説明

少なくとも1種のオルガノシリコン化合物、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤及び少なくとも1種のアミノ化シリコーンを含む化粧料組成物並びに該組成物の使用法

【課題】ケラチン繊維を清浄化し、及びコンディショニングするための組成物を提供する。
【解決手段】ケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維、例えば毛髪を清浄化し、またコンディショニングするための化粧料組成物であって、化粧学的に許容される媒体中に、以下の成分を含むことを特徴とする:i) 1個のケイ素原子を含むシラン及び2又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選択される、1又はそれ以上のオルガノシリコン化合物、ここで該オルガノシリコン化合物は、1分子当たり、さらに1又はそれ以上の塩基性化学官能基及び1又はそれ以上のヒドロキシル基又は加水分解性の基をも含み;ii) 1種又はそれ以上のアニオン性界面活性剤;及びiii) 前記化合物i)とは異なる、1種又はそれ以上の四級化されていない、アミノ化シリコーン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧学的に許容される媒体中に、1種又はそれ以上のオルガノシリコン化合物、1種又はそれ以上のアニオン性界面活性剤及び1種又はそれ以上の特定のアミノ化シリコーンを含む、ケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維、例えば毛髪を清浄化し、及びコンディショニングするための組成物に関するものである。本発明は、またケラチン繊維の化粧学的処置方法並びに該化粧料組成物の使用にも係る。
【背景技術】
【0002】
公知の界面活性剤、特にアニオン型、ノニオン型及び/又は両性型であるが、より特定的にはアニオン型である界面活性剤を、本質的に主成分とする洗浄剤組成物(例えば、シャンプー)が、通常、ケラチン物質、例えば毛髪を清浄化及び/又は洗浄するために、使用されている。これらの組成物は、湿った毛髪に適用され、また手でマッサージ又は擦ることにより発生する泡が、水でリンスした後に、該毛髪又は皮膚上に初めに存在した様々な型の汚れの除去を可能とする。
これらの基本的な組成物は、確実に良好な洗浄力をもたらすが、特にこのような清浄化処置の比較的攻撃的な特性が、特に該毛髪繊維中に又はその表面に含まれる脂肪又はタンパク質を攻撃的に除去するとともに、該毛髪繊維に様々な程度の損傷を引起す恐れがあるという事実のために、該組成物の固有の化粧学的諸特性は、全く貧弱なままに止まっている。
【0003】
さらに、上記洗浄剤組成物、及びより具体的には鋭敏化された毛髪(即ち、一般的には、外部雰囲気の作用因子、例えば光及び悪天候、及び/又は機械的又は化学的処置、例えばブラッシング、梳り、染色、脱色、パーマネントウエーブ掛け及び/又は直毛化の作用によって、損傷を受けた又は脆弱化された毛髪)に適用することが意図された該組成物の、化粧学的諸特性を改善するために、今では、これら組成物に、コンディショニング剤と呼ばれる、補助的な化粧学的薬剤を導入することが一般的であり、該コンディショニング剤は、主として該毛髪繊維が多少とも反復的に被る、様々な処置又は攻撃因子によって引起される、有害な又は望ましからぬ効果を矯正し又は制限することを意図するものである。勿論、これらのコンディショニング剤は、天然の毛髪の化粧学的な諸特性をも改善することを可能とする。
この目的に関連して、化粧学的に活性な有機化合物、例えばカチオン性ポリマー及びシリコーンを、シャンプー等の化粧学的洗浄剤組成物中のコンディショニング剤として使用して、該毛髪に満足な化粧学的特性、特に輝き、柔軟性、しなやかさ、軽さ、自然な感触並びに改善された櫛通り性を与えることが既に提案されている。
【0004】
しかし、これら化合物の、化粧学的洗浄用及び毛髪-コンディショニング用組成物における使用は、該毛髪に満足な、長期間に渡り持続するスタイリング特性を与えることはない。事実、これら組成物によって一般的にもたらされる該スタイリング効果、例えば毛髪の形状の維持、量感及び/又は取扱い容易性の効果は、依然として不十分なままであり、またこれらの効果は、従来のシャンプーで該毛髪を洗浄した後に、次第に低下する傾向がある。
ところで、消費者は、ますます、毛髪を適切にコンディショニングし得るのみならず、満足かつ長期持続性のスタイリング効果をももたらし得る洗浄用組成物を求めつつあることが分かっている。
従って、オルガノシリコン化合物、例えば3-アミノプロピルトリエトキシシランを含む、毛髪を洗浄しかつコンディショニングするための組成物が、これら諸要件の充足を可能とすべく、開発されてきた。これらの洗浄用組成物は、特に該毛髪に満足できるソフトな感触を与え、しかも同時に顕著な、かつ長期持続性のスタイリング効果を付与することによって、毛髪をコンディショニングする。
【0005】
さらに、これらの組成物が、毛髪の形状付与性を改善し、またそのカールを調節することにより、細い毛髪への形態付与を容易にし、かつ該カール状の毛髪に有利なスタイリング効果を与えることから、これら組成物は、特に有利であることが明らかとなった。
しかし、このようなオルガノシリコン化合物を含む洗浄用組成物は、一般に、特にその粘度及びその外観に関して、正常な保存条件下で、温度に依存して、経時に伴う大幅な変化を来たすという欠点を持つ。換言すれば、これらの組成物が、安定でないことは明らかであり、この不安定性は、高頻度にて、濁った外観並びに保存中の不満足な肌理によって反映される。
事実、オルガノシリコン化合物、例えば3-アミノプロピルトリエトキシシランは、洗浄用組成物中に存在する可能性のある、全ての界面活性剤、特にアニオン性界面活性剤に対して化学的に非-相溶性であって、遭遇する安定性の問題へと導くことが分かった。
【0006】
さらに、幾つかのオルガノシリコン化合物、特に3-アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ化誘導体の、一般的に4〜7なる範囲のpHを持つ洗浄用組成物への導入が、これら化合物のアルカリ特性のために、同様に安定性の問題を生じることが観測された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、オルガノシリコン化合物を含有する、ケラチン繊維を清浄化し及びコンディショニングするための化粧料組成物の開発に対する実際上の要求があり、ここでこれら組成物は、上記諸欠点の何れをも持たず、即ち経時安定性を持ち、満足な毛髪のコンディショニングを可能とし、しかも同時に、特に毛髪の嵩、量感及び質感に関して、長期間に渡る強力なスタイリング効果をもたらすものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願人は、驚いたことに、以下に定義する様な1種又はそれ以上のオルガノシリコン化合物、1種又はそれ以上のアニオン性界面活性剤及び1種又はそれ以上の四級化されていないアミノ化シリコーンを含む、所望の諸特性を持つ、洗浄及びコンディショニング用組成物を処方できることを見出した。
事実、1種又はそれ以上のオルガノシリコン化合物及び1種又はそれ以上のアニオン性界面活性剤を含有する化粧料組成物における、構造内に四級アンモニウム基を持たないアミノ化シリコーンの使用が、室温(20-25℃)及び45℃両者において保存した際に、特に該組成物の外観及びその粘度に関して、該組成物を安定化し得ることを見出した。
本発明の意味において、上記用語「安定」とは、これら組成物の外観及びその粘度両者が、標準的な保存テスト条件下で、例えば室温(20-25℃)及び/又は45℃及び/又は4℃において、その製造後2ヶ月間に渡り、経時によって大幅に変化しないことを意味する。
【0009】
さらに、本発明の組成物は、満足な毛髪の処置に導き、該毛髪に満足なソフトな感触、改善された櫛通り性、柔軟性及びしなやかさを与える。
その上、本発明の組成物は、強力なスタイリング効果、特に嵩、量感及び/又は取扱い容易性の付与に関して強力な効果をもたらし、このような効果は持続的である。
さらに、本発明の組成物は、毛髪、特に細い毛髪に対する形状付与を容易にし、特にカールの付与及びその調節の点で、カール状の毛髪に対するスタイリング効果を改善し、しかもこれらの効果は、持続的なものである。
【0010】
本発明は、特に、ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、例えば毛髪を洗浄し、またコンディショニングするための化粧料組成物に係り、該組成物は、化粧学的に許容される媒体中に、以下の成分を含む:
i) 1個のケイ素原子を含むシラン及び2又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選択される、1又はそれ以上のオルガノシリコン化合物、ここで該オルガノシリコン化合物は、1分子当たり、さらに1又はそれ以上の塩基性化学官能基及び1又はそれ以上のヒドロキシル基又は加水分解性の基をも含み;
ii) 1種又はそれ以上のアニオン性界面活性剤;及び
iii) 前記化合物i)とは異なる、1種又はそれ以上の四級化されていない、アミノ化シリコーン。
本発明は、また毛髪等のケラチン繊維を化粧学的に処置する方法、特に該繊維を洗浄し及びコンディショニングする方法にも係り、該方法は、本発明による該組成物を該繊維に適用する工程を含む。
また、本発明は、本発明による該組成物の、毛髪を洗浄し及びコンディショニングするためのシャンプーとしての使用にも係る。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のその他の目的及び特徴、局面及び利点は、以下に与えられる説明及び実施例を読むことにより、より一層明らかなものとなろう。
本発明の組成物において使用する、該オルガノシリコン化合物は、一個のケイ素原子を含むオルガノシラン及び2又は3個のケイ素原子を含む、好ましくは2個のケイ素原子を含むオルガノシロキサンから選択される。これらは、さらに1種又はそれ以上の塩基性化学官能基、及び好ましくは唯一つの塩基性化学官能基をも含む必要がある。該塩基性化学官能基は、該ケイ素化合物に塩基性を付与する任意の官能基に相当するものであり得、また好ましくはアミノ官能基、例えば一級、二級又は三級アミノ官能基である。本発明で使用する該ケイ素化合物は、場合により他の官能基、例えば酸官能基又はハロゲン官能基を含むことができる。
本発明の組成物において使用する1種又はそれ以上の該オルガノシリコン化合物は、さらに一分子当たり2又はそれ以上の加水分解性の基又はヒドロキシル基をも含む。該加水分解性の基は、好ましくはアルコキシ基、アリールオキシ基又はハロゲン原子である。これらは、また場合により、他の化学官能基、例えば酸官能基をも含むことができる。
一特定の態様によれば、本発明の組成物において使用する1種又はそれ以上の該オルガノシランは、以下の一般式(I)で表される化合物から選択される:
【0012】
【化1】

【0013】
ここで、
R4は、ハロゲン原子又は基:OR'又はR'1を表し;
R5は、ハロゲン原子又は基:OR''又はR'2を表し;
R6は、ハロゲン原子又は基:OR'''又はR'3を表し;
R1、R2、R3、R'、R''、R'''、R'1、R'2及びR'3は、各々独立に、場合により付随的な化学基を持つ、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐した炭化水素基を表し、R1、R2、R'、R"及びR'''は、また水素原子を表すことができ、またR4、R5及びR6の少なくとも2つは、夫々OR'、OR''及びOR'''を表し、R'、R''及びR'''の少なくとも2つは、水素原子以外の基である。
好ましくは、該基:R1、R2、R'、R'1、R'2、R'3、R''及びR'''は、C1-C12アルキル基、C6-C14アリール基、(C1-C8)アルキル(C6-C14)アリール基及び(C6-C14)アリール(C1-C8)アルキル基から選択される。
特定のもう一つの態様によれば、本発明の組成物において使用される1種又はそれ以上の該オルガノシロキサンは、以下の一般式(II)で表される化合物から選択される:
【0014】
【化2】

【0015】
ここで、
R1、R2、R3、R5及びR6は、前記定義通りであり;
R'4は、ハロゲン原子又は基:OR11を表し;
R7は、ハロゲン原子又は基:OR10又はR''1を表し;
R9は、ハロゲン原子又は基:OR8、R''2又はR3NR1R2を表し;
R''1、R''2、R8、R10及びR11は、飽和又は不飽和で、直鎖又は分岐した、場合により追加の化学基を持つ、炭化水素基を表し、R11、R10及びR8は、また水素原子を表すこともでき;R6、R7及びR9の少なくとも一つの基は、ハロゲン原子又は基:OR'''、OR10又はOR8を表す。
好ましくは、R''1、R''2、R8又はR10及びR11は、C1-C12アルキル基、C6-C14アリール基、(C1-C8)アルキル(C6-C14)アリール基及び(C6-C14)アリール(C1-C8)アルキル基から選択される。
特に、該ハロゲン原子は塩素原子である。
本発明の組成物において使用する1種又はそれ以上の該オルガノシリコン化合物は、好ましくは以下の一般式(III)で表される化合物から選択されるオルガノシランである:
【0016】
【化3】

【0017】
ここで、基:Rは、同一又は異なっていてもよく、C1-C6アルキル基及び好ましくはC1-C2アルキル基から選択され、またnは、1〜6なる範囲及び好ましくは2〜4なる範囲の整数である。
好ましくは、該シラン又はシロキサンは、水溶性であり、またより一層好ましくは濃度2質量%まで、さらに好ましくは濃度5質量%まで及びより一層好ましくは濃度10質量%までの、温度25±5℃及び大気圧条件下における水に対する溶解度を持つものである。該用語「溶解性」とは、単一の巨視的相を形成することを意味する。
特に好ましくは、本発明の組成物中に存在する、該オルガノシリコン化合物は、3-アミノプロピルトリエトキシシランである。
該1種又はそれ以上のオルガノシリコン化合物は、本発明の組成物中に、該組成物の全質量に対して、0.01〜10質量%なる範囲の含有率にて、好ましくは0.1〜5質量%なる範囲の含有率にて及びより好ましくは0.2〜2質量%なる範囲の含有率にて存在し得る。
【0018】
前に示した如く、本発明の化粧料組成物は、また1種又はそれ以上のアニオン性界面活性剤をも含む。
本発明の組成物において使用される該アニオン性界面活性剤は、特に塩から、とりわけ以下に列挙するような型のアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩又はアルカリ土類金属塩、例えばマグネシウム塩:即ち、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルアミドエーテルサルフェート、アルキルアリールポリエーテルサルフェート、モノグリセライドサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、α-オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルアミドスルホサクシネート、アルキルスルホアセテート、アシルサルコシネート及びアシルグルタメートから選択される。これら化合物全ての該アルキル基及びアシル基は、6〜24個の炭素原子を含み、またこれら化合物における該アリール基は、好ましくはフェニル又はベンジル基を表す。
【0019】
C6-C24アルキル及びポリグリコシドジカルボン酸のモノエステル、例えばアルキルグルコシドシトレート、アルキルポリグリコシドタルタレート及びアルキルポリグリコシドスルフホサクシネート、アルキルスルフホサクシナメート、アシルイセチオネート及びN-アシルタウレートを使用することも可能であり、これら化合物全てのアルキル基又はアシル基は、12〜20個の炭素原子を含む。
本発明の組成物において使用できるアニオン性界面活性剤のもう一つの群は、アシルラクチレート群であり、ここで該アシル基は8〜20個の炭素原子を含む。
さらに、アルキル-D-ガラクトシドウロン酸及びその塩並びにポリアルコキシレート化(C6-C24)アルキルエーテルカルボン酸、ポリアルコキシレート化(C6-C24)アルキル(C6-C24)アリールエーテルカルボン酸、ポリアルコキシレート化(C6-C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸及びその塩、特に2〜50個、好ましくは2〜10個及びより好ましくは2〜5個のエチレンオキサイド単位を含むもの、及びこれらの混合物を例示することもできる。
アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート及びアルキルエーテルカルボキシレート、及びこれらの混合物、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン又はアミノアルコール塩の形状にあるものが好ましく使用される。
【0020】
好ましくは、本発明による該化粧料組成物において使用される1種又はそれ以上の該アニオン性界面活性剤は、アルキルエーテルサルフェート、好ましくはC12-C14の、及びより具体的には2〜3モルのエチレンオキサイド単位を含むアルキルエーテルサルフェート及びN-アシルタウレートから選択される。
該アニオン性界面活性剤は、本発明の該化粧料組成物の全質量に対して、1〜25質量%なる範囲の含有率にて、好ましくは3〜20質量%なる範囲の含有率にて及びより一層好ましくは5〜15質量%なる範囲の含有率にて存在し得る。
本発明による組成物は、さらに前記シラン又はシロキサン(i)とは異なる、1種又はそれ以上の四級化されていないアミノ化シリコーンをも含む。
本発明の意味において、「四級化されていないアミノ化シリコーン」なる用語は、四級化されたアンモニウム基を含まないアミノ化シリコーンを意味する。
換言すれば、本発明の組成物において使用される、1種又はそれ以上の該四級化されていないアミノ化シリコーンは、その構造内に少なくとも一つの一級、二級又は三級アミノ基を持つが、四級アンモニウム基を含むことはない。
【0021】
好ましくは、本発明の組成物において使用される、1種又はそれ以上の該アミノ化シリコーンは、その構造内に少なくとも4個のケイ素原子を含む。
以下において、一般的に許容されているように、シリコーンは、様々な分子量の直鎖又は環式の、分岐した又は架橋された構造を持つあらゆるオルガノシリコンポリマー又はオリゴマーを意味し、ここで該ポリマー又はオリゴマーは、適当に官能化されたシランの重合及び/又は重縮合によって得られ、またケイ素原子が酸素原子によって相互に結合されている(シロキサン結合:-Si-O-Si-)主単位の繰り返し、炭素原子によって該ケイ素原子に直接結合している、場合により置換された炭化水素基によって本質的に構成されている。最も一般的な該炭化水素基は、アルキル基、特にC1-C10アルキル基及び特にメチル基、アルキル部分がC1-C10アルキル基であるフルオロアルキル基、アリール基及び特にフェニル基である。
本発明による該組成物において使用される該アミノ化シリコーンは、以下に列挙するものから選択される:
(a) 以下の一般式(IV)に相当する化合物:
(R1)a(T)3-a-Si[OSi(T)2]n-[OSi(T)b(R1)2-b]m-OSi(T)3-a-(R1)a (IV)
該一般式(IV)において、
Tは水素原子又はフェニル基、ヒドロキシル基(-OH)又はC1-C8アルキル基、及び好ましくはメチル基、又はC1-C8アルコキシ基、好ましくはメトキシ基であり;
【0022】
aは、0又は1〜3なる範囲の整数、及び好ましくは0を表し;
bは0又は1、及び特に1を表し;
m及びnは、これらの和(n+m)を、特に1〜2000なる範囲及びとりわけ50〜150なる範囲で変動し得るものとするような数であり、nは0〜1999なる範囲及び特に49〜149なる範囲の数を表すことができ、またmは1〜2000なる範囲及び特に1〜10なる範囲の数を表すことができ;
R1は、式:-CqH2qLで表される一価の基であり、ここで、qは2〜8なる範囲の数であり、またLは以下に列挙するものから選択されるアミノ基を表し:
-N(R2)-CH2-CH2-N(R2)2;
-N(R2)2;
これら一般式において、R2は、水素原子、フェニル基、ベンジル基又は飽和で一価の炭化水素基、例えばC1-C20アルキル基を表すことができる。
特に、上記一般式(IV)の定義に対応するアミノ化シリコーンは、以下の一般式(V)に対応する化合物から選択される:
【0023】
【化4】

【0024】
ここで、R、R'及びR''は、同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルキル基、好ましくはCH3、C1-C4アルコキシ基、好ましくはメトキシ基、又はOH基を表し;Aは、直鎖又は分岐した、C3-C8、好ましくはC3-C6アルキレン基を表し;m及びnは、分子量に依存する整数であり、その和は1〜2,000なる範囲内にある。
第一の可能性によれば、R、R'及びR''は、同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルキル基又はヒドロキシル基を表し、Aは、C3アルキレン基を表し、及びm及びnは、該化合物の質量平均分子量が、約5,000〜500,000なる範囲の値となるような値である。この型の化合物は、CTFA辞典においては「アモジメチコーン(amodimethicones)」と称されている。
第二の可能性によれば、R、R'及びR''は、同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルコキシ基又はヒドロキシル基を表し、該基R又はR"の少なくとも一つがアルコキシ基であり、またAは、C3アルキレン基を表す。この場合のヒドロキシ/アルコキシモル比は、好ましくは0.2/1〜0.4/1なる範囲及び有利には0.3/1に等しい。さらに、m及びnは、該化合物の質量平均分子量が、2,000〜106なる範囲の値となるような値である。より特定的には、nは0〜999なる範囲にあり、かつmは1〜1,000なる範囲にあり、これらm及びnの和は、1〜1,000なる範囲にある。
この範疇の化合物において、特にワッカー(Wacker)社により市販されている製品、ベルシル(BelsilTM) ADM652を挙げることができる。
【0025】
第三の可能性によれば、R及びR"は異なっており、C1-C4アルコキシ基又はヒドロキシル基を表し、該基R、R"の少なくとも一つはアルコキシ基であり、R'はメチル基を表し、またAは、C3アルキレン基を表す。この場合のヒドロキシ/アルコキシモル比は、好ましくは1/0.8〜1/1.1なる範囲及び有利には1/0.95に等しい。さらに、m及びnは、該化合物の質量平均分子量が、約2,000〜200,000なる範囲の値となるような値である。より特定的には、nは0〜999なる範囲にあり、かつmは1〜1,000なる範囲にあり、これらm及びnの和は、1〜1,000なる範囲にある。
より特定的には、ワッカー(Wacker)社により市販されている製品:フルード(Fluid) WRTM 1300を挙げることができる。
これらシリコーンの分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(室温、ポリスチレン標準物質;μスチラゲン(Styragem)カラム;溶離液:THF;流量:1mm/分;0.5質量%のシリコーンを含む溶液200μLを、THF中に注入し、検出は、屈折率測定法及びUV-測定法により行う)により測定する。
上記式(IV)の定義に相当する製品は、特にCTFA辞典において、「トリメチルシリルアモジメチコーン」と呼ばれているポリマーであり、以下の一般式(VI)に相当するポリマーである:
【0026】
【化5】

【0027】
ここで、n及びmは、上記一般式(IV)に従って上に与えられた意味を持つ。
このような化合物は、例えばEP 95238に記載されており、上記式(IV)で表される化合物の一つは、例えばOSI社によりQ2-8220なる名称の下で市販されている。
b) 以下の一般式(VII)で表されるアミノ化シリコーン:
【0028】
【化6】

【0029】
ここで、
R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルキル基又はフェニル基を表し;
R5は、C1-C4アルキル基又はヒドロキシル基を表し;
nは、1〜5なる範囲の整数であり;
mは、1〜5なる範囲の整数であり;及び
xは、該化合物のアミノ価が、0.01〜1meq./gとなるように選択される値である。
他のアミノ化シリコーン、例えば該CTFA辞典においてポリシリコーン-9(POLYSILICONE-9)と呼ばれている製品等が、本発明の範囲内で使用することができる。
好ましくは、本発明の組成物において使用される該1種又はそれ以上のアミノ化シリコーンは、上記式(VI)で示される化合物から選択される。
本発明の組成物において使用される該1種又はそれ以上のアミノ化シリコーンは、該組成物の全質量に対して、0.1〜10質量%なる範囲の量にて、好ましくは0.2〜5質量%なる範囲の量にて、及びより一層好ましくは0.3〜3質量%なる範囲の量にて存在する。
本発明の化粧料組成物は、また1種又はそれ以上の有機酸をも含むことができる。
該用語「有機酸」とは、カルボン酸、スルホン酸、リン酸官能基から選択される、1種又はそれ以上の酸官能基を持つ、任意の非-ポリマー型の有機化合物を意味する。
好ましくは、該有機酸は、界面活性剤ではない。
より一層好ましくは、該有機酸の分子量は、250未満、及びより一層好ましくは200未満である。
【0030】
該有機酸は、アミノ酸であり得る。
該1種又はそれ以上の有機酸は、好ましくは酢酸、プロパン酸、ブタン酸、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸、アスコルビン酸、マレイン酸、フタール酸、コハク酸、タウリン、酒石酸、アルギニン、グリシン、グルクロン酸、グルコン酸、及びクエン酸から選択される。
より一層好ましくは、本発明による有機酸は、カルボン酸及びより一層好ましくはα-ヒドロキシル化又はAHAカルボン酸である。
さらに一層好ましくは、本発明の組成物において使用される該有機酸は、乳酸及びクエン酸及び好ましくは乳酸である。
本発明の組成物において、該有機酸は、遊離型又は塩の形状であり得る。
本発明の組成物において使用できる、該1種又はそれ以上の有機酸は、該組成物の全質量に対して、その遊離酸として表して、0.01〜10質量%なる範囲の含有率にて、好ましくは0.1〜8質量%なる範囲の含有率にて、及びより一層好ましくは0.2〜5質量%なる範囲の含有率にて該組成物中に存在し得る。
本発明の組成物は、また両性又はノニオン性界面活性剤から選択される1種又はそれ以上の追加の界面活性剤を含むことができる。
【0031】
本発明において使用できる該両性又は両性イオン性界面活性剤は、特に二級又は三級脂肪族アミン誘導体であり得、ここで該脂肪族基は、8〜22個の炭素原子を含み、少なくとも一つのアニオン性の基、例えばカルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート基を含む、直鎖又は分岐した鎖である。その例としては、特に(C8-C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、(C8-C20)アルキルアミド(C6-C8)アルキルベタイン又は(C8-C20)アルキルアミド(C6-C8)アルキルスルホベタインを挙げることができる。
上記アミン誘導体としては、米国特許第2,528,378号及び同第2,781,354号に記載されており、CTFA辞典、第3版、1982においてアンホカルボキシグリシネート(Amphocarboxyglycinate)及びアンホカルボキシプロピオネート(Amphocarboxypropionate)なる名称の下に分類されており、夫々以下の式(VIII)及び(IX)で表される、ミラノール(MIRANOLTM)なる名称の下に市販されている製品を挙げることができる:
Ra-CONHCH2CH2-N(Rb)(Rc)(CH2COO-) (VIII)
【0032】
ここで、
Raは、水解コプラ油中に存在する酸:Ra-COOHを由来とするアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシル基を表し;
Rbは、β-ヒドロキシエチル基を表し;及び
Rcは、カルボキシメチル基を表す;及び
Ra'-CONHCH2CH2-N(B)(B') (IX)
ここで、
Bは、基:-CH2CH2OX'を表し;
B'は、基:-(CH2)z-Y'を表し、ここでz=1又は2であり;
X'は、基:-CH2CH2-COOH又は水素原子を表し;
Y'は、基:-COOH又は-CH2-CHOH-SO3Hを表し;
Ra'は、コプラ油又は水解亜麻仁油中に存在する酸:Ra'-COOHのアルキル基、アルキル基、特にC17アルキル基及びそのイソ型の不飽和C17アルキル基を表す。
これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993において、2ナトリウムココアンホジアセテート、2ナトリウムラウロアンホジアセテート、2ナトリウムカプリルアンホジアセテート、2ナトリウムカプリロアンホジアセテート、2ナトリウムココアンホジプロピオネート、2ナトリウムラウロアンホジプロピオネート、2ナトリウムカプリルアンホジプロピオネート、2ナトリウムカプリロアンホジプロピオネート、ラウロアンホジプロピオン酸、ココアンホジプロピオン酸なる名称の下に分類されている。
【0033】
一例として、ロディア(RHODIA)社により、ミラノール(MIRANOLTM) C2Mコンセントレート(Concentrate)なる商品名の下に市販されているココアンホジアセテートを挙げることができる。
好ましくは、上記両性又は両性イオン性界面活性剤としては、(C8-20アルキル)ベタイン及び(C8-20アルキル)アミド(C6-8アルキル)ベタイン、及びこれらの混合物が使用される。
これらが存在する場合、該両性又は両性イオン性界面活性剤の量は、好ましくは該組成物の全質量に対して、0.1〜15質量%なる範囲及びより好ましくは0.5〜10質量%なる範囲より一層好ましくは1〜8質量%なる範囲内にある。
本発明の化粧料組成物において使用できる追加のノニオン性界面活性剤の例は、例えばM.R.Porter,界面活性剤ハンドブック(Handbook of Surfactants),ブラッキー&サン(Blackie & Son)(グラスゴウ及びロンドン)刊,1991,pp.116-178に記載されている。これらは、特に、例えば8〜18個の炭素原子を含む脂肪鎖を持つ、アルコール、α-ジオール、(C1-C20)アルキルフェノール、又はポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化脂肪酸から選択され、これらにおけるエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド基の数は、特に2〜50なる範囲内であり得、またグリセロール基の数は、特に2〜30なる範囲内であり得る。
【0034】
また、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドと脂肪アルコールとの縮合物;好ましくは2〜30個のエチレンオキサイド単位を含むポリエトキシル化脂肪アミド、平均1〜5及び特に1.5〜4のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド、2〜30個のエチレンオキサイド単位を含む、ソルビタンと脂肪酸とのエトキシル化エステル、スクロースと脂肪酸とのエステル、ポリエチレングリコールと脂肪酸とのエステル、(C6-24アルキル)ポリグリコシド、N-(C6-24アルキル)グルカミンの誘導体、アミンのオキサイド、例えば(C10-C14)アルキルアミンのオキサイド又はN-(C10-14アシル)アミノプロピルモルホリンのオキサイドを挙げることも可能である。
これらが存在する場合、該追加のノニオン性界面活性剤の量は、該組成物の全質量に対して、好ましくは0.01〜20質量%なる範囲及びより好ましくは0.1〜10質量%なる範囲にある。
好ましくは、本発明の化粧料組成物における該界面活性剤の全量は、該化粧料組成物の全質量に対して、3〜50質量%なる範囲、より好ましくは5〜30質量%なる範囲及びより一層好ましくは8〜20質量%なる範囲にある。
本発明の化粧料組成物は、また1種又はそれ以上のカチオン性ポリマーを含むことができる。
【0035】
本発明の目的にとって、該用語「カチオン性ポリマー」とは、カチオン性の基及び/又はカチオン性の基にイオン化し得る基を含む任意のポリマーを表す。
本発明の組成物中に存在し得る該カチオン性ポリマーは、毛髪の化粧学的諸特性を改善するものとして、それ自体既に公知の任意のカチオン性ポリマー、即ち特に特許出願EP-A-337 354及びフランス特許FR-2 270 846号、同2 383 660号、同2 598 611号、同2 470 596号及び同2 519 863号において記載されているものから選択することができる。
好ましい該カチオン性ポリマーは、一級、二級、三級及び/又は四級アミノ基を持つ単位を含有するカチオン性ポリマーから選択され、ここで該単位は、該ポリマーの主鎖を構成しても、また該主鎖に直接結合した側鎖置換基によって担持されていてもよい。
使用する該カチオン性ポリマーは、一般的に約500〜5×106なる範囲及び好ましくは約103〜3×106なる範囲の数平均分子量を持つ。
より具体的に例示できる該カチオン性ポリマーは、ポリアミン、ポリアミノアミド及び四級ポリアンモニウム型のポリマーである。
これらは公知の製品である。これらは、特にフランス特許2 505 348号及び同2 542 997号に記載されている。該ポリマーとしては、以下に列挙するものを、例示することができる:
(1) アクリル酸又はメタクリル酸エステルあるいはアミドから誘導され、かつ少なくとも一つの、以下の一般式(X)、(XI)、(XII)又は(XIII)で示される単位を含む、ホモポリマー又はコポリマー:
【0036】
【化7】

【0037】
ここで、
R3は、同一又は異なっていてもよく、水素原子又はCH3基を表し;
Aは、同一又は異なっていてもよく、1〜6個、好ましくは2又は3個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖のアルキル基又は1〜4個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基を表し;
R4、R5及びR6は、同一又は異なっていてもよく、1〜18個の炭素原子を持つアルキル基又はベンジル基、及び好ましくは1〜6個の炭素原子を持つアルキル基を表し;
R1及びR2は、同一又は異なっていてもよく、水素原子又は1〜6個の炭素原子を持つアルキル基、及び好ましくはメチル又はエチル基を表し;
X-は、有機又は無機酸由来のアニオン、例えばメトサルフェート(methosulfate)アニオン又はハライドアニオン、例えばクロリド又はブロミドイオンを表す。
特に、エチルトリメチルアンモニウムメタクリレートクロリドホモポリマーを例示することができる。
この群(1)のポリマーは、1種又はそれ以上のコモノマー由来の単位をも含むことができ、該コモノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、窒素原子において低級(C1-C4)アルキル基で置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸又はメタクリル酸又はそのエステル、ビニルラクタム、例えばビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム、及びビニルエステルからなる群から選択することができる。
【0038】
従って、該群(1)のこれらポリマーとしては、以下に列挙するものを例示することができる:
・アクリルアミドと、ジメチルサルフェート又はジメチルハライドにより四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー、例えばハーキュルス(Hercules)社によりハーコフロック(Hercofloc)なる名称の下に市販されている製品;
・例えば、特許出願EP-A-080,976に記載されており、またチバガイギー(Ciba Geigy)社によりビナカット(Bina Quat) P100なる名称の下に市販されている、アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー;
・ハーキュルス社によりレテン(Reten)なる名称で市販されている、アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェートとのコポリマー;
・四級化された又は四級化されていない、ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレートコポリマー、例えばISP社によりガフカット(Gafquat)なる名称の下に市販されている製品、例えばガフカット(Gafquat) 734又はガフカット(Gafquat) 755、又はコポリマー(Copolymer) 845、958及び937と命名されている製品。これらのポリマーは、フランス特許第2,077,143号及び同第2,393,573号に詳しく記載されている;
・ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンターポリマー、例えばISP社によりガフィックス(Gaffix) VC713なる名称の下に市販されている製品;
・特に、ISP社によりスチレーゼ(Styleze) CC10なる名称の下に市販されている、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンコポリマー;及び
・四級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー、例えばISP社によりガフカット(Gafquat) HS100なる名称の下に市販されている製品;
【0039】
・メタクリロイルオキシ(C1-C4)アルキルトリ(C1-C4)アルキルアンモニウム塩の架橋ポリマー、例えば塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートのホモ重合により、あるいはアクリルアミド及び塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合により得られるポリマー、ここでこれらのホモ重合又は共重合は、オレフィン系不飽和結合を含む化合物、特にメチレンビスアクリルアミドによる架橋を伴う。より具体的には、架橋されたアクリルアミド/メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマー(質量比:20/80)を、50質量%の該コポリマーを含む鉱油分散液として使用することもできる。この分散液は、チバ社によりサルケア(SalcareTM) SC92なる名称の下に市販されている。架橋されたメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドホモポリマーを、約50質量%の該ホモポリマーを鉱油中又は液状エステル中に含む分散液として使用することも可能である。これらの分散液は、夫々、チバ社によりサルケア(SalcareTM) SC95及びサルケア(SalcareTM) SC96なる名称の下に市販されている。
【0040】
(2) 四級アンモニウム基を含み、フランス特許第1,492,597号に記載されている、セルロースエーテル誘導体、及び特にアマーコール(Amerchol)社によりユーケアポリマー(Ucare Polymer)「JR」(JR400、JR125及びJR 30M)又は「LR」(LR 400又はLR 30M)なる名称の下に市販されているポリマー。これらのポリマーは、またCTFA辞典において、トリメチルアンモニウム基により置換されたエポキシドと反応させた、ヒドロキシエチルセルロースの四級アンモニウムとして定義されている。
(3) 四級アンモニウムを含む水溶性モノマーでグラフトされ、また特に米国特許第4,131,576号に記載されているセルロースコポリマー又はセルロース誘導体、例えばヒドロキシアルキルセルロース、例えば、特にメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム又はジメチルジアリルアンモニウム塩でグラフトされた、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-又はヒドロキシプロピル-セルロース。
この定義に相当する市販の製品は、より具体的には、ナショナルスターチ(National Starch)社により、セルカット(Celquat) L200及びセルカット(Celquat) H100なる名称の下に市販されている製品である。
【0041】
(4) 米国特許第3,589,578号及び同第4,031,307号においてより具体的に記載されているカチオン性グアーガム、例えばカチオン性トリアルキルアンモニウム基を含むグアーガム。例えば、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩(例えば、塩化物)で変性されたグアーガムが使用される。
このような製品は、特にロディア(Rhodia)社によりジャガー(Jaguar) C13 S、ジャガー(Jaguar) C15、ジャガー(Jaguar) C17又はジャガー(Jaguar) C162なる商品名の下に市販されている。
(5) ピペラジニル単位、及び場合により酸素、硫黄又は窒素原子により、あるいは芳香族又はヘテロ環式リングによって分断されている、直鎖又は分岐鎖を含む二価のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基で構成されるポリマー、並びにこれらポリマーの酸化及び/又は四級化生成物。このようなポリマーは、特にフランス特許第2,162,025号及び同第2,280,361号に記載されている。
【0042】
(6) 特に酸性化合物とポリアミンとの重縮合によって製造された水溶性ポリアミノアミド;これらのポリアミノアミドは、エピハロヒドリン、ジ-エポキシド、ジ-無水物、不飽和ジ-無水物、ビス-不飽和誘導体、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-アルキルハライドにより、又はビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-アルキルハライド、エピハロヒドリン、ジ-エポキシド又はビス-不飽和誘導体と反応性の二官能性化合物の反応により得られるオリゴマーによって架橋することができ;該架橋剤は、該ポリアミノアミドのアミノ基当たり0.025〜0.35モルなる範囲の割合で使用され;これらのポリアミノアミドは、アルキル化することができ、あるいはこれらが1又はそれ以上の三級アミノ官能基を含む場合には、これらは四級化することができる。このようなポリマーは、特にフランス特許第2,252,840号及び同第2,368,508号に記載されている。
(7) ポリアルキレンポリアミンと、ポリカルボン酸との縮合、これに続く二官能性試薬によるアルキル化によって得られるポリアミノアミド誘導体。その例としては、例えばアジピン酸/ジアルキルアミノヒドロキシアルキルジアルキレントリアミンポリマーを挙げることができ、該ポリマーにおいて、該アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含み、また好ましくはメチル、エチル又はプロピル基を表す。このようなポリマーは、特にフランス特許第1,583,363号に記載されている。
【0043】
これらの誘導体として、より具体的には、サンドツ(Sandoz)社によりカルタレチン(Cartaretine) F、F4又はF8なる名称の下に市販されている、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピル/ジエチレントリアミンポリマーを挙げることができる。
(8) 2つの一級アミノ基及び少なくとも一つの二級アミノ基を含むポリアルキレンポリアミンと、ジグリコール酸及び3〜8個の炭素原子を持つ飽和脂肪族ジカルボン酸から選択されるジカルボン酸との反応により得られるポリマー。該ポリアルキレンポリアミンと該ジカルボン酸との間のモル比は、0.8:1〜1.4:1なる範囲内にあり;これらから得られる該ポリアミノアミドは、0.5:1〜1.8:1なる範囲の、該ポリアミノアミドの二級アミノ基に対するエピクロルヒドリンのモル比にて、エピクロルヒドリンとの反応に付される。とりわけ、このようなポリマーは、米国特許第3,227,615号及び同第2,961,347号に記載されている。
この型のポリマーは、特にハーキュルス(Hercules)社によりハーコセット(Hercosett) 57、あるいはまたアジピン酸/エポキシプロピルジエチレントリアミンコポリマーの場合には、ハーキュルス社によりPD 170又はデルセット(Delsette) 101なる名称の下に市販されている。
(9) アルキルジアリルアミン又はジアルキルジアリルアンモニウムの環状ポリマー、例えば該ポリマー連鎖の主構成成分として、以下の一般式(XIV)又は(XV)に相当する単位を含むホモポリマー又はコポリマー:
【0044】
【化8】

【0045】
ここで、k及びtは、0又は1に等しく、これらの和:k+tは、1に等しく;R9は、水素原子又はメチル基を表し;R7及びR8は、各々独立に、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、アルキル基が、好ましくは1〜5個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基、又は低級(C1-C4)アミドアルキル基を表し、あるいはR7及びR8は、これらが結合している窒素原子と共にヘテロ環式基、例えばピペリジル又はモルホリニルを表すことができ;R7及びR8は、各々独立に、好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基を表し;Y-は、アニオン、例えばブロミド、クロリド、アセテート、ボレート、シトレート、タルタレート、ビサルフェート、ビスルフィット、サルフェート又はホスフェートアニオンである。これらポリマーは、特にフランス特許第2,080,759号及び追加の特許(Certificate of Addition)第2,190,406号に記載されている。
上で定義したポリマーとして、より具体的には、ナルコ(Nalco)社によりメルカット(Merquat) 100なる名称の下に市販されている、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー(及びその低重量平均分子量を持つ同族体)、及びメルカット(Merquat) 550及びメルカット(Merquat) 7SPRなる名称の下に市販されている、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドとのコポリマーを挙げることができる。
(10) 以下の式(XVI)に相当する繰返し単位を含む四級ジアンモニウムポリマー:
【0046】
【化9】

【0047】
該一般式(XVI)において、
R10、R11、R12及びR13は、同一又は異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子を含む脂肪族、脂環式又は芳香脂肪族基又は低級ヒドロキシアルキル脂肪族基を表し、あるいはまたR10、R11、R12及びR13は、一緒に又は別々に、これらが結合している窒素原子と共に、場合により窒素原子以外の第二のヘテロ原子をも含むヘテロ環を構成し、あるいはまたR10、R11、R12及びR13は、ニトリル、エステル、アシル又はアミド基で置換された、直鎖又は分岐したC1-C6アルキル基又は基:-CO-O-R14-D又は-CO-NH-R14-Dを表し、ここでR14はアルキレン基を表し、またDは四級アンモニウム基であり;
A1及びB1は、2〜8個の炭素原子を含むポリメチレン基を表し、該基は直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和の基であり得、また該基は、該主鎖と結合した又はこれに挿入された、1又はそれ以上の芳香族リング又は1又はそれ以上の酸素又は硫黄原子、又はスルホキシド、スルホン、ジスルフィド、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、四級アンモニウム、ウレイド、アミド又はエステル基を含むことができ;また
X-は、無機又は有機酸由来のアニオンを表し;
【0048】
A1、R10及びR12は、これらが結合している2つの窒素原子と共に、ピペラジンリングを形成することができ;さらにA1が、直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表す場合、B1は、基:-(CH2)n-CO-D-OC-(CH2)n-を表すことができ、ここでDは、以下に列挙するものを表す:
a) 式:-O-Z-O-で示されるグリコール残基、ここでZは、直鎖又は分岐した炭化水素基又は以下の式で示されるものの一つに対応する基を表し:
-(CH2-CH2-O)x-CH2-CH2-
-[CH2-CH(CH3)-O]y-CH2-CH(CH3)-
ここで、x及びyは、指定されたかつ固有の重合度に相当する、1〜4なる範囲の整数を表し、又は平均重合度に相当する1〜4なる範囲の任意の数を表し;
b) ビス-二級ジアミン残基、例えばピペラジン誘導体;
c) 式:-NH-Y-NH-で示されるビス-一級ジアミン残基、ここでYは直鎖又は分岐した炭化水素基、あるいはまた以下の式で示される二価の基を表し:
-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-;
d) 式:-NH-CO-NH-で示されるウレイレン基。
【0049】
好ましくは、X-は、アニオン、例えばクロリド又はブロミドイオンである。
これらのポリマーは、一般的に1,000〜100,000なる範囲の数平均分子量を持つ。
この型のポリマーは、特にフランス特許第2 320 330号、同第2 270 846号、同第2 316 271号、同第2 336 434号及び同第2 413 907号、及び米国特許第2 273 780号、同第2 375 853号、同第2 388 614号、同第2 454 547号、同第3 206 462号、同第2 261 002号、同第2 271 378号、同第3 874 870号、同第4 001 432号、同第3 929 990号、同第3 966 904号、同第4 005 193号、同第4 025 617号、同第4 025 627号、同第4 025 653号、同第4 026 945号及び同第4 027 020号に記載されている。
より具体的には、以下の式(XVI)に相当する繰返し単位で構成されるポリマーを使用することも可能である:
【0050】
【化10】

【0051】
ここで、R10、R11、R12及びR13は、同一又は異なっていてもよく、約1〜4個の炭素原子を含むアルキル基又はヒドロキシアルキル基を表し、n及びpは、約2〜8なる範囲内の整数であり、X-は、無機又は有機酸由来のアニオンである。該ポリマーの例としては、特にキメックス(Chimex)社により市販されているメキソマー(Mexomer) POを挙げることができる。
(11) 以下の式(XVII)で表される繰返し単位から構成される四級ポリアンモニウム:
【0052】
【化11】

【0053】
ここで、pは約1〜6なる範囲の整数を表し;Dはなにも表さないか、あるいは基:-(CH2)r-CO-を表すことができ、ここでrは4〜7なる範囲の値に等しい数を表し、またX-は、アニオンである。
このようなポリマーは、米国特許第4 157 388号、同第4 702 906号及び同第4 719 282号に記載されている方法に従って製造できる。これらは、特に特許出願EP-A-122324に記載されている。
これら製品としては、ミラノール(Miranol)社によって市販されているミラポール(Mirapol) A 15、ミラポール(Mirapol) AD1、ミラポール(Mirapol) AZ1及びミラポール(Mirapol) 175を含む。
(12) ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの四級ポリマー、例えばバスフ(BASF)社によりルビカット(Luviquat) FC 905、FC 550及びFC 370なる名称の下に市販されている製品。これらポリマーは、また他のモノマー、例えばジアリルジアルキルアンモニウムハライドを含むこともできる。その例として、特にバスフ社によりルビカットセンセーション(Luviquat Sensation)なる名称の下に市販されている製品を挙げることができる。
【0054】
(13) ポリアミン、例えばヘンケル(Henkel)社により市販されているポリカート(Polyquart) H、これは、CTFA辞典においてポリエチレングリコール(15)タロウポリアミン(Polyethylene glycol (15) Tallow Polyamine)なる参考名の下に与えられている、又はコプラのエトキシル化(15 OE)ポリアミン。
本発明の趣旨において使用できる他のカチオン性ポリマーは、ポリアルキレンイミン、特にポリエチレンイミン、ビニルピリジン又はビニルピリジニウム単位を含むポリマー、ポリアミン及びエピクロルヒドリンの縮合物、四級ポリウレイレン及びキチン誘導体である。
本発明の趣旨において使用できる全てのカチオン性ポリマーの中で、上記群(1)、(2)、(3)、(4)、(9)、(10)及び(12)のポリマーを使用することが好ましい。
好ましくは、該カチオン性ポリマーは、カチオン性セルロース及びカチオン性グアーガムから選択される。
好ましくは、該カチオン性ポリマーは、カチオン性セルロース、カチオン性グアーガム及び場合により他のモノマーと組合された、ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの四級ポリマーから選択される。
【0055】
より好ましくは、該カチオン性ポリマーは、ヒドロキシアルキルセルロース、例えば特にメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム塩、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩又はジメチルジアリルアンモニウム塩でグラフトされた、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-又はヒドロキシプロピル-セルロース、カチオン性グアーガム、及びさらにビニルピロリドン及びビニルイミダゾール及びジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマーから選択される。
本発明の組成物における該カチオン性ポリマーの含有率は、該組成物の全質量に対して、0.01〜5質量%なる範囲、好ましくは0.1〜1質量%なる範囲及びより一層好ましくは0.15〜0.5質量%なる範囲の値であり得る。
前記用語「化粧学的に許容される媒体」とは、毛髪等のケラチン繊維と相溶性の媒体を意味する。
該化粧学的に許容される媒体は、水、又は水と1種又はそれ以上の化粧学的に許容される溶媒との混合物で構成され、ここで該化粧学的に許容される溶媒は、C1-C4低級アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、t-ブタノール又はn-ブタノール;ポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール;及びこれらの混合物から選択される。
本発明による組成物のpHは、一般的に3〜11なる範囲及び好ましくは5〜10なる範囲及びより一層好ましくは7〜10なる範囲内にある。
【0056】
本発明の組成物は、さらに当分野において周知の1種又はそれ以上の従来の添加剤、例えば天然又は合成増粘剤又は粘度調節剤;C12-C30脂肪アルコール;セラミド;イソプロピルミリステート、ミリスチルミリステート、セチルパルミテート及びステアリルステアレート等の油状脂肪エステル;α-オレフィン又はパーム油等の鉱物、植物又は合成油;ビタミン又はプロビタミン;両性ポリマー;pH安定化剤、保存剤、本発明で使用する上記アミノ化シリコーン以外のシリコーン;及び着色剤を含むことができる。
該1又はそれ以上の増粘剤は、セルロース系増粘剤、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキシメチルセルロース、グアーガム及びその誘導体、例えばロディア(Rhodia)社によりジャガー(Jaguar) HP 105なる参考名の下で市販されているヒドロキシプロピルグアー、微生物起源のガム、例えばザンタンガム及びスクレログルカンガム、合成増粘剤、例えばアクリル酸又はアクリルアミドプロパンスルホン酸の架橋されたホモポリマー、例えばカーボマー(Carbomer)、ノニオン性、アニオン性、カチオン性又は両性会合性ポリマー、例えばグッドリッチ(Goodrich)社によりペムレン(Pemulen) TR1又はTR2なる名称、チバ(Ciba)社によりサルケア(Salcare) SC90なる名称、ローム&ハース(Rohm & Haas)社によりアクリン(Aculyn) 22、28、33、44又は46なる名称及びアクゾ(Akzo)社によりエルファコス(Elfacos) T210及びT212なる名称の下で市販されているポリマーから選択することができる。
【0057】
当業者は、該任意の添加剤及びその量を、これらが本発明の組成物の諸特性に悪影響を及ぼさないように注意して選択するであろう。
これら添加剤は、一般的に、本発明の組成物の全質量に対して、0〜20質量%なる範囲の量にて、該組成物中に存在する。
好ましくは、本発明の化粧料組成物は、透明又は半透明であり、即ちこれらの組成物は、85%を越える、より好ましくは90%を越える及びより一層好ましくは94%を越える、600nmにおける光の透過率を持つ。
本発明の組成物は、毛髪を洗浄しまたコンディショニングするためのシャンプーとして使用することができ、また該組成物は、この場合には、湿潤した毛髪に、これらを洗浄するのに有効な量で適用され、また次いで随意の放置期間の経過後に、水でリンスすることによって、手でマッサージ又は摩擦することにより発生する泡は、除去することができる。このような作業は、1又はそれ以上の回数に渡り繰り返すことができる。
【0058】
本発明は、またケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維、例えば毛髪を清浄化し及びコンディショニングするための、シャンプーとしての、前に記載した如き化粧学的組成物の使用にも係る。
本発明のもう一つの目的は、ケラチン繊維、例えば毛髪の化粧学的処置方法を提供することにあり、該方法は、上記の如き組成物の有効量を、該繊維に適用し、及び好ましくは随意の放置期間の経過後に該組成物を洗い流す工程を含む。
特に、該ケラチン繊維を処置するための化粧学的方法は、ケラチン繊維、特に毛髪を洗浄し及びコンディショニングするための方法である。
【実施例】
【0059】
以下の実施例は、本発明を説明するためのものである。
実施例1
本発明による組成物(A)を、以下の表に示した成分から調製した。該成分の量は、該組成物の全質量に対する、各製品自体の質量%で表されている。
【0060】
【表1】

(1) ローム&ハース(Rohm & Haas)社によりカトン(Kathon) CGなる商品名の下に市販されている;
(2) エボニックゴールドシュミット(Evonik Goldschmidt)社により、アンチル141リキッド(Antil 141 Liquid)なる商品名の下に市販されている;
(3) KCI社によりポリカット(Polyquat) 400KCなる商品名の下に市販されている;
(4) ダウコーニング(Dow Corning)社によりDC 8556アミノフルード(Amino Fluid)なる商品名の下に市販されている;
(5) ダウコーニング(Dow Corning)社によりキシアメータ(Xiameter) OFS 6O11シラン(Silane)なる商品名の下に市販されている;
(6) ロディア(Rhodia)社によりミラテイン(Mirataine) BB/FLAなる商品名の下に市販されている;
(7) クロダ(Croda)社によりプロセチル(Procetyl) AWS-LQなる商品名の下に市販されている;
(8) カオウ(Kao)社によりアキポ(Akypo) RLM 45 CAなる商品名の下に市販されている;
(9) ハンツマン(Huntsman)社によりエンピラン(Empilan) CISなる商品名の下に市販されている;
(10) コグニス(Cognis)社によりテクサポン(Texapon) AOS 225UPなる商品名の下に市販されている。
【0061】
得られる組成物は、透明であり、かつ経時安定性を有していた。
シャンプーとして適用した場合に、この組成物(A)は、毛髪に量感、嵩及び満足できるソフトな感触を与えた。
実施例2
本発明の組成物(B)を、以下の表に示した成分から調製した。該成分の量は、該組成物の全質量に対する、与えられた形状にある各製品の質量%で表されている。
【0062】
【表2】

(1) ロディア(Rhodia)社によりジャガー(Jaguar) C13Sなる商品名で市販されている;
(2) ラブリゾール(Lubrizol)社によりカルボポール980ポリマー(Carbopol 980 Polymer) なる商品名の下で市販されている;
(3) ダウコーニング(Dow Corning)社により、DC2-8299カチオニックエマルション(Cationic Emulsion)なる商品名の下で市販されている;
(4) ダウコーニング(Dow Corning)社により、キシアメータOFS 6011シラン(Xiameter OFS 6011 Silane) なる商品名の下で市販されている;
(5) ロディア(Rhodia)社によりミラテイン(Mirataine) BB/FLAなる商品名の下に市販されている;
(6) ハンツマン(Huntsman)社によりエンピラン(Empilan) CISなる商品名の下に市販されている;
(7) コグニス(Cognis)社によりテクサポン(Texapon) AOS 225UPなる商品名の下に市販されている。
【0063】
真珠光沢をもつ組成物が得られ、これは経時安定性であった。該組成物(B)をシャンプーとして適用した場合、毛髪に量感、嵩及び満足できるソフトな感触を与えた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維、例えば毛髪を清浄化し、またコンディショニングするための化粧料組成物であって、化粧学的に許容される媒体中に、以下の成分を含むことを特徴とする前記化粧料組成物:
i) 1個のケイ素原子を含むシラン及び2又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選択される、1又はそれ以上のオルガノシリコン化合物、ここで該オルガノシリコン化合物は、1分子当たり、さらに1又はそれ以上の塩基性化学官能基及び1又はそれ以上のヒドロキシル基又は加水分解性の基をも含み;
ii) 1種又はそれ以上のアニオン性界面活性剤;及び
iii) 前記化合物i)とは異なる、1種又はそれ以上の四級化されていない、アミノ化シリコーン。
【請求項2】
前記オルガノシリコン化合物の前記塩基性化学官能基が、一級、二級又は三級アミノ基から選択される、請求項1記載の化粧料組成物。
【請求項3】
前記加水分解性の基が、アルコキシ基、アリールオキシ基及びハロゲン原子から選択される、請求項1又は2記載の化粧料組成物
【請求項4】
前記1又はそれ以上のオルガノシリコン化合物が、以下の式(I)及び(II)で表される化合物から選択される、請求項1〜3の何れか1項に記載の化粧料組成物:
【化1】

ここで、
R4は、ハロゲン原子又は基:OR'又はR'1を表し;
R5は、ハロゲン原子又は基:OR''又はR'2を表し;
R6は、ハロゲン原子又は基:OR'''又はR'3を表し;
R1、R2、R3、R'、R''、R'''、R'1、R'2及びR'3は、各々独立に、場合により付随的な化学基を持つ、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐した炭化水素基を表し、R1、R2、R'、R''及びR'''は、さらに水素原子を表すことができ、また基:R4、R5及びR6の少なくとも2つは、夫々OR'、OR''及びOR'''を表し、基:R'、R''及びR'''の少なくとも2つは、水素原子以外の基であり;及び
【化2】

ここで、
R1、R2、R3、R5及びR6は、前記定義通りであり;
R'4は、ハロゲン原子又は基:OR11を表し;
R7は、ハロゲン原子又は基:OR10又はR''1を表し;
R9は、ハロゲン原子又は基:OR8、R''2又はR3NR1R2を表し;
R''1、R''2、R8、R10及びR11は、飽和又は不飽和で、直鎖又は分岐した、場合により追加の化学基を持つ、炭化水素基を表し、R11、R10及びR8は、さらに水素原子を表すこともでき;基:R6、R7及びR9の少なくとも一つは、ハロゲン原子又は基:OR'''、OR10又はOR8を表す。
【請求項5】
前記1又はそれ以上のオルガノシリコン化合物が、以下の式(III)で表される化合物から選択される、請求項1〜4の何れか1項に記載の化粧料組成物:
【化3】

ここで、複数個の基:Rは、同一又は異なっていてもよく、C1-C6アルキル基から選択され、またnは、1〜6なる範囲及び好ましくは2〜4なる範囲の整数である。
【請求項6】
前記1又はそれ以上のアニオン性界面活性剤が、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート及びアルキルエーテルカルボキシレート、及びこれらの混合物から選択され、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩又はアミノアルコール塩の形状にあるものから選択される、請求項1〜5の何れか1項に記載の化粧料組成物。
【請求項7】
前記1又はそれ以上のアミノ化シリコーンが、以下に列挙するものから選択される、請求項1〜6の何れか1項に記載の化粧料組成物:
a) 以下の一般式(IV)に相当する化合物:
(R1)a(T)3-a-Si[OSi(T)2]n-[OSi(T)b(R1)2-b]m-OSi(T)3 a (R1)a (IV)
該一般式(IV)において、
Tは水素原子又はフェニル基、ヒドロキシル基(-OH)又はC1-C8アルキル基、及び好ましくはメチル基、又はC1-C8アルコキシ基、好ましくはメトキシ基であり;
aは、0又は1〜3なる範囲の整数、及び好ましくは0を表し;
bは0又は1、及び特に1を表し;
m及びnは、これらの和(n+m)を、特に1〜2000なる範囲及びとりわけ50〜150なる範囲で変動し得るものとするような数であり、nは0〜1999なる範囲及び特に49〜149なる範囲の数を表すことができ、またmは1〜2000なる範囲及び特に1〜10なる範囲の数を表すことができ;
R1は、式:-CqH2qLで表される一価の基であり、ここで、qは2〜8なる範囲の数であり、またLは以下に列挙するものから選択されるアミノ基を表し:
-N(R2)-CH2-CH2-N(R2)2;
-N(R2)2;
これら一般式において、R2は、水素原子、フェニル基、ベンジル基又は一価の飽和炭化水素基、例えばC1-C20アルキル基を表すことができ;及び
b) 以下の一般式(VII)で表されるアミノ化シリコーン:
【化4】

ここで、
R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルキル基又はフェニル基を表し;
R5は、C1-C4アルキル基又はヒドロキシル基を表し;
nは、1〜5なる範囲の整数であり;
mは、1〜5なる範囲の整数であり;及び
xは、該分子のアミノ価が、0.01〜1meq./gとなるように選択され;及び
c) ポリシリコン-9。
【請求項8】
前記一般式(V)に対応するアミノ化シリコーンが、以下の一般式に対応する化合物から選択される、請求項7記載の化粧料組成物:
【化5】

該一般式において、R、R'及びR''は、同一又は異なっていてもよく、C1-C4アルキル基、好ましくはCH3基;C1-C4アルコキシ基、好ましくはメトキシ基、又はOH基を表し;Aは、直鎖又は分岐した、C3-C8及び好ましくはC3-C6アルキレン基を表し;m及びnは、分子量に依存する整数であり、その和を1〜2,000なる範囲内とするような整数である。
【請求項9】
ケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維、例えば毛髪の化粧学的処置方法であって、請求項1〜8の何れか1項に記載の化粧料組成物を該繊維に適用し、引続き随意の放置期間の経過後、該組成物を洗い流す工程を含むことを特徴とする、前記処置方法。
【請求項10】
請求項1〜8の何れか1項に記載の化粧料組成物の、ケラチン繊維を清浄化し、及びコンディショニングするためのシャンプーとしての使用。

【公開番号】特開2011−132245(P2011−132245A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−294809(P2010−294809)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】