説明

少量の放射性物質化合物を調製する装置および方法

本発明は、単一構成要素の本体と、本体に統合され、かつ少量の化学物質を受け入れるために使用される混合装置と、本体に統合され、混合装置に接続され、かつ少量の化学物質を受け入れるために使用される少なくとも1つの容器とを備える、少量の放射性物質化合物を製造する装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少量の放射性物質化合物、特に少量の放射性標識された生体分子を調製する装置に関し、さらに、それに付随する調製方法に関する。
【0002】
病院では、放射性同位体は治療用途と診断用途の両方に使用される。
【0003】
同位体から出る放射線放射は、癌治療、疼痛治療、および創傷包帯に利用される。その目的のために、放射性同位体は様々な形で身体に導入される。そのために可能なのは、それらを糖質または抗体などの生物代謝物質に結合させること、身体の開口部に注入すること、注射針、カプセル、またはカテーテルなどの密閉された非生物の封入体(Huelle; envelope)に導入することである。選択される同位体は、適切な半減期と便利な放射のタイプとを有し、中でも放射半径はできるだけ小さい。
【0004】
診断目的に適用される場合、画像診断方法に使用される放射性同位体により、代謝プロセスを可視化し、個々の細胞種の場所を具体的につきとめることが可能になる。この目的のため、同位体は、代謝に関与する分子に組み入れられるか、またはモノクローナル抗体などの適切なタンパク質に結合される。線量率を小さくし、また半減期を数日、数時間、および数分と非常に短くするのは、それぞれ、患者が受ける照射線量ができるだけ少なくなるようにするためである。
【0005】
放射性同位体で標識された薬剤を製造するための要件として、化学物理的プロセスが制御された条件下で実施されなければならない。同位体は崩壊特性を有するため、そのような薬剤は、それらが投与される場所の付近で、例えば病院内で調製する必要がある。現在、病院内でそのような薬剤を調製する際には、差込式の管材料を多数接続することを必要とし、また個々の構成要素を多数必要とする場合が多い。そのような構造は多数回使用することができるが、一人の患者のみに対して個別に決められた一回の薬物用量を製造するのに一回しか使用できない。調製手順が変わるごとに、例えば別の患者用の別の薬剤を調製するために、適合させるかまたは再構成する必要がある。そのためには人間の手が介在することが必要であり、その際、作業スタッフの放射線被曝を伴うことがある。調製プロセスの間に物質を取り扱う際にも人間が汚染されることがある。
【0006】
さらに、薬剤を調製する際には必ず、調製の前後にそれぞれ、ホースおよび容器などの多数の個々の構成要素を殺菌消毒し洗浄しなければならず、それによって、薬剤の製造コストが上昇する。また、個々の構成要素は、廃棄する必要があることが分かっているものもあり、コストを増す別の要因となっている。
【0007】
多くの場合、放射性同位体を含有する特定の薬剤の必要量は、10ml未満の微量以下であり、それに対応して少量の出発物質の必要量も同様である。そのような非常に少ない量を手動で取り扱い、正確に分配(Dosierung; dosing)することは、実現が困難な場合が多い。したがって、一般に、取り扱いがより容易ではあるが患者に投与するのに必要な量を超える、より多量の特定の薬剤が調製される。しかし、調製が個別化されているため、投与されなかった残りは他に使用することができず、多くの場合、その代わりに廃棄しなければならない。これはコストを増加させる別の要因である。
【0008】
現在実践されているような手動での調製は、特に少量の計量が不正確であるという理由からも不都合である。
【0009】
したがって、本発明の目的は、患者ごとに個別化された必要なだけの少量の放射性物質化合物、特に同位体で放射性標識された生体分子を、大幅に自動化して調製できるようにする装置、およびそれに対応する方法を提供することである。
【0010】
この目的は、請求項1に記載の装置および請求項21に記載の対応する方法によって達成される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態は従属請求項において特定される。
【0012】
本発明によれば、単一構成要素の本体と、本体に統合され、かつ少量の化学物質を受け入れるように適合された混合装置と、本体に統合され、混合装置に接続され、かつ少量の化学物質を保持するように適合された少なくとも1つの容器とを含む、少量の放射性物質化合物を調製する装置が提供される。
【0013】
本発明による装置は、本質的に、実質的に自動で、したがって人間が介在することなく、もしくはほとんど介在することなく作動させることができる、小型でコンパクトな放射性医薬品製造プラントである。この装置によって、精密な混合比で少量の放射化学物質化合物を実質的に自動で調製することができる。少量の物質を保持する少なくとも1つの容器と、容器に接続された対応する寸法の混合装置とを含む一体構造によって、個々の構成要素を手動で連結する必要がなくなる。装置は、好ましくは使い捨て品目なので、洗浄する必要がなく、したがって、時間、洗剤、また結果として経費を節約することができる。個別化された単回用量に適合された装置の小型の設計およびサイズにより、調製に使用される量の化学物質を最適に利用することが可能になる。例えば装置の壁部を濡らすことによって生じる物質の損失がごく僅かになり、さらに、無駄な容量を大幅に回避することができ、あらゆる出発物質および作られた放射性物質化合物が装置内に残る残量を最小限に抑えることができる。装置は、低コストで大量に製造することができ、それが使用されるそれぞれの目的に応じて、装置の構造を変えることができる。
【0014】
装置は、生体分子などの非放射性物質を放射性同位体と混合するように適合される。放射性同位体は、病院内に置かれていてもよい、対応する反応器または同位体源の近くで装置内に導入される。装置内、特にこの装置に統合された混合装置内への導入は、好ましくは、閉止することができるアクセス、例えば膜または機械的ロックを介して行われる。生体分子または緩衝液などの非放射性物質は、装置に統合された1つまたは複数の容器に既に収容されていてもよい。あるいは、それらは、1つまたは複数の放射性物質と共に装置に供給されてもよい。
【0015】
装置は、装置に統合され、かつ1ml未満、好ましくは100μl未満、特に好ましくは10μl未満の容量を有する1つまたは複数の容器を備えてもよい。このようにして、個別化された薬剤量に必要な、十分に長い保存寿命を有する出発物質は、必要な特定の量で装置内に既に貯蔵されていてもよい。化学物質と1つまたは複数の放射性物質との化合は、装置内、特に混合装置内で行われる。正確に投与する際、最も微細な量を可能な限り最も短時間内で、例えば数ミリ秒以内でほぼ完全に混和することができる。したがって、より多量の物質を混合するように設計されたシステムと比べて、結合の度合いと収量を改善することができ、プロセス時間が低減される。
【0016】
装置は、特に、装置に統合され、かつ5ml未満、好ましくは100μl未満、特に好ましくは10μl未満の容量を有する1つまたは複数の導管を備えてもよい。したがって、装置は、好ましくは最も微量の化学物質に適した導管を含み、それによって、短い接続を確保することができ、迅速で本質的に損失のない物質の混合を可能にする。それらの好ましい小さな寸法を考慮すると、装置全体を作るために必要な製造材料は少量のみであり、それによって製造コストを引き下げることができる。
【0017】
導管は、好ましくは、500μm未満、好ましくは100μm、特に好ましくは25μm未満の高さと、5mm未満、好ましくは500μm未満、特に好ましくは100μm未満の幅とを有する。導管の断面積が小さいことにより、毛管作用、拡散効果、ブラウン分子運動などの液体に関連して発生する現象が特に顕著であり、搬送装置および混合装置に活用することができる。
【0018】
導管は、第一に、装置内に備えられる混合装置と1つまたは複数の容器との接続部としての役割を果たす。しかし、それらは個々の容器間の連結部としても機能してもよい。特定の一実施形態によれば、混合装置自体が導管によって構築されてもよい。その場合の混合は、混合する2つの液体物質をそれぞれ導管の一端から供給することによって行われ、物質は合流するとすぐに混合され、混合プロセスは上述のマイクロ流体効果によって向上され加速される。
【0019】
好ましい一実施形態によれば、混合装置は、カスケードミキサー、拡散ミキサー、積層ミキサー、分離・再結合原理(Split-Recombine-Prinzip; split-recombine principle)に従って作動するミキサー、交流電界を利用するか、または音波もしくは振動を利用して作動するミキサーを含む群から選択される。これらのミキサーは、最も微量の物質を混合するのに特に良く適しており、また、少量の液体の場合に著しい程度で発生し、かつ当業者には既知の物理的現象を活用しながら作動する。これらは、例えば、毛管作用、ブラウン分子運動などである。
【0020】
混合装置は、特に、1ml未満、好ましくは100μl未満、特に好ましくは10μl未満を保持する能力を有する。したがって、所望の放射化学物質化合物を単回投与量に適合された量で調製することができる。これによって、余分な量を廃棄処理しなければならない必要性を回避することができる。
【0021】
さらに、好ましい一実施形態による装置は、外部に対して閉止され、また封止される。したがって、化学物質が装置から出るのを防ぐことができ、また、人間が汚染されることが回避される。装置内に貯蔵された物質の汚染も同様に排除することができる。外部に対する封止効果は、第一に、装置自体の一体構造によって達成される。その上、膜または機械的ロックなど、閉止または封止されるように適合されたアクセスのための設備を提供することが可能である。
【0022】
別の実施形態によれば、装置は、特にセンサーおよび/または外部との機械的インターフェースのための、少なくとも1つのアクセスを含む。アクセスのおかげで、品質管理を実施するセンサーまたは計量装置を挿入することができる。また、化学物質、および特に放射性同位体は、膜またはロックなどの1つまたは複数の機械的インターフェースを介して、外部から混合装置内に供給されてもよい。
【0023】
別の実施形態によれば、装置は、遠心力、流体に作用する電気力、圧力もしくは容量の変化、または音波もしくは振動を利用して機能する搬送方法を使用して作動する手段あるいは手段の一部を含む群の、少なくとも1つの搬送手段および少なくとも1つの分配手段を含む。分配を精密にすることができる搬送手段または分配手段を使用することにより、正確な量の化学物質を混合装置内に供給することが可能になる。
【0024】
さらに、装置は、放射線放射のタイプもしくは強度、pH、温度を含む群の中から特に物理的絶対値を決定する少なくとも1つの測定手段またはセンサー手段、クロマトグラフィーまたは電気泳動を実施する手段、ならびに/あるいは光の屈折を検出する、かつ/もしくは存在/不在、量、色、屈折率を含む群の中から物質の少なくとも1つの特性を検出する手段、イオン交換カラム、サイズ排除カラムもしくはその一部を含んでもよい。これらの特徴のうちの1つまたはいくつかを提供することで、作られる放射性物質化合物の品質保証を保証することができる。また、装置に供給されるか、あるいは既に内部に収容されている出発物質も、それらの質および量に関して、適切な化学的パラメーターまたは物理的パラメーターに基づいて確認することができる。
【0025】
コスト上の理由で、測定手段およびセンサー手段は、好ましくは、部分的に装置内に、または装置に統合されて提供され、一方、複数の装置と接続して繰り返し使用されるそれらの手段の電子的構成要素および機械的構成要素は、好ましくは装置の外部に置かれる。調製プロセスの自動化の程度は、測定手段またはセンサー手段によってさらに向上させることができる。
【0026】
調製プロセスを自動化するために、別の実施形態による装置は、好ましくは外部から制御可能であり、装置のタイプを識別する手段、備え付けられる可能性があるあらゆる搬送手段および分配手段に対する制御信号および/もしくは電力供給信号を受け取る手段、測定手段またはセンサー手段、クロマトグラフィーまたは電気泳動を実施する手段、光の屈折を検出し、物質の存在、量、色、屈折率などの物質の特性を検出する手段、イオン交換カラム、あるいはサイズ排除カラムを含む。制御信号および/もしくは電力供給信号を受け取る手段は、例えば、装置上に直接設置されたリード線によって構築されてもよく、リード線は、特に蒸着技術またはスパッタ技術によって装置上に形成される。あるいは、それらは、トランシーバー手段、誘導エネルギー移動手段、赤外線信号もしくは高周波信号に基づいて作動する遠隔制御手段などであってもよい。
【0027】
別の好ましい実施形態によれば、装置の少なくとも一部は、特に、マイクロ射出成形およびマイクロエンボス加工技術を含むマイクロプロセス工学によって、モノリスとして製造される。このようにして、装置の一部を低コストで大量に製造することができる。溶接または接着などの従来の技術を適用して、マイクロ処理技術によって得られた部品を接続し、その結果、個々の装置を完成させてもよい。マイクロプロセス工学は、小さな導管、容器、および混合装置、ならびにそれらを装置内に受け入れるそれぞれの空間を精密に形作るのに良く適している。装置の要素はすべて、装置の内部に位置付けるか、または内部に形成することができるので、モノリシック構造は、本質的に、装置の外側を封止することに寄与する。完成すると、装置は、閉止することができるアクセス手段は別として、外部に対して閉止される。したがって、物質は装置を出ることができないので、人間が汚染されるリスクを回避することができる。
【0028】
装置は、その内部において、好ましくは、物質が付着するのを防ぐ、または化学反応を触媒するコーティング面を含む。装置はまた、混合プロセスもしくは反応を加速させるヒーターワイヤー、またはそれに影響を及ぼすペルティエ素子などの加熱手段および/または冷却手段、あるいは少なくともその一部を含んでもよい。装置は、好ましくは、プラスチック、特にポリエチレン、ポリプロピレン、PMMA、PC、PTFE、COC(シクロオレフィンコポリマー)、シリコン、金属、もしくはガラス、またはそれらの組み合わせで作られる。
【0029】
さらに、装置は、装置に連結されるように適合された制御ユニットを含むシステムに統合されてもよい。それにより、各患者に対して個別化された用量の薬剤の製造が高度に自動化される。調製のプロセスは再現可能であり、同様に、容易に個別化され、また変えられてもよい。各装置は一回だけ使用することが好ましく、装置は、繰り返し使用可能な制御ユニットに連結することが可能である。
【0030】
好ましくは、システムは、装置に連結することができる同位体源をさらに含む。
【0031】
最後に、システムは、搬送手段および分配手段、測定手段またはセンサー手段、クロマトグラフィーまたは電気泳動を実施する手段、ならびに/あるいは光の屈折を検出する、かつ/もしくは存在/不在、量、色、屈折率を含む群の中から物質の少なくとも1つの特性を検出する手段、イオン交換カラム、サイズ排除カラムもしくはその一部、シンチレーションカウンタなどの放射能のセンサー装置もしくはその一部を含んでもよい。
【0032】
これらの手段を装置の外部に配置することによって、コストを低減することができるが、それはこれらの手段が、好ましくは品質保証のために用いられ、個々の用量の薬剤を調製する非常に多数の装置を備えて有用であるためである。
【0033】
本発明によれば、さらに、少量の放射性物質化合物を調製する方法が提供される。それは、次の工程を含む。
少量の化学物質化合物を調製するように適合された装置であって、一個構成の本体と、本体に統合され、かつ少量の化学物質を受け入れるように適合された混合装置と、本体に統合され、混合装置に接続され、かつ少量の化学物質を保持するように適合された少なくとも1つの容器とを含む装置を提供する工程、
少量の少なくとも1つの物質を装置の混合装置内に供給する工程、
少量の少なくとも1つの放射性物質を混合装置内に供給する工程、
少なくとも1つの物質を少なくとも1つの放射性物質と混合する工程、および、
結果として得られる物質化合物を取り出す工程。
【0034】
患者に投与される個々の用量に対する少量の放射性物質化合物、特に同位体で放射性標識された生体分子は、本発明の方法によって調製することができる。従来の手動の調製方法とは対照的に、本発明による方法により、微量の放射性物質化合物を調製することが可能になるので、後で廃棄しなくてはならない余分な量の物質化合物が製造されなくなる。本発明による方法は、高度に自動化して実施することができ、人間のあらゆる汚染は実質的に排除される。さらに、調製プロセスに利用されるマイクロ流体装置は、好ましくは使い捨ての品目の形態で存在し、また一回の使用後に捨てられてもよいので、洗浄および殺菌消毒処置を大幅に免除することができる。マイクロ流体装置は連続して製造することができるので、物質化合物を調製するプロセスは再現可能である。マイクロ流体装置の構造を変えることにより、異なる調製手順を行うことが可能になる。ただし、個別化された薬剤はまた、異なる出発物質および異なる量が選択された場合に、変更のない構造またはタイプの装置を用いて得られてもよい。
【0035】
一実施形態によれば、少量の物質の供給は、2ml未満、好ましくは1ml未満、特に好ましくは100μl未満の量を供給することを含む。そのような少量は、例えば、放射性標識された個々の用量の生体分子を調製するために必要である。
【0036】
好ましくは、供給はさらに、装置に統合された容器から物質を供給することを含む。この容器は、長期間にわたって貯蔵されることがある、調製手順に必要な化学物質を排他的に保持する。好ましくは、少なくとも1つの物質が、装置自体が作られるときに装置の容器に入れられる。これは、装置のメーカーにおいて、または製薬業者において行われてもよい。物質が充填されると、人間が汚染されること、または人間が装置に接触することによって装置が汚染されることが実質的に排除される。
【0037】
さらに、放射性物質の供給は、好ましくは装置の外部から、例えば、同位体発生器または適切な容器から行われる。このようにして、放射化学物質化合物を調製するための、特に生体分子を放射性標識するための放射性物質は、それが投与される場所で、換言すれば病院で、直接供給することができる。それに加えて、一実施形態による方法は、物質を冷却または加熱することを含んでもよい。
【0038】
別の実施形態によれば、本方法は、装置内の1つもしくは複数の物質または物質化合物を品質管理することを含む。最後に、さらに別の実施形態によれば、結果として得られる放射化学物質化合物も、それが取り出される前に品質管理されてもよい。品質管理は、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、および/または薄層クロマトグラフィーを行うことを含んでもよい。
【0039】
混合手順は、好ましくは、抗体またはペプチドなどの生体分子を同位体で放射性標識することを含む。混合の結果として、放射性物質と少なくとも1つの他の物質との間に化学結合が形成されてもよい。好ましくは、放射性物質は、Me2+、Me3+、MeO、ハロゲン、コバルト−57、コバルト−58、セレン−75、ガリウム−67、ガリウム−68、ヨウ素−123、ヨウ素−124、ヨウ素−125、ヨウ素−131、アスタチン−211、アクチニウム−225、ビスマス−212、ビスマス−213、鉛−212、テクネチウム−99m、レニウム−186、レニウム−188、銀−111、インジウム−111、白金−197、パラジウム−109、銅−67、リン−32、リン−33、イットリウム−90、スカンジウム−47、サマリウム−153、イッテルビウム−169、ルテチウム−177、ロジウム−105、プラセオジム−142、プラセオジム−143、テルビウム−161、ホルミウム−166、タリウム−201、または金−199を含む群から選択されてもよい。
【0040】
さらに、本方法は、酢酸塩およびクエン酸塩、MES、HEPES、リン酸塩(Phosphanate; phosphanates)、炭酸塩、ならびにそれらの混合物、または任意の他の適切な緩衝液を含む群から選択された緩衝液を供給することを含んでもよい。最後に、本方法は、装置に連結されるように適合された制御ユニットを用いて、一連のプロセスを制御し監視することを含んでもよい。このようにして、調製方法は大部分を自動化することができる。
【0041】
本発明の装置の一実施形態は、例示として、添付図面を参照して記載される。
【0042】
装置は、一個構成の本体、所望に応じて、組み立てられた複数個構成の本体を含み、本体は、例えばシリコンまたはプラスチックで作られてもよい。装置内には、それぞれ少量の出発化学物質を保持する3つの容器3が備えられる。容器3は装置に統合され、外部に対して閉止される。それらは、所望に応じて、装置が作られるときに製薬メーカーによって既に充填された化学物質を保持してもよい。意図される用途に応じて、容器3はすべて、またはそれらのいくつかのみが充填されてもよい。装置に充填される物質は、好ましくは、貯蔵に適した、かつ時間の経過で実質的に変化しないままである物質である。容器の容量は数ml程度である。導管4は、実質的に装置の長手方向軸線の方向に備えられる。それは、例えば、シリコン体を適宜エッチングすることによって形成されてもよい。図中に概略的にのみ示される導管4は、同様に、数mlの非常に小さな容量を有する。装置の長さの約3分の1を占めるその中央部分において、その進路は2つの真直ぐな区画の間で波状になっている。中央部分はいわゆる「スネークミキサー」を規定する。装置は、容器3を中央の導管4に接続するさらなる導管5を含む。これらの導管もエッチングによって形成される。図示される実施形態では、中央の導管4は、容器3からの化学物質の混合装置としての役割を果たす。装置は、中央の導管4の前端および後端にそれぞれ配置された、膜または機械的ロックなどの接続部材1および2をさらに含む。上流の同位体源(図示なし)からの溶解した同位体は、これらの接続部材を介してマイクロ流体装置に供給されてもよく、また、これらの接続部材を介して装置から取り出されてもよい。
【0043】
概略的に示されるマイクロ流体装置は単に一例として示されるものであり、この装置に対して多数の変形を行うことができる。例えば、特に品質管理のために、そこを介してセンサー手段および測定手段を挿入することができるアクセス(図示なし)が備えられてもよい。さらに、装置は、分配手段および搬送手段またはそれらの一部を含んでもよく、それらは容器に連結され、また、それらを用いて容器3の内部の化学物質が予め定められた量で中央の導管4内に供給されてもよい。図示される実施形態におけるもの以外に、容量が異なる容器3が考えられる。さらに、導管と容器の数およびそれらの配置は、様々な実施形態間で異なってもよく、また、物質化合物を調製するのに使用される個々の物質の数に応じて決められてもよい。装置は、好ましくは、小さな寸法、例えば10cm未満の長さ、5cm未満の幅、および2cm未満の高さを有する。しかし、寸法は変えることができ、例えば、容器、混合装置、搬送手段および分配手段などの数ならびにサイズによって、換言すれば装置に統合される構成要素によって決められてもよい。
【0044】
自動制御された調製および品質の監視のために、装置は、搬送手段および分配手段、測定手段またはセンサー手段、クロマトグラフィーまたは電気泳動など、もしくはその一部を実施する手段、ならびにそれらの手段のための制御信号および/または電力供給信号を受け取る手段をさらに含んでもよい。
【0045】
装置は、好ましくは、例えばプログラム可能なプロセッサまたはソフトウェアを含む、対応する制御ユニット(図示なし)に連結される。それにより、化学物質化合物の実質的に自動の調製が可能になる。
【0046】
同位体で放射性標識された生体分子などの完成した化学物質化合物は、接続部材2を介して取り出されてもよい。
【0047】
本発明による装置は、癌の治療または診断のための医薬品用の放射化学物質製造システムに使用されてもよい。その場合、装置は、例えば、緩衝液、ラジカルキャッチャー(Radikalfaenger; radical catchers)、モノクローナル抗体など、対応する薬物の調製に必要な出発物質で充填された貯蔵器を含む。
【0048】
例えば、モノクローナル抗体および他の生体分子は、本発明による装置および方法を用いて放射性標識されてもよい。
【0049】
生体分子を金属同位体(Me2+およびMe3+)で放射性標識するには、官能基、例えばEDTA誘導体、DTPA誘導体、DOTA誘導体などのキレート、および他のキレートを生体分子に添加する必要がある。官能基の役割は、金属イオンとの十分に安定した結合を確立することである。リン酸塩化合物(Phosphonatverbindungen; phosphanate compounds)など、生体分子によっては、それ自体がキレートになるものがある。過去に、同様に金属イオン結合部分をそれらの分子構造中に含むペプチドも開発された。
【0050】
Me2+およびMe3+放射性同位体は、一般的に、希HClまたは希HNO酸性溶液中に提供される。必要量の放射性同位体が、緩衝液(一般的に、酢酸塩またはクエン酸塩)中に導入されて、pHを調節し、それを、一方では金属イオンをキレートに結合するのに適した、また他方では生体分子の損傷を排除する範囲内に至らせる。
【0051】
必要量の生体分子が緩衝液に添加されるとすぐに、混合プロセスまたは反応が始まる。反応時間は、キレートのタイプおよび放射性金属に応じて変わる。プロセスによっては高温を必要とするものがある。反応時間後、生体分子は、サイズ排除クロマトグラフィーもしくはイオン交換クロマトグラフィーを用いて、またはそれらを非結合の放射性金属イオンから分離する別の適切な手順を用いて精製される。場合によっては、放射性標識された生体分子を十分な量の緩衝液と配合して、精製工程を必要とせずに直接、放射性医薬品物質として製剤化することができる。続いて、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーなどの適切な方法を用いることによって、放射性医薬品物質の品質管理が行われてもよい。
【0052】
別の例示的なプロセスは、生体分子を(金属)O同位体で放射性標識することを含む。核医学では、TcOが使用される場合が多い。治療用途のための化学的類似体ReOに対する関心が高まっている。これらの同位体は両方とも、通常は食塩水(Salzloesung; saline solution)中に保持される。生体分子をMeO同位体で放射性標識するには、第一に、MeO同位体をより低い酸化状態、すなわち(Me(IV))または(Me(V))に還元することが必要であり、これは一般的に、Sn2+イオンを還元剤として使用することによって実現される。放射性標識手順の原理は、生体分子をMe2+およびMe3+同位体で放射性標識する上述の手順とほぼ同じである。テクネチウムイオンおよびレニウムイオンは両方とも、EDTA誘導体、DTPA誘導体、DOTA誘導体と錯体を形成するが、これらの金属には、特に設計されたキレートをより大きな生体分子とともに使用することが通例である。
【0053】
本発明による装置および本発明による方法を使用して実施される別の代表的なプロセスは、生体分子を、ヨウ素またはアスタチンなどのハロゲンで放射性標識することである。これは、本質的に2つの方法に細分化されてもよい。1つの方法によれば、生体分子がチロシン環(フェノール)または同様の構造を含んでいるのであれば、タンパク質は、タンパク質構造中のチロシン基をハロゲン化することによって放射性標識される。クロラミンTまたはヨードゲンなどの酸化剤が反応に使用される。一般に、この方法は、生体分子をMe2+同位体およびMe3+同位体で放射性標識する方法に類似しているが、酸化剤が反応溶液中に提供される。ただし、その結果、Me2+同位体およびMe3+同位体による標識とは対照的に、ヨウ素とチロシン環の炭素との間に共有結合が形成される。さらに、一般に精製工程が必要である。生体分子をハロゲンで放射性標識する別の方法では、トリメチルスズ基またはトリブチルスズ基などのトリアルキルスズ基を生体分子に結合させることによって、生体分子をハロゲン化することが可能である。次に、これらの基はハロゲンによって酸化条件下で置換されてもよい。
【0054】
代表的な混合手順または調製プロセスを実施する際、適切な訓練を受けた人間が、装置をその保護外装から取り出し、制御ユニットに接続する。さらに、例えばフィルムを取り除くことによって無菌のコネクタを露出させ、同位体貯蔵器および完成品の受容器(Aufnahmebehaelter; recipient)との流体接続を確立させる。さらに、装置のタイプおよびその操作の容易性を調べ、確認する。必要であれば、マイクロ流体装置に統合された電気的構成要素に、制御ユニットを用いて、マイクロ流体装置側に提供された端子を介して電流を供給してもよい。マイクロ流体装置内部に提供された構成要素の制御は、装置に接続された制御ユニットによって行う。
【0055】
制御ユニットを用いて製造プロセスが開始されると、個々の物質を、それぞれ装置に統合されたかまたは装置に備えられた搬送手段または分配手段(ポンプ)によって、個別化された患者の治療計画にしたがって的確な比率で計量し、それらを混合装置によって混合する。装置の第1の貯蔵器3内には、例えば酢酸塩緩衝液(0.2M)があり、別の貯蔵器はある量の抗体物質を保持する。所望に応じて、ある量のキレート形成物質が別の貯蔵器内に提供されてもよい。装置に接続された制御ユニットによって制御される分配手段は、所望量の酢酸塩緩衝液を、混合装置または中央の導管4の中へ運搬する。さらに、例えば、イットリウム−90溶液(例えば、0.04MのHCl中に100mCi/ml)を、接続部材1を介して同位体源から混合装置内に移す。その後、混合装置内の物質混合物のpHを適切な測定センサーによって測定する。pHが5未満の場合、制御ユニットの制御下で、各貯蔵器と連結された分配装置を用いて酢酸塩緩衝液をさらに混合装置に導入する。所望に応じてさらなるpH測定を行う。最後に、必要量の抗体物質を貯蔵器から混合装置内に供給する。その後、反応混合物を十分な長さの時間静置する。それに加えて、反応混合物を、装置に統合されるかまたは装置の外部にあってもよいサイズ排除クロマトグラフィー装置を用いて精製してもよい。それぞれの反応時間が経過すると、様々な品質管理検査に取り掛かる。最後に、放射性医薬品の調整(容量、緩衝剤処理、等張化)を行ってもよい。
【0056】
混合プロセスまたは反応プロセスの後、得られた薬剤を運搬用容器に移し、治療現場に運ぶ。
【0057】
製造された薬剤を投与した後、装置を最終的に崩壊用容器(Abklingbehaelter; decay vessel)に入れ、放射能が崩壊した後で装置を所望に応じて解体する。単回使用向けの構成要素は廃棄し、複数回使用される構成要素があれば、それらは洗浄消毒しなければならない。新しい無菌の使い捨て構成要素を挿入すると、カセット(Kassette; cassette)は、再び充填する準備ができ、物質化合物を調製するのに再び使用してもよい。充填は、物質の必要な質を保証することができるように、製薬企業またはバイオテクノロジー企業において、また好ましくは無菌条件下で、かつcGMPに従って行われてもよい。
【0058】
本明細書および特許請求の範囲に開示される特徴は、個々に、また任意の組み合わせで、本発明にとって重要であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、少量の放射性物質化合物を調製する装置およびマイクロ流体装置の概略断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一個構成の本体(6)と、
前記本体(6)に統合され、かつ少量の化学物質を受け入れるように適合された混合装置(4)と、
前記本体(6)に統合され、前記混合装置(4)に接続され、かつ少量の化学物質を保持するように適合された少なくとも1つの容器(3)
とを備える、少量の放射性物質化合物を調製する装置。
【請求項2】
前記装置に統合され、かつ5ml未満、好ましくは100μl未満、特に好ましくは10μl未満の容量を有する1つまたは複数の容器(3)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置に統合され、かつ1ml未満、好ましくは100μl未満、特に好ましくは10μl未満の容量を有する1つまたは複数の導管(5)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記導管(5)が、500μm未満、好ましくは100μm未満、特に好ましくは25μm未満の高さと、5mm未満、好ましくは500μm未満、特に好ましくは100μm未満の幅とを有することを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記混合装置(4)および前記少なくとも1つの容器(3)が、1つまたは複数の導管(5)によって相互接続されることを特徴とする、請求項2から4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記混合装置(4)が導管であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記混合装置(4)が、カスケードミキサー、拡散ミキサー、積層ミキサー、分割・再結合原理に従って作動するミキサー、ならびに交流電界を利用するか、または音波もしくは振動を利用して作動するミキサーを含む群から選択されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記混合装置(4)が、1ml未満、好ましくは100μl未満、特に好ましくは10μl未満の容量を有することを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記装置が外部に対して閉止され、封止されるように適合されていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
特にセンサーに対する少なくとも1つのアクセス、および/または外部との1つの機械的インターフェース(1、2)を有することを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
遠心力、流体に作用する電気力、圧力もしくは容量の変化、または音波もしくは振動を利用して機能する搬送方法を用いて作動する手段あるいは手段の一部を含む群の、少なくとも1つの搬送手段または少なくとも1つの分配手段を含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
放射線放射のタイプもしくは強度、pH、温度を含む群の中から特に物理的絶対値を決定する少なくとも1つの測定手段またはセンサー手段、クロマトグラフィーまたは電気泳動を実施する手段、ならびに/あるいは光の屈折を検出する、かつ/もしくは存在/不在、量、色、および屈折率を含む群の中から物質の少なくとも1つの特性を検出する手段、イオン交換カラム、サイズ排除カラムもしくはその一部を含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
外部から制御可能であり、かつ制御信号および/または電力供給信号を受け取る手段を備えることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記装置の少なくとも一部がモノリスとして、特にマイクロ射出成形またはマイクロエンボス加工を含むマイクロプロセス工学によって製造されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記装置が、その内部において、物質が付着するのを防ぐかまたは化学反応を触媒するコーティング面を備えることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
加熱装置および/もしくは冷却装置またはそれらの一部を含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
プラスチック、特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリラート、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、シリコン、金属、またはガラスで作られていることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
先行する請求項のいずれか1項に記載の装置と、前記装置を制御するために前記装置に連結されるように適合された制御ユニットとを含むシステム。
【請求項19】
前記装置に連結されるように適合された同位体源と、前記装置に統合されていない別の化学物質源とを含むことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記装置に連結されるように適合された搬送手段または分配手段、測定手段またはセンサー手段、クロマトグラフィーまたは電気泳動を実施する手段、ならびに/あるいは光の屈折を検出する、かつ/もしくは存在/不在、量、色、屈折率を含む群の中から物質の少なくとも1つの特性を検出する手段、イオン交換カラム、サイズ排除カラムもしくはその一部を含むことを特徴とする、請求項18または19に記載のシステム。
【請求項21】
少量の化学物質化合物を調製するように適合された、請求項1から17のいずれか1項に記載の装置を提供する工程と、
少量の少なくとも1つの物質を前記装置の混合装置(4)内に供給する工程と、
少量の少なくとも1つの放射性物質を前記混合装置(4)内に供給する工程と、
前記少なくとも1つの物質を前記少なくとも1つの放射性物質と混合する工程と、
結果として得られる物質化合物を取り出す工程
とを含む、少量の放射性物質化合物を調製する方法。
【請求項22】
少量の物質を供給する前記工程が、2ml未満、好ましくは1ml未満、特に好ましくは100μl未満の量を供給することを含むことを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記装置に統合された容器から物質を供給する工程を含むことを特徴とする、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記装置が製造されるときに、前記装置の容器(3)に少なくとも1つの物質が導入されることを特徴とする、請求項21から23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記放射性物質を前記装置の外部から供給する工程を含むことを特徴とする、請求項21から24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
物質を冷却または加熱する工程を含むことを特徴とする、請求項21から25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記装置内の1つもしくは複数の物質または物質化合物の品質管理を行う工程を含むことを特徴とする、請求項21から26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
結果として得られる放射化学物質化合物を取り出す前にその品質管理を行う工程を含むことを特徴とする、請求項21から27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
品質管理を行う前記工程が、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、および/または薄層クロマトグラフィーを行うことを含むことを特徴とする、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
前記混合する工程が、生体分子を同位体で放射性標識することを含む、請求項21から29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記混合する工程によって、前記放射性物質と前記少なくとも1つの物質との間の化学結合が得られることを特徴とする、請求項21から30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記放射性物質が、Me2+、Me3+、MeO、およびハロゲンを含む群から選択されることを特徴とする、請求項21から31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記放射性物質が、コバルト−57、コバルト−58、セレン−75、ガリウム−67、ガリウム−68、ヨウ素−123、ヨウ素−124、ヨウ素−125、ヨウ素−131、アスタチン−211、アクチニウム−225、ビスマス−212、ビスマス−213、鉛−212、テクネチウム−99m、レニウム−186、レニウム−188、銀−111、インジウム−111、白金−197、パラジウム−109、銅−67、リン−32、リン−33、イットリウム−90、スカンジウム−47、サマリウム−153、イッテルビウム−169、ルテチウム−177、ロジウム−105、プラセオジム−142、プラセオジム−143、テルビウム−161、ホルミウム−166、タリウム−201、または金−199の群から選択されることを特徴とする、請求項21から32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、HEPES、MES、または他の許容可能な緩衝液を含む群から選択された緩衝液を供給する工程を含むことを特徴とする、請求項21から33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記装置に連結されるように適合された制御ユニットを用いて一連のプロセスを制御し監視する工程を含むことを特徴とする、請求項21から34のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2008−544995(P2008−544995A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519808(P2008−519808)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際出願番号】PCT/EP2006/004438
【国際公開番号】WO2007/006359
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(508004890)イゾトーペン テヒノロギーエン ミュンヒェン アーゲー (1)
【Fターム(参考)】