説明

平行度測定装置及び電気光学装置の製造方法

【課題】
高温下でも圧着部材の平行度を導電部材に押圧したまま容易に、しかも低コストで測定、調整できる平行度測定装置及びその平行度測定装置を用いて電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】
平行度測定装置1は基板表面12に押圧により抵抗値が変わる複数の導電部材としてのセンサー3等を設け、そのセンサー3等の抵抗値または電圧値を測定する測定部11を具備することとしたので、例えば当該複数のセンサー3等の夫々の電圧値の変化をセンサー同士で比較することで、夫々のセンサーの位置における上圧着ヘッド16等による圧力の強さの違い、すなわち上圧着ヘッド16等の当該複数のセンサー表面に対する平行度を測定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータや携帯電話機等の製造に用いられる平行度測定装置及びその平行度測定装置を用いて電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータや携帯電話機等といった電子機器の表示装置として液晶装置等の電気光学装置が用いられている。一方、近年パーソナルコンピュータや携帯電話機等も高機能化し、用いられる液晶装置等の電気光学装置も高精度化・高機能化が求められており、例えば電気光学装置用基板に電子部品等を圧着して実装等するときにその電子部品等をより該電気光学装置用基板に平行に圧着して実装等できるように感圧紙を用いて押圧し圧着ヘッドの平行度を測定している。
【0003】
しかし、圧着接合によっては加熱温度により従来の方法では感圧紙による平衡度を正確に検出できない場合もあり、例えば載置台上に載置した感圧紙とヒータバーとの間に、追従性を有する、均一な厚さのポリイミドフイルムを介在させる方法の提案がされている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−177503号公報(段落[008]、図1) 。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上述の方法により感圧紙による平行度の測定の温度範囲は拡大したが、やはり感圧紙による平行度の検出を含めその平行度の調整は高度な熟練が必要であり、電気光学装置の製造で問題となっていた。
【0005】
また、感圧紙を用いて平行度を調整する場合に例えば圧着ヘッドの温度を高温(約300度)にしたまま検出し調整することが容易でなく、更に感圧紙の状態を検出するのに一旦圧着ヘッドによる圧着を解除しなければならず、平行度の調整そのものが実際の圧着状態を正確に反映できない等により、平行度をより好ましいものにできないという問題があった。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされるもので、高温下でも圧着部材の平行度を導電部材に押圧したまま容易に、しかも低コストで測定、調整できる平行度測定装置及びその平行度測定装置を用いて電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の主たる観点に係る平行度測定装置は、第1圧着部材の平行度を測定する平行度測定装置であって、基板と、前記基板表面に設けられ、前記基板を押圧する前記第1圧着部材と前記基板とに挟まれ前記第1圧着部材の押圧により電気抵抗が変わる複数の導電部材と、前記複数の導電部材の抵抗値または電圧値を測定する測定部とを具備することを特徴とする。
【0008】
ここで、「第1圧着部材」とは、例えば電子部品を電気光学装置用基板に圧着する際や一対の液晶装置用基板を貼り合せる際、更には電気光学パネルに回路基板を接続する際等に用いられる圧着ヘッドをいう。また、上下で挟み込む上圧着ヘッド及び下圧着ヘッドのみならず、どちらか一方のみが相手側に押圧される場合もいうものとする。
【0009】
本発明は、基板表面に押圧により抵抗値が変わる複数の導電部材を設け、その導電部材の抵抗値または電圧値を測定する測定部を具備することとしたので、例えば当該複数の導電部材の夫々の電圧値の変化を導電部材同士で比較することで、夫々の導電部材の位置における第1圧着部材による圧力の強さの違い、すなわち第1圧着部材の当該複数の導電部材表面に対する平行度を測定することができる。
【0010】
また、押圧による電気抵抗の変化を利用し導電部材の電圧値や抵抗値を測定することとしたので、第1圧着部材により導電部材を押圧したままで第1圧着部材の平行度を測定でき、従来技術のように圧着を解除して感圧紙を観測する必要がなく、より実際の圧着状態に近い状態で測定が可能となり、より正確な平行度を測定できる。
【0011】
更に押圧による電気抵抗の変化を利用し導電部材の電圧値や抵抗値を測定することとしたので、最初の測定結果に基づき第1圧着部材の平行度を微調整するときに、その度ごとに圧着を解除する必要がなく、当該微調整後の第1圧着部材の平行度をその都度オンタイムで観測でき、第1圧着部材の平行度をより迅速にしかも正確に調整できる。
【0012】
また、従来の感圧紙の観測のように測定の度に圧着を解除する必要がないので、高温状態のままで平行度の観測が可能となり、平行度の測定の容易化と迅速化が図れる。
【0013】
本発明の一の形態によれば、前記複数の導電部材は、前記第1圧着部材の押圧により押圧される面の該押圧前の前記基板表面と反対側の基板表面からの高さが、全ての前記導電部材で同じであることを特徴とする。これにより、当該導電部材の押圧される面の該押圧前の高さのバラツキによる第1圧着部材の平行度の測定結果が、実際の第1圧着部材の平行度と異なるものとなることを防ぐことができる。
【0014】
本発明の一の形態によれば、前記第1圧着部材は、前記基板を押圧する面が略矩形をなし、前記複数の導電部材は、少なくとも前記第1圧着部材により押圧される前記基板の略矩形の領域の四隅に設けられていることを特徴とする。これにより、略第1圧着部材の傾きに対応して四隅の導電部材による抵抗値或は電圧値の異同及びその差の大きさを測定でき、第1圧着部材の平行度をより正確に測定できる。また、その測定により正確な第1圧着部材の平行度の調整が可能となる。
【0015】
本発明の一の形態によれば、前記基板上に前記導電部材と前記測定部とを電気的に接続する配線と、前記導電部材の前記押圧される面を避けるように少なくとも前記配線上に形成された絶縁性樹脂層とを更に具備し、前記絶縁性樹脂層表面の前記反対側の基板表面からの高さは、前記導電部材が前記第1圧着部材により押圧され該押圧方向に圧縮された後の前記導電部材の前記押圧される面の前記反対側の基板表面からの高さより低いことを特徴とする。これにより、第1圧着部材による押圧によって導電部材と一緒にその導電部材に電気的に接続された配線が、その上の絶縁性樹脂層を介して押圧されてしまい、その配線の電気抵抗も変化してしまうことを防ぐことができ、より容易に正確な第1圧着部材の平行度を測定することができる。
【0016】
また、配線だけがその上の絶縁性樹脂層を介して押圧されてしまい、導電部材への押圧による該導電部材の抵抗値や電圧値を測定できなくなることを防ぐことができる。
【0017】
本発明の一の形態によれば、前記配線は、前記導電部材が前記基板と接触する領域の外周上の二点で前記導電部材を挟むように形成されており、前記抵抗値または電圧値は、前記二点間の前記導電部材の抵抗値または電圧値であることを特徴とする。これにより、例えば導電部材が第1圧着部材により押圧されると、その導電部材が設けられた側の基板表面の平面方向には当該導電部材の外形は大きくなり、その分、基板表面の平面方向と直交する方向、すなわち押圧方向には導電部材の外形は小さくなるので、その導電部材と基板平面との接触領域の外周上の二点間の距離は増大し、その二点間を結ぶ直線に直交する導電部材の断面積は減少して、結果として当該二点間の電気抵抗は増大することとなる。
【0018】
この電気抵抗の変化を二点間の抵抗値或は電圧値として測定することにより、当該導電部材にかかる押圧力情報を得ることができ、複数の導電部材の夫々の押圧情報により第1圧着部材の平行度を容易に測定できることとなる。
【0019】
本発明の一の形態によれば、前記導電部材は、略直方体の形状を有し、前記配線は、前記導電部材の前記押圧される面に直交し互いに対向する前記導電部材の二面を挟むように形成されており、前記抵抗値または電圧値は、前記二面間の前記導電部材の抵抗値または電圧値であることを特徴とする。これにより、測定された電圧値や抵抗値による導電部材への押圧力の違いを単純化でき、第1圧着部材の平行度を測定することがより容易になる。
【0020】
本発明の一の形態によれば、前記測定部は、前記測定された抵抗値または電圧値に基づき前記第1圧着部材の平行度情報を出力する出力部を有することを特徴とする。これにより、例えばディスプレー画面に出力された平行度情報に基づき圧着したまま第1圧着部材の平行度の微調整が可能となり、より実際の圧着状態に近い平行度を測定し、第1圧着部材の平行度を調整できる。
【0021】
本発明の一の形態によれば、前記測定部は、予め所定の平行度に調整された第2圧着部材により押圧し測定された抵抗値または電圧値を基準値とし、平行度を測定すべき前記第1圧着部材により測定された抵抗値または電圧値を該基準値に基づき補正する補正部を有することを特徴とする。これにより、基板に複数設けた導電部材自体で夫々形状が違っている場合や温度分布が異なる場合等の違いを、平行度が予め正確に図られた第2圧着部材により電圧値や抵抗値として測定し基準値とし、その基準値を用いて第1圧着部材の抵抗値や電圧値を補正するので、測定された電圧値や抵抗値がより単純化され測定すべき第1圧着部材の平行度の測定がより容易になる。
【0022】
本発明の一の形態によれば、前記複数の導電部材は、その全ての導電部材で形状、前記接触する領域の面積、及び容積が同じであり、かつ、材料も同じであることを特徴とする。これにより、測定された電圧値や抵抗値による導電部材への押圧力の違いをより単純化でき、第1圧着部材の平行度を測定することが更に容易になる。
【0023】
本発明の一の形態によれば、前記複数の導電部材は、前記基板表面と反対側の基板表面にも複数設けられていることを特徴とする。これにより、例えば基板の両表面側に夫々圧着ヘッドが配置されており、両側から押圧される場合に一度に両側の圧着ヘッドの平行度を測定することができ、より圧着ヘッドの平行度を細かく測定することが可能となると共に測定工程を少なくでき電気光学装置等の製造コストを低減できる。
【0024】
本発明の他の観点に係る電気光学装置の製造方法は、基板と、前記基板表面に設けられ、前記基板を押圧する第1圧着部材と前記基板とに挟まれ前記第1圧着部材の押圧により電気抵抗が変わる複数の導電部材と、前記複数の導電部材の抵抗値または電圧値を測定する測定部とを有する平行度測定装置を前記第1圧着部材により押圧し、該第1圧着部材の平行度を測定する測定工程と、前記測定工程により得られた前記第1圧着部材の平行度情報により所定の平行度がないと判断された場合に前記第1圧着部材の平行度を該第1圧着部材により前記平行度測定装置を押圧したまま調整する調整工程と、電気光学装置用基板に被圧着部材を配置して前記所定の平行度の前記第1圧着部材により前記被圧着部材を前記電気光学装置用基板に圧着する圧着工程とを具備することを特徴とする。
【0025】
ここで「被圧着部材」とは、例えば電子部品や当該電気光学装置が液晶装置であるときに対向する基板、更には電気光学パネルに接続される回路基板等をいう。
【0026】
本発明は、第1圧着部材の平行度を該第1圧着部材により平行度測定装置を押圧したまま測定することができるので、従来技術のように圧着を解除して感圧紙を観測する必要がなく、より実際の圧着状態に近い状態で平行度の測定が可能となり、精度の高い電気光学装置の製造が容易となる。
【0027】
更に押圧による電気抵抗の変化を利用し導電部材の電圧値や抵抗値を測定することとしたので、最初の測定工程による結果に基づき第1圧着部材の平行度を微調整する調整工程で、その度ごとに圧着を解除する必要がなく、当該微調整後の第1圧着部材の平行度をその都度オンタイムで測定でき、第1圧着部材の平行度をより迅速にしかも正確に調整できる。
【0028】
また、従来の感圧紙の観測のように測定の度に圧着を解除する必要がないので、高温状態のままで平行度の観測が可能となり、平行度の測定の容易化と迅速化が図れる。
【0029】
本発明の一の形態によれば、前記測定工程は、予め所定の平行度に調整された第2圧着部材により押圧し測定した抵抗値または電圧値を基準値とし、平行度を測定すべき前記第1圧着部材により測定された抵抗値または電圧値を該基準値に基づき補正し該第1圧着部材の平行度を測定するものであることを特徴とする。これにより、基板に複数設けた導電部材自体で夫々形状が違っている場合や温度分布が異なる場合等の違いを、平行度が予め正確に図られた第2圧着部材により電圧値や抵抗値として測定し基準値とし、その基準値を用いて第1圧着部材の抵抗値や電圧値を補正するので、測定された電圧値や抵抗値がより単純化され、測定すべき第1圧着部材の平行度の測定がより容易になり、精度の高い電気光学装置の製造がより容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下実施形態を説明するにあたっては、平行度測定装置及びその平行度測定装置を用いた電気光学装置の製造方法の例としてTFT(Thin Film Trannsistor)アクティブマトリックス型の液晶装置の製造方法を中心に説明するが、これに限られるものではない。また、以下の図面においては各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
【0031】
(第1の実施形態)
【0032】
図1は本発明の第1の実施形態に係る平行度測定装置の概略斜視図、図2はセンサーの概略斜視図及び図3は図1のA−A線概略断面図である。
【0033】
(平行度測定装置の構成)
【0034】
平行度測定装置1は、例えば図1及び図3に示すように基板2、その基板2の上に形成された導電部材としてのセンサー3,4,5,6,7(以下「センサー3等」という。)、そのセンサー3等に電気的に接続された配線としてのセンサー用配線8、そのセンサー用配線8等の上に形成された絶縁性樹脂としての保護膜9(図1では省略)、その基板上のセンサー用配線8と電気的に接続された接続用配線10及びその接続用配線10によりセンサー3等に電気的に接続された測定部11等を有する。
【0035】
ここで、基板2は例えば図1に示すようにセンサー3等が設けられた基板表面としての基板表面12とその基板表面12に対向する反対側の基板表面としての基板裏面13とを有する略矩形状に形成されており、その材料はガラスやセラミック等である。材料は実際に圧着されるガラス基板等と同様であるほうが、実際の圧着のときの後述する圧着ヘッドの平行度を測定するのに誤差がより少なくすみ好ましい。
【0036】
また、例えば図1に示すように基板2は後述する第1圧着部材により押圧される略矩形の領域として、その基板表面12の長手方向(図1のY軸方向)の一方側でその長手方向の長さの約1/3の略矩形状の圧着領域B(図1に示す点線で囲まれた領域)を有する。
【0037】
センサー3等は、第1圧着部材の押圧により電気抵抗が変わる導電部材であり、例えば全て同じ形状で、基板2と接触する領域としての底面の面積及びその容積も同じで、その材質も全て同じ材料、ニッケルクロム等により図2に示すように略直方体の形状に形成されている。例えばセンサー3では、基板表面12に垂直な方向である図2中のZ軸方向に対向する二平面3a,3bと当該二平面3a,3bに挟まれ図2中のX軸方向に対向する二側面3c,3d、同じく図2中のY軸方向に対向する二側面3e,3fを有する。
【0038】
ここで、平面3bはセンサー3の丁度底面に相当し、その平面3bの領域は導電部材が基板と接触する領域Cとなり、その平面3bに対向する平面3aに例えば第1圧着部材により押圧力が働き、当該平面3a,3bの間でセンサー3が圧縮されることとなる。
【0039】
また、センサー3等は図1に示すように基板2の圧着領域Bの四隅と略中央に夫々一つずつ設けられている。勿論、センサー3等の配置はこれに限られるものではなく、少なくとも二つ以上離間して圧着領域Bに配置されていれば当該二つのセンサーの抵抗値や電圧値の違いにより第1圧着部材の平行度を測定することが可能となる。
【0040】
ただし、圧着領域Bが矩形であれば少なくともその四隅に配置することが好ましい。これにより、二つだけであると当該二つを結ぶ直線上でしか平行度を測定できないが、四隅の夫々のセンサー3等の電圧値や抵抗値の違いにより略圧着領域Bの全面での平行度を測定でき、第1圧着部材のより正確な平行度の測定が可能となる。更に図1に示すように圧着領域Bの略中央にもセンサーを設けると、より細かく第1圧着部材の平行度を測定でき、より正確な平行度を得ることが可能となる。
【0041】
また、センサー3等は例えば図3に示すように第1圧着部材により押圧される面である3aや4a等の基板裏面13からの高さD(図3中のD)が全て同一となるように形成されている。これにより、第1圧着部材の平行度を測定する際に夫々のセンサー3等の高さのバラツキによる誤差を考慮しなくてもすみ、正確な平行度を測定することがより容易となる。
【0042】
尚、センサー3等は上述のように直方体に限られるものではなく、例えば第1圧着部材により押圧される面が略平面に形成された円柱形状のようなものであってもよい。この場合は電気的に接続するセンサー用配線8は、例えば当該センサーが基板2と接触する領域の外周上の二点で該センサーを挟むように形成される。これにより、当該二点間での抵抗値や電圧値が測定されることとなる。
【0043】
センサー用配線8は、例えば図1及び図2に示すように夫々のセンサー3等から丁度センサーを間に挟むようにして二本、当該センサーに電気的に接続されており、夫々のセンサー用配線8は圧着領域Bから基板2の反対側端縁まで略直線的に形成されている。
【0044】
更にセンサー用配線8は、例えば図1に示すように圧着領域Bの四隅の一つに設けられたセンサー4を挟むように引き回された二本のセンサー用配線が、当該センサー4に並ぶように四隅の一つに設けられたセンサー3を挟むように引き回された二本のセンサー用配線の間に形成されている。当該四隅の他のセンサー6,7のセンサー用配線も同様である。これにより、センサー用配線8の引き回しが無理なくでき、より電気抵抗の変化を正確に測定できることとなる。
【0045】
センサー用配線8の材料は、センサー3等の材料と同じもの例えばニッケルクロム等が用いられている。これにより、センサー3等の形成時に同時にセンサー用配線8も一体的に形成でき、製造コストを低減できる。勿論、センサー3等と異なる材料でセンサー用配線8を形成してもよい。
【0046】
また、センサー用配線8は図2に示すように例えばセンサー3であれば押圧される面である平面3aに対し略直交し互いに対向する二側面3c,3dを挟むように形成され、夫々電気的に接続されており、当該二側面3c,3d間の電圧値または抵抗値を測定することができるようになっている。他のセンサー4等も同様にセンサー用配線8が夫々電気的に接続されている。
【0047】
絶縁性樹脂としての保護膜9は、例えば図3に示すようにセンサー3等の第1圧着部材により押圧される面3a等を避けるようにセンサー用配線8や基板表面上に形成されている。これにより、センサー用配線8の酸化やごみの付着によるショート等を防ぐことができる。
【0048】
また、保護膜9は例えば図3に示すように基板裏面13からの高さD(図3中のD)が押圧され押圧方向(図3中のZ軸方向)に縮んだときの押圧された面の基板裏面13からの高さD´(図3中のD´)より、当該保護膜表面の基板裏面13からの高さE(図3中のE)のほうが低くなるように形成されている。
【0049】
測定部11は、例えば図1に示すように接続用配線10によりセンサー用配線8を介してセンサー3,4,5,6,7に夫々電気的に接続されたブリッジ回路14及び第1圧着部材の平行度に関する情報を出力する出力部15等を有する。
【0050】
ここで、ブリッジ回路14はその夫々の接続用配線10から受取った電気抵抗の変化等を所定の抵抗値或は電圧値の情報とし、そのセンサー3等の個別の抵抗値や電圧値の情報を出力部15に受け渡す。
【0051】
また、出力部15はブリッジ回路14から受取った各センサーの抵抗値や電圧値の情報を第1圧着部材の平行度情報として例えばディスプレー画面に表示し、出力する。
【0052】
これにより、例えば複数のセンサー3等の個別的抵抗値や電圧値等の比較によりオペレーターが目視で第1圧着部材の平行度を測定できる。勿論、それらの複数のセンサー3等の個別的抵抗値や電圧値等の比較による第1圧着部材の平行度の測定を図示しないCPU等により自動化させて、例えばディスプレー画面に3次元的に第1圧着部材の平行度を表示させてもよい。
【0053】
(平行度測定装置の製造方法)
【0054】
次に、以上のように構成された平行度測定装置1の製造方法について簡単に説明する。
【0055】
図4は基板上にセンサー等を形成する工程の説明図である。
【0056】
まず、基板2の上にスパッタリング法等によりニッケルクロム等を成膜し、複数の透光率の領域を有する所謂ハーフトーンマスクを用い、或は多重露光で例えば図4(a)に示すようにセンサーとなる部分とセンサー用配線となる部分、更には全て除去する部分を夫々形成するように露光及び現像等をして、図4(b)に示すように基板2の一方の面(基板表面12)にセンサー3等及びセンサー用配線8を形成する。
【0057】
この際、図1に示すように基板2の圧着領域Bの四隅と略中央に夫々一つずつ当該センサーが設けられるようにパターニングする。また、センサー3等は例えば図4(b)に示すように第1圧着部材により押圧される面である3aや4a等の基板裏面13からの高さD(図3中のD)が全て同一となるように形成される。更にセンサー3等は、例えば全て同じ形状で、基板2と接触する領域Cとしての底面である平面3b等の面積及びその容積も同じであり、その材質も全て同じ材料、ニッケルクロム等により図2に示すように略直方体の形状に形成される。
【0058】
次に、図4(c)に示すようにスピンコート法等によりセンサー及びセンサー用配線の上から基板表面12に絶縁性樹脂、例えばエポキシ樹脂やアクリル樹脂等を成膜し、フォトレジスト法により少なくともセンサー3等の押圧される面が露出するようにパターニングし、保護膜9を形成する。
【0059】
ここで、保護膜9は例えば図3に示すように基板裏面13からの高さD(図3中のD)が押圧され押圧方向(図3中のZ軸方向)に縮んだときの押圧された面の基板裏面13からの高さD´(図3中のD´)より、当該保護膜表面の基板裏面13からの高さE(図3中のE)のほうが低くなるように形成される。
【0060】
これにより、例えば図3に示すようにセンサー3等、センサー用配線8及び保護膜9が基板2に形成される。
【0061】
その後、ブリッジ回路14や出力部15等を備えた測定部11を製造し、当該測定部11と基板上のセンサー用配線8とを接続用配線10で電気的に接続する。
【0062】
以上で平行度測定装置1の製造方法についての説明を終了する。
【0063】
(平行度測定装置の動作)
【0064】
次に、以上のように構成された平行度測定装置の動作について第1圧着部材である圧着ヘッドの平行度測定及び平行度調整を中心に説明する。
【0065】
図5は圧着ヘッドにより平行度測定装置を押圧する説明図、図6はセンサーが押圧され変化する状態を説明する概略斜視図及び図7は平行度測定装置の平行度の説明図である。
【0066】
まず、例えば図5に示すように平行度を測定する第1圧着部材としての上圧着ヘッド16、下圧着ヘッド17で平行度測定装置1の圧着領域Bを挟み込めるように位置調整する。
【0067】
ここで、例えば上圧着ヘッド16及び下圧着ヘッド17は、夫々独立して図4中のXYZ軸上に移動可能であり、更に押圧方向であるZ軸方向も基板2の基板表裏面の平面方向に対し微小角度を持たせることができるように移動可能である。例えば上圧着ヘッド16は、4点の押しネジ(若しくはマイクロメータヘッド)と2点の引きネジ(若しくはバネ)とでZ軸方向の微小角度の調整をすることができる。勿論、上圧着ヘッド16、下圧着ヘッド17のいずれか一方のみを移動可能としてもよい。
【0068】
更に上圧着ヘッド16は、例えば図5に示すように平行度測定装置1の基板2の圧着領域Bに対応する略矩形状の圧着面18を有し、下圧着ヘッド17も当該上圧着ヘッド16とで基板2の圧着領域Bを挟み込めるように圧着領域Bに対応して略矩形状の圧着面19を有する。
【0069】
次に、予め所定の温度(例えば300℃程度)に上圧着ヘッド、下圧着ヘッド16,17を設定し、更に所定の平行度に調整した下圧着ヘッド17の圧着面19に平行度測定装置1の基板裏面13を圧着領域Bが重なるように載置し、保持する。
【0070】
その状態で上圧着ヘッド16を基板表面12の圧着領域Bに圧着面18が重なるように基板2上のセンサー3等の押圧される面3a等に静かに近づけ、実際の電子部品等の圧着と同様の圧力で押圧する。
【0071】
例えばセンサー3で説明すると図6に示すように当該センサー3は、押圧される前のセンサー3の外形(図6中の点線で表される直方体形状)が、上下方向(図6中のZ軸方向)に圧縮されて押圧後のセンサー3´の外形(図6中の実線で表される直方体形状)と変化する。
【0072】
このとき変形前のセンサー3のZ軸方向の長さFは、図6に示すように変形により長さF´(F>F´)となり、同じく変形前のY軸方向の長さHは変形により長さH´(H<H´)となる。また、変形前のセンサー3のX軸方向の長さGは変形により長さG´(G<G´)となる。
【0073】
これにより、押圧されたセンサー3´は押圧される面3´aに直交し互いに対向する二面である3´c、3´dは面積が押圧される前より小さくなり、かつ、その二面間の長さ(距離)は変形により長くなるので結果として、当該二面間の電気抵抗は押圧により増大することとなる。
【0074】
従って、例えば図6に示すように当該二面間の電気抵抗の変化等は当該二面を挟むように電気的に接続されたセンサー用配線8により、接続用配線10を介して測定部11に提供することができる。
【0075】
また、この電気抵抗の変化は抵抗値の変化率とセンサー3の固有ひずみ感度KとにΔR/R=K・εという関係が有るので、ひずみ量と抵抗値の変化量が一次関数で表され、センサーの抵抗値の変化による電圧値等の情報により、個別のセンサーの押圧力の違いとして比較することができることとなる。ここで、Rは抵抗値、ΔRは抵抗値の変化量、εはセンサーの受けるひずみ量を表す。
【0076】
更に抵抗値の増加は電流を一定にすると電圧値の増加となるから、センサーの電圧値が増加するということはそのセンサーは図6に示すように圧縮されており押圧力が掛かっていることとなる。
【0077】
次に、夫々のセンサー3等からの例えば電気抵抗の変化情報はセンサー用配線8により接続用配線10を介して測定部11に届けられ、測定部11はブリッジ回路14により夫々のセンサー3等の個別の例えば電圧値として測定し、その結果を出力部15により出力する。
【0078】
例えば図1に示すように出力部15に夫々のセンサーの電圧値がディスプレー画面に表示される。
【0079】
そして、例えばオペレーターがそのディスプレー画面の夫々のセンサーの電圧値を見て上圧着ヘッド16がどのように傾いているかを判断する。
【0080】
例えば図1に示すようにセンサー3等の全てが同じ電圧値V1ボルトであるときは、夫々の押圧力によるひずみが同じであることを表し、そのことは、図7(a)に示すように全てのセンサー上での上圧着ヘッド16の基板裏面13からの高さD´(図7(a)中のD´)が同じことを意味し、結局上圧着ヘッド16は基板裏面13と平行であることとなる。
【0081】
すなわち、上圧着ヘッド16の平行度は満足できるものであるとして、上圧着ヘッド16をZ軸方向の微小角度の移動やXY軸方向の移動を固定してから、当該上圧着ヘッド16を平行度測定装置1からZ軸方向に離し、当該平行度測定装置1を下圧着ヘッド17から外し上下圧着ヘッドの平行度の測定を終了することとなる。
【0082】
ここで、センサー3等の電圧値が一部でも異なるとき、例えばセンサー3,4は電圧値V2ボルトであり、センサー5はV2ボルトより大きいV3ボルト、更にセンサー6,7がV3ボルトより大きいV4ボルトであったとする(V2<V3<V4)。
【0083】
この場合は、センサー3,4の電圧値が同じであり、センサー6,7の電圧値が同じであるから図7(b)に示すように図1の圧着領域BのA−A線上でセンサー6,7側に沈み込むように上圧着ヘッド16が傾いてことが測定できる。
【0084】
そして、その傾きが許容範囲にあるか判断し、許容範囲内にないとなれば、平行度測定装置1を上下圧着ヘッドで押圧したまま、たとえば上圧着ヘッド16のZ軸方向の微小角度をセンサー3,4側に引起すように移動させ、夫々のセンサーの電圧値が同じとなるように調整する。
【0085】
これにより、各センサーの電圧値が同じとなれば上圧着ヘッド16の平行度は満足できるものであるとして、上圧着ヘッド16をZ軸方向の微小角度の移動やXY軸方向の移動を固定してから、当該上圧着ヘッド16を平行度測定装置1からZ軸方向に離し、当該平行度測定装置1を下圧着ヘッド17から外し上下圧着ヘッドの平行度の測定及び調整を終了する。
【0086】
同様に例えばセンサー3は電圧値V5ボルトであり、センサー4はそのV5ボルトより大きいV6ボルトで、センサー5はそのV6ボルトより大きいV7ボルト、センサー6はそのV7ボルトより大きいV8ボルト、センサー7はそのV8ボルトより大きいV9ボルトであったとする(V5<V6<V7<V8<V9)。
【0087】
この場合は、図7(c)に示すように図1の圧着領域Bのセンサー3とセンサー7とを通る対角線上で、センサー7側に上圧着ヘッド16が沈み込むように傾いていることとなる。
【0088】
そして、その傾きが許容範囲にあるか判断し、許容範囲内にないとなれば、平行度測定装置1を上下圧着ヘッドで押圧したまま、たとえば上圧着ヘッド16のZ軸方向の微小角度をセンサー3側に引起すように移動させ、夫々のセンサーの電圧値が同じとなるように調整する。
【0089】
これにより、各センサーの電圧値が同じとなれば上圧着ヘッド16の平行度は満足できるものであるとして、上圧着ヘッド16をZ軸方向の微小角度の移動やXY軸方向の移動を固定してから、当該上圧着ヘッド16を平行度測定装置1からZ軸方向に離し、当該平行度測定装置1を下圧着ヘッド17から外し上下圧着ヘッドの平行度の測定及び調整を終了する。
【0090】
勿論、ディスプレー画面の夫々のセンサーの電圧値等の情報を見てオペレーターが上圧着ヘッド16の平行度を判断するものに限られるものではなく、例えば測定部11にCPU等による判断部を設け、当該判断部で各センサーから得られた抵抗値の変化情報等により上圧着ヘッド16の平行度が所定の平行度の許容範囲か判断させてもよく、その結果例えば許容範囲にないと判断したときは出力部15にその結果及び具体的に上圧着ヘッド16の傾き状態(平行度)を出力させてもよい。
【0091】
以上で平行度測定装置1の動作の説明を終了する。
【0092】
(液晶装置の製造方法)
【0093】
次に、以上のように構成された平行度測定装置を用いた液晶装置(電気光学装置)の製造方法についてドライバICの実装を中心に説明する。
【0094】
図8は電気光学装置である液晶装置の製造方法を説明するフローチャート図及び図9はドライバICを張出し部に実装する説明図である。
【0095】
まず、例えば図8及び図9に示すように電気光学装置用基板としての第1基板20上に図示しないTFT、ゲート電極21、ソース電極22、図示しない画素電極等をスパッタリング法やスピンコート法により成膜し、フォトリソグラフィ法等で形成する(ST101)。
【0096】
例えばゲート電極21やソース電極22は、スパッタリング法でニッケルクロムの薄膜を形成し、フォトリソグラフィ法でパターニングする。その際、同時に同じ材料でゲート電極用配線23、ソース電極用配線24、電極用端子25、入力用端子26、外部用端子27及び入力用配線28も形成してよい。
【0097】
また、画素電極は例えばITO(インジウムスズ酸化物)を成膜し、フォトリソグラフィ法でパターニングして形成する。
【0098】
そして、そのTFT、ゲート電極21、ソース電極22、画素電極等の上(液晶29側)に配向膜30を形成してラビング処理を施して第1基板20側を製造する(ST102)。
【0099】
また、例えば図9に示すように第2基板31上(液晶29側)に必要に応じて下地層や反射層、着色層、オーバーコート層等を夫々形成すると共にその上(液晶29側)にITOをスパッタリング法により成膜し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして共通電極32を形成する(ST103)。
【0100】
更にその共通電極32等の上(液晶29側)に配向膜33を形成してラビング処理を施して第2基板側を製造する(ST104)。
【0101】
次に、例えば第2基板31側の配向膜33上にギャップ材34をドライ散布等により散布し、シール材35を介して第1基板側と第2基板側とを貼り合せる(ST105)。
【0102】
その後、シール材35の図示しない注入口から液晶29を注入し、その注入口を紫外線硬化性樹脂等の封止材によって封止して、更に偏光板36,37等を第1及び第2基板20,31の各外面(液晶29側と反対側)に貼着する(ST106)。
【0103】
そして、電極用端子25や入力用端子26、外部用端子27が露出するように張出し部38に図示しない絶縁材をゲート電極用配線23やソース電極用配線24、入力用配線28等の上から形成する。
【0104】
更に異方性導電膜(ACF)39を張出し部38のXドライバIC40及びYドライバIC41の実装領域に電極用端子25及び入力用端子26等を覆うようにアライメントして第1基板20に貼り付ける(ST107)。
【0105】
以上でXドライバIC、YドライバIC40,41を熱圧着する準備が終了する。
【0106】
次に、圧着に用いる上下圧着ヘッドの平行度を測定し、その平行度が許容値以内でないときは必要な調整をする点について詳細に以下に説明する。
【0107】
まず、予め所定の温度(例えば300℃程度)に上圧着ヘッド、下圧着ヘッド16,17を設定し、更に所定の平行度に調整した下圧着ヘッド17の圧着面19に平行度測定装置1の基板裏面13を圧着領域Bが重なるように載置(ST108)し、保持する。
【0108】
その状態で上圧着ヘッド16を基板表面12の圧着領域Bに圧着面18が重なるように基板2上のセンサー3等の押圧される面3a等に静かに近づけ、実際のXドライバIC,YドライバIC40,41の圧着と同様の圧力で図5に示すように押圧する(ST109)。
【0109】
すると、夫々のセンサー3等から例えば電気抵抗の変化情報がセンサー用配線8により接続用配線10を介して測定部11に届けられ、測定部11はブリッジ回路14により夫々のセンサー3等の個別の例えば電圧値として測定し(ST110)、その結果を出力部15により出力する。
【0110】
例えば図1に示すように出力部15に夫々のセンサーの電圧値がディスプレー画面に表示される。
【0111】
そして、例えばオペレーターがそのディスプレー画面の夫々のセンサーの電圧値を見て上圧着ヘッド16がどのように傾いているかを測定し、その傾きが許容範囲にあるか判断し(ST111)、許容範囲内にないとなれば、平行度測定装置1を上下圧着ヘッドで押圧したまま、例えば上圧着ヘッド16のZ軸方向の微小角度を電圧値の一番小さいセンサー側に引起すように移動させ上圧着ヘッド16の傾きを調整(ST112)する。
【0112】
そして、再びST110の前に戻り各センサーの電圧値を測定(確認)して夫々のセンサーの電圧値から上圧着ヘッド16の平行度の傾きが許容範囲にあるか判断し(ST111)、この判断が許容範囲内と判断されるまで繰り返されることとなる。
【0113】
ST111の判断で許容範囲内と判断されたときは、上圧着ヘッド16をZ軸方向の微小角度の移動やXY軸方向の移動を固定してから、当該上圧着ヘッド16を平行度測定装置1からZ軸方向に離し、当該平行度測定装置1を下圧着ヘッド17から外し(ST113)、上下圧着ヘッドの平行度の測定及び調整を終了する。
【0114】
次に、上下圧着ヘッド16,17の平行度をそのまま保持させながら、異方性導電膜39の上に電極用端子25や入力用端子26に対応してXドライバIC40及びYドライバIC41のバンプ42が位置するようにXドライバIC40及びYドライバIC41を配置して仮圧着する。
【0115】
更に該XドライバIC40及びYドライバIC41を上圧着ヘッド16及び下圧着ヘッド17で挟み込むように、上圧着ヘッド16で電極用端子25や入力用端子26に所定の圧力で押圧し約300℃に加熱して本圧着し、実装する(ST114)。
【0116】
すると、異方性導電膜39の接着剤である樹脂中の導電粒子が電極用端子25や入力用端子26とバンプ42との間に挟まれ電極用端子25や入力用端子26とバンプ42との良好な電気的接続が得られることとなる。
【0117】
更に例えばベース基材43に必要な配線パターン44や接続用端子等を形成し実装し、フレキシブル基板45を製造する。そして、当該フレキシブル基板45の配線パターン44に電気的に接続された接続用端子を、異方性導電膜39と略同様な材料等で構成される異方性導電膜46を介して液晶パネル47の外部用端子27に電気的に接続させる。
【0118】
また、必要に応じてバックライト等の照明装置等を取り付けて(ST115)、液晶装置48が完成する(ST116)。
【0119】
以上で液晶装置の製造方法の説明を終了する。
【0120】
(液晶装置の構成)
【0121】
次に、上述のような液晶装置の製造方法により製造された液晶装置48について簡単に説明する。
【0122】
図10は液晶装置の概略斜視図である。
【0123】
液晶装置48は、例えば図9(図9は液晶装置の製造中であり、まだフレキシブル基板45は接続されておらず、液晶装置48ではない上下圧着ヘッド16,17も表示されている。)及び図10に示すように液晶パネル47、その液晶パネルに接続されたフレキシブル基板45を有する。ここで、液晶パネル47には、フレキシブル基板45の他にもバックライト等の照明装置やその他の付帯機構が必要に応じて付設されている(図示しない)。
【0124】
液晶パネル47は、例えば図9に示すようにシール材35を介して貼り合わされた電気光学装置用基板としての第1基板20及び第2基板31、その第1及び第2基板20,31の間に封止された電気光学物質としての液晶、例えばTN(Twisted Nematic)型の液晶29とを有する。
【0125】
第1及び第2基板20、31は例えばガラスや合成樹脂といった透光性を有する材料からなる板状部材であり、図9に示すように第1及び第2基板20,31の外側(液晶29とは反対側)には、入射光を偏光させるための夫々偏光板36,37が貼着されている。
【0126】
また、第1基板20はその内側(液晶側)に図9及び図10に示すようにY軸方向にゲート電極21が形成され、X軸方向にソース電極22が形成されており、更にそのゲート電極21及びソース電極22等の液晶側には配向膜30が形成されている。
【0127】
ゲート電極21及びソース電極22は、例えばニッケルクロム等の金属材料により形成されており、図示しないTFTに電気的に接続されている。また、TFTはやはり図示しない画素電極に電気的に接続されている。これにより、ゲート電極21に電圧を印加したときにソース電極22から画素電極に、またはその逆に電流が流れるように構成されている。
【0128】
更に第1基板20は、第2基板31の外周縁から張り出した張出し部38を有し、当該張出し部38には、例えばゲート電極21及びソース電極22がシール材35で囲まれる領域から当該張出し部38に延びたゲート電極用配線23及びソース電極用配線24等、その電極用配線に電気的に接続された電子部品としての液晶駆動用のXドライバIC40及びYドライバIC41が実装されている。
【0129】
張出し部38は、例えば図9及び図10に示すようにXドライバIC40及びYドライバIC41の実装面に対応する領域内にゲート電極用配線23及びソース電極用配線24に電気的に接続された電極用端子25、更にフレキシブル基板45等からの電流をXドライバIC40及びYドライバIC41に入力する入力用端子26を有する。
【0130】
また、張出し部38は例えば図9に示すようにフレキシブル基板45等から電流を受取る外部用端子27、その外部からの電流を入力用端子26に供給する入力用配線28等を有する。
【0131】
更にXドライバIC40及びYドライバIC41は、例えば図9に示すようにその張出し部38に実装する実装面に電極用端子25及び入力用端子26に電気的に接続する複数のバンプ42を有する。この電気的接続は電極用端子25及び入力用端子26とバンプ42との間に接着剤でもある異方性導電膜(ACF)39を介して行われる。
【0132】
ここで、バンプ42はXドライバIC40及びYドライバIC41の実装面に複数配列されており、例えば略直方体に形成されているがこれに限られるものではなく、円柱形等の形状であってもよく、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)等で形成されている。
【0133】
更に異方性導電膜39は、図示しない導電粒子が接着剤であるエポキシまたはアクリルを主成分とするフィルム状の樹脂中に分散されている。
【0134】
また、電極用端子25及び入力用端子26とその付近に空けられた開口部を除きゲート電極用配線23、ソース電極用配線24及び入力用配線28等を覆うように図示しない絶縁材が形成されており、配線間の絶縁や配線等の保護を図っている。
【0135】
更に配向膜30は、例えばポリイミド等の有機薄膜であり電圧が印加されていないときに液晶29の配向状態を規定するためにラビング処理が施されている。
【0136】
一方、第2基板31はその内側(液晶側)表面に共通電極32が形成されており、その共通電極32の液晶側には配向膜33が形成されている。
【0137】
ここで、共通電極32は表示領域の全体に形成された面電極でありITO等の透明導電膜である。また、配向膜33は例えばポリイミド等の有機薄膜であり電圧が印加されていないときの液晶29の配向状態を規定するためのラビング処理が施されている。
【0138】
尚、第2基板31の液晶側には、図示しないが必要に応じて下地層、反射層、着色層及び光遮蔽層等が形成されている。
【0139】
次に、フレキシブル基板45は例えば図10に示すようにベース基材43の上に配線パターン44等が形成、実装されている。
【0140】
ここで、ベース基材43は可撓性を有するフィルム状の部材であり、配線パターン44は例えば銅等から形成されている。また、配線パターン44はベース基材43の張出し部側の端に形成されている接続用端子(図示しない)に電気的に接続されており、その接続用端子は、例えば液晶パネル47の外部用端子27に異方性導電膜39と材質等が同様な異方性導電膜46を介して電気的に接続されている。
【0141】
このように本実施形態によれば、平行度測定装置1は基板表面12に押圧により抵抗値が変わる複数の導電部材としてのセンサー3等を設け、そのセンサー3等の抵抗値または電圧値を測定する測定部11を具備することとしたので、例えば当該複数のセンサー3等の夫々の電圧値の変化をセンサー同士で比較することで、夫々のセンサーの位置における上圧着ヘッド16等による圧力の強さの違い、すなわち上圧着ヘッド16等の当該複数のセンサー表面に対する平行度を測定することができる。
【0142】
また、押圧による電気抵抗の変化を利用しセンサー3等の電圧値や抵抗値を測定することとしたので、例えば上圧着ヘッド16によりセンサー3等を押圧したままで上圧着ヘッド16の平行度を測定でき、従来技術のように圧着を解除して感圧紙を観測する必要がなく、より実際の圧着状態に近い状態で測定が可能となり、より正確な平行度を測定できる。
【0143】
更に押圧による電気抵抗の変化を利用しセンサー3等の電圧値や抵抗値を測定することとしたので、最初の測定結果に基づき例えば上圧着ヘッド16の平行度を微調整するときに、その度ごとに圧着を解除する必要がなく、当該微調整後の上圧着ヘッド16の平行度をその都度オンタイムで観測でき、上圧着ヘッド16の平行度をより迅速にしかも正確に調整できる。
【0144】
また、従来の感圧紙の観測のように測定の度に圧着を解除する必要がないので、高温状態のままで平行度の観測が可能となり、平行度の測定の容易化と迅速化が図れる。
【0145】
更に平行度測定装置1は複数のセンサー3等が、例えば上圧着ヘッド16の押圧により押圧される面の該押圧前の基板裏面13からの高さDが、全てのセンサー3等で同じであることとしたので、当該センサーの押圧される面で該押圧前の高さのバラツキによる上圧着ヘッド16の平行度の測定結果が、実際の上圧着ヘッド16の平行度と異なるものとなることを防ぐことができる。
【0146】
また、平行度測定装置1は例えば上圧着ヘッド16の基板2を押圧する面が略矩形をなし、複数のセンサー3等は、少なくとも上圧着ヘッド16により押圧される基板表面12の略矩形の圧着領域Bの四隅に設けられているので、略上圧着ヘッド16の傾きに対応して四隅のセンサーによる抵抗値或は電圧値の異同及びその差の大きさを測定でき、上圧着ヘッド16の平行度をより正確に測定できる。また、その測定により正確な上圧着ヘッド16の平行度の調整が可能となる。
【0147】
更に、平行度測定装置1は基板2上にセンサー3等と測定部11とを電気的に接続する配線としてのセンサー用配線8と、センサー3等の押圧される面を避けるように少なくともセンサー用配線上に形成された絶縁性樹脂層としての保護膜9とを更に具備し、当該保護膜表面の基板裏面13からの高さEは、センサー3等が例えば上圧着ヘッド16により押圧され該押圧方向に圧縮された後のセンサーの押圧される面の基板裏面13からの高さD´より低いこととしたので、上圧着ヘッド16による押圧によってセンサーと一緒にそのセンサーに電気的に接続されたセンサー用配線8が、その上の保護膜9を介して押圧されてしまい、そのセンサー用配線8の電気抵抗も変化してしまうことを防ぐことができ、より容易に正確な上圧着ヘッド16の平行度を測定することができる。
【0148】
また、センサー用配線8だけがその上の保護膜9を介して押圧されてしまい、センサーへの押圧による該センサーの抵抗値や電圧値を測定できなくなることを防ぐことができる。
【0149】
更にセンサー用配線8は、センサー3等が基板表面12と接触する領域Cの外周上の二点でセンサーを挟むように形成されており、抵抗値または電圧値は、当該二点間のセンサーの抵抗値または電圧値であることとしたので、例えばセンサーが上圧着ヘッド16により押圧されると、そのセンサーが設けられた側の基板表面12の平面方向には当該センサーの外形は大きくなり、その分、基板表面12の平面方向と直交する方向、すなわち押圧方向にはセンサーの外形は小さくなるので、そのセンサーと基板平面との接触領域Cの外周上の二点間の距離は増大し、その二点間を結ぶ直線に直交するセンサーの断面積は減少して、結果として当該二点間の電気抵抗は増大することとなる。
【0150】
この電気抵抗の変化を二点間の抵抗値或は電圧値として測定することにより、当該センサーにかかる押圧力情報を得ることができ、複数のセンサーの夫々の押圧情報により例えば上圧着ヘッド16の平行度を容易に測定できることとなる。
【0151】
また、平行度測定装置1はセンサー3等が、略直方体の形状を有し、センサー用配線8は、センサー3等の押圧される面に直交し互いに対向するセンサーの二面を挟むように形成されており、抵抗値または電圧値は、当該二面間のセンサーの抵抗値または電圧値であることとしたので、測定された電圧値や抵抗値によるセンサーへの押圧力の違いを単純化でき、例えば上圧着ヘッド16の平行度を測定することがより容易になる。
【0152】
更に平行度測定装置1は、測定部11が、測定された抵抗値または電圧値に基づき例えば上圧着ヘッド16の平行度情報等を出力する出力部15を有することとしたので、例えばディスプレー画面に出力された平行度情報に基づき圧着したまま上圧着ヘッド16の平行度の微調整が可能となり、より実際の圧着状態に近い平行度を測定し、上圧着ヘッド16の平行度を調整できる。
【0153】
また、複数のセンサー3等は、その全てのセンサーで形状、基板2と接触する領域Cとしての平面3b等の面積及びその容積が同じであり、かつ、材料も同じであることとしたので、測定された電圧値や抵抗値による各センサーへの押圧力の違いをより単純化でき、例えば上圧着ヘッド16の平行度を測定することが更に容易になる。
【0154】
更に液晶装置の製造方法は、平行度測定装置1を例えば上圧着ヘッド16により押圧し、該上圧着ヘッド16の平行度を測定する測定工程と、当該測定工程により得られた上圧着ヘッド16の平行度情報により所定の平行度がないと判断された場合に上圧着ヘッド16の平行度を該上圧着ヘッド16により平行度測定装置1を押圧したまま調整する調整工程と、液晶装置用基板としての例えば第1基板20に被圧着部材としてのXドライバIC40等を配置して、所定の平行度となった上圧着ヘッド16によりXドライバIC40等を第1基板20に圧着する圧着工程とを具備することとしたので、従来技術のように圧着を解除して感圧紙を観測する必要がなく、より実際の圧着状態に近い状態で平行度の調整が可能となり、精度の高い液晶装置48の製造がより容易となる。
【0155】
また、押圧による電気抵抗の変化を利用しセンサー3等の電圧値や抵抗値を測定することとしたので、最初の測定工程による結果に基づき例えば上圧着ヘッド16の平行度を微調整する調整工程で、その度ごとに圧着を解除する必要がなく、当該微調整後の上圧着ヘッド16の平行度をその都度オンタイムで測定でき、上圧着ヘッド16の平行度をより迅速にしかも正確に調整し、より低コストで精度の高い液晶装置48の製造が可能となる。
【0156】
更に従来の感圧紙の観測のように測定の度に圧着を解除する必要がないので、高温状態のままで平行度の観測が可能となり、平行度の測定の容易化と迅速化が図れ、より迅速に精度の高い液晶装置48の製造が可能となる。
【0157】
(第2実施形態)
【0158】
次に、本発明に係る平行度測定装置及びその平行度測定装置を用いた電気光学装置の製造方法の第2の実施形態について説明する。本実施形態においては、平行度測定装置の測定部が予め平行度が調整された圧着ヘッドによる基準値を用いて測定すべき圧着ヘッドの抵抗値或は電圧値を補正する補正部を更に備えることとした点で、第1の実施形態と異なるのでその点を中心に説明する。尚、第1の実施形態の構成要素と共通する構成要素については、第1の実施形態の構成要素と同一の符号を付しその説明を省略する。
【0159】
図11は本発明の第2の実施形態に係る平行度測定装置の概略斜視図である。
【0160】
(平行度測定装置の構成)
【0161】
平行度測定装置101は、例えば図11に示すように基板2、その基板2の上に形成された導電部材としてのセンサー3,4,5,6,7(以下「センサー3等」という。)、そのセンサー3等に電気的に接続された配線としてのセンサー用配線8、そのセンサー用配線8等の上に形成された絶縁性樹脂としての保護膜9(図11では省略)、その基板上のセンサー用配線8と電気的に接続された接続用配線10及びその接続用配線10によりセンサー3等に電気的に接続された測定部111等を有する。
【0162】
測定部111は、例えば図11に示すように接続用配線10によりセンサー用配線8を介してセンサー3,4,5,6,7に夫々電気的に接続されたブリッジ回路14、抵抗値や電圧値の基準値等を記録する記録部151、その基準値により測定された電圧値等を補正する補正部152及び第1圧着部材の平行度に関する情報を出力する出力部15等を有する。
【0163】
ここで、ブリッジ回路14はその夫々の接続用配線10から受取った電気抵抗の変化等を所定の抵抗値或は電圧値の情報とし、そのセンサー3等の個別の抵抗値や電圧値の情報を出力部15に受け渡す。尚、基準値となる抵抗値や電圧値の場合は、図示しないCPUの命令やオペレーターの操作により記録部151にもそのデーターが送られる。
【0164】
また、記録部151は例えば予め平行度が正確に調整された第2の圧着部材としての基準値用上圧着ヘッドにより平行度測定装置101の圧着領域Bを押圧したときのブリッジ回路14から送られた抵抗値や電圧値のデーターを、CPUの命令やオペレーターの操作により記録する。
【0165】
更に補正部152は、例えば図11に示すようにブリッジ回路14により測定された各センサー3,4,5,6,7の電圧値が夫々V3ボルト,V4ボルト,V5ボルト,V6ボルト,V7ボルトとなった場合に、記録部151に記録された基準値をCPUの命令やオペレーターの操作により読み出し、各電圧値(V3からV7ボルト)からその基準値を引き、更に必要に応じて適当な電圧値を加算して夫々のセンサー3等の電圧値として補正し、その補正後の電圧値を出力部15に送る。
【0166】
また、出力部15はブリッジ回路14、補正部152から受取った各センサーの抵抗値や電圧値の情報を例えば上圧着ヘッド16の平行度情報としてディスプレー画面に表示等し、出力する。
【0167】
これにより、例えば複数のセンサー3等の個別的抵抗値や電圧値等の比較によりオペレーターが目視で上圧着ヘッド16等の平行度を測定できる。勿論、それらのセンサー3等の個別的抵抗値や電圧値等の比較による上圧着ヘッド16等の平行度の測定を図示しないCPU等により自動化させて、例えばディスプレー画面に3次元的に上圧着ヘッド16等の平行度を表示させてもよい。
【0168】
(平行度測定装置の製造方法)
【0169】
次に、以上のように構成された平行度測定装置101の製造方法については、第1の実施形態の製造方法と測定部111に更に記録部151及び補正部152が備えられる点等が異なるだけであり、第1の実施形態の製造方法と略同様であるのでその説明を省略する。
【0170】
(平行度測定装置の動作)
【0171】
次に、以上のように構成された平行度測定装置の動作について記録部151及び補正部152を中心に説明する。
【0172】
まず、予め所定の温度(例えば300℃程度)で平行度が正確に調整された第2の圧着部材としての基準値用上圧着ヘッドと同じく所定の温度(例えば300℃程度)で所定の平行度に調整した下圧着ヘッド17を準備し、下圧着ヘッド17の圧着面19に平行度測定装置101の基板裏面13を圧着領域Bが重なるように載置し、保持する。
【0173】
その状態で基準値用上圧着ヘッドを基板表面12の圧着領域Bに圧着面が重なるように基板2上のセンサー3等の押圧される面3a等に静かに近づけ、実際の電子部品等の圧着と同様の圧力で押圧する。
【0174】
記録部151は、基準値用上圧着ヘッドの押圧により測定部111のブリッジ回路14から得られた夫々のセンサー3等の抵抗値や電圧値を例えばCPUの命令やオペレーターの操作により基準値のデーターとして記録する。
【0175】
そして、測定すべき例えば上圧着ヘッド16に基準値用上圧着ヘッドを入れ替えて同じ平行度測定装置101の基板表面12の圧着領域Bに上圧着ヘッド16の圧着面18が重なるように基板2上のセンサー3等の押圧される面3a等に静かに近づけ、実際の電子部品等の圧着と同様の圧力で押圧する。
【0176】
この状態で測定部111のブリッジ回路14から得られた夫々のセンサー3等の電圧値が例えば図11に示すようにブリッジ回路14により測定された各センサー3,4,5,6,7の電圧値が夫々V3ボルト,V4ボルト,V5ボルト,V6ボルト,V7ボルトとなったとする。
【0177】
すると、補正部152は記録部151に記録された基準値をCPUの命令やオペレーターの操作により読み出し、例えばその基準値を当該ブリッジ回路14により得られた電圧値から引き、更に必要に応じて適当な電圧値を加算して夫々のセンサー3等の電圧値として補正し、その補正後の電圧値を出力部15に送る。
【0178】
例えば予め平行度が正確に調整された第2の圧着部材としての基準値用上圧着ヘッドにより平行度測定装置101の圧着領域Bを押圧したときの電圧値が、全てのセンサーでV1ボルトとなるとすると、測定すべき上圧着ヘッド16で当該平行度測定装置101の圧着領域Bを押圧して補正部152により補正した後の各センサーの電圧値が全て図11に示すようにV1ボルトであったときは、当該測定すべき上圧着ヘッド16の平行度は正確に調整された第2の圧着部材としての基準値用上圧着ヘッドの平行度と同じとなり、許容範囲の平行度とされる。
【0179】
以上で平行度測定装置101の動作の説明を終了する。
【0180】
(液晶装置の製造方法)
【0181】
次に、以上のように構成された平行度測定装置101を用いた液晶装置(電気光学装置)の製造方法についてドライバICの実装を中心に説明する。
【0182】
図12は電気光学装置である液晶装置の製造方法を説明するフローチャート図である。
【0183】
ここで、例えば図12に示すように電気光学装置用基板としての第1基板20上に図示しないTFT、ゲート電極21、ソース電極22、図示しない画素電極等をスパッタリング法やスピンコート法により成膜し、フォトリソグラフィ法等で形成するST101から異方性導電膜(ACF)39を張出し部38のXドライバIC40及びYドライバIC41の実装領域に電極用端子25及び入力用端子26等を覆うようにアライメントして第1基板20に貼り付けるST107までは第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
【0184】
次に、予め所定の温度(例えば300℃程度)で平行度が正確に調整された第2の圧着部材としての基準値用上圧着ヘッドと、同じく所定の温度(例えば300℃程度)で所定の平行度に調整した下圧着ヘッド17を準備し、下圧着ヘッド17の圧着面19に平行度測定装置101の基板裏面13を圧着領域Bが重なるように載置し、保持する。
【0185】
その状態で基準値用上圧着ヘッドを基板表面12の圧着領域Bに圧着面が重なるように基板2上のセンサー3等の押圧される面3a等に静かに近づけ、実際の電子部品等の圧着と同様の圧力で押圧する(ST201)。
【0186】
そして、基準値用上圧着ヘッドの押圧により測定部111のブリッジ回路14から得られた夫々のセンサー3等の抵抗値や電圧値を例えばCPUの命令やオペレーターの操作により記録部151に基準値のデーターとして記録させる(ST202)。
【0187】
更に基準値用上圧着ヘッドを測定すべき例えば上圧着ヘッド16に入れ替えて(ST203)、上圧着ヘッド16を所定の温度(例えば300℃程度)に設定し、同じ平行度測定装置101の基板表面12の圧着領域Bに上圧着ヘッド16の圧着面18が重なるように基板2上のセンサー3等の押圧される面3a等に静かに近づけ、実際の電子部品等の圧着と同様の圧力で押圧する(ST109)。
【0188】
次に、夫々のセンサー3等からの例えば電気抵抗の変化情報はセンサー用配線8により接続用配線10を介して測定部11に届けられ、測定部11はブリッジ回路14により夫々のセンサー3等の個別の例えば電圧値として測定し(ST110)、その電圧値のデーターを補正部152にCPUの命令やオペレーターの操作により送る。
【0189】
補正部152は、記録部151に記録された基準値をCPUの命令やオペレーターの操作により読み出し、例えばその基準値を当該ブリッジ回路14により得られた電圧値から引き、更に必要に応じて適当な電圧値を加算して夫々のセンサー3等の電圧値として補正し(ST204)、その補正後の電圧値を出力部15に送る。
【0190】
そして、出力部15は図11に示すように夫々のセンサーの電圧値を例えばディスプレー画面に表示し、出力する。
【0191】
これにより、例えばオペレーターがそのディスプレー画面の夫々のセンサーの電圧値を見て上圧着ヘッド16がどのように傾いているかを測定し、その傾きが許容範囲にあるか判断し(ST111)、許容範囲内にないとなれば、平行度測定装置101を上下圧着ヘッドで押圧したまま、例えば上圧着ヘッド16のZ軸方向の微小角度を電圧値の一番小さいセンサー側に引起すように移動させ、上圧着ヘッド16の傾きを調整する(ST112)。勿論、オペレーターの代わりにCPUが許容範囲にあるか判断してもよい。
【0192】
そして、再びST110の前に戻り各センサーの電圧値を測定し、補正して(ST204)その補正後の電圧値を出力部15に送り、オペレーターやCPUが夫々のセンサーの電圧値から上圧着ヘッド16の平行度の傾きが許容範囲にあるか判断し(ST111)、この判断が許容範囲内と判断されるまで繰り返されることとなる。
【0193】
ST111の判断で許容範囲内と判断されたときは、上圧着ヘッド16をZ軸方向の微小角度の移動やXY軸方向の移動を固定してから、当該上圧着ヘッド16を平行度測定装置101からZ軸方向に離し、当該平行度測定装置101を下圧着ヘッド17から外し(ST113)、上下圧着ヘッドの平行度の測定及び調整を終了する。
【0194】
以下、必要に応じてバックライト等の照明装置等を取り付けて(ST114)、液晶装置48が完成する(ST115)まで、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
【0195】
以上で液晶装置の製造方法の説明を終了する。
【0196】
(液晶装置の構成)
【0197】
次に、上述のような液晶装置の製造方法により製造された液晶装置48については第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
【0198】
このように本実施形態によれば、測定部111は、予め平行度が調整された第2圧着部材としての基準値用上圧着ヘッドにより押圧し測定された抵抗値または電圧値を基準値とし、該基準値に基づき実際に平行度を測定すべき例えば上圧着ヘッド16により測定された抵抗値または電圧値を補正する補正部152を有することとしたので、平行度測定装置101の基板2に複数設けたセンサー自体で夫々形状が違っている場合や温度分布が異なる場合等の違いを、平行度が予め正確に図られた基準値用上圧着ヘッドにより電圧値や抵抗値として測定し基準値とし、その基準値を用いて上圧着ヘッド16の抵抗値や電圧値を補正することができ、測定された電圧値や抵抗値がより単純化され測定すべき上圧着ヘッド16の平行度の測定がより容易になり、より精度の高い電気光学装置の製造が可能となる。
【0199】
尚、上述の説明では第2圧着部材は第1圧着部材と違うものとして説明したが勿論これに限られるものではなく、例えば第2圧着部材としての基準値用上圧着ヘッドの代わりに、第1圧着部材としての例えば上圧着ヘッドを一旦、正確に平行度を許容範囲内の傾きとなるように調整し、それを第2圧着部材として用いてもよい。これにより、別途、基準値用上圧着ヘッドを用意する必要がなくコストの低減となるほか、実際に用いられる上圧着ヘッドを第2圧着部材とするので、より実際に用いられる上圧着ヘッド16の平行度の測定及び調整が正確なものとなる。
【0200】
例えば上圧着ヘッド16を長時間使用し、途中で平行度の測定をする等の場合に最初に当該上圧着ヘッド16を一回だけ感圧紙等を用いて正確に平行度を許容範囲内の傾きとなるように調整して第2圧着部材とし、平行度測定装置101によりその第2圧着部材による基準値を測定し記録しておけば、それ以降は途中で当該上圧着ヘッド16の平行度が許容範囲外となっても、直ちに平行度測定装置101により平行度を測定し調整することが可能となる。
【0201】
(変形例)
【0202】
次に、本発明に係る平行度測定装置の変形例について説明する。本変形例においては複数の導電部材としてのセンサーが基板の表側及び裏側の両面に設けられている点が第1の実施形態と異なるのでその点を中心に説明する。尚、第1の実施形態の構成要素と共通する構成要素については、第1の実施形態の構成要素と同一の符号を付しその説明を省略する。
【0203】
図13は本変形例の平行度測定装置の説明図である。
【0204】
平行度測定装置201は、例えば図13に示すように基板2、その基板2の基板表面12上に形成された導電部材としてのセンサー3,4,5,6,7(以下「センサー3等」という。)、そのセンサー3等に電気的に接続された配線としてのセンサー用配線8、その基板2の裏側である基板裏面13上に形成された導電部材としてのセンサー203,204,205,206,207(以下「センサー203等」という。)、そのセンサー203等に電気的に接続された配線としての図示しないセンサー用配線208、そのセンサー用配線8,208等の上に形成された絶縁性樹脂としての保護膜9,209(図13では省略)、その基板上のセンサー用配線8,208と電気的に接続された接続用配線10,210(図13では省略)及びその接続用配線10,210によりセンサー3等、センサー203等に電気的に接続された測定部11(図13では省略)等を有する。
【0205】
ここで、センサー203等は下圧着ヘッド17の押圧により電気抵抗が変わる導電部材であり、ニッケルクロム等により図2に示すよう略直方体の形状に形成されており、例えばセンサー203では基板裏面13に垂直な方向である図2中のZ軸方向に対向する二平面203a,203bと当該二平面203a,203bに挟まれ図2中のX軸方向に対向する二側面203c,203d、同じく図2中のY軸方向に対向する二側面203e,203fを有する。
【0206】
また、平面203bはセンサー203の丁度底面に相当し、その平面203bの領域は導電部材が基板と接触する領域Cとなり、その平面203bに対向する平面203aに例えば下圧着ヘッド17により押圧力が働き、当該平面203a,203bの間でセンサー203が圧縮されることとなる。
【0207】
更にセンサー203等は、基板裏面13の圧着領域Bの四隅と略中央に夫々一つずつ設けられており、例えば全てのセンサー203の形状、基板裏面13に接触する領域Cの面積、その容積が全て同じであり、同一の材料により形成されている。
【0208】
測定部11は、例えば接続用配線10,210によりセンサー用配線8,208を介してセンサー3,4,5,6,7及びセンサー203,204,205,206,207に夫々電気的に接続されたブリッジ回路14及び上圧着ヘッド16及び下圧着ヘッド17の平行度に関する情報を出力する出力部15等を有する。
【0209】
このように本変形例によれば、平行度測定装置201の基板2は、互いに平行な基板表裏面12,13を有し、複数の導電部材であるセンサーは、当該基板表裏面12,13に夫々複数設けられているので、例えば基板2の両側に夫々上下圧着ヘッド16,17が配置されており、両側から押圧される場合に一度に上下圧着ヘッド16,17の平行度を測定することができ、より圧着ヘッドの平行度を細かく測定することが可能となると共に測定工程を少なくでき電気光学装置である液晶装置の製造コストを低減できる。
【0210】
(第3の実施形態・電子機器)
【0211】
次に、上述した液晶装置48を備えた本発明の第3の実施形態に係る電子機器について説明する。尚、第1の実施形態の構成要素と共通する構成要素については、第1の実施形態の構成要素と同一の符号を付しその説明を省略する。
【0212】
図14は本発明の第3の実施形態に係る電子機器の表示制御系の全体構成を示す概略構成図である。
【0213】
電子機器300は、表示制御系として例えば図14に示すように液晶パネル47及び表示制御回路390などを備え、その表示制御回路390は表示情報出力源391、表示情報処理回路392、電源回路393及びタイミングジェネレータ394などを有する。
【0214】
また、液晶パネル47には表示領域Lを駆動する駆動回路361を有する。
【0215】
表示情報出力源391は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などからなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスクなどからなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備えている。更に表示情報出力源391は、タイミングジェネレータ394によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの形で表示情報を表示情報処理回路392に供給するように構成されている。
【0216】
また、表示情報処理回路392はシリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路などの周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路361へ供給する。また、電源回路393は、上述した各構成要素に夫々所定の電圧を供給する。
【0217】
このように本実施形態によれば、電子機器300に用いられる液晶装置48は高温下でも上下圧着ヘッド16,17の平行度をセンサー3等に押圧したまま容易に、しかも低コストで測定し、調整できる平行度測定装置1を用いて製造されているので、より電気的接続の信頼性を向上させ高精度化・高機能化した電子機器を低コストで提供できる。
【0218】
特に最近の電子機器にあっては、より高精度化・高機能化された電子機器であることが要求されており、係る電気的接続の信頼性の高い電子機器を提供する本発明の意義は大きいといえる。
【0219】
具体的な電子機器としては、携帯電話機やパーソナルコンピュータなどの他に液晶装置が搭載されたタッチパネル、プロジェクタ、液晶テレビやビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、上述した例えば液晶装置48が適用可能なのは言うまでもない。
【0220】
尚、本発明の平行度測定装置、電気光学装置及び電子機器は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、上記各実施形態や変形例を組み合わせ得る。
【0221】
以上、好ましい実施形態及び変形例を上げて本発明を説明したが、本発明は上述したいずれの実施形態及び変形例にも限定されず、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更して実施できる。
【0222】
例えば、上述の実施形態及び変形例では薄膜トランジスタ素子アクティブマトリクス型の液晶装置について説明したがこれに限られるものではなく、例えば、薄膜ダイオード素子アクティブマトリクス型やパッシブマトリクス型の液晶装置であってもよい。更には反射半透過型、反射型や透過型のいずれであってもよい。これにより、多種多様な液晶装置についても、より電気的接続の信頼性を向上させ、低コストで高精度化・高機能化させることができる。
【0223】
また、上述の実施形態及び変形例では、ガラス基板等にX,YドライバIC40,41を実装する圧着ヘッドの平行度測定装置について説明したがこれに限られるものではなく、例えば液晶パネルの一対のガラス基板を貼り合わせる上下ステージ等の平行度を測定するような平行度測定装置であってもよい。
【0224】
例えば図15の平行度測定装置401の説明図に示すように平行度測定装置401は、長さの異なる2枚のガラス基板により形成された基板402、その基板402の短い方の基板上に形成された導電部材としてのセンサー403,404,405,406,407(以下「センサー403等」という。)、そのセンサー403等に夫々別々に電気的に接続された配線としてのセンサー用配線8、そのセンサー用配線8等の上に形成された絶縁性樹脂としての保護膜9(図15では省略)、その基板上のセンサー用配線8と電気的に接続された接続用配線10及びその接続用配線10によりセンサー403等に電気的に接続された測定部11等を有する。
【0225】
ここで、複数のセンサー403等は基板402が上ステージ416と下ステージ417とにより挟まれる領域の四隅とその領域の中央に設けられ、そのセンサー403等に夫々電気的に接続されたセンサー用配線8は当該領域外まで引き回され、測定部11に接続用配線10を介して電気的に接続されることとなる。尚、上下ステージ416,417は図15中のXYZ軸方向は勿論、XY軸平面に対する角度も夫々独立して変更させ移動させることができる。尚、上述の説明では基板402を長さの異なる2枚のガラス基板により形成したがこれに限られるものではなく、例えば一枚のガラス基板等でもよい。
【0226】
これにより、液晶装置用基板の貼り合せにおける上下ステージ416,417の平行度の測定及び調整が容易、かつ、正確となり、より液晶装置の高精度化が低コストで図れる。
【0227】
また、上述の実施形態及び変形例の平行度測定装置は、液晶パネル47の張出し部38の外部用端子27にフレキシブル基板45の接続用端子を異方性導電膜46を介して電気的に接続するために圧着する際の圧着ヘッドの平行度を測定するものであっても良い。
【0228】
これにより、液晶パネル47とフレキシブル基板45との接続においても、圧着ヘッドの平行度の測定及び調整をより正確で、かつ、低コストにできる。
【0229】
更に上述の実施形態及び変形例では、X,YドライバIC実装をCOG(Chip On Glass)として説明したがこれに限られるものではなく、例えばフレキシブル基板45に実装するCOF(Chip On Film)の場合であってもよい。これにより、多種多様な液晶装置についても、より電気的接続の信頼性を向上させ、低コストで高精度化・高機能化させることができる。
【0230】
また、上述の実施形態及び変形例の平行度測定装置は、測定部により個々のセンサーの電圧値を出力することとして説明したがこれに限られるものではなく、例えば抵抗値を出力させるようにしてもよい。これにより、多種多様な液晶装置についても、より電気的接続の信頼性を向上させ、低コストで高精度化・高機能化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0231】
【図1】第1の実施形態に係る平行度測定装置の概略斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係るセンサーの概略斜視図である。
【図3】図1のA−A線概略断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る基板上にセンサー等を形成する工程の説明図である。
【図5】圧着ヘッドにより平行度測定装置を押圧する説明図である。
【図6】センサーが押圧され変化する状態を説明する概略斜視図である。
【図7】第1の実施形態に係る平行度測定装置の平行度の説明図である。
【図8】第1の実施形態に係る液晶装置の製造方法のフローチャート図である。
【図9】第1の実施形態に係るドライバICを張出し部に実装する説明図である。
【図10】第1の実施形態に係る液晶装置の概略斜視図である。
【図11】第2の実施形態に係る平行度測定装置の概略斜視図である。
【図12】第2の実施形態に係る液晶装置の製造方法のフローチャート図である。
【図13】変形例の平行度測定装置の説明図である。
【図14】第3の実施形態に係る電子機器の表示制御系の概略構成図である。
【図15】平行度測定装置401の説明図である。
【符号の説明】
【0232】
1,101,201,401 平行度測定装置、 2,402 基板、 3,4,5,6,7,203,204,205,206,207,403,404,405,406,407 センサー、 8,208 センサー用配線、 9,209 保護膜、 10,210 接続用配線、 11,111 測定部、 12 基板表面、 13 基板裏面、 14 ブリッジ回路、 15 出力部、 16 上圧着ヘッド、 17 下圧着ヘッド、 18,19 圧着面、 20 第1基板、 21 ゲート電極、 22 ソース電極、 23 ゲート電極用配線、 24 ソース電極用配線、 25 電極用端子、 26 入力用端子、 27 外部用端子、 28 入力用配線、 29 液晶、 30,33 配向膜、 31 第2基板、 32 共通電極、 34 ギャップ材、 35 シール材、 36,37 偏光板、 38 張出し部、 39,46 異方性導電膜、 40 XドライバIC、 41 YドライバIC、 42 バンプ、 43 ベース基材、 44 配線パターン、 45 フレキシブル基板、 47 液晶パネル、 48 液晶装置、 151 記録部、 152 補正部、 416 上ステージ、 417 下ステージ、 300 電子機器、 361 駆動回路、 390 表示制御回路、 B 圧着領域、 C 接触する領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1圧着部材の平行度を測定する平行度測定装置であって、
基板と、
前記基板表面に設けられ、前記基板を押圧する前記第1圧着部材と前記基板とに挟まれ前記第1圧着部材の押圧により電気抵抗が変わる複数の導電部材と、
前記複数の導電部材の抵抗値または電圧値を測定する測定部と
を具備することを特徴とする平行度測定装置。
【請求項2】
前記複数の導電部材は、前記第1圧着部材の押圧により押圧される面の該押圧前の前記基板表面と反対側の基板表面からの高さが、全ての前記導電部材で同じであることを特徴とする請求項1に記載の平行度測定装置。
【請求項3】
前記第1圧着部材は、前記基板を押圧する面が略矩形をなし、
前記複数の導電部材は、少なくとも前記第1圧着部材により押圧される前記基板の略矩形の領域の四隅に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の平行度測定装置。
【請求項4】
前記基板上に前記導電部材と前記測定部とを電気的に接続する配線と、
前記導電部材の前記押圧される面を避けるように少なくとも前記配線上に形成された絶縁性樹脂層とを更に具備し、
前記絶縁性樹脂層表面の前記反対側の基板表面からの高さは、前記導電部材が前記第1圧着部材により押圧され該押圧方向に圧縮された後の前記導電部材の前記押圧される面の前記反対側の基板表面からの高さより低いことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の平行度測定装置。
【請求項5】
前記配線は、前記導電部材が前記基板と接触する領域の外周上の二点で前記導電部材を挟むように形成されており、
前記抵抗値または電圧値は、前記二点間の前記導電部材の抵抗値または電圧値であることを特徴とする請求項4に記載の平行度測定装置。
【請求項6】
前記導電部材は、略直方体の形状を有し、
前記配線は、前記導電部材の前記押圧される面に直交し互いに対向する前記導電部材の二面を挟むように形成されており、
前記抵抗値または電圧値は、前記二面間の前記導電部材の抵抗値または電圧値であることを特徴とする請求項4に記載の平行度測定装置。
【請求項7】
前記測定部は、予め所定の平行度に調整された第2圧着部材により押圧し測定された抵抗値または電圧値を基準値とし、平行度を測定すべき前記第1圧着部材により測定された抵抗値または電圧値を該基準値に基づき補正する補正部を有することを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の平行度測定装置。
【請求項8】
前記複数の導電部材は、その全ての導電部材で形状、前記接触する領域の面積、及び容積が同じであり、かつ、材料も同じであることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の平行度測定装置。
【請求項9】
前記複数の導電部材は、前記基板表面と反対側の基板表面にも複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の平行度測定装置。
【請求項10】
基板と、前記基板表面に設けられ、前記基板を押圧する第1圧着部材と前記基板とに挟まれ前記第1圧着部材の押圧により電気抵抗が変わる複数の導電部材と、前記複数の導電部材の抵抗値または電圧値を測定する測定部とを有する平行度測定装置を前記第1圧着部材により押圧し、該第1圧着部材の平行度を測定する測定工程と、
前記測定工程により得られた前記第1圧着部材の平行度情報により所定の平行度がないと判断された場合に前記第1圧着部材の平行度を該第1圧着部材により前記平行度測定装置を押圧したまま調整する調整工程と、
電気光学装置用基板に被圧着部材を配置して前記所定の平行度の前記第1圧着部材により前記被圧着部材を前記電気光学装置用基板に圧着する圧着工程と
を具備することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項11】
前記測定工程は、予め所定の平行度に調整された第2圧着部材により押圧し測定した抵抗値または電圧値を基準値とし、平行度を測定すべき前記第1圧着部材により測定された抵抗値または電圧値を該基準値に基づき補正し該第1圧着部材の平行度を測定するものであることを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−284325(P2006−284325A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−103543(P2005−103543)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(304053854)三洋エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】