説明

工具送り装置

【課題】ラックやスライドブロックが、固定モードにおける誤操作により破損するおそれを軽減する工具送り装置を提供する。
【解決手段】噛合形状部材が設けられたガイド支柱と、工具が取り付けられるスライドブロック13と、噛合形状部材と噛み合う被噛合形状部材を有しかつスライドブロック13をガイド支柱に沿って移動させうる駆動ユニットと、スライドブロック13をガイド支柱に固定させる固定機構20とを備える工具送り装置において、予め設定された力を上回る力が加えられると、固定機構20を介してガイド支柱に固定されたスライドブロック13を、ガイド支柱への固定から解放させうる固定解除セクション30を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の特徴を有する工具送り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
床、壁および天井に穿孔、特にコア穿孔を行う際には、しばしば、スタンド式の工具送りシステムが用いられる。穿孔用電動工具、特にコア穿孔機は非常に重いため、作業員が工具を送るために必要な力を手で加えられるのは、短時間に止まるからである。スタンド式の工具送りシステムは、工具送り装置(工具を送るためのスタンド装置)、およびこれに据え付ける工具からなる。以下では、電動ドリル、電動ノコギリ、その他各種の電動工具を、総括して「工具」と呼ぶ。
【0003】
コア穿孔機を昇降させる(上下に送る)ドリルスタンド装置は、特許文献1により公知となっている。このドリルスタンド装置は、ガイド支柱、コア穿孔機を据え付けるためのスライドブロック、および駆動ユニットからなる。コア穿孔機は、ガイドレ支柱に装着されたスライドブロックに据え付けられ、駆動ユニットの作動により、ガイド支柱に沿って上下に送ることができる。駆動ユニットは、手回し車と、手回し車の回転運動をスライドブロックに伝える伝動部とからなる。このドリルスタンド装置は、この外、ラッチ式の固定機構を備えており、スライドブロックは、この固定機構を介して、ガイド支柱に対して固定させることができる。すなわち、ガイド支柱は、ラックの形状をなす噛合形状部材を備えており、この噛合形状部材は、スライドブロックに設けられている噛合要素と噛み合うことができる。固定機構は、スライドブロックの噛合要素がガイド支柱の噛合形状部材に噛合される固定モードと、噛合されない可動モードとの間で切り替えることができる。
【0004】
しかし、上記のようなドリルスタンド装置においては、ガイド支柱および/またはスライドブロックが、固定モード時の誤った操作により破損するおそれがある。すなわち、固定モード時に手回し車が回転すると、てこの原理に基づいて、固定機構に大きな力が働き、この大きな力により、ガイド支柱のラックやスライドブロックが破損するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ国実用新案登録第9319008号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
公知の工具送り装置は、上記の欠点に関して、改善することが望まれている。本発明は、上記の欠点をもつ公知の工具送り装置を改善し、ラックやスライドブロックが、固定モードにおける誤操作により破損するおそれを軽減することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題は、冒頭に述べた、本発明に係る、請求項1に記載の特徴をもつ工具送り装置により解決される。また、本発明の好ましい態様は、従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明においては、固定機構に固定解除セクションを設ける。この固定解除セクションは、所定の力を上回る力が加わると、固定機構を介してガイド支柱に固定されているスライドブロックを、ガイド支柱への固定から解放しうるようになっている。固定解除セクションが、ガイド支柱とスライドブロックを固定状態から互いに解放するということは、固定モードにおける誤操作によって、ラックやスライドブロックが破損するおそれが軽減されることを意味する。なお、スライドブロックをガイド支柱に対する固定から解放させる力の境界値は、一方でラックやスライドブロックの破損を回避し、他方で固定モードの解除が誤操作の場合にのみ可能となるように設定する。
【0009】
本発明の好ましい態様によれば、固定機構は、ガイド支柱の噛合形状部材と噛合しうる噛合要素、およびこの噛合要素と関連づけられた切替アセンブリからなる。噛合要素は、切替アセンブリを介して、噛合形状部材に噛合しない可動モードと、噛合形状部材と噛合する固定モードの間で、切り替わることができる。
【0010】
また、本発明の他の好ましい態様によれば、切替アセンブリは、ノブおよびカップリング部を備える。カップリング部は、第1のカップリング要素および第2のカップリング要素からなり、第1のカップリング要素はノブと、第2のカップリング要素は噛合要素と、それぞれ連結されている。一方、前記固定解除セクションは、第1のカップリング要素と第2のカップリング要素の間に配置される。
【0011】
本発明の好ましい態様によれば、前記固定解除セクションは、第1および第2のばねからなり、前記第1および第2のカップリング要素は、U字形の枠体である。したがって、第1および第2のカップリング要素からなるカップリング部は、スライドブロックの外側に設けることができる。
【0012】
本発明のさらに他の好ましい態様によれば、前記第1および第2のカップリング要素は、前記第1および第2のばねの動きを案内するガイド板を有する。このガイド板は、ばねの動きを、噛合要素が噛合形状部材に対して移動する方向に限定する役割を果たす。
【0013】
前記第1および第2のカップリング要素は、プレス加工や板金折り曲げ加工によって形成するのが好ましい。こうすると、これらのカップリング要素は、前記ガイド板、および前記ばねの端に当接する当接板を含めて、容易に一体的に形成することができるからである。前記噛合要素は、プレス加工により、噛合形状部材と噛合する複数のスロットとして形成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る工具送り装置のスライドブロックに据え付けられ、駆動ユニットの作動によりガイド支柱に沿って移動可能なコア穿孔機を備えたスタンド式工具送りシステムの側面図である。
【図2】本発明に係る工具送り装置において、スライドブロックをガイド支柱に固定させる、カップリング部を備えた固定機構の斜視図である。
【図3】図2に示すカップリング部の分解図である。
【図4A】可動モードにある固定機構を示す平面図である。
【図4B】固定モードにある固定機構を示す平面図である。
【図4C】固定解除モードにある固定機構を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面は、実施形態に示す装置等を必ずしも等縮尺で描いたものではない。むしろ説明に役立つよう、模式的に、および/または変形させて描いたところもある。さらに、図面から直ちに認識しうる事項は、現時点での技術水準に鑑み省略してある。したがって、実施形態に示す装置等の形状や内部構成の詳細については、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、多様な設計変更や変形例が可能であることに留意すべきである。明細書、図面および特許請求の範囲に開示された本発明の発明特定事項は、単独でも、任意の組み合わせによっても、本発明をさらに発展させる上で重要である。また、明細書、図面および/または特許請求の範囲に開示された発明特定事項の少なくとも2つを組み合わせたものは、本発明の技術的範囲に包含される。本発明の技術的思想は、以下に説明する好ましい実施形態の形状や内部構成の詳細に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に照らして判断されるべきである。境界領域が与えられた場合には、その領域に入る値は、特許請求の範囲に包含される。理解の容易のため、以下では、同一又は類似の機能を営む要素については、同一の符号を用いている。
【0016】
図1は、本発明に係る工具送り装置(ドリルスタンド)3に取り付けられた工具2を備えるスタンドタイプの工具送りシステム1の側面を示す模式図である。ここで、工具2は、実際にはコア穿孔機であり、ハウジング4内に収納されたモータユニット5を含んでいる。モータユニット5は、ドリル6を回転軸7の回りに回転させる。
【0017】
床材8上に設置されたドリルスタンド3は、ベースプレート9およびガイド支柱11を備えている。ベースプレート9は、固定ボルト10を介して、床材8に固定されている。一方、ガイド支柱11は、連結具12を介してベースプレート9に連結されている。コア穿孔機2は、ドリルスタンド3の一部をなすスライドブロック13上に据え付けられており、駆動ユニット14を作動させると、ガイド支柱11に沿って、矢印15で示す方向へ送られる。
【0018】
駆動ユニット14は、回転可能なハンドルとして構成された駆動機構16と、ハンドル16の回転運動をスライドブロック13へ伝達する伝動機構17とを備えている。ハンドル16の回転運動は、ピニオンとラックを介して、ガイド支柱11に沿って動くスライドブロック13の直進運動に変換される。ガイド支柱11は、ラックを構成する噛合形状部材(Kontureinrichtung)18を備えている。噛合形状部材18は、伝動機構17の要素であるピニオンを構成する被噛合形状部材(Gegenkontureinrichtung)19と噛み合う。
【0019】
噛合形状部材18と被噛合形状部材19については、駆動機構16に対する位置関係を事前に調整する必要がある。スライドブロック13は、手動またはモータで回転力または並進力を与えることにより送られる。並進力によりスライドブロックを送るには、例えばピニオンを2つ用いて力を伝達すればよい。
【0020】
コア穿孔機2が意図しない動きをしないよう、安全上の理由から、作業休止中のスライドブロック13は、ガイド支柱11に固定させる。図2は、スライドブロック13をガイド支柱11に固定するための固定機構20を示す。スライドブロック13は、この固定機構20を介して、駆動ユニット14の作動によりガイド支柱11に沿って送ることが可能となる可動モードから、ガイド支柱11に固定される固定モードへ切り替わる。
【0021】
固定機構20は、固定モード時にガイド支柱11の噛合形状部材18に噛合する噛合要素21、およびこの噛合要素21と連結された切替アセンブリ22を備えている。噛合要素21は、切替アセンブリ22を介して、可動モード(噛合要素21がガイド支柱11の噛合形状部材に噛合していない状態)と固定モード(噛合要素21がガイド支柱11の噛合形状部材に噛合している状態)の間で切り替わることができる。切替アセンブリ22は、ノブ23、運動変換部26およびカップリング部27を備えている。ノブ23は、シャフト24に対して回転できないように固定されており、シャフト24の回転軸25の回りに、第1の位置と第2の位置との間で回転することができる。運動変換部26は、ノブ23の回転運動を並進運動に変換する。また、カップリング部27は、噛合要素21および運動変換部26に連結されており、運動変換部26で得られた並進運動を噛合要素21に伝達する。ここで、シャフト24は、回転軸25の回りに回転可能ではあるが、スライドブロック13に対して、回転軸25の軸線方向には相対的に変位しないよう取り付けられている。
【0022】
カップリング部27は、運動変換部26と連結されている第1のカップリング要素28、および噛合要素21と連結されている第2のカップリング要素29からなっている。第1および第2のカップリング要素28,29の間には、固定解除セクション30が位置している。予め設定されている力を超える力が加わると、ガイド支柱11に固定されていたスライドブロック13は、固定解除セクション30を介して、その固定から解放される。一方、スライドブロック13は、可動モードと固定モードとの切り替えに際して、カップリング部27を案内するガイド部31,32を有している。
【0023】
図3は、第1のカップリング要素28、第2のカップリング要素29および固定解除セクション30を有するカップリング部27を示す分解図である。
【0024】
第1のカップリング要素28は、平面視U字形をなす枠体であり、第1および第2のシャンク35,36、ならびにこれらシャンク35,36の第1の端部と接合した中央ディヴィジョン37からなっている。各シャンク35,36の第2の端部は、それぞれ、第1および第2の当接板38,39と接合している。第1のカップリング要素28は、中央ディヴィジョン37を介して、運動変換部26と連結している。
【0025】
第2のカップリング要素29も平面視U字形をなす枠体であり、第1および第2のシャンク40,41、中央ディヴィジョン42,ならびに第1および第2の当接板43,44からなっている。噛合要素21は、第2のカップリング要素29の中央ディヴィジョン42に設けられた複数のスロットである。第1および第2のカップリング要素28,29は、板金折り曲げ加工により、噛合要素21は、プレス加工により、それぞれ形成することができる。
【0026】
第1のカップリング要素28のシャンク35および第2のカップリング要素29のシャンク40の間に、ならびに第1のカップリング要素28のシャンク36および第2のカップリング要素29のシャンク41の間には、それぞれ、固定解除セクション30を構成する第1および第2のばね45,46が配置される。すなわち、第1のばね45の第1の端部47は、第1のカップリング要素28における第1の当接板38に、第2の端部48は、第2のカップリング要素29における第1の当接板43に、それぞれ当接する。他方、第2のばね46の第1の端部49は、第1のカップリング要素28における第2の当接板39に、第2の端部50は、第2のカップリング要素29における第2の当接板44に、それぞれ当接する。
【0027】
第2のカップリング要素29は、第1および第2のばね45,46の伸縮時の変形を抑制するガイド板51,52を有している。これらのガイド板51,52は、板金折り曲げ加工により一体的に形成される。別の態様として、これらのガイド板は、第2のカップリング要素29と第1のカップリング要素28との両方に設けてもよく、また、第2のカップリング要素29に代えて第1のカップリング要素28に設けることもできる。
【0028】
図4Aは、可動モードにある固定機構20の平面図である。可動モードにおいては、ガイド支柱11の噛合形状部材18と噛合要素21とは、噛合しておらず、スライドブロック13は、駆動ユニット14を介して、ガイド支柱11に沿って移動可能な状態にある。
【0029】
運動変換部26は、第1のすべり要素55と第2のすべり要素56からなる回転すべり隆起構造体(Drehklissensteuerung)である。運動変換部26は、可動モード時には、第1および第2のすべり要素55,56の回転軸方向の離隔距離が最小となり、他方、固定モード時には、この離隔距離が最大となるように構成されている。
【0030】
第1のすべり要素55は、第1のカップリング要素28に連結されている。他方、第2のすべり要素56は、シャフト24およびノブ23に回転できないように固定されており、ノブ23の回転に伴って、可動モードに対応する第1の位置と固定モードに対応する第2の位置の間で変位する。可動モードにおいては、第1および第2のすべり要素55,56の回転軸方向の離隔距離は最小である。ノブ23を矢印57の方向に回転させると、第2のすべり要素56は、第1のすべり要素55に対して変位する。
【0031】
可動モードにおいては、第2のカップリング要素29における第1および第2の当接板43,44は、第1のカップリング要素28の中央ディヴィジョン37に当接している。第1のばね45は、2つのカップリング要素28,29の各第1の当接板38,43間に収められており、他方、第2のばね46は、各第2の当接板39,44間に収められている。
【0032】
図4Bは、固定機構20が固定モードにある状態を示す平面図である。噛合要素21は、固定モードにおいては、ガイド支柱11の噛合形状部材18に噛合し、スライドブロック13をガイド支柱11へ固定させる。
【0033】
ノブ23が回転すると、第2のすべり要素56が、剛体であるシャフト24とともに回転するため、第1のすべり要素55は矢印58(図4A参照)の方向に移動する。第1のすべり要素55は第1のカップリング要素28と連結されているため、第1のすべり要素55の移動は、第1のカップリング要素28に伝わる。他方、第2のカップリング要素29は、第1および第2の当接板43,44を介して第1のカップリング要素28に当接した状態を保ち、第1のカップリング要素28とともに、矢印58の方向へ移動する。この移動の終点において、噛合要素21は、ガイド支柱11の噛合形状部材18に噛合し、スライドブロック13をガイド支柱に固定させる。
【0034】
図4Cは、固定解除モード時の固定機構20を示す平面図である。スライドブロック13が固定されている固定モードで、ハンドル16を動かすと、てこの原理によって、固定機構20に大きな力が働く。しかし、第1および第2のばね45,46からなる固定解除セクション30は、ガイド支柱11の噛合形状部材18が折れたり、スライドブロック13が破損したりするのを防止することができる。
【0035】
ハンドル16を動かすと、ピニオン19を介してスライドブロック13を、支柱11に沿って移動させる力が作用し、この力は、スライドブロック13のガイド部31、32を介して、固定機構20をガイド支柱11に沿って移動させる力となって働くが、この力は、さらに、噛合要素21と噛合形状部材18が当接する傾斜面を介して、噛合要素21が、第2のカップリング要素29を噛合形状部材18から離れる方向に移動させる力に変換される。そして、この固定機構20に作用する力が、第1および第2のばね45,46の伸縮方向における付勢力を下回っている限り、第2のカップリング要素29は、第1および第2の当接板43,44を介して、第1のカップリング要素28に当接し続ける。他方、前述の力が、第1および第2のばね45,46の伸縮方向の付勢力を上回る場合には、第2のカップリング要素29は、噛合要素21および噛合形状部材18の相互の幾何形状に従って、第1のカップリング要素28から離間する方向に移動する。この結果、ガイド支柱11の噛合形状部材18および噛合要素21の噛合状態が解除され、スライドブロック13はガイド支柱11への固定から解放される。
【0036】
ハンドル16を回転させている限り、噛合要素21は、噛合形状部材18の歯形に沿って移動し続ける。すなわち、固定モードと固定解除モードが交互に繰り返される。他方、ハンドル16を動かさない限り、固定機構20は、固定モードに留まる。第1および第2のばね45,46の引張力の大きさ(伸縮方向の付勢力)は、固定モードにあるスライドブロック13が、コア穿孔機2の重さで動くことがないよう、すなわちハンドル16によってしか動かすことができないように設定する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
噛合形状部材(18)が設けられたガイド支柱(11)と、工具(2)が取り付けられるスライドブロック(13)と、前記噛合形状部材(18)と噛み合う被噛合形状部材を有し、前記スライドブロック(13)を前記ガイド支柱(11)に沿って移動させうる駆動ユニット(14)と、スライドブロック(13)をガイド支柱(11)に固定させうる固定機構(20)とを備える工具(2)の送り装置(3)において、
予め設定された力を上回る力が加えられると、固定機構(20)を介してガイド支柱(11)に噛合されたスライドブロック(13)を、ガイド支柱(11)への固定から解放させうる固定解除セクション(30)を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記固定機構(20)は、前記噛合形状部材(18)と噛合しうる噛合要素(21)、およびこの噛合要素(21)と関連づけられた切替アセンブリ(22)を有し、前記噛合要素(21)は、切替アセンブリ(22)を介して、噛合要素(21)と噛合形状部材(18)とが噛合しない可動モードと、噛合要素(21)と噛合形状部材(18)とが噛合する固定モードとの間で切り替わることができるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記切替アセンブリ(22)は、ノブ(23)と、このノブ(23)と連結された第1のカップリング要素(28)および前記噛合要素(21)を有する第2のカップリング要素(29)を備えるカップリング部(27)とを具備し、前記固定解除セクション(30)は、前記第1および第2のカップリング要素(28,29)の間に位置していることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記固定解除セクション(30)は、第1および第2のばね(45,46)を備え、前記第1および第2のカップリング要素(28,29)は、ともにU字形であることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1および/または第2のカップリング要素(28,29)は、前記第1および第2のばね(45,46)を案内するガイド板(51,52)を備えていることを特徴とする請求項3または4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1および第2のカップリング要素(28,29)は、ともに、プレートのプレス加工および折り曲げ加工により一体的に形成されることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【公開番号】特開2012−76217(P2012−76217A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187485(P2011−187485)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(591010170)ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト (339)
【住所又は居所原語表記】Feldkircherstrasse 100, 9494 Schaan, LIECHTENSTEIN
【Fターム(参考)】