説明

射出成形機

【課題】保温中の消費電力を更に低減させる射出成形機を提供すること。
【解決手段】本発明に係る射出成形機は、複数のバンドヒータ30〜34によって加熱される加熱シリンダ1を備える射出成形機であって、保温中における、複数のバンドヒータ30〜34のそれぞれに対する電力供給の有無を個別に設定可能とする。また、本発明に係る射出成形機は、複数のバンドヒータ30〜34のそれぞれに対する電力供給の有無を、成形中と保温中とで個別に設定可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の加熱部によって加熱される加熱シリンダを備える射出成形機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加熱シリンダを加熱する複数のシリンダヒータと、それらシリンダヒータのそれぞれの温度を検出するシリンダヒータ温度センサと、それらシリンダヒータのそれぞれに電力を供給するヒータ電源装置と、ヒータ電源装置を制御する制御装置とを含む射出成形機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この制御装置は、全てのシリンダヒータの温度が所定の成形温度にある状態で、射出成形機が待機状態のまま所定時間が経過した時に、ヒータ電源装置を制御して全てのシリンダヒータの設定温度を成形温度よりも低い保温温度に切り換える。その後、この制御装置は、射出成形機が待機状態のままさらに所定時間が経過した時にヒータ電源装置からシリンダヒータへの電力の供給を全て停止させる。このようにして、特許文献1の射出成形機は、消費電力を小さくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−79562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の射出成形機は、複数のシリンダヒータの全てを同時にオン・オフするので、保温中においては、保温温度を維持する必要のないシリンダヒータにも電力を供給することとなり、消費電力の低減が不十分となる。
【0006】
上述の点に鑑み、本発明は、保温中の消費電力を更に低減させる射出成形機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために、本発明の実施例に係る射出成形機は、複数の加熱部によって加熱される加熱シリンダを備える射出成形機であって、保温中における、前記複数の加熱部のうちの少なくとも2つの加熱部のそれぞれに対する電力供給の有無を個別に設定可能とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上述の手段により、本発明は、保温中の消費電力を更に低減させる射出成形機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例に係る射出成形機に搭載される温度制御システムの構成例を示す概略図である。
【図2】温度設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の実施例に係る射出成形機に搭載される温度制御システム100の構成例を示す概略図である。本実施例において、温度制御システム100は、加熱対象部材としての加熱シリンダ1の温度を、温度検出部としての温度センサ4で測定しながら、加熱部としてのバンドヒータ3により加熱シリンダ1の温度を制御する。
【0012】
加熱シリンダ1は、スクリュ(図示せず。)を回転可能且つ軸方向移動可能に収容する部材である。加熱シリンダ1は、主に、水冷シリンダ部10、第一円筒部11、第二円筒部12、ノズル部13で構成される。なお、水冷シリンダ部10、第一円筒部11、第二円筒部12、及びノズル部13は何れも金属で形成され、互いに熱をやり取りすることができる。水冷シリンダ部10に取り付けられるホッパ(図示せず。)を介して供給される樹脂は、加熱される加熱シリンダ1内で溶融・可塑化され、スクリュによってノズル部13の方向に給送される。
【0013】
温度制御システム100は、主に、制御部2、バンドヒータ3、温度センサ4、表示部5、及び入力部6から構成される。
【0014】
制御部2は、温度制御システム100の動作を制御する機能要素であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータである。具体的には、制御部2は、温度制御部20に対応するプログラムをROMから読み出してRAMに展開しながら、温度制御部20に対応する処理をCPUに実行させる。
【0015】
バンドヒータ3は、加熱シリンダ1を加熱する加熱部の一例である。本実施例では、バンドヒータ3は、加熱シリンダ1の第一円筒部11を加熱する2つのバンドヒータ30、31と、第二円筒部12を加熱する1つのバンドヒータ32と、ノズル部13を加熱する2つのバンドヒータ33、34とを含む。なお、加熱シリンダ1の第一円筒部11は、水冷シリンダ10の近くに配置されるバンドヒータ30によって加熱される第一ゾーンZ1、及び、第二円筒部12の近くに配置されるバンドヒータ31によって加熱される第二ゾーンZ2を有する。また、加熱シリンダ1の第二円筒部12は、バンドヒータ32によって加熱される第四ゾーンZ4を構成する。また、加熱シリンダ1のノズル部13は、バンドヒータ33によって加熱される第五ゾーン後部Z5a、及び、バンドヒータ34によって加熱される第五ゾーン前部Z5bを有する。
【0016】
また、温度制御システム100は、本実施例に係る射出成形機では存在しないが本発明に係る別の射出成形機では存在し得る第三ゾーンZ3を温度制御できるように構成される。なお、第三ゾーンは、例えば、第一円筒部11が長い場合に、第二ゾーンと第四ゾーンとの間に配置され得る。
【0017】
以下では、バンドヒータ30〜34は、加熱対象となるゾーンに合わせて、第一ゾーンバンドヒータ30、第二ゾーンバンドヒータ31、第四ゾーンバンドヒータ32、第五ゾーン後部バンドヒータ33、及び第五ゾーン前部バンドヒータ34とも称する。
【0018】
また、バンドヒータ3は、制御部2が出力する制御信号に応じて動作し、例えば、制御部2が出力するPWM(Pulse Width Modulation)信号に応じてオン、オフを切り換える。バンドヒータ3は、オンに切り換えられた場合に、図示しない電源から電力の供給を受け、加熱シリンダ1における対応するゾーンを加熱する。
【0019】
温度センサ4は、加熱シリンダ1の温度を検出する温度検出部の一例であり、例えば、熱電対で構成される。本実施例では、温度センサ4は、第一ゾーンZ1の温度を検出する第一ゾーン温度センサ40と、第二ゾーンZ2の温度を検出する第二ゾーン温度センサ41と、第四ゾーンZ4の温度を検出する第四ゾーン温度センサ42と、第五ゾーン後部Z5aの温度を検出する第五ゾーン後部温度センサ43と、第五ゾーン前部Z5bの温度を検出する第五ゾーン前部温度センサ44とを含む。また、温度センサ4は、制御部2に対して所定周期で繰り返し検出値を出力する。
【0020】
表示部5は、各種情報を表示するための装置であり、例えば、射出成形機に搭載される液晶ディスプレイである。なお、表示部5は、射出成形機に接続される別個の装置であってもよい。
【0021】
入力部6は、操作者が射出成形機に対し各種情報を入力できるようにするための装置であり、例えば、表示部5の表面に取り付けられるタッチパネルである。なお、入力部6は、キーボード、マウス、タッチパッド等の他の装置であってもよい。
【0022】
制御部2の温度制御部20は、加熱シリンダ1の温度を所定の設定温度に制御する機能要素であり、例えば、温度センサ4の検出値に基づいてバンドヒータ3をPWM制御する。
【0023】
ここで、図2を参照しながら、温度制御部20による加熱シリンダ1の温度制御について説明する。なお、図2は、表示部5に表示される温度設定画面D1の一例を示す図である。
【0024】
温度設定画面D1は、加熱シリンダ1における各ゾーンの設定温度を決定する際に用いられる画面であり、インジケータ領域R1、実測値領域R2、主設定領域R3、主設定切換領域R4、保温設定領域R5、保温設定切換領域R6、及び画面切換領域R7を含む。操作者は、入力部6を通じた操作により、任意のタイミングで温度設定画面D1を表示部5に表示させることができる。
【0025】
インジケータ領域R1は、「型開限」、「型全閉」、「エジェクタ戻」、「ノズルタッチ」、「休止」、「冷却」、「遅延」、「保圧」、「充填」、「計量」、及び「計量完」のそれぞれに対応するインジケータを配し、そのインジケータを点灯或いは消灯させることによって射出成形機の現在の状態を示す。
【0026】
実測値領域R2は、水冷シリンダ10、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第四ゾーンZ4、第五ゾーン後部Z5a、及び第五ゾーン前部Z5bのそれぞれに対応する温度センサ4の実測温度と設定温度との差を、数値と目盛り画像とにより表示する。
【0027】
本実施例では、実測値領域R2は、水冷シリンダ10、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、及び第五ゾーン前部Z5bの実測温度が設定温度となった状態であり、第四ゾーンZ4の実測温度が設定温度に対して5℃高い状態であり、第五ゾーン後部Z5aの実測温度が設定温度に対して10℃低い状態であることを示す。
【0028】
なお、第三ゾーンZ3の温度及び樹脂温度は、本実施例では測定していないため、非表示状態となっている。実測値領域R2、主設定領域R3、主設定切換領域R4、保温設定領域R5、及び保温設定切換領域R6においても同様である。
【0029】
主設定領域R3は、成形中における各ゾーンの設定温度を示す。操作者は、主設定領域R3を視認しながら、入力部6を介して成形中における各ゾーンの設定温度を調節することができる。
【0030】
本実施例では、主設定領域R3は、水冷シリンダ10の設定温度が40℃に設定され、第一ゾーンZ1の設定温度が170℃に設定され、第二ゾーンZ2の設定温度が190℃に設定され、第四ゾーンZ4、第五ゾーン後部Z5a、及び第五ゾーン前部Z5bのそれぞれの設定温度が200℃に設定された状態を示す。
【0031】
主設定切換領域R4は、成形中における各ゾーンの温度制御の「入」・「切」(オン・オフ)状態を示す。操作者は、主設定切換領域R4を視認しながら、入力部6を介して成形中における各ゾーンの温度制御の「入」(オン)、「切」(オフ)を設定可能である。なお、温度制御の「入」(オン)は、温度制御の対象となるゾーンを設定温度に維持するようにバンドヒータ3に対する電力供給を温度制御部20で制御することを意味し、温度制御の「切」(オフ)は、バンドヒータ3に対する電力供給が行われない状態を表す。
【0032】
本実施例では、主設定切換領域R4は、水冷シリンダ10、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第四ゾーンZ4、第五ゾーン後部Z5a、及び第五ゾーン前部Z5bのそれぞれの温度設定が「入」(オン)に設定された状態を示す。
【0033】
保温設定領域R5は、保温中における各ゾーンの設定温度を示す。操作者は、保温設定領域R5を視認しながら、入力部6を介して保温中における各ゾーンの設定温度を調節することができる。
【0034】
「保温中」とは、成形動作を行っていないときにバンドヒータ3の少なくとも1つに電力を供給して加熱シリンダ1の加熱を継続する状態を意味する。
【0035】
本実施例では、保温設定領域R5は、第一ゾーンZ1の設定温度が80℃に設定され、第二ゾーンZ2、第四ゾーンZ4、第五ゾーン後部Z5a、及び第五ゾーン前部Z5bのそれぞれの設定温度が100℃に設定された状態を示す。
【0036】
なお、本実施例では、第二ゾーンZ2、第四ゾーンZ4、第五ゾーン後部Z5a、及び第五ゾーン前部Z5bのそれぞれの設定温度が纏めて設定されるよう構成されるが、主設定領域R3のように個別に設定されるよう構成されていてもよい。
【0037】
保温設定切換領域R6は、保温中における各ゾーンの温度制御の「入」・「切」(オン・オフ)状態を示す。操作者は、保温設定切換領域R6を視認しながら、入力部6を介して保温中における各ゾーンの温度制御の「入」(オン)、「切」(オフ)を設定可能である。
【0038】
本実施例では、保温設定切換領域R6は、水冷シリンダ10、第一ゾーンZ1、及び第五ゾーン前部Z5bのそれぞれの温度設定が「切」(オフ)に設定され、第二ゾーンZ2、第四ゾーンZ4、及び第五ゾーン後部Z5aのそれぞれの温度設定が「入」(オン)に設定された状態を示す。
【0039】
なお、保温中における各ゾーンの温度制御は、主設定切換領域R4での設定が「切」(オフ)の場合、すなわち、成形中における温度制御が「切」(オフ)の場合には、「入」(オン)への切り換えが禁止される。成形中の温度制御が「切」(オフ)であるにもかかわらず、保温中の温度制御が「入」(オン)に設定されてしまうのを防止するためである。また、同様の理由により、温度制御システム100は、特定のゾーンの成形中における温度制御が「切」(オフ)に設定された場合、その特定のゾーンの保温中における温度制御を自動的に「切」(オフ)に設定するようにしてもよい。
【0040】
画面切換領域R7は、「段取」、「型開閉」、「Z−可塑化」、「Z−screen」、「波形表示」、「品質管理」、及び「生産管理」の各種画面への切り換えのためのソフトウェアボタンを示す。なお、ハッチングが付されたソフトウェアボタン「温度」は、温度設定画面D1が選択されていることを表す。
【0041】
成形中及び保温中の何れの場合であっても各ゾーンの温度制御が「入」(オン)に設定されている場合、温度制御部20は、各ゾーンに対応するバンドヒータ3に電力を供給し、各ゾーンに対応する温度センサ4の検出値を継続的に監視しながら各ゾーンを設定温度に制御する。
【0042】
具体的には、温度制御部20は、各ゾーンに対応する温度センサ4の検出値が各ゾーンに対応する設定温度未満の場合に各ゾーンに対応するバンドヒータ3をオンにし、その検出値が設定温度を上回る場合にバンドヒータ3をオフにする。この場合、温度制御部20は、設定温度と設定温度未満である温度センサ4の検出値との差が大きい程、各ゾーンに対応するバンドヒータ3に対するPWM信号のデューティ比を大きくして温度上昇率を増大させてもよい。
【0043】
一方、成形中及び保温中の何れの場合であっても各ゾーンの温度制御が「切」(オフ)に設定されている場合、温度制御部20は、各ゾーンに対応するバンドヒータ3への電力の供給を中止する。
【0044】
図2の設定に従う場合、温度制御部20は、保温中、第一ゾーンZ1に対応する第一ゾーンバンドヒータ30、及び第五ゾーン前部Z5bに対応する第五ゾーン前部バンドヒータ34への電力の供給を中止する。
【0045】
具体的には、温度制御部20は、射出成形機による成形動作が終了し保温が開始された場合に、「切」(オフ)設定されたバンドヒータ3に対する電力の供給を中止する。なお、温度制御部20は、保温開始後に所定時間が経過した時点で電力の供給を中止してもよく、保温開始後に、対応するゾーンの温度が所定温度まで低下した時点で電力の供給を中止してもよい。また、射出成形機は、自動的に成形動作を終了して自動的に保温を開始させるが、ソフトウェアボタン又はハードウェアボタンで構成される保温ボタン(図示せず。)が操作者によって押下された場合に、保温を開始させるようにしてもよい。
【0046】
以上の構成により、温度制御システム100は、成形中と保温中とで各ゾーンに対応するバンドヒータ3に対する電力供給の有無を個別に設定できるようにし、保温中において特定のゾーンに対応するバンドヒータ3に対する電力供給を中止し、保温中の消費電力を低減させることができる。
【0047】
特定のゾーンは、例えば、第一ゾーンZ1又は第五ゾーン前部Z5bを含む。水冷シリンダ部10に近接する第一ゾーンZ1では、成形中においてもその内部の樹脂が未だ溶融しておらず、保温を中止したとしても樹脂の品質が悪化しないためである。また、金型装置(図示せず。)に近接する第五ゾーン前部Z5bでは、成形中においてもその内部に保持される樹脂が少ないため、保温を中止したとしても樹脂の品質が悪化しにくいためである。
【0048】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0049】
例えば、上述の実施例において、温度制御システム100は、温度設定画面D1の保温設定切換領域R6に示すように、保温中における各ゾーンの温度制御の「入」・「切」(オン・オフ)を操作者が個別に設定できるようにする。しかしながら、温度制御システム100は、複数のゾーンの温度制御の「入」・「切」(オン・オフ)を操作者が纏めて設定できるようにしてもよい。具体的には、温度制御システム100は、第二ゾーンZ2、第三ゾーンZ3、及び第四ゾーンZ4の温度制御の「入」・「切」(オン・オフ)を1つに纏めるようにしてもよい。同様に、温度制御システム100は、第一ゾーンZ1及び第五ゾーン前部Z5bの温度制御の「入」・「切」(オン・オフ)を1つに纏めるようにしてもよい。
【0050】
また、温度制御システム100は、温度設定画面D1の保温設定切換領域R6に示すように、保温中における各ゾーンの温度制御の「入」・「切」(オン・オフ)を個別に設定できるようにする代わりに、或いはそれに加えて、「入」・「切」(オン・オフ)の切り換えが可能な節電設定項目(図示せず。)を備えるようにしてもよい。この場合、節電設定項目が「入」(オン)に設定されていると、温度制御システム100は、保温中、特定のゾーンに対応するバンドヒータ3に対する電力供給を中止する。この構成により、温度制御システム100は、特定のゾーンの温度制御が個別に「切」(オフ)に設定された場合と同様の効果を得ることができる。
【0051】
また、上述の実施例において、温度制御システム100は、1の温度設定を記憶できるように、主設定領域R3、主設定切換領域R4、保温設定領域R5、及び保温設定切換領域R6をそれぞれ1つずつ温度設定画面D1に表示させる。しかしながら、温度制御システム100は、1台の射出成形機で複数の樹脂材料を使用するような環境に対応すべく、複数の温度設定を記憶できるようにしてもよい。この場合、操作者は、複数の樹脂材料のそれぞれに対応する設定を予め行っておくことにより、複数の樹脂材料のそれぞれに適した保温状態を実現しながら、保温中の消費電力を低減させることができる。
【0052】
また、温度制御システム100は、加熱シリンダ1の各ゾーンを加熱する加熱部としてバンドヒータを採用するが、加熱部はこれには限定されない。例えば、温度制御システム100は、加熱流体を循環させる管路を各ゾーンの周りに配置した加熱装置を採用してもよい。この場合、温度制御部20は、加熱流体の温度や流速を調整して各ゾーンの温度を制御する。
【符号の説明】
【0053】
1・・・加熱シリンダ 2・・・制御部 3・・・バンドヒータ 4・・・温度センサ 5・・・表示部 6・・・入力部 10・・・水冷シリンダ部 11・・・第一円筒部 12・・・第二円筒部 13・・・ノズル部 20・・・温度制御部 30・・・第一ゾーンバンドヒータ 31・・・第二ゾーンバンドヒータ 32・・・第四ゾーンバンドヒータ 33・・・第五ゾーン後部バンドヒータ 34・・・第五ゾーン前部バンドヒータ 40・・・第一ゾーン温度センサ 41・・・第二ゾーン温度センサ 42・・・第四ゾーン温度センサ 43・・・第五ゾーン後部温度センサ 44・・・第五ゾーン前部温度センサ 100・・・温度制御システム Z1・・・第一ゾーン Z2・・・第二ゾーン Z4・・・第四ゾーン Z5a・・・第五ゾーン後部 Z5b・・・第五ゾーン前部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の加熱部によって加熱される加熱シリンダを備える射出成形機であって、
保温中における、前記複数の加熱部のうちの少なくとも2つの加熱部のそれぞれに対する電力供給の有無を個別に設定可能とする、
ことを特徴とする射出成形機。
【請求項2】
前記複数の加熱部のうちの少なくとも2つの加熱部のそれぞれに対する電力供給の有無を、成形中と保温中とで個別に設定可能とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
【請求項3】
成形中における前記加熱部に対する電力供給が行われない場合、保温中における該加熱部に対する電力供給が禁止される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機。
【請求項4】
複数の加熱部によって加熱される加熱シリンダを備える射出成形機であって、
保温中における、前記複数の加熱部のうちの少なくとも2つの加熱部のそれぞれに対する電力供給の有無を個別に制御する制御部を備える、
ことを特徴とする射出成形機。
【請求項5】
前記制御部は、前記複数の加熱部のうちの少なくとも2つの加熱部のそれぞれに対する電力供給の有無を、成形中と保温中とで個別に制御する、
ことを特徴とする請求項4に記載の射出成形機。
【請求項6】
前記制御部は、成形中における前記加熱部に対する電力供給を行わない場合、保温中における該加熱部に対する電力供給を禁止する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の射出成形機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−67103(P2013−67103A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208151(P2011−208151)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】