説明

封筒封緘装置及び封筒封緘方法

【課題】簡易な構成で、かつ、作業者による確認調整等の作業を必要とせず、複数サイズ及び複数種類の封筒の封緘が可能な封筒封緘装置等を提供する。
【解決手段】フラップ部を先頭に載置して封筒20を搬送する搬送手段と、フラップ部と胴部の境界に位置する段差部を非接触で検知する段差部検知手段と、フラップ部を載置する一の反転プレート10aと胴部を載置する他の反転プレート10cとが反転軸10bを枢軸として連結された反転手段10とを備え、前記段差部検知手段が前記搬送手段により搬送される封筒の段差部を検知すると、前記搬送手段は、当該段差部が前記反転軸上に重なる位置となるように封筒の搬送を停止し、前記反転手段は、前記一の反転プレートを、前記反転軸を枢軸として回動して前記他の反転プレートに重ね合わせることにより、前記一の反転プレート上に載置したフラップ部を、前記他の反転プレート上に載置した胴部へ折り返して貼着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封緘装置に関し、特に封筒のフラップに糊をつけ、フラップを折り返して封筒本体にフラップを粘着させる封筒封緘装置及び封筒封緘方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の封緘装置として、例えば、特許文献1及び2に開示された装置がある。特許文献1には、封筒のフラップに粘着材を転写し、フラップを折り返して封筒本体にフラップを粘着させる手法が開示されている。また、特許文献2には、封筒のサイズを検知して検出された封筒のサイズに基づいて封筒の糊付け位置やフラップの折り曲げ位置を決定する手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−151518号公報
【特許文献2】特開平09−52294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載された封緘装置では、フラップの折り返し工程と、粘着材による接着工程と、を別の工程としていることから、圧着ローラ等の部品点数が比較的多く、又、ストッパーによって封緘位置を決定している為、封筒の種類(品目)ごとに確認、調整等の切り替え作業が必要となる。
【0005】
また、特許文献2に記載された封筒封緘装置は、上記のように封筒サイズを検知して封筒サイズに基づいて糊付け位置やフラップの折り曲げ位置を決定してはいるが、同一の封筒サイズであってもフラップの長さやフラップの折り曲げ位置は多種多様であり、この点について考慮されていない。したがって、同一のサイズで、かつフラップの長さや折り曲げ位置が異なるといった複数種類の封筒に対して封緘を行なう場合には、結局、作業者が封筒の種類に応じて個別に確認、調整等の作業等を行なわなければならず、対応に時間や手間がかかるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、比較的部品点数が少ない簡易な構成で、かつ、作業者による確認調整等の作業を必要とせず、複数サイズ及び複数種類の封筒の封緘が可能な封筒封緘装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、封筒のフラップ部を折り返して、封筒の胴部に当該フラップ部を貼着させて封緘する封筒封緘装置であって、フラップ部を先頭に載置して封筒を搬送する搬送手段と、フラップ部と胴部の境界に位置する段差部を非接触で検知する段差部検知手段と、封筒のフラップ部を載置する一の反転プレートと、封筒の胴部を載置する他の反転プレートと、が反転軸を枢軸として連結された反転手段と、を備え、前記段差部検知手段が前記搬送手段により搬送される封筒の前記段差部を検知すると、前記搬送手段は、当該段差部が前記反転軸上に重なる位置となるように前記封筒の搬送を停止し、前記反転手段は、前記一の反転プレートを、前記反転軸を枢軸として回動して前記他の反転プレートに重ね合わせることにより、前記一の反転プレート上に載置した前記フラップ部を、前記他の反転プレート上に載置した前記胴部へ折り返して貼着するよう構成したことを特徴とする封筒封緘装置である。
【0008】
上記課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、前記他の反転プレートは、吸気口を備え、前記一の反転プレートが回動する際に、前記吸気口からの吸引力によって、前記他の反転プレート上に載置された封筒の胴部が、前記他の反転プレートに吸着されるよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の封筒封緘装置である。
【0009】
上記課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、前記段差部検知手段は、封筒に対向する位置に備えた非接触式のレーザ距離センサからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の封筒封緘装置である。
【0010】
上記課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、封筒のフラップ部を折り返して、封筒の胴部に当該フラップ部を貼着させて封緘する封筒封緘方法であって、フラップ部を先頭に封筒を搬送するステップと、フラップ部と胴部の境界に位置する段差部を非接触で検知する段差部検知ステップと、封筒のフラップ部を載置する一の反転プレートと、封筒の胴部を載置する他の反転プレートと、が反転軸を枢軸として連結された反転機構を備えた反転ステップと、を有し、前記段差部検知ステップにより、前記搬送手段により搬送される封筒の前記段差部が検知されると、前記封筒の段差部が前記反転軸上に重なる位置となるように、前記封筒の搬送を停止し、前記反転ステップにて、前記一の反転プレートを、前記反転軸を枢軸として回動して前記他の反転プレートに重ね合わせることにより、前記一の反転プレート上に載置した前記フラップ部を、前記他の反転プレート上に載置した前記胴部へ折り返して貼着するよう構成したことを特徴とする封筒封緘方法である。
【0011】
上記課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、前記他の反転プレートは、吸気口を備え、前記一の反転プレートが回動する際に、前記吸気口からの吸引力によって、前記他の反転プレート上に載置された封筒の胴部が、前記他の反転プレートに吸着されるよう構成したことを特徴とする請求項4に記載の封筒封緘方法である。
【0012】
上記課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、前記段差部検知ステップは、封筒に対向する位置に備えた非接触式のレーザ距離センサにより、前記封筒の段差部を検知することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の封筒封緘方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、封筒の段差部を検知するよう構成したので、簡易な構成で、正確な封筒封緘を実現できる。しかも、封筒サイズの違いよる調整等を必要とせず、多種多様なサイズの封筒の自動封緘を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】封筒封緘装置100の概略平面図である。
【図2】図1の矢印A方向から見た封筒封緘装置100の内部の概略側面図である。
【図3】反転機構10の動作を説明する為の要部断面図である。
【図4】押圧具8を用いて封筒20を固定支持する構成の説明図である。
【図5】図4(B)のX−X´断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の封筒封緘装置の好適な実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、封筒封緘装置100の概略平面図であり、図2は、図1の矢印A方向から見た封筒封緘装置100の内部の概略側面図である。なお、図1では、説明のため封筒20はその形状を一点鎖線で図示した。図2では、説明のため封筒20は断面図とした。本実施形態では、封筒20の段差部20bでフラップ部20aを折り曲げて接着するタイプの封筒20に本発明の封筒封緘装置を適用する場合について説明する。
【0017】
本実施形態の封筒封緘装置100は、搬送ガイド2上に封筒20を載置するように構成されており、モーターMの駆動により搬送ガイド2及び搬送ローラ2Rが作動して封筒20が図1及び図2中左方向へと搬送されるようになっている。そして、封筒封緘装置100は、封筒20の段差部20bを検知して、段差部20bが反転軸10b上に重なるよう段差部20bの位置決めを行なう。その後、反転軸10bを軸に反転プレート動10aを反転させてフラップ部20aを胴部20cに押し付け接着する。以下、詳細に説明する。なお、本実施形態では、封筒20のフラップ部20a、又は封筒の胴部20cのフラップ部20aと接着される部分に予め糊が塗布されている場合について説明する。
【0018】
初めに、封筒封緘装置100の各構成部材について説明する。
【0019】
搬送ガイド2及び姿勢制御ガイド4は、封筒20を載置して反転機構10へと搬送する搬送機構であり、例えば、ベルトコンベア等によって構成される。
【0020】
搬送ガイド2は、ガイド3に平行に設置されており、モーターMの駆動により図1及び図2中右から左方向へと封筒20を搬送する。姿勢制御ガイド4は、図示しないモーター駆動により図示しないローラと共に図1において矢印z方向に作動し、搬送ガイド2と斜行する方向に設置されている。姿勢制御ガイド4は、封筒20の、搬送方向(ガイド3に平行な方向)に垂直な方向である幅方向の位置を制御するためのものである。姿勢制御ガイド4が作動することにより、封筒20は搬送されながら封筒20の側面がガイド3に押し付けられて、封筒20の姿勢を正し、封筒20の側面がガイド3に沿うように位置決めを行なうことができる。これにより、例えば、封筒20が搬送ガイド2に対して斜めに載置された場合であっても、封筒20を反転機構10へ搬送しつつ、徐々に封筒20の姿勢を正すことができる。
【0021】
フラップ部検知器5は、例えば、非接触式のレーザ距離センサ等により構成される。フラップ部検知器5の検知位置に、フラップ部20aが搬送される前と、該検知位置にフラップ部20aが搬送されてきたときの距離の差を検知することにより、封筒20のフラップ部20aを検知する。
【0022】
グリップ機構6は、例えば、ボールローラ等により構成される。フラップ部20aを検知後に封筒20が搬送方向以外の方向へとスリップすることを防ぐためのものである。従って、グリップ機構6は、姿勢制御ガイド4よりも搬送方向側に設置されることが好ましい。グリップ機構6は、フラップ部20aを検知後、封筒20の胴部20cを押下して、封筒20を支える。このとき、グリップ機構6は、封筒20の反転機構10方向への搬送を妨げない程度の力で封筒20を支えなければならない。
【0023】
段差部検知器7は、例えば、非接触式のレーザ距離センサ等により構成される。検知位置Dにてフラップ部20aと胴部20cの距離差を検知することにより、封筒20のフラップ部20aと胴部20cの境界にある段差部20bを検知する。
【0024】
反転機構10は、反転プレート動10a、反転軸10b、反転プレート受10c、反転アーム10d及びシリンダー10eにより構成されている。
【0025】
反転プレート動10aと反転プレート受10cは、反転軸10bを枢軸として連結されている。具体的に、反転プレート動10aが、反転プレート受10c側に回転可能に構成されている。反転アーム10dは、反転プレート動10aに取り付けられており、反転アーム10dの端部は、シリンダー10eのシャフトと連結されている。シリンダー10eは、反転アーム10dを介して反転プレート動10aを反転プレート受10c側に回転させるためのものである。これら反転機構10は、反転機構10に備えた図示しない反転制御装置の制御に基づいて作動する。
【0026】
次に、封筒封緘装置100による封緘動作について説明する。
【0027】
先ず、封筒20がフラップ部20aを先頭に搬送ガイド2及び姿勢制御ガイド4上に載置される。封筒20の載置は作業者が行なってもよく、或いは、図示しない封筒載置機構を設け、当該封筒載置機構が封筒を載置してもよい。その後、搬送ガイド2及び姿勢制御ガイド4によって、封筒20がガイド3に沿って反転機構10へと搬送される。
【0028】
そして、フラップ部検知器5が封筒20のフラップ部20aを検知し、フラップ部検知信号をグリップ機構6へ送信する。グリップ機構6は、フラップ部検知器5からフラップ部検知信号を受信すると、封筒20の胴部20cを押下して、封筒20を支える。
【0029】
次に、段差部検知器7が、封筒20の段差部20bを検知し、段差部検知信号を、搬送ガイド2のモーターMと姿勢制御ガイド4の図示しないモーターを制御する図示しないモーター制御装置に送信する。モーター制御装置は、段差部検知信号を受信すると、所定時間後に各モーターの動作を停止させて封筒20の搬送を止める。なお、この所定時間は、封筒20の搬送が停止したときに、封筒20の段差部20bが反転軸10b上に確実に重なるように、段差部検知器7による段差部20bの検知位置Dから反転軸10bまでの距離Lと、搬送速度と、段差部検知信号7が段差部20bを検知してから段差部検知信号を生成するために要する時間と、段差部検知器7が生成した段差部検知信号を送信して、モーターM等が段差部検知信号を受信するまでの間に要する時間と、に基づいて予め算出し定めておく。
【0030】
モーター制御装置は、各モーターの動作を停止させた後に、動作停止信号を生成し、反転機構10の反転制御装置へ送信する。反転制御装置は、モーター制御装置から動作停止信号を受信すると、反転機構10の制御動作を開始する。
【0031】
図3は、反転機構10の動作を説明する為の要部断面図である。
【0032】
先ず、反転プレート受10cに備えた図示しない吸引装置が、反転プレート受10cの吸引口10c1からの吸引を開始する。この吸引力により、封筒20の胴部20cが反転プレート受10cに吸着される。
【0033】
その後、シリンダー10eのシャフトによって矢印g方向に引っ張り力が加えられることにより、反転アーム10dを介して反転プレート動10aが反転軸10bを軸に、図3(A)から図3(B)に示す状態へと図中時計回り方向に回転(回動)する。そして、反転プレート動10aが反転プレート受10cに重ね合わせられることにより、反転プレート動10a上に載置されているフラップ部20aが、反転プレート受10c上に載置されている胴部20c側に折り曲げられ、押圧・貼着されて、封緘される。封筒封緘後、シリンダー10eは、加圧を停止し、反転プレート動10aが図中反時計回りに回転して封筒20が開放される。封緘後の封筒20は、例えば、搬送ベルト2が反転して図1及び図2中左から右方向へと封筒20を搬送し、封筒封緘装置100の外部へ排出するよう構成することができる。この場合、シリンダー10eが加圧を停止した際に反転制御装置が封緘完了信号を生成してモーター制御装置へ送信する。封緘完了信号を受信したモーター制御装置が、封筒20を図1及び図2中左から右方向へと封筒20を搬送させるように、モーターMを制御して搬送ベルト2を動作させるよう構成すればよい。或いは、作業者が封緘後の封筒20を封筒封緘装置100の外部へと取り出してもよい。
【0034】
以上説明したように、本実施形態による封筒封緘装置100によれば、段差部検知器7により封筒20の折り曲げ位置である段差部20bを検知するよう構成したので、簡易な構成で、正確な封筒封緘を実現できる。しかも、封筒サイズの違いよる調整等を必要とせず、多種多様なサイズの封筒の自動封緘を実現することができる。
【0035】
また、段差部検出器7を、非接触式のレーザ距離センサ等により構成したので、封筒20に接触することなく、段差部20bを確実に検出することができる。
【0036】
さらに、反転プレート受10cに吸引装置を備え、吸引口10c1からの吸引力により封筒20を反転プレート受10cに吸着するよう構成したので、胴部20cの浮き上がりを防止して、フラップ20aを確実に正確に折り曲げることができる。
【0037】
なお、上述した実施形態では、姿勢制御ガイド4を搬送ガイド2と斜行する方向に設置したが、搬送ガイド2と直交する方向に設置してもよい。この場合、封筒20は、姿勢制御ガイド4によって封筒20の側面を先頭にガイド3方向へと垂直に搬送されつつ、搬送ガイド2により封筒20のフラップ部20aを先頭に反転機構10方向へと搬送される。
【0038】
また、上述した実施形態では、封筒20の折り曲げ位置を段差部20bとしたが、折り曲げ位置が段差部20bとは異なる場合には、折り曲げ位置から段差部20bまでの距離をオフセット長とする。そして、モーター制御装置が段差部検知器7から段差部検知信号を受信して、各モーターの動作を停止するまでの所定時間を調整する際、封筒20の搬送が停止したときに、封筒20の折り曲げ位置が反転軸10b上に確実に重なるように、当該オフセット長に基づいて、所定時間を調整するよう構成すればよい。
【0039】
さらに、上述した実施形態では、封筒20のフラップ部20a、又は封筒の胴部20cのフラップ部20aと接着される部分に予め糊が塗布されている封筒20を例に説明したが、フラップ部20a、又は封筒の胴部20cのフラップ部20aと接着される部分に予め糊が塗布された部分にシールが貼られている封筒20の場合には、シールを剥がしてから搬送ベルト2上に載置すればよい。また、水糊など押し付けてから接着までに乾燥時間や加圧が必要な場合には、スプレーなどの水吹き機構、ニップロールなどの加圧機構、ドライヤーなどの乾燥機構、或いは圧着コンベアなどの乾燥加圧機構を、反転機構10の上部等に設ければよい。
【0040】
また、上述した実施形態では、吸引装置により封筒20を反転プレート受10cに吸着するよう構成したが、封筒20の上部から胴部20cを押圧して、封筒20を固定支持するよう構成してもよい。
【0041】
図4は、押圧具8を用いて封筒20を固定支持する構成の説明図である。図4(A)は概略側面図であり、説明のため封筒20は断面図とした。図4(B)は、概略平面図であり、説明のため封筒20は封緘前の形状を実線で示し、封緘後のフラップ部20aを破線で示した。
【0042】
同図に示すように、押圧具8を用いて封筒20を固定支持する場合、押圧具8を上部から降下させ(図4(A))、封筒20の胴部20c上に載せて封筒20を固定支持できる程度に加圧する。加圧する際は、胴部20cの中央に近い部分を加圧点とすることが好ましい。なお、押圧具8は、作動前は、段差部検知器7の検知やシリンダー10eのシャフトの邪魔にならない位置に待機させておく。
【0043】
また、押圧具8により胴部20cを押圧した状態で、反転プレート動10aを回転させるため、図4(B)に示すように、押圧具8は、フラップ部20aが胴部20cに接着される位置に重ならない形状にて成型する。
【0044】
さらに、押圧具8を用いる場合、反転プレート動10aをスポンジやゴム等の弾性部材を用いて形成する。図5は、図4(B)のX−X´断面図である。図5に示す例では、反転プレート動10aを、スポンジ部とステンレスや鉄等の金属部にて形成した。このように、反転プレート動10aが回転したときに、反転プレート動10aの反転プレート受10c及び押圧具8と接触する面を、スポンジ部にて形成する。これにより、反転プレート動10aが回転して、反転プレート受10c及び押圧具8に押し付けられた際に、スポンジ部の弾性により押圧具8の厚みを吸収し、反転プレート10aによる押圧力を反転プレート受10cに加えることができるため、フラップ部20aを胴部20cに接着して確実に封緘を行なうことができる。
【符号の説明】
【0045】
2 搬送ガイド
3 ガイド
4 姿勢制御ガイド
5 フラップ部検知器
6 グリップ機構
7 段差部検知器
8 押圧具
10 反転機構
10a 反転プレート動
10b 反転軸
10c 反転プレート受
10c1 吸引口
10d 反転アーム
10e シリンダー
20 封筒
20a フラップ部
20b 段差部
20c 胴部
100 封筒封緘装置
M モーター
D 検知位置
L 距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
封筒のフラップ部を折り返して、封筒の胴部に当該フラップ部を貼着させて封緘する封筒封緘装置であって、
フラップ部を先頭に載置して封筒を搬送する搬送手段と、
フラップ部と胴部の境界に位置する段差部を非接触で検知する段差部検知手段と、
封筒のフラップ部を載置する一の反転プレートと、封筒の胴部を載置する他の反転プレートと、が反転軸を枢軸として連結された反転手段と、を備え、
前記段差部検知手段が前記搬送手段により搬送される封筒の前記段差部を検知すると、
前記搬送手段は、当該段差部が前記反転軸上に重なる位置となるように前記封筒の搬送を停止し、前記反転手段は、前記一の反転プレートを、前記反転軸を枢軸として回動して前記他の反転プレートに重ね合わせることにより、前記一の反転プレート上に載置した前記フラップ部を、前記他の反転プレート上に載置した前記胴部へ折り返して貼着するよう構成したことを特徴とする封筒封緘装置。
【請求項2】
前記他の反転プレートは、吸気口を備え、
前記一の反転プレートが回動する際に、前記吸気口からの吸引力によって、前記他の反転プレート上に載置された封筒の胴部が、前記他の反転プレートに吸着されるよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の封筒封緘装置。
【請求項3】
前記段差部検知手段は、封筒に対向する位置に備えた非接触式のレーザ距離センサからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の封筒封緘装置。
【請求項4】
封筒のフラップ部を折り返して、封筒の胴部に当該フラップ部を貼着させて封緘する封筒封緘方法であって、
フラップ部を先頭に封筒を搬送するステップと、
フラップ部と胴部の境界に位置する段差部を非接触で検知する段差部検知ステップと、
封筒のフラップ部を載置する一の反転プレートと、封筒の胴部を載置する他の反転プレートと、が反転軸を枢軸として連結された反転機構を備えた反転ステップと、を有し、
前記段差部検知ステップにより、前記搬送手段により搬送される封筒の前記段差部が検知されると、
前記封筒の段差部が前記反転軸上に重なる位置となるように、前記封筒の搬送を停止し、前記反転ステップにて、前記一の反転プレートを、前記反転軸を枢軸として回動して前記他の反転プレートに重ね合わせることにより、前記一の反転プレート上に載置した前記フラップ部を、前記他の反転プレート上に載置した前記胴部へ折り返して貼着するよう構成したことを特徴とする封筒封緘方法。
【請求項5】
前記他の反転プレートは、吸気口を備え、
前記一の反転プレートが回動する際に、前記吸気口からの吸引力によって、前記他の反転プレート上に載置された封筒の胴部が、前記他の反転プレートに吸着されるよう構成したことを特徴とする請求項4に記載の封筒封緘方法。
【請求項6】
前記段差部検知ステップは、封筒に対向する位置に備えた非接触式のレーザ距離センサにより、前記封筒の段差部を検知することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の封筒封緘方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−68400(P2011−68400A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223261(P2009−223261)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】