説明

平面スピーカ及びスピーカ一体型ディスプレイ装置

【課題】 画像の視認性を確保でき、且つ表示モジュールの発熱問題も解消できるスピーカ一体型ディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】 前面外装カバー5には、表示モジュール6の表示部とほぼ同じ大きさの開口部51が設けられており、その裏面には、表示モジュール6が固定される。中抜きパネル板1には、開口部51とほぼ同じ大きさの開口部10が設けられており、中抜きパネル板1は、発泡体クッション3を介して前面外装カバー5に固定されている。従って、表示モジュール6の表示部が外部に露出するので、高い視認性を確保できると共に、表示モジュール6の発熱問題も解消できる。また、中抜きパネル板1の裏面にはエキサイタ2の一方の面が固定され、エキサイタ2の他方の面は前面外装カバー5に固定され、エキサイタ2が音声信号に従って振動することにより中抜きパネル板1に撓みが生じ、音が発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割振動モードで動作する平面スピーカに関し、特に、スピーカ一体型ディスプレイ装置を構成する際に使用すると好適な平面スピーカに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からディスプレイ装置の表示部前面に透明パネル板を配置し、この透明パネル板を用いて分割振動モードで動作する平面スピーカを構成するということが行われている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【0003】
図21及び図22は、透明パネル板を平面スピーカとして機能させるようにした従来のスピーカ一体型ディスプレイ装置の分解斜視図および横断面図である。
【0004】
図21及び図22を参照すると、スピーカ一体型ディスプレイ装置の表示部前面に配置されるフラットな透明パネル板1aの左縁,右縁の近傍には、マグネット及びボイスコイルから構成されるエキサイタ2がそれぞれ1個ずつ取り付けられている。この透明パネル板1aは、枠状の発泡体クッション3を介して前面外装カバー5の表面側に取り付けられ、エキサイタ2は、発泡体クッション4を介して前面外装カバー5の表面側に取り付けられている。前面外装カバー5には、表示モジュール6の表示部8と対応する開口部が設けられており、この開口部と表示モジュール6の表示部8とを一致させた形で、表示モジュール6が防塵ガスケット9を介して前面外装カバー5の裏面に取り付けられている。また、前面外装カバー5の左右の辺に開けられている孔には、埃等の異物混入を防ぐ部品である防塵ネット7が取り付けられている。
【0005】
このような、スピーカ一体型ディスプレイ装置においては、エキサイタ2が入力される音声信号に従って振動し、透明パネル板1aがエキサイタ2の振動に従って撓むことにより、音が出力される。従って、透明パネル板1aの全面から音が出力されることになるため、音源と映像を空間的に一致させて高い臨場感を得ることができる。また、上述した従来のスピーカ一体型ディスプレイ装置の周波数特性は、図23に示すものとなる。同図に示すように、各周波数における音圧のばらつきが少ないため、良好な音質を得ることができる。なお、図23において、横軸は周波数を、縦軸は音圧(SPL)を表している。
【特許文献1】特開2002−281597号公報
【特許文献2】特開2003−179988号公報
【特許文献3】特開平10−191496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の技術には、次のような課題がある。
【0007】
第一の課題は、透明パネル板1aが画像視認性へ悪影響を与えるという点である。透明パネル板1aの素材としてアクリルを用いるが一般的であるが、このアクリル板表面に、室内の照明などの背景が映り込み、長時間の使用において、目の疲労を伴うケースがある。映り込みを防止する方法として、アクリル板表面にAR(Anti Refrection)処理を施す方法があるが、高価な工法であり、例えば製品がコンシューマ向けのパーソナルコンピュータ用ディスプレイの場合、コストインパクトは多大であり商品性を損なう可能性がある。
【0008】
第二の課題は、製造性と品質に関する問題である。透明パネル板1aの内側に埃などの異物が混入した場合、構造上、ユーザーはこれを除去することができないため、製品の組立加工において十分な配慮が必要となる。組立加工は、防塵ブース内にて各部品の除塵を済ませた後組みつけが行われるため、膨大な設備費や加工工数が伴うばかりか、相応の検査工程も必要となる。
【0009】
第三の課題は、部品コストに関する問題である。優れた音響特性を確保するため、透明パネル板1aと前面外装カバー5と表示モジュール6とで構成される空間は一部開放する必要があり、ここからの異物混入を避けるため防塵ネット7が必要となる。また、表示モジュール6の表示部8の周囲と前面外装カバー5との合わせ部分においては、気密性確保を目的とした防塵ガスケット9も必要となり、防塵対策部品のコストもかさんでいく。さらに、従来技術において透明パネル板1aには優れた光学特性と素材自体の高い製造品質(傷や異物混入など)が求められ、結果的に高価な素材選択を余儀なくされる。
【0010】
第四の課題は、表示モジュール6の発する熱である。近年表示モジュールは大型化する傾向にあり、さらにTV表示の需要も伴い高輝度化も進む中、その発熱量は増大する一方である。例えば大型のTFT液晶においては、直下型の発光方式を採用しモジュール内部に多数の蛍光管を内蔵するため、中型以下のTFT液晶と比較しその発熱量は格段に大きい。また、大型ディスプレイで広く採用されるPDP(プラズマ式)においては、発熱源となる蛍光体が表示表面に無数に存在するため、熱に関してはより深刻である。従来技術では、表示モジュール6の表示部8を透明パネル板1aで覆う構造をもつため、表示モジュールメーカが保証する動作環境温度を満足するのが困難となり、従来技術で対応できる画面サイズには限界が訪れる。
【0011】
そこで、本発明の目的は、低コストで、画像の視認性を確保できるようにすると共に、表示モジュールの発熱問題も解消できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明にかかる第1の平面スピーカは、
開口部を有する中抜きパネル板と、
該中抜きパネル板を振動させるエキサイタとを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明にかかる第2の平面スピーカは、第1の平面スピーカにおいて、
前記エキサイタの一方の面が、エキサイタ用クッションを介して固定ピースに固定され、
前記エキサイタの他方の面が、前記中抜きパネル板に固定され、
前記固定ピースが、固定ピース用クッションを介して前記中抜きパネル板に固定されたことを特徴とする。
【0014】
本発明にかかる第3の平面スピーカは、第1または第2の平面スピーカにおいて、
前記中抜きパネル板の一辺に固定された第1のエキサイタと、
前記中抜きパネル板の前記一辺と対向する辺に固定された第2のエキサイタとを備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明にかかる第4の平面スピーカは、第1、第2または第3の平面スピーカにおいて、
前記中抜きパネル板に、その辺を横断するスリットを設けたことを特徴とする。
【0016】
本発明にかかる第5の平面スピーカは、第1〜第4の平面スピーカにおいて、
前記エキサイタが圧電素子であることを特徴とする。
【0017】
本発明にかかる第1のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、
画像を表示する表示モジュールと、
該表示モジュールが裏面側に固定され、前記表示モジュールの表示部に対応する部分に開口部を有する前面外装カバーと、
該前面外装カバーの開口部に対応する部分に開口部を有し、中抜きパネル板用クッションを介して前記前面外装パネルに固定された中抜きパネル板と、
前記中抜きパネル板を振動させるエキサイタとを備えたことを特徴とする。
【0018】
本発明にかかる第2のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、第1のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記エキサイタの一方の面が前記中抜きパネル板の裏面側に固定され、他方の面がエキサイタ用クッションを介して前記前面外装カバーの表面側に固定されたことを特徴とする。
【0019】
本発明にかかる第3のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、第1のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記エキサイタの一方の面が、エキサイタ用クッションを介して固定ピースに固定され、
前記エキサイタの他方の面が、前記中抜きパネル板の裏面に固定され、
前記固定ピースが、固定ピース用クッションを介して前記中抜きパネル板の裏面に固定されたことを特徴とする。
【0020】
本発明にかかる第4のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、第3のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記中抜きパネル板に設けられた孔に筒状のグロメットを挿入し、該グロメットの中空部にねじを通し、前記前面外装カバーに設けられたねじ孔に前記ねじを螺合させることにより、前記中抜きパネルを前記前面外装カバーに固定したことを特徴とする。
【0021】
本発明にかる第5のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、第1〜第4のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記中抜きパネル板の裏面の、前記エキサイタとの接触部分の周囲に制振板を固定し、
前記中抜きパネル板の前記エキサイタが接触している辺の裏面の縁部に、シールドガスケットの一方の面を固定し、該シールドガスケットの他方の面を前記前面外装カバーの表面側に固定し、
前記シールドガスケットと、前記中抜きパネル板の裏面と、前記前面外装カバーの表面とによって形成される空間に吸音材を配置したことを特徴とする。
【0022】
本発明にかかる第6のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、
画像を表示する表示モジュールと、
該表示モジュールが固定され、前記表示モジュールの表示部に対応する部分に開口部が設けられた前面外装カバーと、
一方の面がエキサイタ用クッションを介して固定ピースに固定され、他方の面が前記前面外装カバーに固定されたエキサイタとを備え、
前記固定ピースが、固定ピース用クッションを介して前記前面外装カバーに固定されたことを特徴とする。
【0023】
本発明にかかる第7のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、第1〜第5のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記中抜きパネル板の一辺に固定された第1のエキサイタと、
前記中抜きパネル板の前記一辺に対向する辺に固定された第2のエキサイタとを備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明にかかる第8のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、第1〜第7のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記エキサイタが圧電素子であることを特徴とする。
【0025】
〔作用〕
平面スピーカの振動板となる中抜きパネル板には、開口部が設けられている。この開口部の大きさは、表示モジュールの表示部の大きさとほぼ等しい。また、表示モジュールが裏面に固定される前面外装カバーにも、表示モジュールの表示部の大きさとほぼ等しい大きさの開口部が設けられている。上記中抜きパネル板は、中抜きパネル板用クッションを介して前面外装カバーの表面側に固定される。また、中抜きパネル板には、エキサイタが固定されており、このエキサイタが音声信号に従って振動することにより、中抜きパネル板が撓み、この撓みにより音が出力される。また、中抜きパネル板および前面外装カバーには、開口部が設けられているので、表示モジュールの表示面は、外部に露出した状態となる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0027】
第一の効果は、視認性が向上するという点である。その理由は、開口部を有する中抜きパネル板を、平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では振動板となる透明パネル板越しに画像を見ることになるため、背景が透明パネル板に映り込み、視認性が悪かった。これに対して、本発明では、開口部を有する中抜きパネル板を振動板としており、上記開口部を介して表示モジュールに表示された画像を直接見ることができるため、映り込みが発生せず、視認性が向上する。
【0028】
第二の効果は、製造性が向上するという点である。その理由は、開口部を有している中抜きパネル板を、平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では、透明パネル板内側への異物混入を避けるため、防塵ブース内での組立作業が余儀なくされるほか、各部品への除塵作業にも相応の時間を要し、更には、組立後の異物混入検査も必要とするため、製造性に大きな影響を与えている。これに対して、本発明では、開口部を有する中抜きパネル板を振動板としており、表示モジュールの表示部が外部に露出するため、表示部の汚れを容易に取り除くことができる。そのため、異物混入防止に要した生産設備や製造工程、検査工程の一切を不要とすることができ、従来の技術に比較して大幅な製造性改善が図ることができ、同時に安定品質の確保が容易となる。
【0029】
第三の効果は、部品コストが低減するという点である。その理由は、開口部を有する中抜きパネル板を、平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では、表示モジュールに汚れが付着しないようにするため、防塵ガスケットや防塵ネットを設けることが必要であった。これに対して、本発明では、表示モジュールの表示部が外部に露出した状態となり、表示部に汚れがついても容易に取り除くことができるので、防塵ガスケットや防塵ネットが不要になり、その結果、部品コストが低減する。更に、従来の技術においては、透明パネル板には、視認性確保のため優れた光学性能と、異物混入等の無い高品質素材を求める結果、高価な素材を用いているが、本発明ではランクの低い安価な素材を用いても機能・外観上なんら問題は無く、大幅なコスト低減が可能となる。
【0030】
第四の効果は、表示パネルの発熱問題を解消できるという点である。その理由は、開口部を有する中抜きパネル板を、平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では、表示モジュールで発生した熱が、透明パネル板の内側にこもるため、表示モジュールの大型化すなわち発熱量増大に対応することが難しかった。これに対して、本発明は、表示モジュールの表示部が外部に開放されているため、十分な放熱性が確保でき、大型ディスプレイにも対応することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0032】
〔第1の実施の形態〕
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態は、従来例における表示モジュール6の表示部8全面を覆う透明パネル板1aの代わりに、表示部8に対応する部分に開口部を有する中抜きパネル板を振動板として使用することを特徴とする。
【0033】
〔第1の実施の形態の構成の説明〕
図1は本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第1の実施の形態の分解斜視図、図2は組み立て後のスピーカ一体型ディスプレイ装置の横断面図、図3は組み立て後のスピーカ一体型ディスプレイ装置の縦断面図である。なお、図2はほぼ中央部分の横断面を示し、図3はエキサイタ2の配置位置の縦断面を示している。
【0034】
図1〜図3を参照すると、前面外装カバー5には、表示モジュール(液晶モジュール等)6の表示部8とほぼ同じ大きさの開口部51が設けられており、その裏面には、開口部51と表示部8とが一致する状態で、表示モジュール6が取り付けられている。なお、本実施の形態では、表示部8の実装位置を極力前方にすることを目的にして、前面外装カバー5に前方向への凸形状部11を設け、ここに表示モジュール6を実装させている。
【0035】
振動板となる中抜きパネル板1には、開口部51よりも僅かに大きい開口部10が設けられており、中抜きパネル板1の左辺,右辺のほぼ中央部には、それぞれエキサイタ2が1個ずつ、接着材などによって固定されている。また、中抜きパネル板1は、開口部10と開口部51とを一致させた状態で、枠状の発泡体クッション3を介して前面外装カバー5の表面側に接着材などによって固定されており、エキサイタ2は、発泡体クッション4を介して前面外装カバー5の表面側に接着材などによって固定されている。
【0036】
本実施の形態では、表示モジュール6の表示部8全体を覆う透明パネル板1aの代わりに、開口部10を有する中抜きパネル板1を振動板としているので、表示モジュール6の表示部8は、外部に露出した状態となる。従って、表示部8に汚れが付着したとしても、ユーザがその汚れを容易に拭き取るなどできるため、図21の従来例における防塵ガスケット9や、防塵ネット7は不要となる。なお、本実施の形態では、図2に示すように、前面外装カバー5に前方への凸形状部11を設け、そこに表示モジュール6を実装するようにしたが、図4に示すように、前面外装カバー5のフラットな縁部17に表示モジュール6を実装するようにしても良い。このようにした場合は、凸形状部11によって中抜きパネル板1の設置スペースが縮小されることがなくなるので、図2に比較して、振動板となる中抜きパネル板1の横幅を拡大することができ、音響性能確保上、有利である。
【0037】
〔実施の形態の動作の説明〕
次に本実施の形態の動作について説明する。
【0038】
エキサイタ2は、図示を省略した増幅器から入力される音声信号に従って振動し、中抜きパネル板1に撓みを発生させる。これにより、中抜きパネル板1から上記音声信号に応じた音が出力される。ここで、従来の透明パネル板1aであっても、本実施の形態の中抜きパネル板1であっても、主に音を作り出しているエリアは、エキサイタ2周辺であるので、本実施の形態のように中抜きパネル板1を用いても、実用的には十分な音質を得ることができる。また、本実施の形態では、中抜きパネル板1の左辺および右辺で主に音が作り出され、中央部分では全く音が作り出されないので、透明パネル板1aの全面を振動させる従来のスピーカ一体型ディスプレイ装置よりも高いステレオ効果を得ることができる。
【0039】
〔第1の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、次のような効果を得ることができる。
【0040】
第一の効果は、視認性が向上するという点である。その理由は、開口部10を有する中抜きパネル板1を、平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では振動板となる透明パネル板1a越しに画像を見ることになるため、背景が透明パネル板1aに映り込み、視認性が悪かった。これに対して、本実施の形態では、開口部10を有する中抜きパネル板1を振動板としており、上記開口部10を介して表示モジュール6に表示された画像を直接見ることができるため、映り込みが発生せず、視認性が向上する。
【0041】
第二の効果は、製造性が向上するという点である。その理由は、開口部10を有する中抜きパネル板1を平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では、透明パネル板1aの内側への異物混入を避けるため、防塵ブース内での組立作業が余儀なくされるほか、各部品への除塵作業にも相応の時間を要し、更には、組立後の異物混入検査も必要とするため、製造性に大きな影響を与えている。これに対して、本実施の形態では、開口部10を有する中抜きパネル板1を振動板としており、表示モジュール6の表示部8が外部に露出するため、表示部8の汚れを容易に取り除くことができる。そのため、異物混入防止に要した生産設備や製造工程、検査工程の一切を不要とすることができ、従来の技術に比較して大幅な製造性改善が図ることができ、同時に安定品質の確保が容易となる。
【0042】
第三の効果は、部品コストが低減するという点である。その理由は、開口部10を有する中抜きパネル板1を平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では、表示モジュール6に汚れが付着しないようにするため、防塵ガスケット9や防塵ネット7を設けることが必要であった。これに対して、本実施の形態では、表示モジュール6の表示部8が外部に露出した状態となり、表示部8に汚れがついても容易に取り除くことができるので、防塵ガスケット9や防塵ネット9が不要になり、その結果、部品コストが低減する。更に、従来の技術においては、透明パネル板1aには、視認性確保のため優れた光学性能と、異物混入等の無い高品質素材を求める結果、高価な素材を用いているが、本実施の形態ではランクの低い安価な素材を用いても機能・外観上なんら問題は無く、大幅なコスト低減が可能となる。
【0043】
第四の効果は、表示パネルの発熱問題を解消できるという点である。その理由は、開口部10を有する中抜きパネル板1を、平面スピーカの振動板としているからである。即ち、従来の技術では、表示モジュール6で発生した熱が、透明パネル板1aの内側にこもるため、表示モジュールの大型化すなわち発熱量増大に対応することが難しかった。これに対して、本実施の形態は、表示モジュール6の表示部8が外部に開放されているため、十分な放熱性が確保でき、大型ディスプレイにも対応することが可能になる。
【0044】
第5の効果は、高いステレオ効果を得ることができるという点である。その理由は、開口部10を有する中抜きパネル板1を平面スピーカの振動板にすると共に、上記中抜きパネル板1の左辺,右辺を振動させる第1,第2のエキサイタ2を備えているからである。即ち、中抜きパネル板1の左辺および右辺において、音が発生し、中央部分では音が発生しないため、高いステレオ効果を得ることができる。
【0045】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、エキサイタの振動が前面外装カバーに伝わりにくくすることにより、ビリ音(装置の構成部品の共鳴音や、構成部品がぶつかりあうことにより発生する異音)を発生しにくくしたことを特徴とする。
【0046】
〔第2の実施の形態の構成の説明〕
図5は本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第2の実施の形態の分解斜視図、図6は組み立て後のスピーカ一体型ディスプレイ装置の縦断面図である。なお、図6は、エキサイタ2の配置部分の縦断面を示している。また、図5及び図6において、図1〜図3と同一符号は同一部分を表している。
【0047】
図5及び図6を参照すると、エキサイタ2の一方の面は、発泡体クッション3を介して接着材などにより固定ピース12に固定され、エキサイタ2の他方の面は、接着材などにより中抜きパネル板1の裏面に固定され、固定ピース12は、発泡体クッション13を介して接着材などにより中抜きパネル板1の裏面に固定されている。なお、本実施の形態では、固定ピース12を中抜きパネル板1の左辺及び右辺にそれぞれ1個ずつ固定している。
【0048】
また、開口部10を有する中抜きパネル板1は、枠状の発泡体クッション3を介して接着材などにより、前面外装カバー5の表面側に固定されている。前面外装カバー5の左辺及び右辺の、固定ピース12と対向する部分には、固定ピース12よりも僅かに大きい開口部52が設けられており、固定ピース12が前面外装カバー5と接触しないようになっている。従って、本実施の形態では、エキサイタ2の振動が前面外装カバー5に伝わる経路は、発泡体クッション3を介して経路のみとなる。
【0049】
また、開口部51を有する前面外装カバー5の裏面側には、第1の実施の形態と同様に、表示モジュール6が固定されている。なお、本実施の形態では、中抜きパネル板1の左辺及び右辺にエキサイタ2を固定するようにしたが、図7に示すように、開口部下部19にもエキサイタ2を固定するようにしても良い。即ち、左右チャネルに加え、センタチャネルを設けるようにしても良い。更に、中抜きパネル板1に取り付けるエキサイタ2の数を増やし、マルチチャネル化を図ったり、また、同一チャネルに複数個のエキサイタ2を対応付け、高出力を図るようにしても良い。また、第1の実施の形態において、3個以上のエキサイタ2を中抜きパネル板1に取り付けるようにしても良い。
【0050】
〔第2の実施の形態の動作の説明〕
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、図示を省略した増幅器から出力される電気信号によってエキサイタ2を振動させ、その振動によって中抜きパネル板1に撓みを発生させることにより、音を発生させる。図8は本実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の周波数特性の測定データを示す。なお、図8において、横軸は周波数を、縦軸は音圧を表している。図8を参照して分かるように、本実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置は、各周波数における音圧のばらつきが少なく、良好な音質を得ることができる。なお、第1の実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置においても、同様な周波数特性を得ることができる。
【0051】
〔第2の実施の形態の効果〕
本実施の形態よれば、第1の実施の形態が有している効果に加え、次のような効果を得ることができる。第1の実施の形態では、エキサイタ2の振動が前面外装カバー5に伝わる経路が、発泡体クッション3を介する経路と、発泡体クッション4を介する経路との2つの経路が存在したが、本実施の形態では、発泡体クッション3を介する経路だけとなるので、エキサイタ2の振動が前面外装カバー5に伝わりにくくなり、その結果、ビリ音を発生しにくくすることができる。
【0052】
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、枠状の発泡体クッション3を用いる代わりに、ねじ、グロメットおよびカラーを用いて、エキサイタ2の振動が前面外装カバーに伝わりにくくしたことを特徴とする。
【0053】
〔第3の実施の形態の構成の説明〕
図9は本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第3の実施の形態の分解斜視図、図10は中抜きパネル板1と前面外装カバー5との固定部分の断面図である。なお、図9及び図10において、図5及び図6と同一符号は、同一部分を表している。
【0054】
図9及び図10を参照すると、中抜きパネル板1の四隅には、孔91が開けられており、前面外装カバー5の孔91と対向する部分には、ネジ孔92が開けられている。
【0055】
孔91には、軟性樹脂の成形品である、円筒状のグロメット15が挿入され、グロメット15の中空部には、ネジ14が挿入される。また、ネジ14の頭の部分とグロメット15との間には、ネジ締めによるグロメット15の潰れを防止するためのスペーサとして機能するカラー16が挿入されている。上記した状態にあるネジ14の先端部とネジ孔92とを螺合させることにより、中抜きパネル板1と前面外装カバー5を固定するようにしている。
【0056】
本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に、エキサイタ2は、固定ピース12により中抜きパネル板1の裏面側に固定されているので、エキサイタの振動が前面外装カバー5に伝わる経路は、ネジ14を介した経路のみとなる。
【0057】
〔第3の実施の形態の効果〕
本実施の形態よれば、第1の実施の形態が有している効果に加え、次のような効果を得ることができる。第1の実施の形態では、エキサイタ2の振動が前面外装カバー5に伝わる経路が、発泡体クッション3を介する経路と、発泡体クッション4を介する経路との2つの経路が存在したが、本実施の形態では、ネジ14を介する経路だけとなるので、エキサイタ2の振動が前面外装カバー5に伝わりにくくなり、その結果、ビリ音を発生しにくくすることができる。
【0058】
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、制振板、吸音材などを利用することにより、周波数特性を向上させたことを特徴とする。
【0059】
〔第4の実施の形態の構成の説明〕
図11は、本実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置のエキサイタ2の周辺の正面図、図12はその縦断面図、図13は図11のあ−あ部分の断面図、図14は図11のい−い部分の断面図である。
【0060】
図11〜図14を参照すると、エキサイタ2の一方の面は中抜きパネル板1の裏面側に固定され、他方の面は前面外装カバー5の表面側に固定されている。中抜きパネル板1の裏面の、エキサイタ2の取り付け部分の周囲には、発泡体クッション等によって構成される制振板24が接着材などによって固定されている。なお、制振板24のエキサイタ2と対応する部分には穴25が開けられており、エキサイタ2が、中抜きパネル板1と直接接触するようになっている。
【0061】
中抜きパネル板1の裏面側の外周部分には、枠状の発泡体クッション3の一方の面が接着材などによって固定されており、前面外装カバー5の表面側の外周部分には、上記発泡体クッション3の他方の面が接着材などによって固定されている。なお、上記発泡体クッション3の一部(エキサイタ2の固定位置近傍の部分)は、補助タンパ22に置き換えられている。補助タンパ22は、発泡体クッション3よりも弾性率が大きい(硬い)発泡体クッションによって実現される。
【0062】
また、中抜きパネル板1の裏面側の内周部分の内の、エキサイタ2と接触している辺の内周部分には、発泡体クッション3と同じ材質のシールドガスケット27の一方の面が接着材などにより固定されており、上記シールドガスケット27の他方の面は、前面外装カバー5の表面に接着材などにより固定されている。なお、シールドガスケット27の一部(エキサイタ2の固定位置近傍の部分)は、補助ダンパ23に置き換えられている。
【0063】
また、中抜きパネル板1、シールドガスケット27、前面外装カバー5及び発泡体クッション3によって形成される空間部分には、吸音材26が配置されている。本実施の形態では、前面外装カバー5の表面側に吸音材26を接着材などによって固定している。
【0064】
補助タンパ22、23及び制振板24は、振動の緩衝を制御し、吸音材26、発泡体クッション3及びシールドガスケット27は、中抜きパネル板1と前面外装カバー5との間で発生する反響音の影響を少なくする。これら機能により、周波数特性が向上する。図15に本実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の周波数特性の測定結果を示す。図8に示した第2の実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の周波数特性に比較して、本実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の周波数特性の方が各周波数における音圧のばらつきが少なく、周波数特性が向上している。なお、本実施の形態では、エキサイタ2を中抜きパネル板1の裏面と前面外装カバー5の表面とに固定するようにしたが、図5及び図6に示すように、固定ピース12を用いて中抜きパネル板1の裏面のみに固定するようにしても良い。
【0065】
〔第4の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、第1の実施の形態にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置が有している効果に加え、周波数特性を向上させることが可能になるという効果を得ることができる。その理由は、補助ダンパ22、23と、制振板24と、吸音材26と、シールドガスケット27とを備えているからである。
【0066】
〔第5の実施の形態〕
次に、本発明にかかる第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前面外装カバー自体を振動板として利用することを特徴とする。
【0067】
〔第5の実施の形態の構成の説明〕
図16は本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第5の実施の形態の分解斜視図、図17はその縦断面図である。なお、図17は、エキサイタ2の配置部分の縦断面を示している。
【0068】
図16及び図17を参照すると、本実施の形態のスピーカ一体型ディスプレイ装置には、第1〜第4の実施の形態で振動板として使用した中抜きパネル板1は設けられていない。本実施の形態では、表示モジュール6の表示部とほぼ同様の大きなの開口部51を有する前面外装カバー5自体を振動板として使用するようにしている。そのため、エキサイタ2の一方の面が発泡体クッション4を介して接着剤などによって固定された固定ピース12を、発泡体クッション13を介して前面外装カバー5の裏面に接着材などにより固定すると共に、上記エキサイタ2の他方の面を前面外装カバー5の裏面に接着材などにより固定している。
【0069】
〔第5の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、第1の実施の形態が有している効果に加え、スピーカ一体型ディスプレイ装置を経済的に構成できるという効果を得ることができる。その理由は、前面外装カバー5にエキサイタ2を固定し、前面外装カバー5を平面スピーカの振動板として利用しているからである。
【0070】
〔第6の実施の形態〕
次に、本発明にかかる第6の実施の形態について説明する。本実施の形態は、エキサイタとして圧電素子を使用することを特徴とする。
【0071】
〔第6の実施の形態の構成の説明〕
図18は本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第6の実施の形態の分解斜視図、図19はその縦断面図である。
【0072】
図18及び図19を参照すると、本実施の形態のスピーカ一体型ディスプレイ装置は、背面外装カバー33と、制御基板32と、内部フレーム29と、液晶モジュール等の表示モジュール6と、フレーム用防塵ガスケット30と、表示モジュール用防塵ガスケット31と、圧電素子からなるエキサイタ28と、開口部51を有する前面外装カバー5と、発泡体クッション3と、開口部10を有する中抜きパネル板1と、カバー固定ネジ34とから構成されている。
【0073】
図18及び図19を参照すると、前面外装カバー5の前面側には、枠状の発泡体クッション3を介して中抜きパネル板1が固定されている。中抜きパネル板1及び前面外装カバー5には、表示モジュール6の表示部とほぼ同じ大きさの開口部10,51が設けられている。
【0074】
中抜きパネル板1の裏面には、圧電素子からなるエキサイタ28が接着材などにより固定されている。表示モジュール6は、その表示部が開口部51と一致する状態で、表示モジュール用防塵ガスケット31を介して前面外装カバー5の裏面に固定されている。表示モジュール6の他方の面は、内部フレーム29に固定されている。内部フレーム29は、フレーム用防塵ガスケット30を介して前面外装カバー5の裏面に固定されている。また、内部フレーム29の裏面には、制御基板32が取り付けられている。前面外装カバー5は、カバー固定ネジ34によって背面外装カバー33に固定される。
【0075】
〔第6の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、第1の実施の形態が有している効果に加え、スピーカ一体型ディスプレイ装置を小型化することができるという効果を得ることができる。その理由は、エキサイタとして圧電素子を使用するようにしたからである。このように、本実施の形態によれば、スピーカ一体型ディスプレイ装置を小型化することができるので、携帯電話をはじめとする携帯情報端末に適用すると好適である。
【0076】
〔他の実施の形態〕
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態を組み合わせたり、各種の変形が可能である。例えば、表示モジュール6の表示部8の前面に透明電極を配置し、タッチパネルを構成するようにしても良い。また、中抜きパネル板1の一部にスリットを設けるようにしても良い。例えば、図20(a)に示すように、中抜きパネル板1の上辺にスリット101を設けたり、図20(b)に示すように中抜きパネル板1の上辺及び下辺にそれぞれスリット101,102を設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0077】
携帯電話機などの携帯機器に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第1の実施の形態の分解斜視図である。
【図2】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第1の実施の形態の横断面図である。
【図3】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第1の実施の形態の縦断面図である。
【図4】表示モジュール6の前面外装カバー5への実装例を示す断面図である。
【図5】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第2の実施の形態の分解斜視図である。
【図6】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第2の実施の形態の縦断面図である。
【図7】エキサイタ2の取り付け位置の一例を示す図である。
【図8】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第2の実施の形態の周波数特性の測定結果を示す図である。
【図9】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第3の実施の形態の分解斜視図である。
【図10】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第3の実施の形態の断面図である。
【図11】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第4の実施の形態のエキサイタ2の周辺の正面図である。
【図12】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第4の実施の形態の縦断面図である。
【図13】図11のあ−あ部分の断面図である。
【図14】図11のい−い部分の断面図である。
【図15】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第4の実施の形態の周波数特性の測定結果を示す図である。
【図16】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第5の実施の形態の分解斜視図である。
【図17】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第5の実施の形態の縦断面図である。
【図18】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第6の実施の形態の分解斜視図である。
【図19】本発明にかかるスピーカ一体型ディスプレイ装置の第6の実施の形態の縦断面図である。
【図20】スリットを入れた中抜きパネル板1の一例を示すずである。
【図21】従来のスピーカ一体型ディスプレイ装置の分解斜視図である。
【図22】従来のスピーカ一体型ディスプレイ装置の横断面図である。
【図23】従来のスピーカ一体型ディスプレイ装置の周波数特性の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1…中抜きパネル板
10…開口部
1a…透明パネル板
2…エキサイタ
3…発泡体クッション
4…発泡体クッション
5…前面外装カバー
51…開口部
52…開口部
6…表示モジュール
7…防塵ネット
8…表示部
9…防塵ガスケット
11…凸形状部
12…固定ピース
13…発泡体クッション
14…ネジ
15…グロメット
16…カラー
19…開口部下部
91…孔
92…ネジ孔
22…補助ダンパ
23…補助ダンパ
24…制振板
25…穴
26…吸音材
27…シールドガスケット
29…内部フレーム
30…フレーム用防塵ガスケット
31…表示モジュール用防塵ガスケット
32…制御基板
33…背面外装カバー
34…カバー固定ネジ
101…スリット
102…スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する中抜きパネル板と、
該中抜きパネル板を振動させるエキサイタとを備えたことを特徴とする平面スピーカ。
【請求項2】
請求項1記載の平面スピーカにおいて、
前記エキサイタの一方の面が、エキサイタ用クッションを介して固定ピースに固定され、
前記エキサイタの他方の面が、前記中抜きパネル板に固定され、
前記固定ピースが、固定ピース用クッションを介して前記中抜きパネル板に固定されたことを特徴とする平面スピーカ。
【請求項3】
請求項1または2記載の平面スピーカにおいて、
前記中抜きパネル板の一辺に固定された第1のエキサイタと、
前記中抜きパネル板の前記一辺と対向する辺に固定された第2のエキサイタとを備えたことを特徴とする平面スピーカ。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の平面スピーカにおいて、
前記中抜きパネル板に、その辺を横断するスリットを設けたことを特徴とする平面スピーカ。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の平面スピーカにおいて、
前記エキサイタが圧電素子であることを特徴とする平面スピーカ。
【請求項6】
画像を表示する表示モジュールと、
該表示モジュールが裏面側に固定され、前記表示モジュールの表示部に対応する部分に開口部を有する前面外装カバーと、
該前面外装カバーの開口部に対応する部分に開口部を有し、中抜きパネル板用クッションを介して前記前面外装パネルに固定された中抜きパネル板と、
前記中抜きパネル板を振動させるエキサイタとを備えたことを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。
【請求項7】
請求項6記載のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記エキサイタの一方の面が前記中抜きパネル板の裏面側に固定され、他方の面がエキサイタ用クッションを介して前記前面外装カバーの表面側に固定されたことを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。
【請求項8】
請求項6記載のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記エキサイタの一方の面が、エキサイタ用クッションを介して固定ピースに固定され、
前記エキサイタの他方の面が、前記中抜きパネル板の裏面に固定され、
前記固定ピースが、固定ピース用クッションを介して前記中抜きパネル板の裏面に固定されたことを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。
【請求項9】
請求項8記載のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記中抜きパネル板に設けられた孔に筒状のグロメットを挿入し、該グロメットの中空部にねじを通し、前記前面外装カバーに設けられたねじ孔に前記ねじを螺合させることにより、前記中抜きパネルを前記前面外装カバーに固定したことを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。
【請求項10】
請求項6乃至9の何れか1項に記載のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記中抜きパネル板の裏面の、前記エキサイタとの接触部分の周囲に制振板を固定し、
前記中抜きパネル板の前記エキサイタが接触している辺の裏面の縁部に、シールドガスケットの一方の面を固定し、該シールドガスケットの他方の面を前記前面外装カバーの表面側に固定し、
前記シールドガスケットと、前記中抜きパネル板の裏面と、前記前面外装カバーの表面とによって形成される空間に吸音材を配置したことを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。
【請求項11】
画像を表示する表示モジュールと、
該表示モジュールが固定され、前記表示モジュールの表示部に対応する部分に開口部が設けられた前面外装カバーと、
一方の面がエキサイタ用クッションを介して固定ピースに固定され、他方の面が前記前面外装カバーに固定されたエキサイタとを備え、
前記固定ピースが、固定ピース用クッションを介して前記前面外装カバーに固定されたことを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。
【請求項12】
請求項6乃至10の何れか1項に記載のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記中抜きパネル板の一辺に固定された第1のエキサイタと、
前記中抜きパネル板の前記一辺に対向する辺に固定された第2のエキサイタとを備えたことを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。
【請求項13】
請求項6乃至12の何れか1項に記載のスピーカ一体型ディスプレイ装置において、
前記エキサイタが圧電素子であることを特徴とするスピーカ一体型ディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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