説明

太陽電池の製造方法

【課題】光電変換効率のよい太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の太陽電池の製造方法は、p型多結晶Siウエハ1表面にSi層またはSiGe層を形成し(工程5)、Si層またはSiGe層が形成されたp型多結晶Siウエハ1に対し、p型多結晶Siウエハ1とは異なる導電型のn型層53を形成するためのP(リン)をSi層またはSiGe層側から導入してp型多結晶Siウエハ1にpn接合を形成する(工程6)ことで、入射光の波長変化に対する感度変化を示す分光感度を向上させ、光電変換効率を向上させた太陽電池を製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、キャスト法またはCZ法などで成長したシリコン結晶インゴットから切り出したp型結晶基板に対してPOClや、スピンオン可能なりんガラス等を原料として直接的に不純物拡散を行ない、pn接合部を形成して製造されている。
【0003】
このような方法として、シリコン基板上に当該シリコン基板と異なる導電型のシリコン薄膜堆積層を所定の温度で形成する工程を含む製造方法が提案されている(例えば、下記の特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平3−97274号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に示すような製造方法では、多結晶シリコンを用いている。現状では多結晶シリコンは、低コストで生産可能であることから結晶シリコン系太陽電池の基板材料の主流となっているが、多結晶は結晶粒の大きさや方位のばらつき、粒内不純物,粒内欠陥,粒界の存在等の問題により、単結晶と比較して変換効率が低い。このため、プロセス技術には、表面での再結合速度の低減や良好なpn接合形成技術の改善が望まれている。
【0005】
また、シリコン基板表面に対してCVD法(化学気相成長)でP(リン)を導入し直接的にn型層を形成すると、リン濃度を高くとれず、製造された太陽電池の光電変換効率がよくないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたもので、光電変換効率のよい太陽電池の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の太陽電池の製造方法は、半導体基板表面にシリコン層またはシリコンゲルマニウム層を形成し、上記シリコン層またはシリコンゲルマニウム層が形成された半導体基板に対し、上記半導体基板とは異なる導電型の半導体を形成するための不純物を上記シリコン層またはシリコンゲルマニウム層側から導入して上記半導体基板にpn接合を形成することを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
すなわち、本発明の太陽電池の製造方法によれば、シリコン層またはシリコンゲルマニウム層が形成された半導体基板に対し、上記半導体基板とは異なる導電型の半導体を形成するための不純物を上記シリコン層またはシリコンゲルマニウム層側から導入して上記半導体基板にpn接合を形成する。
【0009】
したがって、入射光の波長変化に対する感度変化を示す分光感度を向上させ、光電変換効率を向上させた太陽電池を製造することができる。また、シリコン層またはシリコンゲルマニウム層を半導体基板表面に形成することにより、上記太陽電池における表面再結合速度を低減することができるとともに、pn接合部を高品質化し半導体基板の表面近傍や内部電界部で発生した光励起キャリアを有効利用することができる。このように、本発明では複雑な製造方法を用いることなく、製造コストを抑え、かつ容易に光電変換効率を向上させことができる。これにより、一定光量、一定電圧における発電効率特性が大幅に向上する。また、発電効率を低下させることなく拡散時間を短縮することができるため、太陽電池の品質を落とすことなく太陽電池の製造時間を全体として短縮することができる。
【0010】
本発明において、上記シリコン層またはシリコンゲルマニウム層を、化学気相成長またはエピタキシャル成長を用いて堆積成長させ形成する場合には、高品質で平坦化した結晶欠陥の少ないシリコン層またはシリコンゲルマニウム層を形成することができる。
【0011】
本発明において、上記化学気相成長または上記エピタキシャル成長を、シリコンの供給源となるガス単独、またはシリコンの供給源となるガスおよびゲルマニウムの供給源となるガスを供給して行なう場合には、シリコンの供給源となるガス単独の供給量を設定してシリコン層を形成することができる。一方、これらのガスの供給量を個別に設定してシリコンゲルマニウム層を形成することができるため、シリコンゲルマニウム層を形成するシリコンとゲルマニウムの比率を任意に設定することができる。
【0012】
本発明において、上記シリコンの供給源となるガスとしてモノシランまたはジシランのうち少なくともいずれかを用い、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてゲルマンまたはフッ化ゲルマニウムのうち少なくともいずれかを用いる場合には、結晶欠陥を不活性化するパッシベーション効果を高めてキャリア(電子や正孔等)の再結合を防止し、光電変換効率の低下を抑制することができる。具体的には、上記シリコンの供給源となるガスとしてモノシランまたはジシランのうち少なくともいずれかを用いる際において、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてゲルマンを用いるときには、これらのガスに含まれる水素により、上記のように光電変換効率の低下を抑制することができる。一方、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてフッ化ゲルマニウムを用いるときには、フッ素により、上記と同様に光電変換効率の低下を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
つぎに、本発明を実施するための最良の形態を説明する。以下の説明は、半導体基板(ウエハ)としてB(ホウ素)ドープのp型の多結晶シリコンウエハを用いた太陽電池の製造方法を実現した例を示す。
【0014】
図1は、本発明の太陽電池の製造方法の一実施の形態を示す図である。
【0015】
図1に示すように、この例の太陽電池の製造方法では、まず、p型多結晶シリコン(Si)ウエハ1(図2)を準備する(工程1)。上記p型多結晶Siウエハ1は、比抵抗が0.1〜10Ωcm、厚さが100〜400μmのp型多結晶Siウエハを用いることが好ましい。
【0016】
このようなp型多結晶Siウエハ1を準備し(工程1)、当該p型多結晶Siウエハ1に対して、HF(フッ化水素)とHNO(硝酸)が所定比率(例えば、1:5)の溶液により所定時間(例えば、1分間)エッチングし、表面にミラー面を形成する(工程2)。
【0017】
ついで、p型多結晶Siウエハ1に対して、HSO(硫酸)とH(過酸化水素水)が所定比率(例えば、1:1)の溶液に所定時間(例えば、10分間)浸し、p型多結晶Siウエハ1表面に付着している重金属等の不純物を除去する(工程3)。そして、0.1〜10%の希HF(フッ化水素)の溶液で所定時間(例えば、30秒間)、自然酸化膜の除去処理をする(工程4)。
【0018】
ついで、p型多結晶Siウエハ1表面にシリコン(Si)層またはシリコンゲルマニウム(SiGe)層を形成する(工程5)。この工程5では、工程1〜工程4において前処理されたp型多結晶Siウエハ1に対してエピタキシャル成長を用いてSi層またはSiGe層を堆積成長させ形成するようになっている。
【0019】
ここで、図2を参照して、Si層またはSiGe層の形成方法について詳しく説明する
【0020】
図2に示すように、p型多結晶Siウエハ1表面にSi層またはSiGe層を形成するために、セラミックヒータ3により熱処理を行なう横型炉である加熱炉5と、加熱炉5内にp型多結晶Siウエハ1を複数並べて設置(セット)するための設置部7と、加熱炉5内を減圧するための真空ポンプ9と、シリコンの供給源となるSi(ジシラン)ガスとゲルマニウムの供給源となるGeH(ゲルマン)ガスと、Si(ジシラン)ガスを加熱炉5内に供給する第1供給路11を開閉する第1開閉弁11aと、GeH(ゲルマン)ガスを加熱炉5内に供給する第2供給路13を開閉する第2開閉弁13aとを準備している。後述の工程6では、上記第1開閉弁11aおよび第2開閉弁13aは、閉状態である。
【0021】
上記ゲルマンは、ゲルマニウム水素化物の総称であり、モノゲルマン(GeH)、ジゲルマン(Ge)、トリゲルマン(Ge)、ポリゲルマン((GeH))を含むものであるが、この例ではモノゲルマン(GeH)を用いている。
【0022】
さらに、後述のn型層53(図3)をp型多結晶Siウエハ1に形成するために、キャリアガスとしてのN(窒素)ガスとO(酸素)ガスと、N(窒素)ガスを加熱炉5内に供給する第3供給路25を開閉する第3開閉弁25aとO(酸素)ガスを加熱炉5内に供給する第4供給路27を開閉する第4開閉弁27aと、液体状のPOCl(オキシ塩化リン)を収容する収容部31と、収容部31のPOCl(オキシ塩化リン)中にN(窒素)ガスを供給しバブリングするための第5供給路33を開閉する第5開閉弁33aと、当該バブリングにより発生したPOCl(オキシ塩化リン)のガスを加熱炉5内に供給するための第6供給路35とを準備している。工程5では、上記第3開閉弁25a、第4開閉弁27a、および第5開閉弁33aは、閉状態である。
【0023】
Si層またはSiGe層を形成する工程5では、まず、p型多結晶Siウエハ1のセット時に大気に触れることにより形成された自然酸化膜を除去するため、加熱炉5内に前処理されたp型多結晶Siウエハ1をセットし、真空ポンプ9を駆動し加熱炉5内を所定気圧(例えば、10−7torr以下)に減圧する。そして、セラミックヒータ3によって、p型多結晶Siウエハ1の温度を800〜1000℃で維持し、所定時間(例えば、10分間)熱処理する。
【0024】
ついで、セラミックヒータ3の温度を下げて、p型多結晶Siウエハ1の温度を600〜800℃に温度を下げて維持する。
【0025】
そして、SiGe層を形成する場合には、GeH(ゲルマン)ガスを0〜2.5sccm、Si(ジシラン)ガスを0.5〜5.0sccmで加熱炉5内に同時に供給するよう、第1開閉弁11aと第2開閉弁13aを同時に開状態にし、加熱炉5内のp型多結晶Siウエハ1表面に対して0.1〜10ミクロンのSiGe層を堆積成長させ形成する(エピタキシャル成長)。このSiGe層のGe(ゲルマニウム)の組成は0〜5%である。
【0026】
一方、Si層を形成する場合には、第1開閉弁11aを開状態にするとともに、第2開閉弁13aを閉状態にして、Si(ジシラン)ガス単独を0.5〜7.5sccmで供給する。そして、加熱炉5内のp型多結晶Siウエハ1表面に対して0.1〜10ミクロンのSi層をエピタキシャル成長させる。
【0027】
上記のように、エピタキシャル成長を、シリコンの供給源となるガス単独またはシリコンの供給源となるガスとゲルマニウムの供給源となるガスとを供給して行なうことで、シリコンの供給源となるガス単独の供給量を設定してシリコン層を形成することができる。一方、これらのガスの供給量を個別に設定してSiGe層を形成することができるため、SiGe層を形成するシリコンとゲルマニウムの比率を任意に設定することができる。
【0028】
なお、上記の例では、エピタキシャル成長を用いてp型多結晶Siウエハ1表面に対してSi層またはSiGe層を形成するようになっているが、これに限定されるものではなく、CVD(化学気相成長法)を用いてもよい。この場合、熱CVDや光CVD、プラズマCVDを用いてもよい。また、PVD(物理気相成長法)を用いてもよい。この場合、上記のように、シリコンの供給源となるガスとゲルマニウムの供給源となるガスとを供給して行なうことで、シリコンの供給源となるガス単独の供給量を設定してシリコン層を形成するようにしてもよく、これらのガスの供給量を個別に設定してSiGe層を形成するようにしてもよく、上記と同様な効果を奏する。
【0029】
また、上記シリコンの供給源となるガスとしてSi(ジシラン)ガスを用い、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてGeH(ゲルマン)ガスを用いることで、これらのガスに含まれる水素により、結晶欠陥を不活性化するパッシベーション効果を高めてキャリア(電子や正孔等)の再結合を防止し、光電変換効率の低下を抑制することができる。
【0030】
また、上記シリコンの供給源となるガスとしてSiH(モノシラン)を用い、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてフッ化ゲルマニウムを用いてもよい。この場合、上記フッ化ゲルマニウムとして、例えば四フッ化ゲルニウム(GeF)を用いてもよい。すなわち、上記シリコンの供給源となるガスとしてモノシランガスまたはジシランガスのうち少なくともいずれかを用いる際において、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてゲルマンガスを用いるときには、これらのガスに含まれる水素により、上記のように光電変換効率の低下を抑制することができる。一方、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてフッ化ゲルマニウムを用いるときには、フッ素により、上記のように光電変換効率の低下を抑制することができる。
【0031】
また、Si層またはSiGe層を、エピタキシャル成長を用いて堆積成長させ形成することで、高品質で平坦化した結晶欠陥の少ないSi層またはSiGe層を形成することができる。なお、化学気相成長を用いても同様の効果を奏する。以上が工程5である。
【0032】
再び、図1を参照して、p型多結晶Siウエハ1表面に対してSi層またはSiGe層を形成すると(工程5)、p型多結晶Siウエハ1とは異なる導電型の半導体(後述のn型層53)を形成するための不純物としてP(リン)をSi層またはSiGe層側から導入してp型多結晶Siウエハ1にpn接合を形成する。
【0033】
再び、図2を参照して、n型層の形成方法について詳しく説明する
【0034】
図2に示すように、n型層53を形成する工程6では、まず、第3開閉弁25aと第4開閉弁27aを開状態にし、N(窒素)ガスとO(酸素)ガスを所定の流量で所定時間(例えば、約10分間)加熱炉5内に供給するとともに、加熱炉5内の温度を850〜900℃に維持する。ついで、N(窒素)ガスとO(酸素)ガスと加熱炉5内に供給した状態で第5開閉弁33aを開状態にし、収容部31のPOClをバブリングしPOCl(オキシ塩化リン)ガスを加熱炉5内に所定時間(例えば、約17分間)供給する。この間、SiO(二酸化ケイ素)およびP(五酸化二リン)層がp型多結晶Siウエハ1のSi層またはSiGe層上に堆積成長され形成される。
【0035】
ついで、第3開閉弁25a、第4開閉弁27aおよび第5開閉弁33aを閉状態にし、N(窒素)ガス、O(酸素)ガスおよびPOCl(オキシ塩化リン)ガスの供給を停止し、加熱炉5内の温度を850〜900℃に維持した状態で、p型多結晶Siウエハ1のSi層またはSiGe層上に形成されたSiO(二酸化ケイ素)およびP層に含まれるP(リン)をp型多結晶Siウエハ(Si層またはSiGe層を含む)1に対して拡散させる。これにより、p型多結晶Siウエハ1にPドープのn型層53が形成され、pn接合が形成される。このp型多結晶Siウエハ1とn型層53との界面がpn接合部である。
【0036】
ついで、フッ酸洗浄により、SiO(二酸化ケイ素)およびP(五酸化二リン)を除去する。
【0037】
上記Si層またはSiGe層が形成されているため、界面が平坦化したn型層53を形成でき、電子の移動度を向上させることができ、発電効率特性を大幅に向上させることができる。
【0038】
なお、図示では、p型多結晶Siウエハ1全面に対してSi層またはSiGe層が形成されるようになっているが、p型多結晶Siウエハ1表面以外の部分(例えば、側面や裏面)に形成されたSi層またはSiGe層は取り除かれているものとして説明している。
【0039】
また、上記n型層53の形成方法は、上記のような方法に限るものではない。例えば、Si層またはSiGe層が形成されたp型多結晶Siウエハ1に対してSi層またはSiGe層上にリンの組成0.01〜0.3%(例えば、0.03)のシラノール溶液をスピンコートする。そして、当該p型多結晶Siウエハ1を十分に乾燥した後、加熱炉5内の温度を800〜900℃(例えば、850℃)に維持した状態で流量0.1〜1.0リットル(例えば約0.5)/分のアルゴン雰囲気に設定した加熱炉5内に所定時間(例えば、30分間)セットし、膜厚0.1〜1.0ミクロン(例えば、0.4ミクロン)のn型層を形成するようにしてもよい。以上が工程6である。
【0040】
図1および図3に示すように、p型多結晶Siウエハ1に対してn型層53を形成すると(工程6)、p型多結晶Siウエハ1表面(すなわち、n型層53上)に対して反射防止膜としてのITO膜55を形成する(工程7)。この工程では、RFスパッタによりRF電力50〜500ワット(例えば、200ワット)、スパッタ時間が所定時間(例えば7分間)の設定でスパッタリングを行ない、p型多結晶Siウエハ1表面(ここでは、n型層53上)に対して膜厚400〜600nmのITO膜(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)55を形成する。ITO膜55の裏面(すなわち、n型層53と接触する面)は、完全にp型となる。
【0041】
なお、この例では、反射防止膜としては、導電性のITOを用いているが、これに限定されるものではなく、非導電性のTiO(酸化チタン)、Si(窒化ケイ素)を用いてもよい。
【0042】
ついで、p型多結晶Siウエハ1の裏面に対して裏面側電極としてのアルミペースト57をスクリーン印刷し、当該p型多結晶Siウエハ1を内部が120〜200℃に維持されたベーク内に入れ、アルミペースト57を所定時間(例えば、約1分間)乾燥させた後(工程8)、550〜700℃で焼成を行なう(工程9)。ここで、焼成によりAl(アルミニウム)がp型多結晶Siウエハ1に対して浸入し、p型多結晶Siウエハ1のうちAl(アルミニウム)が浸入した部分(浸入層57a)はp型となる。
【0043】
具体的には、p型多結晶Siウエハ1の裏面にアルミペーストをスクリーン印刷したp型多結晶Siウエハ1を熱処理することで、Al(アルミニウム)が溶解しSi(シリコン)と合金化し、Al(アルミニウム)が拡散したp型層(浸入層57a)がp型多結晶Siウエハ1の裏面側に形成される。したがって、p型多結晶Siウエハ1とp型層のドーパント(半導体の性質を変えるために添加する不純物)の濃度差がその界面に電位差をもたらし、光生成されたキャリアが裏面電極付近で再結合するのを防ぐことができる。これにより、開放電圧(Voc:Open circuit voltage)や短絡電流(Isc:Short circuit current)が向上する。
【0044】
ついで、p型多結晶Siウエハ1表面(すなわち、ITO膜55上)に対して受光面(前面側)電極としての銀ペースト59をスクリーン印刷し、当該p型多結晶Siウエハ1を内部が120〜200℃に維持されたベーク内に入れ、銀ペースト59を所定時間(例えば、約1分間)乾燥させた後(工程10)、600〜750℃で焼成を行なう(工程11)。
【0045】
銀ペースト59による受光面電極は、p型多結晶Siウエハ1との接触抵抗を含む直列抵抗を低く抑えながら、線幅、ピッチ、厚さ等のパターン設計により電極面積をできるだけ少なくして光の入射量を減少させないようにしている。
【0046】
なお、工程10,11として、ITO膜(反射防止膜)55上から直接的に電極パターン状にスクリーン印刷を行ない、ベルト搬送炉で焼成することにより、ITO膜(反射防止膜)55を突き破ってp型多結晶Siウエハ1と良好な電気的接触できる貫通電極形成方式を採用してもよい。
【0047】
上記スクリーン印刷を用いることで、金属ペースト(金属粉末,ガラスフリット,樹脂,有機溶剤等からなる)の材料消費を少なくすることができ、自動化も容易であり、太陽電池の量産ラインに適する。
【0048】
ついで、p型多結晶Siウエハ1表面(すなわち、銀ペースト59)に対して外部に電流を流すための電極部61を接合し(工程12)、太陽電池63が完成する。
【0049】
なお、上記アルミペースト57や銀ペースト59は、焼成を行なった後、ペースト状ではなく、硬化した電極として機能するため、焼成を行なった後のアルミペースト57を「裏面側電極」と称し、焼成を行なった後の銀ペースト59を「表面側電極」と称する。
【実施例1】
【0050】
以下、本発明の実施例について説明する。以下の実施例では、上記の例の作用効果に加えてさらに優れた効果を奏する。
【0051】
本実施例の太陽電池の製造方法は、まず、比抵抗が1Ωcm、厚さが約350ミクロンのp型多結晶Siウエハ1を準備する(工程1)。ついで、当該p型多結晶Siウエハ1に対して、HF(フッ化水素):HNO(硝酸)=1:5の比率の溶液により1分間エッチングし、表面にミラー面を形成する(工程2)。
【0052】
上記のように、厚さが約350ミクロンのp型多結晶Siウエハ1を用いることで、発電効率がよく、コストメリットが大きい太陽電池を製造することができる。
【0053】
ついで、p型多結晶Siウエハ1に対して、HSO(硫酸):H(過酸化水素水)=1:1の比率の溶液に10分間浸し、p型多結晶Siウエハ1表面に付着している重金属等の不純物を除去する(工程3)。そして、約2.5%の希HF(フッ化水素)の溶液で30秒間、自然酸化膜の除去処理をする(工程4)。
【0054】
ついで、上述と同様に、エピタキシャル成長を用いてp型多結晶Siウエハ1表面にSi層またはSiGe層を堆積成長させ形成する(工程5)。
【0055】
本実施例の工程5では、まず、p型多結晶Siウエハ1セット時に大気に触れることにより形成された自然酸化膜を除去するため、加熱炉5内に前処理されたp型多結晶Siウエハ1をセットし、真空ポンプ9を駆動し加熱炉5内を10−7torr以下に減圧する。そして、セラミックヒータ3の温度を約930℃、p型多結晶Siウエハ1の温度を約830℃で維持し、10分間熱処理する。
【0056】
このように、加熱炉5内を10−7torr以下に減圧することで良好なSi層またはSiGe層を形成することができる。また、セラミックヒータ3の温度を約930℃、p型多結晶Siウエハ1の温度を約830℃で維持し、10分間熱処理することで、後でGeH(ゲルマン)ガスやSi(ジシラン)ガスを供給する際に、これらの温度の低いガスの供給によって加熱炉5内の温度が適度な温度(セラミックヒータ3の温度を約800℃、p型多結晶Siウエハ1の温度を約700℃)より下がってしまうことを防止することができる。
【0057】
ついで、セラミックヒータ3の温度を約800℃、p型多結晶Siウエハ1の温度を約700℃に下げて維持する。
【0058】
そして、Si層を形成する場合には、GeH(ゲルマン)ガスを2.5sccm、Si(ジシラン)ガスを0.1sccmで加熱炉5内に同時に供給するよう、第1開閉弁11aと第2開閉弁13aを同時に開状態にし、加熱炉5内のp型多結晶Siウエハ1表面に対して約0.3ミクロンのSiGe層をエピタキシャル成長させる。このSiGe層のGe(ゲルマニウム)の組成は約3%である。
【0059】
一方、Si層を形成する場合には、第1開閉弁11aを開状態にするとともに、第2開閉弁13aを閉状態にして、Si(ジシラン)ガス単独を2.6sccmで供給する。そして、加熱炉5内のp型多結晶Siウエハ1表面に対して約0.3ミクロンのSi層をエピタキシャル成長させる。
【0060】
このように、セラミックヒータ3の温度を約800℃、p型多結晶Siウエハ1の温度を約700℃に設定することで、ウエハの半導体特性(ライフタイム)の値を低下させることなく、良好なSi層またはSiGe層を形成することができる。
【0061】
また、上記のように、エピタキシャル成長を、シリコンの供給源となるガスとゲルマニウムの供給源となるガスとを供給して行なうことで、シリコンの供給源となるガス単独の供給量を設定してシリコン層を形成することができる。一方、これらのガスの供給量を個別に設定してSiGe層を形成することができるため、SiGe層を形成するシリコンとゲルマニウムの比率を任意に設定することができる。
【0062】
また、Si層を形成する場合に、GeH(ゲルマン)ガスを2.5sccm、Si(ジシラン)ガスを0.1sccmの割合で加熱炉5内に供給することで、SiGe層を形成するシリコンとゲルマニウムの比率が適正となり、電子の移動度を向上させることができる。また、これらのガスを同時に供給することで、ムラのないSiGe層を形成することができる。さらに、約0.3ミクロンのSiGe層を形成することで、工程6(n型層53の形成)において電子の移動度の優れたpn接合部を形成することができ、光電変換効率を大幅に向上させることができる。以上が工程5である。
【0063】
再び、図1を参照して、p型多結晶Siウエハ1表面に対してSi層またはSiGe層を形成すると(工程5)、p型多結晶Siウエハ1とは異なる導電型の半導体(後述のn型層53)を形成するための不純物としてP(リン)をSi層またはSiGe層側から導入してp型多結晶Siウエハ1にpn接合を形成する。
【0064】
ここで、図3を参照して、n型層の形成方法について詳しく説明する
【0065】
図3に示すように、n型層53を形成する工程6では、まず、第3開閉弁25aと第4開閉弁27aを開状態にし、N(窒素)ガスとO(酸素)ガスを所定の流量で約10分間加熱炉5内に供給するとともに、加熱炉5内の温度を850℃に維持する。
【0066】
このように、加熱炉5内にPOCl(オキシ塩化リン)ガスを供給する前に、N(窒素)ガスとO(酸素)ガスを所定の流量で約10分間供給することで、加熱炉5内の温度や雰囲気が安定し、p型多結晶Siウエハ1のSi層またはSiGe層上に、ムラのないP(五酸化二リン)を含むSiO(二酸化ケイ素)層を形成することができる。
【0067】
ついで、N(窒素)ガスとO(酸素)ガスと加熱炉5内に供給した状態で第5開閉弁33aを開状態にし、収容部31のPOClをバブリングしPOCl(オキシ塩化リン)ガスを加熱炉5内に約17分間供給する。この間、SiO(二酸化ケイ素)およびP(五酸化二リン)層がp型多結晶Siウエハ1のSi層またはSiGe層上に堆積成長され形成される。
【0068】
ついで、第5開閉弁33aを閉状態にし、POCl(オキシ塩化リン)ガスの供給を停止し、加熱炉5内の温度を850℃に維持した状態で、p型多結晶Siウエハ1のSi層またはSiGe層上に形成されたPを含むSiO(二酸化ケイ素)層に含まれるP(リン)をp型多結晶Siウエハ(Si層またはSiGe層を含む)1に対して拡散させる。これにより、p型多結晶Siウエハ1にPドープのn型層53が形成され、pn接合が形成される。
【0069】
上記のように、高温でもなく、低温でもないように、加熱炉5内の温度を850℃に維持しながら拡散させることで、ウエハの半導体特性(ライフタイム)の値を低下させることなく、Pを含むSiO(二酸化ケイ素)およびP層に含まれるP(リン)をSi層またはSiGe層側からp型多結晶Siウエハ1に対して、しっかりと拡散させることができるとともに、不純物であるP(リン)の濃度が最適化されたn型層53を形成することができる。これにより、キャリアの移動度を向上させることができる。
【0070】
ついで、フッ酸洗浄により、P(五酸化二リン)を含むSiO(二酸化ケイ素)層からSiO(二酸化ケイ素)を除去する。
【0071】
上記Si層またはSiGe層が形成されているため、界面が平坦化したn型層53を形成でき、電子の移動度を向上させることができ、発電効率特性を大幅に向上させることができる。以上が工程6である。
【0072】
図1に示すように、p型多結晶Siウエハ1に対してn型層53を形成すると(工程6)、p型多結晶Siウエハ1表面(すなわち、n型層53上)に対して反射防止膜としてのITO膜55を形成する(工程7)。この工程では、RFスパッタによりRF電力200ワット、スパッタ時間7分の設定でスパッタリングを行ない、p型多結晶Siウエハ1表面(ここでは、n型層53上)に対して膜厚約50nmのITO膜55を形成する。ITO膜55の裏面(すなわち、n型層53と接触する面)は、完全にp型となる。
【0073】
上記のように、膜厚約50nmのITO膜55を形成することで、p型多結晶Siウエハ1やn型層53が入射した光を効率よく受光することができる。すなわち、ITO膜55の厚みの度合いが大きいことによりp型多結晶Siウエハ1やn型層53が受光するまでに光量が減衰し、厚みの度合いが小さいことにより光の表面反射を減らす効果が小さくなるということを防止することができる。
【0074】
ついで、p型多結晶Siウエハ1の裏面に対して裏面側電極としてのアルミペースト57をスクリーン印刷し、当該p型多結晶Siウエハ1を内部が約200℃に維持されたベーク内に入れ、アルミペースト57を約1分間乾燥させた後(工程8)、約700℃で焼成を行なう(工程9)。ここで、焼成によりAl(アルミニウム)がp型多結晶Siウエハ1に対して浸入し、p型多結晶Siウエハ1のうちAl(アルミニウム)が浸入した部分(浸入層57a)はp型となる。
【0075】
具体的には、p型多結晶Siウエハ1の裏面にアルミペーストをスクリーン印刷したp型多結晶Siウエハ1を熱処理することで、Al(アルミニウム)が溶解しSi(シリコン)と合金化し、Al(アルミニウム)が拡散したp型層(浸入層57a)がp型多結晶Siウエハ1の裏面側に形成される。したがって、p型多結晶Siウエハ1とp型層のドーパント(半導体の性質を変えるために添加する不純物)の濃度差がその界面に電位差をもたらし、光生成されたキャリアが裏面電極付近で再結合するのを防ぐことができる。これにより、開放電圧や短絡電流が向上する。
【0076】
ついで、p型多結晶Siウエハ1表面(すなわち、ITO膜55上)に対して受光面(前面側)電極としての銀ペースト59をスクリーン印刷し、当該p型多結晶Siウエハ1を内部が約200℃に維持されたベーク内に入れ、銀ペースト59を約1分間乾燥させた後(工程10)、約760℃で焼成を行なう(工程11)。
【0077】
銀ペースト59による受光面電極は、p型多結晶Siウエハ1との接触抵抗を含む直列抵抗を低く抑えながら、線幅、ピッチ、厚さ等のパターン設計により電極面積をできるだけ少なくして光の入射量を減少させないようにしている。
【0078】
上記スクリーン印刷を用いることで、金属ペースト(金属粉末,ガラスフリット,樹脂,有機溶剤等からなる)の材料消費を少なくすることができ、自動化も容易であり、太陽電池の量産ラインに適する。
【0079】
ついで、p型多結晶Siウエハ1表面(すなわち、銀ペースト59)に対して外部に電流を流すための電極部61を接合し(工程12)、太陽電池63が完成する。
【0080】
つぎに、図4〜図6を参照して、本発明の製造方法を用いて製造した太陽電池の特性について説明する。
【0081】
図4に示すように、本実施例では、電極部61と裏面側電極に接続された電流計71と電圧計73により太陽電池の電流と電圧を計測し、太陽電池の分光感度特性(図5)および発電効率特性(図6)を測定した。
【0082】
図5および図6は、本発明の製造方法を用いて製造した太陽電池と、工程5を実行することなく製造した太陽電池の特性を比較して示している。これらの太陽電池は、Si層またはSiGe層を形成する工程5を実行したか、していないかが異なるだけであり、その他の条件は同じである。
【0083】
図5は、本発明の製造方法を用いて製造した太陽電池(すなわち、Si層またはSiGe層を形成した太陽電池)と、従来の製造方法を用いて製造した太陽電池(すなわち、Si層またはSiGe層を形成していない太陽電池)との分光感度特性の比較例を示す。
【0084】
Si層またはSiGe層を形成した太陽電池の特性(実線:実施例)とSi層またはSiGe層が形成されていない太陽電池(点線:比較例)を比較すると、Si層またはSiGe層を形成した太陽電池では、Si層またはSiGe層を形成していない太陽電池と比べて、全体として約10%の分光感度が向上し、特に約440nm近傍の波長に対して大幅に外部量子効率が向上していることがわかった。
【0085】
つぎに、図6を参照して、n型層53の形成における拡散時間と発電効率特性との関係について説明する。
【0086】
図6(A)は、Si層またはSiGe層を形成していない太陽電池(比較例)の特性を示し、図6(B)は、Si層またはSiGe層を形成した太陽電池(実施例)の特性を示す。
【0087】
n型層53の形成における拡散時間が2分である場合には、Si層またはSiGe層を形成していない太陽電池では−0.4V以上から電流密度が低くなっているのに対し、Si層またはSiGe層を形成した太陽電池では、0.2V以上から電流密度が低くなっている。また、拡散時間が2分,10分,30分のいずれの場合であっても、Si層またはSiGe層を形成した太陽電池では、Si層またはSiGe層を形成していない太陽電池よりも電流密度が全体的に高くなっている。この結果からSi層またはSiGe層を形成した太陽電池は、Si層またはSiGe層を形成していない太陽電池よりも発電効率がよいことがわかった。
【0088】
このように、Si層またはSiGe層を形成することで、Si層またはSiGe層を形成しないで製造した従来の太陽電池と比べて一定光量、一定電圧における発電効率特性が大幅に向上する。また、発電効率を低下させることなく拡散時間を短縮することができるため、太陽電池の品質を落とすことなく太陽電池の製造時間を全体として短縮することができる。
【0089】
また、p型多結晶Siウエハ1表面にSi層またはSiGe層を形成し、Si層またはSiGe層が形成されたp型多結晶Siウエハ1に対し、上記p型多結晶Siウエハ1とは異なる導電型のn型層(半導体)53を形成するためのリン(不純物)をSi層またはSiGe層側から導入してp型多結晶Siウエハ1にpn接合を形成することにより、入射光の波長変化に対する感度変化を示す分光感度を向上させ、光電変換効率を向上させた太陽電池を製造することができる。また、Si層またはSiGe層をp型多結晶Siウエハ1表面に形成することにより、上記太陽電池における表面再結合速度を低減することができるとともに、pn接合部を高品質化し半導体基板の表面近傍や内部電界部で発生した光励起キャリアを有効利用することができる。このように、本発明では複雑な製造方法(工程)を用いることなく、製造コストを抑え、かつ容易に光電変換効率を向上させことができる。
【0090】
なお、ウエハの表面や裏面の面積(受光面)は、任意の大きさに設定することができ、形状も任意の形状に設定することができる。また、ウエハや各層を含む太陽電池は、有色や無色透明に限られない。これにより、窓ガラス等に置き換えることができ、広い設置面積を容易に確保できるとともに、太陽電池の用途が広がり、地球温暖化やエネルギー問題等の環境問題により一層貢献することができる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、太陽電池の製造材料としてメタラジカルシリコン等の品質の劣る半導体基板や単結晶の半導体基板を用いる場合にも効果的に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の太陽電池の製造方法の一実施例を示す図である。
【図2】SiGe層およびn型層の形成方法を示す図である。
【図3】工程7〜工程12におけるp型多結晶Siウエハの断面図である。
【図4】本発明の太陽電池で製造した太陽電池の実験態様を示す図である。
【図5】本発明と従来法で製造した太陽電池の分光感度特性の比較図である。
【図6】本発明と従来法で製造した太陽電池の発電効率特性の比較図である。
【符号の説明】
【0093】
1 p型多結晶Siウエハ
3 セラミックヒータ
5 加熱炉
7 設置部
9 真空ポンプ
11 第1供給路
11a 第1開閉弁
13 第2供給路
13a 第2開閉弁
25 第3供給路
25a 第3開閉弁
27 第4供給路
27a 第4開閉弁
31 収容部
33 第5供給路
33a 第5開閉弁
35 第6供給路
53 n型層
55 ITO膜
57 アルミペースト
57a 浸入層
59 銀ペースト
61 電極部
63 太陽電池
71 電流計
73 電圧計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板表面にシリコン層またはシリコンゲルマニウム層を形成し、
上記シリコン層またはシリコンゲルマニウム層が形成された半導体基板に対し、上記半導体基板とは異なる導電型の半導体を形成するための不純物を上記シリコン層またはシリコンゲルマニウム層側から導入して上記半導体基板にpn接合を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
【請求項2】
上記シリコン層またはシリコンゲルマニウム層を、化学気相成長またはエピタキシャル成長を用いて堆積成長させ形成する請求項1記載の太陽電池の製造方法。
【請求項3】
上記化学気相成長または上記エピタキシャル成長を、シリコンの供給源となるガス単独、またはシリコンの供給源となるガスおよびゲルマニウムの供給源となるガスを供給して行なう請求項2記載の太陽電池の製造方法。
【請求項4】
上記シリコンの供給源となるガスとしてモノシランまたはジシランのうち少なくともいずれかを用い、ゲルマニウムの供給源となるガスとしてゲルマンまたはフッ化ゲルマニウムのうち少なくともいずれかを用いる請求項3記載の太陽電池の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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