説明

定在波核分裂炉および方法

開示の実施形態は、核分裂炉心、核分裂炉、核分裂炉を動作する方法および核分裂炉における余剰反応度を管理する方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連する出願についての相互参照〕
本願は、以下に挙げられている出願(“関連出願”)に基づく最先の有効出願日の利益に関連しており、その利益を主張する。例えば、本願は、仮特許出願、関連出願の任意のすべての親出願、その親出願、さらにその親出願などに対して、35USC§119(e)に基づく利益を主張する。
【0002】
〔関連出願〕
USPTOの特別な法的要件のために、本願は、「TRAVELING WAVE NUCLEAR FISSION REACTOR FUEL SYSTEM AND METHOD(進行波核分裂炉燃料システムおよび方法)」と題された米国特許出願番号61/280,370の優先権を主張する出願であり(発明者:Charles E.Ahlfeld,Thomas M.Burke,Tyler S.Ellis,John Rogers Gilleland,Jonatan Hejzlar,Pavel Hejzlar,Roderick A.Hyde,David G.McAlees,Jon D.McWhirter,Ashok Odedra,Robert C.Petroski,Nicholas W.Touran,Joshua C.Walter,Kevan D.Weaver,Thomas Allan Weaver,Charles Whitmer,Lowell L.Wood,Jr., and George B.Zimmerman、2009年11月2日)、本願出願日に先行して12ヶ月以内に出願された出願、または、この出願日の利益を得る権利が与えられた現在同時係属している出願である。
【0003】
USPTOの特別な法的要件のために、本願は、「TRAVELING WAVE NUCLEAR FISSION REACTOR FUEL SYSTEM AND METHOD(進行波原子核分裂燃料システムおよび方法)」と題された米国特許出願番号の一部継続出願(発明者:Charles E.Ahlfeld,Thomas M.Burke,Tyler S.Ellis,John Rogers Gilleland,Jonatan Hejzlar,Pavel Hejzlar,Roderick A.Hyde,David G.McAlees,Jon D.McWhirter,Ashok Odedra,Robert C.Petroski,Nicholas W.Touran,Joshua C.Walter,Kevan D.Weaver,Thomas Allan Weaver,Charles Whitmer,Lowell L.Wood,Jr., and George B.Zimmerman、2010年11月2日出願、現在同時係属)を構成しているか、または現在同時係属している出願にこの出願日の利益を得る権利が付与される出願である。
【0004】
米国特許商標庁(USPTO)は、USPTOのコンピュータプログラムにおいて特許出願人が整理番号を参照し、出願が継続中であるかまたは一部継続中であるかを示すことを必要とすることに関する通知を発表した。これは「先願の利益」と題されたStephen G.Kuninによる通知(2003年3月18日付USPTO官報)であり、http://www.uspto.gov/web/offices/com/sol/og/2003/week11/patbene.htm.で閲覧可能である。本願の出願団体(以下、「出願人」)は、法令に則って優先権が主張されている出願に対する特定の参照を上で示している。出願人は、法令の示す具体的な参照についての文言は一義的であり、米国特許出願の優先権を主張するために整理番号または「継続中」もしくは「一部継続中」等のいかなる特徴も必要としないと理解している。しかしながら、出願人は、USPTOのコンピュータプログラムが一定のデータ入力要件を有すると理解しているので、上記のように本願がその親出願の一部継続出願として表示するが、このような表示は、本願がその親出願に含まれる事項に加えて何らかの新規事項を含んでいるかどうかについて、何らかの注釈および/または自認をするものというように解釈されるべきではない。関連出願の任意のすべての親出願、その親出願、さらにその親出願なので全ての主題、関連出願は、そのような主題が一貫している範囲で、ここに組み込まれる。
【0005】
〔背景〕
本願発明は、核分裂炉および方法に関する。
【0006】
〔要約〕
開示の実施形態は、核分裂炉心、核分裂炉、核分裂炉の操作方法、および、核分裂炉における余剰反応度を管理する方法を含む。
【0007】
上述したことは要約であり、したがって、単純化、一般化、包含および/または詳細についての省略を含んでいるかもしれない。したがって、当業者は、要約が単に例示であり、任意の方法で制限していることを意図していないと解釈するだろう。任意の例示的な態様、実施形態、上述の特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、特徴が、図および以下の詳細な説明によって明瞭になる。他の態様、特徴、装置および/またはプロセスおよび/またはここに記載の主題の利点は、ここに明記する教示によって明瞭になる。
【0008】
〔図面の簡潔な説明〕
図1A−1Cは、例示の核分裂炉を部分的に切り取ったときの概観図である。
【0009】
図2は、例示の核分裂炉心の概略形状についての上部概略図である。
【0010】
図3は、例示の核燃料集合体の概略形状について部分的に切り取ったときの概観図である。
【0011】
図4Aは、例示の燃料集合体・フロー容器の概略形状について部分的に切り取ったときの概観図である。
【0012】
図4Bは、例示の定調歩式炉心支持格子板の概略形状について、側面の概観が付加された流束分布のグラフの一例を示す。
【0013】
図5A,5Bは、例示の崩壊熱除去システムの概略形状について、側面概観図である。
【0014】
図6A,6Bは、燃焼度に対する反応度の例示のグラフである。
【0015】
図7は、U238の利用に対するプルトニウム同位体進化の例示のグラフである。
【0016】
図8Aは、核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【0017】
図8B−8Xは、図8Aの方法についての詳細の一例を示すフローチャートである。
【0018】
図9Aは、核分裂炉の別の操作方法を示すフローチャートである。
【0019】
図9B−Vは、図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【0020】
図10Aは、核分裂炉における余剰反応度の管理方法の一例を示すフローチャートである。
【0021】
図10B−10Hは、図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【0022】
〔詳細な説明〕
(イントロダクション)
次の詳細な説明において、記述は、一部を形成する付随の図によって行なわれる。図において、一般的に、文脈上、他の意味に解すべき場合を除き、類似の記号は、類似の部品を特定する。
【0023】
詳細な説明において記載された実施形態、図およびクレームは、制限することを意味しない。ここに提示された主題の精神または範囲から外れなければ、他の実施形態が利用されてもよいし、他の変更が行なわれてもよい。
【0024】
当業者は、ここに記載の構成(例えばオペレーション)、装置、対象物、および、それらに伴う記述が概念の明瞭化のための例として利用され、様々な構成の修正が考えられることを認識するだろう。従って、ここに記述されるように、明記された特定の事例およびそれに伴う記述は、より一般的な段階の代表とすることを意図している。一般的に、任意の特別な例の使用は、その段階の代表とすることを意図し、特定の構成(例えばオペレーション)、装置および対象物が制限的となるべきではない。
【0025】
本明細書では、明確な説明のために、形式上の見出しを使用している。しかしながら、その見出しは説明のためのものであることは当然であり、異なるタイプの主題が本明細書を通して記述されてもよい。例えば、装置/構造に関する内容が、装置/動作の見出しの下において記述されてもよく、及び/または、プロセス/動作に関する内容が、構造/プロセスの見出しの下において記述されてもよく、及び/または、1つの論題に関する記述が、2つ以上の論題の見出しに亘っていてもよい。それ故、形式上の見出しの使用は、何れにせよ、限定的な内容を意図しているものではない。
【0026】
〔概要〕
図1A−1Cおよび図2を参照して(概要によって制限されるものではない)、例示の核分裂炉10は、実例であって限定的でないように記述される。以下に詳細に述べられるように、核分裂炉10の実施形態は、核燃料の移動(シャッフリングとも呼ばれる)によって増殖および分裂する(増殖燃焼波とも呼ばれる)定在波が集まる、増殖燃焼高速炉(進行波炉すなわちTWRとも呼ばれる。)である。
【0027】
また、概要によると、核分裂炉心12は、原子炉容器14内に設けられている。核分裂炉心12の中心炉心領域(中央炉心部)16(図2)は、核分裂性の核燃料集合体18(図2)を含む。中心炉心領域16は、核燃料親物質集合体18(図2)を含む。中心炉心領域16は、また核燃料親物質集合体20a(図2)を含む。中心炉心領域16は、移動可能な反応度制御集合体22(図2)を含む。
【0028】
核分裂炉心12の周囲炉心領域(周辺炉心部)24は、核燃料親物質集合体20b(図2)を含む。核燃料親物質集合体20a,20bは、同じまたは類似の構成(類似の部材番号を用いて示されるように)で形成されている。さらに、以下に述べられるように、核燃料親物質集合体20aは、周囲炉心領域24(核燃料親物質集合体20bが存在する)の中性子束環境とは異なる中心炉心領域16の中性子束環境内に存在する。その結果、炉心の寿命を越えて、核燃料親物質集合体20aは、核燃料親物質集合体20bによって増殖され、燃焼される速度とは異なる速度で増殖し、燃焼する。したがって、類似(同一ではない)の部材番号20a,20bは、炉心の寿命における様々な段階についてここで述べられる間に、核燃料親物質集合体20a,20bを把握するために使用される。周囲炉心領域24は、中性子吸収材集合体26を含む。
【0029】
容器内操縦システム28は、核分裂性の核燃料集合体18のいくつか、および、核燃料親物質集合体20a,20bのうちいくつかをシャッフリングするように構成されている。核分裂炉10は、リアクター冷却システム30を含む。
【0030】
制限のない概要として、いくつかの態様の方法によれば、核分裂炉を操作するために設けられる。制限のない例として、ある実施形態において、複数の核分裂性の核燃料集合体における原子核燃料物質は、核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域において核分裂される。核分裂製物質は、原子核分裂燃料炉心の中心炉心領域において複数の核燃料親物質集合体のいくつかにおいて増殖され、複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつかが選択され、複数の核燃料親物質集合体から選択されたいくつかと選択された他のいくつかとは、分裂性の核燃料物質を増殖する定在波および分裂性の核燃料物質を核分裂する定在波を確立する方法でシャッフリングされる。
【0031】
制限のない概要によって、いくつかの形態の方法によれば、核分裂炉において余剰反応度を管理するために設けられる。制限のない例によれば、いくつかの実施形態において、正の反応度をともなう臨界は、核分裂炉の炉心の中心炉心領域において達成される。反応度の量は、予め定められた燃焼度のレベルが炉心における燃料集合体から選択されたいくつかにおいて達成され、反応度の増加が補われる。詳細は、制限のない例によって以下に明記される。
【0032】
〔例示の核分裂炉〕
下記に明記する記述において、核分裂炉10の特別な炉心要素に関する詳細は、制限のない例によって最初に明記される。核分裂炉10の特別な炉心要素に関する詳細は、制限のない例によって次に明記される。この詳細な記述の順によって、核分裂炉10内で増殖および核分裂する定在波の形成の理解を促進する。
【0033】
〔特別な炉心要素〕
図1A−1C、図2を参照して、核分裂炉10の実施形態は、任意に装置に合わせて形成されればよい。例えば、核分裂炉10の様々な実施形態は、低出力(約300MWe−約500MWe)の装置、中出力(約500MWe−約1000MWe)の装置、高出力(約1000MWe以上)の装置において使用されてもよい。
【0034】
核分裂炉10の実施形態は、冷却された液体金属の要素、つまり高速炉技術に基づいている。例えば、様々な実施形態において、リアクター冷却液システム30は、リアクター容器14に収容された液体ナトリウムの溜まりを含む。そのような場合において、核分裂炉心12は、リアクター容器14内の液体ナトリウムの溜まりに沈められる。リアクター容器14は、密閉容器32によって囲まれ、密閉容器32はリアクター容器14からの漏れという稀な場合に備えて、ナトリウム冷却液の損失を防ぐのに役立つ。
【0035】
様々な実施形態において、リアクター冷却液システム30は、リアクター冷却液ポンプ34を含む。リアクター冷却液ポンプ34は、電気機械のポンプまたは電磁ポンプのような任意の適切なポンプであってもよい。
【0036】
様々な実施形態において、リアクター冷却システム30は、熱交換器36を含む。熱交換器36は、第1液体ナトリウムの溜まりに配置されている。熱交換器36は、熱交換器36の他方側に非放射性のナトリウム冷却液を有する。そのために、熱交換器36は、中間熱交換器と考えられてもよい。蒸気発生器(図1A−1C,2に明確には示されていない)は、熱交換器36と熱的に連通している。リアクター冷却液ポンプ34、熱交換器36および蒸気発生器が好適に使用されてもよい。
【0037】
リアクター冷却液ポンプ34は、第1ナトリウム冷却液を核分裂炉心12に循環させる。汲まれた第1ナトリウム冷却液は、核分裂炉心12の上部において、核分裂炉心12から排出され、熱交換器36の一方側を通過する。熱された中間のナトリウム冷却液は、中間のナトリウム管42を介して、蒸気を発生させ、タービン(図示せず)および発電機(図示せず)を駆動する蒸気発生器(図示せず)へ循環する。
【0038】
リアクターが停止している間において、いくつかの実施形態では、発電負荷が配電網によって出力され、崩壊熱除去は、縮小されたリアクター冷却液の流れを熱輸送システムに伝えるリアクター冷却液ポンプ34の小型モーター(明確に図示せず)によって行なわれる。
【0039】
図5A,5Bをさらに参照して、様々な実施形態において、核分裂炉10は、崩壊熱除去システム38を含む。電力が配電網から利用可能でない場合、崩壊熱は、崩壊熱除去システム38を使用することによって除去される。様々な実施形態において、崩壊熱除去システム38は、電力の必要がなくても自然循環によって完全に動作する、2つの専用安全クラス崩壊熱除去システム38a(図5A),38b(図5B)の一方または両方を含む。安全クラス崩壊熱除去システム38a(図5A)において、核分裂炉心12からの熱は、まずリアクター容器14に自然に循環されたナトリウムによって輸送され、そしてリアクター容器14と密閉容器32との間のアルゴン充填ギャップ40に放射され、最後に密閉容器32の壁に沿って流れる周囲の空気を自然に循環させることによって除去される。
【0040】
安全クラス崩壊熱除去システム38b(図5B)において、熱交換器36および中間ナトリウム管42(図1A−1C)は、ナトリウムの自然な循環によって蒸気発生器44に熱を輸送する。熱は、保護された空気摂取46を通過する周囲温度空気を用いることによって蒸気発生器44の外壁を通って除かれる。
【0041】
図1A−1C,2に戻って、容器内操縦システム28は、核分裂性の核燃料集合体18のいくつかと核燃料親物質集合体20a,20bのいくつかとをシャッフリングするよう構成されている。炉心の寿命のいくつかの段階において、中心炉心領域16と周囲炉心領域24との間で、核分裂性の核燃料集合体18のいくつかと核燃料親物質集合体20a,20bのいくつかとをシャッフリングすることが好ましい。したがって、容器内操縦システム28は、中心炉心領域16と周囲炉心領域24との間で、核分裂性の核燃料集合体18と、核分裂性の核燃料親物質集合体20a,20bとをシャッフリングするよう構成されていてもよい。
【0042】
容器内操縦システム28は、移動した核分裂性の核燃料集合体18と、核燃料親物質集合体20a,20bとを核分裂炉心10内から除去することなく、選択された核分裂性の核燃料集合体18と、核分裂性の核燃料親物質集合体20a,20bとの移動を許容する。
【0043】
様々な実施形態において、容器内操縦システム28は、核分裂炉心12の上部から間隔を空けて、垂直に配置された回転式プラグ48,50を含む。回転式プラグ50は、回転式プラグ48より小さく、プラグ48の上部に設けられている。オフセットアームマシン(offset arm machine)52は、回転式プラグ48を通って、核分裂炉心12の上部まで延びている。オフセットマシン52は、回転式プラグ48を貫通した状態で回転可能である。ストレイトプルマシン(straight pull machine)54は、回転式プラグ50を通って、核分裂炉心12の上部まで延びている。
【0044】
オフセットアームマシン52の低い方の端およびストレイトプルマシン54は、適切な把持装置を含む。把持装置は、動作中、オフセットアームマシン52およびストレイトプルマシン54によって、選択された核分裂性の核燃料集合体18および核燃料親物質集合体20a,20b(および、以下に述べられるようないくつかのアプリケーションにおける、周囲炉心領域24において設けられた中性子束吸収材集合体)を把持することを可能にする把持装置またはそれと同等のものである。
【0045】
回転式プラグ48,50およびオフセットアームマシン52の回転によって、核分裂炉心12から、選択された集合体を引っ張り、核分裂炉心12の任意の所望の空の位置に、その選択された集合体を再度挿入することによって、オフセットアームマシン52およびストレイトプルマシン54が任意の所望の位置に位置されることが可能になる。
【0046】
いくつかの実施形態において、容器内操縦システム28は、周囲炉心領域24において、選択された位置に、中性子吸収材集合体を移動させるよう構成されていてもよい。そのような場合、周囲炉心領域24における位置は、周囲炉心領域24に位置する核燃料集合体18,20aおよび/または核燃料集合体20b(炉心の寿命および燃焼度レベルの段階に依存している)の予め定められた燃焼度レベルに基づいて、周囲炉心領域における予め定められた放射状の位置から選択されてもよい。いくつかの他の実施形態において、容器内操縦システム28は、さらに中性子束吸収材集合体を回転するように構成されていてもよい。
【0047】
いくつかの他の実施形態において、容器内操縦システム28は、中心炉心領域16と、核分裂炉心12の好適な外面として位置するリアクター容器14との間における、核燃料集合体18,20aおよび/または核燃料集合体20b(炉心の寿命および燃焼度レベルの段階に依存している)をシャッフリングするよう構成されていてもよい。
【0048】
〔炉心の構成において〕
制限のない概要として、核分裂炉心12の実施形態において、多くの核分裂性の核燃料集合体は、炉心の増殖燃焼状況を安定状態に近づけるために、初期臨界および十分な増殖を達成する。核分裂性の集合体は、中心炉心領域16に主に配置され、中心炉心領域16は、炉心の出力の殆どを発生させる。核燃料親物質集合体は、中心炉心領域16および周囲炉心領域24に配置されており、それらの数は、新たな燃料を炉心に注入する必要性をなくすために、リアクター動作が40年以上にわたって可能であるように選択される。初期の炉心装荷は、少量の余剰反応度を有する臨界に到達し、初期のリアクター動作開始後の短期的な最大出力にするための上昇を達成するよう構成される。余剰反応度は、予め定められた燃焼度が、選択された燃料集合体の数において達成されるまで増殖によって増加する。反応度の増加は、炉心の臨界を維持するために段階的に炉心内に挿入される、移動可能な反応度制御集合体によって相殺される。
【0049】
制限のない概要として、増殖および核分裂の波(「増殖燃焼波」)は、中心炉心領域16内で生じるが、固定の炉心物質を移動しない。その代わり、増殖および核分裂(「燃焼」)の定在波は、増殖燃焼領域内外に炉心物質を定期的に移動させることによって形成される。燃焼集合体のこの動きは、「燃料シャッフリング」と呼ばれ、後に詳細に述べられる。
【0050】
核分裂炉心12内の構成要素に関する詳細は、制限のない例によって述べられる。構成における炉心寿命および/または燃料集合体の燃料レベルおよび/または核分裂炉心12内の燃料集合体の位置についての異なりについても適切であれば、指摘される。
【0051】
炉心寿命の段階に関わらず、中心炉心領域16は、移動可能な反応度制御集合体22を含む。移動可能な反応度制御集合体22は、適切に制御棒として設けられ、関連する制御棒駆動機構によって軸方向に中心炉心領域16の内外に移動される。
【0052】
移動可能な反応度制御集合体22は、制御棒駆動機構によって、中性子吸収物質を中心炉心領域16に挿入するように、および/または、中性子吸収物質を中心炉心領域16から除去するように調整される(反応度の増加を相殺するためのような、反応度の減少を相殺するためのような、リアクターを計画通りに停止するためのような、および/または、リアクターの停止後のリアクターの始動するためのような)。いくつかの実施形態において、移動性の反応度制御集合体22は、安全な機能を行う、つまりリアクターを急に停止する(つまり、リアクターを緊急停止すること)ために中性子吸収物質を急に挿入するような停止を行ってもよい。いくつかの実施形態において、移動可能な反応度制御集合体22に配置される中性子吸収物質は、ハフニウム水素化物を含んでいてもよい。
【0053】
また、炉心寿命の段階に関わらず、周囲炉心領域24は、中性子吸収材集合体26を含む。移動可能な反応度制御集合体22(反応度の増加を相殺するためのように、リアクターの動作中に移動する。)とは異なり、中性子吸収材集合体26は、適所にとどまり、リアクターの動作中に移動しない。中性子吸収材集合体26は、周囲炉心領域24において、低い炉心出力を維持するのに役立つ。この低出力レベルは、周囲炉心領域24において、冷却液フローの必要条件を単純化するのに役立つ。この低出力レベルは、中心炉心領域16における出力発生のために使用され、中心炉心領域16から周囲炉心領域24に移動される燃料集合体の燃料度のさらなる増加を軽減するのに役立つ。いくつかの実施形態において、中性子吸収材集合体26に配置される中性子吸収物質は、ハフニウム水素化物を含んでいても良い。
【0054】
しかしながら、上述のように、いくつかの実施形態において、好ましくは、中性子吸収物質26は、周囲炉心領域24における選択された位置に、容器内操縦システム28によって移動される。上述したように、周囲炉心領域24における位置は、周囲炉心領域24に位置する核燃料集合体18,20aおよび/または核燃料集合体20b(炉心寿命の段階および燃焼度レベルに依存する)の予め定められた燃焼度レベルに基づいて、周囲炉心領域24における予め定められた放射状の位置から選択される。上述したように、いくつかの実施形態において、中性子吸収材集合体26は、容器内操縦システム28によって回転されてもよい。
【0055】
ここで移動可能な反応度制御集合体22および中性子吸収材集合体26が議論されたので、核燃料集合体18,20a,20bについて述べる。上述したように、この記述は、炉心寿命の様々な段階についての記述を含む。
【0056】
炉心寿命の段階とは関係なく、核燃料親物質集合体20(つまり、核燃料親物質集合体20aおよび核燃料親物質集合体20b)の燃料親物質は、U238を含む。様々な実施形態において、U238は、天然ウランおよび/または減損ウランを含んでいても良い。したがって、様々な実施形態において、核燃料親物質集合体20aの少なくとも1つは、天然ウランを含むU238を含んでいても良い。いくつかの実施形態において、親核分裂燃料集合体20bは、減損ウランを含むU238を含んでもよい。すなわち、炉心寿命における任意の時点において、1以上の核分裂燃料集合体20aは、天然ウランを含むU238を含んでいてもよく、1以上の核燃料集合体20aは、減損ウランを含むU238を含んでいても良く、任意の1以上の核燃料集合体20bは、天然ウランを含むU238を含んでいても良く、および/または、任意の1以上の核燃料集合体20bは、減損ウランを含むU238を含んでいても良い。
【0057】
したがって、炉心寿命の任意の段階に関わらず、核燃料親物質集合体20aおよび/または核燃料親物質集合体20bにおけるU238は、天然ウランまたは減損ウランのうちの任意の1つに制限される必要はない。したがって、炉心寿命の任意の段階において、1以上の核燃料集合体20aは、天然ウランを含んでもよく、1以上の核燃料集合体20aは、減損ウランを含んでも良く、1以上の核燃料集合体20bは天然ウランを含んでも良く、および/または、1以上の核燃料集合体20bは減損ウランを含んでも良い。
【0058】
寿命初期(BOL)において、様々に実施形態では、中心炉心領域16は、核分裂性の核燃料集合体18を含み、核燃料親物質集合体20aおよび移動可能な核燃料集合体22を含み、周囲炉心領域は、核燃料親物質集合体20bおよび中性子吸収材集合体26を含む。核燃料親物質集合体20a,20b、移動可能な反応度制御集合体22および中性子吸収材集合体26は、BOLを含む炉心寿命のすべての段階について上述されている。
【0059】
BOLにおいて、中心炉心領域16は、核分裂性の核燃料集合体18および核燃料親物質集合体20を含み、炉心寿命にわたって(寿命の終わりに)、中心炉心領域16は、核分裂性の核燃料集合体18および核燃料親物質集合体20aおよび/または核燃料親物質集合体20bを含む。核燃料集合体18,20は、中心炉心領域16内に好適に配置される。いくつかの実施形態において、核燃料集合体18,20は、中心炉心領域16内に対称的に配置されている。
【0060】
BOLにおいて、核分裂性の核燃料集合体18は、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aを含む。様々な実施形態において、核分裂性の核集合体18aにおける濃縮核分裂性物質はU235を含む。濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aにおけるウランは、典型的に、U235の同位体の20パーセント(20%)以下に濃縮されている。いくつかの実施形態(一群の核分裂炉10の一番目の核分裂炉のような)において、BOLにおける核分裂性の核燃料集合体18aの全ての核分裂性物質は、U235を含む。
【0061】
しかしながら、他の実施形態(一群の核分裂炉10のうち、後述するn番目の種類の核分裂炉のような)において、後述されるように、BOLにおいて、核分裂性の核燃料集合体18aにおける少なくともいくつかの核分裂性物質は、Pu239(一群の核分裂炉10の前の核分裂炉において増殖される)を含む。
【0062】
小さな質量の核分裂性の核燃料物質(全質量の核燃料物質に関係して、核分裂炉10に含まれ、従来の高速増殖炉に対立するものとして評価される。)だけが核分裂炉10における増殖核分裂(増殖燃焼)波を生じるときに、伴われる。例示の増殖核分裂(増殖燃焼)波の発生および伝搬は、「AUTOMATED NUCLEAR POWER REACTOR FOR LONG−TERM OPERATION」と題された米国特許出願番号11/605,943(発明者:RODERICK A.HYDE,MURIEL Y.ISHIKAWA,NATHAN P.MYHRVOLD,AND LOWELL L.WOOD,JR、出願日:2006年11月28日)における例によって記述されており、その内容が参考として、ここに組み込まれている。核分裂炉の設計および動作の技術を備えた当業者の能力の範囲内であれば、不適切な実験なく、好適に任意の大きさの核分裂炉心10における増殖核分裂(増殖燃焼)波を生じるときに伴う核分裂性の核燃料物質の量が決定される。
【0063】
また、増殖燃焼波は、固定の炉心物質を移動しないと認識されるだろう。その代わりに、増殖および燃焼(核分裂)時の「定在」波は、周期的に増殖燃焼領域内外を炉心物質を移動することによって形成される。燃料集合体のこの動きは、「燃料シャッフリング」と呼ばれ、後に詳細に述べられる。
【0064】
BOLの後、核分裂炉10は、始動し、濃縮された核分裂性の燃料集合体18aは核分裂を始める。いくつかの中性子は、中心炉心領域16における核燃料親物質集合体20aにおいて、U238のような燃料親物質の核によって吸収される。そのような吸収の結果、いくつかの例において、U238は、捕獲によってU239に変換され、β崩壊によってNp239に変換され、さらにβ崩壊によってPu239に変換される。したがって、そのような場合において、核燃料親物質集合体20aにおける燃料親物質(すなわち、U238)は、核分裂物質(すなわち、Pu239)となり、結果として、そのような核燃料親物質集合体20aは、増殖した核燃料集合体18bにおいて変換される。
【0065】
したがって、BOLの後、中心炉心領域16における核分裂性の核燃料集合体18aは濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aおよび増殖した核分裂性の核燃料集合体18bを含む。上述したように、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aにおける核分裂物質は、U235を含み、核分裂性の核燃料集合体18bにおける核分裂物質は、Pu239を含む。
【0066】
いくつかの他の中性子は、中心炉心領域16における核燃料親物質集合体20aにおいて、U238のような燃料親物質の他の核によって吸収される。そのような吸収の結果、いくつかの例において、いくつかの核燃料親物質集合体20aにおけるU238は、高速核分裂を行う。
【0067】
BOLの後、いくつかの中性子は、中心炉心領域16から周囲炉心領域24に漏れる。そのような場合、いくつかの漏れた中性子は、周囲炉心領域24における核燃料親物質集合体20bにおいて燃料親物質(U238のような)によって吸収される。そのような吸収の結果として、上述したように、いくつかの例において、U238は、捕獲によってU239に変換され、β崩壊によってNp239に変換され、さらにβ崩壊によってPu239に変換される。したがって、そのような場合において、核燃料親物質集合体20bにおける燃料親物質(すなわち、U238)は、核分裂物質(すなわち、Pu239)となり、結果として、そのような核燃料親物質集合体20bは、増殖した核燃料集合体18bにおいて変換される。したがって、そのような場合、BOLの後、周囲炉心領域24は、増殖した核分裂性の核燃料集合体18bを含む。
【0068】
いくつかの他の漏れた中性子は、周囲炉心領域24における核燃料親物質集合体20bにおいて、U238のような燃料親物質の他の核によって吸収される。そのような吸収の結果、いくつかの例において、いくつかの核燃料親物質集合体20bにおけるU238は、高速核分裂を行う。上述したように、中性子吸収材集合体26は、周囲炉心領域24における核燃料親物質集合体20bにおいて、U238の速い核分裂が生じたとしても、周囲炉心領域において、低出力レベルを維持するのに役立つ。
【0069】
濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aは、BOLの後、燃焼を行なう。BOLの後のある時間後、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aは、中心炉心領域16から周囲炉心領域24(容器内操縦システム28に含む)に、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aをシャッフリング(または移動)するよう、十分に燃焼する。核分裂炉の設計および動作の技術を備えた当業者であれば、不適切な実験なく、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aの1つが中心炉心領域16から周囲炉心領域24にシャッフリングされるときの燃焼度レベルを決定することができるだろう。したがって、そのような場合、周囲炉心領域24は、少なくとも予め定められた燃焼度レベルを有する、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aのうち選択されたものを含んでいても良い。
【0070】
同様に、増殖した核分裂性の核燃料集合体18bは、BOLの後に燃焼を行なう。BOLの後のある時間後、核分裂性の核燃料集合体18bは、中心炉心領域16から周囲炉心領域24(容器内操縦システム28に含む)に、増殖した核分裂性の核燃料集合体18bをシャッフリング(または移動)するよう、十分に燃焼する。核分裂炉の設計および動作の技術を備えた当業者であれば、不適切な実験なく、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18bの1つが中心炉心領域16から周囲炉心領域24にシャッフリングされるときの燃焼度レベルを決定することができるだろう。したがって、そのような場合、周囲炉心領域24は、少なくとも予め定められた燃焼度レベルを有する、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18bのうち選択されたものを含んでいても良い。
【0071】
上述したように、周囲炉心領域24における、いくつかの核燃料親物質集合体20bは、核分裂性の核燃料集合体18bに変換される。また、上述したように、核燃料親物質集合体20bは、核燃料親物質集合体20aが影響を受ける中心炉心領域16の中性子束レベルより低い、周囲炉心領域24の中性子束レベルに影響を受ける。結果、周囲炉心領域24は、予め定められた燃焼度レベル以下を有する増殖した核分裂性の核燃料集合体18b(すなわち、周囲炉心領域24における核燃料親物質集合体20bから変換された)を含む。
【0072】
炉心寿命の様々な段階にわたって、中性子吸収材集合体26は、周囲炉心領域24n任意のいくつかの位置に、容器内操縦システム28によって移動される。周囲炉心領域24における位置は、周囲炉心領域24に位置する核燃料集合体18,20の予め定められた燃焼度レベルに基づいて選択可能な周囲炉心領域24における予め定められた放射状の位置を含む。
【0073】
寿命末期(EOL)に向けて、中心炉心領域16に位置する核分裂性の核燃料集合体18は、増殖した核分裂性の核燃料集合体18bである。したがって、EOLに向けて、核分裂性の核燃料集合体18(中心炉心領域18における)は、増殖した核分裂性の核燃料集合体18bを含み、周囲炉心領域24は、少なくとも予め定められた燃焼度レベルを有する、濃縮された核分裂性の核燃料集合体18aを含む。
【0074】
EOLに向けて、周囲炉心領域は、増殖した核分裂性の燃料集合体18bを含んでいても良い。周囲炉心領域24における増殖した核分裂性の核燃料集合体18bは、中心炉心領域16から周囲炉心領域24にシャッフリングされ、少なくとも予め定められた燃焼度レベルを有する、増殖した核分裂性の核燃料集合体18bのうち選択されたものを含む。周囲炉心領域24において、いくつかの他の増殖した核分裂性の核燃料集合体18bは、(i)中心炉心領域16から予め定められた燃焼度レベルより低い周囲炉心領域24にシャッフリングされた、増殖した核分裂性の核燃料集合体18b、および/または、(ii)予め定められた燃焼度レベル以下を有する核燃料親物質集合体20b(周囲炉心領域20bに位置する)から変換された、増殖した核分裂性の核燃料集合体18bを含む。
【0075】
核分裂炉10の実施形態は、燃料の再生利用に役立つ。核分裂炉10のいくつかの実施形態は、28〜32%の範囲におけるピークの燃焼度に到達した初期の重金属原子のおよそ15%の平均燃焼度で燃料を放出する。その間に、基準「スミア」の構成からなる核分裂炉10の様々な実施形態において増殖した核分裂物質は、溶解精製によって40%の平均燃焼度(任意の核分裂生成物質を除去することなく)を越える臨界となったままである。周期的な溶解精製の影響を含むことによって、50%を超える燃焼度を達成することができる。したがって、第1世代の核分裂炉10から放出された燃料は、中性子的見地(再被覆の間において、核分裂生成物質の熱除去に関連する任意の「寿命の拡張」が考慮される前)から残存している潜在寿命のほとんどを有し、化学薬品を再処理することなく再利用可能である。
【0076】
そのために、上述したように、いくつかの実施形態(一群の核分裂炉10の後のn番目の部材ような)において、BOLにおいて、核分裂性の核燃料集合体18aにおける少なくともいくつかの核分裂物質は、Pu239(一群の核分裂炉10の前の部材において増殖された)を含む。いくつかのそのような場合において、1以上の核分裂性の核燃料集合体18は、核分裂炉から放出された核分裂物質を含む。さらに、いくつかのこれらの場合において、核分裂炉から放出された核分裂物質を含む核分裂性の核燃料集合体18は、再被覆した核分裂性の燃料集合体を含む。
【0077】
そのような実施形態において、核分裂性の核燃料集合体18は、燃料再クラッド法(古いクラッドが除去され、使用済みの燃料が新しい燃料に再製されるプロセス)によって再利用される。核分裂性燃料物質は、熱・物理(化学的ではない)的プロセスを通じて再利用される。使用済み燃料集合体は、機械的に切り取られた被覆物を有する個々の燃料棒に分解される。使用済み燃料は、2つの主な方法において、その燃料から多くの分裂生成物を分離する不活発な大気中で高温度(1300−1400℃)溶解精製プロセスを経る。2つの主な方法は、(i)揮発性およびガス状の分裂生成物(例えば、Br,Kr,Rb,Cd,I,Xe,Cs)が簡単に漏れる。(ii)化学反応性の高い分裂生成物(例えば、Sr,Y,Te,Baおよびレアアース)の95%以上は、ジルコニウムのるつぼをともなう反応において、酸化され、容易に分離される。溶解精錬燃料は、押し出されるか、新たな燃料スラグに鋳造され、ソジウム結合をともなう新たな被覆物質に配置され、新たな燃料集合体に溶け込まれる。
【0078】
さらに、図3を参照して、例示の核燃料集合体(核分裂性の燃料集合体18または核燃料親物質集合体20であるかどうかに関係ない)は、燃料ピン(または燃料棒または燃料要素)56を含む。様々な実施形態において、燃料ピン56は、金属燃料(燃料が核分裂性の燃料または親物質燃料であるかに関係ない)を含む。金属燃料は、高比重金属装荷および優れた中性子の節約を提供し、核分裂炉心12における増殖燃料プロセスにとって好ましいと認識されるだろう。
【0079】
様々な実施形態において、金属燃料は、照射中に、合金を安定させ、低温共融混合物および被覆物の腐食損傷を抑制するために、約8%のジルコニウムに対して2%混ぜられる。ソジウム熱結合は、合金燃料と被覆管の内壁との間に存在するギャップを満たすことで、燃料の潤滑を可能にし、燃料温度を低く保つ効率的な伝熱を可能にする。個々の燃料ピン56は、燃料集合体18,20(冷却液ダクトとして提供される)のハウジング内において、冷却液の空間および個々の燃料ピン56の機械的分離を提供するために、被覆管の周囲が螺旋形に包まれた直径約0.8mmから直径約1.6mmの範囲の細線を有する。様々な実施形態において、被覆管、ワイヤラップおよびハウジングは、経験的データによって示されるように、照射性能のために、フェライト−マルテンサイトのステンレスから形成されていてもよい。
【0080】
中心炉心領域16における核分裂性の核燃料集合体18と周囲炉心領域24における核燃料親物質集合体20aおよび/または核燃料親物質集合体20bとにおける最大出力の異なりは、流量および出口温度を出力に一致させるための集合体の流量分布に重要な異なりを引き起こす。様々な実施形態において、この流量分布は、固定または可変のオリフィスの組合せのようなオリフィスを通じて達成され、予測された集合体出力(assembly power)に比例して第1冷却材の流れを最大限に利用することができる。
【0081】
図4Aを参照して、様々な実施形態において、固定オリフィスのようなオリフィス60は、核分裂炉心12より下の燃料集合体流体容器(fuel assembly flow receptacles)62に取り付けられる。燃料集合体流体容器62は、炉心支持格子板における台座64に結合され、核燃料集合体18,20が挿入されるソケット68を含む。
【0082】
燃料集合体流体容器62は、核燃料集合体によって発生した出力を流量と一致させるために利用されるオリフィス60を有する。例えば、周囲炉心領域24の下の燃料集合体流体容器62は、低出力の核燃料集合体20の中の流れを最小限にするために、高圧力落下(high-pressure-drop)のオリフィス60を有する。一方、中心炉心領域16における核燃料集合体18,20より下の燃料集合体流体容器62は、中心炉心領域16における放射状の電力プロファイルと一致させるために低い抵抗から高い抵抗までを範囲とするオリフィス60を有するいくつかのグループに分けられる。
【0083】
固定のオリフィス60に加えて、いくつかの実施形態において、それぞれの原子核分裂燃料集合体18,20は、集合体レベルにおいて主要でない流れの調整を可能にするために、燃料シャッフリング動作の間における回転による集合体の流れを調整するための能力を有する。
【0084】
したがって、いくつかの実施形態において、燃料集合体流体容器62は、中心炉心領域16におけるリアクター冷却液流オリフィス(reactor coolant flow orifices)60のグループと周囲炉心領域24におけるリアクター冷却液流オリフィス60の他のグループを定める。中心炉心領域24におけるリアクター冷却液流オリフィス60のグループは、リアクター冷却液流オリフィスグループを含む。そのような場合、リアクター冷却液流オリフィスの選択されたものによる流量は、リアクター冷却液流オリフィスの選択されたものの放射状の位置における電力プロファイルに基づいている。さらに、周囲炉心領域24におけるリアクター冷却液流オリフィス60による流量は、周囲炉心領域24における出力レベルに基づく予め定められた流量を含む。
【0085】
様々な実施形態において、オリフィス60は、固定のオリフィス60を含む。他の実施形態において、可変オリフィス(核燃料集合体18,20の回転によって)が提供されてもよい。いくつかの他の実施形態において、オリフィス60は、固定のオリフィスを含み、可変のオリフィスが設けられても良い(核燃料集合体18,20の回転によって)。
【0086】
いくつかの他の実施形態および図4Bを参照することによって、炉心支持格子板66aは、「定調歩式」であってもよい。すなわち、定調歩式の炉心支持格子板(the stepped core support grid plate)66aは、核燃料集合体18,20を軸方向に相殺するために使用される。そのため、定調歩式の炉心支持格子板66aは、軸方向において、放射状の方向における位置の機能として、核燃料集合体18,20の位置の変化を許容する。
【0087】
原子核分裂燃料炉心12における燃料の利用は、集合体を軸方向に相殺する(核燃料集合体18,20をシャッフリングすることに加えて)ことによって増加する。相対的な中性子束分布は、核分裂炉心12の軸範囲においてよりも、核分裂炉心12の中心軸範囲において高い。そのような軸方向の相殺は、核燃料親物質集合体20の軸範囲の近くで増殖する燃料が、核分裂炉心12の中心軸範囲に接近(または、必要であれば核分裂炉心12の中心軸範囲から)して移動することを可能にする。そのような相殺は、軸方向の次元において燃焼度のより高い程度の制御を可能にし、より高い燃料利用をもたらすのに役立つ。
【0088】
いくつかの実施形態において、定調歩式炉心支持格子板66aは、単一軸方向に区切られた集合体を含む。いくつかの実施形態において、総裁のレベルは、固定され、予め定められた燃料運営戦略を含む。いくつかの実施形態において、相殺レベルは、核燃料集合体18,20の底に、または、定調歩式炉心支持格子板66aに直接取り付けられる、らいざーやシムのようなスペーサーの使用によって変換される。
【0089】
核分裂炉心12の実施形態の動作の態様は説明される。核分裂炉心10の実施形態の様々な設計上の特徴は、分裂生成物質の蓄積によって燃料が臨界前になる前に、燃料が保持することができる最大限の燃焼度およびフルエンスに増加させることに役立つ。
【0090】
例えば、中心炉心領域16における核分裂性の核燃料集合体18は、供給燃料(すなわち、中心炉心領域16および周囲炉心領域24における核燃料親物質集合体20)によって囲まれており、漏洩中性子を吸収し、新たな燃料を生じさせるために使用する。およそ70cm(または、核燃料親物質集合体20、およそ5つの集合体列の大きさに依存している)の中心炉心領域16を囲む増殖燃料の過去の厚みが、0まで減少されることは、原子核リアクターの設計および操作の当業者によって認識されるだろう。
【0091】
特徴を持つそのような中性子は、2つの事を成し遂げる。最初に、増殖分裂波の伝搬を達成するときに要される燃焼度およびフルエンスを最小限にし、次に物質劣化問題を緩和し、核分裂炉10の実施形態が既存の物質で形成されることを可能にする。次に、分裂生成物の蓄積によって燃料が臨界前になる前に、燃料が保持することができる最大の燃焼度およびフルエンスを増加する。この第2のポイントは、図6Aに示されている。
【0092】
図6Aを参照して、グラフ70は、核分裂炉心12の例示の実施形態について反応度と燃焼度を、曲線72によって示している。グラフ70は、核分裂炉心12の例示の実施形態における増殖燃料の反応度進化(曲線72によって示される)と、曲線74によって示される、典型的なナトリウム高速中性子炉由来の濃縮燃料の反応度進化とを比較している。典型的な高速中性子炉由来の濃縮燃料は、スーパーフェニックス燃料(SuperPhenix)、冷却液および構造体積分率75%スミア密度、16%の初期濃度を有するものとしてモデル化されている。知られるように、典型的なナトリウム高速中性子炉燃料は、臨界に到達するために、高濃度で開始し、新鮮な燃料の余剰反応度は、要素、増殖ブランケットにおける吸収材および炉心からの漏れを制御することによって失われる。曲線74によって示されるように、典型的なナトリウム高速炉燃料は、U235が消費されると、すぐに反応度を失い、およそ310MWd/kgHM燃焼度において臨界前になる。典型的なナトリウム高速炉燃料が決定的になるポイントにおいて、全ての分裂のうち半分は、U235によるものであり、U238の利用分率は、20%以下である。
【0093】
一方、曲線72によって示されるように、核分裂炉心12における増殖燃料は、核燃料親物質集合体20において、臨界前の親物質燃料として始め、Pu239が増殖するときに反応度を得る。燃料が臨界になれば、余剰反応度は、臨界前の供給燃料(燃焼度が50MWd/kgHMのときに、駆動燃料がリアクターを臨界にする。)を増殖することによって相殺される。400MWd/kgMHまたは、それより高い合計の燃料燃焼度は、燃料が臨界前となる前に達成され、燃料がほぼすべてのU238として開始するので、U238の利用分率は、40%以上となる。
【0094】
図6Bを参照して、反応度と燃焼度とのグラフ76は、曲線78によって、分裂生成物の周期的な熱除去の効果を示す。グラフ76は、また分裂精生成物の熱除去が無い場合における供給燃料についてのグラフ72を含む。核分裂炉心12の実施形態は、28−32%の範囲でピークの燃焼度となる初期の重金属原子のおよそ15%の平均燃焼度で燃料を放出するよう設計される。一方、曲線72によって示されるように、基準「スミア」構成の例示の核分裂炉心12において増殖される供給燃料は、溶解精錬による分裂生成物の除去がなくても、40%の平均燃焼度を超えた臨界状態のままである。曲線78によって示されるように、周期的な溶解精錬の影響を含むことは、50%を超える燃焼を達成するのを許容する。したがって、第1世代の核分裂炉10から放出された燃料は、中性子的な見地(再被覆が考慮されている間に、分裂生成物の熱除去に関連した「寿命の拡張」前であっても)から潜在的な寿命を有し、化学的再処理を必要とすることなく再利用が可能である。
【0095】
図7Aを参照して、グラフ80は、プルトリウムの同位体進化とU238の利用とを例示している。低い利用において、生成されたプルトニウムは、動作がプルトニウムを伴わずにU238によって始まるので、本質的にすべてPu239である。高い利用において、プルトニウムの品質は、プルトニウムの高い同位体が生成されるので、ますます低下する。供給燃料の無限増倍率(k-infinity)が1.0より低下するポイント(図6A,6Bの曲線72によって示されるように)において、核分裂性のプルトニウム分率は、70%以下になり、LWRの使用済み燃料由来の原子炉級プルトニウムに類似している。さらに、核分裂炉10の実施形態から、使用済み燃料におけるプルトニウムは、分裂生成物を備えたはるかに高い程度まで汚染され、それによって扱い難く、再処理し難く、兵器目的への転換には魅力的でなくなる。
【0096】
〔実例となる方法〕
下記は、実施を描くフローチャートの流れを示す図である。理解し易いために、フローチャートは、最初のフローチャートが例の実施によって実施を提示し、次のフローチャートが代わりの実施、および/または、1以上前に提示されたフローチャートにおいて設けているサブの構成要素の動作または追加の構成要素の動作のような最初のフローチャートの拡張を示すように構成されている。当業者は、ここに利用されている提示の形式(例えば、例の実施を提示するフローチャートの提示で始まり、後のフローチャートにおいて追加および/または詳細を提示すること)が一般的に様々な処理の実施の理解を迅速かつ簡単にすることを認識するだろう。さらに、当業者は、ここで使用される形式がモジュールおよび/またはオブジェクト指向のプログラムの設計パラダイムに適していることを認識する。
【0097】
概要によって、また、図8を参照して、方法100は、核分裂炉を動作することについて示されている。方法100は、ブロック102で開始する。ブロック104において、核分裂性の核燃料物質は、核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核分裂性核燃料集合体において核分裂される。ブロック106において、核分裂物質は、核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体において増殖する。ブロック108において、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、選択された他のいくつかとは、核分裂性の核燃料物質を増殖・核分裂する定在波を形成するにようにシャッフリングされる。方法100は、ブロック110で終了する。詳細は、制限されない例によって後述される。
【0098】
図8Bを参照して、いくつかの実施形態において、ブロック104における核分裂炉の中心炉心領域の複数の核分裂性核燃料集合体における核分裂性核燃料物質の核分裂は、ブロック112において、核分裂炉心の中心炉心領域において少なくとも予め定められた出力量で生じることを含んでいる。
【0099】
図8Cを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック114において、中性子は、周囲炉心領域において吸収される。
【0100】
図8Dを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック116において、ブロック114における周囲炉心領域の中性子の吸収は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものによる中性子の吸収を含む。
【0101】
図8Eを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック118において、ブロック116における周囲炉心領域の複数の核燃料親物質集合体の他のものによる中性子の吸収は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体における核分裂物質の他のものによる増殖を含む。
【0102】
図8Fを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック120において、ブロック114における周囲炉心領域での中性子の吸収は、周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体による中性子の吸収を含む。
【0103】
図8Gを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック122において、ブロック120における周囲炉心領域の複数の中性子吸収材集合体による中性子の吸収は、周囲炉心領域で生成される出力が予め定められた出力レベルより下に維持されるように、周囲炉心領域の複数の中性子吸収材集合体における中性子の吸収を含む。
【0104】
図8Hを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック124において、ブロック114における周囲炉心領域の中性子の吸収は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものによる中性子の吸収と、周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体による中性子の吸収とを含む。
【0105】
図8Iを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック126において、核分裂炉は、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたものおよび選択された他のものとをシャッフリングする前に停止される。
【0106】
図8Jを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック128において、ブロック108における核分裂性の核燃料物資を増殖・核分裂する定在波を形成するにような、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたものおよび選択された他のものとのシャッフリングは、核分裂性の核燃料物資を増殖・核分裂する定在波を形成するような、中心炉心領域と周囲炉心領域との間における、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングを含む。
【0107】
図8Kを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック130において、ブロック108における複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたものおよび選択された他のものとのシャッフリングは、中心炉心領域における複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものの、中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のうち選択された他のものへの交換を含む。
【0108】
図8Lを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック132において、ブロック108における複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたものおよび選択された他のものとのシャッフリングは、予め定められた燃焼度レベルを有する複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたものおよび選択された他のものとのシャッフリングを含む。
【0109】
図8Mを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック134において、中心炉心領域における反応度が制御される。
【0110】
図8Nを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック136において、ブロック134における中心炉心領域の反応度の制御は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域の反応度の制御を含む。
【0111】
図8Oを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック138において、ブロック134における中心炉心領域の反応度の制御は、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングを含む。
【0112】
図8Pを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック140において、ブロック134における中心炉心領域の反応度の制御は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域における反応度の制御と、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングと、を含む。
【0113】
図8Qを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック142において、リアクター冷却液が中心炉心領域の複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通って流れ、ブロック144において、リアクター冷却液が、周囲炉心領域の複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通って流れる。
【0114】
図8Rを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック146において、ブロック142における中心炉心領域の複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れは、周囲炉心領域における複数のリアクター冷却液流オリフィスグループを通るリアクター冷却液の流れを含む。いくつかの実施形態において、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択されたものを通る流量は、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択されたものの放射状の位置での電力プロファイルに基づいている。いくつかの実施形態において、複数の第2リアクター冷却液流オリフィスグループを通る流量は、周囲炉心領域における出力レベルに基づく予め定められた流量を含む。
【0115】
図8Sを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック148において、ブロック142における中心炉心領域の複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れ、および、ブロック144における周囲炉心領域の複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスを通る、本質的に安定したリアクター冷却液の流れの維持を含む。
【0116】
図8Tを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック150において、ブロック142における中心炉心領域の複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れ、および、ブロック144における周囲炉心領域の複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスのうち他のものを通るリアクター冷却液の流れの変動を含む。
【0117】
図8Uを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック152において、ブロック142における中心炉心領域の複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れ、および、ブロック144における周囲炉心領域の複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の本質的に安定した流れの維持と、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスの他のものを通るリアクター冷却液の流れの変動とを含む。
【0118】
図8Vを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック154において、リアクター冷却液の流れは、シャッフリングされた核燃料集合体の少なくとも1つによって変動される。
【0119】
図8Wを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック156において、ブロック154におけるシャッフリングされた核燃料集合体の少なくとも1つによるリアクター冷却液の流れの変動は、シャッフリングされた核燃料集合体の少なくとも1つの回転を含む。
【0120】
図8Xを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック158において、複数の中性子吸収材集合体は、周囲炉心領域における複数の位置に移動される。いくつかの実施形態において、周囲炉心領域における複数の位置は、周囲炉心領域にシャッフリングされた核分裂性の核燃料集合体の予め定められた燃焼度レベルに基づいて選択可能な周囲炉心領域における複数の予め定められた放射状の位置を含む。
【0121】
図8Yを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック160において、複数の核分裂性核燃料集合体のうちのあるものと、複数の核燃料親物質集合体のうちあるもの、および、他のものは、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために選択される。いくつかの実施形態において、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために、複数の核分裂性核燃料集合体のうちのあるものと、複数の核燃料親物質集合体のうちあるもの、および、他のものの選択は、中性子束データから選択された少なくとも1つの動作データ、燃料集合体の出口温度、燃料集合体の流量に基づいている。
【0122】
概要によって、および図9Aを参照して、方法200は、核分裂炉の動作について示されている。方法200は、ブロック202で開始する。ブロック204において、核分裂性の核燃料物質は、核分裂炉の核分裂炉心における中心炉心領域の複数の核分裂核燃料集合体において核分裂される。ブロック206において、核分裂物質は、核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のうちのあるものにおいて増殖される。ブロック208において、中心炉心領域における反応度が制御される。ブロック210において、中性子が周囲炉心領域において吸収される。ブロック212において、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものは、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングされる。方法200は、ブロック214で終了する。詳細は、制限されない例によって後述される。
【0123】
図9Bを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック216において、ブロック204における核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核分裂性核燃料集合体の核分裂性核燃料物質の核分裂は、核分裂炉心の中心炉心領域における、少なくとも予め定められた出力量の発生を含む。
【0124】
図9Cを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック218において、ブロック210における周囲炉心領域の中性子の吸収は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものによる中性子の吸収を含む。
【0125】
図9Dを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック220において、ブロック218における周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものによる中性子の吸収は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものによる核分裂物質の増殖を含む。
【0126】
図9Eを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック222において、ブロック210における周囲炉心領域における中性子の吸収は、周囲炉心領域の複数の中性子吸収材集合体における中性子の吸収を含む。
【0127】
図9Fを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック224において、ブロック222における周囲炉心領域の複数の中性子吸収材集合体における中性子の吸収は、周囲炉心領域において生成される出力が予め定められた出力レベルより下に維持されるように、周囲炉心領域の複数の中性子吸収材集合体における中性子の吸収を含む。
【0128】
図9Gを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック226において、ブロック210における周囲炉心領域における中性子の吸収は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものによる中性子の吸収と、周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体による中性子の吸収とを含む。
【0129】
図9Hを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック228において、核分裂炉は、中心炉心領域と周囲炉心領域との間で、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたものおよび選択された他のものとをシャッフリングする前に停止されている。
【0130】
図9Iを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック230において、ブロック212における核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するように、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングは、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するように、中心炉心領域と周囲炉心領域との間で、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のもののシャッフリングを含む。
【0131】
図9Jを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック232において、ブロック212における核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するように、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングは、中心炉心領域における複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものの、中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のうち選択された他のものへの交換を含む。
【0132】
図9Kを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック234において、ブロック212における核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するように、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングは、予め定められた燃焼度レベルを有する複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングを含む。
【0133】
図9Lを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック236において、ブロック208における中心炉心領域における反応度の制御は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域における反応度の制御を含む。
【0134】
図9Mを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック238において、ブロック208における中心炉心領域における反応度の制御は、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングを含む。
【0135】
図9Nを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック240において、ブロック208における中心炉心領域における反応度の制御は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域における反応度の制御と、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとのシャッフリングとを含む。
【0136】
図9Oを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック242において、リアクター冷却液は、中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通って流れ、ブロック244において、リアクター冷却液は、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通って流れる。
【0137】
図9Pを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック246において、ブロック242における中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れは、中心炉心領域における複数のリアクター冷却液流オリフィスグループを通るリアクター冷却液の流れを含む。いくつかの実施形態において、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択されたもの流量は、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択されたものの放射状の位置での電力プロファイルに基づいている。いくつかの実施形態において、複数の第2冷却液流オリフィスグループを通る流量は、周囲炉心領域における出力レベルに基づく予め定められた流量を含む。
【0138】
図9Qを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック248において、ブロック242における中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れと、ブロック244における周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れとは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスを通る、本質的に安定したリアクター冷却液の流れの維持を含む。
【0139】
図9Rを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック250において、ブロック242における中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れと、ブロック244における周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れとは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスのうち他のものを通る、リアクター冷却液の流れの変動を含む。
【0140】
図9Sを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック252において、ブロック242における中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れと、ブロック244における周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通るリアクター冷却液の流れとは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスを通る、本質的に安定したリアクター冷却液の流れの維持と、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスのうち他のものを通る、リアクター冷却液の流れの変動とを含む。
【0141】
図9Tを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック254において、シャッフリングされた燃料集合体のうち少なくとも1つを通るリアクター冷却液の流れが変動する。
【0142】
図9Uを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック256において、ブロック254におけるシャッフリングされた燃料集合体のうち少なくとも1つを通るリアクター冷却液の流れの変動は、シャッフリングされた核燃料集合体のうち少なくとも1つの回転を含む。
【0143】
図9Vを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック258において、複数の中性子吸収材集合体の1つは、周囲炉心領域における複数の位置に移動される。いくつかの実施形態において、周囲炉心領域における複数の位置は、周囲炉心領域にシャッフリングされた核分裂性の核燃料集合体の予め定められた燃焼度レベルに基づいて選択可能な周囲炉心領域における複数の予め定められた放射状の位置を含む。
【0144】
図9Wを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック260において、複数の核分裂性核燃料集合体のうちあるものと、複数の核燃料親物質集合体のうちあるもの、および、他のものとが、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようなシャッフリングのために選択される。いくつかの実施形態において、複数の核分裂性核燃料集合体のうちあるものと、複数の核燃料親物質集合体のうちあるもの、および、他のものとの、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようなシャッフリングの選択は、中性子束データ、燃料集合体出口温度および燃料集合体流量から選択された少なくとも1つの動作データに基づく。
【0145】
概要によって、また図10Aを参照して、方法300は、核分裂炉における余剰反応度の管理について示される。方法300は、ブロック302で開始する。ブロック304において、正数の反応度を有する臨界は、核分裂炉の原子炉心の中心炉心領域において到達する。ブロック306において、反応度の量は、予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまで、増加する。ブロック308において、反応度の増加は、相殺される。方法300は、ブロック310で終了する。詳細は、制限されない例によって後述される。
【0146】
図10Bを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック312において、予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまでにおける反応度の量の増加は、予め定められた燃焼度レベルが炉心における選択された燃料集合体において到達するまでの、炉心の燃料集合体における反応度の量の単調な増加を含む。
【0147】
図10Cを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック314において、ブロック306における予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまでにおける反応度の量の増加は、予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまでの、炉心の燃料集合体における核分裂物質の量の増加を含む。
【0148】
図10Dを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック316において、ブロック314における予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまでの、炉心の燃料集合体における核分裂物質の量の増加は、親物質燃料に基づく核分裂燃料物質の増殖を含む。
【0149】
図10Eを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック318において、ブロック308における反応度の増加の相殺は、中心炉心領域への中性子吸収物質の挿入を含む。
【0150】
図10Fを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック320において、ブロック318における中心炉心領域への中性子吸収物質の挿入は、中心炉心領域への制御棒の挿入を含む。
【0151】
図10Gを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック322において、ブロック318における中心炉心領域への中性子吸収物質の挿入は、中心炉心領域における選択された核分裂性燃料集合体の、炉心の周囲炉心領域に基づく親物質燃料集合体への交換を含む。
【0152】
図10Hを参照して、いくつかの実施形態では、ブロック324において、ブロック318における中心炉心領域への制御棒の挿入と、中心炉心領域における選択された核分裂性燃料集合体の、炉心の周囲炉心領域に基づく親物質燃料集合体への交換とを含む。
【0153】
上述の米国特許、米国特許の出願刊行物、米国特許出願、外国特許、外国特許出願およびこの明細書で言及された、および/または任意の出願データシートに挙げられた非特許刊行物は、一貫性を失わない程度に、参照として組み入れられる。
【0154】
任意の複数および/または単数の言語の使用に関して、当業者であれば、文脈および/またはアプリケーションに適切となるように、複数から単数および/または単数から複数に翻訳することができる。様々な単数/複数の交換は、明確化のための明記をしていない。
【0155】
ここに記述される主題は、他の要素の内部に含まれる、または、他の要素と接続されるまたは他の要素と異なる様々な要素を例示する。そのように記載された構造は単に典型的なものであることは当然であり、実際に、同様の機能を実現する多くの他の構造が実現されてもよい。概念的な意味において、同様の機能を実現させるための構成要素の構成が、所望の機能が実現されるように効果的に「関連」している。それ故、特定の機能を実現するために接続されている、本明細書における2つの構成要素は、構造や中間の構成要素に関わらず、所望の機能が実現されるように、互いに「関連している」と見なされ得る。同様に、そのように付随している何れの2つの構成要素はまた、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に接続」または「動作可能に接続」されていると見なされ得る。そして、そのように関連させることができる2つの構成要素はまた、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に接続可能」であると見なされ得る。動作可能に接続可能なものの具体的な例は、物理的に組み合わせ可能な構成要素及び/または物理的に相互作用している構成要素、及び/または、ワイヤレスに相互作用可能な構成要素及び/またはワイヤレスに相互作用している構成要素、及び/または、論理的に相互作用している構成要素及び/または論理的に相互作用可能な構成要素を含んでいるが、これらに限定されるものではない。
【0156】
いくつかの例では、1つ以上の構成要素が、「…に構成されている」、「…によって構成されている」、「…に構成可能である」、「…に動作可能である/動作的である」、「適合されている/適合可能である」、「…に構成可能である/構成されている」、等と記載される。文脈上、他の意味に解すべき場合を除き、当業者であれば、「…に構成されている」が一般に活性状態の構成要素及び/または不活性状態の構成要素及び/または待機状態の構成要素を含み得ることを理解するであろう。
【0157】
ここに記載した本主題の具体的な態様を図示説明したが、変更及び修正を加えても、ここに記載した主題及びより広い態様から逸脱するものではないこと、したがって、付属の請求項は、その範囲内に、さらにここに記載した主題の真の精神及び範囲内に、すべての変化及び修正が含むことを、当業者は本明細書中の教唆に基づいて自ずと理解できるはずである。当該技術分野の当業者であれば、一般に、ここで使用した用語、特に付属の請求項(例えば、付属の請求項の本文)で使用した用語が、一般に「オープン」な用語であることを意図したものであることが理解できるであろう(例えば、「…を含む」という用語は、「を含んでいるが、これらに限定されるものではない」と解釈すべきであり、「…を有する」という用語は、「少なくとも…を有する」と解釈すべきであり、「…を備えた」という用語は、「を備えているが、これらに限定されるものではない」と解釈すべきである)。さらに、請求項において導入された構成要素について具体的な個数が意図されているのであれば、このような意図が請求項中で明示的に記載されるのであって、このような明示的な記載が無い場合には、このような意図は存在しないことが、当該技術分野の当業者は理解できるであろう。理解の一助として例を挙げると、下記の付属の請求項において、請求項の構成要素を導入するために、「少なくとも1つの」とか「1つ以上の」といった導入表現が使用されているかもしれない。しかし、たとえこのような表現を使用していたとしても、不定冠詞「a」または「an」によって請求項の構成要素を導入していることが、請求項に導入されたこの構成要素を含む任意の特定の請求項を、該構成要素を1つしか含まない請求項に限定していることを暗示しているのだと、解釈するべきものではない。同様に、このような解釈は、たとえ同一請求項中に「1つ以上の」または「少なくとも1つの」という導入表現と、不定冠詞、例えば「a」または「an」とが含まれていても、やはりするべきものではない(例えば、「a」及び/または「an」は、通常、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味すると解釈すべきである)。同じことが、請求項の構成要素を導入するために使用された定冠詞の使用についても当てはまる。さらに、たとえ請求項で導入された構成要素について具体的な個数が明示的に記載されていたとしても、当業者であれば、このような記載は、通常、少なくとも記載された個数が含まれていることを意味していると解釈されるべきであることが理解できるであろう(例えば、修飾語を使わずに単に「2つの構成要素」と記載されている場合、通常、該構成要素が少なくとも2つまたは2つ以上含まれていることを意味する)。さらに、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも一つ」に類似の表現形式が使用されている場合、一般に、このような文構造は、当業者がその表現形式を理解するであろう意味を意図している(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも一つを有するシステム」には、Aだけを有するシステム、Bだけを有するシステム、Cだけを有するシステム、A及びBをともに有するシステム、A及びCをともに有するシステム、B及びCをともに有するシステム、及び/またはA、B、及びCをともに有するシステムなどが含まれるが、これに限定されるものではない)。「A、B、またはCなどのうちの少なくとも一つ」に類似の表現形式が使用されている場合、一般に、このような文構造は、当業者がその表現形式を理解するであろう意味を意図している(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも一つを有するシステム」には、Aだけを有するシステム、Bだけを有するシステム、Cだけを有するシステム、A及びBをともに有するシステム、A及びCをともに有するシステム、B及びCをともに有するシステム、及び/またはA、B、及びCをともに有するシステムなどが含まれるが、これに限定されるものではない)。さらに、当業者であれば、通常、選択肢となる2つ以上の用語を提示する選言的な言葉及び/または表現は、それが明細書中、請求項中、または図面中のいずれであっても、文脈と矛盾しない限りにおいて、複数の用語のうちの一つを含んでいる可能性、複数の用語のうちの一方を含んでいる可能性、または複数の用語をともに含んでいる可能性を考慮しているものであると理解すべきことが理解できるであろう。例えば、「AまたはB」という表現は、通常、「A」である可能性または「B」である可能性または「A及びB」である可能性を含んだものであると理解される。
【0158】
付属の請求項に関して、当業者であれば、請求項中に記載の作動は、一般に任意の順序で実施してもかまわないことが理解できるであろう。また、さまざまな作動の流れが一連の流れとして提示されているが、このさまざまな作動が、図示された順序とは他の順序で実施されても、または同時に実施されてもかまわないことは理解されるべきである。このような別の順序の例には、文脈と矛盾しない限りにおいて、繰り返し、交互実施、中断、順序変更、増分、準備、補充、同時、逆、またはその他の変形した各順序が含まれてもよい。さらに、「〜に反応的な」、「〜に関連した」のような単語または他の過去時制形容詞は、文脈上、他の意味に解すべき場合を除き、一般的に、そのような変形を除外することを意図するものではない。
【0159】
また、当業者であれば、代表的な例としての、前述の具体的なプロセス及び/またはデバイス及び/または技術が、本明細書中の別の箇所、例えばここに提出した請求項及び/または本願の別の箇所において教唆された、より包括的なプロセス及び/またはデバイス及び/または技術を表わしていることが理解できるであろう。
【0160】
ここに記載された主題の態様は、下記の番号が付された項目において明記されている。
【0161】
第1項:
複数の核分裂性の核燃料集合体と、
複数の核燃料親集合体のいくつか(一部)と、
複数の移動可能な反応度制御集合体と、
を備えている中心炉心領域(中央炉心部)と、
上記複数の核燃料親集合体の他のいくつか(一部)と、
複数の中性子吸収材集合体と、
を備えている周囲炉心領域(周辺炉心部)と、
を備えていることを特徴とする、核分裂炉心。
【0162】
第2項:
上記複数の核燃料親物質集合体における燃料親物質は、U238を含んでいることを特徴とする、第1項に記載の核分裂炉心。
【0163】
第3項:
上記U238は、天然ウランおよび劣化ウランから選択された少なくとも何れかのタイプのウランを含んでいることを特徴とする、第2項に記載の核分裂炉心。
【0164】
第4項:
複数の核燃料集合体のいくつか(一部)における上記U238は、天然ウランを含んでおり、
上記複数の核燃料集合体の他のいくつか(一部)における上記U238は、劣化ウランを含んでいることを特徴とする、第2項に記載の核分裂炉心。
【0165】
第5項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、濃縮された核分裂性物質を含んでいることを特徴とする、第1項に記載の核分裂炉心。
【0166】
第6項:
上記濃縮された核分裂性物質は、U235を含んでいることを特徴とする第5項に記載の核分裂炉心。
【0167】
第7項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、
複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体と、
複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体と、
を備えていることを特徴とする、第1項に記載の核分裂炉心。
【0168】
第8項:
上記複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体における濃縮された核分裂性物質は、U235を含んでおり、
上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体における増殖された核分裂性物質は、Pu239を含んでいることを特徴とする、第7項に記載の核分裂炉心。
【0169】
第9項:
上記周囲炉心領域は、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第7項に記載の核分裂炉心。
【0170】
第10項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第7項に記載の核分裂炉心。
【0171】
第11項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第7項に記載の核分裂炉心。
【0172】
第12項:
上記周囲炉心領域は、所定の燃焼度レベル未満を有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第7項に記載の核分裂炉心。
【0173】
第13項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体を含んでおり、
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体を備えていることを特徴とする、第1項に記載の核分裂炉心。
【0174】
第14項:
上記周囲炉心領域は、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第13項に記載の核分裂炉心。
【0175】
第15項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第14項に記載の核分裂炉心。
【0176】
第16項:
上記周囲炉心領域は、所定の燃焼度レベル未満を有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第14項に記載の核分裂炉心。
【0177】
第17項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体の少なくとも1つが、核分裂炉から放出された核分裂性物質を含んでいることを特徴とする、第1項に記載の核分裂炉心。
【0178】
第18項:
核分裂炉から放出された核分裂性物質を含む上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、少なくとも1つの再被覆された核分裂性の燃料集合体を含んでいることを特徴とする、第17項に記載の核分裂炉心。
【0179】
第19項:
上記中心炉心領域における第1の複数のリアクター冷却流オリフィス(反応炉冷却流体オリフィス)と、
上記周囲炉心領域における第2の複数のリアクター冷却流オリフィス(反応炉冷却流体オリフィス)と、
を規定している複数の燃料集合体流体容器を更に備えていることを特徴とする、第1項に記載の核分裂炉心。
【0180】
第20項:
上記第1の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、複数のリアクター冷却液流オリフィス群を含んでいることを特徴とする、第19項に記載の核分裂炉心。
【0181】
第21項:
上記複数のリアクター冷却液流オリフィス群の選択された1つを通過する流体速度は、上記複数のリアクター冷却液流オリフィス群の上記選択された1つの放射状の位置におけるパワー(出力、電力)プロファイルに基づいていることを特徴とする、第20項に記載の核分裂炉心。
【0182】
第22項:
上記第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスを通過する流体速度は、上記周囲炉心領域におけるパワー(出力)レベルに基づいた所定の流体速度(流量)を含んでいることを特徴とする、第19項に記載の核分裂炉心。
【0183】
第23項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、不変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第19項に記載の核分裂炉心。
【0184】
第24項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、可変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第19項に記載の核分裂炉心。
【0185】
第25項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、不変型オリフィスおよび可変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第19項に記載の核分裂炉心。
【0186】
第26項:
上記複数の移動可能な反応度制御集合体および上記複数の中性子吸収材集合体は、水酸化ハフニウムを含んでいることを特徴とする、第1項に記載の核分裂炉心。
【0187】
第27項:
リアクター容器(反応炉容器)と、
上記リアクター容器に配置されている核分裂炉心であって、
複数の核分裂性の核燃料集合体と、
複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)と、
複数の移動可能な反応度制御集合体と、
を備えている中心炉心領域と、
上記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつか(一部)と、
複数の中性子吸収材集合体と、
を備えている周囲炉心領域(周辺炉心部)と、を備えている核分裂炉心と、
上記複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)とをシャッフリング(混合)するように構成されている容器内操縦(処理)システムと、
リアクター冷却システムと、
を備えていることを特徴とする、核分裂炉。
【0188】
第28項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)とを、上記中心炉心領域と上記周囲炉心領域との間においてシャッフリングするように構成されていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0189】
第29項:
上記複数の核燃料親物質集合体における燃料親物質は、U238を含んでいることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0190】
第30項:
上記U238は、天然ウランおよび劣化ウランから選択された少なくとも何れかのタイプのウランを含んでいることを特徴とする、第29項に記載の核分裂炉。
【0191】
第31項:
複数の核燃料集合体のいくつか(一部)における上記U238は、天然ウランを含んでおり、
上記複数の核燃料集合体の他のいくつか(一部)における上記U238は、劣化ウランを含んでいることを特徴とする、第29項に記載の核分裂炉。
【0192】
第32項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、濃縮された核分裂性物質を含んでいることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0193】
第33項:
上記濃縮された核分裂性物質は、U235を含んでいることを特徴とする、第32項に記載の核分裂炉。
【0194】
第34項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、
複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体と、
複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体と、
を備えていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0195】
第35項:
上記複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体における濃縮された核分裂性物質は、U235を含んでおり、
上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体における増殖された核分裂性物質は、Pu239を含んでいることを特徴とする、第34項に記載の核分裂炉。
【0196】
第36項:
上記周囲炉心領域は、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第34項に記載の核分裂炉。
【0197】
第37項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第34項に記載の核分裂炉。
【0198】
第38項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第34項に記載の核分裂炉。
【0199】
第39項:
上記周囲炉心領域は、所定の燃焼度レベル未満を有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第34項に記載の核分裂炉。
【0200】
第40項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体を含んでおり、
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体を備えていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0201】
第41項:
上記周囲炉心領域は、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第40項に記載の核分裂炉。
【0202】
第42項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第41項に記載の核分裂炉。
【0203】
第43項:
上記周囲炉心領域は、所定の燃焼度レベル未満を有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第41項に記載の核分裂炉。
【0204】
第44項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体の少なくとも1つが、核分裂炉から放出された核分裂性物質を含んでいることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0205】
第45項:
核分裂炉から放出された核分裂性物質を含む上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、少なくとも1つの再被覆された核分裂性の燃料集合体を含んでいることを特徴とする、第44項に記載の核分裂炉。
【0206】
第46項:
上記中心炉心領域における第1の複数のリアクター冷却液流オリフィスと、
上記周囲炉心領域における第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスと、
を規定している複数の燃料集合体流体容器を更に備えていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0207】
第47項:
上記第1の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、複数のリアクター冷却液流オリフィス群を含んでいることを特徴とする、第46項に記載の核分裂炉。
【0208】
第48項:
上記複数のリアクター冷却液流オリフィス群の選択された1つを通過する流体速度(流量)は、上記複数のリアクター冷却液流オリフィス群の上記選択された1つの放射状の位置におけるパワー(電力、出力)プロファイルに基づいていることを特徴とする、第47項に記載の核分裂炉。
【0209】
第49項:
上記第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスを通過する流体速度は、上記周囲炉心領域におけるパワーレベルに基づいた所定の流体速度を含んでいることを特徴とする、第46項に記載の核分裂炉。
【0210】
第50項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、不変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第46項に記載の核分裂炉。
【0211】
第51項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、可変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第46項に記載の核分裂炉。
【0212】
第52項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、不変型オリフィスおよび可変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第46項に記載の核分裂炉。
【0213】
第53項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の中性子吸収材集合体のいくつか(一部)を、上記周囲炉心領域における複数の位置に移動させるように構成されていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0214】
第54項:
上記周囲炉心領域における上記複数の位置は、上記周囲炉心領域に配置されている核燃料集合体の所定の燃焼度レベルに基づいて選択可能である、上記周囲炉心領域における複数の所定の放射状の位置を含んでいることを特徴とする、第53項に記載の核分裂炉。
【0215】
第55項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の中性子吸収材集合体のいくつか(一部)を回転させるように構成されていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0216】
第56項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)とを、上記中心炉心領域と上記核分裂炉の炉心の外側における上記リアクター容器のいくつか(一部)との間においてシャッフリングするように構成されていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0217】
第57項:
上記複数の移動可能な反応度制御集合体および上記複数の中性子吸収材集合体は、水酸化ハフニウムを含んでいることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0218】
第58項:
上記リアクター冷却システムは、上記リアクター容器に配置されている液体ナトリウム溜まり(液体ナトリウムプール)を備えており、
上記核分裂炉心は、上記液体ナトリウム溜まりに浸されていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0219】
第59項:
上記リアクター冷却システムは、上記液体ナトリウム溜まりに配置されている少なくとも1つの熱交換器を更に備えていることを特徴とする、第58項に記載の核分裂炉。
【0220】
第60項:
上記少なくとも1つの熱交換器は、少なくとも1つの中間熱交換器を備えていることを特徴とする、第59項に記載の核分裂炉。
【0221】
第61項:
上記少なくとも1つの熱交換器と熱的に接続されている少なくとも1つの蒸気発生器を更に備えていることを特徴とする、第59項に記載の核分裂炉。
【0222】
第62項:
崩壊熱除去システムを更に備えていることを特徴とする、第27項に記載の核分裂炉。
【0223】
第63項:
リアクター容器(反応炉容器)と、
上記リアクター容器に配置されている核分裂炉心であって、
複数の核分裂性の核燃料集合体と、
複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)と、
複数の移動可能な反応度制御集合体と、
を備えている中心炉心領域と、
上記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつか(一部)と、
複数の中性子吸収材集合体と、
を備えている周囲炉心領域(周辺炉心部)と、を備えている核分裂炉心と、
上記複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)とをシャッフリングするように構成されている容器内操縦システムと、
リアクター冷却システム(反応炉冷却システム)と、
上記中心炉心領域における第1の複数のリアクター冷却液流オリフィス(反応炉冷却流体)と、
上記周囲炉心領域における第2の複数のリアクター冷却液流オリフィス(反応炉冷却流体)と、
を規定している複数の燃料集合体流体容器と、
崩壊熱除去システムと、
を備えていることを特徴とする、核分裂炉。
【0224】
第64項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)とを、上記中心炉心領域と上記周囲炉心領域との間においてシャッフリングするように構成されていることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0225】
第65項:
上記複数の核燃料親物質集合体における燃料親物質は、U238を含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0226】
第66項:
上記U238は、天然ウランおよび劣化ウランから選択された少なくとも何れかのタイプのウランを含んでいることを特徴とする、第65項に記載の核分裂炉。
【0227】
第67項:
複数の核燃料集合体のいくつか(一部)における上記U238は、天然ウランを含んでおり、
上記複数の核燃料集合体の他のいくつか(一部)における上記U238は、劣化ウランを含んでいることを特徴とする、第65項に記載の核分裂炉。
【0228】
第68項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、濃縮された核分裂性物質を含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0229】
第69項:
上記濃縮された核分裂性物質は、U235を含んでいることを特徴とする、第68項に記載の核分裂炉。
【0230】
第70項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、
複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体と、
複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体と、
を備えていることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0231】
第71項:
上記複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体における濃縮された核分裂性物質は、U235を含んでおり、
上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体における増殖された核分裂性物質は、Pu239を含んでいることを特徴とする、第70項に記載の核分裂炉。
【0232】
第72項:
上記周囲炉心領域は、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第70項に記載の核分裂炉。
【0233】
第73項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第70項に記載の核分裂炉。
【0234】
第74項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第70項に記載の核分裂炉。
【0235】
第75項:
上記周囲炉心領域は、所定の燃焼度レベル未満を有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第70項に記載の核分裂炉。
【0236】
第76項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体を含んでおり、
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する複数の濃縮された核分裂性の核燃料集合体を備えていることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0237】
第77項:
上記周囲炉心領域は、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第76項に記載の核分裂炉。
【0238】
第78項:
上記周囲炉心領域は、少なくとも所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第77項に記載の核分裂炉。
【0239】
第79項:
上記周囲炉心領域は、所定の燃焼度レベル未満を有する、上記複数の増殖された核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)を更に備えていることを特徴とする、第77項に記載の核分裂炉。
【0240】
第80項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体の少なくとも1つが、核分裂炉から放出された核分裂性物質を含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0241】
第81項:
核分裂炉から放出された核分裂性物質を含む上記複数の核分裂性の核燃料集合体は、少なくとも1つの再被覆された核分裂性の燃料集合体を含んでいることを特徴とする、第80項に記載の核分裂炉。
【0242】
第82項:
上記第1の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、複数のリアクター冷却液流オリフィス群を含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0243】
第83項:
上記複数のリアクター冷却液流オリフィス群の選択された1つを通過する流体速度は、上記複数のリアクター冷却液流オリフィス群の上記選択された1つの放射状の位置におけるパワープロファイルに基づいていることを特徴とする、第82項に記載の核分裂炉。
【0244】
第84項:
上記第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスを通過する流体速度は、上記周囲炉心領域におけるパワーレベルに基づいた所定の流体速度を含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0245】
第85項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、不変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0246】
第86項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、可変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0247】
第87項:
上記第1および第2の複数のリアクター冷却液流オリフィスは、不変型オリフィスおよび可変型オリフィスを含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0248】
第88項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の中性子吸収材集合体のいくつか(一部)を、上記周囲炉心領域における複数の位置に移動させるように構成されていることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0249】
第89項:
上記周囲炉心領域における上記複数の位置は、上記周囲炉心領域に配置されている核燃料集合体の所定の燃焼度レベルに基づいて選択可能である、上記周囲炉心領域における複数の所定の放射状の位置を含んでいることを特徴とする、第88項に記載の核分裂炉。
【0250】
第90項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の中性子吸収材集合体のいくつか(一部)を回転させるように構成されていることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0251】
第91項:
上記容器内操縦システムは、更に、上記複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)と上記複数の核分裂性の核燃料集合体のいくつか(一部)とを、上記中心炉心領域と上記核分裂炉の炉心の外側における上記リアクター容器のいくつか(一部)との間においてシャッフリングするように構成されていることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0252】
第92項:
上記複数の移動可能な反応度制御集合体および上記複数の中性子吸収材集合体は、水酸化ハフニウムを含んでいることを特徴とする、第63項に記載の核分裂(反応)炉。
【0253】
第93項:
上記リアクター冷却システムは、上記リアクター容器に配置されている液体ナトリウム溜まりを備えており、
上記核分裂炉心は、上記液体ナトリウム溜まりに浸されていることを特徴とする、第63項に記載の核分裂炉。
【0254】
第94項:
上記リアクター冷却システムは、上記液体ナトリウム溜まりに配置されている少なくとも1つの熱交換器を更に備えていることを特徴とする、第93項に記載の核分裂炉。
【0255】
第95項:
上記少なくとも1つの熱交換器は、少なくとも1つの中間熱交換器を備えていることを特徴とする、第94項に記載の核分裂炉。
【0256】
第96項:
上記少なくとも1つの熱交換器と熱的に接続されている少なくとも1つの蒸気発生器を更に備えていることを特徴とする、第94項に記載の核分裂炉。
【0257】
第97項:
核分裂炉の作動方法であって、
核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核分裂性の核燃料集合体において核分裂性の核燃料物質を核分裂させることと、
上記核分裂炉心の上記中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のいくつか(一部)において核分裂性物質を増殖させることと、
増殖している核分裂性の核燃料物質および核分裂している核分裂性の核燃料物質の定在波を定着させるように、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とをシャッフリングさせること、および、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択された他のいくつか(一部)とをシャッフリングさせることとを含んでいることを特徴とする、方法。
【0258】
第98項:
核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核分裂性の核燃料集合体において核分裂性の核燃料物質を核分裂させることは、上記核分裂炉心における少なくとも所定量のパワー(出力)を上記中心炉心領域において発生させることを含んでいることを特徴とする、第97項に記載の方法。
【0259】
第99項:
周囲炉心領域において中性子を吸収することを更に含んでいることを特徴とする、第97項に記載の方法。
【0260】
第100項:
周囲炉心領域において中性子を吸収することは、上記周囲炉心領域における上記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつか(一部)において中性子を吸収することを含んでいることを特徴とする、第99項に記載の方法。
【0261】
第101項:
上記周囲炉心領域における上記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつか(一部)において中性子を吸収することは、上記周囲炉心領域における上記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつか(一部)において核分裂性物質を増殖させることを含んでいることを特徴とする、第100項に記載の方法。
【0262】
第102項:
周囲炉心領域において中性子を吸収することは、上記周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において中性子を吸収することを含んでいることを特徴とする、第99項に記載の方法。
【0263】
第103項:
上記周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において中性子を吸収することは、上記周囲炉心領域において生成されたパワー(出力)が所定のパワー(出力)レベル未満にて維持されるように、上記周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において中性子を吸収することを含んでいることを特徴とする、第102項に記載の方法。
【0264】
第104項:
周囲炉心領域において中性子を吸収することは、上記周囲炉心領域における上記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつか(一部)において中性子を吸収すること、および、上記周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において中性子を吸収することを含んでいることを特徴とする、第99項に記載の方法。
【0265】
第105項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とをシャッフリングさせつつ、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択された他のいくつか(一部)とをシャッフリングさせる前に、上記核分裂炉を停止することを更に含んでいることを特徴とする、第97項に記載の方法。
【0266】
第106項:
増殖している核分裂性の核燃料物質および核分裂している核分裂性の核燃料物質の定在波を定着させるように、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とをシャッフリングさせること、および、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択された他のいくつか(一部)とをシャッフリングさせることは、増殖している核分裂性の核燃料物質および核分裂している核分裂性の核燃料物質の定在波を定着させるように、上記中心炉心領域と上記周囲炉心領域との間において、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とをシャッフリングさせること、および、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択された他のいくつか(一部)とをシャッフリングさせることを含んでいることを特徴とする、第97項に記載の方法。
【0267】
第107項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とをシャッフリングさせること、および、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択された他のいくつか(一部)とをシャッフリングさせることは、上記中心炉心領域の上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記中心炉心領域の上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とを交換すること、および、上記中心炉心領域の上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記周囲炉心領域の上記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつか(一部)とを交換することを含んでいることを特徴とする、第97項に記載の方法。
【0268】
第108項:
上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とをシャッフリングさせること、および、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択された他のいくつか(一部)とをシャッフリングさせることは、所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択されたいくつか(一部)とをシャッフリングさせること、および、所定の燃焼度レベルを有する、上記複数の核分裂性の核燃料集合体の選択されたいくつか(一部)と上記複数の核燃料親物質集合体の選択された他のいくつか(一部)とをシャッフリングさせることを含んでいることを特徴とする、第97項に記載の方法。
【0269】
第109項:
中心炉心領域(中心炉心部)において反応度を制御する工程を含む、第97項に記載の方法。
【0270】
第110項:
中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域において反応度を制御する工程を含む、第109項に記載の方法。
【0271】
第111項:
中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程とを含む、第109項に記載の方法。
【0272】
第112項:
中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域において反応度を制御する工程と、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程とを含む、第109項に記載の方法。
【0273】
第113項:
周囲炉心領域における複数の第1リアクター冷却液オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とをさらに含む、第97項に記載の方法。
【0274】
第114項:
周囲炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程は、中心炉心領域における複数のリアクター冷却液流オリフィスグループを通じてリアクター冷却液を流す工程を含む、第113項に記載の方法。
【0275】
第115項:
複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択された1つを通る流量は、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択された1つの放射状の一における電力プロファイルに基づいている、第114項に記載の方法。
【0276】
第116項:
複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通る流量は、周囲炉心領域における出力レベルに基づく予め定められた流量を含む、第113項に記載の方法。
【0277】
第117項:
中心炉心領域における複数の第1冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスを通る、本質的に安定したリアクター冷却液の流れを維持する工程とを含む、第113項に記載の方法。
【0278】
第118項:
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスのうち他のものを通る、リアクター冷却液の流れを変化させる工程を含む、第113項に記載の方法。
【0279】
第119項:
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスのあるものを通じる、本質的に安定したリアクター冷却液の流れを維持する工程と、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスの他のものを通るリアクター冷却液の流れを変化させる工程とを含む、第113項に記載の方法。
【0280】
第120項:
シャッフリングされた核燃料集合体のうち少なくとも1つを通るリアクター冷却液の流れを変化させる工程をさらに含む、第113項に記載の方法。
【0281】
第121項:
シャッフリングされた核燃料集合体の少なくとも1つを通るリアクター冷却液の流れを変化させる工程は、シャッフリングされた核燃料集合体のうち少なくとも1つを回転する工程を含む、第120項に記載の方法。
【0282】
第122項:
周囲炉心領域における複数の位置に複数の中性子吸収材集合体を移動させる工程をさらに含む、第102項に記載の方法。
【0283】
第123項:
周囲炉心領域における複数の位置は、周囲炉心領域にシャッフリングされた核分裂性の核燃料集合体の予め定められた燃焼度レベルに基づいて選択可能な周囲炉心領域における複数の予め定められた放射状の位置を含む、第122項に記載の方法。
【0284】
第124項:
核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために、複数の核分裂性核燃料集合体のうちあるものと、複数の核分裂性核燃料集合体あるもの、および、選択されたものとを選択する工程を含む、第97項に記載の方法。
【0285】
第125項:
核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために、複数の核分裂性核燃料集合体のうちあるものと、複数の核燃料親物質集合体のうちあるもの、および、選択されたものとを選択する工程は、中性子束データ、燃料集合体出口温度および燃料集合体流量から選択された少なくとも1つの動作データに基づく、第124項に記載の方法。
【0286】
第126項:
核分裂炉を動作する方法であって、核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域(中央炉心部)における複数の核分裂性核燃料集合体の核分裂性の核燃料物質を核分裂する工程と、核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体における核分裂物質を増殖する工程と、中心炉心領域において、反応度を制御する工程と、周囲炉心領域(周辺炉心部)において、中性子を吸収する工程と、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するように、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程を含む、方法。
【0287】
第127項:
核分裂炉の中心炉心領域における複数の核分裂製核燃料集合体の核分裂性核燃料物質を核分裂する工程は、核分裂炉心の中心炉心領域において少なくとも予め定められた出力量を発生させる工程を含む、第126項に記載の方法。
【0288】
第128項:
周囲炉心領域において、中性子を吸収する工程は、周囲炉心領域において、複数の核燃料親物質集合体の他のものにおいて中性子を吸収する工程を含む、第126項に記載の方法。
【0289】
第129項:
周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものにおいて中性子を吸収する工程は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものにおいて、核分裂物質を増殖する工程を含む、第128項に記載の方法。
【0290】
第130項:
周囲炉心領域において、中性子を吸収する工程は、周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において、中性子を吸収する工程を含む、第126項に記載の方法。
【0291】
第131項
周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において、中性子を吸収する工程は、周囲炉心領域において生成された出力が予め定められた出力レベルより下に維持されるように、周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において、中性子を吸収する工程を含む、第130項に記載の方法。
【0292】
第132項:
周囲炉心領域において、中性子を吸収する工程は、周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のものにおいて、中性子を吸収する工程と、周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において、中性子を吸収する工程とを含む、第126項に記載の方法。
【0293】
第133項:
中心炉心領域と周囲炉心領域との間で、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする前に、核分裂炉を停止する工程を含む、第126項に記載の方法。
【0294】
第134項:
核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するように、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程は、核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するように、中心炉心領域と周囲炉心領域との間で、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程を含む、第126項に記載の方法。
【0295】
第135項:
複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程は、中心炉心領域における複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものを、中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、周囲炉心領域の複数の核燃料親物質集合体のうち選択された他のものに交換する工程を含む、第126項に記載の方法。
【0296】
第136項:
複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程は、予め定められた燃焼度レベルを有する複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程を含む、第126項に記載の方法。
【0297】
第137項:
中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域において反応度を制御する工程を含む、第126項に記載の方法。
【0298】
138.中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程を含む、第126項に記載の方法。
【0299】
第139項:
中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する中心炉心領域において反応度を制御する工程と、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとをシャッフリングする工程とを含む、第126項に記載の方法。
【0300】
第140項:
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とを含む、第126項に記載の方法。
【0301】
第141項:
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程は、中心炉心領域における複数のリアクター冷却液流オリフィスグループを通じてリアクター冷却液を流す工程を含む、第140項に記載の方法。
【0302】
第142項:
複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択されたものを通じてリアクター冷却液を流す工程は、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択された1つを通る流量は、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループのうち選択されたものの放射状の位置における電力プロファイルに基づく、第141項に記載の方法。
【0303】
第143項:
複数の第2冷却液流オリフィスグループを通る流量は、周囲炉心領域における出力レベルに基づく予め定められた流量を含む、第140項に記載の方法。
【0304】
第144項:
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスを通る、本質的に安定したリアクター冷却液の流れを維持する工程を含む、第140項に記載の方法。
【0305】
第145項:
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じて位リアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスの他のものを通るリアクター冷却液の流れを変化させる工程を含む、第140項に記載の方法。
【0306】
第146項:
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスのあるものを通る本質的に安定したリアクター冷却液の流れを維持する工程と、、複数の第1,第2リアクター冷却液流オリフィスの他のものを通るリアクター冷却液の流れを変化させる工程とを含む、第140項に記載の方法。
【0307】
第147項:
シャッフリングされた核燃料集合体の少なくとも1つを通るリアクター冷却液の流れを変化させる工程を含む、第140項に記載の方法。
【0308】
第148項:
シャッフリングされた核燃料集合体のうち少なくとも1つを通るリアクター冷却液の流れを変化させる工程は、シャッフリングされた核燃料集合体のうち少なくとも1つを回転する工程を含む、第147項に記載の方法。
【0309】
第149項:
周囲炉心領域における複数の位置に、複数の中性子吸収材集合体を移動する工程を含む、第130項に記載の方法。
【0310】
第150項:
周囲炉心領域における複数の位置は、周囲炉心領域においてシャッフリングされた核分裂性の核燃料集合体の予め定められた燃焼度レベルに基づいて選択可能な周囲炉心領域における複数の予め定められた放射状の位置を含む、第149項に記載の方法。
【0311】
第151項:
核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとを選択する工程を含む、第126項に記載の方法。
【0312】
第152項:
核分裂性核燃料物質の増殖・核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために、複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたものと、複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたもの、および、選択された他のものとを選択する工程は、中性子束データ、燃料集合体出口温度および燃料集合体流量から選択された少なくとも1つの動作データに基づく、第151項に記載の方法。
【0313】
第153項:
核分裂炉における余剰反応度を管理する方法であって、核分裂炉の炉心の中心炉心領域(中央炉心部)における正数の反応度を有する臨界に到達する工程と、予め定められた燃焼度レベルが炉心における燃料集合体のうち選択されたものにおいて到達するまで反応度の量を増加する工程とを含む、方法。
【0314】
第154項:
予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまで反応度の量を増加する工程は、予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまで、反応度の量を単調に増加する工程を含む、第153項に記載の方法。
【0315】
第155項:
予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまで反応度の量を増加する工程は、予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまで炉心の燃料集合体における核分裂物質の量を増加する工程を含む、第153項に記載の方法。
【0316】
第156項:
予め定められた燃焼度レベルが炉心において選択された燃料集合体において到達するまで、炉心の燃料集合体における核燃料物質の量を増加する工程は、親物質燃料集合体に基づく核燃料物質を増殖する工程を含む、第155項に記載の方法。
【0317】
第157項:
反応度の増加を相殺する工程は、中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程を含む、第153項に記載の方法。
【0318】
第158項:
中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程は、中心炉心領域に制御棒を挿入する工程を含む、第157項に記載の方法。
【0319】
第159項:
中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程は、中心炉心領域において選択された核分裂性核燃料集合体を、炉心の周囲炉心領域における親物質燃料集合体に交換する工程を含む、第157項に記載の方法。
【0320】
第160項:
中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程は、中心炉心領域に制御棒を挿入する工程と、中心炉心領域において選択された核分裂性燃料集合体を、炉心の周囲炉心領域における親物質燃料集合体に交換する工程を含む、第157項に記載の方法。
【0321】
様々な態様および実施形態がここに開示されているが、他の態様および実施形態が当業者には明白である。っここに開示された様々な態様および実施形態は、例示を目的とするものであり、制限することを意図するものではなく、下記のクレームによって示される真の範囲及び精神を有する。
【図面の簡単な説明】
【0322】
【図1A】例示の核分裂炉を部分的に切り取ったときの概観図である。
【図1B】例示の核分裂炉を部分的に切り取ったときの概観図である。
【図1C】例示の核分裂炉を部分的に切り取ったときの概観図である。
【図2】例示の核分裂炉心の概略形状についての上部概略図である。
【図3】例示の核燃料集合体の概略形状について部分的に切り取ったときの概観図である。
【図4A】例示の燃料集合体・フロー容器の概略形状について部分的に切り取ったときの概観図である。
【図4B】例示の定調歩式炉心支持格子板の概略形状について、側面の概観が付加された流束分布のグラフの一例を示す。
【図5A】例示の崩壊熱除去システムの概略形状について、側面概観図である。
【図5B】例示の崩壊熱除去システムの概略形状について、側面概観図である。
【図6A】燃焼度に対する反応度の例示のグラフである。
【図6B】燃焼度に対する反応度の例示のグラフである。
【図7】U238の利用に対するプルトニウム同位体進化の例示のグラフである。
【図8A】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8B】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8C】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8D】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8E】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8F】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8G】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8H】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8I】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8J】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8K】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8L】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8M】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8N】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8O】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8P】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8Q】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8R】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8S】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8T】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8U】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8V】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8W】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8X】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図8Y】核分裂炉の操作方法の一例を示すフローチャートである。
【図9A】核分裂炉の別の操作方法を示すフローチャートである。
【図9B】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9C】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9D】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9E】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9F】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9G】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9H】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9I】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9J】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9K】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9L】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9M】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9N】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9O】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9P】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9Q】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9R】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9S】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9T】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9U】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9V】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図9W】図9Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図10A】核分裂炉における余剰反応度の管理方法の一例を示すフローチャートである。
【図10B】図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図10C】図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図10D】図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図10E】図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図10F】図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図10G】図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図10H】図10Aの方法の詳細の一例を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心炉心領域は、複数の核分裂性核燃料集合体と、
複数の核燃料親物質集合体のいくつかと、
複数の移動可能な反応度制御集合体と、を含み、
周囲炉心領域は、前記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつかと、
複数の中性子吸収材集合体とを含む、核分裂炉心。
【請求項2】
前記複数の核燃料親物質集合体における燃料親物質は、U238を含む、請求項1に記載の核分裂炉心。
【請求項3】
前記複数の核分裂製燃料集合体は、U235を含む複数の濃縮核分裂性核燃料集合体と、
Pu239を含む複数の増殖核分裂性核燃料集合体とを含む、請求項1に記載の核分裂炉心。
【請求項4】
前記周囲炉心領域は、前記複数の増殖核分裂性核燃料集合体のいくつかをさらに含む、請求項3に記載の核分裂炉心。
【請求項5】
前記複数の核分裂性核燃料集合体は、複数の増殖核分裂性核燃料集合体を含み、
前記周囲炉心領域は、少なくとも予め定められた燃焼度レベルを有する複数の濃縮核分裂性核燃料集合体を含む、請求項1に記載の核分裂炉心。
【請求項6】
前記周囲炉心領域は、前記複数の増殖核分裂性核燃料集合体のいくつかをさらに含む、請求項5に記載の核分裂炉心。
【請求項7】
前記複数の核分裂性核燃料集合体の少なくとも1つは、核分裂炉から放出された核分裂物質を含む、請求項1に記載の核分裂炉心。
【請求項8】
複数の燃料集合体流体容器と、
中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスと、
周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスとをさらに含む、請求項1に記載の核分裂炉心。
【請求項9】
前記複数の第1リアクター冷却液流オリフィスは、複数のリアクター冷却液流オリフィスグループを含む、請求項8に記載の核分裂炉心。
【請求項10】
リアクター容器と、
請求項1〜9のいずれかに記載の核分裂炉心と、
前記複数の核分裂性核燃料集合体のいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のいくつかとをシャッフリングするように構成された容器内操縦システムと、
リアクター冷却システムとを含む、核分裂炉。
【請求項11】
前記容器内操縦システムは、前記中心炉心領域と前記周囲炉心領域との間で、前記複数の核分裂性核燃料集合体のいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のいくつかとをシャッフリングするよう構成されている、請求項10に記載の核分裂炉。
【請求項12】
前記容器内操縦システムは、前記周囲炉心領域に位置する核燃料集合体の予め定められた燃焼度レベルに基づいて選択可能な前記周囲炉心領域における複数の位置に、前記複数の中性子吸収材集合体のいくつかを移動するよう構成されている、請求項10に記載の核分裂炉。
【請求項13】
前記リアクター冷却システムは、前記リアクター容器に配置された液体ナトリウムの溜まりを含み、前記核分裂炉心が前記液体ナトリウムの溜まりに浸漬している、請求項10に記載の核分裂炉。
【請求項14】
前記リアクター冷却システムは、前記液体ナトリウムの溜まりに設けられた少なくとも1つの熱交換器をさらに含む、請求項13に記載の核分裂炉。
【請求項15】
少なくとも1つの熱交換器と熱で連通している、少なくとも1つの蒸気発生器を含む、請求項14に記載の核分裂炉。
【請求項16】
核分裂炉を動作するための方法であって、
核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核分裂性核燃料集合体における核分裂性の核燃料物質を核分裂する工程と、
前記核分裂炉心の前記中心炉心領域における複数の核燃料親物質集合体のいくつかにおいて、核分裂物質を増殖する工程と、
核分裂性核燃料物質を増殖し、核分裂性核燃料物質を核分裂する定在波を形成するように、前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、選択された他のいくつかとをシャッフリングする工程とを含む、方法。
【請求項17】
核分裂炉の核分裂炉心の中心炉心領域における複数の核分裂性核燃料集合体において、核分裂性核燃料物質を核分裂する工程は、前記核分裂炉心の中心炉心領域において、少なくとも予め定められた出力量を発生する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
周囲炉心領域において、中性子を吸収する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
周囲炉心領域において中性子を吸収する工程は、前記周囲炉心領域における前記複数の核燃料親物質集合体のうち他のいくつかにおいて中性子を吸収する工程を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記周囲炉心領域における前記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつかにおいて中性子を吸収する工程は、前記周囲炉心領域における複数の核燃料親物質集合体の他のいくつかにおいて核分裂物質を増殖する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
周囲炉心領域において、中性子を吸収する工程は、前記周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において、中性子を吸収する工程を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
周囲炉心領域において中性子を吸収する工程は、前記周囲炉心領域における前記複数の核燃料親物質集合体の他のいくつかにおいて中性子を吸収する工程と、前記周囲炉心領域における複数の中性子吸収材集合体において中性子を吸収する工程とを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかと前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択された他のいくつかとをシャッフリングする前に、前記核分裂炉を停止する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
核分裂性核燃料物質を増殖し、核分裂性核燃料物質を核分裂する定在波を形成するように、前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、選択された他のいくつかとをシャッフリングする工程は、核分裂性核燃料物質を増殖し、核分裂性核燃料物質を核分裂する定在波を形成するように、前記中心炉心領域と前記周囲炉心領域との間で、前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、選択された他のいくつかとをシャッフリングする工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、選択された他のいくつかとをシャッフリングする工程は、前記中心炉心領域の前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかを、前記中心炉心領域の前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、前記周囲炉心領域の前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択された他のものに交換する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記中心炉心領域において反応度を制御する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項27】
前記中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する前記中心炉心領域において反応度を制御する工程を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記中心炉心領域において反応度を制御する工程は、前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、選択された他のいくつかとをシャッフリングする工程を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記中心炉心領域において反応度を制御する工程は、複数の移動可能な反応度制御集合体を有する前記中心炉心領域における反応度を制御する工程と、前記複数の核分裂性核燃料集合体のうち選択されたいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のうち選択されたいくつか、および、選択された他のいくつかとをシャッフリングする工程とを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、
前記周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項31】
前記中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程は、前記中心炉心領域における複数のリアクター冷却液流オリフィスグループを通じてリアクター冷却液を流す工程を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通る流量は、前記周囲炉心領域における出力レベルに基づく予め定められた流量を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、前記周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1および第2リアクター冷却液流オリフィスのいくつかを通る、本質的に安定したリアクター冷却液の流れを維持する工程を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、前記周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1および第2リアクター冷却液流オリフィスの他のいくつかを通るリアクター冷却液の流れを変化する工程を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記中心炉心領域における複数の第1リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程と、前記周囲炉心領域における複数の第2リアクター冷却液流オリフィスを通じてリアクター冷却液を流す工程とは、複数の第1および第2リアクター冷却液流オリフィスのいくつかを通る、本質的に安定したリアクター冷却液の流れを維持する工程と、複数の第1および第2リアクター冷却液流オリフィスの他のいくつかを通るリアクター冷却液の流れを変化する工程とを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記シャッフリングされた核燃料集合体の少なくとも1つを通るリアクター冷却液の流れを変化する工程を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
核分裂性核燃料物質を増殖し、核分裂性核燃料物質を核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために、前記複数の核分裂性核燃料集合体のいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のいくつか、および、他のいくつかとを選択する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項38】
核分裂性核燃料物質を増殖し、核分裂性核燃料物質を核分裂する定在波を形成するようにシャッフリングするために、前記複数の核分裂性核燃料集合体のいくつかと、前記複数の核燃料親物質集合体のいくつか、および、他のいくつかとを選択する工程は、中性子束データ、燃料集合体出口温度および燃料集合体流量から選択された少なくとも1つの動作データに基づく、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
核分裂炉における余剰反応度を管理する方法であって、
核分裂炉の炉心の中心炉心領域における正数の反応度を有する臨界に到達する工程と、
予め定められた燃焼度レベルが前記炉心の燃料集合体のうち選択されたものにおいて到達するまで、前記反応度の量を増加する工程と、
反応度の増加を相殺する工程とを含む、方法。
【請求項40】
予め定められた燃焼度レベルが前記炉心における燃料集合体のうち選択されたものにおいて到達するまで、前記反応度の量を増加する工程は、予め定められた燃焼度レベルが前記炉心における燃料集合体のうち選択されたものにおいて到達するまで反応度の量を単調に増加する工程を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
予め定められた燃焼度レベルが前記炉心における燃料集合体のうち選択されたものにおいて到達するまで、反応度の量を増加する工程は、予め定められた燃焼度レベルが前記炉心における燃料集合体のうち選択されたものにおいて到達するまで、前記炉心の燃料集合体のいくつかにおける核分裂物質の量を増加する工程を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
予め定められた燃焼度レベルが前記炉心における燃料集合体のうち選択されたものにおいて到達するまで、前記炉心の燃料集合体のいくつかにおける核分裂物質の量を増加する工程は、燃料親物質に基づく核分裂性燃料物質を増殖する肯定を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
反応度の増加を相殺する工程は、前記中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
前記中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程は、前記中心炉心領域に制御棒を挿入する工程を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程は、前記中心炉心領域において選択された核分裂性核燃料集合体を、前記炉心の周囲炉心領域に基づく親物質燃料集合体に交換する工程を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記中心炉心領域に中性子吸収物質を挿入する工程は、前記中心炉心領域に制御棒を挿入する工程と、前記中心炉心領域において選択された核分裂性燃料集合体を、前記炉心の周囲炉心領域に基づく親物質燃料集合体に交換する工程を含む、請求項43に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図8I】
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【図8J】
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【図8K】
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【図8L】
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【図8M】
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【図8N】
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【図8O】
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【図8P】
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【図8Q】
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【図8R】
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【図8S】
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【図8T】
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【図8U】
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【図8V】
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【図8W】
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【図8X】
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【図8Y】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図9G】
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【図9H】
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【図9I】
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【図9J】
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【図9K】
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【図9L】
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【図9M】
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【図9N】
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【図9O】
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【図9P】
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【図9Q】
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【図9R】
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【図9S】
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【図9T】
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【図9U】
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【図9V】
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【図9W】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図10G】
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【図10H】
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【公表番号】特表2013−509584(P2013−509584A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536795(P2012−536795)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/002892
【国際公開番号】WO2011/093839
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(508156546)シーレイト リミテッド ライアビリティー カンパニー (54)
【氏名又は名称原語表記】SEARETE LLC
【住所又は居所原語表記】1756−114th Ave.Se,Suite 110,Bellevue,WA 98004,United States of America