説明

屈折手術用眼球位置合わせシステム及び関連方法

異なる時間に異なる位置において患者を撮影した対をなす眼球の画像を位置合わせする視力矯正手術のための方向付けの方法は、角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含む、患者の眼球に関する基準デジタル画像データを検索するステップを含む。角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含む実時間画像データを収集する。データセットを重ね合わせた結合画像を表示し、2つのデータセット中の角膜外の眼球の特徴データに基づいて結合画像がそれらの間の十分な位置合わせを示しているか否かに関する決定を行う。位置合わせが十分でなければ、十分な位置合わせが達成されるまで一方のデータセットを操作する。システムは眼球手術のための矯正プログラムを方向付けるための装置及びソフトウェアに向けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年11月30日出願の同時係属米国特許出願第10/999,268号に対し、米国特許法第120条に基づく優先権を主張し、その全体を本出願の記載に引用する。
【0002】
本発明は、視力矯正手術に先立つ客観測定を改善するシステム及び方法に関し、特に、眼球に対する矯正レーザ手術の結果を改善するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
レーザ原位置角膜曲率形成術(LASIK)は、一般的な種類のレーザ視覚矯正法である。これは広範な視覚矯正処方のための極めて有効な外来処置であることが実証されている。エキシマレーザを使用することによって、眼球の角膜を整形する際高い精度と予測可能性がもたらされる。LASIK処置の前に、眼球の測定を行い、測定によって予め決定された矯正処方を提供するようエキシマレーザを較正し誘導できるように角膜表面上の様々な位置から除去すべき角膜材料の量を決定する。乱視矯正用の屈折レーザ手術では通常、円筒形または擬似円筒形の切除プロファイルを眼球に適用することが必要になる。視覚収差を正確に矯正するため、このプロファイルの長軸は眼球上で適切に方向付けなければならない。
【0004】
患者の眼球の客観測定は通常、患者を直立位置に座らせ、対象画像上に焦点を合わせて行う。そして、波面分析器は、検査される眼球を方向付けるよう角膜を再整形するため適当な波面矯正を決定する。そして、患者を腹臥位にし眼球が上を向くようにしてLASIKまたはPRK処置を行う。
【0005】
患者が直立の測定位置から腹臥位の手術位置に移動する際、眼球が平行移動と回転を備える眼窩内の運動(「サイクロ(登録商標)トーション」)を経験することは周知である。この運動に対応する当業技術分野で周知の技術は、焼灼器具(米国特許第4,476,862号)または焼灼性物質を使用して眼球上の基準点を焼灼することによって眼球にマーキングすることを含んでいるが、これは患者にとって非常に不快な処置であった。また、複数のブレードを使用して角膜にマーキングすることも知られている(米国特許第4,739,761号)。測定中の眼球の方向を識別するため基準位置にマーキングし、手術前と同じ方向に矯正プロファイルを位置決めするため染料またはインクを強膜表面に塗布するかまたは注入することも知られている。しかし、測定から手術までの時間遅延があるためインクが流れ、位置整合の精度に影響することが多い。眼球に刻印する方法(米国特許第4,705,035号)は焼灼法による影響やインクの流れの影響を回避している。しかし、刻印は測定と手術との間の期間に比べて急速に不鮮明になってしまうことがある。
【0006】
乱視の矯正の場合、外科的切開を行う準備として角膜にマーキングすることが知られている(米国特許第5,531,753号)。
【0007】
外科的処置の際、または患者が一定の位置にある際単に眼球の運動を追跡するために使用される追跡システムは、手術前にレーザビームを使用して角膜上に形成したマークから眼球運動データを受け取るもの(米国特許第4,848,340号)や、例えば、(米国特許第5,029,220号、第5,098,426号、第5,196,873号、第5,345,281号、第5,485,404号、第5,568,208号、第5,620,436号、第5,638,176号、第5,645,550号、第5,865,832号、第5,892,569号、第5,923,399号、第5,943,117号、第5,966,197号、第6,000,799号、第6,027,216号)のように、網膜または角膜縁といった眼球内または眼球上の特徴に光を当てそれらのデータを取得することから眼球運動データを受け取るものが知られている。
【0008】
共有の米国特許第6,702,806号、米国特許出願第2004/0143245号、及び第2004/0143244号は、画像のマッピング及び操作を使用し、かつグラフィカルなレチクルを計算し実際の眼球の画像の上に重ねるソフトウェアによって、手術前の画像と実際の眼球の画像との位置合わせの問題に取り組んでいる。
【発明の開示】
【0009】
本発明は、異なる時間に撮影された対を成す眼球の画像を位置整合(位置合わせ)する視力矯正手術のための方向付けシステム及び方法に向けられている。本方法の例示実施形態は、患者の眼球に関する格納デジタル画像データを備える基準データセットを検索するステップを含む。格納画像データは、手術前位置にある患者から収集する。こうしたデータは角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含む。
【0010】
手術前位置と異なる手術位置にある患者の眼球に関するデジタル画像データを備える実時間データセットを収集する。こうした実時間画像データは角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含む。
【0011】
そして、基準データセットと実時間データセットとを重ね合わせたものを備える結合画像を表示し、結合画像が基準データセットと実時間データセットとの間の十分な位置合わせを示しているか否かに関する決定を行う。こうした決定は基準データセット及び実時間データセット中の角膜外の眼球の特徴データに基づいて行う。位置合わせが十分でなければ、十分な位置合わせが達成されるまで、基準データセット及び実時間データセットの一方を操作、すなわち平行移動及び/または回転させる。
【0012】
本発明のシステムは、眼球手術のための矯正プログラムのための装置及びソフトウェアに向けられている。本システムは上記で概説した方法ステップを実行する手段を含み、基準データセットと実時間データセットとの重ね合わせを達成するためのコンピュータソフトウェアを含んでいる。
【0013】
すなわち、本発明の1つの態様は、眼球の特徴が重ね合わせた画像上の実質的に同じ位置にあることを確認することによって眼球の精密な位置合わせを達成するためのシステム及び方法を提供する。その結果、例えば、角膜を再整形するための処方測定は、座位にある患者に対して行う測定と仰臥位にある患者に対して行うレーザ手術との間に発生する眼球の回転及び平行移動を考慮したものになる。
【0014】
編成及び運用方法の両面に関する本発明の特徴は、そのさらなる目的及び利点と共に、添付の図面に関連してなされる以下の説明からよりよく理解されるだろう。これらの図面は例示及び説明を目的とし、本発明の制限を定義することを意図するものでないことが明白に理解されるだろう。本発明のよって達成されるこれら及び他の目的及び提供される利点は添付の図面に関連する以下の説明からより完全に明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
ここで、図1〜図6を参照して、本発明に係る好ましい実施形態を説明する。
【0016】
本発明の実施形態のシステム10の略図を図1に示し、方法100の例示実施形態のデータフローを図2A、図2Bに示し、表示される画像を図3〜図6に示す。システム10の例示実施形態では、電化結合素子(CCD)カメラ13のようなカメラを使用して第1のビデオ画像12を捕らえることによって、患者の眼球11を実質上直立の位置で画像化する(ブロック101)。この画像12を図3に例示する。基準データセットを備える第1の画像を、プロセッサ15と電子的に通信するデータベース14に格納する。
【0017】
次に、制限を目的とするものではないが、同時係属出願第09/566,668号で開示されたもののような測定システム16を使用して、眼球11に対する客観測定を行い、望ましい矯正プロファイルを決定する(ブロック102)。
【0018】
矯正プロファイルが決定したら、患者に手術を行う用意をし、通常腹臥位である第2の位置に配置する。代替的には、外科処置の前のある時点、例えば数週間前に、異なる位置での矯正プロファイルを決定する第1のスキャンを行ってもよい。
【0019】
手術を行うための第2のシステム38と通信する第2のカメラ18を使用して、手術前及び手術中の実時間画像データを収集し、こうしたデータもデータベース14に格納する。好ましい実施形態では、第1のカメラ13及び第2のカメラ18はどちらもカラー画像の収集に適合しており、こうした画像はプロセッサ15上に置かれたソフトウェアを使用してピクセルデータに変換される。医師が見るためにカラー画像を収集することは有用であるが、それは、血管21の赤色は明瞭に識別可能であるため、血管21(図3)のような予め選択した識別可能な画像が強膜23内でより容易に見えるからである。
【0020】
次に、外科医は、眼球の静止画像(図3)を見ながらグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を使用して眼球11の複数の特徴を識別する。こうした特徴は、基準セット中の角膜41の好適な中心40(ブロック103)、角膜縁42の位置(ブロック105)、及び血管21のような角膜外の特徴の位置(ブロック107)を含んでもよい。そして、システムは、クロスハッチング45を伴い、中心円46が角膜中心40を中心とし角膜縁42より小さく、直線44の交点が角膜中心40に一致する交差した垂直線44を備えるレチクル43を含む、基準データの上に重ね合わせる表示のための徴候を生成する(ブロック104)。また、徴候は、角膜縁42の上に配置した環47をも含む(ブロック106)。
【0021】
そして、角膜縁42が外接する全てのピクセルからピクセルデータを除去し(ブロック108、図4)、通常角膜縁42を越える範囲48からピクセルデータを除去することによって基準データセットを操作し、第1の縮小基準データセットを生じる。
【0022】
手術前及び手術中に、手術前位置と異なる手術位置での患者の眼球11に関する実時間デジタル画像データを備える実時間データセットを収集する(ブロック109)。実時間画像データは血管21に関する画像データを含む。次に、基準データセットと実時間データセットとの一方を基準データセットと実時間データセットのもう一方に合わせてスケーリングする。このスケーリングは、その後重ね合わせた画像中で表示するため基準データセットと実時間データセットとの表示サイズを等しくするために行うものである。
【0023】
そして、第1の縮小基準データセットのピクセルをサンプリングして、第2の縮小基準データセットを生じる(ブロック111、図5)。このサンプリングは、好ましくは、ピクセルの所定のパターンからデータを除去し、その所定のパターン中のもの以外の全てのピクセル中のデータを有するデータセットを残す形態を取る。所定のパターンの例として1つおきのピクセルを備えるものがある。血管21は図5で明瞭に見えるので、サンプリングによって血管21の識別を妨げるような大きな解像度の損失は発生していないことが示されている。
【0024】
そして、第2の縮小基準データセットのものと共通要素を持たない実時間データセット中のピクセルのセットからピクセルデータを除去することによって実時間データセット中のピクセルをサンプリングし(ブロック112)、縮小実時間データセットを生じる。
【0025】
次に、第2の縮小基準データセットと縮小実時間データセットとを合計し(ブロック113)、合計したセットの各ピクセルが、第2の縮小基準データセットと縮小実時間データセットとの中単一のものからのデータを含むようにする。合計を備える重ね合わせた画像を表示する(ブロック114、図6)。
【0026】
図6を検討すると、第2の縮小基準データセットと縮小実時間データセットとからの血管21の画像は明瞭に見え、それらは位置合わせがなされていないことが示される(ブロック115)。この場合、十分な位置合わせが達成されるまで(ブロック115)データセットの一方の自動または手動操作を行い(ブロック116)、ブロック111で開始されるデータ処理を再び実行する。
【0027】
位置合わせが十分だと考えられたら、外科処置を開始することができ(ブロック117)、手術中監視を継続する。すなわち、例えばエキシマレーザを使用して望ましい角膜プロファイルを達成するために計算した通常レーザーショットパターンである治療パターンは、直立位置から腹臥位置への患者の移動の結果生じる眼球の回転を考慮して修正することができる。
【0028】
上記の説明では、いくつかの用語が簡潔さ、明瞭さ、及び理解のため使用されているが、こうした語句は本出願において説明の目的で使用され広範に解釈されることを意図しているので、先行技術の要求を越えた不必要な制限を意味するものではない。さらに、本出願で例示し説明した装置の実施形態は一例であって,本発明の範囲はこの構成の細部に厳密に制限されるものではない。
【0029】
以上、本発明を説明したが、本発明の好ましい実施形態の構成、動作及び使用法、それによって得られた有利で新規かつ有用な結果、新規かつ有用な構成、及び当業者に明らかな妥当な機械的均等物は添付の請求項に記載するものである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施形態のシステムの概略図である。
【図2A】データフローのブロック図である。
【図2B】データフローのブロック図である。
【図3】基準データセット画像を例示する図である。
【図4】角膜縁内の範囲を含む中央範囲を除去した図3の基準データセット画像を例示する図である。
【図5】さらに拡大したサンプル基準データセット画像の一部を例示する図である。
【図6】サンプル実時間データセット画像とかみ合わせた図5のサンプル基準データセット画像を例示する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼球手術のための矯正プログラムを方向付けるための方法であって、
患者の眼球に関する格納デジタル画像データを備える基準データセットを検索するステップであって、前記格納画像データは手術前位置において患者から収集し且つ角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含み、
前記手術前位置と異なる手術位置において患者の眼球に関する実時間デジタル画像データを備える実時間データセットを収集するステップであって、前記実時間画像データは前記角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含み、
前記基準データセットと前記実時間データセットとを重ね合わせたものを備える結合画像を表示するステップと、
前記結合画像が、前記基準データセット及び前記実時間データセット中の前記角膜外の眼球の特徴に基づいて前記基準データセットと前記実時間データセットとの間の十分な位置合わせを示しているか否かを決定するステップと、
前記位置合わせが十分でなければ、十分な位置合わせが達成されるまで、前記基準データセットと前記実時間データセットとの一方を操作するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記手術前位置が実質的に直立位であり、前記手術位置が実質的に腹臥位である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記格納画像データが、ピクセルで編成されたカメラデータを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記収集ステップが、ビデオカメラを使用して行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記収集ステップが、前記手術中実質上連続して行われる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記角膜外の眼球の特徴が、前記眼球の強膜中の血管を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記表示ステップの前に、前記重ね合わせた画像中に表示される前記基準データセットと前記実時間データセットとの表示サイズを等しくするため前記基準データセットと前記実時間データセットとの一方を前記基準データセットと前記実時間データセットとのもう一方に合わせてスケーリングするステップをさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記基準データセット中の前記眼球の角膜の好適な中心を決定するステップをさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記角膜の中心を決定するステップに続いて、前記決定された好適な角膜の中心を中心とするレチクルを有し、上に重ね合わされた徴候と共に、前記基準データセットの画像を表示するステップをさらに有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記レチクルが、前記決定された好適な角膜の中心で交差する1対の実質的に垂直な直線を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記レチクルがさらに、前記直線に沿って実質的に等距離に配置された複数の実質的に垂直なハッチマークを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記レチクルがさらに、前記決定された好適な角膜の中心に中心を有する前記角膜より実質的に小さい円を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記基準データセット中の前記眼球の角膜縁の位置を決定するステップをさらに有する、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記決定された好適な角膜の中心を中心とし前記決定された角膜縁の位置に沿って配置された、上に重ね合わされた第2の徴候と共に前記基準データセットを表示するステップをさらに有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記基準データセットを表示するステップと、
前記表示された基準データセット中の前記角膜外の眼球の特徴を探索するステップとをさらに有し、
前記位置合わせを決定するステップが、前記基準データセットからと前記実時間データセットからの前記角膜外の眼球の特徴の画像が前記結合画像中で位置整合しており、十分な位置整合が十分な位置合わせに対応しているか否かを決定するステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記結合画像を表示するステップが、
前記基準データセットと前記実時間データセットとをピクセルに編成するステップと、
縮小基準データセットを生じるため、前記基準データセットの前記ピクセルをサンプリングするステップと、
データを含む前記縮小基準データセットのものと共有要素を持たない前記実時間データセット中のピクセルのセットからピクセルデータを除去することによって縮小実時間データセットを生じるために、前記実時間データセットの前記ピクセルをサンプリングするステップと、
重ね合わせた画像を得るため前記縮小基準データセットと前記縮小実時間データセットとを合計し、各ピクセルが前記結合画像を形成する前記縮小基準データセットと前記縮小実時間データセットとの一方だけからのデータを含むステップとを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記基準データセットのピクセルをサンプリングするステップが、1つおきのピクセルからピクセルデータを除去するステップを有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記基準データセットのピクセルをサンプリングするステップが、前記基準データセット中の前記眼球の角膜縁の位置を決定するステップと、前記角膜縁が外接する全てのピクセルからデータを除去するステップとを有する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記基準データセットのピクセルをサンプリングするステップが、前記角膜縁外の1つおきのピクセルからピクセルデータを除去するステップを有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記位置合わせが十分であれば、前記眼球の手術を行うステップをさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記手術を通じて収集し、表示し、決定し、操作するステップを所定の間隔で行うステップを有する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
眼球手術のための前記矯正プログラムが、エキシマレーザによって達成すべき望ましい角膜プロファイルを有する、請求項28に記載の方法。
【請求項23】
眼球手術のための矯正プログラムを方向付けるためのシステムであって、
患者の眼球に関するデジタル画像データを備える基準データセットを収容するデータベースであって、前記画像データは手術前位置における患者から収集し且つ角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含み、
互いに信号を通信するプロセッサ及び表示装置と、
前記手術前位置と異なる手術位置において患者の眼球に関する実時間デジタル画像データを備える実時間データセットを収集するためのカメラであって、実時間画像データは前記角膜外の眼球の特徴に関する画像データを含み、
前記プロセッサ上に置かれたコンピュータソフトウェアであって、
前記データベースから前記基準データセットを検索し、
前記基準データセットと前記実時間データセットとを重ね合わせた結合画像を表示し、
前記結合画像が、前記基準データセット及び前記実時間データセット中の前記角膜外の眼球の特徴に基づいて前記基準データセットと前記実時間データセットとの間の十分な位置合わせを示しているか否かに関する決定を受け取り、
前記位置合わせが十分でなければ、十分な位置合わせが達成されるまで、前記基準データセットと前記実時間データセットとの一方を操作する、
ことに適合したコードセグメントを有するコンピュータソフトウェアと、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項24】
前記決定を受け取るステップが、前記表示された結合画像のオペレータへの視覚化に基づいてオペレータから入力を受け取るステップを有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記ソフトウェアがさらに、前記データセットの操作を行うためのオペレータの入力を受け取るためのコードセグメントを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記ソフトウェアがさらに、前記結合画像が十分な位置合わせを有するか否かを自動的に決定するためのコードセグメントを有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記ソフトウェアがさらに、前記決定ステップに基づいて前記データセットの操作を計算するためのコードセグメントを有する、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記格納画像データが、ピクセルで編成されたカメラデータを有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項29】
前記角膜外の眼球の特徴が、前記眼球の強膜中の血管を含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項30】
前記ソフトウェアがさらに、前記重ね合わせた画像中に表示される前記基準データセットと前記実時間データセットとの表示サイズを等しくするため前記基準データセットと前記実時間データセットとの一方を前記基準データセットと前記実時間データセットとのもう一方に合わせてスケーリングするためのコードセグメントを有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項31】
前記ソフトウェアがさらに、前記基準データセット中の前記眼球の角膜の好適な中心を決定するためのコードセグメントを有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項32】
前記ソフトウェアがさらに、前記決定された好適な角膜の中心を中心とするレチクルを有し、上に重ね合わされた徴候と共に前記基準データセットの画像を表示するためのコードセグメントを有する、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記レチクルが、前記決定された好適な角膜の中心で交差する1対の実質的に垂直な直線を有する、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記レチクルがさらに、前記直線に沿って実質的に等距離に配置された複数の実質上垂直なハッチマークを有する、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記レチクルがさらに、前記決定された好適な角膜の中心に中心を有する前記角膜より実質上小さい円を有する、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
前記ソフトウェアがさらに、前記基準データセット中の前記眼球の角膜縁の位置を決定するためのコードセグメントを有する、請求項31に記載のシステム。
【請求項37】
前記ソフトウェアがさらに、前記決定された好適な角膜の中心を中心とし前記決定された角膜縁の位置に沿って配置され、上に重ね合わされた第2の徴候と共に前記基準データセットを表示するためのコードセグメントを有する、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記ソフトウェアがさらに、
前記基準データセットを表示し、
前記表示された基準データセット中の前記角膜外の眼球の特徴を探索する、ためのコードセグメントを有し、
前記位置合わせが十分であることが、前記基準データセットからと前記実時間データセットからの前記角膜外の眼球の特徴の画像が前記結合画像中で位置整合しており、十分な位置整合が十分な位置合わせに対応しているか否かを決定することによって決定される、請求項23に記載のシステム。
【請求項39】
前記ソフトウェアがさらに、
前記基準データセットと前記実時間データセットとをピクセルに編成し、
縮小基準データセットを生じるため、前記基準データセットの前記ピクセルをサンプリングし、
データを含む前記縮小基準データセットのものと共有要素を持たない前記実時間データセット中のピクセルのセットからピクセルデータを除去することによって縮小実時間データを生じるために、前記実時間データセットの前記ピクセルをサンプリングし、
重ね合わせた画像を得るため前記縮小基準データセットと前記縮小実時間データセットとを合計し、各ピクセルが前記結合画像を形成する前記縮小基準データセットと前記縮小実時間データセットとの一方だけからのデータを含む、
ためのコードセグメントを有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項40】
前記基準データセットのピクセルをサンプリングするコードセグメントが、1つおきのピクセルからピクセルデータを除去するのに適合している、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記基準データセットのピクセルをサンプリングするコードセグメントが、前記基準データセット中の前記眼球の角膜縁の位置を決定し、前記角膜縁が外接する全てのピクセルからデータを除去するのに適合している、請求項39に記載のシステム。
【請求項42】
前記基準データセットのピクセルをサンプリングするコードセグメントが、前記角膜縁外の1つおきのピクセルからピクセルデータを除去するのに適合している、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記位置合わせが十分であれば、前記眼球の手術を行う手段をさらに有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項44】
前記眼球の手術を行う手段が、エキシマレーザと、望ましい角膜プロファイルを達成するのに適合した制御装置とを有する、請求項43に記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−521508(P2008−521508A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543574(P2007−543574)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/042952
【国際公開番号】WO2006/060323
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(504230051)アルコン リフラクティブホライズンズ,インコーポレイティド (12)
【Fターム(参考)】