説明

平坦で微細な機械加工表面のための除去率を制御する作動力の検知方法

【課題】ワ−クの材料除去率を制御する為に作動力を調節する方法であって、ワ−クの表面を平坦に機械加工するための改良された方法を提供する。
【解決手段】荷重付与装置14によりワ−ク12へ加えられる作動力と、荷重付与装置14の位置の検知手段20を備える。検知された荷重付与装置14の作動力と位置は、主制御装置22に伝達され、主制御装置22は、このデータに基づいて、目標であるワ−ク12の表面特性を得る為に、ワ−クに対する付与力を調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料の表面を削って除去する方法に関する。より詳しく言うと、
本発明は、機械加工された材料の表面の除去率を制御するための作動力の検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製品を製造する時、所望の表面を得る為に、表面に研磨面を有する除去装置が、部品を正確に機械加工する為にしばしば使用される。
特に平坦なホーニング(固い自在な研磨面を回転する事により、通常の平坦又は平坦に近いワ−ク表面からの材料除去方法)処理においては、
材料除去率は、他の関連個所の表面処理と同様に、固定研摩材の寿命と、ワ−クに対する作動力との関数である。
【0003】
除去率の違いは、寸法の大きさの特性と同様に、三次元的形状又は表面粗度、並びに表面の形状又は平坦度のように、表面の摩擦特性に影響する。
現在の技術における材料除去率は、一定のサイクルタイムの長さと、一定の作動力の指数関数率で減少する典型的な除去率である。
この特性は、平滑に研磨された部位の寸法上の特性、並びに表面の三次元的形状と表面の外形の変化を含んでいる。
【0004】
現状の技術は、その能力において、変化を減少する事に限定されており、又、ワ−クへの作動力を調節する為にフィードバック制御を行い、それによって、材料率と、最終的に除去される材料のト−タル量を減少させている。
従って、表面の三次元的形状と、外形の双方を最適化させる一方、製造コストを最小にする為の改良された方法が要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の第1の目的は、ワ−クの表面を平坦に機械加工する改良された方法を提供する事である。
【0006】
本発明の第2の目的は、機械加工の工程を変える為に、閉ル−プのフィードバック制御を利用する事である。
【0007】
本発明の第3の目的は、改良された機械加工方法を提案する事により、全体の製造コストを減少させる事である。
【0008】
本発明に関する、上記した目的及び他の目的、特徴、或いは、優れた効果は、具体的な実施例と特許請求の範囲により、明らかになると思う。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ワ−クの材料除去率を制御する為に作動力を調節する方法に関する。
この方法は、荷重供給装置によりワ−クへ供給される作動力と荷重供給装置の位置の検知を含む。次に、検知された荷重供給装置の作動力と位置は、主制御装置に伝達され、主制御装置は、目標であるワ−クの表面特性を製造する為に、デ−タに基づいて、ワ−クへの供給力を調節する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図は、ワ−ク12の表面を除去する為に使用される機械加工装置10を示す。
機械加工装置10は、相互に連結された3つの主要な要素、すなわち荷重付与装置14、作動力変換器16、および作動力付与装置18を有する。
【0011】
荷重付与装置14の1つの実施例は、空気シリンダのような荷重シリンダであるが、これに代わり、ボ−ルスクリュ−アクチュエ−タ等も使用可能である。
荷重付与装置14は、センサ20を備えており、このセンサ20は、荷重付与装置14の直線上の位置を測定するのに使われる。
好ましい例では、センサ20は、リニア式可変作動変圧器(LVDT)であり、主制御装置22に電気的に接続され、荷重付与装置14の位置に関する信号を、主制御装置22にコンスタントに送る。
【0012】
作動力変換器16はロードセルであり、荷重付与装置14に取り付ける為の取付部材24を備えている。図示の実施例では、取付部材24は、荷重付与装置14に貫役されたネジ軸であり、ワッシャ26とナット28で、荷重付与装置14に固定されている。このように、主制御装置22に接続されている作動力変換器16により、主制御装置22は、荷重付与装置14に与えられる作動力と位置のデ−タを収集する。
【0013】
作動力変換器16から突出している第2の取付部材30により、作動力変換器16は、作動力付与装置18に、耐摩耗軸受32を介して回転自在に接続されている。耐摩耗軸受32は、荷重付与装置14とワ−ク12に接続されている作動力付与装置18との相対的な回転を可能にしている。ワ−ク12は、ワ−ク12を機械加工するための研磨材34と接している。
【0014】
稼動時、作動力付与装置18は、作動力変換器16と荷重付与装置14に対して相対的に回転して、ワ−ク12に作用する。これにより、ワ−ク12の表面11は、研磨材34で機械加工される。ワ−ク12の表面11が機械加工される時、作動力変換器16は、主制御装置22に、荷重供給装置14によりワ−ク12に作動する力を検知するよう伝達する一方、センサ20は、荷重供給装置14の位置を検知する。ついで、検知された力は、主制御装置22に伝達され、主制御装置22は、この情報に基づいてワ−ク12への作動力を調節する。その結果、電流か電圧を測定して、荷重付与装置14に加えられる圧力を制御する。
【0015】
主制御装置22により、荷重付与装置14が加える力を制御することにより、材料の除去は、良好かつ効果的に行われる。この機械加工により、良好な三次元的表面や外形、並びに寸度が得られるだけでなく、製造工程における、付加的なコストは減少される。従って、少なくとも、前記した目的のすべては達成される。
【0016】
当業者であれば、本発明の範囲の趣旨より逸脱する事なく、装置に他の種々の変更を行うことが可能である。このような変更や変形であって、特許請求の範囲に含まれるものは、すべて、それによって保護されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図は、ワ−クの表面の機械加工に使用される装置の側断面図である。
【符号の説明】
【0018】
10 機械加工装置
11 ワークの表面
12 ワ−ク
14 荷重付与装置
16 作動力変換器
18 作動力付与装置
20 センサ
22 主制御装置
24 取付部材
26 ワッシャ
28 ナット
30 第2の取付部材
32 耐磨耗軸受
34 研磨材
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワ−クにおける材料除去率を制御する為に作動力を調節する方法であって、
荷重付与装置によりワ−クに加えられる力を検知し、
荷重付与装置の位置を検知し、
前記検知された力と位置を、主制御装置へ伝達し、
前記検知された力と位置に基づいて、ワ−クに与えられる力を調節することを特徴とする方法。
【請求項2】
荷重付与装置は荷重シリンダであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
荷重付与装置は、荷重付与装置の位置を検知するリニア式可変作動変圧器を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。