説明

干渉計と分光装置

【課題】ゴーストの防止が可能な小型・高性能の干渉計と分光装置を提供する。
【解決手段】干渉計K2は、コリメータ光学系2,干渉光学系K1,集光光学系5,受光センサ6を備える。コリメータ光学系2は光源1からの光束を平行光にし、干渉光学系K1は平行光を2光束に分離し合成することにより干渉させ、集光光学系5は干渉光学系K1で得られた干渉光を結像させ、受光センサ6は干渉光を受光する受光面6sを有する。受光面6sは、集光光学系5の光軸AXに対して90°以外の角度を成しており、集光光学系5のワーキングディスタンスは、コリメータ光学系2のワーキングディスタンスよりも大きくなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、干渉計と分光装置に関するものであり、例えば、センサ受光面での反射等によるゴースト対策が必要なフーリエ分光計等の分光装置と、それに用いられる小型の干渉計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の分光装置では分光性能に重きを置いており、装置の小型化等はあまり考慮されていない。このため、小さな光源と、光源を点光源とみなせる焦点距離の比較的長いコリメータ光学系と、を用いて、集光光学系もコリメータ光学系とほとんど同様の構成になっている(例えば、特許文献1,2参照。)。つまり、ゴースト光を減らすためにセンサ受光面を傾けても、ワーキングディスタンスは十分に長く取ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−304103号公報
【特許文献2】特開2009−257998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1,2に記載の分光装置において装置の小型化に対応するためには、焦点距離の短いコリメータ光学系や集光光学系を用いなければならず、従来の系ではセンサ受光面を傾ける場合に対応することができない。また、特許文献2に記載の分光装置では、コリメータ光学系が正レンズとその集光側に置かれた負レンズとで構成されているため、集光光学系も同様に構成された場合、むしろワーキングディスタンスは短くなってしまう。つまり従来の分光装置には、ゴーストの防止と分光装置の小型化とを両立することができない、という問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゴーストの防止が可能な小型かつ高性能の干渉計と、それを用いた分光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明の干渉計は、光束を平行光にするコリメータ光学系と、前記平行光を2光束に分離し合成することにより干渉させる干渉光学系と、その干渉光学系で得られた干渉光を結像させる集光光学系と、前記干渉光を受光する受光面を有する受光センサと、を備えた干渉計であって、前記受光センサの受光面が前記集光光学系の光軸に対して90°以外の角度を成し、前記集光光学系のワーキングディスタンスが前記コリメータ光学系のワーキングディスタンスよりも大きいことを特徴とする。
【0007】
第2の発明の干渉計は、上記第1の発明において、前記コリメータ光学系の焦点距離と前記集光光学系の焦点距離とがほぼ同じであることを特徴とする。
【0008】
第3の発明の干渉計は、上記第1又は第2の発明において、前記集光光学系が2枚以上のレンズで構成されていることを特徴とする。
【0009】
第4の発明の干渉計は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記集光光学系が、強い凹面を平行光側に向けたメニスカスレンズと、強い正パワーのレンズと、から成ることを特徴とする。
【0010】
第5の発明の分光装置は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明に係る干渉計と、前記コリメータ光学系に入射させる光束を射出する光源と、を備え、前記受光センサで得られた干渉光の情報を用いて分光を行うことを特徴とする。
【0011】
第6の発明の分光装置は、上記第5の発明において、フーリエ分光計であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、集光光学系のワーキングディスタンスがコリメータ光学系のワーキングディスタンスよりも大きくなっているため、系全体の大型化を招くことなく受光センサの受光面を傾けることができ、受光センサの受光面が集光光学系の光軸に対して90°以外の角度を成しているため、センサ受光面からの反射光に起因するゴーストを防ぐことができる。したがって、本発明の構成を採用することにより、ゴーストの防止が可能な小型かつ高性能の干渉計と、それを用いた分光装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態(実施例1)の光学構成図。
【図2】第1の実施の形態(実施例1)第1ポジションの光路図。
【図3】第1の実施の形態(実施例1)第2ポジションの光路図。
【図4】実施例1の集光光学系のみの収差図。
【図5】第2の実施の形態(実施例2)の光学構成図。
【図6】第2の実施の形態(実施例2)第1ポジションの光路図。
【図7】第2の実施の形態(実施例2)第2ポジションの光路図。
【図8】実施例2の集光光学系のみの収差図。
【図9】センサ受光面を傾けた場合のワーキングディスタンスを説明するための模式図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る干渉計,分光装置等を説明する。本発明に係る干渉計は、光束を平行光にするコリメータ光学系と、前記平行光を2光束に分離し合成することにより干渉させる干渉光学系と、その干渉光学系で得られた干渉光を結像させる集光光学系と、前記干渉光を受光する受光面を有する受光センサと、を備えた干渉計であって、前記受光センサの受光面が前記集光光学系の光軸に対して90°以外の角度を成し、前記集光光学系のワーキングディスタンスが前記コリメータ光学系のワーキングディスタンスよりも大きいことを特徴としている。そして、本発明に係る分光装置は、その干渉計と、前記コリメータ光学系に入射させる光束を射出する光源と、を備え、前記受光センサで得られた干渉光の情報を用いて分光を行うもの(例えばフーリエ分光計)である。なお、コリメータ光学系においてワーキングディスタンスは、光源とコリメータレンズ最前面との間の光学部品を含まない空気間隔をいう。また、集光光学系においてワーキングディスタンスは、集光レンズ最後面と受光センサとの間の光学部品を含まない空気間隔をいう。
【0015】
一般的なフーリエ分光計では、マイケルソン型干渉計等を用いて、その干渉によって得られた情報をフーリエ変換することにより分光情報を取得する構成になっている。このため、例えばマイケルソン型干渉計では、センサ受光面やそのほかの光学部品の平面等で反射された光束が正規光とほぼ同じ光路を通って戻ってしまうことがある。そのような光束はゴースト光となって干渉性能や分光精度に悪影響を及ぼす原因となる。このような場合、光源からの光を光ファイバを使って干渉計に入射させ、そのファイバ端面を斜めにカットしたり、センサ受光面を光軸に対して90°以外の角度で配置したりすれば、ゴースト光が正規光と同じ光路をたどって戻るのを防ぐことができるため、性能の低下を防止することができる。
【0016】
一方、近年では小型の分光計が求められており、用いられる干渉計の小型化が必要とされている。また、より高性能な分光計を実現するために明るい光源を用いた系が必要となってきており、コリメータ光学系に対して光源が点光源と見なせないような形態とする必要性が生じてきている。その結果、ゴースト光を防止するためにセンサ受光面を傾けて配置しようとすると、集光光学系の鏡胴や受光センサの構造部品のために必要な角度まで傾けられない、ということが小型の干渉計では起こってしまう。このような場合、集光光学系のワーキングディスタンスをコリメータ光学系のワーキングディスタンスよりも長くすることにより、センサ受光面を必要な角度まで傾けた配置を取ることが可能となる。
【0017】
小型の分光装置の場合、集光光学系のワーキングディスタンスは、コリメータ光学系の焦点距離よりも大きいことが目安の1つとなる。コリメータ光学系と集光光学系の性能を考えた場合、平行光部分で軸外光束の角度が1.6°程度以内でないと像の収差によるボケが大きくなったり、干渉コントラストが低下したりしてしまう。このとき傾けた受光センサの構成部品を考慮すると、その配置にはコリメータ光学系の焦点距離と同程度の空間が必要になる。
【0018】
例えば、光源からの射出光として光ファイバからの射出光を想定した場合、光ファイバからの射出角度は決まっており、マルチモードファイバでコア径の大きいものを使った場合でも、光はコアの中心と周辺(軸外光)とで同じ方向に進む。コリメータ光学系にとっては物体側テレセントリックとなり、平行光にした後の軸外光線角度はコリメータの焦点距離で決まってしまい、集光光学系の焦点距離にはよらない。軸外光の光線角度が性能に影響するのは、主に干渉させた時の光路差に関係する。干渉光学系においてビームスプリッタで光束を2つに分け各々別のミラーで反射させ、再びビームスプリッタ上で合成する時、角度を持たない軸上光束と、角度を持った軸外光束とはおなじ平行光でありながら進む距離が異なる。斜めに進む軸外光束の方が角度のCOS分長い距離を進むため、干渉して強め合う位置がずれて、これが性能を悪くする。性能限界で決まる軸外光束の角度はおよそ1.6°程度であり、これは分光計の仕様によっても異なる。
【0019】
上記特徴的構成によると、集光光学系のワーキングディスタンスがコリメータ光学系のワーキングディスタンスよりも大きくなっているため、系全体の大型化を招くことなく受光センサの受光面を傾けることができ、受光センサの受光面が集光光学系の光軸に対して90°以外の角度を成しているため、センサ受光面からの反射光に起因するゴーストを防ぐことができる。したがって、本発明の構成を採用することにより、ゴーストの防止が可能な小型かつ高性能の干渉計と、それを用いた分光装置を実現することができる。こういった効果をバランス良く得るとともに、更に高い光学性能,小型化等を達成するための条件等を以下に説明する。
【0020】
前記コリメータ光学系の焦点距離と前記集光光学系の焦点距離とがほぼ同じであることが望ましい。工作誤差や既製レンズの使用等を考えた場合、全く同じ焦点距離というのは現実的でないため、ほぼ同じ焦点距離とは、コリメータ光学系の焦点距離に対して10%以内を想定している。
【0021】
ゴースト光を防止するためにセンサ受光面を傾けて配置しようとする場合、前述したように集光光学系には大きなワーキングディスタンスが必要である。干渉計の小型化を考えない場合、単純に集光光学系の焦点距離を長くすればよい。しかし、小型化と同時に明るい光学系が要求されている場合には、光源を点光源と見なすことができず、焦点距離の長い集光光学系を使用した場合には、センサ受光面での光源の像が元の大きさよりも大きくなってしまう。大きな像を受光させるためには大きな受光センサが必要となり、更に集光光学系で大きなワーキングディスタンスが必要となってしまうため、単純なワーキングディスタンスの必要量以上に焦点距離の長い集光光学系が必要になってしまう。
【0022】
そこで、集光光学系の焦点距離をコリメータ光学系の焦点距離とほぼ同じくらいにすれば、センサ受光面に形成される像の大きさを元の光源とほぼ同じ大きさにすることができる。また、構成がコリメータ光学系と異なる形態でレンズバックの長い集光光学系にすれば、受光センサを傾けるために必要な分のワーキングディスタンスの伸びだけで、小型の分光装置を構成してゴーストの対策も同時に行うことができる。
【0023】
前記集光光学系が2枚以上のレンズで構成されていることが望ましい。単レンズでは自身の焦点距離よりも長いワーキングディスタンスを確保することはできず、例えば、コリメータ光学系とほぼ同じ焦点距離の集光光学系を用いた場合、コリメータ光学系よりも長いワーキングディスタンスを単レンズで実現することは困難である。2枚以上のレンズを用いることにより、ワーキングディスタンスを通常の系よりもかなり長くすることが可能となる。
【0024】
前記集光光学系が、強い凹面を平行光側に向けたメニスカスレンズと、強い正パワーのレンズと、から成ることが望ましい(パワー:焦点距離の逆数で定義される量)。前述したように、集光光学系には焦点距離と比べて長いワーキングディスタンスが必要となるので、集光光学系の最も平行光側の面を強い凹面とすることによって主点位置を後方に配置すれば、長いワーキングディスタンスを実現することができる。また、後方に強い正のパワーを持つレンズを配置することで、マイナスの歪曲を発生させることができる。マイナスの歪曲を発生させることにより、センサ受光面に作られる像を小さくすることができる。
【0025】
後方の強い正パワーのレンズは、集光光学系全体の焦点距離の2倍よりも短い焦点距離を持つようにすることが好ましい。一方、後方の強い正パワーのレンズは、集光光学系全体の焦点距離の1.1倍よりも長い焦点距離を持つようにすることが好ましい。後方のレンズに正のパワーを集中しすぎると収差が悪くなり、かえってセンサ受光面に作られる像が大きくなってしまうからである。
【0026】
次に、第1,第2の実施の形態を挙げて、干渉計と分光装置の具体的な光学構成を更に詳しく説明する。図1に第1の実施の形態の光学構成を示し、図2,図3に第1の実施の形態の第1,第2ポジションの光路をそれぞれ示す。また、図5に第2の実施の形態の光学構成を示し、図6,図7に第2の実施の形態の第1,第2ポジションの光路をそれぞれ示す。なお、第1ポジション(POS1)は固定鏡M1を経由する光路を示しており(図2,図6)、第2ポジション(POS2)は移動鏡M2を経由する光路を示している(図3,図7)。
【0027】
第1,第2の実施の形態の干渉計K2は、光束を平行光にするコリメータ光学系2と、前記平行光を2光束に分離し合成することにより干渉させる干渉光学系K1と、その干渉光学系K1で得られた干渉光を結像させる集光光学系5と、前記干渉光を受光する受光面6sを有する受光センサ6と、を備えたマイケルソン型干渉計である。干渉光学系K1は、ビームスプリッタ(BS)3と、補償ガラス板4と、固定鏡M1と、移動鏡M2と、を備えており、ビームスプリッタ3で入射光を2光束に分離し、固定鏡M1からの反射光と移動鏡M2からの反射光とを干渉させて干渉光を発生させる光学系である。
【0028】
第1,第2の実施の形態の分光装置K3は、干渉計K2と、コリメータ光学系2に入射させる光束を射出する光源1と、AD変換器7と、コンピュータ8と、を備え、受光センサ6で得られた干渉光の情報を用いて分光を行うものであり、例えばフーリエ分光計に相当するものである。フーリエ分光計は、干渉によって得られた情報をフーリエ変換することで物体の分光情報を計算する分光計であり、干渉計によって得られる干渉光をデジタル信号化し、それをコンピュータでフーリエ変換することにより分光を行う(ハードウェアとソフトウェアによる分光)。
【0029】
光源1の発光端面1sから射出した光は、コリメータ光学系2で平行光束となり、ビームスプリッタ3で反射光と透過光の2つの光束に分割される。コリメータ光学系2は、点光源を平行光束にするための正レンズ系から成り、1枚のレンズから成っている(複数枚のレンズで構成してもよい。)。また、ビームスプリッタ3の背面側には補償ガラス板4が配置されており、光を透過させることによって、ビームスプリッタ3での反射光と透過光との媒質透過回数を合わせるための補償を行う。ビームスプリッタ3で反射した光束は固定鏡M1で反射されて戻り、ビームスプリッタ3を透過した光束は移動鏡M2で反射されて戻り、再びビームスプリッタ3で合成されて干渉光となる。つまり、移動鏡M2が動くことにより、透過側と反射側の光路長がほぼ同じ場合に干渉が起こり、光路長差が波長の整数倍の時は強め合い、この間の光路長差の時弱め合うことになる。
【0030】
干渉光は集光光学系5に入射する。集光光学系5は、第1の実施の形態(図1)では平行光側から順に弱いパワーの第1集光レンズ5aと正パワーの第2集光レンズ5bとから成っており(2枚系)、第2の実施の形態(図5)では1枚の正レンズから成っている(1枚系)。干渉光は集光光学系5で集光されて、受光センサ6の受光面6s上で結像する。受光センサ6からの出力信号は、AD(アナログ−デジタル)変換器7でデジタル化された後、コンピュータ8へ送信される。コンピュータ8は、送信されてきたデータをフーリエ変換し、得られたスペクトル波形をディスプレイ(不図示)に表示させる。なお、コンピュータ8は移動鏡M2の駆動制御等、その他の各部の制御も行う。
【0031】
集光光学系5のワーキングディスタンスがコリメータ光学系2のワーキングディスタンスよりも大きくなっているため、前述したように、系全体の大型化を招くことなく受光センサ6の受光面6sを傾けることができ、受光センサ6の受光面6sが集光光学系5の光軸AXに対して90°以外の角度を成しているため、センサ受光面6sからの反射光に起因するゴーストを防ぐことができる。したがって、小型かつ高性能の干渉計K2及び分光装置K3でありながらゴーストの防止が可能である。
【0032】
次に、図9を用いて、センサ受光面6sを傾けた場合のワーキングディスタンスを説明する。図9(A)は、集光光学系5のワーキングディスタンスがコリメータ光学系2(図1等)の焦点距離よりも短い通常の系を模式的に示している。通常のコリメータ光学系2と同様の集光光学系5では、傾けた受光センサ6と集光光学系5のレンズ鏡胴5Tとが当接することになる。なお、図9に示す受光センサ6は、構造部品等を含めた状態での概略断面を模式的に示したものである。
【0033】
図9(B)は、第2の実施の形態(図5)の集光光学系5と受光センサ6を示している。集光光学系5を長い焦点距離のレンズで構成して、集光光学系5のワーキングディスタンスをコリメータ光学系2の焦点距離よりも長くしている。図9(C)は、第1の実施の形態(図1)の集光光学系5と受光センサ6を示している。集光光学系5を2枚のレンズ(2枚系)で構成して、集光光学系5のワーキングディスタンスをコリメータ光学系2の焦点距離よりも長くしている。
【0034】
第1,第2の実施の形態では、30°傾いたビームスプリッタ3を用いているが(図1)、45°傾いた一般的なビームスプリッタを用いた系で構成してもよい。また第1,第2の実施の形態では、コリメータ光学系2として非球面単レンズを想定しているが、それ以外の光学素子を使用してもよい。例えば、色収差を少なくした複数枚のレンズから成るコリメータ光学系、回転楕円鏡から成るコリメータ光学系を使用してもよい。第1,第2の実施の形態では、ビームスプリッタ3の裏面に反射透過コーティングを施し、透過側に移動鏡M2を配置しているが、どちらも逆としても光学的には同等である。
【0035】
第1,第2の実施の形態では、干渉光学系K1部分にマイケルソン干渉計の光学系を用いているが、これ以外の干渉計の光学系、例えば、ファブリペロー干渉計やコモンパス干渉計の光学系を用いてもよい。第1,第2の実施の形態では、集光光学系5として2枚系を用いているが、2枚以外の系でも平行光側に強い凹面を向けたメニスカスレンズを先頭に配置するのが好ましい。第1,第2の実施の形態では、光源1として発光体である1次光源を想定しているが、それ以外の光源を使用してもよい。例えば、1次光源からの光束を導光して別端面で射出する光ファイバ等の2次光源を光源1としてもよい。
【実施例】
【0036】
以下、本発明を実施した干渉計の光学構成等を、実施例のコンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例1,2(EX1,2)は、前述した第1,第2の実施の形態にそれぞれ対応する数値実施例であり、第1,第2の実施の形態を表す光学構成図(図1〜図3,図5〜図7)は、対応する実施例1,2のレンズ構成をそれぞれ示している。したがって、図2,図6は実施例1,2(EX1,2)の第1ポジション(POS1)の光路を示しており、図3,図7は実施例1,2(EX1,2)の第2ポジション(POS2)の光路を示している。
【0037】
各実施例のコンストラクションデータでは、面データとして、左側の欄から順に、面Si(i:面番号,STO:絞り面),曲率半径(mm),軸上面間隔(mm),波長900nmに関する屈折率(空気:記載無し)を示す。POS1では、光がビームスプリッタ3で反射し、固定鏡M1で反射した後、ビームスプリッタ3を透過する光路の光学構成を示しており(図2)、POS2では、光がビームスプリッタ3を透過し、移動鏡M2で反射した後、ビームスプリッタ3で反射する光路の光学構成を示している(図3)。なお、コリメータはコリメータ光学系1に相当し、BSはビームスプリッタ3に相当し、補償ガラスは補償ガラス板4に相当し、集光系1は第1集光レンズ5aに相当し、集光系2は第2集光レンズ5bに相当する。
【0038】
RMD(面の特性)は反射面又は屈折面(記載無し)を示しており、特に部品名の表記のない平面は偏芯データを入力するためのダミー面である。偏芯データにおいて、XDEはX方向平行偏芯、YDEはY方向平行偏芯、ZDEはZ方向平行偏芯、ADEはX軸周り回転、BDEはY軸周り回転、CDEはZ軸周り回転、GLB Gi=第i面基準グローバル偏芯(指示のないときはローカルな偏芯)であり、回転中心の座標は入射光束の中央位置を原点としたときの位置である。また、ビームスプリッタ3はX軸周りに回転するものとする。なお、物体側開口数がNA0.44程度まで、各実施例と同様の光学系を使用することができる。
【0039】
ビームスプリッタ3及び補償ガラス板4付近の光学面S4〜S10,S12〜18を以下に説明する。第1ポジション(POS1)と第2ポジション(POS2)とでは通過する光学部品と通過しない光学部品が異なるが、どちらの光路でも位置関係を明らかにして計算をしやすくするためすべて表記している。なお、POS1では補償ガラス板4の最初の2回は使われておらず、POS2ではBS透過面の2回目と3回目は使われていない。これらが第9面,第10面,第8面に相当する。
【0040】
第4面(S4):偏芯の基準となるダミー面である。
第5面(S5):BS透過面であり、光束を分ける機能を持たない単純な透過面である。
第6面(S6):BS反射透過面であり、光束を2つに分ける機能を持つ面である。POS1とPOS2とで機能(反射と透過)が異なっている。
第7面(S7):BS反射透過面である。第6面と同じであるが計算の都合上で同じ面が必要となる。
第8面(S8):BS透過面であり、第5面と同じである。POS1では第6面で反射された後に透過するが、POS2ではダミー面である。
第9面(S9):補償ガラス板の片面(補償ガラス面1)である。POS1ではダミー面であり、POS2ではBSを透過後に透過する。
第10面(S10):補償ガラス板の片面(補償ガラス面2)である。POS1ではダミー面であり、POS2では補償ガラス板の透過面である。
【0041】
第12面(S12):補償ガラス板の片面(補償ガラス面2)である。POS1ではダミー面であり、POS2では反射鏡から戻ってきた光束が再び透過する。
第13面(S13):補償ガラス板の片面(補償ガラス面1)である。POS1ではダミー面であり、POS2では反射鏡で戻ってきた光束が再び透過する。
第14面(S14):BS透過面であり、POS1では反射鏡で戻ってきた光束が再び透過する。POS2ではダミー面である。
第15面(S15):BS反射透過面である。第6面と同じであるがPOS1では透過し、POS2では反射する。
第16面(S16):補償ガラス板の片面(補償ガラス面1)である。光束は1つに合成され、補償ガラスを透過する。
第17面(S17):補償ガラス板の片面(補償ガラス面2)である。1つに合成された光束が補償ガラス板を透過する。
第18面(S18):ダミー面である。光路差を2つのポジションで計算する時に使う。
【0042】
非球面の面形状は面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(AS)で定義される(z方向:光軸方向、y方向:メリディオナル断面方向、x方向:サジタル断面方向)。非球面データ(ASP)として、非球面係数等を示す。なお、各実施例の非球面データにおいて表記の無い項の係数は0であり、すべてのデータに関してE−n=×10-nである。
z=(c・h2)/[1+√{1−(1+K)・c2・h2}]+A・h4+B・h6+C・h8+D・h10 …(AS)
ただし、
h:z軸(光軸AX)に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2)、
z:高さhの位置での光軸AX方向の変位量(面頂点基準)、
c:面頂点での曲率(曲率半径rの逆数)、
K:円錐定数、
A,B,C,D:それぞれ4次,6次,8次,10次の非球面係数、
である。
【0043】
各種データとして、全系の焦点距離(mm),物体側開口数(NA),設計波長(nm),光源1の半径(mm),コリメータ光学系2の焦点距離(mm),コリメータ光学系2のワーキングディスタンス(mm),集光光学系5の焦点距離(mm),集光光学系5のワーキングディスタンス(mm),集光光学系5の歪曲(%),センサ受光面6sの傾き(°),受光径(直径,mm)を示し、実施例1については集光光学系5の正レンズ5bの焦点距離(mm)及び焦点距離比を更に示す。
【0044】
図4,図8は、実施例1,2(EX1,2)の集光光学系5のみの収差図であり、(A)は球面収差(mm)、(B)は非点収差(mm)、(C)は歪曲収差(%)を示している。球面収差図(A)において、実線は球面収差量を近軸像面からの光軸AX方向のズレ量で表しており、縦軸は瞳への入射高さをその最大高さで規格化した値(すなわち相対瞳高さ)を表している。非点収差図(B)において、破線Tはタンジェンシャル像面、実線Sはサジタル像面を、それぞれ近軸像面からの光軸AX方向のズレ量で表しており、縦軸は集光角(°)を表している。歪曲収差図(C)において、横軸は歪曲(%)を表しており、縦軸は集光角(°)を表している。
【0045】
実施例1(POS1)
単位:mm
面データ
面 曲率半径 軸上面間隔 RMD 屈折率(900nm)
光源: INFINITY 5.40890
S1: 68.22858 (コリメータ) 2.43349 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-6.77040E-03
B : 9.81628E-04
C :-2.06361E-04
D : 0.000000E+00
【0046】
S2: -3.65813 (コリメータ) 6.81699
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.13013E-03
B : 2.07602E-04
C :-1.74009E-05
D :-2.82917E-06
【0047】
S3(STO): INFINITY (絞り) 11.04003
S4: INFINITY (ダミー面) 0.00000
S5: INFINITY (BS透過面) 0.00000 1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: -1.154701 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0048】
S6: INFINITY (BS反射透過面)0.00000 反射面 -1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0049】
S7: INFINITY (第6面と一致) -1.00000 -1.508997
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0050】
S8: INFINITY (第5面と一致) 1.10000
偏芯データ (第5面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G5
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0051】
S9: INFINITY (補償ガラス) -1.00000 ダミー
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.10000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0052】
S10: INFINITY (補償ガラス) -8.00000 ダミー
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 1.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0053】
S11: INFINITY (固定鏡) 8.00000 反射面
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: -8.66025 ZDE: -5.00000 GLB G4
ADE: 60.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0054】
S12: INFINITY (第10面と一致)1.00000 AIR
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0055】
S13: INFINITY (第9面と一致) 0.10000
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0056】
S14: INFINITY (第8面と一致) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第8面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G8
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0057】
S15: INFINITY (第6面と一致) 0.10000 AIR
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0058】
S16: INFINITY (第9面と一致) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0059】
S17: INFINITY (第10面と一致)8.00000
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0060】
S18: INFINITY (仮想干渉面) 0.00000
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 8.66025 ZDE: 5.00000 GLB G4
ADE: 60.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0061】
S19: -4.71234(集光系1) 6.00000 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.67823E-03
B : 1.20656E-04
C : 1.44496E-06
D : 0.00000E+00
【0062】
S20: -6.52477(集光系1) 0.10000
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A : 0.00000E+00
B :-1.18548E-05
C :-1.52246E-07
D : 1.41413E-08
【0063】
S21: 5.61276(集光系2) 3.05625 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.000000
A : 3.40409E-03
B :-1.29588E-02
C :-1.43721E-05
D : 6.90173E-07
【0064】
S22: -39.90971(集光系2) 8.00014
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A : 8.64957E-03
B :-1.01870E-03
C : 3.79666E-05
D : 0.00000E+00
【0065】
S23(センサ面):INFINITY 0.00000
偏芯データ
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000
ADE: 20.0000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0066】
実施例1(POS2)
単位:mm
面データ
面 曲率半径 軸上面間隔 RMD 屈折率(900nm)
光源: INFINITY 5.40890
S1: 68.22858 (コリメータ) 2.43349 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-6.77040E-03
B : 9.81628E-04
C :-2.06361E-04
D : 0.000000E+00
【0067】
S2: -3.65813 (コリメータ) 6.81699
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.13013E-03
B : 2.07602E-04
C :-1.74009E-05
D :-2.82917E-06
【0068】
S3(STO): INFINITY (絞り) 11.04003
S4: INFINITY (ダミー面) 0.00000
S5: INFINITY (BS透過面) 0.00000 1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: -1.15470 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0069】
S6: INFINITY (BS反射透過面)0.00000 1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0070】
S7: INFINITY (第6面と一致) 1.00000 ダミー
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0071】
S8: INFINITY (第5面と一致) 1.10000 ダミー
偏芯データ (第5面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G5
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0072】
S9: INFINITY (補償ガラス) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.10000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0073】
S10: INFINITY (補償ガラス) 8.00000
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 1.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0074】
S11: INFINITY (移動鏡) -8.00000 反射面
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 10.00000 GLB G4
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0075】
S12: INFINITY (第10面と一致)-1.00000 -1.508997
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0076】
S13: INFINITY (第9面と一致) -0.10000
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0077】
S14: INFINITY (第8面と一致) -1.00000
偏芯データ (第8面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G8
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0078】
S15: INFINITY (第6面と一致) 0.10000 反射面
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0079】
S16: INFINITY (第9面と一致) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0080】
S17: INFINITY (第10面と一致)8.00000
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0081】
S18: INFINITY (仮想干渉面) 0.00000
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 8.66025 ZDE: 5.00000 GLB G4
ADE: 60.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0082】
S19: -4.71234(集光系1) 6.00000 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.67823E-03
B : 1.20656E-04
C : 1.44496E-06
D : 0.00000E+00
【0083】
S20: -6.52477(集光系1) 0.10000
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A : 0.00000E+00
B :-1.18548E-05
C :-1.52246E-07
D : 1.41413E-08
【0084】
S21: 5.61276(集光系2) 3.05625 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.000000
A : 3.40409E-03
B :-1.29588E-02
C :-1.43721E-05
D : 6.90173E-07
【0085】
S22: -39.90971(集光系2) 8.00014
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A : 8.64957E-03
B :-1.01870E-03
C : 3.79666E-05
D : 0.00000E+00
【0086】
S23(センサ面):INFINITY 0.00000
偏芯データ
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000
ADE: 20.0000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0087】
各種データ
全系の焦点距離: -1.3357
物体側開口数(NA): 0.22000
設計波長: 900.00000nm
光源の半径: 0.2
コリメータ光学系の焦点距離: 6.900
コリメータ光学系のワーキングディスタンス: 5.4089
集光光学系の焦点距離: 6.7618
集光光学系のワーキングディスタンス: 8.0000
集光光学系の歪曲: -15.4%
集光光学系の正レンズの焦点距離: 10.04
センサ受光面の傾き: 20°
受光径: φ0.500
1.1<(集光光学系の正レンズの焦点距離)/(集光光学系の焦点距離):1.48<2
【0088】
実施例2(POS1)
単位:mm
面データ
面 曲率半径 軸上面間隔 RMD 屈折率(900nm)
光源: INFINITY 5.40890
S1: 68.22858 (コリメータ) 2.43349 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-6.77040E-03
B : 9.81628E-04
C :-2.06361E-04
D : 0.000000E+00
【0089】
S2: -3.65813 (コリメータ) 6.81699
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.13013E-03
B : 2.07602E-04
C :-1.74009E-05
D :-2.82917E-06
【0090】
S3(STO): INFINITY (絞り) 11.04003
S4: INFINITY (ダミー面) 0.00000
S5: INFINITY (BS透過面) 0.00000 1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: -1.154701 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0091】
S6: INFINITY (BS反射透過面)0.00000 反射面 -1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0092】
S7: INFINITY (第6面と一致) -1.00000 -1.508997
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0093】
S8: INFINITY (第5面と一致) 1.10000
偏芯データ (第5面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G5
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0094】
S9: INFINITY (補償ガラス) -1.00000 ダミー
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.10000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0095】
S10: INFINITY (補償ガラス) -8.00000 ダミー
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 1.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0096】
S11: INFINITY (固定鏡) 8.00000 反射面
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: -8.66025 ZDE: -5.00000 GLB G4
ADE: 60.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0097】
S12: INFINITY (第10面と一致)1.00000 AIR
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0098】
S13: INFINITY (第9面と一致) 0.10000
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0099】
S14: INFINITY (第8面と一致) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第8面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G8
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0100】
S15: INFINITY (第6面と一致) 0.10000 AIR
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0101】
S16: INFINITY (第9面と一致) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0102】
S17: INFINITY (第10面と一致)8.00000
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0103】
S18: INFINITY (仮想干渉面) 0.00000
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 8.66025 ZDE: 5.00000 GLB G4
ADE: 60.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0104】
S19: 7.43835(集光系1) 4.188482 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.89738E-03
B :-9.99269E-04
C : 9.20855E-05
D :-2.60508E-06
【0105】
S20: -26.17106(集光系1) 9.309694
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-9.73003E-03
B : 5.01759E-04
C :-1.05468E-05
D : 0.000000E+00
【0106】
S21(センサ面):INFINITY 0.00000
偏芯データ
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000
ADE: 20.0000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0107】
実施例2(POS2)
単位:mm
面データ
面 曲率半径 軸上面間隔 RMD 屈折率(900nm)
光源: INFINITY 5.40890
S1: 68.22858 (コリメータ) 2.43349 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-6.77040E-03
B : 9.81628E-04
C :-2.06361E-04
D : 0.000000E+00
【0108】
S2: -3.65813 (コリメータ) 6.81699
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.13013E-03
B : 2.07602E-04
C :-1.74009E-05
D :-2.82917E-06
【0109】
S3(STO): INFINITY (絞り) 11.04003
S4: INFINITY (ダミー面) 0.00000
S5: INFINITY (BS透過面) 0.00000 1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: -1.15470 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0110】
S6: INFINITY (BS反射透過面)0.00000 1.508997
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G4
ADE: 30.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0111】
S7: INFINITY (第6面と一致) 1.00000 ダミー
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0112】
S8: INFINITY (第5面と一致) 1.10000 ダミー
偏芯データ (第5面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G5
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0113】
S9: INFINITY (補償ガラス) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.10000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0114】
S10: INFINITY (補償ガラス) 8.00000
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 1.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0115】
S11: INFINITY (移動鏡) -8.00000 反射面
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 10.00000 GLB G4
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0116】
S12: INFINITY (第10面と一致)-1.00000 -1.508997
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0117】
S13: INFINITY (第9面と一致) -0.10000
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0118】
S14: INFINITY (第8面と一致) -1.00000
偏芯データ (第8面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G8
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0119】
S15: INFINITY (第6面と一致) 0.10000 反射面
偏芯データ (第6面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G6
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0120】
S16: INFINITY (第9面と一致) 1.00000 1.508997
偏芯データ (第9面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G9
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0121】
S17: INFINITY (第10面と一致)8.00000
偏芯データ (第10面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000 GLB G10
ADE: 0.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0122】
S18: INFINITY (仮想干渉面) 0.00000
偏芯データ (第4面基準グローバル)
XDE: 0.00000 YDE: 8.66025 ZDE: 5.00000 GLB G4
ADE: 60.00000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0123】
S19: 7.43835(集光系1) 4.188482 1.508997
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-1.89738E-03
B :-9.99269E-04
C : 9.20855E-05
D :-2.60508E-06
【0124】
S20: -26.17106(集光系1) 9.309694
ASP: 非球面データ
K : 0.00000
A :-9.73003E-03
B : 5.01759E-04
C :-1.05468E-05
D : 0.000000E+00
【0125】
S21(センサ面):INFINITY 0.00000
偏芯データ
XDE: 0.00000 YDE: 0.00000 ZDE: 0.00000
ADE: 20.0000 BDE: 0.00000 CDE: 0.00000
【0126】
各種データ
全系の焦点距離: -4.8557
物体側開口数(NA): 0.22000
設計波長: 900.00000nm
光源の半径: 0.2
コリメータ光学系の焦点距離: 6.900
コリメータ光学系のワーキングディスタンス: 5.4089
集光光学系の焦点距離: 12.0000
集光光学系のワーキングディスタンス: 9.309694
集光光学系の歪曲: -26.2%
センサ受光面の傾き: 20°
受光径: φ1.0000
【符号の説明】
【0127】
K1 干渉光学系
K2 干渉計
K3 分光装置
1 光源
1s 発光端面
2 コリメータ光学系
3 ビームスプリッタ
4 補償ガラス板
M1 固定鏡
M2 移動鏡
5 集光光学系
5a 第1集光レンズ
5b 第2集光レンズ
6 受光センサ
6s センサ受光面
AX 光軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光束を平行光にするコリメータ光学系と、前記平行光を2光束に分離し合成することにより干渉させる干渉光学系と、その干渉光学系で得られた干渉光を結像させる集光光学系と、前記干渉光を受光する受光面を有する受光センサと、を備えた干渉計であって、
前記受光センサの受光面が前記集光光学系の光軸に対して90°以外の角度を成し、前記集光光学系のワーキングディスタンスが前記コリメータ光学系のワーキングディスタンスよりも大きいことを特徴とする干渉計。
【請求項2】
前記コリメータ光学系の焦点距離と前記集光光学系の焦点距離とがほぼ同じであることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
【請求項3】
前記集光光学系が2枚以上のレンズで構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の干渉計。
【請求項4】
前記集光光学系が、強い凹面を平行光側に向けたメニスカスレンズと、強い正パワーのレンズと、から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の干渉計。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の干渉計と、前記コリメータ光学系に入射させる光束を射出する光源と、を備え、前記受光センサで得られた干渉光の情報を用いて分光を行うことを特徴とする分光装置。
【請求項6】
フーリエ分光計であることを特徴とする請求項5記載の分光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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