太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサ
【課題】 太陽電池モジュールが撓んだ際にもケーブルを挟むおそれをなくした太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサを提供する。
【解決手段】 所定の間隔をあけて固定された複数の架台5と、フレーム20を有する太陽電池モジュール1と、前記架台5と前記太陽電池モジュール1の間に配置されるスペーサ6と、を備えた太陽光発電装置であって、前記スペーサ6は凸部63を有し、前記スペーサ6は、前記凸部により回転が阻止され、前記太陽電池モジュール1の取付位置を所定の位置にする。
【解決手段】 所定の間隔をあけて固定された複数の架台5と、フレーム20を有する太陽電池モジュール1と、前記架台5と前記太陽電池モジュール1の間に配置されるスペーサ6と、を備えた太陽光発電装置であって、前記スペーサ6は凸部63を有し、前記スペーサ6は、前記凸部により回転が阻止され、前記太陽電池モジュール1の取付位置を所定の位置にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電を行う太陽電池パネルの周囲にフレームが装着された太陽電池モジュールを設置して構成される太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光を光電変換し電力を取り出す太陽電池モジュールが広く利用されている。太陽電池モジュールは、積雪による荷重、風圧等の様々な環境負荷に耐えるために、太陽電池を含む太陽電池パネルの端部にアルミニウム材などの金属で形成されたフレームが取り付けられている。
【0003】
このような太陽電池モジュールでは、ガラス等の表面部材だけでなくフレームによっても強度が確保されるため、太陽電池モジュールを大型化した際にも表面部材を厚くする必要がなく、重量増加を抑えることができ、取り扱いが容易になる。さらに、表面部材の厚みを薄くすることにより、透過する光量を多くして発電効率を向上させることができる利点もある。
【0004】
ところで、太陽光発電システムを普及拡大するためには、発電性能の向上だけでなく、設置上の制約を緩和することも必要である。雪の多い地域において設置される太陽光発電システムは、耐荷重性が要求される。
【0005】
図35に雪の多い地域に設置された太陽光発電装置の積雪状態の一例を示す。太陽光発電装置は、屋根300上に固定された架台5に太陽電池モジュール1が設置され、構成される。太陽電池モジュール1上に雪が積もり、その積雪量が1.5mとなると1m2当たり4500Paの荷重がかかることになる。
【0006】
雪の多い地域に設置される太陽光発電装置は、上記した荷重に耐えるように太陽電池モジュールの強度が設計されているが、太陽電池モジュール1上に積雪すると、図35に示すように、太陽電池モジュール1の中央部分に撓みが発生する。図36は、図35の丸Aで囲んだ部分を拡大した図である。
【0007】
太陽電池モジュール1の裏面側には、太陽電池モジュール1から電力を取り出す電力出力用のケーブル30が配置されている。太陽電池モジュール1が荷重により撓むと、図36に示すように、ケーブル30が架台5と太陽電池モジュール1との間に挟まれることがある。ケーブル30が挟まれるとケーブルの変形や傷などが発生し、ケーブルが損傷するおそれがある。
【0008】
また、鉛直下方に押し下げるような荷重などの圧力に対して、太陽電池モジュールが下方に湾曲して破損することを防止するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来の太陽電池モジュールは、図37に示すように、複数の太陽電池セルを複数並べて成る太陽電池モジュール520と、太陽電池モジュール520の外縁部を全周にわたって囲みこの外縁部を支持する概略矩形の枠状フレーム501と、枠状フレーム501の対向する2辺間に架け渡されて、太陽電池モジュール520が撓んだときに太陽電池モジュール520の裏面に当接して太陽電池モジュール520を支持する補強フレーム3とを備えている。枠状フレーム501には、補強フレーム503が挿入される切り欠きが設けられ、補強フレーム503は太陽電池パネル510から所定の距離を隔てて設置されている。そして、太陽電池モジュール520の裏面には、端子ボックス520aとこの端子ボックス520aから延びるケーブル520bが設けられている。ケーブル520bは、他の隣接する太陽電池モジュール520のケーブル520bと電気的に接続するために、太陽電池パネル510と補強フレーム503の間を通すようにして結線される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−206229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の太陽電池モジュール520においては、圧力が加わり太陽電池モジュール520が撓んだとき、補強フレーム503により太陽電池モジュール520の裏面を支持して、所定量以上の太陽電池モジュール520の撓みを抑制する。
【0011】
しかしながら、より大きい圧力がかかった時には、太陽電池モジュールが撓み、太陽電池パネル510と補強フレーム503が接触することとなり、裏面側に配設されたケーブルが太陽電池パネル510と補強フレーム503との間に挟み込まれ、ケーブルが破損するおそれが依然として残っている。
【0012】
本発明は、太陽電池モジュールが撓んだ際にケーブルの破損を抑制することができる太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサを提供することを目的とする。また、本発明は、太陽電池モジュールを架台へ取り付ける際の作業性を良好にした太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の太陽光発電装置は、所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、フレームを有する太陽電池モジュールと、前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、を備えた太陽光発電装置であって、前記スペーサは凸部を有し、前記凸部によりスペーサと前記太陽電池モジュールとの取付位置を所定の位置にするものである。
【0014】
また、前記スペーサは、前記凸部により回転が阻止されるように形成すればよい。
【0015】
また、本発明の太陽光発電装置は、所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、フレームを有する太陽電池モジュールと、前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、前記太陽電池モジュールを固定する固定部材と、を備えた太陽光発電装置であって、前記スペーサは凸部を有し、前記固定部材が前記スペーサから外れることを抑制するものである。
【0016】
また、本発明の太陽光発電装置用スペーサは、架台と太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサであって、凸部を有し、前記凸部により前記太陽電池モジュールの取付位置を所定の位置とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の太陽光発電装置および太陽光発電装置取り付け部材により太陽電池パネルが撓んだ場合であってもケーブルの損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に用いられる太陽電池モジュールを示す平面図である。
【図2】本発明の太陽光発電装置を示す平面図である。
【図3】本発明に用いられる架台の一例を示す側面図である。
【図4】本発明に用いられる架台の一例を示す横断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】図6のB−B線断面図である。
【図8】本発明の実施形態にかかる固定部材を示す平面図である。
【図9】図8のB−B線断面図である。
【図10】図8のA−A線断面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図13】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図14】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図15】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図16】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図17】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図18】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図19】図18のB−B線断面図である。
【図20】図18のA−A線断面図である。
【図21】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図22】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図23】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図24】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図25】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図26】図25のA−A線断面図である。
【図27】図26のB−B線断面図である。
【図28】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図29】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図30】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図31】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図32】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサの横断面図である。
【図33】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図34】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図35】雪の多い地域に設置された太陽光発電装置における積雪状態を示す模式図である。
【図36】図35の丸Aで囲んだ部分を拡大した図である。
【図37】従来の太陽電池モジュールを示す斜視図である。
【図38】本発明の前提となる太陽光発電装置を示す平面図である。
【図39】本発明の前提となる太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図40】本発明の前提となる太陽光発電装置の要部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるためにその説明は繰返さない。
【0020】
まず、本発明の前提となる太陽光発電装置につき、図38ないし図40を参照して説明する。
【0021】
図38ないし図40に示すように、太陽電池を含む太陽電池パネル10の端部にアルミニウム材などの金属で形成されたフレーム20が取り付けられている。フレーム20は、長辺側のフレーム20Aと短辺側のフレーム20Bは、それぞれ長手方向の終端部において互いに連結されている。長辺側のフレーム20Aは、底部から外方向に突出しさらに上方向に延びた支持部28が設けられている。
【0022】
また、フレーム20には、太陽電池パネル10を挟み込む凹部22が設けられ、この凹部22に太陽電池パネル10の端部が嵌め込まれ太陽電池モジュール1が構成される。
【0023】
屋根等の下地部に取り付けられた支持金具を介して架台5が所定の間隔をあけるようにして固定される。架台5にスペーサ6pをボルト82とナット83からなる固定手段8で固定する。スペーサ6pの載置面61上にフレーム20の底部を載せ、固定部材7をフレーム20の支持部28に掛け、ボルト82とナット81により、固定部材7を締め付け、スペーサ6p上に太陽電池モジュール1が固定される。図38に示すように、このスペーサ6pは、長辺側のフレーム20Aの延在方向に架台5の幅よりも長い載置面61pを有し、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても太陽光発電装置とした時により大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0024】
このように、架台5にスペーサ6pを介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して十分な強度を持たせると共に、スペーサ6pの厚みにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0025】
また、両側にそれぞれ太陽電池モジュール1を取り付ける場合には、フレーム20の底部がスペーサ6p上に配置され、フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が掛かるようにして固定する。しかし、図39に示すように、片側にしか太陽電池モジュール1が取り付けられない太陽光発電装置の端の部分は、固定部材7の足部72が直接スペーサ6pに接触するようにして固定することになる。
【0026】
このとき、組み立てのバラツキなどにより、図40に示すように、スペーサ6pが太陽電池モジュール1または架台5に対して回転すると、固定部材7とスペーサ6pとがわずかな面積しか接触していない状態で固定されるおそれがある。また、固定部材7には、ボルト82を通し、ナット83を締め付けて太陽電池モジュール1を固定するため、ボルト82に比べ大きい穴71が形成されている。この穴71とこの穴71に通されるボルト82には、組み立ての容易さからある程度の遊びがある。このため、固定部材7がスペーサ6pから外れる方向に移動するおそれがある。そこで、作業者は、注意深くスペーサ6pを回らないように架台5に取り付ける必要があった。
【0027】
本実施形態は、スペーサにより太陽電池モジュールをケーブルの破損を防止できる適切な取り付け位置に容易に配置できるようにし、より確実に太陽電池モジュールを架台に固定した太陽光発電装置を提供するものである。以下、本発明の実施形態を図面に従い説明する。
【0028】
図1は、本実施形態に用いられる太陽電池モジュールを示す平面図である。図1に示すように、本実施形態に用いられる太陽電池モジュール1は、太陽電池パネル10と、太陽電池パネル10を保護するフレーム20と、を備えている。フレーム20は、太陽電池パネル10の一対の長辺側に沿って設けられる長辺側フレーム20Aと太陽電池パネル10の一対の短辺側に沿って設けられる短辺側フレーム20Bとで構成されている。長辺側フレーム20Aは、底部から外方向に突出し更に上方向に延びた支持部28が設けられている。
【0029】
長辺側フレーム20Aと短辺側フレーム20Bとは、それぞれ長手方向の端部において互いに連結されており、フレーム20によって太陽電池パネル10が保護されている。この太陽電池モジュール1は、後述するように、設置用の架台に支持部28を固定部材を用いて押しつけて取り付けられる。
【0030】
例えば、短辺側フレーム20Bの長さは800mm〜900mm程度、長辺側フレーム20Aの長さは1300mm〜1600mm程度に形成されているが、これに限られるものではなく、種々の大きさとすることができる。
【0031】
太陽電池パネル10は、平面視において略矩形に形成される。太陽電池パネル10は、図1に示すように、銅箔等の導電材よりなる配線材102により互い電気的に接続された複数の太陽電池11が、透光性を有する表面部材と、耐侯性フィルム等の耐候性の部材からなる裏面部材との間に、耐候性、耐湿性に優れたEVA等の封止材により封止されている。太陽電池パネル10の端部がフレーム20の凹部22内に嵌め込まれる。
【0032】
また、複数の太陽電池11は、配線材102により直列に接続されたストリングス110を構成している。これらストリングス110、110間は、接続用配線、いわゆる渡り配線111により接続されている。更に、渡り配線111の一部は、太陽電池11からの出力を外部に引き出すための引き出し線として用いられる。
【0033】
この太陽電池11は、例えば、厚みが0.15mm程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンなどで構成される結晶系半導体からなり、1辺が100mm程度の略正方形を有するが、これに限るものではなく、薄膜太陽電池など他の太陽電池を用いても良い。
【0034】
太陽電池11には、例えば、n型領域とp型領域が形成され、n型領域とp型領域との間に接合部を有する。例えば、単結晶シリコン基板と非晶質シリコン層との間に実質的に真性な非晶質シリコン層を挟み、その界面での欠陥を低減し、ヘテロ接合界面の特性を改善した構造の太陽電池などが用いられる。太陽電池11は、裏面にn型領域とp型領域を有する裏面接合型の太陽電池であっても良い。
【0035】
表面部材は、太陽電池11に光を入射させる光透過性の板材であり、例えば、白板ガラス、強化ガラス、熱反射ガラス等のガラスやポリカーボネート樹脂などの合成樹脂が用いられる。
【0036】
裏面部材は、ポリビニルフルオライド(PVF)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、或いはこれらを積層したものや、アルミニウム箔を間に挟んだPETフィルムなどが用いられる。
【0037】
太陽電池モジュール1の裏面側には端子ボックス30が設けられ、この端子ボックス30内において、太陽電池パネル10内から引き出された引き出し線が電力を出力するためのケーブル31と電気的に接続される。
【0038】
フレーム20は、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成され、押し出し成形、引き出し成形等で作成される。本実施形態においては、アルミニウムを押し出し成形で形成してフレーム20が作成される。これらフレーム20は、太陽電池パネル10の端部を嵌め込む断面がコの字状の凹部22を有する。また、長辺側フレーム20Aには、底部から外方向に突出し更に上方向に延びた支持部28が設けられている。
【0039】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定し、これに直交する方向に太陽電池モジュール1の長辺側が位置するように配置している。即ち、太陽電池モジュール1を屋根の流れ方向に対して横向きに配置し、太陽電池モジュール1の長辺側で固定している。これは、傾斜屋根葺き材(瓦等)により、太陽電池モジュール1の取り付けピッチが安定しないことを太陽電池モジュール1の長辺側で吸収するためである。
【0040】
同様に太陽電池モジュール1を屋根の流れ方向に対して縦置きにする場合には、傾斜屋根葺き材(瓦等)により、太陽電池モジュール1の取り付けピッチが安定しないので、屋根の流れ方向に対して垂直方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定し、太陽電池モジュール1の長辺方向を桁方向に流して、太陽電池モジュール1の長辺側で固定する。
【0041】
この架台5にスペーサ6をボルト82とナット83からなる固定手段8で固定する。このスペーサ6の載置面61上にフレーム20の底部を載せ、固定部材7をフレーム20の支持部28に固定部材7の足部が掛かるように配置する。そして、固定部材7を締め付け、フレーム20を架台5方向に押しつけ、スペーサ6上に太陽電池モジュール1が固定される。
【0042】
このように、架台5にスペーサ6を介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0043】
さらに図2に示すように、このスペーサ6は、長辺側のフレーム20の延在方向に架台5の幅よりも長い載置面61を有し、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であってもより大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0044】
また、上記したように、スペーサ6が太陽電池モジュール1または架台5に対して回転すると、固定部材7とスペーサ6とがわずかな面積しか接触していない状態で固定されるおそれがある。そこで、本実施形態においては、スペーサ6が太陽電池モジュール1に対して回り止め機能を備えることにより、取り付け作業が容易にするとともに、太陽電池モジュール1をケーブルの破損を防止できる適切な取り付け位置に容易に配置できるようにしてより確実に太陽電池モジュール1を架台5に固定した太陽光発電装置を提供するものである。以下、各部材と共に詳細に説明する。
【0045】
図3及び図4は、本発明に用いられる架台5の一例を示し、図3は側面図、図4は横断面図である。架台5は、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成され、押し出し成形、引き出し成形等で作成される。本実施形態においては、アルミニウムを押し出し成形で形成してフレーム20が作成される。架台5のスペーサ6の取り付け面51には、スペーサ6を固定するためのボルトが収容される係合部52が設けられている。この係合部52に後述するように、ボルト、ナットを用いてスペーサ6が取り付けられる。架台5は後述するように屋根に固定された支持金具に取付金具を用いて固定され、本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して固定される。
【0046】
図5から図7は、本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを示し、図5は平面図、図6は図5のA−A線断面図、図7は図6のB−B線断面図である。スペーサ6は、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成され、押し出し成形、引き出し成形等で作成される。本実施形態においては、アルミニウムを押し出し成形で形成してフレーム20が作成される。スペーサ6は、架台5の幅よりも長い載置面61を有する。そして、載置面61の外周側にフレーム20側へ突出する凸部としてのリブ部63が形成されている。後述するように、スペーサ6が回ると、このリブ部63がフレーム20にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0047】
スペーサ6の中央部には、凹部67が形成され、この凹部67の中央部には、架台5の係合部52に収容されたボルトが通される穴62が設けられている。
【0048】
図8から図10は、本発明の実施形態にかかる固定部材を示し、図8は平面図、図9は図8のB−B線断面図、図10は図8のA−A線断面図である。固定部材7は、断面がコの字型の鋼材で形成され、上面部には、架台5に取り付けられ、スペーサ6を通したボルト82を通すための穴71を有する。また、固定部材7の足部72は、図10に示すように、フレーム20の支持部28をスペーサ6側に押さえつけるときにしっかり固定できるように円弧が切り取られた形状に形成される。
【0049】
次に、図11から図17を参照して、この第1の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置について説明する。
【0050】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。図11及び図13は、屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図、図12及び図14は、屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【0051】
図11及び図13に示すように、屋根上の屋根瓦300上に支持金具301が固定されている。支持金具301の屋根への固定は種々の方法があるが、アンカー方式や差込方式等屋根の形状に応じて最適な方法により、屋根瓦300上に確実に支持金具301が固定される。この支持金具301に取付金具302及びビス303を用いて架台5が固定される。
【0052】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6の長手方向を架台5の長手方向に合わせ、スペーサ6の穴62にボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6が固定される。
【0053】
架台5に固定したスペーサ6の載置面61に太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。そして、スペーサ6を貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が掛かるように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を固定部材7によりスペーサ6側に押さえつけ、太陽電池モジュール1がスペーサ6を介して架台5に固定される。
【0054】
このように、架台5にスペーサ6を介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0055】
さらに、このスペーサ6は、長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61が形成されており、フレーム20からかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であってもより大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0056】
図12、図14及び図15に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6に固定部材7を用いて取り付けると、スペーサ6のリブ部63は、フレーム20の底部の近傍に位置することになる。スペーサ6が回わろうとすると、リブ部63がフレーム60の底部にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0057】
図16及び図17に示すように、片側にしか太陽電池モジュール1が取り付けられない太陽光発電装置の端の部分は、固定部材7の足部72が直接スペーサ6に接触するようにして固定することになる。
【0058】
このとき、組み立てのバラツキなどにより、スペーサ6が回ろうとしても、図18で示すように、リブ部63がフレーム60にあたり、それ以上の回転が阻止される。固定部材7のボルト82が通される穴71とこの穴71に通されるボルト82には、組み立ての容易さからある程度の遊びがあっても、スペーサ7の回転が阻止され、架台5に対して略平行な状態にスペーサ6が保たれるので、固定部材7とスペーサ6を適切な取り付け位置に容易に配置することができる。
【0059】
図18から図20は、本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを示し、図18は平面図、図19はB−B線断面図、図20はA−A線断面図である。スペーサ6aは、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成される。本実施形態においては、アルミニウムで形成している。
【0060】
この第2の実施形態のスペーサ6aも長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61aが形成されている。そして、載置面61の外周側にフレーム20側に突出する凸部としてのリブ部63aが形成されている。後述するように、スペーサ6aが回ると、このリブ部63aがフレーム20にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0061】
スペーサ6aの中央部には、架台5の係合部52に収容されたボルトが通される穴62aが設けられている。そして、この穴62aから外側にフレーム20側に突出する凸部65aが設けられ、この凸部65aにフレーム20の支持部28の立ち上がり部があたり、フレーム20の取り付け時に太陽電池モジュール1が適切な取り付け位置に配置されるように構成されている。
【0062】
さらに、このスペーサ6aには、端子ボックス30から引き出されたケーブル31を収容し、接続先へ導く案内溝64aが設けられている。この案内溝64aにケーブル31を収容することでケーブル31が他の部材により挟み込まれることが確実に防止され、ケーブル31の破損を防止する。
【0063】
次に、図21から図24を参照して、この第2の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置について説明する。
【0064】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。
【0065】
図21及び図23に示すように、屋根上の屋根瓦300上に支持金具301が固定されている。この支持金具301に取付金具302及びビス303を用いて架台5が固定される。
【0066】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6aの長手方向を架台5の長手方向に合わせ、スペーサ6aの穴62aにボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6aが固定される。
【0067】
架台5に固定したスペーサ6aの載置面61aに太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。このとき、図22及び図24に示すように、凸部65aにフレーム20の支持部28の立ち上がり部が当たるようにする。凸部65aにフレーム20の支持部28の立ち上がり部をあたるようにすることにより、太陽電池モジュール1をスペーサ6aの適切な取り付け位置に容易に配置することができる。そして、スペーサ6aを貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が掛かるように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を固定部材7によりスペーサ6a側に押さえつけ、太陽電池モジュール1がスペーサ6aを介して架台5に固定される。また、端子ボックス30から引き出されたケーブル31は、案内溝64a内に収容され、他の太陽電池モジュール1の裏面へ導かれる。
【0068】
このように、太陽電池モジュールを架台5に固定する際に、スペーサ6aの案内溝64a内にケーブル31を収容することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制することができる。
【0069】
また、このスペーサ6aは、長辺側のフレーム20Aの延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61aを有し、フレーム20からかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0070】
図21及び図24に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6aに固定部材7を用いて取り付けると、スペーサ6aのリブ部63aは、フレーム20の底部の近傍に位置することになる。スペーサ6aが回わろうとすると、リブ部63aがフレーム60にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0071】
図25から図27は、本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを示し、図25は平面図、図26は図25のA−A線断面図、図27は図26のB−B線断面図である。スペーサ6cは、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成される。本実施形態においては、スペーサ6cをアルミニウムで形成している。
【0072】
この第3の実施形態のスペーサ6cも長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61cを有している。スペーサ6cの中央部には、凹部67cが設けられる。この凹部67cの中央部に、架台5の係合部52に収容されたボルト82が通される穴62cが設けられている。そして、凹部67cの外側にフレーム20側に突出する凸部としてのリブ部66cが設けられている。このリブ部66cがフレーム20にあたることにより、回り止め機構として作用し、スペーサ6cの回転が阻止される。
【0073】
次に、図28から図30を参照して、この第3の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置について説明する。
【0074】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。
【0075】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6cの長手方向を架台5の長手方向に合わせ、スペーサ6cの穴62cにボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6cが固定される。
【0076】
架台5に固定したスペーサ6cの載置面61cに太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。このとき、図28及び図30に示すように、フレーム20にリブ部66cがあたるようにすることにより、太陽電池モジュール1をスペーサ6cの適切な取り付け位置に容易に配置することができる。そして、スペーサ6cを貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が入るように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を介してフレーム20が固定部材7によりスペーサ6c側に押さえられ、太陽電池モジュール1がスペーサ6cを介して架台5に固定される。
【0077】
このように、架台5にスペーサ6cを介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0078】
また、このスペーサ6cは、長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61が形成されており、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0079】
図28及び図30に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6cに固定部材7を用いて取り付けると、スペーサ6のリブ部66cがフレーム20にあたることにより、回り止め機構として作用し、スペーサ6aの回転が阻止される。
【0080】
図31及び図30は、本発明の第4の実施形態にかかるスペーサを示し、図31は平面図、図32は横断面図である。スペーサ6dは、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成される。本実施形態においては、アルミニウムで形成している。
【0081】
この第4の実施形態のスペーサ6dは架台5の幅よりも長い直径を有する円盤状の載置面61dが形成されている。そして、載置面61dは円盤状に形成されているので、スペーサ6dが回転してもフレーム20並びに固定部材7に対する位置関係は変わらず、固定部材7等が外れるおそれはない。
【0082】
スペーサ6dの中央部には、架台5の係合部52に収容されたボルトが通される穴62dが設けられている。そして、この穴62dから外側に凸部65dが設けられ、この凸部65dにフレーム20の支持部28の立ち上がり部当接し、フレーム20の取り付け時の位置決めとなるように構成されている。
【0083】
次に、図33及び図34を参照して、この第4の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置につき説明する。
【0084】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。
【0085】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6dの穴62dにボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6dが固定される。
【0086】
架台5に固定したスペーサ6dの円盤状の載置面61dに太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。このとき、図33に示すように、凸部65dにフレーム20の支持部28の立ち上がり部が当たるように配置される。凸部65dにフレーム20の支持部28の立ち上がり部があたるようにすることにより、太陽電池モジュール1をスペーサ6dの適切な取り付け位置に容易に配置することができる。そして、スペーサ6dを貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28と固定部材7の足部72が入るように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を固定部材7によりスペーサ6d側に押さえつけ、太陽電池モジュール1がスペーサ6dを介して架台5に固定される。
【0087】
このように、架台5にスペーサ6dを介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0088】
また、このスペーサ6dは、架台5の幅よりも長い直径の円盤状載置面61dが形成されており、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0089】
図34に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6aに固定部材7を用いて取り付けると、載置面61dは円盤状に形成されているので、スペーサ6dが回転してもフレーム20並びに固定部材7に対する位置関係は変わらず、固定部材7等が外れるおそれはない。
【0090】
なお、前記第1、第3、第4の実施形態においては、ケーブルを収容する案内溝を設けていないが、前記第2の実施形態と同様にケーブルを収容する案内溝を設けることは勿論可能である。
【0091】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
1 太陽電池モジュール
5 架台
6、6a、6c、6d スペーサ
61、61a、61c、61d 載置面
62 穴
63 リブ部
7 固定部材
8 固定手段 81、83 ナット
82 ボルト
10 太陽電池パネル
20 フレーム
28 支持部
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電を行う太陽電池パネルの周囲にフレームが装着された太陽電池モジュールを設置して構成される太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光を光電変換し電力を取り出す太陽電池モジュールが広く利用されている。太陽電池モジュールは、積雪による荷重、風圧等の様々な環境負荷に耐えるために、太陽電池を含む太陽電池パネルの端部にアルミニウム材などの金属で形成されたフレームが取り付けられている。
【0003】
このような太陽電池モジュールでは、ガラス等の表面部材だけでなくフレームによっても強度が確保されるため、太陽電池モジュールを大型化した際にも表面部材を厚くする必要がなく、重量増加を抑えることができ、取り扱いが容易になる。さらに、表面部材の厚みを薄くすることにより、透過する光量を多くして発電効率を向上させることができる利点もある。
【0004】
ところで、太陽光発電システムを普及拡大するためには、発電性能の向上だけでなく、設置上の制約を緩和することも必要である。雪の多い地域において設置される太陽光発電システムは、耐荷重性が要求される。
【0005】
図35に雪の多い地域に設置された太陽光発電装置の積雪状態の一例を示す。太陽光発電装置は、屋根300上に固定された架台5に太陽電池モジュール1が設置され、構成される。太陽電池モジュール1上に雪が積もり、その積雪量が1.5mとなると1m2当たり4500Paの荷重がかかることになる。
【0006】
雪の多い地域に設置される太陽光発電装置は、上記した荷重に耐えるように太陽電池モジュールの強度が設計されているが、太陽電池モジュール1上に積雪すると、図35に示すように、太陽電池モジュール1の中央部分に撓みが発生する。図36は、図35の丸Aで囲んだ部分を拡大した図である。
【0007】
太陽電池モジュール1の裏面側には、太陽電池モジュール1から電力を取り出す電力出力用のケーブル30が配置されている。太陽電池モジュール1が荷重により撓むと、図36に示すように、ケーブル30が架台5と太陽電池モジュール1との間に挟まれることがある。ケーブル30が挟まれるとケーブルの変形や傷などが発生し、ケーブルが損傷するおそれがある。
【0008】
また、鉛直下方に押し下げるような荷重などの圧力に対して、太陽電池モジュールが下方に湾曲して破損することを防止するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来の太陽電池モジュールは、図37に示すように、複数の太陽電池セルを複数並べて成る太陽電池モジュール520と、太陽電池モジュール520の外縁部を全周にわたって囲みこの外縁部を支持する概略矩形の枠状フレーム501と、枠状フレーム501の対向する2辺間に架け渡されて、太陽電池モジュール520が撓んだときに太陽電池モジュール520の裏面に当接して太陽電池モジュール520を支持する補強フレーム3とを備えている。枠状フレーム501には、補強フレーム503が挿入される切り欠きが設けられ、補強フレーム503は太陽電池パネル510から所定の距離を隔てて設置されている。そして、太陽電池モジュール520の裏面には、端子ボックス520aとこの端子ボックス520aから延びるケーブル520bが設けられている。ケーブル520bは、他の隣接する太陽電池モジュール520のケーブル520bと電気的に接続するために、太陽電池パネル510と補強フレーム503の間を通すようにして結線される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−206229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の太陽電池モジュール520においては、圧力が加わり太陽電池モジュール520が撓んだとき、補強フレーム503により太陽電池モジュール520の裏面を支持して、所定量以上の太陽電池モジュール520の撓みを抑制する。
【0011】
しかしながら、より大きい圧力がかかった時には、太陽電池モジュールが撓み、太陽電池パネル510と補強フレーム503が接触することとなり、裏面側に配設されたケーブルが太陽電池パネル510と補強フレーム503との間に挟み込まれ、ケーブルが破損するおそれが依然として残っている。
【0012】
本発明は、太陽電池モジュールが撓んだ際にケーブルの破損を抑制することができる太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサを提供することを目的とする。また、本発明は、太陽電池モジュールを架台へ取り付ける際の作業性を良好にした太陽光発電装置および太陽光発電装置用スペーサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の太陽光発電装置は、所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、フレームを有する太陽電池モジュールと、前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、を備えた太陽光発電装置であって、前記スペーサは凸部を有し、前記凸部によりスペーサと前記太陽電池モジュールとの取付位置を所定の位置にするものである。
【0014】
また、前記スペーサは、前記凸部により回転が阻止されるように形成すればよい。
【0015】
また、本発明の太陽光発電装置は、所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、フレームを有する太陽電池モジュールと、前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、前記太陽電池モジュールを固定する固定部材と、を備えた太陽光発電装置であって、前記スペーサは凸部を有し、前記固定部材が前記スペーサから外れることを抑制するものである。
【0016】
また、本発明の太陽光発電装置用スペーサは、架台と太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサであって、凸部を有し、前記凸部により前記太陽電池モジュールの取付位置を所定の位置とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の太陽光発電装置および太陽光発電装置取り付け部材により太陽電池パネルが撓んだ場合であってもケーブルの損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に用いられる太陽電池モジュールを示す平面図である。
【図2】本発明の太陽光発電装置を示す平面図である。
【図3】本発明に用いられる架台の一例を示す側面図である。
【図4】本発明に用いられる架台の一例を示す横断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】図6のB−B線断面図である。
【図8】本発明の実施形態にかかる固定部材を示す平面図である。
【図9】図8のB−B線断面図である。
【図10】図8のA−A線断面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図13】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図14】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図15】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図16】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図17】本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図18】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図19】図18のB−B線断面図である。
【図20】図18のA−A線断面図である。
【図21】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図22】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図23】本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図24】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図25】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図26】図25のA−A線断面図である。
【図27】図26のB−B線断面図である。
【図28】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図である。
【図29】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図30】本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図31】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサの平面図である。
【図32】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサの横断面図である。
【図33】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図34】本発明の第4の実施形態にかかるスペーサを用いた太陽光発電装置の要部平面図である。
【図35】雪の多い地域に設置された太陽光発電装置における積雪状態を示す模式図である。
【図36】図35の丸Aで囲んだ部分を拡大した図である。
【図37】従来の太陽電池モジュールを示す斜視図である。
【図38】本発明の前提となる太陽光発電装置を示す平面図である。
【図39】本発明の前提となる太陽光発電装置の屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【図40】本発明の前提となる太陽光発電装置の要部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるためにその説明は繰返さない。
【0020】
まず、本発明の前提となる太陽光発電装置につき、図38ないし図40を参照して説明する。
【0021】
図38ないし図40に示すように、太陽電池を含む太陽電池パネル10の端部にアルミニウム材などの金属で形成されたフレーム20が取り付けられている。フレーム20は、長辺側のフレーム20Aと短辺側のフレーム20Bは、それぞれ長手方向の終端部において互いに連結されている。長辺側のフレーム20Aは、底部から外方向に突出しさらに上方向に延びた支持部28が設けられている。
【0022】
また、フレーム20には、太陽電池パネル10を挟み込む凹部22が設けられ、この凹部22に太陽電池パネル10の端部が嵌め込まれ太陽電池モジュール1が構成される。
【0023】
屋根等の下地部に取り付けられた支持金具を介して架台5が所定の間隔をあけるようにして固定される。架台5にスペーサ6pをボルト82とナット83からなる固定手段8で固定する。スペーサ6pの載置面61上にフレーム20の底部を載せ、固定部材7をフレーム20の支持部28に掛け、ボルト82とナット81により、固定部材7を締め付け、スペーサ6p上に太陽電池モジュール1が固定される。図38に示すように、このスペーサ6pは、長辺側のフレーム20Aの延在方向に架台5の幅よりも長い載置面61pを有し、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても太陽光発電装置とした時により大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0024】
このように、架台5にスペーサ6pを介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して十分な強度を持たせると共に、スペーサ6pの厚みにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0025】
また、両側にそれぞれ太陽電池モジュール1を取り付ける場合には、フレーム20の底部がスペーサ6p上に配置され、フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が掛かるようにして固定する。しかし、図39に示すように、片側にしか太陽電池モジュール1が取り付けられない太陽光発電装置の端の部分は、固定部材7の足部72が直接スペーサ6pに接触するようにして固定することになる。
【0026】
このとき、組み立てのバラツキなどにより、図40に示すように、スペーサ6pが太陽電池モジュール1または架台5に対して回転すると、固定部材7とスペーサ6pとがわずかな面積しか接触していない状態で固定されるおそれがある。また、固定部材7には、ボルト82を通し、ナット83を締め付けて太陽電池モジュール1を固定するため、ボルト82に比べ大きい穴71が形成されている。この穴71とこの穴71に通されるボルト82には、組み立ての容易さからある程度の遊びがある。このため、固定部材7がスペーサ6pから外れる方向に移動するおそれがある。そこで、作業者は、注意深くスペーサ6pを回らないように架台5に取り付ける必要があった。
【0027】
本実施形態は、スペーサにより太陽電池モジュールをケーブルの破損を防止できる適切な取り付け位置に容易に配置できるようにし、より確実に太陽電池モジュールを架台に固定した太陽光発電装置を提供するものである。以下、本発明の実施形態を図面に従い説明する。
【0028】
図1は、本実施形態に用いられる太陽電池モジュールを示す平面図である。図1に示すように、本実施形態に用いられる太陽電池モジュール1は、太陽電池パネル10と、太陽電池パネル10を保護するフレーム20と、を備えている。フレーム20は、太陽電池パネル10の一対の長辺側に沿って設けられる長辺側フレーム20Aと太陽電池パネル10の一対の短辺側に沿って設けられる短辺側フレーム20Bとで構成されている。長辺側フレーム20Aは、底部から外方向に突出し更に上方向に延びた支持部28が設けられている。
【0029】
長辺側フレーム20Aと短辺側フレーム20Bとは、それぞれ長手方向の端部において互いに連結されており、フレーム20によって太陽電池パネル10が保護されている。この太陽電池モジュール1は、後述するように、設置用の架台に支持部28を固定部材を用いて押しつけて取り付けられる。
【0030】
例えば、短辺側フレーム20Bの長さは800mm〜900mm程度、長辺側フレーム20Aの長さは1300mm〜1600mm程度に形成されているが、これに限られるものではなく、種々の大きさとすることができる。
【0031】
太陽電池パネル10は、平面視において略矩形に形成される。太陽電池パネル10は、図1に示すように、銅箔等の導電材よりなる配線材102により互い電気的に接続された複数の太陽電池11が、透光性を有する表面部材と、耐侯性フィルム等の耐候性の部材からなる裏面部材との間に、耐候性、耐湿性に優れたEVA等の封止材により封止されている。太陽電池パネル10の端部がフレーム20の凹部22内に嵌め込まれる。
【0032】
また、複数の太陽電池11は、配線材102により直列に接続されたストリングス110を構成している。これらストリングス110、110間は、接続用配線、いわゆる渡り配線111により接続されている。更に、渡り配線111の一部は、太陽電池11からの出力を外部に引き出すための引き出し線として用いられる。
【0033】
この太陽電池11は、例えば、厚みが0.15mm程度の単結晶シリコンや多結晶シリコンなどで構成される結晶系半導体からなり、1辺が100mm程度の略正方形を有するが、これに限るものではなく、薄膜太陽電池など他の太陽電池を用いても良い。
【0034】
太陽電池11には、例えば、n型領域とp型領域が形成され、n型領域とp型領域との間に接合部を有する。例えば、単結晶シリコン基板と非晶質シリコン層との間に実質的に真性な非晶質シリコン層を挟み、その界面での欠陥を低減し、ヘテロ接合界面の特性を改善した構造の太陽電池などが用いられる。太陽電池11は、裏面にn型領域とp型領域を有する裏面接合型の太陽電池であっても良い。
【0035】
表面部材は、太陽電池11に光を入射させる光透過性の板材であり、例えば、白板ガラス、強化ガラス、熱反射ガラス等のガラスやポリカーボネート樹脂などの合成樹脂が用いられる。
【0036】
裏面部材は、ポリビニルフルオライド(PVF)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、或いはこれらを積層したものや、アルミニウム箔を間に挟んだPETフィルムなどが用いられる。
【0037】
太陽電池モジュール1の裏面側には端子ボックス30が設けられ、この端子ボックス30内において、太陽電池パネル10内から引き出された引き出し線が電力を出力するためのケーブル31と電気的に接続される。
【0038】
フレーム20は、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成され、押し出し成形、引き出し成形等で作成される。本実施形態においては、アルミニウムを押し出し成形で形成してフレーム20が作成される。これらフレーム20は、太陽電池パネル10の端部を嵌め込む断面がコの字状の凹部22を有する。また、長辺側フレーム20Aには、底部から外方向に突出し更に上方向に延びた支持部28が設けられている。
【0039】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定し、これに直交する方向に太陽電池モジュール1の長辺側が位置するように配置している。即ち、太陽電池モジュール1を屋根の流れ方向に対して横向きに配置し、太陽電池モジュール1の長辺側で固定している。これは、傾斜屋根葺き材(瓦等)により、太陽電池モジュール1の取り付けピッチが安定しないことを太陽電池モジュール1の長辺側で吸収するためである。
【0040】
同様に太陽電池モジュール1を屋根の流れ方向に対して縦置きにする場合には、傾斜屋根葺き材(瓦等)により、太陽電池モジュール1の取り付けピッチが安定しないので、屋根の流れ方向に対して垂直方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定し、太陽電池モジュール1の長辺方向を桁方向に流して、太陽電池モジュール1の長辺側で固定する。
【0041】
この架台5にスペーサ6をボルト82とナット83からなる固定手段8で固定する。このスペーサ6の載置面61上にフレーム20の底部を載せ、固定部材7をフレーム20の支持部28に固定部材7の足部が掛かるように配置する。そして、固定部材7を締め付け、フレーム20を架台5方向に押しつけ、スペーサ6上に太陽電池モジュール1が固定される。
【0042】
このように、架台5にスペーサ6を介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0043】
さらに図2に示すように、このスペーサ6は、長辺側のフレーム20の延在方向に架台5の幅よりも長い載置面61を有し、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であってもより大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0044】
また、上記したように、スペーサ6が太陽電池モジュール1または架台5に対して回転すると、固定部材7とスペーサ6とがわずかな面積しか接触していない状態で固定されるおそれがある。そこで、本実施形態においては、スペーサ6が太陽電池モジュール1に対して回り止め機能を備えることにより、取り付け作業が容易にするとともに、太陽電池モジュール1をケーブルの破損を防止できる適切な取り付け位置に容易に配置できるようにしてより確実に太陽電池モジュール1を架台5に固定した太陽光発電装置を提供するものである。以下、各部材と共に詳細に説明する。
【0045】
図3及び図4は、本発明に用いられる架台5の一例を示し、図3は側面図、図4は横断面図である。架台5は、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成され、押し出し成形、引き出し成形等で作成される。本実施形態においては、アルミニウムを押し出し成形で形成してフレーム20が作成される。架台5のスペーサ6の取り付け面51には、スペーサ6を固定するためのボルトが収容される係合部52が設けられている。この係合部52に後述するように、ボルト、ナットを用いてスペーサ6が取り付けられる。架台5は後述するように屋根に固定された支持金具に取付金具を用いて固定され、本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して固定される。
【0046】
図5から図7は、本発明の第1の実施形態にかかるスペーサを示し、図5は平面図、図6は図5のA−A線断面図、図7は図6のB−B線断面図である。スペーサ6は、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成され、押し出し成形、引き出し成形等で作成される。本実施形態においては、アルミニウムを押し出し成形で形成してフレーム20が作成される。スペーサ6は、架台5の幅よりも長い載置面61を有する。そして、載置面61の外周側にフレーム20側へ突出する凸部としてのリブ部63が形成されている。後述するように、スペーサ6が回ると、このリブ部63がフレーム20にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0047】
スペーサ6の中央部には、凹部67が形成され、この凹部67の中央部には、架台5の係合部52に収容されたボルトが通される穴62が設けられている。
【0048】
図8から図10は、本発明の実施形態にかかる固定部材を示し、図8は平面図、図9は図8のB−B線断面図、図10は図8のA−A線断面図である。固定部材7は、断面がコの字型の鋼材で形成され、上面部には、架台5に取り付けられ、スペーサ6を通したボルト82を通すための穴71を有する。また、固定部材7の足部72は、図10に示すように、フレーム20の支持部28をスペーサ6側に押さえつけるときにしっかり固定できるように円弧が切り取られた形状に形成される。
【0049】
次に、図11から図17を参照して、この第1の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置について説明する。
【0050】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。図11及び図13は、屋根の軒と平行の方向から見た一部を断面にした正面図、図12及び図14は、屋根の流れ方向から見た一部を断面にした側面図である。
【0051】
図11及び図13に示すように、屋根上の屋根瓦300上に支持金具301が固定されている。支持金具301の屋根への固定は種々の方法があるが、アンカー方式や差込方式等屋根の形状に応じて最適な方法により、屋根瓦300上に確実に支持金具301が固定される。この支持金具301に取付金具302及びビス303を用いて架台5が固定される。
【0052】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6の長手方向を架台5の長手方向に合わせ、スペーサ6の穴62にボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6が固定される。
【0053】
架台5に固定したスペーサ6の載置面61に太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。そして、スペーサ6を貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が掛かるように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を固定部材7によりスペーサ6側に押さえつけ、太陽電池モジュール1がスペーサ6を介して架台5に固定される。
【0054】
このように、架台5にスペーサ6を介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0055】
さらに、このスペーサ6は、長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61が形成されており、フレーム20からかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であってもより大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0056】
図12、図14及び図15に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6に固定部材7を用いて取り付けると、スペーサ6のリブ部63は、フレーム20の底部の近傍に位置することになる。スペーサ6が回わろうとすると、リブ部63がフレーム60の底部にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0057】
図16及び図17に示すように、片側にしか太陽電池モジュール1が取り付けられない太陽光発電装置の端の部分は、固定部材7の足部72が直接スペーサ6に接触するようにして固定することになる。
【0058】
このとき、組み立てのバラツキなどにより、スペーサ6が回ろうとしても、図18で示すように、リブ部63がフレーム60にあたり、それ以上の回転が阻止される。固定部材7のボルト82が通される穴71とこの穴71に通されるボルト82には、組み立ての容易さからある程度の遊びがあっても、スペーサ7の回転が阻止され、架台5に対して略平行な状態にスペーサ6が保たれるので、固定部材7とスペーサ6を適切な取り付け位置に容易に配置することができる。
【0059】
図18から図20は、本発明の第2の実施形態にかかるスペーサを示し、図18は平面図、図19はB−B線断面図、図20はA−A線断面図である。スペーサ6aは、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成される。本実施形態においては、アルミニウムで形成している。
【0060】
この第2の実施形態のスペーサ6aも長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61aが形成されている。そして、載置面61の外周側にフレーム20側に突出する凸部としてのリブ部63aが形成されている。後述するように、スペーサ6aが回ると、このリブ部63aがフレーム20にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0061】
スペーサ6aの中央部には、架台5の係合部52に収容されたボルトが通される穴62aが設けられている。そして、この穴62aから外側にフレーム20側に突出する凸部65aが設けられ、この凸部65aにフレーム20の支持部28の立ち上がり部があたり、フレーム20の取り付け時に太陽電池モジュール1が適切な取り付け位置に配置されるように構成されている。
【0062】
さらに、このスペーサ6aには、端子ボックス30から引き出されたケーブル31を収容し、接続先へ導く案内溝64aが設けられている。この案内溝64aにケーブル31を収容することでケーブル31が他の部材により挟み込まれることが確実に防止され、ケーブル31の破損を防止する。
【0063】
次に、図21から図24を参照して、この第2の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置について説明する。
【0064】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。
【0065】
図21及び図23に示すように、屋根上の屋根瓦300上に支持金具301が固定されている。この支持金具301に取付金具302及びビス303を用いて架台5が固定される。
【0066】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6aの長手方向を架台5の長手方向に合わせ、スペーサ6aの穴62aにボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6aが固定される。
【0067】
架台5に固定したスペーサ6aの載置面61aに太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。このとき、図22及び図24に示すように、凸部65aにフレーム20の支持部28の立ち上がり部が当たるようにする。凸部65aにフレーム20の支持部28の立ち上がり部をあたるようにすることにより、太陽電池モジュール1をスペーサ6aの適切な取り付け位置に容易に配置することができる。そして、スペーサ6aを貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が掛かるように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を固定部材7によりスペーサ6a側に押さえつけ、太陽電池モジュール1がスペーサ6aを介して架台5に固定される。また、端子ボックス30から引き出されたケーブル31は、案内溝64a内に収容され、他の太陽電池モジュール1の裏面へ導かれる。
【0068】
このように、太陽電池モジュールを架台5に固定する際に、スペーサ6aの案内溝64a内にケーブル31を収容することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制することができる。
【0069】
また、このスペーサ6aは、長辺側のフレーム20Aの延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61aを有し、フレーム20からかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0070】
図21及び図24に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6aに固定部材7を用いて取り付けると、スペーサ6aのリブ部63aは、フレーム20の底部の近傍に位置することになる。スペーサ6aが回わろうとすると、リブ部63aがフレーム60にあたり、それ以上の回転が阻止される。
【0071】
図25から図27は、本発明の第3の実施形態にかかるスペーサを示し、図25は平面図、図26は図25のA−A線断面図、図27は図26のB−B線断面図である。スペーサ6cは、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成される。本実施形態においては、スペーサ6cをアルミニウムで形成している。
【0072】
この第3の実施形態のスペーサ6cも長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61cを有している。スペーサ6cの中央部には、凹部67cが設けられる。この凹部67cの中央部に、架台5の係合部52に収容されたボルト82が通される穴62cが設けられている。そして、凹部67cの外側にフレーム20側に突出する凸部としてのリブ部66cが設けられている。このリブ部66cがフレーム20にあたることにより、回り止め機構として作用し、スペーサ6cの回転が阻止される。
【0073】
次に、図28から図30を参照して、この第3の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置について説明する。
【0074】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。
【0075】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6cの長手方向を架台5の長手方向に合わせ、スペーサ6cの穴62cにボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6cが固定される。
【0076】
架台5に固定したスペーサ6cの載置面61cに太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。このとき、図28及び図30に示すように、フレーム20にリブ部66cがあたるようにすることにより、太陽電池モジュール1をスペーサ6cの適切な取り付け位置に容易に配置することができる。そして、スペーサ6cを貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28に固定部材7の足部72が入るように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を介してフレーム20が固定部材7によりスペーサ6c側に押さえられ、太陽電池モジュール1がスペーサ6cを介して架台5に固定される。
【0077】
このように、架台5にスペーサ6cを介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0078】
また、このスペーサ6cは、長辺側のフレーム20の延在方向に、架台5の幅よりも長い載置面61が形成されており、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0079】
図28及び図30に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6cに固定部材7を用いて取り付けると、スペーサ6のリブ部66cがフレーム20にあたることにより、回り止め機構として作用し、スペーサ6aの回転が阻止される。
【0080】
図31及び図30は、本発明の第4の実施形態にかかるスペーサを示し、図31は平面図、図32は横断面図である。スペーサ6dは、例えば、アルミニウム、鉄、或いはステンレス鋼等で形成される。本実施形態においては、アルミニウムで形成している。
【0081】
この第4の実施形態のスペーサ6dは架台5の幅よりも長い直径を有する円盤状の載置面61dが形成されている。そして、載置面61dは円盤状に形成されているので、スペーサ6dが回転してもフレーム20並びに固定部材7に対する位置関係は変わらず、固定部材7等が外れるおそれはない。
【0082】
スペーサ6dの中央部には、架台5の係合部52に収容されたボルトが通される穴62dが設けられている。そして、この穴62dから外側に凸部65dが設けられ、この凸部65dにフレーム20の支持部28の立ち上がり部当接し、フレーム20の取り付け時の位置決めとなるように構成されている。
【0083】
次に、図33及び図34を参照して、この第4の実施形態にかかるスペーサを用いて屋根上に固定された架台に太陽電池モジュール1を固定した太陽光発電装置につき説明する。
【0084】
図2に示すように、屋根に取り付けられた支持金具を介して架台5が屋根上に所定の間隔をあけて固定される。本実施形態においては、屋根の流れ方向に対して平行方向に所定の間隔を有して架台5を屋根上に固定している。
【0085】
架台5の係合部52にボルト82を取り付ける。そして、スペーサ6dの穴62dにボルト82が通される。ボルト82にワッシャー84及びナット83を取り付け、ナット83を締め付けることにより、架台5にスペーサ6dが固定される。
【0086】
架台5に固定したスペーサ6dの円盤状の載置面61dに太陽電池モジュール1のフレーム20の底部が配置される。このとき、図33に示すように、凸部65dにフレーム20の支持部28の立ち上がり部が当たるように配置される。凸部65dにフレーム20の支持部28の立ち上がり部があたるようにすることにより、太陽電池モジュール1をスペーサ6dの適切な取り付け位置に容易に配置することができる。そして、スペーサ6dを貫通したボルト82に固定部材7の穴72が通される。フレーム20の支持部28と固定部材7の足部72が入るように配置し、ワッシャー84及びナット81をボルト82に取り付け、ナット81を締め付ける。ナット81を締め付けることにより、フレーム20の支持部28を固定部材7によりスペーサ6d側に押さえつけ、太陽電池モジュール1がスペーサ6dを介して架台5に固定される。
【0087】
このように、架台5にスペーサ6dを介して太陽電池モジュール1を固定することにより、太陽電池モジュール1が撓んだ際にも太陽電池モジュール1の裏面に配設したケーブル31が架台5との間に挟まれないようにしてケーブル31が破損することを抑制するように構成することができる。
【0088】
また、このスペーサ6dは、架台5の幅よりも長い直径の円盤状載置面61dが形成されており、フレーム20から架台5にかかる圧力を分散することができる。この結果、耐荷重が同じフレーム20であっても大きな圧力に耐えることができ、太陽光発電装置に雪の多い地域で想定される荷重に対して必要とされる強度を持たせることができる。
【0089】
図34に示すように、太陽電池モジュール1をスペーサ6aに固定部材7を用いて取り付けると、載置面61dは円盤状に形成されているので、スペーサ6dが回転してもフレーム20並びに固定部材7に対する位置関係は変わらず、固定部材7等が外れるおそれはない。
【0090】
なお、前記第1、第3、第4の実施形態においては、ケーブルを収容する案内溝を設けていないが、前記第2の実施形態と同様にケーブルを収容する案内溝を設けることは勿論可能である。
【0091】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
1 太陽電池モジュール
5 架台
6、6a、6c、6d スペーサ
61、61a、61c、61d 載置面
62 穴
63 リブ部
7 固定部材
8 固定手段 81、83 ナット
82 ボルト
10 太陽電池パネル
20 フレーム
28 支持部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、
フレームを有する太陽電池モジュールと、
前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、
を備えた太陽光発電装置であって、
前記スペーサは凸部を有し、前記凸部によりスペーサと前記太陽電池モジュールとの取付位置を所定の位置にすることを特徴とする太陽光発電装置。
【請求項2】
前記スペーサは、前記凸部により回転が阻止されるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項3】
所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、
フレームを有する太陽電池モジュールと、
前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、
前記太陽電池モジュールを固定する固定部材と、
を備えた太陽光発電装置であって、
前記スペーサは凸部を有し、前記固定部材が前記スペーサから外れることを抑制することを特徴とする太陽光発電装置。
【請求項4】
前記スペーサは、取り付けられる前記フレームの一辺の延在方向において、前記架台の取り付け部より長いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽光発電装置。
【請求項5】
前記フレームには、底部から外方向に突出した支持部が設けられ、前記支持部には立ちあがり部を有することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の太陽光発電装置。
【請求項6】
前記スペーサに前記フレームの支持部と当接する凸部を有することを特徴とする請求項5に記載の太陽光発電装置。
【請求項7】
前記スペーサに太陽電池モジュールから電力を取り出すケーブルが収容される案内溝が設けられている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の太陽光発電装置。
【請求項8】
架台と太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサであって、凸部を有し、前記凸部により前記太陽電池モジュールの取付位置を所定の位置とすることを特徴とする太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項9】
前記凸部により回転が阻止されるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項10】
架台と太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサであって、凸部を有し、前記凸部により前記太陽電池モジュールを固定するために用いられる固定部材が前記スペーサから外れることを抑制することを特徴とする太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項11】
取り付けられる前記フレームの一辺の延在方向において、前記架台の取り付け部より長いことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項12】
前記太陽電池モジュールから電力を取り出すケーブルが収容される案内溝が設けられている請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項1】
所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、
フレームを有する太陽電池モジュールと、
前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、
を備えた太陽光発電装置であって、
前記スペーサは凸部を有し、前記凸部によりスペーサと前記太陽電池モジュールとの取付位置を所定の位置にすることを特徴とする太陽光発電装置。
【請求項2】
前記スペーサは、前記凸部により回転が阻止されるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項3】
所定の間隔をあけて固定された複数の架台と、
フレームを有する太陽電池モジュールと、
前記架台と前記太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサと、
前記太陽電池モジュールを固定する固定部材と、
を備えた太陽光発電装置であって、
前記スペーサは凸部を有し、前記固定部材が前記スペーサから外れることを抑制することを特徴とする太陽光発電装置。
【請求項4】
前記スペーサは、取り付けられる前記フレームの一辺の延在方向において、前記架台の取り付け部より長いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽光発電装置。
【請求項5】
前記フレームには、底部から外方向に突出した支持部が設けられ、前記支持部には立ちあがり部を有することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の太陽光発電装置。
【請求項6】
前記スペーサに前記フレームの支持部と当接する凸部を有することを特徴とする請求項5に記載の太陽光発電装置。
【請求項7】
前記スペーサに太陽電池モジュールから電力を取り出すケーブルが収容される案内溝が設けられている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の太陽光発電装置。
【請求項8】
架台と太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサであって、凸部を有し、前記凸部により前記太陽電池モジュールの取付位置を所定の位置とすることを特徴とする太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項9】
前記凸部により回転が阻止されるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項10】
架台と太陽電池モジュールの間に配置されるスペーサであって、凸部を有し、前記凸部により前記太陽電池モジュールを固定するために用いられる固定部材が前記スペーサから外れることを抑制することを特徴とする太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項11】
取り付けられる前記フレームの一辺の延在方向において、前記架台の取り付け部より長いことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の太陽光発電装置用スペーサ。
【請求項12】
前記太陽電池モジュールから電力を取り出すケーブルが収容される案内溝が設けられている請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の太陽光発電装置用スペーサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
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【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【公開番号】特開2012−251304(P2012−251304A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122606(P2011−122606)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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