説明

小型オゾン発生器

【課題】開発費用を低く抑えた、ホコリ付着に対して性能劣化しにくく、組み立て性の良い、安定してオゾンを発生させることができるオゾン発生器を提供する。
【解決手段】本発明のオゾン発生器は、開口部1を有した樹脂製のカバー2と、この樹脂製のカバー2の開口部1側に設けられる放電線3と、この放電線3を張設可能とする引っ掛け穴の付いた丸型端子4を放電線3両端に圧着した放電線組5と、該放電線組5に電圧を供給する電源供給板6と、この放電線組5と対向した対向電極7を有したオゾン発生装置8を樹脂製のベース9に装着し、このオゾン発生装置8を構成する前記放電線組5にマイナス極10が接続され、前記対向電極にアース極11が接続されるように形成した高電圧印加装置12を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滅菌及び脱臭の必要な機器に配設可能とした小型オゾン発生器。
【背景技術】
【0002】
従来、オゾン発生器としては、消臭・殺菌装置として開発された、焼結され圧延された酸化チタンで形成された筒状電極と、そのほぼ中心線上に位置する針状電極とを、有したタイプのものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来のこの装置は、図22に示すように、前記針状電極101と筒状電極102の電極間に、高周波・高電圧の直流を印加すると、針状電極101が放電し、紫外線を含む光線を発生する。いわゆる無声放電が行われ、オゾン及びイオンを発生する。
【特許文献1】特開平11−60208号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のオゾン発生器では、酸化チタンという特殊な材料で、かつ焼結、圧延という特殊な製法により製造された素材である酸化チタンを、共に使用した筒状電極102と針状電極101とを使用しているため、開発費用が膨大となり、また針状電極101の先端103へのホコリ付着により、該先端103からの放電ができにくくなり、安定した性能発揮が、期待できにくいなどの課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のオゾン発生器は、上記目的を達成するために、開口部を有し、長手方向両側に取付ステーを設けた樹脂製のカバーと、このカバーの開口部側に設けられる放電線と、この放電線を張設可能とする引っ掛け穴の付いた丸型端子を放電線両端に圧着した放電線組と、該放電線組に電圧を供給する電源供給板と、この放電線組と対向した対向電極を有したオゾン発生装置を樹脂製のベースに装着し、このオゾン発生装置を構成する前記放電線組にマイナス極が接続され、前記対向電極にアース極が接続されるように形成した高電圧印加装置を備えたものである。
【0006】
この手段により、マイナス極に接続した放電線組に、製造コストが安価な一般的な線材を使用することができ、また該放電線組に対向した電極にも一般的なステンレス鋼板を採用することができるため、開発費用を低く抑えることができ、また放電が放電線の線材長手方向と、対向電極の鋼板面とで起こるため、放電部が長く、一部にホコリが付着しても、放電が阻害されにくい構造となり、安定してオゾンを発生させることができることに加え、樹脂製のカバーの長手方向両側に取付ステーを設けたことにより、滅菌及び脱臭の必要な機器に配設可能とすることができるうえ、取り外して洗浄することもできる。
【0007】
また、他の手段は、放電線組に電圧を供給する電源供給板と、この放電線組と対向した対向電極に、複数の接続端子を設けたことにより、複数のオゾン発生ユニットを連結することができるため、該オゾン発生ユニット単体による少量のオゾン発生から、複数個連結による多量のオゾン発生まで簡単に対応することができる。
【0008】
また、他の手段は、放電線組に電圧を供給する電源供給板に、電圧を供給すると共に、前記放電線組を支える引っ掛け形状を設けたことにより、簡単な構造で作業性も良く、確実に電圧を供給できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0009】
また、他の手段は、オゾン発生ユニットを高電圧印加装置と分離して設置したことにより、一つの高電圧印加装置を使って、一つのオゾン発生ユニットに高電圧を供給するように連結するか、あるいは複数のオゾン発生ユニットに連結することにより、該オゾン発生ユニット単体による少量のオゾン発生から、複数個連結による多量のオゾン発生まで簡単に対応することができる。
【0010】
また、他の手段は、放電線組に張力を持たせる固定用部材を、板状のバネ材で形成し、電源供給板の反対側に設けた、あるいは該電源供給板に直接取付けたことにより、前記放電線組に確実に張力を持たせることができ、簡単な構造で作業性も良く確実に電圧を供給できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0011】
また、他の手段は、放電線組に張力を持たせる固定用部材を、線状のバネ材でコイル状に形成し、前記電源供給板の反対側に設けたたことにより、前記放電線組に確実に張力を持たせることができ、簡単な構造で作業性も良く確実に電圧を供給できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0012】
また、他の手段は、放電線と対向電極の距離は、該放電線と樹脂製のカバー及びベースの樹脂部との距離よりも、小さくすることにより、該放電線と該対向電極間で構成される放電部以外では、放電しないこととなり、また放電部以外のホコリ付着に対しても放電しにくい構成となり、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0013】
また、他の手段は、樹脂製ベースのバネ引っ掛け部のピン形状を、円錐状に形成し平行溝あるいは丸穴を設けたことにより、マイナスドライバーあるいは丸ピン等を使用し容易にバネを引っ掛けることができ、簡単な構造で作業性も良く、確実に電圧を供給できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0014】
また、他の手段は、開口部を有した樹脂製のカバーに、脱臭フィルターを装着したことにより、より効果的に脱臭することができる機能性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0015】
また、他の手段は、開口部を有した樹脂製のカバーに、集塵フィルターを装着したことにより、集塵効果のある機能性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0016】
また、他の手段は、放電線組及び電源供給板で形成される高電圧側と、アース極に接続された対向電極側を、放電部を除いて、樹脂製のベースにより完全に分離したことにより、放電部を除く高電圧側と対向電極側の沿面距離が長くなり、ホコリが付着しても放電部以外からは放電やトラッキングしにくい構造となり、安定してオゾンを発生させることができる。
【0017】
また、他の手段は、樹脂製のベースに、リード線引き回しのための溝を形成した隔壁を設け、樹脂製のカバーを組み付けた時、該隔壁部を該樹脂製のカバーで覆うことにより、リード線の出口位置に制限されることなく、外部からのホコリ侵入を防止できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0018】
また、他の手段は、放電線組と対向した対向電極の長手方向両側に、放電線組との間隔を狭くするような振れ止めリブを、樹脂製のベースに形成したことにより、ホコリの侵入しにくい構造となり、安定してオゾンを発生させることができる。
【0019】
また、他の手段は、樹脂製のベースに突起を設け、放電線組を形成する丸型端子の水平面部を、該突起の水平面部と接触させることにより、該丸型端子を水平に保持させることができ、簡単な構造で作業性も良く、丸型端子を確実に引っ掛けた安定した姿勢を保つことができるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【0020】
また、他の手段は、放電部を独立発泡で、中が空洞の柱状のゴムで囲み、一端の開口部を樹脂製のベースに接触させ、他端の開口部を、樹脂製のカバーの開口部と一致させることにより、発生したオゾンが樹脂製のカバーの開口部以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できる。
【0021】
また、他の手段は、開口部を有した樹脂製カバーの反挿入側の側面と、樹脂製あるいは金属製の押え板に引っ掛け部を設け、該引っ掛け部を樹脂製あるいは金属製のバンドにより引き寄せ、シールしたことにより、 発生したオゾンが樹脂製のカバーの開口部以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、低い開発費用で、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の請求項1記載のオゾン発生器は、製造コストが安価な一般的な線材を使用した放電線組にマイナス極を接続し、該放電線組に対向した電極に一般的なステンレス鋼板を採用することで、開発費用を低く抑えることができ、また放電が放電線の線材長手方向と、対向電極の鋼板面とで起こるため、放電部が長く、一部にホコリが付着しても放電が阻害されにくく、ホコリ付着に対して性能劣化しにくい構造となり、安定してオゾンを発生させることができることに加え、樹脂製のカバーの長手方向両側に取付ステーを設けたことにより、滅菌及び脱臭の必要な機器に配設可能とすることができるうえ、取り外して洗浄することもできるという作用を有する。
【0024】
また、請求項2記載の発明は、放電線組に電圧を供給する電源供給板と、この放電線組と対向した対向電極に、複数の接続端子を設けたことにより、複数のオゾン発生ユニットを連結することができるため、該オゾン発生ユニット単体による少量のオゾン発生から、複数個連結による多量のオゾン発生まで簡単に対応することができるという作用を有する。
【0025】
また、請求項3記載の発明は、放電線組に電圧を供給する電源供給板に、電圧を供給すると共に、前記放電線組を支える、引っ掛けるコの字形状の端子引掛部を設けたことにより、簡単な構造で作業性も良く確実に電圧を供給できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0026】
また、請求項4記載の発明は、オゾン発生ユニットを高電圧印加装置と分離して設置したことにより、複数の該オゾン発生ユニットを連結することができるため、該オゾン発生ユニット単体による少量のオゾン発生から、複数個連結による多量のオゾン発生まで簡単に対応することができるという作用を有する。
【0027】
また、請求項5記載の発明は、放電線組に張力を持たせる固定用部材を、板状のバネ材で形成し、電源供給板の反対側に設けた、あるいは該電源供給板に直接取付けたことにより、前記放電線組に確実に張力を持たせることができ、簡単な構造で作業性も良く、確実に電圧を供給できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0028】
また、請求項6記載の発明は、放電線組に張力を持たせる固定用部材を、線状のバネ材でコイル状に形成し、前記電源供給板の反対側に設けたたことにより、前記放電線組に確実に張力を持たせることができ、簡単な構造で作業性も良く確実に電圧を供給できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0029】
また、請求項7記載の発明は、放電線と対向電極の距離は、該放電線と樹脂製のカバー及びベースの樹脂部との距離よりも、小さくすることにより、該放電線と該対向電極間で構成される放電部以外では、放電しないこととなり、また放電部以外のホコリ付着に対しても放電しにくい構成となり、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0030】
また、請求項8記載の発明は、樹脂製ベースのバネ引っ掛け部のピン形状を、円錐状に形成し平行溝あるいは丸穴を設けたことにより、マイナスドライバーあるいは丸ピン等を使用し容易にバネを引っ掛けることができ、簡単な構造で作業性も良く信頼性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0031】
また、請求項9記載の発明は、開口部を有した樹脂製のカバーに、脱臭フィルターを装着したことにより、より効果的に脱臭することができる機能性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0032】
また、請求項10記載の発明は、開口部を有した樹脂製のカバーに、集塵フィルターを装着したことにより、集塵効果のある機能性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0033】
また、請求項11記載の発明は、放電線組及び電源供給板で形成される高電圧側と、アース極に接続された対向電極側を、放電部を除いて、樹脂製のベースにより完全に分離したことにより、放電部を除く高電圧側と対向電極側の沿面距離が長くなり、ホコリが付着しても放電部以外からは放電しにくい構造となり、安定してオゾンを発生させることができるという作用を有する。
【0034】
また、請求項12記載の発明は、樹脂製のベースに、リード線引き回しのための溝を形成した隔壁を設け、樹脂製のカバーを組み付けた時、該隔壁部を該樹脂製のカバーで覆うことにより、リード線の出口位置に制限されることなく、外部からのホコリ侵入を防止できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0035】
また、請求項13記載の発明は、放電線組と対向した対向電極の長手方向両側に、放電線組との間隔を狭くするような振れ止めリブを、樹脂製のベースに形成したことにより、ホコリの侵入しにくい構造となり、安定してオゾンを発生させることができるという作用を有する。
【0036】
また、請求項14記載の発明は、樹脂製のベースに突起を設け、放電線組を形成する丸型端子の水平面部を、該突起の水平面部と接触させることにより、該丸型端子を水平に保持させることができ、簡単な構造で作業性も良く、丸型端子を確実に引っ掛けた安定した姿勢を保つことができるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができるという作用を有する。
【0037】
また、請求項15記載の発明は、放電部を独立発泡で、中が空洞の柱状のゴムで囲み、一端の開口部を樹脂製のベースに接触させ、他端の開口部を、樹脂製のカバーの開口部と一致させることにより、 発生したオゾンが樹脂製のカバーの開口部以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できるという作用を有する。
【0038】
また、請求項16記載の発明は、樹脂製ベースの反挿入側の側面と、開口部を有した樹脂製カバーの挿入側の側面に、パッキンを接触させ、樹脂製あるいは金属製の押え板で押してシールすることにより、 発生したオゾンが樹脂製のカバーの開口部以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できるという作用を有する。
【0039】
また、請求項17記載の発明は、開口部を有した樹脂製カバーの反挿入側の側面と、樹脂製あるいは金属製の押え板に引っ掛け部を設け、該引っ掛け部を樹脂製あるいは金属製のバンドにより引き寄せ、シールしたことにより、 発生したオゾンが樹脂製のカバーの開口部以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できるという作用を有する。
【0040】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0041】
図1〜4に示すように、滅菌装置(図示せず)などのオゾン発生部に配設されるオゾン発生器は、開口部1を有した樹脂製のカバー2と、このカバーの開口部側に設けられる放電線3と、この放電線3を張設可能とする引っ掛け穴の付いた丸型端子4を放電線3両端に圧着した放電線組5と、該放電線組5に電圧を供給する電源供給板6と、この放電線組5と対向した対向電極7を有したオゾン発生装置8を樹脂製のベース9に装着し、このオゾン発生装置8を構成する前記放電線組5にマイナス極10が接続され、前記対向電極7にアース極11が接続されるように形成した高電圧印加装置12を備え、また前記樹脂製のカバー2の長手方向両側には、取付ステー13a,13bを設けている。
【0042】
上記構成により、本発明のオゾン発生器の動作について説明する。
【0043】
高電圧印加装置12で発生したマイナスの高電圧を、マイナス極10、電源供給板6の接続端子14a、丸型端子4を介して印加された放電線3と、該高電圧印加装置12のアース極11から、接続端子15aを介し接続された対向電極7との間に、いわゆるコロナ放電が連続的に発生し、空気中の酸素分子が解離し、オゾンが連続して生成される。また前記樹脂製のカバー2の長手方向両側の取付ステー13a,13bにより、滅菌装置(図示せず)などのオゾン発生部に配設することができ、取り外して洗浄することもできることとなる。
【0044】
その際、図5に示すように電源供給板6a,6bと対向電極7a,7bに複数の接続端子14a,14b,15a,15bを、設けていると、接続端子14b、14cと接続端子15b、15cをそれぞれ電線で接続することにより、2組のオゾン発生装置8a、8bを連結することができる。必要によっては、さらにオゾン発生装置を連結することが可能であり、オゾン発生量の増加に対応できることとなる。
【0045】
また、図6に示すように放電線組5に電圧を供給する電源供給板6に、電圧を供給すると共に、前記放電線組5を支える、引っ掛けるコの字形状の端子引掛部16を設けたことにより、作業性も良く確実に電圧を供給できることとなる。
【0046】
また、図7に示すように樹脂製のカバー2、樹脂製のベース9及びオゾン発生装置8で構成されるオゾン発生ユニット17を、高電圧印加装置12と分離して設置したことにより、複数の該オゾン発生ユニットを連結することができることとなる。
【0047】
また、図8に示すように、放電線組5に張力を持たせる固定用部材18を、板状のバネ材で形成し、電源供給板6の反対側に設けた、あるいは該電源供給板6に直接取付けたことにより、前記放電線組5に確実に張力を持たせることができることとなる。
【0048】
また、図9に示すように、放電線組5に張力を持たせる固定用部材19を、線状のバネ材でコイル状に形成し、前記電源供給板6の反対側に設けたたことにより、前記放電線組5に確実に張力を持たせることができることとなる。
【0049】
また、図10に示すように、放電線3と対向電極7の距離aは、該放電線3と樹脂製のカバー2及び樹脂製のベース9の樹脂部とのそれぞれの距離b,cよりも、小さくすることにより、該放電線3と該対向電極7間で構成される放電部以外では、放電しないこととなる。
【0050】
また、図11に示すように、樹脂製ベース9のバネ引っ掛け部のピン20の形状を、円錐状に形成し平行溝20aあるいは丸穴20bを設けたことにより、マイナスドライバーあるいは丸ピン等を使用し容易にバネを引っ掛けることができることとなる。
【0051】
また、図12に示すように、開口部1を有した樹脂製のカバー2に、脱臭フィルター21を装着したことにより、より効果的に脱臭することができることとなる。
【0052】
また、図13に示すように、開口部1を有した樹脂製のカバー2に、集塵フィルター22を装着したことにより、集塵効果のある機能性の高いオゾン発生器を提供することができることとなる。
【0053】
また、図14に示すように、開口部1を有した樹脂製のカバー2に、脱臭フィルター21および集塵フィルター22を装着したことにより、より効果的に脱臭することができ、かつ集塵効果のある機能性の高いオゾン発生器を提供することができることとなる。
【0054】
また、図15に示すように、放電線組5及び電源供給板6で形成される高電圧側と、アース極11に接続された対向電極側の間に、放電部23a,23b,23cを除いて、絶縁体である樹脂製のベース9を配置することにより、前記高電圧側と前記対向電極側間は絶縁されているため、前記放電部以外、放電されないこととなり、たとえホコリが付着しても、前述のように前記高電圧側と前記対向電極側間は絶縁されているため、放電やトラッキングが発生しにくく、安定してオゾンを発生させることができることとなる。
【0055】
また、図16に示すように、樹脂製のベース9に、リード線引き回しのための溝24を形成した隔壁部25を設け、樹脂製のカバー2を組み付けた時、該隔壁部25を該樹脂製のカバー2で覆うことにより、リード線をリード線巾より少し小さい巾の溝24、隔壁部25、リード線出口位置26と通りオゾン発生ユニット17の外側に出すと、隔壁25内とオゾン発生ユニット17内のオゾン発生装置8とは、隔離されることになり、リード線出口位置26は、隔壁部25内であれば出口位置をどこに設けても、外部からのホコリ侵入を防止できるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができることとなる。
【0056】
また、図17に示すように、放電線組5と対向した対向電極7の長手方向両側に、放電線組5との間隔を狭くするような振れ止めリブ27a,27bを、樹脂製のベース9に形成したことにより、オゾン発生装置8内へは、ホコリが侵入しにくく、従ってホコリ侵入に伴うトラッキングも発生しにくいこととなり、正常な放電が維持され、安定してオゾンを発生させることができることとなる。
【0057】
また、図18に示すように、樹脂製のベース9に突起28を設け、放電線組5を形成する丸型端子4の水平面部29を、該突起28の水平面部30と接触させることにより、該丸型端子4を水平に保持させることができ、簡単な構造で作業性も良く安定した姿勢を保つことができるため、信頼性の高いオゾン発生器を提供することができることとなる。
【0058】
また、図19に示すように、放電部23a,23b,23cを独立発泡で、中が空洞の柱状のゴム31で囲み、一端の開口部32を樹脂製のベース9に接触させ、他端の開口部33を、樹脂製のカバー2の開口部1と一致させることにより、発生したオゾンが樹脂製のカバー2の開口部1以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できることとなる。
【0059】
また、図20に示すように、樹脂製のベース9の反挿入側の側面34と、開口部1を有した樹脂製のカバー2の挿入側の側面35に、パッキン36を接触させ、樹脂製あるいは金属製の押え板37で押してシールすることにより、発生したオゾンが樹脂製のカバーの開口部以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できることとなる。
【0060】
また、図21に示すように、開口部1を有した樹脂製のカバー2の反挿入側の側面と、樹脂製あるいは金属製の押え板37にそれぞれ引っ掛け部38a,38bを設け、該引っ掛け部38a,38bを樹脂製あるいは金属製のバンド39により引き寄せ、シールしたことにより、発生したオゾンが樹脂製のカバーの開口部以外から、漏れないようにすることができるため、オゾン発生器を配設した滅菌及び脱臭の必要な機器のオゾンを必要とする個所以外への、悪影響を防止できることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本技術は、空気清浄機や脱臭機等、空気浄化の分野に幅広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態のオゾン発生器の構成を示す概略図
【図2】同オゾン発生器の構成を示す断面図
【図3】同放電線組の構成を示す概略図
【図4】同オゾン発生装置の構成を示す概略図
【図5】同オゾン発生装置の構成を示す概略図
【図6】同オゾン発生装置の構成を示す概略図((a)概略図、(b)概略図)
【図7】同オゾン発生ユニットの構成を示す図((a)断面図、(b)概略図)
【図8】同放電線組と固定用部材との関係を示す図((a)概略図、(b)概略図)
【図9】同放電線組と固定用部材との関係を示す概略図
【図10】同オゾン発生器の構成を示す断面図
【図11】同オゾン発生器の構成を示す概略図
【図12】同オゾン発生器の構成を示す断面図
【図13】同オゾン発生器の構成を示す断面図
【図14】同オゾン発生器の構成を示す断面図
【図15】同オゾン発生器の構成を示す図((a)断面図、(b)概略図)
【図16】同オゾン発生器の構成を示す図((a)概略図、(b)断面図)
【図17】同オゾン発生器の構成を示す概略図
【図18】同オゾン発生器の構成を示す図((a)概略図(b)同放電線組の構成を示す概略図)
【図19】同オゾン発生器の構成を示す断面図
【図20】同オゾン発生器の構成を示す図((a)概略図、(b)断面図)
【図21】同オゾン発生器の構成を示す概略図
【図22】従来のオゾン発生器の構成を示す断面図
【符号の説明】
【0063】
1 開口部
2 樹脂製のカバー
3 放電線
4 丸型端子
5 放電線組
6 電源供給板
7 対向電極
8 オゾン発生装置
8a オゾン発生装置
8b オゾン発生装置
9 樹脂製のベース
10 マイナス極
11 アース極
12 高電圧印加装置
13a 取付ステー
13b 取付ステー
14a 接続端子
14b 接続端子
14c 接続端子
15a 接続端子
15b 接続端子
15c 接続端子
16 端子引掛部
17 オゾン発生ユニット
18 固定用部材
19 固定用部材
20 ピン
20a 平行溝
20b 丸穴
21 脱臭フィルター
22 集塵フィルター
23a 放電部
23b 放電部
23c 放電部
24 溝
25 隔壁部
26 リード線出口位置
27a 振れ止めリブ
27b 振れ止めリブ
28 突起
29 水平面部
30 水平面部
31 ゴム
32 開口部
33 開口部
34 側面
35 側面
36 パッキン
37 押え板
38a 引っ掛け部
38b 引っ掛け部
39 バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有した樹脂製のカバーと、このカバーの開口部側に設けられる放電線と、この放電線を張設可能とする引っ掛け穴の付いた丸型端子を放電線両端に圧着した放電線組と、該放電線組に電圧を供給する電源供給板と、この放電線組と対向した対向電極を有したオゾン発生装置を樹脂製のベースに装着し、このオゾン発生装置を構成する前記放電線組にマイナス極が接続され、前記対向電極にアース極が接続されるように形成した高電圧印加装置を備え、また前記樹脂製のカバーの長手方向両側には取付ステーを設け、滅菌及び脱臭の必要な機器に配設可能とした小型オゾン発生器。
【請求項2】
電源供給板と対向電極は、それぞれ複数の接続端子を設けたことを特徴とする請求項1記載の小型オゾン発生器。
【請求項3】
電源供給板は、放電線組を引っ掛けるコの字形状の端子引掛部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の小型オゾン発生器。
【請求項4】
オゾン発生ユニットを高電圧印加装置と分離して設置したことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項5】
放電線組に張力を持たせる固定用部材を、板状のバネ材で形成し、電源供給板の反対側に設けた、あるいは該電源供給板に直接取付けたことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項6】
放電線組に張力を持たせる固定用部材を、線状のバネ材でコイル状に形成し、前記電源供給板の反対側に設けたたことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項7】
放電線と対向電極の距離は、該放電線と樹脂製のカバー及びベースの樹脂部との距離よりも、小さいことを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項8】
樹脂製のベースのバネ引っ掛け部のピン形状を、円錐状に形成し平行溝あるいは丸穴を設けたことを特徴とする請求項6記載の小型オゾン発生器。
【請求項9】
開口部を有した樹脂製のカバーに、脱臭フィルターを装着したことを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項10】
開口部を有した樹脂製のカバーに、集塵フィルターを装着したことを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項11】
放電線組及び電源供給板で形成される高電圧側と、アース極に接続された対向電極側を、放電部を除いて、樹脂製のベースにより完全に分離したことを特徴とする請求項1〜10いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項12】
樹脂製のベースに、リード線引き回しのための溝を形成した隔壁を設け、樹脂製のカバーを組み付けた時、該隔壁部を該樹脂製のカバーで覆うことを特徴とする請求項1〜11いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項13】
放電線組と対向した対向電極の長手方向両側に、放電線組との間隔を狭くするような振れ止めリブを、樹脂製のベースに形成したことを特徴とする請求項1〜12いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項14】
樹脂製のベースに突起を設け、放電線組を形成する丸型端子の水平面部を該突起の水平面部と接触させることを特徴とする請求項1〜13いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項15】
放電部を独立発泡で、中が空洞の柱状のゴムで囲み、一端の開口部を樹脂製のベースに接触させ、他端の開口部を、樹脂製のカバーの開口部と一致させ、オゾン発生部を隔離したことを特徴とする請求項1〜14いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項16】
樹脂製のベースの反挿入側の側面と、開口部を有した樹脂製のカバーの挿入側の側面に、パッキンを接触させ、樹脂製あるいは金属製の押え板で押して、シールしたことを特徴とする請求項1〜15いずれかに記載の小型オゾン発生器。
【請求項17】
開口部を有した樹脂製のカバーの反挿入側の側面と、樹脂製あるいは金属製の押え板に引っ掛け部を設け、該引っ掛け部を樹脂製あるいは金属製のバンドにより引き寄せ、シールしたことを特徴とする請求項16記載の小型オゾン発生器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate