説明

帳票画像歪み検出方法

【課題】帳票の置き方によって画像上で帳票の歪みが生じ、文字認識結果が誤読となったり、空白となったり、読取領域から実際の記入文字が外れることにより桁落ちする等の影響が帳票全体で生じると、金融取引上の事故が発生する可能性がある。
【解決手段】4辺からなる帳票の画像のそれぞれの辺と角を検出するステップと、1つの辺とその両端の角について、前記両端の角と当該辺からなる図形を前記4つの辺について求めるステップと、求めた図形のサイズによって前記帳票の画像の歪みを検出するステップからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳票をマットにセットし、上部からセンサ部でイメージを読み取る非接触スキャナ装置を用いた帳票画像の歪みを判別する帳票歪み判別装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、金融営業店の窓口業務等にて、顧客が持ち込んだ帳票や本人確認書類等の種々の用紙の画像を取得するための、非接触型スキャナが用いられている。非接触型スキャナは、帳票を置くマット部の上方に設置されたカメラによって、マット部に置いた帳票の画像を取得する形式のスキャナである。金融営業店の窓口業務においては、非接触型スキャナは、金融営業店窓口の窓口端末に接続され、画像取得の制御が行われる。非接触型スキャナは、フラットベッド型スキャナやシートフィード型スキャナに比べ、画像取得のための操作が簡便で所要時間が短い等の特徴を持っている。(例えば非特許文献1)
窓口にて取得された帳票の画像に対しては、光学的文字認識装置によって所定の文字認識処理が行われ、記入内容がデータ化され、金融取引に利用される。文字認識処理は、帳票ごとに予め読取位置を記録した読取フォーマットを用意し、帳票の角(例えば左上角)を基準として画像上の読取位置を特定し、該当位置の文字を切り出して認識する。また、切り出した読取領域画像は文字認識結果の確認イメージとして利用するために、文字認識結果とともに記憶される。
【非特許文献1】沖テクニカルレビュー2002年1月/第189号Vol.69 No.1「カラーダイレクトスキャナ」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
非接触型スキャナは前記のとおり、マット部に置かれた帳票を上方からカメラによって撮影することにより画像取得する構造である為、マットから帳票が浮き上がった状態で画像取得した場合等、帳票自体は歪んでいなくとも、帳票の置き方によって画像上で帳票の歪みが生じる。
【0004】
例えば図3(b)は、帳票の左上角が浮き上がった状態で画像取得した場合の帳票の歪みを、強調して表現したものである。浮き上がりが発生すると、帳票の角はカメラからの見た目としてはカメラの視界の外側に移動する。このため、帳票の文字領域の基準となる角の部分が左上方に伸びたようにずれてしまい、文字認識を行った際、文字領域を図のように左上方に誤って補正してしまう。帳票上のすべての文字領域位置はひとつの帳票の角を基準点として位置が定まるため、他の文字領域についても一様にずれてしまう。このため、文字認識結果が誤読となったり、空白となったり、読取領域から実際の記入文字が外れることにより桁落ちする等の影響が帳票全体で生じることになる。そのような場合、文字領域の確認イメージもまたずれて切り出されるので、修正がしづらいばかりでなく、桁落ちにも気づきづらいことになる。例えば、図3(b)の右下部分の文字領域は、基準となる角がずれたために、実際の記入位置から完全に外れてしまっている。このような場合には、実際には記入があるにもかかわらず空白とみなされてしまうことが生じる。このような場合、金融取引上の事故が発生する可能性がある。
【0005】
また、上記のような帳票の浮き上がりがない場合であっても、スキャナとして用いるカメラ自体の性能によっても画像の歪みが発生する場合がある。例えば、レンズの光学的性質に起因する歪曲収差の影響によるたる型歪みが挙げられる。図3(c)は、たる型歪みが発生した場合の例である。この場合、帳票がたる型に歪んだことによって、記入文字が外側に移動して読取領域から外れてしまっている。このような場合には、はみ出した文字が認識されずに桁落ちが発生するため、金融取引上の事故が発生する可能性がある。
従って、このような帳票画像の歪みが発生した場合には、画像を無効とし、帳票の浮き上がり等を修正させたり、スキャナを変更する等したうえで、オペレータに再度帳票画像を取得させる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を解決するために、本発明の帳票画像歪み検出方法は以下の構成を備える。
<構成1>
4辺からなる帳票の画像のそれぞれの辺と角を検出するステップと、1つの辺とその両端の角について、前記両端の角と当該辺からなる図形を前記4つの辺について求めるステップと、求めた図形のサイズによって前記帳票の画像の歪みを検出するステップからなる。
<構成2>
前記図形は、1つの辺とその両端の角について、前記両端の角を二つの頂点とし、当該辺の上に選択した一点をもう一つの頂点とする三角形である。
<構成3>
前記図形のサイズのうち少なくとも一つが所定値を超えた場合に歪みが発生したと判定する。
<構成4>
前記図形の組み合わせが予め定めた歪みパターンモデルに該当する場合に、歪みが発生したと判定する。
<構成5>
前記歪みパターンモデルは、前記図形のサイズと発生位置と発生する方向の組み合わせからなる。
<構成6>
4辺からなる帳票の画像のそれぞれの辺と角を検出するステップと、1つの辺を分割するステップと、前記分割した辺と分割点を結んだ線からなる図形を求めるステップと、それぞれの辺について求めた図形の組み合わせが予め定めた歪みパターンモデルに該当する場合に、歪みが発生したと判定するステップからなる。
<構成7>
前記図形は、前記分割した辺と両端の角または分割点とを結んだ三角形であり、前記歪みパターンモデルは、前記三角形のサイズと発生位置と発生する方向の組み合わせからなる。
<構成8>
前記三角形は正規化したサイズに基づき比較される。
<構成9>
4辺からなる帳票の画像のそれぞれの辺の両端の角を検出するステップと、対角線を求めるステップと、それぞれの辺の両端の角と前記対角線の交点とを結ぶ図形のサイズを求めるステップと、前記図形のサイズの差によって前記帳票の画像の歪みを検出するステップからなる。
<構成10>
前記図形は、それぞれの辺の両端の角と前記対角線の交点とを結ぶ三角形か、それぞれの辺と、前記角と対角線の交点とを結ぶ線により囲まれる図形かのいずれかである。
<構成11>
前記図形のサイズの差は、前記対角線の交点を中心に対向する図形同士を比較することによって求める。
<構成12>
前記図形のサイズの差は、前記対角線によって隣接する図形同士を比較することによって求める。
<構成13>
前記図形のサイズの差はサイズの比率であり、前記比率が予め定めた歪みパターンモデルに該当する場合に、歪みが発生したと判定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像上で発生した帳票のゆがみを検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施例について、以下のとおり説明する。
【実施例1】
【0009】
本発明の第1の実施例について、以下の通り説明する。
<実施例1の構成>
本システムの構成を図1に示す。
【0010】
本システムは、非接触スキャナ装置1、画像処理装置2、PC3から構成される。
図1において、非接触スキャナ装置1は上から見た図を示している。非接触スキャナ装置1は、マット部11、支持部材12によってマット部11の上方に位置するように配置された画像取得部としてのカメラ13から構成される。
【0011】
また図示しないが、非接触スキャナ装置1全体の制御および画像処理装置2との通信機能を有するスキャナ装置制御部を備えている。
【0012】
マット部11は、画像を取得する帳票を設置するための置き台である。マット部11は図1においては網掛けで表現しているが、黒色等、画像上で帳票と容易に区別ができる色の材質が用いられる。これにより、取得した帳票画像はマット部が背景となるため、黒い背景色に対し、帳票が浮き上がって見えるような状態となる。このため、容易に帳票の辺を検出することが可能となる。
【0013】
カメラ13は、マット部11上の帳票を撮影し画像データに変換する機能を有する、CCDやC−MOS等を利用したカメラである。
【0014】
画像処理装置2は、取得した帳票画像から帳票の種類を特定し、さらに当該帳票の文字認識すべき領域を特定し、文字認識を行う。その際、帳票画像に歪みが発生しているか否かの判定を同時に行う。なお、本発明では、帳票画像の帳票部分に歪みが発生することをもって、帳票画像に歪みが発生する、と表現する。
【0015】
PC3はシステム全体を制御するための端末であり、図示しないメモリやCRT等の表示部やキーボードマウス等の操作部を備えた、一般的なPC等が使用される。
【0016】
なお、ここでは画像処理装置2は独立したハードウェアによって実現するものとして説明するが、PC3内に設けたソフトウェアであってもよい。
【0017】
次に、画像処理装置2の構成について図2を用いて説明する。
画像処理装置は、制御部21、帳票検出処理部22、歪み検出処理部23、歪みパターンDB24、文字認識処理部25、帳票フォーマットDB26、また図示しない記憶部により構成される。なお、本発明においてDBとはデータベースの略である。
【0018】
制御部21は、画像処理装置2全体ないし各処理部の制御を行う。
【0019】
帳票検出処理部22は、取得した帳票画像から、帳票部分の外形を検出する処理部である。帳票部分の検出は、帳票画像の背景部分の黒色から帳票部分の白色に変化する部分の画素を発見することによって帳票部分の外形が検出される。具体的には、帳票画像の座標の原点(例えば左上)から順次画素の値が黒か白かを確認し、白画素を発見したら、そこを最初の帳票端(背景部分の黒画素と帳票部分の白画素が隣接する部分)として、黒画素に隣接する白画素を順次探索する。発見した帳票端の画素は逐次記憶していく。そのようにして、最初の帳票端の画素に到達すると帳票部分の外形が、連続する帳票端の白画素の座標として検出される。
【0020】
歪み検出処理部23は、検出した帳票の外形を元に、帳票の歪みを検出する処理部である。
歪み検出処理部23はさらに、帳票辺検出部232、帳票角検出部231、帳票歪み特徴抽出部233、帳票歪み判断部234によって構成される。
【0021】
帳票角検出部231は、帳票の外形から帳票の角を検出する処理部である。検出した帳票端を一定方向に移動しながら、帳票端の座標の変化量を順次計算すると、x座標(横方向)y座標(縦方向)それぞれの変化量は、辺部分では一定か滑らかに変化するようになる。例えば、縦の右辺の場合、正確に垂直であれば帳票端の画素を上から下に1画素ずつ移動した際のx座標の変化量は0で、y座標の変化量は1である。帳票の角に到達すると、今度は横の下辺を右から左に1画素ずつ移動するようになる。ここで、帳票端の画素を次の帳票端の画素に移動すると、x座標の変化量は−1に転じ、Y座標の変化量は0に転じる。そして、この変化量は横の辺を移動する間は一定となる。これをベクトルで表現すると、右辺を移動している間は下方向のベクトルとなるが、角を境に90°変化し、左方向のベクトルとなる。このように、帳票端の画素を追跡して、座標の変化量を計算していくと、座標の変化の方向が転じる点が検出でき、これを帳票の角として検出する。検出した角の座標は、記憶部に記憶される。
【0022】
前述のような帳票の歪みがある場合であっても、辺においては上記のベクトルの変化は緩やかであり、角に達すると概ね90°変化するので、検出が可能である。
【0023】
なお、解像度が高くなると、帳票端の微細な乱れが検出されやすくなるが、そのような乱れが角の検出に影響しないよう、上記の角の検出は、複数の画素(例えば8x8、16x16等)をまとめて輝度の平均値をとり、擬似的な画素として追跡すればよい。
【0024】
帳票辺検出部232は、上記の角の検出の結果、角と角の間の帳票端を辺として検出するものである。辺は、帳票端に沿った画素の座標の集合として検出され、記憶部に記憶される。帳票辺検出部232は、帳票角検出部231に内蔵させて角検出と平行して辺検出を行うようにしてもよい。
【0025】
帳票歪み特徴抽出部233は、検出した帳票角、および帳票辺に基づき、帳票歪みの特徴を抽出する処理部である。本実施例における帳票歪み特徴の抽出方式については後述する。
帳票歪み判断部234は、抽出した帳票歪み特徴と、歪みパターンDBから取得した歪みパターンとを比較し、該当する歪みパターンがあるか否かによって、帳票画像の歪みが発生しているかどうかを検出し、かつどのような歪みが発生しているかを把握することができる。
【0026】
該当する歪みパターンがあっても、所定量以下の歪みであれば、歪み発生無しと判断する。
なお、歪みパターンDBに該当する歪みが無かったとしても、帳票歪み特徴量が大きい場合には、想定以外の歪みとして検出することもできる。
【0027】
歪みパターンDB24は、予め想定する帳票の歪み特徴を歪みパターンとして記憶しておくDBである。
【0028】
文字認識処理部25は、歪みがないと判断された場合に、帳票の文字認識処理を行うための処理部であり、認識領域補正部251、文字認識部252によって構成される。
【0029】
認識領域補正部251は、帳票の基準となる角によって文字認識を行う読取領域の位置を補正し、文字認識部252によって読取領域の文字認識を行う。
【0030】
読取領域は帳票フォーマットとして定義されており、帳票フォーマットは帳票フォーマットDBに登録されている。帳票フォーマットは、帳票の識別を行って帳票の種類を特定することにより、帳票フォーマットDBから取り出される。
【0031】
なお、上記の各処理部は画像処理装置2内で動作するプログラムによって実現されるものとするが、同等の機能を発揮するものであればハードウェアによって実現しても構わない。また、各DBは記憶装置上のファイルによって実現されるものとするが、論理構成として独立していれば、同一のDB内に構成しても構わない。
【0032】
ここで、本実施例における帳票歪み特徴抽出部233の処理を詳細に説明する。
図5(a)は、帳票の左端が浮いたために発生した帳票画像の歪みを示す図である。
なお、以下の説明に共通して、帳票を4つの角A、B、C、Dによる図形ABCDとして表現する。
【0033】
図5(a)において、歪みによって、帳票ABCDのうち、辺AB、辺ADが湾曲している。ここで、歪み特徴として、辺とその両端の角で描かれる図形を求める。ここでは、辺上に選択した1点とその両端の角で描かれる三角形を考える。返上の1点の選択の仕方の例としては以下のようなものが考えられる。
(A)辺AD上の1点をL1とし、三角形ADL1の面積をL1を移動させつつ計算し、面積が最大となる点を求める。
(B)辺ADを曲線近似し、曲率が最大となる点を求める。
(C)角を結んだ線分ADからの法線方向の距離が最大となる点(すなわち、線分ADから最も離れる点)を求める。
このようにして選択される点を特徴点と呼ぶ。
【0034】
図5(a)の場合、辺AD、辺BCについては上記のような方法で特徴点L1、L2が抽出され、二つの三角形T101、T102が得られる。
【0035】
辺BC、辺CDについては特頂点は検出されない。すなわち、例えば(A)の場合各点A、D、L1は一直線上に並ぶので三角形が描けず、常に面積が0となる。(B)の場合は、曲率は常に0となる。(C)の場合、線分ABと辺ABは一致するので距離は常に0である。これらのような場合は特徴点は検出されないものとする。
【0036】
また、この三角形が、辺の内側と外側のどちらに発生するかによって、図形の発生方向を求める。図5(a)のよな場合、三角形が辺の外側に発生しているので、二つの三角形T101、T102はいずれも外方向に発生している、と表現する。
【0037】
これらの、図形の発生した辺、図形の面積、図形の発生方向を合わせて、帳票歪み特徴として抽出する。図5(a)の場合、以下のように表現する。
発生箇所1=辺AB、面積=(T102の面積)、方向=外方向
発生箇所2=辺AD、面積=(T101の面積)、方向=外方向
【0038】
なお、三角形ではなく、特徴点を複数とって多角形としてもよい。その場合、特徴点の抽出条件は、上記の(A)〜(C)について最大値ではなく所定値以上とし、所定数おきに画素を選択するようにすればよい。
【0039】
または、特徴点を取らず、辺と線分で囲まれる図形の面積を求め、上記の帳票歪み特徴の面積として抽出してもよい。例えば図5(b)の網掛け部分のように図形を求めれば、上記(A)〜(C)のような特徴点の取り方によって面積が変動することもなく、安定した特徴量を得ることができる。この場合、辺を所定数に当分して分割点により囲まれる部分の面積を求めれば、より少ない計算量で、近似的に図5(b)の網掛け部分の面積を得ることもできる。
【0040】
また、帳票の浮き上がりではなく、前述したカメラの光学的な特性により生じる歪みが発生する場合がある。図6(a)は、カメラのレンズの歪曲収差の影響によるたる型歪みが発生した場合の説明図である。
【0041】
この場合の歪み特徴も上記のようにして求めることができる。図6(a)の歪み特徴は以下のように表現される。
発生箇所1=辺AD、面積=(T103の面積)、方向=内方向
発生箇所2=辺BC、面積=(T104の面積)、方向=内方向
【0042】
また、同じくレンズの影響で発生する歪みとして図6(b)のような糸巻き歪みが発生する場合がある。この場合の歪み特徴も上記のようにして求めることができる。図6(b)の歪み特徴は以下のように表現される。
発生箇所1=辺AD、面積=(T105の面積)、方向=外方向
発生箇所2=辺BC、面積=(T106の面積)、方向=外方向
【0043】
このように、図形の発生する方向を歪み特徴に含めることにより、仮に図形の面積が同じであっても、歪みの種類を特定することができる。図6の場合は、発生方向が内方向であればたる型であり、外方向であれば糸巻き方である。
【0044】
ここで、歪みパターンDB24に登録されている歪みパターンは、以下のような情報が含まれている。
・発生箇所(図形の発生する辺)
・面積(図形の面積の閾値。このサイズ以上の場合、該当する歪み発生とみなす)
・方向(発生した図形は辺に対して内側か外側か)
また、上記の組み合わせに応じて、歪みの種類が格納される。例えば、図5(a)(b)のように帳票の上辺と左辺の外側に図形が発生するパターンであれば、ゆがみの種類は「帳票の載置方法」による「左上角浮き上がり」である。図6(a)のように帳票の左辺と右辺の内側に図形が発生するパターンであれば、歪みの種類は「レンズ特性」による「たる型歪み」である。図6(b)のように帳票の左辺と右辺の外側に図形が発生するパターンであれば、歪みの種類は「レンズ特性」による「糸巻き型歪み」である。
【0045】
また、帳票画像に歪みがない場合のパターンとして、空のパターン(図形の発生箇所がひとつもない)も登録しておくものとする。
【0046】
<実施例1の動作>
次に、本実施例の動作について図4を用いて説明する。
【0047】
S101:まず非接触スキャナ装置1により帳票画像を取得する。
【0048】
S102:帳票検出処理部22によって、帳票画像より帳票部分を検出する。
【0049】
S103:帳票角検出部231によって、帳票角を検出する。
【0050】
S104:帳票辺検出部232によって、帳票辺を検出する。
【0051】
S105:帳票歪み特徴抽出部233によって、帳票歪み特徴を抽出する。
【0052】
S106:帳票歪み判断部234は、歪みパターンDBから、歪みパターン検索する。このとき、検索する歪みパターンは、抽出した帳票歪み特徴との距離計算を行うことによって、近いものを選択するようにしてもよい。
【0053】
S107:帳票歪み判断部234は、検索した歪みパターンの中に、抽出した帳票歪み特徴に該当するパターンがあるか否かを判定する。本実施例においては、該当するパターンとは、抽出した帳票歪み特徴と発生位置、発生方向が同じ歪みパターンである。該当するパターンがあれば、S108移る。該当するパターンがない場合は、S109に移る。
【0054】
S108:帳票の歪み特徴量が閾値以内であるか否かを判定することにより、歪みの発生の有無を判断する。本実施例においては、抽出した帳票歪み特徴に含まれる各辺の図形の面積が、前記該当した歪みパターンに含まれる面積を超えるかどうかによって判断する。このとき、いずれかの辺において閾値を超えていれば、歪みが発生したものと判断する。なお、該当した歪みパターンが、歪み発生なしの場合すなわち空の歪みパターンである場合は、比較する面積が存在しないので、自動的に閾値以内と判定する。
【0055】
S109:歪み発生と判断した場合、帳票リジェクトの表示を行う。このとき、該当した歪みパターンに応じて、歪みの種類を表示してもよい。例えば、図5の帳票の浮き上がりであれば、歪みパターンに含まれる歪みの種類に応じて「『帳票の載置方法』による画像歪みが発生しました。『左上角浮き上がり』が発生してます。帳票を置きなおしてください」といった表示を行う。また、図6(a)の場合は、「『レンズ特性』による『たる型歪み』が発生しています。スキャナを確認してください。」といった表示を行う。これによって、オペレータは、帳票を置きなおして処理をやり直したり、スキャナを変更する等の対処を行うことができる。
【0056】
S110:文字認識処理部25は帳票画像を識別して帳票の種類を特定し、帳票フォーマットDBから該当する帳票フォーマットを取得する。帳票フォーマットの読取領域の位置情報と帳票の基準点の座標を元に、帳票画像上の読取領域の位置を特定する。
【0057】
S111:読取領域の画像を切り出して、文字認識を行う。文字認識結果は、切り出した画像とともに記憶される。
【0058】
なお、歪みの種類によらず歪みが発生したことのみを検出すれば足りる場合には、上記のような歪みの発生した位置や方向までは考慮せず、いずれかの辺において、所定サイズ以上の面積を持つ図形が発生すれば、歪みが発生したことを検出するようにしてもよい。その場合は、歪みパターンとの比較は行わず、発生した図形の面積のみを考慮し、所定値を比較するようにすればよい。
【0059】
例えば、S107にて、帳票の歪みパターンを参照しているが、歪みの発生のみを検出すればよい場合は、発生した図形の面積すなわち図形のサイズの閾値のみを保持し、それ以上の面積を持つ図形が発生したかのみを判断すればよい。すなわち、S107は省略し、S108の判断を行うようにしてもよい。
【0060】
本実施例によれば、帳票辺毎に、帳票辺と辺の両端の角による図形の発生、図形の面積、図形の発生方向を求めて帳票歪み特徴としたので、予め登録した歪みパターンとの比較により、歪みの発生の有無、歪みの種類を特定することが可能になった。また、帳票辺と辺の両端の角による図形の面積のみを所定の閾値と比較することにより、歪みの有無のみを検出することも可能になった。
【実施例2】
【0061】
次に、本発明の第2の実施例について、以下の通り説明する。
本実施例においては、帳票辺の変形が複数のカーブからなるような波上の複雑な形態であった場合に適用される。
【0062】
<実施例2の構成>
実施例2の構成は、実施例1の構成と同様であるので、相違点のみを以下に説明する。
実施例2において、実施例1と異なるのは、帳票歪み特徴抽出部233、帳票歪み判断部234、歪みパターンDB24の3つである。
【0063】
ここで、本実施例における帳票歪み特徴抽出部233の処理を詳細に説明する。
本実施例においては、実施例1と同じく、歪み特徴として、辺とその両端の角で描かれる図形を求めるが、さらに、辺とその両端の角を結んだ線分の交点も加えて、図形を求める。図7は、帳票の右辺が波打った状態でマット部11に載置されたために発生した帳票画像の歪みを示す図である。図7において、歪みによって、帳票ABCDのうち、辺BCが波打ったように湾曲している。
【0064】
まず、辺BCと線分BCの交点として、P1、P2が求められる。これを分割点とし、辺BCは部分辺BP1、部分辺P1P2、部分辺P2Cに分割される。
【0065】
これらの部分辺について、それぞれ実施例1と同様にして図形を求めることにより、以下のような帳票歪み特徴が得られる。
発生箇所1=辺BC、分割数=1/3、面積=(T111の面積)、方向=外方向
発生箇所2=辺BC、分割数=2/3、面積=(T112の面積)、方向=内方向
発生箇所3=辺BC、分割数=3/3、面積=(T113の面積)、方向=外方向
ここで、分割数は、分母が辺BCを分割した数、分子が分割した部分辺のいずれであるかを示す。
【0066】
なお、求める図形が、上記の部分辺と部分辺の両端を結んだ線分による、三角形あるいは多角形あるいは辺と線分で囲まれる図形そのもののいずれとしてもよいことは実施例1の通りである。
【0067】
ここで、歪みパターンDB24に登録されている歪みパターンは、以下のような情報が含まれている。
・発生箇所(図形の発生する辺)
・分割数(辺を分割した数と、分割した部分辺のいずれであるか)
・面積(図形の面積の閾値。このサイズ以上の場合、該当する歪み発生とみなす)
・方向(発生した図形は辺に対して内側か外側か)
また、上記の組み合わせに応じて、歪みの種類が格納される。例えば、図7のようなパターンであれば、ゆがみの種類は「帳票の載置方法」による「右辺の波打ち」である。
【0068】
また、帳票画像に歪みがない場合のパターンとして、空のパターン(図形の発生箇所がひとつもない)も登録しておくものとする。
【0069】
<実施例2の動作>
次に、本実施例の動作について図4を用いて説明する。
【0070】
S101〜S106は、実施例1の説明と同様である。但し、帳票歪み特徴抽出部233の処理については上記の通りである。
【0071】
S107:帳票歪み判断部234は、検索した歪みパターンの中に、抽出した帳票歪み特徴に該当するパターンがあるか否かを判定する。本実施例においては、該当するパターンとは、抽出した帳票歪み特徴と発生位置、分割数、発生方向が同じ歪みパターンである。該当するパターンがあれば、S108移る。該当するパターンがない場合は、S109に移る。
【0072】
S108:帳票の歪み特徴量が閾値以内であるか否かを判定することにより、歪みの発生の有無を判断する。本実施例においては、抽出した帳票歪み特徴に含まれる各辺の各部分辺ごとの図形の面積が、前記該当した歪みパターンに含まれる面積の閾値を超えるかどうかによって判断する。このとき、いずれかの辺において閾値を超えていれば、歪みが発生したものと判断する。なお、該当した歪みパターンが、歪み発生なしの場合すなわち空の歪みパターンである場合は、比較する面積が存在しないので、自動的に閾値以内と判定する。
【0073】
S109:歪み発生と判断した場合、帳票リジェクトの表示を行う。このとき、該当した歪みパターンに応じて、歪みの種類を表示してもよい。例えば、図7の帳票辺の波うちであれば、歪みパターンに含まれる歪みの種類に応じて「『帳票の載置方法』による画像歪みが発生しました。『帳票の左辺に波打ち』が発生してます。帳票を置きなおしてください」といった表示を行う。
【0074】
S110〜S111は、実施例1の説明と同様である。
【0075】
なお、歪みの種類によらず歪みが発生したことのみを検出すれば足りる場合には、上記のような歪みの発生した位置や分割数や方向までは考慮せず、いずれかの辺ないし部分辺において、所定サイズ以上の面積を持つ図形が発生すれば、歪みが発生したことを検出するようにしてもよい。その場合は、歪みパターンとの比較は行わず、発生した図形の面積のみを考慮し、所定値を比較するようにすればよい。
例えば、S107にて、発生した図形の面積すなわち図形のサイズの閾値のみを保持し、それ以上の面積を持つ図形が発生したかのみを判断すればよい。すなわち、S107は省略し、S108の判断を行うようにしてもよい。
【0076】
本実施例によれば、帳票辺毎に、帳票辺と辺の両端の角に加え、帳票辺と両端の角を結ぶ線分との交点による図形の発生、前記交点により分割された部分辺、図形の面積、図形の発生方向を求めて帳票歪み特徴としたので、予め登録した歪みパターンとの比較により、帳票辺が波打ったような複雑な歪みであっても、歪みの発生の有無、歪みの種類を特定することが可能になった。また、帳票辺と辺の両端の角による図形の面積のみを所定の閾値と比較することにより、歪みの有無のみを検出することも可能になった。
【実施例3】
【0077】
次に、本発明の第3の実施例について、以下の通り説明する。
本実施例においては、帳票歪み特徴を、帳票の対角線を利用して求める。
【0078】
<実施例3の構成>
実施例3の構成は、実施例1の構成と同様であるので、相違点のみを以下に説明する。
実施例3において、実施例1と異なるのは、帳票歪み特徴抽出部233、帳票歪み判断部234、歪みパターンDB24の3つである。
【0079】
ここで、本実施例における帳票歪み特徴抽出部233の処理を詳細に説明する。
本実施例においては、歪み特徴として、辺と帳票の対角線とで描かれる図形を求める。
【0080】
図8(a)は歪みが発生していない状態の帳票画像である。検出した角A、B、C、Dによって対角線AC、BDを求め、その交点Oを求める。これにより、Oとそれぞれの角を結ぶ線分OA、OB、OC、ODが求められる。歪みが発生していない状態では、OA、OB、OC、ODは長さが同じである。このため、これらの線分と各辺によって描かれる三角形T201、T202、T203、T204の面積は等しい。
【0081】
これに対し、歪みが発生すると面積に差が生じる。これらの三角形の面積比を求めることにより、歪みを検出することができる。面積比は、例えばT201:T202:T203:T204(すなわち上辺:右辺:下辺:左辺の三角形の面積)として求める。このとき、三角形T201’の面積を1として正規化する。
図8(a)の場合の面積比は、1:1:1:1のように求められる。
【0082】
これに対し、帳票の左上角が浮いた状態の歪みが発生した場合を図8(b)に示す。
図8(b)において、歪みによって、帳票A’B’C’D’のうち、辺A’B’、辺A’D’が湾曲している。ここで、歪み特徴として、辺とその両端の角を通る対角線で描かれる図形を求める。ここでは、辺の両端の角と対角線の交点とで描かれる三角形を求める。これにより4つの三角形T201’、T202’、T203’、T204’が得られる。
【0083】
これらの面積は、図8(a)の正常状態と異なり、同じではない。このため、これらの三角形の面積比を求めることにより、歪みを検出することができる。
図8(b)の場合、例えば、1:0.8:0.8:1のように求められる。
【0084】
また、他の歪みの例として、図9を示す。図9は、帳票を斜め上の角度から撮影した場合に生じる台形歪みの例である。ここでは簡単のために、縦方向のみに角度が発生したものとしているが、横方向の場合であっても同じである。
図9の場合、面積比は、例えば1:1.5:2:1.5のように求められる。
【0085】
ところで図10のように、前述のたる型歪み、糸巻き方歪みが発生した場合は、角の位置は変わらない場合があり、その場合は対角線と角による三角形の面積は正常時と変わらず、1:1:1:1となる。このため、三角形ではなく、帳票辺と対角線による図形の面積を求めるようにしてもよい。例えば図10(a)のT204’’(網掛け部分)、あるいは図10(b)のT204’’(網掛け部分)のようにすれば、歪みによる面積の変化を正しく抽出することができる。このようにすれば、例えば面積比は1:1.2:1:1.2あるいは1:0.7:1:0.7のようになり、正常状態と異なることが検出できる。
【0086】
ここで、歪みパターンDB24に登録されている歪みパターンは、以下のような情報が含まれている。
・面積比の範囲
・許容する閾値
面積比の範囲とは、上辺による図形の面積を1としたときの、各辺の図形の面積の取りうる範囲であり、上記の各歪みの例の面積比がそれぞれ含まれるような値が格納される。
許容する閾値とは、面積比の大きさをどこまで許容するかを示す値である。
また、面積比に応じて、歪みの種類が格納される。例えば、右辺と左辺による面積が等しく、下辺による図形の面積が大きい場合は、「上辺が縮んだ台形歪み」が格納される。
【0087】
また、帳票画像に歪みがない場合のパターンとして、1:1:1:1も登録しておくものとする。
【0088】
<実施例3の動作>
次に、本実施例の動作について図4を用いて説明する。
【0089】
S101〜S106は、実施例1の説明と同様である。但し、帳票歪み特徴抽出部233の処理については上記の通りである。
【0090】
S107:帳票歪み判断部234は、検索した歪みパターンの中に、抽出した帳票歪み特徴に該当するパターンがあるか否かを判定する。本実施例においては、該当するパターンとは、抽出した帳票歪み特徴の面積比が範囲に含まれる歪みパターンである。該当するパターンがあれば、S108移る。該当するパターンがない場合は、S109に移る。
【0091】
S108:帳票の歪み特徴が閾値以内であるか否かを判定することにより、歪みの発生の有無を判断する。このとき、抽出した面積比と、各歪みパターンにおいて許容する面積比の比較を行う。
本実施例においては、抽出した帳票歪み特徴に含まれる面積比の大きさが、前記該当した歪みパターンに含まれる閾値を超えるかどうかによって判断する。このとき、一番大きな数字と一番小さな数字の差が閾値を超えるかどうかによって判断する。
なお、該当した歪みパターンが、歪み発生なしの場合すなわち空の歪みパターンである場合は、自動的に閾値以内と判定する。
【0092】
S109:歪み発生と判断した場合、帳票リジェクトの表示を行う。このとき、前述の実施例と同様に該当した歪みパターンに応じて、歪みの種類を表示してもよい。例えば、図9の場合であれば、「『帳票の台形歪み』による画像歪みが発生しました。スキャナを確認してください」といった表示を行う。
【0093】
S110〜S111は、実施例1の説明と同様である。
【0094】
なお、歪みの種類によらず歪みが発生したことのみを検出すれば足りる場合には、上記のような歪みパターンとの比較を行わず、所定以上の面積比が発生すれば、歪みが発生したことを検出するようにしてもよい。
【0095】
なお、上述の例では、各辺おける図形の面積比を求めることとしたが、面積の差分を求めることとしてもよい。このとき、対角線の交点をはさんで対向する図形同士を比較すれば、上辺と下辺、右辺と左辺の図形による2対の比較が行え、それらの面積の差分の有無によって歪みが検出できる。この比較方法は、たる型、および糸巻き型以外の歪みの検出を行うことができる。
【0096】
また、対角線をはさんで隣接する図形同士を比較すれば、各角について4対の比較が行え、それらの面積の差分の有無によって歪みが検出できる。
【0097】
本実施例によれば、帳票辺毎に、帳票辺と辺の両端の角に加え、角同士を結ぶ対角線による図形の面積比を求めて帳票歪み特徴としたので、予め登録した歪みパターンとの比較により、歪みの発生の有無、歪みの種類を特定することが可能になった。また、図形の面積比のみを所定の閾値と比較することにより、歪みの有無のみを検出することも可能になった。
【0098】
なお、上述の実施例1、2において、図形の面積を求める際に正規化を行ってもよい。例えば、帳票の最長辺の長さまたは外周の長さを1として、すべての長さを正規化する。または、求めた面積を帳票自体の面積を1として正規化する。このようにすれば、帳票のサイズによらず一定の閾値を用いることができ、緒票のサイズの変化による影響を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】システム構成
【図2】画像処理装置の機能ブロック
【図3】帳票歪みの例
【図4】処理フロー
【図5】実施例1の帳票歪み特徴の例
【図6】実施例1の帳票歪み特徴の例
【図7】実施例2の帳票歪み特徴の例
【図8】実施例3の帳票歪み特徴の例
【図9】実施例3の帳票歪み特徴の例
【図10】実施例3の帳票歪み特徴の例
【符号の説明】
【0100】
1 非接触スキャナ装置
2 画像処理装置
3 PC
11 マット部
12 支持部材
13 カメラ
21 制御部
22 帳票検出処理部
23 歪み検出処理部
232 帳票辺検出部
231 帳票角検出部
233 帳票歪み特徴抽出部
234 帳票歪み判断部
24 歪みパターンDB
25 文字認識処理部
251 認識領域補正部
252 文字認識部
26 帳票フォーマットDB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4辺からなる帳票の画像のそれぞれの辺と角を検出するステップと、
1つの辺とその両端の角について、前記両端の角と当該辺からなる図形を前記4つの辺について求めるステップと、
求めた図形のサイズによって前記帳票の画像の歪みを検出するステップからなる、
帳票画像歪み検出方法。
【請求項2】
前記図形は、
1つの辺とその両端の角について、前記両端の角を二つの頂点とし、当該辺の上に選択した一点をもう一つの頂点とする三角形である、
請求項1に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項3】
前記図形のサイズのうち少なくとも一つが所定値を超えた場合に歪みが発生したと判定する、
請求項1から2に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項4】
前記図形の組み合わせが予め定めた歪みパターンモデルに該当する場合に、歪みが発生したと判定する、
請求項2に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項5】
前記歪みパターンモデルは、前記図形のサイズと発生位置と発生する方向の組み合わせからなる、
請求項4に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項6】
4辺からなる帳票の画像のそれぞれの辺と角を検出するステップと、
1つの辺を分割するステップと、
前記分割した辺と分割点を結んだ線からなる図形を求めるステップと、
それぞれの辺について求めた図形の組み合わせが予め定めた歪みパターンモデルに該当する場合に、歪みが発生したと判定するステップからなる、
帳票画像歪み検出方法。
【請求項7】
前記図形は、
前記分割した辺と両端の角または分割点とを結んだ三角形であり、
前記歪みパターンモデルは、前記三角形のサイズと発生位置と発生する方向の組み合わせからなる、
請求項6に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項8】
前記三角形は正規化したサイズに基づき比較される、
請求項7に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項9】
4辺からなる帳票の画像のそれぞれの辺の両端の角を検出するステップと、
対角線を求めるステップと、
それぞれの辺の両端の角と前記対角線の交点とを結ぶ図形のサイズを求めるステップと、
前記図形のサイズの差によって前記帳票の画像の歪みを検出するステップからなる、
帳票画像歪み検出方法。
【請求項10】
前記図形は、それぞれの辺の両端の角と前記対角線の交点とを結ぶ三角形か、それぞれの辺と、前記角と対角線の交点とを結ぶ線により囲まれる図形かのいずれかである、
請求項9に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項11】
前記図形のサイズの差は、前記対角線の交点を中心に対向する図形同士を比較することによって求める、
請求項10に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項12】
前記図形のサイズの差は、前記対角線によって隣接する図形同士を比較することによって求める、
請求項10に記載の帳票画像歪み検出方法。
【請求項13】
前記図形のサイズの差はサイズの比率であり、前記比率が予め定めた歪みパターンモデルに該当する場合に、歪みが発生したと判定する、
請求項10から12のいずれかに記載の帳票画像歪み検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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