対象物を二次元的に移動させるのに滑車を利用した取り付け装置およびそれに関連する方法
本発明の実施態様はプラットフォームの両側と連結する支持ラインを使い、対象物を二次元空間を通して移動させる。このラインはプラットフォームのY軸移動とZ軸移動を制御し、YZ移動ラインと呼ばれる。YZ移動ラインの一部を変位させることにより、プラットフォームの縦的変位の移動が可能となる。プラットフォームによりカバーされる領域ではZ軸の変位は横的移動とは実質的に独立に生じるので、複雑なコンピューター制御システムを使う必要はない。Z軸モーター、Y軸モーター、視覚表示エレメント、そして適宜使用される他のマルチメディア装置を配置および支持する取り付けビームもプラットフォームとは独立に配置される。さらにラインは1点で制御されるので、離れた位置のモーターや電気ケーブルは必要ではない。従って、外部の動力を必要とする装置や自らの動力を有しワイヤレス信号を使って操作される装置など、多種類の有用な対象物を取り付けプラットフォームに取り付けることが可能である。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は「System and Method for Moving Objects within Two-Dimensional Space(二次元空間内の対象物を移動させるための装置および方法)」と題して2003年10月25日に出願された米国特許出願第10/605,778号の一部継続出願の一部であり、その明細書を参考としてここに組み込むものである。本出願は「A Mounting System Reeved To Move An Object In 2-D And Methods Relating to Same(対象物を2-D的に移動させるのに滑車を利用した取り付け装置およびそれに関連する方法)」と題された米国特許出願第10/709,918号の継続出願であり、その明細書を参考としてここに組み込むものである。
【技術分野】
【0002】
ここで述べる発明の実施態様は架空ケーブルレール装置の分野に関している。さらに詳しくは、これらの実施態様は二次元空間内の対象物を動かすことができる。
【背景技術】
【0003】
架空ケーブルレール装置は対象物を輸送する架空のケーブルまたはラインに基づく装置である。既存のケーブルレール装置は、対象物の移動を容易にするため、大規模に固定された構造および/または複雑な制御装置に依存している。これらの装置はコントロールの簡便性、コンパクトな貯蔵、輸送の簡便性、速度、積載負荷性、伸張性、保守性およびプラットフォームの安定性を十分満足に実現していない。
【0004】
空間を移動する対象物の経路を記述するのに複数の座標が使用可能である。本文書は縦方向と横方向を表すのにそれぞれZ軸とY軸という用語を用いる。
【0005】
特許文献1ではラインに沿って移動する装置が記述されている。ラインに沿って移動する機構のなかでZ軸変位を変更する機構は存在しない。装置は自走式であり重い。
【0006】
特許文献2ではケーブルに沿ってカメラを移動させる装置が記述されている。装置はカメラだけでなく写真撮影する人を運べるほど安全でなければならない。装置は効果を上げるのに必要なZ軸変位の量に限界がある。
【0007】
特許文献3では点Aから点Bまでのケーブルレールが記述されている。装置にはZ軸を降下する手段として棒の配置以外何の手段も備わっていない。構造物を支持している棒は地上の対象物を避けるため一定の高さに置かれている。
【0008】
特許文献4ではハイラインを支持するために風船を使った装置が記述されている。物品はハイラインに沿って運搬される。風船は上下可能であるが、閉鎖された環境やスタジアムでは観客の視野を遮るので扱いにくい。さらに風船は表面積が大きく急激な横の動きが難しいので、運搬速度はかなり遅い。
【0009】
特許文献5ではすべての制御が手動式であり、従って支持対象物の移動弧を制御する手段を持たない装置が記述されている。さらにメッセージの伝達や広告手段も一切考慮されておらず、支持対象物の安定性がほとんど考慮の対象とはならない産業での使用が意図されているようである。
【特許文献1】米国特許第6,199,829号明細書
【特許文献2】米国特許第5,113,768号明細書
【特許文献3】米国特許第4,864,937号明細書
【特許文献4】米国特許第6,145,679号明細書
【特許文献5】仏国特許第992,069号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つまたはそれ以上の実施態様ではライン(例えばロープやケーブルなどの機構)を使って対象物を二次元空間内で移動させる取り付け装置が考慮されており、そういうラインは取り付けビームの近くに適宜滑車を備えており、プラットフォーム(移動対象物を含む場合もある)の両側で連結されている。取り付けビームと連結されている場合もあるこういうラインはプラットフォームのY軸とZ軸の両方を制御し、YZ移動ラインと呼ばれる。浮揚性のある実施態様はプラットフォームを浮揚装置と連結することにより形成できる(架空ベースの実施態様では風船、水中ベースの実施態様では浮き、または空間ベースの実施態様では強磁性材)。
【0011】
Z軸モーターを使ってYZ移動ラインの一部を変位させると、プラットフォームのZ軸上の移動が可能になる。しかし本発明の詳細な説明のセクションで詳しく説明するように、移動の実際の経路は曲線になる。Y軸モーターにより装置の滑車輪を使ってYZ移動ラインを動かせば、プラットフォームのY軸上の移動が可能になる(Z軸同様、移動の実際の経路は曲線になる)。プラットフォームによりカバーされる領域ではZ軸の変位はY軸移動とは実質的に独立に生じ、Y軸変位はZ軸移動とは実質的に独立に生じるので、コンピューター制御が使用される場合でも複雑なコンピューター制御装置は必要ではない。これはY軸モーターを回転させることにより、対象物を所定の支持構造物から引き離すことができることを意味する。ただしその場合、対象物が支持構造物間の経路の中間でわずかに縦に変位する場合があり、その程度はZ移動装置によりシステムに投入されるラインの量次第で増減する。装置内のラインが例えばスタジアムの経路に沿って移動するようにその量が設定されている場合は、オペレーターの介入なしに上昇しスタジアムの輪郭に沿って移動するように対象物を形成できるのであるから(例えば対象物が各支持構造物の近くにある場合)、制御はわずかで済む。対象物からのラインの量が各支持構造物から同じである場合(すなわち対象物がカバーされる領域の中間にある場合)は対象物の縦の移動はZ軸に沿って行なわれ、対象物が支持構造物の近くにある場合はわずかに曲線を描く。移動の縦エレメントはカバーされる領域の中間かつ最も深い位置で使用されるのがふつうであるから、こういう種類の縦移動には横的調整はふつう必要ではない。言い換えると、装置のZ軸エレメントは、わずかで予測可能な横的移動はいくらか存在する場合があるけれども対象物の上下移動を制御し、一方装置のY軸エレメントは、わずかで予測可能な縦的変位はいくらか存在する場合があるけれども支持構造物間の対象物の移動を制御する。
【0012】
制御がわずかで済む以外に、ラインの制御が1点で可能であるから、離れた位置のモーターや電気ケーブルも必要ではない。外部の動力を必要とする装置や自らの動力を有しワイヤレス信号を使って操作される装置など、多種類の有用な対象物を取り付けプラットフォームに取り付けることが可能である。従って、プラットフォームを移動させれば対象物も移動する。本文書で使用されるプラットフォームおよび対象物という用語は一般的に互換性を有している。本文書で使用されるラインと言う用語にはケーブルや対象物の懸架に適した他のエレメントなどが含まれる。
【0013】
プラットフォームをZ軸方向に偏ることなくY軸方向に沿って直線的に進行させるため、本発明の1つまたは複数の実施態様ではコンピューター制御装置の使用も考慮している。こういう制御装置はプラットフォームが支持端から変位するのを考慮に入れ、Y軸移動中にZ軸変位を調整する。その結果プラットフォームは三次元空間を直線状に進行できる。弧を描く経路が容認されない場所で本発明の実施態様を使用する場合には、この点が重要になる場合がある。
【0014】
プラットフォームから離れた位置にある1点から1つのラインだけを操作する2軸移動構造を作成することにより、大型モーターの使用や短い動力ケーブルを大型発電機や適宜使用される制御コンピューター近くに配置することが可能となる。保守は1つの場所で容易に行なわれる。システム内のZ移動装置にはZ軸移動を増加させるように配置された滑車を利用することも可能であり、ラインの代わりにレバー、支点、水力作動装置、電力作動装置、あるいは他の装置を使って構成することも可能である。
【0015】
ラインを駆動するために地上あるいはその近くの1つの支持点に取り付けられたモーターを使って、対象物をY軸およびZ軸に沿って移動させる装置を構成することも可能である。本発明のある実施態様では発電機に接続されたモーターを使用するが、動力が容易に入手可能な場所で使用される他の実施態様では標準のユーティリティ電力を使用しても良い。本発明の実施態様に使用される発電機はプラットフォームに要求されている速度を達成するのに必要な大きさであって良い。装置に使用される滑車輪には高速ベアリングを含んでいても良いし、脱線を防止し装置の安全度を高めるためラインを制御する構成になっていても良い。モーターに取り付けられているドライブプーリは滑りを防止するためラインを把持する溝を含んでいる。既知のどのようなライン駆動手段でも溝付きプーリの代わりに使用できる。
【0016】
本開示目的では、モーターと言う用語はドライブプーリまたはドラムウインチに接続されたモーターを意味する。モーターはラインを実際に移動させるため数多くの付属装置のうちいずれかを駆動しなければならないのは当業者には周知であるので、この仮定条件は実例として記述されたにすぎない。
【0017】
長いラインを使用し接続点または支持構造物を移動させることにより、装置はあらゆる大きさに拡大可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施態様は、対象物を二次元的に移動させるのに滑車を利用した取り付け装置およびそれに関連する方法に関している。以下の説明では、本発明の実施態様をさらに詳しく理解していただくために数多くの具体例が詳細に示されている。しかし本文書に記載されている詳細な具体例をすべて組み込まなくても本発明が実行可能であることは、通常の技術を身に付けた熟練工には明らかである。本文書に使用されている数学基準は近似値であり、ある場合には本発明の目的機能を実現するのに必要な程度変更可能である。ある場合には、本発明の目的を曖昧にしないように通常の技術を身に付けた当業者に周知の事実である具体的な特徴、量、寸法などは詳細には記述されていない。本発明の具体例が本文書に説明されていたとしても、特許請求の範囲およびそれと同等の内容の全範囲が本発明の境界を明確にするものであることをご了解いただきたい。
【0019】
本文書で使用されるラインと言う用語は、ケーブルや本文書記載の使用方法に適応可能な他の弾力性のあるエレメントも意味する。さらにY軸またはZ軸移動に関連して使用される経路と言う用語は曲線経路を含む場合もあり、直線経路だけに限定されるものではない。例えばZ軸またはY軸関連として記述されるシステム・エレメントはそれぞれの軸に関連した主要制御運動を行なうが、その中には曲線経路も含まれる。例えばZ運動装置は実際には移動対象物にY軸運動をいくらか導入する場合があるし、その逆もあり得る。従ってZ軸移動とY軸移動と言う用語は主にそれぞれZ軸とY軸にある対象物の移動について言及するものであるが、実際の経路は移動対象物がシステムのどこにあるか、そしてどういう移動を行なっているかに依存しながら曲線を描く場合もある。例えばプラットフォームの移動のZ経路は、プラットフォームが2つの支持構造物から等距離にある場合はZ軸の方向とほぼ同一である。プラットフォームが支持構造物の1つの近くにある場合は、Z移動装置が機能するプラットフォームの経路はわずかに曲線を描く。システム内のラインの量が可能な限り最高の高さを対象物に提供するように設定されている場合は、支持構造物間の経路はほぼ直線となる。
【0020】
空間を移動する対象物の経路を記述するのに、座標はいくらでも使用できる。本文書では縦方向と横方向を示すのにそれぞれZ軸とY軸と言う用語が使用される。システム内のラインの量が一定に保たれている場合は、本発明の実施態様によって動かされる対象物の上下経路は正確に縦のZ軸に従うようには要求されていないし、対象物の支持構造物間の経路は対象物の移動に伴って正確に横のY軸に従う場合もあれば従わない場合もある。一般的に言って、所定の量のラインがシステムに投入される場合は、一次近似によれば、本発明の実施態様によって動かされる対象物の支持構造間の経路は、支持構造物の下およびそれらの間に描かれる楕円形の一部である。システム内のラインの量が増えれば、対象物が描く支持構造物間の経路は円に近くなるか中央部でくぼんだ形になる。こういう特徴は図2に示されている。システム内のラインの量がプラットフォームを2つの支持構造物の最上部間のライン上に維持している場合は、支持構造物間の経路は直線に近いきわめて平らな楕円形になる。各支持構造物から対象物へのラインの量が同じである場合、2つの支持構造物の高さが同じであれば、対象物の上下経路はZ軸に従う。1つの支持構造物から対象物へのラインの量が他の支持構造物からの量よりも大きい場合、対象物の上下経路はZ軸に平行な直線経路には従わず、より近い支持構造物の方へ曲がった曲線を描く。本発明の実施態様により動かされる対象物の移動は直線であるように要求されてはいないが、Z移動関連エレメントとY軸移動エレメントは多少曲線を描く場合があったとしても主にそれぞれの軸に沿って移動するのであるから、本発明はそういうエレメントを使って記述した方がはるかに簡便である。
【0021】
本発明の実施態様は1つのラインを使って対象物を二次元を通して移動させる。ラインはプラットフォームの両側と連結しており、プラットフォームかZ移動装置のいずれかに取り付けられている。ラインはモーターにより駆動され、対象物を含んでいる場合もあるプラットフォームをY軸の1つの側からもう1つの側へ引っ張る。Z移動装置は対象物を主にZ軸方向に移動させるため、ラインをシステムの方向またはシステムから遠ざける方向へ変位させる。Z移動装置はレバー、スクリュードライブ、ブロックと滑車装置、あるいはラインを変位させるように構成された他のメカニズムであっても良い。ラインを駆動するモーターは、モーターが回転を停止したときラインの動きを停止させるように、ステッピングモーターであってもブレーキつきの標準モーターであっても良い。ラインを移動できる装置ならどのような種類の装置でもモーターの代わりに使用可能である。Z軸変位はカバーされる領域でY軸移動とは実質的に独立に行なわれるので、複雑なコンピューターシステムは必要ではない。つまりプラットフォームがY空間のカバー領域の中央へ移動するに従い、Z軸変位が最深になることを意味する(図2の経路200を参照)。プラットフォームが1つの支持構造物の方に近づくに従い、Z軸変位は最高になる。カバー領域の中央で変位が徐々に変化するので、本発明の実施態様は、これだけに限定されるものではないが、撮影使用、スタジアム使用、露天掘り使用など種々の使用に適したものとなる。システムは支持構造物の中心に焦点を持つ楕円形の経路に従い、それを好みに合わせて平らにしたり円形にしたりできるので、組み込み式の安全手段も提供する。さらにZ移動装置を備えたラインをY軸ラインの方に送り出すことにより、プラットフォームはZ軸の高さを一定に維持しながら横的に移動可能である。これは手動によっても簡単な制御装置によっても実現できる。さらにラインは1点から制御できるので、遠くに配置されたモーターや電気ケーブルを使用しても良いが、それらは必ずしも必要ではない。外部の動力を必要とする装置や自らの動力を有しワイヤレス信号を使って操作される装置など、多種類の有用な対象物または装置をプラットフォームに取り付けることが可能である。例えば、カメラや他の有用な装具をプラットフォームに取り付けることができる。
【0022】
図1はシステムの1つの実施態様の透視図である。この実施態様はスタジアム76に載っている。図には2つの軸が示されている。Y軸は頁の左から右へ、Z軸は下から上へ示されている。この構成では支持構造物である110と112がプラットフォーム124を地上から引き離している。プラットフォーム124は移動される対象物のために可動式付着点を提供する。これには、例えばカメラ、採鉱用のスコップ、ロギングフック、あるいは装置をあらゆる産業に適用可能とする他のユーティリティなど(これだけに限定されるものではないが)が含まれる。
【0023】
プラットフォーム124は単一のラインで支持され二次元的に移動する。ラインは図1の透視図で見た場合V字型を形成する。システムに配置されたラインの長さをZ軸モーター101とZ移動装置124を使って減少させることにより、プラットフォーム124は引き上げられる。反対に、配置されたラインの長さを増大させることによりプラットフォーム124は引き下げられる。YZ移動ライン側である19aと19bは同じラインの異なる側である。Y軸とZ軸のモーターの制御は簡単なスイッチ、電位差計、あるいは必ずしも必要ではないが適宜使用可能なコンピューター制御システムを使って行なうことができる。
【0024】
Z移動装置104はYZ移動ライン側19aと連結されている。滑車輪172はYZ移動ライン側19bの上に載っている。Y軸モーター102(簡便化のため図には示されていないラインを駆動するブルホイールに取り付けられている)を回転させることにより、YZ移動ライン側19aのラインの量を減少させY移動側19bのラインの量を増大させるならば、プラットフォームは主にYのマイナス方向すなわち図の左の方向に移動する。
【0025】
Z移動装置104は滑車輪174を変位できるメカニズムであれば何でも良く、ラインである必要はない。スクリュードライブ、水力装置、支点、あるいは滑車輪174を移動できる他の装置であっても良い。Z移動モーター101はあらゆる好みのタイプのZ移動装置に動力を供給するのに利用できる。Y軸モーター102のドライブプーリは図の簡便化のため示されていない。ドライブプーリもドラムウインチも当業者には周知である。代わりに、ラインの磨耗を最小にし脱線防止を提供する実施態様をラインの駆動に使用しても良い。ラインを引っ張り移動させることができる装置であればどのような装置でも、ドライブプーリやブルホイールの代わりに使用して良い。
【0026】
本発明の1つの実施態様では、YZ移動ライン側19aまたは19bに沿って支持構造物110からプラットフォーム124へ光ファイバーケーブルや動力ケーブルを作動できる。あるいは支持構造物112も同様にしてプラットフォームへ動力を供給できる。あるいはプラットフォーム124は、外部の動力ケーブルを不要とするため同じ場所に電源を設置した装置を収納していても良い。プラットフォーム124に取り付けられている装置には、ワイヤレスまたは他の遠隔制御装置を含んでも良い。
【0027】
Z移動装置104にはZ軸移動を増加させるため一連の滑車を含むことができる。そしてZ移動装置104内で破断が生じたときのために、ブロックまたは移動を遮断する他の装置を利用しても良い。滑車輪174の上方移動を制限するバックアップ手段を設置することにより、Z移動装置104あるいはその下で故障が生じた場合でも、プラットフォームが地上に接触することがないような構成にすることができる。
【0028】
図2はY軸およびZ軸移動用に離れた位置にあるウインチを使った本発明の1実施態様においてYZ軸リービング図を示したもので、プラットフォームの高さに応じて移動する2つの水平経路を示している。図2はZ移動装置104を使わずにY軸モーター102を回転させたときにプラットフォームが移動する経路200を示している。Z移動装置104を使ってさらに多くのラインをシステムに投入すれば、図2の経路201に示されるように、楕円形の経路はさらに深くしかも円に近づくことに注意されたい。Y軸モーターの回転によりZ軸の高さがわずかに異なる経路が提供されたとしても、その変位はきわめてわずかであり、従ってコンピューターを使った制御システムや他の制御システムは必要ではないことにも注意されたい。この点に関し、移動中Z軸方向の高さを一定に維持した経路が要求されている場合は、オペレーターはZ移動装置104を作動し、プラットフォーム124のシステム中例えば滑車輪171と173を保持している支持構造物のいずれかの方向にラインを少量投入するだけで良い。あるいはこれを自動的に行なうために制御装置を使用しても良いが、必ず必要だと言うわけではない。Y軸移動のときZ変位を最小にするように要求されている場所で本発明の実施態様が使用される場合、プラットフォームの経路を水平に維持するのに必要なZ移動の量をY変位を使って制御装置に計算させても良い。支持体の端点は二次元楕円形の焦点を形成するのであるから、支持体のそれぞれの側に展開されたラインの量の測定値が楕円形上のプラットフォームの位置を決定する。測定値がZの高さを決定するのであるから、展開されたラインの量は、Y軸モーターが支持体の中間点に近づいているプラットフォームを移動させ引き上げて楕円経路のくぼみを補正する一方で、Z軸モーターにより調整可能である。楕円形の方程式は周知であるから、許容誤差が達成されるまでZ軸モーターを作動させる反復ループは、Y移動中一定のZの高さを提供する1つの可能な制御アルゴリズムである。プラットフォームを好みの経路(直線であろうとなかろうと)に沿って移動させるアルゴリズムであれば何でも本発明の精神に適っている。
【0029】
Yのプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、図のY軸モーター102を反時計回りに回転させることにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bは支持構造物110(図の簡便化のため示されていない)と連結している滑車輪171、および滑車輪172、173、174、175から遠ざかるように移動する。その結果プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方へ引っ張られる。ライン側19bがY軸モーター102から上方に移動するに従って、ライン側19aは滑車輪176そしてプラットフォーム124の方へ上昇する。本発明の1つのラインは、ラインがプラットフォームのどちら側に接続しているかを表すため参照文字19aと19bで示される。名称の任意の境界点はY軸モーター102の存在する所である。支持体110および/または112に取り付けられているモーターを使用する本発明の実施態様では、滑車輪171、176、173、そして175は排除しても良いことに注意されたい。発明の精神を維持しつつ他の滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0030】
Z移動装置104を収縮させるとプラットフォームは主に縦の方向に移動する。そしてその逆もまた真である。Z移動装置104を拡張するとYZ移動ライン側19bは支持構造体112(やはり図の簡便化のため示されていない)に連結している滑車輪173と175の方向へ上昇する。プラットフォームの両側でラインの長さが増大するので、プラットフォームは下降する。Z移動装置を逆方向に動かせばプラットフォームは上昇する。
【0031】
図3は本発明の同じ側にあるY軸およびZ軸移動装置を使った本発明の1実施態様においてYZ軸リービング図を示したものである。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bは滑車輪180、172、181を通してY軸ブルホイール(図の簡便化のため示されていない)の方向へ移動する。その結果プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方向へ移動する。ライン側19aがY軸モーター102から離れる方向へ移動すると、ライン側19aは滑車輪175、174、173、それからプラットフォームの方向へ向かう。システムの1つのラインは、ラインがプラットフォームのどちら側に接続しているかを表すため参照文字19aと19bで示される。名称の任意の境界点はY軸モーター102の存在する所である。Y軸モーターが支持体110(図の簡便化のため示されていない)の十分高い位置に取り付けられている本発明の実施態様では、滑車輪173と175の混雑を解消するため滑車輪180を排除することも可能である点に注意されたい。発明の精神を維持しつつ他の滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0032】
Z移動装置104を収縮させるとプラットフォームは主に縦の方向に移動する。そしてその逆もまた真である。Z移動装置104を拡張するとYZ移動ライン側19aは滑車輪173の方へ上昇する。次のスパンがY軸モーター102(自由に回転しない滑車輪)に向かっているので、ラインは滑車輪175の方向には移動しない。ラインが滑車輪173からプラットフォーム124の方向へ移動すると、ライン側19bはプラットフォーム124から滑車輪172にかかる下向きの力により滑車輪172を通してプラットフォーム124から滑車輪181の方向へ引っ張られる。プラットフォームの両側でラインの長さが増大するので、プラットフォームは下降する。Z移動装置を逆方向に動かせばプラットフォームは上昇する。
【0033】
図4は本発明の1実施態様のYZ軸リービング図を示したものであり、付着点がプラットフォームではなくZ移動装置にあるラインを使用している。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bは滑車輪181、401、402、175を通してY軸モーター102と連結したY軸ブルホイール(図の簡便化のため示されていない)の方向へ移動する。ライン側19bがY軸モーター102に取り付けられているY軸ブルホイールを離れると、ライン側19aとなる。ライン側19aは滑車輪400それから173の方へ移動する。システム内の単一ラインのこの移動により、プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方向へ引っ張られる。ラインの両側で19aから19bに名称が変わる任意の境界点はY軸モーターにあり、ラインは端点であるZ移動装置104に向かって境界点の各側で移動する。この実施態様では、Z移動装置104は二輪ウインチであるが、ライン側19aおよび19bの長さを伸ばしたり縮めたりするように構成された装置であれば何でも使用可能である。発明の精神を維持しつついくつかの滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0034】
Z軸モーター101の回転はこの実施態様のZ移動装置104(ここでは二輪ウインチ)を回転させるが、それがシステム内に配置されたライン側19aと19bのラインの長さを増大し、その結果プラットフォームはZ軸方向に下降する。Z移動装置が一方向へ回転すると、YZ移動ライン19aと19bはそれぞれ滑車輪173と175の方向へ上昇する。滑車輪173と175は支持構造物110(簡便化のため示されていない)に連結されていても良い。ラインが滑車輪173から滑車輪400そしてプラットフォーム124の方向、さらに滑車輪175から滑車輪402そして滑車輪401の方向へ移動すると、プラットフォーム124の両側のラインの長さが増大するのでプラットフォームは下降する。Z移動装置を反対方向に操作するとプラットフォームは上昇する。
【0035】
図5はZ軸二重変位装置を使用した本発明の1実施態様においてYZ軸リービング図を示したものである。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。この実施態様と図3に示された実施態様の違いは175aと173aである。これらは滑車輪175と173がライン側19aで作動するのと全く同じ方法でライン側19bで作動する。さらに滑車輪500は2つの滑車輪を含む二重滑車輪であっても良い。Y軸モーター102が反時計回りに回転すると、ライン側19bは滑車輪175a、500(第一滑車輪)、173a、180、172、そして181を通して、Y軸モーター102に取り付けられているY軸ブルホイールの方向へ移動する。その結果プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方へ引っ張られる。ライン側19aがY軸モーター102から離れる方向へ移動すると、ライン側19aは滑車輪175、500(第二滑車輪)、173、それからプラットフォーム124へ向かって移動する。終点は縦の破線(同様に図6の拡大図では終点600)で示してある。1つのラインは、ラインがプラットフォームのどちら側に接続しているかを表すため参照文字19aと19bで示される。名称の任意の境界点はY軸モーター102の存在する所である。Y軸モーターが支持体110の十分高い位置に取り付けられている本発明の実施態様では、滑車輪173、173a、175、そして175aの混雑を解消するため滑車輪180を排除することも可能である点に注意されたい。支持体110は全ての滑車輪をプラットフォーム124の左側に収納していても良いが、図の簡便化のためそれは示されていない。発明の精神を維持しつつ他の滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0036】
Z移動装置104を縦に拡張すると、YZ移動ライン側19aと19bに展開されているラインの長さが増大する。その結果プラットフォームはZ軸の方向に下降する。大型スクリューが回転しそれがねじ付きブロックを展開してブロックを上昇させるスクリューブロックの場合のようにZ移動装置104の長さを増大させると、YZ移動ライン側19aは滑車輪173の方向へ上昇し、それと同時に19bは滑車輪173aの方向へ上昇する。次のスパンがY軸モーター102(自由に回転しない滑車輪)に向かっているので、ラインは滑車輪175または175aの方向には移動しない。ラインは滑車輪173、173a、そして180からプラットフォーム124の方向へ移動するので、プラットフォームは下降する。Z移動装置を逆方向に動かせばプラットフォームは上昇する。
【0037】
本発明の実施態様には、それぞれ2つの滑車輪を含んでいても良いし含まなくても良い支持構造物110と112を含んでいても良い。スタジアムには分離した支持構造物110と112を不要とするような支持点、柱、その他の構造物を含んでいても良い。障害物を迂回してラインを展開する必要のある本発明の実施態様では、さらに多くの滑車輪を加えても良い。本システムに使用されるいずれの滑車輪にも、ラインを滑車輪に安全に導ける装置であればどのようなものでも取り入れて良い。
【0038】
図6は本発明の1実施態様におけるプラットフォーム124の拡大透視図である。この実施態様のプラットフォームは滑車輪172を使ってライン側19bから懸架される。有用な対象物または装置であればどのようなものでもプラットフォームに取り付けて良い。終点600はラインの端をプラットフォームに接続している。
【0039】
図1は全てのライン方向の各点で単一の滑車輪を使用する本発明の実施態様を示している。他の実施態様では、ラインの方向を変え脱線をさらに防止するため、単一の滑車輪が使用される実質的にすべての場所で複数の滑車輪を使用しても良い。システムの動力の無駄を最小限に抑えるため、滑車輪を通過するラインの側方摩擦を最小限に抑える溝型と丸い端を備えた滑車輪を使用しても良い。本発明の実施態様では、本システムに特有のラインと両立可能なタイプの滑車輪であればどのようなものでも使用して良い。線形接続装置であれば何でも(例えばこれだけに限定されるものではないがケーブルなど)ラインの代わりに利用しても良い。張力の示度を提供するため、Z軸モーター101とZ移動装置104の間に直列的に動力計を挿入しても良い。
【0040】
本発明の1つの実施態様には、Z移動装置104と一緒に使用される単純ブロックおよび滑車装置を含んでいても良い。Z軸N因子乗数係数を提供するためブロックおよび滑車装置を利用しても良い。ブロックおよび滑車装置は当業者には周知であり、Z移動装置104と滑車輪173および175(図3を参照)の間に利用すれば、本システムに投入されるZ移動装置拡張単位当たりのライン量を容易に増やすことができる。
【0041】
図7は取り付けビームを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。取り付けビームは、滑車輪181と402、Y軸モーター102とそれに連合したブルホイール、そしてZ軸モーター104とそれに連合したリールの台として使用される。本システムのラインはZ移動装置104で連結している。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bはY軸モーター102と連結したY軸ブルホイール(図の簡便化のため示されていない)の方向へ移動する。ライン側19bがY軸モーター102に取り付けられたY軸ブルホイールを離れると、ライン側19bはライン側19aになる。但し両ラインとも同じ隣接したラインであり単にブルホイールで向きが変えられているにすぎない。ライン側19aは滑車輪400に向かって移動する。Y軸モーター102が反時計回りに回転すると、ライン側19bは滑車輪401から滑車輪181の周りを回って移動する。Z軸モーター104は移動には必要でないので、Y軸はZ軸の動きとは実質的に独立している。つまり本システムでY軸移動の主な要素は一般的にZ軸モーターを通して達成され、反対にZ軸移動の主なマニピュレーターは一般的に言ってZ軸モーターである。Y軸モーター102に取り付けられたブルホイールの周りを本システムの単一ラインが反時計回りに移動することにより、プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方へ引っ張られる。ラインの両側で19aから19bに名称が変わる任意の境界点はY軸モーター102にあり、ラインは端点であるZ移動装置104に向かって境界点の各側で移動する。この実施態様では、Z移動装置104は二輪ウインチであるが、ライン側19aおよび19bの長さを伸ばしたり縮めたりするように構成された装置であれば何でも使用可能である。発明の精神を維持しつついくつかの滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0042】
Z軸モーター101の回転はこの実施態様のZ移動装置104(ここでは例えば二輪ウインチ)を回転させ、ライン側19aと19bのスパンを増大させる。その結果プラットフォームはZ軸方向に下降する。Z移動装置104が反時計回りに回転すると、ライン側19aと19bは401を通して滑車輪400と402からZ軸モーター104に取り付けられている1つのウインチ(または簡便のため図には示されていないが2つのウインチ)の方へ巻き取られる。Z軸モーターを反対方向に回転させればプラットフォームは下降する。
【0043】
図8は取り付けビーム、視覚表示エレメント、および支持/コミュニケーション・ラインを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。この実施態様の前面パネルには視覚表示エレメントを含めても良い。視覚表示エレメントと考えられるものの中には、これだけに限定されるものではないが、例えば広告、テキストメッセージ、画像、ビデオ、他の視覚データなどが含まれる。そういう視覚表示エレメントは、ネットワーク(ワイヤレスあるいはその他)などの相互接続ファブリックを使って取り付けビームへ送信しても良い。電池を前面パネルと後部パネルあるいはその中間で支えても良いが、コミュニケーション・ライン801に電力線を含めても良い。支持ライン711と731をそれぞれウインチ701と721に連結しても良い。あるいはラインを先在構造物の上部に取り付けたウインチ付きの取り付けビーム700に直接取り付けても良い。ウインチ701と721の回転は、例えばホッケーの試合で点数が入ったあと波状の模様を表示するなどの種々の効果を考慮して、同時であっても良いし独立的であっても良い。単一のウインチ701の使用は、ウインチ721を除去し、その代わりにライン731をウインチ701に送る滑車輪を使用することにより達成できる。取り付けビーム700を両サイドで同時に同じ量だけ上昇させることができる2つのドラムを備えたビームの上に、単一のウインチを取り付けても良い。単一ラインの使用は、十分低い重心を有する本発明の実施態様では可能である。視覚表示エレメント800(取り付けビーム700の後部の台として背後から示されている)には、フラットパネル画面、ドットマトリックス読み出し、スピーカー、フォッグマシン、その他視覚表示エレメントを送信するのに使用される種々の装置を含めても良い。ここに示されている取り付けビーム700は長方形であるが、どのような形であっても構わない。コミュニケーション・ライン801を使ってメッセージ(例えば視覚表示エレメント)を視覚表示エレメント800へ送っても良いが、メッセージをワイヤレスの通信手段を使って送っても構わない。さらにZ軸モーター104とY軸モーター102用の制御信号もコミュニケーション・ライン801を使って送っても良いし、ワイヤレス信号を使っても良い。プラットフォーム124上に取り付けられたカメラは、コミュニケーション・ライン801またはワイヤレスの手段を使って信号を出力できる。
【0044】
図9は本発明の浮揚性実施態様におけるYZ軸リービング図である。Y軸モーター102と滑車輪181の間に直通経路がない場合は、プラットフォームと連結した切り換え滑車輪を用いる交互リービングをこの浮揚性実施態様に使用しても良い。交互リービングは図10に示してあり、ラインの切り換えを行なう切り換え滑車輪909を含んでいる。滑車輪400と401の間の接続エレメントは、図11に示されるように、視覚表示エレメントおよび/またはビームで置き換えても良い。連動Y軸モーター102とZ軸モーター101にはビームへの直接取り付けを含めても良いし、地上の間接取り付けを含めても良い。
【0045】
プラットフォーム124には、種々の機能を行なう様々な装置を取り付けることができる。例えば、これだけに限定されるものではないが、浮揚エレメント、安定化装置、ジンバル、カメラ装具、採掘用ローダ、シップ・トゥ・シップローダ、ロギング装置、スキーリフトの座席、ゴンドラ、飛行シミュレーションを可能にする人体検知飛行シミュレータースーツ、低重力シミュレータースーツ、リフティングハーネス、弾薬庫の爆弾レトリーバー、貨物操作場や原子力施設の安全確認用ディジタルビデオ装置、ブドウなどの農産物を迅速に収穫・貯蔵するための農業用ロボットピッカー、その他二次元空間で配置および移動を繰り返し行なうのに役立つ装置などである。別の実施態様では、プラットフォームの位置から見た画像を提供するためプラットフォームから下向きの位置に取り付けられたウィットネスカメラをプラットフォーム124に含めても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は本発明の1実施態様の透視図である。
【図2】図2は本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図で、Y軸およびZ軸移動のために離れた場所に置かれたウインチを使用したものであり、プラットフォームの高さに依存した2つの横的移動経路を示している。
【図3】図3は本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図で、本発明の同じ側にあるY軸およびZ軸移動装置を利用したものである。
【図4】図4は本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図で、接続点がプラットフォームでなくZ移動装置に存在する構成のラインを利用している。
【図5】図5はZ軸二重変位を利用した本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図である。
【図6】図6はプラットフォームの1実施態様の透視図である。
【図7】図7は取り付けビームを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。
【図8】図8は取り付けビーム、視覚表示エレメント、および支持/コミュニケーション・ラインを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。
【図9】図9は本発明の1つの浮揚性実施態様のYZ軸リービング図である。
【図10】図10は本発明の1つの交互リービング図である。
【図11】図11は本発明の1つのリービング図である。
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は「System and Method for Moving Objects within Two-Dimensional Space(二次元空間内の対象物を移動させるための装置および方法)」と題して2003年10月25日に出願された米国特許出願第10/605,778号の一部継続出願の一部であり、その明細書を参考としてここに組み込むものである。本出願は「A Mounting System Reeved To Move An Object In 2-D And Methods Relating to Same(対象物を2-D的に移動させるのに滑車を利用した取り付け装置およびそれに関連する方法)」と題された米国特許出願第10/709,918号の継続出願であり、その明細書を参考としてここに組み込むものである。
【技術分野】
【0002】
ここで述べる発明の実施態様は架空ケーブルレール装置の分野に関している。さらに詳しくは、これらの実施態様は二次元空間内の対象物を動かすことができる。
【背景技術】
【0003】
架空ケーブルレール装置は対象物を輸送する架空のケーブルまたはラインに基づく装置である。既存のケーブルレール装置は、対象物の移動を容易にするため、大規模に固定された構造および/または複雑な制御装置に依存している。これらの装置はコントロールの簡便性、コンパクトな貯蔵、輸送の簡便性、速度、積載負荷性、伸張性、保守性およびプラットフォームの安定性を十分満足に実現していない。
【0004】
空間を移動する対象物の経路を記述するのに複数の座標が使用可能である。本文書は縦方向と横方向を表すのにそれぞれZ軸とY軸という用語を用いる。
【0005】
特許文献1ではラインに沿って移動する装置が記述されている。ラインに沿って移動する機構のなかでZ軸変位を変更する機構は存在しない。装置は自走式であり重い。
【0006】
特許文献2ではケーブルに沿ってカメラを移動させる装置が記述されている。装置はカメラだけでなく写真撮影する人を運べるほど安全でなければならない。装置は効果を上げるのに必要なZ軸変位の量に限界がある。
【0007】
特許文献3では点Aから点Bまでのケーブルレールが記述されている。装置にはZ軸を降下する手段として棒の配置以外何の手段も備わっていない。構造物を支持している棒は地上の対象物を避けるため一定の高さに置かれている。
【0008】
特許文献4ではハイラインを支持するために風船を使った装置が記述されている。物品はハイラインに沿って運搬される。風船は上下可能であるが、閉鎖された環境やスタジアムでは観客の視野を遮るので扱いにくい。さらに風船は表面積が大きく急激な横の動きが難しいので、運搬速度はかなり遅い。
【0009】
特許文献5ではすべての制御が手動式であり、従って支持対象物の移動弧を制御する手段を持たない装置が記述されている。さらにメッセージの伝達や広告手段も一切考慮されておらず、支持対象物の安定性がほとんど考慮の対象とはならない産業での使用が意図されているようである。
【特許文献1】米国特許第6,199,829号明細書
【特許文献2】米国特許第5,113,768号明細書
【特許文献3】米国特許第4,864,937号明細書
【特許文献4】米国特許第6,145,679号明細書
【特許文献5】仏国特許第992,069号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つまたはそれ以上の実施態様ではライン(例えばロープやケーブルなどの機構)を使って対象物を二次元空間内で移動させる取り付け装置が考慮されており、そういうラインは取り付けビームの近くに適宜滑車を備えており、プラットフォーム(移動対象物を含む場合もある)の両側で連結されている。取り付けビームと連結されている場合もあるこういうラインはプラットフォームのY軸とZ軸の両方を制御し、YZ移動ラインと呼ばれる。浮揚性のある実施態様はプラットフォームを浮揚装置と連結することにより形成できる(架空ベースの実施態様では風船、水中ベースの実施態様では浮き、または空間ベースの実施態様では強磁性材)。
【0011】
Z軸モーターを使ってYZ移動ラインの一部を変位させると、プラットフォームのZ軸上の移動が可能になる。しかし本発明の詳細な説明のセクションで詳しく説明するように、移動の実際の経路は曲線になる。Y軸モーターにより装置の滑車輪を使ってYZ移動ラインを動かせば、プラットフォームのY軸上の移動が可能になる(Z軸同様、移動の実際の経路は曲線になる)。プラットフォームによりカバーされる領域ではZ軸の変位はY軸移動とは実質的に独立に生じ、Y軸変位はZ軸移動とは実質的に独立に生じるので、コンピューター制御が使用される場合でも複雑なコンピューター制御装置は必要ではない。これはY軸モーターを回転させることにより、対象物を所定の支持構造物から引き離すことができることを意味する。ただしその場合、対象物が支持構造物間の経路の中間でわずかに縦に変位する場合があり、その程度はZ移動装置によりシステムに投入されるラインの量次第で増減する。装置内のラインが例えばスタジアムの経路に沿って移動するようにその量が設定されている場合は、オペレーターの介入なしに上昇しスタジアムの輪郭に沿って移動するように対象物を形成できるのであるから(例えば対象物が各支持構造物の近くにある場合)、制御はわずかで済む。対象物からのラインの量が各支持構造物から同じである場合(すなわち対象物がカバーされる領域の中間にある場合)は対象物の縦の移動はZ軸に沿って行なわれ、対象物が支持構造物の近くにある場合はわずかに曲線を描く。移動の縦エレメントはカバーされる領域の中間かつ最も深い位置で使用されるのがふつうであるから、こういう種類の縦移動には横的調整はふつう必要ではない。言い換えると、装置のZ軸エレメントは、わずかで予測可能な横的移動はいくらか存在する場合があるけれども対象物の上下移動を制御し、一方装置のY軸エレメントは、わずかで予測可能な縦的変位はいくらか存在する場合があるけれども支持構造物間の対象物の移動を制御する。
【0012】
制御がわずかで済む以外に、ラインの制御が1点で可能であるから、離れた位置のモーターや電気ケーブルも必要ではない。外部の動力を必要とする装置や自らの動力を有しワイヤレス信号を使って操作される装置など、多種類の有用な対象物を取り付けプラットフォームに取り付けることが可能である。従って、プラットフォームを移動させれば対象物も移動する。本文書で使用されるプラットフォームおよび対象物という用語は一般的に互換性を有している。本文書で使用されるラインと言う用語にはケーブルや対象物の懸架に適した他のエレメントなどが含まれる。
【0013】
プラットフォームをZ軸方向に偏ることなくY軸方向に沿って直線的に進行させるため、本発明の1つまたは複数の実施態様ではコンピューター制御装置の使用も考慮している。こういう制御装置はプラットフォームが支持端から変位するのを考慮に入れ、Y軸移動中にZ軸変位を調整する。その結果プラットフォームは三次元空間を直線状に進行できる。弧を描く経路が容認されない場所で本発明の実施態様を使用する場合には、この点が重要になる場合がある。
【0014】
プラットフォームから離れた位置にある1点から1つのラインだけを操作する2軸移動構造を作成することにより、大型モーターの使用や短い動力ケーブルを大型発電機や適宜使用される制御コンピューター近くに配置することが可能となる。保守は1つの場所で容易に行なわれる。システム内のZ移動装置にはZ軸移動を増加させるように配置された滑車を利用することも可能であり、ラインの代わりにレバー、支点、水力作動装置、電力作動装置、あるいは他の装置を使って構成することも可能である。
【0015】
ラインを駆動するために地上あるいはその近くの1つの支持点に取り付けられたモーターを使って、対象物をY軸およびZ軸に沿って移動させる装置を構成することも可能である。本発明のある実施態様では発電機に接続されたモーターを使用するが、動力が容易に入手可能な場所で使用される他の実施態様では標準のユーティリティ電力を使用しても良い。本発明の実施態様に使用される発電機はプラットフォームに要求されている速度を達成するのに必要な大きさであって良い。装置に使用される滑車輪には高速ベアリングを含んでいても良いし、脱線を防止し装置の安全度を高めるためラインを制御する構成になっていても良い。モーターに取り付けられているドライブプーリは滑りを防止するためラインを把持する溝を含んでいる。既知のどのようなライン駆動手段でも溝付きプーリの代わりに使用できる。
【0016】
本開示目的では、モーターと言う用語はドライブプーリまたはドラムウインチに接続されたモーターを意味する。モーターはラインを実際に移動させるため数多くの付属装置のうちいずれかを駆動しなければならないのは当業者には周知であるので、この仮定条件は実例として記述されたにすぎない。
【0017】
長いラインを使用し接続点または支持構造物を移動させることにより、装置はあらゆる大きさに拡大可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施態様は、対象物を二次元的に移動させるのに滑車を利用した取り付け装置およびそれに関連する方法に関している。以下の説明では、本発明の実施態様をさらに詳しく理解していただくために数多くの具体例が詳細に示されている。しかし本文書に記載されている詳細な具体例をすべて組み込まなくても本発明が実行可能であることは、通常の技術を身に付けた熟練工には明らかである。本文書に使用されている数学基準は近似値であり、ある場合には本発明の目的機能を実現するのに必要な程度変更可能である。ある場合には、本発明の目的を曖昧にしないように通常の技術を身に付けた当業者に周知の事実である具体的な特徴、量、寸法などは詳細には記述されていない。本発明の具体例が本文書に説明されていたとしても、特許請求の範囲およびそれと同等の内容の全範囲が本発明の境界を明確にするものであることをご了解いただきたい。
【0019】
本文書で使用されるラインと言う用語は、ケーブルや本文書記載の使用方法に適応可能な他の弾力性のあるエレメントも意味する。さらにY軸またはZ軸移動に関連して使用される経路と言う用語は曲線経路を含む場合もあり、直線経路だけに限定されるものではない。例えばZ軸またはY軸関連として記述されるシステム・エレメントはそれぞれの軸に関連した主要制御運動を行なうが、その中には曲線経路も含まれる。例えばZ運動装置は実際には移動対象物にY軸運動をいくらか導入する場合があるし、その逆もあり得る。従ってZ軸移動とY軸移動と言う用語は主にそれぞれZ軸とY軸にある対象物の移動について言及するものであるが、実際の経路は移動対象物がシステムのどこにあるか、そしてどういう移動を行なっているかに依存しながら曲線を描く場合もある。例えばプラットフォームの移動のZ経路は、プラットフォームが2つの支持構造物から等距離にある場合はZ軸の方向とほぼ同一である。プラットフォームが支持構造物の1つの近くにある場合は、Z移動装置が機能するプラットフォームの経路はわずかに曲線を描く。システム内のラインの量が可能な限り最高の高さを対象物に提供するように設定されている場合は、支持構造物間の経路はほぼ直線となる。
【0020】
空間を移動する対象物の経路を記述するのに、座標はいくらでも使用できる。本文書では縦方向と横方向を示すのにそれぞれZ軸とY軸と言う用語が使用される。システム内のラインの量が一定に保たれている場合は、本発明の実施態様によって動かされる対象物の上下経路は正確に縦のZ軸に従うようには要求されていないし、対象物の支持構造物間の経路は対象物の移動に伴って正確に横のY軸に従う場合もあれば従わない場合もある。一般的に言って、所定の量のラインがシステムに投入される場合は、一次近似によれば、本発明の実施態様によって動かされる対象物の支持構造間の経路は、支持構造物の下およびそれらの間に描かれる楕円形の一部である。システム内のラインの量が増えれば、対象物が描く支持構造物間の経路は円に近くなるか中央部でくぼんだ形になる。こういう特徴は図2に示されている。システム内のラインの量がプラットフォームを2つの支持構造物の最上部間のライン上に維持している場合は、支持構造物間の経路は直線に近いきわめて平らな楕円形になる。各支持構造物から対象物へのラインの量が同じである場合、2つの支持構造物の高さが同じであれば、対象物の上下経路はZ軸に従う。1つの支持構造物から対象物へのラインの量が他の支持構造物からの量よりも大きい場合、対象物の上下経路はZ軸に平行な直線経路には従わず、より近い支持構造物の方へ曲がった曲線を描く。本発明の実施態様により動かされる対象物の移動は直線であるように要求されてはいないが、Z移動関連エレメントとY軸移動エレメントは多少曲線を描く場合があったとしても主にそれぞれの軸に沿って移動するのであるから、本発明はそういうエレメントを使って記述した方がはるかに簡便である。
【0021】
本発明の実施態様は1つのラインを使って対象物を二次元を通して移動させる。ラインはプラットフォームの両側と連結しており、プラットフォームかZ移動装置のいずれかに取り付けられている。ラインはモーターにより駆動され、対象物を含んでいる場合もあるプラットフォームをY軸の1つの側からもう1つの側へ引っ張る。Z移動装置は対象物を主にZ軸方向に移動させるため、ラインをシステムの方向またはシステムから遠ざける方向へ変位させる。Z移動装置はレバー、スクリュードライブ、ブロックと滑車装置、あるいはラインを変位させるように構成された他のメカニズムであっても良い。ラインを駆動するモーターは、モーターが回転を停止したときラインの動きを停止させるように、ステッピングモーターであってもブレーキつきの標準モーターであっても良い。ラインを移動できる装置ならどのような種類の装置でもモーターの代わりに使用可能である。Z軸変位はカバーされる領域でY軸移動とは実質的に独立に行なわれるので、複雑なコンピューターシステムは必要ではない。つまりプラットフォームがY空間のカバー領域の中央へ移動するに従い、Z軸変位が最深になることを意味する(図2の経路200を参照)。プラットフォームが1つの支持構造物の方に近づくに従い、Z軸変位は最高になる。カバー領域の中央で変位が徐々に変化するので、本発明の実施態様は、これだけに限定されるものではないが、撮影使用、スタジアム使用、露天掘り使用など種々の使用に適したものとなる。システムは支持構造物の中心に焦点を持つ楕円形の経路に従い、それを好みに合わせて平らにしたり円形にしたりできるので、組み込み式の安全手段も提供する。さらにZ移動装置を備えたラインをY軸ラインの方に送り出すことにより、プラットフォームはZ軸の高さを一定に維持しながら横的に移動可能である。これは手動によっても簡単な制御装置によっても実現できる。さらにラインは1点から制御できるので、遠くに配置されたモーターや電気ケーブルを使用しても良いが、それらは必ずしも必要ではない。外部の動力を必要とする装置や自らの動力を有しワイヤレス信号を使って操作される装置など、多種類の有用な対象物または装置をプラットフォームに取り付けることが可能である。例えば、カメラや他の有用な装具をプラットフォームに取り付けることができる。
【0022】
図1はシステムの1つの実施態様の透視図である。この実施態様はスタジアム76に載っている。図には2つの軸が示されている。Y軸は頁の左から右へ、Z軸は下から上へ示されている。この構成では支持構造物である110と112がプラットフォーム124を地上から引き離している。プラットフォーム124は移動される対象物のために可動式付着点を提供する。これには、例えばカメラ、採鉱用のスコップ、ロギングフック、あるいは装置をあらゆる産業に適用可能とする他のユーティリティなど(これだけに限定されるものではないが)が含まれる。
【0023】
プラットフォーム124は単一のラインで支持され二次元的に移動する。ラインは図1の透視図で見た場合V字型を形成する。システムに配置されたラインの長さをZ軸モーター101とZ移動装置124を使って減少させることにより、プラットフォーム124は引き上げられる。反対に、配置されたラインの長さを増大させることによりプラットフォーム124は引き下げられる。YZ移動ライン側である19aと19bは同じラインの異なる側である。Y軸とZ軸のモーターの制御は簡単なスイッチ、電位差計、あるいは必ずしも必要ではないが適宜使用可能なコンピューター制御システムを使って行なうことができる。
【0024】
Z移動装置104はYZ移動ライン側19aと連結されている。滑車輪172はYZ移動ライン側19bの上に載っている。Y軸モーター102(簡便化のため図には示されていないラインを駆動するブルホイールに取り付けられている)を回転させることにより、YZ移動ライン側19aのラインの量を減少させY移動側19bのラインの量を増大させるならば、プラットフォームは主にYのマイナス方向すなわち図の左の方向に移動する。
【0025】
Z移動装置104は滑車輪174を変位できるメカニズムであれば何でも良く、ラインである必要はない。スクリュードライブ、水力装置、支点、あるいは滑車輪174を移動できる他の装置であっても良い。Z移動モーター101はあらゆる好みのタイプのZ移動装置に動力を供給するのに利用できる。Y軸モーター102のドライブプーリは図の簡便化のため示されていない。ドライブプーリもドラムウインチも当業者には周知である。代わりに、ラインの磨耗を最小にし脱線防止を提供する実施態様をラインの駆動に使用しても良い。ラインを引っ張り移動させることができる装置であればどのような装置でも、ドライブプーリやブルホイールの代わりに使用して良い。
【0026】
本発明の1つの実施態様では、YZ移動ライン側19aまたは19bに沿って支持構造物110からプラットフォーム124へ光ファイバーケーブルや動力ケーブルを作動できる。あるいは支持構造物112も同様にしてプラットフォームへ動力を供給できる。あるいはプラットフォーム124は、外部の動力ケーブルを不要とするため同じ場所に電源を設置した装置を収納していても良い。プラットフォーム124に取り付けられている装置には、ワイヤレスまたは他の遠隔制御装置を含んでも良い。
【0027】
Z移動装置104にはZ軸移動を増加させるため一連の滑車を含むことができる。そしてZ移動装置104内で破断が生じたときのために、ブロックまたは移動を遮断する他の装置を利用しても良い。滑車輪174の上方移動を制限するバックアップ手段を設置することにより、Z移動装置104あるいはその下で故障が生じた場合でも、プラットフォームが地上に接触することがないような構成にすることができる。
【0028】
図2はY軸およびZ軸移動用に離れた位置にあるウインチを使った本発明の1実施態様においてYZ軸リービング図を示したもので、プラットフォームの高さに応じて移動する2つの水平経路を示している。図2はZ移動装置104を使わずにY軸モーター102を回転させたときにプラットフォームが移動する経路200を示している。Z移動装置104を使ってさらに多くのラインをシステムに投入すれば、図2の経路201に示されるように、楕円形の経路はさらに深くしかも円に近づくことに注意されたい。Y軸モーターの回転によりZ軸の高さがわずかに異なる経路が提供されたとしても、その変位はきわめてわずかであり、従ってコンピューターを使った制御システムや他の制御システムは必要ではないことにも注意されたい。この点に関し、移動中Z軸方向の高さを一定に維持した経路が要求されている場合は、オペレーターはZ移動装置104を作動し、プラットフォーム124のシステム中例えば滑車輪171と173を保持している支持構造物のいずれかの方向にラインを少量投入するだけで良い。あるいはこれを自動的に行なうために制御装置を使用しても良いが、必ず必要だと言うわけではない。Y軸移動のときZ変位を最小にするように要求されている場所で本発明の実施態様が使用される場合、プラットフォームの経路を水平に維持するのに必要なZ移動の量をY変位を使って制御装置に計算させても良い。支持体の端点は二次元楕円形の焦点を形成するのであるから、支持体のそれぞれの側に展開されたラインの量の測定値が楕円形上のプラットフォームの位置を決定する。測定値がZの高さを決定するのであるから、展開されたラインの量は、Y軸モーターが支持体の中間点に近づいているプラットフォームを移動させ引き上げて楕円経路のくぼみを補正する一方で、Z軸モーターにより調整可能である。楕円形の方程式は周知であるから、許容誤差が達成されるまでZ軸モーターを作動させる反復ループは、Y移動中一定のZの高さを提供する1つの可能な制御アルゴリズムである。プラットフォームを好みの経路(直線であろうとなかろうと)に沿って移動させるアルゴリズムであれば何でも本発明の精神に適っている。
【0029】
Yのプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、図のY軸モーター102を反時計回りに回転させることにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bは支持構造物110(図の簡便化のため示されていない)と連結している滑車輪171、および滑車輪172、173、174、175から遠ざかるように移動する。その結果プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方へ引っ張られる。ライン側19bがY軸モーター102から上方に移動するに従って、ライン側19aは滑車輪176そしてプラットフォーム124の方へ上昇する。本発明の1つのラインは、ラインがプラットフォームのどちら側に接続しているかを表すため参照文字19aと19bで示される。名称の任意の境界点はY軸モーター102の存在する所である。支持体110および/または112に取り付けられているモーターを使用する本発明の実施態様では、滑車輪171、176、173、そして175は排除しても良いことに注意されたい。発明の精神を維持しつつ他の滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0030】
Z移動装置104を収縮させるとプラットフォームは主に縦の方向に移動する。そしてその逆もまた真である。Z移動装置104を拡張するとYZ移動ライン側19bは支持構造体112(やはり図の簡便化のため示されていない)に連結している滑車輪173と175の方向へ上昇する。プラットフォームの両側でラインの長さが増大するので、プラットフォームは下降する。Z移動装置を逆方向に動かせばプラットフォームは上昇する。
【0031】
図3は本発明の同じ側にあるY軸およびZ軸移動装置を使った本発明の1実施態様においてYZ軸リービング図を示したものである。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bは滑車輪180、172、181を通してY軸ブルホイール(図の簡便化のため示されていない)の方向へ移動する。その結果プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方向へ移動する。ライン側19aがY軸モーター102から離れる方向へ移動すると、ライン側19aは滑車輪175、174、173、それからプラットフォームの方向へ向かう。システムの1つのラインは、ラインがプラットフォームのどちら側に接続しているかを表すため参照文字19aと19bで示される。名称の任意の境界点はY軸モーター102の存在する所である。Y軸モーターが支持体110(図の簡便化のため示されていない)の十分高い位置に取り付けられている本発明の実施態様では、滑車輪173と175の混雑を解消するため滑車輪180を排除することも可能である点に注意されたい。発明の精神を維持しつつ他の滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0032】
Z移動装置104を収縮させるとプラットフォームは主に縦の方向に移動する。そしてその逆もまた真である。Z移動装置104を拡張するとYZ移動ライン側19aは滑車輪173の方へ上昇する。次のスパンがY軸モーター102(自由に回転しない滑車輪)に向かっているので、ラインは滑車輪175の方向には移動しない。ラインが滑車輪173からプラットフォーム124の方向へ移動すると、ライン側19bはプラットフォーム124から滑車輪172にかかる下向きの力により滑車輪172を通してプラットフォーム124から滑車輪181の方向へ引っ張られる。プラットフォームの両側でラインの長さが増大するので、プラットフォームは下降する。Z移動装置を逆方向に動かせばプラットフォームは上昇する。
【0033】
図4は本発明の1実施態様のYZ軸リービング図を示したものであり、付着点がプラットフォームではなくZ移動装置にあるラインを使用している。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bは滑車輪181、401、402、175を通してY軸モーター102と連結したY軸ブルホイール(図の簡便化のため示されていない)の方向へ移動する。ライン側19bがY軸モーター102に取り付けられているY軸ブルホイールを離れると、ライン側19aとなる。ライン側19aは滑車輪400それから173の方へ移動する。システム内の単一ラインのこの移動により、プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方向へ引っ張られる。ラインの両側で19aから19bに名称が変わる任意の境界点はY軸モーターにあり、ラインは端点であるZ移動装置104に向かって境界点の各側で移動する。この実施態様では、Z移動装置104は二輪ウインチであるが、ライン側19aおよび19bの長さを伸ばしたり縮めたりするように構成された装置であれば何でも使用可能である。発明の精神を維持しつついくつかの滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0034】
Z軸モーター101の回転はこの実施態様のZ移動装置104(ここでは二輪ウインチ)を回転させるが、それがシステム内に配置されたライン側19aと19bのラインの長さを増大し、その結果プラットフォームはZ軸方向に下降する。Z移動装置が一方向へ回転すると、YZ移動ライン19aと19bはそれぞれ滑車輪173と175の方向へ上昇する。滑車輪173と175は支持構造物110(簡便化のため示されていない)に連結されていても良い。ラインが滑車輪173から滑車輪400そしてプラットフォーム124の方向、さらに滑車輪175から滑車輪402そして滑車輪401の方向へ移動すると、プラットフォーム124の両側のラインの長さが増大するのでプラットフォームは下降する。Z移動装置を反対方向に操作するとプラットフォームは上昇する。
【0035】
図5はZ軸二重変位装置を使用した本発明の1実施態様においてYZ軸リービング図を示したものである。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。この実施態様と図3に示された実施態様の違いは175aと173aである。これらは滑車輪175と173がライン側19aで作動するのと全く同じ方法でライン側19bで作動する。さらに滑車輪500は2つの滑車輪を含む二重滑車輪であっても良い。Y軸モーター102が反時計回りに回転すると、ライン側19bは滑車輪175a、500(第一滑車輪)、173a、180、172、そして181を通して、Y軸モーター102に取り付けられているY軸ブルホイールの方向へ移動する。その結果プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方へ引っ張られる。ライン側19aがY軸モーター102から離れる方向へ移動すると、ライン側19aは滑車輪175、500(第二滑車輪)、173、それからプラットフォーム124へ向かって移動する。終点は縦の破線(同様に図6の拡大図では終点600)で示してある。1つのラインは、ラインがプラットフォームのどちら側に接続しているかを表すため参照文字19aと19bで示される。名称の任意の境界点はY軸モーター102の存在する所である。Y軸モーターが支持体110の十分高い位置に取り付けられている本発明の実施態様では、滑車輪173、173a、175、そして175aの混雑を解消するため滑車輪180を排除することも可能である点に注意されたい。支持体110は全ての滑車輪をプラットフォーム124の左側に収納していても良いが、図の簡便化のためそれは示されていない。発明の精神を維持しつつ他の滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0036】
Z移動装置104を縦に拡張すると、YZ移動ライン側19aと19bに展開されているラインの長さが増大する。その結果プラットフォームはZ軸の方向に下降する。大型スクリューが回転しそれがねじ付きブロックを展開してブロックを上昇させるスクリューブロックの場合のようにZ移動装置104の長さを増大させると、YZ移動ライン側19aは滑車輪173の方向へ上昇し、それと同時に19bは滑車輪173aの方向へ上昇する。次のスパンがY軸モーター102(自由に回転しない滑車輪)に向かっているので、ラインは滑車輪175または175aの方向には移動しない。ラインは滑車輪173、173a、そして180からプラットフォーム124の方向へ移動するので、プラットフォームは下降する。Z移動装置を逆方向に動かせばプラットフォームは上昇する。
【0037】
本発明の実施態様には、それぞれ2つの滑車輪を含んでいても良いし含まなくても良い支持構造物110と112を含んでいても良い。スタジアムには分離した支持構造物110と112を不要とするような支持点、柱、その他の構造物を含んでいても良い。障害物を迂回してラインを展開する必要のある本発明の実施態様では、さらに多くの滑車輪を加えても良い。本システムに使用されるいずれの滑車輪にも、ラインを滑車輪に安全に導ける装置であればどのようなものでも取り入れて良い。
【0038】
図6は本発明の1実施態様におけるプラットフォーム124の拡大透視図である。この実施態様のプラットフォームは滑車輪172を使ってライン側19bから懸架される。有用な対象物または装置であればどのようなものでもプラットフォームに取り付けて良い。終点600はラインの端をプラットフォームに接続している。
【0039】
図1は全てのライン方向の各点で単一の滑車輪を使用する本発明の実施態様を示している。他の実施態様では、ラインの方向を変え脱線をさらに防止するため、単一の滑車輪が使用される実質的にすべての場所で複数の滑車輪を使用しても良い。システムの動力の無駄を最小限に抑えるため、滑車輪を通過するラインの側方摩擦を最小限に抑える溝型と丸い端を備えた滑車輪を使用しても良い。本発明の実施態様では、本システムに特有のラインと両立可能なタイプの滑車輪であればどのようなものでも使用して良い。線形接続装置であれば何でも(例えばこれだけに限定されるものではないがケーブルなど)ラインの代わりに利用しても良い。張力の示度を提供するため、Z軸モーター101とZ移動装置104の間に直列的に動力計を挿入しても良い。
【0040】
本発明の1つの実施態様には、Z移動装置104と一緒に使用される単純ブロックおよび滑車装置を含んでいても良い。Z軸N因子乗数係数を提供するためブロックおよび滑車装置を利用しても良い。ブロックおよび滑車装置は当業者には周知であり、Z移動装置104と滑車輪173および175(図3を参照)の間に利用すれば、本システムに投入されるZ移動装置拡張単位当たりのライン量を容易に増やすことができる。
【0041】
図7は取り付けビームを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。取り付けビームは、滑車輪181と402、Y軸モーター102とそれに連合したブルホイール、そしてZ軸モーター104とそれに連合したリールの台として使用される。本システムのラインはZ移動装置104で連結している。Y軸のプラス方向すなわち図の右側へのY移動は、Y軸モーター102を図で反時計回りに回転することにより達成される。Y軸モーター102が反時計回りに回転するにつれて、ライン側19bはY軸モーター102と連結したY軸ブルホイール(図の簡便化のため示されていない)の方向へ移動する。ライン側19bがY軸モーター102に取り付けられたY軸ブルホイールを離れると、ライン側19bはライン側19aになる。但し両ラインとも同じ隣接したラインであり単にブルホイールで向きが変えられているにすぎない。ライン側19aは滑車輪400に向かって移動する。Y軸モーター102が反時計回りに回転すると、ライン側19bは滑車輪401から滑車輪181の周りを回って移動する。Z軸モーター104は移動には必要でないので、Y軸はZ軸の動きとは実質的に独立している。つまり本システムでY軸移動の主な要素は一般的にZ軸モーターを通して達成され、反対にZ軸移動の主なマニピュレーターは一般的に言ってZ軸モーターである。Y軸モーター102に取り付けられたブルホイールの周りを本システムの単一ラインが反時計回りに移動することにより、プラットフォーム124は図の右側すなわちY軸のプラスの方へ引っ張られる。ラインの両側で19aから19bに名称が変わる任意の境界点はY軸モーター102にあり、ラインは端点であるZ移動装置104に向かって境界点の各側で移動する。この実施態様では、Z移動装置104は二輪ウインチであるが、ライン側19aおよび19bの長さを伸ばしたり縮めたりするように構成された装置であれば何でも使用可能である。発明の精神を維持しつついくつかの滑車輪を移動したり排除したりできることは当業者ならば良く知っている。Y軸モーター102の方向を逆転させれば、プラットフォーム124はY軸のマイナス方向すなわち図の左側へ引っ張られる。
【0042】
Z軸モーター101の回転はこの実施態様のZ移動装置104(ここでは例えば二輪ウインチ)を回転させ、ライン側19aと19bのスパンを増大させる。その結果プラットフォームはZ軸方向に下降する。Z移動装置104が反時計回りに回転すると、ライン側19aと19bは401を通して滑車輪400と402からZ軸モーター104に取り付けられている1つのウインチ(または簡便のため図には示されていないが2つのウインチ)の方へ巻き取られる。Z軸モーターを反対方向に回転させればプラットフォームは下降する。
【0043】
図8は取り付けビーム、視覚表示エレメント、および支持/コミュニケーション・ラインを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。この実施態様の前面パネルには視覚表示エレメントを含めても良い。視覚表示エレメントと考えられるものの中には、これだけに限定されるものではないが、例えば広告、テキストメッセージ、画像、ビデオ、他の視覚データなどが含まれる。そういう視覚表示エレメントは、ネットワーク(ワイヤレスあるいはその他)などの相互接続ファブリックを使って取り付けビームへ送信しても良い。電池を前面パネルと後部パネルあるいはその中間で支えても良いが、コミュニケーション・ライン801に電力線を含めても良い。支持ライン711と731をそれぞれウインチ701と721に連結しても良い。あるいはラインを先在構造物の上部に取り付けたウインチ付きの取り付けビーム700に直接取り付けても良い。ウインチ701と721の回転は、例えばホッケーの試合で点数が入ったあと波状の模様を表示するなどの種々の効果を考慮して、同時であっても良いし独立的であっても良い。単一のウインチ701の使用は、ウインチ721を除去し、その代わりにライン731をウインチ701に送る滑車輪を使用することにより達成できる。取り付けビーム700を両サイドで同時に同じ量だけ上昇させることができる2つのドラムを備えたビームの上に、単一のウインチを取り付けても良い。単一ラインの使用は、十分低い重心を有する本発明の実施態様では可能である。視覚表示エレメント800(取り付けビーム700の後部の台として背後から示されている)には、フラットパネル画面、ドットマトリックス読み出し、スピーカー、フォッグマシン、その他視覚表示エレメントを送信するのに使用される種々の装置を含めても良い。ここに示されている取り付けビーム700は長方形であるが、どのような形であっても構わない。コミュニケーション・ライン801を使ってメッセージ(例えば視覚表示エレメント)を視覚表示エレメント800へ送っても良いが、メッセージをワイヤレスの通信手段を使って送っても構わない。さらにZ軸モーター104とY軸モーター102用の制御信号もコミュニケーション・ライン801を使って送っても良いし、ワイヤレス信号を使っても良い。プラットフォーム124上に取り付けられたカメラは、コミュニケーション・ライン801またはワイヤレスの手段を使って信号を出力できる。
【0044】
図9は本発明の浮揚性実施態様におけるYZ軸リービング図である。Y軸モーター102と滑車輪181の間に直通経路がない場合は、プラットフォームと連結した切り換え滑車輪を用いる交互リービングをこの浮揚性実施態様に使用しても良い。交互リービングは図10に示してあり、ラインの切り換えを行なう切り換え滑車輪909を含んでいる。滑車輪400と401の間の接続エレメントは、図11に示されるように、視覚表示エレメントおよび/またはビームで置き換えても良い。連動Y軸モーター102とZ軸モーター101にはビームへの直接取り付けを含めても良いし、地上の間接取り付けを含めても良い。
【0045】
プラットフォーム124には、種々の機能を行なう様々な装置を取り付けることができる。例えば、これだけに限定されるものではないが、浮揚エレメント、安定化装置、ジンバル、カメラ装具、採掘用ローダ、シップ・トゥ・シップローダ、ロギング装置、スキーリフトの座席、ゴンドラ、飛行シミュレーションを可能にする人体検知飛行シミュレータースーツ、低重力シミュレータースーツ、リフティングハーネス、弾薬庫の爆弾レトリーバー、貨物操作場や原子力施設の安全確認用ディジタルビデオ装置、ブドウなどの農産物を迅速に収穫・貯蔵するための農業用ロボットピッカー、その他二次元空間で配置および移動を繰り返し行なうのに役立つ装置などである。別の実施態様では、プラットフォームの位置から見た画像を提供するためプラットフォームから下向きの位置に取り付けられたウィットネスカメラをプラットフォーム124に含めても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は本発明の1実施態様の透視図である。
【図2】図2は本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図で、Y軸およびZ軸移動のために離れた場所に置かれたウインチを使用したものであり、プラットフォームの高さに依存した2つの横的移動経路を示している。
【図3】図3は本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図で、本発明の同じ側にあるY軸およびZ軸移動装置を利用したものである。
【図4】図4は本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図で、接続点がプラットフォームでなくZ移動装置に存在する構成のラインを利用している。
【図5】図5はZ軸二重変位を利用した本発明の1実施態様によるYZ軸リービング図である。
【図6】図6はプラットフォームの1実施態様の透視図である。
【図7】図7は取り付けビームを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。
【図8】図8は取り付けビーム、視覚表示エレメント、および支持/コミュニケーション・ラインを含む本発明の1実施態様の内部の側面図である。
【図9】図9は本発明の1つの浮揚性実施態様のYZ軸リービング図である。
【図10】図10は本発明の1つの交互リービング図である。
【図11】図11は本発明の1つのリービング図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットフォームと、
該プラットフォームを移動させるように構成されたYZ移動ラインと、
該YZ移動ラインを動かすように構成されたZ移動装置とを備えた装置。
【請求項2】
前記YZ移動ラインが通り抜ける複数の滑車輪をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記YZ移動ラインと連結したY移動モーターと、
前記Z移動装置と連結したZ移動モーターとをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記Y移動モーターと前記Z移動モーターとに連結した発電機および電気駆動ユニットをさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
YZ移動ラインと前記プラットフォームとを連結し、
Z移動装置と前記YZ移動ラインとを連結する各工程を有してなることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記YZ移動ラインとY移動モーターとを連結し、
前記Z移動装置とZ移動モーターとを連結する各工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記Y移動モーターを回転させ、
前記Z移動モーターを回転させ、
前記プラットフォームを移動させる各工程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
YZ移動ラインを前記プラットフォームに連結する手段と、
Z移動装置を前記YZ移動ラインに連結する手段とを含む装置。
【請求項9】
前記YZ移動ラインをY移動モーターに連結する手段と、
前記Z移動装置をZ移動モーターに連結する手段とをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記Y移動モーターを回転させる手段と、
前記Z移動モーターを回転させる手段とをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項1】
プラットフォームと、
該プラットフォームを移動させるように構成されたYZ移動ラインと、
該YZ移動ラインを動かすように構成されたZ移動装置とを備えた装置。
【請求項2】
前記YZ移動ラインが通り抜ける複数の滑車輪をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記YZ移動ラインと連結したY移動モーターと、
前記Z移動装置と連結したZ移動モーターとをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記Y移動モーターと前記Z移動モーターとに連結した発電機および電気駆動ユニットをさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
YZ移動ラインと前記プラットフォームとを連結し、
Z移動装置と前記YZ移動ラインとを連結する各工程を有してなることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記YZ移動ラインとY移動モーターとを連結し、
前記Z移動装置とZ移動モーターとを連結する各工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記Y移動モーターを回転させ、
前記Z移動モーターを回転させ、
前記プラットフォームを移動させる各工程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
YZ移動ラインを前記プラットフォームに連結する手段と、
Z移動装置を前記YZ移動ラインに連結する手段とを含む装置。
【請求項9】
前記YZ移動ラインをY移動モーターに連結する手段と、
前記Z移動装置をZ移動モーターに連結する手段とをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記Y移動モーターを回転させる手段と、
前記Z移動モーターを回転させる手段とをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2007−509299(P2007−509299A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536837(P2006−536837)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/035092
【国際公開番号】WO2005/042385
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(506032716)ケーブルカム インターナショナル インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】CABLECAM INTERNATIONAL INC.
【出願人】(506141580)
【氏名又は名称原語表記】RODNUNSKY, Jim
【出願人】(506141568)
【氏名又は名称原語表記】MACDONALD, Alexander, S.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/035092
【国際公開番号】WO2005/042385
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(506032716)ケーブルカム インターナショナル インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】CABLECAM INTERNATIONAL INC.
【出願人】(506141580)
【氏名又は名称原語表記】RODNUNSKY, Jim
【出願人】(506141568)
【氏名又は名称原語表記】MACDONALD, Alexander, S.
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]