説明

屋内用照明手摺りユニットとその継ぎ足し施工法

【課題】建物の壁面に対する手摺りの支持強度に優れ、その手摺りの全体から光が透過する屋内用照明手摺りユニットを提供する。
【解決手段】建物の壁面(W)に取り付け固定される一定長さ(x)の配線ケース(C)と、その配線ケースの開放両端部へ各々差し込み一体化された根元部から連続して、斜め前上方へ張り出すことになる左右一対の手摺り支持ブラケット(B)と、その手摺り支持ブラケットの根元部に各々組み込まれた左右一対の人体検知センサー(S)と、同じく手摺り支持ブラケットの張り出し先端部に各々内蔵された左右一対の光源(L)と、上記手摺り支持ブラケットにおける張り出し先端部同士の向かい合う左右相互間へ固定横架された光透過性の手摺り管(G)とから成り、上記配線ケースと両手摺り支持ブラケットの中空内部を導通する給電線(1E)(1S)(1L)により、上記光源と人体検知センサーを建物に既設の電源(E)へ接続した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば一般住宅や老人介護施設、旅館、料亭における廊下、玄関、階段などに設置される屋内用照明手摺りユニットと、その複数の継ぎ足し施工法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の手摺り支持ブラケットを建物の壁面へ直かに取り付け固定せず、別個な給電線導通用の基板を介して、建物の壁面へ間接的に取り付け固定した屋内用照明手摺りが、特開2004−60252号公報と特開平11−45615号公報に開示されており、これらによれば、建物の間柱などと正確に対応位置しなくても、その複数の手摺り支持ブラケットを制約なく自由に取り付け固定できる利点があると言える。
【特許文献1】特開2004−60252号公報
【特許文献2】特開平11−45615号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、特開2004−60252号公報に記載の照明付き手摺り装置では、たとえ「側壁(2)の通路側の面(内面)における所定位置に支持基板(3)を沿わせるように配置した状態で、固着具を支持基板(3)に貫通して側壁裏面の間柱やスタッド等に固定する。」(段落〔0053〕)としても、複数のブラケット(4)がその支持基板(3)に対してのみ、各々複数のネジ(9b)によって取り付け固定されており、ましてブラケット(4)の固着面(取付面)(41b)は支持基板(3)の表面と当接しているに過ぎないため、そのネジ(9b)の1点づつに応力が集中して、早期にガタツキを生じることは必至であり、手摺り棒(6)の耐久的な支持強度に劣る。
【0004】
つまり、ブラケット(4)が建物の側壁(2)と支持基板(3)へ重畳的に取り付け固定されていない以上、その支持基板(3)は建物の側壁(2)に代る特別な給電線(7)の配線用として機能し得るに過ぎず、手摺り棒(6)やそのブラケット(4)の支持強度を向上させることについては、少しも役立っていないのである。
【0005】
又、照明具(5)は上記ブラケット(5)の内部だけに収容されており、そのブラケット(5)の透光性を有する凹部カバー(4b)によって、所定間隔おきの点在分布状態に斜め前下方を間接照明するに過ぎず、手摺り棒(6)からは光を一切透過しないため、ブラケット(5)同士の隣り合う中間部が照明上のデッドゾーンとなり、まして照明による人の誘導効果を発揮させることは到底不可能である。
【0006】
他方、特開平11−45615号公報に記載の照明付き手摺り構造では、腰見切り縁部材(1)の基板部(2)に設けられた凹部(23)へ、照明付き手摺りブラケット(4)側の取付台座部材(6)が嵌合されているとしても、その手摺りブラケット(4)自身の取付部(43)はやはり前方から螺入する固定ネジ(46)の複数によって、上記取付台座部材(6)や基板部(2)へ取り付けられているに過ぎず、その取付状態を前方から重畳的に拘束していないため、手摺りブラケット(4)の耐久的な固定強度に劣り、そのガタツキや脱落を防止することについて、上記腰見切り縁部材(1)の基板部(2)は少しも役立っていない。
【0007】
又、上記手摺りブラケット(4)の張り出し先端部をなす手摺り本体装着部(41)のみに、やはり照明器具(47)が内蔵されており、その照明器具(47)の光を限られた光放射部(45)からだけ放射させて、人の足元を照明するに過ぎないため、その手摺りブラケット(4)同士の隣り合う中間部を明るく照らすことができず、まして人を誘導するための案内標章を手摺り(5)から映し出すことは不可能である。
【0008】
更に、人体検知センサー(71)の検知出力信号に基いて、照明器具(47)を自動点滅させるようになっているが、そのセンサーユニット(7)を照明付き手摺りブラケット(4)から離間させて、腰見切り縁部材(1)の基板部(2)へ特別に、しかも照明器具(47)よりも必らず手前位置となるように取り付け固定しなければならず、その制約を受けるため、施工上未だ煩わしく不便である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はこのような諸問題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では屋内用照明手摺りユニットの構成として、建物の壁面に取り付け固定される一定長さの配線ケースと、その配線ケースの開放両端部へ各々差し込み一体化された根元部から連続して、斜め前上方へ張り出すことになる左右一対の手摺り支持ブラケットと、その手摺り支持ブラケットの根元部に各々組み込まれた左右一対の人体検知センサーと、同じく手摺り支持ブラケットの張り出し先端部に各々内蔵された左右一対の光源と、上記手摺り支持ブラケットにおける張り出し先端部同士の向かい合う左右相互間へ固定横架された光透過性の手摺り管とから成り、
【0010】
上記配線ケースと両手摺り支持ブラケットの中空内部を導通する給電線により、上記光源と人体検知センサーを建物に既設の電源へ接続して、その人体検知センサーの検知出力信号を受けて自動点灯する光源により、上記手摺り管の全体から光を外部へ透過させるように定めたことを特徴とする。
【0011】
請求項1に従属する請求項2では、配線ケースを向かい合う一対の平行なスライドガイド溝レールが列設されたアルミ押出材のケース本体ベースと、そのケース本体ベースへ前方から着脱自在に被着一体化される合成樹脂材又は木質材のフロント化粧カバーとから形作り、
【0012】
建物の壁面に先付け固定した上記ケース本体ベースの両スライドガイド溝レールへ、手摺り支持ブラケットの根元部から内向き連続的に張り出された対応的な取付座板を、その開放端部から各々抜き差し自在に差し込んだ上、
【0013】
その手摺り支持ブラケットの取付座板を上記ケース本体ベースと併せて、上記建物の壁面へ各々重畳的に後付け固定することを特徴とする。
【0014】
同じく請求項1に従属する請求項3では、配線ケースを向かい合う一対の平行なスライドガイド溝レールが列設されたアルミ押出材のケース本体ベースと、そのケース本体ベースへ前方から着脱自在に被着一体化される合成樹脂材又は木質材のフロント化粧カバーとから形作り、
【0015】
電源用配線基板と人体検知センサー用配線基板並びに光源用配線基板を、その対応的な断面チャンネル型の第1〜3基板押えカバーから悉く外向き連続的に張り出された取付耳片を上記ケース本体ベースの両スライドガイド溝レールへ、その開放端部から各々抜き差し自在に差し込むことにより、そのケース本体ベースへ押え付け固定したことを特徴とする。
【0016】
又、請求項1に従属する請求項4では、手摺り支持ブラケットの根元部に、内側からのみ人体検知センサーの抜き差し可能なセンサー収納室を切り欠いて、
【0017】
その収納室の内部へ差し込み装填した人体検知センサーを、別個なインサイドカバー板により抜け止め状態に拘束したことを特徴とする。
【0018】
請求項4に従属する請求項5では、人体検知センサーをその向かい合う一対の挟持用割りドラムと、その両割りドラムを一定の回動角度範囲だけ首振り自在に枢支する受け枠台とから成るカートリッジとして、
【0019】
上記受け枠台をその人体検知センサーが手摺り支持ブラケットから前向き露出することとなるように、センサー収納室の内部へ差し込み装填したことを特徴とする。
【0020】
請求項1に従属する請求項6では、手摺り支持ブラケットの張り出し先端部を手摺り管用受け入れ筒として、内向きに開放させ、
【0021】
上記受け入れ筒の内部へ手摺り管とその光源を嵌め付けたことを特徴とする。
【0022】
請求項6に従属する請求項7では、光源をLED配線基板とその放熱板並びにカバーフードにより被覆された集光レンズとから成る予じめの組立ユニット体として、
【0023】
その放熱板を手摺り支持ブラケットにおける手摺り管用受け入れ筒の内底面へ取り付け固定すると共に、
【0024】
光源の光をその集光レンズによって、手摺り管の中空内部へ指向直進させたことを特徴とする。
【0025】
請求項1に従属する請求項8では、手摺り支持ブラケットの張り出し先端部を手摺り管用受け入れ筒として内向きに開放させると共に、
【0026】
その受け入れ筒の内周面から隆起する向かい合う一対のストッパー凸片へ、手摺り管の開放端部に対応形成された一対の凹欠を、抜き差し自在に差し込み係止させることにより、
【0027】
上記手摺り管をその手摺り支持ブラケットへ空廻りしない固定状態に維持したことを特徴とする。
【0028】
更に、請求項1に従属する請求項9では、手摺り管をその表面に文字や図形、記号などの通行案内用誘導標章が施されたFRP管として、又は表面全体に化粧単板が溶着一体化されたFRP管として、
【0029】
そのFRP管における上記誘導標章又は化粧単板の天然木目柄を光源からの光によって、外部へ映し出すように定めたことを特徴とする。
【0030】
他方、屋内用照明手摺りユニットの継ぎ足し施工法に係る請求項10では、請求項1記載の照明手摺りユニットを基本ユニットとして、その光源と人体検知センサーを給電線により、建物に既設の電源へ接続し、
【0031】
その基本ユニットの電源用配線基板だけが具備されていない同じ照明手摺りユニットの所要数を延長ユニットとして、その各個を建物の壁面へ取り付け固定することにより、上記基本ユニットとの物理的な継ぎ足し延長状態に直列させると共に、
【0032】
その延長ユニットの光源と人体検知センサーが悉く建物に既設の電源を共有する並列回路となるように、上記基本ユニットのそれらと延長給電線を介して接続することを特徴とする。
【0033】
請求項10に従属する請求項11では、照明手摺りユニットを形作る手摺り支持ブラケットの中間部に、延長給電線の導通口を切り欠いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
請求項1の上記構成によれば、建物の壁面へ取り付け固定される配線ケースの開放両端部に、これらを施蓋する状態として、左右一対の手摺り支持ブラケット(エンドブラケット)が各々差し込み一体化されているため、その両手摺り支持ブラケットを建物の壁面へ安定良く固定支持させることができ、施工性にも優れる。
【0035】
又、上記手摺り支持ブラケットの張り出し先端部に光源が内蔵されているとしても、手摺り管は光透過性を有し、その一定長さの全体から光源の光が外部へ透過されるようになっているため、照明上のデッドゾーンを生じるおそれがなく、高い照明による人の誘導効果を発揮させることができる。
【0036】
更に、上記手摺り支持ブラケットの根元部には人体検知センサーも組み込まれているため、その左右何れの方向から人が接近するも、これを制約なく検知することができ、その検知出力信号を受けた時にのみ、光源が点灯するようになっているため、そのオン・オフスイッチ操作を加える必要がなく、省エネ効果にも役立つ。
【0037】
特に、請求項2の構成を採用するならば、建物の壁面に対する上記配線ケースや手摺り支持ブラケットの取り付け固定上、その間柱などの骨組と正しく対応位置しないことが起ったとしても、これに左右されることなく、上記手摺り支持ブラケットを配線ケースと併せて、建物の壁面へ常時安定良く強固に取り付けることができ、決してガタつかない優れた耐久強度を得られるのである。
【0038】
又、配線ケースのケース本体ベースはアルミ押出材から成り、そのフロント化粧カバーは合成樹脂材又は木質材から成るため、これらを設置条件に応じて短かく切断加工したり、そのケース本体ベースへ皿ネジ差込み用の穿孔加工を施したりすることも容易に行なえ、その意味からも臨機応変の施工性に優れる。
【0039】
請求項3の構成を採用するならば、やはり建物における間柱やその他の骨組と位置狂いが発生しても、その電源用配線基板と人体検知センサー用配線基板並びに光源用配線基板の対応する基板押えカバーを、ケース本体ベースのスライドガイド溝レールに沿って位置決め調整することができ、その配線も無駄なく便利に行なえる効果がある。
【0040】
請求項4の構成を採用するならば、手摺り支持ブラケットの根元部に切り欠かれたセンサー収納室内へ、その内側からのみ人体検知センサーを抜き差し自在に差し込むことができ、その人体検知センサーを別個なインサイドカバー板によって、手摺り支持ブラケットの施蓋と一挙同時に抜け止め拘束できる効果がある。
【0041】
その場合、請求項5の構成を採用するならば、上記人体検知センサーを予じめ組立ユニット化されたカートリッジとして、そのセンサー収納室へ容易に抜き差し操作できるほか、一定の回動角度範囲内での首振り状態にセットすることにより、人の検知方角を調整し得る効果もあり、非常に使いやすくなる。
【0042】
又、請求項6の構成を採用するならば、手摺り支持ブラケットの手摺り管用受け入れ筒へ、光源とこれによって照明される手摺り管とを、常時正確に嵌め付けることができる。
【0043】
その際、請求項7の構成を採用するならば、光源を発熱しない発光ダイオード(LED)として、その集光レンズにより光を拡散することなく、手摺り管の長手方向(左右方向)に沿い直進させて、その手摺り管の全体を明るく照明できる効果がある。
【0044】
請求項8の構成を採用するならば、手摺り管が空廻りするおそれを簡単・確実に防止することができ、握り持ち使用上の安全性が昂まる。
【0045】
更に、請求項9の構成を採用するならば、手摺り管がFRP管から成るため、その一定長さを照明手摺りユニットにおける設置条件に応じて、容易に短かく切断加工できるほか、その表面から化粧単板の天然木目柄を光源の光により映し出して、和風建物にふさわしい装飾効果を得られる一方、やはり表面から誘導標章を光源の光によって映し出し、非常時などの通行案内効果を得られる利点もある。
【0046】
他方、請求項10の構成によれば、請求項1に記載の照明手摺りユニットを一定単位長さの基本ユニットとして、これに所要数の延長ユニットを継ぎ足し施工することができ、しかも基本ユニットの電源用配線基板を共有する並列回路として、合理的に便利良く接続配線し得る効果がある。
【0047】
その場合、請求項11の構成を採用するならば、上記継ぎ足し施工上の延長給電線を継ぎ足し境界部から見苦しく露出しない化粧状態として、その導通口へ導通配線できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1〜11はその屋内用照明手摺りユニットの全体的な分解状態と組立状態を示しており、これは建物の壁面(W)へ取り付け固定される配線ケース(C)と、その配線ケース(C)の開放両端部へ各々差し込み一体化される根元部から連続して、斜め前上方へ張り出すことになる左右一対の手摺り支持ブラケット(エンドブラケット)(B)と、その手摺り支持ブラケット(B)の根元部に各々組み込まれた左右一対の人体検知センサー(S)と、同じく手摺り支持ブラケット(B)の張り出し先端部に各々内蔵された左右一対の光源(L)と、上記手摺り支持ブラケット(B)における張り出し先端部同士の向かい合う左右相互間へ固定横架された手摺り管(G)とを備え、上記配線ケース(C)と両手摺り支持ブラケット(B)の中空内部を導通する給電線(1E)(1S)(1L)によって、建物に既設の電源(E)と接続使用されるようになっている。
【0049】
このような主要構成部材のうち、先ず配線ケース(C)について言えば、これは建物の間柱やその他の骨組における間隔寸法とほぼ対応する一定な長さ(x)(例えば約910mm)と帯幅(y)(例えば約72.2mm)のケース本体ベース(2)と、そのケース本体ベース(2)へ前方から覆いかぶさる如く着脱自在に被着一体化されるフロント化粧カバー(3)とから成る。
【0050】
ケース本体ベース(2)は切断や穿孔などの後加工を行ないやすいアルミ押出材から、図2のような内向き開放する平行な一対のスライドガイド溝レール(4)を備えた断面リップチャンネル型に成形されており、その両端部と中間部が複数本の1次皿ネジ(5)によって、建物の壁面(W)へ先付け固定されることになる。
【0051】
(6)は外向き開放する平行な一対のカバー受け止め凹条であり、上記スライドガイド溝レール(4)と同じく、ケース本体ベース(2)の長手方向(左右方向)に沿って列設されている。(7)はケース本体ベース(2)に開口分布された左右一対の電源孔であり、これらを電源(E)との位置関係上、適宜選択使用できるようになっている。
【0052】
又、フロント化粧カバー(3)は硬質な合成樹脂材や化粧合板などの木質材から、上記ケース本体ベース(2)と向かい合う断面チャンネル型に造形されており、その開放縁部に沿って内向きに突出する平行な一対の差込み凸条(8)が、前方からの押圧操作によって、上記ケース本体ベース(2)のカバー受け止め凹条(6)へ係脱自在に差し込み係止されることとなる。
【0053】
尚、このようなフロント化粧カバー(3)には各種の着色カラーを施したり、或いはその表面へ木目柄や抽象柄などの各種模様をプリントしたりすることによって、建物の壁面(W)と調和する装飾効果を発揮させることが望ましい。
【0054】
次に、手摺り支持ブラケット(エンドブラケット)(B)は左右一対としての取付方向性を除き、互いに同一であるため、その単体の構成を説明すると、これは亜鉛ダイカスト製又はアルミダイカスト製の中空ブラケット本体(9)並びにそのインサイドカバー板(10)とから成る。
【0055】
中空ブラケット本体(9)は図12〜17に抽出して示す如く、その根元部からエルボ状に弯曲する中間部を経て、斜め前上方へ張り出す先端部までの全体が、内向き開放する断面ほぼコ字型として連通状態に鋳造されており、フラットなアウトサイド壁面(11)を具備している。
【0056】
そして、このようなブラケット本体(9)における根元部の後面は上記配線ケース(C)への取付座板(12)として、そのアウトサイド壁面(11)から前面よりも一定長さ(x1)分だけ長く内向きに張り出し形成されており、これを図7〜10のように上記ケース本体ベース(2)の両スライドガイド溝レール(4)へ、その開放端部から抜き差し自在に差し込んだ上、そのブラケット本体(9)の取付座板(12)をケース本体ベース(2)と併せて、先の1次皿ネジ(5)と別個な複数本の2次皿ネジ(13)により、建物の壁面(W)へ重畳的に後付け固定するようになっている。
【0057】
そのため、建物における間柱などの位置に相違変化があっても、これに左右されることなく、その手摺り支持ブラケット(B)を常時建物の壁面(W)へ安定良く強固に取り付け施工でき、ガタツキやまして脱落するおそれがない耐用性を得られるのである。
【0058】
又、同じくブラケット本体(9)の根元部には上記前・後面と直交する一対の仕切り補強リブ(14)を介して、角筒型のセンサー収納室(15)が区成されており、その内部へ人体検知センサー(S)を内側からのみ、抜き差し自在に差し込み装填できるようになっている。
【0059】
そのセンサー収納室(15)の内部へ差し込まれた人体検知センサー(S)は図9のように、ブラケット本体(9)の前面に切り欠かれた窓口(16)から露呈することとなるが、その窓口(16)からは前方へ抜け出さない拘束状態にある。
【0060】
他方、上記ブラケット本体(9)の斜め前上方へ張り出す先端部は手摺り管用受け入れ筒(17)として、これもブラケット本体(9)のアウトサイド壁面(11)から前面より一定長さ(x2)分だけ長く内向きに張り出し形成されており、その受け入れ筒(17)における張り出し先端部の下面には割り溝(18)が切り欠かれている。
【0061】
そして、このような手摺り管用受け入れ筒(17)の内部には光源(L)が設置されている。(19)はその受け入れ筒(17)の内周面から隆起する向かい合う一対のストッパー凸片であり、これが手摺り管(G)の開口端部に付与された後述の凹欠を受け止めることによって、その手摺り管(G)を空廻りしない状態に固定維持する。
【0062】
更に、上記ブラケット本体(9)のフラットなアウトサイド壁面(11)からは、その根元部と中間部に点在分布する複数本のネジ受け口筒(20)が内向きに突設されており、ここへ内側から各々螺入締結する皿ネジ(21)によって、そのブラケット本体(9)へ図18、19のような別個のインサイドカバー板(10)を着脱自在に取り付け固定するようになっている。
【0063】
茲に、インサイドカバー板(10)の取り付け固定によって、上記中空ブラケット本体(9)の根元部と中間部を図7のように内側から施蓋すると一挙同時に、上記センサー収納室(15)の内部に設置された人体検知センサー(S)をも、その内側から抜け止め状態に拘束している。
【0064】
但し、その場合図10から明白なように、インサイドカバー板(10)の対応的な根元部には配線用トンネル(22)が切り欠かれており、上記配線ケース(C)からインサイドカバー板(10)の配線用トンネル(22)を通じて、ブラケット本体(9)に内蔵されている人体検知センサー(S)と光源(L)へ、給電線(リード線)(1S)(1L)を支障なく導通分配できるようになっている。
【0065】
(23)は同じくインサイドカバー板(10)の先端部から内向きに張り出された手摺り管用受け座片であり、上記ブラケット本体(9)における手摺り管用受け入れ筒(17)の割り溝(18)を閉塞して、その全体的な円筒型に保つこととなる。
【0066】
又、(24)は本発明に係る照明手摺りユニットの複数を継ぎ足し施工する場合に使う延長給電線用導通口であり、上記ブラケット本体(9)のアウトサイド壁面(11)へ好ましくはインサイドカバー板(10)の配線用トンネル(22)と直通する状態に切り欠かれている。(25)は上記ブラケット本体(9)のアウトサイド壁面(11)へ複数本の皿ネジ(26)によって取り付け固定されるエンドカバー板であり、照明手摺りユニットの複数を継ぎ足し施工する場合には、取りはずされることによって、上記延長給電線用導通口(24)が露呈することになる。
【0067】
先に一言した人体検知センサー(S)はカートリッジとして、予じめ図20〜23のような向かい合う一対の合成樹脂製割りドラム(27)により挟持され、しかもその両割りドラム(27)が一対の支点凸子(28)を介して、ほぼU字型の合成樹脂製受け枠台(29)へ一定の回動角度範囲(θ)(例えば約80度)だけ首振り自在に枢着されている。
【0068】
その場合、受け枠台(29)は上記手摺り支持ブラケット(B)のセンサー収納室(15)へ、その内側からのみ抜き差し操作できるほぼU字型として、その向かい合う一対の起立片(30)が上記ブラケット本体(9)における窓口(16)の開口縁部により、前方へ抜け出さぬように拘束され、その両割りドラム(27)の約上半部と人体検知センサー(S)だけが、図9、10のように上記ブラケット本体(9)の窓口(16)から前方へ張り出し露呈するようになっている。
【0069】
(31)は両割りドラム(27)における何れか一方のフラット面から突設された係合凸子、(32)はその係合凸子(31)を受け入れる回動ガイド長孔であり、上記支点凸子(28)を回動中心とする半径上の円弧軌跡として、受け枠台(29)における対応的な一方の起立片(30)に切り欠かれている。
【0070】
人体検知センサー(S)はこのようなカートリッジとして予じめ組立ユニット化されており、上記手摺り支持ブラケット(B)のセンサー収納室(15)へ抜き差し自在に差し込み装填されるようになっているため、その配線を簡単に便利良く行なえ、しかも一定の回動角度範囲(θ)内において左右方向へ首振り操作することにより、通行人の検知方角を希望条件に応じて調整できる利点がある。
【0071】
上記手摺り支持ブラケット(B)の手摺り管用受け入れ筒(17)に内蔵された光源(L)は、1ワットのLED(発光ダイオード)として、図24のような放熱板(33)に固定されたLED配線基板(34)と、集光レンズ(35)並びにそのカバーフード(36)とから予じめ組立ユニット化されている。
【0072】
そして、その放熱板(33)が上記手摺り管用受け入れ筒(17)の内底部となる手摺り支持ブラケット(B)のアウトサイド壁面(11)へ、外側から複数本の皿ネジ(37)によって取り付け固定されており、光源(LED)(L)の光をその集光レンズ(35)によって、手摺り管(G)の中空内部へ指向直進させるようになっている。その光源(L)を固定する皿ネジ(37)は、上記エンドカバー板(25)により悉く被覆化粧されることとなる。
【0073】
先に一言した手摺り管(G)は一定な長さ(x3)(例えば約884mm)と直径(例えば約35.5mm)のFRP管として、ガラス繊維やカーボン繊維などの各種繊維シートに予じめエポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が含浸された半硬化状態の繊維シートプリプレグ(38)を、図25のようなマンドレル(金型)(M)へ所要のプライ数(例えば8プライ分)だけ交錯状態に巻き付けた後、その熱硬化性樹脂が熱変形し得る一定温度(例えば約130℃〜160℃)のもとに加熱して、上記繊維シートプリプレグ(38)を完全に硬化させたものであり、光透過性を有する。
【0074】
その際、特に上記繊維シートプリプレグ(38)の最外周面へ、図26、27のような天然木目柄を備えた薄肉(例えば約0.2〜0.7mmの厚み)な化粧単板(通称:ツキ板)(39)を、その1プライ分だけ被覆状態に巻き付けて、上記繊維シートプリプレグ(38)に含浸されている熱硬化性樹脂の加熱流動化により、その化粧単板(39)が繊維シートと混然一体に溶着・硬化されたFRP管を得ることが好ましい。
【0075】
このようなFRP管を手摺り管(G)として採用するならば、その表面全体に溶着一体化された化粧単板(39)も、原木からの剥皮状態に切削された薄肉な繊維物であり、光透過性を有するため、上記光源(L)の光によって、その手摺り管(G)から化粧単板(39)の天然木目柄が外部へ映し出されることとなり、手摺り管(G)の全体的な照明効果のみならず、旅館や料亭などの和風建物に調和した優美な装飾効果も得られる利点がある。このような木製品を思わせる外観は、光源(L)の消灯時にも得られる。
【0076】
但し、上記FRP管から成る手摺り管(G)の表面へ化粧単板(39)を溶着一体化することに代えて、その表面へ図28のような非常口の文字や人物の図形、進行方向を示す矢印記号、その他の通行案内となる誘導標章(40)をプリントしても良い。その誘導標章(40)も光源(L)の光を受けて、手摺り管(G)から外部へ映し出されることになるからであり、通行人の所謂インフォメーションバーとして機能させることができる。又、このような手摺り管(G)については、上記配線ケース(C)のフロント化粧カバー(3)と同じく、各種の着色カラーを与えることも可能である。
【0077】
何れにしても、上記手摺り支持ブラケット(B)における手摺り管用受け入れ筒(17)内のストッパー凸片(19)と対応する凹欠(41)の向かい合う一対が、手摺り管(G)の開口端部に付与されており、その凹欠(41)がストッパー凸片(19)と係止するように、手摺り管(G)を受け入れ筒(17)内へ図9のように差し込めば、空廻りしない固定状態に横架されることとなる結果、握り持ち使用上の安全性を確保することができる。手摺り管(G)はその受け入れ筒(17)から抜き出し交換することも可能である。
【0078】
更に、図5、6の符号(42)は電源用配線基板、(43)は左右一対の人体検知センサー用配線基板、(44)は光源用配線基板を示しているが、図示実施形態の場合左右何れか一方(左側)の人体検知センサー用配線基板(43)は電源用配線基板(42)と組立一体化されている。
【0079】
(45)(46)(47)はこれらを上記配線ケース(C)のケース本体ベース(2)へ押え付ける合成樹脂材の第1〜3基板押えカバーであり、その何れもケース本体ベース(2)の上記スライドガイド溝レール(4)と対応合致する取付耳片(48)の一対が、外向き連続的に張り出し形成された断面チャンネル型をなしている。
【0080】
本発明の照明手摺りユニットを施工するに当っては、先ず上記配線ケース(C)のケース本体ベース(2)を複数本の1次皿ネジ(5)により、建物の壁面(W)へ取り付け固定する。その際、建物に既設の電源(E)からケース本体ベース(2)の電源孔(7)を通じて、給電線(1E)を予じめ導出させておく。
【0081】
次いで、左右何れか一方の手摺り支持ブラケット(B)における中空ブラケット本体(9)の取付座板(12)を上記ケース本体ベース(2)のスライドガイド溝レール(4)へ、その開放端部から差し込んだ状態において、複数本の2次皿ネジ(13)により建物の壁面(W)へ重畳的に後付け固定する。
【0082】
又、これと相前後して、同じくケース本体ベース(2)のスライドガイド溝レール(4)へ、その開放端部から上記電源用配線基板(42)と人体検知センサー用配線基板(43)並びに光源用配線基板(44)の対応的な第1〜3基板押えカバー(45)(46)(47)を、その両取付耳片(48)が悉くスライドガイド溝レール(4)と係合する状態に差し込んで、これにより上記配線基板(42)(43)(44)を適当な位置決め状態に押え付け固定する。
【0083】
万一、上記1次皿ネジ(5)や2次皿ネジ(13)が建物における間柱やその他の骨組と正しく対応位置しない場合には、その配線ケース(C)のケース本体ベース(2)にこれらの穿孔加工を初め、配線ケース(C)や手摺り管(G)の切断加工を行なえば良く、又第1〜3基板押えカバー(45)(46)(47)による上記配線基板(42)(43)(44)の押え付け位置も、そのケース本体ベース(2)のスライドガイド溝レール(4)に沿うスライド操作によって調整することができる。
【0084】
引き続き、残る他方の手摺り支持ブラケット(B)における中空ブラケット本体(9)の取付座板(12)を、やはり上記ケース本体ベース(2)のスライドガイド溝レール(4)へ、その残る他方の開放端部から差し込む際に、一定長さ(x3)の手摺り管(G)を両ブラケット本体(9)の手摺り管用受け入れ筒(17)へ差し込み横架させて、上記取付座板(12)を複数本の2次皿ネジ(13)により、建物の壁面(W)へ重畳的に後付け固定する。
【0085】
そして、上記電源(E)からの給電線(1E)を電源用配線基板(42)と、その電源用配線基板(42)から人体検知センサー用配線基板(43)及び光源用配線基板(44)に接続し、更にその人体検知センサー用配線基板(43)から別な給電線(1S)により人体検知センサー(S)へ分配接続する一方、光源用配線基板(44)から別な給電線(1L)により光源(L)へ分配接続した後、上記手摺り支持ブラケット(B)の中空ブラケット本体(9)へ、インサイドカバー板(10)を施蓋状態に取り付け固定する。
【0086】
尚、上記給電線(1E)(1S)(1L)に付属する着脱可能なコネクターは、図示省略してある。又、人体検知センサー(S)と光源(L)は上記施工に先立って、手摺り支持ブラケット(B)の中空ブラケット本体(9)に内蔵設置されており、これらと結線すれば足りる。
【0087】
そして、最後に上記配線ケース(C)のケース本体ベース(2)へ、その前方からフロント化粧カバー(3)を覆いかぶせる如く差し込み係止すると共に、手摺り支持ブラケット(B)へエンドカバー板(25)を取り付け固定すれば良い。
【0088】
このように施工された本発明の照明手摺りユニットでは、手摺り支持ブラケット(B)に組み込まれた人体検知センサー(S)が、通行人を検知した時、その検知出力信号を受けた光源(L)が自づと点灯し、その光源(L)の光は拡散することなく、集光レンズ(35)により手摺り管(G)の長手方向(左右方向)へ直進して、その手摺り管(G)の全体から外部へ透過するため、これを確実に握り持って安全に通行することができる。特別のオン・オフスイッチ操作を行なう必要もないため、省エネ効果に優れることは勿論である。
【0089】
更に、本発明の照明手摺りユニットはその複数を物理的な直列状態に継ぎ足し施工することもでき、その場合には図29、30から明白なように、上記構成の照明手摺りユニットを基本ユニット(U1)として、その手摺り支持ブラケット(B)に組み込まれている人体検知センサー(S)と光源(L)を既述のとおり、給電線(1E)(1S)(1L)によって建物に既設の電源(E)と接続する。
【0090】
他方、その基本ユニット(U1)の上記電源用配線基板(42)だけが具備されておらず、その他の構成は同じ照明手摺りユニットの所要数(図示の実施形態では1個)を延長ユニット(U2)として、その各個を既述の施工順序により、建物の壁面(W)へ基本ユニット(U1)を延長する直列状態に取り付け固定する。
【0091】
そして、その延長ユニット(U2)側の人体検知センサー(S)と光源(L)が、悉く既設の電源(E)に接続された基本ユニット(U1)側の電源用配線基板(42)を共有し、その電源(E)に対して並列回路を形作ることとなるように、基本ユニット(U1)側と延長ユニット(U2)側との人体検知センサー用配線基板(43)同士を延長給電線(49)により、又基本ユニット(U1)側と延長ユニット(U2)側との光源用配線基板(44)同士を別な延長給電線(50)によって、各々接続すれば良い。
【0092】
このような施工を繰り返すことにより、基本ユニット(U1)に対して合計4個の延長ユニットを継ぎ足し使用することができるようになっている。その場合、基本ユニット(U1)と延長ユニット(U2)との継ぎ足し境界部や、延長ユニット同士の継ぎ足し境界部に限っては、上記エンドカバー板(25)を取りはずすことにより、中空ブラケット本体(9)の延長給電線用導通口(24)を開放状態に保ち、その導通口(24)へ上記延長給電線(49)(50)を導通させるのである。
【0093】
又、このような継ぎ足し境界部では、隣り合う中空ブラケット本体(9)に組み込まれた人体検知センサー(S)同士が、接近状態に並列することとなる結果、その何れか一方の組み込みとその電気配線を図31のように省略して、そのブラケット本体(9)のセンサー収納室(15)へ、合成樹脂材の盲キャップ(51)を着脱自在に差し込むことにより、その前面の窓口(16)を被覆化粧することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明に係る照明手摺りユニットの分解正面図である。
【図2】図1の一端部を詳細に示す分解斜面図である。
【図3】図1の組立状態を示す斜面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図4の透視による配線状態を示す斜面図である。
【図6】同じく図4の断面正面図である。
【図7】図6の一端部を抽出して示す拡大断面図である。
【図8】配線ケースのケース本体ベースに対する手摺り支持ブラケットの差し込み関係を示す斜面図である。
【図9】図6の9−9線に沿う拡大断面図である。
【図10】図6の10−10線に沿う拡大断面図である。
【図11】図6の11−11線に沿う拡大断面図である。
【図12】手摺り支持ブラケットの中空ブラケット本体を抽出して示す正面図である。
【図13】図12の背面図である。
【図14】図12の左側面図である。
【図15】図12の右側面図である。
【図16】図12の16−16線拡大断面図である。
【図17】図15の17−17線拡大断面図である。
【図18】手摺り支持ブラケットのインサイドカバー板を抽出して示す正面図である。
【図19】図18の側面図である。
【図20】光源を抽出して示す斜面図である。
【図21】図20の正面図である。
【図22】図20の背面図である。
【図23】図20の側面図である。
【図24】手摺り支持ブラケットに対する光源の嵌め付け状態を示す側断面図である。
【図25】手摺り管の製造工程を示す斜面図である。
【図26】手摺り管の完成状態を示す斜面図である。
【図27】図26の中央拡大断面図である。
【図28】手摺り管の変形例を示す図4に対応する正面図である。
【図29】照明手摺りユニットの継ぎ足し施工状態を示す正面図である。
【図30】図29の延長配線状態を示す説明図である。
【図31】図30のA部を抽出して示す拡大断面図である。
【符号の説明】
【0095】
(1E)(1S)(1L)・給電線
(2)・ケース本体ベース
(3)・フロント化粧カバー
(4)・スライドガイド溝レール
(5)・1次皿ネジ
(6)・カバー受け止め凹条
(7)・電源孔
(8)・差込み凸条
(9)・中空ブラケット本体
(10)・インサイドカバー板
(11)・アウトサイド壁面
(12)・取付座板
(13)・2次皿ネジ
(14)・仕切り補強リブ
(15)・センサー収納室
(16)・窓口
(17)・手摺り管受け入れ筒
(18)・割り溝
(19)・ストッパー凸片
(20)・ネジ受け口筒
(21)・皿ネジ
(22)・配線用トンネル
(23)・手摺り管用受け座片
(24)・延長給電線用導通口
(25)・エンドカバー板
(26)・皿ネジ
(27)・割りドラム
(28)・支点凸子
(29)・受け枠台
(30)・起立片
(31)・係合凸子
(32)・回動ガイド長孔
(33)・放熱板
(34)・LED配線基板
(35)・集光レンズ
(36)・カバーフード
(37)・皿ネジ
(38)・繊維シートプリプレグ
(39)・化粧単板
(40)・誘導標章
(41)・凹欠
(42)・電源用配線基板
(43)・人体検知センサー用配線基板
(44)・光源用配線基板
(45)・第1基板押えカバー
(46)・第2基板押えカバー
(47)・第3基板押えカバー
(48)・取付耳片
(49)(50)・延長給電線
(51)・盲キャップ
(B)・手摺り支持ブラケット
(C)・配線ケース
(E)・電源
(G)・手摺り管
(L)・光源
(S)・人体検知センサー
(W)・建物の壁面
(θ)・回動角度範囲
(U1)・基本ユニット
(U2)・延長ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の壁面(W)に取り付け固定される一定長さ(x)の配線ケース(C)と、その配線ケース(C)の開放両端部へ各々差し込み一体化された根元部から連続して、斜め前上方へ張り出すことになる左右一対の手摺り支持ブラケット(B)と、その手摺り支持ブラケット(B)の根元部に各々組み込まれた左右一対の人体検知センサー(S)と、同じく手摺り支持ブラケット(B)の張り出し先端部に各々内蔵された左右一対の光源(L)と、上記手摺り支持ブラケット(B)における張り出し先端部同士の向かい合う左右相互間へ固定横架された光透過性の手摺り管(G)とから成り、
上記配線ケース(C)と両手摺り支持ブラケット(B)の中空内部を導通する給電線(1E)(1S)(1L)により、上記光源(L)と人体検知センサー(S)を建物に既設の電源(E)へ接続して、その人体検知センサー(S)の検知出力信号を受けて自動点灯する光源(L)により、上記手摺り管(G)の全体から光を外部へ透過させるように定めたことを特徴とする屋内用照明手摺りユニット。
【請求項2】
配線ケース(C)を向かい合う一対の平行なスライドガイド溝レール(4)が列設されたアルミ押出材のケース本体ベース(2)と、そのケース本体ベース(2)へ前方から着脱自在に被着一体化される合成樹脂材又は木質材のフロント化粧カバー(3)とから形作り、
建物の壁面(W)に先付け固定した上記ケース本体ベース(2)の両スライドガイド溝レール(4)へ、手摺り支持ブラケット(B)の根元部から内向き連続的に張り出された対応的な取付座板(12)を、その開放端部から各々抜き差し自在に差し込んだ上、
その手摺り支持ブラケット(B)の取付座板(12)を上記ケース本体ベース(2)と併せて、上記建物の壁面(W)へ各々重畳的に後付け固定することを特徴とする請求項1記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項3】
配線ケース(C)を向かい合う一対の平行なスライドガイド溝レール(4)が列設されたアルミ押出材のケース本体ベース(2)と、そのケース本体ベース(2)へ前方から着脱自在に被着一体化される合成樹脂材又は木質材のフロント化粧カバー(3)とから形作り、
電源用配線基板(42)と人体検知センサー用配線基板(43)並びに光源用配線基板(44)を、その対応的な断面チャンネル型の第1〜3基板押えカバー(45)(46)(47)から悉く外向き連続的に張り出された取付耳片(48)を上記ケース本体ベース(2)の両スライドガイド溝レール(4)へ、その開放端部から各々抜き差し自在に差し込むことにより、そのケース本体ベース(2)へ押え付け固定したことを特徴とする請求項1記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項4】
手摺り支持ブラケット(B)の根元部に、内側からのみ人体検知センサー(S)の抜き差し可能なセンサー収納室(15)を切り欠いて、
その収納室(15)の内部へ差し込み装填した人体検知センサー(S)を、別個なインサイドカバー板(10)により抜け止め状態に拘束したことを特徴とする請求項1記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項5】
人体検知センサー(S)をその向かい合う一対の挟持用割りドラム(27)と、その両割りドラム(27)を一定の回動角度範囲(θ)だけ首振り自在に枢支する受け枠台(29)とから成るカートリッジとして、
上記受け枠台(29)をその人体検知センサー(S)が手摺り支持ブラケット(B)から前向き露出することとなるように、センサー収納室(15)の内部へ差し込み装填したことを特徴とする請求項4記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項6】
手摺り支持ブラケット(B)の張り出し先端部を手摺り管用受け入れ筒(17)として、内向きに開放させ、
上記受け入れ筒(17)の内部へ手摺り管(G)とその光源(L)を嵌め付けたことを特徴とする請求項1記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項7】
光源(L)をLED配線基板(34)とその放熱板(33)並びにカバーフード(36)により被覆された集光レンズ(35)とから成る予じめの組立ユニット体として、
その放熱板(33)を手摺り支持ブラケット(B)における手摺り管用受け入れ筒(17)の内底面へ取り付け固定すると共に、
光源(L)の光をその集光レンズ(35)によって、手摺り管(G)の中空内部へ指向直進させたことを特徴とする請求項6記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項8】
手摺り支持ブラケット(B)の張り出し先端部を手摺り管用受け入れ筒(17)として内向きに開放させると共に、
その受け入れ筒(17)の内周面から隆起する向かい合う一対のストッパー凸片(19)へ、手摺り管(G)の開放端部に対応形成された一対の凹欠(41)を、抜き差し自在に差し込み係止させることにより、
上記手摺り管(G)をその手摺り支持ブラケット(B)へ空廻りしない固定状態に維持したことを特徴とする請求項1記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項9】
手摺り管(G)をその表面に文字や図形、記号などの通行案内用誘導標章(40)が施されたFRP管として、又は表面全体に化粧単板(39)が溶着一体化されたFRP管として、
そのFRP管における上記誘導標章(40)又は化粧単板(39)の天然木目柄を光源(L)からの光によって、外部へ映し出すように定めたことを特徴とする請求項1記載の屋内用照明手摺りユニット。
【請求項10】
請求項1記載の照明手摺りユニットを基本ユニット(U1)として、その光源(L)と人体検知センサー(S)を給電線(1E)(1S)(1L)により、建物に既設の電源(E)へ接続し、
その基本ユニット(U1)の電源用配線基板(42)だけが具備されていない同じ照明手摺りユニットの所要数を延長ユニット(U2)として、その各個を建物の壁面(W)へ取り付け固定することにより、上記基本ユニット(U1)との物理的な継ぎ足し延長状態に直列させると共に、
その延長ユニット(U2)の光源(L)と人体検知センサー(S)が悉く建物に既設の電源(E)を共有する並列回路となるように、上記基本ユニット(U1)のそれらと延長給電線(49)(50)を介して接続することを特徴とする屋内用照明手摺りユニットの継ぎ足し施工法。
【請求項11】
照明手摺りユニットを形作る手摺り支持ブラケット(B)の中間部に、延長給電線(49)(50)の導通口(24)を切り欠いたことを特徴とする請求項10記載の屋内用照明手摺りユニットの継ぎ足し施工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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