説明

完全燃焼再生器燃焼排ガス中のCO及びNOxの低減

ラジカルを含有する高温酸素ストリームが、一酸化炭素を含有する触媒再生器燃焼排ガスストリーム等のガスストリーム中に供給され、一酸化炭素が二酸化炭素に変換される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒再生ユニットからの燃焼排ガス(flue gas)等のガスストリームの処理に関する。
【背景技術】
【0002】
流動接触分解(FCC)は、より高分子量の石油留分が、加熱下で触媒によってより小さい分子に分解される単位操作である。分解プロセス中、コークス(coke)堆積物が触媒の表面上に形成するため、触媒の再生が必要となる。したがって、触媒は、分解プロセスにより生成された蒸気から連続的に分離され、コークス堆積物が燃焼除去されて触媒活性が回復されるFCC再生器において再生される。
【0003】
FCC再生器は、完全燃焼(full burn)及び部分燃焼(partial burn)の2つのモードで動作し得る。完全燃焼モードでは、コークス堆積物中の炭素のほとんどが、同じく再生器に供給される酸化剤ストリーム中の酸素と反応することにより、COに変換される。再生器が部分燃焼モードで動作すると、炭素は酸化剤ストリーム中の酸素と反応し、CO及びCOの両方に変換される。この場合、再生器燃焼排ガス中のCOは、典型的には、下流側のボイラ内でCOに酸化されて、CO酸化からの熱を回収するとともにボイラ燃焼排ガス中のCOの排出を制限する。COボイラは、再生器燃焼排ガスが通過しなければならない、COがCOに酸化される高温火炎ゾーンを形成するための空気燃焼バーナを有する。製油所オフガスは、COボイラバーナの補助燃料として使用することができる。COの酸化により、及び製油所ガス(refinery gas)の燃焼により放出された熱は、ボイラ内で回収されてプロセスストリームを生成する。
【0004】
FCC再生器燃焼排ガスはまた、SO及びNOx等の他の化学種を含有する。典型的には、完全燃焼モードにおいて、炭素堆積物中の窒素の一部は、酸化されてNOxになる。
【0005】
いくつかのFCCシステムは、低温NOx及び/又はNOx/SOx除去デバイスを有する。低温NOx除去プロセスは、通常、所望のNOx低減効率を達成するために、特定値のガス滞留時間を必要とする。FCC容量の増加と関連した1つの問題は、FCC再生器燃焼排ガスの体積もまた増加し得るという点である。再生器燃焼排ガス体積の増加は、下流側のNOx除去デバイスが利用可能なガス滞留時間を短縮し、そのNOx低減効率を低下させる。再生器燃焼排ガス体積の増加はまた、腐食性洗浄液(scrubbing fluid)の持ち越し(carryover)を助長し、洗浄器後の腐食が促進されるリスクを増加させる。
【0006】
FCC再生器燃焼排ガスを処理するその他のプロセスは、本発明とは異なるが、有意な条件が異なり、本発明が達成する利点を提供しない。例えば、米国特許第5,240,690号は、酸素含有ガスを再生器燃焼排ガスに添加して、1000Fから1600Fの温度を有するオフガスを生成することを教示しているが、目的は燃焼排ガス中のNOxの形成の増加であることを述べている。米国特許第5,716,514号は、一酸化炭素が優先的には二酸化炭素に変換されない方法を開示している。米国特許第5,830,346号は、変換に触媒の使用を必要とする方法を開示している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様において、再生器燃焼排ガスストリームを処理するための方法は、
(A)10,000ppm未満の濃度の一酸化炭素を含有し、最大1,000ppmの量のNOxを含有する再生器燃焼排ガスストリームを、触媒再生器から提供するステップと、
(B)チャンバ内で、燃料及び酸素を混合し、該混合物中の該酸素の一部を該燃料とともに燃焼して、該チャンバから流出する酸素を含有する高温酸化剤ストリームを形成するステップであって、該チャンバ内での該燃焼の滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが該再生器燃焼排ガスの温度よりも高い温度を有するのに十分長く、また該滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1、又はCH2j−1(式中、jは1〜4である)に対応するラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物からなる群から選択されるラジカルを含む該燃焼の生成物を含有するのに十分短い上記ステップと、
(C)該高温酸化剤ストリームを該再生器燃焼排ガスストリーム中に供給して、該再生器燃焼排ガスの温度を、該高温酸化剤ストリームが添加される該燃焼排ガスストリームの温度よりも高い、1100Fよりも高い温度に上昇させるステップであって、該高温酸化剤ストリームは、該再生器燃焼排ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するのに十分な速度(rate)で添加される上記ステップと
を含む。
【0008】
本発明の別の態様は、ガスストリームを処理するための方法であって、
(A)10,000ppm未満の濃度の一酸化炭素を含有し、最大1,000ppmの量のNOxを含有する再生器燃焼排ガスストリームを、触媒再生器から提供するステップと、
(B)第1のチャンバ内で、燃料及び酸素を混合し、該混合物中の該酸素の一部を該燃料とともに燃焼して、該第1のチャンバから流出する酸素を含有する高温酸化剤ストリームを形成するステップであって、該第1のチャンバ内での該燃焼の滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが該再生器燃焼排ガスの温度よりも高い温度を有するのに十分長く、また該滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1、又はC2j−1(式中、jは1〜4である)に対応するラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物からなる群から選択されるラジカルを含む該燃焼の生成物を含有するのに十分短い上記ステップと、
(C)この第1の高温酸化剤ストリームを該再生器燃焼排ガスストリーム中に供給して、該再生器燃焼排ガスの温度を、該第1の高温酸化剤ストリームが添加される該燃焼排ガスストリームの温度よりも高い温度に上昇させるステップであって、該第1の高温酸化剤ストリームは、該再生器燃焼排ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するのに十分な速度で添加される上記ステップと、
(D)第2のチャンバ内で、燃料及び酸素を混合し、該混合物中の該酸素の一部を該燃料とともに燃焼して、該第2のチャンバから流出する酸素を含有する第2の高温酸化剤ストリームを形成するステップであって、該第2のチャンバ内での該燃焼の滞留時間は、該第2の高温酸化剤ストリームが、ステップ(E)において該第2の高温酸化剤ストリームが供給される該再生器燃焼排ガスストリームの温度よりも高い温度を有するのに十分長く、また該滞留時間は、該第2の高温酸化剤ストリームが、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1、又はC2j−1(式中、jは1〜4である)に対応するラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物からなる群から選択されるラジカルを含む該燃焼の生成物を含有するのに十分短い上記ステップと、
(E)該第2の高温酸化剤ストリームを、該第1の高温酸化剤ストリームの下流側の該再生器燃焼排ガスストリーム中に供給して、該再生器燃焼排ガスの温度を、該第2の高温酸化剤ストリームが添加される該燃焼排ガスストリームの温度よりも高い温度に上昇させるステップであって、該第2の高温酸化剤ストリームは、該再生器燃焼排ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するのに十分な速度で添加される上記ステップと
を含む上記方法である。
【0009】
好ましくは、ステップ(C)において混合物が形成される際、一酸化炭素又はNOxの変換を促進する触媒は添加されない。
【0010】
本明細書において使用される場合、「NOx」という用語は、窒素及び酸素の化合物、並びにこれらの混合物を意味し、NO、NO、NO、N、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明が実施され得る典型的な触媒再生システムを示す工程図である。
【図2】本発明において有用な高温酸素発生器の概略図である。
【図3】本発明において有用な高温酸素発生器の断面図である。
【図4】本発明の代替の実施形態の一部の工程図である。
【図5】本発明のさらに別の実施形態の工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の本発明の説明は図を参照するが、本発明は図に示される実施形態に制限されるものと解釈されるべきではない。
【0013】
図1を参照すると、FCC再生器(10)は、使用済触媒(2)をFCCユニット(図示せず)から受容して再生し、再生された触媒(4)はFCC供給ストリーム(6)と混合されてストリーム(8)を形成し、これがFCCユニットに返送される。再生器(10)からの再生器燃焼排ガスストリーム(12)は、好ましくは、取り込まれた触媒を燃焼排ガスから除去するためのデバイスを通過する。1つのそのようなデバイスは、サイクロン分離器(20)であり、ここで燃焼排ガスストリーム(12)により持ち越された微細触媒が分離され、導管(22)を通して排出される。再生器燃焼排ガスストリーム(12)は、必須ではないが、好ましくは、動力回収タービン(23)を通過し、再生器燃焼排ガスの運動エネルギーを、すぐに使用可能な動力に変換する。動力回収タービンを通過した後、再生器燃焼排ガスストリーム(12)は、再生器燃焼排ガスダクト(30)又はチャンバに流入及び通過し、そこから燃焼排ガス(12)は、下流側の熱交換器等の熱回収ユニット(50)内に通過することができる。
【0014】
FCC再生器(10)が完全燃焼モードで動作している場合、再生器燃焼排ガスストリーム(12)は、最大5000ppm、さらには最大10,000ppmの量のCOを含有し、また典型的には最大200ppmの量の、NOx、さらには最大1,000ppmのNOxを含有する。
【0015】
これらのモードのいずれにおいても、ダクト(30)に入る再生器燃焼排ガスストリームは、典型的には、900Fから、又は1000F若しくは1100Fから、多くの場合最高1600F又は最高1800Fまでの範囲の温度を有する。再生器燃焼排ガス温度は、例えば、ダクトの構築に耐熱材料を使用する、及び/又は、熱がダクト壁を通過して水のストリームにより運び去られる水冷壁等の熱を運び去る手法を組み込む等、そのような高温に対応するために適切な対策が講じられれば、最高2600Fとなり得る。
【0016】
再生器燃焼排ガスダクト(30)内、又はダクトの代わりの任意の好適なチャンバ内で、本明細書においてより詳細に説明されるガス状高温酸化剤のストリーム(32)が、高い運動量で再生器燃焼排ガス中に供給される。高温酸素と再生器燃焼排ガスとの所望の反応は、高温酸素と燃焼排ガスとの間の混合の密接さ(intimacy)を増加させることにより促進される。密接な混合は、高温酸素を複数のストリームに分割してこれらのストリームを再生器燃焼排ガスに供給するか、又は燃焼排ガスを横切るように、若しくはそれに逆行するように高温酸素を供給することによって促進することができる。好ましくは、密接な混合は、高温酸素と燃焼排ガスとの間の接触を促進する物理的構造を、ダクト又はチャンバ(30)内に設けることにより促進される。そのような構造の例には、ガスがそれを通過して流れなければならないワイヤメッシュ、又は邪魔板(baffle)が含まれる。高温酸化剤及び再生器燃焼排ガスが混合し、その間高温酸素が再生器燃焼排ガス中のCOをCOに燃焼し、また存在する少なくとも一部のNOxを環境に優しいNに変換し得る。ストリーム(38)として得られるガス混合物は、高温酸化剤とFCC再生器燃焼排ガスとの間のこれらの反応の生成物を含み、さらなる利用に使用可能であり、又は大気中に排気され得る。
【0017】
所望により、高温酸化剤ストリームが再生器燃焼排ガス中に供給される場所の上流側の再生器燃焼排ガス中に、大気温度(ambient temperature)の、又は大気温度より高い温度に加熱された少なくとも20.9vol.%の酸素濃度を有する任意選択の別個の酸化剤ストリーム56が供給され得る。
【0018】
ストリーム(38)を利用する好ましい様式において、ストリーム(38)は熱回収ユニット(50)に供給され、そこで別のプロセスストリームへの間接熱交換により冷却される。ここでストリーム(58)として示されている燃焼排ガスストリームは、そのような熱交換後、電気集塵器等の粒子除去ユニット(60)に流れる。次いで、ガスストリームは、洗浄器又は追加的な排出制御用のもの等のユニット(70)を通過し、最終的に、清浄化された燃焼排ガスがスタック(80)に送られ、ストリーム(82)として大気中に排出される。ストリーム(38)の全て又は一部が利用され得るその他の様式には、化学プロセス反応のための供給ストリームとして使用すること、又はさらなる処理若しくは使用のための別のプロセスストリームと組合せることが含まれる。
【0019】
ここで図2を参照すると、高運動量高温酸素ストリーム(32)を提供するために、少なくとも30体積パーセント、好ましくは少なくとも85体積パーセントの酸素濃度を有する酸化剤のストリーム(40)が、好ましくはチャンバ又はダクトである高温酸素発生器(42)内に提供され、これは発生器(42)における開口部から好適な通路を介して再生器燃焼排ガスダクト又はチャンバと連通している。最も好ましくは、酸化剤(40)は、99.5体積パーセント以上の酸素濃度を有する、技術的には純粋な酸素である。高温酸素発生器に供給される酸化剤(40)は、一般には毎秒50フィートから300フィート(fps)の範囲内、典型的には200fps未満の初期速度(velocity)を有する。
【0020】
燃料のストリーム(44)は、一般に燃料噴射に使用される任意の好適なノズルであってもよい好適な燃料ノズルを介して、高温酸素発生器(42)に提供される。燃料は、任意の好適な可燃性流体であってよく、その例には、天然ガス、メタン、プロパン、水素、製油所燃料ガス、埋立地オフガス(landfill offgas)、合成ガス(syngas)、一酸化炭素、及びコークス炉ガスが含まれる。高温酸素発生器(42)に供給される燃料中の水素の存在は、高温酸素ストリームを形成する燃焼が、高温酸素ストリーム中の(非イオン性の)OH及びOラジカルの形成を促進するため、明らかにCOからCOへの変換を補助するのに有利である。好ましくは、燃料は、ガス燃料である。酸化剤との良好な混合、及び信頼性があり安全な燃焼を維持するのは、ガス燃料よりも液体燃料の方が困難ではあるが、2号燃料油等の液体燃料も使用することができる。
【0021】
高温酸素発生器(42)内に提供される燃料(44)は、そこで酸化剤とともに燃焼して、熱並びに二酸化炭素及び水蒸気等の燃焼反応生成物を生成する。好ましくは、酸化剤の酸素の約35パーセント以下が燃料とともに燃焼する。酸素の約35%超が高温酸素発生器内で燃料とともに燃焼する場合、耐熱性構築材料を使用する、及び/又は、残留酸素の温度が望ましくないレベルまで増加しないように維持するための水冷壁等の熱除去機能を使用する等、適切な対策を講じる必要がある。
【0022】
高温酸素発生器(42)内で生成された燃焼反応生成物は、酸化剤(40)の残留酸素の一部と混合し、それにより残留酸素の一部に熱を提供してその温度を上昇させることができる。好ましくは、燃料は、典型的には200fps超、一般的には500fpsから1500fpsの範囲内の高速で、高温酸素発生器(42)内に提供される。高速は、酸化剤を燃焼反応生成物中に取り込み、それによりチャンバ内の燃料の燃焼を促進するのに役立つ。
【0023】
一般に、酸化剤供給ダクト内の残留酸化剤の温度は、少なくとも約500F、好ましくは少なくとも約1000F上昇する。しかし、残留酸化剤の温度は、供給ダクト及びノズルの過熱問題を回避するために、約3000Fを超えないのが好ましい。
【0024】
高温酸素発生器(42)内の残留酸素の温度が増加すると、再生器燃焼排ガスへの任意の酸化剤噴射速度を達成するための酸化剤の必要供給圧は低下する。例えば、大気温度での酸素の噴射の場合、800fpsの速度で再生器燃焼排ガス中に酸素を噴射するためには、必要な圧力は7ポンド毎平方インチゲージ(psig)を超える。酸素温度が増加すると、必要な圧力は急激に低下する。1500Fの温度では、必要な圧力は1.65psigであり、3000Fの温度では、必要な圧力はわずか0.91psigである。3000Fを超える温度では、追加的な利益は僅かであり、したがってこれが35パーセントを超えない酸素で燃料を燃焼することの別の理由となる。こうして、このようなやり方での高温酸素の発生は、高い供給圧力を必要とせずに再生器燃焼排ガスに高速高温酸素ストリーム(32)を提供することができ、したがって、酸化剤源圧力が高くない場合に必要となる、再生器燃焼排ガスへに入る前に酸化剤を圧縮する必要性を低減又は排除することができる。
【0025】
高温酸素発生器(42)内で生じる燃焼は、発生器(42)から流出する高温酸素ストリーム(32)が、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1又はC2j−1(式中、jは1〜4である)に対応する1種又は複数のラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物を含有するように行われる必要がある。これは、高温酸素発生器(42)内の反応物質(燃料及び酸素)の滞留時間を、燃料及び酸素の燃焼反応が高温酸素発生器(42)内で発生するストリームであって、そのストリームが供給される対象である生成器燃焼排ガスの温度よりも高い温度を有するストリームを生成するのを可能にするのに十分長くすると同時に、前記滞留時間を、上記ラジカルのうちの少なくともいくつかが存在するのに十分短くすることにより達成することができる。一方、滞留時間は、発生器(42)内の空間の体積、燃料ストリーム(44)及び酸化剤ストリーム(40)の発生器(42)への供給速度、並びに、高温酸素ストリーム(32)がそれを通して発生器(42)から流出してくる出口孔のサイズにより決定される。好ましい滞留時間は、約1ミリ秒から2ミリ秒である。
【0026】
再生器燃焼排ガスストリーム(12)中に供給される高温酸素ストリーム(32)はまた、再生器燃焼排ガス内に存在するNOxの量を低減し得る。
【0027】
図3を参照すると、高温酸素発生器(42)の断面が示されている。燃料(44)は、直径「X」の孔(45)から流出してくる。酸素ストリーム(40)は、孔(45)の正面を流れて燃料とともに燃焼する。得られる高温酸素ストリーム(32)は、直径「Y」の孔(41)を通して発生器(42)から流出していく。孔(45)から孔(41)までの距離は「Z」である。一般に、高温酸素ストリームが供給される燃焼排ガスストリームのCO含量を低減し、NOx含量を低減又は維持するための所望の温度及び所望の燃焼ラジカル含量を有する高温酸素ストリームを生成し得る滞留時間を提供するような、高温酸素発生器の寸法、その発生器への燃料及び酸素供給速度、並びに出口孔寸法の組合せは、例えば以下のものである。
X:0.3〜1.0mm
Y:1.5〜2.65mm
Z:1.0〜3.5インチ
発生器への燃料(天然ガス)供給速度:2〜14scfh
発生器への酸素供給速度:16〜72scfh
発生器内の圧力:15.1〜67.8psia
【0028】
高温酸素ストリーム(32)は、好ましくは、少なくとも75%(体積)のOを含有する。このストリームの典型的な組成は、約80%のO、12%のHO、6%のCO、COからCOへの酸化を開始するのに特に効果的である(非イオン性の)OH、O、及びH等のいくつかの高反応性ラジカル、並びに、存在するNOxの量を低減する反応を促進する上述の炭化水素ラジカルである。高温酸素ストリーム(32)は、高速及び高運動量で孔(41)から出て再生器燃焼排ガスに供給され、その結果高温ガスとFCC再生器燃焼排ガスとの間の混合が促進される。
【0029】
このようにして得られた高温酸素ストリーム(32)は、典型的には、少なくとも1600F、好ましくは少なくとも2000Fの温度を有する。一般に、高温酸素ストリームの速度は、毎秒500フィートから4500フィート(fps)、好ましくは800fpsから2000又は2500fpsの範囲内であり、初期速度を少なくとも300fps超過する。好ましい実施形態において、この速度はマッハ1である。
【0030】
参照によりその内容が本明細書に組み込まれる米国特許第5,266,024号における説明は、高運動量高温酸素ストリームの形成についてさらに記載している。
【0031】
高速高温酸素ストリームは、速度勾配又は流体せん断により、及び乱流噴流混合により、噴流境界を通してFCC再生器燃焼排ガス(12)を取り込むと考えられる。再生器燃焼排ガスと高温酸素ストリームとを合わせることで形成されるガスストリーム(この混合物は高温酸素及び再生器燃焼排ガスの反応生成物を含み得る)は、少なくとも1000F、好ましくは少なくとも1250Fの温度を有するが、もっとも、この混合物の温度が1400Fを超える場合に利点が認識され得る。
【0032】
本発明の他の実施形態において、2つ以上の高運動量高温酸化剤ストリームが、再生器燃焼排ガスストリーム中に供給される。図4は、1つのそのような実施形態を示す。図4において、FCC再生器燃焼排ガスストリーム(12)はダクト(30)に入り、図1におけるストリーム(32)に関して上述したように形成及び供給された高運動量高温酸化剤ストリーム(32)と混合する。再生器燃焼排ガスストリーム(12)に含有されるCO及びNOxの一部は、この混合中に破壊(destroy)され、反応混合物ストリーム(31)を形成し、これに第2の高運動量高温酸化剤ストリーム(33)が供給され混合する。ストリーム(33)は、ストリーム(32)に関して上述したように形成及び供給され、ストリーム(32)と同じ又は異なる組成を有する。第2のストリーム(33)は、反応混合物ストリーム(31)と混合し、ストリーム(31)中のCO及びNOxの量をさらに低減する。次いで、得られた混合物ストリーム(38)は、上述のように処理又は使用され得る。
【0033】
この実施形態において、生成器燃焼排ガス中のCOのCOへの変換は、高温酸素が全て一度に供給されないため、複数の段階でより低い酸化条件下で生じる。この構成において、NOx破壊(destruction)反応は、COの段階的燃焼のため、これらのより低い酸化条件下でより長い滞留時間にわたって生じる。したがって、NOxのより高い破壊効率が予測される。
【0034】
図5は、本発明のさらに別の実施形態を示す。図5において、サイクロン分離器(20)の後かつ動力回収タービン(23)の上流側で、高運動量高温酸化剤ストリーム(32)が再生器燃焼排ガスストリーム中に供給される。この実施形態において、ガスストリームが動力回収タービン(23)に入る前に、高温酸素により提供される熱及びCO燃焼により放出される熱が、再生器燃焼排ガス温度を70Fから90F増加させることができる。CO燃焼のための高温酸素ストリーム(32)の供給はまた、全再生器燃焼排ガスマスフローも約0.6%から2%増加させる。増加したマスフロー及びガス温度は、タービンに入るガスストリームの運動量の増加により、動力回収タービンの出力を増加させる。高温酸素流量及びCO燃焼の程度は、タービンの温度限界に適合するように制御され得る。
【0035】
他の構成の組合せが存在する。例えば、高温酸化剤の任意選択の第2の高運動量ストリーム(32b)を、タービン(23)の後に供給してもよい。この場合、COの燃焼は段階的である。NOxの破壊効率はより高くなると予測される。また、2つ以上の高温酸素ストリームを形成し、再生器燃焼排ガス中に並列的に供給することができる。
【0036】
一酸化炭素ボイラが存在する場合、COボイラに対する動作制限が緩和又は排除される。即ち、上流側FCCユニットは、容量増加に対し、より低い過剰酸素で動作することができ、すなわち空気流速を許容最大値に維持したままFCCへの供給速度が増加される。この動作条件下で、FCC再生器燃焼排ガスは、より多くのCOを含有し、またいくらかのNOxを含有し得る。しかし、このFCC再生器燃焼排ガスは、CO燃焼及びNOx破壊の両方のために噴射された高運動量高温酸素と急速に混合する。噴射される高温酸素の量は、再生器燃焼排ガス中の増加した量のCO及びNOxが破壊され得るように調整され得る。本質的に、本発明は、より高い濃度のCO及びNOxを含有する再生器燃焼排ガスを取り扱う上で、全体的なFCC再生操作により課される制限を排除する。したがって、本発明により、既存のFCCユニットは僅かな設備投資でより高い処理能力(capacity)で動作することができる。
【0037】
また、酸素との燃焼反応及び本明細書において使用されている温度のようなより高い温度が、多くの場合、ここで直面する生成量のレベルを超えるNOxの増加した生成量を伴うことを考慮すると、本発明は驚異的である。また、本発明は、以下の独特で自明でない利点を有することが予測される。
【0038】
高温酸素の噴射は、動力回収タービンの出力の増大における相乗効果を有し得る。即ち、高運動量高温酸素ストリームが、動力回収タービンの上流側の再生器燃焼排ガスストリーム中に供給されると、高温酸素により提供される熱及びCO燃焼により放出される熱が、再生器燃焼排ガス温度を増加させることができる。CO燃焼のための高温酸素の噴射はまた、全再生器燃焼排ガスマスフローをも増加させる。増加したマスフロー及びガス温度は、タービンに入るガスストリームの運動量の増加により、動力回収タービンの出力を増加させ得る。
【0039】
また、再生器におけるCO燃焼促進剤の消費が低減又は排除される。即ち、多くのFCC再生器は、COの再燃焼を制御するために白金系CO燃焼促進剤を使用してCO燃焼を促進する。白金系燃焼促進剤の使用は、再生器燃焼排ガス中のNOx濃度を増加させることが報告されている。したがって、再生器床に使用される燃焼促進剤の量を通じて、CO低減量が許容される最大NOx量とバランスがとれていなければならない。燃焼促進剤は、完全には再生され得ないため、高価な燃焼促進剤の損失と関連した経済的損失が存在する。本明細書に記載のように高運動量高温酸素ストリームが再生器燃焼排ガスストリーム中に供給される場合、これらの燃焼促進剤の使用量は低減され得る。これは、高温酸素が、下流側の再生器燃焼排ガス中のCOを破壊することができるからである。燃焼促進剤の消費が低減されることにより、回収不能な促進剤の量が低減され、したがってFCCユニットの運転コストが削減される。
【0040】
以下の実施例において、本発明をさらに例示する。
【実施例】
【0041】
模擬燃焼排ガスとなる様々なガス混合物を調製し、高温酸素ストリームを生成して様々な条件下でガス混合物中に供給した。以下の表1は、高温酸素ストリームがガス混合物中に供給された前及び後の両方における、試験した各ガス混合物の温度、CO濃度、酸化窒素の濃度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を記載している。高温酸素ストリームを供給した各ガス混合物は、9vol.%のH2O、11vol.%のCO2、80vol.%のN2、並びに表1に記載の濃度のCO及びNOxを含有していた。高温酸素発生器のいくつかの異なる出口ノズルも同様に試験した。表1はまた、各試験においてどのノズルが使用されたかも示している。表2は、動作条件の範囲及び高温酸素発生器の異なる出口ノズルサイズを示している。
【表1】


表に記載されたガス組成は、乾燥ガス体積に基づく。
【表2】

【0042】
実施例の実験において使用した全燃焼排ガス流量は、約2200scfhであった。高温酸素発生器への燃料流量は、5.0scfhから12.2scfhの範囲内で変動し、高温酸素発生器への対応する酸素流量は、30.6scfhから60.0scfhの間で変化した。燃料ノズルのサイズは、表1に示された5種類のノズルにおいて0.3mmから1.0mmの間で変動し、出口高温酸素ノズルのサイズは、1.5mmから5mmの間で変動した。燃料ノズルは、酸素ノズルから1.04インチから2.54インチの距離だけ奥まって(recessed)いた。高温酸素発生器の動作圧力は、15.1psiaから67.8psiaであった。
【0043】
試験1において、再生器燃焼排ガスの温度は1202Fであり、高温酸素発生器に対してノズル設計「A」を選択した。高温酸素噴射前、燃焼排ガスは4636ppmのCO、27ppmのNOx、微量の酸素又は酸素なし、及び10%のCO2を含有していた。高温酸素噴射から下流側では、噴射された酸素が高温であるため、またCOのCO2への酸化からの化学熱の放出により、燃焼排ガスの温度は1373Fに増加した。COは73ppmに低減し(即ち98.4%の低減)、またこの試験ではNOxは40ppmに増加した(即ち46.5%の増加)。高温酸素噴射後、過剰の酸素は1.41%であった。
【0044】
試験2から5は、異なるノズル設計(即ち、それぞれノズル「B」、「C」、「D」及び「E」)を使用してCOを低減する一方、高温酸素噴射前の燃焼排ガス温度及びCO濃度を、試験1のそれらの値に可能な限り近い値に維持しようとした。試験5のノズル「E」は、COを3908ppmから61ppmに破壊する一方、同時にNOxレベルを入口での28ppmから出口での29ppmへとほぼ一定に維持したことから、この用途についてより良好な設計であったことが分かる。
【0045】
試験6から10は、1248Fから1255Fのより高い燃焼排ガス入口温度で行った。この場合も、ノズル「E」は、最良のNOx性能を有することが示された。例えば、試験8は、ノズル「E」がCOを4076ppmから68ppmに低減する一方、同時に燃焼排ガスNOxを36ppmから31ppmに最小限化することを実証した。ノズル「E」のNOx低減能力は、燃焼排ガス入口NOx及び入口CO濃度が異なる実験9及び10においてさらに確認された。実験9において、燃焼排ガス入口でのNOx濃度は、120ppmとより高く、実験10において、燃焼排ガス入口でのCO濃度は、548ppmとより低かった。両方の実験において、ノズル「E」からの高温酸素ストリームは、燃焼排ガス入口COを破壊すると同時に、入口NOxをそれぞれ8.7%及び5.8%低減した。
【0046】
実験11及び12は、それぞれ1308F及び1407Fと、さらにより高い入口燃焼排ガス温度で行った。実験11において、ノズル「C」を使用したが、NOxは、高温酸素噴射前の35ppmから噴射後の58ppmに増加した。ノズル「E」のNOx低減能力は、入口燃焼排ガス温度が1407Fと最高である実験12においても実証された。実験12のノズル「E」は、COを3822ppmから21ppmに破壊する一方、同時にNOxを入口の64ppmから出口の60ppmまで低減したことが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生器燃焼排ガスストリームを処理するための方法であって、
(A)10,000ppm未満の濃度の一酸化炭素を含有し、最大1,000ppmの量のNOxを含有する再生器燃焼排ガスストリームを、触媒再生器から提供するステップと、
(B)チャンバ内で、燃料及び酸素を混合し、該混合物中の該酸素の一部を該燃料とともに燃焼して、該チャンバから流出する酸素を含有する高温酸化剤ストリームを形成するステップであって、該チャンバ内での該燃焼の滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが該再生器燃焼排ガスの温度よりも高い温度を有するのに十分長く、また該滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1、又はC2j−1(式中、jは1〜4である)に対応するラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物からなる群から選択されるラジカルを含む該燃焼の生成物を含有するのに十分短い上記ステップと、
(C)該高温酸化剤ストリームを該再生器燃焼排ガスストリーム中に供給して、該再生器燃焼排ガスの温度を、該高温酸化剤ストリームが添加される該燃焼排ガスストリームの温度よりも高い、1100Fよりも高い温度に上昇させるステップであって、該高温酸化剤ストリームは、該再生器燃焼排ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するのに十分な速度(rate)で添加される上記ステップと
を含む上記方法。
【請求項2】
ステップ(A)において提供される前記再生器燃焼排ガスストリームの温度が、最高1800Fである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ(C)において前記高温酸化剤ストリームを前記再生器燃焼排ガス中に供給することにより形成されるストリームが、少なくとも1250Fの温度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ステップ(C)において前記高温酸化剤ストリームを前記再生器燃焼排ガス中に供給することにより形成されるストリームが、少なくとも1400Fの温度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ステップ(B)において燃料と混合される前記酸素の35%以下が、ステップ(B)において燃焼される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(B)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において、前記再生器燃焼排ガスストリーム中に少なくとも毎秒500フィートの速度で供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ステップ(B)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において、前記再生器燃焼排ガスストリーム中にマッハ1の速度で供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(C)において前記高温酸化剤ストリームが前記再生器燃焼排ガスストリーム中に供給される前に、該再生器燃焼排ガスストリームが動力回収タービンを通過させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記再生器燃焼排ガス中のNOxがNに変換され、該変換後の生成物ストリーム中のNOxの量は、前記混合物が形成される前の該再生器燃焼排ガスストリーム中のNOxの量以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
再生器燃焼排ガスストリームを処理するための方法であって、
(A)10,000ppm未満の濃度の一酸化炭素を含有し、最大1,000ppmの量のNOxを含有する再生器燃焼排ガスストリームを、触媒再生器から提供するステップと、
(B)第1のチャンバ内で、燃料及び酸素を混合し、該混合物中の該酸素の一部を該燃料とともに燃焼して、該第1のチャンバから流出する酸素を含有する高温酸化剤ストリームを形成するステップであって、該第1のチャンバ内での該燃焼の滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが該再生器燃焼排ガスの温度よりも高い温度を有するのに十分長く、また該滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1、又はC2j−1(式中、jは1〜4である)に対応するラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物からなる群から選択されるラジカルを含む該燃焼の生成物を含有するのに十分短い上記ステップと、
(C)この第1の高温酸化剤ストリームを該再生器燃焼排ガスストリーム中に供給して、該再生器燃焼排ガスの温度を、該第1の高温酸化剤ストリームが添加される該燃焼排ガスストリームの温度よりも高い温度に上昇させるステップであって、該第1の高温酸化剤ストリームは、該再生器燃焼排ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するのに十分な速度で添加される上記ステップと、
(D)第2のチャンバ内で、燃料及び酸素を混合し、該混合物中の該酸素の一部を該燃料とともに燃焼して、該第2のチャンバから流出する酸素を含有する第2の高温酸化剤ストリームを形成するステップであって、該第2のチャンバ内での該燃焼の滞留時間は、該第2の高温酸化剤ストリームが、ステップ(E)において該第2の高温酸化剤ストリームが供給される該再生器燃焼排ガスストリームの温度よりも高い温度を有するのに十分長く、また該滞留時間は、該第2の高温酸化剤ストリームが、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1、又はC2j−1(式中、jは1〜4である)に対応するラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物からなる群から選択されるラジカルを含む該燃焼の生成物を含有するのに十分短い上記ステップと、
(E)該第2の高温酸化剤ストリームを、該第1の高温酸化剤ストリームの下流側の該再生器燃焼排ガスストリーム中に供給して、該再生器燃焼排ガスの温度を、該第2の高温酸化剤ストリームが添加される該燃焼排ガスストリームの温度よりも高い温度に上昇させるステップであって、該第2の高温酸化剤ストリームは、該再生器燃焼排ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するのに十分な速度で添加される上記ステップと
を含む上記方法。
【請求項11】
ステップ(A)において提供される前記再生器燃焼排ガスストリームの温度が、最高1800Fである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(C)において前記高温酸化剤ストリームを前記再生器燃焼排ガス中に供給することにより形成されるストリームが、少なくとも1250Fの温度を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ステップ(C)において前記高温酸化剤ストリームを前記再生器燃焼排ガス中に供給することにより形成されるストリームが、少なくとも1400Fの温度を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
ステップ(B)において燃料と混合される前記酸素の35%以下が、ステップ(B)において燃焼される、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
ステップ(D)において燃料と混合される前記酸素の35%以下が、ステップ(D)において燃焼される、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
ステップ(B)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において、前記再生器燃焼排ガスストリーム中に少なくとも毎秒500フィートの速度で供給される、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
ステップ(D)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において生成されたストリーム中に少なくとも毎秒500フィートの速度で供給される、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記再生器燃焼排ガス中のNOxがNに変換され、ステップ(E)の生成物ストリームがNを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
ステップ(B)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において、前記再生器燃焼排ガスストリーム中にマッハ1の速度で供給される、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
ステップ(D)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において生成されたストリーム中にマッハ1の速度で供給される、請求項10に記載の方法。
【請求項21】
ステップ(D)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において生成されたストリーム中にマッハ1の速度で供給される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
ガスストリームを処理するための方法であって、
(A)水蒸気、二酸化炭素、N、10,000ppm未満の濃度の一酸化炭素、及び最大1,000ppmの量のNOxを含有するガスストリームを提供するステップと、
(B)チャンバ内で、燃料及び酸素を混合し、該混合物中の該酸素の一部を該燃料とともに燃焼して、該チャンバから流出する酸素を含有する高温酸化剤ストリームを形成するステップであって、該チャンバ内での該燃焼の滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが該ガスストリームの温度よりも高い温度を有するのに十分長く、また該滞留時間は、該高温酸化剤ストリームが、式O、H、OH、CH、CH、C2j+1、又はC2j−1(式中、jは1〜4である)に対応するラジカル、及びそのようなラジカルのうちの2種以上の混合物からなる群から選択されるラジカルを含む該燃焼の生成物を含有するのに十分短い上記ステップと、
(C)該高温酸化剤ストリームをステップ(A)において提供された該ガスストリーム中に供給して、該ガスの温度を、該高温酸化剤ストリームが添加される該ガスストリームの温度よりも高い、1100Fよりも高い温度に上昇させるステップであって、該高温酸化剤ストリームは、該ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換するのに十分な速度で添加される上記ステップと
を含む方法。
【請求項23】
ステップ(A)において提供される前記ガスストリームの温度が、最高1800Fである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ステップ(C)において前記高温酸化剤ストリームを前記再生器燃焼排ガス中に供給することにより形成されるストリームが、少なくとも1250Fの温度を有する、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
ステップ(C)において前記高温酸化剤ストリームを前記再生器燃焼排ガス中に供給することにより形成されるストリームが、少なくとも1400Fの温度を有する、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
ステップ(B)において燃料と混合される前記酸素の35%以下が、ステップ(B)において燃焼される、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
ステップ(B)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において、前記ガスストリーム中に少なくとも毎秒500フィートの速度で供給される、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
ステップ(B)において形成された前記高温酸化剤ストリームが、ステップ(C)において、前記ガスストリーム中にマッハ1の速度で供給される、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記ガスストリーム中のNOxがNに変換され、それにより生成物ストリームが生成され、該変換後の生成物ストリーム中のNOxの量は、前記混合物が形成される前の該ガスストリーム中のNOxの量以下である、請求項22に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2011−524973(P2011−524973A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514679(P2011−514679)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/046198
【国際公開番号】WO2009/155138
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(392032409)プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド (119)
【Fターム(参考)】