説明

太陽電池モジュール及びその封止方法

複合太陽光収集モジュールは、一方の透明基板(例えばガラス)及び他方の電気絶縁膜との間に封止される、薄膜太陽光収集電池を具備する。金属層は、薄膜太陽光収集電池を害するおそれのある大気物質の拡散からの保護を提供するために、電気絶縁膜上に堆積される。絶縁層及び金属層は、電池端と金属層端との間にアークを引き起こさずに、基板表面領域の大部分に亘って太陽エネルギーを集めるために、より大きい収集電池が利用できるように、寸法決めされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年4月11日に出願の米国特許仮出願第60/670,538号明細書における利益を請求するものである。そして、その内容は全体として本願明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
封止は、太陽電池(特に薄膜太陽電池)の寿命に対して極めて重大である。一般的に用いられる封止方法(ガラス/TF−電池/PVB/ガラス、又は、ガラス/TF−電池/EVA/テドラー(登録商標)/Al)では、主にEVA/PVBラミネーション材料を介した太陽電池の端部から、相当量の水分及び/又は酸素透過が示される。拡散種の量は、空気に直接晒されるPVB又はEVA領域(封止材料膜の厚さ×モジュール周りの長さ)に依存する。従って、厚いPVB又はEVA層は、高い透過率に結果としてなり、そして、封入された領域中における湿度及び/又は酸素の量を増加させる。封止材料を介して浸透されるガスは、いくつかのTF電池材料に有害でありうる。特に、標準封止が使われる場合に備えて、透明導電層として使用される、ボロンをドープしたZnOは、湿度に敏感(感湿性)であり、標準的な封止が使用される場合に、寿命が厳しく制限されうる。
【0003】
結果として、モジュールメーカーは、SnOのような安定で薄い膜材料を使用している。これらの材料は、電池の安定性に関して最適な選択物である。しかしながら、これは、全体の電池性能に対する最適な選択物とは一致しないかもしれない。例えば、高い感湿性のZnO透明電極材料は、電池性能、特に光トラッピング動作を増加させる(Solar Energy 77(2004)917ページにおけるJ.Mueller、又はOrlando Solar Energy Conference 2005 proceedings (2005)におけるJ.Meier他を参照))。封止材料の制限隔離特性のため、湿気に晒されるときの電池の劣化を回避するために、この優れた透明な電極材料が使用されない。
【0004】
図1a及び図1bは、太陽光収集モジュール100における現状で使用されているTF電池の封止図を示す。TF電池20は、正面での透明基板10と、封止材料30(EVA又はPVB)及び背面での背面保護部40との間に、封止される。この背面保護部40は、ガラス41、又は重合材料42でありうる。ポリマー箔42が用いられる場合、ポリマー箔に取り付けられる付加的な金属層43が、ポリマー箔を介した拡散を制限するために必要とされる。現状では、むしろ厚いポリマー箔又は層(最高数mm)が用いられ、そして、金属膜はポリマー箔に直接積層される。金属膜及びポリマー箔は、平坦な端部を有して提供されて、ガラス基板に取付けられることを必要とする。基板に対する取付けは、積層又は接着処理によって達成されうる。テドラー(登録商標)は、環境条件に対して非常に安定であるため、前述のポリマー箔に対する選択材料である。しかしながら、他の箔材も、用いられうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非ガラスの代換物で薄膜太陽光収集電池20を封止する際のより高度な方法は、図2で示すように、金属封止箔60を備える背面保護部40を使用することである。金属箔60が酸素のような環境ガス又は水蒸気に対する拡散障壁(バリア)として用いられる一方で、大部分がポリマーの箔50が誘電材料及び機械保護部として使用される。工業的利用のために、金属箔60及びポリマー箔50は、金属箔及びポリマー箔が平坦な端部を有するように、大部分は接着によって、互いに取り付けられる。図2に示すように、ガラス基板10にこの特定の背面保護部40を積層することは、水分透過を縮小した太陽電池モジュール100をもたらす。しかしながら、この封止技術には、アーク問題の重大な欠点がある。
【0006】
このアークは、多層箔(箔50/60の端)の金属端から、接地されたメタルフレーム90又は任意の周囲のグランド電位へと流れるリーク電流から生じる。近代の、トランスの無いDC/ACコンバータは、より能率的にAC電圧に変換するためにモジュールの極性を切替える。TF−電池20及び金属層60を有する背面保護部40は、このスイッチングに関してコンデンサを表す。結果として、金属端の電圧は、TF−電池20の電圧に追随する。金属箔60がここで充電されるので、グランド電位(例えばモジュールフレーム)に対するアークが発生可能となり、湿潤状況において、より発生しやすくなる。このアークは、封止箔に損害を与えるだけでなく、DC/ACコンバータに、重大な問題をも生じさせる。
【0007】
現在利用可能な封止方式は、モジュール設計を水分及び/又は酸素に敏感ではない材料に制限している。例えば、現在、薄膜モジュールメーカーは、透明電極に対してSnOを使用している。高いヘーズ(曇り度)ファクタを有するZnOは、代換例になりうる。しかしながら、この材料は、湿度により敏感である。この粗いZnOの使用は、新規な電池設計をも可能にするであろう。微結晶性のP型層は、通常、SnOを天然のスズに還元できる還元雰囲気中で堆積される。この反応は、SnO前面接触部の透明性を減少させる。結果として、電池性能は、低下してしまう。対照的に、P型層堆積中に還元プラズマに晒されるときには、ZnOはこの挙動を示さず、透明電極上に微結晶性のP型層を直接的に堆積することを許容する。
【0008】
同様に、水分/空気透過バリアは、ZnO/Al又はNIP電池から作られる代換的な裏面反射体のような多くの他の代換的な電池設計に対して柔軟性を与えることになる。図1で示す現在適用される用途は、EVA又はPVBにおけるより厚い層を使用する。いずれの材料も、いくらかの水分/空気拡散を示す。TF電池設計を保護するために、モジュール端15及びTF電池間の距離は、できるだけ大きくなければならない。一方では、端15及びTF電池20間のデッドエリアは、基本的にモジュールの出力を減少させる。結果として、堆積するガラスプレートの全体の価値は、この未使用領域によって低下してしまう。
【0009】
一般に、封止方式に基づくガラスプレートは、余分の重量をモジュールに加える。モジュール域が小さい限り、これは主要な懸念ではない。ガラスサイズが1m領域を上回ると直ちに、モジュール重量は、ガラス厚さに応じて10kgを超えて増加する。封止ガラスの重量をこの重量に加えることによって、モジュールを載置するためにクレーン又は他の持上デバイスのような特別な取付ツールの使用が必要となりうる。ガラス背面プレートによるモジュール100の増加した重量は、エンドユーザ側でのモジュールの支持構造にも影響する。
【0010】
結果として(図1b)、ガラスベースの裏面に換えて、ポリマー(プラスチック)箔42ベースの電池カバー(背面保護部40)が使用されている。これらの方式は、通常、妥当な水分/空気透過値を得るために、可塑材料上に金属箔43を必要とする。この設計が使われる場合、他の問題が考慮されなければならない。例えば、近代のモジュール及び太陽電池技術は、モジュール上の電流を変化させるDC/ACコンバータ中において電流を頻繁に切り換えている。これらの電流の変化によって、金属後部箔43が充電されて、金属箔43と太陽電池モジュール100を保持しているフレーム90との間にアークを引き起されうる。これらのアークによって、太陽電池モジュール100の全損が生じうる。結果として、封止は、メタルフレーム90までの距離でセットされなければならない。そして、フレーム90及び封入された領域の間の距離が提供され、この距離によってガラス端15とエネルギー収集材料(TF電池20)の端との間の距離が増加する。対応して、ガラス基板20上のTF電池領域の一部は、太陽電池モジュール100上の活性領域に損失を与えて減少する。
【0011】
従来の背面箔60,50の手法は、薄膜電池を封止するために、箔金属−テドラー(登録商標)の組合せを使用している。この最終的なテドラー(登録商標)箔は、大部分は天気及び環境保護のために用いられ、高めの価格である。代換的な最終封止材料が、産業界で非常に感謝されうる。
【0012】
それにもかかわらず、太陽電池封止における主要な問題は、モジュール100の端15で起こる。その封止−基板界面は、付着問題に非常に弱い。この界面における毛細管効果による水分/空気クリープによって、電池の性能の破壊が現れうる。この種の毛細管効果は、接着される界面の不十分なクリーニングによって、又は、ガラス、背面箔又は接着剤の不適当なクリーニング又は取扱いによる接着問題によって強化されうる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
複合太陽光収集モジュールは、基板、薄膜太陽光収集電池、絶縁膜及び金属層を具備する。基板は、太陽光線を透過して、基板周辺端を有する。薄膜太陽光収集電池は、基板を透過する太陽光線の収集のために基板に隣接して配置され、電池周辺端を有する。電気絶縁膜は、基板に対向する薄膜太陽光収集電池の上方に配置され、絶縁周辺端を有する。金属層は、薄膜太陽光収集電池に対向する絶縁膜の上方に配置され、金属周辺端を有する。金属周辺端は、基板周辺端及び絶縁周辺端から内方にはめ込まれている。また、金属周辺端は、電池周辺端と少なくとも同一の広がりを有する。
【0014】
図1a及び図1bは、従来の太陽電池封止構造の横断面図を示す。
【0015】
図2は、背面保護部箔を使用する太陽電池封止構造の従来の設計を示す。
【0016】
図3aは、更なる太陽電池封止構造の横断面図を示す。
【0017】
図3bは、本発明の一実施例による太陽電池封止構造の横断面図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本願明細書において使用しているように、以下の略語は、以下の意味を有する。
TF電池:薄膜電池
PVB:ポリビニルブチラル
EVA:エチルビニルアセテート
テドラー(登録商標):デュポン社製のポリビニルフルオロイド箔
PVC:ポリ塩化ビニル
PE:ポリエチレン
PMMA:ポリメチルメタクリル酸(プレキシガラス(登録商標))
NIP:下記の積層TF電池構造を言う:n型ドープシリコン層−真性シリコン層−p型ドープシリコン層
PIN:下記の積層TF電池構造を言う:p型ドープシリコン層−真性シリコン層−n型ドープシリコン層
【0019】
また、本願明細書において使用されるように、複合太陽光収集モジュールは、前記モジュールの個々の要素が層状又は「スタックされた」態様の複数の層又は膜として提供される、全体的に積層された構造をいう。モジュールの各要素は、その要素に対する周辺端で終端する、実質的に平面の広がりを有し、そして、全体の複合モジュールの厚さがその個々の要素の全ての厚さの合計に等しくなるような、要素における平面の広がりに対して垂直な方向で測定される厚さを有する。「平面の広がり」とは、個々の要素が平坦及び平面でなければならないことを意味するものではなく、曲面を有する要素も使用されうる。この場合に生成される太陽光収集モジュールは、対応する曲面形状を有するであろう。
【0020】
本願で開示される発明は、図3に示すような封止方式を適用することによって、前述の課題に対処する。薄い絶縁膜70は、TF電池20上に適用される。この膜70頂部上に、金属材料で作製される他の膜80が、水分又は酸素に対する透過障害を提供するために堆積される。最後に、機械的及び電気的保護部40が、完全な封止アセンブリのために金属膜の頂部上に適用される。
【0021】
TF電池20に最も近い第1の極薄絶縁膜は、電気絶縁膜70である。従来技術に比して、この膜70は、典型的なEVA及びPVBの埋込材料30と比較してごく一部の厚さであるため、そしてそれ故、EVA及びPVBの埋込材料30と比較して、モジュール端から電池への水平方向の水分透過が10%未満に縮小されうる。
【0022】
好ましくは、膜70は、TF電池20によって覆われる基板10上に、スピンコート、ロールコート又は噴霧コートされうる。様々な有機及び無機材料が、用いられうる。例えば、プリント配線板層のために使用される樹脂は、市販されており、電気絶縁に関して良好な特性を示すため、非常に良好な選択物である。有機膜の最終的な厚さは、以下のものに依存する。すなわち、
a)膜70の材料:基本的な要件は、電気絶縁膜を形成することである。そこで、有機膜は、連続的でなければならず、許容されうる厚さの均一性を示さなければならない。例えば、PMMAは、1つの候補材料である。しかしながら、品質及び堆積方法に応じて、要求される厚さは、変化されうる。低い泡密度の高級な材料を想定すると、1μm膜は充分である。低級の材料は、より安価でありうるが、しかしながら泡及び空所(ボイド)密度が高く、そして、TF電池及び上部金属膜間のアーク路が可能であるため、より大きい厚さが必要でありうる。この場合、少なくとも1μmより大きい厚さが推奨され、例えば、泡及び空所密度といった要因に応じて、最大10μm又は20μmのものが使用されうる。指摘されるように、泡及び空所密度は重要である。従って、堆積方法は、膜厚さを決定するために必要不可欠である。例えば、スプレーコート膜は、スピンコート膜よりも、低い均一性とともに、より高い空所及び泡密度を示す。有機膜のために使用する材料は、単一の選択物に限られない。有機膜を使用する代わりに、無機膜が用いられうる(米国特許第6,407,329号参照)。
b)電気特性:絶縁膜70は、モジュールの電気特性(曲線因子(フィルファクタ)、電圧及び電流)が悪影響を受けないように十分に低い導電率を有さなければならない。
【0023】
一般に、絶縁膜70は、以下の基準によって最適化される。
a)電気的性質そして環境安定度に関して最適化された材料、
b)用途に対して公知の工業化及び自動化された処理。
【0024】
膜厚が低いので、空気に対する絶縁膜70の拡散断面積も同様に低く、そして、空気及び水分交換をほぼゼロに減少させる。この絶縁膜70頂部上に、金属層80が堆積する。金属層80は、例えば、Al、Cuであってもよく、そして、絶縁膜70上へ直接配置される。TF電池20は、金属層80中に埋められて、完全に環境から保護されている。全体の金属被覆は、いくつかの方法によって達成されうる。しかしながら、全てのTF層関連ガスに対して金属が極低の透過性を示すため、薄層の金属だけが必要とされる。従って、最高1、2ミクロン厚さの数(例えば2−3)ナノメートルの厚さの層が、適用される。我々の実験によって、厚さ100ナノメートルのアルミニウム膜が充分な封止能力を提供しうることが示された。しかしながら、金属膜80の層厚さは、得られた膜品質と同様に、使用される金属に強く依存することを指摘しなければならない。一般に、金属膜80は連続的でなければならず、そして、同一のセーフティマージンは、最終的な膜厚を定める前に適用されなければならない。膜堆積のための選択方法は、この種の薄層の速くて均一な堆積を受入可能な価格で許容する、スパッタリングでありうる。
【0025】
図3bの実施の形態に示すように、すでに、金属膜80は、絶縁膜70に位置合わせされる必要はない。すなわち、金属膜80の端は、絶縁膜70の端と同じ高さであるか、同一の広がりを有する必要はない。その代わりに、金属膜80は、金属膜80及びTF電池20との間に位置する絶縁膜70よりも大きな距離でモジュール100の端15から(更に、モジュール100を覆うメタルフレーム90から)はめ込まれている。図示の実施の形態において、絶縁膜70はモジュール端15まで延在する一方で、金属膜80はモジュール端15から離れてはめ込まれている。この配置によって、ガラス端15及び太陽電池モジュールを保持するメタルフレーム90に金属膜80の凹所が許容される。メタルフレーム90及び金属膜80間のギャップは、十分大きく、そして、TF電池20及び金属膜80の間の距離は、アーク問題を回避するために充分である。これにより、従来技術の配置に比して、エネルギー発生TF電池面積による非常に高いガラスの活用が可能となる。図3bと図3aとの比較によって、更に詳細にこの利点が例示される。図3aの場合、金属保護膜80及びガラス(モジュール)端15間の凹所が必要であり、モジュール端15から測定される約5−15mmのガラス領域が消費される。その距離の後、空気/水分の堅いシーリングのために必要である金属/箔配置が開始される。図3bにおいて例示される本発明の実施の形態において、金属膜80だけがはめ込まれている一方、絶縁膜70はガラス端15に接近している。これにより、金属膜80の端をTF電池20により近接させることができる(例えば0−4mm)。その理由は、絶縁層70が、金属膜80及びTF電池20のそれぞれの端を超えて十分に延在しており、電気アークが絶縁層70の端周りでこれらの間を跳び越えることができないからである。そこで、例示の実施の形態において、TF電池20は、ガラス基板10(モジュール)の端15に、約15mmのより近くに延在する。1100×1300のmmのガラス(モジュール)サイズを想定して、全ての周辺部についてTF電池20のさらに15mmの拡張によって生成される追加的な表面領域を計算すると、活性TF領域は、約1.35mから2.6%である約1.39mに増加する。
【0026】
絶縁膜70及び金属膜80の一つ以上の層の頂部上に、機械及び電気保護層40が、適用される。この機械的保護層40は、ソーラパネルの搭載時における切断等の機械の危害から、又は機械的な風化作用から、薄膜アセンブリを保護する。従来技術とは対照的に、この層40は、何らのガス透過特性をも示す必要がない。結果として、現在使用されているテドラー(登録商標)箔よりもむしろ低予算の材料が、使用されうる。開示された封止によって、大気ガスに晒されることに対して、TF電池20の非常に安定な絶縁が可能になる。結果として、水分感受性が高いTF電池材料が、用いられうる。これらの好ましい材料のうちの1つは、ボロンをドープしたZnOであり、このZnOは、高効率の電池に対して実行可能な候補のTCO(透明な伝導性酸化物)材料である。
【0027】
いくつかの効果は、前述の開示に基づいて達成されうる。
1.非常に安定な封止、湿気及び/又は高い温度に晒されるときに実質的な変位無く、寿命が延長される。
2.LPCVD(低圧化学蒸着)方法によって堆積するZnOといった材料は、より高い電池性能をもたらす正面のTCOとして適用されうる。
3.Agのような材料が、電池効率を増大及びコストを低減する裏面反射材料として用いられうる。
4.低温で堆積されるZnOのような材料は、白色反射体と併せて背面接触部に使用されうる。
5.透過性を縮小するため、モジュール端からTF電池までの距離は、モジュール毎の電池開口及び出力を上昇させて、減少されうる。
6.金属層が露出せず、又はメタルフレームに接近していないので、アーク又は寄生放電のリスクが存在しない。
【0028】
また、ガス絶縁の増加のため、NIP太陽電池が可能である。絶縁は、薄膜電池が水分又は大気のガスから保護されてなければならない全ての場合に用いられうる。
【0029】
本発明が特定の実施例に関して記載されているが、過度の実験無しに、そして、添付の請求の範囲に記載の本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更が当業者によってなされうることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1a】図1aは、従来の太陽電池封止構造の横断面図を示す。
【図1b】図1bは、従来の太陽電池封止構造の横断面図を示す。
【図2】図2は、背面保護部箔を使用する太陽電池封止構造の従来の設計を示す。
【図3a】図3aは、更なる太陽電池封止構造の横断面図を示す。
【図3b】図3bは、本発明の一実施例による太陽電池封止構造の横断面図を示す。
【符号の説明】
【0031】
15 モジュール端
20 TF電池
40 機械的及び電気的保護層
70 絶縁膜
80 金属膜
90 メタルフレーム
100 モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光線を透過する基板を備え、前記基板は、基板周辺端を有し、
前記基板を透過する太陽光線の収集のために前記基板に隣接して配置される薄膜太陽光収集電池を備え、前記薄膜太陽光収集電池は、電池周辺端を有し、
前記基板に対向する前記薄膜太陽光収集電池の上に堆積されて、絶縁周辺端を有する電気絶縁膜を備え、
前記薄膜太陽光収集電池に対向する前記絶縁膜の上に堆積されて、金属周辺端を有する金属層を備え、
前記金属周辺端は、前記基板周辺端及び前記絶縁周辺端から内方にはめ込まれ、
前記金属周辺端は、前記電池周辺端と少なくとも同一の広がりを有する、複合太陽光収集モジュール。
【請求項2】
前記金属周辺端は、前記電池周辺端と同一の広がりを有する、請求項1に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項3】
前記絶縁周辺端は、前記基板周辺端と同一の広がりを有する、請求項1又は2に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項4】
前記金属層は、前記基板周辺端の方へ前記電池周辺端を0〜4mm超えて延在している、請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項5】
前記金属周辺端は、前記基板周辺端から内方に5〜15mmはめ込まれている、請求項4に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項6】
前記絶縁膜に対向する前記金属層の上に堆積される機械的保護層を更に備え、前記機械的保護層は、前記基板と同一の広がりを有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項7】
前記基板は、ガラスで作製され、前記機械的保護層は、ガラス及び重合材料からなる群から選択される材料で作製されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項8】
前記太陽光収集電池は、ボロンをドープしたZnOの透明導電層を備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項9】
前記電気絶縁膜は、1μmから10μmの厚さを有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項10】
前記電気絶縁膜は、PMMAで作製される、請求項9に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項11】
前記金属層は、2μmから2nmの厚さを有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項12】
前記金属層は、約100nmの厚さを有する、請求項11に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項13】
前記金属層は、アルミニウム膜である、請求項1から12のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項14】
前記太陽光収集電池は、PIN構造を有する、請求項1から13のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項15】
前記太陽光収集電池は、NIP構造を有する、請求項1から13のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項16】
前記基板は、1100mm×1300mmの寸法を有し、これにより、4800mm長さの基板周辺端を定め、
前記金属周辺端は、前記基板周辺端から内方に5〜15mmはめ込まれ、
前記電池周辺端は、前記基板周辺端から内方に5〜19mmはめ込まれる、請求項1から15のいずれか1項に記載の太陽光収集モジュール。
【請求項17】
前記電気絶縁膜は、1μmから10μmの厚さを有し、
前記金属層は、2nmから2μmの厚さを有する、請求項16に記載の太陽光収集モジュール。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2008−536310(P2008−536310A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504602(P2008−504602)
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【国際出願番号】PCT/CH2006/000201
【国際公開番号】WO2006/108314
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(507288730)オーツェー・エリコン・バルザース・アーゲー (9)
【Fターム(参考)】