説明

宅内配電システム

【課題】配電系統に接続された機器の仕様に応じて、当該機器への駆動電力の供給要否を適切に判定し、当該機器の制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐ。
【解決手段】接続された電力線に所定の交流電力又は直流電力を供給する電力コントローラと、電力コントローラに接続される中継コントローラと、中継コントローラに接続される機器とを備え、機器は、電力蓄電部と、機器の駆動に関する電源情報を中継コントローラに送信する電源情報送信部とを備え、中継コントローラとの接続時に電源情報送信部は電力蓄電部を駆動源として電源情報を中継コントローラに送信し、中継コントローラは、電力コントローラの供給電力情報と機器から送信された電源情報とが一致するか否かを判定する電力種別判定部と、当該判定結果に従って電力コントローラの供給電力の導通を制御する電力供給制御部とを備え、供給電力情報と電源情報とが一致する際、電力供給制御部は電力コントローラの供給電力を導通させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の駆動電力種別及び駆動電圧値に合致する電力を供給する宅内配電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の家電機器は、交流電力である商用電源を入力して動作する制御回路を備えるものが多かった。しかし、今後、燃料電池及び太陽光発電装置等により得られる直流電力を家電機器に直接的に供給するためのシステムの提案が想定されるため、従来の交流電力を供給するためのシステムと直流電力を供給するためのシステムとが共存する配電システムが流行する可能性は高い。すなわち、このような配電システムの構築された家庭内においては、交流電力を電源とする家電機器と、直流電力を電源とする家電機器との混在が想定される。
【0003】
このような交流電力と直流電力とを供給することが可能な配電システムに家電機器を接続した場合、当該家電機器の制御回路又は周辺装置等の誤動作や破損を防ぐために、当該家電機器に必要とされる電力種別及び電圧値と異なる電力種別及び電圧値の電源に接続されないように注意する必要がある。なお、家電機器に最適な種類の電力を供給するものとして、例えば特許文献1がある。
【0004】
特許文献1には、コンセントに複数の異なった電源を供給すると共に、当該コンセントに接続された家庭内の電力機器の電源種別を確認して、当該電力機器の電源として最適な種類の電源を当該電力機器に接続する負荷制御装置が開示されている。
【0005】
特許文献1に開示されている負荷制御装置100a及び100bと集中表示装置101との接続の様子について図10を参照して説明する。図10は、負荷制御装置100a及び100bと集中表示装置101との接続を示すブロック図である。負荷制御装置100a及び100bは、家庭内等における所望の複数個所に設けられ、図10に示すように、AC200[V]の電源線と、AC100[V]の電源線と、DC200[V]の電源線とにそれぞれ接続されている。更に、図10においては、負荷制御装置100a及び100b内のデータ伝送装置が、データバスを介して、集中表示装置101に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平03−149778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したような交流電力を電源とする家電機器と、直流電力を電源とする家電機器とのいずれにも必要な電力を供給可能な宅内配電システムにおいては、家電機器がユーザにより配電系統に誤接続された場合、当該配電系統から当該家電機器に対して必要な電力が供給されない、又は必要以上の電力が供給されることがあった。このため、家電機器内の制御回路又は周辺装置が動作しない又は破損するという問題点があった。
【0008】
本発明は、前述従来の問題点を解決するものであって、配電系統に接続された機器の仕様に応じて当該機器への駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器の制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐ宅内配電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するために、本発明の宅内配電システムは、接続された電力線に対応して所定の交流電力又は直流電力を供給する電力コントローラと、前記電力線を介して前記電力コントローラに接続される中継コントローラと、前記中継コントローラに接続される機器と、を備え、前記機器は、電力蓄電部と、当該機器の駆動に関する電源情報を前記中継コントローラに送信する電源情報送信部とを備え、前記中継コントローラに接続された際に、前記電源情報送信部は前記電力蓄電部を駆動源として前記電源情報を前記中継コントローラに送信し、前記中継コントローラは、前記電力コントローラにより供給された電力に関する供給電力情報と、前記機器により送信された前記電源情報とが一致するか否かを判定する電力種別判定部と、当該電力種別判定部の判定結果に従って前記電力コントローラにより供給された電力の前記機器への導通を制御する電力供給制御部とを備え、前記供給電力情報と前記電源情報とが一致すると判定された際、前記電力供給制御部は前記電力コントローラにより供給された電力を前記機器へ導通することを特徴とする。
【0010】
これにより、配電系統に接続された機器の仕様に応じて当該機器への駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器の制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る宅内配電システムによれば、配電系統に接続された機器の仕様に応じて、当該機器への駆動電力の供給要否を適切に判定し、当該機器の制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態1の宅内配電システムの全体構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1の宅内配電システムにおける中継コントローラ及び機器の各構成を示すブロック図
【図3】実施の形態1の宅内配電システムの動作を説明するフローチャート
【図4】全ての各機器が適正に接続された様子の一例を示す説明図
【図5】一部の機器が誤って接続された様子の一例を示す説明図
【図6】実施の形態2の宅内配電システムの動作を説明するフローチャート
【図7】実施の形態3の宅内配電システムにおける中継コントローラ及び機器の各構成を示すブロック図
【図8】実施の形態3の宅内配電システムの動作を説明するフローチャート
【図9】実施の形態4の宅内配電システムにおける電力コントローラ及び中継コントローラ及び機器の各構成を示すブロック図
【図10】従来の負荷制御装置と集中表示装置との接続を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0013】
第1の発明は、接続された電力線に所定の交流電力又は直流電力を供給する電力コントローラと、電力線を介して電力コントローラに接続される中継コントローラと、中継コントローラに接続される機器とを備え、機器は、電力蓄電部と、当該機器の駆動に関する電源情報を中継コントローラに送信する電源情報送信部とを備え、中継コントローラに接続された際に、電源情報送信部は電力蓄電部を駆動源として電源情報を中継コントローラに送信し、中継コントローラは、電力コントローラにより供給された電力に関する供給電力情報と機器により送信された電源情報とが一致するか否かを判定する電力種別判定部と、当該電力種別判定部の判定結果に従って電力コントローラにより供給された電力の機器への導通を制御する電力供給制御部とを備え、供給電力情報と電源情報とが一致すると判定された際、電力供給制御部は電力コントローラにより供給された電力を機器へ導通するものである。
【0014】
これにより、配電系統に接続された機器の仕様に応じて当該機器への駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器の制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【0015】
第2の発明は、特に第1の発明の中継コントローラが、電力コントローラにより供給された電力の供給電力情報を判定する供給電力判定部と、機器により送信された電源情報を受信する電源情報受信部とを備え、供給電力判定部は当該判定された供給電力情報を電力種別判定部に出力し、電源情報受信部は当該受信された電源情報を電力種別判定部に出力するものである。
【0016】
これにより、電力コントローラに供給された電力の供給電力情報を的確に判定することができ、更に、機器により送信された電源情報を適正に受信したことを把握することができるため、配電系統に接続された機器の仕様に応じて当該機器への駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器の制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【0017】
第3の発明は、特に第2の発明の電力種別判定部が、電源情報受信部により出力された電源情報を取得した後に、電力コントローラにより供給された電力に関する供給電力情報を判定するように供給電力判定部に指示するものである。
【0018】
これにより、電力コントローラにより供給された電力に関する供給電力情報を常時判定する必要がなくなり、供給電力判定部は電力種別判定部による指示を取得した後に供給電力情報を判定すれば良いため、供給電力判定部による消費電力を低減することができる。
【0019】
第4の発明は、特に第1〜第3の発明のうちいずれかの発明の機器が、中継コントローラを介して電力コントローラにより供給された電力が導通されている際に、電力コントローラにより供給された電力の一部を電力蓄電部に充電するものである。
【0020】
これにより、機器が駆動している際に当該機器の有する電力蓄電部に電力を充電することができるため、電力蓄電部により充電されている電力がなくなった場合に必要な電池交換の手間を省くことができ、利便性の高い機器利用が可能となる。
【0021】
第5の発明は、特に第4の発明の機器が、電力蓄電部に電力コントローラにより供給された電力の電力蓄電部への導通を制御する蓄電制御部とを備え、蓄電制御部は、電力コントローラにより供給された電力を電力蓄電部へ導通する。
【0022】
これにより、機器が駆動している際に、当該機器に供給された電力を電力蓄電部に導通することにより電力を適切に充電することができるため、電力蓄電部により充電されている電力がなくなった場合に必要な電池交換の手間を省くことができ、利便性の高い機器利用が可能となる。
【0023】
第6の発明は、特に第1〜第5のうちいずれかの発明の機器が、機器の平均的な消費電力に関する情報を含む機器情報を保持して、中継コントローラを介して電力コントローラにより供給された電力が導通された際に機器情報を中継コントローラに送信し、中継コントローラが機器により送信された機器情報を電力コントローラに送信し、電力コントローラが中継コントローラにより送信された機器情報を分析すると共に機器情報に含まれる平均的な消費電力に基づいて所定の交流電力又は直流電力を供給するものである。
【0024】
これにより、機器が駆動している際に電力コントローラが当該機器の機器情報を分析して、当該機器に対して供給される直流電力又は交流電力におけるエネルギーロスを最小限にすることができる。
【0025】
第7の発明は、特に第1〜第5のうちいずれかの発明の機器が、機器に対する待機電力の必要性又は高頻度の使用時間帯に関する情報を含む機器情報を保持して、中継コントローラを介して電力コントローラにより供給された電力が導通された際に機器情報を中継コントローラに送信し、中継コントローラが機器により送信された機器情報を電力コントローラに送信し、電力コントローラが中継コントローラにより送信された機器情報を分析すると共に機器情報に含まれる待機電力の必要性又は高頻度の使用時間帯に関する情報に基づいて電気料金の安い所定の時間帯に所定の交流電力又は直流電力を充電するものである。
【0026】
これにより、機器が駆動している際に電力コントローラが当該機器の機器情報を分析して、当該機器に対して供給される直流電力又は交流電力の使用に対する電気料金の削減を効率的に図ることができる。
【0027】
本発明は、第1の発明から第7の発明の要部を実施の形態とすることにより本発明の目的を達成できるため、各請求項に対応する実施の形態の詳細を、以下に図面を参照しながら説明し、本発明を実施するための最良の形態の説明とする。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各実施の形態の説明において、同一構成並びに同一作用効果を奏するところには、同一符号を付して重複した説明を行わないものとする。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における宅内配電システム50の構成を示すブロック図である。
【0029】
図1に示すように、本実施の形態1における宅内配電システム50は、電力コントローラ10と、複数の中継コントローラ20a〜20iと、複数の機器30a〜30iとを備える。電力コントローラ10と、3つの中継コントローラ20a〜20cとは、当該電力コントローラ10と各々の中継コントローラ20a〜20cとの間で高圧直流電力が授受される高圧直流電力線L1を介してそれぞれ並列接続されている。
【0030】
電力コントローラ10と、3つの中継コントローラ20d〜20fとは、当該電力コントローラ10と各々の中継コントローラ20d〜20fとの間で低圧直流電力が授受される低圧直流電力線L2を介してそれぞれ並列接続されている。
【0031】
電力コントローラ10と、3つの中継コントローラ20g〜20iとは、当該電力コントローラ10と各々の中継コントローラ20g〜20iとの間で交流電力が授受される交流電力線L3を介してそれぞれ並列接続されている。
【0032】
中継コントローラ20aと、機器30aとは、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力が中継コントローラ20aを中継して供給される高圧直流電力線L4を介して直列接続されている。同様に、中継コントローラ20bと機器30bとは高圧直流電力線L5を介して直列接続され、中継コントローラ20cと機器30cとは高圧直流電力線L6を介して直列接続されている。
【0033】
中継コントローラ20dと、機器30dとは、電力コントローラ10により供給された低圧直流電力が中継コントローラ20dを中継して供給される低圧直流電力線L7を介して直列接続されている。同様に、中継コントローラ20eと機器30eとは低圧直流電力線L8を介して直列接続され、中継コントローラ20fと機器30fとは低圧直流電力線L9を介して直列接続されている。
【0034】
中継コントローラ20gと、機器30gとは、電力コントローラ10により供給された交流電力が中継コントローラ20gを中継して供給される交流電力線L10を介して直列接続されている。同様に、中継コントローラ20hと機器30hとは交流電力線L11を介して直列接続され、中継コントローラ20iと機器30iとは交流電力線L12を介して直列接続されている。
【0035】
電力コントローラ10は、例えば家庭内等に配設される一種の配電系統であり、商用電源1から所定の交流電力の供給を受けると共に、太陽電池2、燃料電池3及び蓄電池4によりそれぞれ蓄電された直流電力の供給を受ける。電力コントローラ10は、接続されている高圧直流電力線L1を介して中継コントローラ20a〜20cに対して等価な高圧直流電力を供給する。電力コントローラ10は、接続されている低圧直流電力線L2を介して中継コントローラ20d〜20fに対して等価な低圧直流電力を供給する。また、電力コントローラ10は、接続されている交流電力線L3を介して中継コントローラ20g〜20iに対して等価な交流電力を供給する。
【0036】
中継コントローラ20aは、高圧直流電力線L1を介して接続されている電力コントローラ10から高圧直流電力の供給を受けると共に、中継コントローラ20aと機器30aとの間で所定の導通条件が成立した際に、高圧直流電力線L4を介して当該電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を機器30aに供給する。なお、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の中継コントローラ20b及び20cへの供給については中継コントローラ20aと同様であるため、中継コントローラ20b及び20cへの供給に関する説明は省略する。
【0037】
中継コントローラ20dは、低圧直流電力線L2を介して接続されている電力コントローラ10から低圧直流電力の供給を受けると共に、中継コントローラ20dと機器30dとの間で所定の導通条件が成立した際に、低圧直流電力線L7を介して当該電力コントローラ10により供給された低圧直流電力を機器30dに供給する。なお、電力コントローラ10により供給された低圧直流電力の中継コントローラ20e及び20fへの供給については中継コントローラ20dと同様であるため、中継コントローラ20e及び20fへの供給に関する説明は省略する。
【0038】
中継コントローラ20gは、交流電力線L3を介して接続されている電力コントローラ10から交流電力の供給を受けると共に、中継コントローラ20gと機器30dとの間で所定の導通条件が成立した際に、交流電力線L10を介して当該電力コントローラ10により供給された交流電力を機器30gに供給する。なお、電力コントローラ10により供給された交流電力の中継コントローラ20h及び20iへの供給については中継コントローラ20gと同様であるため、中継コントローラ20h及び20iへの供給に関する説明は省略する。
【0039】
機器30aは、例えば家電機器等の高圧直流電力を駆動源として動作するものであり、中継コントローラ20aと機器30aとの間で所定の導通条件が成立した際に、高圧直流電力線L4を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受ける。機器30aは、この供給された高圧直流電力を駆動源として動作する。なお、機器30b及び30cは機器30aと同様に高圧直流電力を駆動源として動作するものであるため、機器30b及び30cの説明は省略する。
【0040】
機器30dは、例えばPC(Personal Computer)又はLED照明等に例示されるような低圧直流電力を駆動源として動作するものであり、中継コントローラ20dと機器30dとの間で所定の導通条件が成立した際に、低圧直流電力線L7を介して電力コントローラ10により供給された低圧直流電力の供給を受ける。機器30dは、この供給された低圧直流電力を駆動源として動作する。なお、機器30e及び30fは機器30dと同様に低圧直流電力を駆動源として動作するものであるため、機器30e及び30fの説明は省略する。
【0041】
機器30gは、例えば家電機器等の交流電力を駆動源として動作するものであり、中継コントローラ20gと機器30gとの間で所定の導通条件が成立した際に、交流電力線L10を介して電力コントローラ10により供給された交流電力の供給を受ける。機器30gは、この供給された交流電力を駆動源として動作する。なお、機器30h及び30iは機器30gと同様に交流電力を駆動源として動作するものであるため、機器30h及び30iの説明は省略する。
【0042】
前述した中継コントローラ20a,20d,20g及び機器30a,30d,30gのうち、中継コントローラ20a及び機器30aの詳細な構成について図2を参照して説明する。図2は、実施の形態1の宅内配電システム50における中継コントローラ20a及び機器30aの構成を示すブロック図である。なお、中継コントローラ20d,20gは、低圧直流電力線L2を介して電力コントローラ10により供給された低圧直流電力を駆動源として動作する点を除き、中継コントローラ20aと同様の構成を備える。また、機器30d,30gは、交流電力線L3を介して電力コントローラ10により供給された交流電力を駆動源として動作する点を除き、機器30aと同様の構成を備える。
【0043】
図2に示すように、中継コントローラ20aは、供給電力判定部21aと、電源情報受信部22aと、電力種別判定部23aと、電力供給制御部24aと、リレー部25aとを備える。
【0044】
供給電力判定部21aは、電力量計等により構成されるものであり、高圧直流電力線L1を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報Kを常時、判定している。供給電力判定部21aは、この判定された供給電力情報Kを電力種別判定部23aに出力する。この供給電力情報Kには、電力コントローラ10により供給された電力の種別が高圧直流であることを示す供給電力種別K1と、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給電圧値K2とが含まれる。
【0045】
電源情報受信部22aは、機器30aが高圧直流電力線L4に接続された際に電源情報送信部33aにより送信された電源情報Dを受信する。電源情報受信部22aは、当該受信された電源情報Dを電力種別判定部23aに出力する。この電源情報Dには、機器30aの駆動に必要な電力種別が高圧直流であることを示す駆動電力種別D1と、当該機器30aの駆動に必要な駆動電圧値D2とが含まれる。
【0046】
電力種別判定部23aは、供給電力判定部21aにより出力された供給電力情報Kと、電源情報受信部22aにより出力された電源情報Dとを取得する。電力種別判定部23aは、供給電力判定部21aから取得された供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致するか否か判定する。これら供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致すると判断された場合には、電力種別判定部23aは、中継コントローラ20aと機器30aとの間で導通条件が成立したとして、リレー部25aの接点J1及びJ2を閉じる旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。供給電力種別K1と駆動電力種別D1とが一致しない、又は、供給電圧値K2と駆動電圧値D2とが一致しないと判断された場合には、電力種別判定部23aは、中継コントローラ20aと機器30aとの間で導通条件が成立しなかったとして、リレー部25aの接点J1及びJ2を開ける旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。
【0047】
電力供給制御部24aは、電力種別判定部23aにより供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致すると判定された場合に、電力種別判定部23aにより出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を閉じるようにリレー部25aを制御する。電力供給制御部24aは、電力種別判定部23aにより供給電力種別K1と駆動電力種別D1とが一致しない、又は、供給電圧値K2と駆動電圧値D2とが一致しないと判定された場合に、電力種別判定部23aにより出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を開けるようにリレー部25aを制御する。
【0048】
リレー部25aは、電力供給制御部24aの制御により接点J1及びJ2を閉じることにより、高圧直流電力線L4を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を機器30aへ導通する。リレー部25aは、電力供給制御部24aの制御により接点J1及びJ2を開けることにより、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の機器30aへの導通を遮断する。なお、リレー部25aの代わりに、トランジスタを用いても良い。
【0049】
図2において、機器30aは、制御回路31aと、電力蓄電部32aと、電源情報送信部33aとを備える。機器30aは、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を駆動源として動作する。
【0050】
制御回路31aは、機器30aが高圧直流電力線L4に接続されて中継コントローラ20aと機器30aとの間で前述した導通条件が成立した際に、中継コントローラ20aを介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受ける。制御回路31aは、中継コントローラ20aを介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を駆動源として機器30aの動作を制御する。より具体的には、制御回路31aは、電力種別判定部23aにより供給電力情報Kと電源情報Dとが一致したと判定された場合には、中継コントローラ20aを介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を駆動源として機器30aの動作を制御する。
【0051】
電力蓄電部32aは、二次電池等で構成されるものであり、機器30a内に予め設けられる。電力蓄電部32aは、機器30aが電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受けていない場合、すなわち、制御回路31aが動作していない場合に、電源情報送信部33aを動作させるために必要な電力を蓄電している。なお、電力蓄電部32aには、制御回路31aを動作させるために必要な電力は蓄電される必要はないが、電源情報送信部33aの駆動に必要な電力が少なくとも蓄電されていることが好ましい。
【0052】
電源情報送信部33aは、内部に電源情報Dを有するものであり、電力蓄電部32aに蓄電された電力を駆動源として、高圧直流電力線L4を介して接続された中継コントローラ20aに当該電源情報Dを送信する。
【0053】
図3は、本実施の形態1の宅内配電システム50の動作を示すフローチャートである。中継コントローラ20aの供給電力判定部21aは、高圧直流電力線L1を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報Kを常時、判定している(S11)。供給電力判定部21aは、この判定された供給電力情報Kを電力供給判定部23aに出力する。
【0054】
高圧直流電力を駆動源として動作する機器30aが高圧直流電力線L4に接続された場合(S12のYES)、機器30aの電源情報送信部33aは、機器30a内の電力蓄電部32aに蓄電された電力を駆動源として、高圧直流電力線L4を介して接続された中継コントローラ20aに当該電源情報Dを送信する(S13)。なお、このとき、機器30aには電力コントローラ10により供給された高圧直流電力が供給されていないため、機器30a内の制御回路31aは動作していない。
【0055】
中継コントローラ20aの電源情報受信部22aは、機器30aの電源情報送信部33aにより送信された電源情報Dを受信する(S14)。電源情報受信部22aは、この受信された電源情報Dを電力供給判定部23aに出力する。
【0056】
中継コントローラ20aの電力種別判定部23aは、供給電力判定部21aにより出力された供給電力情報Kと、電源情報受信部22aにより出力された電源情報Dとを取得する。電力種別判定部23aは、供給電力判定部21aから取得された供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致するか否か判定する(S15)。
【0057】
供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1と電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1とが一致しない場合、又は、供給電力情報Kに含まれる供給電圧値K2と電源情報Dに含まれる駆動電圧値D2とが一致しない場合(S15のNO)、電力種別判定部23aは、中継コントローラ20aのリレー部25aの接点J1及びJ2を開ける旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。中継コントローラ20aの電力供給制御部24aは、この出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を開けるようにリレー部25aを制御する。この場合には、中継コントローラ20aは電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の機器30aへの導通を遮断して機器30aへの高圧直流電力を導通しないため、機器30aの駆動源である高圧直流電力は供給されない(S18)。
【0058】
供給電力判定部21aから取得された供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致する場合(S15のYES)、電力種別判定部23aは、中継コントローラ20aのリレー部25aの接点J1及びJ2を閉じる旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。中継コントローラ20aの電力供給制御部24aは、この出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を閉じるようにリレー部25aを制御する。この場合には、中継コントローラ20aは電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の機器30aへ導通するため、機器30aの駆動源である高圧直流電力が供給される(S16)。機器30aは、この供給された高圧直流電力を駆動源として動作する(S17)。
【0059】
図4は、図1に示す宅内配電システム50の全ての各機器30a〜30iが適正に接続された様子の一例を示す説明図である。図4においては、高圧直流電力を駆動源として動作する機器30a〜30cが高圧直流電力線L4〜L6にそれぞれ接続された際に送信された各電源情報Dと、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給電力情報Kとがそれぞれ一致すると中継コントローラ20a〜20cにより判定される。従って、各機器30a〜30cには高圧直流電力線L4〜L6を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力が供給され、各機器30a〜30cは当該供給された高圧直流電力を駆動源として動作する。
【0060】
同様に、低圧直流電力を駆動源として動作する機器30d〜30fが低圧直流電力線L7〜L9にそれぞれ接続された際に送信された各電源情報Dと、電力コントローラ10により供給された低圧直流電力の供給電力情報Kとがそれぞれ一致すると中継コントローラ20d〜20fにより判定される。従って、各機器30d〜30fには低圧直流電力線L7〜L9を介して電力コントローラ10により供給された低圧直流電力が供給され、各機器30d〜30fは当該供給された低圧直流電力を駆動源として動作する。
【0061】
同様に、交流電力を駆動源として動作する機器30g〜30iが交流電力線L10〜L12にそれぞれ接続された際に送信された各電源情報Dと、電力コントローラ10により供給された交流電力の供給電力情報Kとがそれぞれ一致すると中継コントローラ20g〜20iにより判定される。従って、各機器30g〜30iには交流電力線L10〜L12を介して電力コントローラ10により供給された交流電力が供給され、各機器30g〜30iは当該供給された交流電力を駆動源として動作する。
【0062】
図5は、図1に示す宅内配電システム50の各機器30a〜30iのうち一部の機器30b及び30iが誤って接続された様子の一例を示す説明図である。図4と図5との差異について説明する。図5においては、交流電力を駆動源として動作する機器30iが高圧直流電力線L5に接続された際に送信された電源情報Dと、高圧直流電力線L1を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給電力情報Kとが一致しないと中継コントローラ20bにより判定される。従って、中継コントローラ20bは、高圧直流電力線L1を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を機器30iに供給しない。このため、機器30iには高圧直流電力が供給されないため、機器30iの制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【0063】
同様に、高圧直流電力を駆動源として動作する機器30bが交流電力線L12に接続された際に送信された電源情報Dと、交流電力線L3を介して電力コントローラ10により供給された交流電力の供給電力情報Kとが一致しないと中継コントローラ20iにより判定される。従って、中継コントローラ20iは、交流電力線L3を介して電力コントローラ10により供給された交流電力を機器30bに供給しない。このため、機器30bには交流電力が供給されないため、機器30bの制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【0064】
以上のように、本実施の形態1においては、中継コントローラ20aの電力種別判定部23aにより、常時判定されている電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給電力情報Kと、機器30aにより送信された電源情報Dとが一致するか否かが判定される。供給電力情報Kと電源情報Dとが一致する場合に限り、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力は、中継コントローラ20aを中継して機器30aへ導通される。機器30aは、この導通された高圧直流電力を駆動源として動作する。また、電源情報Dは、機器30aの制御回路31aが動作していない場合であっても、電力蓄電部32aに予め蓄電された電力を駆動源として電源情報送信部33aにより中継コントローラ20aに送信される。従って、配電系統である電力コントローラ10に接続された機器30a〜30iの仕様に応じて当該機器30a〜30iへの駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器30a〜30iの制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【0065】
(実施の形態2)
実施の形態1において、図2に示す供給電力判定部21aは、高圧直流電力線L1を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報Kを常時、判定している。しかし、実施の形態1における供給電力判定部21aは供給電力情報Kを常時判定するため、当該供給電力判定部21aにおける消費電力は増大する可能性がある。そこで、本実施の形態2では、供給電力判定部21’aは、電力種別判定部23’aにより所定の指示信号を入力した場合に、当該指示に基づいて供給電力情報K’を判定する。以下の本実施の形態2の構成に関する説明においては、実施の形態1の構成に関する差異についてのみ説明し、同一の構成及び当該構成の内容に関しては当該説明を省略する。
【0066】
本実施の形態2において、中継コントローラ20aの供給電力判定部21’aは、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報K’を判定する旨の指示信号を電力種別判定部23’aにより入力した場合、当該指示信号に基づいて当該供給電力情報K’を判定する。供給電力判定部21’aは、この判定された供給電力情報K’を電力種別判定部23’aに出力する。
【0067】
中継コントローラ20aの電力種別判定部23’aは、電源情報受信部22aにより出力された電源情報Dを取得した場合、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報K’を判定する旨の指示信号を供給電力判定部21’aに出力する。
【0068】
電力種別判定部23’aは、供給電力判定部21’aから取得された供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致するか否か判定する。これら供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致すると判断された場合には、電力種別判定部23’aは、中継コントローラ20aと機器30aとの間で導通条件が成立したとして、リレー部25aの接点J1及びJ2を閉じる旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。供給電力種別K1と駆動電力種別D1とが一致しない、又は、供給電圧値K2と駆動電圧値D2とが一致しないと判断された場合には、電力種別判定部23’aは、中継コントローラ20aと機器30aとの間で導通条件が成立しなかったとして、リレー部25aの接点J1及びJ2を開ける旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。
【0069】
図6は、本実施の形態2の宅内配電システム50の動作を示すフローチャートである。図6においても、実施の形態1における図3の説明と同様に、図1に示す点線Aに囲まれる中継コントローラ20a及び機器30aについて説明する。
【0070】
高圧直流電力を駆動源として動作する機器30aが高圧直流電力線L4に接続された場合(S21のYES)、機器30aの電源情報送信部33aは、機器30a内の電力蓄電部32aに蓄電された電力を駆動源として、高圧直流電力線L4を介して接続された中継コントローラ20aに当該電源情報Dを送信する(S22)。なお、このとき、機器30aには電力コントローラ10により供給された高圧直流電力が供給されていないため、機器30a内の制御回路31aは動作していない。
【0071】
中継コントローラ20aの電源情報受信部22aは、機器30aの電源情報送信部33aにより送信された電源情報Dを受信する(S23)。電源情報受信部22aは、この受信された電源情報Dを電力種別判定部23’aに出力する。
【0072】
中継コントローラ20aの電力種別判定部23’aは、機器30aの電源情報受信部22aにより出力された電源情報Dを取得した場合、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報K’を判定する旨の指示信号を供給電力判定部21’aに出力する(S24)。
【0073】
中継コントローラ20aの供給電力判定部21’aは、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報K’を判定する旨の指示信号を電力種別判定部23’aにより取得した場合、当該指示信号に基づいて当該供給電力情報K’を判定する(S25)。供給電力判定部21’aは、この判定された供給電力情報K’を電力種別判定部23’aに出力する。
【0074】
供給電力情報K’に含まれる供給電力種別K1’と電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1とが一致しない場合、又は、供給電力情報Kに含まれる供給電圧値K2’と電源情報Dに含まれる駆動電圧値D2とが一致しない場合(S26のNO)、電力種別判定部23’aは、中継コントローラ20aのリレー部25aの接点J1及びJ2を開ける旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。中継コントローラ20aの電力供給制御部24aは、この出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を開けるようにリレー部25aを制御する。この場合には、中継コントローラ20aは電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の機器30aへの導通を遮断して機器30aへの高圧直流電力を導通しないため、機器30aの駆動源である高圧直流電力は供給されない(S29)。
【0075】
供給電力判定部21’aから取得された供給電力情報K’に含まれる供給電力種別K1’及び供給電圧値K2’と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致する場合(S26のYES)、電力種別判定部23’aは、中継コントローラ20aのリレー部25aの接点J1及びJ2を閉じる旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。中継コントローラ20aの電力供給制御部24aは、この出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を閉じるようにリレー部25aを制御する。この場合には、中継コントローラ20aは電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の機器30aへ導通するため、機器30aの駆動源である高圧直流電力が供給される(S27)。機器30aは、この供給された高圧直流電力を駆動源として動作する(S28)。
【0076】
以上のように、本実施の形態2においては、中継コントローラ20aの電源情報受信部22aにより機器30aの電源情報Dが取得された場合に、中継コントローラ20aの電力種別判定部23’aは、電力コントローラ10により供給された電力の供給電力情報K’を判定する旨の指示信号を供給電力判定部21’aに出力する。中継コントローラ20aの供給電力判定部21’aは、この指示信号に基づいて、電力コントローラ10により供給された電力の供給電力情報K’を判定する。供給電力判定部21’aは、この判定された供給電力情報K’を電力種別判定部23’aに出力する。
【0077】
中継コントローラ20aの電力種別判定部23’aにより、供給電力情報K’と電源情報Dとが一致するか否かが判定される。供給電力情報K’と電源情報Dとが一致する場合に限り、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力は、中継コントローラ20aにより機器30aへ導通される。機器30aは、この導通された高圧直流電力を駆動源として動作する。また、電源情報Dは、機器30aの制御回路31aが動作していない場合であっても、電力蓄電部32aに予め蓄電された電力を駆動源として電源情報送信部33aにより中継コントローラ20aに送信される。
【0078】
従って、配電系統である電力コントローラ10に接続された機器30a〜30iの仕様に応じて当該機器30a〜30iへの駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器30a〜30iの制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。更に、本実施の形態2によれば、電力コントローラ10により供給された電力の供給電力情報K’は常時判定される必要がなくなり、供給電力判定部21’aは、電力種別判定部23’aにより出力された指示信号に応じて判定すれば良い。このため、実施の形態1に比べて、供給電力判定部21’aにおける消費電力を低減することができる。
【0079】
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3の宅内配電システム50の構成を示すブロック図である。実施の形態1の宅内配電システム50が本実施の形態3の宅内配電システム50と異なる点は、機器30aの構成である。この点以外は実施の形態1と同様であり、図7において、図2と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。以下、本実施の形態3において実施の形態1と異なる機器30aの構成について説明することとし、中継コントローラ20aの構成に関する説明は省略する。
【0080】
図7において、機器30aは、制御回路31’aと、電力蓄電部32’aと、電源情報送信部33aと、蓄電制御部34aと、リレー部35aとを備える。機器30aは、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を駆動源として動作する。
【0081】
制御回路31’aは、機器30’aが高圧直流電力線L4に接続されて中継コントローラ20aと機器30’aとの間で前述した導通条件が成立した際に、中継コントローラ20aを介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受ける。制御回路31’aは、中継コントローラ20aを介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を駆動源として機器30’aの動作を制御する。より具体的には、制御回路31’aは、中継コントローラ20aの電力種別判定部23aにより供給電力情報Kと電源情報Dとが一致したと判定された場合に、中継コントローラ20aを介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力を駆動源として機器30’aの動作を制御する。また、制御回路31’aは、機器30’aが電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受けて動作している場合には、リレー部35aの接点J3及びJ5を閉じる旨の制御信号を蓄電制御部34aに出力する。
【0082】
電力蓄電部32’aは、二次電池等で構成されるものであり、機器30’a内に予め設けられる。電力蓄電部32’aには、制御回路31’aにより出力された制御信号に基づいて蓄電制御部34aがリレー部35aの接点J3及びJ5を閉じることにより、電力コントローラ10により供給された電力の一部が充電される。なお、電力蓄電部32’aには、制御回路31’aを動作させるために必要な電力は蓄電されていないが、電源情報送信部33a及び蓄電制御部34aを動作させるために必要な電力を少なくとも蓄電されていることが好ましい。
【0083】
電源情報送信部33aは、内部に電源情報Dを有するものであり、電力蓄電部32’aに蓄電された電力を駆動源として、高圧直流電力線L4を介して接続された中継コントローラ20aに当該電源情報Dを送信する。
【0084】
蓄電制御部34aは、機器30’aが電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受けて動作している場合に、制御回路31’aにより出力された制御信号に基づいて、リレー部35aの接点J3及びJ5を閉じるようにリレー部35aを制御する。蓄電制御部34aは、機器30’aが電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受けて動作していない場合に、電力蓄電部32’aにより蓄電された電力を駆動源として、リレー部35aの接点J3及びJ4を閉じるように制御する。
【0085】
リレー部35aは、蓄電制御部34aの制御により接点J3及びJ5を閉じることにより、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の一部を電力蓄電部32’aへ導通する。リレー部35aは、蓄電制御部34aの制御により接点J3及びJ4を閉じることにより、電力蓄電部32’aにより蓄電された電力を電源情報送信部33aへ導通する。
【0086】
図8は、本実施の形態3の宅内配電システム50の動作を示すフローチャートである。供給電力判定部21aは、高圧直流電力線L1を介して電力コントローラ10により供給された高圧直流電力に関する供給電力情報Kを常時、判定している(S31)。供給電力判定部21aは、この判定された供給電力情報Kを電力種別判定部23aに出力する。
【0087】
高圧直流電力を駆動源として動作する機器30’aが高圧直流電力線L4に接続された場合(S32のYES)、機器30’aの電源情報送信部33aは、電力蓄電部32’aに蓄電された電力を駆動源として、高圧直流電力線L4を介して接続された中継コントローラ20aに当該電源情報Dを送信する(S33)。
【0088】
電源情報受信部22aは、電源情報送信部33aにより送信された電源情報Dを受信する(S34)。電源情報受信部22aは、この受信された電源情報Dを電力供給判定部23aに出力する。
【0089】
電力種別判定部23aは、供給電力判定部21aにより出力された供給電力情報Kと、電源情報受信部22aにより出力された電源情報Dとを取得する。電力種別判定部23aは、供給電力判定部21aから取得された供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1及び供給電力量K2と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致するか否か判定する(S35)。
【0090】
供給電力判定部21aから取得された供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致しない場合(S35のNO)、電力種別判定部23aは、リレー部25aの接点J1及びJ2を開ける旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。電力供給制御部24aは、この出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を開けるようにリレー部25aを制御する。この場合には、中継コントローラ20aは電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の機器30’aへの導通を遮断して機器30’aへの高圧直流電力を導通しないため、機器30’aの駆動源である高圧直流電力は供給されない(S38)。
【0091】
供給電力判定部21aから取得された供給電力情報Kに含まれる供給電力種別K1及び供給電圧値K2と、電源情報受信部22aから取得された電源情報Dに含まれる駆動電力種別D1及び駆動電圧値D2とがそれぞれ一致する場合(S35のYES)、電力種別判定部23aは、リレー部25aの接点J1及びJ2を閉じる旨の制御信号を電力供給制御部24aに出力する。電力供給制御部24aは、この出力された制御信号に基づいて、リレー部25aの接点J1及びJ2を閉じるようにリレー部25aを制御する。この場合には、中継コントローラ20aは電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の機器30’aへ導通するため、機器30’aの駆動源である高圧直流電力が供給される(S36)。機器30’aは、この供給された高圧直流電力を駆動源として動作する(S37)。
【0092】
機器30’aが電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受けて動作している場合には(S39のYES)、蓄電制御部34aは、制御回路31’aにより出力された制御信号に基づいて、リレー部35aの接点J3及びJ5を閉じるようにリレー部35aを制御する(S40)。リレー部35aは、蓄電制御部34aの制御により接点J3及びJ5を閉じることにより、制御回路31’aを介して電力を電力蓄電部32’aへ導通する。この場合に、電力蓄電部32’aの充電が行われる(S41)。
【0093】
以上のように、本実施の形態3においては、中継コントローラ20aの電力種別判定部23aにより、常時判定されている電力コントローラ10により供給された電力の供給電力情報Kと、機器30’aにより送信された電源情報Dとが一致するか否かが判定される。供給電力情報Kと電源情報Dとが一致する場合に限り、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力は、中継コントローラ20aにより機器30’aへ導通される。機器30’aは、この導通された高圧直流電力を駆動源として動作する。また、電源情報Dは、機器30’aの制御回路31’aの動作に必要な電力が供給されていない場合であっても、電力蓄電部32’aに予め蓄電された電力を駆動源として中継コントローラ20aに送信される。従って、配電系統である電力コントローラ10に接続された機器30’a〜30’iの仕様に応じて当該機器30’a〜30’iへの駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器30’a〜30’iの制御回路又は周辺装置の誤動作や破損を防ぐことができる。
【0094】
更に、機器30’aが電力コントローラ10により供給された高圧直流電力の供給を受けて動作している場合に、蓄電制御部34aが接点J3及びJ5を閉じることにより、電力蓄電部32’aへの充電が行われる。従って、電力蓄電部32’aにより蓄電されている電力がなくなった場合に必要な電池交換の手間を省くことができ、利便性の高い機器30’aの利用が可能となる。
【0095】
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【0096】
なお、前述した実施の形態3において、電力蓄電部32’aの充電が完了した場合に、当該電力蓄電部32’aの蓄電状況を逐次監視する蓄電電力監視部(不図示)が電力蓄電部32’aの充電が完了した旨の充電完了信号を制御回路31’aに出力しても良い。この場合、蓄電電力監視部により出力された充電完了信号に基づいて、制御回路31’aは、蓄電制御部34aにリレー部35aの接点J3及びJ4を閉じる状態、又は、いずれの接点J3〜J5も閉じない状態にするように制御させても良い。
【0097】
前述した実施の形態3においては、機器30’aが動作中でない場合には図8のS39以降の処理が進まないように説明した。しかし、同図のS39において機器30’aが動作中でない場合には、蓄電制御部34aは、電力蓄電部32’aにより蓄電された電力を駆動源として、リレー部35aの接点J3及びJ4を閉じる制御を行うように、図8の処理を進めても良い。
【0098】
前述した各実施の形態1〜3では、機器30a又は機器30’aの電源情報送信部33aが電源情報Dを内部に有するものとして説明した。しかし、電源情報Dを記憶する電源情報記憶部を機器30a又は機器30’a内に設けても良い。この場合、電源情報送信部33aは、電源情報記憶部に記憶される電源情報Dを中継コントローラ20aに送信することになる。
【0099】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4の宅内配電システム50の構成を示すブロック図である。実施の形態1〜3の宅内配電システム50と本実施の形態4の宅内配電システム50とが異なる点は、電力コントローラ10と中継コントローラ20aの構成である。この点以外は実施の形態1〜3に記載された内容もしくは適宜組み合わせた内容であり、図9において、図2と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。以下、本実施の形態4において実施の形態1〜3と異なる電力コントローラ10と中継コントローラ20aの構成について説明することとし、上記の構成以外に関する説明は省略する。
【0100】
本実施の形態4において、中継コントローラ20aは電源情報受信部22aにより取得された電源情報D、供給電力判定部21aから取得された供給電力情報Kに加えて、さらに接続された機器30aの機器情報Eを取り扱う。ここで、機器情報Eとは、少なくとも、その機器30aがどのように使用されるかを示す情報を含んだものであり、例えば、当該機器30aの平均的な消費電力に関する情報、当該機器30aに対する待機電力が必要かどうかに関する情報、及び、当該機器30aの高頻度に使用される時間帯に関する情報などの情報を含むものである。中継コントローラ20aの電源情報受信部22aは、実施の形態1〜3によりリレー部25aの接点J1及びJ2が閉じられたことにより中継コントローラ20aと機器30aとの間が導通された場合に、機器30aの電源情報送信部33aにより送信された機器情報Eを受信する。図9に示すように、機器30aの電源情報送信部33aは、当該機器30aに関する機器情報Eを予め保持しているものとする。中継コントローラ20aの電源情報受信部22aは、機器30aの電源情報送信部33aにより送信された機器情報Eを受信すると共に、この受信された機器情報Eを電力種別判定部23aに出力する。電力種別判定部23aは、電源情報受信部23aにより出力された機器情報Eを取得すると共に、この取得された機器情報Eを電力コントローラ10に送信する。
【0101】
電力コントローラ10は、実施の形態1〜3により中継コントローラ20aを介して導通された機器30aについて、中継コントローラ20aが機器30aより取得した機器情報Eを取得すると共に、この取得された機器情報Eを電力コントローラ10内の機器情報蓄積部11に蓄積する。電力コントローラ10内の制御部12は、機器情報蓄積部11に蓄積された機器情報Eを分析し、商用電源1、太陽電池2、燃料電池3及び蓄電池4のうち何れか若しくは組み合わせることにより、最も効率的な方法で省エネルギーの実現した電力の供給又は使用される電力に対する電気料金の削減を行うために、接続された各機器30に電力を供給するように制御する。なお、制御部12が機器情報蓄積部11に蓄積された機器情報Eを分析するのは、機器情報Eが機器情報蓄積部11に蓄積された時点で行われるのが好ましい。
【0102】
具体的には、制御部12は、接続された機器30aの供給電力種別Kおよび平均的な消費電力に関する情報を含む機器情報Eに基づいて、直流電源を機器30a〜30fに優先的に供給し、又は交流電源を機器30g〜30iに優先的に供給するように制御する。これにより、直流電力及び交流電力である供給エネルギーの変換ロスを最小限にすることができる。更に詳しく述べると、制御部12は、機器情報蓄積部11に蓄積された機器情報Eに含まれる平均的な消費電力に関する情報に基づいて、直流電源の中でも概ね200[V]以上の電圧を出力する太陽電池2から得られた電力を高圧直流電力線L1へ、概ね100[V]以下の電圧を出力する燃料電池3又は蓄電池4から得られた電力を低圧直流電力線L2へ、商用電源1から得られた電力を交流電力線L3へ優先的に供給する。これは、直流電力又は交流電力におけるエネルギーの変換ロスを最小限にする観点から望ましい。これにより、効率的な方法で省エネルギーを実現した電力の供給を行うことができるものである。
【0103】
また、制御部12は、接続された機器30a〜30iの各々の機器情報Eに基づいて待機電力が必要であると分析された機器30に対して、電気料金の高い昼間に使用される待機電力量を電気料金の安い夜間の電力で補うために、夜間に商用電源1の電力を整流平滑して得られた直流電力を蓄電池4に充電し、昼間に当該充電された蓄電池4の電力を用いて待機電力を賄うようにする。これにより、宅内配電システム50は、効率的な方法で各々の機器30a〜30fに対する電気料金の削減を実現することができる。なお、蓄電池4には直流電力が充電されるが、電力コントローラ10は、当該充電された余剰の直流電力を直流交流変換することにより、機器30g〜30iに対して交流電力を供給しても良い。特に、冷蔵庫のような機器30が接続された場合には、当該冷蔵庫の庫内温度を一定に保たなければならないため、常に一定の電力は必要であり、宅内配電システム50は、上記の制御をすることにより効率的に電気料金の削減を図ることができる。
【0104】
また、制御部12は、接続された機器30a〜30iの各々の機器情報Eに基づいてどの時間帯に使用される頻度が高いかが分析された機器30に対して、待機電力の場合と同様に電気料金が最も安い時間帯の電力を蓄電池4に充電しておき、使用頻度の高い時間帯に供給するようにする。これにより、宅内配電システム50は、効率的な方法で各々の機器30a〜30iに対する電気料金の削減を実現することができる。特に、IH調理器のような種類の機器の使用はある程度生活スタイルによって決まるため、時間帯により使用頻度が決まるものである。従って、上記の制御をすることにより、宅内配電システム50は、効率的に電気料金の削減を図ることができる。なお、給湯器のような種類の機器では、夏場と冬場とで使用の状況が変わるので、上記の日ごと時間帯に関する情報に加えて、月ごとの情報もしくは季節ごとの情報を機器情報Eに加えてもよい。
【0105】
以上のように、本実施の形態4においては、中継コントローラ20aの電力種別判定部23aにより、常時判定されている電力コントローラ10により供給された電力の供給電力情報Kと、機器30aにより送信された電源情報Dとが一致するか否かが判定され、さらに中継コントローラ20aは機器30aから機器情報Eを受信する。供給電力情報Kと電源情報Dとが一致する場合に限り、電力コントローラ10により供給された高圧直流電力は、中継コントローラ20aにより機器30aへ導通されるとともに、中継コントローラ20aは電力コントローラ10に機器情報Eを送信する。そして、電力コントローラ10はこの受信した機器情報Eに基づいて、どの電源をどのような形態で使用するかを選択し、またどのように機器に供給するかを制御するものである。これにより、配電系統である電力コントローラ10に接続された機器30a〜30iの仕様に応じて当該機器30a〜30iへの駆動電力の要否を適切に判定し、当該機器30a〜30iの制御回路又は周辺装置の破損を防ぐことができるとともに、最も効率的に省エネ制御や電気代削減を実現することができるものである。
【0106】
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明に係る宅内配電システムは、バッテリ等の電力を蓄電する機器に適する供給電力情報を判定することから、家庭、オフィス、店舗等で使用される機器全般に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 商用電源
2 太陽電池
3 燃料電池
4 蓄電池
10 電力コントローラ
11 機器情報蓄積部
12 制御部
20a〜20i 中継コントローラ
21a、21’a 供給電力判定部
22a 電源情報受信部
23a、23’a 電力種別判定部
24a 電力供給制御部
25a リレー部
30a〜30i 機器
31a、31’a 制御回路
32a、32’a 電力蓄電部
33a 電源情報送信部
34a 蓄電制御部
35a リレー部
50、50b 宅内配電システム
D 電源情報
D1 駆動電力種別
D2 駆動電圧値
J1〜J5 接点
L1、L4、L5、L6 高圧直流電力線
L2、L7、L8、L9 低圧直流電力線
L3、L10、L11、L12 交流電力線
K 供給電力情報
K1 供給電力種別
K2 供給電圧値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続された電力線に所定の交流電力又は直流電力を供給する電力コントローラと、
前記電力線を介して前記電力コントローラに接続される中継コントローラと、
前記中継コントローラに接続される機器と、を備え、
前記機器は、電力蓄電部と、当該機器の駆動に関する電源情報を前記中継コントローラに送信する電源情報送信部とを備え、前記中継コントローラに接続された際に、前記電源情報送信部は前記電力蓄電部を駆動源として前記電源情報を前記中継コントローラに送信し、
前記中継コントローラは、前記電力コントローラにより供給された電力に関する供給電力情報と、前記機器により送信された前記電源情報とが一致するか否かを判定する電力種別判定部と、当該電力種別判定部の判定結果に従って前記電力コントローラにより供給された電力の前記機器への導通を制御する電力供給制御部とを備え、前記供給電力情報と前記電源情報とが一致すると判定された際、前記電力供給制御部は前記電力コントローラにより供給された電力を前記機器へ導通することを特徴とする宅内配電システム。
【請求項2】
請求項1に記載の宅内配電システムであって、
前記中継コントローラは、前記電力コントローラにより供給された電力の前記供給電力情報を判定する供給電力判定部と、前記機器により送信された前記電源情報を受信する電源情報受信部とを備え、前記供給電力判定部は当該判定された前記供給電力情報を前記電力種別判定部に出力し、前記電源情報受信部は当該受信された前記電源情報を前記電力種別判定部に出力することを特徴とする宅内配電システム。
【請求項3】
請求項2に記載の宅内配電システムであって、
前記電力種別判定部は、前記電源情報受信部により出力された前記電源情報を取得した後に、前記電力コントローラにより供給された電力に関する供給電力情報を判定するように前記供給電力判定部に指示することを特徴とする宅内配電システム。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の宅内配電システムであって、
前記機器は、前記中継コントローラを介して前記電力コントローラにより供給された電力が導通されている際に、前記電力コントローラにより供給された電力の一部を前記電力蓄電部に充電することを特徴とする宅内配電システム。
【請求項5】
請求項4に記載の宅内配電システムであって、
前記機器は、前記電力蓄電部に前記電力コントローラにより供給された電力の前記電力蓄電部への導通を制御する蓄電制御部とを備え、前記蓄電制御部は、前記電力コントローラにより供給された電力を前記電力蓄電部へ導通することを特徴とする宅内配電システム。
【請求項6】
請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の宅内配電システムであって、
前記機器は、当該機器の平均的な消費電力に関する情報を含む機器情報を保持し、前記中継コントローラを介して前記電力コントローラにより供給された電力が導通された際に、前記機器情報を中継コントローラに送信し、
前記中継コントローラは、前記機器により送信された前記機器情報を前記電力コントローラに送信し、
前記電力コントローラは、前記中継コントローラにより送信された前記機器情報を分析すると共に、前記機器情報に含まれる前記平均的な消費電力に基づいて前記所定の交流電力又は直流電力を供給することを特徴とする宅内配電システム。
【請求項7】
請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の宅内配電システムであって、
前記機器は、当該機器に対する待機電力の必要性又は高頻度の使用時間帯に関する情報を含む機器情報を保持し、前記中継コントローラを介して前記電力コントローラにより供給された電力が導通された際に、前記機器情報を中継コントローラに送信し、
前記中継コントローラは、前記機器により送信された前記機器情報を前記電力コントローラに送信し、
前記電力コントローラは、前記中継コントローラにより送信された前記機器情報を分析すると共に、前記機器情報に含まれる前記待機電力の必要性又は高頻度の使用時間帯に関する情報に基づいて電気料金の安い所定の時間帯に前記所定の交流電力又は直流電力を充電することを特徴とする宅内配電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−193634(P2011−193634A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−57780(P2010−57780)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】