説明

床暖房施工方法、床材固定剤

【課題】床材の固定力確保と修理時等における剥離性を両立可能な床暖房施工方法、床材固定剤を提供する。
【解決手段】敷設時においては、不図示の根太上に置かれた下地合板10の上面に床暖房パネル3を敷設する。次いで、床暖房パネル3の小根太6上にシリコーン固定剤9を貼付していく。貼付後に、床暖房パネル3の上面に床材2を敷設する。最後に床暖房パネル5上に床材2を固定して、施工は完了する。修理等のために床材2を剥がすと、固定剤9は床材2側に粘着し、床暖房パネル3側には固定剤9が付着しない。従って、新たな床材を用意することにより上述の施工方法により、床暖房パネル3の再利用が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は床暖房施工方法及びこれに用いる床材固定剤に係り、特に、床材の固定力に優れ、かつ、剥離性を有する床暖房施工方法及び床材固定剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、床暖房工法として敷設した温水パネル、温水マット等の下地材の上面に接着剤を塗布し、その上面に敷設される床材(フローリング)を固定する工法が広く用いられている。しかし、この工法では、修理、リフォームやメンテナンス等のために床材を剥がす際に、接着剤の作用により床暖房パネルも破損してしまうため、パネルの再利用ができず、資源有効利用の見地から、また、施工面、コスト面で問題があった。
この問題を解消するために、「可撓性を有する基材に接着剤を担持させた床材保持具」を用いる工法が提案されている(例えば特開平7−217167号公報)。同公報には床材保持具の具体的な例示はないが両面テープのようなものと考えられ(図4参照)、基材100に粘着剤102を担持させた床材保持具100を下地材104と床材103間に介在させて、下地材104と床材103とを接着するものと思われる。この工法の長所として、接着剤塗布と比較して施工性の向上が図れ、また、床材を剥がす際に粘着剤102が床材にも下地にも残らないため、リサイクルに適している点が挙げられている。
【特許文献1】特開平7−217167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、同公報には粘着剤の具体的組成が示されていない。また、この工法により施工性は向上すると思われるものの、従来工法と大幅に異なるため施工者にとって新たな技能の習得が必要となるという問題がある。さらに、粘着による固定力を担保するために、(a)床材裏面、下地表面ともに平滑であること、又は(b)床材、下地材表面の微細な凹凸に対応するためには、基材がある程度厚く柔らかいこと、のいずれかが求められる。
しかしながら、(a)を満足するためには、床材や下地側に何らかの前処理が必要となり、そのための施工手間及びコストアップが避けられない。一方、基材を厚くすると、床暖房パネルの上面に床材を設置する際に床暖房パネルと床材との接触が悪くなり、伝熱性能が低下するという問題もある。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、施工時における床材の固定力確保と修理時等における剥離性とを両立可能な床暖房施工方法、床材固定剤を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は以下の内容をその要旨とする。すなわち、本発明に係る床暖房施工方法は、床暖房放熱体上面に床材を固定させる床暖房施工方法であって、剥離時に床暖房放熱体に実質的に付着することのないシリコーン固定剤を、床暖房放熱体と床材間に貼付することを特徴とする。
【0005】
この場合、シリコーン固定剤として、
(A)分子鎖末端が水酸基または加水分解性基で封鎖され、23℃における粘度が0.01〜1000Pa・sであるポリオルガノシロキサン100重量部に対して、
(B)一般式(1):
a Si(OR4 − a …(1)
(式中、R およびR は同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の
炭化水素基、aは平均値として0≦a≦3の数である。)で示されるシランまたはその部分加水分解縮合物0.1〜10重量部、
(C)硬化用触媒0.001〜10重量部;および
(D)無機質充填剤1〜200重量部
を用いることを特徴とするシリコーン固定剤である。
【0006】
本発明における(A)成分であるポリオルガノシロキサンは、分子鎖両末端が水酸基または加水分解性基で封鎖されており、代表的には、下記一般式(2)で表される実質的に直鎖状のポリオルガノシロキサンである。
【化1】

式(2)中、複数のR は互いに同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基である。R
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル基;シクロヘキシル基のようなシクロアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基のようなアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基のようなアラルキル基、さらにこれらの炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子等の他の原子または基で置換された、例えばクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のようなハロゲン化アルキル基;3−シアノプロピル基のようなシアノアルキル基等の置換炭化水素基が例示される。これらのうち、合成が容易で、(A)成分が分子量の割に低い粘度を有し、硬化前の組成物に良好な押出し性を与えることと、硬化後の組成物に良好な物理的性質を与えることから、全有機基の85%以上がメチル基であることが好ましく、実質的にすべての有機基がメチル基であることがより好ましい。
【0007】
また、(A)成分であるポリオルガノシロキサンは、23℃における粘度が0.01〜1000Pa・sであり、したがって、式(3)中のnは、(A)成分の23℃における粘度が前記範囲になる数(整数)である。(A)成分の23℃における粘度が0.01Pa・s未満では、硬化後のゴム状弾性体の物理的性質が低下し、床材の固定力確保と剥離性とを両立することが困難となり、逆に1000Pa・sを超えると、吐出性等の作業性および流動特性が低下する。(A)成分の特に好ましい粘度は、硬化前および硬化後の組成物に要求される性質を調和させることから、0.1〜100Pa・sの範囲である。
このようなポリオルガノシロキサンは、例えば、オクタメチルシロキサンのような環状ジオルガノシロキサン低量体を、水の存在下に酸性触媒またはアルカリ性触媒によって開環重合または開環共重合させることにより得ることができる。
【0008】
本発明における(B)成分は、上記(A)成分の架橋剤として作用する成分であり、 一般式(1):
a Si(OR4 − a …(1)
で示されるシランまたはその部分加水分解縮合物である。
式(1)中、R およびR は互いに同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル基;シクロヘキシル基のようなシクロアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基のようなアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基のようなアラルキル基、さらにこれらの炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子等の他の原子または基で置換された、例えばクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のようなハロゲン化アルキル基;3−シアノプロピル基のようなシアノアルキル基等の置換炭化水素基が例示される。また、aは平均値として0≦a≦3の数であり、好ましくは0≦a≦2の数である。
(B)成分のシランまたはその部分加水分解縮合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
【0009】
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部であり、0.1重量部未満では、架橋が十分に行われず、硬度の低い硬化物しか得られないばかりでなく、架橋剤を配合した組成物の保存安定性が不良となる。逆に、10重量部を超えると、硬化の際の収縮率が大きくなり、硬化後の弾性等の物性が低下する。すなわち、床材の固定力確保と剥離性とを両立することが困難となる。さらに、硬化性の観点から、(B)成分の配合量は、(A)成分であるポリオルガノシロキサンの水酸基または加水分解性基1モルに対し、(B)成分中のOR
基が1〜20モルとなる範囲が好ましく、3〜15モルとなる範囲がより好ましい。
本発明における(C)成分である硬化触媒は、(A)成分の水酸基または加水分解性基と(B)成分の加水分解性基、すなわち、OR
基との縮合反応を促進する触媒である。このような(C)成分としては、鉄オクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、スズナフテート、スズカプリレート、スズオレートのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのような有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、1、3−プロポキシチタンビス(エチルアセチルアセテート)のようなアルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、トリエトキシアルミニウムのような有機アルミニウム;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート、トリブトキシジルコニウムステアレートのような有機ジルコニウム化合物等が例示される。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。微量の存在で大きな触媒能を持つことから、なかでも、有機スズ化合物、アルコキシチタン類が好ましく、特に有機スズ化合物が好ましい。
【0010】
この(C)成分の硬化触媒の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。0.001重量部未満では、硬化触媒として十分に作用せず、硬化に長い時間がかかるばかりでなく、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部における硬化が不十分となり、床材の固定力確保と剥離性とを両立することが困難となる。逆に10重量部を超えると、その配合量に見合う効果がなく、無意味であるばかりか非経済的である。
【0011】
本発明における(D)成分の無機質充填剤は、組成物の硬化物に良好な固定力確保と剥離性とを付与するものである。このようなものとしては、煙霧質シリカ、沈殿シリカ、溶融シリカ、粉砕石英、けいそう土などのシリカ系粉末や、それらをポリオルガノシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルシラザンなどのケイ素化合物で表面処理したもの;また炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、カーボンブラックなどの粉末が例示される。
【0012】
(D)成分の配合量は、硬化によって得られるシリコーンゴムに良好な機械的特性を与えることから、(A)成分100重量部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部である。5重量部未満では、機械的特性が十分に付与されず、床材の固定力確保と剥離性とを両立することが困難となる。逆に200重量部を超えると、硬化後の機械的特性や吐出性等の作業性および流動特性が低下する。
本発明のシリコーン固定剤には、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、顔料、チクソトロピー性付与剤、押出作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線吸収剤、防かび剤、耐熱性向上剤、接着向上剤等の各種添加剤を、必要に応じて配合することができる。
【0013】
本発明のシリコーン固定剤は、上記(A)〜(D)成分および必要に応じて配合される各種成分を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は、密閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分に曝すことによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬化性組成物として使用することができる。また、本発明の組成物を、例えば架橋剤と硬化触媒を分けた組成物として調製し、適宜2〜3個の別々の容器に分けて保存し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型室温硬化性組成物として使用することもできる。
本発明により得られるシリコーン固定剤は、湿気の存在しない密封条件下では安定であり、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化してゴム状弾性体を生じる。
【0014】
本発明は、また、床暖房放熱体が小根太を備えた床暖房パネルであって、かつ、シリコーン固定剤を小根太上面に貼付することを特徴とする
本発明において、床材としてはフローリング材、タイル、コルクボード等を用いることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、修理時等における床材剥離の際に床暖房パネルを破損することなく、また、実質的に床暖房パネル側には固定剤が付着しないため、パネルを再度利用することができる。
【0016】
また、従来の接着剤を用いる工法と同様に施工できるため、施工者に対する特別な教育、熟練が不要であるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る床暖房施工方法の実施形態について、図1乃至3を参照してさらに詳細に説明する。重複を避けるため、各図において同一構成には同一符号を用いて示している。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0018】
図1は、本発明に係る床材固定剤を用いた床暖房施工方法の一実施形態を示す図である。同図を参照して、床暖房装置1は、下地合板10の上面に敷設された床暖房パネル3及び床暖房パネル3上に固定される床材2により構成される。床暖房パネル3は、両側の小根太6間に置かれたマット基材7と、マット基材7上面に刻まれている配管溝8と、配管溝8に埋め込まれる暖房用温水通水のための放熱パイプ5と、マット基材7上面に貼付されるアルミ箔製均熱シート11により構成されている。なお、同図では2つの小根太に置かれた1つのマット基材のみを示しているが、実際には左右側に同一の組み合わせが展開されている(図2参照)。
【0019】
次に、床暖房装置1の施工は以下のように行われる。まず、不図示の根太上に置かれた下地合板10の上面に床暖房パネル3を敷設する。次いで、床暖房パネル3の小根太6上にシリコーン固定剤9を貼付していく。貼付後に、床暖房パネル3の上面に床材2を敷設する。最後に床暖房パネル5上に床材2を固定して、施工は完了する。
図2は、床暖房装置1の一部分を上面から見た図である。同図で明らかなように、小根太6、小小根太6a上に線状にシリコーン固定剤9が貼付されている。この上に床材2(点線で表示)が敷設されるため、シリコーン固定剤9の作用により、床材2は床暖房パネル3上に固定されることになる。なお、同図では、床材2を一部のみ床暖房パネル3上に被覆した状態を示している。
【0020】
シリコーン固定剤9の貼付箇所は、従来の接着剤工法における接着剤塗布箇所と同一とすることができる。従って、作業者は従来と同一の作業を行えばよいことになる。
次に、図3を参照して修理等のために床材2を剥がす場合の態様について説明する。床材2を剥がすと固定剤9は床材2側に粘着し、床暖房パネル3側には固定剤9が付着しない。従って、新たな床材を用意することにより上述の施工方法により、床暖房パネル3の再利用が可能となる。
【実施例】
【0021】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。なお、実施例中、「部」とあるのはいずれも「重量部」を表し、粘度等の物性値は全て23℃、相対湿度50%での値を示す。
【0022】
(実施例1)
分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(粘度:3Pa・s、水酸基量0.05mmol/g)100部に、シリカ系粉末100部、ジ−n−ブチルスズジラウレート0.1部、式:Si(OC2
H5 )4 で示されるシランの部分加水分解縮合物(a)4部を添加し、湿気遮断下で均一に混合し、ポリオルガノシロキサン組成物を得、床材の固定剤として使用した。
【0023】
(実施例2)
分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(粘度:3Pa・s、水酸基量0.05mmol/g)100部に、シリカ系粉末100部、ジ−n−ブチルスズジラウレート0.1部、式:C6H5Si(OC2
H5 )4 で示されるシラン(b)4部を添加し、湿気遮断下で均一に混合し、ポリオルガノシロキサン組成物を得、床材の固定剤として使用した。
【0024】
(比較例1)
実施例で得られたポリオルガノシロキサン組成物の代わりに、ポリウレタン系の接着剤を床材の固定剤として使用した。
上記各実施例および比較例で調製し密封して保存した固定剤について、下記に示す方法で特性を評価した。結果を表1に示す。
(試験方法)
組成物を図1の6の小根太上に塗布した後、床材を載せて貼り合わせた。23℃、50%RHの雰囲気下、2ヶ月間放置した後に床材を剥がし、床材に対する固定力およびその剥離性を調べた。
【表1】

(結果)
本発明によるシリコーン固定剤を用いたものにあっては、固定力、剥離力とも良好な結果を得た。これに対して、従来品では固定力は良好であったが剥離力が劣った。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、熱源を問わず放熱体を用いる床暖房システムに広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る床材固定剤を用いた床暖房施工方法の一実施形態を示す図である。
【図2】床暖房装置1の上面から見た図である。
【図3】床材2を剥した状態を示す図である。
【図4】従来の床暖房施工方法の一例(可撓性を有する基材に接着剤を担持させた床材保持具利用)を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1・・・・・床暖房装置
2・・・・・床材
3・・・・・床暖房パネル
5・・・・・放熱パイプ
6・・・・・小根太
7・・・・・マット基材
8・・・・・配管溝
9・・・・・シリコーン固定剤
10・・・・下地合板
11・・・・均熱シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床暖房放熱体上面に床材を固定させる床暖房施工方法であって、剥離時に床暖房放熱体に実質的に付着することのないシリコーン固定剤を、床暖房放熱体と床材間に貼付することを特徴とする床暖房施工方法。
【請求項2】
前記シリコーン固定剤として、
(A)分子鎖末端が水酸基または加水分解性基で封鎖され、23℃における粘度が0.01〜1000Pa・sであるポリオルガノシロキサン100重量部に対して、
(B)一般式(1):
a Si(OR4 − a …(1)
(式中、R およびR は同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の
炭化水素基、aは平均値として0≦a≦3の数である。)で示されるシランまたはその部分加水分解縮合物0.1〜10重量部、
(C)硬化用触媒0.001〜10重量部;および
(D)無機質充填剤1〜200重量部
を用いることを特徴とする請求項1に記載の床暖房施工方法。
【請求項3】
前記床暖房放熱体が小根太を備えた床暖房パネルであって、かつ、前記シリコーン固定剤を小根太上面に貼付することを特徴とする請求項1又は2に記載の床暖房施工方法。
【請求項4】
前記床材が、フローリング材、タイル、コルクボードのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3に記載の床暖房施工方法。
【請求項5】
(A)分子鎖末端が水酸基または加水分解性基で封鎖され、23℃における粘度が0.01〜1000Pa・sであるポリオルガノシロキサン100重量部に対して、
(B)一般式(1):
a Si(OR4 − a …(1)
(式中、R およびR は同一であっても異なっていてもよい置換または非置換の1価の
炭化水素基、aは平均値として0≦a≦3の数である。)で示されるシランまたはその部分加水分解縮合物0.1〜10重量部、
(C)硬化用触媒0.001〜10重量部;および
(D)無機質充填剤1〜200重量部
を含むことを特徴とする床暖房施工用シリコーン固定剤。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−205069(P2007−205069A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26469(P2006−26469)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【出願人】(000221111)モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 (257)
【Fターム(参考)】