説明

天然鉱石・セラミックを含む溶融スラグ着色砂

【課題】生ごみ等生活廃棄物及び上・下水汚泥等を含む産業廃棄物全般に対しての焼却灰等を1300℃以上の高温で溶融したものを冷却、固化させたものである溶融スラグにより、園芸材、一般家庭商品や学校等の教材として使用できる着色砂を提供する。
【解決手段】溶融スラグに天然鉱石などを含んだ体に優しい着色剤を塗布することで抗菌・防臭作用が働くとともに植物に対しては育成の促進、保持し、防ダニ剤等により家庭内での環境汚染を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資源の循環を促進するためにごみ焼却灰、上・下水汚泥等を含む産業廃棄物、鉄鋼製造過程より生ずる溶融スラグを原料とし、天然鉱石などを含んだ体に優しい着色剤を利用したリサイクル砂に関するものである。
【0002】
溶融スラグとは生ごみ等生活廃棄物及び上・下水汚泥等を含む産業廃棄物全般に対しての焼却灰等を1300℃以上の高温で溶融したものを冷却、固化させたものである。
【0003】
天然鉱石とは主成分が天然放射性希土類鉱物及び常温遠赤外線放射鉱物とするマイナスイオンセラミックパウダーを言う。
【背景技術】
【0004】
ごみ焼却灰、上・下水汚泥等を含む産業廃棄物、鉄鋼製造過程より生ずる溶融スラグは現在、従来の資材の混合物として土木、建築材料に使用されている。
【0005】
天然鉱石は他の塗料等の混合物として利用されているが溶融スラグに混合利用したものはない。
また、防ダニ剤を含んだものもない。
【0006】
他方ではJIS規格にて管理され、かつ、溶出試験などで安全性が確認されているにもかかわらず、一般家庭商品としての使用はされていない状況である。
環境的にも資源を損なわず、一般家庭から現資源のリサイクル化を促進することで地球温暖化防止にもつなげなければならない。
【特許文献1】特開2002−166140号公報
【特許文献2】特開2003−24648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そのため、以下のようなことがあった。
(イ)一般的に園芸材及び教育、美術教材他に使用される砂及び土類は開発資源が必要である。
(ロ)廃棄物を利用することで一般消費者に与える印象が悪いため、良い印象を持ってもらうための特徴をもって認知度を広める必要がある。
(ハ)資源を守るためにも、より、リサイクル化が必要である。本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般砂や開発資源の代わりに一般家庭用ごみなどから成る溶融スラグを使用することで需要の安定を図るとともに環境破壊を行わずに良質な砂を製品化することができる。
【0009】
溶融スラグを着色材にて着色する。
【0010】
使用する着色材に天然鉱石を含む。
【0011】
使用する着色材に防ダニ剤を含む。
【発明の効果】
【0012】
国内および各都道府県市町村から発生する溶融スラグを用いることで、常に資源を循環することで環境的に非常に優しく、地域社会に貢献できる。
【0013】
着色することにより利用範囲が広がり一般家庭園芸材や学校、美術教材他、多方面に利用できる。
【0014】
天然鉱石を着色材混入することで抗菌、防臭作用が働くとともに植物に対しては育成の促進、保持に効果がある。
【0015】
防ダニ剤を着色材に混入することで、植物などを室内で育成する際、しばしば問題となるダニの発生を抑えることができる。
【0016】
一般家庭や下水汚泥などの廃棄物からなる溶融スラグは酸化アルミニウム及び酸化カルシウムなど含有し、アルカリ性を示すため植物育成の促進効果がある。
【0017】
一般家庭、学校や多方面に一般廃棄物などからなる溶融スラグを利用することで、資源を損なわないことが地球温暖化防止につながることを伝えることで子供に対する教育にも役立つとともに一般家庭から社会にまで貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
仕様用途に応じて溶融スラグの粒度を調整する。
【0019】
粒度が5mm以上を含むものは大粒として主に園芸用に使用する。
【0020】
粒度が5mm以下のものは園芸、教材等多方面に利用する。
【0021】
園芸品は主に植木や庭のガーデニング材、盆栽などに使用する。
【0022】
教材等は主に小学校から大学まで使われる工作、美術の教材や美術、芸術画材その他工芸品に使用する。
【0023】
溶融スラグに塗布する着色材の配合割合は使用色により異なるがおおむね以下のとおりとする。
(イ) 配合率100%のうち、エマルジョンベースをおおむね60〜80%とする。
(ロ) 配合率100%のうち、天然鉱石をおおむね15〜25%とする。
(ハ) 配合率100%のうち、顔料ペーストをおおむね5〜20%とする。
【0024】
着色材は有機質顔料及び無機質顔料とする。
【0025】
着色材は接着剤を含有することが望ましい。
【0026】
接着剤は主に溶剤樹脂系及び水性樹脂系とする。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本願発明は廃棄物の再利用に活用することができる。
通常の砂とほとんど同じ形態なので幅広い産業分野で利用できる。
また、色彩や粒子も選別できるので老若男女問わず、使用しながら資源の循環を通じて、地球温暖化防止に寄与できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生ごみ等生活廃棄物及び上・下水汚泥等を含む産業廃棄物全般に対しての焼却灰等を1300℃以上の高温で溶融したものを冷却、固化させたものである溶融スラグに天然鉱石を含んだ着色剤を塗布したリサイクル砂
【請求項2】
前記着色剤に防ダニ及び忌避効果を含む請求項1に記載のリサイクル砂

【公開番号】特開2010−137210(P2010−137210A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−335977(P2008−335977)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(507329996)東和スポーツ施設株式会社 (3)
【出願人】(304056464)花田技研工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】