説明

屋根下地用断熱パネル及び屋根下地用断熱パネルの施工方法

【課題】屋根に断熱処理を行う場合であっても工数及びコストの増加を抑えることができる屋根下地用断熱パネル及び屋根下地用断熱パネルの施工方法を提供する。
【解決手段】棟木101、母屋102、軒桁103等の複数の横架材100に支持される住宅用の屋根下地材であって、左右方向に互いに所定間隔を開けて並設された、水平で同じ高さに延びる複数の垂木11と、複数の垂木11のうち隣接する垂木11間の上部に空隙Sを形成するように、隣接する垂木11間の下部に垂木11と密着した状態で嵌め込まれた断熱材12と、複数の垂木11に上載された野地板13が、予め一体化されてなるユニット製品であり、施工現場において、横架材100上に一体化された状態のまま取付け可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棟木、母屋、軒桁等の横架材に支持される屋根下地用断熱パネル及び屋根下地用断熱パネルの施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、より快適な住環境を得るために、様々な断熱処理が住宅の各部に施されている。
特に、屋根は日光がよく当たり最も昇温し易い箇所であるので、真夏に屋根の真下にある居室で快適に過ごすためには、屋根に断熱処理を施すことが重要である。
【0003】
そこで、図5に示すように、棟木101、母屋102、軒桁103等の横架材100に支持された垂木11間に断熱材12を施工する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−280577号公報
【0005】
図5に記載の発明では、まず施工現場において棟木101、母屋102、軒桁103に垂木11を複数架け渡す。
次に、複数の垂木11のうち隣接する垂木11間の上部に空隙Sを形成するように、隣接する垂木11間の下部に垂木11と密着した状態で断熱材12を嵌め込む。この断熱材12には、グラスウール、発泡ウレタン、断熱ボード、エアマット等が用いられる。
次に、複数の垂木11に野地板13を上載し、固定する。これにより、断熱材12、野地板13、及び隣接する垂木11で囲まれた空隙Sが形成される。
【0006】
この発明によると、野地板13からの輻射熱が断熱材12で遮断されるので、屋根裏の昇温が抑えられ、真夏でも屋根の真下にある居室で快適に過ごすことができる。
しかも、屋根の下地内部に空隙Sが形成されるので、図6の矢印で示すように、加熱されて密度が小さくなった空隙S内の空気が、棟木101の上方に設けられた排気口200まで上り排気される。よって、加熱された空気が屋根裏に滞留しないので、さらに断熱の効果が高くなる。
また、このように断熱を行うことで、冬には内部結露が発生し難い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このように断熱材12を施工すると、従来にはなかったその工程分だけ、工数及びコストが増加してしまうという問題がある。
このような工数増加は、人件費が増大するという面だけでなく、降雨等により遅れ易い施工現場での作業がさらに降雨等の影響を受け易くなるという面からも好ましくない。
【0008】
そこで、本発明の目的とするところは、屋根に断熱処理を行う場合であっても工数及びコストの増加を抑えることができる屋根下地用断熱パネル及び屋根下地用断熱パネルの施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の屋根下地用断熱パネル(10)は、棟木(101)、母屋(102)、軒桁(103)等の複数の横架材(100)に支持される住宅用の屋根下地材であって、左右方向に互いに所定間隔を開けて並設された、水平で同じ高さに延びる複数の垂木(11)と、前記複数の垂木(11)のうち隣接する垂木(11)間の上部に空隙(S)を形成するように、前記隣接する垂木(11)間の下部に前記垂木(11)と密着した状態で嵌め込まれた断熱材(12)と、前記複数の垂木(11)に上載された野地板(13)が、予め一体化されてなるユニット製品(10)であり、施工現場において、前記横架材(100)上に一体化された状態のまま取付け可能にしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の屋根下地用断熱パネル(10)は、前記断熱材(12)の上面に遮熱塗料を塗布したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の屋根下地用断熱パネル(10)は、前記垂木(11)の側面を下方から上方に向けて狭めた上向き傾斜面(11a)とするとともに、前記垂木(11)に嵌め込まれる前記断熱材(12)の側面を上方から下方に向けて狭めた下向き傾斜面(12a)とし、前記垂木(11)の上向き傾斜面(11a)に前記断熱材(12)の下向き傾斜面(12a)を相対向させるように、前記断熱材(12)を前記複数の垂木(11)間に落とし込んで嵌め込むことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の屋根下地用断熱パネル(10)は、前記断熱材(12)の下面に、前記垂木(11)の延びる方向に略平行なスリット(12b)を設けたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の屋根下地用断熱パネル(10)は、前記垂木(11)と前記断熱材(12)との境目を覆うように、前記垂木(11)の側面から前記断熱材(12)の上面にかけて気密テープを貼着したことを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載の屋根下地用断熱パネル(10)の施工方法は、前記予め一体化されてなるユニット製品(10)を、施工現場において、前記横架材(100)に直交するように、少なくとも2つの横架材(100)上に架け渡して取付けることを特徴とする。
【0015】
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1に記載の屋根下地用断熱パネルによれば、垂木と、隣接する垂木間に嵌め込まれた断熱材と、複数の垂木に上載された野地板が、例えば工場において予め一体化されてなるユニット製品であり、施工現場において、横架材上に一体化された状態のまま取付け可能にしたので、屋根に断熱処理を行う場合であっても施工現場での工数を抑えることができる。
これは、工数の多く掛かる場所が工場であるか施工現場であるかが変わっただけではなく、工場及び施工現場の全体の工数を抑えることができるということである。つまり、工場のほうが施工現場よりも足場がよく、また専用の加工処理装置を使用できるので、施工現場で屋根の下地を施工するよりも工場で屋根下地用断熱パネルを製造するほうが短時間で済み、工数増加を抑えることができる。このように工数を抑えることにより、コストも抑えることができる。
さらには、足場がよく、また専用の加工処理装置を使用すると正確に作業可能であるので、垂木に対する断熱材の位置決め等の、屋根下地用断熱パネルの製造の精度も向上する。
また、断熱材は垂木と密着した状態で隣接する垂木間に嵌め込まれるので、垂木が断熱材から押圧された状態となり、屋根面の鉛直荷重時に垂木が面外座屈してしまうことを防止できる。よって、面外座屈防止のために断面積の大きい垂木を用いずに済むので、コストが低廉となる。
【0017】
また、請求項2に記載の屋根下地用断熱パネルによれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、断熱材の上面に遮熱塗料を塗布したので、野地板からの輻射熱の影響を低減でき、断熱の効果が高い。
【0018】
また、請求項3に記載の屋根下地用断熱パネルによれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、垂木の側面を下方から上方に向けて狭めた上向き傾斜面とするとともに、垂木に嵌め込まれる断熱材の側面を上方から下方に向けて狭めた下向き傾斜面とし、垂木の上向き傾斜面に断熱材の下向き傾斜面を相対向させるように、断熱材を複数の垂木間に落とし込んで嵌め込むので、垂木の上向き傾斜面と断熱材の下向き傾斜面とが面接触し、止め金具等を用いなくても断熱材が複数の垂木間から落下しない。
すなわち、単に断熱材を垂木間に落とし込むだけでよいので、止め金具等を用いない分、工数及びコストを抑えることができる。
【0019】
また、請求項4に記載の屋根下地用断熱パネルによれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加え、断熱材の下面に、垂木の延びる方向に平行なスリットを設けたので、加工の誤差により断熱材が所定の大きさよりも大きくなってしまった場合や、垂木が変形してしまった場合でも、断熱材を垂木間に嵌め込んだ際にその加工誤差等をスリットが吸収することができる。よって、断熱材の加工誤差や垂木の変形があってもそれらを廃棄せずに済むので、コストを抑えることができる。
【0020】
また、請求項5に記載の屋根下地用断熱パネルによれば、請求項1乃至4に記載の発明の作用効果に加え、垂木と断熱材との境目を覆うように、垂木の側面から断熱材の上面にかけて気密テープを貼着したので、垂木と断熱材との境目から熱が漏れ難く、さらに断熱効果が高い。
【0021】
また、請求項6に記載の屋根下地用断熱パネルの施工方法によれば、予め一体化されてなるユニット製品を、施工現場において、横架材に直交するように、少なくとも2つの横架材上に架け渡して取付けるので、断熱処理が施された屋根の下地を短時間で施工することができ、屋根に断熱処理を行う場合であっても工数増加を抑えることができる。
【0022】
なお、本発明の屋根下地用断熱パネル及び屋根下地用断熱パネルの施工方法のように、垂木と断熱材と野地板が予め一体化されてなるユニット製品とした点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る屋根下地用断熱パネルを示す平面図である。
【図2】図1に示す屋根下地用断熱パネルのA−A線拡大断面図である。
【図3】図1に示す屋根下地用断熱パネルの施工方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の他の屋根下地用断熱パネルの、図1におけるA−A線拡大断面図である。
【図5】屋根の下地を示す斜視図である。
【図6】屋根の下地内の排気の状態を示す拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態に係る屋根下地用断熱パネル10を説明する。
この屋根下地用断熱パネル10は、棟木101、母屋102、軒桁103等の複数の横架材100に支持される住宅用の屋根下地材であって、工場において予め一体化されてなるユニット製品である。そして、垂木11と、断熱材12と、枠材15と、野地板13と、を備える。
なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
【0025】
垂木11は、図1に示すように、左右方向に互いに所定間隔を開けて、水平で同じ高さに複数(ここでは5つ)並設され、前後方向に延びている。前後方向の長さは、図3に示す棟木101と軒桁103間の長さよりも長い。
また、図2に示すように、断面の左右方向の幅を下方から上方に向けて狭めて、垂木11の側面を上向き傾斜面11aとした。
ただし、屋根下地用断熱パネル10としたときに左端に位置する垂木11の左側面、及び屋根下地用断熱パネル10としたときに右端に位置する垂木11の右側面は、鉛直になっている。これは、屋根下地用断熱パネル10を施工したときに、左右に隣接する屋根下地用断熱パネル10間に隙間が生じないようにするためである。
【0026】
断熱材12は、板状の、例えば硬質ウレタンであって、高さ(厚さ)は垂木11の高さの7割程度である。
断熱材12の前後方向の長さは、垂木11の前後方向の長さと略等しいが、例えば垂木11の長さの1/4のものを4つ前後に並べて用いてもよい。
また、図2に示すように、断面の左右方向の幅を上方から下方に向けて狭めて、断熱材12の側面を下向き傾斜面12aとした。
断熱材12の下面には、垂木11の延びる前後方向に略平行なスリット12bを設けた。このスリット12bは断熱材12の長さ分、前後方向に延びている。また、スリット12bの深さは断熱材12の高さの略半分である。
【0027】
そして、複数の垂木11のうち隣接する垂木11間の上部に空隙Sを形成するように、断熱材12は隣接する垂木11間の下部に垂木11と密着した状態で落とし込んで嵌め込まれている。
このとき、垂木11の上向き傾斜面11aに断熱材12の下向き傾斜面12aが相対向する。また、垂木11の下面と断熱材12の下面は面一となっている。
ここで、断熱材12の左右の幅を隣接する垂木11間の距離よりやや広くしておき、垂木11間に断熱材12を嵌め込む際に圧入するようにしてもよいし、断熱材12の左右の幅を隣接する垂木11間の距離と等しくしておき、断熱材12の自重で垂木11の下面と断熱材12の下面とが面一になるようにしてもよい。
また、断熱材12の上面には遮熱塗料(図示しない)が塗布されている。
さらに、垂木11と断熱材12との境目を覆うように、垂木11の側面から断熱材12の上面にかけて気密テープ14が貼着されている。
【0028】
枠材15は、隣接する垂木11間の前端及び後端に、左右に延びるように設けられている。枠材15の高さは断熱材12の高さと略等しく、枠材15の下面と断熱材12の下面とは面一である。
すなわち、断熱材12は垂木11と枠材15によって四方を囲われている。
また、枠材15と断熱材12との境目を覆うように、枠材15の上面から断熱材12の上面にかけても気密テープ14を貼着した。
【0029】
野地板13は、5つの垂木11に上載された一枚物の板である。
野地板13の左右の幅は、左端の垂木11の左側面と右端の垂木11の右側面との距離に略等しいが、図2の二点鎖線で示すように、左端の垂木11の左半分に対して、その左側に隣接する屋根下地用断熱パネル10における野地板13の右端を乗せ架けることができるように、野地板13を垂木11や断熱材12に対して、垂木11の幅の半分だけ右側にずれた状態で上載し、釘等で垂木11に固定している。
【0030】
このように工場において一体化された屋根下地用断熱パネル10は、施工現場において、棟木101、母屋102、軒桁103等の横架材100上に一体化された状態のまま取付け可能になっている。
すなわち、ユニット製品である屋根下地用断熱パネル10が工場から施工現場まで運搬されると、図3に示すように、施工現場において、屋根下地用断熱パネル10が棟木101、母屋102、及び軒桁103に直交するように、棟木101から軒桁103まで架け渡して取付けられる。
本実施形態においては、棟木101から軒桁103まで架け渡すことができる長さの屋根下地用断熱パネル10を用いたが、棟木101と母屋102間、隣接する母屋102間、母屋102と軒桁103間等、少なくとも2つの横架材100上に架け渡せればよい。
【0031】
以上のように構成及び施工される屋根下地用断熱パネル10によれば、垂木11と、隣接する垂木11間に嵌め込まれた断熱材12と、複数の垂木11に上載された野地板13が、工場において予め一体化されてなるユニット製品であり、施工現場において、横架材100上に一体化された状態のまま取付け可能にしたので、屋根に断熱処理を行う場合であっても施工現場での工数を抑えることができる。
これは、工数の多く掛かる場所が工場であるか施工現場であるかが変わっただけではなく、工場及び施工現場の全体の工数を抑えることができるということである。つまり、工場のほうが施工現場よりも足場がよく、また専用の加工処理装置を使用できるので、施工現場で屋根の下地を施工するよりも工場で屋根下地用断熱パネル10を製造するほうが短時間で済み、工数増加を抑えることができる。このように工数を抑えることにより、コストも抑えることができる。
さらには、足場がよく、また専用の加工処理装置を使用すると正確に作業可能であるので、垂木11に対する断熱材12の位置決め等の、屋根下地用断熱パネル10の製造の精度も向上する。
また、断熱材12は垂木11と密着した状態で隣接する垂木11間に嵌め込まれるので、垂木11が断熱材12から押圧された状態となり、屋根の鉛直荷重時に垂木11が面外座屈してしまうことを防止できる。よって、面外座屈防止のために断面積の大きい垂木11を用いずに済むので、コストが低廉となる。
【0032】
また、断熱材12の上面に遮熱塗料を塗布したので、野地板13からの輻射熱の影響を低減でき、断熱の効果が高い。
また、垂木11の側面を下方から上方に向けて狭めた上向き傾斜面11aとするとともに、垂木11に嵌め込まれる断熱材12の側面を上方から下方に向けて狭めた下向き傾斜面12aとし、垂木11の上向き傾斜面11aに断熱材12の下向き傾斜面12aを相対向させるように、断熱材12を複数の垂木11間に落とし込んで嵌め込むので、垂木11の上向き傾斜面11aと断熱材12の下向き傾斜面12aとが面接触し、止め金具等を用いなくても断熱材12が複数の垂木11間から落下しない。
すなわち、単に断熱材12を垂木11間に落とし込むだけでよいので、止め金具等を用いない分、工数及びコストを抑えることができる。
【0033】
さらに、断熱材12の下面に、垂木11の延びる方向に平行なスリット12bを設けたので、加工の誤差により断熱材12が所定の大きさよりも大きくなってしまった場合や、垂木11が変形してしまった場合でも、断熱材12を垂木11間に嵌め込んだ際にその加工誤差等をスリット12bが吸収することができる。よって、断熱材12の加工誤差や垂木11の変形があってもそれらを廃棄せずに済むので、コストを抑えることができる。
【0034】
また、垂木11と断熱材12との境目を覆うように、垂木11の側面から断熱材12の上面にかけて気密テープ14を貼着したので、垂木11と断熱材12との境目から居室側に熱が漏れ難く、さらに断熱効果が高い。
【0035】
もちろん、断熱材12、野地板13、及び隣接する垂木11で囲まれた空隙Sが形成されているので、図6に示すように、加熱されて密度が小さくなった空隙S内の空気が、棟木101の上方に設けられた排気口200から排気され、断熱の効果が高い。
【0036】
なお、本実施形態において、垂木11の側面を下方から上方に向けて狭めた上向き傾斜面11aとするとともに、断熱材12の側面を上方から下方に向けて狭めた下向き傾斜面12aとしたが、これに限られるものではなく、図4に示すように、垂木11及び断熱材12の側面を鉛直にしてもよい。
【0037】
また、断熱材12の上面に遮熱塗料を塗布したとしたが、塗布しなくてもよい。
さらに、断熱材12の下面に、垂木11の延びる方向に略平行なスリット12bを設けたが、これに限られるものではなく、スリット12bを設けなくてもよい。
【0038】
また、垂木11と断熱材12との境目を覆うように、垂木11の側面から断熱材12の上面にかけて気密テープ14を貼着したが、これに限られるものではなく、気密テープ14を貼着しなくてもよい。
【符号の説明】
【0039】
10 屋根下地用断熱パネル(ユニット製品)
11 垂木
11a 上向き傾斜面
12 断熱材
12a 下向き傾斜面
12b スリット
13 野地板
14 気密テープ
15 枠材
100 横架材
101 棟木
102 母屋
103 軒桁
200 排気口
S 空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棟木、母屋、軒桁等の複数の横架材に支持される住宅用の屋根下地材であって、
左右方向に互いに所定間隔を開けて並設された、水平で同じ高さに延びる複数の垂木と、
前記複数の垂木のうち隣接する垂木間の上部に空隙を形成するように、前記隣接する垂木間の下部に前記垂木と密着した状態で嵌め込まれた断熱材と、
前記複数の垂木に上載された野地板が、予め一体化されてなるユニット製品であり、
施工現場において、前記横架材上に一体化された状態のまま取付け可能にしたことを特徴とする屋根下地用断熱パネル。
【請求項2】
前記断熱材の上面に遮熱塗料を塗布したことを特徴とする請求項1に記載の屋根下地用断熱パネル。
【請求項3】
前記垂木の側面を下方から上方に向けて狭めた上向き傾斜面とするとともに、
前記垂木に嵌め込まれる前記断熱材の側面を上方から下方に向けて狭めた下向き傾斜面とし、
前記垂木の上向き傾斜面に前記断熱材の下向き傾斜面を相対向させるように、前記断熱材を前記複数の垂木間に落とし込んで嵌め込むことを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根下地用断熱パネル。
【請求項4】
前記断熱材の下面に、前記垂木の延びる方向に略平行なスリットを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の屋根下地用断熱パネル。
【請求項5】
前記垂木と前記断熱材との境目を覆うように、前記垂木の側面から前記断熱材の上面にかけて気密テープを貼着したことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の屋根下地用断熱パネル。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の屋根下地用断熱パネルを住宅用の屋根に施工する方法であって、
前記予め一体化されてなるユニット製品を、施工現場において、前記横架材に直交するように、少なくとも2つの横架材上に架け渡して取付けることを特徴とする屋根下地用断熱パネルの施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−241416(P2012−241416A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112545(P2011−112545)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(511122466)有限会社ルーラ空間工房 (2)
【出願人】(511122477)西部ガイナ販売株式会社 (2)
【Fターム(参考)】