説明

帯電装置及びそれを備えた画像形成装置

【課題】帯電部材に対して高い清掃能力を発揮すると共に、低コストで小型化も可能な帯電装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】帯電装置3には、感光体ドラム2を帯電する帯電ローラ31と、帯電ローラ31表面を清掃するためのものであり、支持板35aと該支持板35aから突設され帯電ローラ31表面と接触するブラシ部35bとを有する板状ブラシ35が設けられており、板状ブラシ35は、帯電ローラ31の軸方向に沿って往復運動すると共に、軸方向とは垂直方向に沿って往復運動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法を用いた画像形成装置に関するものであり、特に感光体の帯電を行う帯電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置においては、静電潜像を形成する感光体の帯電方式として、スコロトロン方式が主流であったが、近年オゾンの発生に対する安全性の問題から、オゾンの発生量が少ない接触帯電ローラ方式が多く採用されている。
【0003】
このような接触式の帯電装置を用いる場合、感光体ドラム表面がトナーの成分や転写紙の紙粉等の異物で汚染されていると、これら異物が、帯電ローラの表面抵抗の上昇を引き起こし、帯電性能が低下する結果、画像品質が低下する。また、帯電ローラ表面の部分的な汚染はグレー画像での濃度ムラ(黒スジ)といった不具合として現れ易いため、帯電ローラの寿命を支配する主要因となっている。
【0004】
これらの問題を回避するために、例えば特許文献1には、帯電ローラ表面を清掃するためのブラシローラを設け、ブラシローラを回転させると同時に長手方向にスラストさせることにより、帯電ローラ表面の部分的な汚染を低減する方法が開示されている。かかる特許文献1に示すようなブラシローラ周辺の構成を図18に示す。
【0005】
図18に示すように、帯電装置3のハウジング3a内には、帯電ローラ31表面を清掃するブラシローラ33が設けられており、ブラシローラ33が回転するときに発生する、ブラシ先端が撓んで戻る際の弾性力によって、帯電ローラ31表面の異物を弾いている。しかし、近年、コスト低減及び装置本体の小型化の要請が高まっており、ブラシローラよりもコンパクトな板状ブラシを用いることが提案されている。
【0006】
また例えば、特許文献2には、板状のブラシを帯電ローラに対してスラスト移動させることにより、クリーニングブレードからの異物の擦り抜けによる帯電ローラの汚染を防止する方法が開示されている。かかる特許文献2に示すような板状ブラシ周辺の構成を図19に示す。
【0007】
図19に示すように、帯電装置3のハウジング3a内には、帯電ローラ31表面を清掃する板状ブラシ35が設けられている。板状ブラシ35は、支持板35aと、支持板35aから感光体ドラム2側に突設されたブラシ部35bと、を有し、図の紙面とは垂直方向にスラスト移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−155844号公報
【特許文献2】特開2006−195154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、図20に、板状ブラシと帯電ローラとの当接状態を図19のA方向から示す。ブラシ部35bは、帯電ローラ31の曲率に応じて撓んでおり、図20に示すように、特に短手方向(図の紙面とは垂直方向、図19の左右方向参照)中央部では、帯電ローラ31と支持板35aとの距離が短いため、ブラシ部35bの湾曲が大きい。また、ブラシ部材35がスラスト移動しても、ブラシ部35bと帯電ローラ31との当接領域において支持板35aと帯電ローラ31との距離は変わらない。
【0010】
このため、ブラシ部35bの短手方向中央部では、板状ブラシ35が長手方向(図の左右方向)にスラスト移動しても、ブラシ部35bの先端が殆どスラスト方向に移動しないおそれがある。その結果、かかる短手方向中央部では帯電ローラ31に対する摺動距離が短くなり、帯電ローラ31の清掃能力を十分に発揮させることが困難となる。
【0011】
上記の通り、特許文献1のようなブラシローラでは、コストが高くなると共に、装置本体の小型化が困難となる。また、特許文献2のような板状ブラシでは、コストは低くなるが、板状ブラシを単に長手方向(スラスト方向)に往復移動させても、ブラシ部による帯電ローラ表面の摺動距離が短いため十分な清掃能力を発揮させることが困難である。さらに、板状ブラシを単にスラスト方向に移動させるだけでは、帯電ローラ表面に対しスラスト方向に沿って集中的に帯状に付着した異物を十分に清掃することは困難である。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、帯電部材に対して高い清掃能力を発揮すると共に、低コストで小型化も可能な帯電装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明は、像担持体に対して接触回転しながら帯電する接触式の帯電部材と、該帯電部材と接触して前記帯電部材表面を摺擦可能なブラシ部材と、を有する帯電装置であって、前記ブラシ部材には、板状の支持部と、該支持部から突設され前記帯電部材と接触するブラシ部と、が設けられ、前記ブラシ部材は、前記ブラシ部と前記帯電部材との接触部において前記帯電部材の軸方向に沿って往復運動すると共に、前記軸方向とは垂直方向に沿って往復運動することを特徴としている。
【0014】
また、本発明は、前記ブラシ部材は、前記垂直方向に沿って略直線状に往復運動することを特徴としている。
【0015】
また、本発明は、前記ブラシ部材は、前記帯電部材の軸方向に対して直交する方向で、且つ、帯電部材の周面に対して接線方向に沿って略直線状に往復運動することを特徴としている。
【0016】
また、本発明は、前記ブラシ部材は、前記軸方向を中心として揺動可能であり、前記垂直方向に沿って略円弧状に往復運動することを特徴としている。
【0017】
また、本発明は、前記ブラシ部材は、前記帯電部材の軸方向に対して直交する方向で、且つ、帯電部材の周面に対して法線方向に沿って往復運動することを特徴としている。
【0018】
また、本発明は、前記ブラシ部は、静電植毛法によって前記支持部に形成され、且つ、前記垂直方向に対して傾斜した複数の隙間を有することを特徴としている。
【0019】
また、本発明は、前記帯電装置を備えた画像形成装置である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の第1の構成によれば、ブラシ部材に、板状の支持部と、該支持部から突設され帯電部材と接触するブラシ部と、を設け、ブラシ部材が、ブラシ部と帯電部材との接触部において帯電部材の軸方向に沿って往復運動すると共に、軸方向とは垂直方向に沿って往復運動することによって、帯電部材表面に対するブラシ部の先端の摺擦距離を長くすることができるため、帯電部材に対して高い清掃能力を発揮すると共に、低コストで小型化も可能となる。
【0021】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の帯電装置において、ブラシ部材が、垂直方向に沿って略直線状に往復運動することによって、より簡単な構成で、帯電部材に対して高い清掃能力を発揮できる。
【0022】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1の構成の帯電装置において、帯電部材の軸方向に対して直交する方向で、且つ、帯電部材の周面に対して接線方向に沿って略直線状に往復運動することによって、より簡単な構成で、帯電部材に対して高い清掃能力を発揮できる。
【0023】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1の構成の帯電装置において、ブラシ部材が、軸方向を中心として揺動可能であり、垂直方向に沿って略円弧状に往復運動することによって、ブラシ部の弾性力をより発揮できるため、帯電部材に対してより高い清掃能力を発揮できる。
【0024】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1の構成の帯電装置において、ブラシ部材が、帯電部材の軸方向に対して直交する方向で、且つ、帯電部材の周面に対して法線方向に沿って往復運動することによって、ブラシ部の弾性力をより発揮できるため、帯電部材に対してより高い清掃能力を発揮できる。
【0025】
また、本発明の第6の構成によれば、上記第1〜第3のいずれかの構成の帯電装置において、前記ブラシ部が、静電植毛法によって支持部に形成され、且つ、垂直方向に対して傾斜した複数の隙間を有する構成とすることによって、ブラシ部同士の干渉を防止すると共に、より万遍なく帯電部材を清掃することが可能となる。
【0026】
また本発明の第7の構成によれば、上記第1〜第6のいずれかの構成の帯電装置を備えた画像形成装置とすることによって、帯電性能の低下に起因する画像品質の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る帯電装置を備えた画像形成装置を示す概略断面図
【図2】本発明の第1実施形態に係る帯電装置周辺の構成を示す概略断面図
【図3】図2の板状ブラシ及び帯電ローラ周辺を示す概略拡大断面図
【図4】板状ブラシのブラシ部を示す概略図
【図5】板状ブラシが帯電ローラ表面に圧接される状態を示す概略拡大断面図
【図6】板状ブラシ周辺の構成を図3のB方向から示す概略側面図
【図7】長手方向及び短手方向において板状ブラシが一方に移動した状態を図3のC方向から示す概略図
【図8】長手方向及び短手方向において板状ブラシが他方に移動した状態を図3のC方向から示す概略図
【図9】板状ブラシの短手方向の移動状態を示す概略図
【図10】板状ブラシの移動状態を図5の下方から示す概略図
【図11】図9のDD’断面図
【図12】本発明の第2実施形態に係る帯電装置に用いられる板状ブラシ周辺の構成を示す概略側面図
【図13】長手方向及び短手方向において板状ブラシが一方に移動した状態を図12の上方から示す概略図
【図14】長手方向及び短手方向において板状ブラシが他方に移動した状態を図12の上方から示す概略図
【図15】図13のEE’断面図
【図16】板状ブラシの短手方向の揺動状態を図12の左方から示す概略図
【図17】板状ブラシの移動状態を図12の下方から示す概略図
【図18】従来の帯電装置に用いられるブラシローラ周辺を示す概略断面図
【図19】従来の帯電装置に用いられる板状ブラシ周辺を示す概略断面図
【図20】板状ブラシと帯電ローラとの当接状態を図19のA方向から示す図
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る帯電装置を備えた画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置1内には画像形成部Pが配設されている。この画像形成部Pは、帯電、露光、現像及び転写の各工程により所定の画像を形成する。
【0029】
この画像形成部Pには、可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム(像担持体)2が配設されており、感光体ドラム2上に形成されたトナー像が、シート(記録媒体)6上に転写され、さらに、定着ユニット7においてシート6上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。不図示の駆動モータにより感光体ドラム2を図1において時計回りに回転させながら、感光体ドラム2に対する画像形成プロセスが実行される。
【0030】
次に、画像形成部Pについて詳細に説明する。回転自在に配設された感光体ドラム2の周囲及び右方には、感光体ドラム2を帯電させる帯電装置3と、感光体ドラム2に画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム2上にトナー像を形成する現像ユニット5と、感光体ドラム2上に残留した現像剤(トナー)を回収するクリーニング装置9と、静電潜像を除去する除電器10と、が設けられている。
【0031】
先ず、帯電装置3に設けられた帯電ローラ31によって感光体ドラム2の表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、感光体ドラム2上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像ユニット5は、感光体ドラム2と対向して配置された現像ローラ5aを有し、現像ユニット5には、磁性一成分の正帯電トナーがトナーコンテナ11によって所定量充填されている。このトナーは、不図示の現像バイアス印加装置により現像バイアスが印加された現像ローラ5aにより感光体ドラム2表面に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。なお、帯電装置3の詳細については後述する。
【0032】
トナー像が転写されるシート6は、シート6を収納する給紙カセット12に収容されており、給紙ローラ13、レジストローラ14を介して、トナー像が形成された感光体ドラム2に向けて搬送される。このとき画像書き出し信号がONとなり、シート6の所定位置にトナー像が転写されるように感光体ドラム2上に画像形成を行う。そして、感光体ドラム2の下部において、所定の転写バイアスが印加された転写ローラ17で電界付与することにより、感光体ドラム2上のトナー像がシート6上に転写される。
【0033】
トナー像が転写されたシート6は、定着ユニット7へと搬送される。また、トナー像が転写された後の感光体ドラム2は、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、その表面に残留したトナーがクリーニング装置9により回収される。定着ユニット7に搬送されたシート6は、定着ローラ7aにより加熱及び加圧されてトナー像がシート6の表面に定着され、所定の画像が形成される。画像が形成されたシート6は、その後排出ローラ18によって排出トレイ19に排出される。
【0034】
図2は、本発明の第1実施形態に係る帯電装置周辺の構成を示す概略断面図であり、図3は、図2の板状ブラシ及び帯電ローラ周辺を示す概略拡大断面図であり、図4は、板状ブラシのブラシ部を示す概略図であり、図5は、板状ブラシが帯電ローラ表面に圧接される状態を示す概略拡大断面図である。図1と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。なお、図2において、感光体ドラム2と転写ローラ17との間を通る矢印方向は、シート6の搬送方向を示し、図5において、支持板35aを破線で示す。
【0035】
感光体ドラム2としては、例えばアモルファスシリコン(a−Si)ドラムを用いることができ、また、感光体ドラム2は、上記した通り、図中時計回りに回転するようになっている。
【0036】
帯電装置3には、感光体ドラム2表面と回転自在に当接し、該ドラム表面を帯電する帯電ローラ31が配置されている。帯電ローラ31は、例えば、金属製のシャフト(芯金)31a(図6参照)の周面に抵抗値105〜106Ω、表面粗さRZ=10μmのエピクロルヒドリンゴム等から成るゴム層(弾性層)を形成した導電性ゴムローラ等のソリッドタイプを好適に用いることができる。
【0037】
また、ゴム層としては、その他、エピクロルヒドリンゴムにカーボンを分散した電子伝導性材料から形成することも、エピクロルヒドリンゴムにイオン性導電材を添加したイオン伝導性材料から形成することもできるが、特にこれらに限定されるものではない。また、その他、例えば、発泡ゴムローラにチューブを被せたスポンジタイプ等を用いることもできる。
【0038】
帯電ローラ31は、帯電装置3のハウジング3aに回転可能に支持されている。また、帯電ローラ31は、感光体ドラム2に所定のニップ圧で圧接されており、感光体ドラム2に従動して回転するようになっている。また、画像形成時、帯電ローラ31にはトナーと同極性(ここでは正極性)の帯電バイアスが印加されるようになっている。
【0039】
具体的には、帯電ローラ31の芯金31a(図6参照)は、不図示の電源と電気的に接続され、かかる電源により帯電ローラ31に対して交流電圧を重畳した直流電圧から成る帯電バイアスが印加される。かかる帯電バイアスの印加によって帯電ローラ31のゴム層の抵抗に応じて流れる電流により、感光体ドラム2表面を帯電することができる。なお、帯電ローラ31に対して、直流電圧を印加することもできる。
【0040】
また、転写ローラ17には、画像形成時、トナーとは逆極性の転写バイアスが印加されるようになっている。
【0041】
クリーニング装置9には、感光体ドラム2表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレード22と、感光体ドラム2表面の残留トナーを除去するとともに感光体ドラム2表面を摺擦して研磨するクリーニングローラ23と、トナー排出手段としての回収スパイラル24と、スクレーパ25と、が設けられている。クリーニングブレード22は、感光体ドラム2の表面に、該ドラムの回転方向(図2の時計回り)に対しカウンターとなるよう当接している。
【0042】
クリーニングブレード22は、硬度70°、自由長10mm、厚さ2.2mmの板状ウレタンゴムから形成されており、感光体ドラム2に対する食い込み量が1.2mmとなるように設定されている。なお、これらクリーニングブレード22の材質、形状や食い込み量等は、装置構成等に応じて適宜設定することができる。
【0043】
クリーニングローラ23は、肉厚2mm、外径14mmのEPDMゴム製発泡材料から形成されており、感光体ドラム2とのニップ部において感光体ドラム2と同じ方向に(図2の反時計回り)に、感光体ドラム2に対して1.2倍の周速で回転するようになっている。
【0044】
クリーニングローラ23の回転方向に対し、クリーニングローラ23と感光体ドラム2とのニップ部よりも下流側には、支持部26から突設されたスクレーパ25が配置されている。スクレーパ25は、厚さ80μmのSUS製板から形成されており、自由端部がクリーニングローラ23表面に当接している。スクレーパ25によって、クリーニングローラ23と感光体ドラム2とのニップ圧によりクリーニングローラ23表面に付着した現像残トナーを、掻き落とすことができる。
【0045】
感光体ドラム2表面の残留トナーや外添剤は、クリーニングブレード22、クリーニングローラ23及びスクレーパ25で回収され、感光体ドラム2の回転力と、クリーニングローラ25の回転力及び回転駆動により、回収スパイラル24に搬送される。その後、残留トナー等は、回収スパイラル24によって、クリーニング装置9外に配置された回収タンクに搬送され、ここに蓄積される。なお、図示しないが、クリーニング装置9には、クリーニング装置9内の回収トナーを外部に漏らさないためのウレタンシール等も設けられている。
【0046】
図3において帯電ローラ31の上方(図2において帯電ローラ31の右方)には、帯電ローラ31表面に圧接され、該ローラ表面を清掃する板状ブラシ(ブラシ部材)35が配置されている。板状ブラシ35は、例えば、細長く平たい矩形から成る支持板(支持部)35aと、支持板35aから突設されたブラシ部35bと、から形成されている。
【0047】
支持板35aは、ハウジング3aに、長手方向(軸方向)及び短手方向(軸方向とは垂直方向)に移動可能に支持されている。また、ブラシ部35bは、導電性のブラシから成り、かかる導電性のブラシが、静電植毛法を用いて支持板35aに植毛されることによって形成されている。また、ブラシ部35bは、全体として支持板35aに沿った平たい矩形状に形成されている。
【0048】
ブラシ部35bの材質としては、例えば、ナイロン系、ポリエステル系等の導電性樹脂材料を用いることができるが、その他、樹脂材料を他の導電性材料と複合化させることによって導電性が付与されたような材料を用いることもできる。また、帯電ローラ31表面の清掃性を考慮すれば、ブラシ部35bのブラシ長さは、例えば1mm〜5mmが好ましく、2mmがより好ましく、ブラシ線径は、例えば1デニール〜10デニールが好ましく、2デニールがより好ましい。
【0049】
また、図4に示すように、ブラシ部35bは、短手方向に対し傾斜した複数のスリット35ba(隙間)を有するように形成されている。スリット35baは、一定の間隔を隔てて一定の幅で形成されている。かかるスリット35baを設けることにより、静電植毛法で形成された密度の高いブラシ部35bの間に、帯電ローラ31表面から掻き取った異物が滞留することを防止できる。また、ブラシ部35bが帯電ローラ31表面を摺擦する際、ブラシ部35b同士が互いに干渉することを防止できるため、ブラシ部35bの弾性力をより効果的に発揮することができる。
【0050】
また、図5に示すように、ブラシ部35bにおける帯電ローラ31表面と接触している領域のうち、短手方向(図5の左右方向)において両端部で最も食い込みが小さく、中央部において最も食い込みが大きくなっている。かかる両端部と中央部との食い込み量の差d(すなわち帯電ローラ31表面と支持板35aとの最近接距離)は、0.2mm以下3mm以下とすることが好ましく、ここでは、0.5mmとなるように設定されている。
【0051】
図6は、板状ブラシ周辺の構成を図3のB方向から示す概略側面図であり、図7は、長手方向及び短手方向において板状ブラシが一方に移動した状態を図3のC方向から示す概略図であり、図8は、他方に移動した状態を図3のC方向から示す概略図であり、図9は、板状ブラシの短手方向の移動状態を示す概略図であり、図10は、板状ブラシの移動状態を図5の下方から示す概略図であり、図11は、図9のDD’断面図である。図2〜図5と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。
【0052】
図6に示すように、板状ブラシ35の支持板35aの長手方向(図の左右方向)に沿って右端部には、コイルバネ34の一端が連結されている。また、コイルバネ34の他端は、ハウジング3a(図2参照)に固定されている。これにより、コイルバネ34は、板状ブラシ35を、図の左側に付勢している。
【0053】
一方、板状ブラシ35の左端部における短手方向(図の紙面とは垂直方向)中央部から、長手方向に沿って左側に支軸35cが突設されており、支軸35cには、図の下方に突出する突起部35dが形成されている。
【0054】
板状ブラシ35の左側には、略円盤状から成り、図の右側面が傾斜した形状から成る回転部材37が配置されている。回転部材37は、帯電装置3のハウジング3a(図2参照)に回転可能に支持されており、上記した感光体ドラム2を回転させるための不図示の駆動モータと不図示のギアを介して連結されている。これにより、感光体ドラム2の回転に伴って、回転部材37が回転するようになっている。
【0055】
回転部材37が回転し、図7に示すように、支軸35cの先端が回転部材37の最も肉薄部分と当接すると、板状ブラシ35はコイルバネ34の付勢力によって左側に移動し、図8に示すように、最も肉厚部分と当接すると、板状ブラシ35は、肉厚部分に押圧され、コイルバネ34の付勢力に抗して右側に移動する。すなわち、板状ブラシ35のブラシ部35bと帯電ローラ31との接触部において長手方向に沿って往復移動する(スラスト移動)。
【0056】
また、図6に示すように、支軸35cに対し図6の下方には、略直線状の第1案内溝部39が形成されている。第1案内溝部39は、図7及び図8に示すように板状ブラシ35の長手方向に対して傾斜して配置されている。第1案内溝部39の第1溝39aには、支軸35cに形成された突起部35dが係合している。また、第1案内溝部39は、突起部35dが第1溝39aに沿って案内されるような大きさ、位置関係で形成されている。
【0057】
これにより、図7に示すように、板状ブラシ35が左側に移動するとき、突起部35dは第1溝39aに沿って図の下方に移動し、図8に示すように、右側に移動するとき、突起部35dは第1溝39aに沿って図の上方に移動する。すなわち、図9に示すように、板状ブラシ35は、ブラシ部35bと帯電ローラ31との接触部において短手方向(図の左右方向)に沿って略直線状に往復運動、つまり、帯電ローラ31の軸方向に対して直交する方向で、且つ、帯電ローラ31の周面に対して接線方向に沿って略直線状に往復運動する。
【0058】
このように、感光体ドラム2の回転と共に回転部材37が回転すると、感光体ドラム2と従動回転する帯電ローラ31に対して、板状ブラシ35が長手方向及び短手方向に移動するため、図10に示すように、板状ブラシ35は、全体として長手方向に対して傾斜する方向(斜め方向)に往復移動する。
【0059】
これにより、図11に示すように、ブラシ部35bの一部が帯電ローラ31表面との距離が最も小さくなる領域R(図9参照)に配置されても(図11に実線で示す)、板状ブラシ35が短手方向に移動することによって、当該一部が領域Rよりも外側(図9の右側若しくは左側)に移動する(図11に破線で示す)。
【0060】
そして、かかる移動の際、ブラシ部35bの撓みが開放されるため、その弾性力によってブラシ部35bの先端が帯電ローラ31表面の異物を弾くことができる。また、板状ブラシ35が斜め方向に往復移動することにより、かかる異物を弾く動作が順次行われることになるため、帯電ローラ31表面の摺擦時間が、単にスラスト移動する場合よりも長くなる。
【0061】
なお、板状ブラシ35の長手方向のスラスト移動における、図7に示す最も左側から図8に示す最も右側までの移動距離(振幅)は、帯電ローラ31の清掃状態等に応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、例えば1mm以上とすることが好ましく、これにより、帯電ローラ31を十分に清掃することができる。
【0062】
一方、かかる振幅を例えば3mm以下とすることが好ましく、これにより、無駄に装置が大型化することを回避できる。また、これらを考慮すれば、例えば長手方向の振幅を2mmとすることがより好ましい。また、スラスト移動周期は、帯電ローラ31が1回転するとき、1往復以上することが好ましいが、特に限定されるもものではない。
【0063】
また、板状ブラシ35の短手方向の移動における、図7に示す最も下側から図8に示す最も上側までの移動距離(振幅)は、帯電ローラ31の清掃状態等に応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、例えば1mm以上とすることが好ましく、これにより、帯電ローラ31を十分に清掃することができる。
【0064】
一方、かかる振幅を例えば3mm以下とすることが好ましく、これにより、無駄に装置が大型化することを回避できる。また、これらを考慮すれば、例えば短手方向の振幅を2mmとすることがより好ましい。また、短手方向の移動周期は、帯電ローラ31が1回転するとき、1往復以上することが好ましいが、特に限定されるもものではない。
【0065】
上記の通り、板状ブラシ35に、支持板35aと、該支持板35aから突設され帯電ローラ31と接触するブラシ部35bと、を設け、板状ブラシ35が、ブラシ部35bと帯電ローラ31との接触部において帯電ローラ31の軸方向(長手方向)に往復運動すると共に、軸方向とは垂直方向(短手方向)に往復運動することとしたため、帯電ローラ31表面に対するブラシ部35bの先端の摺擦距離を長くすることができる。これにより、帯電ローラ31に対して高い清掃能力を発揮することができる。また、板状ブラシ35を用いることができるため、低コストで小型化も可能となる。
【0066】
また、本実施形態では、ブラシ部35bが、静電植毛法によって支持板35aに形成され、且つ、短手方向に対して傾斜した複数のスリット35baを有することとしたため、ブラシ部35b同士の干渉を防止すると共に、より万遍なく帯電ローラ31を清掃することが可能となる。
【0067】
かかるスリット35baの間隔、及びスリット35baによって隔てられたブラシ部35bの幅は、特に限定されるものではないが、板状ブラシ35の振幅よりも短く、且つ、板状ブラシ35が1往復する間にブラシ部35bを通過する帯電ローラ31表面の全領域がブラシ部35bと当接するように、適宜設定することが好ましい。かかる観点を考慮すれば、例えばブラシ部35bの帯電ローラ31表面に対する食い込み量が0.5mmのとき、スリット35baの間隔及びブラシ部35bの幅を、2mmとすることができる。
【0068】
また、スリット35baの短手方向に対する傾斜角度は、例えば30°とすることができるが、かかる角度は特に限定されるものではなく、ブラシ部35bの撓み状態等に応じてブラシ部35b同士が干渉しないよう、適宜設定することができる。また、かかるスリット35baを設けない構成とすることもできる。また、ブラシ部35bの形成方法は、特に静電植毛法に限定されるものではなく、その他、例えば、織タイプのブラシを用いてブラシ部35bを形成することもできる。
【0069】
また、板状ブラシ35の短手方向及び長手方向におけるブラシ部35b先端の並び、すなわち長手方向及び短手方向に見た断面は、平担には特に限定されず、ブラシ部35bの帯電ローラ31に対する清掃状態等に応じて、その他、凸状または凹状とすることもできる。また、これらを凸状または凹状とした場合、その曲率は、帯電ローラ31の清掃状態等に応じて適宜設定すればよい。
【0070】
また、このようにブラシ部35bを凸状または凹状とする代わりに、支持板35aを、凸状または凹状とすること等もできる。また、支持板35aを可撓性材料から形成し、帯電ローラ31の表面曲率に応じて支持板35aを撓ませるようにすることもできる。
【0071】
また、支持板35aと帯電ローラ31表面との間の最近接距離(差d)は、ブラシ部35bのブラシ長さ、板状ブラシ35の振幅、ブラシ部35bの帯電ローラ31に対する食い込み量等に応じて適宜設定することができ、特に限定されるものではない。
【0072】
また、本実施形態では、板状ブラシ35が、短手方向に略直線状に往復運動することとしたため、より簡単な構成で、帯電ローラ31に対して高い清掃能力を発揮できる。しかし、ブラシ部35bと帯電ローラ31との接触部における板状ブラシ35の短手方向の往復移動は、上記実施形態に特に限定されるものではない。
【0073】
図12は、本発明の第2実施形態に係る帯電装置に用いられる板状ブラシ周辺の構成を示す概略側面図であり、図13は、長手方向及び短手方向において板状ブラシが一方に移動した状態を図12の上方から示す概略図であり、図14は、他方に移動した状態を図12の上方から示す概略図であり、図15は、図13のEE’断面図であり、図16は、板状ブラシの短手方向の揺動状態を図12の左方から示す概略図であり、図17は、板状ブラシの移動状態を図12の下方から示す概略図である。図2〜図11と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。
【0074】
本実施形態では、板状ブラシ35を、スラスト移動させると共に長手方向を中心として揺動させることとした。図12に示すように、本実施形態では、支軸35cがスラスト方向に移動可能且つ回転可能に支持されると共に、支持板35aが全体としてスラスト方向に移動可能且つ支軸35cを中心として回転可能に支持されることとした。
【0075】
また、支軸35cに第1実施形態の突起部35dの代わりにアーム部35eが突設され、第1案内溝部39の代わりに、アーム部35eを案内する第2案内溝部41が設けられている。その他の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0076】
図12〜図14に示すように、第2案内溝部41は、短手方向(図12の紙面とは垂直方向、図13及び図14の上下方向)に対して傾斜して設けられている。また、図15に示すように、第2案内溝部41は、図の下方に突出するように湾曲した円弧状に形成されており、第2案内溝部41の第2溝41aにはアーム部35eが係合している。また、第2案内溝部41は、アーム部35eが第2溝41aに沿って案内されるような大きさ、位置関係で形成されている。
【0077】
これにより、図13に示すように、回転部材37の回転により板状ブラシ35が左側に移動するとき、支軸35cが図の左側へ移動すると共に、アーム部35eの先端が第2溝41aに案内されて図の下方へ移動する。これにより、アーム部35e及び支軸35cは、図15の反時計回りに回動する(図15の実線、図16の実線参照)。
【0078】
これに対し、図14に示すように、板状ブラシ35が右側に移動するとき、支軸35cが図の右側へ移動すると共に、アーム部35eの先端が第2溝41aに案内されて図の上方へする。これにより、アーム部35e及び支軸35cは、図15の時計回りに回動する(図15の破線、図16の破線参照)。従って、図16に示すように、板状ブラシ35は、ブラシ部35bと帯電ローラ31との接触部において短手方向(図の左右方向)に沿って略円弧状に往復運動、つまり、帯電ローラ31の軸方向に対して直交する方向で、且つ、帯電ローラ31の周面に対して法線方向に沿って往復運動する。
【0079】
これにより、図16に示すように、ブラシ部35bの一部が帯電ローラ31表面との距離が最も小さくなる領域Rに配置されても、板状ブラシ35が短手方向に移動することによって、当該一部が領域Rよりも外側に移動すると共に、帯電ローラ31から図の上方に離間するように移動する。
【0080】
このように、感光体ドラム2の回転と共に回転部材37が回転すると、感光体ドラム2と従動回転する帯電ローラ31に対して、板状ブラシ35が長手方向に移動且つ及び短手方向に揺動するため、図17に示すように、板状ブラシ35は、全体として長手方向に対して傾斜する方向(斜め方向)に往復移動する。
【0081】
そして、かかる移動の際、ブラシ部35bの撓みが開放されるため、その弾性力によってブラシ部35bの先端が帯電ローラ31表面の異物を弾くことができる。また、板状ブラシ35が斜め方向に往復移動することにより、かかる異物を弾く動作が順次行われることになるため、帯電ローラ31表面の摺擦時間が、単にスラスト移動する場合よりも長くなる。また、板状ブラシ35の揺動周期は、帯電ローラ31が1回転する間に1往復以上することが好ましいが、特に限定されるものではない。
【0082】
本実施形態により、板状ブラシ35が、支軸35c(長手方向)を中心として揺動可能とし、短手方向に略円弧状に往復運動することによって、ブラシ部35bの弾性力をより発揮できるため、帯電ローラ31に対してより高い清掃能力を発揮できる。なお、板状ブラシ35の揺動角度は、ブラシ部35bのブラシ長さ等に応じて適宜設定することができ、特に限定されるものではない。
【0083】
かかる揺動角度は、例えばブラシ部35bによる摺擦領域を有効に利用する観点から、ブラシ部材35が1往復する間に、ブラシ部35bの短手方向一端から他端までが帯電ローラ31表面と当接できるような角度とすることが好ましい。また、本実施形態のアーム部35eとして、第1実施形態の突起部35dを用いることもできる。
【0084】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、板状ブラシ35を短手方向に移動させる方法として、突起部35dと第1案内溝部39、及び、アーム部35eと第2案内溝部41、を用いたが、その他、支軸35cをソレノイドのON/OFF等によって短手方向に往復移動させたり、支軸35cを正逆回転可能なモータ等と連結することによって、長手方向を中心として揺動させることもできる。また、板状ブラシ35のスラスト移動方法も上記実施形態に特に限定されるものではない。
【0085】
また、本発明が適用できる画像形成装置は、カラー用、モノクロ用の如何を問わず、デジタル複写機や、アナログ複写機、レーザビームプリンタなど、種々の画像形成装置に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、ブラシ部材に、板状の支持部と、該支持部から突設され帯電部材と接触するブラシ部と、を設け、ブラシ部材が、ブラシ部と帯電部材との接触部において帯電部材の軸方向に沿って往復運動すると共に、軸方向とは垂直方向に沿って往復運動するものである。
【0087】
これにより、帯電部材に対して高い清掃能力を発揮すると共に、低コストで小型化も可能となるため、帯電不良の発生を防止すると共に、帯電装置の長寿命化を図ることができる。また上記帯電装置を備えた画像形成装置とすることによって、帯電性能の低下に起因する画像品質の低下を防止することができる。
【符号の説明】
【0088】
1 画像形成装置
2 感光体ドラム(像担持体)
3 帯電装置
31 帯電ローラ(帯電部材)
34 コイルバネ
35 板状ブラシ(ブラシ部材)
35a 支持板(支持部)
35b ブラシ部
35ba スリット(隙間)
35c 支軸
35d 突起部
35e アーム部
37 回転部材
39 第1案内溝部
39a 第1溝
41 第2案内溝部
41a 第2溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に対して接触回転しながら帯電する接触式の帯電部材と、
該帯電部材と接触して前記帯電部材表面を摺擦可能なブラシ部材と、を有する帯電装置であって、
前記ブラシ部材には、板状の支持部と、該支持部から突設され前記帯電部材と接触するブラシ部と、が設けられ、
前記ブラシ部材は、前記ブラシ部と前記帯電部材との接触部において前記帯電部材の軸方向に沿って往復運動すると共に、前記軸方向とは垂直方向に沿って往復運動することを特徴とする帯電装置。
【請求項2】
前記ブラシ部材は、前記垂直方向に沿って略直線状に往復運動することを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
【請求項3】
前記ブラシ部材は、前記帯電部材の軸方向に対して直交する方向で、且つ、前記帯電部材の周面に対して接線方向に沿って略直線状に往復運動することを特徴とする請求項2に記載の帯電装置。
【請求項4】
前記ブラシ部材は、前記軸方向を中心として揺動可能であり、前記垂直方向に沿って略円弧状に往復運動することを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
【請求項5】
前記ブラシ部材は、前記帯電部材の軸方向に対して直交する方向で、且つ、前記帯電部材の周面に対して法線方向に沿って往復運動することを特徴とする請求項4に記載の帯電装置。
【請求項6】
前記ブラシ部は、静電植毛法によって前記支持部に形成され、且つ、前記垂直方向に対して傾斜した複数の隙間を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の帯電装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載された前記帯電装置を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−232557(P2011−232557A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102973(P2010−102973)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】