説明

小型で高品位なマウスポインティングデバイス

ポインティグデバイスは、プリント基板に直接半田付けされていてもよい。一の実施例では、ボトム基板が複数のインターデジタル構成の導電性トレース領域を有する検知領域を規定している。各トレース領域は、インターデジタル構成の共通及び検知トレースを具える。少なくとも一の路(via)が各トレースについてボトム基板を連通している。各路(via)は、一のトレースから少なくとも一のリードエレメントへの導電路を支持している。各リードエレメントはプリント基板に半田付けすることができる。フレキシブル基板は、耐熱性ポリマでできている。このフレキシブル基板は、底側に設けられた抵抗層を有する。一段高い台が、検知領域の少なくとも一部の周囲においてボトム基板の上面に形成されている。この台は、インターデジタル構成の導電トレースをフレキシブル基板の抵抗層から分離している。キーパッド膜上のボタンは、フレキシブル基板をトレース領域に対して押圧するのに使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、方向性入力装置、特にポータブル電子装置に使用する入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術
パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、遠隔制御装置などの携帯性の高い電子装置はユーザにより多くの機能性を提供する。この機能性に伴って、しばしば、ユーザからのより多くの情報が必要となる。このニーズを満たすために、携帯電子装置は、しばしば電子装置を保持している手と同じ手の一本の指を使うことで方向性のある入力を提供するマウスポインティングセンサを具えている。更に、このようなマウスポインティングセンサの多くは、ユーザから供給された力に関するマグニチュード信号を提供する。この力は、ジョイスティック、あるいは、マウスボタンを介して加えられることもある。このようなマウスポインティングセンサで発生する信号はオンボードロジックで調整、処理されて、ハンドヘルド装置に組み込まれているか、あるいは、テレビのリモコンの場合などのようにハンドヘルド装置とは分離している、グラフィカルユーザインターフェース上に表示されたポインタを始動させる。
【0003】
新しい携帯電子装置は、軽量で、信頼性が高く、価格が安いものでなければならない。この後者の要求が、価格が安く、同時に、容易にハンドヘルド装置に組み込んで製造できるものであることという風に、マウスポインティングセンサを決定付ける。更に、マウスポインティングセンサは小型でなくてはならない。このセンサは、ハンドヘルド装置のプリント基板上に大きな場所を必要とするものであってはならない。更に、センサはこのプリント基板から縦方向に大幅な距離を要求するものであってはならない。
【0004】
携帯電子装置に用いられているある種のセンサは、歪ゲージスティックで動作する。このスティックを移動させることによって、抵抗を変化させる歪が生じる。このような装置の一つの問題点は、抵抗に変化を与える歪が小さな信号を発生するので、増幅が必要であり、ノイズ感受性をもたらすことである。これに加えて、これらの装置は、プリント基板上にコネクタを必要とするフレックス回路テールを有する。このセンサはしばしばプリント基板上にスクリュで機械的に取り付けられている。従って、装置とその携帯電子システムへの組みこむ製造の両方が高価なものとなる。
【0005】
もう一つのセンサタイプは、感圧抵抗体素子(Force Sensing Resistor(登録商標)(FSR)である。同一出願人による米国特許第4,314,227号と第4,314,228号に共通して記載されているように、いろいろなFSRsが開示されている。これらの米国特許は、ここにその全体を参照に引用するものとする。典型的には、FSRは、硬質基板、スペーサ、および抵抗膜の3つの部分から構成されている。フレキシブル抵抗膜は、基板層からスペーサで間隔をあけて配置されている。スペーサは、通常、導電性トレースの外側エッジの周囲のリング状部材である。スペーサは、通常、接着剤が覆されており、デバイスを保持している。フレキシブルな膜上面は、その内側面を半導体インクまたは抵抗インクで被覆したポリマでできており、FSRに感圧特性を与えている。このインクは、同一所有する米国特許第5,296,837号及び第5,302,936号に記載されている。これらの特許は、ここにその全体を参照に引用するものとする。
【0006】
FSR内の導電性トレースは、通常、基板上にインターデジタルに構成した別個の複数のセットとして配置されている。これらのトレースは、単一ゾーン内に、あるいは本発明により関連して言えば多数ゾーン内に構成することができる。この多数ゾーンによって、本願出願人が共有している米国特許第5,659,334号に記載されているようなポインティング装置が可能となる。この特許は、ここにその全体を参照に引用するものとする。
【0007】
携帯電子装置に使用するためには、FSRを検知および調整エレクトロニクスに接続しなければならない。このための一の方法は、FSRをマルチコンダクタケーブルを介してプリント基板に接続することである。エレクトロニクスをサポートするためにFSRを接続する他の方法は、FSRのベースを、z−テープを介して、このエレクトロニクスを具えるプリント基板に直接接着することである。z−テープは、両面に接着性があり、テープ面に対して垂直方向において導電性がある。両方法とも効果的であるが、装着目的のためだけの製造ステップと部品を必要とする。これらの部品とそれに関連する製造ステップを削減することができれば、このようなFSRを具えるあらゆるシステムについても原価を下げることができる。さらに、このようなシステムの信頼性を高めることもできる。
【0008】
必要なものは、マウスポインティングトランスデューサと、不要な部品を削減し、トランスデューサの性能を犠牲にすることなくより少ない製造ステップを要する携帯電子装置にこのトランスデューサを組み込む方法である。
【0009】
発明の概要
本発明は、工業標準的大量自動製造プロセスを用いてユーザインターフェースに組み込むことができる方法で装置を構成することによって、電子マウスポインティングデバイスのコストと複雑さを低減させるものである。さらに、本発明によれば、最小限の外部回路をもって、またノイズ感受性を最小限に抑えて、ポインティングトランスデューサへの入力を測定することができる。
【0010】
携帯電子装置に一体化するためのポインティングデバイスが提供される。このデバイスは、上面と底面を有するボトム基板を具える。上面は、インターデジタル構成の複数の導電トレース領域を伴う一の検知領域を具える。各トレース領域は、インターデジタル構成の共通トレースと検知トレースを具える。ボトム基板は、各検知トレースと共通トレース用のボトム基板を介して少なくとも一つの路(via)を規定する。各路(via)は、一のトレースから少なくとも一のリードエレメントへの導電路を支持する。底面は、各検知トレースと共通トレース用の少なくとも一のリードエレメントを支持する。各リードエレメントは、プリント基板に半田付けすることができる。フレキシブル基板は、耐熱性ポリマでできている。フレキシブル基板は底側に被覆された抵抗層を有する。一段高い台座が、ボトム基板の上面の検知領域の少なくとも一部の周囲に形成されている。この台座は、インターデジタル構成の導電トレースをフレキシブル基板の抵抗層から離隔している。接着性のスペーサ層は、フレキシブル基板を、抵抗層がボトム基体の検知領域に向くようにボトム基体に接合する。
【0011】
本発明の実施例では、ポインティングデバイスが、丸部分とそこから延在するシャフト部分を伴う力転送装置を具える。この丸部分は、フレキシブル基板の上側に接触している。
【0012】
本発明の他の実施例では、プリント基板がボトム基板に半田付けされた上面を有する。キーパッド膜がトップ基板を覆っている。キーパッド膜は、フレキシブル基板との接触を取るための接触部を有する。キーパッド膜は、フレキシブル基板から離れてこの接触部から延在するユーザインターフェース部を有する。
【0013】
本発明の更なる他の実施例では、トップ基板がフレキシブル基板に取り付けられている。トップ基板は、トップ基板を通って検知領域にいたるアクセス用開口を規定する。
【0014】
本発明の更なる他の実施例では、少なくとも一の路(via)が、ボトム基板の上側とボトム基板の底側の間においてボトム基板の側部に沿って通っている。
【0015】
本発明の更なる実施例では、少なくとも一のリードエレメントが、ボトム基板の底面上の少なくとも一の路(via)のそれぞれの周囲の導電トレースである。
【0016】
複数のキーと一のポインティングデバイスを具える携帯ユーザインターフェースも提供されている。第1の基板は、複数の導電トレースを支持している。キースイッチは、第1の基板に取り付けられている。第2の基板が第1の基板の導電トレースに半田付けされている。第2の基板は、複数の接触領域を有し、各接触領域はスペースを空けて設けた複数のトレースを具える。このスペースを空けて設けたトレースは、第1の基板の導電トレースに電気的に接続されている。フレキシブル基板は第2の基板の上方にスペースを空けて配置されている。フレキシブル基板は、フレキシブル基板に圧力がかかったときに、フレキシブル基板が第2の基板方向へ偏向して少なくとも一の接触領域内のスペースを空けて設けたトレース間に抵抗接続を形成するように、接触領域に対向する側が抵抗性コーティングで被覆されている。キーパッド膜は、フレキシブル基板とキースイッチをカバーしている。この膜は、各キースイッチの上の膜領域においてボタンを規定する。この膜は、更に、フレキシブル基板をコーティングするための丸領域を規定する。この丸領域は、丸領域の反対側のキーパッド膜がある側にかかる圧力に基づいて少なくとも一の接触領域上へフレキシブル基板の一部を偏向させる。
【0017】
本発明の一の実施例では、第2基板のスペースを空けて設けられているトレースの次元分解能は、第1基板のトレースの次元分解能より実質的に高い。
【0018】
本発明の更なる実施例では、第2の基板が複数の導電路(via)を規定しており、各路(via)は、スペースを空けて配置されたトレースのうちの一つと第1基板の導電トレースのうちの一つとの間で電気信号を搬送する。各路(via)は、複数の接触領域に対向する第2基板の一方の側部において、少なくとも部分的に導電材料で囲まれている。この導電材料は、第1基板の導電トレースの一つに半田付けされている。
【0019】
本発明の更なる実施例では、パッケージが、第2基板とフレキシブル基板を封印している。このパッケージは、前記接触領域の上の開口を規定する。複数の導電リードがパッケージから出ている。各リードは、第1基板の一の導電トレースに半田付けすることができる。各リードは、また、スペースを空けて配置された複数のトレースのうちの一つと電気的に接続されている。
【0020】
面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法も提供されている。薄いボトム基板材料が形成されて、複数のポインティングデバイスを支持するのに十分なサイズの上面領域を有する。支持されている各ポインティングデバイス用に、複数の貫通孔がボトム基板材料に形成されている。検知導電トレースの複数セットが、支持されている各ポインティングデバイス用にボトム基板の上面の検知領域に形成されている。検知導電トレースの各セットは、電気的に分離されたインターデジタル構成の二つの検知トレースを有する。支持されている各ポインティングデバイスについて、各検知導電トレースから少なくとも一の貫通孔へ少なくとも一の接続導電トレースが形成されている。絶縁材料が、各検知領域の実質的周辺においてボトム基板の上面に配置されている。この絶縁材料は、一段高い台を形成する。ボトム基板を実質的に覆うサイズの耐熱性フレキシブル基板が形成されている。このフレキシブル基板は、底面が抵抗材料で被覆されている。フレキシブル基板の底面は、ボトム基板の上面に、支持されている各ポインティングデバイスについて、抵抗材料が検知領域の上に吊るされるように、接着されている。このボトム基板はさいの目に切れて、各ポインティングデバイスを分離している。
【0021】
携帯電子デバイスに一体化する封印されたポインティングデバイスも提供されている。このポインティングデバイスは、複数のインターデジタル構成の導電トレース領域を伴う検知領域を含む上面を有するボトム基板を具える。各トレース領域は、インターデジタル構成の共通の検知トレースを具える。上面は、更に、各トレースに電気的に接続された少なくとも一の導電パッドを規定する。電気的リードエレメントは、各パッドと電気的接続状態にある。一段高い台が、ボトム基板の上の、検知領域の少なくとも一部の周囲に形成されている。フレキシブル基板は耐熱性ポリマで構成されている。フレキシブル基板は、底側に配置した抵抗層を有する。フレキシブル基板は、一段高い台に、この台が複数のインターデジタル構成の導電性トレースをフレキシブル基板の抵抗層から分離するように、取り付けられている。パッケージが、ボトム基板、フレキシブル基板、一段高い台、および各導電性リードエレメントの一部を封入している。このパッケージは、検知領域の上の開口を規定する。
【0022】
上述の目的および他の目的、特徴、及び本発明の利点は、添付の図面を参照して本発明を実行する最良の実施形態についての以下の説明から容易に明らかになる。
【0023】
好適な実施例の詳細な説明
図1aおよび図1bを参照すると、本発明の実施例にかかるポインティングデバイスを示す上面及び底面斜視図がそれぞれ示されている。符号20で示されているポインティングデバイスは、ボトム基板22、フレキシブル基板24、およびトップ基板26を具える。トップ基板26は、ボトム基板22上の接触領域上にフレキシブル基板24を押圧できるようにする開口28を規定する。本発明のいくつかの実施例では、トップ基板26はなくても良い。
【0024】
ボトム基板22は、ボトム基板22を連通する複数の路(via)30を規定する。ボトム基板22の底側は、路(via)30の開口を取り巻く環状コンダクタ32を具える。路(via)30の内部も導電性である。環状コンダクタ32は、ポインティングデバイス20を受けるプリント基板に直接半田付けするようにしても良い。これによって、接続ケーブル、コネクタ、z−テープ、その他が必要なくなる。代替として、路(via)30は、レッグ、ボール、などの他のタイプのリードエレメントを支持するものであってもよい。
【0025】
図2を参照すると、本発明の実施例にかかるポインティングデバイスを示す概念的な断面図が示されている。図2に示す様々な層は、スケールどおり記載されていないが、ポインティングデバイス20の構造をよりよく示すように記載されている。
【0026】
ボトム基板22は、複数の検知導電トレース42を含む検知領域40を規定する。以下に示すように、トレース42は、インターデジタル構成をなして設けられている。検知導電トレース42は、接続導電トレース44を路(via)30に接続することによってつながる。各路(via)30内のプレーティング46を通じて、接続導電トレース44とリードエレメント32の接続がなされる。
【0027】
半田マスク48が、検知領域40の少なくとも一部の周囲において、ボトム基板22の上面に配置されている。半田マスク48は、接続導電トレース44を保護し、検知導電トレース42の上にスペースを提供する。
【0028】
フレキシブル基板24は、底側において、抵抗層50で少なくとも部分的に被覆されている。好ましくは、抵抗層50は、米国特許第5,296,837号及び第5,302,936号に記載されているような、半導体インクあるいは抵抗インクである。このインクは、少なくとも検知領域40の上の領域においてフレキシブル基板24の上にスクリーン印刷で形成することができる。フレキシブル基板24は、好ましくは、デュポン社のポリイミドフィルムであるKAPTON、UBEインダストリィ社のUPILEX、ウエストレークプラスチック社のIMIDEXなどの、高温材料でできている。フレキシブル基板24は、接着層52によってボトム基板22に組み込まれており、抵抗層50は、検知領域40において検知導電トレース42に対向している。接続導電トレース44と、半田マスク48と、接着層52は、検知領域40から抵抗層50を離隔する台54を形成する。
【0029】
本発明の好ましい実施例では、トップ基板26が開口28が検知領域40の上方になるように接着層56でフレキシブル基板24に取り付けられている。ボトム基板22とトップ基板26は、好ましくは、FR4などの剛性材料でできている。接着層52、56は、好ましくは、マサチューセッツ州、ビレリカのエポキシテクノロジィ社による、b−ステージエポキシである、B9021−6 EPO−TEKなどの、高温接着剤である。この材料は、フレキシブル基板24の両面にスクリーン印刷することができ、80℃の温度に2分間にさらすことによって部分的にセットすることができる。このように被覆されたフレキシブル基板は、ポインティングデバイス20を組み立てるときまで保存することができる。その時、接着層52、56を、30分間150℃にさらすことによって、再度活性化し、更にセットすることができる。
【0030】
本発明の実施例において、ポインティングデバイス20は、力転送装置58を具えている。力転送装置58は、丸底部を有するベース60と、ベース60から延在するシャフト62を具える。シャフト62上にかかる方向性のある圧力が、検知領域40においてフレキシブル基板24の一部上でベース60を転がす。これによって抵抗層50を検知導電トレース42に接触させる。
【0031】
図3を参照すると、本発明の一実施例にかかる検知領域を記載した概要図が示されている。検知領域40は、共通トレース70と、4つの検知トレース72a、72b、72cおよび72dを有する。共通トレース70は、検知トレース72とインターデジタル構造を作っている。これによって、北領域74、東領域76、南領域79、西領域80と符号で示される4つの重なり合った接触領域ができる。抵抗層50がトレース70、72と接触すると、抵抗路が形成される。この抵抗を測定することによって、接触位置と共に、接触している抵抗層50の領域に関する表示が提供される。その他のインターデジタル構造のパターンを本発明と共に用いて4つ、又は、4つ以外の数の接触領域を形成することは、当業者には自明である。
【0032】
図4を参照すると、本発明の一実施例にかかる検知領域の等価回路を記載した回路図が示されている。各接触領域74、76、78、および80は、抵抗値で表すことができる。例えば、北領域74は、抵抗R_Northで表される。フレキシブル基板24に力がかかっていない場合は、これらの抵抗値は非常に高い。フレキシブル基板24に圧力がかかって、抵抗層50がトレース42に接触すると、測定可能な抵抗値が得られる。続いて各抵抗値をスキャンすることによって、力転送装置58にかかった位置と力を決定することができる。
【0033】
図5を参照すると、本発明の実施例にかかる携帯ユーザインターフェース用のプリント基板を記載した斜視図が示されている。プリント基板90は、ポインティングデバイス20を受けるパッド92を有する。トレース94が、パッド92から、好ましくは、プリント基板90の反対側のエレクトロニクスへの接続用に通じている。プリント基板90は、キースイッチを電気的および機械的に取り付けるためのパッド96も具える。通常、複数のこのようなキースイッチパッド96がプリント基板90上に含まれている。トレース94などのプリント基板90上のトレースは、アプリケーションに応じてピッチ、トレース幅、スペースが異なる。典型的なピッチは、0.008インチ(0.2mm)である。トレース94は、通常、腐食を防止するために半田マスクでカバーされており、従って、保護被覆は不要である。
【0034】
図6を参照すると、本発明の一実施例にかかる携帯ユーザインターフェース用のプリント基板アッセンブリを記載した斜視図が示されている。符号100で示されているプリント基板アッセンブリは、ポインティングデバイス20と少なくとも一のキースイッチ102を半田付けしているプリント回路基板90を含む。ポインティングデバイス20は、ピックアンドプレースマシーンによるなど、標準オートメーションによる配設が可能となるように構成されている。更に、ポインティングデバイス20は、たとえば、半田リフローなどのあらゆる標準大規模生産半田付け技術を用いて半田付けすることができる。
【0035】
キースイッチ102の構造および統合は、当業者には公知である。あるタイプのスイッチ102は、カーボン入りラバーピルを用いてキースイッチトレースを互いに短絡させる。各キースイッチについてのピルは、キーパッド膜の後方に成形される。他のタイプのキースイッチは、メタルスナップドームの一時的な落ち込みを利用してキースイッチトレースを短絡させる。複数のキースイッチ用のメタルスナップドームは、通常、スナップドームを位置決めするキャリア膜に保持されている。この膜は、各ドーム用に一の切り抜き部分を具え、キースイッチトレースを接触可能にする。キーパッド膜は、ドームの上に合致している。ユーザがキーパッド膜上のキーを押すことにより、対応するドームが落ち込む。他のタイプのキースイッチは、表面装着可能なマイクロスイッチである。この分野の当業者に認識されるとおり、本発明はどのようなタイプのキースイッチにも使用できる。
【0036】
図7を参照すると、本発明の実施例にかかる携帯ユーザインターフェースのキーパッド膜を表す斜視図が示されている。キーパッド膜110は、複数のキーボタン112とポインティングインターフェース114を具える。各キーボタン112は、プリント基板アッセンブリ100の上の一のキースイッチ102の上方に位置している。各キーボタン112は、キーボタン112を垂直方向に移動できるようにするフレキシブルカラー116を伴ってキーパッド膜110の上に形成されている。ボタン112の押圧は、対応するキースイッチ102をアサートする。キーパッド膜110は、例えば、シリコンラバーなどの、あらゆる好適なフレキシブル材料で作ることができる。図に示す例では、キーパッド膜110は、キーボタン112とポインティングインターフェース114から離れた領域において約0.030インチ(0.75mm)の厚みをもつ。しかしながら、このキーパッド膜の厚さは、アプリケーションによって大きく変わる。
【0037】
図8を参照すると、本発明の実施例にかかる携帯ユーザインターフェースのキーパッド膜を覆うカバーの斜視図が示されている。カバー120は、キーボタン112とポインティングインターフェース114にアクセスするためのホールを規定する。カバー120は、ABSプラスチック、ポリカーボネート、これらの混合物、他などのあらゆる剛性あるいは半剛性材料で作ることができる。図には示さないが、カバー120は、対になるバックカバーを付属していても良い。
【0038】
図9を参照すると、本発明の実施例にかかる携帯ユーザインターフェースの断面図が示されている。携帯ユーザインターフェースは、符号130で示されており、ポインティングデバイス20を具える。ポインティングデバイス20は、図2にはその詳細を省略して示されているが、プリント基板100に半田付けされている。ここに示す実施例では、ポインティングデバイス20は、トップ基板26を有する。キーパッド膜110は、プリント基板アッセンブリ100の上に、ポインティングインターフェース114がポインティングデバイス20の上に位置するように配置されている。カバー120は、キーパッド膜110をプリント基板アッセンブリ100に保持している。さらに、プリント基板アッセンブリ100の下には、底部保護カバーがあってもよい。
【0039】
ポインティングインターフェース114は、トップ基板26の円形開口内にフィットする丸接触部132を具える。トップ基板26は、ポインティグインターフェース114をポインティングデバイス20に正確に整列させるようにする。ポインティングインターフェース114は、ポインティングインターフェース114とキーパッド膜110の残りの部分を接続させるフレキシブル環状カラー134によって吊るされている。
【0040】
図10a乃至10fを参照すると、本発明の一実施例にかかるポインティングデバイスの製造工程を示すプロセス図が示されている。本発明のポインティングデバイスは、容易に大量生産することができる。以下の説明は、100個のポインティングデバイスを同時に製造する例である。当業者には自明であるように、いくつのポインティングデバイスでも製造するようにこの方法を容易に変更することができる。
【0041】
約4.72平方インチ(120mm)の、厚さ0.005インチ(0.13mm)のポリイミドシートの一方の面に抵抗インクまたは半導体インクがシルクスクリーン印刷されている。次に、約0.001インチ(0.025mm)の厚さのb−ステージ接着剤で、両サイドをスクリーン印刷する。この接着剤は、各支持されるデバイスについての接触領域の外側の領域に付けられる。図10dに半田マスクとして記載されているようなマスクを、この目的に使用することができる。この接着剤を部分的に硬化させて、処理後のポリイミドシートを後の使用のために重ね合わせておくことを可能にしてもよい。
【0042】
図10aは、第1のボード140のアウトラインとドリルパターンを示す図である。第1ボード140は、厚さ0.020インチ(0.508mm)のFR4であることが好ましい。第1ボード140は、各辺が4.72インチ(120.0mm)である。符号142でその一つを示しているが、複数のホールが第1ボード140に形成されている。これらのホールは、各ポインティングデバイスの側部に沿って設けた路(via)となる。
【0043】
図10bは、第1ボード140の前側の銅パターン144を示す。前側銅パターン144は、各ポインティングデバイスの接触領域を規定する。一のデバイスについてのこのパターンが、符号146で示されている。中央の円形領域は、複数の互いにかみ合った検知トレースを具える検知領域40である。各トレースは、少なくとも一の外側パッド148に連結されている。銅の厚みは、約0.0005インチ(0.013mm)であり、約100ミクロンインチ(2.5μm)のニッケルと、約30ミクロンインチ(約0.8μm)の金でめっきされる。金を加えることで、耐性を向上させ、銅の酸化を防いでいる。検知領域40内のトレースは、最小0.005インチ(0.127mm)のスペースアンドトレースを有する。本発明の装置の利点の一つは、細かいトレースピッチと金めっきを微小検知領域40に設ける必要があるだけであり、ポインティングデバイスが半田付けされるプリント基板全体に設けなくても良い点である。これによって、支持するプリント基板には荒いトレースピッチで、めっきされていないトレースを使用することが可能となる。当業者には自明であるように、カーボンインクなどの他の材料を、接触領域40内のトレースに用いることができる。
【0044】
図10cは、第1ボード140の後側の銅パターン150を示す。後側の銅パターン150は、第1ボード140内の各ホール142の周りおよびこのホールを通して銅を配設したものである。さらに、銅の環状部分は、さらなる機械的支持を提供するために各ポインティングデバイスの底部の中央になる領域に置かれている。
【0045】
図10dは、第1ボード140の前側の半田マスクパターン152である。パターン152で示すように半田マスクは、検知領域40の外に絶縁を提供し、台54を形成するように第1ボード140の前側に設けられている。半田マスクは、厚さ0.001インチ(0.03mm)に置くことができる。
【0046】
図10eは、第2ボード154を示す図である。選択的に設ける第2ボード154は、好ましくは、第1ボード140と同じサイズであり、厚さ0.020インチ(0.51mm)のFR4でできている。第2ボード154は、各ポインティングデバイス20の開口28を規定する。
【0047】
ポインティングデバイス20を組み立てるには、第1ボード140の上面に抵抗あるいは半導体の側を向けてポリイミドフィルムを第1ボード140上に配置する。第2ボード154を、次に、ポイリイミドフィルムの反対側に配置する。b−ステージ接着剤を硬化するために熱をかける。このアッセンブリは、図10fのダイスパターン156によって示すような、さいの目に切って、百個のポインティングデバイス20を製造する。上述した実施例において、さいの目にすることで、めっきした路(via)142を半分に切り、第1ボード140の前側と後側間のエッジ接続を作る。
【0048】
図11a乃至11dを参照すると、本発明の一実施例にかかる封入型ポインティングデバイスの製造方法が示されている。図11aに記載されているように、複数のインターデジタルに構成した検知トレースが、基板170上の検知領域40に形成されている。これらのトレースは基板170の少なくとも一のエッジに沿ってパッド172に接続している。パッド172は、図11aに示すように、検知領域40と同じ側にあってもよく、あるいは、基板170の反対側に設けるようにしても良い。図11aに斜線部で示す半田マスク174は、パッド172を露出させるよう、検知領域40の周りに被覆されている。半田マーク174は、導電トレースを保護し、絶縁すると同時に台54を形成する。半田マスク174を検知領域40の中央に形成して、いずれかの力転送装置58を支持するようにしても良い。基板170は、製造とパッケージングを補助するレジスタホール176を規定する。
【0049】
図11bは、パッド172に取り付けられたリード180を伴う基板170の概念的な斜視図である。リード180は、半田付け、振動溶接、その他などのさまざまな技術を用いて取り付けることができる。ここに示す実施例においては、すべてのリード180が検出領域40からの信号を搬送するわけではない。
【0050】
図11cは、フレキシブルフィルム184が取り付けられている基板170を示す図である。フレキシブルフィルム184は、検知領域40に対向する抵抗あるいは半導体性領域を含む。フィルム184に圧力がかからない場合は、この抵抗あるいは半導体性領域は、検知領域40に接触しない。しかしながら、圧力がフィルム184にかかると、抵抗または半導体性領域は、検知領域40内のインターデジタル構成のトレースを内部接続する。これで、リード180を介して測定することができる抵抗路が形成される。
【0051】
図11dは、基板170とリード180とフィルム184の部分を被覆するカプセル190を示す図である。カプセル190は、検知領域40の上方の開口192を規定する。これは、力転送装置58へのアクセスを提供するものである。リード180はここで、あらゆる通常の半田付技術を用いてプリント回路基板へ半田付けできる。
【0052】
本発明の実施例を図に示して説明したが、これらの実施例が本発明の全てを説明するものではない。むしろ、この明細書で使用されている用語は、限定ではなく説明のための用語であり、本発明の精神と範囲からはずれることなく様々な変形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1aおよび図1bは、本発明の実施例によるポインティングデバイスを示す、それぞれ上面斜視図と底面斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施例によるポインティングデバイスを示す概念的な断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施例による検知領域を示す概要図である。
【図4】図4は、本発明の実施例による検知領域についての等価回路を示す回路図である。
【図5】図5は、本発明の実施例による携帯ユーザインターフェース用のプリント基板を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明の実施例による携帯ユーザインターフェース用のプリント基板アッセンブリを示す斜視図である。
【図7】図7は、本発明の実施例による携帯ユーザインターフェース用の、キーパッド膜を示す斜視図である。
【図8】図8は、本発明の実施例による携帯ユーザインターフェース用のキーパッド膜の上のカバーを示す斜視図である。
【図9】図9は、本発明の実施例による携帯ユーザインターフェースの断面図である。
【図10】図10a乃至10fは、本発明の実施例によるポインティングデバイスの製造工程を示すプロセス図である。
【図11】図11a乃至11dは、本発明の実施例による封印したポインティングデバイスの製造工程を示す図である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブル電子デバイスに組み込むポインティングデバイスにおいて:
上面および底面を有するボトム基板であって、前記上面が複数のインターデジタル構成の導電トレース領域を具える検知領域を具え、各トレース領域が互いにかみ合った共通トレースと検知トレースを具え、前記ボトム基板が、各検知トレースと共通トレースについてボトム基板を介して少なくとも一の路(via)を規定しており、各路(via)が、一のトレースから少なくとも一のリードエレメントへの導電路を支持しており、前記底面が各検知トレースと共通トレースについて少なくとも一のリードエレメントを支持しており、各リードエレメントがプリント基板に半田付け可能であるボトム基板と:
耐熱性ポリマでできたフレキシブル基板であって、底側に被覆した抵抗層を具えるフレキシブル基板と:
前記検知領域の少なくとも一部のまわりにボトム基板の上面上に形成された台であって、前記複数のインターデジタル構成の導電トレースを前記フレキシブル基板の抵抗層から分離している台と;
前記抵抗層がボトム基板の検知領域に向かい合うように前記ボトム基板にフレキシブル基板を接合する接着性スペーサ層と:
を具えることを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のポインティングデバイスが、更に、丸部分と、当該丸部分から延在するシャフト部分を有する力転送装置を具え、前記丸部分が、前記フレキシブル基板の上面に接触して動作することを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のポインティングデバイスにおいて、複数のインターデジタル構成の導電トレースが、4つのトレース領域であることを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のポインティングデバイスが、更に:
その上に前記ボトム基板が半田付けされる平面を有するプリント基板と:
トップ基板を被覆するキーパッド膜であって、前記フレキシブル基板に接触させるように作動する接触部を具えるキーパッド膜を具えることを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のポインティングデバイスが、更に、前記キーパッド膜上に取り付けられ、前記フレキシブル基板から離れて前記接触部から延在するユーザインターフェース部分を具えることを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項6】
請求項1に記載のポインティングデバイスが、更に、前記フレキシブル基板に取り付けられ、前記トップ基板を通って、前記検知領域の上にあるアクセス開口を規定するトップ基板を具えることを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項7】
請求項1に記載のポインティングデバイスにおいて、少なくとも一の路(via)が、前記ボトム基板の上面側と前記ボトム基板の底面側の間で前記ボトム基板の一側部に沿って延びることを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項8】
請求項1に記載のポインティングデバイスにおいて、前記少なくとも一のリードエレメントが、前記ボトム基板の底面上の少なくとも一の路(via)の各々の周辺の導電性トレースであることを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項9】
複数のキーと一のポインティングデバイスを具える携帯ユーザインターフェースにおいて:
複数の導電性トレースを支持する第1基板と:
前記第1基板に取り付けられた複数のキースイッチと:
前記第1基板の導電性トレースに半田付けされた第2基板であって、当該第2基板が複数の接触領域を有し、各接触領域が間隔を空けて配置した複数のトレースを具え、当該複数の間隔を空けて配置したトレースが前記第1基板の導電性トレースに電気的に接続されている第2基板と:
前記第2基板の上にスペースを空けて配置されたフレキシブル基板であって、当該フレキシブル基板が、該フレキシブル基板に圧力がかかったときに該フレキシブル基板が前記第2基板上に偏向して、少なくとも一の接触領域中の前記スペースを空けて配置されたトレース間で抵抗接続を形成するように、前記接触領域に対向する側が抵抗材料で被覆されている、フレキシブル基板と:
前記フレキシブル基板と前記キースイッチを覆うキーパッド膜であって、当該膜が前記各キースイッチの上の前記膜領域内でボタンを規定しており、前記膜が更に、前記フレキシブル基板に接触する丸領域を規定しており、当該丸領域が、前記キーパッド膜の丸領域に対向する側にかかる圧力に基づいて、前記フレキシブル基板の部分を少なくとも一の接触領域上に偏向させるキーパッド膜と:
を具えることを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項10】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースが更に、複数の開口を規定するカバーであって、当該カバーが、前記キーパッド膜の上の各ボタンが一のカバー開口を通って延在するように前記キーパッド膜を覆っており、当該カバーが、そこを通じて前記丸領域の反対側にあるキーパッド膜に圧力を加えることができる追加の開口を規定するカバーを、具えることを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項11】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースにおいて、前記キーパッド膜が更に、前記丸領域を偏向するボタンを規定しており、前記ボタンが、前記丸領域から反対側のキーパッド膜上に形成されていることを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項12】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースにおいて、前記フレキシブル基板と前記キーパッド膜の間に第3基板を具え、当該第3基板が、ここを介して前記キーパッド膜の丸い領域が前記フレキシブル基板に接触する開口を規定することを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項13】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースが、更に、前記第2基板と前記フレキシブル基板とをスペースを空けて接続する接着剤を具えることを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項14】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースが、更に、前記第2基板上に形成された一段高い台を具え、この一段高い台が、圧力が前記フレキシブル基板にかからないときに前記第2基板のスペースを空けたトレースを前記フレキシブル基板の抵抗被覆から分離していることを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項15】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースにおいて、前記第2基板のスペースを空けたトレースの次元分解能が実質的に、第1基板のトレースの次元分解能より細かいことを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項16】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースにおいて、前記第2基板が、該第2基板を通る複数の導電路(via)を規定し、各路(via)が前記スペースを空けたトレースの一つと、前記第1基板導電性トレースの一つ間で電気信号を搬送することを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項17】
請求項16に記載の携帯ユーザインターフェースにおいて、各路(via)が前記第2基板の前記複数の接触領域の反対側の導電材料によって少なくとも部分的に取り囲まれており、前記導電材料が前記第1基板導電性トレースの一つに半田付けされていることを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項18】
請求項9に記載の携帯ユーザインターフェースが、更に、前記第2基板と前記フレキシブル基板とを封入するパッケージを具え、当該パッケージが前記接触領域上の一の開口を規定することを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項19】
請求項18に記載の携帯ユーザインターフェースが更に、前記パッケージから延在する複数の導電リードを具え、各リードが前記第1基板導電性トレースの一つに半田付け可能であり、各リードが前記スペースを空けた複数のトレースの一つに電気的に接続されていることを特徴とする携帯ユーザインターフェース。
【請求項20】
面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法において:
薄いボトム基板材料を複数のポインティングデバイスを支持するのに十分な大きさの上面領域を有するように形成するステップと:
支持されている各ポインティングデバイスについて、前記ボトム基板材料に複数のスルーホールを形成するステップと:
支持されている各ポインティングデバイスについて、前記ボトム基板上面上に、検知領域内に複数セットの検知導電トレースを形成するステップであって、該検知導電トレースの各セットが少なくとも二つの電気的に分離したインターデジタル構成の検知トレースを含むものであるステップと:
支持されている各ポインティングデバイスについて、各検知導電トレースから少なくとも一のスルーホールへおよびこのホール内へ少なくとも一の接続導電トレースを形成するステップと:
各検知領域の実質的な周囲に前記ボトム基板の上面に絶縁材料を被覆するステップであって、前記絶縁材料が一段高い台を形成するものであるステップと:
前記ボトム基板の上面を実質的に覆うサイズの耐熱性フレキシブル基板を形成するステップであって、当該フレキシブル基板の底面が抵抗材料で被覆されているステップと:
前記フレキシブル基板の底面を、支持されている各ポインティングデバイスについて、抵抗材料が前記検知領域上に吊るされるように前記ボトム基板上面に接着するステップと:
前記ボトム基板をさいの目に切って各ポインティングデバイスを分離するステップと:
を具えることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項20に記載の面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法が、更に:
薄いトップ基板材料を前記ボトム基板の上面領域と実質的に同じ底面を有するように形成するステップと:
支持されている各ポインティングデバイスについて前記トップ基板材料内に検知開口を形成するステップと:
前記トップ基板底面を前記フレキシブル基板に、前記検知開口が、支持されている各ポインティングデバイスについて各検知領域の上になるように、接着するステップと:
前記トップ基板をボトム基板を切ったと同様にさいの目に切るステップと:
を具えることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項20に記載された面装着可能なポインティングデバイスを形成する方法が更に、少なくとも一のスルーホールについて少なくとも一の導電ターミナルを形成するステップであって、各導電ターミナルがプリント基板へ前記ポインティングデバイスの半田付けを容易にするものであるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項20に記載の面装着可能なポインティングデバイスを形成する方法において、さいの目切りが、前記スルーホールが前記ボトム基板の上面に対する法線方向のポインティングデバイスの側に沿って路(via)を形成するように、少なくとも一のスルーホールを通してカットすることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項20に記載の面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法が更に、
複数のキースイッチを受けるようにプリント基板を構成するステップと:
前記プリント基板上に、複数のプリント基板トレースを形成するステップと:
前記ボトム基板を前記プリント基板上の複数のトレースに半田付けするステップと:
を具えることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項24に記載の面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法が更に、
複数のキーボタンと一のポインティングインターフェースを有するキーパッド膜形成するステップであって、前記ポインティングインターフェースが前記キーパッド膜の底側上に接触部を、前記キーパッド膜の前記接触部と反対側の上側に一段高い領域を有するものであるステップと:
前記キーパッド膜を前記プリント基板の上に、各キーボタンがキースイッチを始動し、前記キーパッド膜の接触部分が前記フレキシブル基板上に位置するように位置決めするステップと:
を具えることを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項24に記載の面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法において、前記ボトム基板の厚さが前記プリント基板の厚さより実質的に薄いことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項24に記載の面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法において、前記検知導電トレースのピッチが、前記プリント基板トレースのピッチより実質的に細かいことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項20に記載の面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法が更に、前記フレキシブル基板の底面をボトム基板の上面に接着するべく高温接着剤を塗布するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項20に記載の面装着可能なポインティングデバイスを製造する方法において、前記複数セットの検知導電トレースが4セットの導電トレースであり、各セットが共通トレースを共有していることを特徴とする方法。
【請求項30】
ポータブル電子デバイスに組み込むポインティングデバイスにおいて:
上面と底面を有するボトム基板であって、前記上面が複数のインターデジタル構成の導電トレース領域を具える検知領域を有し、各トレース領域がインターデジタル領域の共通領域と検知領域を有し、前記上面が各トレースに電気的に接続された少なくとも一の導電パッドを規定するボトム基板と:
各パッドに電気的に接触した電気リードエレメントと:
耐熱性ポリマからできたフレキシブル基板であって、底側に被覆された抵抗層を有するフレキシブル基板と:
前記検知領域の少なくとも一部の周りの前記ボトム基板上に形成された一段高い台であって、前記複数のインターデジタル構成の導電トレースを前記フレキシブル基板の抵抗層から分離する台と:
前記フレキシブル基板を前記ボトム基板に、前記抵抗層が前記ボトム基板の検知領域に対向するように接続する接着性スペーサ層と:
前記ボトム基板と、前記フレキシブル基板と、前記一段高い台と、前記接着性スペーサ層と、各電気リードエレメントの一部を封入するパッケージであって、前記検知領域の上に開口を規定するパッケージと:
を具えることを特徴とするポインティングデバイス。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−515701(P2006−515701A)
【公表日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500790(P2006−500790)
【出願日】平成16年1月6日(2004.1.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/000140
【国際公開番号】WO2004/064463
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(505203335)インターリンク エレクトロニクス,インク. (6)
【Fターム(参考)】