説明

導光板

【構成】ポリカーボネート樹脂(A)97〜99.95重量%および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)0.05〜3重量%からなる樹脂成分100重量部およびリン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)0.02〜2重量部からなる樹脂組成物(E)を押出成形してなる導光板であって、樹脂組成物(E)が、特定の色度安定性、全光線透過率および曇価率を有することを特徴とする導光板。
【効果】本発明の導光板は、輝度、光線透過率、機械的性質、耐熱性および色相安定性に優れているため、色相の変化や使用される樹脂そのものの劣化が少なく、工業的利用価値が極めて高いものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色相安定性、輝度、耐熱性、機械的強度に優れ、かつ白濁や光線透過率の低下の少ないポリカーボネート樹脂製の導光板に関する。更に詳しくは、押出成形法により成形され、薄型でかつ高輝度の面状光源装置に最適な導光板に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置には、薄型化、軽量化、省電力化、高輝度・高精細化の要求に対処するために面状光源装置が組み込まれている。この面状光源装置には、一面が一様な傾斜の傾斜面を有する楔型断面の導光板が備えられている。また、高輝度を得るために上記の傾斜面にプリズム形状の凹凸パターンを形成して光散乱機能を付与する提案もなされている(特許文献1)。
【0003】
導光板は、一般に熱可塑性樹脂の射出成形によって得られ、上記の凹凸パターンは、金型表面に形成された凹凸パターンの転写によって付与される。従来、導光板はポリメチルメタクリレート(PMMA)等の材料から成形されてきた。しかし、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA等の機器内部で発生する熱が大きくなる傾向にあり、また機器の軽薄短小化に対応するために、使用される熱可塑性樹脂には耐熱性が高く、かつ機械的強度も高い樹脂が求められており、PMMAからポリカーボネート樹脂に置き換えられつつある。
【0004】
ポリカーボネート樹脂は、PMMAと比較して、機械的性質、熱的性質、電気的性質には優れるが、光線透過率の面ではやや劣る。従って、ポリカーボネート樹脂製導光板を使用した面状光源装置の場合には、PMMAと比べて輝度が低下するという問題があった。
【0005】
とりわけ、軽薄短小化に対応するため使用される導光板も厚みの薄いものが要求されている。射出成形法では材料の高流動化によりある程度厚みの薄い製品の加工が可能だが、一方で高流動化を実現するため材料の低分子量化が進み、成形品の材料強度が非常に低くなる問題があった。このため、厚みが薄く高強度が必要な導光板の場合、押出成形法が採用されつつある。しかし、押出成形法で得られた導光板においては成形時の熱に起因する色相の変化が大きく、光線透過率が低下することから、輝度ムラおよび輝度の低下を引き起こすという問題があった。
【0006】
従来から、ポリカーボネート樹脂製導光板における輝度を高める方法が幾つか提案されている。
【0007】
特許文献2では、蛍光増白剤とビーズ状架橋アクリル樹脂を併用し、蛍光増白剤により輝度を向上し、ビーズ状架橋アクリル微粒子により輝度のむらを少なくする方法が、特許文献3では、アクリル樹脂および脂環式エポキシ樹脂を添加することにより光線透過率および輝度を向上させる方法が提案されている。
【0008】
しかしながら、特許文献2の方法では、部分的に輝度は向上するが、ビーズ状架橋アクリル樹脂や蛍光増白剤の添加により光線透過率が低下するため、導光板の光源より遠い部分の輝度の低下が大きく、均一な輝度を得ることが出来ないという問題があった。特許文献3の方法では、アクリル樹脂の添加により色相は良好になるが、白濁するために光線透過率および輝度を上げることが出来ず、脂環式エポキシ樹脂を添加することにより透過率が向上する可能性はあるが、色相の改善効果は認められないという問題があった。
【0009】
【特許文献1】特開平10−55712号公報
【特許文献2】特開平9−20860号公報
【特許文献3】特開平11−158364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、押出成形法で成形された導光板においても色相の変化および光線透過率の低下が少なく、色相の安定性ならびに輝度の良好なポリカーボネート樹脂製の導光板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ポリカーボネート樹脂に低分子量のポリスチレン樹脂および特定の酸化防止剤を含有させ、そのポリカーボネート樹脂組成物が特定の色相安定性、透過率および曇価を有するものを用いることにより、上記課題を解決する導光板が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹脂(A)97〜99.95重量%および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)0.05〜3重量%からなる樹脂成分100重量部およびリン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)0.02〜2重量部からなる樹脂組成物(E)を押出成形してなる導光板であって、樹脂組成物(E)が、その厚さ2mmの平板試験片を用いた試験により、
(1)色度xおよびyのそれぞれにおける最大値および最小値の差が何れも
0.0005以下であり、かつ
(2)全光線透過率が90.3%以上であり、かつ
(3)式1に定義される全曇価率が0.7%以下である、
(式1)曇価率(%)=(拡散透過率/全光線透過率)×100
ことを特徴とする導光板を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の導光板は、輝度、光線透過率、機械的性質、耐熱性および色相安定性に優れているため、色相の変化や使用される樹脂そのものの劣化が少なく、工業的利用価値が極めて高いものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明にて使用されるポリカーボネート樹脂(A)は、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、又はジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
【0015】
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。
【0016】
これらは、単独又は2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
【0017】
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。
3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン及び2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
【0018】
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、10000〜100000のものが好ましい。粘度平均分子量が10000未満の場合には導光板の強度が低下する場合があり、また100000を超えると加工時の色相安定性を大きく損なう場合がある。粘度平均分子量は、好ましくは12000〜30000、さらに好ましくは18000〜29000の範囲である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
【0019】
上記の粘度平均分子量は、塩化メチレンを溶媒として0.5重量%のポリカーボネート樹脂溶液とし、キャノンフェンスケ型粘度管を用い温度20℃で比粘度(ηsp)を測定し、濃度換算により極限粘度〔η〕を求め下記のSCHNELLの式から算出した。
〔η〕=1.23×10−40.83
【0020】
本発明にて使用されるポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量は、1000〜18000である。ポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量が1000未満の場合には光線透過率に劣り、また重量平均分子量が18000を超える場合は光線透過率および曇化率に劣るので、好ましくはない。より好ましくは、1500〜10000、さらに好ましくは2000〜4000の範囲である。
【0021】
ポリスチレン樹脂(B)の組成比は、(A)および(B)からなる樹脂成分に基づいて0.05〜3重量%であるが、好ましくは0.1〜1重量%である。ポリスチレン樹脂(B)の組成比が0.05重量%未満であると光線透過率および輝度の向上が期待できない。また、当該組成比が3重量%をこえると光線透過率が低下し、曇価率が増加するため好ましくない。
【0022】
商業的に入手可能なポリスチレン樹脂(B)としては、BASF社製JONCRYL ADF−1300があげられる。
【0023】
本発明にて使用されるリン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)としては、次の化合物が挙げられる。
リン系酸化防止剤(C)としては、下記一般式1、2および3で表わされる化合物のうち1種またはそれ以上からなるものが挙げられる。
一般式1
【0024】
【化1】

(一般式1において、R1〜4は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で
置換されてもよいアリール基を示す。)
一般式2
【0025】
【化2】

(一般式2において、R5、R6は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、a、bは整数0〜3を示す。)
一般式3
【0026】
【化3】

(一般式3において、R7は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、cは0〜3の整数を示す。)
【0027】
一般式1の化合物としてはクラリアントジャパン社製サンドスタブP−EPQが、一般式2の化合物としてはアデカ社製アデカスタブPEP−36が、また、一般式3の化合物としてはチバ・ジャパン社製イルガホス168が商業的に入手可能なものとして挙げられる。
【0028】
また、フェノール系酸化防止剤(D)としては、下記一般式4の化合物が挙げられる。一般式4
【0029】
【化4】

(一般式4において、R8は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を示す。)
【0030】
一般式4の化合物としては、チバ・ジャパン社製イルガノックス1076が商業的に入手可能である。
【0031】
リン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)の配合量は、(A)および(B)からなる樹脂成分100重量部あたり、0.02〜2重量部である。配合量が0.02重量部未満では、熱安定性が劣るため好ましくない。また、2重量部を超えると光線透過率が下がり、曇価率が上がるため好ましくない。配合量は、0.04〜1重量部が好適で、さらに好ましくは0.05〜0.2重量部である。この範囲では、光線透過率が低下せず、優れた熱安定性を示す。
【0032】
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、離型剤、軟化材、帯電防止剤、等の添加剤、衝撃性改良材、他のポリマーを配合してもよい。
【0033】
本発明の導光板に使用されるポリカーボネート樹脂組成物の各種配合成分の混合方法には、特に制限はなく、公知の混合機、例えばタンブラー、リボンブレンダー等による混合や押出機による溶融混練が挙げられる。
【0034】
本発明の導光板は、押出成形法により成形される。押出成形の条件としては、特に制限はないが、例えば、厚み0.5mm程度の導光板のシートを粘度平均分子量22000のポリカーボネート樹脂(A)を用いて作成された本発明の樹脂組成物(E)のペレットを用いて作成する場合、120℃×4時間で事前乾燥を行った当該ペレットを押出機に投入し、バレル温度240〜280℃の条件下、採用する押出機の仕様により異なるが、例えば、ロール温度130〜160℃程度とし、引取ロール速度3m/分程度で加工する方法が用いられる。
【0035】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に制限されるものではない。尚、「部」、「%」はそれぞれ重量基準に基づく。
【実施例】
【0036】
(ポリカーボネート樹脂組成物のペレットの作成)
表1〜表3に示す配合成分、配合量に基づき、タンブラーを用いて各種配合成分を混合し40mm径の単軸押出機(田辺プラスチック社製)を用いて、シリンダー温度220℃にて溶融混練し、各種ペレットを得た。
使用した配合成分は、それぞれ次のとおりである。
1.ポリカーボネート樹脂:
ビスフェノールAと塩化カルボニルから合成されたポリカーボネート樹脂
住友ダウ社製カリバー301−10(粘度平均分子量:22000 )
(以下「PC」と略記する。)
【0037】
2.ポリスチレン樹脂:
BASF社製 JONCRYL ADF−1300
(重量平均分子量:2800、以下「PS1」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン
(重量平均分子量:800、以下「PS2」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン
(重量平均分子量:4000、以下「PS3」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン
(重量平均分子量:20000、以下「PS4」と略記する。)
【0038】
3.リン系酸化防止剤:
クラリアントジャパン社製P−EPQ
(以下「P系AO1」と略記する。)
アデカ社製アデカスタブPEP−36
(以下「P系AO2」と略記する。)
チバ・ジャパン社製イルガホス168
(以下「P系AO3」と略記する。)
4.フェノール系酸化防止剤:
チバ・ジャパン社製イルガノックス1076
(以下「Ph系AO」と略記する。)
【0039】
(色度、光線透過率および曇価率測定用試験片の作成方法)
得られた各種ペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(日本製鋼所製J−100SAII)を用いて280℃、射出圧力1200Kg/cm2にて色度、透過率および曇価率測定用の試験片(90x50x2mm)を作成した。
【0040】
(色度の評価方法)
色度の測定は、村上色彩研究所製スペクトロフォトメーターCMS35−SPを用い、D65光源、視野角10°で行った。色度測定をn=10で行った際のxおよびyの値の最大値と最小値の差が0.0005以下を合格とした。結果を表1〜表3に示した。
【0041】
(光線透過率及び曇価率の評価方法)
光線透過率及び曇価率の測定は、村上色彩研究所製ヘーズメーターHM−150を用いて行った。全光線透過率Ttが90.3%以上で、かつ曇価率Hが0.7%以下を合格とした。結果を表1〜表3に示した。尚、曇価率は全光線透過率Tt及び拡散透過率Tdによって次式の通り定義されるものである。
曇価率H(%)=(拡散透過率Td/全光線透過率Tt)×100
【0042】
【表1】

判定: 合格(○)、不合格(×)
【0043】
【表2】

判定: 合格(○)、不合格(×)
【0044】
【表3】

判定: 合格(○)、不合格(×)
【0045】
実施例1〜10に示すように、本発明の要件を具備した樹脂組成物は高い光線透過率と輝度、優れた色相安定性および低い曇価率を示した。
【0046】
比較例1は、PS1の配合量が規定量よりも少ない場合で、光線透過率が劣っていた。
比較例2は、PS1の配合量が規定量よりも多い場合で、光線透過率および曇価率が劣っていた。
比較例3は、リン系酸化防止剤の配合量が規定よりも少ない場合で、色相安定性が劣っていた。
比較例4は、リン系酸化防止剤の配合量が規定よりも多い場合で、光線透過率および曇価率が劣っていた。
比較例5は、重量平均分子量が800のPS2を使用した場合で、光線透過率が劣っていた。
比較例6は、重量平均分子量が20000のPS4を使用した場合で、光線透過率および曇価率が劣っていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリカーボネート樹脂(A)97〜99.95重量%および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)0.05〜3重量%からなる樹脂成分100重量部およびリン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)0.02〜2重量部からなる樹脂組成物(E)を押出成形してなる導光板であって、樹脂組成物(E)が、その厚さ2mmの平板試験片を用いた試験により、
(1)色度xおよびyのそれぞれにおける最大値および最小値の差が何れも
0.0005以下であり、かつ
(2)全光線透過率が90.3%以上であり、かつ
(3)式1に定義される全曇価率が0.7%以下である、
(式1)曇価率(%)=(拡散透過率/全光線透過率)×100
ことを特徴とする導光板。
【請求項2】
ポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量が、1500〜10000であることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
【請求項3】
ポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量が、2000〜4000であることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
【請求項4】
ポリスチレン樹脂(B)の組成比が、前記樹脂成分に基づき0.1〜2重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の導光板。
【請求項5】
リン系酸化防止剤(C)および/またはフェノール系酸化防止剤(D)の配合量が、樹脂成分100重量部あたり、0.05〜0.2重量部であることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
【請求項6】
リン系酸化防止剤(C)が、下記一般式1、2および3に示す化合物から選択された一種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
一般式1
【化1】

(一般式1において、R1〜4は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を示す。)
一般式2
【化2】

(一般式2において、R5、R6は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、a、bは整数0〜3を示す。)
一般式3
【化3】

(一般式3において、R7は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、cは0〜3の整数を示す。)
【請求項7】
フェノール系酸化防止剤(D)が、下記一般式4に示す化合物であることを特徴とする請求項1に記載の導光板。
一般式4
【化4】

(一般式4において、R8は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を示す。)

【公開番号】特開2011−6631(P2011−6631A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153542(P2009−153542)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(396001175)住友ダウ株式会社 (215)
【Fターム(参考)】