定置洗浄型の自動化された食料または飲料ディスペンサ
本発明は、貯蔵容器211(例えばコンテナまたはバッグ)からの牛乳ベース流体211aの供給を確立するようになされたインターフェース接続233と、牛乳ベース流体211aを受け取って牛乳ベース製品を準備するようになされた混合デバイス400と、混合デバイス400と流体連通している、牛乳ベース製品を分配するためのノズル500と、牛乳ベース製品を導いてインターフェース接続233から混合デバイス400を通してノズル500へ流すようになされた製品流路600と、ディスペンサ100内に配置される定置洗浄流路アセンブリ700であって、洗浄または消毒流体を供給する装置987a、ならびに洗浄または消毒流体を製品流路600に、または製品流路600を通して引き渡すようになされた流路800を含む定置洗浄流路アセンブリ700とを有する自動食料品ディスペンサ100に関するものである。また本発明は、自動食料品ディスペンサ100を使用する方法、および自動食料品ディスペンサ100を制御するための機械可読プログラムに関するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食料品の分配設備に関するものであり、より詳細には、微生物学的に敏感(すなわちデリケート)な出発材料を使用して再構成を行う食料分配デバイスの区域の定置洗浄(cleaning−in−place)、および消費者への食料の分配に関するものである。より詳細には、本発明は、限定されるものではないが、牛乳または牛乳液をベースとする濃縮物などの微生物学的に敏感な出発成分を使用する飲料ディスペンサの自動洗浄に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食料サービスの分野では、ジュース、炭酸ソーダ、コーヒーまたはティーなどの暖かい飲料もしくは冷たい飲料を再構成するという要求に応じて、濃縮物またはシロップを数杯の水と混合し、そしてその混合物を分配するポスト・ミックス飲料ディスペンサがよく知られている。要求に応じて準備される飲料の組成に入り込むことのできる弱酸性の出発成分といった微生物学的に敏感な製品に衛生上の重大な問題が生じることがある。ソフトクリーム販売機などといった他の食料ディスペンサも、細菌に汚染され、細菌が増殖するかもしれない。
【0003】
例えば牛乳は、タンパク質、脂質および液体の割合が比較的バランスした、pHが約6.7の本来的に弱酸性の液体である。この調合物は、細菌の危機的な増殖に格好の場を提供している。牛乳は、汚染された湿気、埃、液体等と接触すると急速に腐敗するため、このような製品を適切に処理および分配することが課題である。
【0004】
したがって液体牛乳をベースとする成分を取り扱っている食料ディスペンサは、適切な洗浄溶液を使用して食料品と接触する配管および機械部品を適切に消毒およびすすぎを行い残留食料を除去する、定期的且つ緻密な洗浄が必要である。手作業で実施する場合、このプロセスは極めて骨が折れ、時間を要し、且つ人的資源的に高価である。この洗浄プロセスには、機械の主要機能部品の分解および再組立てが必要である。例えばカプチーノ供給機または可視ボール・ディスペンサを適切に洗浄するためには、1日当たり平均30分の従業員の労働が必要である。また洗浄プロセスがおろそかにされ、あるいは洗浄プロセスに誤りがあった場合、飲料の品質に影響するばかりでなく、衛生上の重大な危険を招く原因になる。
【0005】
したがって牛乳をベースとする成分と接触する食料ディスペンサ区域を定期的に洗浄する、便利で信頼性の高い自動化された方法が必要である。
【0006】
Koosmanらに対する米国特許第6,287,515号明細書は、定置洗浄型の食料および飲料自動分配機のための洗浄および消毒アセンブリに関するものである。このアセンブリは、少なくとも1つの水ラインおよび少なくとも1つの殺菌剤ラインを備えており、この少なくとも1つの水ラインからの調整水に少なくとも1つの殺菌剤が導入される。この少なくとも1つの殺菌剤は、空気フィルタ/乾燥装置でフィルタおよび乾燥された空気からオゾン発生器によって生成されたオゾンであって、次いで通風装置内で水に加えられるオゾンとすることができる。典型的には、通常は食料品混合物が入っているタンクを介して消毒済みの水が分配機に導入される。この消毒済みの水は、各貯蔵容器の頂部を通して延びている濯ぎ管もしくは噴霧ノズルを介してタンクに分散される。濯ぎ管および噴霧ノズルは、タンクへのアクセスの必要が生じた場合、いずれもタンクから移動させることができる。濯ぎ管および噴霧ノズルを覆っているカバーが、消毒済みの水のしぶきを防止している。消毒済みの水は、タンクから分配機全体に展開し、食料および飲料との接触表面が自己洗浄される。しかしながらこのシステムにオゾン発生器を使用することには多くの欠点がある。オゾン発生器は、高価で嵩張るという傾向がある。また、米国環境保護局は、大気中のオゾン濃度に厳格な制限を課している。オゾンはまた吸引による肺の損傷の可能性がある。したがって水の浄化に使用されるオゾン・デバイスには、オゾンが水から開放され、ディスペンサの周囲の大気中に高濃度の局部オゾンが生成されないよう、保護を設けなければならない。また通常オゾン発生器は、酸素からオゾンを生成するための手段をコロナ放電の使用に頼っているため、オゾン発生器のために高電圧を生成する必要がある。そのため高電圧の使用による安全上の対策が必要であり、また消費する電力が比較的大きい。また場合によっては、浄化済みの酸素源が必要である。さらに、オゾンは反応性が極めて高いため、オゾンを水中で貯蔵することができず、システムによる要求に応じてオゾンを生成しなければならない。
【0007】
Schroederに対する米国特許第6,240,952号明細書は、実質的に従来の無菌性製品源と流体連絡状態に挿入される衛生接続アセンブリ、および実質的に従来の製品ディスペンサを備えた無菌性製品分配システムに関するものである。この衛生接続は自動洗浄システムを備えており、加圧ガス、フラッシング液および/または消毒溶液を組み合わせたものを衛生接続アセンブリに注入することができ、また衛生接続アセンブリに注入した後に衛生接続アセンブリから除去することができる。選択された流体を選択的に衛生接続およびディスペンサ全体に引き渡すためのコントローラが製品源の各々に接続されている。この選択された流体は、ディスペンサの終端弁を介して除去される。洗浄プロトコルは、最初に水が循環され、次いで消毒済みの流体が循環され且つ浸漬サイクルの所定の時間の間だけ維持されるようになっている。最後に加圧ガスが循環され、システム内に残留している水および/または消毒済みの溶液が分配弁まで排水される。この定置洗浄システムは、消毒/濯ぎラインの数およびこれらのラインに対応する同じ数の消毒/濯ぎ源のせいで扱いにくく、且つ複雑である。したがってこのシステムは、外部に設置して、従来のディスペンサと接続するのにより適している。またこのシステムは、殺菌剤がディスペンサを通して流れ、分配弁を介して除去される、という意味で極めて大量に殺菌剤を消費する。洗浄プロトコルは、ディスペンサを通して流れる殺菌剤の量を少なくするために、一定の時間の間殺菌剤がシステム内に残留する浸漬サイクルを提供している。しかし、これを有効なものにするためには、数時間の間ソーキングを維持しなければならず、これは全洗浄プロトコルを実行するためには一晩を要することを意味する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、公知の既存のシステムよりも単純で扱い易く、製品および時間の消費が少なく、且つより安価である定置洗浄システムが必要である。本発明は、これらの必要を満足するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、貯蔵容器(例えばコンテナもしくはバッグ)からの牛乳をベースとする流体の供給を確立するようになされたインターフェース接続と、牛乳をベースとする流体を受け取って、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイスと、牛乳をベースとする製品を分配するための、混合デバイスと流体連通しているノズルと、牛乳をベースとする製品を導いてインターフェース接続から混合デバイスを通してノズルへと流すようになされた製品流路と、定置洗浄流路アセンブリとを有する自動食料品ディスペンサに関するものである。定置洗浄流路アセンブリはディスペンサ内に配置されており、洗浄液または消毒液を供給する装置と、洗浄液または消毒液を製品流路に引き渡すように、または製品流路を通して引き渡すようになされた流路とを含む。
【0010】
また本発明は、少なくとも1つの牛乳をベースとする流体との接続を確立するようになされた製品流路を、食料または飲料ディスペンサ内において自動洗浄するための方法に関するものである。この方法は、ディスペンサ内に濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を提供するステップと、ディスペンサの製品流路を洗浄するために流体を特定の速度で製品流路へ、または製品流路を通して循環させるステップと、流体を再循環させるステップとを含む。しかし、有利には、濯ぎ液、洗浄液または消毒液は、製品流路から、バッファ量の流体を受け取るバッファ貯蔵容器へと戻るようにループをなして再循環される。リサイクルされた濯ぎ液、洗浄液または消毒液は、定期的にディスペンサから排水および廃棄することができる。
【0011】
また本発明は、牛乳をベースとする流体を供給するように構成された製品流路を有する自動ディスペンサのための定置洗浄システムに関するものである。このシステムは、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のうちの少なくとも1つの流体源と、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を初期に保持するようになされたバッファ貯蔵容器と、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体をバッファ貯蔵容器から製品流路のすべてまたは一部へ、あるいは製品流路のすべてまたは一部を通して所定の速度で再循環させ、その後バッファ貯蔵容器へ戻すようにループ状に構成された定置洗浄流路アセンブリと、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を排水するためのドレンと、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を定置洗浄流路アセンブリを通して循環させる時間を制御するため、およびそれをバッファ貯蔵容器へ再循環させ、あるいはドレンへ排水するためのコントローラおよびタイマとを含む。
【0012】
本発明の他の観点では、牛乳をベースとする製品を分配するようにディスペンサを制御するための命令を含む機械可読プログラムが提供される。ディスペンサは、インターフェース接続と、混合デバイスと、混合デバイスと流体連通しているノズルと、製品流路と、ディスペンサ内に配置された定置洗浄流路アセンブリであって、洗浄液もしくは消毒液を供給するための装置、および流路を含む定置洗浄流路アセンブリとを有している。この機械可読プログラムは、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体をディスペンサ内に準備するための手段と、ディスペンサの製品流路を洗浄するために流体を特定の速度で製品流路へ、または製品流路を通して循環させる手段と、定置洗浄流路を通して流体を再循環させるための手段とを提供する。
【0013】
以上の一般説明および以下の詳細な説明は、いずれも例示的なものであり、特許請求する本発明についてのさらに詳細な説明の提供を意図したものであることを理解されたい。
【0014】
本明細書に組み込まれ、また本明細書の一部を構成している添付図面は、本発明によるシステム、方法および機械可読プログラムをより深く理解するために示され、提供されるものである。添付図面は、以下の説明と共に本発明の原理を示す。
【実施例】
【0015】
本発明による現時点における好ましい実施例を詳細に参照すると、その一実施例が添付の図面に示されている。本明細書において提供するデバイスは、液体をベースとする食料品の分配に使用することができる。本発明には、食料品流路内における牛乳をベースとする食料品の腐敗を防止するように補助することができるプログラム可能な自己洗浄メカニズムが含まれているため、本発明は、牛乳をベースとする液体食料品の混合および分配にとりわけ適している。
【0016】
洗浄液もしくは消毒液の供給は、濃縮物供給装置から供給される化学洗浄濃縮物と水供給装置から供給される水とを混合し、洗浄液として使用するための化学洗浄剤を生成することによってディスペンサ内で生成されることが好ましい。また、定置洗浄流路アセンブリは、バッファ量(buffer volume;すなわち保留分量)の洗浄液もしくは消毒液を受け取るようになされたバッファ貯蔵容器、貯蔵容器と結合された、貯蔵容器から製品流路を介して貯蔵容器へ戻すべく流体を循環させるようになされたループ・ライン、および定置洗浄流路アセンブリと結合された、定置洗浄流路アセンブリから流体を除去するためのドレンを備えることができる。したがって、流体が製品流路上を流れ、または製品流路を通って流れることによって製品流路が洗浄される。ディスペンサは、水供給装置および加熱器を備えていることが好ましく、それにより、水供給装置からの水を加熱器内で消毒効果を提供するだけの有効な温度に加熱することによって洗浄液もしくは消毒液を生成することができる。
【0017】
中央コントローラを使用して、全定置洗浄(full cleaning−in−place)プロセスを制御することができる。この中央コントローラは、通常、タイマもしくは他の周期電力供給デバイスを備えることができる。また、ディスペンサは、制御パネルを備えることができ、それにより、使用者による要求に応答して全定置洗浄プロセスを実行するべく中央コントローラをプログラムすることができる。別法もしくは追加として、中央コントローラは、製品流路を介した化学洗浄剤の1洗浄サイクルの時間制御引渡し(time−controlled delivery)、次いで製品流路を介した加熱流体の少なくとも1消毒サイクルの時間制御引渡しを自動的に実行するべくプログラムすることも可能である。有利には、中央コントローラは、洗浄サイクルの直前に実施される予備濯ぎサイクルを全定置洗浄プロセスに提供するべくプログラムされている。
【0018】
ディスペンサは、洗浄濃縮物源が入った、定置洗浄流路アセンブリ内で遮断弁に接続された取外し可能容器を備えていることが好ましい。この遮断弁は、製品流路を消毒するための洗浄剤を準備するべく中央コントローラによって制御され、一定量の洗浄濃縮物がバッファ貯蔵容器に引き渡され、また、任意選択で計量される。
【0019】
好ましい実施例では、インターフェース接続は、貯蔵容器、ホースの一部および適合具(fitment)を有する牛乳をベースとする流体の貯蔵容器と係合するように適合されている。この構造の場合、インターフェース接続は、洗浄液の流体チャンバへの流入を可能にする洗浄液入口、牛乳をベースとする流体が流体チャンバへ流入する製品入口、および製品が流体チャンバから製品流路へ流出する製品出口を備えた流体チャンバを備えている。また、インターフェース接続は、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器および流体チャンバに適合具を衛生的且つ取外し可能に接続するようになされた接続手段を製品入口に備えている。このような手段は、ディスペンサが動作している間、適合具を所定の位置に保持することができるばね荷重解放可能カラー、突起もしくはアームを備えていることが好ましく、または他の任意のデバイス、例えば当分野でよく知られているねじ付きフィッティングもしくはスナップ・フィッティングを備えることができる。また、インターフェース接続は、牛乳をベースとする流体を貯蔵容器から混合デバイスへ導くためのフレキシブル・ホース、フレキシブル・ホース部分を動作係合させ、それにより牛乳をベースとする流体の流れを閉鎖ポイントで選択的に阻止するべく中央コントローラによって適合且つ制御される弁、および閉鎖ポイントまでの適合具およびフレキシブル・ホース部分の洗浄を促進するための突起手段を備えている。この突起手段は、手作業もしくは自動で移動させることができる、適合具中に突出するべく端部が尖っているかまたは細くなった、適合具への洗浄液の導入を補助するシャフトを備えていることが好ましく、また、洗浄液もしくは消毒液を適合具中に放出する、可動もしくはばね荷重ブラシまたは洗浄デバイスを備えた加圧液噴射装置、または可動もしくはばね荷重ブラシまたは洗浄デバイスを備えていない加圧液噴射装置などの他のデバイスを備えることも可能である。
【0020】
ディスペンサの混合デバイスは、牛乳をベースとする流体、水および成分を形成している他の飲料を集めるための混合ボール、および牛乳をベースとする流体、水および成分を形成している他の飲料を合わせて混合し、牛乳をベースとする製品を形成するためのホイッパを備えていることが好ましい。したがって、定置洗浄流路アセンブリは、混合ボールおよび混合ボールの下流側に配置されている製品流路を洗浄するための洗浄液もしくは消毒液を直接に混合ボールに導くための混合ボール供給ラインを備えることになり、そのために定置洗浄流路アセンブリは、供給ラインもしくは製品流路の一部のいずれかを選択的に開閉するべく中央コントローラによって制御される1つまたは複数の弁を備えている。また、混合ボールは、定置洗浄流路アセンブリの下流側洗浄液排水導管に接続された流体出口を備えた、混合ボールを取り囲む外部スカートを備えることも可能である。この外部スカートを混合ボールからオーバフローした流体を収集するべく構成することにより、下流側洗浄液排水導管は、収集された流体を、洗浄液を再循環させるべくバッファ貯蔵容器へ、またはドレンへ選択的に導くことができる。ホイッパは、ホイッパがターン・オフ・モードにある場合は、混合ボールからの洗浄液のオーバフローを補助し、また、ホイッパがターン・オン・モードにある場合は、ノズルへの混合ボールおよび製品流路を介した洗浄液の駆動を補助するべく、間欠的に回転するように制御することができる。ホイッパは、回転中、流れをノズルへ導くように構成することができる。ホイッパの回転が停止すると、混合ボールから流体がオーバフローする。
【0021】
ディスペンサ・ノズルは、中央コントローラによって制御することができ、準備が完了した飲料が分配ゾーンに分配される分配位置か、またはノズルがバッファ貯蔵容器と流体連絡し、洗浄液を再循環させるかまたは洗浄液を混合ボールから排水する洗浄位置のいずれかにディスペンサ・ノズルを位置決めすることができる。
【0022】
これらの特徴により、ディスペンサを室温で動作させることができ、したがって牛乳をベースとする流体の貯蔵容器と結合した冷凍ユニットもしくは冷結ユニットは不要である。
【0023】
食料もしくは飲料ディスペンサが製品混合ボールを備えている場合、本発明による方法は、混合ボールおよび混合ボールの下流側に配置されている製品流路を洗浄するための濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を直接混合ボールに導くステップを含むことができることが好ましい。混合ボールは、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を混合ボールに充填してオーバフローさせ、混合ボールからオーバフローした流体を収集し、且つ、収集した流体を選択的に導き、洗浄液を再循環させるべくバッファ貯蔵容器へ戻すか、または収集した流体をディスペンサから除去するべくドレンへ戻すことによって洗浄することができる。
【0024】
上で指摘したように、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液は、ディスペンサの定期的な非使用間隔もしくは使用者の要求によって自動的に循環させることができる。製品流路は、必要に応じて、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液の循環に先立って予備濯ぎを施すことができる。また、製品流路の一部を閉鎖し、製品流路の残りの部分が濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を受け取ることができるようにすることも可能である。
【0025】
本発明の他の態様によれば、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を製品流路からループをなして再循環させ、バッファ量の流体を受け取るバッファ貯蔵容器へ戻すための手段をさらに備えた機械可読プログラムが提供される。再循環させるためのこのような手段は、例えば、コントローラによって制御されるポンプを備えることができ、または流体ループを介してより高い圧力で液体を導入することにより、その流体ループを介して流れを駆動することができる弁マニホルドを備えることができる。また、任意選択で、リサイクルされた濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液をディスペンサから定期的に排水し、且つ、廃棄するための手段を提供することも可能である。定期的に排水するためのこのような手段は、例えば、貯蔵容器の重力駆動排水もしくは圧力駆動排水を可能にするべく、コントローラによって選択的に開くことができる、ドレン・ラインに配置されるソレノイド作動弁を備えることができる。また、追加もしくは別法として、混合ボールおよび混合ボールの下流側に配置されている製品流路を洗浄するための濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液をディスペンサ内の混合ボールに直接導くための手段を提供することも可能である。流体を直接導くためのこのような手段は、例えば、コントローラによって選択的に開閉することができるソレノイド作動弁を備えた弁マニホルドを備えることができる。この弁マニホルドは、混合ボールおよび混合ボールから下流側の製品流路の一部に熱湯もしくは洗浄濃縮物を含有した水をベースとする溶液を導くように選択的に構成することができる。
【0026】
また、本発明によれば、混合ボールに濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を充填してオーバフローさせることによって混合ボールを洗浄するための手段、混合ボールからオーバフローした流体を収集するための手段、および収集した流体を選択的に導き、洗浄液を再循環させるべくバッファ貯蔵容器へ戻すか、または収集した流体をディスペンサから除去するべくドレンへ戻すための手段をさらに備えた機械可読プログラムを提供することができる。混合ボールを洗浄するための手段は、コントローラによって制御される、混合ボールを充填してオーバフロー状態にするべく構成されたソレノイド駆動弁マニホルドを備えることができる。混合ボールからオーバフローした流体を収集するための手段は、例えば、混合ボールを取り囲む、ドレン・ラインに接続されたスカートを備えることができる。収集した流体をバッファ貯蔵容器へ戻すべく選択的に導くための手段は、コントローラによって制御される、収集した流体をバッファ貯蔵容器へ戻し、および/または収集した流体をディスペンサから除去するべくドレンへ導くための弁を選択的に開閉し、且つ/またはポンプをターン・オンするようになされたソレノイド駆動弁マニホルドを備えることができる。
【0027】
機械可読プログラムは、追加もしくは別法として、ディスペンサの定期的な非使用間隔もしくは使用者の要求によって、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を自動的に循環させるための手段をさらに備えることができる。流体を自動的に循環させるためのこのような手段は、コントローラによって制御される、ディスペンサの定期的な非使用間隔もしくは使用者の要求によって濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を自動的に循環させるための弁を選択的に開閉し、且つ/またはポンプをターン・オンするようになされたソレノイド駆動弁マニホルドを備えることができる。
【0028】
また、任意選択で、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液の循環に先立って製品流路を予備濯ぎするための手段を提供することも可能である。また、製品流路の一部を閉鎖し、製品流路の残りの部分が濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を受け取ることができる手段を提供することも可能である。これらの手段の各々は、コントローラによって制御される、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液の循環に先立って製品流路を予備濯ぎするための弁を選択的に開閉し、且つ/またはポンプをターン・オンするようになされ、且つ、製品流路の一部を閉鎖し、製品流路の残りの部分がそれぞれ濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を受け取ることができるようになされたソレノイド駆動弁マニホルドを備えていることが好ましい。
【0029】
図1は、本発明によるデバイスの例示的実施例を、本発明を制限するためではなく、本発明の説明および例証を目的として示したもので、本発明によるデバイスが一括して参照文字100で示されている。
【0030】
本発明によれば、自動食料品ディスペンサは、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器からの牛乳をベースとする流体の供給を確立するようになされたインターフェース接続と、牛乳をベースとする流体を受け取り、且つ、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイスと、混合デバイスと流体結合された、牛乳をベースとする製品を分配するためのノズルと、牛乳をベースとする製品を導く、インターフェース接続から混合デバイスを介してノズルへ流すようになされた製品流路と、ディスペンサ内に配置される定置洗浄流路アセンブリであって、洗浄液もしくは消毒液を供給する装置、および洗浄液もしくは消毒液を製品流路に引き渡し、あるいは製品流路を介して引き渡すように構成された流路を備えた定置洗浄流路アセンブリと、を有している。
【0031】
ディスペンサ100は、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器211からの牛乳をベースとする流体211aの供給を確立するようになされたインターフェース接続233、牛乳をベースとする流体211aを受け取り、且つ、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイス400、混合デバイス400と流体結合した、牛乳をベースとする製品を分配するためのノズル500、牛乳をベースとする製品を導き、インターフェース接続233から混合デバイス400を介してノズル500へ流すようになされた製品流路600、およびディスペンサ100内に配置され、洗浄液もしくは消毒液を供給する装置987aおよび洗浄液もしくは消毒液を製品流路600に引き渡し、または製品流路600を介して引き渡すようになされた流路800を備えた定置洗浄流路アセンブリ700を備えている。
【0032】
上で参照した特徴の各々について、以下でさらに詳細に説明し、続いて、デバイスのいくつかの例示的製品準備モード、製品引渡しモードおよび自己洗浄動作モードを含め、全体としてのデバイスについて考察する。
【0033】
図2は、インターフェース接続233およびインターフェース接続233に関連する構造を示したものである。インターフェース接続233は、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器211から分配ライン620への牛乳をベースとする流体211aの供給を確立するようになされている。牛乳マニホルド230は、牛乳マニホルド230に取外し可能に取り付けられた使い捨てサブアセンブリまたは容器アセンブリ210を備えている。牛乳マニホルド230は、容器アセンブリ210から分配ライン620への飲料もしくは食料流体の接続を確立するためのインターフェース接続233を有するハウジング232を備えている。マニホルド・システムは、フラッシング・ライン235を介して洗浄液もしくは消毒液が通過し、フラッシングされるように適合されている。洗浄液もしくは消毒液には、熱湯820もしくは冷水810、化学薬品、蒸気およびそれらの組み合わせが包含されていてよい。洗浄液もしくは消毒液は、例えばフラッシング・ライン235に配置することができる、洗浄液もしくは消毒液源と流体連絡した、プログラム可能コントローラ1000によって制御される弁を選択的に開閉することによって、フラッシング・ライン235を介して選択的に供給することができる(図1参照)。
【0034】
容器アセンブリ210は、飲料もしくは食料ベースが入ったパッケージすなわち貯蔵容器211および適合具300で終端しているホース212を備えていることが好ましい。パッケージすなわち貯蔵容器211には、通常、輸送および保管が容易で、且つ、便利なバッグ・イン・ボックス・タイプのパッケージもしくは同様の任意の使い捨てフレキシブル・パッケージを使用することができる。ホース212は、パッケージ・ポート215に直接封入されるかまたはクリンプ(圧着)され、パッケージ材との密閉が両立する材料でできていることが好ましい。膜350を備えた容器アセンブリ210は、充填に先立って、例えば照射などによって殺菌されることが好ましい。食料液の充填は、無菌状態で実施されることが好ましい。無菌充填は、パッケージ自体が備えている充填ポートすなわち開口によって実施することができ、またはホースに取り付けられている、引き続いて適切に密閉される適合具300を充填することによって実施することができる。したがってこのような容器アセンブリ210は、膜350がパンクするかまたは剥がれるまで無菌状態が維持されるため、分配ユニット内における周囲温度での容器アセンブリ210の輸送、保管および装着に有利であり、冷凍する必要がない。このようなフレキシブル貯蔵容器およびホース・アセンブリについては、参照によりその内容が本明細書に明白に組み込まれる、Clydeに対する「Dispenser System」という名称の米国特許第6,024,252号明細書にさらに詳細に記載されている。
【0035】
容器アセンブリ210は、マニホルド・システム230に接続されており、マニホルド・システム230の適合具300は、ホース212の上流側部分212aおよびパッケージすなわち貯蔵容器211を殺菌状態に維持することができるピンチ弁260もしくは同様の構造中で係合しているインターフェース接続233およびホース212に接続されている。通常、弁216などの追加弁およびポンプ203が提供され、分配ライン620への製品の流れの制御を保証している(図1参照)。
【0036】
牛乳マニホルド230は、便利で、且つ、取外し可能な方法で本発明による終端適合具300に相補係合する保持手段236を備えている。この結合手段236の構成は、インターフェース接続233に固定される適合具のタイプおよび形状に応じて広範囲に変更することができる。この結合により、インターフェース接続233における、容器アセンブリ210と牛乳マニホルド230の分配ライン620の間の信頼性の高い確実な流体連絡を確立するための防水接続が確実に提供される。適合具300の結合手段236と係合するように適合された、適合具300をインターフェース接続233に弾性的に強制するばね荷重保持システム237が提供されていることが好ましい。適合具300とマニホルド・システム230の間の接続は、カムまたはレバー・タイプのメカニズムなど、本発明の精神を逸脱することなく実質的に同じ結果を提供する他の任意の等価手段によって実施することができることは明らかである。
【0037】
洗浄モードもしくは濯ぎモードでは、マニホルド・システム230は、適合具300内でピンチ・ポイント266まで洗浄液もしくは消毒液を導くことができ、それにより容器アセンブリのこの部分を定期的に洗浄もしくはすすぐことができる。このような構成の場合、ピンチ弁260は、容器アセンブリ210の上流側部分が分離され、且つ、殺菌された状態を保証している。重要なことには、適合具300を短く構築することにより、洗浄もしくは濯ぎを必要とするホース212の下流側部分212bを事実上短くすることができることを容易に理解することができる。また、流体との接触が短い管状内部表面に沿って限定されるため、適合具300によって微生物が増殖することはほとんどない。したがって、牛乳をベースとする分配済みの流体の衛生状態が首尾よく改善され、それに伴って細菌による汚染の危険および細菌が増殖する危険が減少する。その結果、水分活性が比較的小さい牛乳濃縮物などの弱酸性濃縮物が入った無菌処理容器を、容器を冷凍する必要なく分配ユニット内で周囲温度で分配することができる。
【0038】
本発明によれば、牛乳をベースとする流体を受け取り、且つ、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイスをさらに備えた自動食料品ディスペンサが提供される。
【0039】
図1および図3は、本発明による混合デバイス400を示したものである。本発明によるこの実施例を使用する場合、オペレータは、デバイスのコマンド・パネル1100から所望の飲料、例えばカプチーノを選択することになる。電子コントローラ1000が牛乳をベースとする飲料の準備プロセスを起動し、且つ、本明細書において説明するディスペンサ装置100の様々な部品を操作することが好ましい。上で説明したように、牛乳濃縮物であることが好ましい、牛乳をベースとする流体211の流れが貯蔵容器211から牛乳マニホルド230を介して供給される。蠕動ポンプであることが好ましいポンプ203は、ピンチ弁260を通過した牛乳をベースとする流体211aをホイッパ409に接続された混合ボール406へ強制する圧力を提供することができる。
【0040】
混合ボール406およびホイッパ409は、混合デバイス400の一部である。牛乳をベースとする流体211aが混合ボール406へ流れている間、熱湯供給弁950が開き、熱湯820タンク751から混合ボール406へ熱湯820が流れ始め、混合ボール406で熱湯820と牛乳をベースとする流体211aの混合が開始される。混合ボール406が作動し、熱湯820と牛乳をベースとする流体211aのブレンドが混合される。次に、熱い再構成牛乳混合物211bが混合ボール406からホイッパ409および分配ノズル500を介して、分配区域418に収納されているカップ516などの容器へ流れる。このステップは、個々のサービスの要求に応じて飲料を準備するべく、所定の期間にわたって継続され、それにより熱湯820および牛乳をベースとする流体211aの1回分の分量が達成される。この期間が経過すると、牛乳ポンプ203がターン・オフする。分配区域418は、飲用カップもしくはグラスを収納し、且つ、飲料の表面から約10cm未満の高さにノズルを位置決めする寸法であることが好ましいが、他の実施例では他の寸法を使用することも可能である。
【0041】
約1秒であることが好ましい所定の遅延後、ホイッパ409が停止し、コーヒー・ポンプ411がターン・オンして、コーヒー容器412から混合ボール406へ、好ましくは制御された分量のコーヒー濃縮物が引き渡される。別法としては、準備する飲料製品が熱いチョコレート飲料である場合、ポンプ411aがターン・オンし、チョコレート容器412aからチョコレート濃縮物が抽出される。容器412および412aは、その構造が貯蔵容器211と同じであるかまたは同様の構造であり、例えば取外し可能な気密封止ポーチであることが好ましいが、他の実施例では、互いに極めて異なった構造の容器を使用することも可能である。コーヒーおよび熱湯820は、所望の分量のコーヒーおよび熱湯を達成するべく、所定の時間の間、選択された流量で混合ボール406に流入し、ホイッパ409およびノズル500を介してカップ516に注がれる。1回分の分量のコーヒーが達成されると、コーヒー・ポンプ411がターン・オフする。
【0042】
また、本発明によれば、混合デバイスと流体結合したノズルを利用した、牛乳をベースとする製品を分配するための自動食料品ディスペンサが提供される。図3に示すように、分配ノズル500が提供されている。ノズル500は、自己洗浄することができることが好ましい。図4を参照すると、ノズル500は、概ね円筒形のボディ508を備えている。ボディ508は、中間セクション508aおよび2つの端部セクション508b、508cを備えており、端部セクション508bおよび508cの直径は、中間セクション508aの直径より小さい。ボディ508は、ボディ508の中心部分を長手方向に延びた貫通導管550を備えている。導管550は、ノズル・ヘッド512が接続された第1の端部部分551、および導管(図示せず)を介して流体供給ライン(同じく図示せず)に接続される第2の端部部分552を備えている。この実施例では、ノズル・ヘッド512は、ボディ508のセクション508bの自由端にねじ込まれており、コネクタ514がセクション508cの自由端に固着されている。ノズル・ヘッド512は、導管510に接続された第1の部分509a、および外側に向かって開いた、ベベル・シリンダ513がねじ込まれた第2の部分509bを有する、直角に曲がったチャネル509を備えている。ベベル・シリンダ513は、チャネル509の部分509bと共に、環状流体オリフィスすなわち環状飲料オリフィス518の境界を画定しており、オリフィス518の形状が流体噴流の形状を決定している。図4に示す実施例では、流体噴流の形状は、点線で示すように円錐C形である。したがってコネクタ514が流体入口すなわち飲料入口516を画定し、流体オリフィスすなわち飲料オリフィス518が流体出口すなわち飲料出口を画定している。
【0043】
ノズル・ヘッド512をボディ508にねじ込み、且つ、ベベル・シリンダ513をノズル・ヘッド512にねじ込むことにより、これらのエレメントを容易に交換することができ、また、分配ノズル500を有利にフレキシブルにしていることに留意されたい。詳細には、様々なサイズの飲料出口518もしくは様々な形状の噴流を必要とする飲料に速やかに、且つ、容易に分配ノズル500を適合させることができる。分配ノズル500は、さらに、両端が開いた、概ね円筒スリーブの形状を有するコレクタ部材520を備えている。収集スリーブ520は、収束切頭フロント・セクション520bから延びた円筒状リア・セクション520aを有している。スリーブ520は、ブラケット506aおよび506bの中に固着されている。図に示す実施例では、スリーブ520は、前記スリーブ部品の壁の厚みの中を長手方向に延びた複数のねじ522によって互いに接続された2つの部品でできている。ボディ508およびノズル・ヘッド512は、スリーブ520の内部を軸方向に案内され、且つ、スライドする。
【0044】
より正確には、ボディ508およびノズル・ヘッド512は、スリーブ520に対して、図4に示す、分配位置と呼んでいる、ノズル・ヘッド512がスリーブ520から解放された第1の位置、つまりノズル・ヘッド512がスリーブ520の外側に位置し、飲料を容器Rに分配することができる第1の位置と、図5に示す、洗浄位置と呼んでいる、スリーブ520の少なくとも一部が飲料出口518の正面部分に位置し、飲料出口518から流出する洗浄液984aを収集する第2の位置の間を移動する。
【0045】
ノズル・ヘッド512は、分配位置では、スリーブ520のフロント・セクション520bから突出し、導管550を介して到達する、図4に太線で示す飲料Bをノズル・ヘッド512の飲料出口518を介して、飲料出口518の下方に配置されている容器Rに分配することができる。
【0046】
洗浄位置では、スリーブ520の内壁524が、ボディ508の外部表面526と共に、ノズル・ヘッド512、詳細には飲料出口518が収納される洗浄チャンバ528を画定する。洗浄チャンバ528は、スリーブ520の内壁に配置されているドレン・オリフィス530を介して外部連絡している。ドレン・オリフィス530は、個々のケースに応じて、下水システム(図示せず)に接続されるか、または洗浄液を閉循環回路に戻すことができるよう、タンクおよびポンプ・デバイス(図示せず)を介して回復タンク(図1に示すCIPタンク980など)に接続される。飲料出口518の両側にフロント・ガスケット532およびバック・ガスケット534の2つのシール・ガスケットが配置され、チャンバ528を密閉するべく作用している。
【0047】
フロント・ガスケット532は、シール・ジョイントによって形成され、スリーブ520のフロント開口の周囲の切頭セクション520bのフロント表面536と、ノズル・ヘッド512のフロント部分に設けられているカラー540によって画定される相補表面538の間に配置されていることが好ましい。
【0048】
カラー540は、分配ノズル500が分配位置にある場合であっても、または洗浄位置にある場合であっても、スリーブ520の外側に位置していることに留意されたい。また、フロント表面536および相補表面538は、洗浄位置におけるチャンバ528の適切な密閉を保証するためには平らな表面であることが好ましいことに留意されたい。バック・ガスケット534は、スリーブ520の内壁524の円筒状部分とボディ508の中間セクション508aの間に配置されたシール・ジョイントによって形成されている。通常、フロント・シール・ガスケット532は、Oリング・タイプのジョイントであり、バック・シール・ガスケット534は、リップ・シール・タイプのジョイントである。洗浄位置では、チャンバ528を防水性にするべくボディ508が移動し、カラー540とフロント表面536が接触する。
【0049】
したがって、導管550を通過する、図5に太線で示す洗浄液または苛性アルカリ溶液984aは、出口530を通って下水システムもしくは回復タンクに流入する前に、ノズル・ヘッド512の導管509に流入し、続いてチャンバ528およびノズル・ヘッド512の周囲に流入することができる。
【0050】
スリーブ520とボディ508の間の相対移動を保証するために、ボディ508は、ベース・プレート504に固着された駆動手段542に接続されている。駆動手段542は、戻しばね545と結合したソレノイド電磁アクチュエータ544で形成されていることが好ましい。アクチュエータ544のロッド546は、ボディ508のセクション508aに固着され、戻しばね545は、ボディ508とアクチュエータ544の間のロッド546の周囲に配置されている。
【0051】
したがって駆動手段542は、コントローラ1000(例えば図3参照)から送信される制御信号に応答して、分配ノズル500を自動的に分配位置および洗浄位置にもたらすことができる。より正確には、アクチュエータ544に信号が存在していない場合、ソレノイドが遮断され、戻しばね545によってボディ508が矢印F1の方向に強制されるため、分配デバイス100は、図4に示す分配位置にもたらされる。アクチュエータ544に信号が存在している場合、ソレノイド電磁アクチュエータ544に電力が供給され、ボディ508が矢印F2の方向に強制されるため、分配デバイス100は、図5に示す洗浄位置にもたらされる。言うまでもなく、ボディ508をスリーブ520に対して並進移動させることができることを条件として、他の任意のタイプのアクチュエータを使用することができる。一例として、歯車を備えた駆動デバイスへの電磁アクチュエータ544の置換え、または電気アクチュエータへの置換えを思い描くことができよう。
【0052】
参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる、2002年10月11日出願のPeter W.Carhuffらによる「FLUID DISPENSING DEVICE WITH SELF−CLEANING NOZZLE AND METHODS OF USE」という名称の同時係属米国特許出願第10/133,126号に、自己洗浄ノズルに関する詳細が記載されている。
【0053】
本発明の他の態様によれば、また、図1および図3を参照すると、製法が要求している残りの熱湯820の引渡しに続く若干の遅延の後、熱湯供給弁950がターン・オフする。牛乳をベースとする流体211aおよびコーヒーが追加された後の残りの熱湯820は、ホイッパ・ボール406およびホイッパ409に残っている牛乳をベースとする流体211aおよびコーヒーのほとんどをシステムから回収し、カップ516に注ぐことができる利点を有している。
【0054】
次に、以下で説明するように、注ぎ弁413が好ましくは数秒の間ターン・オンして噴霧ノズル414に水810が供給され、カップ516に注がれたカプチーノ飲料の頂部の泡に水810が噴霧される。この噴霧段階は、褐色のコーヒー原料を泡の頂部層から洗い流し、泡立ったカプチーノの上部層を白くする作用をしている。また、この噴霧段階により、より大きい気泡が破壊されて泡が潤いを帯び、それにより泡立った構造が精製され、ホイップされたクリーム状の外観が泡立ちに付与され、且つ、その外観のクリームの性質および均質性が向上する。
【0055】
泡の層に対する適切な噴霧を完了し、且つ、満足すべき泡の白色化および外観を達成するためには、水の飛沫サイズに慎重でなければならない。適切な飛沫サイズは、ノズル・オリフィス・サイズ、ノズル・オリフィス設計および噴霧ノズルに供給される水810の圧力の組み合わせによって得られる。ノズル414は、約0.1mmないし1mmのオリフィス・サイズを有していることが好ましく、0.50mmから0.85mmまでのオリフィス・サイズを有していることがより好ましく、0.7mmと0.8mmの間のオリフィス・サイズを有していることが最も好ましい。ノズルが0.762mmのオリフィス・サイズを有している場合に、最適な結果が得られる。
【0056】
ノズル414は、泡立った表面に飛沫が末広がりの形で分布するように動作させることが好ましい。別法として直線状の形もしくは他の形を使用することも可能であるが、直線状の形と比較した場合、末広がりの形によってより微小な飛沫が提供され、且つ、泡に対する広範囲にわたる一様な洗い効果が、表面に凹所を生成することなく形成されることが分かっている。また、ノズル414は、約45度から60度までの範囲、より好ましくは約50度ないし55度の末広噴射角を形成するように適合されたテーパが施されたオリフィスを有していることが好ましい。
【0057】
参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる、2002年10月11日出願のPeter W.Carhuffらによる「FROTH SHOWERING」という名称の同時係属米国特許出願第10/268,777号に、水噴霧を使用して泡を処理するための材料および方法に関する詳細が記載されている。
【0058】
また、本発明によれば、牛乳をベースとする製品を、混合デバイスを介して、インターフェース接続からノズルへの流れに導くようになされた製品流路をさらに備えた自動食料品ディスペンサが提供される。
【0059】
ここで具体化されているように、とりわけ図1および図2を参照すると、図に示す本発明による分配デバイス100は、通常、貯蔵容器211と流体連絡し、且つ上で説明した混合デバイス400、引渡し導管710およびノズル500へ導くことができる下流側分配ライン620と流体連絡するように挿入された牛乳マニホルド230を備えている。
【0060】
ここで具体化されているように、製品流路500は、食料品が移動するあらゆる通路である。例えばディスペンサ100が普通に動作している間、食料品と接触するあらゆる表面が製品流路に含まれるであろう。この製品流路には、当然、少なくとも貯蔵容器211、ホース212、適合具300、インターフェース接続233、分配ライン620、混合デバイス400、引渡し導管710およびノズル500が含まれることもある。またこの製品流路には、ポンプ411および411a、コーヒー容器412およびチョコレート容器412aが含まれることもある。チョコレートおよびコーヒーは、バッグ・イン・ボックスもしくは「BIB」タイプのパッケージに液体濃縮物の形で貯蔵されていることが好ましい。製品流路を構築している濃縮物容器、ポンプ、分配ライン等の数に制限はなく、分配デバイス100の望ましい複雑性およびタイプによってのみ決まる。
【0061】
また、本発明によれば、洗浄液もしくは消毒液を供給するための装置、および洗浄液もしくは消毒液を製品流路に引き渡し、または製品流路を介して引き渡すようになされた流路を備えるように、ディスペンサ内に配置された定置洗浄流路アセンブリをさらに有する食料品ディスペンサが提供される。
【0062】
ここで具体化されているように、図1および図2を参照すると、本発明による衛生マニホルド200には、牛乳マニホルド230および定置洗浄(「CIP」)システムの一部が含まれている。CIPシステムの一部には、例えば、少なくとも定置洗浄または「バッファ」貯蔵容器980、洗浄液もしくは消毒液が入った容器986aおよび987aに接続された弁986および苛性アルカリ弁987、CIPポンプ988、熱湯タンク751および弁750、755、945、950、955および989が含まれているが、衛生マニホルド200は、図面に示すこれらの特定の部品もしくは特定の実施例に限定されない。弁、貯蔵容器等および流れラインの様々な任意の構造を使用して、本発明に従って食料品を分配し、且つ、システムを定期的に洗浄することができる。また、湯垢を除去する目的でCIPシステムを使用することも可能である。その場合、酸性溶液をシステムに供給するための制御弁を備えた酸性溶液の容器を配置することができる。酸性溶液は、濃縮物の形で提供することができ、CIP貯蔵容器980の中で水を使用して希釈することができる。十分な量に希釈した溶液をディスペンサを通して定期的に循環させることにより、CIPおよび製品流路の表面の湯垢を除去することができる。
【0063】
図2を参照すると、牛乳マニホルド230は、洗浄ライン703もしくは消毒ライン704から流入する熱湯820、蒸気および化学消毒剤などの洗浄液もしくは消毒液が選択的に通過し、且つ、洗浄液もしくは消毒液によってフラッシングされるように適合されている。洗浄ライン703もしくは消毒ライン704の選択および開放は、コントローラ1000によって制御される弁705および706によって実施することができる(図1および図2参照)。牛乳をベースとする濃縮物の場合、通常、消毒剤は、苛性ソーダ、泡立ちの少ないディッシュウォータ溶液、塩化溶液もしくはフェノール溶液を含む群の中から選択される。また、洗浄液にも酸性溶液などのデスケーリング剤を含有させることができる。
【0064】
ここで具体化されているように、図2および図6を参照すると、牛乳マニホルド230は、実質的に円筒形のハウジング232を備えている。容器アセンブリ210の適合具300を取外し可能な方法で受け取るように適合されたインターフェース接続233がハウジング232の第1の端部231に提供されている。ハウジング232は、中央ボア744を備えた中空の構成を有しており、可動洗浄液ライン・アセンブリ733を中央ボア744内に同軸で取り付けることができる。洗浄液ライン・アセンブリ733は、洗浄液もしくは消毒液が中央ボア744の縦軸に対して約90度の角度で牛乳マニホルド230に流入する入口735を画定している第1のコネクタ734を備えている。したがってコネクタ734は、洗浄液の流れを縦軸に沿って導き、且つ、自身を第3の接続部品737に接続しているライン・アセンブリの第2の中間L型接続部品736に接続されている。第3の接続部品737は、突出部材738に取り付けられている。突出部材738は、突出部材738の終端スピア743の近傍に配置されている流体ポート741まで洗浄液を輸送するための軸方向導管739を備えている。
【0065】
スピア743は、鋭い端部732を有しており、突出部材738が前方に往復運動で駆動されると、適合具300の膜350(図2参照)を切断することができる。部品734、736、737、738および743は、まとめて固定取付けされているため、ライン・アセンブリ733全体がハウジング232のボア744に沿って往復運動することができる。図7に示すように、スピア743は、膜350を切り開き、適合具300に十分広い開口を提供するようになされた、円周方向に配向された複数の切断スプライン743aを備えていることが好ましく、それにより、固体付着物が容易に付着する保持ゾーンを必要とすることなく、牛乳をベースとする流体211aの流れに適合具300を適切に通過させることができる。また、スプライン743aは、洗浄液の流れを適合具300および容器アセンブリ210のホース212に向けて導く役割を果たしている。
【0066】
また、ここで具体化されているように、突出部材738の一部は、ハウジング232の内部ボディ745のボア744の一部に沿った軸方向移動で正確に案内される。内部ボディ745は、ねじなどの接続手段によってフロント・ボディ部品746に取り付けられている。フロント・ボディ746は、直径が突出部材738の外径より大きいチャンバ747を備えており、それにより、インターフェース接続233から、チャンバ747に対して直角に配置された吐出導管748まで内側に展開している環状空間の境界を画定している。チャンバ747および吐出導管748は、相俟って、吐出出口761で終端している吐出ライン760を形成している。吐出ライン760を内側で防水性にするべく、内部ボディ745と突出部材738の間にシール・ガスケット749が提供されている。
【0067】
ハウジング232のリア・エンドには、ハウジング232のリア中空ボディ部品763に同軸で取り付けられた、電磁ソレノイド・アクチュエータであることが好ましいアクチュエータ762が提供されている。アクチュエータ762は、洗浄液ライン・アセンブリと係合するように取り付けられている。より詳細には、アクチュエータ762は、第2のコネクタ736に取り付けられている。アクチュエータ762は、プッシュ・アンド・プル・ソレノイド・タイプのアクチュエータであってもよく、したがってアクチュエータは、制御回路(図示せず)から送信される制御信号に応答して、図6の矢印Aで示す方向に洗浄液ライン・アセンブリ733を押し付け、それにより突出部材738およびそのスピア743が前方の挿入位置へ移動し、スピア743の先端がインターフェース接続233を超えて展開する。アクチュエータ762の電力が遮断されると、突出部材738が挿入位置で停止する。アクチュエータ762に再び電力が供給されると、アクチュエータ762によって洗浄液ライン・アセンブリ733が後退位置、つまり矢印Bの方向に押し戻され、スピア743がインターフェース接続233に対して挿入された位置に置かれる。また、アクチュエータ762は、ボディ部品745とコネクタの間に挿入された、ソレノイドの電力遮断に応答して突出部材738を後退位置へ押し戻す戻しばね(図示せず)と組み合わせたプッシュ・タイプのみのアクチュエータであってもよいことに留意されたい。図6に示すように、ハウジング232のリア・ボディ部品763は、洗浄液ライン・アセンブリ全体の統合部品として入口735およびコネクタ734を軸方向に移動させるように適合された形状およびサイズを有する細長いオリフィス765を備えている。当然、ソレノイド・アクチュエータ762は、カム・メカニズム、ウォーム歯車またはラック・アンド・ピニオン・システム(図示せず)などの等価駆動手段との置換えが可能である。図8に示すように、牛乳マニホルド230は、容器アセンブリ210の終端適合具300と相補係合する結合手段を備えている。この結合手段の構成は、所定の位置に固定すべき適合具300のタイプおよび形状によって広範囲にわたって変更することができる。ホース212の一部とマニホルド・システム230の分配ライン620の間に信頼性の高い確実な流体連絡を確立し、且つ、システムの外部へ流体がリークする危険を回避するためには、この結合手段は、防水接続をインターフェース接続233に提供することができなければならない。図8に示すように、好ましいモードでは、適合具300の相補をなす形状を有する環状溝723と係合するように適合されたリング形リップ770を有するばね荷重ホルダ766が提供される。適合具300は、ハウジング232のボディ部品746の一部にねじ止めすることによってホルダ766に徐々に力を加える保持ナット768によって、インターフェース接続233の周囲に配置されたシール771とハウジング232の端面が接触するように強制される。エレメントの永久変形を防止するために、ホルダ766には若干の弾性が付与されており、ホルダ766とボディ部品746の間に挿入されているばねもしくは他の弾性手段780によるバックラッシュを補償する。
【0068】
本発明の精神を逸脱することなく同じ結果を提供する他の等価機械手段、例えばカム・タイプのメカニズムまたはレバー・タイプのメカニズムを使用して、適合具とマニホルド・システムを接続することができることは明らかである。また、適合具の受入れ手段を環状溝ではなく突出部分から形成し、且つ、ホルダを環状リップの代わりに凹所から形成することができることも明らかである。この場合、適合具の突出部分とホルダの凹所が相補嵌合することになる。
【0069】
図2および図9を参照すると、マニホルド・システム230は、さらに、可能な限りインターフェース接続233の近傍に配置されることが好ましい、容器アセンブリ210のホース212の一部と外部で係合する外部弁を備えている。この外部弁は、ピンチング部材261、ピンチ・ブロック262および引張りばね263を備えたばね荷重ピンチ弁260であることが好ましい。引張りばね263は、ホース上のピンチ・ポイント266における、ピンチ・ブロック262に対するピンチング部材261の一定の封止圧力を常に維持している。引張りばね263の張力により、弁260は、静止構成において受動的に作用している。弁260によって印加される圧力は、通常、ポンプ203が作動していない場合にホース212をピンチ・ポイントで気密封止するには十分である。したがって、この静止状況において、ホース212のピンチ・ポイント266より上流側に位置する部分を殺菌状態に維持することができる。ポンプ203が作動している場合、ホース212の上流側部分212aを流れる濃縮物によって印加される圧力は、引張りばね263の閾値張力値に打ち勝つには十分であり、したがってピンチ弁260が開位置に強制される。
【0070】
生成される流力および流れの方向により、微生物物質は、殺菌状態に維持されているホースの上流側部分へ到達することはできない。加圧された洗浄液もしくは消毒液がマニホルド・システム230から適合具300およびホース212の下流側部分212bに流入する洗浄状況では、追加圧力を印加するピンチ・アクチュエータ267によってピンチ弁260の閾値張力がより高い値に上昇し、ピンチング部材261にかかるばねの張力が大きくなる。したがって、弁260の閾値張力が洗浄液の圧力より十分高い値に増加し、洗浄液もしくは消毒液が容器アセンブリ210の殺菌部分に流入することは絶対にない。したがって、いかなる状態においても、ピンチ・ポイント266より手前の、膜350が破れた後はもはや殺菌状態ではないホース212の部分212bを定期的に洗浄し、且つ、濯いでいる間、ピンチ・ポイント266より以降のホース212の部分212aは、安全な殺菌状態が維持される。その結果、微生物学的に敏感な流体、例えば牛乳濃縮物の吐出状態が安全に制御され、分配ユニット100内における冷凍は不要である。
【0071】
次に、新しい容器アセンブリ210が所定の位置に置かれ、且つ、牛乳マニホルド230に取り付けられた場合の洗浄操作について、もう一度図8を参照して考察する。容器アセンブリ210は、分配ライン620とインターフェースしている、適合具および膜350の外部部品を備えており、適合具300がマニホルド・システム230の結合手段に結合された後は容易に殺菌状態を維持することができないため、新しい容器アセンブリ210を所定の位置に配置した直後の分配ライン620の汚染を防止するべく、新しい容器アセンブリの各々に対する予備洗浄操作が実施されることが好ましい。
【0072】
参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2002年6月28日出願のPeter W.Carhuffらによる「SANITARY MANIFOLD SYSTEM AND METHOD FOR HYGIENICALLY DISPENSING FLUIDS」という名称の同時係属米国特許出願第10/187,939号に、牛乳マニホルド230および衛生マニホルド200に関する詳細が記載されている。
【0073】
また、本発明によれば、インターフェース接続が牛乳をベースとする流体の貯蔵容器と係合するように適合され、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器がフレキシブル・ホース部分および適合具を備えた自動食料品ディスペンサが提供される。
【0074】
ここで具体化されているように、図10ないし図12を参照すると、適合具300は、2つの主要部品すなわち第1のボディ部材301およびリング形スリーブ302から構成されている。この2つの主要部品は、アセンブルされ、且つ、ホース212の終端部分すなわち端部303に固着されると、適合具300とホース212の間に流体緊密アセンブリを形成する。
【0075】
図11に示すように、適合具300の第1のボディ部材301には、縦軸Iに沿って延びた管すなわちソケット304の一部が含まれている。ソケット304は、ホース212の内径と係合するようになされた外部セクションとの管状係合表面を形成している。ホース212は、若干伸張してソケット304上にぴったりと嵌合する弾性塑性材料でできていることが好ましい。ソケット304の第1の端部に終端接触壁305が提供され、軸Iの中央流体出口306の境界を画定している。ホース212とソケット304が嵌合すると、ホース212と接触壁305が接触する。
【0076】
適合具は、さらに、スリーブである第2の部材307を備えている。このスリーブは、ホース端との第2の係合表面を形成している内部ボア308を備えたリング形であることが好ましい。スリーブ307のボアは、図12に示す流体緊密接続を生成するべく、ホース端の外部表面にぴったりと係合するように適合されている。より詳細には、ソケット304およびボア308は、ホース212が引っ張られても分離しないよう、ホース212の端部にくさび止めを形成するようになされた異なる形状の表面を有している。好ましい実施例では、ソケット304は、ホース212の方向に徐々にテーパが施された係合表面309を有しており、縦軸Iに対してθ1の傾きを形成している。同様に、ボア308は、同じ方向にθ1より大きいθ2の傾きで徐々にテーパが施された係合表面310を有しており、それによりスリーブ307の外部放射状表面311の近傍でホース212を締め付けるくさび区域320を生成している。したがってホース212は、ソケット304とスリーブ307の間に適切に固着され、「T」で示される長手方向の張力に耐えることができる。スリーブ307は、さらに、分配ラインの保持手段と係合するようになされた結合手段312を支持している。結合手段312によって適合具300が分配ラインに固着されると、ホース212に印加されるT方向の縦の力によってスリーブ307がホース212をさらに強く締め付け、それにより適合具300内の所定の位置にホース212が保持される。ホースの外径Dは、通常、例えば約1cmないし1.5cmであり、一方、適合具の長さLは、通常、約0.5cmから1.2cmまで変化する。Dが1.2cm、Lが0.8cmの場合に優れた結果が得られる。適合具は、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレンもしくはテトラフルオロポリエチレンなどの食品用プラスチックでできていることが好ましい。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2002年6月28日出願のPeter W.Carhuffによる「HOSE FITMENT FOR DISPOSABLE FOOD CONTAINER」という名称の同時係属米国特許出願第10/187,941号に、マニホルドと相互作用する適合具および方法に関する詳細が記載されている。
【0077】
また、本発明により、本発明によるディスペンサの様々な使用方法が提供される。以下の実施例には、これらの方法のうちの最も好ましい実施例が示されている。
【0078】
また、本発明により、本発明によるディスペンサを動作させるための命令を含んだ、機械可読形式のコンピュータ・プログラムが提供される。このコンピュータ・プログラムは、ソフトウェアもしくはメモリ・チップなどのハードウェアのいずれかで具体化することができる。コンピュータ・プログラムは、当分野でよく知られている技法を使用して作成し、且つ、機械コードに変換することができる。本発明によるコンピュータ・プログラムは、ディスペンサを動作させるための命令をプログラムの中に有している。オペレータが制御パネルを操作する際のコントローラ1000がアクセスするための機械可読形式の命令が、ディスペンサ100内のコンピュータ・チップに含まれていることが好ましい。したがって、牛乳をベースとする飲料を作るべくオペレータが制御パネル1100のボタンを押すか、または洗浄操作を実行するべく制御パネル1100のボタンを押すと、例えば、機械可読形式の命令を含んだコンピュータ・チップがコントローラによってアクセスされ、それによりディスペンサ100が動作する。また、ソフトウェア・プログラムを使用してこのコンピュータ・プログラムを具体化し、デバイスの内部もしくは外部に設けられたコンピュータに実行させることも可能である。
【0079】
また、この機械可読プログラムは、洗浄操作を特定の時間間隔で、本発明に従って自動的に実施することができるように構成することも可能である。したがって、周期動作を実行するためのタイマと共に動作するように機械可読プログラムを構成することができる。以下の実施例では、オペレータがタスクを実行するものと明記されていない限り、デバイスを動作させるためのすべてのアクションをコントローラ1000が実行することが好ましいが、本発明は、それには何ら限定されない。オペレータは、そうすることが好都合である場合、また、オペレータがその必要を認めた場合、すべての操作(例えば弁の開閉など)を手動で実施することができる。また、コントローラ1000は、必ずしも制御パネル1100内に物理的に具体化する必要はない。コントローラ1000は、ディスペンサ100の内部に配置されることが好ましいが、ディスペンサ100の外部に配置することも可能である。
【0080】
「実施例」
以下の実施例は、本発明による自動食料ディスペンサの好ましい動作モードを示すために提供したものである。これらの動作モードの各々は、例として役立つことを目的としたものに過ぎず、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0081】
「実施例1: 新しい貯蔵容器の接続」
以下、新しい貯蔵容器211を空になった貯蔵容器と交換する場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3を参照して説明する。
【0082】
この実施例では、貯蔵容器211は、オペレータによって交換される。ここで具体化されているように、貯蔵容器211を交換することを示すべく、マシン・オペレータによって制御パネル1100のボタン1110が押される。ボタン1110を押すとピンチ弁216が開く。この実施例では、第2のピンチ弁260は、引張りばね263によってばね荷重がかけられており、ピンチング部材261を引っ張ってピンチ・ブロック262から引き離すことによって手作業で開き、それによりホース212および貯蔵容器211を取り外すことができる。
【0083】
次に、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、突出部材738およびスピア743が後方へ移動し、適合具300の区域から離れる。スピア743が後退すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。次に、分配ノズル500の電磁アクチュエータ544に電力が供給され、ディスペンサ・ノズル500が洗浄位置もしくは消毒位置にもたらされる。ノズル500がこの位置にもたらされると、アクチュエータ544の電力が遮断される。
【0084】
次に、ホース212の端部の適合具301(膜350は、そのままの状態である)がディスペンサ100の牛乳マニホルド230上のホルダ766に滑り込む。ホルダ766は、保持ナット768を捻って適合具300に強く押し付け、適合具300を引っ張って牛乳マニホルド230にぴったり合わせることによって手動で閉じる。貯蔵容器アセンブリ210からの配管が、ピンチ弁260、216および供給蠕動ポンプ203にねじ込まれる。
【0085】
次に、熱湯弁750が開き、牛乳マニホルド230の突出部材738を通って熱湯820が流れ、適合具膜350の面を横切って混合ボール406に流入する。ホイッパ409がターン・オンし、且つ、ドレン弁930が開いて、熱湯820がホイッパ406およびノズル500を通って流れるよう強制され、また、ドレン弁930を介してドレン940へ流れるよう強制される。熱湯820は、熱湯供給弁750から弁930を介してシステムのあらゆる部分を通ってドレンへ流れ、それにより、熱湯が通過する流路が消毒される。
【0086】
これにより、適合具300上の膜350を含む牛乳供給および生成区域の消毒が開始される。膜350は、依然としてそのままの状態である。この熱湯820の消毒流は、所定の時間、好ましくは約1分間、継続することが好ましい。この所定の時間が経過すると、弁750が閉じる。弁750が閉じてから若干の時間、好ましくは数秒程度の時間が経過した後、ホイッパ409が停止する。次に、弁930が閉じる。次に、アクチュエータ544に再び電力が供給され、ディスペンサ・ノズル500が分配位置に戻る。ディスペンサ・ノズル500が分配位置に戻ると、アクチュエータ544の電力が遮断され、続いてピンチ弁216が閉じる。次に、アクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が適合具300に押し付けられ、膜350がパンクする。次に、アクチュエータ762の電力が遮断される。若干の遅延、好ましくは1秒程度の遅延の後、アクチュエータ762に再び電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が移動して適合具300の区域から後退する。スピア743が後退位置に戻ると、アクチュエータ762の電力が遮断される。以上により、貯蔵容器211が交換され、いつでもその内容物を分配することができる。これについては、実施例2で詳細に考察する。
【0087】
「実施例2: 製品分配」
次に、ディスペンサを使用して食料品を分配する場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3および図13を参照して説明する。
【0088】
この実施例では、オペレータによってディスペンサが操作され、それにより、牛乳をベースとするカプチーノ飲料食料品が分配される。ここで具体化されているように、製品選択として制御パネル1100上のカプチーノのボタン1120がマシン・オペレータによって押される。コントローラ1000は、このコマンドに応答して弁216を開き、蠕動ポンプ203をターン・オンする。これにより、牛乳をベースとする流体211aが流れ始める。蠕動ポンプ203によって生成される圧力によって、牛乳をベースとする流体211aが強制され、ばね荷重ピンチ弁260を通過する。
【0089】
コントローラは、次に、熱湯供給弁950を開き、それにより熱湯820が流れ始める。水供給ライン960を通って熱湯820が流れ、且つ、牛乳をベースとする流体211aが分配ライン620を通って混合ボール406へ流れ始め、混合ボールで牛乳をベースとする流体211aと熱湯820が混合される。牛乳をベースとする流体211aの流路は、図13に流路1292で示され、熱湯820の流路は、流路1290で示されている。コントローラ1000は、次に、ホイッパ409をターン・オンする。混合された牛乳をベースとする流体211aと熱湯820が混合ボール406からホイッパ409に流入し、ホイッパ409で実質的に均一な混合物にホイップされ、最終的に分配ノズル500を介してカップ516に注がれる。このステップは、適切な量の牛乳混合物211bを達成するべく、所定の期間の間、実施される。この期間が経過すると、コントローラ1000によって牛乳ポンプ203がターン・オフされる。牛乳ポンプ203がターン・オフしてから、若干の時間、好ましくは約1秒程度の時間が経過した後、ホイッパ409がターン・オフし、コーヒー・ポンプ411がターン・オンする。以上によりコーヒーおよび熱湯820が混合ボール406に流入し、1回分の量を達成するべく所定の時間の間、ホイッパ409(この時点では回転していない)およびノズル500を介してカップ516に注がれる。この操作におけるコーヒーの流路は、図13に流路1293で示され、熱湯820の流路は、流路1290で示されている。
【0090】
1回分の量のコーヒーが達成されると、コーヒー・ポンプ411がターン・オフする。飲料製法に必要な適切な量の熱湯820を得るための数秒程度の若干の遅延の後、熱湯供給弁950がターン・オフする。牛乳混合物211bおよびコーヒーをカップ516に注いだ後に残りの熱湯820を加えることにより、牛乳混合物211bおよびコーヒーがカップ516に洗い流され、それによりシステムの製品流路600から牛乳混合物211bおよびコーヒーのほとんどを容易に回収することができることに留意されたい。
【0091】
次に、噴霧ノズル414を介して水810を供給するべく、数秒の間、コントローラ1000によって注ぎ弁413がターン・オンされる。図13の流路1295は、この流路を示したものである。噴霧ノズル414によってカップの頂部の泡に噴霧され、泡の頂部層が白く洗われる。また、より大きい気泡が破壊されて泡が潤いを帯び、外観が改善される。所定の時間が経過した後、コントローラ1000によって注ぎ弁413がターン・オフされ、噴霧が停止する。若干の遅延、好ましくは1秒程度の遅延の後、アクチュエータ544がターン・オンし、分配ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置へ移動する。分配ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置に到達すると、アクチュエータ544が停止する。
【0092】
次に、コントローラ1000によって熱湯供給弁950が開き、熱湯820が混合ボール406に流入する。ホイッパ409が低速で回転し、ドレン弁930が開く。混合ボール406、ホイッパ409および分配ノズル500を通って熱湯820が流れ、システムからあらゆる残留食料品が濯がれる。図14に熱湯820の流路1290が示されている。濯ぎ液は、弁930を介してドレン940にもたらされる。また、この熱湯820は、システムに存在している可能性のある微生物を濯ぎ、且つ、殺すことによってシステムを衛生的な状態に維持するべく補助している。若干の遅延、好ましくは数秒程度の遅延の後、熱湯供給弁950がターン・オフする。さらに数秒後、コントローラ1000によってホイッパ409がターン・オフされ、且つ、ドレン弁930が閉ざされる。次に、コントローラによってノズル・アクチュエータ544に電力が供給され、分配ノズル500が分配位置へ移動する。分配ノズル500が分配位置に到達すると、コントローラ1000によってアクチュエータ544の電力が遮断される。
【0093】
「実施例3: 衛生状態の保守」
次に、衛生状態を保守するべく、分配ライン620および分配ノズル500を含む製品流路600の部品を定期的にフラッシングする場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3および図6を参照して説明する。コントローラ1000は、任意の特定の間隔でこの機能を実施するべくプログラムすることができる。このような衛生保守は、ディスペンサの不活動状態が所定の期間に到達した後に実施されることが好ましい。例えば、一定の時間期間、例えば1時間ないし2時間の間、飲料を分配するべくディスペンサが使用されていない場合、衛生保守操作が実施される。
【0094】
先ず、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、それによりスピア743を備えた突出部材738が適合具300に向かって押し付けられ、スピア・チップ743aが適合具300中に突出する。スピア743がこの位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。
【0095】
次に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、それによりばね荷重ピンチ弁260に追加圧力が印加され、殺菌された牛乳区域へのピンチ弁260を介した熱湯820のリークが確実に防止される。ピンチング部材261が所定のポイント(したがって所定の封止圧力)に到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。
【0096】
この時点で分配ノズル500のアクチュエータ544に電力が供給され、ディスペンサ・ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置にもたらされる。ディスペンサ・ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置に到達すると、アクチュエータ544の電力が遮断される。続いて熱湯バイパス弁750およびドレン弁930が開き、熱湯タンク751から弁750および牛乳マニホルド230の突出部材738を介して熱湯820が流れ、スピア743を通過して、牛乳マニホルド230を介して適合具300の区域に流入し、衛生マニホルド分配ライン620を介して流出した後、混合ボール406に流入する。混合ボール406に熱湯820が満たされ、混合ボール406からオーバフローした熱湯820がオーバフロー・ライン965を介してスカート410に流入し、また、ドレン弁930を介してドレン940に流入する。この例示的動作モードでは、ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への熱湯820の流入、貯蔵容器内の牛乳をベースとする流体211aとの混合および汚染が防止される。混合ボールからの熱湯820のオーバフローは、一般的には約30秒である所定の時間の間継続した後、停止する。
【0097】
熱湯820がオーバフローしている期間が終了すると、ホイッパ409がターン・オンし、混合ボール406から分配ノズル500を介して熱湯820がポンプ供給され、また、弁930を介してドレン940へ供給される。この熱湯820の流れは、必要な時間間隔の間、好ましくは1分間継続することが好ましい。この時間間隔が経過すると、熱湯供給弁750が閉じる。熱湯供給弁750が閉じてから若干の遅延、好ましくは2秒の遅延の後、ホイッパ409がターン・オフし、ドレン弁930が閉じる。牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が引っ張られ、適合具300から後退する。スピア743が後退位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。次に、ノズル・アクチュエータ544に電力が供給され、分配ノズル500が分配位置へ移動する。分配ノズル500が分配位置に到達すると、アクチュエータ544の電力が遮断される。
【0098】
最後に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、ピンチ弁260に付与されていた機械的な圧力が除去される。弁260は、引張りばね263にのみ起因する圧力によって閉じた状態を維持する。ピンチング部材261が所定のポイントに到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。以上で操作が完了し、システムが濯がれ、且つ/または消毒される。
【0099】
「実施例4: 定置洗浄」
次に、ディスペンサが洗浄液もしくは消毒液を使用して自らを洗浄する場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3および図6を参照して説明する。
【0100】
この実施例では、本発明によるディスペンサ100のコントローラ1000は、定置洗浄(「CIP」)サイクルを自動的に実行するべくプログラムされているが、本発明は、それには限定されない。CIPサイクルは、オペレータによる起動も可能である。
【0101】
ここで具体化されているように、コントローラ1000によってCIPサイクルが開始され、熱湯CIP弁985、混合ボール濯ぎ弁955および遮断弁989が開く(これらは、最初は閉じている)。CIP弁985を介して熱湯タンク751から熱湯820が流れ、CIP貯蔵容器980に流入する。ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、それによりピンチ弁260に追加圧力が印加され、殺菌された牛乳区域へのピンチ弁を介した熱湯820のリークが確実に防止される。ピンチが所定のポイント(したがって封止圧力)に到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。
【0102】
次に、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が適合具300に押し付けられ、スピア・チップ743aが適合具300中に突出する。スピア743がこの位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。
【0103】
CIP貯蔵容器980が満杯になると(導電率レベル・センサ982によって指示される)、CIPポンプ988がターン・オンし、遮断弁989および混合ボール濯ぎ弁955を介して熱湯820がポンプ供給され、混合ボール406への水供給ライン960を介して混合ボール406に流入する。混合ボール406に熱湯820が満たされ、混合ボール406からオーバフローした熱湯820がスカート410およびオーバフロー・ライン965に流入し、また、ドレン弁930を介してドレン940に流入する。ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への熱湯820の流入および貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aとの混合(および汚染)が防止される。
【0104】
次に、短い継続時間でホイッパ409がパルス・オンする。好ましいサイクルでは、10秒間ホイッパ409がターン・オンし、続いて10秒間ホイッパ409がターン・オフする。ホイッパ409が回転している間、熱湯820は、混合ボール406を通ってではなく、ホイッパ409および分配ノズル500を通って流れ、スカート410およびオーバフロー・ライン965を通ってオーバフローする。
【0105】
約1分であることが好ましい所定の時間期間が経過すると、衛生マニホルド200CIP弁755が開き、混合ボール濯ぎ弁955が閉じる。次に、牛乳マニホルド230の濯ぎが実施される。牛乳マニホルド230の濯ぎを実施している間、ホイッパ409は、上で説明したように、短い継続時間でパルス・オンおよびオフを繰り返す。
【0106】
約1分であることが好ましい所定の期間が経過すると、CIPポンプ988がターン・オフし、ホイッパ409がターン・オフし(間欠パルス動作が停止する)、且つ、ドレン弁930が閉じる。次に、熱湯CIP弁985が開き、CIP貯蔵容器980に熱湯820が再充填される。CIP貯蔵容器980が満杯になると(導電率レベル・センサ982によって指示される)、苛性アルカリ弁987が開いて苛性アルカリ洗浄剤濃縮物984がCIP貯蔵容器980に流入し、苛性アルカリ溶液984aが生成される。所定の時間期間が経過すると、苛性アルカリ弁987が閉じる。
【0107】
次に、CIPポンプ988がターン・オンし、熱い苛性アルカリ溶液984aがCIP貯蔵容器980から遮断弁989および牛乳マニホルド230を介してポンプ供給され、混合ボール406に流入する。混合ボール406に苛性アルカリ溶液984aが満たされ、混合ボール406からオーバフローした苛性アルカリ溶液984aはスカート410に入り、オーバフロー・ライン965に流入した後、再循環弁970を介してCIP貯蔵容器980に流入する。この操作の間、ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への苛性アルカリ溶液984aの流入、および牛乳をベースとする流体211aとの混合および汚染が防止される。
【0108】
短い継続時間(例えば、10秒間ホイッパ409がターン・オンし、続いて10秒間ホイッパ409がターン・オフするサイクルで)ホイッパ409が再度パルス・オンする。ホイッパ409が回転している間、苛性アルカリ溶液984aは、混合ボール406からオーバフローしてスカート410に入り、オーバフロー・ライン965を通って流れる代わりに、ホイッパ409および分配ノズル500を通って流れる。
【0109】
所定の時間期間、好ましくは約3分が経過すると、CIP弁755が閉じ、混合ボール濯ぎ弁955が開く。次に、苛性アルカリ溶液984aが水供給ライン960を通って混合ボール406へ流れる。苛性アルカリ溶液984aが流れている間、ホイッパ409は、短い継続時間でパルス・オンおよびオフを繰り返す。
【0110】
次に、所定の時間期間、好ましくは約3分が経過すると、ホイッパ409が好ましくは比較的一定の低速度で、パルス動作することなく回転し、且つ、再循環弁970が閉じている状態でドレン弁930が開く。このステップにより、苛性アルカリ溶液984aがCIP貯蔵容器980からシステム全体にポンプ供給され、また、CIPドレン弁981を介してCIPドレン941に供給され、大半の苛性アルカリ溶液984aがシステムからパージされる。所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、CIPポンプ988およびホイッパ409がターン・オフする。次に、CIP貯蔵容器ドレン弁981が開いて、CIP貯蔵容器980からあらゆる残留苛性アルカリ溶液984aが排水される。CIP貯蔵容器ドレン弁981は、約15秒であることが好ましい比較的短時間の間、開いた状態を維持する。
【0111】
この時点で熱湯CIP弁985が開き、CIP貯蔵容器980に熱湯820が再充填される。CIP貯蔵容器980が熱湯820で満杯になると(導電率レベル・センサ982によって指示される)、CIPポンプ988がターン・オンし、遮断弁989および混合ボール濯ぎ弁955を介して熱湯820がポンプ供給され、水供給ライン960を介して混合ボール406に流入する。別法としては、熱湯供給弁950によって熱湯タンク751から混合ボール406に直接熱湯を供給することもできる。
【0112】
混合ボール406に熱湯820が満たされ、混合ボール406からスカート410およびオーバフロー・ライン965へオーバフローし、ドレン弁930を介してドレン940に流入する。ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への熱湯820の流入、および牛乳をベースとする流体211aとの混合および汚染が防止される。次に、短い継続時間、好ましくは約10秒のオンおよび10秒のオフでホイッパ409がパルス・オンおよびオフする。ホイッパ409が回転している間、流れは混合ボール・オーバフロー・ライン965を通らず、ホイッパ409および分配ノズル500を通る。
【0113】
所定の期間、好ましくは約2分が経過すると、CIP弁755が開き、混合ボール濯ぎ弁955が閉じる。牛乳マニホルド230を通って熱湯820が流れ、牛乳マニホルド230が濯がれる。所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、ホイッパ409が好ましくは一定の比較的低速で回転する。短時間、好ましくは約5秒間水供給弁945および950がターン・オンし、弁端が濯がれる。このステップの間、CIP貯蔵容器980から濯ぎ水850がシステム全体にポンプ供給され、また、CIPドレン弁981を介してCIPドレン941にポンプ供給される。CIPポンプ988を使用して濯ぎ水850をシステム全体にポンプ供給する代わりに、熱湯タンク751から直接得られる熱湯820をシステム全体に供給することも可能である。
【0114】
次に、所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、CIPポンプ988がターン・オフする。熱湯バイパス弁750が開き、牛乳マニホルド230、混合ボール406、ホイッパ409および分配ノズル500がさらに濯がれ、且つ、熱湯消毒される。
【0115】
もう1つの所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、熱湯バイパス弁750が閉じる。若干の遅延、好ましくは約2秒の遅延の後、ホイッパ409がターン・オフし、ドレン弁930が閉じる。次に、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が引っ張られ、適合具300から後退する。スピア743が後退位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。次に、ノズル・アクチュエータ544に電力が供給され、分配ノズル500が分配位置へ移動する。ノズル500が分配位置に到達すると、アクチュエータ544の電力が遮断される。次に、所定の時間、好ましくは15秒の間弁981が開き、CIPドレン941を介してCIP貯蔵容器980からあらゆる残留濯ぎ水850が排水される。この所定の時間が経過すると、弁981およびCIP遮断弁989が閉じる。
【0116】
最後に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、ピンチ弁260に付与されていた機械的な圧力が除去される。ピンチ弁260は、引張りばね263にのみ起因する圧力によって閉じた状態を維持する。ピンチング部材261が所定のポイントに到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。以上で例示的システムCIPサイクルが完了する。
【0117】
「実施例5: 貯蔵容器の取外し」
次に、ここで具体化されているように、オペレータによって貯蔵容器アセンブリ210を取り外す場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3を参照して説明する。
【0118】
この手順は、マシン・オペレータが制御パネル1100上のボタン1130を押し、現在装着されている貯蔵容器アセンブリ210を取り外すことを示すことによって開始される。このオペレータ入力に応答して、コントローラ1000によってピンチ・アクチュエータ267に電力が供給される。ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給されると、ピンチング部材が211に向かって移動して211を押し付け、それによりピンチ弁260に追加圧力が印加される。ピンチング部材261が所定のポイント(したがって封止圧力)に到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。
【0119】
次に、所定の時間期間、好ましくは約30秒の間コントローラ1000によって加熱エレメント290がターン・オンされ、遮断ホース212が融解する。この加熱エレメント290は、遮断ホース212が融解するとターン・オフされる。これによりホース212が熱融着され、貯蔵容器211が使用不可能になり、オペレータもしくはディスペンサ100の他のコンポーネントに対する、貯蔵容器211に残留している、牛乳をベースとする流体211aのリークが防止される。
【0120】
次に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、それによりピンチング部材261がホース212から後方へ移動し、ピンチ弁260に付与されていた機械的な圧力が除去される。ピンチ弁260は、引張りばね263のみからの圧力によって閉じた状態を維持する。ピンチング部材261が所定のポイントに到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断され、弁216が開く。
【0121】
次に、レバーを持ち上げることによってオペレータによって手動で牛乳マニホルド230保持ナット768が開かれる。ホース212の端部の適合具300が、ディスペンサ100の牛乳マニホルド230上のホルダ766との係合から滑り抜ける。貯蔵容器211からの配管が、ピンチ弁260、216および供給蠕動ポンプ203から取り外される。以上でディスペンサ100は、いつでも新しい牛乳バッグを使用することができる。
【0122】
「実施例6: 日常の熱湯消毒」
図15および図16に示す他の略図は、ディスペンサ100内の日常の熱湯消毒流路の他の例示的実施例における熱湯820流の流路を示したものである。図15に具体化されているように、流路1210は、熱湯を熱湯供給モジュール1201(図には示されていないが、熱湯タンク751が含まれている)から混合ボール406へ導くべく確立されている。同様に、流路1220は、水供給モジュール1201と牛乳マニホルド230の間に確立されている。熱湯820は、牛乳マニホルド230を通って流れ、分配ライン620から流出して混合ボール406に流入する。流路1210および1220からの熱湯820は、混合ボール406で混合され、低速設定速度で回転しているホイッパ409、および洗浄位置および/または消毒位置にあるノズル500を通って、ドレン弁930を介してドレン940へ流れ、それにより流路1230を形成している。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持され、貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aの熱湯820による汚染が防止される。図16に示すように、この操作は、基本的に毎日実施される。
【0123】
「実施例7: 他の日常操作および定期操作」
本発明によるディスペンサ100に対して、上で説明した動作の変形形態を日常的に実施することができ、または他の基準で実施することができる。
【0124】
「実施例7−A: CIP貯蔵容器の排水」
例えば、図17は、CIPドレン弁981を介して確立された流路1230を示したものである。ここで具体化されているように、本発明によれば、さらに、CIP貯蔵容器980は、基本的に毎日排水される。CIP貯蔵容器980を排水する場合、CIP抵抗加熱器990およびホイッパ409はオフであることが好ましく、ピンチング部材261は、ピンチ・アクチュエータ267によってピンチ・ブロック262に予め選択された力で押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持される。
【0125】
「実施例7−B: 混合ボールのための循環洗浄ループ」
同様に、図18は、流路1240、1250および1260が混合ボール406のための再循環洗浄ループとして基本的に毎日確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、流路1260は、CIP抵抗加熱器990と共にCIPポンプ988をターン・オンすることによって確立される。これによりCIP貯蔵容器980内の洗浄液もしくは消毒液984bが加熱され、混合ボール406に流入する。ホイッパ409をパルス動作させ、且つ/または流路1260内の流量を修正することにより、洗浄液もしくは消毒液984bが混合デバイス400のスカート410にオーバフローする。その結果、混合ボール406からスカート410へオーバフローした洗浄液もしくは消毒液984bは、流路1240を介して排水され、CIP貯蔵容器980へ戻る。また、洗浄液もしくは消毒液984bは、ホイッパ409および(洗浄位置および/または消毒位置にある)ノズル500を通って流れ、流路1250を移動してCIP貯蔵容器980へ戻り、リサイクルもしくは排水される。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それによりホース212が遮断状態に保持される。
【0126】
「実施例7−C: 牛乳マニホルドのための循環洗浄ループ」
図19は、流路1250および1270が牛乳マニホルド230のための再循環洗浄ループとして基本的に毎日確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、流路1270は、CIP抵抗加熱器990と共にCIPポンプ988をターン・オンすることによって確立される。これによりCIP貯蔵容器980内の洗浄液もしくは消毒液984bが加熱され、流路1270を通って牛乳マニホルド230に流入する。洗浄液もしくは消毒液984bは、牛乳マニホルド230を通って流れた後、分配ライン620を通って混合ボール406に流入する。洗浄液もしくは消毒液984bは、次に、ホイッパ409および流路1250を流れてCIP貯蔵容器980へ戻り、リサイクルもしくは排水される。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持され、貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aの熱湯820による汚染が防止される。
【0127】
「実施例7−D: CIP貯蔵容器の充填」
図20は、CIP貯蔵容器980を充填するべく、流路1280および1285が基本的に毎日確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、流路1280は、熱湯供給モジュール1201とCIP貯蔵容器980の間に確立されており、CIP熱湯弁985を開くことによって貯蔵容器が充填される。流路1285は、苛性アルカリ弁987を開き、容器987aから洗浄濃縮物987bを流すことによって確立される。容器986aおよび987aは取外し可能であることが好ましく、また、必要に応じてオペレータによる交換が可能であることが好ましい。それぞれ所定の量の洗浄濃縮物および熱湯がCIP貯蔵容器980に流入すると、弁987bおよび985が閉じる。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それによりホース212が遮断状態に保持される。
【0128】
「実施例7−E: 不活動状態時における牛乳マニホルドの濯ぎ」
図21は、ディスペンサ100が動作していない間に牛乳マニホルド230の濯ぎを実施するための流路1230および1275が確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、熱湯バイパス弁750を開くことにより、熱湯供給モジュール1201と牛乳マニホルド230の間に流路1275が確立され、この流路1275を通って熱湯820が流れ、牛乳マニホルド230および分配ライン620を通過して混合ボール406に流入する。混合ボール406に流入した熱湯820は、次に、(洗浄位置および/または消毒位置にある)ノズル500および流路1230を通って流れ、ドレン弁930を介してドレン940へ流出する。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持され、貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aの熱湯820による汚染が防止される。
【0129】
「実施例7−F: 飲料分配後の濯ぎ」
図14は、混合ボール406および分配ノズル500をフラッシングするべく、飲料の分配毎に流路1290および1230が確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、熱湯供給弁950を開くことにより、熱湯供給モジュール1201の熱湯タンク751と混合ボール406の間に流路1290が確立され、それにより熱湯820が混合ボール406に流入する。熱湯820がホイッパ409を通って流路1230を通過し、ドレン弁930を介してドレン940へ流出するのに伴い、ホイッパ409が、この実施例では低速で回転する。
【0130】
「実施例8: サンプル動作管理法」
本発明によれば、表Iに示すサンプル洗浄管理法が提供される。
【0131】
【表1−1】
【表1−2】
【0132】
表Iから分かるように、ディスペンサ100を使用して様々な動作を実施するためのいくつかの管理法(regimen)が提供されている。これらの機能を上で指定されている間隔で実施するための命令は、ディスペンサ100を制御するべく、コンピュータ・プログラムの中に機械可読形式で書き込まれていることが好ましい。
【0133】
以上から分かるように、本発明により、上で説明し、且つ、図面に示したように、従来技術によるデバイスより衛生的な動作および容易な使用法が提供される。
【0134】
本発明の精神もしくは範囲を逸脱することなく、様々な改変および変形形態を本発明によるシステムに加えることができることは当業者には明らかであろう。したがって本発明には、特許請求の範囲の各請求項およびそれらの等価物の範囲内におけるすべてのこのような改変および変形形態が包含されているものとする。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明による自動食料品ディスペンサの代表的な実施例を略図で示したもので、ディスペンサのすべての主要コンポーネントを示す図である。
【図2】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳マニホルドを示す図である。
【図3】同じく図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、制御パネルおよびコントローラを示す図である。
【図4】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、分配位置にある分配ノズルを示す図である。
【図5】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、洗浄および/または消毒位置にある分配ノズルを示す図である。
【図6】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳マニホルドの横断面図である。
【図7】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、スピアの頂部を示す図である。
【図8】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳マニホルドと、牛乳マニホルドに接続された牛乳容器アセンブリの作り付けホースとの横断面図である。
【図9】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳容器アセンブリの適合具およびホース、ならびにディスペンサのピンチ弁を示す図である。
【図10】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、本発明による適合具を示す図である。
【図11】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、本発明による適合具を示す他の図である。
【図12】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、本発明による適合具を示す他の図である。
【図13】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、カプチーノ/ラッテの分配動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図14】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、飲料分配後の濯ぎ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図15】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、日々の熱湯消毒動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図16】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、日々のCIP初期濯ぎ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図17】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、CIP貯蔵容器の排水動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図18】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、混合ボールおよびノズルを洗浄するための循環洗浄ループ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図19】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、牛乳マニホルドを追加洗浄するための日々の循環洗浄ループ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図20】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、日々のCIP貯蔵容器の充填動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図21】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、不活動状態時における牛乳マニホルド濯ぎ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は食料品の分配設備に関するものであり、より詳細には、微生物学的に敏感(すなわちデリケート)な出発材料を使用して再構成を行う食料分配デバイスの区域の定置洗浄(cleaning−in−place)、および消費者への食料の分配に関するものである。より詳細には、本発明は、限定されるものではないが、牛乳または牛乳液をベースとする濃縮物などの微生物学的に敏感な出発成分を使用する飲料ディスペンサの自動洗浄に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食料サービスの分野では、ジュース、炭酸ソーダ、コーヒーまたはティーなどの暖かい飲料もしくは冷たい飲料を再構成するという要求に応じて、濃縮物またはシロップを数杯の水と混合し、そしてその混合物を分配するポスト・ミックス飲料ディスペンサがよく知られている。要求に応じて準備される飲料の組成に入り込むことのできる弱酸性の出発成分といった微生物学的に敏感な製品に衛生上の重大な問題が生じることがある。ソフトクリーム販売機などといった他の食料ディスペンサも、細菌に汚染され、細菌が増殖するかもしれない。
【0003】
例えば牛乳は、タンパク質、脂質および液体の割合が比較的バランスした、pHが約6.7の本来的に弱酸性の液体である。この調合物は、細菌の危機的な増殖に格好の場を提供している。牛乳は、汚染された湿気、埃、液体等と接触すると急速に腐敗するため、このような製品を適切に処理および分配することが課題である。
【0004】
したがって液体牛乳をベースとする成分を取り扱っている食料ディスペンサは、適切な洗浄溶液を使用して食料品と接触する配管および機械部品を適切に消毒およびすすぎを行い残留食料を除去する、定期的且つ緻密な洗浄が必要である。手作業で実施する場合、このプロセスは極めて骨が折れ、時間を要し、且つ人的資源的に高価である。この洗浄プロセスには、機械の主要機能部品の分解および再組立てが必要である。例えばカプチーノ供給機または可視ボール・ディスペンサを適切に洗浄するためには、1日当たり平均30分の従業員の労働が必要である。また洗浄プロセスがおろそかにされ、あるいは洗浄プロセスに誤りがあった場合、飲料の品質に影響するばかりでなく、衛生上の重大な危険を招く原因になる。
【0005】
したがって牛乳をベースとする成分と接触する食料ディスペンサ区域を定期的に洗浄する、便利で信頼性の高い自動化された方法が必要である。
【0006】
Koosmanらに対する米国特許第6,287,515号明細書は、定置洗浄型の食料および飲料自動分配機のための洗浄および消毒アセンブリに関するものである。このアセンブリは、少なくとも1つの水ラインおよび少なくとも1つの殺菌剤ラインを備えており、この少なくとも1つの水ラインからの調整水に少なくとも1つの殺菌剤が導入される。この少なくとも1つの殺菌剤は、空気フィルタ/乾燥装置でフィルタおよび乾燥された空気からオゾン発生器によって生成されたオゾンであって、次いで通風装置内で水に加えられるオゾンとすることができる。典型的には、通常は食料品混合物が入っているタンクを介して消毒済みの水が分配機に導入される。この消毒済みの水は、各貯蔵容器の頂部を通して延びている濯ぎ管もしくは噴霧ノズルを介してタンクに分散される。濯ぎ管および噴霧ノズルは、タンクへのアクセスの必要が生じた場合、いずれもタンクから移動させることができる。濯ぎ管および噴霧ノズルを覆っているカバーが、消毒済みの水のしぶきを防止している。消毒済みの水は、タンクから分配機全体に展開し、食料および飲料との接触表面が自己洗浄される。しかしながらこのシステムにオゾン発生器を使用することには多くの欠点がある。オゾン発生器は、高価で嵩張るという傾向がある。また、米国環境保護局は、大気中のオゾン濃度に厳格な制限を課している。オゾンはまた吸引による肺の損傷の可能性がある。したがって水の浄化に使用されるオゾン・デバイスには、オゾンが水から開放され、ディスペンサの周囲の大気中に高濃度の局部オゾンが生成されないよう、保護を設けなければならない。また通常オゾン発生器は、酸素からオゾンを生成するための手段をコロナ放電の使用に頼っているため、オゾン発生器のために高電圧を生成する必要がある。そのため高電圧の使用による安全上の対策が必要であり、また消費する電力が比較的大きい。また場合によっては、浄化済みの酸素源が必要である。さらに、オゾンは反応性が極めて高いため、オゾンを水中で貯蔵することができず、システムによる要求に応じてオゾンを生成しなければならない。
【0007】
Schroederに対する米国特許第6,240,952号明細書は、実質的に従来の無菌性製品源と流体連絡状態に挿入される衛生接続アセンブリ、および実質的に従来の製品ディスペンサを備えた無菌性製品分配システムに関するものである。この衛生接続は自動洗浄システムを備えており、加圧ガス、フラッシング液および/または消毒溶液を組み合わせたものを衛生接続アセンブリに注入することができ、また衛生接続アセンブリに注入した後に衛生接続アセンブリから除去することができる。選択された流体を選択的に衛生接続およびディスペンサ全体に引き渡すためのコントローラが製品源の各々に接続されている。この選択された流体は、ディスペンサの終端弁を介して除去される。洗浄プロトコルは、最初に水が循環され、次いで消毒済みの流体が循環され且つ浸漬サイクルの所定の時間の間だけ維持されるようになっている。最後に加圧ガスが循環され、システム内に残留している水および/または消毒済みの溶液が分配弁まで排水される。この定置洗浄システムは、消毒/濯ぎラインの数およびこれらのラインに対応する同じ数の消毒/濯ぎ源のせいで扱いにくく、且つ複雑である。したがってこのシステムは、外部に設置して、従来のディスペンサと接続するのにより適している。またこのシステムは、殺菌剤がディスペンサを通して流れ、分配弁を介して除去される、という意味で極めて大量に殺菌剤を消費する。洗浄プロトコルは、ディスペンサを通して流れる殺菌剤の量を少なくするために、一定の時間の間殺菌剤がシステム内に残留する浸漬サイクルを提供している。しかし、これを有効なものにするためには、数時間の間ソーキングを維持しなければならず、これは全洗浄プロトコルを実行するためには一晩を要することを意味する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、公知の既存のシステムよりも単純で扱い易く、製品および時間の消費が少なく、且つより安価である定置洗浄システムが必要である。本発明は、これらの必要を満足するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、貯蔵容器(例えばコンテナもしくはバッグ)からの牛乳をベースとする流体の供給を確立するようになされたインターフェース接続と、牛乳をベースとする流体を受け取って、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイスと、牛乳をベースとする製品を分配するための、混合デバイスと流体連通しているノズルと、牛乳をベースとする製品を導いてインターフェース接続から混合デバイスを通してノズルへと流すようになされた製品流路と、定置洗浄流路アセンブリとを有する自動食料品ディスペンサに関するものである。定置洗浄流路アセンブリはディスペンサ内に配置されており、洗浄液または消毒液を供給する装置と、洗浄液または消毒液を製品流路に引き渡すように、または製品流路を通して引き渡すようになされた流路とを含む。
【0010】
また本発明は、少なくとも1つの牛乳をベースとする流体との接続を確立するようになされた製品流路を、食料または飲料ディスペンサ内において自動洗浄するための方法に関するものである。この方法は、ディスペンサ内に濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を提供するステップと、ディスペンサの製品流路を洗浄するために流体を特定の速度で製品流路へ、または製品流路を通して循環させるステップと、流体を再循環させるステップとを含む。しかし、有利には、濯ぎ液、洗浄液または消毒液は、製品流路から、バッファ量の流体を受け取るバッファ貯蔵容器へと戻るようにループをなして再循環される。リサイクルされた濯ぎ液、洗浄液または消毒液は、定期的にディスペンサから排水および廃棄することができる。
【0011】
また本発明は、牛乳をベースとする流体を供給するように構成された製品流路を有する自動ディスペンサのための定置洗浄システムに関するものである。このシステムは、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のうちの少なくとも1つの流体源と、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を初期に保持するようになされたバッファ貯蔵容器と、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体をバッファ貯蔵容器から製品流路のすべてまたは一部へ、あるいは製品流路のすべてまたは一部を通して所定の速度で再循環させ、その後バッファ貯蔵容器へ戻すようにループ状に構成された定置洗浄流路アセンブリと、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を排水するためのドレンと、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体を定置洗浄流路アセンブリを通して循環させる時間を制御するため、およびそれをバッファ貯蔵容器へ再循環させ、あるいはドレンへ排水するためのコントローラおよびタイマとを含む。
【0012】
本発明の他の観点では、牛乳をベースとする製品を分配するようにディスペンサを制御するための命令を含む機械可読プログラムが提供される。ディスペンサは、インターフェース接続と、混合デバイスと、混合デバイスと流体連通しているノズルと、製品流路と、ディスペンサ内に配置された定置洗浄流路アセンブリであって、洗浄液もしくは消毒液を供給するための装置、および流路を含む定置洗浄流路アセンブリとを有している。この機械可読プログラムは、濯ぎ液、洗浄液または消毒液のいずれかの流体をディスペンサ内に準備するための手段と、ディスペンサの製品流路を洗浄するために流体を特定の速度で製品流路へ、または製品流路を通して循環させる手段と、定置洗浄流路を通して流体を再循環させるための手段とを提供する。
【0013】
以上の一般説明および以下の詳細な説明は、いずれも例示的なものであり、特許請求する本発明についてのさらに詳細な説明の提供を意図したものであることを理解されたい。
【0014】
本明細書に組み込まれ、また本明細書の一部を構成している添付図面は、本発明によるシステム、方法および機械可読プログラムをより深く理解するために示され、提供されるものである。添付図面は、以下の説明と共に本発明の原理を示す。
【実施例】
【0015】
本発明による現時点における好ましい実施例を詳細に参照すると、その一実施例が添付の図面に示されている。本明細書において提供するデバイスは、液体をベースとする食料品の分配に使用することができる。本発明には、食料品流路内における牛乳をベースとする食料品の腐敗を防止するように補助することができるプログラム可能な自己洗浄メカニズムが含まれているため、本発明は、牛乳をベースとする液体食料品の混合および分配にとりわけ適している。
【0016】
洗浄液もしくは消毒液の供給は、濃縮物供給装置から供給される化学洗浄濃縮物と水供給装置から供給される水とを混合し、洗浄液として使用するための化学洗浄剤を生成することによってディスペンサ内で生成されることが好ましい。また、定置洗浄流路アセンブリは、バッファ量(buffer volume;すなわち保留分量)の洗浄液もしくは消毒液を受け取るようになされたバッファ貯蔵容器、貯蔵容器と結合された、貯蔵容器から製品流路を介して貯蔵容器へ戻すべく流体を循環させるようになされたループ・ライン、および定置洗浄流路アセンブリと結合された、定置洗浄流路アセンブリから流体を除去するためのドレンを備えることができる。したがって、流体が製品流路上を流れ、または製品流路を通って流れることによって製品流路が洗浄される。ディスペンサは、水供給装置および加熱器を備えていることが好ましく、それにより、水供給装置からの水を加熱器内で消毒効果を提供するだけの有効な温度に加熱することによって洗浄液もしくは消毒液を生成することができる。
【0017】
中央コントローラを使用して、全定置洗浄(full cleaning−in−place)プロセスを制御することができる。この中央コントローラは、通常、タイマもしくは他の周期電力供給デバイスを備えることができる。また、ディスペンサは、制御パネルを備えることができ、それにより、使用者による要求に応答して全定置洗浄プロセスを実行するべく中央コントローラをプログラムすることができる。別法もしくは追加として、中央コントローラは、製品流路を介した化学洗浄剤の1洗浄サイクルの時間制御引渡し(time−controlled delivery)、次いで製品流路を介した加熱流体の少なくとも1消毒サイクルの時間制御引渡しを自動的に実行するべくプログラムすることも可能である。有利には、中央コントローラは、洗浄サイクルの直前に実施される予備濯ぎサイクルを全定置洗浄プロセスに提供するべくプログラムされている。
【0018】
ディスペンサは、洗浄濃縮物源が入った、定置洗浄流路アセンブリ内で遮断弁に接続された取外し可能容器を備えていることが好ましい。この遮断弁は、製品流路を消毒するための洗浄剤を準備するべく中央コントローラによって制御され、一定量の洗浄濃縮物がバッファ貯蔵容器に引き渡され、また、任意選択で計量される。
【0019】
好ましい実施例では、インターフェース接続は、貯蔵容器、ホースの一部および適合具(fitment)を有する牛乳をベースとする流体の貯蔵容器と係合するように適合されている。この構造の場合、インターフェース接続は、洗浄液の流体チャンバへの流入を可能にする洗浄液入口、牛乳をベースとする流体が流体チャンバへ流入する製品入口、および製品が流体チャンバから製品流路へ流出する製品出口を備えた流体チャンバを備えている。また、インターフェース接続は、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器および流体チャンバに適合具を衛生的且つ取外し可能に接続するようになされた接続手段を製品入口に備えている。このような手段は、ディスペンサが動作している間、適合具を所定の位置に保持することができるばね荷重解放可能カラー、突起もしくはアームを備えていることが好ましく、または他の任意のデバイス、例えば当分野でよく知られているねじ付きフィッティングもしくはスナップ・フィッティングを備えることができる。また、インターフェース接続は、牛乳をベースとする流体を貯蔵容器から混合デバイスへ導くためのフレキシブル・ホース、フレキシブル・ホース部分を動作係合させ、それにより牛乳をベースとする流体の流れを閉鎖ポイントで選択的に阻止するべく中央コントローラによって適合且つ制御される弁、および閉鎖ポイントまでの適合具およびフレキシブル・ホース部分の洗浄を促進するための突起手段を備えている。この突起手段は、手作業もしくは自動で移動させることができる、適合具中に突出するべく端部が尖っているかまたは細くなった、適合具への洗浄液の導入を補助するシャフトを備えていることが好ましく、また、洗浄液もしくは消毒液を適合具中に放出する、可動もしくはばね荷重ブラシまたは洗浄デバイスを備えた加圧液噴射装置、または可動もしくはばね荷重ブラシまたは洗浄デバイスを備えていない加圧液噴射装置などの他のデバイスを備えることも可能である。
【0020】
ディスペンサの混合デバイスは、牛乳をベースとする流体、水および成分を形成している他の飲料を集めるための混合ボール、および牛乳をベースとする流体、水および成分を形成している他の飲料を合わせて混合し、牛乳をベースとする製品を形成するためのホイッパを備えていることが好ましい。したがって、定置洗浄流路アセンブリは、混合ボールおよび混合ボールの下流側に配置されている製品流路を洗浄するための洗浄液もしくは消毒液を直接に混合ボールに導くための混合ボール供給ラインを備えることになり、そのために定置洗浄流路アセンブリは、供給ラインもしくは製品流路の一部のいずれかを選択的に開閉するべく中央コントローラによって制御される1つまたは複数の弁を備えている。また、混合ボールは、定置洗浄流路アセンブリの下流側洗浄液排水導管に接続された流体出口を備えた、混合ボールを取り囲む外部スカートを備えることも可能である。この外部スカートを混合ボールからオーバフローした流体を収集するべく構成することにより、下流側洗浄液排水導管は、収集された流体を、洗浄液を再循環させるべくバッファ貯蔵容器へ、またはドレンへ選択的に導くことができる。ホイッパは、ホイッパがターン・オフ・モードにある場合は、混合ボールからの洗浄液のオーバフローを補助し、また、ホイッパがターン・オン・モードにある場合は、ノズルへの混合ボールおよび製品流路を介した洗浄液の駆動を補助するべく、間欠的に回転するように制御することができる。ホイッパは、回転中、流れをノズルへ導くように構成することができる。ホイッパの回転が停止すると、混合ボールから流体がオーバフローする。
【0021】
ディスペンサ・ノズルは、中央コントローラによって制御することができ、準備が完了した飲料が分配ゾーンに分配される分配位置か、またはノズルがバッファ貯蔵容器と流体連絡し、洗浄液を再循環させるかまたは洗浄液を混合ボールから排水する洗浄位置のいずれかにディスペンサ・ノズルを位置決めすることができる。
【0022】
これらの特徴により、ディスペンサを室温で動作させることができ、したがって牛乳をベースとする流体の貯蔵容器と結合した冷凍ユニットもしくは冷結ユニットは不要である。
【0023】
食料もしくは飲料ディスペンサが製品混合ボールを備えている場合、本発明による方法は、混合ボールおよび混合ボールの下流側に配置されている製品流路を洗浄するための濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を直接混合ボールに導くステップを含むことができることが好ましい。混合ボールは、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を混合ボールに充填してオーバフローさせ、混合ボールからオーバフローした流体を収集し、且つ、収集した流体を選択的に導き、洗浄液を再循環させるべくバッファ貯蔵容器へ戻すか、または収集した流体をディスペンサから除去するべくドレンへ戻すことによって洗浄することができる。
【0024】
上で指摘したように、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液は、ディスペンサの定期的な非使用間隔もしくは使用者の要求によって自動的に循環させることができる。製品流路は、必要に応じて、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液の循環に先立って予備濯ぎを施すことができる。また、製品流路の一部を閉鎖し、製品流路の残りの部分が濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を受け取ることができるようにすることも可能である。
【0025】
本発明の他の態様によれば、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を製品流路からループをなして再循環させ、バッファ量の流体を受け取るバッファ貯蔵容器へ戻すための手段をさらに備えた機械可読プログラムが提供される。再循環させるためのこのような手段は、例えば、コントローラによって制御されるポンプを備えることができ、または流体ループを介してより高い圧力で液体を導入することにより、その流体ループを介して流れを駆動することができる弁マニホルドを備えることができる。また、任意選択で、リサイクルされた濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液をディスペンサから定期的に排水し、且つ、廃棄するための手段を提供することも可能である。定期的に排水するためのこのような手段は、例えば、貯蔵容器の重力駆動排水もしくは圧力駆動排水を可能にするべく、コントローラによって選択的に開くことができる、ドレン・ラインに配置されるソレノイド作動弁を備えることができる。また、追加もしくは別法として、混合ボールおよび混合ボールの下流側に配置されている製品流路を洗浄するための濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液をディスペンサ内の混合ボールに直接導くための手段を提供することも可能である。流体を直接導くためのこのような手段は、例えば、コントローラによって選択的に開閉することができるソレノイド作動弁を備えた弁マニホルドを備えることができる。この弁マニホルドは、混合ボールおよび混合ボールから下流側の製品流路の一部に熱湯もしくは洗浄濃縮物を含有した水をベースとする溶液を導くように選択的に構成することができる。
【0026】
また、本発明によれば、混合ボールに濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を充填してオーバフローさせることによって混合ボールを洗浄するための手段、混合ボールからオーバフローした流体を収集するための手段、および収集した流体を選択的に導き、洗浄液を再循環させるべくバッファ貯蔵容器へ戻すか、または収集した流体をディスペンサから除去するべくドレンへ戻すための手段をさらに備えた機械可読プログラムを提供することができる。混合ボールを洗浄するための手段は、コントローラによって制御される、混合ボールを充填してオーバフロー状態にするべく構成されたソレノイド駆動弁マニホルドを備えることができる。混合ボールからオーバフローした流体を収集するための手段は、例えば、混合ボールを取り囲む、ドレン・ラインに接続されたスカートを備えることができる。収集した流体をバッファ貯蔵容器へ戻すべく選択的に導くための手段は、コントローラによって制御される、収集した流体をバッファ貯蔵容器へ戻し、および/または収集した流体をディスペンサから除去するべくドレンへ導くための弁を選択的に開閉し、且つ/またはポンプをターン・オンするようになされたソレノイド駆動弁マニホルドを備えることができる。
【0027】
機械可読プログラムは、追加もしくは別法として、ディスペンサの定期的な非使用間隔もしくは使用者の要求によって、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を自動的に循環させるための手段をさらに備えることができる。流体を自動的に循環させるためのこのような手段は、コントローラによって制御される、ディスペンサの定期的な非使用間隔もしくは使用者の要求によって濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を自動的に循環させるための弁を選択的に開閉し、且つ/またはポンプをターン・オンするようになされたソレノイド駆動弁マニホルドを備えることができる。
【0028】
また、任意選択で、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液の循環に先立って製品流路を予備濯ぎするための手段を提供することも可能である。また、製品流路の一部を閉鎖し、製品流路の残りの部分が濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を受け取ることができる手段を提供することも可能である。これらの手段の各々は、コントローラによって制御される、濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液の循環に先立って製品流路を予備濯ぎするための弁を選択的に開閉し、且つ/またはポンプをターン・オンするようになされ、且つ、製品流路の一部を閉鎖し、製品流路の残りの部分がそれぞれ濯ぎ液、洗浄液もしくは消毒液を受け取ることができるようになされたソレノイド駆動弁マニホルドを備えていることが好ましい。
【0029】
図1は、本発明によるデバイスの例示的実施例を、本発明を制限するためではなく、本発明の説明および例証を目的として示したもので、本発明によるデバイスが一括して参照文字100で示されている。
【0030】
本発明によれば、自動食料品ディスペンサは、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器からの牛乳をベースとする流体の供給を確立するようになされたインターフェース接続と、牛乳をベースとする流体を受け取り、且つ、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイスと、混合デバイスと流体結合された、牛乳をベースとする製品を分配するためのノズルと、牛乳をベースとする製品を導く、インターフェース接続から混合デバイスを介してノズルへ流すようになされた製品流路と、ディスペンサ内に配置される定置洗浄流路アセンブリであって、洗浄液もしくは消毒液を供給する装置、および洗浄液もしくは消毒液を製品流路に引き渡し、あるいは製品流路を介して引き渡すように構成された流路を備えた定置洗浄流路アセンブリと、を有している。
【0031】
ディスペンサ100は、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器211からの牛乳をベースとする流体211aの供給を確立するようになされたインターフェース接続233、牛乳をベースとする流体211aを受け取り、且つ、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイス400、混合デバイス400と流体結合した、牛乳をベースとする製品を分配するためのノズル500、牛乳をベースとする製品を導き、インターフェース接続233から混合デバイス400を介してノズル500へ流すようになされた製品流路600、およびディスペンサ100内に配置され、洗浄液もしくは消毒液を供給する装置987aおよび洗浄液もしくは消毒液を製品流路600に引き渡し、または製品流路600を介して引き渡すようになされた流路800を備えた定置洗浄流路アセンブリ700を備えている。
【0032】
上で参照した特徴の各々について、以下でさらに詳細に説明し、続いて、デバイスのいくつかの例示的製品準備モード、製品引渡しモードおよび自己洗浄動作モードを含め、全体としてのデバイスについて考察する。
【0033】
図2は、インターフェース接続233およびインターフェース接続233に関連する構造を示したものである。インターフェース接続233は、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器211から分配ライン620への牛乳をベースとする流体211aの供給を確立するようになされている。牛乳マニホルド230は、牛乳マニホルド230に取外し可能に取り付けられた使い捨てサブアセンブリまたは容器アセンブリ210を備えている。牛乳マニホルド230は、容器アセンブリ210から分配ライン620への飲料もしくは食料流体の接続を確立するためのインターフェース接続233を有するハウジング232を備えている。マニホルド・システムは、フラッシング・ライン235を介して洗浄液もしくは消毒液が通過し、フラッシングされるように適合されている。洗浄液もしくは消毒液には、熱湯820もしくは冷水810、化学薬品、蒸気およびそれらの組み合わせが包含されていてよい。洗浄液もしくは消毒液は、例えばフラッシング・ライン235に配置することができる、洗浄液もしくは消毒液源と流体連絡した、プログラム可能コントローラ1000によって制御される弁を選択的に開閉することによって、フラッシング・ライン235を介して選択的に供給することができる(図1参照)。
【0034】
容器アセンブリ210は、飲料もしくは食料ベースが入ったパッケージすなわち貯蔵容器211および適合具300で終端しているホース212を備えていることが好ましい。パッケージすなわち貯蔵容器211には、通常、輸送および保管が容易で、且つ、便利なバッグ・イン・ボックス・タイプのパッケージもしくは同様の任意の使い捨てフレキシブル・パッケージを使用することができる。ホース212は、パッケージ・ポート215に直接封入されるかまたはクリンプ(圧着)され、パッケージ材との密閉が両立する材料でできていることが好ましい。膜350を備えた容器アセンブリ210は、充填に先立って、例えば照射などによって殺菌されることが好ましい。食料液の充填は、無菌状態で実施されることが好ましい。無菌充填は、パッケージ自体が備えている充填ポートすなわち開口によって実施することができ、またはホースに取り付けられている、引き続いて適切に密閉される適合具300を充填することによって実施することができる。したがってこのような容器アセンブリ210は、膜350がパンクするかまたは剥がれるまで無菌状態が維持されるため、分配ユニット内における周囲温度での容器アセンブリ210の輸送、保管および装着に有利であり、冷凍する必要がない。このようなフレキシブル貯蔵容器およびホース・アセンブリについては、参照によりその内容が本明細書に明白に組み込まれる、Clydeに対する「Dispenser System」という名称の米国特許第6,024,252号明細書にさらに詳細に記載されている。
【0035】
容器アセンブリ210は、マニホルド・システム230に接続されており、マニホルド・システム230の適合具300は、ホース212の上流側部分212aおよびパッケージすなわち貯蔵容器211を殺菌状態に維持することができるピンチ弁260もしくは同様の構造中で係合しているインターフェース接続233およびホース212に接続されている。通常、弁216などの追加弁およびポンプ203が提供され、分配ライン620への製品の流れの制御を保証している(図1参照)。
【0036】
牛乳マニホルド230は、便利で、且つ、取外し可能な方法で本発明による終端適合具300に相補係合する保持手段236を備えている。この結合手段236の構成は、インターフェース接続233に固定される適合具のタイプおよび形状に応じて広範囲に変更することができる。この結合により、インターフェース接続233における、容器アセンブリ210と牛乳マニホルド230の分配ライン620の間の信頼性の高い確実な流体連絡を確立するための防水接続が確実に提供される。適合具300の結合手段236と係合するように適合された、適合具300をインターフェース接続233に弾性的に強制するばね荷重保持システム237が提供されていることが好ましい。適合具300とマニホルド・システム230の間の接続は、カムまたはレバー・タイプのメカニズムなど、本発明の精神を逸脱することなく実質的に同じ結果を提供する他の任意の等価手段によって実施することができることは明らかである。
【0037】
洗浄モードもしくは濯ぎモードでは、マニホルド・システム230は、適合具300内でピンチ・ポイント266まで洗浄液もしくは消毒液を導くことができ、それにより容器アセンブリのこの部分を定期的に洗浄もしくはすすぐことができる。このような構成の場合、ピンチ弁260は、容器アセンブリ210の上流側部分が分離され、且つ、殺菌された状態を保証している。重要なことには、適合具300を短く構築することにより、洗浄もしくは濯ぎを必要とするホース212の下流側部分212bを事実上短くすることができることを容易に理解することができる。また、流体との接触が短い管状内部表面に沿って限定されるため、適合具300によって微生物が増殖することはほとんどない。したがって、牛乳をベースとする分配済みの流体の衛生状態が首尾よく改善され、それに伴って細菌による汚染の危険および細菌が増殖する危険が減少する。その結果、水分活性が比較的小さい牛乳濃縮物などの弱酸性濃縮物が入った無菌処理容器を、容器を冷凍する必要なく分配ユニット内で周囲温度で分配することができる。
【0038】
本発明によれば、牛乳をベースとする流体を受け取り、且つ、牛乳をベースとする製品を準備するようになされた混合デバイスをさらに備えた自動食料品ディスペンサが提供される。
【0039】
図1および図3は、本発明による混合デバイス400を示したものである。本発明によるこの実施例を使用する場合、オペレータは、デバイスのコマンド・パネル1100から所望の飲料、例えばカプチーノを選択することになる。電子コントローラ1000が牛乳をベースとする飲料の準備プロセスを起動し、且つ、本明細書において説明するディスペンサ装置100の様々な部品を操作することが好ましい。上で説明したように、牛乳濃縮物であることが好ましい、牛乳をベースとする流体211の流れが貯蔵容器211から牛乳マニホルド230を介して供給される。蠕動ポンプであることが好ましいポンプ203は、ピンチ弁260を通過した牛乳をベースとする流体211aをホイッパ409に接続された混合ボール406へ強制する圧力を提供することができる。
【0040】
混合ボール406およびホイッパ409は、混合デバイス400の一部である。牛乳をベースとする流体211aが混合ボール406へ流れている間、熱湯供給弁950が開き、熱湯820タンク751から混合ボール406へ熱湯820が流れ始め、混合ボール406で熱湯820と牛乳をベースとする流体211aの混合が開始される。混合ボール406が作動し、熱湯820と牛乳をベースとする流体211aのブレンドが混合される。次に、熱い再構成牛乳混合物211bが混合ボール406からホイッパ409および分配ノズル500を介して、分配区域418に収納されているカップ516などの容器へ流れる。このステップは、個々のサービスの要求に応じて飲料を準備するべく、所定の期間にわたって継続され、それにより熱湯820および牛乳をベースとする流体211aの1回分の分量が達成される。この期間が経過すると、牛乳ポンプ203がターン・オフする。分配区域418は、飲用カップもしくはグラスを収納し、且つ、飲料の表面から約10cm未満の高さにノズルを位置決めする寸法であることが好ましいが、他の実施例では他の寸法を使用することも可能である。
【0041】
約1秒であることが好ましい所定の遅延後、ホイッパ409が停止し、コーヒー・ポンプ411がターン・オンして、コーヒー容器412から混合ボール406へ、好ましくは制御された分量のコーヒー濃縮物が引き渡される。別法としては、準備する飲料製品が熱いチョコレート飲料である場合、ポンプ411aがターン・オンし、チョコレート容器412aからチョコレート濃縮物が抽出される。容器412および412aは、その構造が貯蔵容器211と同じであるかまたは同様の構造であり、例えば取外し可能な気密封止ポーチであることが好ましいが、他の実施例では、互いに極めて異なった構造の容器を使用することも可能である。コーヒーおよび熱湯820は、所望の分量のコーヒーおよび熱湯を達成するべく、所定の時間の間、選択された流量で混合ボール406に流入し、ホイッパ409およびノズル500を介してカップ516に注がれる。1回分の分量のコーヒーが達成されると、コーヒー・ポンプ411がターン・オフする。
【0042】
また、本発明によれば、混合デバイスと流体結合したノズルを利用した、牛乳をベースとする製品を分配するための自動食料品ディスペンサが提供される。図3に示すように、分配ノズル500が提供されている。ノズル500は、自己洗浄することができることが好ましい。図4を参照すると、ノズル500は、概ね円筒形のボディ508を備えている。ボディ508は、中間セクション508aおよび2つの端部セクション508b、508cを備えており、端部セクション508bおよび508cの直径は、中間セクション508aの直径より小さい。ボディ508は、ボディ508の中心部分を長手方向に延びた貫通導管550を備えている。導管550は、ノズル・ヘッド512が接続された第1の端部部分551、および導管(図示せず)を介して流体供給ライン(同じく図示せず)に接続される第2の端部部分552を備えている。この実施例では、ノズル・ヘッド512は、ボディ508のセクション508bの自由端にねじ込まれており、コネクタ514がセクション508cの自由端に固着されている。ノズル・ヘッド512は、導管510に接続された第1の部分509a、および外側に向かって開いた、ベベル・シリンダ513がねじ込まれた第2の部分509bを有する、直角に曲がったチャネル509を備えている。ベベル・シリンダ513は、チャネル509の部分509bと共に、環状流体オリフィスすなわち環状飲料オリフィス518の境界を画定しており、オリフィス518の形状が流体噴流の形状を決定している。図4に示す実施例では、流体噴流の形状は、点線で示すように円錐C形である。したがってコネクタ514が流体入口すなわち飲料入口516を画定し、流体オリフィスすなわち飲料オリフィス518が流体出口すなわち飲料出口を画定している。
【0043】
ノズル・ヘッド512をボディ508にねじ込み、且つ、ベベル・シリンダ513をノズル・ヘッド512にねじ込むことにより、これらのエレメントを容易に交換することができ、また、分配ノズル500を有利にフレキシブルにしていることに留意されたい。詳細には、様々なサイズの飲料出口518もしくは様々な形状の噴流を必要とする飲料に速やかに、且つ、容易に分配ノズル500を適合させることができる。分配ノズル500は、さらに、両端が開いた、概ね円筒スリーブの形状を有するコレクタ部材520を備えている。収集スリーブ520は、収束切頭フロント・セクション520bから延びた円筒状リア・セクション520aを有している。スリーブ520は、ブラケット506aおよび506bの中に固着されている。図に示す実施例では、スリーブ520は、前記スリーブ部品の壁の厚みの中を長手方向に延びた複数のねじ522によって互いに接続された2つの部品でできている。ボディ508およびノズル・ヘッド512は、スリーブ520の内部を軸方向に案内され、且つ、スライドする。
【0044】
より正確には、ボディ508およびノズル・ヘッド512は、スリーブ520に対して、図4に示す、分配位置と呼んでいる、ノズル・ヘッド512がスリーブ520から解放された第1の位置、つまりノズル・ヘッド512がスリーブ520の外側に位置し、飲料を容器Rに分配することができる第1の位置と、図5に示す、洗浄位置と呼んでいる、スリーブ520の少なくとも一部が飲料出口518の正面部分に位置し、飲料出口518から流出する洗浄液984aを収集する第2の位置の間を移動する。
【0045】
ノズル・ヘッド512は、分配位置では、スリーブ520のフロント・セクション520bから突出し、導管550を介して到達する、図4に太線で示す飲料Bをノズル・ヘッド512の飲料出口518を介して、飲料出口518の下方に配置されている容器Rに分配することができる。
【0046】
洗浄位置では、スリーブ520の内壁524が、ボディ508の外部表面526と共に、ノズル・ヘッド512、詳細には飲料出口518が収納される洗浄チャンバ528を画定する。洗浄チャンバ528は、スリーブ520の内壁に配置されているドレン・オリフィス530を介して外部連絡している。ドレン・オリフィス530は、個々のケースに応じて、下水システム(図示せず)に接続されるか、または洗浄液を閉循環回路に戻すことができるよう、タンクおよびポンプ・デバイス(図示せず)を介して回復タンク(図1に示すCIPタンク980など)に接続される。飲料出口518の両側にフロント・ガスケット532およびバック・ガスケット534の2つのシール・ガスケットが配置され、チャンバ528を密閉するべく作用している。
【0047】
フロント・ガスケット532は、シール・ジョイントによって形成され、スリーブ520のフロント開口の周囲の切頭セクション520bのフロント表面536と、ノズル・ヘッド512のフロント部分に設けられているカラー540によって画定される相補表面538の間に配置されていることが好ましい。
【0048】
カラー540は、分配ノズル500が分配位置にある場合であっても、または洗浄位置にある場合であっても、スリーブ520の外側に位置していることに留意されたい。また、フロント表面536および相補表面538は、洗浄位置におけるチャンバ528の適切な密閉を保証するためには平らな表面であることが好ましいことに留意されたい。バック・ガスケット534は、スリーブ520の内壁524の円筒状部分とボディ508の中間セクション508aの間に配置されたシール・ジョイントによって形成されている。通常、フロント・シール・ガスケット532は、Oリング・タイプのジョイントであり、バック・シール・ガスケット534は、リップ・シール・タイプのジョイントである。洗浄位置では、チャンバ528を防水性にするべくボディ508が移動し、カラー540とフロント表面536が接触する。
【0049】
したがって、導管550を通過する、図5に太線で示す洗浄液または苛性アルカリ溶液984aは、出口530を通って下水システムもしくは回復タンクに流入する前に、ノズル・ヘッド512の導管509に流入し、続いてチャンバ528およびノズル・ヘッド512の周囲に流入することができる。
【0050】
スリーブ520とボディ508の間の相対移動を保証するために、ボディ508は、ベース・プレート504に固着された駆動手段542に接続されている。駆動手段542は、戻しばね545と結合したソレノイド電磁アクチュエータ544で形成されていることが好ましい。アクチュエータ544のロッド546は、ボディ508のセクション508aに固着され、戻しばね545は、ボディ508とアクチュエータ544の間のロッド546の周囲に配置されている。
【0051】
したがって駆動手段542は、コントローラ1000(例えば図3参照)から送信される制御信号に応答して、分配ノズル500を自動的に分配位置および洗浄位置にもたらすことができる。より正確には、アクチュエータ544に信号が存在していない場合、ソレノイドが遮断され、戻しばね545によってボディ508が矢印F1の方向に強制されるため、分配デバイス100は、図4に示す分配位置にもたらされる。アクチュエータ544に信号が存在している場合、ソレノイド電磁アクチュエータ544に電力が供給され、ボディ508が矢印F2の方向に強制されるため、分配デバイス100は、図5に示す洗浄位置にもたらされる。言うまでもなく、ボディ508をスリーブ520に対して並進移動させることができることを条件として、他の任意のタイプのアクチュエータを使用することができる。一例として、歯車を備えた駆動デバイスへの電磁アクチュエータ544の置換え、または電気アクチュエータへの置換えを思い描くことができよう。
【0052】
参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる、2002年10月11日出願のPeter W.Carhuffらによる「FLUID DISPENSING DEVICE WITH SELF−CLEANING NOZZLE AND METHODS OF USE」という名称の同時係属米国特許出願第10/133,126号に、自己洗浄ノズルに関する詳細が記載されている。
【0053】
本発明の他の態様によれば、また、図1および図3を参照すると、製法が要求している残りの熱湯820の引渡しに続く若干の遅延の後、熱湯供給弁950がターン・オフする。牛乳をベースとする流体211aおよびコーヒーが追加された後の残りの熱湯820は、ホイッパ・ボール406およびホイッパ409に残っている牛乳をベースとする流体211aおよびコーヒーのほとんどをシステムから回収し、カップ516に注ぐことができる利点を有している。
【0054】
次に、以下で説明するように、注ぎ弁413が好ましくは数秒の間ターン・オンして噴霧ノズル414に水810が供給され、カップ516に注がれたカプチーノ飲料の頂部の泡に水810が噴霧される。この噴霧段階は、褐色のコーヒー原料を泡の頂部層から洗い流し、泡立ったカプチーノの上部層を白くする作用をしている。また、この噴霧段階により、より大きい気泡が破壊されて泡が潤いを帯び、それにより泡立った構造が精製され、ホイップされたクリーム状の外観が泡立ちに付与され、且つ、その外観のクリームの性質および均質性が向上する。
【0055】
泡の層に対する適切な噴霧を完了し、且つ、満足すべき泡の白色化および外観を達成するためには、水の飛沫サイズに慎重でなければならない。適切な飛沫サイズは、ノズル・オリフィス・サイズ、ノズル・オリフィス設計および噴霧ノズルに供給される水810の圧力の組み合わせによって得られる。ノズル414は、約0.1mmないし1mmのオリフィス・サイズを有していることが好ましく、0.50mmから0.85mmまでのオリフィス・サイズを有していることがより好ましく、0.7mmと0.8mmの間のオリフィス・サイズを有していることが最も好ましい。ノズルが0.762mmのオリフィス・サイズを有している場合に、最適な結果が得られる。
【0056】
ノズル414は、泡立った表面に飛沫が末広がりの形で分布するように動作させることが好ましい。別法として直線状の形もしくは他の形を使用することも可能であるが、直線状の形と比較した場合、末広がりの形によってより微小な飛沫が提供され、且つ、泡に対する広範囲にわたる一様な洗い効果が、表面に凹所を生成することなく形成されることが分かっている。また、ノズル414は、約45度から60度までの範囲、より好ましくは約50度ないし55度の末広噴射角を形成するように適合されたテーパが施されたオリフィスを有していることが好ましい。
【0057】
参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる、2002年10月11日出願のPeter W.Carhuffらによる「FROTH SHOWERING」という名称の同時係属米国特許出願第10/268,777号に、水噴霧を使用して泡を処理するための材料および方法に関する詳細が記載されている。
【0058】
また、本発明によれば、牛乳をベースとする製品を、混合デバイスを介して、インターフェース接続からノズルへの流れに導くようになされた製品流路をさらに備えた自動食料品ディスペンサが提供される。
【0059】
ここで具体化されているように、とりわけ図1および図2を参照すると、図に示す本発明による分配デバイス100は、通常、貯蔵容器211と流体連絡し、且つ上で説明した混合デバイス400、引渡し導管710およびノズル500へ導くことができる下流側分配ライン620と流体連絡するように挿入された牛乳マニホルド230を備えている。
【0060】
ここで具体化されているように、製品流路500は、食料品が移動するあらゆる通路である。例えばディスペンサ100が普通に動作している間、食料品と接触するあらゆる表面が製品流路に含まれるであろう。この製品流路には、当然、少なくとも貯蔵容器211、ホース212、適合具300、インターフェース接続233、分配ライン620、混合デバイス400、引渡し導管710およびノズル500が含まれることもある。またこの製品流路には、ポンプ411および411a、コーヒー容器412およびチョコレート容器412aが含まれることもある。チョコレートおよびコーヒーは、バッグ・イン・ボックスもしくは「BIB」タイプのパッケージに液体濃縮物の形で貯蔵されていることが好ましい。製品流路を構築している濃縮物容器、ポンプ、分配ライン等の数に制限はなく、分配デバイス100の望ましい複雑性およびタイプによってのみ決まる。
【0061】
また、本発明によれば、洗浄液もしくは消毒液を供給するための装置、および洗浄液もしくは消毒液を製品流路に引き渡し、または製品流路を介して引き渡すようになされた流路を備えるように、ディスペンサ内に配置された定置洗浄流路アセンブリをさらに有する食料品ディスペンサが提供される。
【0062】
ここで具体化されているように、図1および図2を参照すると、本発明による衛生マニホルド200には、牛乳マニホルド230および定置洗浄(「CIP」)システムの一部が含まれている。CIPシステムの一部には、例えば、少なくとも定置洗浄または「バッファ」貯蔵容器980、洗浄液もしくは消毒液が入った容器986aおよび987aに接続された弁986および苛性アルカリ弁987、CIPポンプ988、熱湯タンク751および弁750、755、945、950、955および989が含まれているが、衛生マニホルド200は、図面に示すこれらの特定の部品もしくは特定の実施例に限定されない。弁、貯蔵容器等および流れラインの様々な任意の構造を使用して、本発明に従って食料品を分配し、且つ、システムを定期的に洗浄することができる。また、湯垢を除去する目的でCIPシステムを使用することも可能である。その場合、酸性溶液をシステムに供給するための制御弁を備えた酸性溶液の容器を配置することができる。酸性溶液は、濃縮物の形で提供することができ、CIP貯蔵容器980の中で水を使用して希釈することができる。十分な量に希釈した溶液をディスペンサを通して定期的に循環させることにより、CIPおよび製品流路の表面の湯垢を除去することができる。
【0063】
図2を参照すると、牛乳マニホルド230は、洗浄ライン703もしくは消毒ライン704から流入する熱湯820、蒸気および化学消毒剤などの洗浄液もしくは消毒液が選択的に通過し、且つ、洗浄液もしくは消毒液によってフラッシングされるように適合されている。洗浄ライン703もしくは消毒ライン704の選択および開放は、コントローラ1000によって制御される弁705および706によって実施することができる(図1および図2参照)。牛乳をベースとする濃縮物の場合、通常、消毒剤は、苛性ソーダ、泡立ちの少ないディッシュウォータ溶液、塩化溶液もしくはフェノール溶液を含む群の中から選択される。また、洗浄液にも酸性溶液などのデスケーリング剤を含有させることができる。
【0064】
ここで具体化されているように、図2および図6を参照すると、牛乳マニホルド230は、実質的に円筒形のハウジング232を備えている。容器アセンブリ210の適合具300を取外し可能な方法で受け取るように適合されたインターフェース接続233がハウジング232の第1の端部231に提供されている。ハウジング232は、中央ボア744を備えた中空の構成を有しており、可動洗浄液ライン・アセンブリ733を中央ボア744内に同軸で取り付けることができる。洗浄液ライン・アセンブリ733は、洗浄液もしくは消毒液が中央ボア744の縦軸に対して約90度の角度で牛乳マニホルド230に流入する入口735を画定している第1のコネクタ734を備えている。したがってコネクタ734は、洗浄液の流れを縦軸に沿って導き、且つ、自身を第3の接続部品737に接続しているライン・アセンブリの第2の中間L型接続部品736に接続されている。第3の接続部品737は、突出部材738に取り付けられている。突出部材738は、突出部材738の終端スピア743の近傍に配置されている流体ポート741まで洗浄液を輸送するための軸方向導管739を備えている。
【0065】
スピア743は、鋭い端部732を有しており、突出部材738が前方に往復運動で駆動されると、適合具300の膜350(図2参照)を切断することができる。部品734、736、737、738および743は、まとめて固定取付けされているため、ライン・アセンブリ733全体がハウジング232のボア744に沿って往復運動することができる。図7に示すように、スピア743は、膜350を切り開き、適合具300に十分広い開口を提供するようになされた、円周方向に配向された複数の切断スプライン743aを備えていることが好ましく、それにより、固体付着物が容易に付着する保持ゾーンを必要とすることなく、牛乳をベースとする流体211aの流れに適合具300を適切に通過させることができる。また、スプライン743aは、洗浄液の流れを適合具300および容器アセンブリ210のホース212に向けて導く役割を果たしている。
【0066】
また、ここで具体化されているように、突出部材738の一部は、ハウジング232の内部ボディ745のボア744の一部に沿った軸方向移動で正確に案内される。内部ボディ745は、ねじなどの接続手段によってフロント・ボディ部品746に取り付けられている。フロント・ボディ746は、直径が突出部材738の外径より大きいチャンバ747を備えており、それにより、インターフェース接続233から、チャンバ747に対して直角に配置された吐出導管748まで内側に展開している環状空間の境界を画定している。チャンバ747および吐出導管748は、相俟って、吐出出口761で終端している吐出ライン760を形成している。吐出ライン760を内側で防水性にするべく、内部ボディ745と突出部材738の間にシール・ガスケット749が提供されている。
【0067】
ハウジング232のリア・エンドには、ハウジング232のリア中空ボディ部品763に同軸で取り付けられた、電磁ソレノイド・アクチュエータであることが好ましいアクチュエータ762が提供されている。アクチュエータ762は、洗浄液ライン・アセンブリと係合するように取り付けられている。より詳細には、アクチュエータ762は、第2のコネクタ736に取り付けられている。アクチュエータ762は、プッシュ・アンド・プル・ソレノイド・タイプのアクチュエータであってもよく、したがってアクチュエータは、制御回路(図示せず)から送信される制御信号に応答して、図6の矢印Aで示す方向に洗浄液ライン・アセンブリ733を押し付け、それにより突出部材738およびそのスピア743が前方の挿入位置へ移動し、スピア743の先端がインターフェース接続233を超えて展開する。アクチュエータ762の電力が遮断されると、突出部材738が挿入位置で停止する。アクチュエータ762に再び電力が供給されると、アクチュエータ762によって洗浄液ライン・アセンブリ733が後退位置、つまり矢印Bの方向に押し戻され、スピア743がインターフェース接続233に対して挿入された位置に置かれる。また、アクチュエータ762は、ボディ部品745とコネクタの間に挿入された、ソレノイドの電力遮断に応答して突出部材738を後退位置へ押し戻す戻しばね(図示せず)と組み合わせたプッシュ・タイプのみのアクチュエータであってもよいことに留意されたい。図6に示すように、ハウジング232のリア・ボディ部品763は、洗浄液ライン・アセンブリ全体の統合部品として入口735およびコネクタ734を軸方向に移動させるように適合された形状およびサイズを有する細長いオリフィス765を備えている。当然、ソレノイド・アクチュエータ762は、カム・メカニズム、ウォーム歯車またはラック・アンド・ピニオン・システム(図示せず)などの等価駆動手段との置換えが可能である。図8に示すように、牛乳マニホルド230は、容器アセンブリ210の終端適合具300と相補係合する結合手段を備えている。この結合手段の構成は、所定の位置に固定すべき適合具300のタイプおよび形状によって広範囲にわたって変更することができる。ホース212の一部とマニホルド・システム230の分配ライン620の間に信頼性の高い確実な流体連絡を確立し、且つ、システムの外部へ流体がリークする危険を回避するためには、この結合手段は、防水接続をインターフェース接続233に提供することができなければならない。図8に示すように、好ましいモードでは、適合具300の相補をなす形状を有する環状溝723と係合するように適合されたリング形リップ770を有するばね荷重ホルダ766が提供される。適合具300は、ハウジング232のボディ部品746の一部にねじ止めすることによってホルダ766に徐々に力を加える保持ナット768によって、インターフェース接続233の周囲に配置されたシール771とハウジング232の端面が接触するように強制される。エレメントの永久変形を防止するために、ホルダ766には若干の弾性が付与されており、ホルダ766とボディ部品746の間に挿入されているばねもしくは他の弾性手段780によるバックラッシュを補償する。
【0068】
本発明の精神を逸脱することなく同じ結果を提供する他の等価機械手段、例えばカム・タイプのメカニズムまたはレバー・タイプのメカニズムを使用して、適合具とマニホルド・システムを接続することができることは明らかである。また、適合具の受入れ手段を環状溝ではなく突出部分から形成し、且つ、ホルダを環状リップの代わりに凹所から形成することができることも明らかである。この場合、適合具の突出部分とホルダの凹所が相補嵌合することになる。
【0069】
図2および図9を参照すると、マニホルド・システム230は、さらに、可能な限りインターフェース接続233の近傍に配置されることが好ましい、容器アセンブリ210のホース212の一部と外部で係合する外部弁を備えている。この外部弁は、ピンチング部材261、ピンチ・ブロック262および引張りばね263を備えたばね荷重ピンチ弁260であることが好ましい。引張りばね263は、ホース上のピンチ・ポイント266における、ピンチ・ブロック262に対するピンチング部材261の一定の封止圧力を常に維持している。引張りばね263の張力により、弁260は、静止構成において受動的に作用している。弁260によって印加される圧力は、通常、ポンプ203が作動していない場合にホース212をピンチ・ポイントで気密封止するには十分である。したがって、この静止状況において、ホース212のピンチ・ポイント266より上流側に位置する部分を殺菌状態に維持することができる。ポンプ203が作動している場合、ホース212の上流側部分212aを流れる濃縮物によって印加される圧力は、引張りばね263の閾値張力値に打ち勝つには十分であり、したがってピンチ弁260が開位置に強制される。
【0070】
生成される流力および流れの方向により、微生物物質は、殺菌状態に維持されているホースの上流側部分へ到達することはできない。加圧された洗浄液もしくは消毒液がマニホルド・システム230から適合具300およびホース212の下流側部分212bに流入する洗浄状況では、追加圧力を印加するピンチ・アクチュエータ267によってピンチ弁260の閾値張力がより高い値に上昇し、ピンチング部材261にかかるばねの張力が大きくなる。したがって、弁260の閾値張力が洗浄液の圧力より十分高い値に増加し、洗浄液もしくは消毒液が容器アセンブリ210の殺菌部分に流入することは絶対にない。したがって、いかなる状態においても、ピンチ・ポイント266より手前の、膜350が破れた後はもはや殺菌状態ではないホース212の部分212bを定期的に洗浄し、且つ、濯いでいる間、ピンチ・ポイント266より以降のホース212の部分212aは、安全な殺菌状態が維持される。その結果、微生物学的に敏感な流体、例えば牛乳濃縮物の吐出状態が安全に制御され、分配ユニット100内における冷凍は不要である。
【0071】
次に、新しい容器アセンブリ210が所定の位置に置かれ、且つ、牛乳マニホルド230に取り付けられた場合の洗浄操作について、もう一度図8を参照して考察する。容器アセンブリ210は、分配ライン620とインターフェースしている、適合具および膜350の外部部品を備えており、適合具300がマニホルド・システム230の結合手段に結合された後は容易に殺菌状態を維持することができないため、新しい容器アセンブリ210を所定の位置に配置した直後の分配ライン620の汚染を防止するべく、新しい容器アセンブリの各々に対する予備洗浄操作が実施されることが好ましい。
【0072】
参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2002年6月28日出願のPeter W.Carhuffらによる「SANITARY MANIFOLD SYSTEM AND METHOD FOR HYGIENICALLY DISPENSING FLUIDS」という名称の同時係属米国特許出願第10/187,939号に、牛乳マニホルド230および衛生マニホルド200に関する詳細が記載されている。
【0073】
また、本発明によれば、インターフェース接続が牛乳をベースとする流体の貯蔵容器と係合するように適合され、牛乳をベースとする流体の貯蔵容器がフレキシブル・ホース部分および適合具を備えた自動食料品ディスペンサが提供される。
【0074】
ここで具体化されているように、図10ないし図12を参照すると、適合具300は、2つの主要部品すなわち第1のボディ部材301およびリング形スリーブ302から構成されている。この2つの主要部品は、アセンブルされ、且つ、ホース212の終端部分すなわち端部303に固着されると、適合具300とホース212の間に流体緊密アセンブリを形成する。
【0075】
図11に示すように、適合具300の第1のボディ部材301には、縦軸Iに沿って延びた管すなわちソケット304の一部が含まれている。ソケット304は、ホース212の内径と係合するようになされた外部セクションとの管状係合表面を形成している。ホース212は、若干伸張してソケット304上にぴったりと嵌合する弾性塑性材料でできていることが好ましい。ソケット304の第1の端部に終端接触壁305が提供され、軸Iの中央流体出口306の境界を画定している。ホース212とソケット304が嵌合すると、ホース212と接触壁305が接触する。
【0076】
適合具は、さらに、スリーブである第2の部材307を備えている。このスリーブは、ホース端との第2の係合表面を形成している内部ボア308を備えたリング形であることが好ましい。スリーブ307のボアは、図12に示す流体緊密接続を生成するべく、ホース端の外部表面にぴったりと係合するように適合されている。より詳細には、ソケット304およびボア308は、ホース212が引っ張られても分離しないよう、ホース212の端部にくさび止めを形成するようになされた異なる形状の表面を有している。好ましい実施例では、ソケット304は、ホース212の方向に徐々にテーパが施された係合表面309を有しており、縦軸Iに対してθ1の傾きを形成している。同様に、ボア308は、同じ方向にθ1より大きいθ2の傾きで徐々にテーパが施された係合表面310を有しており、それによりスリーブ307の外部放射状表面311の近傍でホース212を締め付けるくさび区域320を生成している。したがってホース212は、ソケット304とスリーブ307の間に適切に固着され、「T」で示される長手方向の張力に耐えることができる。スリーブ307は、さらに、分配ラインの保持手段と係合するようになされた結合手段312を支持している。結合手段312によって適合具300が分配ラインに固着されると、ホース212に印加されるT方向の縦の力によってスリーブ307がホース212をさらに強く締め付け、それにより適合具300内の所定の位置にホース212が保持される。ホースの外径Dは、通常、例えば約1cmないし1.5cmであり、一方、適合具の長さLは、通常、約0.5cmから1.2cmまで変化する。Dが1.2cm、Lが0.8cmの場合に優れた結果が得られる。適合具は、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレンもしくはテトラフルオロポリエチレンなどの食品用プラスチックでできていることが好ましい。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2002年6月28日出願のPeter W.Carhuffによる「HOSE FITMENT FOR DISPOSABLE FOOD CONTAINER」という名称の同時係属米国特許出願第10/187,941号に、マニホルドと相互作用する適合具および方法に関する詳細が記載されている。
【0077】
また、本発明により、本発明によるディスペンサの様々な使用方法が提供される。以下の実施例には、これらの方法のうちの最も好ましい実施例が示されている。
【0078】
また、本発明により、本発明によるディスペンサを動作させるための命令を含んだ、機械可読形式のコンピュータ・プログラムが提供される。このコンピュータ・プログラムは、ソフトウェアもしくはメモリ・チップなどのハードウェアのいずれかで具体化することができる。コンピュータ・プログラムは、当分野でよく知られている技法を使用して作成し、且つ、機械コードに変換することができる。本発明によるコンピュータ・プログラムは、ディスペンサを動作させるための命令をプログラムの中に有している。オペレータが制御パネルを操作する際のコントローラ1000がアクセスするための機械可読形式の命令が、ディスペンサ100内のコンピュータ・チップに含まれていることが好ましい。したがって、牛乳をベースとする飲料を作るべくオペレータが制御パネル1100のボタンを押すか、または洗浄操作を実行するべく制御パネル1100のボタンを押すと、例えば、機械可読形式の命令を含んだコンピュータ・チップがコントローラによってアクセスされ、それによりディスペンサ100が動作する。また、ソフトウェア・プログラムを使用してこのコンピュータ・プログラムを具体化し、デバイスの内部もしくは外部に設けられたコンピュータに実行させることも可能である。
【0079】
また、この機械可読プログラムは、洗浄操作を特定の時間間隔で、本発明に従って自動的に実施することができるように構成することも可能である。したがって、周期動作を実行するためのタイマと共に動作するように機械可読プログラムを構成することができる。以下の実施例では、オペレータがタスクを実行するものと明記されていない限り、デバイスを動作させるためのすべてのアクションをコントローラ1000が実行することが好ましいが、本発明は、それには何ら限定されない。オペレータは、そうすることが好都合である場合、また、オペレータがその必要を認めた場合、すべての操作(例えば弁の開閉など)を手動で実施することができる。また、コントローラ1000は、必ずしも制御パネル1100内に物理的に具体化する必要はない。コントローラ1000は、ディスペンサ100の内部に配置されることが好ましいが、ディスペンサ100の外部に配置することも可能である。
【0080】
「実施例」
以下の実施例は、本発明による自動食料ディスペンサの好ましい動作モードを示すために提供したものである。これらの動作モードの各々は、例として役立つことを目的としたものに過ぎず、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0081】
「実施例1: 新しい貯蔵容器の接続」
以下、新しい貯蔵容器211を空になった貯蔵容器と交換する場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3を参照して説明する。
【0082】
この実施例では、貯蔵容器211は、オペレータによって交換される。ここで具体化されているように、貯蔵容器211を交換することを示すべく、マシン・オペレータによって制御パネル1100のボタン1110が押される。ボタン1110を押すとピンチ弁216が開く。この実施例では、第2のピンチ弁260は、引張りばね263によってばね荷重がかけられており、ピンチング部材261を引っ張ってピンチ・ブロック262から引き離すことによって手作業で開き、それによりホース212および貯蔵容器211を取り外すことができる。
【0083】
次に、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、突出部材738およびスピア743が後方へ移動し、適合具300の区域から離れる。スピア743が後退すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。次に、分配ノズル500の電磁アクチュエータ544に電力が供給され、ディスペンサ・ノズル500が洗浄位置もしくは消毒位置にもたらされる。ノズル500がこの位置にもたらされると、アクチュエータ544の電力が遮断される。
【0084】
次に、ホース212の端部の適合具301(膜350は、そのままの状態である)がディスペンサ100の牛乳マニホルド230上のホルダ766に滑り込む。ホルダ766は、保持ナット768を捻って適合具300に強く押し付け、適合具300を引っ張って牛乳マニホルド230にぴったり合わせることによって手動で閉じる。貯蔵容器アセンブリ210からの配管が、ピンチ弁260、216および供給蠕動ポンプ203にねじ込まれる。
【0085】
次に、熱湯弁750が開き、牛乳マニホルド230の突出部材738を通って熱湯820が流れ、適合具膜350の面を横切って混合ボール406に流入する。ホイッパ409がターン・オンし、且つ、ドレン弁930が開いて、熱湯820がホイッパ406およびノズル500を通って流れるよう強制され、また、ドレン弁930を介してドレン940へ流れるよう強制される。熱湯820は、熱湯供給弁750から弁930を介してシステムのあらゆる部分を通ってドレンへ流れ、それにより、熱湯が通過する流路が消毒される。
【0086】
これにより、適合具300上の膜350を含む牛乳供給および生成区域の消毒が開始される。膜350は、依然としてそのままの状態である。この熱湯820の消毒流は、所定の時間、好ましくは約1分間、継続することが好ましい。この所定の時間が経過すると、弁750が閉じる。弁750が閉じてから若干の時間、好ましくは数秒程度の時間が経過した後、ホイッパ409が停止する。次に、弁930が閉じる。次に、アクチュエータ544に再び電力が供給され、ディスペンサ・ノズル500が分配位置に戻る。ディスペンサ・ノズル500が分配位置に戻ると、アクチュエータ544の電力が遮断され、続いてピンチ弁216が閉じる。次に、アクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が適合具300に押し付けられ、膜350がパンクする。次に、アクチュエータ762の電力が遮断される。若干の遅延、好ましくは1秒程度の遅延の後、アクチュエータ762に再び電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が移動して適合具300の区域から後退する。スピア743が後退位置に戻ると、アクチュエータ762の電力が遮断される。以上により、貯蔵容器211が交換され、いつでもその内容物を分配することができる。これについては、実施例2で詳細に考察する。
【0087】
「実施例2: 製品分配」
次に、ディスペンサを使用して食料品を分配する場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3および図13を参照して説明する。
【0088】
この実施例では、オペレータによってディスペンサが操作され、それにより、牛乳をベースとするカプチーノ飲料食料品が分配される。ここで具体化されているように、製品選択として制御パネル1100上のカプチーノのボタン1120がマシン・オペレータによって押される。コントローラ1000は、このコマンドに応答して弁216を開き、蠕動ポンプ203をターン・オンする。これにより、牛乳をベースとする流体211aが流れ始める。蠕動ポンプ203によって生成される圧力によって、牛乳をベースとする流体211aが強制され、ばね荷重ピンチ弁260を通過する。
【0089】
コントローラは、次に、熱湯供給弁950を開き、それにより熱湯820が流れ始める。水供給ライン960を通って熱湯820が流れ、且つ、牛乳をベースとする流体211aが分配ライン620を通って混合ボール406へ流れ始め、混合ボールで牛乳をベースとする流体211aと熱湯820が混合される。牛乳をベースとする流体211aの流路は、図13に流路1292で示され、熱湯820の流路は、流路1290で示されている。コントローラ1000は、次に、ホイッパ409をターン・オンする。混合された牛乳をベースとする流体211aと熱湯820が混合ボール406からホイッパ409に流入し、ホイッパ409で実質的に均一な混合物にホイップされ、最終的に分配ノズル500を介してカップ516に注がれる。このステップは、適切な量の牛乳混合物211bを達成するべく、所定の期間の間、実施される。この期間が経過すると、コントローラ1000によって牛乳ポンプ203がターン・オフされる。牛乳ポンプ203がターン・オフしてから、若干の時間、好ましくは約1秒程度の時間が経過した後、ホイッパ409がターン・オフし、コーヒー・ポンプ411がターン・オンする。以上によりコーヒーおよび熱湯820が混合ボール406に流入し、1回分の量を達成するべく所定の時間の間、ホイッパ409(この時点では回転していない)およびノズル500を介してカップ516に注がれる。この操作におけるコーヒーの流路は、図13に流路1293で示され、熱湯820の流路は、流路1290で示されている。
【0090】
1回分の量のコーヒーが達成されると、コーヒー・ポンプ411がターン・オフする。飲料製法に必要な適切な量の熱湯820を得るための数秒程度の若干の遅延の後、熱湯供給弁950がターン・オフする。牛乳混合物211bおよびコーヒーをカップ516に注いだ後に残りの熱湯820を加えることにより、牛乳混合物211bおよびコーヒーがカップ516に洗い流され、それによりシステムの製品流路600から牛乳混合物211bおよびコーヒーのほとんどを容易に回収することができることに留意されたい。
【0091】
次に、噴霧ノズル414を介して水810を供給するべく、数秒の間、コントローラ1000によって注ぎ弁413がターン・オンされる。図13の流路1295は、この流路を示したものである。噴霧ノズル414によってカップの頂部の泡に噴霧され、泡の頂部層が白く洗われる。また、より大きい気泡が破壊されて泡が潤いを帯び、外観が改善される。所定の時間が経過した後、コントローラ1000によって注ぎ弁413がターン・オフされ、噴霧が停止する。若干の遅延、好ましくは1秒程度の遅延の後、アクチュエータ544がターン・オンし、分配ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置へ移動する。分配ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置に到達すると、アクチュエータ544が停止する。
【0092】
次に、コントローラ1000によって熱湯供給弁950が開き、熱湯820が混合ボール406に流入する。ホイッパ409が低速で回転し、ドレン弁930が開く。混合ボール406、ホイッパ409および分配ノズル500を通って熱湯820が流れ、システムからあらゆる残留食料品が濯がれる。図14に熱湯820の流路1290が示されている。濯ぎ液は、弁930を介してドレン940にもたらされる。また、この熱湯820は、システムに存在している可能性のある微生物を濯ぎ、且つ、殺すことによってシステムを衛生的な状態に維持するべく補助している。若干の遅延、好ましくは数秒程度の遅延の後、熱湯供給弁950がターン・オフする。さらに数秒後、コントローラ1000によってホイッパ409がターン・オフされ、且つ、ドレン弁930が閉ざされる。次に、コントローラによってノズル・アクチュエータ544に電力が供給され、分配ノズル500が分配位置へ移動する。分配ノズル500が分配位置に到達すると、コントローラ1000によってアクチュエータ544の電力が遮断される。
【0093】
「実施例3: 衛生状態の保守」
次に、衛生状態を保守するべく、分配ライン620および分配ノズル500を含む製品流路600の部品を定期的にフラッシングする場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3および図6を参照して説明する。コントローラ1000は、任意の特定の間隔でこの機能を実施するべくプログラムすることができる。このような衛生保守は、ディスペンサの不活動状態が所定の期間に到達した後に実施されることが好ましい。例えば、一定の時間期間、例えば1時間ないし2時間の間、飲料を分配するべくディスペンサが使用されていない場合、衛生保守操作が実施される。
【0094】
先ず、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、それによりスピア743を備えた突出部材738が適合具300に向かって押し付けられ、スピア・チップ743aが適合具300中に突出する。スピア743がこの位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。
【0095】
次に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、それによりばね荷重ピンチ弁260に追加圧力が印加され、殺菌された牛乳区域へのピンチ弁260を介した熱湯820のリークが確実に防止される。ピンチング部材261が所定のポイント(したがって所定の封止圧力)に到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。
【0096】
この時点で分配ノズル500のアクチュエータ544に電力が供給され、ディスペンサ・ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置にもたらされる。ディスペンサ・ノズル500が洗浄位置および/または消毒位置に到達すると、アクチュエータ544の電力が遮断される。続いて熱湯バイパス弁750およびドレン弁930が開き、熱湯タンク751から弁750および牛乳マニホルド230の突出部材738を介して熱湯820が流れ、スピア743を通過して、牛乳マニホルド230を介して適合具300の区域に流入し、衛生マニホルド分配ライン620を介して流出した後、混合ボール406に流入する。混合ボール406に熱湯820が満たされ、混合ボール406からオーバフローした熱湯820がオーバフロー・ライン965を介してスカート410に流入し、また、ドレン弁930を介してドレン940に流入する。この例示的動作モードでは、ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への熱湯820の流入、貯蔵容器内の牛乳をベースとする流体211aとの混合および汚染が防止される。混合ボールからの熱湯820のオーバフローは、一般的には約30秒である所定の時間の間継続した後、停止する。
【0097】
熱湯820がオーバフローしている期間が終了すると、ホイッパ409がターン・オンし、混合ボール406から分配ノズル500を介して熱湯820がポンプ供給され、また、弁930を介してドレン940へ供給される。この熱湯820の流れは、必要な時間間隔の間、好ましくは1分間継続することが好ましい。この時間間隔が経過すると、熱湯供給弁750が閉じる。熱湯供給弁750が閉じてから若干の遅延、好ましくは2秒の遅延の後、ホイッパ409がターン・オフし、ドレン弁930が閉じる。牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が引っ張られ、適合具300から後退する。スピア743が後退位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。次に、ノズル・アクチュエータ544に電力が供給され、分配ノズル500が分配位置へ移動する。分配ノズル500が分配位置に到達すると、アクチュエータ544の電力が遮断される。
【0098】
最後に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、ピンチ弁260に付与されていた機械的な圧力が除去される。弁260は、引張りばね263にのみ起因する圧力によって閉じた状態を維持する。ピンチング部材261が所定のポイントに到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。以上で操作が完了し、システムが濯がれ、且つ/または消毒される。
【0099】
「実施例4: 定置洗浄」
次に、ディスペンサが洗浄液もしくは消毒液を使用して自らを洗浄する場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3および図6を参照して説明する。
【0100】
この実施例では、本発明によるディスペンサ100のコントローラ1000は、定置洗浄(「CIP」)サイクルを自動的に実行するべくプログラムされているが、本発明は、それには限定されない。CIPサイクルは、オペレータによる起動も可能である。
【0101】
ここで具体化されているように、コントローラ1000によってCIPサイクルが開始され、熱湯CIP弁985、混合ボール濯ぎ弁955および遮断弁989が開く(これらは、最初は閉じている)。CIP弁985を介して熱湯タンク751から熱湯820が流れ、CIP貯蔵容器980に流入する。ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、それによりピンチ弁260に追加圧力が印加され、殺菌された牛乳区域へのピンチ弁を介した熱湯820のリークが確実に防止される。ピンチが所定のポイント(したがって封止圧力)に到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。
【0102】
次に、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が適合具300に押し付けられ、スピア・チップ743aが適合具300中に突出する。スピア743がこの位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。
【0103】
CIP貯蔵容器980が満杯になると(導電率レベル・センサ982によって指示される)、CIPポンプ988がターン・オンし、遮断弁989および混合ボール濯ぎ弁955を介して熱湯820がポンプ供給され、混合ボール406への水供給ライン960を介して混合ボール406に流入する。混合ボール406に熱湯820が満たされ、混合ボール406からオーバフローした熱湯820がスカート410およびオーバフロー・ライン965に流入し、また、ドレン弁930を介してドレン940に流入する。ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への熱湯820の流入および貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aとの混合(および汚染)が防止される。
【0104】
次に、短い継続時間でホイッパ409がパルス・オンする。好ましいサイクルでは、10秒間ホイッパ409がターン・オンし、続いて10秒間ホイッパ409がターン・オフする。ホイッパ409が回転している間、熱湯820は、混合ボール406を通ってではなく、ホイッパ409および分配ノズル500を通って流れ、スカート410およびオーバフロー・ライン965を通ってオーバフローする。
【0105】
約1分であることが好ましい所定の時間期間が経過すると、衛生マニホルド200CIP弁755が開き、混合ボール濯ぎ弁955が閉じる。次に、牛乳マニホルド230の濯ぎが実施される。牛乳マニホルド230の濯ぎを実施している間、ホイッパ409は、上で説明したように、短い継続時間でパルス・オンおよびオフを繰り返す。
【0106】
約1分であることが好ましい所定の期間が経過すると、CIPポンプ988がターン・オフし、ホイッパ409がターン・オフし(間欠パルス動作が停止する)、且つ、ドレン弁930が閉じる。次に、熱湯CIP弁985が開き、CIP貯蔵容器980に熱湯820が再充填される。CIP貯蔵容器980が満杯になると(導電率レベル・センサ982によって指示される)、苛性アルカリ弁987が開いて苛性アルカリ洗浄剤濃縮物984がCIP貯蔵容器980に流入し、苛性アルカリ溶液984aが生成される。所定の時間期間が経過すると、苛性アルカリ弁987が閉じる。
【0107】
次に、CIPポンプ988がターン・オンし、熱い苛性アルカリ溶液984aがCIP貯蔵容器980から遮断弁989および牛乳マニホルド230を介してポンプ供給され、混合ボール406に流入する。混合ボール406に苛性アルカリ溶液984aが満たされ、混合ボール406からオーバフローした苛性アルカリ溶液984aはスカート410に入り、オーバフロー・ライン965に流入した後、再循環弁970を介してCIP貯蔵容器980に流入する。この操作の間、ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への苛性アルカリ溶液984aの流入、および牛乳をベースとする流体211aとの混合および汚染が防止される。
【0108】
短い継続時間(例えば、10秒間ホイッパ409がターン・オンし、続いて10秒間ホイッパ409がターン・オフするサイクルで)ホイッパ409が再度パルス・オンする。ホイッパ409が回転している間、苛性アルカリ溶液984aは、混合ボール406からオーバフローしてスカート410に入り、オーバフロー・ライン965を通って流れる代わりに、ホイッパ409および分配ノズル500を通って流れる。
【0109】
所定の時間期間、好ましくは約3分が経過すると、CIP弁755が閉じ、混合ボール濯ぎ弁955が開く。次に、苛性アルカリ溶液984aが水供給ライン960を通って混合ボール406へ流れる。苛性アルカリ溶液984aが流れている間、ホイッパ409は、短い継続時間でパルス・オンおよびオフを繰り返す。
【0110】
次に、所定の時間期間、好ましくは約3分が経過すると、ホイッパ409が好ましくは比較的一定の低速度で、パルス動作することなく回転し、且つ、再循環弁970が閉じている状態でドレン弁930が開く。このステップにより、苛性アルカリ溶液984aがCIP貯蔵容器980からシステム全体にポンプ供給され、また、CIPドレン弁981を介してCIPドレン941に供給され、大半の苛性アルカリ溶液984aがシステムからパージされる。所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、CIPポンプ988およびホイッパ409がターン・オフする。次に、CIP貯蔵容器ドレン弁981が開いて、CIP貯蔵容器980からあらゆる残留苛性アルカリ溶液984aが排水される。CIP貯蔵容器ドレン弁981は、約15秒であることが好ましい比較的短時間の間、開いた状態を維持する。
【0111】
この時点で熱湯CIP弁985が開き、CIP貯蔵容器980に熱湯820が再充填される。CIP貯蔵容器980が熱湯820で満杯になると(導電率レベル・センサ982によって指示される)、CIPポンプ988がターン・オンし、遮断弁989および混合ボール濯ぎ弁955を介して熱湯820がポンプ供給され、水供給ライン960を介して混合ボール406に流入する。別法としては、熱湯供給弁950によって熱湯タンク751から混合ボール406に直接熱湯を供給することもできる。
【0112】
混合ボール406に熱湯820が満たされ、混合ボール406からスカート410およびオーバフロー・ライン965へオーバフローし、ドレン弁930を介してドレン940に流入する。ピンチ弁260は閉じた状態を維持し、貯蔵容器211からのホース212への熱湯820の流入、および牛乳をベースとする流体211aとの混合および汚染が防止される。次に、短い継続時間、好ましくは約10秒のオンおよび10秒のオフでホイッパ409がパルス・オンおよびオフする。ホイッパ409が回転している間、流れは混合ボール・オーバフロー・ライン965を通らず、ホイッパ409および分配ノズル500を通る。
【0113】
所定の期間、好ましくは約2分が経過すると、CIP弁755が開き、混合ボール濯ぎ弁955が閉じる。牛乳マニホルド230を通って熱湯820が流れ、牛乳マニホルド230が濯がれる。所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、ホイッパ409が好ましくは一定の比較的低速で回転する。短時間、好ましくは約5秒間水供給弁945および950がターン・オンし、弁端が濯がれる。このステップの間、CIP貯蔵容器980から濯ぎ水850がシステム全体にポンプ供給され、また、CIPドレン弁981を介してCIPドレン941にポンプ供給される。CIPポンプ988を使用して濯ぎ水850をシステム全体にポンプ供給する代わりに、熱湯タンク751から直接得られる熱湯820をシステム全体に供給することも可能である。
【0114】
次に、所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、CIPポンプ988がターン・オフする。熱湯バイパス弁750が開き、牛乳マニホルド230、混合ボール406、ホイッパ409および分配ノズル500がさらに濯がれ、且つ、熱湯消毒される。
【0115】
もう1つの所定の期間、好ましくは約1分が経過すると、熱湯バイパス弁750が閉じる。若干の遅延、好ましくは約2秒の遅延の後、ホイッパ409がターン・オフし、ドレン弁930が閉じる。次に、牛乳マニホルド230上のアクチュエータ762に電力が供給され、スピア743を備えた突出部材738が引っ張られ、適合具300から後退する。スピア743が後退位置に到達すると、アクチュエータ762の電力が遮断される。次に、ノズル・アクチュエータ544に電力が供給され、分配ノズル500が分配位置へ移動する。ノズル500が分配位置に到達すると、アクチュエータ544の電力が遮断される。次に、所定の時間、好ましくは15秒の間弁981が開き、CIPドレン941を介してCIP貯蔵容器980からあらゆる残留濯ぎ水850が排水される。この所定の時間が経過すると、弁981およびCIP遮断弁989が閉じる。
【0116】
最後に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、ピンチ弁260に付与されていた機械的な圧力が除去される。ピンチ弁260は、引張りばね263にのみ起因する圧力によって閉じた状態を維持する。ピンチング部材261が所定のポイントに到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。以上で例示的システムCIPサイクルが完了する。
【0117】
「実施例5: 貯蔵容器の取外し」
次に、ここで具体化されているように、オペレータによって貯蔵容器アセンブリ210を取り外す場合の本発明による自動食料ディスペンサの動作モードについて、説明を目的としたものに過ぎないが、図1〜3を参照して説明する。
【0118】
この手順は、マシン・オペレータが制御パネル1100上のボタン1130を押し、現在装着されている貯蔵容器アセンブリ210を取り外すことを示すことによって開始される。このオペレータ入力に応答して、コントローラ1000によってピンチ・アクチュエータ267に電力が供給される。ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給されると、ピンチング部材が211に向かって移動して211を押し付け、それによりピンチ弁260に追加圧力が印加される。ピンチング部材261が所定のポイント(したがって封止圧力)に到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断される。
【0119】
次に、所定の時間期間、好ましくは約30秒の間コントローラ1000によって加熱エレメント290がターン・オンされ、遮断ホース212が融解する。この加熱エレメント290は、遮断ホース212が融解するとターン・オフされる。これによりホース212が熱融着され、貯蔵容器211が使用不可能になり、オペレータもしくはディスペンサ100の他のコンポーネントに対する、貯蔵容器211に残留している、牛乳をベースとする流体211aのリークが防止される。
【0120】
次に、ピンチ・アクチュエータ267に電力が供給され、それによりピンチング部材261がホース212から後方へ移動し、ピンチ弁260に付与されていた機械的な圧力が除去される。ピンチ弁260は、引張りばね263のみからの圧力によって閉じた状態を維持する。ピンチング部材261が所定のポイントに到達すると、ピンチ・アクチュエータ267の電力が遮断され、弁216が開く。
【0121】
次に、レバーを持ち上げることによってオペレータによって手動で牛乳マニホルド230保持ナット768が開かれる。ホース212の端部の適合具300が、ディスペンサ100の牛乳マニホルド230上のホルダ766との係合から滑り抜ける。貯蔵容器211からの配管が、ピンチ弁260、216および供給蠕動ポンプ203から取り外される。以上でディスペンサ100は、いつでも新しい牛乳バッグを使用することができる。
【0122】
「実施例6: 日常の熱湯消毒」
図15および図16に示す他の略図は、ディスペンサ100内の日常の熱湯消毒流路の他の例示的実施例における熱湯820流の流路を示したものである。図15に具体化されているように、流路1210は、熱湯を熱湯供給モジュール1201(図には示されていないが、熱湯タンク751が含まれている)から混合ボール406へ導くべく確立されている。同様に、流路1220は、水供給モジュール1201と牛乳マニホルド230の間に確立されている。熱湯820は、牛乳マニホルド230を通って流れ、分配ライン620から流出して混合ボール406に流入する。流路1210および1220からの熱湯820は、混合ボール406で混合され、低速設定速度で回転しているホイッパ409、および洗浄位置および/または消毒位置にあるノズル500を通って、ドレン弁930を介してドレン940へ流れ、それにより流路1230を形成している。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持され、貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aの熱湯820による汚染が防止される。図16に示すように、この操作は、基本的に毎日実施される。
【0123】
「実施例7: 他の日常操作および定期操作」
本発明によるディスペンサ100に対して、上で説明した動作の変形形態を日常的に実施することができ、または他の基準で実施することができる。
【0124】
「実施例7−A: CIP貯蔵容器の排水」
例えば、図17は、CIPドレン弁981を介して確立された流路1230を示したものである。ここで具体化されているように、本発明によれば、さらに、CIP貯蔵容器980は、基本的に毎日排水される。CIP貯蔵容器980を排水する場合、CIP抵抗加熱器990およびホイッパ409はオフであることが好ましく、ピンチング部材261は、ピンチ・アクチュエータ267によってピンチ・ブロック262に予め選択された力で押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持される。
【0125】
「実施例7−B: 混合ボールのための循環洗浄ループ」
同様に、図18は、流路1240、1250および1260が混合ボール406のための再循環洗浄ループとして基本的に毎日確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、流路1260は、CIP抵抗加熱器990と共にCIPポンプ988をターン・オンすることによって確立される。これによりCIP貯蔵容器980内の洗浄液もしくは消毒液984bが加熱され、混合ボール406に流入する。ホイッパ409をパルス動作させ、且つ/または流路1260内の流量を修正することにより、洗浄液もしくは消毒液984bが混合デバイス400のスカート410にオーバフローする。その結果、混合ボール406からスカート410へオーバフローした洗浄液もしくは消毒液984bは、流路1240を介して排水され、CIP貯蔵容器980へ戻る。また、洗浄液もしくは消毒液984bは、ホイッパ409および(洗浄位置および/または消毒位置にある)ノズル500を通って流れ、流路1250を移動してCIP貯蔵容器980へ戻り、リサイクルもしくは排水される。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それによりホース212が遮断状態に保持される。
【0126】
「実施例7−C: 牛乳マニホルドのための循環洗浄ループ」
図19は、流路1250および1270が牛乳マニホルド230のための再循環洗浄ループとして基本的に毎日確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、流路1270は、CIP抵抗加熱器990と共にCIPポンプ988をターン・オンすることによって確立される。これによりCIP貯蔵容器980内の洗浄液もしくは消毒液984bが加熱され、流路1270を通って牛乳マニホルド230に流入する。洗浄液もしくは消毒液984bは、牛乳マニホルド230を通って流れた後、分配ライン620を通って混合ボール406に流入する。洗浄液もしくは消毒液984bは、次に、ホイッパ409および流路1250を流れてCIP貯蔵容器980へ戻り、リサイクルもしくは排水される。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持され、貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aの熱湯820による汚染が防止される。
【0127】
「実施例7−D: CIP貯蔵容器の充填」
図20は、CIP貯蔵容器980を充填するべく、流路1280および1285が基本的に毎日確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、流路1280は、熱湯供給モジュール1201とCIP貯蔵容器980の間に確立されており、CIP熱湯弁985を開くことによって貯蔵容器が充填される。流路1285は、苛性アルカリ弁987を開き、容器987aから洗浄濃縮物987bを流すことによって確立される。容器986aおよび987aは取外し可能であることが好ましく、また、必要に応じてオペレータによる交換が可能であることが好ましい。それぞれ所定の量の洗浄濃縮物および熱湯がCIP貯蔵容器980に流入すると、弁987bおよび985が閉じる。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それによりホース212が遮断状態に保持される。
【0128】
「実施例7−E: 不活動状態時における牛乳マニホルドの濯ぎ」
図21は、ディスペンサ100が動作していない間に牛乳マニホルド230の濯ぎを実施するための流路1230および1275が確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、熱湯バイパス弁750を開くことにより、熱湯供給モジュール1201と牛乳マニホルド230の間に流路1275が確立され、この流路1275を通って熱湯820が流れ、牛乳マニホルド230および分配ライン620を通過して混合ボール406に流入する。混合ボール406に流入した熱湯820は、次に、(洗浄位置および/または消毒位置にある)ノズル500および流路1230を通って流れ、ドレン弁930を介してドレン940へ流出する。この動作が継続している間、ピンチング部材261がピンチ・アクチュエータ267によって予め選択された力でピンチ・ブロック262に押し付けられ、それにより予め選択された圧力でホース212が遮断状態に保持され、貯蔵容器211内の牛乳をベースとする流体211aの熱湯820による汚染が防止される。
【0129】
「実施例7−F: 飲料分配後の濯ぎ」
図14は、混合ボール406および分配ノズル500をフラッシングするべく、飲料の分配毎に流路1290および1230が確立される他の例示的実施例を示したものである。ここで具体化されているように、熱湯供給弁950を開くことにより、熱湯供給モジュール1201の熱湯タンク751と混合ボール406の間に流路1290が確立され、それにより熱湯820が混合ボール406に流入する。熱湯820がホイッパ409を通って流路1230を通過し、ドレン弁930を介してドレン940へ流出するのに伴い、ホイッパ409が、この実施例では低速で回転する。
【0130】
「実施例8: サンプル動作管理法」
本発明によれば、表Iに示すサンプル洗浄管理法が提供される。
【0131】
【表1−1】
【表1−2】
【0132】
表Iから分かるように、ディスペンサ100を使用して様々な動作を実施するためのいくつかの管理法(regimen)が提供されている。これらの機能を上で指定されている間隔で実施するための命令は、ディスペンサ100を制御するべく、コンピュータ・プログラムの中に機械可読形式で書き込まれていることが好ましい。
【0133】
以上から分かるように、本発明により、上で説明し、且つ、図面に示したように、従来技術によるデバイスより衛生的な動作および容易な使用法が提供される。
【0134】
本発明の精神もしくは範囲を逸脱することなく、様々な改変および変形形態を本発明によるシステムに加えることができることは当業者には明らかであろう。したがって本発明には、特許請求の範囲の各請求項およびそれらの等価物の範囲内におけるすべてのこのような改変および変形形態が包含されているものとする。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】本発明による自動食料品ディスペンサの代表的な実施例を略図で示したもので、ディスペンサのすべての主要コンポーネントを示す図である。
【図2】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳マニホルドを示す図である。
【図3】同じく図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、制御パネルおよびコントローラを示す図である。
【図4】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、分配位置にある分配ノズルを示す図である。
【図5】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、洗浄および/または消毒位置にある分配ノズルを示す図である。
【図6】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳マニホルドの横断面図である。
【図7】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、スピアの頂部を示す図である。
【図8】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳マニホルドと、牛乳マニホルドに接続された牛乳容器アセンブリの作り付けホースとの横断面図である。
【図9】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、牛乳容器アセンブリの適合具およびホース、ならびにディスペンサのピンチ弁を示す図である。
【図10】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、本発明による適合具を示す図である。
【図11】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、本発明による適合具を示す他の図である。
【図12】図1の自動食料品ディスペンサの一部を略図で示したもので、本発明による適合具を示す他の図である。
【図13】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、カプチーノ/ラッテの分配動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図14】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、飲料分配後の濯ぎ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図15】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、日々の熱湯消毒動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図16】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、日々のCIP初期濯ぎ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図17】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、CIP貯蔵容器の排水動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図18】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、混合ボールおよびノズルを洗浄するための循環洗浄ループ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図19】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、牛乳マニホルドを追加洗浄するための日々の循環洗浄ループ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図20】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、日々のCIP貯蔵容器の充填動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【図21】図1の自動食料品ディスペンサを略図で示したもので、不活動状態時における牛乳マニホルド濯ぎ動作の間にアクティブである流路を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動食料品ディスペンサであって、
牛乳ベース流体貯蔵容器からの牛乳ベース流体の供給を確立するように構成されたインターフェース接続と、
前記牛乳ベース流体を受け取って牛乳ベース製品を準備するように構成された混合デバイスと、
前記牛乳ベース製品を分配するための、前記混合デバイスと流体連通しているノズルと、
前記牛乳ベース製品を導いて前記インターフェース接続から前記混合デバイスを通して前記ノズルへと流すように構成された製品流路と、
前記ディスペンサ内に配置される定置洗浄流路アセンブリであって、洗浄または消毒流体の供給装置、および前記洗浄または消毒流体を前記製品流路に、または前記製品流路を通して引き渡すように構成された流路を含む定置洗浄流路アセンブリと
を有する自動食料品ディスペンサ。
【請求項2】
前記洗浄または消毒流体の供給装置が、濃縮物供給装置から供給される化学洗浄濃縮物を水供給装置から供給される水と混合して前記洗浄または消毒流体として使用するための化学洗浄剤を生成することにより、前記ディスペンサ内で実現される、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項3】
前記定置洗浄流路アセンブリが、
バッファ量の前記洗浄または消毒流体を受け取るように構成されたバッファ貯蔵容器と、
前記貯蔵容器に関連付けられたループ・ラインであって、前記バッファ貯蔵容器から前記製品流路を通して前記バッファ貯蔵容器へ戻る前記流体の循環を提供するように構成されており、前記流体が流れることによって前記製品流路が洗浄されるループ・ラインと、
前記アセンブリから流体を除去するように前記アセンブリに関連付けられたドレンと
をさらに含む、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項4】
水供給装置および加熱器をさらに有し、前記水供給装置からの水を前記加熱器内で、洗浄または消毒効果を提供するのに有効な温度に加熱することにより、前記洗浄または消毒流体を生成することができる、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項5】
全定置洗浄プロセスを制御するためのタイマを含む中央コントローラをさらに有する、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項6】
制御パネルをさらに有し、前記中央コントローラが、使用者の要求に応じて前記全定置洗浄プロセスを実行するようにプログラムされている、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項7】
前記中央コントローラが、前記製品流路を通過する化学洗浄剤の1洗浄サイクルの時間制御引渡しと、それに次いで前記製品流路を通過する加熱流体の少なくとも1消毒サイクルの時間制御引渡しとを自動的に実行するようにプログラムされている、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項8】
前記中央コントローラが、前記洗浄サイクルの直前に実施される予備濯ぎサイクルを前記全定置洗浄プロセスに提供するようにプログラムされている、請求項7に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項9】
化学洗浄濃縮物を含む取外し可能容器であって、前記定置洗浄流路アセンブリ内で遮断弁に接続された取外し可能容器をさらに有し、前記遮断弁は、前記製品流路のための前記洗浄または消毒剤を準備するために、一定量の洗浄濃縮物を前記バッファ貯蔵容器に引き渡すように、また付随的に一定量の洗浄濃縮物を計量するように、前記中央コントローラによって制御される、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項10】
前記インターフェース接続が前記牛乳ベース流体貯蔵容器と係合するようになっており、前記牛乳ベース流体貯蔵容器がフレキシブル・ホース部分および適合具を含み、
前記インターフェース接続が、
流体チャンバであって、前記洗浄または消毒流体が流体チャンバへ流入するのと許容する洗浄または消毒流体入口と、前記牛乳ベース流体が流体チャンバへ流入するための製品入口と、牛乳ベース製品が流体チャンバから前記製品流路へ流出するための製品出口とを有する流体チャンバと、
前記牛乳ベース流体貯蔵容器の前記適合具を前記流体チャンバに衛生的且つ取外し可能に接続するようになっている、前記製品入口のところの接続手段と、
前記コントローラによって制御されるようになっている弁であって、前記フレキシブル・ホース部分と動作係合し、それによって前記牛乳ベース流体の流れを閉鎖ポイントで選択的に阻止する弁と、
前記閉鎖ポイントまでの前記適合具およびフレキシブル・ホース部分の洗浄を促す突起手段と
を含んでいる、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項11】
前記混合デバイスが、
前記牛乳ベース流体と、水と、成分を形成する他の飲料とを集めるように構成された混合ボールと、
前記牛乳ベース流体と、水と、成分を形成する他の飲料とを一緒に混合して前記牛乳ベース製品を形成するためのホイッパと
を含む、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項12】
前記定置洗浄流路アセンブリが、前記混合ボールと前記混合ボールの下流側に配置された前記製品流路とを洗浄するために洗浄または消毒流体を前記混合ボールに直接導くための混合ボール供給ラインをさらに含む、請求項11に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項13】
前記定置洗浄流路アセンブリが、前記混合ボール供給ラインまたは前記製品流路の一部のいずれかを選択的に開閉するように前記コントローラによって制御される1つまたは複数の弁をさらに含む、請求項12に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項14】
前記混合ボールが、該混合ボールを取り囲む外部スカートと、前記定置洗浄流路アセンブリの下流側洗浄流体排水導管に接続された流体出口とをさらに含み、
前記外部スカートが、前記混合ボールからオーバフローした流体を収集するように構成されており、
前記下流側洗浄液排水導管が、前記収集された流体を、前記洗浄または消毒流体を再循環させるために前記バッファ貯蔵容器へ、またはドレンへ、選択的に導くように構成された、請求項11に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項15】
前記ホイッパがターン・オフ・モードにあるときに、前記洗浄液が前記混合ボールからオーバフローするのを補助するように間欠的に作動するように前記ホイッパを制御することができ、また
前記ホイッパがターン・オン・モードにあるときに、前記洗浄または消毒流体が前記混合ボールおよび製品流路を通して前記ノズルへと駆動するのを補助するように前記ホイッパを制御することができる
請求項11に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項16】
前記ノズルが前記コントローラによって制御されて、
前記牛乳ベース製品が分配ゾーンへ分配される分配位置、または
前記ノズルが前記バッファ貯蔵容器と流体連通して洗浄または消毒流体を再循環させるか、あるいは洗浄流体を前記混合ボールから排水させる洗浄位置
のいずれかに位置決めされる、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項17】
室温での運転が意図されており、且つ前記牛乳ベース流体の貯蔵容器と関連付けられた冷蔵または冷凍ユニットを含んでいない、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項18】
食料または飲料ディスペンサ内で、少なくとも1つの牛乳ベース流体との接続を確立するように構成された製品流路を自動洗浄するための方法であって、
前記ディスペンサ内で、濯ぎ、洗浄、または消毒流体を準備するステップと、
前記ディスペンサの前記製品流路を洗浄するために、前記流体を前記製品流路へ、または前記製品流路を通して、所定の速度で循環させるステップと、
前記流体を再循環させるステップと
を含む自動洗浄方法。
【請求項19】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体が、前記製品流路から、バッファ量の前記流体を受け取るバッファ貯蔵容器へ戻るようにループをなして再循環される、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項20】
リサイクルされた前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体をドレンを通して前記ディスペンサから定期的に排水および廃棄するステップをさらに含む、請求項19に記載の自動洗浄方法。
【請求項21】
前記食料または飲料ディスペンサが製品混合ボールを含み、また
前記方法が、前記混合ボール、および前記混合ボールの下流側に配置されている前記製品流路を洗浄するために、前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記混合ボールに直接導くステップをさらに含む、請求項19に記載の自動洗浄方法。
【請求項22】
前記混合ボールが、
前記混合ボールに前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体をオーバフローするまで充填するステップ、
前記混合ボールからオーバフローした流体を収集するステップ、および
前記収集した流体を選択的に導くステップであって、それによって前記収集した流体を前記バッファ貯蔵容器に戻すように導いて前記洗浄液を再循環させ、あるいは前記収集した流体を前記ドレンへ導いて前記収集した流体を前記ディスペンサから除去するステップ
によって洗浄される、請求項21に記載の自動洗浄方法。
【請求項23】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環が、前記ディスペンサの非使用状態の定期的な間隔で、または使用者の要求によって、自動的に実施される、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項24】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環に先立って前記製品流路を予備濯ぎするステップをさらに含む、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項25】
前記製品流路の残りの部分が前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を受け入れることができるように、前記製品流路の一部を閉鎖するステップをさらに含む、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項26】
牛乳ベース流体を供給するように構成された製品流路を有する自動ディスペンサのための定置洗浄システムであって、前記製品流路が、
濯ぎ、洗浄、または消毒流体のうちの少なくとも1つの液源と、
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を初期的に保持するように構成されたバッファ貯蔵容器と、
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を、前記バッファ貯蔵容器から、前記製品流路のすべてまたは一部に、あるいは前記製品流路のすべてまたは一部を通して、所望の速度で再循環させ、その後前記バッファ貯蔵容器に戻すように、ループ状に構成されている定置洗浄流路アセンブリと、
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を選択的に排水するためのドレンと、
前記定置洗浄流路アセンブリを通る前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環を時間制御するコントローラおよびタイマであって、前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記バッファ貯蔵容器へ再循環させるか、あるいは前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記ドレンへ排水するコントローラおよびタイマと
を有する定置洗浄システム。
【請求項27】
牛乳ベース製品を分配するようにディスペンサを制御するための命令を含む機械可読プログラムであって、前記ディスペンサが、インターフェース接続と、混合デバイスと、前記混合デバイスと流体連通しているノズルと、製品流路と、洗浄または消毒流体を供給するための装置および流路を含み且つ前記ディスペンサ内に配置される定置洗浄流路アセンブリとを有している機械可読プログラムにおいて、前記機械可読プログラムが、
前記ディスペンサ内に濯ぎ、洗浄、または消毒流体を準備するための手段と、
前記ディスペンサの前記製品流路を洗浄するために、前記流体を、前記製品流路へ、または前記製品流路を通して、所定の速度で循環させるための手段と、
前記定置洗浄流路を通して前記流体を再循環させるための手段と
を有する機械可読プログラム。
【請求項28】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記製品流路から、バッファ量の前記流体を受け取るバッファ貯蔵容器に戻すようにループ状に再循環させるための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項29】
リサイクルされた前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記ディスペンサから定期的に排水および廃棄するための手段をさらに有する、請求項28に記載の機械可読プログラム。
【請求項30】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記ディスペンサ内の混合ボールに直接導くための手段であって、それによって混合ボールと前記混合ボールの下流側に配置された前記製品流路とを洗浄する手段をさらに有する、請求項28に記載の機械可読プログラム。
【請求項31】
前記混合ボールに前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を充填してオーバフローさせることによって前記混合ボールを洗浄するための手段と、
前記混合ボールからオーバフローした流体を収集するための手段と、
前記収集した流体を選択的に導くための手段であって、それによって前記収集した流体を前記バッファ貯蔵容器に戻して前記洗浄液を再循環させるか、あるいは前記収集した流体をドレンへ戻して前記ディスペンサから除去する手段と
をさらに有する、請求項30に記載の機械可読プログラム。
【請求項32】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環が、前記ディスペンサの非使用状態の定期的な間隔で、または使用者の要求によって、自動的に実施するための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項33】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環に先立って前記製品流路を予備濯ぎするための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項34】
前記製品流路の残りの部分が前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を受け入れることができるように、前記製品流路の一部を閉鎖するための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項35】
自動牛乳ベース飲料ディスペンサであって、
牛乳ベース流体の貯蔵容器と、
前記牛乳ベース流体の貯蔵容器からの前記牛乳ベース流体の供給を確立するように構成されたインターフェース接続と、
前記牛乳ベース流体を受け取って牛乳ベース飲料を準備するように構成された混合デバイスと、
前記牛乳ベース飲料を分配するように前記混合デバイスと流体連通している飲料出口と、
前記牛乳ベース飲料を導いて前記インターフェース接続から前記混合デバイスを通して前記飲料出口へ流すように構成された飲料流路と
を有するディスペンサであって、
前記牛乳ベース流体の貯蔵容器が冷蔵を必要としない室温で維持されることを可能にするのに効果的な制御方法で、洗浄または消毒流体を、前記製品流路および前記インターフェース接続へ、または前記製品流路および前記インターフェース接続を通して、引き渡すように構成された制御可能定な置洗浄流路アセンブリをさらに有しているディスペンサ。
【請求項1】
自動食料品ディスペンサであって、
牛乳ベース流体貯蔵容器からの牛乳ベース流体の供給を確立するように構成されたインターフェース接続と、
前記牛乳ベース流体を受け取って牛乳ベース製品を準備するように構成された混合デバイスと、
前記牛乳ベース製品を分配するための、前記混合デバイスと流体連通しているノズルと、
前記牛乳ベース製品を導いて前記インターフェース接続から前記混合デバイスを通して前記ノズルへと流すように構成された製品流路と、
前記ディスペンサ内に配置される定置洗浄流路アセンブリであって、洗浄または消毒流体の供給装置、および前記洗浄または消毒流体を前記製品流路に、または前記製品流路を通して引き渡すように構成された流路を含む定置洗浄流路アセンブリと
を有する自動食料品ディスペンサ。
【請求項2】
前記洗浄または消毒流体の供給装置が、濃縮物供給装置から供給される化学洗浄濃縮物を水供給装置から供給される水と混合して前記洗浄または消毒流体として使用するための化学洗浄剤を生成することにより、前記ディスペンサ内で実現される、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項3】
前記定置洗浄流路アセンブリが、
バッファ量の前記洗浄または消毒流体を受け取るように構成されたバッファ貯蔵容器と、
前記貯蔵容器に関連付けられたループ・ラインであって、前記バッファ貯蔵容器から前記製品流路を通して前記バッファ貯蔵容器へ戻る前記流体の循環を提供するように構成されており、前記流体が流れることによって前記製品流路が洗浄されるループ・ラインと、
前記アセンブリから流体を除去するように前記アセンブリに関連付けられたドレンと
をさらに含む、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項4】
水供給装置および加熱器をさらに有し、前記水供給装置からの水を前記加熱器内で、洗浄または消毒効果を提供するのに有効な温度に加熱することにより、前記洗浄または消毒流体を生成することができる、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項5】
全定置洗浄プロセスを制御するためのタイマを含む中央コントローラをさらに有する、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項6】
制御パネルをさらに有し、前記中央コントローラが、使用者の要求に応じて前記全定置洗浄プロセスを実行するようにプログラムされている、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項7】
前記中央コントローラが、前記製品流路を通過する化学洗浄剤の1洗浄サイクルの時間制御引渡しと、それに次いで前記製品流路を通過する加熱流体の少なくとも1消毒サイクルの時間制御引渡しとを自動的に実行するようにプログラムされている、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項8】
前記中央コントローラが、前記洗浄サイクルの直前に実施される予備濯ぎサイクルを前記全定置洗浄プロセスに提供するようにプログラムされている、請求項7に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項9】
化学洗浄濃縮物を含む取外し可能容器であって、前記定置洗浄流路アセンブリ内で遮断弁に接続された取外し可能容器をさらに有し、前記遮断弁は、前記製品流路のための前記洗浄または消毒剤を準備するために、一定量の洗浄濃縮物を前記バッファ貯蔵容器に引き渡すように、また付随的に一定量の洗浄濃縮物を計量するように、前記中央コントローラによって制御される、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項10】
前記インターフェース接続が前記牛乳ベース流体貯蔵容器と係合するようになっており、前記牛乳ベース流体貯蔵容器がフレキシブル・ホース部分および適合具を含み、
前記インターフェース接続が、
流体チャンバであって、前記洗浄または消毒流体が流体チャンバへ流入するのと許容する洗浄または消毒流体入口と、前記牛乳ベース流体が流体チャンバへ流入するための製品入口と、牛乳ベース製品が流体チャンバから前記製品流路へ流出するための製品出口とを有する流体チャンバと、
前記牛乳ベース流体貯蔵容器の前記適合具を前記流体チャンバに衛生的且つ取外し可能に接続するようになっている、前記製品入口のところの接続手段と、
前記コントローラによって制御されるようになっている弁であって、前記フレキシブル・ホース部分と動作係合し、それによって前記牛乳ベース流体の流れを閉鎖ポイントで選択的に阻止する弁と、
前記閉鎖ポイントまでの前記適合具およびフレキシブル・ホース部分の洗浄を促す突起手段と
を含んでいる、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項11】
前記混合デバイスが、
前記牛乳ベース流体と、水と、成分を形成する他の飲料とを集めるように構成された混合ボールと、
前記牛乳ベース流体と、水と、成分を形成する他の飲料とを一緒に混合して前記牛乳ベース製品を形成するためのホイッパと
を含む、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項12】
前記定置洗浄流路アセンブリが、前記混合ボールと前記混合ボールの下流側に配置された前記製品流路とを洗浄するために洗浄または消毒流体を前記混合ボールに直接導くための混合ボール供給ラインをさらに含む、請求項11に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項13】
前記定置洗浄流路アセンブリが、前記混合ボール供給ラインまたは前記製品流路の一部のいずれかを選択的に開閉するように前記コントローラによって制御される1つまたは複数の弁をさらに含む、請求項12に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項14】
前記混合ボールが、該混合ボールを取り囲む外部スカートと、前記定置洗浄流路アセンブリの下流側洗浄流体排水導管に接続された流体出口とをさらに含み、
前記外部スカートが、前記混合ボールからオーバフローした流体を収集するように構成されており、
前記下流側洗浄液排水導管が、前記収集された流体を、前記洗浄または消毒流体を再循環させるために前記バッファ貯蔵容器へ、またはドレンへ、選択的に導くように構成された、請求項11に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項15】
前記ホイッパがターン・オフ・モードにあるときに、前記洗浄液が前記混合ボールからオーバフローするのを補助するように間欠的に作動するように前記ホイッパを制御することができ、また
前記ホイッパがターン・オン・モードにあるときに、前記洗浄または消毒流体が前記混合ボールおよび製品流路を通して前記ノズルへと駆動するのを補助するように前記ホイッパを制御することができる
請求項11に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項16】
前記ノズルが前記コントローラによって制御されて、
前記牛乳ベース製品が分配ゾーンへ分配される分配位置、または
前記ノズルが前記バッファ貯蔵容器と流体連通して洗浄または消毒流体を再循環させるか、あるいは洗浄流体を前記混合ボールから排水させる洗浄位置
のいずれかに位置決めされる、請求項5に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項17】
室温での運転が意図されており、且つ前記牛乳ベース流体の貯蔵容器と関連付けられた冷蔵または冷凍ユニットを含んでいない、請求項1に記載の自動食料品ディスペンサ。
【請求項18】
食料または飲料ディスペンサ内で、少なくとも1つの牛乳ベース流体との接続を確立するように構成された製品流路を自動洗浄するための方法であって、
前記ディスペンサ内で、濯ぎ、洗浄、または消毒流体を準備するステップと、
前記ディスペンサの前記製品流路を洗浄するために、前記流体を前記製品流路へ、または前記製品流路を通して、所定の速度で循環させるステップと、
前記流体を再循環させるステップと
を含む自動洗浄方法。
【請求項19】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体が、前記製品流路から、バッファ量の前記流体を受け取るバッファ貯蔵容器へ戻るようにループをなして再循環される、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項20】
リサイクルされた前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体をドレンを通して前記ディスペンサから定期的に排水および廃棄するステップをさらに含む、請求項19に記載の自動洗浄方法。
【請求項21】
前記食料または飲料ディスペンサが製品混合ボールを含み、また
前記方法が、前記混合ボール、および前記混合ボールの下流側に配置されている前記製品流路を洗浄するために、前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記混合ボールに直接導くステップをさらに含む、請求項19に記載の自動洗浄方法。
【請求項22】
前記混合ボールが、
前記混合ボールに前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体をオーバフローするまで充填するステップ、
前記混合ボールからオーバフローした流体を収集するステップ、および
前記収集した流体を選択的に導くステップであって、それによって前記収集した流体を前記バッファ貯蔵容器に戻すように導いて前記洗浄液を再循環させ、あるいは前記収集した流体を前記ドレンへ導いて前記収集した流体を前記ディスペンサから除去するステップ
によって洗浄される、請求項21に記載の自動洗浄方法。
【請求項23】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環が、前記ディスペンサの非使用状態の定期的な間隔で、または使用者の要求によって、自動的に実施される、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項24】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環に先立って前記製品流路を予備濯ぎするステップをさらに含む、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項25】
前記製品流路の残りの部分が前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を受け入れることができるように、前記製品流路の一部を閉鎖するステップをさらに含む、請求項18に記載の自動洗浄方法。
【請求項26】
牛乳ベース流体を供給するように構成された製品流路を有する自動ディスペンサのための定置洗浄システムであって、前記製品流路が、
濯ぎ、洗浄、または消毒流体のうちの少なくとも1つの液源と、
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を初期的に保持するように構成されたバッファ貯蔵容器と、
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を、前記バッファ貯蔵容器から、前記製品流路のすべてまたは一部に、あるいは前記製品流路のすべてまたは一部を通して、所望の速度で再循環させ、その後前記バッファ貯蔵容器に戻すように、ループ状に構成されている定置洗浄流路アセンブリと、
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を選択的に排水するためのドレンと、
前記定置洗浄流路アセンブリを通る前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環を時間制御するコントローラおよびタイマであって、前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記バッファ貯蔵容器へ再循環させるか、あるいは前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記ドレンへ排水するコントローラおよびタイマと
を有する定置洗浄システム。
【請求項27】
牛乳ベース製品を分配するようにディスペンサを制御するための命令を含む機械可読プログラムであって、前記ディスペンサが、インターフェース接続と、混合デバイスと、前記混合デバイスと流体連通しているノズルと、製品流路と、洗浄または消毒流体を供給するための装置および流路を含み且つ前記ディスペンサ内に配置される定置洗浄流路アセンブリとを有している機械可読プログラムにおいて、前記機械可読プログラムが、
前記ディスペンサ内に濯ぎ、洗浄、または消毒流体を準備するための手段と、
前記ディスペンサの前記製品流路を洗浄するために、前記流体を、前記製品流路へ、または前記製品流路を通して、所定の速度で循環させるための手段と、
前記定置洗浄流路を通して前記流体を再循環させるための手段と
を有する機械可読プログラム。
【請求項28】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記製品流路から、バッファ量の前記流体を受け取るバッファ貯蔵容器に戻すようにループ状に再循環させるための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項29】
リサイクルされた前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記ディスペンサから定期的に排水および廃棄するための手段をさらに有する、請求項28に記載の機械可読プログラム。
【請求項30】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を前記ディスペンサ内の混合ボールに直接導くための手段であって、それによって混合ボールと前記混合ボールの下流側に配置された前記製品流路とを洗浄する手段をさらに有する、請求項28に記載の機械可読プログラム。
【請求項31】
前記混合ボールに前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を充填してオーバフローさせることによって前記混合ボールを洗浄するための手段と、
前記混合ボールからオーバフローした流体を収集するための手段と、
前記収集した流体を選択的に導くための手段であって、それによって前記収集した流体を前記バッファ貯蔵容器に戻して前記洗浄液を再循環させるか、あるいは前記収集した流体をドレンへ戻して前記ディスペンサから除去する手段と
をさらに有する、請求項30に記載の機械可読プログラム。
【請求項32】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環が、前記ディスペンサの非使用状態の定期的な間隔で、または使用者の要求によって、自動的に実施するための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項33】
前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体の循環に先立って前記製品流路を予備濯ぎするための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項34】
前記製品流路の残りの部分が前記濯ぎ、洗浄、または消毒流体を受け入れることができるように、前記製品流路の一部を閉鎖するための手段をさらに有する、請求項27に記載の機械可読プログラム。
【請求項35】
自動牛乳ベース飲料ディスペンサであって、
牛乳ベース流体の貯蔵容器と、
前記牛乳ベース流体の貯蔵容器からの前記牛乳ベース流体の供給を確立するように構成されたインターフェース接続と、
前記牛乳ベース流体を受け取って牛乳ベース飲料を準備するように構成された混合デバイスと、
前記牛乳ベース飲料を分配するように前記混合デバイスと流体連通している飲料出口と、
前記牛乳ベース飲料を導いて前記インターフェース接続から前記混合デバイスを通して前記飲料出口へ流すように構成された飲料流路と
を有するディスペンサであって、
前記牛乳ベース流体の貯蔵容器が冷蔵を必要としない室温で維持されることを可能にするのに効果的な制御方法で、洗浄または消毒流体を、前記製品流路および前記インターフェース接続へ、または前記製品流路および前記インターフェース接続を通して、引き渡すように構成された制御可能定な置洗浄流路アセンブリをさらに有しているディスペンサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2006−512642(P2006−512642A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−562711(P2004−562711)
【出願日】平成15年12月8日(2003.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2003/013896
【国際公開番号】WO2004/058020
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年12月8日(2003.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2003/013896
【国際公開番号】WO2004/058020
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
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