説明

容器及び把持具

【課題】使用者に煩雑な作業を強いることなく、成形が容易な容器及び把持具を提供する。
【解決手段】容器1は、内容物5を収容する容器本体2と、容器本体2と一体的で離脱自在に設けられ、内容物5を把持可能な片部3と、を備え、使用者は片部3を用いて手、指等を汚さずに内容物5を取り扱うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物を把持可能な片部を備える容器と、所定の物体を把持する把持具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の容器として、特許文献1に記載のものが知られている。この容器は袋状であり、袋上部を切り取ると同時にそれ全体を覆っていたビニールもはがれ、さらにそれを3つの円筒に分割し、親指、人指し指、中指にはめることにより、指は清潔に汚さずに菓子類を食べることが可能である、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3016116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の容器では、切り取られた袋上部を指ごとに分割しなければならず、使用者に煩雑な作業を強いることとなる。また、一端が閉塞され、他端が開放された円筒を、袋上部に3つ連続的に形成せねばならず、これを成形することは困難である。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、使用者に煩雑な作業を強いることなく、成形が容易な容器及び把持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明では、内容物を収容する容器本体と、前記容器本体と一体的で離脱自在に設けられ、前記内容物を把持可能な片部と、を備える容器が提供される。
【0007】
上記容器において、前記片部は、長尺であり、長手方向中央に形成された曲げ部と、長手方向両端に形成された把持部と、を有してもよい。
【0008】
上記容器において、前記片部は、前記把持部の下縁に、長手方向外側へ向かって上方へ傾斜する下縁傾斜部を有してもよい。
【0009】
上記容器において、前記片部は、長手中央へ向かって上方へ傾斜する中央側傾斜部を有してもよい。
【0010】
上記容器において、前記片部の前記把持部は、指を挿入可能な挿入部を含んでもよい。
【0011】
上記容器において、前記片部は、前記曲げ部が曲げられた状態から、長手方向両端を拡げる方向へ付勢する付勢部を有してもよい。
【0012】
上記容器において、前記片部は、前記容器本体よりも硬くてもよい。
【0013】
上記容器において、前記片部を前記容器本体から離脱させると、前記容器本体が開封されてもよい。
【0014】
上記容器において、前記容器本体は、内部が密閉されていてもよい。
【0015】
上記容器において、前記容器本体は、上部に開口部を有し、前記片部は、前記開口部に沿って設けられてもよい。
【0016】
また、前記目的を達成するため、本発明では、長尺であり、長手方向中央に形成された曲げ部と、長手方向両端に形成された把持部と、を有する把持具が提供される。
【0017】
上記把持具において、前記把持部の下縁に、長手方向外側へ向かって上方へ傾斜する下縁傾斜部を有してもよい。
【0018】
上記把持具において、長手中央へ向かって上方へ傾斜する中央側傾斜部を有してもよい。
【0019】
上記把持具において、前記把持部は、指を挿入可能な挿入部を含んでもよい。
【0020】
上記把持具において、前記曲げ部が曲げられた状態から、長手方向両端を拡げる方向へ付勢する付勢部を有してもよい。
【0021】
上記把持具において、前記曲げ部は、複数の折り曲げ部を含んでもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、使用者に煩雑な作業を強いることなく、成形を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す開封前の状態の容器の外観斜視図である。
【図2】開封した状態の容器の外観斜視図である。
【図3】把持具の正面図である。
【図4】把持具を折り曲げて載置した状態の外観斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す開封前の状態の容器の外観斜視図である。
【図6】開封した状態の容器の外観斜視図である。
【図7】変形例を示すものであり、(a)は把持具の正面図、(b)はテーブル等に載置した状態の把持具の外観斜視図である。
【図8】変形例を示すものであり、(a)は把持具の正面図、(b)はテーブル等に載置した状態の把持具の外観斜視図である。
【図9】変形例を示すものであり、片部を利用して容器を閉じた状態を示す説明図である。
【図10】変形例を示すものであり、(a)は把持具の正面図、(b)はテーブル等に載置した状態の把持具の外観斜視図である。
【図11】変形例を示すものであり、(a)〜(c)はそれぞれ把持具の一部正面図である。
【図12】本発明の第3の実施形態を示す容器の正面説明図である。
【図13】片部の断面説明図であり、(a)は未装着の状態を示し、(b)は装着された状態を示す。
【図14】変形例を示す容器の斜視説明図であり、(a)は未開封の状態、(b)は開封された状態を示す。
【図15】本発明の第4の実施形態を示す容器の外観斜視図である。
【図16】本発明の第5の実施形態を示す容器の外観斜視図である。
【図17】本発明の第6の実施形態を示す容器の外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1から図4は本発明の第1の実施形態を示すものであり、図1は開封前の状態の容器の外観斜視図、図2は開封した状態の容器の外観斜視図、図3は把持具の正面図、図4は把持具を折り曲げて載置した状態の外観斜視図である。
【0025】
図1に示すように、容器1は、袋状の容器本体2と、容器本体2と一体的で離脱自在に設けられた片部3と、を備えている。容器本体2は、1枚のシートにより形成されている。容器本体2は、上端及び下端にシートが重ねられる合わせ部21を有している。
【0026】
片部3は、容器本体2の上下中央に左右に延びて設けられ、容器本体2よりも硬く形成されている。本実施形態においては、片部3は、容器本体2よりも剛性の高い材料から形成される。片部3は、容器本体2に設けられた状態で容器本体2の内部を密閉する。
【0027】
図1に示すように、片部3は、片部3及び容器本体2と接着されている粘着シート4により全面的に覆われる。図2に示すように、粘着シート4を容器本体2から引き剥がすことにより、粘着シート4とともに片部3を容器本体2から離脱させ、容器本体2を開封することができる。開封時、容器本体2には開封孔22が形成される。本実施形態においては、容器本体2には、例えばポテトチップス等の菓子類5が収容されている。
【0028】
図3に示すように、片部3を粘着シート4から剥がすことにより、内容物としての菓子類5を把持する把持具として使用することができる。
【0029】
片部3は、左右に長尺であり、長手方向中央に形成された折り曲げ部31と、長手方向両端側に形成された把持部32と、を有する。本実施形態においては、把持部32は、先端へ向かって先細りに形成される。具体的には、把持部32は、先端へ向かって上方へ傾斜する下縁傾斜部33を有する。そして、使用者は、把持部32の長手方向内側をつまむことにより、図4に示すように、片部3を折り曲げた状態とすることができる。本実施形態においては、片部3は、指等でつまんで両側の把持部32を接触させるまで深く折り曲げて弾性変形させても、指等を離して負荷を解除すると、その弾性力により、内容物を把持可能な程度にまで各把持部32が自動的に離隔する。
【0030】
以上のように構成された容器1によれば、袋の開封とともに使用者に把持具を提供することができる。ここで、片部3を容器本体2よりも硬く形成したので、容器本体2の開封を的確に行うことができる。そして、使用者は、片部3を利用することで、手、指等を汚すことな菓子類5を把持することができる。
【0031】
ここで、使用者は、片部3を分割等することなくそのまま把持具として用いることができるので、従来のように煩雑な作業を強いられることはない。また、片部3の分割等を考慮した形状をとる必要がないので、容器1を簡単容易に成形することができる。
【0032】
菓子類5が表面に油や調味料が付着したものである場合、従来、使用者は手、指の汚れをティッシュ等により繰り返し拭き取らなければならず、例えばパーソナルコンピュータの作業など、手、指等を利用した作業を中断しなければならなかった。また、汚れた手、指等によりキーボード、リモートコントローラ等の道具を触ることにより、当該道具が間接的に汚損され不衛生であった。しかしながら、本実施形態の片部3を用いることにより、作業を中断する必要はなくなるし、道具が汚損されることもなく、実用に際して極めて有利である。
【0033】
また、把持部32に下縁傾斜部33を設けたことにより、図4に示すように、把持部32をテーブル等に載置してもテーブルと接触することはなく、把持部32を清潔に保つことができる。さらに、片部3に折り曲げ部31を予め形成しておくことにより、使用者は両端側の把持部32が会合する位置で片部3を折り曲げることができる。
【0034】
図5及び図6は本発明の第2の実施形態を示すものであり、図5は開封前の状態の容器の外観斜視図、図6は開封した状態の容器の外観斜視図である。
【0035】
図5に示すように、容器101は、袋状の容器本体2と、容器本体2と一体的で離脱自在に設けられた片部103と、を備えている。容器本体2は、下端にのみ合わせ部21が形成され、上端には片部103が設けられている。
【0036】
片部103は、容器本体2の上端の左右にわたって設けられ、容器本体2よりも硬く形成されている。容器本体2のシート材は、連続的に片部103の表面をなしており、片部103の芯材を覆っている。すなわち、片部103は、芯材を利用した容器本体2の合わせ部ということもできる。
【0037】
片部103は、長手方向中央に形成された曲げ部131と、長手方向両端側に形成された把持部132と、を有する。本実施形態においては、把持部132は、先端へ向かって先細りに形成される。具体的には、把持部132は、先端へ向かって上方へ傾斜する下縁傾斜部133を有する。図5に示すように、片部103は、上下が逆さの状態で容器本体2に設けられている。本実施形態においても、片部103は、深く折り曲げて弾性変形させても、内容物を把持可能な程度にまで各把持部132が自動的に離隔する。
【0038】
以上のように構成された容器101は、図6に示すように、容器本体2と片部103の境界に剪断方向の力を加えることにより、境界にてシートが裂かれていき、片部103が容器本体2から離脱するとともに、容器本体2が開封される。本実施形態においては、開封時に、容器本体2の上端に開封孔122が形成される。
【0039】
この容器101によっても、袋の開封とともに使用者に把持具を提供することができる。ここで、片部103を容器本体2よりも硬く形成したので、容器本体2の開封を的確に行うことができる。そして、使用者は、片部103を利用することで、手、指等を汚すことな菓子類5を把持することができる。尚、片部103は、容器101の外表面をなしていることから、表面を保護シートにより被覆して表面に汚れが付着しないようにおき、保護シートを剥がすことで使用可能とするようにしてもよい。
【0040】
また、把持部132に下縁傾斜部133を設けたことにより、把持部132をテーブル等に載置してもテーブルと接触することはなく、把持部132を清潔に保つことができる。さらに、片部103に曲げ部131を予め形成しておくことにより、使用者は両端側の把持部132が会合する位置で片部103を折り曲げることができる。
【0041】
尚、把持具としての片部3,103の形状は、例えば図7から図10に示すように、内容物、使用用途等に応じて適宜変更することができる。図7の片部203は、長手方向中心の谷折り部231aと、谷折り部231aと長手方向に離隔して一対の山折り部231bと、が形成されている。このように、折り曲げ箇所を複数とすることにより、深く折り曲げられた後に各把持部232を確実に離隔させることができる。例えば、片部203の材質が比較的柔らかく折り曲げ後に各把持部232を十分に離隔させ難い場合、把持する内容物が大きいために把持部232を比較的大きく離隔させておきたい場合等に有利である。
【0042】
また、この片部203は、片部3,103と同様に下縁傾斜部233を有し、長手方向両端には波状部234が形成されている。図7に示すように、波状部234は、長手方向外側へ向かって凸の湾曲形状を連続的に複数有しており、内容物の把持に効果的である。
【0043】
さらに、片部203は、下縁傾斜部233の長手方向中央側端部から長手方向中央へ向かって、長手中央へ向かって上方へ傾斜する中央側傾斜部235を下縁に有する。図7(a)においては、中央側傾斜部235は、山折り部231bの下端まで形成される。この中央側傾斜部235により、図7(b)に示すように、片部203を載置した状態で、長手方向両端側が斜め上向きとなり、把持部232を載置されている面から大きく離隔させることができる。
【0044】
尚、この片部203は、山折り部231bと谷折り部231aが形成されていることから、山折り部231bと谷折り部231aの間の下縁部分には、中央側へ向かって下方へ傾斜する補助傾斜部236を有する。図7(b)に示すように、補助傾斜部236は、片部203が各折り部231a,231bで折り曲げられた状態で、中央側傾斜部235と位置が重なるよう形成されている。
【0045】
また、図8に示すような片部303とすることもできる。図8(a)に示すように、この片部303は、長手方向中央に曲げ部331が形成される。そして、図8(b)に示すように、使用時に曲げ部331を湾曲させることにより、把持部332を利用して内容物を把持することができる。この片部303は、曲げ部331をなす長手方向中央の区間は、幅寸法が一定に形成され、曲げられた際に特定箇所に応力が集中しないようになっている。
【0046】
また、片部303は、片部3,103と同様に下縁傾斜部333を有し、長手方向両端には湾曲部334が形成されている。図8(a)に示すように、湾曲部334は、長手方向外側へ向かって凸部の湾曲形状をなしている。さらに、片部303は、先端へ向かって上方へ傾斜する上縁傾斜部335を、上縁に有する。
【0047】
また、片部303は、長手方向に一対の係合部としての切り込み336a,336bを有する。図8(a)では、長手方向一方の下端側に切り込み336aが形成されるとともに、長手方向他方の上端側に切り込み336bが形成されている。そして、これらの切り込み336a,336bを噛み合わせることにより、図9に示すように容器本体2を閉じることができる。尚、この係合部の位置及び形状は任意に変更することができ、要は長手方向に一対の係合部が互いに係合すると容器本体2が閉じられればよい。
【0048】
また、図10に示すような片部403とすることもできる。図10(a)に示すように、この片部403は、第1及び第2の実施形態と同様に、長手方向中央に折り曲げ部431が形成され、長手方向両端側が把持部432をなし、把持部432の下縁に下縁傾斜部433を有する。そして、折り曲げ部431を挟んで一対のクッション部439が形成されている。
【0049】
この付勢部としてのクッション部439は、弾性材料からなり、図10(b)に示すように、片部403が深く折り曲げられると各把持部432を離隔させるよう付勢力を片部403へ付与する。これにより、片部403が深く折り曲げられた後に各把持部432を確実に離隔させることができる。例えば、片部403の材質が比較的柔らかく折り曲げ後に各把持部432を十分に離隔させ難い場合、把持する内容物が大きいために把持部432を比較的大きく離隔させておきたい場合等に有利である。さらに、片部403は、長手方向両端に形成された湾曲部434を有し、中央側傾斜部435が折り曲げ部431まで形成されている。
【0050】
さらにまた、図11(a)〜(c)に示すように、片部の長手方向両端を形成してもよい。図11(a)は、把持部532の先端に、内容物を刺すための刺し部534を形成したものである。尚、把持部532の下縁には下縁傾斜部533が形成されている。
【0051】
図11(b)は、把持部632に折り目638を形成し、把持部632を立体的に形成することにより、把持部632を全体的に凹状としたものである。これにより、内容物を掬うことができる。尚、把持部632の下縁には下縁傾斜部633が形成され、先端には湾曲部634が形成されている。
【0052】
図11(c)は、把持部732に折り目738を形成するとともに、先端には刺し部734b及び波状部734aを形成したものである。これにより、内容物を掬うことも刺すこともできるし、効果的に把持することもできる。尚、把持部732の下縁には下縁傾斜部733が形成されている。
【0053】
図12及び図13は本発明の第3の実施形態を示し、図12は容器の正面説明図、図13は片部の断面説明図である。
【0054】
図12に示すように、容器801は、袋状の容器本体2と、容器本体2と一体的で離脱自在に設けられた片部803と、を備えている。容器本体2は、上端に合わせ部21が形成され、下端には片部803が設けられている。容器本体2と片部803の境界には、切り込み804が形成されている。
【0055】
片部803は、容器本体2の下端の左右にわたって設けられる。容器本体2のシート材は、連続的に片部803をなしており、片部803の左右両端側には、シート材が合わせられる第1合わせ部821が設けられる。第1合わせ部821は、長手方向両端にて上下にわたって形成され、長手方向中央へ向かって下端寄りに細くなっていく。これにより、図13(a)に示すように、片部803の両端には、袋状の指挿入部833が形成される。
【0056】
また、片部803の上部には、左右にわたって第2合わせ部822が形成されている。これにより、図13(b)に示すように、親指と人差し指を指挿入部833へ挿入して、容器801の内容物を把持することができる。この場合、片部803の上部両端側が把持部832をなす。
【0057】
また、図14に示すように、容器本体2の左右両端に合わせ部21が形成され、上端に片部803を形成することも可能である。この場合、図14(a)に示すように、片部803の長手方向両端に半包囲部が形成されるようにし、図14(b)に示すように、半包囲部を利用して指挿入部とすると便利である。
【0058】
図15は、本発明の第4の実施形態を示す容器の外観斜視図である。
図15に示すように、容器901は、直方体形状の箱状に形成される容器本体902と、容器本体902を開封するための開封部921と、開封部921と隣接して形成された片部903と、を有する。本実施形態においては、開封部921は、容器本体の上面と一側面にかけて形成され、切り込みにより形づくられている。容器901には、内容物として菓子類が収容されている。尚、菓子類は、容器901内にて可撓性を有する袋等に収容されていてもよい。
【0059】
片部903は、開封部921の下端と連続的に形成される。片部903は、開封部921と同様に、切り込みによって形づくられており、容器本体902から切り離すことができる。片部903の形状は、第1及び第2の実施形態と同様である。
【0060】
図16は、本発明の第5の実施形態を示す容器の外観斜視図である。
図16に示すように、容器1001は、直方体形状の箱状に形成される容器本体1002と、容器本体1002を開封するための開封部1021と、開封部1021の内部に形成された片部1003と、を有する。本実施形態においては、開封部1021は、容器本体の複数の側面にわたって水平方向へ延びるよう形成され、切り込みにより形づくられている。容器1001には、内容物として菓子類が収容されている。尚、菓子類は、容器1001内にて可撓性を有する袋等に収容されていてもよい。
【0061】
片部1003は、水平方向へ延びる開封部1021の一部区間を利用して形成される。片部1003は、切り込みによって形づくられており、開封部1021から切り離すことができる。片部1003の形状は、第1及び第2の実施形態と同様である。
【0062】
図17は、本発明の第6の実施形態を示す容器の外観斜視図である。
図17に示すように、容器1101は、上方を開放した箱状の容器本体1102と、容器本体1102の上端に設けられた片部1103と、を有する。容器本体1102には、例えばフライドポテトが収容される。片部1103は、容器本体1102の開口1102に沿って形成され、切り込みにより形づくられている。片部1103の形状は、第1及び第2の実施形態と同様である。
【0063】
尚、前記各実施形態においては、容器に食べ物が収容されているものを例示したが、本発明の内容物は食べ物に限定されるものでなく、例えば汚物、高温又は低温の物体等であってもよい。また、片部は、内容物を容器から取り出す場合でなく、内容物を容器へ収容する場合に使用するものであってもよい。例えば、ペット等の汚物や使用後のたばこを収容する容器の場合は、内容物を容器へ収容するために把持具を用いることとなる。また、例えば、開封前は容器にペットの餌を収容し、開封後は容器をペットの汚物入れとして使用する場合、把持具は餌及び汚物の把持に用いられることとなる。さらには、片部は、容器の開封時だけでなく、容器の再度の密封に用いるようにしてもよい。
【0064】
さらに、内容物や使用用途に応じて、把持部に滑り止めの部分を形成してもよい。滑り止めは、内容物が当接する側の面と、指が当たる当接する側の面の少なくとも一方に形成することができる。例えば、片部が指に対しても内容物に対しても滑り易い材質である場合には、内容物側と指側の面の両方に滑り止めを形成しておけばよい。滑り止めは、例えば、片部の表面を粗面加工したり、片部の表面に粘着性の高い材料を塗布したり、片部の表面に突起を形成したりすることにより形成することができる。
【0065】
以上、本発明の代表的と思われる実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものではなく、具体的な細部構造等について適宜に変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0066】
1 容器
2 容器本体
3 片部
4 粘着シート
5 菓子類
101 容器
103 片部
203 片部
303 片部
403 片部
801 容器
803 片部
901 容器
902 容器本体
903 片部
1001 容器
1002 容器本体
1003 片部
1101 容器
1102 容器本体
1103 片部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する容器本体と、
前記容器本体と一体的で離脱自在に設けられ、前記内容物を把持可能な片部と、を備える容器。
【請求項2】
前記片部は、長尺であり、長手方向中央に形成された曲げ部と、長手方向両端に形成された把持部と、を有する請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記片部は、前記把持部の下縁に、長手方向外側へ向かって上方へ傾斜する下縁傾斜部を有する請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記片部は、長手中央へ向かって上方へ傾斜する中央側傾斜部を有する請求項3に記載の容器。
【請求項5】
前記片部の前記把持部は、指を挿入可能な挿入部を含む請求項3または4に記載の容器。
【請求項6】
前記片部は、前記曲げ部が曲げられた状態から、長手方向両端を拡げる方向へ付勢する付勢部を有する請求項3から5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
前記曲げ部は、複数の折り曲げ部を含む請求項2から6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記片部は長手方向に一対の係合部を有し、各係合部が互いに係合すると容器本体が閉じられる請求項2から7のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
前記把持部には滑り止めが形成されている請求項2から8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
前記片部は、前記容器本体よりも硬い請求項1から9のいずれか1項に記載の容器。
【請求項11】
前記片部を前記容器本体から離脱させると、前記容器本体が開封される請求項1から10のいずれか1項に記載の容器。
【請求項12】
前記容器本体は、内部が密閉されている請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記容器本体は、上部に開口部を有し、
前記片部は、前記開口部に沿って設けられる請求項1から12に記載の容器。
【請求項14】
長尺であり、
長手方向中央に形成された曲げ部と、
長手方向両端に形成された把持部と、を有する把持具。
【請求項15】
前記把持部の下縁に、長手方向外側へ向かって上方へ傾斜する下縁傾斜部を有する請求項14に記載の把持具。
【請求項16】
長手中央へ向かって上方へ傾斜する中央側傾斜部を有する請求項15に記載の把持具。
【請求項17】
前記把持部は、指を挿入可能な挿入部を含む請求項14から16のいずれか1項に記載の把持具。
【請求項18】
前記曲げ部が曲げられた状態から、長手方向両端を拡げる方向へ付勢する付勢部を有する請求項14から17のいずれか1項に記載の把持具。
【請求項19】
前記曲げ部は、複数の折り曲げ部を含む請求項14から18のいずれか1項に記載の把持具。
【請求項20】
長手方向に一対の係合部を有し、各係合部が互いに係合すると容器本体が閉じられる請求項14から19のいずれか1項に記載の把持具。
【請求項21】
前記把持部には滑り止めが形成されている請求項14から20のいずれか1項に記載の把持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−173598(P2011−173598A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37251(P2010−37251)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(310004286)
【Fターム(参考)】