底曳漁船
【課題】底曳漁における選別作業を、少ない人員で、楽な姿勢で行うことが出来るようにする。
【解決手段】 舷側近傍の甲板の下に形成した収納部に、船の前後方向に延びる第一のベルトコンベア装置11を配するとともに、第一のベルトコンベア装置の船尾側端末の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させた第二のベルトコンベア装置12と、第二のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置した第三のベルトコンベア装置13と、第三のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央に設けた船倉3の開口上に位置できる第四のベルトコンベア装置14とを備え、この第四のベルトコンベア装置は、船首方向または船尾方向への移送方向を正逆反転して切り替え可能とする(請求項1)。
【解決手段】 舷側近傍の甲板の下に形成した収納部に、船の前後方向に延びる第一のベルトコンベア装置11を配するとともに、第一のベルトコンベア装置の船尾側端末の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させた第二のベルトコンベア装置12と、第二のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置した第三のベルトコンベア装置13と、第三のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央に設けた船倉3の開口上に位置できる第四のベルトコンベア装置14とを備え、この第四のベルトコンベア装置は、船首方向または船尾方向への移送方向を正逆反転して切り替え可能とする(請求項1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、底曳網漁等の底曳漁(ホタテ桁引漁を含む;以下同じ)を行うための漁船に係り、特に、網上げ後に船上で行う選別作業を効率化させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
海底魚貝を収穫する漁法として、いわゆる底曳漁がある。底曳漁は、網入れ、トローリング、網上げ(水揚げ)、選別という順に作業を行うが、最終段における選別作業は、例えば稚貝を選別して海に戻す等、限られた水産資源を適正に護る目的があり、また稚貝や雑物(石、空貝など)を除去する目的もある。
【0003】
通常、この選別作業は、比較的規模の小さな小型漁船でも4〜5名で行う。網上げ(水揚げ)される魚貝等は、漁船の甲板上に積み上げられる。このなかから選別品(商品となる魚貝;漁獲品)を選んで、甲板の下の船倉に入れるとともに、雑物(石、空貝など)を選別し、成熟していない魚貝(稚貝など)を海に戻す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】なし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
問題は、このような選別作業は、航行中の揺れている船上で腰をかがめて行うため、身体への負担が大きいという点にある。航行中の揺れは、いわゆる縦揺れと横揺れが、大きく、深く、あるいは小さく、複雑に組み合わさっているため、立ったまま腰をかがめて作業を行うのは熟練者でなければ困難である。
【0006】
作業負担を軽減するためには選別作業を行う人数を増やすのが好ましいが、近時の漁業経営の環境は非常に厳しく、増員は難しいのが実情である。一方、漁業従業者の高齢化等に伴い、腰痛など、選別作業に起因すると思われる身体不調をもつ漁業従業者は少なくない。腰痛のような体調不良は、作業負担が軽減すれば時間をかけて自然に回復するが、従来のような選別作業を繰り返して行なわざるを得ない作業環境であれば、身体を健全な状態に回復させることも厳しい。
【0007】
そこで、本発明の目的は、底曳漁における選別作業を、少ない人員で、楽な姿勢で行うことが出来るようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成して、課題を解決するため、本発明に係る底曳漁船は、舷側近傍の甲板の下に形成した収納部に、船の前後方向に延びる第一のベルトコンベア装置を配するとともに、この第一のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させた第二のベルトコンベア装置と、この第二のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置した第三のベルトコンベア装置と、この第三のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央に設けた船倉の開口上に位置できる第四のベルトコンベア装置とを備え、この第四のベルトコンベア装置は、船首方向または船尾方向への移送方向を正逆反転して切り替え可能とする(請求項1)。
【0009】
第二のベルトコンベア装置と、第三のベルトコンベア装置と、第四のベルトコンベア装置は、支持脚部を備え、この支持脚部の下端に車輪を設けて、各ベルトコンベア装置を移動可能する場合がある(請求項2)。
【0010】
請求項1に係る底曳漁船は、船の舷側近傍に甲板下に収納した第一のベルトコンベア装置を備え、後段の第二〜第四のベルトコンベア装置を介して、舷側に水揚げした魚貝(漁獲物)を、船倉に送り込む。舷側にある第一のベルトコンベア装置に水揚げした魚貝を載せれば、魚貝はそのまま最終段の第四のベルトコンベア装置から船倉に入る。
【0011】
第一のベルトコンベア装置は、舷側近傍の甲板の下に格納してあるが、第二のベルトコンベア装置、第三のベルトコンベア装置によって漁獲物の移送位置を高めてゆき、選別作業が容易な高さのところで選別作業を行う。選別作業は、ベルトコンベア装置を流れる水揚げ(漁獲物)のなかから稚貝や雑物を選り分けて海中に戻すだけでよい。腰をかがめる必要もないし、漁獲品(商品となる魚貝;選別品)を船倉に投入する作業も不要である。稚貝や雑物がない場合は、立ったまま見ていれば、漁獲品は自動的に船倉に送り込まれていく。
【0012】
請求項2は、小型漁船における甲板の有効利用を図るもので、第二〜第四のベルトコンベア装置の支持脚部の下に車輪を設け、移動可能とするものである。こうすれば、出港時や帰港時など、選別作業をしていないときには第二〜第四のベルトコンベ装置を適宜箇所にまとめ置くことが出来、面積の小さな甲板を有効に利用することが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る底曳漁船によれば、水揚げした魚貝を、複数段のベルトコンベア装置を介して自動的に船倉に送り込むことが可能となる。選別作業を行う者は、ベルトコンベア装置を移動してゆく漁獲物のなかから、船倉に送り込むべきではない稚貝や雑物(石、空貝など)を目視により選り分けて海に戻すだけでよい。ベルトコンベア装置を流れる漁獲物から雑物だけを選別すればよいので、ベルトコンベア装置の高さ位置を適宜調整すれば、腰をかがめずに楽な姿勢で作業を行うことが可能となる。従来のように、選別品(商品となる魚貝)を選り分けて船倉に投入する手間がないので、少ない作業人員でも効率的な作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態に係る底曳漁船を例示する平面図である。
【図2】実施形態に係るコンベア装置の構成例を示す斜視図である。
【図3】実施形態に係るコンベア装置の高さ位置を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1〜図3は、本発明に係る底曳漁船の一実施形態を示すものである。
【0016】
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る底曳漁船の概略を説明する。この図1は、底曳漁船を例示する平面図であり、例えば、船首側にクレーン装置1とウィンチ装置2とを備え、その後ろ(船尾側)に捕獲した魚貝を納める船倉3をもち、左右の舷側からみて略中央となる位置(左右舷側略中央)にある船倉3を囲む場所に複数のベルトコンベア装置(11〜14)を備えている。4は、操舵室(機関室)、5は、船尾側のウィンチ装置である。船尾側のウィンチ装置は、例えば、底曳網やホタテ漁を行う際に使用する八尺(海底の魚貝を収穫する熊手状の器具)を昇降動させる。
【0017】
船倉3は、通常は蓋板F(図2参照)によって略方形の開口が閉塞されている。この蓋板は、複数に分割されているので、必要に応じて適当箇所を取り外し、開放した開口から漁獲物(各種魚貝)を船倉3の内部へ投入して収納する。
【0018】
この船倉3を囲む位置に配するベルトコンベア装置(11〜14)は、以下の四種類である。なお、選別作業時における作業員の立ち位置を黒丸Kによって例示した。
【0019】
第一のベルトコンベア装置(11)は、舷側の近傍の甲板下に形成した収納部7(図3参照)に配するものである(以下、舷側コンベア11という)。収納部7および舷側コンベア11は、船の前後方向に(舷側と略平行に)設ける。舷側コンベア11のベルトの移送方向は、船首側から船尾側に向かう。これを矢印R1として示す。
【0020】
第二のベルトコンベア装置(12)は、舷側コンベア11の船尾側端末の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させたものである(以下、乗継コンベア12という)。移送方向は、舷側側から左右舷側略中央に向かう。これを矢印R2として示す。
【0021】
第三のベルトコンベア装置(13)は、乗継コンベア12の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置したものである(以下、選別コンベア13という)。移送方向は、船尾側から船首側に向かう。これを矢印R3として示す。
【0022】
第四のベルトコンベア装置(14)は、選別コンベア13の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央の船倉3の開口の上部に位置させるものである(以下、船倉コンベア14という)。移送方向は、船首側から船尾側、または船尾側から船首側に向かうよう切替操作可能にしておく。これを矢印R4として示す。この船倉コンベア14は、船倉3に対して漁獲物を均等に投入できるよう、少なくとも前後(好ましくは前後左右)に動くよう、支持脚部(図示せず)の下に車輪(例えば首振り回転可能なキャスター)を設けておくことが望ましい。前後方向への動きを矢印R5として例示した。船倉3は、蓋板F(図2)によって開口を閉じることが出来るので、船倉コンベア14の車輪を蓋板Fの上で移動させつつ、適宜箇所の蓋板Fを開いて船倉3に漁獲物を投入させる。
【0023】
舷側コンベア11は、舷側に近い甲板の格納部に左右二つ配する。この舷側コンベア11の船尾側端末の下方に移送始点をもつ乗継コンベア12も、舷側からみて左右二つ設ける。
【0024】
選別コンベア13は、舷側からの略中央位置に一つ設ければよい。乗継コンベア12の移送終点は、舷側の略中央になるので、選別コンベア13をわざわざ二つに分離しなくても一つの移送ベルトによって後段へ漁獲物を搬送することが出来るからである。選別コンベア13を一つにした場合は、その移送端末の下に移送開始点をもつ船倉コンベア14も、一つのベルトコンベア装置として構わない。
【0025】
図2、図3は、舷側コンベア11、乗継コンベア12、選別コンベア13、船倉コンベア14の、上下位置関係を簡単に例示するものである。図面を簡単にするため、片側の舷側に近い部分だけを例示する。
【0026】
舷側コンベア11は、舷側に近い部分の甲板の下に収納し、収納部7(図3参照)の上には複数の蓋板8を配設して、非作業時には蓋板8によって収納部7の開口を閉じておく。この舷側コンベア11は、舷側に沿って配する。舷側と舷側コンベア11の配設箇所の間には、漁獲物を積み上げるための作業スペースPを設けておく。選別作業を行うときには、この作業スペースPに作業員(K)を配備して、漁獲物を舷側コンベア11に積み降ろす。舷側コンベア11は甲板の一般面より下にあるので、漁獲物を収納部7の開口に対して例えば掻き落とせばよい。
【0027】
舷側コンベア11は、船首側から船尾側に向かって略水平に配置して構わないが、より好ましくは、船尾側(移送終端側)に近い部分は若干の傾斜角度をもって移送終端に向かって上昇させておく。次段の乗継コンベア12の移送始点位置を浅くして(収納部7の深さを浅くして)、舷側コンベア11の収納部7の成形および乗継コンベア12の配設等を容易にするためである。
【0028】
乗継コンベア12は、甲板下の収納部7から左右舷側略中央に向かって、比較的短い距離で移送終端部の高さを稼ぐ必要がある。船体の幅が例えば6mの場合、舷側から左右舷側略中央までの距離は単純に3mである。しかし舷側側には作業スペースPを設ける必要があるため、乗継コンベア12の長さは概ね2m以下となる。底曳漁船に最も多いタイプの小型漁船では、乗継コンベア12の長さは例えば1.3〜1.5m程度とすることが好ましい。
【0029】
このため、乗継コンベア12の勾配は例えば30度〜45度といった急角度となることが多い。漁獲物を確実に搬送するため、乗継コンベア12は、桟付ベルトを使用することが望ましい。桟付ベルトは、ベルト表面に垂直方向の突起物(桟N;図3参照)を適当間隔で配置したものであり、勾配がきつくても桟Nが漁獲物を支えながら移送終端へ確実に搬送することが出来る。なお、その他のコンベア装置(舷側コンベア11、選別コンベア13、船倉コンベア14)は略水平に配置出来るので、ベルト表面に突起物のない平ベルト、Vベルト、あるいはベルト表面に多少の凹凸を設けたラフトップベルトを使用できる。ラフトップベルトでも、多少の勾配(最大22度程度)をもたせることは出来る。乗継コンベア12の勾配を緩くできる場合は、ラフトップベルトを使用しても構わない。
【0030】
選別コンベア13は、乗継コンベア12の移送終端で落とされた漁獲品を後段の船倉コンベア14に中継するものであり、選別作業を行う作業員(K)が、この選別コンベア13の前に立って作業を行うため、ベルトの横幅は前段のコンベア装置(舷側コンベア11、乗継コンベア12)に較べて若干大きくしておくことが望ましい。手作業で選別するときには、山積みになっている漁獲品を略均等に均したうえで目視し、海に戻すものと商品となる漁獲品とを区別することが望ましいからである。左右二つの乗継コンベア12から送り込まれる漁獲品を、山積みされたままの状態で目視し選別するのは困難を伴う場合が少なくない。
【0031】
船倉コンベア14は、選別コンベア13の移送終端で落とされた漁獲品を船倉3に送り込むものであるが、船倉3の開口は比較的大きいので、固定した位置から漁獲品を投入することは好ましくない。そこで、船倉コンベア14は、選別コンベア13の移送終端の下方を自由に前後動できるよう、支持脚部の下に車輪を設けておくとともに、搬送ベルトの移送方向も前後方向に対して切替可能としておく。切替スイッチ(図示せず)によって、搬送ベルトを駆動するモータの回転方向を正逆反転できるようにしておけば良い。
【0032】
船倉コンベア14の横幅(ベルト幅)は、舷側コンベア11や乗継コンベア12と略同一であって構わない。選別コンベア13のベルト幅を広げている場合でも、選別コンベア13の移送終端近傍に、搬送品の幅を狭める収縮ゲート(例えば平面略V字状の関門)を設けておけば、船倉コンベア14のベルト幅を選別コンベア13のベルト幅に一致させる必要はなくなるからである。
【0033】
従って、かかる底曳漁船によれば、作業スペースPに積み上げた漁獲物を、舷側コンベア11、乗継コンベア12、選別コンベア13、船倉コンベア14の順で搬送し、船倉コンベア14から船倉3に自動的に投入させることが出来るので、適宜箇所、例えば選別コンベア13の前に作業員(K)が立って、稚貝や雑物を除去する選別作業を行うことが出来る。この場合、選別コンベア13のベルト面の高さを作業がしやすい高さ(甲板から例えば80〜100cm)に設定しておけば、腰をかがめることなく楽な姿勢(直立姿勢)で選別作業ができる。また、商品となる漁獲品は、作業員が船倉3に運搬投入しなくてもコンベア装置(11〜14)によって自動搬送できるから、作業員の数も削減できる。
【0034】
本発明に係る底曳漁船は、前記実施形態のものに限定されない。例えば、移動可能な船倉コンベア14に限らず、乗継コンベア12、選別コンベア13にも支持脚部にキャスター(例えば首振り回転するもの)を設けて移動可能にしてもよい。キャスターによってこれらを移動可能とすれば、コンベア装置(12〜14)を適当な収納箇所にまとめ置くことが可能となり、選別作業をしていないときには甲板を広く使用することが可能となるからである。
【0035】
また、前記説明では船倉コンベア14を前後方向に移動可能とするため車輪を設ける旨説明したが、船倉コンベア14に設ける車輪は、首振り回転するキャスターに限らず、船倉3の開口上に掛け渡した案内レール上を動かすための車輪(首振り回転しないもの)としてもよい。案内レールを利用して船倉コンベア14を前後方向に移動可能としておけば、選別作業中における、船倉3の開口を閉じる蓋板Fの取り外しや取り付けの手間を省くことが出来るからである。案内レールは固定式でも良いし、取り外しが可能な簡易着脱式のものでもよい。
【0036】
なお、ベルトコンベア装置(11〜14)に対する電源供給は、例えば、漁船に搭載されている発動機を利用した発電機、あるいは発電機から給電を受けるバッテリ装置を介して行うことが出来る。
【符号の説明】
【0037】
1 クレーン装置
2、5 ウィンチ装置
3 船倉
4 操舵室(機関室)
7 (舷側コンベア11の)収納部
8 (収納部7の)蓋板
11 舷側コンベア(第一のベルトコンベア装置)
12 乗継コンベア(第二のベルトコンベア装置)
13 選別コンベア(第三のベルトコンベア装置)
14 船倉コンベア(第四のベルトコンベア装置)
F (船倉3の)蓋板
K (作業員を示す)黒丸
N 桟
R1〜R5 (移送方向を示す)矢印
P 作業スペース
【技術分野】
【0001】
本発明は、底曳網漁等の底曳漁(ホタテ桁引漁を含む;以下同じ)を行うための漁船に係り、特に、網上げ後に船上で行う選別作業を効率化させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
海底魚貝を収穫する漁法として、いわゆる底曳漁がある。底曳漁は、網入れ、トローリング、網上げ(水揚げ)、選別という順に作業を行うが、最終段における選別作業は、例えば稚貝を選別して海に戻す等、限られた水産資源を適正に護る目的があり、また稚貝や雑物(石、空貝など)を除去する目的もある。
【0003】
通常、この選別作業は、比較的規模の小さな小型漁船でも4〜5名で行う。網上げ(水揚げ)される魚貝等は、漁船の甲板上に積み上げられる。このなかから選別品(商品となる魚貝;漁獲品)を選んで、甲板の下の船倉に入れるとともに、雑物(石、空貝など)を選別し、成熟していない魚貝(稚貝など)を海に戻す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】なし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
問題は、このような選別作業は、航行中の揺れている船上で腰をかがめて行うため、身体への負担が大きいという点にある。航行中の揺れは、いわゆる縦揺れと横揺れが、大きく、深く、あるいは小さく、複雑に組み合わさっているため、立ったまま腰をかがめて作業を行うのは熟練者でなければ困難である。
【0006】
作業負担を軽減するためには選別作業を行う人数を増やすのが好ましいが、近時の漁業経営の環境は非常に厳しく、増員は難しいのが実情である。一方、漁業従業者の高齢化等に伴い、腰痛など、選別作業に起因すると思われる身体不調をもつ漁業従業者は少なくない。腰痛のような体調不良は、作業負担が軽減すれば時間をかけて自然に回復するが、従来のような選別作業を繰り返して行なわざるを得ない作業環境であれば、身体を健全な状態に回復させることも厳しい。
【0007】
そこで、本発明の目的は、底曳漁における選別作業を、少ない人員で、楽な姿勢で行うことが出来るようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成して、課題を解決するため、本発明に係る底曳漁船は、舷側近傍の甲板の下に形成した収納部に、船の前後方向に延びる第一のベルトコンベア装置を配するとともに、この第一のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させた第二のベルトコンベア装置と、この第二のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置した第三のベルトコンベア装置と、この第三のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央に設けた船倉の開口上に位置できる第四のベルトコンベア装置とを備え、この第四のベルトコンベア装置は、船首方向または船尾方向への移送方向を正逆反転して切り替え可能とする(請求項1)。
【0009】
第二のベルトコンベア装置と、第三のベルトコンベア装置と、第四のベルトコンベア装置は、支持脚部を備え、この支持脚部の下端に車輪を設けて、各ベルトコンベア装置を移動可能する場合がある(請求項2)。
【0010】
請求項1に係る底曳漁船は、船の舷側近傍に甲板下に収納した第一のベルトコンベア装置を備え、後段の第二〜第四のベルトコンベア装置を介して、舷側に水揚げした魚貝(漁獲物)を、船倉に送り込む。舷側にある第一のベルトコンベア装置に水揚げした魚貝を載せれば、魚貝はそのまま最終段の第四のベルトコンベア装置から船倉に入る。
【0011】
第一のベルトコンベア装置は、舷側近傍の甲板の下に格納してあるが、第二のベルトコンベア装置、第三のベルトコンベア装置によって漁獲物の移送位置を高めてゆき、選別作業が容易な高さのところで選別作業を行う。選別作業は、ベルトコンベア装置を流れる水揚げ(漁獲物)のなかから稚貝や雑物を選り分けて海中に戻すだけでよい。腰をかがめる必要もないし、漁獲品(商品となる魚貝;選別品)を船倉に投入する作業も不要である。稚貝や雑物がない場合は、立ったまま見ていれば、漁獲品は自動的に船倉に送り込まれていく。
【0012】
請求項2は、小型漁船における甲板の有効利用を図るもので、第二〜第四のベルトコンベア装置の支持脚部の下に車輪を設け、移動可能とするものである。こうすれば、出港時や帰港時など、選別作業をしていないときには第二〜第四のベルトコンベ装置を適宜箇所にまとめ置くことが出来、面積の小さな甲板を有効に利用することが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る底曳漁船によれば、水揚げした魚貝を、複数段のベルトコンベア装置を介して自動的に船倉に送り込むことが可能となる。選別作業を行う者は、ベルトコンベア装置を移動してゆく漁獲物のなかから、船倉に送り込むべきではない稚貝や雑物(石、空貝など)を目視により選り分けて海に戻すだけでよい。ベルトコンベア装置を流れる漁獲物から雑物だけを選別すればよいので、ベルトコンベア装置の高さ位置を適宜調整すれば、腰をかがめずに楽な姿勢で作業を行うことが可能となる。従来のように、選別品(商品となる魚貝)を選り分けて船倉に投入する手間がないので、少ない作業人員でも効率的な作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態に係る底曳漁船を例示する平面図である。
【図2】実施形態に係るコンベア装置の構成例を示す斜視図である。
【図3】実施形態に係るコンベア装置の高さ位置を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1〜図3は、本発明に係る底曳漁船の一実施形態を示すものである。
【0016】
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る底曳漁船の概略を説明する。この図1は、底曳漁船を例示する平面図であり、例えば、船首側にクレーン装置1とウィンチ装置2とを備え、その後ろ(船尾側)に捕獲した魚貝を納める船倉3をもち、左右の舷側からみて略中央となる位置(左右舷側略中央)にある船倉3を囲む場所に複数のベルトコンベア装置(11〜14)を備えている。4は、操舵室(機関室)、5は、船尾側のウィンチ装置である。船尾側のウィンチ装置は、例えば、底曳網やホタテ漁を行う際に使用する八尺(海底の魚貝を収穫する熊手状の器具)を昇降動させる。
【0017】
船倉3は、通常は蓋板F(図2参照)によって略方形の開口が閉塞されている。この蓋板は、複数に分割されているので、必要に応じて適当箇所を取り外し、開放した開口から漁獲物(各種魚貝)を船倉3の内部へ投入して収納する。
【0018】
この船倉3を囲む位置に配するベルトコンベア装置(11〜14)は、以下の四種類である。なお、選別作業時における作業員の立ち位置を黒丸Kによって例示した。
【0019】
第一のベルトコンベア装置(11)は、舷側の近傍の甲板下に形成した収納部7(図3参照)に配するものである(以下、舷側コンベア11という)。収納部7および舷側コンベア11は、船の前後方向に(舷側と略平行に)設ける。舷側コンベア11のベルトの移送方向は、船首側から船尾側に向かう。これを矢印R1として示す。
【0020】
第二のベルトコンベア装置(12)は、舷側コンベア11の船尾側端末の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させたものである(以下、乗継コンベア12という)。移送方向は、舷側側から左右舷側略中央に向かう。これを矢印R2として示す。
【0021】
第三のベルトコンベア装置(13)は、乗継コンベア12の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置したものである(以下、選別コンベア13という)。移送方向は、船尾側から船首側に向かう。これを矢印R3として示す。
【0022】
第四のベルトコンベア装置(14)は、選別コンベア13の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央の船倉3の開口の上部に位置させるものである(以下、船倉コンベア14という)。移送方向は、船首側から船尾側、または船尾側から船首側に向かうよう切替操作可能にしておく。これを矢印R4として示す。この船倉コンベア14は、船倉3に対して漁獲物を均等に投入できるよう、少なくとも前後(好ましくは前後左右)に動くよう、支持脚部(図示せず)の下に車輪(例えば首振り回転可能なキャスター)を設けておくことが望ましい。前後方向への動きを矢印R5として例示した。船倉3は、蓋板F(図2)によって開口を閉じることが出来るので、船倉コンベア14の車輪を蓋板Fの上で移動させつつ、適宜箇所の蓋板Fを開いて船倉3に漁獲物を投入させる。
【0023】
舷側コンベア11は、舷側に近い甲板の格納部に左右二つ配する。この舷側コンベア11の船尾側端末の下方に移送始点をもつ乗継コンベア12も、舷側からみて左右二つ設ける。
【0024】
選別コンベア13は、舷側からの略中央位置に一つ設ければよい。乗継コンベア12の移送終点は、舷側の略中央になるので、選別コンベア13をわざわざ二つに分離しなくても一つの移送ベルトによって後段へ漁獲物を搬送することが出来るからである。選別コンベア13を一つにした場合は、その移送端末の下に移送開始点をもつ船倉コンベア14も、一つのベルトコンベア装置として構わない。
【0025】
図2、図3は、舷側コンベア11、乗継コンベア12、選別コンベア13、船倉コンベア14の、上下位置関係を簡単に例示するものである。図面を簡単にするため、片側の舷側に近い部分だけを例示する。
【0026】
舷側コンベア11は、舷側に近い部分の甲板の下に収納し、収納部7(図3参照)の上には複数の蓋板8を配設して、非作業時には蓋板8によって収納部7の開口を閉じておく。この舷側コンベア11は、舷側に沿って配する。舷側と舷側コンベア11の配設箇所の間には、漁獲物を積み上げるための作業スペースPを設けておく。選別作業を行うときには、この作業スペースPに作業員(K)を配備して、漁獲物を舷側コンベア11に積み降ろす。舷側コンベア11は甲板の一般面より下にあるので、漁獲物を収納部7の開口に対して例えば掻き落とせばよい。
【0027】
舷側コンベア11は、船首側から船尾側に向かって略水平に配置して構わないが、より好ましくは、船尾側(移送終端側)に近い部分は若干の傾斜角度をもって移送終端に向かって上昇させておく。次段の乗継コンベア12の移送始点位置を浅くして(収納部7の深さを浅くして)、舷側コンベア11の収納部7の成形および乗継コンベア12の配設等を容易にするためである。
【0028】
乗継コンベア12は、甲板下の収納部7から左右舷側略中央に向かって、比較的短い距離で移送終端部の高さを稼ぐ必要がある。船体の幅が例えば6mの場合、舷側から左右舷側略中央までの距離は単純に3mである。しかし舷側側には作業スペースPを設ける必要があるため、乗継コンベア12の長さは概ね2m以下となる。底曳漁船に最も多いタイプの小型漁船では、乗継コンベア12の長さは例えば1.3〜1.5m程度とすることが好ましい。
【0029】
このため、乗継コンベア12の勾配は例えば30度〜45度といった急角度となることが多い。漁獲物を確実に搬送するため、乗継コンベア12は、桟付ベルトを使用することが望ましい。桟付ベルトは、ベルト表面に垂直方向の突起物(桟N;図3参照)を適当間隔で配置したものであり、勾配がきつくても桟Nが漁獲物を支えながら移送終端へ確実に搬送することが出来る。なお、その他のコンベア装置(舷側コンベア11、選別コンベア13、船倉コンベア14)は略水平に配置出来るので、ベルト表面に突起物のない平ベルト、Vベルト、あるいはベルト表面に多少の凹凸を設けたラフトップベルトを使用できる。ラフトップベルトでも、多少の勾配(最大22度程度)をもたせることは出来る。乗継コンベア12の勾配を緩くできる場合は、ラフトップベルトを使用しても構わない。
【0030】
選別コンベア13は、乗継コンベア12の移送終端で落とされた漁獲品を後段の船倉コンベア14に中継するものであり、選別作業を行う作業員(K)が、この選別コンベア13の前に立って作業を行うため、ベルトの横幅は前段のコンベア装置(舷側コンベア11、乗継コンベア12)に較べて若干大きくしておくことが望ましい。手作業で選別するときには、山積みになっている漁獲品を略均等に均したうえで目視し、海に戻すものと商品となる漁獲品とを区別することが望ましいからである。左右二つの乗継コンベア12から送り込まれる漁獲品を、山積みされたままの状態で目視し選別するのは困難を伴う場合が少なくない。
【0031】
船倉コンベア14は、選別コンベア13の移送終端で落とされた漁獲品を船倉3に送り込むものであるが、船倉3の開口は比較的大きいので、固定した位置から漁獲品を投入することは好ましくない。そこで、船倉コンベア14は、選別コンベア13の移送終端の下方を自由に前後動できるよう、支持脚部の下に車輪を設けておくとともに、搬送ベルトの移送方向も前後方向に対して切替可能としておく。切替スイッチ(図示せず)によって、搬送ベルトを駆動するモータの回転方向を正逆反転できるようにしておけば良い。
【0032】
船倉コンベア14の横幅(ベルト幅)は、舷側コンベア11や乗継コンベア12と略同一であって構わない。選別コンベア13のベルト幅を広げている場合でも、選別コンベア13の移送終端近傍に、搬送品の幅を狭める収縮ゲート(例えば平面略V字状の関門)を設けておけば、船倉コンベア14のベルト幅を選別コンベア13のベルト幅に一致させる必要はなくなるからである。
【0033】
従って、かかる底曳漁船によれば、作業スペースPに積み上げた漁獲物を、舷側コンベア11、乗継コンベア12、選別コンベア13、船倉コンベア14の順で搬送し、船倉コンベア14から船倉3に自動的に投入させることが出来るので、適宜箇所、例えば選別コンベア13の前に作業員(K)が立って、稚貝や雑物を除去する選別作業を行うことが出来る。この場合、選別コンベア13のベルト面の高さを作業がしやすい高さ(甲板から例えば80〜100cm)に設定しておけば、腰をかがめることなく楽な姿勢(直立姿勢)で選別作業ができる。また、商品となる漁獲品は、作業員が船倉3に運搬投入しなくてもコンベア装置(11〜14)によって自動搬送できるから、作業員の数も削減できる。
【0034】
本発明に係る底曳漁船は、前記実施形態のものに限定されない。例えば、移動可能な船倉コンベア14に限らず、乗継コンベア12、選別コンベア13にも支持脚部にキャスター(例えば首振り回転するもの)を設けて移動可能にしてもよい。キャスターによってこれらを移動可能とすれば、コンベア装置(12〜14)を適当な収納箇所にまとめ置くことが可能となり、選別作業をしていないときには甲板を広く使用することが可能となるからである。
【0035】
また、前記説明では船倉コンベア14を前後方向に移動可能とするため車輪を設ける旨説明したが、船倉コンベア14に設ける車輪は、首振り回転するキャスターに限らず、船倉3の開口上に掛け渡した案内レール上を動かすための車輪(首振り回転しないもの)としてもよい。案内レールを利用して船倉コンベア14を前後方向に移動可能としておけば、選別作業中における、船倉3の開口を閉じる蓋板Fの取り外しや取り付けの手間を省くことが出来るからである。案内レールは固定式でも良いし、取り外しが可能な簡易着脱式のものでもよい。
【0036】
なお、ベルトコンベア装置(11〜14)に対する電源供給は、例えば、漁船に搭載されている発動機を利用した発電機、あるいは発電機から給電を受けるバッテリ装置を介して行うことが出来る。
【符号の説明】
【0037】
1 クレーン装置
2、5 ウィンチ装置
3 船倉
4 操舵室(機関室)
7 (舷側コンベア11の)収納部
8 (収納部7の)蓋板
11 舷側コンベア(第一のベルトコンベア装置)
12 乗継コンベア(第二のベルトコンベア装置)
13 選別コンベア(第三のベルトコンベア装置)
14 船倉コンベア(第四のベルトコンベア装置)
F (船倉3の)蓋板
K (作業員を示す)黒丸
N 桟
R1〜R5 (移送方向を示す)矢印
P 作業スペース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
舷側近傍の甲板の下に形成した収納部に、船の前後方向に延びる第一のベルトコンベア装置を配するとともに、
この第一のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させた第二のベルトコンベア装置と、
この第二のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置した第三のベルトコンベア装置と、
この第三のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央に設けた船倉の開口上に位置できる第四のベルトコンベア装置とを備え、
この第四のベルトコンベア装置は、船首方向または船尾方向への移送方向を正逆反転して切り替え可能とすることを特徴とする底曳漁船。
【請求項2】
第二のベルトコンベア装置と、第三のベルトコンベア装置と、第四のベルトコンベア装置は、支持脚部を備え、この支持脚部の下端に車輪を設けて移動可能としたことを特徴とする請求項1記載の底曳漁船。
【請求項1】
舷側近傍の甲板の下に形成した収納部に、船の前後方向に延びる第一のベルトコンベア装置を配するとともに、
この第一のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、左右舷側略中央の移送終端に向かって上昇配置させた第二のベルトコンベア装置と、
この第二のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、船首方向に向かって略水平に配置した第三のベルトコンベア装置と、
この第三のベルトコンベア装置の移送終端の下方に移送始点をもち、移送終端が左右舷側略中央に設けた船倉の開口上に位置できる第四のベルトコンベア装置とを備え、
この第四のベルトコンベア装置は、船首方向または船尾方向への移送方向を正逆反転して切り替え可能とすることを特徴とする底曳漁船。
【請求項2】
第二のベルトコンベア装置と、第三のベルトコンベア装置と、第四のベルトコンベア装置は、支持脚部を備え、この支持脚部の下端に車輪を設けて移動可能としたことを特徴とする請求項1記載の底曳漁船。
【図1】
【図2】
【図3】
【図2】
【図3】
【公開番号】特開2010−269913(P2010−269913A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−124327(P2009−124327)
【出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(310010575)地方独立行政法人北海道立総合研究機構 (51)
【出願人】(507122216)株式会社プラウシップ (2)
【出願人】(598084079)株式会社エスピー工研 (1)
【出願人】(000204620)大嘉産業株式会社 (3)
【上記3名の代理人】
【識別番号】100099014
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 滿茂
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(310010575)地方独立行政法人北海道立総合研究機構 (51)
【出願人】(507122216)株式会社プラウシップ (2)
【出願人】(598084079)株式会社エスピー工研 (1)
【出願人】(000204620)大嘉産業株式会社 (3)
【上記3名の代理人】
【識別番号】100099014
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 滿茂
【Fターム(参考)】
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