布地の上にエンボスタイプの外観を付与する方法および装置
この発明は、布地(1)の上にエンボスタイプの外観を付与するための方法および装置に関するものである。この方法は、布地(1)を第1箇所で縦糸方向(100)へ引き伸ばす工程を想定している。この方法は次に、布地(1)の丈(H)の少なくとも一部において、概ね縦糸方向(100)に方位付けられた第1組の弾性糸(10)を縫い付ける工程と、布地(1)へ、概ね横糸方向(200)に方位付けられた第2組の弾性糸(20)を固定する工程とを想定している。弾性糸(10,20)は、張力のかかった状態に固定されており、布地(1)が張力のかかった状態から弛緩されると、張力のかかっていない状態に収縮する。弾性糸(10,20)の収縮によって、その上にエンボス状外観を形成する布地(1)の表面カール模様が決定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、好ましくは、例えば、肘掛け椅子、ソファあるいは他の同様な家具物品のための室内装飾品カバーのような備え付け家具用被覆要素を製作する分野において使用することができるようにするために、布地の上にエンボスタイプ(embossed type)の外観を付与するために使用される方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
家庭用家具の分野では、最近の2〜3年の間に、エンボス状外観の備わっている布地が広範囲にわたって使用されてきたが、ここで、「エンボス状」(embossed)という用語は、例えば図1に示されたように、布地それ自体の表面に一連の凸部および凹部をもたらすために、初めは平坦である布地の上に付与されたカール模様の外見を意味している。
【0003】
この明細書においては、「エンボス状布地」(embossed fabric)という表現もまた、このような特定の形態を正確に表示するために便宜上使用される。同様に、「エンボス加工方法」(embossing method)および「エンボス加工装置」(embossing apparatus)という表現が、布地の上にエンボス状外観を付与する方法および装置をそれぞれ意味するために使用される。
【0004】
現在知られているエンボス加工方法は基本的には、例えばシャトル織機あるいは空気織機のような伝統的織機による布地の平織りの間に布地の中に挿入される熱収縮性エラストマーの使用に基づいている。これらのエラストマーは、布地の丈(height)の全体にわたって正方形が得られるように、横糸方向および縦糸方向に配置されるのが普通である。織機からの取り出しの際には、布地は、滑らかであって概ね均一の形態を示すとともに、その後の切断の操作に対する準備ができている。
【0005】
エンボス状外観を得るために、布地がいったん切断されて所定の大きさにされると、それは、これらのエラストマーが加熱作業の次に収縮を受ける間に、一般的には熱風を使用して仕上げ処理が施される。この収縮によって、布地に所望の表面カール模様がもたらされるが、その最終的効果は、多かれ少なかれ強調されるが、布地の内部におけるエラストマーの分布だけに左右されるのではなく、その仕上げ処理が実施される時間および温度にも左右される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、今まさに説明されたエンボス状布地を製造する方法および現在知られている他の方法には、たとえ比較的有効なものであっても、使用範囲が制限されることで無視できない限界が存在する。実際、この方法は、周知のように、捺染の作業に、120℃を超えても実施される加熱作業に伴う機械操作の使用が含まれている限り、捺染した布地に使用するのにそれほど適しているとは言い難い。そのような温度では、基本的に高温で「アイロンがけ」されるエラストマーの機械的性質の制御できない変化が起き、エンボス効果のための信頼できる弾性収縮についての能力がなくなる。実際には、この弾性の衰退は、30℃〜40℃の上方ですでにもたらされる。
【0007】
それゆえ、伝統的な方法に典型的であるこのような大きい短所を克服することができる、布地の上にエンボス状外観を付与する新しい方法および設備を手に入れる必要性が感じられる。
【0008】
従って、この発明の主題を形成する主要な課題は、布地の上にエンボスタイプの外観を付与する新しい方法を提供することである。
【0009】
このような課題の状況において、この発明の1つの目的は、布地の上にエンボスタイプの外観を付与する方法であって、任意の種類の布地へ適用することのできる方法を提供することである。
【0010】
この発明の別の目的は、布地の上にエンボスタイプの外観を付与する方法であって、減少した作業回数によって実施することができるとともに競合的コストで容易に実行することができる方法を提供することである。
【0011】
この発明の主題を形成する別の課題は、信頼性がより高く、また、競合的コストで比較的容易に製造することができる、エンボス加工用装置およびエンボス状布地を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題および目的は、
布地を縦糸方向に引き伸ばす工程、
布地の丈の少なくとも一部に、概ね縦糸方向に方位付けられかつ張力のかかった状態にある第1組の弾性糸を縫い付ける工程、
布地の側部の少なくとも一部に、概ね横糸方向に方位付けられかつ張力のかかった状態にある第2組の弾性糸を縦糸に対応する領域において固定する工程、および
布地を第1組および第2組の弾性糸が張力のかかった状態から張力のかかっていない状態へ戻るように弛緩させる工程
からなり、それによって、布地の上にエンボス状外観を付与することを特徴とする、弾性糸を使用して布地の上にエンボスタイプの外観を付与する方法
によって達成される。
【0013】
この発明によるエンボス加工方法は、現在知られている任意の種類の布地へ、また、「不織布」として知られた織物製品へ有利に適用することができる。実際に、エンボス効果のために信頼できる弾性糸の適用はすでに形成された布地に対して行われ、また、これによって、実用的に制限されない数の要件を満たすようにするためにきわめて広い範囲の用途をカバーすることができる。
【0014】
この発明のさらに別の特徴および利点は、添付図面において例として示されたこの発明による方法、装置および布地についての、好ましいが限定的ではない実施形態の説明から、いっそうはっきりと現れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明によるエンボス加工方法は、弾性糸の使用を想定しており、また、織物分野において普通に製造された任意の種類の布地に適用することができる。図1aを参照すると、この方法には、すでに形成された布地1が縦糸方向(参照番号100によって表示されている)に引き伸ばされる第1工程が含まれている。この方法はその後に、張力のかかった状態にされた第1組の弾性糸10を布地1に縫い付けることを想定している。具体的には、これらの第1弾性糸10は、布地1の丈(height)Hの少なくとも一部において概ね縦糸方向100に縫い付けられる。
【0016】
この発明によるエンボス加工方法は、これまた張力のかかった状態にされた第2組の弾性糸20を布地に固定することを想定している。この第2弾性糸20は、概ね横糸方向200に沿って方位付けられ、かつ、縦糸方向100に方位付けられた第1弾性糸10に対応する領域において布地1へ固定される。
【0017】
ここでの説明の過程において、便宜上、「弾性縦糸」および「弾性横糸」という表現もまた、上記第1組の弾性糸10および上記第2組の弾性糸20をそれぞれ表示するために使用される。
【0018】
今まさに表示された縦糸10の縫い付けの工程および横糸20の固定の工程は、例えば以下に説明されるものに似たエンボス加工装置を使用して、都合よく同時に実行することができる。しかしながら、代わりの実施形態では、これら2つの工程は連続的に実行することもできる。
【0019】
縫い付けおよび固定が行われるこれら2つの初期工程の後に、この方法は、上記第1組の弾性糸10および上記第2組の弾性糸20にそれらの収縮作用で所望のエンボス状外観を付与するために、張力のかかった状態から張力のかかっていない状態へ戻るように布地1を弛緩させる工程を想定している。
【0020】
これまで説明したことから、表示された方法が、伝統的なエンボス加工方法の場合とは異なり、すでに形成された布地にかつその形成の間ではない弾性糸の適用を想定している限り、それがどれほど完全に革新的であるかが明らかになる。このことは、弾性繊維がすでに備わっている布地をも含んでいる現在知られた任意の種類の布地に弾性糸を都合よく適用することができる、ということを意味している。
【0021】
図1bは、布地1における弾性糸の可能な第1配置に関するものである。具体的には、第1組の弾性糸10は、布地の丈Hの全体にわたって、また、縦糸方向100に対してとりわけ平行に縫い付けられている。これに対して、第2組の弾性糸20は、その拡張幅(extension)Eの全体にわたって、横糸方向200に対して平行に布地1へ固定されている。図1bにおける2組の弾性糸10および20は、縦糸方向100に測定されたその側辺が0.5cm〜10cmの長さの、好ましくは1cm〜6cmの長さの小区画からなるメッシュをもたらすような方法で配置されている。この方法を実施する間に、エンボス効果は、上記側辺の長さが1.5cm〜3cmの間にあるとき、とりわけ2.5cmであるときに、特に均一であるとともに審美的にいっそうはっきりとわかる、ということに気が付いた。この布地およびその上に適用された弾性糸が最大張力の状態にあるときに今まさに表示された寸法が測定された、ことを強調しておきたい。
【0022】
好ましい実施形態によれば、横糸方向200における小区画の側辺の長さは、実質的に正方形形状あるいはどんな場合でも長方形形状および/または台形形状の小区画が形成されるように、縦糸方向における側辺のそれに実質的に対応している。
【0023】
発明性のある発想の分野の内部にさらにまた含まれるのは、第1組の弾性糸10と第2組の弾性糸20とを上で表示されたものとは異なった配置によってそれぞれ縫い付けるとともに固定する可能性である。例えば図1cでは、弾性縦糸はその丈Hのほんの一部に沿って布地1の中へ縫い付けられており、これに対して、弾性横糸はその拡張幅Eのほんの一部に沿って布地へ固定されている。
【0024】
この発明の別の課題は、布地1の上にエンボスタイプの外観を付与するための装置2を提供することである。図2、2a、2bおよび2cは、この発明による装置2を構成する基本的部品を表示している概略図である。
【0025】
とりわけ図2を参照すると、装置2には、布地1に作用する引き伸ばし手段50と平行移動手段55とが備わっており、これらは互いに協働して、布地1を実質的に縦糸方向100へ引き伸ばすとともに平行移動させる。図2bを参照すると、この目的のために、布地1をフレーム構造部14において引き伸ばす複数のローラ11,12,13を使用することができる。
【0026】
第1ローラ11には、互いに隣接した第2ローラ12および第3ローラ13の組によって縦糸方向100へ引かれた布地1を引き伸ばす目的のために、ブレーキがかけられるのが好ましい。言うまでもないが、図2に模式的に示されているのは、引き伸ばし手段50と平行移動手段55との1つの可能な実施形態にすぎず、どんな場合にも、他の代わりの実施形態をこの発明の形成部分として考慮に入れなければならない。
【0027】
複数の針15が、布地1の丈Hの少なくとも一部に沿ってその第1側部Aの前方で針支持バー38に配置されている(図2を参照)。これらの針15は、第1組の弾性糸10を縦糸方向100に縫い付けるために使用され、また、この分野ですでに知られた「チェーンステッチ」様式による縫い目を施すために、布地1の中へ貫入するのに特に適した「ランス」タイプのものであるのが有利である。針支持バー38は第1移動手段45によって移動されるが、この第1移動手段45は、再び図2bでわかるように、布地1に実質的に直角である方向において、針15に往復運動を基本的に付与する。
【0028】
装置2には、上記第1弾性糸10のそれぞれを上記針15の1つに対応している箇所に送給するとともに張力調整するために使用される第1送給手段16がさらに備わっている。これらの第1送給手段16は、複数のリールあるいはスプールによって構成することができ、それぞれは、上記針15の1つに作動的に結合された弾性糸を送給するとともに張力調整するように設計されている。これらの第1送給手段16は代わりに、繊維工業において、とりわけ織り込み織機において標準的に使用されている糸巻き棒によって置き換えることができる。今まさに表示されたこれらの手段あるいは他の均等物および公知の手段のそれぞれは、対応する弾性糸の張力調整を保証する機能を有している摩擦クラッチシステム18と一体化されているのが有利である。
【0029】
図2aおよび図2bを参照すると、布地1の第2側部Bの前方に設置されているのはガイド列30であり、これは、上記第2組の弾性糸20におけるそれぞれの弾性糸を上記第1組の弾性糸10がある布地へ固定するという目的を有している一連の平行移動を実行するために、横糸方向200に移動される。好ましい実施形態によれば、第2のガイド列30がバー35に沿って好ましく延びており、また、具体的には、それぞれのガイド30は、布地1の平面に対して測定された90度以下の開口角φで布地の方向に方位付けられた管状要素によって構成されている。
【0030】
複数の針15と同様に、ガイド列30もまた、第2組の弾性糸20を張力調整する目的のために第2送給手段33へ作動的に結合されている。これらの第2手段33は、弾性縦糸10を張力調整するために使用される、上で表示されたものと完全に均等であるのが有利である。
【0031】
図2cに示された解決法では、布地1は実質的に鉛直な平面において平行移動されるとともに作業を受け、また、針15の移動は実質的に水平な平面で起きる。この発明の形成部分としてどのような場合にも同様に考えられているのは、針15が移動する方向を明らかに変更する異なった平面、例えば水平な平面において布地を平行移動させる可能性である。
【0032】
ガイド30の列は、平行移動の所定の動きを実行するための対応移動手段40によって移動される。具体的には、第1平行移動には、上記第2組の弾性糸20のそれぞれを第1縦糸10aに対応している箇所に固定するという目的がある。この目的のために、ガイドの第1移動は、布地1の平行移動および針15の縫い付けの往復運動と同期されるのが好ましい一種の往復運動として実行される。
【0033】
図2cから類推されるように、布地1の移動とガイド30の動きとの組み合わせによって、縦糸10の周りの領域におけるそれぞれの横糸20の実質的に「ジグザグ」な配置が作り出される。針15の同時作用によって、それぞれの縦糸10の布地1への縫い付けだけでなく、それぞれの横糸20の固定もまた可能になる。基本的には、それぞれの横糸20は縦糸10の縫い付けによって布地1へ固定される。
【0034】
この発明の好ましい実施形態によれば、ガイド30の列は、他の縦糸10へ対応している箇所におけるそれぞれの横糸20の布地1への固定を可能にするという目的がある所定の第2平行移動を受ける。この第2平行移動の意味をいっそうよく理解するために、所定の平行移動を受ける2つの隣接ガイド30aおよび30bの動作を示している図2d,2eおよび2fへの参照が行われる。
【0035】
図2dにおいて、2つのガイド30aおよび30bは、第1縦糸10aおよび第2縦糸10bのそれぞれに対応している箇所で第1往復平行移動を受ける。この第1移動によって、基本的に、第1横糸20aが第1縦糸10aに対応している箇所で布地へ固定され、また、第2横糸20bが第2縦糸10bに対応している箇所で布地へ固定される。
【0036】
この第1移動は、それぞれの横糸20aおよび20bが長さD1だけ布地へ固定されるまで続けられ、その後、ガイド30aおよび30bは、2つのガイド30aおよび30bの作動の範囲を変位する振幅D2の第2平行移動を受ける。具体的には、第1ガイド30aの作動の範囲は第2縦糸10bに対応している領域において変更され、また、第2ガイド30bの作動の範囲は第2縦糸10bに隣接している第3縦糸10cの周りの領域において変更される(図2eを参照)。
【0037】
ガイド30aおよび30bは、その後、第1平行移動を再び受けて、第2縦糸10bに対応している箇所における第1横糸20aの範囲D3だけの固定と、第3縦糸10cに対応している箇所における第2横糸20bの固定とが可能になる。図2fを参照すると、これらのガイドはその後、先の方向とは反対の方向に行われた第2平行移動によって、図2dの初期位置に戻ることができる。
【0038】
これら2つの平行移動の組み合わせによって、布地1の一方側部に弾性糸のメッシュを作り出すことができ、その上に横糸方向200および縦糸方向100における弾性が付与される。
【0039】
ここで、すでに参照された図2d,2eおよび2fを再び参照すると、D1,D2およびD3として指定された3つの作動距離は、作動要件によって変更することができ、また、移動は、ガイド30を移動させる手段40によって都合よく調節することができる。
【0040】
この発明の主題を形成するさらに別の課題は、好ましくは、例えば、肘掛け椅子、ソファなどのための室内装飾品カバーのような備え付け家具用被覆要素を製作する分野において使用されるが、このような分野に限定されないエンボスタイプの外観が備わった布地1を提供することである。
【0041】
図4はこの発明による布地1の可能な実施形態を示しており、この布地1は、縦糸方向100に張力のかかった状態に縫い付けられた第1組の弾性糸10によって、また、横糸方向200に配置され、かつ、縦糸方向に配置された上記の糸に対応している箇所で布地1へ固定された第2組の弾性糸20によって構成された弾性糸のメッシュを備えていることを特徴とする。図示されたメッシュは、横糸方向200に置かれたそれぞれの糸が隣接する2本の縦糸に対応している2つの箇所で布地1へ固定された小区画によって構成されている。
【0042】
しかしながら、今まさに説明されたことは、布地1の好ましい実施形態として理解すべきであり、実際に、横糸方向200にあるそれぞれの糸を隣接しない2本の縦糸に対応している2つの箇所における布地1へ固定することは可能である。
【0043】
弾性糸のメッシュは実質的に長方形の小区画からなっているのが好ましく、縦糸方向に測定された小区画の側辺は、0.5cm〜10cmの長さ、好ましくは1cm〜6cmの長さがある。特に均一なエンボス模様は、この側辺の長さが1.5cm〜3cmであるときである。
【0044】
図4aから、この発明によるエンボス状布地1の2つの側部に注目することができる。具体的には、布地の側部Bでは弾性糸のメッシュがはっきりとわかるが、側部Aではメッシュ自体によって形成されたエンボス模様が代わりにはっきりとわかる。
【0045】
図4bおよび4cはこの発明によるエンボス状布地の概略図である。具体的には、図4bは、横糸方向200および縦糸方向100の両方に張力がかけられている布地1に対応している。4cは、これに代えて、張力が解除された状態にある布地1の断面図に対応している。
【0046】
2つの図を比較すると、この発明によって、2つの固定用縫い目の間における横糸20の伸びの長さL1が同じ固定用縫い目の間に構成された布地1の対応する伸びの長さL2よりも短いことに気付くであろう。この特有の状態によって、布地1のエンボス効果、すなわち所望のカール模様を得ることができる。
【0047】
布地1の製造に使用された弾性糸は異なる構造および材料からなるものであってもよい。好ましい実施形態では、これらは、より高い力学抵抗をその上に付与するために、ナイロンあるいはポリエチレンのらせんが外側に被覆されたエラストマー芯によって構成されている。特に有利であるのは、ラテックスからあるいはポリエステルとポリエーテルとの間で選択された材料から作られたエラストマーの使用が証明された。どのような場合でも、発明性のあるアイデアの中に入るのは、他の機能的に等価な材料の使用である。
【0048】
この発明に取り入れられた技術的解決によれば、事前設定された課題および目的が完全に達成される。具体的には、このエンボス加工方法は任意の種類の布地へ適用することができるとともに、限定された数の作業によって達成される。
【0049】
この発明による装置によれば、現在使用されているものに類似した熱間仕上げ処理法の使用によることなく、すでに形成された布地の実質的に「冷間」の処理によってエンボス効果を得ることができる。
【0050】
実際に、使用された材料は、起こり得る寸法および形状とともに、諸要件および最新技術によるまったく任意のものであってよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、この発明による方法および装置で得られたエンボス状布地に対応している図である。
【図1a】図1aは、この発明によるエンボス加工方法の可能な実施の間における弾性糸の可能な配置に対応している概略図である。
【図1b】図1bは、この発明による方法の第1実施形態で製造されたエンボス状布地の第1概略図である。
【図1c】図1cは、この発明による方法の第2実施形態で製造されたエンボス状布地の第2概略図である。
【図2】図2は、この発明による装置の可能な実施形態に対応している第1概略図である。
【図2a】図2aは、この発明による装置の可能な実施形態に対応している第2概略図である。
【図2b】図2bは、この発明による装置の可能な実施形態に対応している第3概略図である。
【図2c】図2cは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図2d】図2dは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図2e】図2eは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図2f】図2fは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図4】図4は、この発明によるエンボス状布地の図である。
【図4a】図4aは、この発明によるエンボス状布地の図である。
【図4b】図4bは、張力のかかった状態にある、この発明によるエンボス状布地の第1概略図である。
【図4c】図4cは、張力のかかっていない状態にある、この発明によるエンボス状布地の第2概略図である。
【技術分野】
【0001】
この発明は、好ましくは、例えば、肘掛け椅子、ソファあるいは他の同様な家具物品のための室内装飾品カバーのような備え付け家具用被覆要素を製作する分野において使用することができるようにするために、布地の上にエンボスタイプ(embossed type)の外観を付与するために使用される方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
家庭用家具の分野では、最近の2〜3年の間に、エンボス状外観の備わっている布地が広範囲にわたって使用されてきたが、ここで、「エンボス状」(embossed)という用語は、例えば図1に示されたように、布地それ自体の表面に一連の凸部および凹部をもたらすために、初めは平坦である布地の上に付与されたカール模様の外見を意味している。
【0003】
この明細書においては、「エンボス状布地」(embossed fabric)という表現もまた、このような特定の形態を正確に表示するために便宜上使用される。同様に、「エンボス加工方法」(embossing method)および「エンボス加工装置」(embossing apparatus)という表現が、布地の上にエンボス状外観を付与する方法および装置をそれぞれ意味するために使用される。
【0004】
現在知られているエンボス加工方法は基本的には、例えばシャトル織機あるいは空気織機のような伝統的織機による布地の平織りの間に布地の中に挿入される熱収縮性エラストマーの使用に基づいている。これらのエラストマーは、布地の丈(height)の全体にわたって正方形が得られるように、横糸方向および縦糸方向に配置されるのが普通である。織機からの取り出しの際には、布地は、滑らかであって概ね均一の形態を示すとともに、その後の切断の操作に対する準備ができている。
【0005】
エンボス状外観を得るために、布地がいったん切断されて所定の大きさにされると、それは、これらのエラストマーが加熱作業の次に収縮を受ける間に、一般的には熱風を使用して仕上げ処理が施される。この収縮によって、布地に所望の表面カール模様がもたらされるが、その最終的効果は、多かれ少なかれ強調されるが、布地の内部におけるエラストマーの分布だけに左右されるのではなく、その仕上げ処理が実施される時間および温度にも左右される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、今まさに説明されたエンボス状布地を製造する方法および現在知られている他の方法には、たとえ比較的有効なものであっても、使用範囲が制限されることで無視できない限界が存在する。実際、この方法は、周知のように、捺染の作業に、120℃を超えても実施される加熱作業に伴う機械操作の使用が含まれている限り、捺染した布地に使用するのにそれほど適しているとは言い難い。そのような温度では、基本的に高温で「アイロンがけ」されるエラストマーの機械的性質の制御できない変化が起き、エンボス効果のための信頼できる弾性収縮についての能力がなくなる。実際には、この弾性の衰退は、30℃〜40℃の上方ですでにもたらされる。
【0007】
それゆえ、伝統的な方法に典型的であるこのような大きい短所を克服することができる、布地の上にエンボス状外観を付与する新しい方法および設備を手に入れる必要性が感じられる。
【0008】
従って、この発明の主題を形成する主要な課題は、布地の上にエンボスタイプの外観を付与する新しい方法を提供することである。
【0009】
このような課題の状況において、この発明の1つの目的は、布地の上にエンボスタイプの外観を付与する方法であって、任意の種類の布地へ適用することのできる方法を提供することである。
【0010】
この発明の別の目的は、布地の上にエンボスタイプの外観を付与する方法であって、減少した作業回数によって実施することができるとともに競合的コストで容易に実行することができる方法を提供することである。
【0011】
この発明の主題を形成する別の課題は、信頼性がより高く、また、競合的コストで比較的容易に製造することができる、エンボス加工用装置およびエンボス状布地を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題および目的は、
布地を縦糸方向に引き伸ばす工程、
布地の丈の少なくとも一部に、概ね縦糸方向に方位付けられかつ張力のかかった状態にある第1組の弾性糸を縫い付ける工程、
布地の側部の少なくとも一部に、概ね横糸方向に方位付けられかつ張力のかかった状態にある第2組の弾性糸を縦糸に対応する領域において固定する工程、および
布地を第1組および第2組の弾性糸が張力のかかった状態から張力のかかっていない状態へ戻るように弛緩させる工程
からなり、それによって、布地の上にエンボス状外観を付与することを特徴とする、弾性糸を使用して布地の上にエンボスタイプの外観を付与する方法
によって達成される。
【0013】
この発明によるエンボス加工方法は、現在知られている任意の種類の布地へ、また、「不織布」として知られた織物製品へ有利に適用することができる。実際に、エンボス効果のために信頼できる弾性糸の適用はすでに形成された布地に対して行われ、また、これによって、実用的に制限されない数の要件を満たすようにするためにきわめて広い範囲の用途をカバーすることができる。
【0014】
この発明のさらに別の特徴および利点は、添付図面において例として示されたこの発明による方法、装置および布地についての、好ましいが限定的ではない実施形態の説明から、いっそうはっきりと現れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明によるエンボス加工方法は、弾性糸の使用を想定しており、また、織物分野において普通に製造された任意の種類の布地に適用することができる。図1aを参照すると、この方法には、すでに形成された布地1が縦糸方向(参照番号100によって表示されている)に引き伸ばされる第1工程が含まれている。この方法はその後に、張力のかかった状態にされた第1組の弾性糸10を布地1に縫い付けることを想定している。具体的には、これらの第1弾性糸10は、布地1の丈(height)Hの少なくとも一部において概ね縦糸方向100に縫い付けられる。
【0016】
この発明によるエンボス加工方法は、これまた張力のかかった状態にされた第2組の弾性糸20を布地に固定することを想定している。この第2弾性糸20は、概ね横糸方向200に沿って方位付けられ、かつ、縦糸方向100に方位付けられた第1弾性糸10に対応する領域において布地1へ固定される。
【0017】
ここでの説明の過程において、便宜上、「弾性縦糸」および「弾性横糸」という表現もまた、上記第1組の弾性糸10および上記第2組の弾性糸20をそれぞれ表示するために使用される。
【0018】
今まさに表示された縦糸10の縫い付けの工程および横糸20の固定の工程は、例えば以下に説明されるものに似たエンボス加工装置を使用して、都合よく同時に実行することができる。しかしながら、代わりの実施形態では、これら2つの工程は連続的に実行することもできる。
【0019】
縫い付けおよび固定が行われるこれら2つの初期工程の後に、この方法は、上記第1組の弾性糸10および上記第2組の弾性糸20にそれらの収縮作用で所望のエンボス状外観を付与するために、張力のかかった状態から張力のかかっていない状態へ戻るように布地1を弛緩させる工程を想定している。
【0020】
これまで説明したことから、表示された方法が、伝統的なエンボス加工方法の場合とは異なり、すでに形成された布地にかつその形成の間ではない弾性糸の適用を想定している限り、それがどれほど完全に革新的であるかが明らかになる。このことは、弾性繊維がすでに備わっている布地をも含んでいる現在知られた任意の種類の布地に弾性糸を都合よく適用することができる、ということを意味している。
【0021】
図1bは、布地1における弾性糸の可能な第1配置に関するものである。具体的には、第1組の弾性糸10は、布地の丈Hの全体にわたって、また、縦糸方向100に対してとりわけ平行に縫い付けられている。これに対して、第2組の弾性糸20は、その拡張幅(extension)Eの全体にわたって、横糸方向200に対して平行に布地1へ固定されている。図1bにおける2組の弾性糸10および20は、縦糸方向100に測定されたその側辺が0.5cm〜10cmの長さの、好ましくは1cm〜6cmの長さの小区画からなるメッシュをもたらすような方法で配置されている。この方法を実施する間に、エンボス効果は、上記側辺の長さが1.5cm〜3cmの間にあるとき、とりわけ2.5cmであるときに、特に均一であるとともに審美的にいっそうはっきりとわかる、ということに気が付いた。この布地およびその上に適用された弾性糸が最大張力の状態にあるときに今まさに表示された寸法が測定された、ことを強調しておきたい。
【0022】
好ましい実施形態によれば、横糸方向200における小区画の側辺の長さは、実質的に正方形形状あるいはどんな場合でも長方形形状および/または台形形状の小区画が形成されるように、縦糸方向における側辺のそれに実質的に対応している。
【0023】
発明性のある発想の分野の内部にさらにまた含まれるのは、第1組の弾性糸10と第2組の弾性糸20とを上で表示されたものとは異なった配置によってそれぞれ縫い付けるとともに固定する可能性である。例えば図1cでは、弾性縦糸はその丈Hのほんの一部に沿って布地1の中へ縫い付けられており、これに対して、弾性横糸はその拡張幅Eのほんの一部に沿って布地へ固定されている。
【0024】
この発明の別の課題は、布地1の上にエンボスタイプの外観を付与するための装置2を提供することである。図2、2a、2bおよび2cは、この発明による装置2を構成する基本的部品を表示している概略図である。
【0025】
とりわけ図2を参照すると、装置2には、布地1に作用する引き伸ばし手段50と平行移動手段55とが備わっており、これらは互いに協働して、布地1を実質的に縦糸方向100へ引き伸ばすとともに平行移動させる。図2bを参照すると、この目的のために、布地1をフレーム構造部14において引き伸ばす複数のローラ11,12,13を使用することができる。
【0026】
第1ローラ11には、互いに隣接した第2ローラ12および第3ローラ13の組によって縦糸方向100へ引かれた布地1を引き伸ばす目的のために、ブレーキがかけられるのが好ましい。言うまでもないが、図2に模式的に示されているのは、引き伸ばし手段50と平行移動手段55との1つの可能な実施形態にすぎず、どんな場合にも、他の代わりの実施形態をこの発明の形成部分として考慮に入れなければならない。
【0027】
複数の針15が、布地1の丈Hの少なくとも一部に沿ってその第1側部Aの前方で針支持バー38に配置されている(図2を参照)。これらの針15は、第1組の弾性糸10を縦糸方向100に縫い付けるために使用され、また、この分野ですでに知られた「チェーンステッチ」様式による縫い目を施すために、布地1の中へ貫入するのに特に適した「ランス」タイプのものであるのが有利である。針支持バー38は第1移動手段45によって移動されるが、この第1移動手段45は、再び図2bでわかるように、布地1に実質的に直角である方向において、針15に往復運動を基本的に付与する。
【0028】
装置2には、上記第1弾性糸10のそれぞれを上記針15の1つに対応している箇所に送給するとともに張力調整するために使用される第1送給手段16がさらに備わっている。これらの第1送給手段16は、複数のリールあるいはスプールによって構成することができ、それぞれは、上記針15の1つに作動的に結合された弾性糸を送給するとともに張力調整するように設計されている。これらの第1送給手段16は代わりに、繊維工業において、とりわけ織り込み織機において標準的に使用されている糸巻き棒によって置き換えることができる。今まさに表示されたこれらの手段あるいは他の均等物および公知の手段のそれぞれは、対応する弾性糸の張力調整を保証する機能を有している摩擦クラッチシステム18と一体化されているのが有利である。
【0029】
図2aおよび図2bを参照すると、布地1の第2側部Bの前方に設置されているのはガイド列30であり、これは、上記第2組の弾性糸20におけるそれぞれの弾性糸を上記第1組の弾性糸10がある布地へ固定するという目的を有している一連の平行移動を実行するために、横糸方向200に移動される。好ましい実施形態によれば、第2のガイド列30がバー35に沿って好ましく延びており、また、具体的には、それぞれのガイド30は、布地1の平面に対して測定された90度以下の開口角φで布地の方向に方位付けられた管状要素によって構成されている。
【0030】
複数の針15と同様に、ガイド列30もまた、第2組の弾性糸20を張力調整する目的のために第2送給手段33へ作動的に結合されている。これらの第2手段33は、弾性縦糸10を張力調整するために使用される、上で表示されたものと完全に均等であるのが有利である。
【0031】
図2cに示された解決法では、布地1は実質的に鉛直な平面において平行移動されるとともに作業を受け、また、針15の移動は実質的に水平な平面で起きる。この発明の形成部分としてどのような場合にも同様に考えられているのは、針15が移動する方向を明らかに変更する異なった平面、例えば水平な平面において布地を平行移動させる可能性である。
【0032】
ガイド30の列は、平行移動の所定の動きを実行するための対応移動手段40によって移動される。具体的には、第1平行移動には、上記第2組の弾性糸20のそれぞれを第1縦糸10aに対応している箇所に固定するという目的がある。この目的のために、ガイドの第1移動は、布地1の平行移動および針15の縫い付けの往復運動と同期されるのが好ましい一種の往復運動として実行される。
【0033】
図2cから類推されるように、布地1の移動とガイド30の動きとの組み合わせによって、縦糸10の周りの領域におけるそれぞれの横糸20の実質的に「ジグザグ」な配置が作り出される。針15の同時作用によって、それぞれの縦糸10の布地1への縫い付けだけでなく、それぞれの横糸20の固定もまた可能になる。基本的には、それぞれの横糸20は縦糸10の縫い付けによって布地1へ固定される。
【0034】
この発明の好ましい実施形態によれば、ガイド30の列は、他の縦糸10へ対応している箇所におけるそれぞれの横糸20の布地1への固定を可能にするという目的がある所定の第2平行移動を受ける。この第2平行移動の意味をいっそうよく理解するために、所定の平行移動を受ける2つの隣接ガイド30aおよび30bの動作を示している図2d,2eおよび2fへの参照が行われる。
【0035】
図2dにおいて、2つのガイド30aおよび30bは、第1縦糸10aおよび第2縦糸10bのそれぞれに対応している箇所で第1往復平行移動を受ける。この第1移動によって、基本的に、第1横糸20aが第1縦糸10aに対応している箇所で布地へ固定され、また、第2横糸20bが第2縦糸10bに対応している箇所で布地へ固定される。
【0036】
この第1移動は、それぞれの横糸20aおよび20bが長さD1だけ布地へ固定されるまで続けられ、その後、ガイド30aおよび30bは、2つのガイド30aおよび30bの作動の範囲を変位する振幅D2の第2平行移動を受ける。具体的には、第1ガイド30aの作動の範囲は第2縦糸10bに対応している領域において変更され、また、第2ガイド30bの作動の範囲は第2縦糸10bに隣接している第3縦糸10cの周りの領域において変更される(図2eを参照)。
【0037】
ガイド30aおよび30bは、その後、第1平行移動を再び受けて、第2縦糸10bに対応している箇所における第1横糸20aの範囲D3だけの固定と、第3縦糸10cに対応している箇所における第2横糸20bの固定とが可能になる。図2fを参照すると、これらのガイドはその後、先の方向とは反対の方向に行われた第2平行移動によって、図2dの初期位置に戻ることができる。
【0038】
これら2つの平行移動の組み合わせによって、布地1の一方側部に弾性糸のメッシュを作り出すことができ、その上に横糸方向200および縦糸方向100における弾性が付与される。
【0039】
ここで、すでに参照された図2d,2eおよび2fを再び参照すると、D1,D2およびD3として指定された3つの作動距離は、作動要件によって変更することができ、また、移動は、ガイド30を移動させる手段40によって都合よく調節することができる。
【0040】
この発明の主題を形成するさらに別の課題は、好ましくは、例えば、肘掛け椅子、ソファなどのための室内装飾品カバーのような備え付け家具用被覆要素を製作する分野において使用されるが、このような分野に限定されないエンボスタイプの外観が備わった布地1を提供することである。
【0041】
図4はこの発明による布地1の可能な実施形態を示しており、この布地1は、縦糸方向100に張力のかかった状態に縫い付けられた第1組の弾性糸10によって、また、横糸方向200に配置され、かつ、縦糸方向に配置された上記の糸に対応している箇所で布地1へ固定された第2組の弾性糸20によって構成された弾性糸のメッシュを備えていることを特徴とする。図示されたメッシュは、横糸方向200に置かれたそれぞれの糸が隣接する2本の縦糸に対応している2つの箇所で布地1へ固定された小区画によって構成されている。
【0042】
しかしながら、今まさに説明されたことは、布地1の好ましい実施形態として理解すべきであり、実際に、横糸方向200にあるそれぞれの糸を隣接しない2本の縦糸に対応している2つの箇所における布地1へ固定することは可能である。
【0043】
弾性糸のメッシュは実質的に長方形の小区画からなっているのが好ましく、縦糸方向に測定された小区画の側辺は、0.5cm〜10cmの長さ、好ましくは1cm〜6cmの長さがある。特に均一なエンボス模様は、この側辺の長さが1.5cm〜3cmであるときである。
【0044】
図4aから、この発明によるエンボス状布地1の2つの側部に注目することができる。具体的には、布地の側部Bでは弾性糸のメッシュがはっきりとわかるが、側部Aではメッシュ自体によって形成されたエンボス模様が代わりにはっきりとわかる。
【0045】
図4bおよび4cはこの発明によるエンボス状布地の概略図である。具体的には、図4bは、横糸方向200および縦糸方向100の両方に張力がかけられている布地1に対応している。4cは、これに代えて、張力が解除された状態にある布地1の断面図に対応している。
【0046】
2つの図を比較すると、この発明によって、2つの固定用縫い目の間における横糸20の伸びの長さL1が同じ固定用縫い目の間に構成された布地1の対応する伸びの長さL2よりも短いことに気付くであろう。この特有の状態によって、布地1のエンボス効果、すなわち所望のカール模様を得ることができる。
【0047】
布地1の製造に使用された弾性糸は異なる構造および材料からなるものであってもよい。好ましい実施形態では、これらは、より高い力学抵抗をその上に付与するために、ナイロンあるいはポリエチレンのらせんが外側に被覆されたエラストマー芯によって構成されている。特に有利であるのは、ラテックスからあるいはポリエステルとポリエーテルとの間で選択された材料から作られたエラストマーの使用が証明された。どのような場合でも、発明性のあるアイデアの中に入るのは、他の機能的に等価な材料の使用である。
【0048】
この発明に取り入れられた技術的解決によれば、事前設定された課題および目的が完全に達成される。具体的には、このエンボス加工方法は任意の種類の布地へ適用することができるとともに、限定された数の作業によって達成される。
【0049】
この発明による装置によれば、現在使用されているものに類似した熱間仕上げ処理法の使用によることなく、すでに形成された布地の実質的に「冷間」の処理によってエンボス効果を得ることができる。
【0050】
実際に、使用された材料は、起こり得る寸法および形状とともに、諸要件および最新技術によるまったく任意のものであってよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、この発明による方法および装置で得られたエンボス状布地に対応している図である。
【図1a】図1aは、この発明によるエンボス加工方法の可能な実施の間における弾性糸の可能な配置に対応している概略図である。
【図1b】図1bは、この発明による方法の第1実施形態で製造されたエンボス状布地の第1概略図である。
【図1c】図1cは、この発明による方法の第2実施形態で製造されたエンボス状布地の第2概略図である。
【図2】図2は、この発明による装置の可能な実施形態に対応している第1概略図である。
【図2a】図2aは、この発明による装置の可能な実施形態に対応している第2概略図である。
【図2b】図2bは、この発明による装置の可能な実施形態に対応している第3概略図である。
【図2c】図2cは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図2d】図2dは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図2e】図2eは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図2f】図2fは、この発明によるエンボス加工用装置の作動原理を表示する概略図である。
【図4】図4は、この発明によるエンボス状布地の図である。
【図4a】図4aは、この発明によるエンボス状布地の図である。
【図4b】図4bは、張力のかかった状態にある、この発明によるエンボス状布地の第1概略図である。
【図4c】図4cは、張力のかかっていない状態にある、この発明によるエンボス状布地の第2概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布地(1)を縦糸方向(100)に引き伸ばす工程、
前記布地(1)の丈(H)の少なくとも一部に、概ね縦糸方向(100)に方位付けられかつ張力のかかった状態にある第1組の弾性糸(10)を縫い付ける工程、
前記布地(1)の側部の少なくとも一部に、張力のかかった状態で概ね横糸方向(200)に方位付けられた第2組の弾性糸(20)を前記第1組の弾性縦糸に対応する領域において固定する工程、および
前記布地(1)を前記第1組の弾性糸(10)は、および前記第2組の弾性糸が張力のかかった状態から張力のかかっていない状態へ戻るように弛緩させて、前記布地(1)の上にエンボスタイプの外観を付与する工程
からなることを特徴とする、弾性糸を使用して布地(1)の上にエンボスタイプの外観を付与する方法。
【請求項2】
前記第1組の前記第1弾性糸(10)は、前記布地(1)の丈(H)の全体にわたって概ね縦糸方向(100)に縫い付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2組の前記弾性糸(20)は、布地(1)の丈(H)および拡張幅(E)の全体にわたって横糸方向(200)に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1組の前記弾性糸(10)および前記第2組の前記弾性糸(20)はそれぞれ、布地(1)の丈(H)および拡張幅(E)の全体にわたって縫い付けられ、固定される、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1組の弾性糸(10)は、縦糸方向(100)に対して平行に縫い付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2組の弾性糸(20)は、横糸方向(200)に対して平行に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1組の弾性糸(10)および前記第2組の弾性糸(20)はそれぞれ、最大に伸長した状態に縫い付けられ、固定される、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
前記第1組の弾性糸(10)および前記第2組の弾性糸(20)はそれぞれ、縦糸方向に測定されたその側辺が0.5〜10cmの長さの小区画からなるメッシュを形成するように縫い付けられ、固定される、ことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
【請求項9】
前記小区画は、長さが1〜6cmである側辺を有している、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記小区画は、長さが1.5〜3cmである側辺を有している、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記小区画は、縦糸方向に測定された2.5cmの側辺を有している、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1組の前記弾性糸(10)および前記第2組の前記弾性糸(20)は、ナイロンあるいはポリエチレンのらせんが外側に被覆されたエラストマー芯によって構成されている、ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
布地(1)を引き伸ばすための手段(50)、
前記布地(1)を縦糸方向(100)に平行移動させるための手段(55)、
前記布地(1)の丈(H)の少なくとも一部に沿ってその第1側部(A)の前方に配置されていて、第1組の弾性糸(10)を概ね縦糸方向(100)に縫い付けるために駆動される複数の針(15)、
前記第1組の弾性糸(10)を張力のかかった状態で送給するための第1手段(16)、
第2組の弾性糸(20)を前記針(15)の箇所に対向している第2側部(B)における前記第1組の弾性糸(10)に対応している箇所において前記布地(1)へ固定するためのガイド列(30)であって、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸を前記第1組の弾性糸における1本の糸の箇所で前記布地(1)へ固定するための一連の平行移動を実行するために概ね横糸方向(200)に移動されるガイド列(30)、および
前記第2組の弾性糸(20)を張力のかかった状態で送給するための第2手段(33)を備えてなる、ことを特徴とする、布地(1)の上にエンボスタイプの外観を付与する装置(2)。
【請求項14】
前記複数の針(15)は、前記布地(1)の前記第1側部(A)の前方で針支持バー(38)に配置され、この針支持バー(38)は、前記布地(1)に実質的に直交する方向における往復運動を付与する第1移動手段(45)へ作動的に連結されている、ことを特徴とする請求項13に記載の装置(2)。
【請求項15】
前記ガイド列(30)は、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)におけるそれぞれの糸(10a,10b)に対応している箇所において前記布地(1)へ固定することを決定する第1平行移動と、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)における別の糸(10b,10c)をそれぞれの糸(20a,20b)へ固定することを決定する第2平行移動とを実行するための移動手段(40)によって駆動される、ことを特徴とする請求項13に記載の装置(2)。
【請求項16】
前記ガイド列(30)は、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)におけるそれぞれの糸(10a,10b)に対応している箇所において前記布地(1)へ固定することを決定する第1平行移動と、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)に隣接する別の糸(10b,10c)をそれぞれの糸(20a,20b)へ固定することを決定する第2平行移動とを実行するための移動手段によって駆動される、ことを特徴とする請求項13に記載の装置(2)。
【請求項17】
前記ガイド列(30)は、チェーン伝動システムによって前記移動手段(40)へ作動的に連結されたバー(35)に沿って延びている、ことを特徴とする請求項13〜16のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項18】
前記ガイド列(30)は、前記第2組の弾性糸(20)の糸がそれぞれの中を摺動する管状要素である、ことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項19】
前記管状要素は、前記布地(1)の平面に対して測定された90度以下の開口角によって方位付けられている、ことを特徴とする請求項18記載の装置(2)。
【請求項20】
前記第1送給手段(16)および/または前記第2送給手段(33)は、リールおよび/またはスプールによって構成されている、ことを特徴とする請求項13〜19のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項21】
前記第1送給手段(16)および/または前記第2送給手段(33)は、少なくとも1つの糸巻き棒からなっている、ことを特徴とする請求項13〜20のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項22】
前記第1送給手段(16)および/または前記第2送給手段(33)は、前記第1組の弾性糸(10)および/または前記第2組の弾性糸(20)をそれぞれ引き伸ばすための摩擦クラッチシステム(18)からなっている、ことを特徴とする請求項13〜21のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項23】
縦糸方向(100)に張力のかかった状態に縫い付けられた第1組の弾性糸(10)によって、また、横糸方向(200)に配置され、かつ、縦糸方向(100)に配置された前記の糸に対応している箇所で前記布地(1)へ固定された第2組の弾性糸(20)によって構成された弾性糸のメッシュを備えており、固定用縫い目の間における横糸の伸びの長さ(L1)が布地(1)の対応する伸びの長さ(L2)よりも短い、ことを特徴とするエンボスタイプの外観が備わった布地(1)。
【請求項24】
前記メッシュは、縦糸方向に測定された側辺が0.5cm〜10cmの長さを有している小区画によって構成されている、ことを特徴とする請求項23に記載の布地(1)。
【請求項25】
縦糸方向に測定された前記側辺は、1cm〜6cmの長さを有している、ことを特徴とする請求項24に記載の布地(1)。
【請求項26】
縦糸方向に測定された前記側辺は、1.5cm〜3cmの長さを有している、ことを特徴とする請求項25に記載の布地(1)。
【請求項27】
縦糸方向におけるそれぞれの糸の固定用縫い目は、隣接する2つの縦糸(10)に対応している2つの箇所において作られている、ことを特徴とする請求項23〜26のいずれか1つに記載の布地(1)。
【請求項28】
肘掛け椅子、ソファおよび他の同様な家具物品の室内装飾品カバーのための請求項23〜27のいずれか1つに記載のエンボスタイプの布地の使用。
【請求項1】
布地(1)を縦糸方向(100)に引き伸ばす工程、
前記布地(1)の丈(H)の少なくとも一部に、概ね縦糸方向(100)に方位付けられかつ張力のかかった状態にある第1組の弾性糸(10)を縫い付ける工程、
前記布地(1)の側部の少なくとも一部に、張力のかかった状態で概ね横糸方向(200)に方位付けられた第2組の弾性糸(20)を前記第1組の弾性縦糸に対応する領域において固定する工程、および
前記布地(1)を前記第1組の弾性糸(10)は、および前記第2組の弾性糸が張力のかかった状態から張力のかかっていない状態へ戻るように弛緩させて、前記布地(1)の上にエンボスタイプの外観を付与する工程
からなることを特徴とする、弾性糸を使用して布地(1)の上にエンボスタイプの外観を付与する方法。
【請求項2】
前記第1組の前記第1弾性糸(10)は、前記布地(1)の丈(H)の全体にわたって概ね縦糸方向(100)に縫い付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2組の前記弾性糸(20)は、布地(1)の丈(H)および拡張幅(E)の全体にわたって横糸方向(200)に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1組の前記弾性糸(10)および前記第2組の前記弾性糸(20)はそれぞれ、布地(1)の丈(H)および拡張幅(E)の全体にわたって縫い付けられ、固定される、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1組の弾性糸(10)は、縦糸方向(100)に対して平行に縫い付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2組の弾性糸(20)は、横糸方向(200)に対して平行に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1組の弾性糸(10)および前記第2組の弾性糸(20)はそれぞれ、最大に伸長した状態に縫い付けられ、固定される、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
前記第1組の弾性糸(10)および前記第2組の弾性糸(20)はそれぞれ、縦糸方向に測定されたその側辺が0.5〜10cmの長さの小区画からなるメッシュを形成するように縫い付けられ、固定される、ことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
【請求項9】
前記小区画は、長さが1〜6cmである側辺を有している、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記小区画は、長さが1.5〜3cmである側辺を有している、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記小区画は、縦糸方向に測定された2.5cmの側辺を有している、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1組の前記弾性糸(10)および前記第2組の前記弾性糸(20)は、ナイロンあるいはポリエチレンのらせんが外側に被覆されたエラストマー芯によって構成されている、ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
布地(1)を引き伸ばすための手段(50)、
前記布地(1)を縦糸方向(100)に平行移動させるための手段(55)、
前記布地(1)の丈(H)の少なくとも一部に沿ってその第1側部(A)の前方に配置されていて、第1組の弾性糸(10)を概ね縦糸方向(100)に縫い付けるために駆動される複数の針(15)、
前記第1組の弾性糸(10)を張力のかかった状態で送給するための第1手段(16)、
第2組の弾性糸(20)を前記針(15)の箇所に対向している第2側部(B)における前記第1組の弾性糸(10)に対応している箇所において前記布地(1)へ固定するためのガイド列(30)であって、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸を前記第1組の弾性糸における1本の糸の箇所で前記布地(1)へ固定するための一連の平行移動を実行するために概ね横糸方向(200)に移動されるガイド列(30)、および
前記第2組の弾性糸(20)を張力のかかった状態で送給するための第2手段(33)を備えてなる、ことを特徴とする、布地(1)の上にエンボスタイプの外観を付与する装置(2)。
【請求項14】
前記複数の針(15)は、前記布地(1)の前記第1側部(A)の前方で針支持バー(38)に配置され、この針支持バー(38)は、前記布地(1)に実質的に直交する方向における往復運動を付与する第1移動手段(45)へ作動的に連結されている、ことを特徴とする請求項13に記載の装置(2)。
【請求項15】
前記ガイド列(30)は、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)におけるそれぞれの糸(10a,10b)に対応している箇所において前記布地(1)へ固定することを決定する第1平行移動と、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)における別の糸(10b,10c)をそれぞれの糸(20a,20b)へ固定することを決定する第2平行移動とを実行するための移動手段(40)によって駆動される、ことを特徴とする請求項13に記載の装置(2)。
【請求項16】
前記ガイド列(30)は、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)におけるそれぞれの糸(10a,10b)に対応している箇所において前記布地(1)へ固定することを決定する第1平行移動と、前記第2組の弾性糸(20)におけるそれぞれの糸(20a,20b)を、前記第1組の弾性糸(10)に隣接する別の糸(10b,10c)をそれぞれの糸(20a,20b)へ固定することを決定する第2平行移動とを実行するための移動手段によって駆動される、ことを特徴とする請求項13に記載の装置(2)。
【請求項17】
前記ガイド列(30)は、チェーン伝動システムによって前記移動手段(40)へ作動的に連結されたバー(35)に沿って延びている、ことを特徴とする請求項13〜16のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項18】
前記ガイド列(30)は、前記第2組の弾性糸(20)の糸がそれぞれの中を摺動する管状要素である、ことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項19】
前記管状要素は、前記布地(1)の平面に対して測定された90度以下の開口角によって方位付けられている、ことを特徴とする請求項18記載の装置(2)。
【請求項20】
前記第1送給手段(16)および/または前記第2送給手段(33)は、リールおよび/またはスプールによって構成されている、ことを特徴とする請求項13〜19のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項21】
前記第1送給手段(16)および/または前記第2送給手段(33)は、少なくとも1つの糸巻き棒からなっている、ことを特徴とする請求項13〜20のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項22】
前記第1送給手段(16)および/または前記第2送給手段(33)は、前記第1組の弾性糸(10)および/または前記第2組の弾性糸(20)をそれぞれ引き伸ばすための摩擦クラッチシステム(18)からなっている、ことを特徴とする請求項13〜21のいずれか1つに記載の装置(2)。
【請求項23】
縦糸方向(100)に張力のかかった状態に縫い付けられた第1組の弾性糸(10)によって、また、横糸方向(200)に配置され、かつ、縦糸方向(100)に配置された前記の糸に対応している箇所で前記布地(1)へ固定された第2組の弾性糸(20)によって構成された弾性糸のメッシュを備えており、固定用縫い目の間における横糸の伸びの長さ(L1)が布地(1)の対応する伸びの長さ(L2)よりも短い、ことを特徴とするエンボスタイプの外観が備わった布地(1)。
【請求項24】
前記メッシュは、縦糸方向に測定された側辺が0.5cm〜10cmの長さを有している小区画によって構成されている、ことを特徴とする請求項23に記載の布地(1)。
【請求項25】
縦糸方向に測定された前記側辺は、1cm〜6cmの長さを有している、ことを特徴とする請求項24に記載の布地(1)。
【請求項26】
縦糸方向に測定された前記側辺は、1.5cm〜3cmの長さを有している、ことを特徴とする請求項25に記載の布地(1)。
【請求項27】
縦糸方向におけるそれぞれの糸の固定用縫い目は、隣接する2つの縦糸(10)に対応している2つの箇所において作られている、ことを特徴とする請求項23〜26のいずれか1つに記載の布地(1)。
【請求項28】
肘掛け椅子、ソファおよび他の同様な家具物品の室内装飾品カバーのための請求項23〜27のいずれか1つに記載のエンボスタイプの布地の使用。
【図1】
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図4】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図4】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【公表番号】特表2008−529616(P2008−529616A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554433(P2007−554433)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007288
【国際公開番号】WO2006/087015
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(507269418)ジーエー.アイ.シーオー.エス.アール.エル. (1)
【氏名又は名称原語表記】GA.I.CO.S.R.L.
【住所又は居所原語表記】Via Ca Volpari,31,I−24024 Gandino,Italy
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007288
【国際公開番号】WO2006/087015
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(507269418)ジーエー.アイ.シーオー.エス.アール.エル. (1)
【氏名又は名称原語表記】GA.I.CO.S.R.L.
【住所又は居所原語表記】Via Ca Volpari,31,I−24024 Gandino,Italy
【Fターム(参考)】
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