広域ネットワークを横断してメディアを統合するための方法および装置
メディアを配信するためのシステムが、広域ネットワーク(WAN)、第1の家庭においてこのWANに接続されるメディア・プレーヤおよび第2の家庭においてこのWANに接続される、メディアを供給するためのメディア・サーバを含む。サービスが、メディア・プレーヤからのメディアに対するリクエストを受信するために、かつ、WANを介して第1の家庭と第2の家庭との間に接続を確立するためにWANに接続される。メディアが、第2の家庭から第1の家庭までWANを横断して流される。このシステムは、メディア・プレーヤに接続された記憶装置を含むことができ、メディアがこの記憶装置における記憶のためにWANを横断して転送される。メディア装置は、流された/転送されたメディアを再生するためのメディア・プレーヤに接続されることができ、メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスはテレビ、ステレオまたはコンピュータを備えることができ、ならびに、メディア項目はビデオ、写真またはオーディオを備えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、民生用電子デバイスをネットワーク化する分野に関し、より詳細には、広域ネットワークを介して複数のメディア・デバイスからメディアを集約することに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ、ディジタル・カメラ、ディジタル音楽およびビデオ・プレーヤおよびインターネットの普及によって、ディジタル・メディアが作成および使用されるようになった。ディジタル・メディアは、また、主としてオーディオ・コンパクト・ディスク(CD)およびディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)の導入および評判がよい受入れによってより伝統的なアナログ・オーディオおよびビデオ・フォーマットを置き換えた。一般に、ディジタル・メディアはバイナリ・ファイルでオーディオ、ビデオおよび画像を記憶するさまざまなフォーマットのデータから成る。これらのバイナリ・ファイルは、典型的にCD−ROM、ハード・ディスク装置、フロッピー・ディスクおよびメモリー・スティックのような、コンピュータ・デバイスがアクセス可能なメディア上に記憶される。
【0003】
共通して使うコンピュータ・メディア上のディジタル・メディアの記憶によって、ディジタル・メディアの容易な生成および転送が可能になる。例えば、ディジタル・カメラを使用してディジタル写真を生成し、それから、コンピュータ上にディジタル写真を転送することが一般的になってきた。コンピュータ・ソフトウェアによって、ユーザがディジタル写真をうまく処理することができる。ユーザは、次いで電子メールを使用して友人にディジタル写真を転送したり、またはワールド・ワイド・ウェブでアクセス可能なウェブ・サイト上にディジタル写真を掲示したりすることができる。異なるデバイスの間の接続性を活用するこれらの種類の用途は、更にディジタル・メディアの広範囲にわたる人気に貢献している。
【0004】
ディジタル・メディアは、種々のフォーマットで記憶されることができる。ディジタル・メディアを再生するかまたは視聴するのには、そのディジタル・メディアのフォーマットと互換性を持つ特別なハードウェアまたはソフトウェアが必要である。例えば、普及しているMP3フォーマットで記憶された音楽を聞くために、消費者は特別なMP3プレーヤ(すなわち汎用コンピュータ上で実行されるソフトウェアまたは独立したMP3プレーヤのどちらか)を持っていなければならない。ビデオに対して、高品質DVDならびにMPEGおよび専用の規格に基づくさまざまな圧縮を含む数多くのフォーマットがある。さまざまなフォーマットのディジタル・ビデオを再生するためには、消費者はディジタル・メディアの適切なフォーマットを読み込むデバイスを使用しなければならない。
【0005】
数多くの異なるフォーマットのディジタル・メディアのために、数多くの種類のディジタル・メディアの再生または視聴は今日、複数の種類のデバイスを必要とする。コンピュータはソフトウェア・プログラムを使用してディジタル・メディアを再生することができるので、異なるフォーマットで記憶されたディジタル・メディアの再生はコンピュータ上ではあまり問題ない。しかし、消費者は他の種類のデバイス上でメディアを再生することを望む場合がある。例えば、消費者は家庭ステレオ上でディジタル・オーディオ・ファイルを再生して、テレビでディジタル・ビデオを観賞することを望む場合がある。現在、ステレオおよびテレビは全てのフォーマットのディジタル・メディアを再生する能力を持たない。加えて、消費者は異なる場所に位置するメディアを再生したい場合がある。例えば、消費者はこの消費者のテレビで異なる都市の親族のコンピュータに記憶されているディジタル写真を閲覧したい場合がある。したがって、異なる場所に記憶されている様々な形のディジタル・メディアを単一システムに統合するメディア・システムを提供することが望ましい。
【発明の開示】
【0006】
メディアを配信するためのシステムが、提供される。いくつかの実施態様において、このシステムは広域ネットワークと、広域ネットワークに接続されて、第1の家庭に位置するディジタル・メディア・プレーヤと、また広域ネットワークに接続されて、第2の家庭に位置する、広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するためのディジタル・メディア・サーバとを含む。広域ネットワーク・メディア・サービスは、また、ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するために、および、広域ネットワークを介して第1の家庭と第2の家庭との間の接続を確立するために広域ネットワークに接続される。メディアは次いで、第2の家庭から第1の家庭に広域ネットワークを横断して流される。いくつかの実施態様において、メディア・デバイスがストリーミング・メディアを再生するためのディジタル・メディア・プレーヤに接続される。ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスはテレビを備えることができ、および、メディア項目はビデオまたはディジタル写真を備えることができる。また、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスはステレオを備えることができ、および、メディア項目はオーディオを備えることができる。加えて、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスは、コンピュータを備えることができる。
他の実施態様では、このシステムは更に、ディジタル・メディア・プレーヤに接続され、ディジタル・メディア・ファイルを記憶するための記憶装置を含む。これらの実施態様において、広域ネットワーク・メディア・サービスがディジタル・メディア・プレーヤから少なくとも一つのディジタル・メディア・ファイルに対するリクエストを受信することができて、そして次に、広域ネットワークを介して第1の家庭と第2の家庭との間に接続を確立する。メディアは次いで、記憶装置での記憶のために、第2の家庭から第1の家庭まで広域ネットワークを横断して転送される。
【0007】
(図面の簡単な説明)
図1は、広域ネットワークを横断して統合メディア・システムを実現するための一実施態様を例示する。
図2は、広域ネットワークを横断してメディアを流すための一実施態様を例示するブロック図である。
図3は、広域ネットワークを横断してメディア項目をコピーするための一実施態様を例示する。
図4は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するための他の実施態様を例示する。
図5は、広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
図6は、広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
図7は、広域ネットワークにコンテンツ・プロバイダからのメディアを統合するための一実施態様を例示する。
図8は、静的IPアドレスを使用して広域ネットワークを横断してメディアを統合するための一実施態様を例示する。
図9は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するためにマルチキャスト・パケットを使用するための一実施態様を例示する。
図10は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのクライアント側集約を例示する。
図11は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサービス集約を例示する。
図12は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサーバ集約を例示する。
図13は、広域ネットワークによって接続される2つの家庭ネットワークに対する一実施態様を例示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
異なる地理学的場所に位置する複数のメディア・デバイスを統合するメディア・システムが提供される。メディア・デバイスは地理的に異なる場所に位置することができ、および、このメディア・システムは広域ネットワークを介してメディア・デバイスを統合する。例えば、たとえメディア項目が異なる場所に存在するとしても、統合メディア・システムは一つの場所でのメディア項目の再生を可能にする。
【0009】
図1は、広域ネットワークを横断する統合メディア・システムを実現するための一実施態様を例示する。図1に示すように、複数のメディア・デバイスを備えた2つの家庭が示される。複数のメディア・デバイスを備えた第1の家庭は、家庭Aとラベルをつけられ、および、また、複数のメディア・デバイスを備えた第2の家庭は家庭Bとラベルをつけられる。ここで使用しているように、メディア・デバイスは、一つ以上のサービスまたはメディア上の動作を提供する民生用電子デバイスのような、任意の種類のデバイスを含む。メディア・デバイスが提供することができるサービスの具体例は、メディアの再生、記憶、生成および操作などを含む。図1の例に対して、家庭Aおよび家庭Bの両方が、「n」個のメディア・デバイスを含む。家庭Aおよび家庭Bは、広域ネットワーク120を通して通信する。広域ネットワーク120は公開パケット・ベースのネットワーク(例えばインターネット)のような、一つ以上の種類の通信網を備えることができる。各家庭は、広帯域の接続(例えばケーブル、DSL、衛星、その他)を通して広域ネットワーク120に接続することができる。
【0010】
本発明の一部の実施態様において、コンポーネントは、特定のハードウェアまたはソフトウェア構成を指す必要なく、しかし、コンポーネントが実行するまたは部分的に実行する役割を指す。任意の形式のディジタル・メディアを再生する役割を実行する一つ以上のデバイスは、メディア・デバイス(「MD」)と称する。例えば、ビデオを再生することができて、写真を表示することができるテレビは、メディア・デバイスの役割を実行する。ステレオは、オーディオを再生することによってメディア・デバイスの役割を実行する。本願明細書において使われるように、ディジタル・メディア・プレーヤ(「DMP」)は、ディジタル・メディアを再生する役割を意味する(例えばディジタル・メディア・ファイルを処理して、メディア・デバイス上の再生に適した信号を出力する)。例えば、MPEGビデオ・ファイルを処理して、ビデオ出力を生成するMPEGプレーヤは、ディジタル・メディア・プレーヤの一例である。民生用電子デバイスは、複数の役割を実行することができる。例えば、コンピュータはディジタル・ビデオ・ファイルを読み込んで、コンピュータ・ディスプレイ上でビデオを再生するQuicktimeプレーヤのような、ディジタル・メディア・プレーヤを実行することができる。この例に関して、コンピュータはディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスとしての両方の役割を実行する。
【0011】
ディジタル・メディア・サーバ(「DMS」)の役割を実行するデバイスは、民生用電子デバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤまたはメディア・デバイス)のネットワークにディジタル・メディアを供給するデバイスである。デバイスはまた、デバイスがプロトコル・ブリッジング・サービスを実行する場合、ディジタル・メディア・サーバの役割を実行することができる。プロトコル・ブリッジング・サービスは、第1のプロトコルのリクエストまたはコマンドを受け入れて、コマンドを第2のプロトコルに変換して2つの民生用電子デバイスをインターフェースする。メディア記憶装置の役割はディジタル・メディア・サーバの役割と別であるとはいえ、ディジタル・メディア・サーバは記憶装置を含むことができる。ディジタル・メディア・サーバの役割を実行するデバイスはディジタル・メディア・サーバ内に記憶されるメディアを供給することができるかまたはディジタル・メディア・サーバに対して外部のメディアを取得することができる。
【0012】
図2は、広域ネットワークを横断してメディアを流すための一実施態様を例示するブロック図である。図2の例は、2つの異なる場所(例えば家庭)から第3の場所にメディアを流すことを例示する。しかしながら、本願明細書において記載される技法は、一つ以上の異なる地理的場所に位置する一つ以上のデバイスから広域ネットワークを横断してメディアを流すことにあてはまる。図2の例に対して、家庭Aのユーザが、家庭Bおよび家庭Cのデバイスに記憶されているメディア項目を受信することを望む。家庭A、家庭Bおよび家庭Cは、全て広域ネットワーク200に接続されている。広域ネットワーク(「WAN」)メディア・サービス210もまた、広域ネットワーク200経由でアクセス可能である。更に詳細に以下に記載するように、一部の実施態様において、WANメディア・サービスは広域ネットワークを介してメディアを統合する機能を実行する。
【0013】
この実施態様に対して、家庭Aはディジタル・メディア・プレーヤ230およびメディア・デバイス240を含む。家庭Bは、ルーター280およびディジタル・メディア・サーバ270を含む。同様に、家庭Cは1つの構成において、ルーター260およびディジタル・メディア・サーバ250を有する。家庭Cおよび家庭Bがディジタル・メディア・サーバを有して、広域ネットワークを横断してメディア項目を供給する役割を実行するとして示されるとはいえ、広域ネットワークにメディア項目を供給する任意のデバイスが、本発明の趣旨または有効範囲から逸脱せずに使われることができる。また、家庭Bおよび家庭C用の家庭メディア・ネットワークは、ディジタル・メディア・サーバおよび複数のメディア項目と共に示される。しかしながら、家庭メディア・ネットワークは、本発明の趣旨または有効範囲から逸脱せずに、一つ以上のディジタル・メディア・サーバ、記憶装置、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスの任意の組合せを備えることができる。
【0014】
ルーター(260および280)は、家庭Bおよび家庭Cから広域ネットワークまでネットワーク・アクセスを提供するのに用いられる。一実施態様において、ルーター260および280はネットワーク・アドレス変換(「NAT」)ルーターである。この構成に対して、上りTCP接続はない。この接続は全て下りであり、ディジタル・メディア・サーバから広域ネットワークへの接続性を提供する。
【0015】
図2に示すように、家庭Bは、ディジタル・メディア・プレーヤ230によるアクセスに利用できるメディア項目1−6を含む。家庭Cは、ディジタル・メディア・プレーヤ230によるアクセスに利用できるメディア項目7−12を含む。動作中に、ディジタル・メディア・プレーヤ230は、家庭Aで、WANメディア・サービス210との接続を開始して、それ自体を一意的に識別する。応答して、WANメディア・サービス210はディジタル・メディア・プレーヤ230に利用できるメディアおよび利用可能なメディアの場所を判定する。したがって、WANメディア・サービス210は周知の仲介手段として働き、WANを横断して他のノードの自動発見を提供する。
【0016】
WANメディア・サービスは、「グループ情報」を記憶する。一般に、このグループ情報はデバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ)が利用できるメディアを識別する。一実施態様において、グループ情報はデバイスをユーザにリンクする。ユーザは、複数のデバイスと関連づけられることができる。ユーザは、一つ以上のグループと関連づけられることができる。例えば、ユーザはスキーに関心を持つ個人をリンクするためにスキー・グループを作り出すことができる。グループ内のユーザは、そのグループ内のメンバが利用できるコンテンツを指定する。例えば、スキー・グループのメンバはデバイスおよびスキー・グループのメンバが利用できる全てのコンテンツ(例えばスキーに関するコンテンツ)を記憶するこのデバイスのコンテンツ・ディレクトリ−サブディレクトリを指定することができる。
WANメディア・システムは、ユーザ・インターフェースを提供することができ、ユーザが、グループをセットアップし、グループによって個人およびデバイスを識別し、このグループ用のコンテンツを記憶するコンテンツ・ディレクトリを識別し、および、グループに参加しようと他の人を誘うことができるようにする。一実施態様において、ユーザはグループの所有者であることができる。ディジタル・メディア・プレーヤまたはユーザ・インターフェースを実行するコンピュータ・システムの使用を通して、ユーザはグループ情報をセットアップするかまたは編集するためにグループ情報にナビゲートすることができる。他のグループメンバもまた、ユーザまたはユーザのデバイスと関連するグループ情報を編集することができる。他の実施態様では、WANメディア・サービスはユーザが許可を与えられたコンテンツをユーザが検索できるようにする検索機構を提供することができる。上記の説明がグループ内のデバイス、ユーザおよびコンテンツをリンクする枠組みを提供するとはいえ、本願明細書において使われるように、グループ情報は1つ以上のユーザまたはデバイスをコンテンツにリンクするのに用いられる任意の情報を含むことができる。
【0017】
図2の例に対して、WANメディア・サービス210は、家庭Aのディジタル・メディア・プレーヤ230が家庭Bのメディア項目1−6および家庭Cのメディア項目7−12にアクセスする許可を持つことを判定する。WANメディア・サービス210はそれで、家庭Bおよび家庭Cから家庭Aまでの接続を仲介する。利用可能なメディアの視聴は、ユーザが一つ以上のメディア項目を手動でまたは自動的に選択できるようにするように集約されることができる。メディアを集約するための実施態様(例えばサービス、サーバおよびクライアント集約)が、更に詳細に以下に記載される。ディジタル・メディア・プレーヤ230は、一つ以上のメディア項目の選択を開始する。応答して、一つ以上のメディア項目が家庭Bおよび/または家庭Cからディジタル・メディア・プレーヤ230まで流される。一実施態様において、下記に詳しく述べる通り、家庭B、家庭Cおよび/またはWANメディア・サービス210はメディア項目を別のコードに変換するおよび/またはディジタル権利管理のためのキーを取得する一つ以上の機能を実行することができる。ストリーミング・メディアが、ディジタル・メディア・プレーヤ230に配信されて、続いてメディア・デバイス240上で再生される。
【0018】
図3は、広域ネットワークを横断してメディア項目をコピーするための一実施態様を例示する。図2の例示の実施態様と同様の、この構成は、家庭Aが家庭Bおよび家庭Cで利用できるメディアにアクセスすることを望む3つの家庭シナリオを例示する。しかしながら、図3の実施態様に対して、家庭Aは記憶媒体にメディアを複製する。したがって、この実施態様に対して、家庭Aはディジタル・メディア・プレーヤ330に接続される記憶装置345を含む。メディア項目をコピーするプロセスは、図2に関連して上で論じられたメディア項目を流すプロセスと類似している。ディジタル権利管理プロテクションはメディア項目の複製を防ぐかまたは妨げることとは異なることができる。また、転送が「実時間」であることを必要としないので、コンテンツは待機時間中に少しずつ流されることができる。家庭Aが家庭Cおよび/または家庭Bから一つ以上のメディア項目のコピー動作を開始したあと、メディア項目は家庭Bおよび/または家庭Cから記憶装置345上の記憶のために家庭Aまで広域ネットワーク210を介して転送される。
【0019】
本発明のWANメディア・システムは、更に同期サービスを実施することができる。この実施態様に対して、メディア項目がコンテンツ・ディレクトリに加えられるかまたは変更されるたびに、プロセスはメディア項目をコピーすることを開始されることができる。例えば、ユーザはコンテンツ・ディレクトリ内の一つ以上のディジタル写真をアップデートすることができる。コンテンツ・ディレクトリの記憶装置に接続されるデバイス上で実行される同期サービスは、新しいディジタル写真がコンテンツ・ディレクトリに加えられたことを識別して、広域ネットワークにアクセス可能な指定されたデバイスにこの新しいディジタル写真をコピーする。一実施態様において、第1の場所において、同期サービスは、デバイスに新しいまたは変更されたメディア項目をコピーするために、グループ情報にアクセスして異なる場所に位置する一つ以上のデバイスを識別することができる。
【0020】
図4は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するための他の実施態様を例示する。この実施態様に対して、家庭A(420)は家庭メディア・ネットワークを含む。図4に示すように、家庭Aはローカル・エリア・ネットワーク(LAN)425に接続されるディジタル・メディア・サーバ415を含む。図4の例証実現に対して、ディジタル・メディア・サーバ415はローカル・エリア・ネットワーク425に接続される。ローカル・エリア・ネットワーク425は、一つ以上のディジタル・メディア・サーバ、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスを接続することができる。家庭メディア・ネットワークに対する一実施態様が、図13の記述に関連して以下に記載される。この例に関して、ディジタル・メディア・サーバ415はローカル・エリア・ネットワーク425にメディア項目を提示する。広域ネットワーク400を介してメディアを統合するために、ディジタル・メディア・サーバ415はLAN425を通してWANメディア・サービス410との接続を開始する。図2および3の実施態様と同様に、WANメディア・サービス410はディジタル・メディア・サーバ415が利用できるディジタル・メディア・サーバを(すなわち、グループ情報に基づいて)識別し、家庭Cおよび家庭Bから家庭Aまでメディアの発見、選択および配信(コピーまたはストリーミング)ができるようにするために一つ以上の接続を仲介する。
【0021】
図5は、広域ネットワーク(WAN)を横断してメディア項目を統合するための方法500の一実施態様を例示する流れ図である。ここで使用しているように、供給端点はWANに接続される第1の場所(例えば第1の家庭)を指し、および、消費端点はWANに接続される第2の場所(例えば第2の家庭)を指す。後述するように、メディア項目を統合するための方法500は、供給端点と消費端点との間に維持される直接接続またはWANメディア・サービスを通して維持される接続を備えることができる。
【0022】
(501で)供給端点がWANメディア・サービスとの接続を開始する場合、方法500は開始する。WANメディア・サービスは次いで、(502で)供給端点に対する上り接続が可能かどうか判定する。もしそうであれば、WANメディア・サービスは次いで(503で)供給端点に消費端点を接続するよう指示し、および、(504で)直接接続が消費端点と供給端点との間になされる。方法500は、次いで終わる。
【0023】
WANメディア・サービスが(502−いいえで)、供給端点に対する上り接続が可能でないと判定するならば、WANメディア・サービスは次いで(505で)消費端点に対する上り接続が可能であるかどうか判定する。もしそうであれば、WANメディア・サービスは次いで(506で)供給端点を消費端点に接続するよう指示し、および、(504で)直接接続が消費端点と供給端点との間になされる。方法500は、次いで終わる。
【0024】
WANメディア・サービスが(505−いいえで)、消費端点に対する上り接続が可能でないと判定するならば、メディアは次いで(507で)下り接続およびWANメディア・サービスを通して流れる。方法500は、次いで終わる。
【0025】
図6は、広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための方法600の代替実施態様を例示する流れ図である。後述するように、メディア項目を統合するための代替方式600は、WANメディア・サービスを通して維持される接続を備える。標準名称の必要上、本願明細書において使われるように、宛先デバイスはメディア項目を受信するデバイスを指す。例えば、宛先デバイスはディジタル・メディア・サーバ、ディジタル・メディア・プレーヤ、などを備えることができる。本願明細書において使われるように、ソース・デバイスは広域ネットワークに一つ以上のメディア項目を配信するデバイスを指す。図2、3および4の実施態様の例に対して、ソース・デバイスはディジタル・メディア・サーバを備える。宛先デバイスがWANメディア・サービスとの接続を開始して、一意的にそれ自体を識別すると、方法600は広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するプロセスを開始する(ブロック510、図6)。一実施態様において、これを達成するために、各デバイスは、WANを介して、所定の汎用リソース・ロケータ(「URL」)アドレスでWANメディア・サービスにアクセスするようにプログラムされる。各デバイスは、シリアル・ナンバーと同様の固有の番号を有する。宛先デバイスは、WANメディア・サービスにこの固有の番号を送信する。一部の実施態様において、公然/秘密鍵暗号が真正を保証するのに用いられることができる。
【0026】
宛先デバイス識別を使用して、WANメディア・サービスは「グループ情報」からこの宛先デバイスと関係するユーザを識別する。ユーザまたはユーザのグループと関連するいくつかのソース・デバイスが、あることができる。WANメディア・サービスは、宛先デバイスに利用できるソース・デバイスを識別する(ブロック530、図6)。更に詳細に以下に記載するように、WANメディア・サービスはメディア・アクセスのための宛先デバイスに許可を付与した一つ以上のソース・デバイスを識別する。
【0027】
WANメディア・サービスは、一つ以上のソース・デバイスおよび宛先デバイスからの接続を仲介する(ブロック540、図6)。これを達成するために、WANメディア・サービスおよびソース・デバイス(複数デバイス)は、各家庭場所でルーターを通して接続を確立する。WANメディア・サービスは、宛先デバイスにこの通信チャンネルを向ける。一旦WANメディア・サービスがソース・デバイス(複数デバイス)から宛先デバイスまで接続を仲介すると、接続はソース・デバイス(複数デバイス)と宛先デバイスとの間で直接維持されることができるかまたはWANサービスを通して続く。宛先デバイスは、コンテンツおよび利用できるサービスのコンテンツを発見する(ブロック520、図6)。例えば、宛先デバイスはファイル・フォーマット(すなわち、ディジタル・メディア・プレーヤの能力を判定するために)、広域ネットワークを介して利用できるメディア項目に対するディジタル権利管理ポリシー、ソース・ノードと宛先ノードとの間の利用可能な帯域幅およびソース・デバイスと宛先デバイスに対する役割を発見することができる。
【0028】
宛先デバイスのユーザは、広域ネットワークを横断して利用できるメディア項目のリストを受信することができる。利用可能なメディア項目のリストを発見するために、複数のソース・デバイスから宛先デバイスが利用できるメディア項目が集約される。一実施態様において、WANメディア・サービスは複数のソース・デバイスからメディア項目のリストを集約する。この種のメディア集約は、「サービス集約」として本願明細書において称される。サービス集約は、図11の考察に関連して更に詳細に以下に記載される。使われることができる他の種類の集約は、「サーバ集約」と称する。サーバ集約では、ディジタル・メディア・サーバがローカル・エリア・ネットワークに対する提示のための利用可能なメディア項目のリストを集約する。例えば、宛先デバイスはローカル・エリア・ネットワークに接続されるディジタル・メディア・プレーヤを備えることができる。ディジタル・メディア・サーバもまた、ローカル・エリア・ネットワークに接続されることができる。サーバ側集約を実行するために、ディジタル・メディア・サーバは、ローカル・エリア・ネットワーク上のメディア・デバイスおよびディジタル・メディア・プレーヤ(宛先デバイス)に対する提示のための全ての利用可能なメディア項目のリストを集約する。サーバ集約は、図12の考察に関連して更に詳細に以下に記載される。第3の種類のメディア集約は、「クライアント側集約」と称する。クライアント側集約では、宛先デバイスはそれが利用できる全てのメディア項目を発見して、集約する。クライアント集約は、図10の考察に関連して更に詳細に以下に記載される。
【0029】
この技法がサービス集約を使用する場合、その時、WANメディア・サービスは許可およびおそらくネットワークの能力に基づいてコンテンツを集約する、すなわち、高帯域項目は、遅い接続でメディアを流すのに対しては現れないかもしれない(ブロック550および560、図6)。この技法が、クライアントまたはサーバ側集約のどちらかを使用するならば、宛先デバイスまたは宛先デバイスのローカル・エリア・ネットワークに接続されるサーバは、許可に基づいてコンテンツを集約する(ブロック550および570、図6)。宛先デバイスは、一つ以上のメディア項目に対するコピーまたはストリーム動作のどちらかを開始する(ブロック580、図6)。一実施態様において、ディジタル・メディア・プレーヤまたはディジタル・メディア・サーバから、ユーザは発見サービスの結果として、表示されるもう一つのメディア項目を選択する。他の実施態様では、ストリームまたはコピー動作は、上記した同期サービスのような、自動化されたプロセスによって開始されることができる。
【0030】
一実施態様において、商業コンテンツ・プロバイダからのコンテンツが、広域ネットワークに統合される。図7は、広域ネットワークにコンテンツ・プロバイダからのメディアを統合するための一実施態様を例示する。図7の例に対して、家庭A(620)が広域ネットワーク600に接続される。WANメディア・サービス610もまた、広域ネットワーク600にアクセス可能である。一つ以上のコンテンツ・プロバイダが、図7内にコンテンツ・プロバイダ650として描かれる。本願明細書において使われるように、コンテンツ・プロバイダはメディアを流通させる商業的な企業を指す。このメディアは、ディジタル・オーディオ、ディジタル・ビデオまたは写真、または、テキストを含むことができる。一般的に、コンテンツ・プロバイダはメディアの配信(例えばストリーミングまたはコピー)に対して支払を受け取る。一実施態様において、WANメディア・サービス610は一つ以上のコンテンツ・プロバイダから消費者に商業コンテンツを配信する仲介手段として役立つことができる。このシナリオの下で、WANメディア・サービス610は、いくつかの異なるコンテンツ・プロバイダから、ユーザによって選択されるコンテンツの購入を容易にすることができる。一実施態様において、コンテンツ・プロバイダはWANメディア・サービスからの支払を受け取ることができ、および、次に、1つの統合された請求書をユーザに与えることができる。
【0031】
コンテンツ・プロバイダおよびユーザは、ストリーミング動作またはコピー動作のどちらかを実行することができる。コピー動作のために、家庭Aは記憶装置(図示せず)を含む。動作中に、家庭Aで、ユーザはコンテンツ・プロバイダ650から利用可能なメディアの選択を開始する。一実施態様において、WANメディア・サービス610は「サービス集約」を実行して一つ以上のコンテンツ・プロバイダから利用可能なコンテンツのリストを提供することができる。他の実施態様では、集約は家庭で生じることができる(例えばサーバ側またはクライアント側メディア集約)。ユーザは、メディア項目の利用可能なリストからのデバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ)からメディアを選択する。選択に応答して、WANメディア・サービス610はコンテンツ・プロバイダからユーザのディジタル・メディア・プレーヤにメディア項目を転送(コピーかストリーム)するために接続を仲介する。WANメディア・サービスは、また、ユーザのためにコンテンツ・プロバイダに支払う仲介手段として働くことができる。これによって、WANメディア・システムのユーザがいくつかの異なるコンテンツ・プロバイダによって所有されるコンテンツの購入のために1つのアカウントを保持することができる。
【0032】
ディジタル・メディア・プレーヤ630は、WANメディア・サービス610との接続を確立する。次に、WANメディア・サービス610は一つ以上のコンテンツ・プロバイダとの接続を確立する。この構成に対して、ディジタル・メディア・プレーヤのようなデバイスは外部コンテンツ・プロバイダに直接接続するための知識を必要としない。大部分の家庭ネットワーク接続が下り接続だけができるようにするので、第三者サービス(例えばWANメディア・サービス)の使用は家庭とコンテンツ・プロバイダとの間の接続性を容易にし、したがって、コンテンツ・プロバイダは家庭におけるユーザ・デバイスに直接アクセスする手段を有しない。
【0033】
広域ネットワークを横断するメディアの方向統合:
上記した実施態様は、ソース・デバイスと宛先デバイスとの間の接続を仲介するためにWANメディア・サービス(第三者)を使用する。他の実施態様では、WANメディア・サービスのような、第三者サービスが使われない。図8は、静的IPアドレスを使用して広域ネットワークを横断してメディアを統合するための一実施態様を例示する。この実施態様に対して宛先デバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ)は、直接IP接続を通して家庭Bおよび家庭Cのソース・デバイスと通信する。この実施態様に対して、グループおよびこのグループ内の許可、デバイス、ユーザ、その他を指定するグループ情報がユーザ場所(例えば、家庭A、家庭Bおよび家庭C)で記憶される。図8内に例示される例に対して、家庭Aにおける、ディジタル・メディア・プレーヤ730が宛先デバイスである。ユーザは、ユーザーズ・グループを通して利用できるメディアにアクセスすることを望む。家庭Aのユーザは、家庭Bおよび家庭Cのソース・デバイスがユーザーズ・グループ内に含まれると判定する。ユーザは静的IPアドレスを使用して、広域ネットワークを介して、家庭Bおよび家庭Cとの接続を直接確立した。一旦接続が確立されると、上記したプロセスに類似したサービス(例えば、発見、集約、コード変換、ディジタル権利管理機能、メディアのコピー、メディアのストリーミング、その他)が得られることができる。図7の例に対して、ディジタル・メディア・プレーヤ730はディジタル・メディア・サーバ770から利用可能なメディア項目(1−6)およびディジタル・メディア・サーバ750からメディア項目(7−12)を得る。
【0034】
静的IPアドレス方法の使用に関して1つの問題は、家庭の場所が一般的に静的IPアドレスを有しない(すなわちIPアドレスが動的である)ことである。一般的に、ディジタル加入者線(「DSL」)またはケーブル・モデム技術を使用する高速インターネット・サービス・プロバイダのようなインターネット・サービス・プロバイダは、そのユーザにIPアドレスを動的に割り当てる。したがって、宛先デバイスはそのグループ内で異なるデバイスに対する静的IPアドレスの正確なアカウントを有する可能性がある。一実施態様において、この問題を解決するために、サービスが既知のドメイン名アドレスとソース・デバイスのネットワーク・アクセスに現在割り当てられる動的IPアドレスとの間を変換するのに用いられることができる(例えばDynamicons)。
【0035】
他の実施態様が、また、第三者サービス(例えばWANメディア・サービス)の使用を除去するために実施されることができる。図9は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するためにマルチキャスト・パケットを使用する一実施態様を例示する。この実施態様に対して、ディジタル・メディア・プレーヤ830は宛先デバイスを構成して、そのようなものとしてディジタル・メディア・サーバ870(家庭B)およびディジタル・メディア・サーバ850(家庭C)からのメディアを統合することを望む。静的IP実施態様と同様に、メディア統合に参加する各場所はグループ情報を記憶する。ユーザがユーザーズ・グループ内のメディアを統合することを望む場合、グループを識別するネットワーク情報が抽出される。この情報によって、宛先デバイスはユーザーズ・グループ内のソース・デバイスに対する全てのネットワーク場所を識別するマルチキャスト・ネットワーク・パケットを構築する。マルチキャスト・パケットは、ローカル・エリア・ネットワーク上のノード、構成を形成するノードまたは公共パケット・ベースのネットワーク(例えばインターネット)上のノードを識別するように設定されることができる。宛先デバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ830)は、広域ネットワーク800を横断してマルチキャスト・パケットを送信する。ルーター(例えばルーター880および830)は、マルチキャスト・パケット内に含まれるネットワーク情報を解釈して、その後パケットを送信するかまたは拒絶する。
【0036】
マルチキャスト・パケットの受信に応答して、ソース・デバイス(例えばディジタル・メディア・サーバ830および880)は、それらのグループ情報から、ソース・デバイスに対する許可を判定して、家庭Aにおけるデバイスによってメディアの発見ができるようにする。例えば、家庭Aはディジタル・メディア・プレーヤ830によるメディアのクライアント側集約を実施することができる。他の実施態様では、家庭Aは家庭Aのメディア・ネットワークに統合されるデバイスのためのサーバ集約を実行するディジタル・メディア・サーバを含むことができる。発見の後、ユーザは一つ以上の利用可能なメディア項目を選択することができる。選択に応答して、ディジタル・メディア・プレーヤ830は広域ネットワーク800を介してマルチキャスト・パケットを構築する。一般的に、デバイスがWANを横断して聞こえることができないように、公開インターネット上のルーターはしばしばマルチキャスト・パケットを流すことを可能にしない。
【0037】
メディア集約実施態様:
図10は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのクライアント側集約を例示する。この例に関して、3つの異なる場所(家庭A、家庭Bおよび家庭C)に位置する3つのメディア・サーバ(910、920および930)が、広域ネットワーク940に接続される。図10に示すように、各メディア・サーバはさまざまなメディア項目(例えばビデオ、オーディオ、写真、など)を記憶する。例えば、家庭Aで、メディア・サーバ910はメディア項目1、4、6、12、22および33を記憶する。この例に関して、家庭Dに位置するDMP950もまた、広域ネットワーク940に接続される。DMP950は、テレビを備えることができ、およびメディア・サーバ910、920および930上に記憶されるメディア項目はビデオを備えることができる。
発見プロセスを完了した後に、家庭Dにおいて、DMP950は広域ネットワーク940を通して利用できる他のデバイス(例えば、メディア・サーバ)に記憶される関連したメディア項目を判定する。この例に関して、家庭Dにおいて、DMP950は、メディア・デバイス955の使用(すなわち、再生、制御、その他)のために、DMP950に関連する全てのメディア項目を集約する。例えば、メディア・デバイス955がテレビである場合、メディア・デバイスは、テレビ上の再生に適しているビデオおよびディジタル写真のような、全てのメディア項目のリストを集約する。図10に示すように、DMP950は、それぞれ、家庭A、家庭Bおよび家庭Cに位置するメディア・サーバ910、920および930に記憶される全てのメディア項目を集約する。
【0038】
図11は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサービス集約を例示する。図10の例と同様に、家庭A、家庭Bおよび家庭Cの3つのメディア・サーバ(1010、1020および1030)が広域ネットワーク1040に接続される。各メディア・サーバ(1010、1020および1030)は、さまざまなメディア項目を記憶する。この例に関してメディア・デバイス1050(家庭D)もまた、広域ネットワーク1040に接続される。サービス集約のために、WANメディア・サービス1015は発見プロセスを完了した後に広域ネットワーク940を通して利用できる他のデバイス(例えばメディア・サーバ)に記憶されるメディア項目を判定する。この例に関して、WANメディア・サービス1015はメディア・デバイス1050の使用のために全てのメディア項目を集約する。WANメディア・サービス1015によって集約されるメディア項目のリストが、図11内に示される。
【0039】
図12は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサーバ集約を例示する。図10および図11の例と同様に、家庭A、家庭Bおよび家庭Cの3つのメディア・サーバ(910、920および930)が広域ネットワーク940に接続され、および、家庭Dに位置するディジタル・メディア・サーバ950もまた、広域ネットワーク940に接続される。図12に示すように、ディジタル・メディア・サーバ940は家庭Dのローカル・エリア・ネットワーク925に接続される。家庭Dのローカル・エリア・ネットワーク925は、一つ以上のディジタル・メディア・プレーヤ、メディア・デバイスおよび/またはディジタル・メディア・サーバを接続する。サーバ集約のために、ディジタル・メディア・サーバ950は、メディア・サーバ(910、920および930)に記憶されて、かつ広域ネットワーク940を通して利用可能なメディア項目を判定する。ディジタル・メディア・サーバによって集約されるメディア項目のリストが、図12内に示される。
【0040】
メディア項目(例えばサービス、クライアントまたはサーバ)を集約するために、WANメディア・システムは発見サービスをサポートする。一実施態様において、発見プロセスは非同期ベースのメッセージ通信を実施する。発見プロトコルは、パケット・ベースのメッセージ通信をサポートする任意のネットワーク上でまたは直列化されたネットワーク上で動作する。一実施態様において、発見プロトコルは「アナウンスする」コマンド、「発見」コマンドおよび「バイバイ」コマンドを含む。アナウンスするコマンドが、広域メディア・ネットワーク上のその存在をアナウンスするデバイスによって使われる。発見コマンドは、アナウンスのためのリクエストである(すなわち、任意のメディア・デバイスが広域ネットワークによってアクセス可能かどうか問い合わせる)。「バイバイ」コマンドは、メディア・デバイスがネットワークを出るとアナウンスするメディア・デバイスによって使われる。一実施態様において、2種類のアナウンスおよび2種類の「バイバイ」コマンド:デバイス用の1つおよびサービス用の1つがある。
【0041】
一実施態様において、リモート・プロシージャ・コール(RPC)機構がパケット・ベースのプロトコルを使用する。一般に、RPC機構によってデバイスがネットワーク上の別のデバイスを制御することができる。このサービスは、広域ネットワーク上のデバイスが適切な引数でRPCベースのパケットを構成することができるようにする方法および識別番号を含む。このプロトコルは、リクエストおよび応答を通して達成される。RPCパケットは、ヘッダを含む。一実施態様において、このヘッダは以下を含む:バージョン情報、コマンド・クラス(特定のサービスに対するマップ)、コマンド(デバイスが要求している方法またはこの方法から来る応答)、識別(リクエストの識別またはリクエストに対応する応答の識別)および長さ。ヘッダの後、RPCプロトコル・フォーマットはデータ(すなわちリクエストのための引数および応答のためのリターン値)を指定する。
【0042】
発見に加えて、WAN統合メディア・システムは一つ以上の「トランスコーディング」サービスを実行することができる。ここで使用しているように、「トランスコーディング」は以下の任意の、または、以下の全てを指すことができる:トランスケーリング(ディジタル・メディア・ファイルの解像度変更)、トランスクリプティング(ディジタル・メディア・ファイルの暗号変更)、トランスコーディング(ディジタル・メディア・ファイルのフォーマット変更)、トランスレーティング(ディジタル・メディア・ファイルのビット・レート変更)。一実施態様において、トランスコーディングはメディア・デバイスのソース場所(すなわちメディアを流す、またはディジタル・メディア・ファイルのコピーを転送する場所)で生じる。特定の状況の下で、トランスコーディングがソース場所で生じる場合、転送はより小さい帯域幅を消費することができる。例えば、ストリーミング・メディアのビット・レートが減少させられるならば、ストリーミング・メディアを送信するのに必要なネットワーク帯域幅の量もまた、減少させられる。他の実施態様では、トランスコーディング・サービスはWANメディア・サービスで、または、宛先場所で実行されることができる。トランスコーディングのためのいくつかの実施態様は、2004年9月23日出願、発明者Daniel PuttermanおよびBrad Dietrich、名称「ネットワーク化されたメディア・システム内に異なるメディア・フォーマットを統合するための方法と装置」の、米国特許出願番号第10/949,775号内に記載されており、それは、本願明細書に明示的に引用したものとする。
【0043】
WAN統合メディア・システムは、また、メディア項目およびファイル上のディジタル権利管理(「DRM」)プロテクションを実施することができる。一実施態様において、ソース場所(例えばディジタル・メディア・サーバ)は一次DRM方式を実施する。他の実施態様では、ソース場所で、ディジタル・メディア・サーバはリンク層エンコーディング方式を実施することができる。本発明の趣旨または有効範囲から逸脱することなく広域ネットワークを横断してメディアを配信する場合、WAN統合メディア・システムは任意のDRM方式を使用することができる。
【0044】
例証家庭メディア・ネットワーク:
家庭は、家庭ネットワーク経由で共に接続される一つ以上のメディア・デバイスを含む家庭ネットワークを備えることができる。図13は、広域ネットワークによって接続される2つの家庭ネットワークに対する一実施態様を例示する。図13の例に対して、家庭1210および家庭1220が複数のメディア・デバイスを備える。家庭ネットワーク経由で接続される場合、メディア・デバイスは統合メディア・システムを提供する。具体的には、家庭ネットワーク1235は家庭1210内のメディア・デバイスを接続し、および、家庭ネットワーク1265は家庭1220内のメディア・デバイスを接続する。家庭1210および1220は、広域ネットワーク1230を通して通信する。ネットワーク1235および1265は無線ネットワークを含む任意の種類のネットワークを備えることができる。例えば、ネットワーク1235および1265は、IEEE802.3、HPNA、ホームプラグ、IEEE802.11x、IEEE1394、ブルートゥースおよびUSB1.1/2.0のような、規格に従って実施されるネットワークを備えることができる。
【0045】
メディア・デバイスは、統合メディア・システムに少なくとも一つのサービスを提供する。図13の例に対して、メディア・デバイスはコンピュータ・システム(家庭1210用の1260および家庭1220用の1295)を含む。一実施態様において、コンピュータ・システム(1260および1295)はメディア管理手段として動作させることができる。メディア管理手段は、統合メディア・システムの任意選択のコンポーネントである。一般に、メディア管理手段によってユーザがパーソナル・コンピュータ「PC」環境においてメディアを編成して、ダウンロードして、編集することができる。メディア管理手段は、広域メディア空間への統合のためのメディアを記憶する(すなわち、広域メディア空間内の他のコンポーネント用にメディアを記憶する)ことができる。一実施態様において、メディア管理手段によってユーザがテレビ・ベースのユーザ・インターフェース上の実現にあまり適していないシステム機能をPC上で実行することができる。
【0046】
例証統合家庭メディア・システムは更に、ディジタル・メディア・サーバを含む(家庭1210用のディジタル・メディア・サーバ1255、および、家庭1220用のディジタル・メディア・サーバ1290)。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、メディアをシステムに記憶するかまたは提示する。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)が図13内にハード・ディスク・ドライブとして描かれるとはいえ、ディジタル・メディア・サーバは家庭メディア・ネットワークにメディア項目を提示し、それは、パーマネント記憶上に存在してもしなくてもよい。一実施態様において、ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、ディジタル・オーディオ、ディジタル・ビデオ(例えばDVD、MPEG、その他)およびディジタル画像のような、ディジタル・メディアを記憶する。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、広域メディア空間の全体にわたる配信のためのメディアを記憶する。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、テレビ1250および1280、同じくオーディオ・プレーヤ1240および1270(例えばステレオ・システム)を含む異なる種類のメディア・プレーヤに接続される。一実施態様において、メディア・サーバ(1255および1290)は統合メディア・システムの種々の機能を実行するソフトウェアを実行する。
【0047】
図13の実施態様に対して、一つ以上のDMP(1262、1242、1252、1297、1272および1282)が家庭ネットワークに統合される。一般に、DMPは標準メディア・デバイスの相互接続性を可能にする。例えば、DMPは標準レガシー・テレビ1250上でディジタル・メディア・サーバ1292に記憶されるディジタル・メディアを再生することによってディジタル・メディア・プレーヤの役割を実行することができる。一実施態様において、DMPは関連したメディア・デバイスとインターフェースされる独立型デバイスを備えることができる。他の実施態様では、DMPは関連したメディア・デバイスに直接統合されることができる。図13の例に対して、DMP(1252および1282)はテレビ(1250および1280)に統合されることができ、DMP(1242および1272)はオーディオ・システム(1240および1270)に統合されることができ、DMPおよびDMS(1262および1297)は、コンピュータ(1260および1295)上で実行するソフトウェアであることができる。
【0048】
DMPは、ディジタル・メディア・サーバ1255および1290からメディアを受信し、テレビ1250および1280またはオーディオ・システム1240および1270上の表示または再生のためにメディアを処理する。例えば、ディジタル・メディア・サーバ1255および1290はネットワーク1235および1265を介してディジタル映画を送信することができ、および、DMPはテレビ1250および1280上の表示のためにこのディジタル映画を処理することができる。一実施態様において、DMP1252および1282はテレビ1250および1280上の再生のためにNTSC、PALまたはHDフォーマット化されたビデオを「その場で」提供するようにディジタル映画を処理する。
【0049】
図13に示すように、統合されたメディア・システムはまた、任意選択で一つ以上のオーディオ・メディア・デバイスを広域メディア空間に統合する。図13の実施態様に対して、DMP(1242および1272)はディジタル・メディア・サーバ1255および1290からディジタル音楽(例えばMP3フォーマット)を受信し、および、DMPは標準のオーディオ・システム1240および1270上の再生のためにこのディジタル音楽を処理する。一実施態様において、オーディオDMP(1242および1272)はユーザ・インターフェースとして使用のための小型ディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ「LCD」ディスプレイ)およびボタンを含む。メディア・サーバ1255および1290は、オーディオDMP上の表示のための項目およびこの項目の識別子を送信する。例えば、オーディオDMP1242はオーディオ・システム1240上で再生するおよび/または再生に利用できるトラックのリストを表示することができる。ユーザは、システムを制御するボタンを使用してスクリーンに表示される項目を選択する。例えば、オーディオDMPスクリーンは広域メディア空間内に利用できるアルバムのリストを表示することができ、および、ボタンの使用を通して、ユーザは選択されたアルバムのトラックのリストを表示するようユーザ・インターフェースに命令することができる。次いで、ユーザはオーディオ・システム1240上の再生のためにスクリーン上に表示されるトラックを選択することができる。
【0050】
一実施態様において、統合メディア・システム用のユーザ・インターフェースが、テレビ1250および1280上の表示のためにディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)を使用して実現される。この実施態様に対して、テレビ1250および1280用のリモート・コントロールを使用して、ユーザはテレビに表示される項目を選択してシステムを制御する。このユーザ・インターフェースは、DMP、同じくメディア・デバイス(例えばテレビ1250及び1280)を活用する。一実施態様において、このユーザ・インターフェースはユーザがシステムの機能にアクセスすることができるようにメディア・デバイスのディスプレイに表示される複数の対話型のスクリーンを含む。ユーザ・インターフェースのスクリーンは、ユーザによる選択のための一つ以上の項目を含む。ユーザは、リモート・コントロール装置(図示せず)を使用してユーザ・インターフェースを通してナビゲートする。リモート・コントロールの使用を通して、ユーザはユーザ・インターフェース内のスクリーンの表示を制御して、スクリーンに表示される項目を選択する。テレビ上に表示されるユーザ・インターフェースは、リモート・コントロールを用いてユーザが、広域メディア空間内に利用できるメディアに関係する種々の機能を実行することができるようにする。
【0051】
広域メディア空間は、サービスとして使われるメディアにアクセスするために複数の私的ネットワーク(例えば家庭ネットワーク)を越えて拡張されることができる。一実施態様において、メディア・システムは外部ソースからコンテンツを広域メディア空間に直接統合する。例えば、図13に示すように、コンピュータ1260はローカル・ネットワーク1235に対して外部のコンテンツにアクセスすることができる。外部コンテンツはディジタル音楽およびビデオのような、任意の種類のメディアを含むことができる。メディア・システムは、メディア・コンテンツのダウンロードができるようにするためにブロードバンド接続(すなわち高帯域通信リンク)を通して外部コンテンツ1225に接続されることができる。外部コンテンツはインターネットの使用を通してメディア・システムに配信されることができ、または、外部コンテンツは私的配信網(例えばディジタルケーブル購読)の使用を通して配信されることができる。
【0052】
メディア・システムは、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかで実現されることができる。ソフトウェア実現に対して、メディア・システムは汎用コンピュータ・システム上の実現のための複数のコンピュータ実行可能命令を含むソフトウェアである。汎用コンピュータ・システムへのローディングの前に、このメディア・システム・ソフトウェアは、磁気フロッピー・ディスク、磁気テープおよびコンパクト・ディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)のような、計算機可読のメディア上の符号化情報として存在することができる。1つのハードウェア実現において、メディア・システムは本願明細書において記載されている機能を実行するためのプロセッサ命令を含む専用プロセッサを備えることができる。回路が、また、本願明細書において記載されている機能を実行するために開発されることができる。
【0053】
本発明が特定の例示的な実施態様に関して記載されたとはいえ、理解されるであろうことは、さまざまな変更および修正が本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく、当業者によってなされるであろうということである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】広域ネットワークを横断して統合メディア・システムを実現するための一実施態様を例示する。
【図2】広域ネットワークを横断してメディアを流すための一実施態様を例示するブロック図である。
【図3】広域ネットワークを横断してメディア項目を複製するための一実施態様を例示する。
【図4】広域ネットワークを横断してメディアを統合するための他の実施態様を例示する。
【図5】広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
【図6】広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
【図7】広域ネットワークにコンテンツ・プロバイダからのメディアを統合するための一実施態様を例示する。
【図8】静的IPアドレスを使用して広域ネットワークを横断してメディアを統合するための一実施態様を例示する。
【図9】広域ネットワークを横断してメディアを統合するためにマルチキャスト・パケットを使用するための一実施態様を例示する。
【図10】本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのクライアント側集約を例示する。
【図11】本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサービス集約を例示する。
【図12】本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサーバ集約を例示する。
【図13】広域ネットワークによって接続される2つの家庭ネットワークに対する一実施態様を例示する。
【符号の説明】
【0055】
500 メディア項目を統合するための方法 600 メディア項目を統合するための方法の代替実施態様 1240 オーディオ・プレーヤ 1250 テレビ 1260 コンピュータ 1270 オーディオ・プレーヤ 1280 テレビ 1295 コンピュータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、民生用電子デバイスをネットワーク化する分野に関し、より詳細には、広域ネットワークを介して複数のメディア・デバイスからメディアを集約することに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ、ディジタル・カメラ、ディジタル音楽およびビデオ・プレーヤおよびインターネットの普及によって、ディジタル・メディアが作成および使用されるようになった。ディジタル・メディアは、また、主としてオーディオ・コンパクト・ディスク(CD)およびディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)の導入および評判がよい受入れによってより伝統的なアナログ・オーディオおよびビデオ・フォーマットを置き換えた。一般に、ディジタル・メディアはバイナリ・ファイルでオーディオ、ビデオおよび画像を記憶するさまざまなフォーマットのデータから成る。これらのバイナリ・ファイルは、典型的にCD−ROM、ハード・ディスク装置、フロッピー・ディスクおよびメモリー・スティックのような、コンピュータ・デバイスがアクセス可能なメディア上に記憶される。
【0003】
共通して使うコンピュータ・メディア上のディジタル・メディアの記憶によって、ディジタル・メディアの容易な生成および転送が可能になる。例えば、ディジタル・カメラを使用してディジタル写真を生成し、それから、コンピュータ上にディジタル写真を転送することが一般的になってきた。コンピュータ・ソフトウェアによって、ユーザがディジタル写真をうまく処理することができる。ユーザは、次いで電子メールを使用して友人にディジタル写真を転送したり、またはワールド・ワイド・ウェブでアクセス可能なウェブ・サイト上にディジタル写真を掲示したりすることができる。異なるデバイスの間の接続性を活用するこれらの種類の用途は、更にディジタル・メディアの広範囲にわたる人気に貢献している。
【0004】
ディジタル・メディアは、種々のフォーマットで記憶されることができる。ディジタル・メディアを再生するかまたは視聴するのには、そのディジタル・メディアのフォーマットと互換性を持つ特別なハードウェアまたはソフトウェアが必要である。例えば、普及しているMP3フォーマットで記憶された音楽を聞くために、消費者は特別なMP3プレーヤ(すなわち汎用コンピュータ上で実行されるソフトウェアまたは独立したMP3プレーヤのどちらか)を持っていなければならない。ビデオに対して、高品質DVDならびにMPEGおよび専用の規格に基づくさまざまな圧縮を含む数多くのフォーマットがある。さまざまなフォーマットのディジタル・ビデオを再生するためには、消費者はディジタル・メディアの適切なフォーマットを読み込むデバイスを使用しなければならない。
【0005】
数多くの異なるフォーマットのディジタル・メディアのために、数多くの種類のディジタル・メディアの再生または視聴は今日、複数の種類のデバイスを必要とする。コンピュータはソフトウェア・プログラムを使用してディジタル・メディアを再生することができるので、異なるフォーマットで記憶されたディジタル・メディアの再生はコンピュータ上ではあまり問題ない。しかし、消費者は他の種類のデバイス上でメディアを再生することを望む場合がある。例えば、消費者は家庭ステレオ上でディジタル・オーディオ・ファイルを再生して、テレビでディジタル・ビデオを観賞することを望む場合がある。現在、ステレオおよびテレビは全てのフォーマットのディジタル・メディアを再生する能力を持たない。加えて、消費者は異なる場所に位置するメディアを再生したい場合がある。例えば、消費者はこの消費者のテレビで異なる都市の親族のコンピュータに記憶されているディジタル写真を閲覧したい場合がある。したがって、異なる場所に記憶されている様々な形のディジタル・メディアを単一システムに統合するメディア・システムを提供することが望ましい。
【発明の開示】
【0006】
メディアを配信するためのシステムが、提供される。いくつかの実施態様において、このシステムは広域ネットワークと、広域ネットワークに接続されて、第1の家庭に位置するディジタル・メディア・プレーヤと、また広域ネットワークに接続されて、第2の家庭に位置する、広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するためのディジタル・メディア・サーバとを含む。広域ネットワーク・メディア・サービスは、また、ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するために、および、広域ネットワークを介して第1の家庭と第2の家庭との間の接続を確立するために広域ネットワークに接続される。メディアは次いで、第2の家庭から第1の家庭に広域ネットワークを横断して流される。いくつかの実施態様において、メディア・デバイスがストリーミング・メディアを再生するためのディジタル・メディア・プレーヤに接続される。ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスはテレビを備えることができ、および、メディア項目はビデオまたはディジタル写真を備えることができる。また、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスはステレオを備えることができ、および、メディア項目はオーディオを備えることができる。加えて、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスは、コンピュータを備えることができる。
他の実施態様では、このシステムは更に、ディジタル・メディア・プレーヤに接続され、ディジタル・メディア・ファイルを記憶するための記憶装置を含む。これらの実施態様において、広域ネットワーク・メディア・サービスがディジタル・メディア・プレーヤから少なくとも一つのディジタル・メディア・ファイルに対するリクエストを受信することができて、そして次に、広域ネットワークを介して第1の家庭と第2の家庭との間に接続を確立する。メディアは次いで、記憶装置での記憶のために、第2の家庭から第1の家庭まで広域ネットワークを横断して転送される。
【0007】
(図面の簡単な説明)
図1は、広域ネットワークを横断して統合メディア・システムを実現するための一実施態様を例示する。
図2は、広域ネットワークを横断してメディアを流すための一実施態様を例示するブロック図である。
図3は、広域ネットワークを横断してメディア項目をコピーするための一実施態様を例示する。
図4は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するための他の実施態様を例示する。
図5は、広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
図6は、広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
図7は、広域ネットワークにコンテンツ・プロバイダからのメディアを統合するための一実施態様を例示する。
図8は、静的IPアドレスを使用して広域ネットワークを横断してメディアを統合するための一実施態様を例示する。
図9は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するためにマルチキャスト・パケットを使用するための一実施態様を例示する。
図10は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのクライアント側集約を例示する。
図11は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサービス集約を例示する。
図12は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサーバ集約を例示する。
図13は、広域ネットワークによって接続される2つの家庭ネットワークに対する一実施態様を例示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
異なる地理学的場所に位置する複数のメディア・デバイスを統合するメディア・システムが提供される。メディア・デバイスは地理的に異なる場所に位置することができ、および、このメディア・システムは広域ネットワークを介してメディア・デバイスを統合する。例えば、たとえメディア項目が異なる場所に存在するとしても、統合メディア・システムは一つの場所でのメディア項目の再生を可能にする。
【0009】
図1は、広域ネットワークを横断する統合メディア・システムを実現するための一実施態様を例示する。図1に示すように、複数のメディア・デバイスを備えた2つの家庭が示される。複数のメディア・デバイスを備えた第1の家庭は、家庭Aとラベルをつけられ、および、また、複数のメディア・デバイスを備えた第2の家庭は家庭Bとラベルをつけられる。ここで使用しているように、メディア・デバイスは、一つ以上のサービスまたはメディア上の動作を提供する民生用電子デバイスのような、任意の種類のデバイスを含む。メディア・デバイスが提供することができるサービスの具体例は、メディアの再生、記憶、生成および操作などを含む。図1の例に対して、家庭Aおよび家庭Bの両方が、「n」個のメディア・デバイスを含む。家庭Aおよび家庭Bは、広域ネットワーク120を通して通信する。広域ネットワーク120は公開パケット・ベースのネットワーク(例えばインターネット)のような、一つ以上の種類の通信網を備えることができる。各家庭は、広帯域の接続(例えばケーブル、DSL、衛星、その他)を通して広域ネットワーク120に接続することができる。
【0010】
本発明の一部の実施態様において、コンポーネントは、特定のハードウェアまたはソフトウェア構成を指す必要なく、しかし、コンポーネントが実行するまたは部分的に実行する役割を指す。任意の形式のディジタル・メディアを再生する役割を実行する一つ以上のデバイスは、メディア・デバイス(「MD」)と称する。例えば、ビデオを再生することができて、写真を表示することができるテレビは、メディア・デバイスの役割を実行する。ステレオは、オーディオを再生することによってメディア・デバイスの役割を実行する。本願明細書において使われるように、ディジタル・メディア・プレーヤ(「DMP」)は、ディジタル・メディアを再生する役割を意味する(例えばディジタル・メディア・ファイルを処理して、メディア・デバイス上の再生に適した信号を出力する)。例えば、MPEGビデオ・ファイルを処理して、ビデオ出力を生成するMPEGプレーヤは、ディジタル・メディア・プレーヤの一例である。民生用電子デバイスは、複数の役割を実行することができる。例えば、コンピュータはディジタル・ビデオ・ファイルを読み込んで、コンピュータ・ディスプレイ上でビデオを再生するQuicktimeプレーヤのような、ディジタル・メディア・プレーヤを実行することができる。この例に関して、コンピュータはディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスとしての両方の役割を実行する。
【0011】
ディジタル・メディア・サーバ(「DMS」)の役割を実行するデバイスは、民生用電子デバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤまたはメディア・デバイス)のネットワークにディジタル・メディアを供給するデバイスである。デバイスはまた、デバイスがプロトコル・ブリッジング・サービスを実行する場合、ディジタル・メディア・サーバの役割を実行することができる。プロトコル・ブリッジング・サービスは、第1のプロトコルのリクエストまたはコマンドを受け入れて、コマンドを第2のプロトコルに変換して2つの民生用電子デバイスをインターフェースする。メディア記憶装置の役割はディジタル・メディア・サーバの役割と別であるとはいえ、ディジタル・メディア・サーバは記憶装置を含むことができる。ディジタル・メディア・サーバの役割を実行するデバイスはディジタル・メディア・サーバ内に記憶されるメディアを供給することができるかまたはディジタル・メディア・サーバに対して外部のメディアを取得することができる。
【0012】
図2は、広域ネットワークを横断してメディアを流すための一実施態様を例示するブロック図である。図2の例は、2つの異なる場所(例えば家庭)から第3の場所にメディアを流すことを例示する。しかしながら、本願明細書において記載される技法は、一つ以上の異なる地理的場所に位置する一つ以上のデバイスから広域ネットワークを横断してメディアを流すことにあてはまる。図2の例に対して、家庭Aのユーザが、家庭Bおよび家庭Cのデバイスに記憶されているメディア項目を受信することを望む。家庭A、家庭Bおよび家庭Cは、全て広域ネットワーク200に接続されている。広域ネットワーク(「WAN」)メディア・サービス210もまた、広域ネットワーク200経由でアクセス可能である。更に詳細に以下に記載するように、一部の実施態様において、WANメディア・サービスは広域ネットワークを介してメディアを統合する機能を実行する。
【0013】
この実施態様に対して、家庭Aはディジタル・メディア・プレーヤ230およびメディア・デバイス240を含む。家庭Bは、ルーター280およびディジタル・メディア・サーバ270を含む。同様に、家庭Cは1つの構成において、ルーター260およびディジタル・メディア・サーバ250を有する。家庭Cおよび家庭Bがディジタル・メディア・サーバを有して、広域ネットワークを横断してメディア項目を供給する役割を実行するとして示されるとはいえ、広域ネットワークにメディア項目を供給する任意のデバイスが、本発明の趣旨または有効範囲から逸脱せずに使われることができる。また、家庭Bおよび家庭C用の家庭メディア・ネットワークは、ディジタル・メディア・サーバおよび複数のメディア項目と共に示される。しかしながら、家庭メディア・ネットワークは、本発明の趣旨または有効範囲から逸脱せずに、一つ以上のディジタル・メディア・サーバ、記憶装置、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスの任意の組合せを備えることができる。
【0014】
ルーター(260および280)は、家庭Bおよび家庭Cから広域ネットワークまでネットワーク・アクセスを提供するのに用いられる。一実施態様において、ルーター260および280はネットワーク・アドレス変換(「NAT」)ルーターである。この構成に対して、上りTCP接続はない。この接続は全て下りであり、ディジタル・メディア・サーバから広域ネットワークへの接続性を提供する。
【0015】
図2に示すように、家庭Bは、ディジタル・メディア・プレーヤ230によるアクセスに利用できるメディア項目1−6を含む。家庭Cは、ディジタル・メディア・プレーヤ230によるアクセスに利用できるメディア項目7−12を含む。動作中に、ディジタル・メディア・プレーヤ230は、家庭Aで、WANメディア・サービス210との接続を開始して、それ自体を一意的に識別する。応答して、WANメディア・サービス210はディジタル・メディア・プレーヤ230に利用できるメディアおよび利用可能なメディアの場所を判定する。したがって、WANメディア・サービス210は周知の仲介手段として働き、WANを横断して他のノードの自動発見を提供する。
【0016】
WANメディア・サービスは、「グループ情報」を記憶する。一般に、このグループ情報はデバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ)が利用できるメディアを識別する。一実施態様において、グループ情報はデバイスをユーザにリンクする。ユーザは、複数のデバイスと関連づけられることができる。ユーザは、一つ以上のグループと関連づけられることができる。例えば、ユーザはスキーに関心を持つ個人をリンクするためにスキー・グループを作り出すことができる。グループ内のユーザは、そのグループ内のメンバが利用できるコンテンツを指定する。例えば、スキー・グループのメンバはデバイスおよびスキー・グループのメンバが利用できる全てのコンテンツ(例えばスキーに関するコンテンツ)を記憶するこのデバイスのコンテンツ・ディレクトリ−サブディレクトリを指定することができる。
WANメディア・システムは、ユーザ・インターフェースを提供することができ、ユーザが、グループをセットアップし、グループによって個人およびデバイスを識別し、このグループ用のコンテンツを記憶するコンテンツ・ディレクトリを識別し、および、グループに参加しようと他の人を誘うことができるようにする。一実施態様において、ユーザはグループの所有者であることができる。ディジタル・メディア・プレーヤまたはユーザ・インターフェースを実行するコンピュータ・システムの使用を通して、ユーザはグループ情報をセットアップするかまたは編集するためにグループ情報にナビゲートすることができる。他のグループメンバもまた、ユーザまたはユーザのデバイスと関連するグループ情報を編集することができる。他の実施態様では、WANメディア・サービスはユーザが許可を与えられたコンテンツをユーザが検索できるようにする検索機構を提供することができる。上記の説明がグループ内のデバイス、ユーザおよびコンテンツをリンクする枠組みを提供するとはいえ、本願明細書において使われるように、グループ情報は1つ以上のユーザまたはデバイスをコンテンツにリンクするのに用いられる任意の情報を含むことができる。
【0017】
図2の例に対して、WANメディア・サービス210は、家庭Aのディジタル・メディア・プレーヤ230が家庭Bのメディア項目1−6および家庭Cのメディア項目7−12にアクセスする許可を持つことを判定する。WANメディア・サービス210はそれで、家庭Bおよび家庭Cから家庭Aまでの接続を仲介する。利用可能なメディアの視聴は、ユーザが一つ以上のメディア項目を手動でまたは自動的に選択できるようにするように集約されることができる。メディアを集約するための実施態様(例えばサービス、サーバおよびクライアント集約)が、更に詳細に以下に記載される。ディジタル・メディア・プレーヤ230は、一つ以上のメディア項目の選択を開始する。応答して、一つ以上のメディア項目が家庭Bおよび/または家庭Cからディジタル・メディア・プレーヤ230まで流される。一実施態様において、下記に詳しく述べる通り、家庭B、家庭Cおよび/またはWANメディア・サービス210はメディア項目を別のコードに変換するおよび/またはディジタル権利管理のためのキーを取得する一つ以上の機能を実行することができる。ストリーミング・メディアが、ディジタル・メディア・プレーヤ230に配信されて、続いてメディア・デバイス240上で再生される。
【0018】
図3は、広域ネットワークを横断してメディア項目をコピーするための一実施態様を例示する。図2の例示の実施態様と同様の、この構成は、家庭Aが家庭Bおよび家庭Cで利用できるメディアにアクセスすることを望む3つの家庭シナリオを例示する。しかしながら、図3の実施態様に対して、家庭Aは記憶媒体にメディアを複製する。したがって、この実施態様に対して、家庭Aはディジタル・メディア・プレーヤ330に接続される記憶装置345を含む。メディア項目をコピーするプロセスは、図2に関連して上で論じられたメディア項目を流すプロセスと類似している。ディジタル権利管理プロテクションはメディア項目の複製を防ぐかまたは妨げることとは異なることができる。また、転送が「実時間」であることを必要としないので、コンテンツは待機時間中に少しずつ流されることができる。家庭Aが家庭Cおよび/または家庭Bから一つ以上のメディア項目のコピー動作を開始したあと、メディア項目は家庭Bおよび/または家庭Cから記憶装置345上の記憶のために家庭Aまで広域ネットワーク210を介して転送される。
【0019】
本発明のWANメディア・システムは、更に同期サービスを実施することができる。この実施態様に対して、メディア項目がコンテンツ・ディレクトリに加えられるかまたは変更されるたびに、プロセスはメディア項目をコピーすることを開始されることができる。例えば、ユーザはコンテンツ・ディレクトリ内の一つ以上のディジタル写真をアップデートすることができる。コンテンツ・ディレクトリの記憶装置に接続されるデバイス上で実行される同期サービスは、新しいディジタル写真がコンテンツ・ディレクトリに加えられたことを識別して、広域ネットワークにアクセス可能な指定されたデバイスにこの新しいディジタル写真をコピーする。一実施態様において、第1の場所において、同期サービスは、デバイスに新しいまたは変更されたメディア項目をコピーするために、グループ情報にアクセスして異なる場所に位置する一つ以上のデバイスを識別することができる。
【0020】
図4は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するための他の実施態様を例示する。この実施態様に対して、家庭A(420)は家庭メディア・ネットワークを含む。図4に示すように、家庭Aはローカル・エリア・ネットワーク(LAN)425に接続されるディジタル・メディア・サーバ415を含む。図4の例証実現に対して、ディジタル・メディア・サーバ415はローカル・エリア・ネットワーク425に接続される。ローカル・エリア・ネットワーク425は、一つ以上のディジタル・メディア・サーバ、ディジタル・メディア・プレーヤおよびメディア・デバイスを接続することができる。家庭メディア・ネットワークに対する一実施態様が、図13の記述に関連して以下に記載される。この例に関して、ディジタル・メディア・サーバ415はローカル・エリア・ネットワーク425にメディア項目を提示する。広域ネットワーク400を介してメディアを統合するために、ディジタル・メディア・サーバ415はLAN425を通してWANメディア・サービス410との接続を開始する。図2および3の実施態様と同様に、WANメディア・サービス410はディジタル・メディア・サーバ415が利用できるディジタル・メディア・サーバを(すなわち、グループ情報に基づいて)識別し、家庭Cおよび家庭Bから家庭Aまでメディアの発見、選択および配信(コピーまたはストリーミング)ができるようにするために一つ以上の接続を仲介する。
【0021】
図5は、広域ネットワーク(WAN)を横断してメディア項目を統合するための方法500の一実施態様を例示する流れ図である。ここで使用しているように、供給端点はWANに接続される第1の場所(例えば第1の家庭)を指し、および、消費端点はWANに接続される第2の場所(例えば第2の家庭)を指す。後述するように、メディア項目を統合するための方法500は、供給端点と消費端点との間に維持される直接接続またはWANメディア・サービスを通して維持される接続を備えることができる。
【0022】
(501で)供給端点がWANメディア・サービスとの接続を開始する場合、方法500は開始する。WANメディア・サービスは次いで、(502で)供給端点に対する上り接続が可能かどうか判定する。もしそうであれば、WANメディア・サービスは次いで(503で)供給端点に消費端点を接続するよう指示し、および、(504で)直接接続が消費端点と供給端点との間になされる。方法500は、次いで終わる。
【0023】
WANメディア・サービスが(502−いいえで)、供給端点に対する上り接続が可能でないと判定するならば、WANメディア・サービスは次いで(505で)消費端点に対する上り接続が可能であるかどうか判定する。もしそうであれば、WANメディア・サービスは次いで(506で)供給端点を消費端点に接続するよう指示し、および、(504で)直接接続が消費端点と供給端点との間になされる。方法500は、次いで終わる。
【0024】
WANメディア・サービスが(505−いいえで)、消費端点に対する上り接続が可能でないと判定するならば、メディアは次いで(507で)下り接続およびWANメディア・サービスを通して流れる。方法500は、次いで終わる。
【0025】
図6は、広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための方法600の代替実施態様を例示する流れ図である。後述するように、メディア項目を統合するための代替方式600は、WANメディア・サービスを通して維持される接続を備える。標準名称の必要上、本願明細書において使われるように、宛先デバイスはメディア項目を受信するデバイスを指す。例えば、宛先デバイスはディジタル・メディア・サーバ、ディジタル・メディア・プレーヤ、などを備えることができる。本願明細書において使われるように、ソース・デバイスは広域ネットワークに一つ以上のメディア項目を配信するデバイスを指す。図2、3および4の実施態様の例に対して、ソース・デバイスはディジタル・メディア・サーバを備える。宛先デバイスがWANメディア・サービスとの接続を開始して、一意的にそれ自体を識別すると、方法600は広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するプロセスを開始する(ブロック510、図6)。一実施態様において、これを達成するために、各デバイスは、WANを介して、所定の汎用リソース・ロケータ(「URL」)アドレスでWANメディア・サービスにアクセスするようにプログラムされる。各デバイスは、シリアル・ナンバーと同様の固有の番号を有する。宛先デバイスは、WANメディア・サービスにこの固有の番号を送信する。一部の実施態様において、公然/秘密鍵暗号が真正を保証するのに用いられることができる。
【0026】
宛先デバイス識別を使用して、WANメディア・サービスは「グループ情報」からこの宛先デバイスと関係するユーザを識別する。ユーザまたはユーザのグループと関連するいくつかのソース・デバイスが、あることができる。WANメディア・サービスは、宛先デバイスに利用できるソース・デバイスを識別する(ブロック530、図6)。更に詳細に以下に記載するように、WANメディア・サービスはメディア・アクセスのための宛先デバイスに許可を付与した一つ以上のソース・デバイスを識別する。
【0027】
WANメディア・サービスは、一つ以上のソース・デバイスおよび宛先デバイスからの接続を仲介する(ブロック540、図6)。これを達成するために、WANメディア・サービスおよびソース・デバイス(複数デバイス)は、各家庭場所でルーターを通して接続を確立する。WANメディア・サービスは、宛先デバイスにこの通信チャンネルを向ける。一旦WANメディア・サービスがソース・デバイス(複数デバイス)から宛先デバイスまで接続を仲介すると、接続はソース・デバイス(複数デバイス)と宛先デバイスとの間で直接維持されることができるかまたはWANサービスを通して続く。宛先デバイスは、コンテンツおよび利用できるサービスのコンテンツを発見する(ブロック520、図6)。例えば、宛先デバイスはファイル・フォーマット(すなわち、ディジタル・メディア・プレーヤの能力を判定するために)、広域ネットワークを介して利用できるメディア項目に対するディジタル権利管理ポリシー、ソース・ノードと宛先ノードとの間の利用可能な帯域幅およびソース・デバイスと宛先デバイスに対する役割を発見することができる。
【0028】
宛先デバイスのユーザは、広域ネットワークを横断して利用できるメディア項目のリストを受信することができる。利用可能なメディア項目のリストを発見するために、複数のソース・デバイスから宛先デバイスが利用できるメディア項目が集約される。一実施態様において、WANメディア・サービスは複数のソース・デバイスからメディア項目のリストを集約する。この種のメディア集約は、「サービス集約」として本願明細書において称される。サービス集約は、図11の考察に関連して更に詳細に以下に記載される。使われることができる他の種類の集約は、「サーバ集約」と称する。サーバ集約では、ディジタル・メディア・サーバがローカル・エリア・ネットワークに対する提示のための利用可能なメディア項目のリストを集約する。例えば、宛先デバイスはローカル・エリア・ネットワークに接続されるディジタル・メディア・プレーヤを備えることができる。ディジタル・メディア・サーバもまた、ローカル・エリア・ネットワークに接続されることができる。サーバ側集約を実行するために、ディジタル・メディア・サーバは、ローカル・エリア・ネットワーク上のメディア・デバイスおよびディジタル・メディア・プレーヤ(宛先デバイス)に対する提示のための全ての利用可能なメディア項目のリストを集約する。サーバ集約は、図12の考察に関連して更に詳細に以下に記載される。第3の種類のメディア集約は、「クライアント側集約」と称する。クライアント側集約では、宛先デバイスはそれが利用できる全てのメディア項目を発見して、集約する。クライアント集約は、図10の考察に関連して更に詳細に以下に記載される。
【0029】
この技法がサービス集約を使用する場合、その時、WANメディア・サービスは許可およびおそらくネットワークの能力に基づいてコンテンツを集約する、すなわち、高帯域項目は、遅い接続でメディアを流すのに対しては現れないかもしれない(ブロック550および560、図6)。この技法が、クライアントまたはサーバ側集約のどちらかを使用するならば、宛先デバイスまたは宛先デバイスのローカル・エリア・ネットワークに接続されるサーバは、許可に基づいてコンテンツを集約する(ブロック550および570、図6)。宛先デバイスは、一つ以上のメディア項目に対するコピーまたはストリーム動作のどちらかを開始する(ブロック580、図6)。一実施態様において、ディジタル・メディア・プレーヤまたはディジタル・メディア・サーバから、ユーザは発見サービスの結果として、表示されるもう一つのメディア項目を選択する。他の実施態様では、ストリームまたはコピー動作は、上記した同期サービスのような、自動化されたプロセスによって開始されることができる。
【0030】
一実施態様において、商業コンテンツ・プロバイダからのコンテンツが、広域ネットワークに統合される。図7は、広域ネットワークにコンテンツ・プロバイダからのメディアを統合するための一実施態様を例示する。図7の例に対して、家庭A(620)が広域ネットワーク600に接続される。WANメディア・サービス610もまた、広域ネットワーク600にアクセス可能である。一つ以上のコンテンツ・プロバイダが、図7内にコンテンツ・プロバイダ650として描かれる。本願明細書において使われるように、コンテンツ・プロバイダはメディアを流通させる商業的な企業を指す。このメディアは、ディジタル・オーディオ、ディジタル・ビデオまたは写真、または、テキストを含むことができる。一般的に、コンテンツ・プロバイダはメディアの配信(例えばストリーミングまたはコピー)に対して支払を受け取る。一実施態様において、WANメディア・サービス610は一つ以上のコンテンツ・プロバイダから消費者に商業コンテンツを配信する仲介手段として役立つことができる。このシナリオの下で、WANメディア・サービス610は、いくつかの異なるコンテンツ・プロバイダから、ユーザによって選択されるコンテンツの購入を容易にすることができる。一実施態様において、コンテンツ・プロバイダはWANメディア・サービスからの支払を受け取ることができ、および、次に、1つの統合された請求書をユーザに与えることができる。
【0031】
コンテンツ・プロバイダおよびユーザは、ストリーミング動作またはコピー動作のどちらかを実行することができる。コピー動作のために、家庭Aは記憶装置(図示せず)を含む。動作中に、家庭Aで、ユーザはコンテンツ・プロバイダ650から利用可能なメディアの選択を開始する。一実施態様において、WANメディア・サービス610は「サービス集約」を実行して一つ以上のコンテンツ・プロバイダから利用可能なコンテンツのリストを提供することができる。他の実施態様では、集約は家庭で生じることができる(例えばサーバ側またはクライアント側メディア集約)。ユーザは、メディア項目の利用可能なリストからのデバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ)からメディアを選択する。選択に応答して、WANメディア・サービス610はコンテンツ・プロバイダからユーザのディジタル・メディア・プレーヤにメディア項目を転送(コピーかストリーム)するために接続を仲介する。WANメディア・サービスは、また、ユーザのためにコンテンツ・プロバイダに支払う仲介手段として働くことができる。これによって、WANメディア・システムのユーザがいくつかの異なるコンテンツ・プロバイダによって所有されるコンテンツの購入のために1つのアカウントを保持することができる。
【0032】
ディジタル・メディア・プレーヤ630は、WANメディア・サービス610との接続を確立する。次に、WANメディア・サービス610は一つ以上のコンテンツ・プロバイダとの接続を確立する。この構成に対して、ディジタル・メディア・プレーヤのようなデバイスは外部コンテンツ・プロバイダに直接接続するための知識を必要としない。大部分の家庭ネットワーク接続が下り接続だけができるようにするので、第三者サービス(例えばWANメディア・サービス)の使用は家庭とコンテンツ・プロバイダとの間の接続性を容易にし、したがって、コンテンツ・プロバイダは家庭におけるユーザ・デバイスに直接アクセスする手段を有しない。
【0033】
広域ネットワークを横断するメディアの方向統合:
上記した実施態様は、ソース・デバイスと宛先デバイスとの間の接続を仲介するためにWANメディア・サービス(第三者)を使用する。他の実施態様では、WANメディア・サービスのような、第三者サービスが使われない。図8は、静的IPアドレスを使用して広域ネットワークを横断してメディアを統合するための一実施態様を例示する。この実施態様に対して宛先デバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ)は、直接IP接続を通して家庭Bおよび家庭Cのソース・デバイスと通信する。この実施態様に対して、グループおよびこのグループ内の許可、デバイス、ユーザ、その他を指定するグループ情報がユーザ場所(例えば、家庭A、家庭Bおよび家庭C)で記憶される。図8内に例示される例に対して、家庭Aにおける、ディジタル・メディア・プレーヤ730が宛先デバイスである。ユーザは、ユーザーズ・グループを通して利用できるメディアにアクセスすることを望む。家庭Aのユーザは、家庭Bおよび家庭Cのソース・デバイスがユーザーズ・グループ内に含まれると判定する。ユーザは静的IPアドレスを使用して、広域ネットワークを介して、家庭Bおよび家庭Cとの接続を直接確立した。一旦接続が確立されると、上記したプロセスに類似したサービス(例えば、発見、集約、コード変換、ディジタル権利管理機能、メディアのコピー、メディアのストリーミング、その他)が得られることができる。図7の例に対して、ディジタル・メディア・プレーヤ730はディジタル・メディア・サーバ770から利用可能なメディア項目(1−6)およびディジタル・メディア・サーバ750からメディア項目(7−12)を得る。
【0034】
静的IPアドレス方法の使用に関して1つの問題は、家庭の場所が一般的に静的IPアドレスを有しない(すなわちIPアドレスが動的である)ことである。一般的に、ディジタル加入者線(「DSL」)またはケーブル・モデム技術を使用する高速インターネット・サービス・プロバイダのようなインターネット・サービス・プロバイダは、そのユーザにIPアドレスを動的に割り当てる。したがって、宛先デバイスはそのグループ内で異なるデバイスに対する静的IPアドレスの正確なアカウントを有する可能性がある。一実施態様において、この問題を解決するために、サービスが既知のドメイン名アドレスとソース・デバイスのネットワーク・アクセスに現在割り当てられる動的IPアドレスとの間を変換するのに用いられることができる(例えばDynamicons)。
【0035】
他の実施態様が、また、第三者サービス(例えばWANメディア・サービス)の使用を除去するために実施されることができる。図9は、広域ネットワークを横断してメディアを統合するためにマルチキャスト・パケットを使用する一実施態様を例示する。この実施態様に対して、ディジタル・メディア・プレーヤ830は宛先デバイスを構成して、そのようなものとしてディジタル・メディア・サーバ870(家庭B)およびディジタル・メディア・サーバ850(家庭C)からのメディアを統合することを望む。静的IP実施態様と同様に、メディア統合に参加する各場所はグループ情報を記憶する。ユーザがユーザーズ・グループ内のメディアを統合することを望む場合、グループを識別するネットワーク情報が抽出される。この情報によって、宛先デバイスはユーザーズ・グループ内のソース・デバイスに対する全てのネットワーク場所を識別するマルチキャスト・ネットワーク・パケットを構築する。マルチキャスト・パケットは、ローカル・エリア・ネットワーク上のノード、構成を形成するノードまたは公共パケット・ベースのネットワーク(例えばインターネット)上のノードを識別するように設定されることができる。宛先デバイス(例えばディジタル・メディア・プレーヤ830)は、広域ネットワーク800を横断してマルチキャスト・パケットを送信する。ルーター(例えばルーター880および830)は、マルチキャスト・パケット内に含まれるネットワーク情報を解釈して、その後パケットを送信するかまたは拒絶する。
【0036】
マルチキャスト・パケットの受信に応答して、ソース・デバイス(例えばディジタル・メディア・サーバ830および880)は、それらのグループ情報から、ソース・デバイスに対する許可を判定して、家庭Aにおけるデバイスによってメディアの発見ができるようにする。例えば、家庭Aはディジタル・メディア・プレーヤ830によるメディアのクライアント側集約を実施することができる。他の実施態様では、家庭Aは家庭Aのメディア・ネットワークに統合されるデバイスのためのサーバ集約を実行するディジタル・メディア・サーバを含むことができる。発見の後、ユーザは一つ以上の利用可能なメディア項目を選択することができる。選択に応答して、ディジタル・メディア・プレーヤ830は広域ネットワーク800を介してマルチキャスト・パケットを構築する。一般的に、デバイスがWANを横断して聞こえることができないように、公開インターネット上のルーターはしばしばマルチキャスト・パケットを流すことを可能にしない。
【0037】
メディア集約実施態様:
図10は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのクライアント側集約を例示する。この例に関して、3つの異なる場所(家庭A、家庭Bおよび家庭C)に位置する3つのメディア・サーバ(910、920および930)が、広域ネットワーク940に接続される。図10に示すように、各メディア・サーバはさまざまなメディア項目(例えばビデオ、オーディオ、写真、など)を記憶する。例えば、家庭Aで、メディア・サーバ910はメディア項目1、4、6、12、22および33を記憶する。この例に関して、家庭Dに位置するDMP950もまた、広域ネットワーク940に接続される。DMP950は、テレビを備えることができ、およびメディア・サーバ910、920および930上に記憶されるメディア項目はビデオを備えることができる。
発見プロセスを完了した後に、家庭Dにおいて、DMP950は広域ネットワーク940を通して利用できる他のデバイス(例えば、メディア・サーバ)に記憶される関連したメディア項目を判定する。この例に関して、家庭Dにおいて、DMP950は、メディア・デバイス955の使用(すなわち、再生、制御、その他)のために、DMP950に関連する全てのメディア項目を集約する。例えば、メディア・デバイス955がテレビである場合、メディア・デバイスは、テレビ上の再生に適しているビデオおよびディジタル写真のような、全てのメディア項目のリストを集約する。図10に示すように、DMP950は、それぞれ、家庭A、家庭Bおよび家庭Cに位置するメディア・サーバ910、920および930に記憶される全てのメディア項目を集約する。
【0038】
図11は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサービス集約を例示する。図10の例と同様に、家庭A、家庭Bおよび家庭Cの3つのメディア・サーバ(1010、1020および1030)が広域ネットワーク1040に接続される。各メディア・サーバ(1010、1020および1030)は、さまざまなメディア項目を記憶する。この例に関してメディア・デバイス1050(家庭D)もまた、広域ネットワーク1040に接続される。サービス集約のために、WANメディア・サービス1015は発見プロセスを完了した後に広域ネットワーク940を通して利用できる他のデバイス(例えばメディア・サーバ)に記憶されるメディア項目を判定する。この例に関して、WANメディア・サービス1015はメディア・デバイス1050の使用のために全てのメディア項目を集約する。WANメディア・サービス1015によって集約されるメディア項目のリストが、図11内に示される。
【0039】
図12は、本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサーバ集約を例示する。図10および図11の例と同様に、家庭A、家庭Bおよび家庭Cの3つのメディア・サーバ(910、920および930)が広域ネットワーク940に接続され、および、家庭Dに位置するディジタル・メディア・サーバ950もまた、広域ネットワーク940に接続される。図12に示すように、ディジタル・メディア・サーバ940は家庭Dのローカル・エリア・ネットワーク925に接続される。家庭Dのローカル・エリア・ネットワーク925は、一つ以上のディジタル・メディア・プレーヤ、メディア・デバイスおよび/またはディジタル・メディア・サーバを接続する。サーバ集約のために、ディジタル・メディア・サーバ950は、メディア・サーバ(910、920および930)に記憶されて、かつ広域ネットワーク940を通して利用可能なメディア項目を判定する。ディジタル・メディア・サーバによって集約されるメディア項目のリストが、図12内に示される。
【0040】
メディア項目(例えばサービス、クライアントまたはサーバ)を集約するために、WANメディア・システムは発見サービスをサポートする。一実施態様において、発見プロセスは非同期ベースのメッセージ通信を実施する。発見プロトコルは、パケット・ベースのメッセージ通信をサポートする任意のネットワーク上でまたは直列化されたネットワーク上で動作する。一実施態様において、発見プロトコルは「アナウンスする」コマンド、「発見」コマンドおよび「バイバイ」コマンドを含む。アナウンスするコマンドが、広域メディア・ネットワーク上のその存在をアナウンスするデバイスによって使われる。発見コマンドは、アナウンスのためのリクエストである(すなわち、任意のメディア・デバイスが広域ネットワークによってアクセス可能かどうか問い合わせる)。「バイバイ」コマンドは、メディア・デバイスがネットワークを出るとアナウンスするメディア・デバイスによって使われる。一実施態様において、2種類のアナウンスおよび2種類の「バイバイ」コマンド:デバイス用の1つおよびサービス用の1つがある。
【0041】
一実施態様において、リモート・プロシージャ・コール(RPC)機構がパケット・ベースのプロトコルを使用する。一般に、RPC機構によってデバイスがネットワーク上の別のデバイスを制御することができる。このサービスは、広域ネットワーク上のデバイスが適切な引数でRPCベースのパケットを構成することができるようにする方法および識別番号を含む。このプロトコルは、リクエストおよび応答を通して達成される。RPCパケットは、ヘッダを含む。一実施態様において、このヘッダは以下を含む:バージョン情報、コマンド・クラス(特定のサービスに対するマップ)、コマンド(デバイスが要求している方法またはこの方法から来る応答)、識別(リクエストの識別またはリクエストに対応する応答の識別)および長さ。ヘッダの後、RPCプロトコル・フォーマットはデータ(すなわちリクエストのための引数および応答のためのリターン値)を指定する。
【0042】
発見に加えて、WAN統合メディア・システムは一つ以上の「トランスコーディング」サービスを実行することができる。ここで使用しているように、「トランスコーディング」は以下の任意の、または、以下の全てを指すことができる:トランスケーリング(ディジタル・メディア・ファイルの解像度変更)、トランスクリプティング(ディジタル・メディア・ファイルの暗号変更)、トランスコーディング(ディジタル・メディア・ファイルのフォーマット変更)、トランスレーティング(ディジタル・メディア・ファイルのビット・レート変更)。一実施態様において、トランスコーディングはメディア・デバイスのソース場所(すなわちメディアを流す、またはディジタル・メディア・ファイルのコピーを転送する場所)で生じる。特定の状況の下で、トランスコーディングがソース場所で生じる場合、転送はより小さい帯域幅を消費することができる。例えば、ストリーミング・メディアのビット・レートが減少させられるならば、ストリーミング・メディアを送信するのに必要なネットワーク帯域幅の量もまた、減少させられる。他の実施態様では、トランスコーディング・サービスはWANメディア・サービスで、または、宛先場所で実行されることができる。トランスコーディングのためのいくつかの実施態様は、2004年9月23日出願、発明者Daniel PuttermanおよびBrad Dietrich、名称「ネットワーク化されたメディア・システム内に異なるメディア・フォーマットを統合するための方法と装置」の、米国特許出願番号第10/949,775号内に記載されており、それは、本願明細書に明示的に引用したものとする。
【0043】
WAN統合メディア・システムは、また、メディア項目およびファイル上のディジタル権利管理(「DRM」)プロテクションを実施することができる。一実施態様において、ソース場所(例えばディジタル・メディア・サーバ)は一次DRM方式を実施する。他の実施態様では、ソース場所で、ディジタル・メディア・サーバはリンク層エンコーディング方式を実施することができる。本発明の趣旨または有効範囲から逸脱することなく広域ネットワークを横断してメディアを配信する場合、WAN統合メディア・システムは任意のDRM方式を使用することができる。
【0044】
例証家庭メディア・ネットワーク:
家庭は、家庭ネットワーク経由で共に接続される一つ以上のメディア・デバイスを含む家庭ネットワークを備えることができる。図13は、広域ネットワークによって接続される2つの家庭ネットワークに対する一実施態様を例示する。図13の例に対して、家庭1210および家庭1220が複数のメディア・デバイスを備える。家庭ネットワーク経由で接続される場合、メディア・デバイスは統合メディア・システムを提供する。具体的には、家庭ネットワーク1235は家庭1210内のメディア・デバイスを接続し、および、家庭ネットワーク1265は家庭1220内のメディア・デバイスを接続する。家庭1210および1220は、広域ネットワーク1230を通して通信する。ネットワーク1235および1265は無線ネットワークを含む任意の種類のネットワークを備えることができる。例えば、ネットワーク1235および1265は、IEEE802.3、HPNA、ホームプラグ、IEEE802.11x、IEEE1394、ブルートゥースおよびUSB1.1/2.0のような、規格に従って実施されるネットワークを備えることができる。
【0045】
メディア・デバイスは、統合メディア・システムに少なくとも一つのサービスを提供する。図13の例に対して、メディア・デバイスはコンピュータ・システム(家庭1210用の1260および家庭1220用の1295)を含む。一実施態様において、コンピュータ・システム(1260および1295)はメディア管理手段として動作させることができる。メディア管理手段は、統合メディア・システムの任意選択のコンポーネントである。一般に、メディア管理手段によってユーザがパーソナル・コンピュータ「PC」環境においてメディアを編成して、ダウンロードして、編集することができる。メディア管理手段は、広域メディア空間への統合のためのメディアを記憶する(すなわち、広域メディア空間内の他のコンポーネント用にメディアを記憶する)ことができる。一実施態様において、メディア管理手段によってユーザがテレビ・ベースのユーザ・インターフェース上の実現にあまり適していないシステム機能をPC上で実行することができる。
【0046】
例証統合家庭メディア・システムは更に、ディジタル・メディア・サーバを含む(家庭1210用のディジタル・メディア・サーバ1255、および、家庭1220用のディジタル・メディア・サーバ1290)。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、メディアをシステムに記憶するかまたは提示する。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)が図13内にハード・ディスク・ドライブとして描かれるとはいえ、ディジタル・メディア・サーバは家庭メディア・ネットワークにメディア項目を提示し、それは、パーマネント記憶上に存在してもしなくてもよい。一実施態様において、ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、ディジタル・オーディオ、ディジタル・ビデオ(例えばDVD、MPEG、その他)およびディジタル画像のような、ディジタル・メディアを記憶する。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、広域メディア空間の全体にわたる配信のためのメディアを記憶する。ディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)は、テレビ1250および1280、同じくオーディオ・プレーヤ1240および1270(例えばステレオ・システム)を含む異なる種類のメディア・プレーヤに接続される。一実施態様において、メディア・サーバ(1255および1290)は統合メディア・システムの種々の機能を実行するソフトウェアを実行する。
【0047】
図13の実施態様に対して、一つ以上のDMP(1262、1242、1252、1297、1272および1282)が家庭ネットワークに統合される。一般に、DMPは標準メディア・デバイスの相互接続性を可能にする。例えば、DMPは標準レガシー・テレビ1250上でディジタル・メディア・サーバ1292に記憶されるディジタル・メディアを再生することによってディジタル・メディア・プレーヤの役割を実行することができる。一実施態様において、DMPは関連したメディア・デバイスとインターフェースされる独立型デバイスを備えることができる。他の実施態様では、DMPは関連したメディア・デバイスに直接統合されることができる。図13の例に対して、DMP(1252および1282)はテレビ(1250および1280)に統合されることができ、DMP(1242および1272)はオーディオ・システム(1240および1270)に統合されることができ、DMPおよびDMS(1262および1297)は、コンピュータ(1260および1295)上で実行するソフトウェアであることができる。
【0048】
DMPは、ディジタル・メディア・サーバ1255および1290からメディアを受信し、テレビ1250および1280またはオーディオ・システム1240および1270上の表示または再生のためにメディアを処理する。例えば、ディジタル・メディア・サーバ1255および1290はネットワーク1235および1265を介してディジタル映画を送信することができ、および、DMPはテレビ1250および1280上の表示のためにこのディジタル映画を処理することができる。一実施態様において、DMP1252および1282はテレビ1250および1280上の再生のためにNTSC、PALまたはHDフォーマット化されたビデオを「その場で」提供するようにディジタル映画を処理する。
【0049】
図13に示すように、統合されたメディア・システムはまた、任意選択で一つ以上のオーディオ・メディア・デバイスを広域メディア空間に統合する。図13の実施態様に対して、DMP(1242および1272)はディジタル・メディア・サーバ1255および1290からディジタル音楽(例えばMP3フォーマット)を受信し、および、DMPは標準のオーディオ・システム1240および1270上の再生のためにこのディジタル音楽を処理する。一実施態様において、オーディオDMP(1242および1272)はユーザ・インターフェースとして使用のための小型ディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ「LCD」ディスプレイ)およびボタンを含む。メディア・サーバ1255および1290は、オーディオDMP上の表示のための項目およびこの項目の識別子を送信する。例えば、オーディオDMP1242はオーディオ・システム1240上で再生するおよび/または再生に利用できるトラックのリストを表示することができる。ユーザは、システムを制御するボタンを使用してスクリーンに表示される項目を選択する。例えば、オーディオDMPスクリーンは広域メディア空間内に利用できるアルバムのリストを表示することができ、および、ボタンの使用を通して、ユーザは選択されたアルバムのトラックのリストを表示するようユーザ・インターフェースに命令することができる。次いで、ユーザはオーディオ・システム1240上の再生のためにスクリーン上に表示されるトラックを選択することができる。
【0050】
一実施態様において、統合メディア・システム用のユーザ・インターフェースが、テレビ1250および1280上の表示のためにディジタル・メディア・サーバ(1255および1290)を使用して実現される。この実施態様に対して、テレビ1250および1280用のリモート・コントロールを使用して、ユーザはテレビに表示される項目を選択してシステムを制御する。このユーザ・インターフェースは、DMP、同じくメディア・デバイス(例えばテレビ1250及び1280)を活用する。一実施態様において、このユーザ・インターフェースはユーザがシステムの機能にアクセスすることができるようにメディア・デバイスのディスプレイに表示される複数の対話型のスクリーンを含む。ユーザ・インターフェースのスクリーンは、ユーザによる選択のための一つ以上の項目を含む。ユーザは、リモート・コントロール装置(図示せず)を使用してユーザ・インターフェースを通してナビゲートする。リモート・コントロールの使用を通して、ユーザはユーザ・インターフェース内のスクリーンの表示を制御して、スクリーンに表示される項目を選択する。テレビ上に表示されるユーザ・インターフェースは、リモート・コントロールを用いてユーザが、広域メディア空間内に利用できるメディアに関係する種々の機能を実行することができるようにする。
【0051】
広域メディア空間は、サービスとして使われるメディアにアクセスするために複数の私的ネットワーク(例えば家庭ネットワーク)を越えて拡張されることができる。一実施態様において、メディア・システムは外部ソースからコンテンツを広域メディア空間に直接統合する。例えば、図13に示すように、コンピュータ1260はローカル・ネットワーク1235に対して外部のコンテンツにアクセスすることができる。外部コンテンツはディジタル音楽およびビデオのような、任意の種類のメディアを含むことができる。メディア・システムは、メディア・コンテンツのダウンロードができるようにするためにブロードバンド接続(すなわち高帯域通信リンク)を通して外部コンテンツ1225に接続されることができる。外部コンテンツはインターネットの使用を通してメディア・システムに配信されることができ、または、外部コンテンツは私的配信網(例えばディジタルケーブル購読)の使用を通して配信されることができる。
【0052】
メディア・システムは、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかで実現されることができる。ソフトウェア実現に対して、メディア・システムは汎用コンピュータ・システム上の実現のための複数のコンピュータ実行可能命令を含むソフトウェアである。汎用コンピュータ・システムへのローディングの前に、このメディア・システム・ソフトウェアは、磁気フロッピー・ディスク、磁気テープおよびコンパクト・ディスク読取り専用メモリ(CD−ROM)のような、計算機可読のメディア上の符号化情報として存在することができる。1つのハードウェア実現において、メディア・システムは本願明細書において記載されている機能を実行するためのプロセッサ命令を含む専用プロセッサを備えることができる。回路が、また、本願明細書において記載されている機能を実行するために開発されることができる。
【0053】
本発明が特定の例示的な実施態様に関して記載されたとはいえ、理解されるであろうことは、さまざまな変更および修正が本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく、当業者によってなされるであろうということである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】広域ネットワークを横断して統合メディア・システムを実現するための一実施態様を例示する。
【図2】広域ネットワークを横断してメディアを流すための一実施態様を例示するブロック図である。
【図3】広域ネットワークを横断してメディア項目を複製するための一実施態様を例示する。
【図4】広域ネットワークを横断してメディアを統合するための他の実施態様を例示する。
【図5】広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
【図6】広域ネットワークを横断してメディア項目を統合するための代替実施態様を例示する流れ図である。
【図7】広域ネットワークにコンテンツ・プロバイダからのメディアを統合するための一実施態様を例示する。
【図8】静的IPアドレスを使用して広域ネットワークを横断してメディアを統合するための一実施態様を例示する。
【図9】広域ネットワークを横断してメディアを統合するためにマルチキャスト・パケットを使用するための一実施態様を例示する。
【図10】本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのクライアント側集約を例示する。
【図11】本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサービス集約を例示する。
【図12】本発明の一実施態様に従う広域ネットワーク内のメディアのサーバ集約を例示する。
【図13】広域ネットワークによって接続される2つの家庭ネットワークに対する一実施態様を例示する。
【符号の説明】
【0055】
500 メディア項目を統合するための方法 600 メディア項目を統合するための方法の代替実施態様 1240 オーディオ・プレーヤ 1250 テレビ 1260 コンピュータ 1270 オーディオ・プレーヤ 1280 テレビ 1295 コンピュータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディア・システムであって、
広域ネットワークと、
前記広域ネットワークに接続されて、第1の家庭に位置するディジタル・メディア・プレーヤと、
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第2の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、ディジタル・メディア・サーバと、
前記広域ネットワークに接続されて、前記ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するための、かつ、前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第2の家庭との間に接続を確立するための、広域ネットワーク・メディア・サービスと、を備え、そして、
前記メディアが前記第2の家庭から前記第1の家庭まで前記広域ネットワークを横断して流されることを特徴とする、前記メディア・システム。
【請求項2】
前記ディジタル・メディア・プレーヤに接続されて、前記ストリーミング・メディアを再生するための、メディア・デバイスを更に備える、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項3】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがテレビを備え、および、前記メディア項目がビデオまたはディジタル写真を備えることを特徴とする、請求項2に記載のメディア・システム。
【請求項4】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがステレオを備え、および、前記メディア項目がオーディオを備えることを特徴とする、請求項2に記載のメディア・システム。
【請求項5】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスが、コンピュータを備えることを特徴とする、請求項2に記載のメディア・システム。
【請求項6】
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第3の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、第2のディジタル・メディア・サーバを更に備え、
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、更に前記ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するための、かつ前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第3の家庭との間に接続を確立するためのものであり、そして、
前記第3の家庭からの前記メディアが、前記広域ネットワークを横断して前記第1の家庭に流されることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項7】
前記第2の家庭が、少なくとも一つの追加的なディジタル・メディア・サーバを前記ディジタル・メディア・サーバに接続するためのローカル・エリア・ネットワークを備えることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項8】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、グループ情報を記憶するための記憶装置を更に備え、前記グループ情報が、お互いに異なる場所に位置し、少なくとも一つのメディア項目を提示する、少なくとも2つのディジタル・メディア・サーバを識別することを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項9】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項10】
前記ディジタル・メディア・プレーヤが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項11】
前記ディジタル・メディア・サーバが更に、前記ディジタル・メディア・プレーヤの能力に基づいて、前記メディア項目を第1のディジタル形式から第2のディジタル形式にコード変換するためにあることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項12】
メディア・システムであって、
広域ネットワークと、
前記広域ネットワークに接続されて、第1の家庭に位置するディジタル・メディア・プレーヤと、
前記ディジタル・メディア・プレーヤに接続されて、ディジタル・メディア・ファイルを記憶するための記憶装置と、
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第2の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、ディジタル・メディア・サーバと、
前記広域ネットワークに接続されて、前記ディジタル・メディア・プレーヤから少なくとも一つのディジタル・メディア・ファイルに対するリクエストを受信するための、かつ、前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第2の家庭との間に接続を確立するための、広域ネットワーク・メディア・サービスと、を備え、そして、
前記ディジタル・メディア・ファイルが、前記記憶装置における記憶のために前記第2の家庭から前記広域ネットワークを横断して前記第1の家庭まで転送されることを特徴とする、前記メディア・システム。
【請求項13】
前記ディジタル・メディア・プレーヤに接続されて、前記ディジタル・メディア・ファイルを再生するためのメディア・デバイスを更に備える、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項14】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがテレビを備え、および、前記ディジタル・メディア・ファイルがディジタル・ビデオ・ファイルまたはディジタル写真ファイルを備えることを特徴とする、請求項13に記載のメディア・システム。
【請求項15】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがステレオを備え、および、前記ディジタル・メディア・ファイルがディジタル・オーディオ・ファイルを備えることを特徴とする、請求項13に記載のメディア・システム。
【請求項16】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスが、コンピュータを備えることを特徴とする、請求項13に記載のメディア・システム。
【請求項17】
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第3の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、第2のディジタル・メディア・サーバを更に備え、
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、更に前記ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するための、かつ前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第3の家庭との間に接続を確立するためのものであり、そして、
前記ディジタル・メディア・ファイルが、前記記憶装置における記憶のために前記第3の家庭から前記広域ネットワークを横断して前記第1の家庭まで転送されることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項18】
前記第2の家庭が、少なくとも一つの追加的なディジタル・メディア・サーバを前記ディジタル・メディア・サーバに接続するためのローカル・エリア・ネットワークを備えることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項19】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、グループ情報を記憶するための記憶装置を更に備え、前記グループ情報が、お互いに異なる場所に位置し、少なくとも一つのメディア項目を提示する、少なくとも2つのディジタル・メディア・サーバを識別することを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項20】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項21】
前記ディジタル・メディア・プレーヤが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項22】
前記ディジタル・メディア・サーバが更に、前記ディジタル・メディア・プレーヤの能力に基づいて、前記ディジタル・メディア・ファイルを第1のディジタル形式から第2のディジタル形式にコード変換するためにあることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項1】
メディア・システムであって、
広域ネットワークと、
前記広域ネットワークに接続されて、第1の家庭に位置するディジタル・メディア・プレーヤと、
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第2の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、ディジタル・メディア・サーバと、
前記広域ネットワークに接続されて、前記ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するための、かつ、前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第2の家庭との間に接続を確立するための、広域ネットワーク・メディア・サービスと、を備え、そして、
前記メディアが前記第2の家庭から前記第1の家庭まで前記広域ネットワークを横断して流されることを特徴とする、前記メディア・システム。
【請求項2】
前記ディジタル・メディア・プレーヤに接続されて、前記ストリーミング・メディアを再生するための、メディア・デバイスを更に備える、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項3】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがテレビを備え、および、前記メディア項目がビデオまたはディジタル写真を備えることを特徴とする、請求項2に記載のメディア・システム。
【請求項4】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがステレオを備え、および、前記メディア項目がオーディオを備えることを特徴とする、請求項2に記載のメディア・システム。
【請求項5】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスが、コンピュータを備えることを特徴とする、請求項2に記載のメディア・システム。
【請求項6】
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第3の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、第2のディジタル・メディア・サーバを更に備え、
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、更に前記ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するための、かつ前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第3の家庭との間に接続を確立するためのものであり、そして、
前記第3の家庭からの前記メディアが、前記広域ネットワークを横断して前記第1の家庭に流されることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項7】
前記第2の家庭が、少なくとも一つの追加的なディジタル・メディア・サーバを前記ディジタル・メディア・サーバに接続するためのローカル・エリア・ネットワークを備えることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項8】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、グループ情報を記憶するための記憶装置を更に備え、前記グループ情報が、お互いに異なる場所に位置し、少なくとも一つのメディア項目を提示する、少なくとも2つのディジタル・メディア・サーバを識別することを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項9】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項10】
前記ディジタル・メディア・プレーヤが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項11】
前記ディジタル・メディア・サーバが更に、前記ディジタル・メディア・プレーヤの能力に基づいて、前記メディア項目を第1のディジタル形式から第2のディジタル形式にコード変換するためにあることを特徴とする、請求項1に記載のメディア・システム。
【請求項12】
メディア・システムであって、
広域ネットワークと、
前記広域ネットワークに接続されて、第1の家庭に位置するディジタル・メディア・プレーヤと、
前記ディジタル・メディア・プレーヤに接続されて、ディジタル・メディア・ファイルを記憶するための記憶装置と、
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第2の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、ディジタル・メディア・サーバと、
前記広域ネットワークに接続されて、前記ディジタル・メディア・プレーヤから少なくとも一つのディジタル・メディア・ファイルに対するリクエストを受信するための、かつ、前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第2の家庭との間に接続を確立するための、広域ネットワーク・メディア・サービスと、を備え、そして、
前記ディジタル・メディア・ファイルが、前記記憶装置における記憶のために前記第2の家庭から前記広域ネットワークを横断して前記第1の家庭まで転送されることを特徴とする、前記メディア・システム。
【請求項13】
前記ディジタル・メディア・プレーヤに接続されて、前記ディジタル・メディア・ファイルを再生するためのメディア・デバイスを更に備える、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項14】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがテレビを備え、および、前記ディジタル・メディア・ファイルがディジタル・ビデオ・ファイルまたはディジタル写真ファイルを備えることを特徴とする、請求項13に記載のメディア・システム。
【請求項15】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスがステレオを備え、および、前記ディジタル・メディア・ファイルがディジタル・オーディオ・ファイルを備えることを特徴とする、請求項13に記載のメディア・システム。
【請求項16】
前記ディジタル・メディア・プレーヤおよび前記メディア・デバイスが、コンピュータを備えることを特徴とする、請求項13に記載のメディア・システム。
【請求項17】
前記広域ネットワークに接続されて、かつ第3の家庭に位置し、前記広域ネットワークに少なくとも一つのメディア項目を供給するための、第2のディジタル・メディア・サーバを更に備え、
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、更に前記ディジタル・メディア・プレーヤからメディアに対するリクエストを受信するための、かつ前記広域ネットワークを介して前記第1の家庭と前記第3の家庭との間に接続を確立するためのものであり、そして、
前記ディジタル・メディア・ファイルが、前記記憶装置における記憶のために前記第3の家庭から前記広域ネットワークを横断して前記第1の家庭まで転送されることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項18】
前記第2の家庭が、少なくとも一つの追加的なディジタル・メディア・サーバを前記ディジタル・メディア・サーバに接続するためのローカル・エリア・ネットワークを備えることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項19】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが、グループ情報を記憶するための記憶装置を更に備え、前記グループ情報が、お互いに異なる場所に位置し、少なくとも一つのメディア項目を提示する、少なくとも2つのディジタル・メディア・サーバを識別することを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項20】
前記広域ネットワーク・メディア・サービスが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項21】
前記ディジタル・メディア・プレーヤが更に、前記第2の家庭で前記ディジタル・メディア・サーバから利用可能なメディア項目の集約されたリストを生成するためにあり、かつ、前記第1の家庭で前記ディジタル・メディア・プレーヤに前記メディア項目のリストを提示するためにあることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【請求項22】
前記ディジタル・メディア・サーバが更に、前記ディジタル・メディア・プレーヤの能力に基づいて、前記ディジタル・メディア・ファイルを第1のディジタル形式から第2のディジタル形式にコード変換するためにあることを特徴とする、請求項12に記載のメディア・システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2009−521771(P2009−521771A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548716(P2008−548716)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/049398
【国際公開番号】WO2007/076155
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(307041045)マクロヴィジョン コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/049398
【国際公開番号】WO2007/076155
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(307041045)マクロヴィジョン コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
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