説明

座標検出装置

【課題】高分解能かつ低消費電力で座標特定に掛かる時間を抑制可能な座標検出装置を提供すること。
【解決手段】第1電極(X1〜X3)、第2電極(Y1〜Y4)、容量検出回路(12)、第1電極用スイッチ、第2電極用スイッチ、を備え、第2電極用スイッチにより複数の第2電極の全てを電源に接続すると共に第1電極用スイッチにより複数の第1電極の中から選択的に容量検出回路に接続することで、第1方向における検出対象物の位置である第1座標を検出し、第1電極用スイッチにより複数の第1電極の全てを電源に接続すると共に第2電極用スイッチにより複数の第2電極の中から選択的に容量検出回路に接続することで、第2方向における検出対象物の位置である第2座標を検出し、第1座標又は第2座標が複数検出された場合、検出された第1座標と第2座標との組に対応する第1電極と第2電極との容量を測定することで、検出対象物の位置を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量の変化から検出対象物の近接位置を二次元的に検出する座標検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
検出対象物の近接位置を二次元的に検出する座標検出装置として、マトリクス状に配置された検出電極の交点に形成される静電容量の容量変化を検出する方式のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方式の座標検出装置は、第1軸方向に配列された第1電極と、これと交差する第2軸方向に配列されると共に第1電極と絶縁された第2電極とを有し、第1電極と第2電極との組によって決まる交点の容量変化を検出することによって検出対象物の近接位置を特定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−289715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この座標検出装置は、検出対象物の近接位置を特定するのに第1電極と第2電極との組によって決まる全ての交点の容量変化を検出する。このため、検出感度や分解能を高めることが容易であり、検出対象物が複数の座標において近接した場合であっても複数の近接点の情報を正確に得ることが可能である。
【0005】
しかしながら、上述した座標検出装置は、第1電極と第2電極との全ての組合せに対して容量変化を検出するため、例えば、第1電極がm本、第2電極がn本の座標検出装置では、一度の座標特定においてm×n回の容量測定を行う必要がある。このため、座標検出装置の分解能を高めるために電極数を増加させると、座標の特定に要する時間が長くなる問題がある。一方、複数の検出回路を用いて複数の交点の容量を並列的に測定することで座標の特定に掛かる時間を短縮可能だが、この場合、回路規模が大きくなり座標検出装置の製造コストが増大してしまう。また、検出回路の規模が大きくなると、その分、座標検出装置の消費電力が増大してしまう。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、高分解能かつ低消費電力で、座標特定に要する時間を抑制可能な座標検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の座標検出装置は、検出対象物の近接による容量の変化から前記検出対象物の位置を二次元的に検出する座標検出装置であって、第1方向に配列された複数の第1電極と、第2方向に配列され前記複数の第1電極のそれぞれと交差する複数の第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極と選択的に接続される容量検出回路と、前記第1電極を前記容量検出回路又は所定電圧を供給する電源に接続可能に構成された第1電極用スイッチと、前記第2電極を前記容量検出回路又は前記電源に接続可能に構成された第2電極用スイッチと、を備え、前記第2電極用スイッチにより前記複数の第2電極の全てを前記電源に接続すると共に前記第1電極用スイッチにより前記複数の第1電極の中から選択的に前記容量検出回路に接続することで、前記第1方向における前記検出対象物の位置である第1座標を検出し、前記第1電極用スイッチにより前記複数の第1電極の全てを前記電源に接続すると共に前記第2電極用スイッチにより前記複数の第2電極の中から選択的に前記容量検出回路に接続することで、前記第2方向における前記検出対象物の位置である第2座標を検出し、前記第1座標又は前記第2座標が複数検出された場合、検出された前記第1座標と前記第2座標との組に対応する第1電極と第2電極との容量を測定することで、前記検出対象物の位置を特定することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第2電極の全てを電源に接続すると共に第1電極の中から選択的に容量検出回路に接続することで第1座標を検出し、第1電極の全てを電源に接続すると共に第2電極の中から選択的に容量検出回路に接続することで第2座標を検出し、第1座標又は第2座標が複数検出された場合、その組み合わせにおいて容量が異なる第1電極と第2電極との組を特定するため、第1電極と第2電極との全ての組み合わせの容量を検出せずにすむ。これにより、容量検出回路の数が少なく抑えても座標特定に掛かる時間を抑制可能である。つまり、高分解能な座標検出装置において、低消費電力で、座標特定に掛かる時間を短く抑えることができる。
【0009】
本発明の座標検出装置において、前記第1電極用スイッチは前記第1電極をグランドに接続可能に構成され、前記第2電極用スイッチは前記第2電極をグランドに接続可能に構成され、前記第1座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第1電極以外の第1電極をグランドに接続し、前記第2座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第2電極以外の第2電極をグランドに接続しても良い。
【0010】
この構成によれば、容量検出回路に接続されない電極をグランドに接続することで不要な輻射を抑制し電磁波ノイズを小さくできるため、座標検出装置の検出精度を高めることができる。
【0011】
本発明の座標検出装置において、前記第1電極用スイッチは前記第1電極を他の電気的要素から絶縁可能に構成され、前記第2電極用スイッチは前記第2電極を他の電気的要素から絶縁可能に構成され、前記第1座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第1電極以外の第1電極を他の電気的要素から絶縁し、前記第2座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第2電極以外の第2電極を他の電気的要素から絶縁しても良い。
【0012】
この構成によれば、容量検出回路に接続されない電極をフローティングとすることで、容量検出回路に接続される電極の接地容量を低減できる。このため、座標検出装置の検出精度を高めることができる。また、駆動電流が小さくて済むため、さらに消費電力を抑制できる。
【0013】
本発明の座標検出装置において、前記第1座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第1電極以外の第1電極を電源に接続し、前記第2座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第2電極以外の第2電極を電源に接続しても良い。
【0014】
この構成によれば、容量検出回路に接続されない電極を電源に接続することで、容量検出回路に接続される電極と電源に接続される電極との容量値が増し、電界の刺激を大きくできる。このため、座標検出装置の感度を高めることができるとともに、外来ノイズ耐性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、高分解能かつ低消費電力で、座標特定に掛かる時間を抑制可能な座標検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施の形態に係る座標検出装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係るセンサの構成例を示す模式図である。
【図3】本実施の形態に係るセンサ及びチョッピングフィルタを簡略化して示す模式図である。
【図4】本実施の形態に係るチョッピングフィルタの動作を示すタイミング図である。
【図5】本実施の形態に係るチョッピングフィルタにより低周波数のノイズが高周波数に変換される様子を示す模式図である。
【図6】本実施の形態に係る座標検出装置の検出動作の一態様(第1態様)を示す模式図である。
【図7】本実施の形態に係る座標検出装置の検出動作の一態様(第1態様)を示すタイミング図である。
【図8】第1電極と第2電極との交点に検出対象物が近接した様子を示す模式図である。
【図9】二つの交点に検出対象物が近接した様子を示す模式図である。
【図10】容量値の再測定ステップを示す模式図である。
【図11】再測定ステップにおいて測定対象以外の電極に与えられる電圧を示す模式図である。
【図12】本実施の形態に係る座標検出装置の検出動作の別の一態様(第2態様)を示す模式図である。
【図13】本実施の形態に係る座標検出装置の検出動作の別の一態様(第2態様)を示すタイミング図である。
【図14】本実施の形態に係る座標検出装置の検出動作の別の一態様(第3態様)を示す模式図である。
【図15】本実施の形態に係る座標検出装置の検出動作の別の一態様(第3態様)を示すタイミング図である。
【図16】本実施の形態に係る座標検出装置の具体的な構成例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態に係る座標検出装置の構成について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係る座標検出装置の構成例を示すブロック図である。図1に示される座標検出装置1は、複数の電極で構成されたセンサ11と、その後段の検出回路12とで構成されている。検出回路12は、低周波数の外来ノイズを高周波数に変換すると共にノイズ振幅を縮小するように機能するチョッピングフィルタ121と、チョッピングフィルタ121から転送される電荷を複数回取り込み、アナログ電圧に変換するチャージアンプ122と、アナログ電圧を多ビットのディジタル信号に変換するADC123とを備えている。
【0019】
センサ11は、互いに交差する2種類の電極を備え、その交点に近接する検出対象物(例えば、操作者の指)と電極の一方とによる容量が電極間容量Cfに対して並列に付加されることで、見かけの電極間容量が変化するように構成されている。検出対象物の近接による容量変化は、後段の検出回路12において検出される。
【0020】
チョッピングフィルタ121は、センサ11から被検出容量を電荷量に変換して取り込む。チャージアンプ122はオペアンプなどで構成され、得られた電荷量を複数回分取り込み、必要な電圧レベルに増幅するための積分を行うとともに外来ノイズを抑制するための平均化を行う。ADC123は増幅、平均化されたアナログ電圧をディジタル信号に変換する。
【0021】
図2は、図1に示されるセンサ11の構成例を示す模式図である。図2に示されるように、センサ11は所定方向に配列された複数の第1電極X1〜X3と、第1電極X1〜X3と異なる方向に配列され、第1電極X1〜X3のそれぞれと交差する複数の第2電極Y1〜Y4とを備える。なお、ここでは3本の第1電極と4本の第2電極とを備える例について示すが、センサ11が備える電極の数はこれに限られない。
【0022】
第1電極X1〜X3と第2電極Y1〜Y4とは互いに絶縁されており、その交点近傍には電極間容量Cf_11〜Cf_34が形成されている。第1電極X1〜X3とグランドとの間には容量Cb_x1〜Cb_x3が形成されており、第2電極Y1〜Y4とグランドとの間には容量Cb_y1〜Cb_y4が形成されている。第1電極X1〜X3の一端には、後段の検出回路12との接続を制御するスイッチSW3_x1〜SW3_x3、SW4_x1〜SW4_x3、電圧Vddとの接続を制御するスイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、グランドとの接続を制御するスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3が設けられている。スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えることで、第1電極X1〜X3にパルス電圧DRVが与えられるようになっている。また、第2電極Y1〜Y4の一端には、検出回路との接続を制御するスイッチSW3_y1〜SW3_y4、SW4_y1〜SW4_y4、電圧Vddとの接続を制御するスイッチDRV_V_y1〜DRV_V_y4、グランドとの接続を制御するスイッチDRV_G_y1〜DRV_G_y4が設けられている。スイッチDRV_V_y1〜DRV_V_y4、及びスイッチDRV_G_y1〜DRV_G_y4のオンとオフとを交互に切り替えることで、第2電極Y1〜Y4にパルス電圧DRVが与えられるようになっている。
【0023】
図3は、座標検出装置1のセンサ11及びチョッピングフィルタ121を簡略化して示す模式図である。図3に示されるように、センサ11の第1電極Sxn、第2電極Syn間には容量Cfが形成される。一方の電極(図3では第1電極Sxn)にパルス電圧DRVが印加され、他方の電極(図3では第2電極Syn)は、スイッチSW1及びスイッチSW3、又はスイッチSW2及びスイッチSW4を介して電圧Vcomに接続される。電圧Vcomの電圧値は、電圧Vddとグランド(GND)との間の値になっている。第1電極Sxnと第2電極Synとに与えられる電圧の関係は、動作に応じて入れ替わることがある。
【0024】
スイッチSW3には容量Cmnの一方の端子が接続され、容量Cmnのもう一方の端子に電圧Vddが接続される。また、スイッチSW4には容量Cmpの一方の端子が接続され、容量Cmpのもう一方の端子にグランドが接続される。この場合、容量Cmn、Cmpの一端がVdd、又はグランドに接続されるが、任意の固定電位に接続してもよい。このように構成された座標検出装置1において、指などの検出対象物が一方の電極(図3では第2電極Syn)に近接すると、当該電極と検出対象物とによる容量が電極間容量Cfに対して並列に付加され、見かけの電極間容量は低下する。この容量の低下を検出することで、検出対象物の二次元的な座標を特定できる。
【0025】
図4は、図3に示されるチョッピングフィルタ121の動作を示すタイミング図である。図3に示されるチョッピングフィルタ121において、スイッチSW2及びスイッチSW4をオンすると、チョッピングフィルタ121の第1出力si_pが電圧Vcomとなる。スイッチSW2をオフした後、パルス電圧DRVをハイレベルにするとチョッピングフィルタ121の第1出力si_pがセンサ容量に応じた電圧に上昇して安定化する。その後、スイッチSW4をオフして、スイッチSW1及びスイッチSW3をオンすると、チョッピングフィルタ121の第2出力si_nが電圧Vcomとなる。スイッチSW1をオフした後、パルス電圧DRVをローレベルにすると、チョッピングフィルタ121の第2出力si_nがセンサ容量に応じた電圧に下降して安定化する。第1出力si_pの電圧と第2出力si_nの電圧との差を、後段のチャージアンプ122で検出する。なお、第1出力si_p及び第2出力si_nの出力波形は、容量Cf、Cb、Cmp、Cmnなどの大きさに応じて異なる。
【0026】
図5は、センサ11からのノイズがチョッピングフィルタ121によって高周波に変換される様子を示す模式図である。図5に示されるような低周波数のノイズがチョッピングフィルタ121に入力されると仮定する。チョッピングフィルタ121によってノイズの振幅が抑制され高周波に変換される。パルス電圧DRVの極性に応じてチョッピングフィルタ121から出力される変換後のノイズの極性が決定されるように構成されているため、チョッピングフィルタ121の出力を後段のチャージアンプ122において平均化することでノイズの影響を大幅に低減できる。
【0027】
以下、上述した座標検出装置1の検出動作について、図6〜図15を参照して説明する。
【0028】
図6は、座標検出装置1の検出動作の一態様を示す模式図である。図7は、当該検出動作を示すタイミング図である。図6A及び図7Aに示されるように、まず、第2電極Y1と第1電極X1〜X3との容量を測定する。スイッチSW3_y1、SW4_y1(図2参照)をオンして第2電極Y1を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_y2〜DRV_V_y4をオフし、スイッチDRV_G_y2〜DRV_G_y4をオンして、容量測定に係る第2電極Y1以外の第2電極Y2〜Y4をグランドと接続する。また、スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えて、第1電極X1〜X3に同じパルス電圧DRVを与える。スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3の動作はいずれも同じであり、スイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3の動作はいずれも同じである。当該動作により、第2電極Y1と第1電極X1〜X3との容量値が測定される。
【0029】
次に、図6B及び図7Aに示されるように、第2電極Y2と第1電極X1〜X3との容量を測定する。第2電極Y1の場合と同様、スイッチSW3_y2、SW4_y2(図2参照)をオンして第2電極Y2を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_y1、DRV_V_y3、DRV_V_y4をオフし、スイッチDRV_G_y1、DRV_G_y3、DRV_G_y4をオンして、容量測定に係る第2電極Y2以外の第2電極Y1、Y3、Y4をグランドと接続する。また、スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えて、第1電極X1〜X3に同じパルス電圧DRVを与える。スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3の動作はいずれも同じであり、スイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3の動作はいずれも同じである。当該動作により、第2電極Y2と第1電極X1〜X3との容量値が測定される。その後、第2電極Y1、Y2の場合と同様に、第2電極Y3と第1電極X1〜X3との容量を測定し(図示せず)、第2電極Y4と第1電極X1〜X3との容量を測定する(図6C)。
【0030】
次に、図6D及び図7Bに示されるように、第1電極X1と第2電極Y1〜Y4との容量を測定する。スイッチSW3_x1、SW4_x1(図2参照)をオンして第1電極X1を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_x2、DRV_V_x3をオフし、スイッチDRV_G_x2、DRV_G_x3をオンして、容量測定に係る第1電極X1以外の第1電極X2、X3をグランドと接続する。また、スイッチDRV_V_y1〜DRV_V_y4、及びスイッチDRV_G_y1〜DRV_G_y4のオンとオフとを交互に切り替えて、第2電極Y1〜Y4に同じパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第1電極X1と第2電極Y1〜Y4との容量値が測定される。同様に、第1電極X2と第2電極Y1〜Y4との容量を測定し(図6E)、第1電極X3と第2電極Y1〜Y4との容量を測定する(図6F)。
【0031】
以上の検出動作によって、第1電極X1〜X3のそれぞれと第2電極Y1〜Y4との容量値が測定され、第2電極Y1〜Y4のそれぞれと第1電極X1〜X3との容量値が測定され、容量測定の1サイクルが終了する。図6及び図7に示されるように、容量測定に係る電極以外の電極をグランドに接続することで、不要な輻射を抑制し電磁波ノイズを小さくできる。これにより、座標検出装置の検出精度を高めることができるため好ましい。
【0032】
なお、上述した検出動作では、第1電極X1〜X3の全てにパルス電圧DRVを与えて第2電極Y1〜Y4を順に検出回路12に接続し、第2電極Y1〜Y4の全てにパルス電圧DRVを与えて第1電極X1〜X3を順に検出回路12に接続しているが、検出動作はこれに限られない。第1電極X1〜X3の全てにパルス電圧DRVを与えて第2電極Y1〜Y4を選択的に検出回路12に接続し、第2電極Y1〜Y4の全てにパルス電圧DRVを与えて第1電極X1〜X3を選択的に検出回路12に接続してもよい。すなわち、容量検出は電極の並び順に行う必要はない。また、容量検出は全ての電極について行わずに、所定の電極のみについて行っても良い。
【0033】
上述した容量測定の結果、各電極において容量値の低下が見られない場合、検出対象物がセンサ11に近接していないと判定する。
【0034】
第1電極X1〜X3のいずれか一、及び第2電極Y1〜Y4のいずれか一の容量値が低下している場合、容量値が低下している第1電極と容量値が低下している第2電極との交点から、検出対象物が近接する座標を特定する。図8は、第1電極X2と第2電極Y2との交点に検出対象物が近接した様子を示す模式図である。図8に示されるように、第1電極の配列方向において、第1電極X2の容量値は他の第1電極X1、X3の容量値より低い値になっており、第2電極の配列方向において、第2電極Y2の容量値は他の第2電極Y1、Y3、Y4の容量値より低い値になっている。このように、容量値が低下している第1電極X2及び第2電極Y2の交点から、検出対象物が近接する座標を特定できる。
【0035】
図9は、第1電極X1と第2電極Y3との交点、及び第1電極X3と第2電極Y1との交点に検出対象物が近接した様子を示す模式図である。このように、複数の検出対象物(ここでは二つ)がセンサ11に近接し、複数の第1電極又は複数の第2電極の容量値が低下している場合、図8に示されるように電極の交点から座標を特定することは難しい。例えば、図9の場合、第1電極X1、X3及び第2電極Y1、Y3の容量値は低下するが、その組み合わせによって特定される座標は、検出対象物が近接する座標(X1、Y3)(X3、Y1)、及び検出対象物が近接していない座標(X1、Y1)(X3、Y3)である。このように、複数の第1電極又は複数の第2電極の容量値が低下している場合、第1電極と第2電極との組み合わせによって導き出される座標には、検出対象物が近接していない座標が含まれるため、この方法により検出対象物が近接する座標のみを特定することは難しい。
【0036】
このような場合において検出対象物が近接する座標のみを特定するため、本実施の形態の座標検出装置1は、容量値が低下している第1電極と第2電極との各組合せに関して容量値を再測定する。図10は、容量値の再測定ステップを示す模式図である。図10Aに示されるように、スイッチSW3_x1、SW4_x1をオンして第1電極X1を検出回路12に接続する。また、スイッチDRV_V_y1、及びスイッチDRV_G_y1のオンとオフとを交互に切り替えて、第2電極Y1にパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第1電極X1と第2電極Y1とによる容量値が測定される。また、図10Bに示されるように、スイッチSW3_x3、SW4_x3をオンして第1電極X3を検出回路12に接続する。また、スイッチDRV_V_y1、及びスイッチDRV_G_y1のオンとオフとを交互に切り替えて、第2電極Y1にパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第1電極X3と第2電極Y1とによる容量値が測定される。また、図10Cに示されるように、スイッチSW3_x1、SW4_x1をオンして第1電極X1を検出回路12に接続する。また、スイッチDRV_V_y3、及びスイッチDRV_G_y3のオンとオフとを交互に切り替えて、第2電極Y3にパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第1電極X1と第2電極Y3とによる容量値が測定される。また、図10Dに示されるように、スイッチSW3_x3、SW4_x3をオンして第1電極X3を検出回路12に接続する。また、スイッチDRV_V_y3、及びスイッチDRV_G_y3のオンとオフとを交互に切り替えて、第2電極Y3にパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第1電極X3と第2電極Y3とによる容量値が測定される。
【0037】
上述した再測定において、第1電極X1と第2電極Y3とによる容量値、及び第1電極X3と第2電極Y1とによる容量値は、第1電極X1と第2電極Y1とによる容量値、及び第1電極X3と第2電極Y3とによる容量値と比較して低い値となる。これは、検出対象物が、第1電極X1と第2電極Y3との交点の座標(X1、Y3)、及び第1電極X3と第2電極Y1との交点の座標(X3、Y1)に近接しており、その影響が容量値の低下として現れるためである。このように、複数の第1電極又は複数の第2電極の容量値が低下している場合、容量値が低下している第1電極と第2電極との各組合せに関して容量値を再測定することで、検出対象物が近接する座標を特定できる。
【0038】
なお、上述した再測定ステップにおいて、測定対象となる第1電極及び第2電極以外の電極は、図11Aに示されるようにグランドに接続されることが好ましい。又は、測定対象となる第1電極及び第2電極以外の電極は、図11Bに示されるように絶縁され、フローティング状態とされることが好ましい。
【0039】
図12は、座標検出装置1の検出動作の別の一態様を示す模式図である。図13は、当該検出動作を示すタイミング図である。図12A及び図13Aに示されるように、まず、第2電極Y1と第1電極X1〜X3との容量を測定する。スイッチSW3_y1、SW4_y1をオンして第2電極Y1を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_y2〜DRV_V_y4をオフし、スイッチDRV_G_y2〜DRV_G_y4をオフして、容量測定に係る第2電極Y1以外の第2電極Y2〜Y4を他の電気的要素から絶縁してフローティング状態とする。また、スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えて、第1電極X1〜X3に同じパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第2電極Y1と第1電極X1〜X3との容量値が測定される。
【0040】
次に、図12B及び図13Aに示されるように、第2電極Y2と第1電極X1〜X3との容量を測定する。第2電極Y1の場合と同様、スイッチSW3_y2、SW4_y2をオンして第2電極Y2を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_y1、DRV_V_y3、DRV_V_y4をオフし、スイッチDRV_G_y1、DRV_G_y3、DRV_G_y4をオフして、容量測定に係る第2電極Y2以外の第2電極Y1、Y3、Y4を他の電気的要素から絶縁してフローティング状態とする。また、スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えて、第1電極X1〜X3に同じパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第2電極Y2と第1電極X1〜X3との容量値が測定される。その後、第2電極Y1、Y2の場合と同様に、第2電極Y3と第1電極X1〜X3との容量を測定し(図示せず)、第2電極Y4と第1電極X1〜X3との容量を測定する(図12C)。
【0041】
次に、図12D及び図13Bに示されるように、第1電極X1と第2電極Y1〜Y4との容量を測定する。スイッチSW3_x1、SW4_x1をオンして第1電極X1を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_x2、DRV_V_x3をオフし、スイッチDRV_G_x2、DRV_G_x3をオフして、容量測定に係る第1電極X1以外の第1電極X2、X3を他の電気的要素から絶縁してフローティング状態とする。また、スイッチDRV_V_y1〜DRV_V_y4、及びスイッチDRV_G_y1〜DRV_G_y4のオンとオフとを交互に切り替えて、第2電極Y1〜Y4に同じパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第1電極X1と第2電極Y1〜Y4との容量値が測定される。同様に、第1電極X2と第2電極Y1〜Y4との容量を測定し(図12E)、第1電極X3と第2電極Y1〜Y4との容量を測定する(図12F)。
【0042】
以上の検出動作によって、第1電極X1〜X3のそれぞれと第2電極Y1〜Y4との容量値が測定され、第2電極Y1〜Y4のそれぞれと第1電極X1〜X3との容量値が測定され、容量測定の1サイクルが終了する。図12及び図13に示されるように、検出回路12に接続されない電極をフローティング状態とすることで、検出回路12に接続される電極の接地容量を低減できる。このため、座標検出精度を高めることができる。また、駆動電流が小さくて済むため、さらに消費電力を抑制できる。
【0043】
なお、第1電極X1〜X3の全てにパルス電圧DRVを与えて第2電極Y1〜Y4を選択的に検出回路12に接続し、第2電極Y1〜Y4の全てにパルス電圧DRVを与えて第1電極X1〜X3を選択的に検出回路12に接続してもよい点については、図6及び図7に示される検出動作と同様である。
【0044】
各電極において容量値の低下が見られない場合、検出対象物がセンサ11に近接していないと判定し、第1電極X1〜X3のいずれか一、及び第2電極Y1〜Y4のいずれか一の容量値が低下している場合、容量値が低下している第1電極と容量値が低下している第2電極との交点から、検出対象物が近接する座標を特定し、複数の第1電極又は複数の第2電極の容量値が低下している場合、再測定ステップによって座標を特定する点については同様である。また、再測定ステップは、図10に示されるステップと同様に行うことができる。
【0045】
図14は、座標検出装置1の検出動作の別の一態様を示す模式図である。図15は、当該検出動作を示すタイミング図である。図14A及び図15Aに示されるように、まず、第2電極Y1と第1電極X1〜X3との容量を測定する。スイッチSW3_y1、SW4_y1をオンして第2電極Y1を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_y2〜DRV_V_y4、及びスイッチDRV_G_y2〜DRV_G_y4のオンとオフとを交互に切り替えて、容量測定に係る第2電極Y1以外の第2電極Y2〜Y4に同じパルス電圧DRVを与える。また、スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えて、第1電極X1〜X3に同じパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第2電極Y1と第1電極X1〜X3との容量値が測定される。
【0046】
次に、図14B及び図15Aに示されるように、第2電極Y2と第1電極X1〜X3との容量を測定する。第2電極Y1の場合と同様、スイッチSW3_y2、SW4_y2をオンして第2電極Y2を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_y1、DRV_V_y3、DRV_V_y4、及びスイッチDRV_G_y1、DRV_G_y3、DRV_G_y4のオンとオフとを交互に切り替えて、容量測定に係る第2電極Y2以外の第2電極Y1、Y3、Y4に同じパルス電圧DRVを与える。また、スイッチDRV_V_x1〜DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x1〜DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えて、第1電極X1〜X3に同じパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第2電極Y2と第1電極X1〜X3との容量値が測定される。その後、第2電極Y1、Y2の場合と同様に、第2電極Y3と第1電極X1〜X3との容量を測定し(図示せず)、第2電極Y4と第1電極X1〜X3との容量を測定する(図14C)。
【0047】
次に、図14D及び図15Bに示されるように、第1電極X1と第2電極Y1〜Y4との容量を測定する。スイッチSW3_x1、SW4_x1をオンして第1電極X1を検出回路12に接続する。スイッチDRV_V_x2、DRV_V_x3、及びスイッチDRV_G_x2、DRV_G_x3のオンとオフとを交互に切り替えて、容量測定に係る第1電極X1以外の第1電極X2、X3に同じパルス電圧DRVを与える。また、スイッチDRV_V_y1〜DRV_V_y4、及びスイッチDRV_G_y1〜DRV_G_y4のオンとオフとを交互に切り替えて、第2電極Y1〜Y4に同じパルス電圧DRVを与える。当該動作により、第1電極X1と第2電極Y1〜Y4との容量値が測定される。同様に、第1電極X2と第2電極Y1〜Y4との容量を測定し(図14E)、第1電極X3と第2電極Y1〜Y4との容量を測定する(図14F)。
【0048】
以上の検出動作によって、第1電極X1〜X3のそれぞれと第2電極Y1〜Y4との容量値が測定され、第2電極Y1〜Y4のそれぞれと第1電極X1〜X3との容量値が測定され、容量測定の1サイクルが終了する。図14及び図15に示されるように、検出回路12に接続されない電極を電源に接続することで検出回路12と接続される電極と電源に接続される電極との間の容量値が増し、電界の刺激を大きくでき、座標検出装置の感度を高めることができるとともに、外来ノイズ耐性を向上させることができる。
【0049】
なお、第1電極X1〜X3の全てにパルス電圧DRVを与えて第2電極Y1〜Y4を選択的に検出回路12に接続し、第2電極Y1〜Y4の全てにパルス電圧DRVを与えて第1電極X1〜X3を選択的に検出回路12に接続してもよい点については、図6及び図7に示される検出動作と同様である。
【0050】
各電極において容量値の低下が見られない場合、検出対象物がセンサ11に近接していないと判定し、第1電極X1〜X3のいずれか一、及び第2電極Y1〜Y4のいずれか一の容量値が低下している場合、容量値が低下している第1電極と容量値が低下している第2電極との交点から、検出対象物が近接する座標を特定し、複数の第1電極又は複数の第2電極の容量値が低下している場合、再測定ステップによって座標を特定する点については同様である。また、再測定ステップは、図10に示されるステップと同様に行うことができる。
【0051】
図16は、座標検出装置1の具体的な構成例を示す回路図である。図16に示される座標検出装置1においてセンサ11は、検出回路12との接続をSW3_x1〜SW3_xn、SW4_x1〜SW4_xn(nは第1電極の数)を介して行い、センサ11の電荷量の一部がチョッピングフィルタ121に転送される。この動作は図3、図4ですでに説明した通りである。
【0052】
チャージアンプ122は全差動型のオペアンプにより、チョッピングフィルタ121の出力si_n、si_pの電位差で決まる電荷量をCfn、Cfpに転送する。また、チョッピングフィルタからの電荷の転送を複数回行って電荷を積分し、チャージアンプの出力電圧を必要レベルまで増幅してからチャージアンプの出力として確定させてもよい。
【0053】
ADC123はチャージアンプ122のアナログ電圧出力を多ビットのディジタル値に変換するもので、ΔΣ型や逐次比較型などの方式で構成される。
【0054】
以上説明したように、本発明の座標検出装置1は、第1電極の全てを電源に接続して第2電極の中から選択的に検出回路12に接続することで第2電極の配列方向の座標を検出し、第2電極の全てを電源に接続して第1電極の中から選択的に検出回路12に接続することで第1電極の配列方向の座標を検出し、容量値が異なる第1座標又は第2座標が複数検出された場合のみ再測定ステップを実行するため、第1電極と第2電極との全ての組み合わせの容量測定を行わなくとも座標を特定できる。これにより、検出回路の数が少なくても座標の特定に掛かる時間を短く抑えることができる。つまり、高分解能な座標検出装置において、低消費電力で、座標特定に掛かる時間を抑制できる。
【0055】
なお、本発明は上記実施の形態の記載に限定されず、その効果が発揮される態様で適宜変更して実施することができる。例えば、センサが備える電極の数は、センサ面積や分解能などに応じて変更できる。また、検出回路の数は一つであることに限られず、複数の検出回路を備えても良い。複数の検出回路を備えることにより、座標特定に掛かる時間をさらに短縮することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の座標検出装置は、例えば、タッチパッドなどの入力装置として有用である。
【符号の説明】
【0057】
1 座標検出装置
11 センサ
12 検出回路
121 チョッピングフィルタ
122 チャージアンプ
123 ADC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出対象物の近接による容量の変化から前記検出対象物の位置を二次元的に検出する座標検出装置であって、
第1方向に配列された複数の第1電極と、第2方向に配列され前記複数の第1電極のそれぞれと交差する複数の第2電極と、前記第1電極又は前記第2電極と選択的に接続される容量検出回路と、前記第1電極を前記容量検出回路又は所定電圧を供給する電源に接続可能に構成された第1電極用スイッチと、前記第2電極を前記容量検出回路又は前記電源に接続可能に構成された第2電極用スイッチと、を備え、
前記第2電極用スイッチにより前記複数の第2電極の全てを前記電源に接続すると共に前記第1電極用スイッチにより前記複数の第1電極の中から選択的に前記容量検出回路に接続することで、前記第1方向における前記検出対象物の位置である第1座標を検出し、
前記第1電極用スイッチにより前記複数の第1電極の全てを前記電源に接続すると共に前記第2電極用スイッチにより前記複数の第2電極の中から選択的に前記容量検出回路に接続することで、前記第2方向における前記検出対象物の位置である第2座標を検出し、
前記第1座標又は前記第2座標が複数検出された場合、検出された第1座標と第2座標との組に対応する第1電極と第2電極との容量を測定することで、前記検出対象物の位置を特定することを特徴とする座標検出装置。
【請求項2】
前記第1電極用スイッチは前記第1電極をグランドに接続可能に構成され、
前記第2電極用スイッチは前記第2電極をグランドに接続可能に構成され、
前記第1座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第1電極以外の第1電極をグランドに接続し、前記第2座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第2電極以外の第2電極をグランドに接続することを特徴とする請求項1に記載の座標検出装置。
【請求項3】
前記第1電極用スイッチは前記第1電極を他の電気的要素から絶縁可能に構成され、
前記第2電極用スイッチは前記第2電極を他の電気的要素から絶縁可能に構成され、
前記第1座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第1電極以外の第1電極を他の電気的要素から絶縁し、前記第2座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第2電極以外の第2電極を他の電気的要素から絶縁することを特徴とする請求項1に記載の座標検出装置。
【請求項4】
前記第1座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第1電極以外の第1電極を電源に接続し、前記第2座標の検出において、前記容量検出回路に接続される第2電極以外の第2電極を電源に接続することを特徴とする請求項1に記載の座標検出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−221013(P2012−221013A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83320(P2011−83320)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】