説明

平角線の製造方法

【課題】長手方向に渡って幅寸法・厚さ寸法が周期的に変化する平角線を、簡単かつ高能率に連続的に製造することができ、かつ、断面積を同一にすることができる平角線の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】横断面円形の金属線Dを相対的に接近離間制御される第1圧延ロールA,A及び第2圧延ロールB,Bに順次送り込んで最終厚さ寸法と最終幅寸法が連続的に変化する平角線を製造する平角線の製造方法であり、最終厚さ寸法の大小と逆の厚さ寸法に、上記接近離間制御しつつ第1圧延ロールA,Aにて中間線材Mを圧延すると共に、第2圧延ロールB,Bへの中間線材Mの送り込みの前に中間線材厚さ測定器S2 にて中間線材Mの厚さ寸法の上限・下限を検出し、第2圧延ロールB,Bの間隔寸法の増加開始・減少開始の動作指令を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平角線の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モータに於て、磁性材料から成る短筒状のステータコアには、(周方向に)多数個の凹状スロットと多数個の凸状磁極とが交互に配設され、マグネットワイヤが磁極に巻回されると共にスロット内へ積層状に挿入されて、磁界を発生させるためのステータが形成される。
モータが大きい回転トルクを効率良く得るためには、スロット(空間)内のマグネットワイヤの占積率(マグネットワイヤの占める体積の割合)を高くする必要があり、従来、横断面円形のマグネットワイヤよりも密(高占積率)に巻回することができる横断面矩形のマグネットワイヤ(平角線)が使用されている。
【0003】
また、全体が円筒型であって、その内周面側に開口する多数個のスロットを有するステータコアは、そのスロットの幅寸法がスロット底部から先端開口部へ向かってテーパ状に小さく(台形蟻溝状)なっているため、マグネットワイヤを密に巻回するためには、マグネットワイヤの幅寸法を長手方向に渡って周期的に変化させる必要があった。
【0004】
このような幅寸法が長手方向に渡って周期的に(一定長さ毎に)増加と減少を繰り返して変化する平角線は、丸線を平角線に成型する従来の製造装置(例えば、特許文献1参照)の一対の圧延ロールのロール間隔を接近離間させることで製造することができる。
また、幅寸法が変化する平角線に於て、電気抵抗を均一にするために、その断面積を長手方向に渡って同一となるように成型することが望まれている。
【特許文献1】特開2004−122165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記平角線の製造方法では、圧延倍率によって平角線の断面積が変化するといった問題があった。このことを示すデータを下記の表1に示す。
【0006】
【表1】

【0007】
表1で示すのは、長手方向に渡って同一断面積の丸線を平角線に圧延加工した場合のデータである。表1では、圧延倍率が8倍、11.8倍、14.9倍の部分では、それぞれの断面積が2.005 mm2 、1.887 mm2 、1.817 mm2 と変化している。11.8倍、14.9倍の部分では、所定の断面積2mm2 から約10%減少している。
なお、表1に於て括弧内のパーセント値は平角線の所定(所望の)断面積に対する各断面積の比率であり、圧延倍率は、作製した平角線の“幅寸法÷厚さ寸法”で計算した値である。
【0008】
そして、表1からわかるように、圧延倍率が高くなる(大きく圧延する)ほどその部分の断面積は小さくなり、断面積を長手方向に渡って同一にすることができなかった。
【0009】
そこで、本発明は、長手方向に渡って幅寸法・厚さ寸法が変化する平角線であっても断面積を略同一(均一)に、かつ、連続的に効率良く製造可能な製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る平角線の製造方法は、金属線を相対的に接近離間制御される第1圧延ロール間に送って、厚さ寸法が周期的かつ連続的に変化する中間線材を形成し、その後引き続いて、第2圧延ロール間へ該中間線材の上記厚さ寸法の増加・減少に各々対応して第2ロール間隔寸法が逆に減少・増加するように相対的に接近離間制御しつつ上記中間線材を送り込み、最終厚さ寸法と最終幅寸法が長手方向に周期的かつ連続的に変化する平角線を製造し、しかも、上記第2圧延ロールへの上記中間線材の送り込みの前に中間線材厚さ測定器にて中間線材の上記厚さ寸法の上限・下限を各々検出して上記第2ロール間隔寸法の増加開始・減少開始の動作指令を行う方法である。
また、上記第1圧延ロールから送り出されてくる上記中間線材の移動速度を測定し、上記第1圧延ロールの第1ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度を増減制御する。または、上記第2圧延ロールから送り出されてくる上記平角線の移動速度を測定し、上記第2圧延ロールの第2ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度を増減制御する。
また、上記第2圧延ロールから送り出されてくる上記平角線の上記最終幅寸法を測定し、目標最終幅寸法よりも小さい場合に上記第1圧延ロールの第1ロール間隔寸法を増加補正し、逆に、目標最終幅寸法よりも大きい場合に上記第1圧延ロールの第1ロール間隔寸法を減少補正するようにフィードバック制御するのが望ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る平角線の製造方法によれば、長手方向に寸法が連続的かつ周期的に変化する平角線を、横断面が均一となるように高精度に制御しつつ、連続的に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の平角線の製造方法を説明する全体説明図であり、図2はその要部説明図であって、左端の10は、銅製等の横断面円形の母材としての金属線Dを巻設した供給ドラム、右端の13は製造した平角線(製品)Cを巻き取る巻取ドラムであり、同図の左から右へ金属線D・平角線Cが送られる。供給ドラム10と巻取ドラム13の途中には、第1圧延ロールA,Aと第2圧延ロールB,Bが上流から下流へ順次設置されている。第1圧延ロールA,A及び第2圧延ロールB,Bは、どちらも相対的に接近離間制御され、矢印Va , Vb は、各々、第1圧延ロールA,A,第2圧延ロールB,Bの間隔変動速度であって、本実施の形態では、上下一対の第1圧延ロールA,A・第2圧延ロールB,Bの上ロール1,2のみが上昇下降する構成であり、前記矢印Va , Vb は、第1・第2圧延ロールA,Bの(上ロール1,2の)移動速度と呼ぶ場合もある。14は張力調整装置である。
【0013】
図1に於て、供給ドラム10から長手方向に渡って同一円形断面の金属線(母材)Dを繰り出し、相対的に接近離間制御される第1圧延ロールA,Aの間に供給し圧延すると、図3の(I)に示すような厚さ寸法と幅寸法が(長手方向に渡って)周期的かつ連続的に大小変化する中間線材Mが形成される。図2と図3に於て、所定ピッチL1 にて中間線材Mの厚さ寸法Tが、小→大、及び、大→小へ、変化していることを示している。
【0014】
次に、引き続いて、この中間線材Mを第2圧延ロールB,Bへと送り込む。第2圧延ロールB,Bは、そのロール間隔寸法が送り込まれてくる中間線材Mの厚さ寸法Tに対して大小逆となるように相対的に接近離間制御される。つまり、中間線材Mの厚さ寸法Tの増加・減少に各々対応して第2圧延ロールB,Bの間隔寸法が逆に減少・増加するように制御する。このように、第2圧延ロールB,Bによって中間線材Mを圧延して、図3(II)に示すように最終厚さ寸法と最終幅寸法とが(長手方向に渡って)周期的に、かつ、連続的に変化する平角線Cを製造する。
言い換えれば、図3(I)(II)に示す如く、第2圧延ロールB,Bにて、中間線材Mをその厚さ寸法Tが厚い部分ほど薄くなるように圧延する。さらに言えば、第1圧延ロールA,Aの間隔寸法に於ては、平角線Cの最終厚さ寸法の大小とは逆の厚さ寸法Tに、圧延成形する。
【0015】
図3に示すように、中間線材Mは、厚さ寸法Tが大きく幅寸法が小さい仮幅狭部N1 と、厚さ寸法Tが小さく幅寸法が大きい仮幅広部W1 とが、交互に周期的に所定ピッチL1 で形成され、また、平角線Cは、厚さ寸法が小さく幅寸法が大きい最終幅広部W2 と、厚さ寸法が大きく幅寸法が小さい最終幅狭部N2 とが、交互に周期的に所定ピッチL2 で形成される。
なお、図2に示すように、第2圧延ロールB,Bの通過後の平角線Cの前記所定ピッチL2 は、通過前の(中間線材Mの)前記所定ピッチL1 よりも(十分に)大きくなるが、図3(及び後述する図6)に於いては、幅狭部と幅広部との対応関係説明のため、両ピッチL1 ,L2 を同等寸法に(仮に)描いている。
【0016】
図4は、金属線Dから中間線材Mを経て平角線Cへと形成する圧延工程の流れを順次断面をもって示した図であり、(イ)は、金属線D→仮幅広部W1 →最終幅狭部N2 へと変化する様子を示し、(ロ)は金属線D→仮幅狭部N1 →最終幅広部W2 へと変化する様子を示す。この図4(イ)(ロ)に於て、(O)は圧延加工前の金属線Dの横断面を示し、(I)は第1圧延ロールA,Aで圧延して形成した中間線材Mの横断面、(II)は第2圧延ロールB,Bで圧延して形成した平角線Cの横断面を、示す。
【0017】
そして、、図1と図2に示すように、厚さ測定器S1 ,S2 ,S3 ,S3 ′及び速度測定器S4 ,S5 が配設される。それ等の配設の位置及び作用については、後述する。
図5に於て、金属線D→中間線材M→平角線Cの圧延(変形)の過程をひとつにまとめて描いた図であり、二点鎖線は金属線Dの上端縁、一点鎖線は中間線材Mの上端縁(上ロール2の押圧面)を示し、実線と斜線にて平角線Cを示す。なお、金属線Dと中間線材Mのそれぞれの下端縁は、平角線Cの下端縁と重なって示されている。
【0018】
また、図5に於て、第2圧延ロールB,Bのロール間隔寸法X2 の時間変化を右から左へ表す。このように、中間線材Mの厚さ寸法が(右端から中間へ向かって)大きくなるにつれてロール間隔寸法X2 を小さくなるように制御し、中間線材Mの厚さ寸法が(中間から左端へ向かって)小さくなるにつれてロール間隔寸法X2 を大きくなるように制御する。
【0019】
次に、図6は(図3の実施の形態に代わる)他の実施の形態を示し、最終製品としての平角線Cに、短い長さに渡って同一断面形状に形成した“渡り部50”を設けている。また、(必要に応じて)中間線材Mにも渡り(予定)部52を形成する。このときの、中間線材MのピッチL1 、及び、平角線CのピッチL2 は、図3と比較して、渡り部52, 50の長さ寸法分だけ大きい。この渡り部50とは、完成製品には使用しないが、製造上必要な部分を指し、例えば、長尺の線状部材(平角線)を巻くときの掴持代(つかみ代)としたり、長さ調整のための余備代等に利用される。さらに説明すれば、所定長さに切断して完成製品として使用する場合、その所定長さの何倍も長尺の平角線Cを製造し、その後、上記所定長さ毎に切断する際、上記渡り部50にて切断して、寸法調整したり、あるいは、工具(治具)のつかみ代として活用可能である。
【0020】
次に、図7と図8は、主として第1圧延ロールAの制御に関するフローチャート図であり、図7中の※1,※2は、図8中の※1,※2に各々接続している。また、図9と図10は、主として第2圧延ロールBの制御に関するフローチャート図であり、図9中の※3,※4は、図10中の※3,※4に各々接続している。なお、第1厚さ測定器S1 に於ける測定値をS1 と表示し、また、第3厚さ測定器S3 に於ける測定値をS3 と表示する場合が、図8と図10の図面中、及び、以下の説明に於て、ありえる。また、図11は、図1と図2中の第1圧延ロールAの移動速度Va の制御を示すフローチャート図であり、図12は、図1と図2中の第2圧延ロールBの移動速度Vb の制御を示すフローチャート図である。
【0021】
本発明は、長さ方向に寸法が連続的に変化する平角線Cを、横断面積を均一化するように制御する点に特徴を有し、以下、この制御方法について、図7〜図12のフローチャート図、及び、図1と図2等に基づいて、説明する。
【0022】
第1圧延ロールAの制御に於て、中間線材Mの厚さ寸法Tの上限値の入力及び下限値、及び、タイマーの入力を行う(図7の設定のステップ21参照)。つまり、第1圧延ロールAでは予め設定した値1(近接)と、値2(離間)を周期的に動作するように制御する。この制御のしかたは、タイマー、上ロール1の位置、中間線材Mの厚さ測定器S1 による測定データ入力22(ステップ23)等で第1圧延ロールA,Aのロール間隔を近接・離間させることで行う。これによって、中間線材Mの厚さ寸法Tは、大(厚)→小(薄)→大(厚)→小(薄)と交互に周期的に制御する。
【0023】
中間線材厚さ測定器S1 (第1厚さ測定器ということもある)は、第1圧延ローラAの下流直後に設置する。厚さ寸法Tの大小大小を繰り返す(長さ方向の)ピッチL1 は常時一定に保つために、第1圧延ロールA(上ロール1)の移動速度Va を、中間線材Mの移動速度(送り速度)にリンク(関連)させる。即ち、図11、及び、図1と図2に示すように第1圧延ロールA,Aから送り出されてくる中間線材Mの移動速度Vm を、速度測定器S4 にて測定し、第1圧延ロールA,Aの第1ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度(移動速度)Va を、増減制御する。さらに詳しく説明すれば、図11に於て、設定のステップ40では、第1圧延ロールA(上ロール1)の基本移動速度Va を入力すると共に、(図示省略の)第1圧延ロールAの移動用モータの基本周波数を入力する。ステップ41では、移動速度測定器S4 によって、中間線材Mの移動速度Vm の測定データ42が入力されると、次のステップ43では、変更周波数の演算が行われ、その演算結果に基づいて次のステップ44では、上記移動用モータの移動速度Va を増減(比例)させる。これによって第1圧延ロールA(上ロール1)の移動速度Va を(比例的に)増減する(ステップ45)。
【0024】
図7にもどって説明すると、(既述したように)厚さ測定器S1 の測定データ入力22等によって、次のステップ24では、上ロール1の位置(第1圧延ロールA,Aの間隔位置)が、離間か近接か、確認される。離間状態(上ロール1が上方に有る状態)では、ステップ25に進んで上ロール1の下降(第1圧延ロールA,Aの近接作動)を開始し、ステップ26で示した予め設定された時間経過後に、次のステップ27に進み下降(近接作動)を停止する。
【0025】
そこで、図8に示すように、ステップ28に於て、第1厚さ測定器S1 の(左側の)測定データ入力22を行って、次のステップ29にて、そのデータ入力22された測定値S1 と下限設定数値とを比較して、測定値S1 <下限設定数値の場合には、第1ロール1を上昇させて、第1圧延ロールAの間隔を増加させる(ステップ30)。所定時間(タイマー2)の経過後に、停止ステップ31に移って停止し、次のステップ32では、前記ステップ28の入力22の後、スタートしたタイマー(タイマー3)の時間経過があったか否かが判断され、時間が経過すれば、ステップ23の直前にもどる(矢印46参照)。
【0026】
他方、ステップ24に於て、上ロール1の位置(第1圧延ロールA,Aの間隔位置)が、近接状態であると確認されれば、ステップ33に進んで上ロール1の上昇を開始し、ステップ34で示した所定時間(タイマー1)の経過後に、上昇を停止する(ステップ35)。
【0027】
次に、図8に於けるステップ28に於て、第1厚さ測定器S1 からの(右側の)測定データ入力22を行って、次のステップ36にて、そのデータ入力22された測定値S1 と上限設定数値とを比較して、測定値S1 >上限設定数値の場合には、第1ロール1を下降させて、第1圧延ロールAの間隔を減少させる(ステップ37)。所定時間(タイマー2)の経過後に、停止ステップ38に移って停止し、次のステップ39では、前記ステップ28の入力22の後、スタートしたタイマー(タイマー3)の時間経過があったか否かが判断され、時間が経過すれば、ステップ23の直線にもどる(矢印46参照)。
【0028】
上述のように、上ロール1の上昇・下降の開始のタイミングを、第1厚さ測定器S1 、上ロール1の位置、間隙等で認識させ、上昇か下降かの判断を行うことも可能であることを、図7と図8では、示している。
第1圧延ロールA,A(上ロール1)の熱膨張、摩擦力の変化等で、中間線材Mの厚さ寸法が変化する。このときは、上述の如く、第1厚さ測定器S1 の測定結果の入力(測定データ入力22)によるフィードバック制御を行って、第1圧延ロールA,A(上ロール1)の停止位置を微調整している(ステップ28〜32又はステップ28〜39)。
【0029】
第1厚さ測定器S1 の設置位置は、第1圧延ロールA,Aの出口に接近させるのが好ましいが、これ以外に、例えば図2に示すように、前述した所定ピッチL1 の整数倍とするも望ましい。なお、この設置位置を適当な位置とした場合、第1圧延ロールAから設置位置までの距離を入力・演算して、タイミングで制御することもできる。また、上述の制御は、圧延ロールの制御だけでなく、ロールフォーミング等にも利用できる。
【0030】
次に、図9と図10のフローチャート図に示すように、第2圧延ロールBが制御される。まず、平角線(製品)Cの厚さ寸法の上限値の入力及び下限値の入力、及び、タイマーの入力を行う(図9の設定のステップ53参照)。つまり、第2圧延ロールBでは予め設定した値1(近接)と、値2(離間)を、中間線材Mの厚さ寸法Tに対応して、所定ピッチL2 で動作するように制御する。この制御のために、第2圧延ロールBの上流側(圧延よりも前位置)に、第2厚さ測定器S2 を設置して、(上述したように)周期的に厚さ寸法T(断面形状)が変化する中間線材Mが、第2圧延ロールBに入る時の、位置検出を行う。この中間線材厚さ測定器(第2厚さ測定器)S2 の設置位置は、中間線材Mが第2圧延ロールBにて圧延される直前とするか、又は、(前述した)所定ピッチL1 の整数倍の位置とする。若しくは、第2圧延ロールBからの距離が確定されれば、(演算して)タイミング制御することも可能である。図9のステップ57からステップ58に於て、第2厚さ測定器S2 の測定データに基づき、上ローラ2の下降の開始タイミングか否かを判別する。あるいは、ステップ57からステップ63に於て、上ローラ2の上昇の開始タイミングか判別する。即ち、第2圧延ロールB,Bの送り込みの前の第2厚さ測定器S2 にて、中間線材Mの厚さ寸法の上限・下限を各々検出して、第2圧延ロールB,Bの間隔寸法の増加開始(上昇開始)・減少開始(下降開始)のいずれかの動作指令を行う。
【0031】
ところで、図1と図2に示すように、第3(平角線)厚さ測定器S3 を、第2圧延ロールBの下流に設置しておき、図9に示すステップ54に於て、その平角線Cの厚さ測定データを送信67し、第2圧延ロールB,Bの上ロール2の昇降位置(間隔の大小)を確認して、次のステップ55にて下降準備とするか、又は、ステップ62にて上昇準備とする。
即ち、ステップ55に於て、第2圧延ロールB,B直下に中間線材Mの薄い部分(厚さ寸法Tの小さい部分)が位置している場合、第2圧延ロールB,Bは上昇位置(離間状態)にあるので、ステップ56を経てステップ58に進む(図5と図6参照)。また、その逆の場合には、第2圧延ロールB,Bは下降位置(近接状態)にあるので、ステップ62を経てステップ63に進む。
【0032】
第2圧延ロールB,B(上ロール2)の間隔寸法(昇降)制御は、第2厚さ測定器S2 からの動作指令(ステップ57, 58, 59又は57, 63, 64)にて行うが、送り方向の長さは、予め設定した位置での動作となる。その制御のしかたは、タイマー,上ロール2のロール位置、中間線材Mの厚さ測定等で第2圧延ロールB,Bの間隔を近接離間して行う。これによって、製品としての平角線Cの厚さ寸法は、大(厚)→小(薄)→大(厚)→小(薄)と交互に周期的に制御できる。
平角線Cの厚さ寸法の大小大小を繰り返す(長手方向の)ピッチL2 は常時一定に保つ必要があるので、第2圧延ロールB(上ロール2)の間隔変動速度(移動速度)Vb を、平角線Cの移動速度Vc にリンク(関連)させる。即ち、図12、及び図1と図2に示すように第2圧延ロールB,Bから送り出されてくる平角線Cの移動速度Vc を、速度測定器S5 にて測定し、第2圧延ロールB,Bの第2ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度(移動速度)Vb を、増減制御する。
【0033】
さらに説明すると、図12に於て、設定ステップ70では、第2圧延ロールB(上ロール2)の基本移動速度Vb を入力すると共に、(図示省略の)第2圧延ロールBの移動用モータの基本周波数を入力する。ステップ71では、移動速度測定器S5 によって、平角線Cの移動速度Vc の測定データ72が入力されると、次のステップ73では、変更周波数の演算が行われ、その演算結果に基づいて次のステップ74では、上記移動用モータによる移動速度Vb を増減(比例)させる。これによって、第2圧延ロールB(上ロール2)の移動速度Vb を(比例的に)増減する(ステップ75)。
なお、移動速度Vc が一定の場合は、インバータ等で第2ロール移動速度Vb を調整できるように構成して、所定ピッチL2 を保つように制御すればよい。
【0034】
図9にもどって説明すると、(既述したように)厚さ測定器S3 の測定データ(信号67)等によって、次のステップ55では、上ロール2の位置───第2圧延ロールB,Bの間隔位置───が、離間か近接か、確認される。離間状態(上ロール2が上方に有る状態)では、ステップ56に進んで下降準備の状態となり、次に、中間部材Mの厚さ測定器S2 からの信号が入ると、ステップ58からステップ59のように進んで、上ローラ2の下降が開始し、ステップ60で示した予め設定された時間経過後に、次のステップ61に進み、下降(近接作動)を停止する。
【0035】
そこで、ステップ74に於て、第3厚さ測定器S3 の(左側の)測定データ入力75を行って、図10に示した次のステップ76にて、そのデータ入力75された測定値S3 と下限設定数値とを比較して、測定値S3 <下限設定数値の場合には、第2ロール2を上昇させて、第2圧延ロールBの間隔を増加させる(ステップ80)。所定時間(タイマー5)の経過後に、停止ステップ81に移って停止し、次のステップ82では、前記ステップ74の入力75の後、スタートしたタイマー(タイマー6)の時間経過があったか否かが判断され、時間が経過すれば、ステップ54の直前にもどる(矢印86参照)。
【0036】
他方、ステップ55に於て、上ロール2の位置が近接状態であると確認されれば、ステップ62の上昇準備状態となり、次に、中間部材Mの厚さ測定器S2 からの信号が入ると、ステップ63からステップ64のように進んで、上ローラ2の上昇が開始し、ステップ65で示した予め設定した時間経過後に、次のステップ66に進んで、上昇(離間作動)を停止する。
【0037】
次に、ステップ74に於て、第3厚さ測定器S3 からの(右側の)測定データ入力75を行って、次の図10に示したステップ83にて、そのデータ入力75された測定値S3 と上限設定数値とを比較して、測定値S3 >上限設定数値の場合には、第2ロール2を下降させて、第2圧延ロールBの間隔を減少させる(ステップ84)。所定時間(タイマー5)の経過後に、停止ステップ85に移って停止し、次のステップ88では、前記ステップ74の右方向への入力75の後に、スタートしたタイマー6の時間経過があったか否かが判断され、時間が経過すれば、ステップ54の直前に(矢印86のように)もどる。
【0038】
このように、上ロール2の上昇・下降の開始のタイミングを、第3厚さ測定器S3 、上ロール2の位置、間隙等で認識させ、上昇させるか下降させるかの判断を行っている。
第2圧延ロールB,B(上ロール2)の熱膨張、摩擦力等の変化で、平角線Cの厚さ寸法が変化する。このときは、上述の如く、第3厚さ測定器S3 の測定結果の入力(測定データ入力75)によるフィードバック制御を行って、第2圧延ロールB,B(上ロール2)の停止位置を微調整している(ステップ74, 76, 80〜82、又は、ステップ74, 83〜85, 88)。
(図2に於て)第3厚さ測定器S3 の設置位置は、第2圧延ロールB,Bの出口に接近させるのが好ましいが、これ以外に、所定ピッチL2 の整数倍とするのも望ましい。なお、適当な位置に設置した場合は、第2圧延ロールB,Bまでの距離を認識させ、タイミングで制御することも可能である。
【0039】
ところで、図6に示したように渡り部50を形成する場合には、前述の制御に於て、上限と下限での各ローラA,A;B,Bの停止時間を適宜長目に設定すれば、良い。
【0040】
次に、図1と図2に示すように、平角線Cの最終幅寸法を測定する幅測定器S3 ′を、例えば、第3厚さ測定器S3 と同じ位置に設置し、この幅測定器S3 ′の測定データ(図7のステップ89)を、第1圧延ロールA,Aにフィードバックすることで、最終幅寸法の調整を行うことも望ましい。詳しく説明すれば、図1,図2及び図7に於て、第2圧延ロールB,Bから送り出されてくる平角線Cの最終幅寸法を測定器S3 ′にて測定し(ステップ89参照)、次に、ステップ90にて、平角線(製品)Cの最終幅寸法(単に製品幅とも呼ぶ)が過小であるか否かを判断する。過小であれば、次のステップ91に進んで、上限・下限の設定値を上方修正する信号92を、第1圧延ロールA,Aにフィードバック制御する。
【0041】
逆に、ステップ90の判断にて、製品幅が過小でない場合は、次のステップ93にて、製品幅(平角線最終幅寸法)が過大であるか否かを判断して、過大の場合には、次のステップ94にて、上限・下限の設定値を下方修正する信号95を、第2圧延ロールA,Aにフィードバック制御する。
言い換えると、金属線Dを相対的に接近離間制御される第1圧延ロールA,A間に送って、厚さ寸法が周期的かつ連続的に変化する中間線材Mを形成し、その後引き続いて、第2圧延ロールB,B間へ該中間線材Mの上記厚さ寸法の増加・減少に各々対応して第2ロール間隔寸法が逆に減少・増加するように相対的に接近離間制御しつつ上記中間線材Mを送り込み、最終厚さ寸法と最終幅寸法が長手方向に周期的かつ連続的に変化する平角線Cを製造し、しかも、上記第2圧延ロールB,Bへの上記中間線材Mの送り込みの前に中間線材厚さ測定器S2 にて中間線材Mの上記厚さ寸法の上限・下限を各々検出して上記第2ロール間隔寸法の増加開始・減少開始の動作指令を行う。
このようにして、第1圧延ロールA,A及び第2圧延ロールB,Bは、2段階の圧延にて、厚さ寸法をベースに制御し、最終的に、幅寸法を測定して第1圧延ロールA,Aまでフィードバックして、第1圧延ロールA,Aにて横断面積を増減させることで、平角線Cの最終幅寸法を高精度に制御できる。
【0042】
なお、本発明は上述の実施の形態以外にも、設計変更自由であって、例えば、第2厚さ測定器S2 を使った位置検出の代わりに、圧延ロールA,Bの設置間距離を常に一定にすることで、タイミングでの制御が可能となる。例として、第1圧延ロールA,Aを非駆動ロールにして、第2圧延ロールB,Bで引き抜く方法が挙げ得る。この方法によれば、制御が一層簡単にできる。
【0043】
本発明は以上のような制御を行う製造方法であるが、製品としての平角線Cは、その長手方向に渡って断面積が均一化して、モータ用マグネットワイヤとして電気抵抗が均一で優れた品質のものが、連続的に製造可能となる。
【0044】
本発明による上述の制御を行う製造方法では、図4(イ)(ロ)の(O)から(I)への圧縮で示すように、径寸法rの金属線Dが、厚さ寸法T1 の仮幅広部W1 と、厚さ寸法T10の仮幅狭部N1 とに圧縮(圧延)されている。図からわかるように、厚さ寸法T1 の方が厚さ寸法T10より小さく、言い換えれば、金属線Dからの圧縮量(圧延倍率)は、仮幅広部W1 の方が仮幅狭部N1 より大きいので、仮幅広部W1 の断面積Z1 は、仮幅狭部N1 の断面積Z10よりも減少し小さくなる。
【0045】
そして、図4(イ)(ロ)の(I)から(II)への圧縮では、厚さ寸法T10からT2 への圧縮量は、厚さ寸法T1 からT20への圧縮量より大きい。つまり、(I)の状態でZ1 <Z10の関係にあった断面積が、(II)の状態へと圧縮されるときに、断面積Z10の方がZ1 より減少するので、最終幅狭部N2 の断面積Z20と最終幅広部W2 の断面積Z2 とを同じ(略同一)となるように調整することができる。
また、(イ)(ロ)の(II)での平角線Cの最終厚さ寸法T20とT2 とを比較すると、金属線Dからの累積圧縮量が異なるにもかかわらず、断面積Z20とZ2 とが略同一とすることができるのは、(O)から(I)へ圧縮する際の断面積減少率(単位圧縮量当たりの断面積減少量)より、(I)から(II)へ圧縮する際の断面積減少率(単位圧縮量当たりの断面積減少量)の方が小さいからである。
【0046】
図5に於て(イ)(ロ)のそれぞれの縦方向の(O)→(I)→(II)の変化は、図4の(イ)(ロ)の(O)→(I)→(II)の変化と対応して示したものであり、図5に示すように、(ロ)の(I)→(II)への圧縮が最も大きく変化している。(ロ)場合の(O)→(II)までの圧縮による断面積の減少には、この(I)→(II)への圧縮が大きく影響する。そして、本発明では、(O)→(I)へ圧縮する際の断面積減少率より、(I)→(II)へ圧縮する際の断面積減少率の方が小さくなることで、(ロ)の場合に大きく圧縮されても断面積の減少を抑えて、結果として(イ)の(II)の状態と断面積を略同一となるようにしている。言い換えれば、大きく圧延する部分を第2圧延ロールB,Bにて圧延することで、断面積の減少を抑え平角線Cの断面積を長手方向に渡って略同一となるようにしている。
【0047】
このように断面積の減少率が(O)→(I)と(I)→(II)とで異なる理由について説明する。
図4に於て、(O)→(I)へ圧縮する場合、円形断面の金属線Dに平坦なロール押圧面3を形成しつつ第1圧延ロールA,A間を通過させるので、通過の際の抵抗が大きい。これに対し、(I)→(II)へ圧縮する場合は、既に中間線材Mにロール押圧面3が形成されているため、中間線材Mが第2圧延ロールB,B間を通過する際の抵抗が小さく、第1圧延ロールA,Aより通過し易い。
【0048】
即ち、金属線Dは第1圧延ロールA,A間を越えにくく(通過しにくく)、通過時の断面積の減少量が大きくなる。これに対し、中間線材Mは第2圧延ロールB,B間をスムーズに越え易く、通過時の断面積の減少量が小さい。
このように、第2圧延ロールB,Bの金属線(中間線材M)の圧延時の断面積減少率(単位圧縮量当たりの断面積減少量)が、第1圧延ロールA,Aの金属線(金属線D)の圧延時の断面積減少率(単位圧縮量当たりの断面積減少量)より、小さくなる。
【0049】
本発明の製造方法では、このような原理を巧妙に利用して、製品(平角線C)の断面積を、長手方向に均一化できる。
【0050】
本発明は上述のように、金属線Dを相対的に接近離間制御される第1圧延ロールA,A間に送って、厚さ寸法が周期的かつ連続的に変化する中間線材Mを形成し、その後引き続いて、第2圧延ロールB,B間へ該中間線材Mの上記厚さ寸法の増加・減少に各々対応して第2ロール間隔寸法が逆に減少・増加するように相対的に接近離間制御しつつ上記中間線材Mを送り込み、最終厚さ寸法と最終幅寸法が長手方向に周期的かつ連続的に変化する平角線Cを製造し、しかも、上記第2圧延ロールB,Bへの上記中間線材Mの送り込みの前に中間線材厚さ測定器S2 にて中間線材Mの上記厚さ寸法の上限・下限を各々検出して上記第2ロール間隔寸法の増加開始・減少開始の動作指令を行う方法であるので、長手方向に渡って断面積が略同一の平角線を、連続的に効率良く製造可能となる。例えば、マグネットワイヤとして高性能なモータの実現に貢献できる。特に、厚さ寸法と幅寸法が周期的に変化する平角線を、高精度に、かつ、連続的に容易に製造できる。
【0051】
また、上記第1圧延ロールA,Aから送り出されてくる上記中間線材Mの移動速度Vm を測定し、上記第1圧延ロールA,Aの第1ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度Va を増減制御することにより、長手方向への送り(移動)速度が変動しても、安定して、正確なピッチL2 にて、断面形状が変化する平角線Cが得られる。
また、上記第2圧延ロールB,Bから送り出されてくる上記平角線Cの移動速度Vc を測定し、上記第2圧延ロールB,Bの第2ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度Vb を増減制御することにより、長手方向への送り(移動)速度が変動しても、安定して、正確なピッチL2 にて、断面形状が変化する平角線Cが得られる。
【0052】
上記第2圧延ロールB,Bから送り出されてくる上記平角線Cの上記最終幅寸法を測定し、目標最終幅寸法よりも小さい場合に上記第1圧延ロールA,Aの第1ロール間隔寸法を増加補正し、逆に、目標最終幅寸法よりも大きい場合に上記第1圧延ロールA,Aの第1ロール間隔寸法を減少補正するようにフィードバック制御することにより、第1段と第2段は厚さ寸法を制御して、最終段階で幅寸法を測定して、第1圧延ロールA,Aの厚さを増減させることで、第1段の中間線材断面積を増減して、最終製品(平角線C)の断面形状を高精度に、しかも、簡単に制御可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の一形態の簡略説明図である。
【図2】要部の構成説明図である。
【図3】説明用斜視図であり、(I)は中間線材の斜視図、(II)は平角線の斜視図である。
【図4】要部断面図である。
【図5】圧延による塑性変形の説明用の模式図である。
【図6】他の実施の形態を示す説明用斜視図である。
【図7】第1圧延ロールの制御のフローチャート図である。
【図8】第1圧延ロールの制御のフローチャート図である。
【図9】第2圧延ロールの制御のフローチャート図である。
【図10】第2圧延ロールの制御のフローチャート図である。
【図11】フローチャート図である。
【図12】フローチャート図である。
【符号の説明】
【0054】
A 第1圧延ロール
B 第2圧延ロール
C 平角線(製品)
D 金属線(母材)
M 中間線材
2 第2厚さ測定器(中間線材厚さ測定器)
3 ′ 幅測定器
4 ,S5 移動速度測定器
T 厚さ寸法
Va , Vb 間隔変動速度(移動速度)
Vc , Vm 移動速度(送り速度)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属線(D)を相対的に接近離間制御される第1圧延ロール(A)(A)間に送って、厚さ寸法が周期的かつ連続的に変化する中間線材(M)を形成し、その後引き続いて、第2圧延ロール(B)(B)間へ該中間線材(M)の上記厚さ寸法の増加・減少に各々対応して第2ロール間隔寸法が逆に減少・増加するように相対的に接近離間制御しつつ上記中間線材(M)を送り込み、最終厚さ寸法と最終幅寸法が長手方向に周期的かつ連続的に変化する平角線(C)を製造し、しかも、上記第2圧延ロール(B)(B)への上記中間線材(M)の送り込みの前に中間線材厚さ測定器(S2 )にて中間線材(M)の上記厚さ寸法の上限・下限を各々検出して上記第2ロール間隔寸法の増加開始・減少開始の動作指令を行うことを特徴とする平角線の製造方法。
【請求項2】
上記第1圧延ロール(A)(A)から送り出されてくる上記中間線材(M)の移動速度(Vm )を測定し、上記第1圧延ロール(A)(A)の第1ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度(Va )を増減制御する請求項1記載の平角線の製造方法。
【請求項3】
上記第2圧延ロール(B)(B)から送り出されてくる上記平角線(C)の移動速度(Vc )を測定し、上記第2圧延ロール(B)(B)の第2ロール間隔寸法が増加・減少する間隔変動速度(Vb )を増減制御する請求項1又は2記載の平角線の製造方法。
【請求項4】
上記第2圧延ロール(B)(B)から送り出されてくる上記平角線(C)の上記最終幅寸法を測定し、目標最終幅寸法よりも小さい場合に上記第1圧延ロール(A)(A)の第1ロール間隔寸法を増加補正し、逆に、目標最終幅寸法よりも大きい場合に上記第1圧延ロール(A)(A)の第1ロール間隔寸法を減少補正するようにフィードバック制御する請求項1,2又は3記載の平角線の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate