説明

巻取りステント保持シースを有するステント送達装置

径方向に縮小された送達構成から径方向に拡張された配置構成へと拡張可能なステント装置(3)を送達するための送達装置(1)。保持シース(4)が、ステント装置を送達構成に維持するために、ステント装置を覆って配置される。保持シースがそれ自体の上に折り返されて、保持シースの径方向内側シース(7)、保持シースの径方向外側シース(8)、およびそれらの間の折曲部分(9)をもたらすような巻き取るやり方で、保持シースを後退させるために引っ張るための引張り線(13)が設けられる。引張り線は、ステント装置を配置構成へと拡張するために解放するために、保持シースをステント装置上から後退させるように、外側シースを内側シース上で動かし、したがって折曲部分をステント装置に対して軸方向に動かすように、それを引っ張ることにより動かすことができる。引張り線は、ステント装置に沿って軸方向に延び、かつ、保持シースの後退前構成において、実質的にステント装置にて、またはその軸方向端部を超えたところで、保持シースに接合される。保持シースは、少なくとも、保持シースをステント装置の上から後退させる際の折曲部分の移動経路に沿って、冷間引抜プラスチックで製作される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステント装置を治療部位へと送達するための装置に関する。この装置は、ステント装置を径方向に縮小された送達構成に維持するための、保持シースを備える。治療部位では、身体の管腔を開きかつ支持するための配置構成へとステントが径方向に拡張することができるように、保持シースは後退させられる。本発明は、より詳細には、巻取り保持シースを有する送達装置に関し、巻取り保持シースは、保持シースを後退させてステント装置の拡張を可能にするために、ステント装置上で巻き戻る。保持シースに連結され、保持シースを後退させるように動かすことができる、引張り部材が設けられる。
【背景技術】
【0002】
ステント装置は、当業界の技術者には知られている。ステント装置は、様々な身体の管腔を開いて保持するために使用される。本発明は特に、静脈壁または動脈壁を支持するためのステント装置に関する。ステント装置は、配置構成へと自己拡張することができ、または、ステント装置の内腔内でバルーンを膨張させることなどにより強制的に拡張させることができる。自己拡張ステント装置は、形状記憶材料で製作することができる。適当な形状記憶材料の1つの例は、ニチノールとして知られる形状記憶ニッケルチタン合金である。
【0003】
ステント装置は、多数の形態で提供することができる。そのうちの1つの例は、離間されたジグザグストラットのリングの骨組を有する。これらのリングは、共通の軸上に中心を有する。リングは、いくつかのコネクタストラットによって、隣接するリングに連結させられる。ステントグラフトが製作される場合、骨組は、液体不透過性材料によって被覆される。被覆は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)とすることができる。むき出しのステントが製作される場合、骨組は、被覆されないままとなる。
【0004】
一般に、ステント装置は、送達装置の遠位端にて送達構成内の内部管状部材上に圧着される。保持シースは、ステント装置を径方向に縮小された送達構成に維持するように、ステント装置を覆って共軸で配置される。保持シースを後退させ、したがってステント装置を自由に配置構成に拡張させるための、なんらかの種類の引張り部材が設けられる。引張り部材は、保持シースの後退に影響を与えるために医療専門家が操作するために、送達装置の近位端にて、ハンドルを備える場合はおそらく送達装置のハンドルにて設けられる、作動機構と関連付けられる。以下で説明するような「巻き取る」やり方で後退させられる類の、保持シースがある。本発明は、この種類の保持シース後退機構に関する。
【0005】
巻取り保持シースを有する送達装置は、従来技術で知られている。例示的な先行開示を、以下の特許公報に見出すことができる。国際特許WO2007/103666号、国際特許WO02/38084号、国際特許WO2004/066809号、国際特許WO03/002034号、国際特許WO86/03398号、国際特許WO94/15549号、国際特許WO96/32078号、国際特許WO2006/020028号、および国際特許WO2006/096229号。
【0006】
これらの従来技術の開示において、保持シースは、ステント装置を覆って配置されステント装置に軸方向に沿って延びる内側シースおよび外側シースをもたらすように、それ自体の上へと折り返される。内側シースと外側シースとの間に、折曲部分が形成される。内側シースは、ステント装置の近位の位置にて、内部部材に取り付けられる。外側シースは、引張り部材に取り付けられる。引張り部材が引っ張られ、軸方向に動かされるとき、外側シースはそれと一緒に動いて、折曲部分、も動かし、または「巻き取る」。折曲部分がステント装置に対して動くとき、ステント装置は、保持シースから徐々に露出させられて、配置構成へと自由に拡張する。
【0007】
保持シースを後退させるための巻取り機構は、多くの方法において有利である。保持シースをステント装置上で摺動させることにより、保持シースの引抜きに比べて、低減された引張り力による後退がもたらされる。このことは、靴下をつま先から滑らせて脱ごうとすることに比べて、靴下を巻き取って脱ぐことが簡単であることに例えることにより想像することができる。すなわち、シースの後退中に軸方向の過剰な力がステント装置にかかることに関連する問題は、あまり問題とならない。さらにこれは、シースを切り開き、拡張されたステント装置と身体の管腔の内側シースとの間にはさまれたままにする機構とは反対に、保持シースを身体から取り出す後退方法である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の1つの目的は、信頼性が高く、予測可能な、引張り力が小さいやり方で巻かれる巻取り保持シースを有する、送達装置を提供することである。本発明のさらなる目標は、ステント装置および保持シースが位置する領域内で低減されたプロファイルを有する、そのような巻取り保持シースを有する送達装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様において、本発明は、送達装置を提供し、この送達装置は、
径方向に縮小された送達構成から径方向に拡張された配置構成へと拡張可能なステント装置と、
ステント装置を送達構成に維持するために、ステント装置を覆って配置される保持シースと、
保持シースがそれ自体の上に折り返されて、保持シースの径方向内側シース、保持シースの径方向外側シース、およびそれらの間の折曲部分をもたらすような巻き取るやり方で、保持シースを後退させるために引っ張るための引張り部材とを備え、引張り部材は、ステント装置を配置構成から拡張するために解放するために、保持シースをステント装置上から後退させるように、外側シースを内側シース上に動かし、したがって折曲部分をステント装置に対して軸方向に動かすように、それを引っ張ることにより動かすことができ、
保持シースが、少なくとも、保持シースをステント装置の上から後退させる際の折曲部分の移動経路に沿って、冷間引抜プラスチックで製作されることを特徴とする。
【0010】
冷間引抜プラスチックの保持シースを製作することは、折曲部分の通過、したがって保持シースの後退を容易にすることが、本発明者らにより見出されている。さらに、冷間引抜プラスチックは、薄いが十分に強く、ステント装置および保持シースが位置する送達装置の領域のプロファイルを低減することを可能にする。
【0011】
冷間引抜プラスチックシースは、軸方向に著しく引き延ばされた(たとえば100〜500%引き延ばされた)プラスチック管であるが、引き延ばし中は、プラスチックのガラス転移温度より低い温度に(またはそれが2つ以上有する場合その最低ガラス転移温度に)維持される。プラスチックシースの壁部は、プラスチックの分子が実質的に一軸に整列させられたままで、厚さが低減される。冷間引抜材料は、増大した引張り強さおよび剛性を示す。保持シースの巻取りがそのように簡単になる理由の1つは、この分子の整列に関すると考えられる。引張り強さが増大することにより、より薄い層が満足なステント装置保持を行うことが可能になる。
【0012】
第2の態様において、本発明は、送達装置を提供し、この送達装置は、
径方向に縮小された送達構成から径方向に拡張された配置構成へと拡張可能なステント装置と、
ステント装置を送達構成に維持するために、ステント装置を覆って配置される保持シースと、
保持シースがそれ自体の上に折り返されて、保持シースの径方向内側シース、保持シースの径方向外側シース、およびそれらの間の折曲部分をもたらすようなやり方で、保持シースを後退させるために引っ張るための引張り部材とを備え、引張り部材は、ステント装置を配置構成へと拡張するために解放するために、保持シースをステント装置上から後退させるように、外側シースを内側シース上で動かし、したがって折曲部分をステント装置に対して軸方向に動かすように、それを引っ張ることにより動かすことができ、引張り部材は、引張り線であり、
引張り線は、ステント装置に沿って軸方向に延び、かつ、保持シースの後退前構成において、実質的にステント装置の軸方向端部または軸方向端部を超えたところで保持シースに接合されることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、保持シースを後退させるために、引張り線が使用される。引張り線は、軸方向に延びる線であり、保持シースの完全な管に比べて、ステント装置の周りでかなり小さい周長を有する。従来技術では、内側および外側シースの両方が、ステント装置の全長にわたり延びることが多い。本発明の第2の態様の送達装置は、そうではなく、ステント装置を覆って延びる単一壁の保持シースを可能にする。引張り線は、保持シースを第2の端部から徐々に後退させることを可能にするために、反対側端部にて、またはそれを超えたところで保持シースに接合されるように、ステント装置の第1の端部からステント装置の反対側の第2の端部へと延びる。したがって、ステント装置および保持シースが位置する領域内で、送達装置のプロファイルを低減することが可能である。
【0014】
引張り線は、保持シースに接合されるものとして説明したが、この用語は、2つの部材の間の接点を識別するために用いられる。引張り線は、好ましい一形態では、保持シースと一体に形成することができ、または別の好ましい形態では、保持シースと異なる材料で製作し、保持シースに取り付けることができる。後者の形態では、引張り線は、保持シースの壁部よりも径方向に薄くすることができる。引張り線のためのビニール糸が考案される。あるいは、引張り線は、金属ワイヤで製作することができる。保持シースへの取付けという点で、プラスチック糸が好ましいことがある。引張り線と保持シースが一体である実施形態では、保持シースの端部内に複数の軸方向スリットを製作することができ、その結果もたらされる保持シース材料の帯を、撚って糸にすることができ、この糸は、ステント装置に沿って後方に延びるように折り返されて引張り線をもたらす。あるいは、材料の帯を残すように、保持シースの端部を切り取ることができ、この帯は、ステント装置上で後方に延びるように折り返されて引張り線をもたらす。
【0015】
第2の態様および第1の態様は、好ましくは組み合わされる。すなわち、本発明の第2の態様の保持シースは、好ましくは、上記で定義したやり方で冷間引抜プラスチックで製作される。そのような材料は、ステント装置の一重壁保持部を可能にするのに十分強いが、薄くもある。
【0016】
引張り部材が動かされると、保持シースは単に折り返され、それにより保持シースの端部が折り返される。ただし、後退前の保持シースは、外側シース、内側シース、およびそれらの間の折曲部分を画成するように、それ自体の上に折り返されることが好ましい。これは、引張り部材が最初に動くときに折曲部分が形成される場合と比べて、保持シースの後退を開始するための引張り力をより早くもたらすことになる。
【0017】
好ましくは、ステント装置は、支持内部部材上に取り付けられる。保持シースの内側シースは、ステント装置の近位の位置にて内部部材に取り付けられる。また好ましくは、引張り線は、ステント装置の近位端から遠位端へと軸方向に延び、実質的にステント装置にて、またはその遠位端の遠位で保持シースに接合される。好ましくは、引張り線は、保持シースの外側シースに接合される。
【0018】
好ましくは、送達装置は、遠位先端部材を有する。遠位先端部材は、径方向凹部を備える。好ましくは、保持シースの折曲部分は、凹部内に軸方向に位置決めされる。好ましくは、引張り線を有する実施形態では、保持シースの外側シースは、凹部内で軸方向に終端する。
【0019】
好ましくは、引張り部材は、より剛性が高く径方向により厚い部分と、より可撓性が高く径方向により薄い部分と、それらの部分を結合させるそれらの間の結合器とを備える。より剛性の高い部分は、引張り部材の引張り端部をもたらし、より可撓性の高い部分は、ステント装置に沿って軸方向に延びる。これにより、引張り端部を十分に強く動作可能にすること、ならびに、ステント装置および保持シースが位置する、送達装置の端部領域のプロファイルを低減することが可能になる。好ましくは、結合器は、内部部材の周りに取り付けられそれに対して軸方向に動かすことができる、結合リングである。
【0020】
送達装置は、誘導器部材を備えることができ、そこから保持器シースが遠位に延びる。引張り部材は、保持器シースが後退中に誘導器部材内へと軸方向に引っ張られるように、誘導器部材を通って延びる。結合器は、誘導器部材内に軸方向に位置決めされる。
【0021】
好ましくは、冷間引抜プラスチックは、冷間引抜ポリエステルである。より好ましくは、冷間引抜プラスチックは、ポリエチレンテレフタレート(PET)である。
ステント装置は、好ましくは自己拡張ステント装置である。ステント装置は、好ましくは、ニッケルチタン形状記憶合金ニチノールなど形状記憶材料で製作される。ステント装置は、共軸上に中心合わせされる、ジグザグコネクタストラットの多数の離間されたリングを備えることができる。離間されたリングはそれぞれ、いくつかのコネクタ支柱によって別のリングに連結させられる。
【0022】
図を参照しながら、本発明の現在好ましい実施形態を以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】巻取りによって後退させることができる保持シースを有する、本発明の第1の態様の送達装置の第1の実施形態を開示する図であり、保持シースは、ステント装置の全長に沿って二重壁であり、保持シースの外壁部が、ステント装置の近位に延びて引張り部材に結合される図である。
【図2】巻取りによって後退させられる保持シースを有する、本発明の送達装置の第2の実施形態を開示する図であり、保持シースは、ステント装置の全長に沿って一重壁であり、引張り線が、保持シースと一体に形成され、ステント装置の遠位端からステント装置の近位へと延びる図である。
【図3】巻取りによって後退させられる保持シースを有する、本発明の送達装置の第3の実施形態を開示する図であり、保持シースは、ステント装置の全長に沿って一重壁であり、ビニール糸で製作された引張り線が、ステント装置の遠位端からステント装置の近位へと延びる図である。
【図4】ステントを送達シース内に装填するための装置の、長軸方向の断面を開示する図である。
【図5】ステントがシース内に部分的に装填された状態の、図4の装置を開示する図である。
【図6】ステントまたはステントグラフトをシース内に設置するための、方法ステップのフロー図を開示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の第1の態様の好ましい実施形態による送達装置1が、図1に示される。
送達装置1は、管状内部部材2を備え、管状内部部材2は、内部部材2の遠位端領域にて、径方向に縮小された送達構成でその上に圧着されたステント装置3を有する。内部部材2は、送達構成にあるステント装置3を径方向に支持する働きをする。管状保持シース4が、ステント装置3を送達構成に維持するために、ステント装置3を覆って配置される。保持シース4は、ステント装置3を配置構成へと径方向に拡張させるよう解放するために後退させられる。内部部材2の遠位端に取り付けられステント装置3の遠位端に当接する、送達装置1の遠位先端をもたらす遠位先端部材5もまた備えられる。送達装置1はさらに、管状誘導器部材6を備え、それを通って内部部材2が延びる。ステント装置3が横たわる内部部材2の遠位領域は、内部部材2の遠位端から遠位に延びる。
【0025】
保持シース4は、以下で議論するように、巻取り機構によって後退させられる。
保持シース4の内側シース7は、ステント装置3の近位位置で内部部材2に取り付けられる。内側シース7は、ステント装置2を径方向に覆い軸方向に沿って、ステント装置2の遠位の位置へと延び、そこで内側シース7は折り返されて、外側シース8、および内側シース7と外側シース8との間の折曲部分9をもたらす。外側シース8は、内側シース7を径方向に覆い、ステント装置3の近位位置へと延びる。その近位端にて、および誘導器部材6の軸方向内側で、外側シース8は、金属の引張りワイヤの形の引張り部材10に結合される。外側シース8を引張り部材10に固定的に結合させるための、結合リング12が設けられる。引張り部材10および外側シース8の両方が、結合リング12に固定される。結合リング12は、内部部材2に沿って軸方向に摺動可能である。引張り部材10は、操作のために引っ張ることができるように、近位に延びる。たとえば、送達装置1は、引張り部材10を把持し引っ張るための、使用者が操作可能な機構を有する近位ハンドル(図示せず)を備えることができる。遠位先端部材5は、環状凹部11を備え、保持シース4の折曲部分9は、この凹部11内に据え付けられる。
【0026】
保持シース4は、本発明の第1の態様による本実施形態では、冷間引抜PETで製作される。ステント装置3は、ニチノール製の自己拡張ステント装置である。引張り部材10は、金属製であり、外側シース8よりも径方向に厚い。
【0027】
使用に際しては、送達装置1は、人間の身体の血管系内の治療部位へと送られる。送達装置1は、治療部位へと進むとき、送達構成にある。内部部材2が送達装置1を治療部位に案内するために案内ワイヤ上を進むように、内部部材2を通って延びる案内ワイヤを使用することができる。ステント装置3が所望のとおりに配置されると、引張り部材10の引張り端部が引っ張られる。これが引張り部材10を近位へと動かして、結合リング12を近位に摺動させる。保持シース4の外側シース8は、結合リング12とともに近位に動き、それにより外側シースを、内側シース7上で摺動させ、その結果、保持シース4の折曲部分9が、近位へと動き、または巻かれる。一定量近位に巻き取った後、折曲部分9は、遠位先端部材5内の凹部11の外へと軸方向に動き、ステント装置3上で近位に後退し始める。折曲部分9がこの方法で近位に動くにつれて、ステント装置3は露出され、すなわち保持シース4から解放される。ステント装置3は、保持シース4が後退させられたところに沿って、その配置構成へと拡張する。折曲部分9がステント装置3の近位端を超えて動くと、ステント装置3はその完全な配置構成となり、罹患した静脈または動脈の内壁部を支持する。折曲部分9は、保持シース4を内部部材2に取り付けることによりさらなる近位運動が妨げられるので、結合リング12および保持シース4は、保持シースが捕らえられるまで、引張り部材10の近位運動によって誘導器部材6内へと軸方向に引っ張り続けることができる。ステント装置3が配置構成へと拡張させられた状態で、遠位先端部材5は、ステント装置3の中央内腔を通り、近位に動き、身体から引き抜かれることができる。
【0028】
本発明の第1および第2の態様による送達装置の第2の実施形態を、図に関して説明する。以下の議論では、図1の送達装置との差異に集中する。第1および第2の実施形態の類似の要素は、同じ参照番号を用いる。
【0029】
保持シース4の内側シース7は、ここでも、ステント装置3の近位の位置で内部部材2に取り付けられる。内側シース7は、ステント装置2を径方向に覆い軸方向に沿って、ステント装置2を遠位に超える位置へと延び、そこで保持シース4は折り返されて、外側シース8、および内側シース7と外側シース8との間の折曲部分9をもたらす。外側シース8は、折曲部分9からわずかな距離近位に延びるが、ステント装置3を径方向に覆って位置決めされるのに十分な程遠くへは延びない。折曲部分9、および外側シース8の全長は、遠位先端部材5の凹部11内に軸方向に位置決めされる。ここでシース4が、環状断面全体を画成しないところで終端し、すなわちそのシース特性を失うと考えられることに注目されたい。外側シース8の端部を近位に超えて、保持シース材料の延長部が、保持シース材料の多数の帯を編んで糸にすることにより糸として形成される。この方法で、保持シース4と一体の引張り線13がもたらされる。引張り線13は、ステント装置3に沿って近位に、かつ内側シース7を径方向に覆って延びる。引張り部材10は、引張り線13、結合リング12、および近位引張りワイヤ14を備える。引張り線13の近位端にて、引張り線13は、結合リング12に固定される。結合リング12もまた、操作者が引っ張るための引張り端部をもたらすようにおそらく送達装置1の近位ハンドルへと近位に延びる、引張りワイヤ14に固定される。
【0030】
保持シース4を引っ張るために、引張り部材10の引張りワイヤ14は、近位に動かされる。これにより、結合リング12、したがって引張り線13が、近位に動かされる。こうして引張り線13は、内側シース7上で外側シース8を近位に動かし、それにより折曲部分9を近位に巻き取る。引張り線13が、管状外側シース8に比べてほんのわずかしか環状に延びないにもかかわらず、これは機能する。冷間引抜プラスチック保持シース4を用いること、およびそれを用いた巻取りの容易さは、環状方向で大幅に細い引張り線13が環状保持シース4の巻戻しに効果的となることを、可能にすることに寄与すると考えられる。外側シース8にかかる引張り力が引張り線13により円周上の限られた点に集中する場合、保持シース4が効果的に巻き取られないおそれがあり、代わりに引張り線13の正反対の位置で引っ張られるおそれがあると考えられてきた。これは、必ずしもそうならないことが見出されてきた。引張り部材10は、すでに説明したように、保持シース4が完全に後退させられステント装置3が完全に配置されるまで、近位への巻取りによる保持シース4の後退に影響を及ぼすように近位に動かされ続ける。
【0031】
本発明の第1および第2の態様の両方の、第3の実施形態を図3に示す。図の送達装置との差異を、以下で議論する。参照番号は、図2の送達装置と同じである。
図1の送達装置内のような一体の引張り線13の代わりに、好ましい実施形態では、引張り線は、ビニール、好ましくはナイロンの糸として設けられる。内側シース7は、上記のように、ステント装置の近位の位置で内部部材2に取り付けられる。内側シース7は、ステント装置3を径方向に覆い、それに沿ってステント装置3の遠位の点へと遠位に延び、そこで保持シース4がそれ自体の上に折り返されて、折曲部分9および外側シース8をもたらす。外側シース8および折曲部分9は、遠位先端部材5内の環状凹部11内に軸方向に存在する。保持シース材料の帯が、外側シース6の近位端からステント装置3の遠位端のちょうど近位の点へと近位に延び、それにより、保持シース材料の延長部分15をもたらす。延長部分15は、ナイロン糸の引張り線13を延長部分15にしっかりと取り付け、したがって保持シース4に対して固定することができるように設けられる。それらは、たとえば縫製により、または接着により、互いに取り付けることができる。引張り線13は、ステント装置3上で径方向に、それに沿って近位に、誘導器部材6内へと軸方向に延び、誘導器部材6で結合リング12に固定される。
【0032】
保持シース13を引っ張るために、引張り部材10は、引張りワイヤ14上の作用によって近位に動かされる。この近位運動は、近位に摺動する結合リング12を介して引張り線13に伝達される。引張り線13は、保持シース材料の延長部分15を引き戻して、保持シースを近位に巻き取る。外側シース8を内側シース7上で近位に巻き取ることにより、折曲部分9は、それが完全に後退させられ、誘導器部材6内に軸方向に収容されるまで、凹部11を過ぎステント装置3を過ぎて、徐々に近位に動かされる。ステント装置3は、保持シース4がステント装置3を軸方向に過ぎるときに、ステント装置3が完全に配置されるまで保持シース4が後退させられるとき、配置構成へと径方向に拡張する。引張り線13および延長部分15は、保持シース4の閉じた円周と比べて、かなり縮小された周囲長を有する。それにもかかわらず、本発明に従って構築された保持シース4は、後退中に、引きずりまたはつまりを生じずに効果的に巻き取られることが見出されてきた。
【0033】
上記の議論では、冷間引抜ポリマーをシース材料として言及してきた。以下の開示では、後に冷間引抜が行われる送達シース内に、ステントをどのように装填することができるかについての一例を挙げる。
【0034】
以下の開示における参照番号は、図4、図5、および図6のみに関する。
図4は、ステント10を、装填ツール14内でシース12の内腔16内へと矢印Fの方向に前進させることにより、装填シースから送達シース12内へと配置する準備ができた、圧着され被覆されたステント10を示す。
【0035】
この装填シースは、少なくともステントの長さとなるようにサイズ決めされ、ステント用の大きめの着地領域をもたらすためにさらなるおよそ20%の長さをもつ、従来のステント配置シースと同様である。これは従来のように、ステント送達システムの分野で一般に知られるような編組ポリマーカテーテル材料である。
【0036】
ステント10は、径方向に自己拡張する、ePTFE膜で被覆されたニッケルチタン合金ステントである。この被覆されたステントは、装填シース18によって径方向にコンパクトな配置に収縮させられる。ステントは、それ自体知られた「圧着」手順によって装填シース18内に設置され、その手順では、ジグ(図示せず)がステントをそのコンパクトな配置まで径方向内向きに圧縮し、その後、ステント10および装填シース18が、(通常シース18を静止状態に保持しステント10をシース18の内腔内へと平行運動させることにより)互いに対して軸方向に動かされる。
【0037】
本実施例では、ステントが圧着される前に、その内腔内にシャフト24が挿入され、シャフト24は、シャフトの円筒形表面の盛り上がった一連のリング、またはシャフトに沿って伸びるらせん状の糸22を担持する。被覆されたステントは、シャフト上へと圧着され、その後シャフトは、ステントをその軸に沿って押すことができ、ステントをステントの長さ全体に沿って内腔内で支持する。
【0038】
次いで、ステント10は、送達シース12の内腔16内へと「配置」される。その配置のために、拘束シース18は、シース18の近位端28と隣接する引張り管26によって近位に引っ張られる。
【0039】
この引張り中に、シャフト24の軸方向運動を抑え、それによりシースが送達シース12の内側の所望の位置に留まるように、後退する装填シース18とともにステントが軸方向に動くことを防ぐ。
【0040】
送達シース12は、壁厚がかなり薄いPET管状材料である。送達シース12は、ステントがシース内腔16内へと配置される間に、2つのチャック32および36が、送達シース12の対向する端部30および34を所望の距離離して保持するように、その近位端30にて環状把持器チャック32により把持され、その遠位端34にて同様の環状把持チャック36により把持される。
【0041】
部分的に完結したこの配置工程を、図面の図5に見ることができる。同様の参照番号は、図4に示すのと同じ構成要素を指す。装填シース18が近位に、ステントおよびステント押込み環部22に対して矢印fの方向に動かされており、それにより、ステントの遠位端40に始まり、ステントの全長を移動するステントの径方向拡張部分42全体を通して、ステントの遠位端40から図2に示すようにまだ拘束装填シース18から自由でない近位端44へと、ステント10を送達シース12の内腔16内に徐々に解放することが理解されるであろう。ステント10の全長が装填シース18から外れると、ステント10からの径方向外側に向けられるステント拡張力全体が、送達シース12によって担持され、かつ、ステントの内腔46は、装填機械の管状要素24を単純に内腔から近位に引っ張るのに十分大きい。
【0042】
上記で説明したように、ここでステント10は、送達シース12内で径方向に拘束され、ステント用のカテーテル送達システムの遠位端に配置するための「カプセル」用の先駆体とみなすことができる。所望される場合、装填シースは、交換する前に、たとえば10回など何度も再利用することができる。
【0043】
この工程を、図6の図面のブロック図に示す。ただし、図6は、製造工程のさらなるステップを識別する。図6のステップの連続は、参照記号AからIによって識別され、これらの工程ステップに以下のコメントを付す。
【0044】
ステップAは、選択されたステントまたはステントグラフトを提供するステップである。むき出しのステントは、いかなる被覆ももたないステントである。ステントグラフトは、むき出しステントが被覆されたものであり、被覆は通常、延伸ポリ4フッ化エチレン(ePTFE)であるが、他の被覆材料が当業界の技術者に知られている。
【0045】
ステップBは、選択されたステントの内腔内に内部カテーテルツールを設置するステップであり、その先行特許公報2004/096091号に記載される頭文字「ALFER」という名の内部カテーテルツールが、本出願人には好ましい。
【0046】
ステップCは、選択されたステントの外径を、選択された装填シース内に圧着されたステントを装填するのに十分小さい直径にするように、ステントを圧着するステップである。次のステップDでは、圧着されたステントが、装填シース18の内腔内へと軸方向に平行運動される。次いで、ステントを担持する装填シースが、送達シース12の内腔16内へと(図4および図5において説明されるように)平行運動させられ、装填シース18は、ステントを送達シース内へと配置するために引き抜かれる。図6に記すように、送達シース12は、ステントの約3倍の長さを有するPET管であり、PET管の内腔内でステントの長さに沿った中途に位置する、PET管内の予め薄肉化された領域を有することが都合が良い。
【0047】
ステントが配置されると、ステップFで、配置されたステントの内腔から内部カテーテル装填ツールを取り出すことができる。この時点、ステップGで、カテーテル送達システムの、ステントの内腔内に配置されるべきいかなる所望の構成要素も、内腔内に案内することができる。
【0048】
もちろん、身体の通路の内腔内へとステントを配置する他の方法が、当業界の技術者に知られており、同等のやり方でステントを装填シースから送達シースへと配置するために、適当な修正を行うことができる。
【0049】
ステント内腔が準備された後、送達シースを次に、送達シースの材料にかなりの負荷応力を加えるように長さ方向に冷間引抜することができる。この負荷応力は、送達シースの壁部の厚さを低減する効果をもち、冷間引抜される送達シース内に周応力を生み出し、この周応力は、送達シースの内腔内でステントを圧縮し、したがってその直径をわずかに低減させる傾向がある。図6のブロック図は、工程のこのステップHに関する注記を有する。これらの注記は、冷間引抜の負荷応力を実現するために、送達シースを把持するための柔らかい粘着材料を使用することを教示する。そのような柔らかい粘着材料は、たとえば、シリコーンゴムまたは接着性組成物とすることができる。その負荷応力は、シースの長さの中間点にて始まり、シースを着けられたステントの最終的な所望の外径プロファイルが達成されるまで、冷間引抜工程を段階的に繰り返して段階的にシースに加えられることが都合が良い。たとえば、2つの把持チャック32および36を用いて、シースはまず、2つのチャックによってそれぞれの端部にて把持される。チャック同士は、シースの中間にて弱い領域を作り出すように、引き離される。次いでシースは、中間において第1の把持チャックによって同時に把持され、一方の端部にて第2の把持チャックによって把持され、次いで、把持チャック同士がゆっくりと引き離される。ここで第2の把持チャックは、引抜されるシースの新たな中間へと動かされ、第1の把持チャックは、もう一方の端部へと動かされる。把持チャック同士が、再び引き離される。この工程は、所望の送達シース直径に到達するまで繰り返される。
【0050】
こうして、工程の最終ステップIでは、ステント支持カプセルは、ステントを患者の身体のステント留置部位へと送達するカテーテルシステムの、他の構成要素と組み合わせる準備ができる。これは、内部カテーテル24を、送達システムの近位で隣接する構成要素内の同じ直径の部材とともに加熱溶融させるなど、完全に従来のやり方で行われる。
【0051】
本出願を読む際に、当業界の技術者は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく多数の修正を構想することができる。
たとえば、上記で挙げた好ましい実施形態は、保持シースを後退させるように引っ張られる引張り部材を有する。内部カテーテルが遠位に動かされる間に、引張り部材を固定状態に保持することができ、このこともまた、ステント装置を保持シースから露出させる効果を有することを想像することができる。効果的なのは、引張り部材とステント装置との間の相対運動である。
【0052】
第2および第3の実施形態では、引張り線を、操作者によって作動される送達装置の近位端まで近位に延ばすことも可能である。そのような修正された送達装置では、結合リングと引張りワイヤをなくすことができる。
【0053】
第2および第3の実施形態では、保持シースは、後退前構成(引張り部材が少しでも近位に動かされる前)において、それ自体の上に折り返される。ただし、平坦な、または後退前構成において折り返されない保持シース、および、保持シースの遠位端壁部と接合される引張り線を、構想することができる。そのような修正された実施形態では、引張り線が一度だけ引き戻され、保持シースがそれ自体の上に折り返されて、内側シース、外側シース、およびそれらの間の折曲部分をもたらす。
【0054】
したがって本発明は、特許請求の範囲によって規定され、上記の現在好ましい実施形態は、当業界の技術者により、本発明から逸脱することなく多数の方法で修正することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
径方向に縮小された送達構成から径方向に拡張された配置構成へと拡張可能なステント装置と、
前記ステント装置を前記送達構成に維持するために、前記ステント装置を覆って配置される保持シースと、
前記保持シースがそれ自体の上に折り返されて、前記保持シースの径方向内側シース、前記保持シースの径方向外側シース、およびそれらの間の折曲部分をもたらすようなやり方で、前記保持シースを後退させるために引っ張るための引張り部材とを備え、前記引張り部材は、前記ステント装置を前記配置構成へと拡張するために解放するために、前記保持シースを前記ステント装置上から後退させるように、前記外側シースを前記内側シース上で動かし、したがって前記折曲部分を前記ステント装置に対して軸方向に動かすように、それを引っ張ることにより動かすことができ、
前記保持シースが、少なくとも、前記保持シースを前記ステント装置の上から後退させる際の前記折曲部分の移動経路に沿って、冷間引抜プラスチックで製作されることを特徴とする送達装置。
【請求項2】
径方向に縮小された送達構成から径方向に拡張された配置構成へと拡張可能なステント装置と、
前記ステント装置を前記送達構成に維持するために、前記ステント装置を覆って配置される保持シースと、
前記保持シースがそれ自体の上に折り返されて、前記保持シースの径方向内側シース、前記保持シースの径方向外側シース、およびそれらの間の折曲部分をもたらすようなやり方で、前記保持シースを後退させるために引っ張るための引張り部材とを備え、前記引張り部材は、前記ステント装置を前記配置構成へと拡張するために解放するために、前記保持シースを前記ステント装置上から後退させるように、前記外側シースを前記内側シース上で動かし、したがって前記折曲部分を前記ステント装置に対して軸方向に動かすように、それを引っ張ることにより動かすことができ、前記引張り部材が、引張り線であり、
前記引張り線が、前記ステント装置に沿って軸方向に延び、かつ、前記保持シースの後退前構成において、実質的に前記ステント装置の軸方向端部または軸方向端部を超えたところで、前記保持シースに接合されることを特徴とする送達装置。
【請求項3】
請求項2に記載の送達装置において、前記引張り線が、前記保持シースと一体に形成される送達装置。
【請求項4】
請求項2に記載の送達装置において、前記引張り線が、前記保持シースと異なる材料で製作され、前記保持シースに取り付けられる送達装置。
【請求項5】
請求項4に記載の送達装置において、前記引張り線が、前記保持シースの壁部よりも径方向に薄い送達装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の送達装置において、保持シース材料の延長帯が、前記外側シースの端部を超えて延び、前記引張り線が、前記延長帯に取り付けられる送達装置。
【請求項7】
請求項3、4、5、または6に記載の送達装置において、前記引張り線が、ビニール糸である送達装置。
【請求項8】
請求項3から7のいずれか一項に記載の送達装置において、前記引張り線が、前記ステント装置の近位端から遠位端へと軸方向に延び、実質的に前記ステント装置にて、またはその前記遠位端の遠位で前記保持シースに接合される送達装置。
【請求項9】
請求項2から8のいずれか一項に記載の送達装置において、前記保持シースが、少なくとも、前記保持シースを前記ステント装置の上から後退させる際の前記折曲部分の移動経路に沿って、冷間引抜プラスチックで製作される送達装置。
【請求項10】
請求項1または9に記載の送達装置において、前記冷間引抜プラスチックが、冷間引抜ポリエステルである送達装置。
【請求項11】
請求項10に記載の送達装置において、前記冷間引抜プラスチックが、ポリエチレンテレフタレート(PET)である送達装置。
【請求項12】
前記請求項のいずれか一項に記載の送達装置において、前記保持シースが、前記保持シースの後退前構成において、それ自体の上に折り返されて、外側シース、内側シース、およびそれらの間の折曲部分を画成する送達装置。
【請求項13】
前記請求項のいずれか一項に記載の送達装置において、前記ステント装置が、支持内部部材上に取り付けられる送達装置。
【請求項14】
請求項13に記載の送達装置において、前記保持シースの前記内側シースが、前記ステント装置の近位の位置にて前記内部部材に取り付けられる送達装置。
【請求項15】
前記請求項のいずれか一項に記載の送達装置において、前記引張り部材が、前記保持シースの前記外側シースと接合される送達装置。
【請求項16】
前記請求項のいずれか一項に記載の送達装置において、前記送達装置が、遠位先端部材を有する送達装置。
【請求項17】
請求項16に記載の送達装置において、前記遠位先端部材が、径方向凹部を備え、前記保持シースの前記折曲部分が、前記凹部内に軸方向に位置決めされる送達装置。
【請求項18】
請求項2から9のいずれか一項に従属する請求項17に記載の送達装置において、前記保持シースの前記外側シースが、前記凹部内で軸方向に終端する送達装置。
【請求項19】
前記請求項のいずれか一項に記載の送達装置において、前記引張り部材が、径方向により厚い部分と、径方向により薄い部分と、前記部分同士を結合するためのそれらの間の結合器とを備え、前記より厚い部分が、前記引張り部材の引張り端部をもたらし、前記より薄い部分が、前記ステント装置に沿って軸方向に延びる送達装置。
【請求項20】
請求項13に従属する請求項19に記載の送達装置において、前記結合器が、前記内部部材の周りに取り付けられ、それに対して軸方向に動かすことができる結合リングである送達装置。
【請求項21】
前記請求項のいずれか一項に記載の送達装置において、前記保持器シースがそこから遠位に延びる誘導器部材を備え、前記保持器シースが前記誘導器部材内へと軸方向に引っ張られるように、前記引張り部材が前記誘導器部材を通って延びる送達装置。
【請求項22】
請求項20に従属する請求項21に記載の送達装置において、前記結合器が、前記誘導器部材内に軸方向に位置決めされる送達装置。
【請求項23】
前記請求項のいずれか一項に記載の送達装置において、前記ステント装置が、自己拡張ステント装置である送達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−513783(P2012−513783A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542735(P2011−542735)
【出願日】平成21年10月26日(2009.10.26)
【国際出願番号】PCT/EP2009/064057
【国際公開番号】WO2010/076052
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(510294003)アンジオメト・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・メディツィンテクニク・カーゲー (14)
【Fターム(参考)】